JP4959525B2 - 可変容量型圧縮機用制御弁 - Google Patents

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Description

本発明は、可変容量型圧縮機に適用される冷凍サイクルの制御弁に係り、特に、必要に応じて吐出圧領域からクランク室内における冷媒の供給と、クランク室内における冷媒の吸込側領域への排出を制御する可変容量型圧縮機用の制御弁に関する。
自動車用空調装置の冷凍サイクルに用いられる圧縮機は、エンジンにベルト等で直結されていることから回転数制御を行うことができない。そこで、エンジンの回転数に制約されることなく適切な冷房能力を得るために圧縮容量(吐出量)を変えることができる可変容量型圧縮機が用いられている。
この可変容量型圧縮機は、一般的に、吸入管路に通じる吸入室から吸入した冷媒を圧縮して吐出管路に通じる吐出室に吐出し、制御弁で冷媒圧制御される調圧室(クランク室)の冷媒圧変化により冷媒の吐出量を変化させる構成となっている。
下記特許文献1には、可変容量型圧縮機の吸入圧Psとベローズ等の感圧応動部材の反力との圧力バランスにより吸気側に配置される弁体部を開閉して、吐出通路(吐出圧Pd)からクランク室(クランク室圧Pc)に吐出冷媒を流動(吸気)させてクランク室圧Pcを制御する冷凍サイクル用の制御弁が開示されている。この制御弁によれば、可変容量型圧縮機のクランク室圧Pcの制御が可能である。
しかしながら、上記制御弁では、可変容量型圧縮機のクランク室圧Pcの制御には吸入圧Psの変動から制御終了までに相当の時間がかかる等、応答性等に課題があった。
そこで、本願の出願人は先に、応答性等を向上させるべく、次のような構成の制御弁を提案している(特許文献2等を参照)。
かかる提案の制御弁は、基本的には、弁棒と、弁本体と、弁棒を弁開閉方向に駆動するための電磁式アクチュエータと、圧縮機の吸入圧Psに応動して弁棒を弁開閉方向に駆動するベローズ等の感圧応動部材とを備える。
そして、この制御弁の下半分程度が図3に示されているように、弁棒15には、下から順に、給気弁体部15a、下部小径部15b、中間大径部15c、中間小径部15d、上部大径部15eが設けられており、上部大径部15の下端部(下端段丘面)が抽気弁体部15gとなっている。また、弁棒15の上端部(縦穴15f)には、前記感圧応動部材により上下方向に駆動される作動棒14の下部小径部14cが圧入等で連結固定され、弁棒15の上端面と作動棒14の大径部(図示せず)とで前記電磁式アクチュエータのプランジャ37を挟持するようにされて、弁棒15とプランジャ37とが一体的に昇降するようになっている。
一方、弁本体20は、下から順に、圧縮機のクランク室に連通するクランク室圧ポート26A、前記給気弁体部15aがその下面側に接離する給気弁シート部22A、吐出圧Pdを導入するための吐出圧ポート25を有する給気弁室21A、弁棒15の中間大径部15cが摺動自在に嵌挿された案内孔19、外部から前記クランク室圧Pcを導入するためのクランク室圧導入ポート26B、弁棒15の中間小径部15dより大径で、前記抽気弁体部15gが接離する抽気弁シート部22Bを有する抽気弁室21B、吸入圧Psを導出するための吸入圧ポート27を有する吸入圧室23等が設けられている。
かかる構成の制御弁では、可変容量型圧縮機の運転状態において、電磁式アクチュエータ(のソレノイド)への通電がオフの状態では、図示のように、給気弁体部15aは全開、抽気弁体部15gは全閉の状態である。この状態では、吐出圧Pd及び吸入圧Psの変動に伴うクランク室圧Pcの制御はなされない。
ソレノイドが通電されてその電磁力が一定の状態(制御状態)では、給気弁体部15aは吸入圧Psの変動に伴って開度調整(開閉)され、また、同時に、抽気弁体部15gも弁棒15を介して給気弁体部15aと同じ上下動による開度調整(閉開)が行われる。この間において、吸入圧Psが上昇すると、給気弁体部15aは上方(閉方向)に移動し、同時に抽気弁体部15gも上方(開方向)に移動するから、給気弁体部15aと抽気弁体部15gとの協同作用により、従来の弁体部が一つだけのものに比して、速やかにクランク室圧Pcが下降する。
また、逆に、吸入圧Psが下降すると、給気弁体部15aは下方(開方向)に移動し、同時に抽気弁体部15gも下方(閉方向)に移動するから、給気弁体部15aと抽気弁体部15gの協同作用により、従来の弁体部が一つだけのものに比して、速やかにクランク室圧Pcが上昇する。
