JP4958520B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トナー付着量等の画像濃度調整制御を行う、複数色のトナーを用いた画像形成装置に関する。
近年、カラードキュメントの普及にともない、複数の現像ユニットや潜像担持体等の画像形成ユニットを用いて画像を形成するカラープリンタや複写機を含むカラー複合機能装置MFP(Multi Function Products)等が普及している。これらの画像形成装置においては、全般的に、複数の画像形成ユニットを持ち、各色毎のトナーの付着量やハーフトーンパターンのトナー被覆率等が画像形成ユニット毎や累計使用枚数や環境等により変化したり、ばらついたりするため、高品質の画像を安定して得られるように、画質調整機能を備えているのが一般的である。
この画像調整機能として、トナー付着量をより精度良く制御するために、画像形成ユニットで形成するトナー像として画像調整用のトナー付着パターンを、画像形成ユニット内の中間転写ベルト等の像担持体上に形成し、当該トナー付着パターンに光ビームを照射し、当該光ビームの反射光の正反射光を検出する正反射光検出手段と前記反射光の拡散反射光を検出する拡散反射光検出手段を備える光学的検知手段を使用して、当該光学的検出手段からの検出出力に基づいて前記トナー付着パターンのトナー付着量を算出し、当該算出されたトナー付着量から前記トナー像の形成条件を調整する調整手段を備え、当該調整手段によって調整されたトナー像形成条件に基づいて複数色のトナー画像を重ね合わせカラー画像を形成する画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−354623公報
しかしながら、この特許文献1記載の方法では、トナー付着量の制御をするエンジンのγ特性を出力可能な濃度のパターン内で割り振り、γ特性を補正しているに過ぎないので、このような方法で画質調整を行うと、エンジンのγ特性の諧調数が少ないため、連続諧調パターンの濃度に飛びができたり、酷い場合には一部逆転する等の諧調表現に乏しい画像となることがあった。
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり、色再現性と諧調表現に優れた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数色のトナーを用い、各色毎に画像形成ユニットにより潜像担持体上にトナー像を形成し、形成されたトナー像を、像担持体上に一度転写してから媒体に転写、または、媒体搬送手段上の媒体に直接転写する手段を有し、前記トナー像として画像調整用のトナー付着パターンを、前記像担持体または媒体搬送手段上に形成する手段と、当該トナー付着パターンに光ビームを照射し、当該光ビームの反射光を検出する光学的検知手段とを有し、当該光学的検出手段からの検出出力に基づいて前記トナー付着パターンのトナー付着量を算出し、当該算出されたトナー付着量から前記トナー像の形成条件を調整する調整手段を備え、当該調整手段によって調整されたトナー像形成条件に基づいて複数色のトナー画像を重ね合わせカラー画像を形成する画像形成装置において、前記画像調整用のトナー付着パターンとして、トナーを均一に付着させたトナー付着量調整用パターンおよびドット配列を網点状にしたトナー被覆率調整用パターンを含む画像調整用パターンを使用し、前記光学的検知手段は、前記反射光の正反射光を検出する正反射光検出手段と前記反射光の拡散反射光を検出する拡散反射光検出手段を備え、前記トナー付着量調整用パターン、または、トナー被覆率制御用パターン形成時の露光手段の発光パワーを、前記潜像担持体の明減衰特性の微分値Xが0〜100V/mWの範囲内となるように調整し、前記光学的検知手段の正反射光検出手段及び拡散反射光検出手段の検知サイズが、前記トナー被覆率調整パターンの基本構成パターンのマトリックスサイズの4倍以上であり、前記トナー被覆率調整用パターンは、トナーの付着するドットからなる網点パターンであり、当該網点を構成する点間の距離が前記露光手段の露光ビーム径以上であり、かつ、露光手段の発光パワーを上げることにより網点を構成する点と点の間にトナーが付着するようになる網点パターンを含み、前記トナー付着量調整用パターンからの反射光を検出した前記拡散反射光検出手段の出力から成分分解した拡散反射光出力成分に基づいて、前記トナー付着量の形成条件として前記画像形成ユニットの現像手段に印加したバイアス電位と潜像担持体の露光部電位との電位差で調整するとともに、前記トナー被覆率調整用パターンからの反射光を検出した正反射光検出手段の出力から成分分解した正反射光出力成分に基づいて、前記トナー付着パターンのトナー被覆率を算出して、当該算出されたトナー被覆率から前記画像形成ユニットの露光手段の発光パワーと発光時間の少なくとも一方で調整することを特徴とする。
また、請求項2の発明は、複数色のトナーを用い、各色毎に画像形成ユニットにより潜像担持体上にトナー像を形成し、形成されたトナー像を、像担持体上に一度転写してから媒体に転写、または、媒体搬送手段上の媒体に直接転写する手段を有し、前記トナー像として画像調整用のトナー付着パターンを、前記像担持体または媒体搬送手段上に形成する手段と、当該トナー付着パターンに光ビームを照射し、当該光ビームの反射光を検出する光学的検知手段とを有し、当該光学的検出手段からの検出出力に基づいて前記トナー付着パターンのトナー付着量を算出し、当該算出されたトナー付着量から前記トナー像の形成条件を調整する調整手段を備え、当該調整手段によって調整されたトナー像形成条件に基づいて複数色のトナー画像を重ね合わせカラー画像を形成する画像形成装置において、前記画像調整用のトナー付着パターンとして、トナーを均一に付着させたトナー付着量調整用パターンおよびドット配列を網点状にしたトナー被覆率調整用パターンを含む画像調整用パターンを使用し、前記光学的検知手段は、前記反射光の正反射光を検出する正反射光検出手段と前記反射光の拡散反射光を検出する拡散反射光検出手段を備え、前記トナー付着量調整用パターン、または、トナー被覆率制御用パターン形成時の露光手段の発光パワーを、前記潜像担持体の明減衰特性の微分値Xが0〜100V/mWの範囲内となるように調整し、前記光学的検知手段の正反射光検出手段及び拡散反射光検出手段の検知サイズが、前記トナー被覆率調整パターンの基本構成パターンのマトリックスサイズの4倍以上であり、前記トナー被覆率調整用パターンは、トナーの付着しない白抜き点からなる網点パターンであり、当該網点を構成する白抜き点間の距離が前記露光手段の露光ビーム径以上であり、かつ、露光手段の発光パワーを下げることにより白抜き点と白抜き点の間にトナーが付着しなくなる網点パターンを含み、前記トナー付着量調整用パターンからの反射光を検出した前記拡散反射光検出手段の出力から成分分解した拡散反射光出力成分に基づいて、前記トナー付着量の形成条件として前記画像形成ユニットの現像手段に印加したバイアス電位と潜像担持体の露光部電位との電位差で調整するとともに、前記トナー被覆率調整用パターンからの反射光を検出した正反射光検出手段の出力から成分分解した正反射光出力成分に基づいて、前記トナー付着パターンのトナー被覆率を算出して、当該算出されたトナー被覆率から前記画像形成ユニットの露光手段の発光パワーと発光時間の少なくとも一方で調整することを特徴とする。
また、請求項3の発明は、複数色のトナーを用い、各色毎に画像形成ユニットにより潜像担持体上にトナー像を形成し、形成されたトナー像を、像担持体上に一度転写してから媒体に転写、または、媒体搬送手段上の媒体に直接転写する手段を有し、前記トナー像として画像調整用のトナー付着パターンを、前記像担持体または媒体搬送手段上に形成する手段と、当該トナー付着パターンに光ビームを照射し、当該光ビームの反射光を検出する光学的検知手段とを有し、当該光学的検出手段からの検出出力に基づいて前記トナー付着パターンのトナー付着量を算出し、当該算出されたトナー付着量から前記トナー像の形成条件を調整する調整手段を備え、当該調整手段によって調整されたトナー像形成条件に基づいて複数色のトナー画像を重ね合わせカラー画像を形成する画像形成装置において、前記画像調整用のトナー付着パターンとして、トナーを均一に付着させたトナー付着量調整用パターンおよびドット配列を網点状にしたトナー被覆率調整用パターンを含む画像調整用パターンを使用し、前記光学的検知手段は、前記反射光の正反射光を検出する正反射光検出手段と前記反射光の拡散反射光を検出する拡散反射光検出手段を備え、前記トナー付着量調整用パターン、または、トナー被覆率制御用パターン形成時の露光手段の発光パワーを、前記潜像担持体の明減衰特性の微分値Xが0〜100V/mWの範囲内となるように調整し、前記光学的検知手段の正反射光検出手段及び拡散反射光検出手段の検知サイズが、前記トナー被覆率調整パターンの基本構成パターンのマトリックスサイズの4倍以上であり、前記トナー被覆率調整用パターンは、トナーの付着するドットからなる網点パターンであり、当該網点を構成する点間の距離が前記露光手段の露光ビーム径以上であり、かつ、露光手段の発光パワーを上げることにより網点を構成する点と点の間にトナーが付着するようになる網点パターンを含み、前記トナー被覆率調整用パターンは、トナーの付着しない白抜き点からなる網点パターンであり、当該網点を構成する白抜き点間の距離が前記露光手段の露光ビーム径以上であり、かつ、露光手段の発光パワーを下げることにより白抜き点と白抜き点の間にトナーが付着しなくなる網点パターンを含み、前記トナー付着量調整用パターンからの反射光を検出した前記拡散反射光検出手段の出力から成分分解した拡散反射光出力成分に基づいて、前記トナー付着量の形成条件として前記画像形成ユニットの現像手段に印加したバイアス電位と潜像担持体の露光部電位との電位差で調整するとともに、前記トナー被覆率調整用パターンからの反射光を検出した正反射光検出手段の出力から成分分解した正反射光出力成分に基づいて、前記トナー付着パターンのトナー被覆率を算出して、当該算出されたトナー被覆率から前記画像形成ユニットの露光手段の発光パワーと発光時間の少なくとも一方で調整することを特徴とする。
本発明によれば、上記構成を採用することによって、トナー付着量とトナー被覆率とを安定かつ正確に検出、制御し、ベタ画像のトナー付着量と網点パターンのトナー被覆率をより感度の高い検出方法と制御方法で安定化し、エンジンのγ特性をより諧調性が高くなるように制御することで、色再現性と諧調表現に優れた画像形成装置を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
まず、本発明が適用される画像形成装置について説明する。図1は、本発明の一実施形態であるフルカラーレーザプリンタの装置概略構成を示す断面図である。
この画像形成装置(MFP)には、所定の速度130mm/secで反時計回りに回転駆動される潜像担持体として直径40mmの感光ドラム1−1〜1−4が設けられており、該感光ドラム1−1〜1−4の周囲に、帯電手段として帯電ローラ2−1〜2−4と、感光ドラムの表面電位測定手段として表面電位センサ7−1〜7−4、露光手段としてLED(Light Emitting Diode)光学ユニット3−1〜3−4と、現像手段として現像剤担持体4−1〜4−4、像担持体として転写搬送ベルト5、感光ドラム1−1〜1−4上のトナーを転写搬送ベルト5で搬送される記録用紙等の媒体へ転写する転写手段として転写ローラ6−1〜6−4と、転写後の潜像担持体4−1〜4−4の表面に残ったトナーのクリーニング部材としてブレードクリーナと転写搬送ベルト5に付着したトナーのクリーニング部材としてブレードクリーナ8が配設された画像形成ユニットが備えられている。
また、このMFPには、給紙手段101、定着手段102、画像形成部制御手段としてエンジンコントローラ201、後述するように、転写搬送ベルト5上に形成された画質調整用のトナー付着パターンのトナー付着量やトナー被覆率を検出するセンサとして光学センサ103、画質調整要パターンの記憶手段を内蔵するシステムコントローラ202、図示しない電源ユニットも設けられている。
現像剤担持体4−1〜4−4には、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ、ブラック色のトナーを供給し、フルカラー画像印刷を可能とした。前記現像剤担持体4−1〜4−4へ供給される各色のトナーは、現像ユニット内でトナー濃度が6%前後に濃度調整された現像剤(トナーとキャリアの混合粉体)として供給され、感光ドラム1−1〜1−4に露光手段3−1〜3−4で露光された部分へのトナー付着量を制御するための現像バイアスとして負の直流高電圧を印加した。
帯電ローラ2−1〜2−4は、感光ドラム1−1〜1−4とは平均20μmのギャップで非接触に保たれ、感光ドラム1−1〜1−4の露光されていない部分にトナーが付着することを防止するため、上記現像剤担持体4−1〜4−4に印加した直流電圧と表面電位センサ7−1〜7−4で測定した感光ドラム1−1〜1−4の表面電位との差が−150Vとなる直流高圧電圧にAC電圧1.8kVを重畳して印加した。