そして、ソレノイドの電磁力を変えると、それに対応して、クランク室圧Pcが変化し、それによって圧縮容量(吐出量)が変更され、吸入圧Psが異なるレベルで一定に維持された状態になる。
すなわち、ソレノイドの電磁力が小さくなると、プランジャ37に対する上向きの吸引力が弱くなるため、プランジャ37が下動し、それと一緒に弁棒15、給気弁体部15a、及び抽気弁体部15gも下動し、給気弁体部15aの弁開度は大きくなるが、抽気弁体部15gの弁開度は小さくなる結果、吐出圧ポート25からクランク室圧ポート26Aへの冷媒流量が増大するとともに、クランク室圧導入ポート26Bから吸入圧ポート27への冷媒流量が減少し、この給気弁体部15aと抽気弁体部15gとの協同作用により、従来の弁体部が一つだけのものに比して、クランク室圧Pcが速やかに上昇し、圧縮機の吐出量が速やかに減少する。
逆に、ソレノイドの電磁力が大きくなると、プランジャ37に対する上向きの吸引力が強くなるため、プランジャ37が上動し、それと一緒に弁棒15、給気弁体部15a、及び抽気弁体部15gも上動し、給気弁体部15aの弁開度は小さくなるが、抽気弁体部15gの弁開度は大きくなる結果、吐出圧ポート25からクランク室圧ポート26Aへの冷媒流量が減少するとともに、クランク室圧導入ポート26Bから吸入圧ポート27への冷媒流量が増大し、この給気弁体部15aと抽気弁体部15gとの協同作用により、従来の弁体部が一つだけのものに比して、クランク室圧Pcが速やかに下降し、圧縮機の吐出量が速やかに増大する。
このように、上記提案の制御弁では、弁棒15に給気弁体部15aと抽気弁体部15gを設け、給気弁体部15aの開度が大きくなるときは抽気弁体部15gの開度が小さくなり、逆に、給気弁体部15aの開度が小さくなるときは抽気弁体部15gの開度が大きくなるようにして、給気弁体部15aと抽気弁体部15gとが協同してクランク室圧Pcを制御するようにしているので、従来の弁体部が一つだけのものに比して、クランク室圧(制御圧)Pcを目標値(所望値)に素早く近づけることが可能となり、応答性や制御効率が向上する。
特開2002−303262号公報 特開2004−316429号公報
しかしながら、前記提案の可変容量型圧縮機用制御弁では、当該制御弁の外部からクランク室圧導入ポート26Bにクランク室圧Pcを導入して、これを抽気弁体部15gを介して吸入圧ポート27に導出するようにしているので、弁本体20に別途にクランク室圧導入ポート26Bを設けることが必要となるとともに、当該制御弁が使用される圧縮機に前記クランク室圧Pcをクランク室圧導入ポート26Bに導くための通路等が必要となるため、構造面やコスト面、さらに冷媒の流動(経路)面等において改善すべき課題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、構造の単純化を図ってコスト上昇を抑えながら、クランク室圧Pcの制御の応答性を高めることができるとともに、冷媒の無駄な流動を低減し得て、制御効率の向上を図ることのできる可変容量型圧縮機用制御弁を提供することを目的とする。
前記の目的を達成すべく、本発明に係る可変容量型圧縮機用制御弁は、基本的には、弁棒と、弁本体と、前記弁棒を弁開閉方向に駆動するための電磁式アクチュエータと、圧縮機の吸入圧に応動して前記弁棒を弁開閉方向に駆動する感圧応動部材とを備え、前記弁棒には、下から順に、給気弁体部、該給気弁体部より小径の小径部、該小径部より大径の中間大径部、及び抽気弁体部が設けられ、前記弁本体には、下から順に、圧縮機のクランク室に連通するクランク室圧ポート、前記給気弁体部が接離する給気弁シート部、圧縮機の吐出圧を導入するための吐出圧ポートを有する給気弁室、前記弁棒の中間大径部が摺動自在に嵌挿される案内孔、前記抽気弁体部が接離する抽気弁シート部を有する抽気弁室、吸入圧を導出するための吸入圧ポートを有する吸入圧室が設けられ、かつ、前記弁棒に、前記クランク室圧ポートと前記抽気弁室とを連通するクランク室圧通路が設けられて、前記弁棒が上下動すると、前記給気弁体部の開度と前記抽気弁体部の開度が逆方向に変化するようにされていることを特徴としている。
好ましい態様では、前記給気弁体部が前記給気弁シート部の下側に位置せしめられるとともに、前記抽気弁体部が前記抽気弁シート部の上側に位置せしめられる。