通常印刷時は、転写搬送ベルト5は、感光ドラム1−1〜1−4と接触部において同一速度で回転駆動され、給紙手段101から給紙された用紙Pを吸着搬送し、感光ドラム1−1〜1−4上に形成されたトナー像を1次転写ローラ6−1〜6−4に印加した正の直流定電流で用紙Pに転写し、定着手段102へと紙を搬送する。1次転写ローラ6−1〜6−4へ印加される直流電流値は、用紙Pと環境により適正に制御された。
トナー像が転写された用紙Pは、定着手段102に搬送され、トナー像が過熱・定着され、搬送ローラにより機外に搬送され、印刷を得る。
画質調整時には、用紙Pを搬送せず、感光ドラム1−1〜1−4上のトナー像を直接転写搬送ベルト5に転写するようにした。その転写搬送ベルト5の表面に直接転写した画質調整用のトナー付着パターンのトナー付着量とトナー被覆率を検出するため、図2に示すような発光素子104と正反射光受光素子105ならびに拡散反射光受光素子106とを内蔵する光学センサ103を、駆動ローラ9と従動ローラ10に巻きつけられた転写搬送ベルト5の外周表面と対向して配置した。
この実施形態では、トナー付着量調整パターンは、同一露光条件で13mm×13mmのベタ画像を12mm間隔で1色当たり3個とし、現像剤担持体4−1〜4−4に印加する電圧をトナー付着量パターン毎に−200V、−300V、−600V、帯電ローラ2−1〜2−4に印加する直流電圧を−350V、−450V、−750Vに切換えてトナー像を得た。なお、前記トナー付着量およびトナー被覆率の検出は、パターン周囲の不均一性や検出範囲がパターンからはみ出すことを防止するため、周囲2mmは、検出範囲とならないように正反射光受光素子105と拡散反射光受光素子106のデータサンプリングタイミングを決めた。また、正反射光出力と拡散反射光出力のサンプリング間隔は、2msec間隔とし、1パターン当たり20回測定し、平均した値を使用することにより、測定ばらつきを低減するようにした。本実施形態1では、LED光学ユニット3−1〜3−4の露光ビームは、直径52μmのものを使用した。
本実施形態1に使用したカラーMFPでは、基本解像度を600dpiで制御し、諧調表現は8ドット×8ドットのマトリックスを基本諧調画素サイズとし、1ドットに対して1/4分割の発光時間をパルス幅変調(PWM)制御し、理論最高諧調数を256階調で描画可能とした。したがって、ドット間距離は25.4/600mm(約42.3μm)、基本諧調画素サイズ((25.4/600)×8)mm×((25.4/600)×8)mm(約338.6μm×338.6μm)である。後述するように、トナー被覆率調整用パターンの条件を満足するパターンは、注目ドットに対して42.3μm格子の斜め45度に位置するドットからなる網点パターンであったため、本実施形態では条件を満足する位置の4点にドットがある図3のドット配列(B)を使用した。なお、トナー被覆率制御パターンの露光では、PWM制御は実行せず、感光ドラム回転方向に連続するドットは連続発光とした。上記基本諧調画素サイズ338.6μm×338.6μmに対して、正反射光受光素子105と拡散反射光受光素子106の転写搬送ベルト5表面における検出径をそれぞれ直径1.5mm、直径2.0mmとした。
次に、画質調整方法について説明する。前記画像調整用パターンを転写搬送ベルト5上に形成し、色毎のトナー付着量調整用パターンとトナー被覆率調整用パターンを前記光学センサ103により検出し、正反射光出力と拡散反射光出力とが得られるようにした。以下に、上記正反射光出力と拡散反射光出力を、正反射光出力成分と拡散反射光出力成分に成分分解する算出方法の基本的なアルゴリズムについて説明する。
便宜上、以降の計算に対しては下記記号を使用する。
正反射光出力:Vsp_reg
拡散反射光出力:Vsp_dif
発光素子をオフにしたときの正反射光出力:Voffset_reg
発光素子をオフにしたときの拡散反射光出力:Voffset_dif
トナーがない部分の像担持体表面の正反射光出力:Vsg_reg
トナーがない部分の像担持体表面の拡散反射光出力:Vsg_dif
[1]発光素子オフ時の光学センサ出力の0補正
先ず始めに、光学センサ103によって検出される反射光には、転写搬送ベルト5の表面状態と光学センサ103の感度ばらつき(ロットばらつき、経時変化、環境変化、汚れによる影響)、及び、回路的に発生する微小電圧や発光素子以外の光源等の影響による正反射光出力と拡散反射光出力が含まれるため、正反射光受光素子105と拡散反射光受光素子106の出力0のずれを補正する必要がある。
この正反射光受光素子105と拡散反射光受光素子106で検出された出力を0補正するため、発光素子104をオフにしたときの正反射光受光素子105と拡散反射光受光素子106の出力Voffset_reg、Voffset_difを測定してエンジンコントローラ201内の記憶装置に記憶させる。この0補正の値Voffset_regとVoffset_difを用いて、光学センサ103出力の0補正を行い、発光素子104の照射光に対する正反射光と拡散反射光とだけによる出力、正反射光出力増分ΔVsp_regと拡散反射光出力増分ΔVsp_difとなるように下記式より求める。
ΔVsp_reg=Vsp_reg−Voffset_reg・・・・・(1)
ΔVsp_dif=Vsp_dif−Voffset_dif・・・・・(2)
次に、転写搬送ベルト5の表面状態と光学センサ103の感度の相違に基づく検出出力の影響を補正するため、転写搬送ベルト5を駆動している状態でトナーの付着していない転写搬送ベルト5の表面での正反射光出力増分ΔVsg_regと拡散反射光出力増分ΔVsg_difとを検出し、正反射光出力増分ΔVsg_regが4.0±0.3Vとなるように、発光素子104の発光強度調整電流値を調整した。以下の測定では、上記補正をした正反射光出力増分ΔVsg_regと拡散反射光出力増分ΔVsg_difを用いて制御する。この場合に、光学センサ103とその駆動回路構成等により、Voffset_reg及びVoffset_difの値が無視できるくらい小さい場合には、上記0補正は不要である。
[2]正反射光出力の成分分解とトナー被覆率検出
現像剤担持体4−1〜4−4に印加する現像バイアスを0〜−750Vの間で変えてトナー付着量制御用パターン(ベタ画像)を形成し、黒トナーとカラートナー(ここではイエロートナーのデータで説明する)の正反射光出力増分ΔVsp_regおよび拡散反射光出力増分ΔVsp_difを測定するとともに、トナー付着量を実測して得られたセンサ出力とトナー付着量との関係を図4と図5に示す。