本発明に係る可変容量型圧縮機用制御弁では、弁棒が上下動すると、給気弁体部の開度と抽気弁体部の開度が逆方向に変化するようにされて、給気弁体部と抽気弁体部とが協同してクランク室圧を制御するようにされているので、クランク室圧(制御圧)Pcを目標値(所望値)に素早く近づけることが可能となる。
しかも、弁棒に、クランク室圧ポートと抽気弁室とを連通するクランク室圧通路が設けられているので、クランク室圧Pcは前記クランク室圧ポートから外部を迂回することなく当該制御弁内の前記クランク室圧通路及び抽気弁体部を介して吸入圧ポートに導かれる。
このため、図3に示される従来の制御弁に設けられていたクランク室圧導入ポート(26B)が不要となるとともに、圧縮機にクランク室圧Pcを前記クランク室圧導入ポート(26B)に導くための通路等も不要となる。
その結果、構造が単純となるとともに、コスト低減を図れ、さらに、クランク室圧Pcの制御の応答性を高めることができるとともに、冷媒の無駄な流動を低減できて、制御効率の向上等も図ることができる。
以下、本発明の可変容量型圧縮機用制御弁の実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る可変容量型圧縮機用制御弁の一実施形態を示す縦断面図、図2は図1の要部拡大図である。なお、図1及び図2に示される可変容量型圧縮機用制御弁1においては、前述した図3に示される従来例の各部に対応する部分には同一の符号を付している。
図示実施形態の制御弁1は、弁棒15と、弁本体20と、弁棒15を弁開閉方向に駆動するための電磁式アクチュエータ30と、圧縮機の吸入圧に応動して弁棒15を弁開閉方向(上下方向)に駆動する感圧応動部材としてのベローズ本体40とを備える。
前記電磁式アクチュエータ30は、通電励磁用のコネクタ部31を有するコイル32、該コイル32の内周側に配在された円筒状のステータ33、該ステータ33の下端部内周に圧入固定された断面凹字状の吸引子34、ステータ33の下端部外周(段差部)にその上端部がTIG溶接により接合された鍔状部35a付きパイプ35、吸引子34の下方でパイプ35の内周側に上下方向に摺動自在に配在されたプランジャ37、及び、前記コイル32の外周を覆うように配在された有底穴付き円筒状のハウジング60を備えている。
また、前記ステータ33の上部には、六角穴付きの調節ねじ65が螺合せしめられ、ステータ33の内周側における前記調節ねじ65と吸引子34との間には、圧縮機の吸入圧Psが導入される感圧室45が形成され、この感圧室45には感圧応動部材としての、ベローズ41、逆凸字状の上ストッパ42、逆凹字状の下ストッパ43、及び圧縮コイルばね44からなるベローズ本体40が配在され、さらに、ベローズ本体40と吸引子34との間には、ベローズ本体40を収縮させる方向(調節ねじ65側に圧縮する方向)に付勢する圧縮コイルばね46が配在されている。また、ベローズ本体40の下ストッパ43(の逆凹部)とプランジャ37(の凹部37b)との間には、前記吸引子34を貫通する段付きの作動棒14が配在され、さらに、吸引子34とプランジャ37の凹部37b内に位置する作動棒14の中間大径部14bとの間には、プランジャ37を下方(開弁方向)に付勢する圧縮コイルばねからなる開弁ばね47が配在されている。
弁本体20の上端部には、Oリング57を介して前記パイプ35の下端鍔状部35aが乗せられ、この鍔状部35aと前記コイル32との間には鍔状部56a付き短円筒状のパイプホルダ56が介装され、それらの鍔状部35a、56aが弁本体20の上端外周かしめ部29により共締め固定されている。また、パイプホルダ56の上端部には、前記ハウジング60の穴付き底部61が圧入固定され、ハウジング60の上端部62は、前記コネクタ部31の鍔状部31c上にかしめ固定され、ハウジング60とコネクタ部31とコイル32との間にはOリング66が介装されている。なお、コネクタ部31の中央下部には、前記調節ねじ65の六角穴に嵌合せしめられる凸部31bが突設された凹部31aが形成されており、この凹部31a内に前記ステータ33及び調節ねじ65の上部が挿入されている。
そして、図1に加えて、本制御弁1の下半分程度を拡大して示す図2に参照すればよくわかるように、弁棒15には、下から順に、給気弁体部15a、この給気弁体部15aより小径の小径部15b、該小径部15bより大径の中間大径部15c、後述する案内孔19との間に抽気弁室21Bを画成するための環状凹部15h、抽気弁体部15g、及び、上部大径部15eが設けられている。