図4は、黒トナーについて光学センサ103で検出された正反射光出力Vsp_reg(曲線1)と拡散反射光出力Vsp_dif(曲線2)とトナー付着量の関係を示す図で、図5は、カラートナーについて検出された正反射光出力Vsp_reg(曲線3)と拡散反射光出力Vsp_dif(曲線4)とトナー付着量の関係を示す図である。図4と図5で示すトナー付着量(M/A)は、受光素子出力を測定したトナー付着量制御用パターンの付着トナーの質量と面積とを、転写搬送ベルト5を装置外に取り出して測定し、単位面積あたりのトナー付着量に換算した値である。
図4において、ける黒トナーの付着量が0.4mg/cm2以上と多い場合の結果から明らかなように、正反射光出力Vsp_reg、拡散反射光出力Vsp_difは、共にほぼVoffset_reg、Voffset_difに等しく、黒トナーは、正反射も拡散反射もほとんどせず、転写搬送ベルト5からの正反射光と拡散反射光も黒トナーに覆われているため0となっていることが分かる。
一方、図5におけるイエロートナーの付着量が0.4mg/cm2以上の多いところでも黒トナーの付着量が多い場合と同様に、転写搬送ベルト5の表面からの正反射光も拡散反射光もほぼ0であり、正反射光出力も拡散光出力もほぼイエロートナーによる拡散反射光による出力となっていることが分かる。
ここで、図5のイエロートナーの受光素子出力にたいして、前記(1)で記述した0補正を行い、ΔVsp_reg/ΔVsp_difの比(感度補正係数)を算出し、トナー付着量との関係でこの比をプロット(図、6の曲線5参照)して比の最小値αを求めた。
α=min(ΔVsp_reg/ΔVsp_dif)・・・・・(3)
この最小値αは、カラートナーによる拡散反射光の内、正反射光受光素子105と拡散反射光受光素子106とで検出される光の強さの比を表している。従って、このαを用い、拡散反射光出力増分ΔVsp_difにαを乗ずることによって、カラートナーにより拡散反射され、正反射光受光素子105に検出された正反射光出力増分ΔVsp_reg中の拡散反射光出力成分α×ΔVsp_difを計算できる(図7の曲線6参照)。さらに、正反射光出力増分ΔVsp_regからα×ΔVsp_difを引くことにより、下式(3)から正反射光出力増分ΔVsp_reg中の転写搬送ベルト5による正反射光出力成分と拡散反射光成分の和ΔVsp_reg_regを得ることができ、この各トナー付着量におけるΔVsp_reg_regは、図7の曲線7で示すようになる。
ΔVsp_reg_reg=ΔVsp_reg−α×ΔVsp_dif・・・・・(4)
一方、このΔVsp_reg_regは、トナーの無い状態での正反射出力増分ΔVsg_regに転写搬送ベルト5の露出率βを乗じた値に等しくなるため、下式(5)でしめすように、ΔVsg_regで割ることによりβ(像担持体の露出率)を求めて正規化可能である。
β=ΔVsp_reg_reg/ΔVsg_reg・・・・・(5)
即ち、トナーが無い状態における転写搬送ベルト5の表面での正反射光と拡散反射光の正反射光受光素子105での検出電圧は、本実施形態では、Voffset_regを引いて0補正した後に4.00±0.30Vに調整されるため、ΔVsg_regは、調整後の値を意味する。なお、このトナーの正反射光出力成分の正規化値βは、トナー付着量が0〜0.4mg/cm2、言い換えると、転写搬送ベルト5の表面にトナーがほぼ1層で付着し、トナー付着量が増えるとともに像担持体5表面をトナーで覆う面積が単調増加していく領域でのみ、像担持体の露出率と一義的関係になる。この正反射光出力成分の正規化値(像担持体の露出率)βは、転写搬送ベルト5の露出している部分の割合を表しており、転写搬送ベルト5の表面が露出する部分がある網点パターンにおいても、βを正確に算出できる。
また、1からβを引くと、転写搬送ベルト(像担持体)5表面の露出していない面積割合、すなわち、下式(6)で示すように、トナー被覆率を算出できる。
(像担持体表面のトナー被覆率)=1−β・・・・・(6)
図8は、βとトナー付着量との関係を上述のようにして算出したデータと実測したデータをプロットして曲線8を求めたグラフで、本実施形態では、図8に示したβと転写搬送ベルト5表面のトナー被覆率(1−β)との関係を、エンジンコントローラ201の記憶手段に記憶させ、トナー付着量が少ない領域(0〜0.4mg/cm2)でのトナー付着量と、トナー被覆率調整用パターンの光学センサ出力から得られたβによりトナー被覆率とを正確に検出できるようにした。
一方、ベタ画像のトナー付着量制御を行うトナー付着量の多い領域(0.4mg/cm2)では、この方法による正確なトナー付着量検出は困難である。そこで、トナー付着量の検出は、次の方法で検出した。
[3]拡散反射光出力の成分分解とベタ画像のトナー付着量検出
拡散反射光出力Vsp_difは、トナー付着量の少ない付着量領域(0〜0.4mg/cm2)では、転写搬送ベルト5表面が露出している部分があり、転写搬送ベルト5からの拡散反射光出力成分とトナーからの拡散反射光出力成分の両方を含んでいる。一方、トナー付着量が多い領域では、転写搬送ベルト5表面がトナーで覆われ、転写搬送ベルト5表面での拡散反射光出力成分は、トナー付着量増加にともない0に近づくとともに、トナーによる拡散反射光出力成分は、積層されたトナー層内に入り込んだ光が多重反射され、トナー付着量とともに単調増加する。
そこで、トナー付着量の多い領域においてもトナー付着量を正確に検出するため、トナー付着量の多い付着量領域でもトナー付着量とともに反射光出力が単調増加していく拡散反射光出力を用いてトナー付着量を正確に検出することができる。その場合に、トナー付着量の少ない領域で含まれる転写搬送ベルト5表面からの拡散反射光による誤差を除去する必要がある。そのために、拡散反射光出力増分ΔVsp_difを、トナーによる拡散反射光出力成分ΔVsp_dif_difと転写搬送ベルト5による拡散反射光出力成分ΔVsg_dif_difとに成分分解すると下式(7)が得られる。
ΔVsp_dif=ΔVsp_dif_dif+ΔVsg_dif_dif・・・(7)
前記転写搬送ベルト5での拡散反射光出力成分ΔVsg_dif_difは、トナーが付着していない転写搬送ベルト5表面での拡散反射光出力増分ΔVsg_dif(像担持体の露出率β=100%での値)と(5)式で算出した像担持体の露出率βとを積算することにより下式(8)から算出できる。
ΔVsg_dif_dif=ΔVsg_dif×β・・・・・(8)
この転写搬送ベルト5による拡散反射光出力成分ΔVsg_dif_difと(8)式の関係から式(9)で示すように、拡散反射光出力増分ΔVsp_difからΔVsg_dif×βを引くことにより、トナーによる拡散反射光出力成分ΔVsp_dif_difを得ることができる。
ΔVsp_dif_dif=ΔVsp_dif−ΔVsg_dif×β・・・・・(9)
図9は、カラートナーについての前述のΔVsp_difΔとトナー付着量との関係(曲線4)(図7参照)とΔVsp_dif_difとトナー付着量との関係(曲線9)とΔVsg_dif_dif(ΔVsg_dif×β)とトナー付着量との関係(曲線10)とを示し、この図から明らかなように、このトナーによる拡散反射光出力成分ΔVsp_dif_difは、トナーの反射率や発光素子104の発光強度、拡散反射光受光素子106のロットばらつきや経時、環境変化、汚れ等によっても値が変わるため、トナー付着量と一義的な関係となるように正規化する。
上記トナーの拡散反射光出力成分ΔVsp_dif_difの正規化は、以下の手順で行った。
トナー付着量調整パターンの内、(5)式でのβを算出し、図8に示したエンジンコントローラ201の記憶手段に記憶させたβとトナー付着量との関係から決めたトナー付着量が0〜0.4mg/cm2の条件を満足するパターンを抽出する。トナー付着量M/Aと現像剤担持体4−1に印加した現像バイアスVbとは1次線形の関係にあるため、潜像担持体1−1の露光部電位をVl(露光条件一定では一定)とすると、
関係式:(トナー付着量)M/A=γ×(Vl−Vb)+a=−γ×Vb+a+γ×Vl・・・・・(10)
を用い、上記前記トナー付着量を満足するトナー付着量制御パターン少なくとも2個以上のトナー付着量M/Aと現像バイアスVbを用いて、傾きγと切片(a+γ×Vl)を求める。
次に、図9に示す曲線9から、トナー付着量M/Aの2乗(M/A)2を横軸にとり、トナーの拡散反射光出力成分ΔVsp_dif_difの3乗(ΔVsp_dif_dif)3を縦軸にとり、各店をプロットすると、図10に示すように、トナー付着量M/Aの2乗(M/A)2と上記のトナーの拡散反射光出力成分ΔVsp_dif_difの3乗(ΔVsp_dif_dif)3との間に、次式(11)で示すような1次線形の関係にあることを見出した。ここで、傾きをσ3とした。
(ΔVsp_dif_dif)3=σ3×(M/A)2・・・・・(11)
この式を次のように書き換えると分かるように
(ΔVsp_dif_dif÷σ)3=(M/A)2・・・・・(12)
となり、ΔVsp_dif_difをσで割ることにより、トナー付着量と一義的な値に換算できる。
(トナーの正規化拡散反射光出力成分):ΔVsp_dif_dif’=ΔVsp_dif_dif÷σ・・・・・(13)
とすると、トナー付着量換算値M/A’は、
M/A’=(ΔVsp_dif_dif’)3/2・・・・・(14)
このトナーの正規化拡散反射光出力成分ΔVsp_dif_dif’は、トナー付着量の少ない領域の転写搬送ベルト5表面からの拡散反射光出力成分を正確に除去でき、かつ、光学センサ103のばらつきや経時、環境変化や転写搬送ベルト5表面状態やトナー色の影響を正規化により影響を取り除けるため、トナー付着量が少ない領域から、2〜3層にトナーが重なった領域に対応するトナー付着量0〜1.0mg/cm2の広い付着量領域で、トナー付着量を一義的に決めることができる。そこで、トナーの正規化拡散反射光出力成分ΔVsp_dif_dif’とトナー付着量M/A’との上記関係式は、予めエンジンコントローラ201の記憶手段に関数として記憶させておいた。但し、このトナーの正規化拡散反射光出力成分ΔVsp_dif_dif’とトナー付着量M/A’とは一義的に決めることができるが、その際に使用するσは、トナーの色や転写搬送ベルト5の表面状態や光センサ103のロットばらつき、環境変化、経時変化、汚れの影響を受ける値であるため、画質調整時にσを算出してエンジンコントローラ201の記憶手段に記憶させ、使用するようにした。
上記トナー付着量とトナー被覆率の処理アルゴリズムにより、発光・受光素子のばらつき、環境、経時変化、汚れ、像担持体の表面状態、トナー色等に関わらず、正確なトナー付着量とトナー被覆率を安定して検出可能な画質調整アルゴリズムとできた。
この処理アルゴリズムにより算出したトナー付着量換算値M/A’と実測によるトナー付着量M/Aとの一致性を次のようにして確認した。
この処理アルゴリズムにより成分分解して得られたトナーによる正規化拡散反射光出力成分とトナー被覆率を用いて、以下のようにトナー付着量とトナー被覆率の調整を行った。
先ず、予めトナーの低付着量領域0〜0.4mg/cm2でのトナー付着量M/Aと正規化値βとの関係を、エンジンコントローラ201の記憶手段に記憶させておいた。この正規化値βは、トナー付着量と一義的に関係付けされるように決めてあるため、画質調整のたびに測定等行う必要は無い。
次に、画質調整動作のたびに以下の処理を行った。発光素子104の出力をオフの状態での正反射光受光素子105と拡散反射光受光素子106の出力Voffset_regとVoffset_difを、画質調整動作前に測定し、エンジンコントローラ201の記憶手段に記憶しておく。画質調整動作起動から発光素子104の出力が安定する時間(この実施形態に使用したLEDでは3秒)後、転写搬送ベルト5表面での正反射光出力と拡散反射光出力を検知し、正反射光出力増分ΔVsg_regを2msec間隔で50回測定した平均値が4.00±0.30Vとなるように、発行素子104に流す電流を調整し、その時の転写搬送ベルト5による正反射光出力増分ΔVsg_regと拡散反射光出力増分ΔVsg_difとをエンジンコントローラ201の記憶手段に記憶した。
次に、現像バイアスVbを前述の−200V、−300V、−600Vの3値で作成したトナー付着量調整パターンの正反射光出力と拡散反射光出力を検知し、上記アルゴリズムに従い前記傾きγ、切片(a+γ×Vl)、σを求め、あらかじめ記憶させてあるトナー付着量M/Aと前記正規化拡散反射光出力成分ΔVsp_dif_dif’との関係からパターンごとのトナー付着量を算出した。本実施形態の図5〜図10に示した場合では、ΔVsg_reg=3.94V、γ=0.00199、a+γ×Vl=−0.2955、σ=3.934であった。前記Vlは、感光ドラムの表面電位センサ7−1〜7−4による測定の結果、−66Vであった。
本発明のアルゴリズムで算出したトナー付着量換算値M/A’とトナー付着量実測値M/Aとの関係を図11に示した。図11の直線12の結果から明らかなように、本発明のアルゴリズムで算出したトナーの付着量換算値M/A’は、トナーの付着量が0〜1.0mg/cm2の広いトナー付着量領域で実測値とほぼ一致しており、本発明によりトナー付着量を正確に検出できることが確認できた。さらに、トナー付着量調整パターンのデータだけでなく、より広いトナー付着量領域0〜1.0mg/cm2でのトナー付着量について対応していることを確認した。