一方、前記弁本体20には、下から順に、圧縮機のクランク室に連通するクランク室圧ポート26A、前記給気弁体部15aがその下面側に接離する給気弁シート部22A、圧縮機の吐出圧を導入するための吐出圧ポート25を有する給気弁室21A、前記弁棒15の中間大径部15cが摺動自在に嵌挿される案内孔19、前記抽気弁体部が接離する抽気弁シート部22Bを有する抽気弁室21B、及び、吸入圧Psを導出するための吸入圧ポート27を有する吸入圧室23が設けられている。
また前記弁棒15には、前記クランク室圧ポート26と前記抽気弁室21Bとを連通する複数本の横孔72と縦貫孔71とからなるクランク室圧通路70が設けられている。
なお、弁棒15の上端部(縦貫孔71の上端部)には、前記ベローズ本体40等により上下方向に駆動される作動棒14の下部小径部14cが圧入等で連結固定され、弁棒15の上端面と作動棒14の中間大径部14bとで電磁式アクチュエータ30のプランジャ37を挟持するようにされて、弁棒15とプランジャ37とが一体的に昇降するようになっている。
一方、前記弁本体20の上部中央には、プランジャ37の最下降位置を規制するための凸状ストッパ部28が突設され、この凸状ストッパ部28を含む弁室上方の中央部分には、前記弁棒15の上部大径部15eが緩く挿入されている。また、前記プランジャ37と弁本体20の上部外周(凸状ストッパ部28外周)との間には、圧縮機の吸入圧Psの冷媒が導入される吸入圧冷媒導入室23が形成されるとともに、その外周側に複数個の吸入圧ポート27が形成され、この吸入圧ポート27から吸入圧冷媒導入室23に導入された吸入圧力Psの冷媒は、プランジャ37の外周に形成された縦溝37a、37a、…や吸引子34と作動棒14との間に形成される隙間39等を介して前記感圧室45に導入される。
このような構成とされた本実施形態の制御弁1では、可変容量型圧縮機の運転状態において、電磁式アクチュエータ(のソレノイド)への通電がオフの状態では、図示のように、給気弁体部15aは全開、抽気弁体部15gは全閉の状態である。この状態では、吐出圧Pd及び吸入圧Psの変動に伴うクランク室圧Pcの制御はなされない。
それに対し、ソレノイドへの通電がオンになると、ソレノイドの電磁力により、プランジャ37が吸引子34側(上方)に引き寄せられて、弁棒15が給気弁体部15a及び抽気弁体部15gを伴って上動し、給気弁体部15aが給気弁シート部22Aに近づく(開度が小さくなる)とともに、抽気弁体部15gが抽気弁シート部22Bから離れ(開き)、クランク室圧Pcが弁棒15に設けられたクランク室圧通路70から抽気弁室21B及び抽気弁体部15gを介して吸入圧室23及び吸入圧ポート27に導出される。
より詳細には、ソレノイドが通電されてその電磁力が一定の状態(制御状態)では、給気弁体部15aは吸入圧Psの変動に伴って開度調整(開閉)され、また、同時に、抽気弁体部15gも弁棒15を介して給気弁体部15aと同じ上下動による開度調整(閉開)が行われる。この間において、吸入圧Psが上昇すると、給気弁体部15aは上方(閉方向)に移動し、同時に抽気弁体部15gも上方(開方向)に移動するから、給気弁体部15aと抽気弁体部15gとの協同作用により、従来の弁体部が一つだけのものに比して、速やかにクランク室圧Pcが下降する。
また、逆に、吸入圧Psが下降すると、給気弁体部15aは下方(開方向)に移動し、同時に抽気弁体部15gも下方(閉方向)に移動するから、給気弁体部15aと抽気弁体部15gの協同作用により、従来の弁体部が一つだけのものに比して、速やかにクランク室圧Pcが上昇する。
そして、ソレノイドの電磁力を変えると、それに対応して、クランク室圧Pcが変化し、それによって圧縮容量(吐出量)が変更され、吸入圧Psが異なるレベルで一定に維持された状態になる。
すなわち、ソレノイドの電磁力が小さくなると、プランジャ37に対する上向きの吸引力が弱くなるため、プランジャ37が下動し、それと一緒に弁棒15、給気弁体部15a、及び抽気弁体部15gも下動し、給気弁体部15aの弁開度は大きくなるが、抽気弁体部15gの弁開度は小さくなる結果、吐出圧ポート25からクランク室圧ポート26Aへの冷媒流量が増大するとともに、クランク室圧導入ポート26Bから吸入圧ポート27への冷媒流量が減少し、この給気弁体部15aと抽気弁体部15gとの協同作用により、従来の弁体部が一つだけのものに比して、クランク室圧Pcが速やかに上昇し、圧縮機の吐出量が速やかに減少する。