前述の3種類の現像バイアスVbで形成したパターンのトナー付着量から、転写搬送ベルト5上のベタ画像のトナー付着量が所定の0.5mg/cm2となる現像剤担持体5−1〜5−4に印加する現像バイアスVb1〜Vb4を下記(15)式からそれぞれ算出し、画像形成時の現像バイアスVbとして記憶させた。
Vb=−(M/A’)÷γ+a÷γ+Vl・・・・・(15)
本実施形態での図5〜図10の場合において、データ測定時においてトナー付着量が0.5mg/cm2となる現像バイアスは、Vb=−400Vであった。
前記トナー付着量調整パターンに続いて、現像剤担持体5−1〜5−4に、上記のようにして算出した現像バイアスVb1〜Vb4を印加した条件でトナー被覆率調整パターンを形成し、正反射光出力Vsp_regと拡散反射光出力Vsp_difを測定し、トナー付着量調整用パターンのときと同一アルゴリズムで正規化したトナー被覆率調整パターンのβを算出し、トナー被覆率1−βを算出する方法は、次の通りである。
本実施形態1に使用した装置のLED光学ユニッ3−1〜3−4のビーム径は52μmであり、解像度は600dpiであり、1ドット点でもトナーがドット欠落無く付着した。従って、本発明のトナー被覆率制御パターンは、注目する点を構成するドットの中心から露光ビーム径より遠い距離にあり、かつ、露光パワーを上げることによりドットが繋がるドットは、注目ドットに対して解像度格子の対角位置のドットであるため、図3の(B)のドット配列からなる基本諧調画素マトリックスの繰り返し網点パターンを使用した。
本実施形態1のトナー被覆率の制御では、上記トナー被覆率調整パターンを露光装置の発光パワーとして0.25mW、0.35mW、0.45mWの3種類の発光パワーで作像し、光センサ103での検出結果から算出したトナー被覆率1−βを所望の値となる露光パワーを算出し、その値をエンジンコントローラ201の記憶手段に記憶させ、その発光露光パワーで次の画質調整動作までの画像形成を行うように制御した。
この場合、トナー被覆率調整パターンとして図3(A)及び図3(B)で示すパターンを使用し、その差異を検討した。ドット数が同じ5ドットを図3(A)及び図3(B)に示すように配列した2つの網点パターン(A)と(B)の露光手段の発光パワーに対するトナー被覆率(1−β)の変化を図12に示した。図12中、曲線13及び曲線14は、それぞれ、ドット配列(B)及びドット配列(A)について示す。図12より明らかなように、基本格子点の上下左右のドットD2からなるパターン(A)に対して基本格子の斜めのドットD1からなるパターン(B)の方が、同じ発光パワー変化に対してトナー被覆率(1−β)がより大きく変化している。言い換えると、トナー被覆率調整パターンのトナー被覆率を検出し、エンジンγカーブ特性を目標の特性値に近づけるために発光パワーを決定する場合において、ドット配列(B)の方がより検出感度が高いパターンであることが分かる。このドット配列の違いによるトナー被覆率の露光パワー依存性の差は、孤立した状態では、トナーが付着しないドット周辺の光の弱い領域に、隣接したドットの周辺の弱い光が重なり合うことにより、トナーが付着する感光ドラム1−1〜1−4の露光電位の面積が広がる現象が原因で、隣接ドット間距離が異なることで隣接ドットとの光の重なり状態が変わり前記トナーの付着する面積に差ができるためであると考えられる。
図13に示したように、本実施形態の画像形成装置では、中間調パターン(A)(B)のトナー被覆率(1−β)とLEDの像面発光パワーの対数とがほぼ1次相関であることが分かった。そこで、本実施形態では、上記3種の像面発光パワーで作成したトナー被覆率調整用パターンのトナー被覆率(1−β)と像面発光パワーとの近似関係式を算出し、それをエンジンコントローラ201の記憶手段に記憶させ、トナー被覆率(1−β)の所望の値0.069になる像面発光パワーの算出に使用した。なお、図13中、直線15及び16は、それぞれ、ドット配列(A)及び(B)について示す。
トナー被覆率制御パターンとしてドット配列(A)と(B)を使用した場合のエンジンγカーブ特性を図14に示す。図14(A)で示すように、ドット配列(A)のパターンを用いてトナー被覆率(1−β)を、ドット配列(B)で適用した(1−β)=0.069と同一発光パワーとなる値0.073に調整した場合、γカーブのばらつきが大きく、諧調パターンの濃い部分で潰れが発生したり、隣接パターンとの濃度が同じになり、諧調数が減少してしまうことがあった。これに対して、図14(B)で示すように、ドット配列(B)を使用した場合、γカーブが安定し、より諧調性の高い印刷が可能であった。これは、トナー被覆率の調整においては、隣接ドットの光の重なりにより現像される面積を制御するため、単純にそのパターンのトナー被覆率のみを適正にするだけでなく、同様に隣接ドットの露光ビームの重なりによりトナー被覆率が多きく変化するパターン全般、例えば図3(C)で示すようなドットパターン(C)のトナー被覆率も同時に調整可能であるため、エンジンγカーブのドットDUTYの低いパターンからドットDUTYの高いパターンまでの諧調表現を改善できる。
以上説明したように、本発明により、トナー付着量と網点パターンのトナー被覆率を正確に検出、制御でき、色再現性と諧調表現に優れた画像形成装置を提供することができた。
以上の説明における画質調整は、一実施形態を、タンデム直接転写ベルト方式の画像形成装置を用いて説明したが、1つの潜像担持体に複数の現像剤担持体で画像形成するシングルパス方式、中間転写ベルトに一度転写してから用紙に転写するタンデム中間転写ベルト方式の装置であっても同様な効果を得ることができる。
実施形態1では、トナー付着量調整パターンの検出結果に基づき、潜像担持体1−1〜1−4の露光部電位Vlと現像剤担持体4−1〜4−4の現像バイアスVbとの電位差Vl−Vbでトナー付着量を所望の値に制御するため、画像形成時の現像剤担持体4−1〜4−4の現像バイアスVb1〜Vb4を決定する制御を行った。また、同時にトナー被覆率1−βを所望の値に制御するため、発光パワーを決定する制御を行った。ところが、図15に示すように、潜像担持体1−1〜1−4の露光部電位Vlは、発光パワーにより変化するため、トナー被覆率調整パターンを形成するための発光パワーとトナー被覆率を所望の値にするための発光パワーとの違いにより、画像形成時のトナー付着量が制御した値からずれることがあった。このトナー被覆率を調整するための発光パワー値変更に伴うトナー付着量を現像剤担持体4−1〜4−4に印加する現像バイアスVb1〜Vb4でさらに制御しようとすると、再度トナー付着量調整パターンを印刷するか、予測でのトナー付着量微調整を行わなければならない。なお、図15中、曲線17は、発光パワーと露光部電位Vlとの関係を示し、曲線18は、発光パワーと明減衰特性の微分値との関係を示す。