逆に、ソレノイドの電磁力が大きくなると、プランジャ37に対する上向きの吸引力が強くなるため、プランジャ37が上動し、それと一緒に弁棒15、給気弁体部15a、及び抽気弁体部15gも上動し、給気弁体部15aの弁開度は小さくなるが、抽気弁体部15gの弁開度は大きくなる結果、吐出圧ポート25からクランク室圧ポート26Aへの冷媒流量が減少するとともに、クランク室圧導入ポート26Bから吸入圧ポート27への冷媒流量が増大し、この給気弁体部15aと抽気弁体部15gとの協同作用により、従来の弁体部が一つだけのものに比して、クランク室圧Pcが速やかに下降し、圧縮機の吐出量が速やかに増大する。
このように、本実施形態の制御弁1では、弁棒15に給気弁体部15aと抽気弁体部15gを設け、給気弁体部15aの開度が大きくなるときは抽気弁体部15gの開度が小さくなり、逆に、給気弁体部15aの開度が小さくなるときは抽気弁体部15gの開度が大きくなるようにして、給気弁体部15aと抽気弁体部15gとが協同してクランク室圧Pcを制御するようにしているので、従来の弁体部が一つだけのものに比して、クランク室圧(制御圧)Pcを目標値(所望値)に素早く近づけることが可能となる。
しかも、弁棒15に、クランク室圧ポート26と抽気弁室21Bとを連通するクランク室圧通路70が設けられているので、クランク室圧Pcは前記クランク室圧ポート26から外部を迂回することなく当該制御弁1内の前記クランク室圧通路70及び抽気弁体部15gを介して吸入圧室23及び吸入圧ポート27に導かれる。
このため、図3に示される従来の制御弁に設けられていたクランク室圧導入ポート(26B)が不要となるとともに、圧縮機にクランク室圧Pcを前記クランク室圧導入ポート(26B)に導くための通路等も不要となる。
その結果、構造が単純となるとともに、コスト低減を図れ、さらに、クランク室圧Pcの制御の応答性を高めることができるとともに、冷媒の無駄な流動を低減できて、制御効率の向上等も図ることができる。
本発明に係る可変容量型圧縮機用制御弁の一実施形態を示す縦断面図。 図1に示される制御弁の要部の拡大縦断面図。 従来の可変容量型圧縮機用制御弁の一例の要部の拡大縦断面図。
符号の説明
1 可変容量型圧縮機用制御弁
15 弁棒
15a 給気弁体部
15g 抽気弁体部
19 案内孔
20 弁本体
21A 給気弁室
21A 抽気弁室
22A 給気弁シート部
22B 抽気弁シート部
23 吸入圧室
25 吐出圧ポート
26 クランク室圧ポート
27 吸入圧ポート
30 電磁式アクチュエータ
37 プランジャ
40 ベローズ本体
45 感圧室
47 開弁ばね
70 クランク室圧通路

Claims (2)

  1. 弁棒と、弁本体と、前記弁棒を弁開閉方向に駆動するための電磁式アクチュエータと、圧縮機の吸入圧に応動して前記弁棒を弁開閉方向に駆動する感圧応動部材とを備えた可変容量型圧縮機用制御弁であって、
    前記弁棒には、下から順に、給気弁体部、該給気弁体部より小径の小径部、該小径部より大径の中間大径部、及び、抽気弁体部が設けられ、前記弁本体には、下から順に、圧縮機のクランク室に連通するクランク室圧ポート、前記給気弁体部が接離する給気弁シート部、圧縮機の吐出圧を導入するための吐出圧ポートを有する給気弁室、前記弁棒の中間大径部が摺動自在に嵌挿される案内孔、前記抽気弁体部が接離する抽気弁シート部を有する抽気弁室、及び、吸入圧を導出するための吸入圧ポートを有する吸入圧室が設けられ、
    かつ、前記弁棒に、前記クランク室圧ポートと前記抽気弁室とを連通するクランク室圧通路が設けられるとともに、前記弁棒が上下動すると、前記給気弁体部の開度と前記抽気弁体部の開度が逆方向に変化するようにされていることを特徴とする可変容量型圧縮機用制御弁。
  2. 前記給気弁体部が前記給気弁シート部の下側に位置せしめられるとともに、前記抽気弁体部が前記抽気弁シート部の上側に位置せしめられていることを特徴とする請求項1に記載の可変容量型圧縮機用制御弁。
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