本発明では、上記のような問題を解決するため、トナー被覆率調整時の露光手段3−1〜3−4の露光パワーの実効的調整範囲において、潜像担持体1−1〜1−4の明減衰特性の微分値が0〜100V/mWとなる露光パワー領域にするとともに、その露光パワー領域においてトナー被覆率制御用パターンのトナー被覆率が所望の値に制御できる露光手段3−1〜3−4のビーム径を選択することにより、トナー被覆率の調整制御のための露光パワー値変更によるトナー付着量制御誤差を小さくした。本実施形態に用いた画像形成装置では、1ドットの発光時間を調整し、露光ビーム径を直径70μmとすると、トナー付着量とトナー被覆率の両方を所望の値に調整できず、露光ビーム径を直径52μmとすることでトナー付着量とトナー被覆率の両方を所望の値に調整できるようにした。
本実施形態2で用いた潜像担持体1−1〜1−4は、潜像担持体の明減衰特性の微分値が0〜100V/mWで潜像担持体の露光部電位Vlの変化が最大16Vであった。この時のトナー付着量変化は、Vl変化分の補正をしないと最大で0.0223mg/cm、すなわちベタ画像のトナー付着量を0.5mg/cmに制御した場合、付着量の変化は最大4.46%以下になり、追加補正をしなくても問題ないように制御できた。例えば、潜像担持体の明減衰特性の微分値を200V/mWとしてしまうと、トナー付着量変化は0.0681mg/cmとなり、13.6%も変化してしまい、そのままでは色再現性が悪くなってしまった。
このように、露光装置の発光パワーを調整することによって、トナー付着量とトナー被覆率の両方を安定に制御できるのみでなく、Vl変化分の現像バイアス調整によりずれるトナー被覆率の調整動作をやり直すことによる画質調整時間の延長や無駄なトナー消費をすることなくトナー付着量調整誤差を小さくすることができた。
図16に、同一トナー被覆率調整パターン(基本構成パターンのマトリックスの繰り返し)に関し、正反射光受光センサ105の検出径を横軸にとり、正反射光出力と拡散反射光出力から算出したトナー被覆率1−βのばらつきについて確認した結果を示した。図16の同一径における2つのデータは、検出位置をずらした影響についても確認するため、光学センサ103を複数回取り付けなおしては測定を行い、算出したトナー被覆率の20回測定の最大値と最小値及び平均値の最大値と最小値のときのばらつきを示している。この結果から、前記正反射光受光センサの検出径が小さくなると、トナー被覆率調整用パターンでは、トナー被覆率1−βの測定毎のばらつき、平均値のばらつきともに大きくなってしまうことが明らかとなった。これは、本実施形態のトナー被覆率調整パターンは、例えば、実施形態1のような基本構成パターンのマトリックスサイズ8×8ドットの繰り返し網点パターンを採用しているため、検出径が小さいと、検出面積内のドット個数が測定毎に変わり、光学センサ103の出力値にばらつきが生じていた。本実施形態のトナー被覆率調整パターンの光学センサ103の出力を安定化させるには、図16の測定結果から、光学センサ103の検出サイズを1mm以上、好ましくは、同一パターンの繰り返しとなる基本構成パターンのマトリックスサイズ(338.6μm)の約4倍以上とすることが明らかである。
図17は、タンデム中間転写ベルト方式のカラーMFPを用いた本発明による他の実施形態である画像形成装置の装置概略断面図である。
この画像形成には、所定の速度75mm/sで時計回りに回転駆動される潜像担持体として直径40mmの感光ドラム31−1〜31−4が設けられており、該感光ドラム31−1〜31−4の周囲に、帯電手段として帯電ローラ32−1〜32−4と、露光手段としてLDユニット33と、現像手段として現像剤担持体34−1〜34−4と潜像担持体31−1〜31−4からのトナー転写手段を構成する像担持体として中間転写ベルト45と1次転写ローラ46−1〜46−4、中間転写ベルト45から媒体Pへトナーを転写する2次転写手段として2次転写ローラ47と、転写後の感光ドラム31−1〜31−4表面に残ったトナーのクリーニング部材としてブレードクリーナとが配設されている。
また、このMFPには、給紙手段101、定着手段102、画像形成部制御手段としてエンジンコントローラ201、中間転写ベルト45上の画質調整用パターンのトナー付着量やトナー被覆率を検出するセンサとして光学センサ103、画質調整用パターンの記憶手段としてコントローラ202、図示しない電源ユニットも設けられている。
現像剤担持体34−1〜34−4には、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ、ブラック色のトナーを供給し、フルカラー画像印刷を可能とした。現像剤担持体34−1〜34−4には、トナー濃度が6%前後に濃度調整された現像剤(トナーとキャリアの混合粉体)が供給され、感光ドラム31−1〜31−4に露光手段33で露光された部分へのトナー付着量を制御するため負の直流高圧(現像バイアス)を印加した。
帯電ローラ32−1〜32−4は、感光ドラム31−1〜31−4とは非接触に保たれ、感光ドラム31−1〜31−4の露光されていない部分にトナーが付着するのを防止するため、上記現像剤担持体34−1〜34−4に印加される現像バイアスと一定電位差−150Vとなる直流高圧電圧にAC電圧1.7kVを重畳して印加した。
中間転写ベルト45は、感光ドラム31−1〜31−4とその接触部において同速となるように回転駆動される。感光ドラム31−1〜31−4上に形成されたトナー像は、1次転写ローラ46−1〜46−4に印加した正の直流電流で中間転写ベルト45上に各色のトナーを重ね合わせて転写され、中間転写ベルト45の回転により2次転写ローラ47に搬送され、給紙手段101から給紙され2次転写ローラ47に搬送された用紙Pに、2次転写ローラ47を接地し、2次転写ローラ47に対向するローラ48に印加された負の低電流により用紙Pに転写される。用紙Pに転写されたトナー像は、定着手段302へと用紙Pが搬送され、熱により用紙Pに定着され、印刷を得る。
また、中間転写ベルト45表面に転写した画質調整用パターンを検出するため、発光素子104と正反射光受光素子105ならびに拡散反射光受光素子106とを内蔵する光学センサ103(図2参照)を中間転写ベルト45の外周表面と対向して配置した。前記2次転写ローラ47は、画質調整動作時に中間転写ベルト45上の画質調整用パターンが2次転写ローラ47から影響を受けずに光センサ103に搬送可能とするため、少なくとも画質調整パターンが2次転写ローラ47を通過するとき、中間転写ベルト45の表面から離間されるように図示しない離接手段を具備する。中間転写ベルト45に残留したトナーは、クリーニングブレードにより構成したクリーニング手段49により除去され、図示しない廃トナータンクへ図示しないスクリューにより搬送した。
前記画質調整パターンは、トナー付着量調整用パターンとトナー被覆率調整用パターンから構成した。トナー付着量制御パターンは、同一露光条件で13mm×13mmのベタ画像を6mm間隔で1色当たり3個とし、トナー付着量パターン毎に現像剤担持体34−1〜34−4に印加する電圧を、−250V、−350V、−600Vに切替て現像し、帯電ローラ32−1〜32−4に印加する直流出圧を−400V、−500V、−750V印加してトナー像を得た。なお、前記トナー付着量およびトナー被覆率の検出は、パターン周囲の不均一性や検出範囲がパターンからはみ出すのを防止するため、周囲2mmは検出範囲とならないようにタイミングを決めた。
また、正反射光出力と拡散反射光出力は、光学センサ103でパターン毎に正反射光出力と拡散反射光出力を2msec間隔で1パターン当たり30回測定し、平均した値を使用することにより、測定ばらつきを低減するようにした。
露光装置であるLDユニット33による画像露光は、基本解像度1200dpiで制御し、ハーフトーンは16ドット×16ドットのマトリックス(基本諧調画素サイズ)に対して、露光ビーム径主走査方向60μm、副走査方向42μmの傾いた楕円形状の露光ビームで描画し、前記マトリックスに対し主走査方向は1200dpiの解像度のドット配置が可能であるが、16個の格子点に対して8ドットの露光ビーム(1ドット飛ばし)で描画し、主走査方向に関しては、1ドットの発光時間を1格子の距離を露光ビームの走査速度で割った時間の75%(初期値)とし、さらに1ドットの1/2分割の発光時間でパルス幅変調(PWM)制御可能とし、副走査方向は1200dpiの解像度で配列可能とし、理論最高諧調数を256階調で描画可能とした。
本実施形態におけるトナー被覆率調整用パターンの条件を満足するパターンは、孤立ドットの点ではトナーが付着しない点ができることがあるため、主走査方向の位置を合わせた副走査方向の2つのドットで点を構成し、網点パターンの点を構成する2ドットの21.2μm格子上下左右2個でできる格子の斜め45度に位置するドットからなる網点パターンであり、本実施形態では条件を満足する4個の点の内3個を配列した後述する図18のドット配列(E)を使用した。前記パターンの発光において、PWM制御は実施しないようにした。
上記基本諧調画素サイズは((25.4/1200)×16)mm×((25.4/1200)×16)mm(約338.6μm×338.6μm)である。これに対して、正反射光受光素子105と拡散反射光受光素子106の中間転写ベルト45表面の検出直径をそれぞれ1.5mm、3.0mmとした。なお、画質調整方法(トナー付着量とトナー被覆率の制御)の光センサ出力の処理アルゴリズムは、実施形態1において記載した制御アルゴリズムと同一とした。
トナー付着量制御については、実施形態1で記載したのと同一制御としたため、ここではトナー被覆率の制御について説明する。
実施形態1では露光パワーによるトナー被覆率調整について説明したため、本実施形態では露光時間で調整した例について説明する。露光時間は、主走査方向の基本格子間距離の2倍42.3μmをレーザの潜像担持体31−1〜31−4の表面での走査速度で割った時間を100%とし、その時間に対する1ドットのLD駆動時間の割合を発光DUTYとした。当然、本実施形態の画像形成装置においても、露光パワーでトナー被覆率を調整することが可能であることは言うまでもない。
図19に、図18(B)、(C)に示したドット配列パターン(E)及び(F)の網点パターンについて検出した正反射光出力と拡散反射光出力から算出したトナー被覆率1−βの発光DUTY依存性を示した。ここで、露光パワーが低すぎると、露光時間を長くしても露光DUTY=100%以上には長くできず、所望のトナー被覆率が得られないため、事前に露光時間でトナー被覆率が調整できるように露光パワーを決定した値を用いた。
図19から分かるように、パターン(F)では露光DUTYに対するトナー被覆率変化が非常に小さく、パターン(E)のほうが露光DUTYに対するトナー被覆率1−βの値の変化が大きく、トナー被覆率を露光DUTYで調整するのに精度良く決定できたため、本実施形態においては、パターン(E)をトナー被覆率調整パターンとした。
本実施形態の露光LDパワーを0.35mwと0.24mwでそれぞれトナー付着量制御して決めた現像バイアスを用いて、トナー被覆率制御を行った。そのときの発光DUTYとベタ画像のトナー付着量変化を図20に示した。なお、図20中、曲線21は、露光LD発光パワーが0.24mWのときの発光DUTYとトナー被覆率比(パターン(D)の被覆率/パターン(E)ぼ被覆率)との関係を示し、曲線22は、露光LD発光パワーが0.35mWにおける発光DUTYとトナー被覆率比の関係を示している。ここで、トナー被覆率比は、図18(A)、(B)で示すパターン(D)と(E)を使用した場合におけるトナー被覆率の比で示したものである。
1ドットの発光DUTYによるトナー被覆率制御を行った場合、発光DUTYが約75%前後でトナー被覆率調整パターンのトナー被服率が所望の値となった。図20から分かるように、トナー付着量制御を行ったベタ画像のトナー付着量が、トナー被覆率制御により決めた発光DUTYの75%において、露光LD発光パワーが0.35mWの場合は、トナー付着量変化が1%以下と画像への影響が小さい値に収まっているのに対して、露光LD発光パワーが0.24mWの場合は、トナー付着量変化が許容限度の3%程度ぎりぎりとなった。また、潜像担持体の明減衰特性の微分値は、露光LDパワーが0.35mWでは約7V/mW、露光LD発光パワーが0.24mWでは108V/mWであった。これは、潜像担持体31−1〜31−4の明減衰特性の微分値が負の大きい値のLD光量領域では、露光ビーム同士の重なり部分の電位が下がりきらず、トナー付着量の微小なむらが発生したために起こったと考えられる。
本実施形態で示したように、潜像担持体31−1〜31−4の明減衰特性の微分値が0〜100V/mW範囲となるように調整すると、トナー付着量とトナー被覆率とを良好に制御できた。潜像担持体31−1〜31−4の明減衰特性の微分値が0〜100V/mWの範囲を超えると、トナー被覆率を制御後にさらにトナー付着量制御をやりなおすか、ずれ量を予測して現像バイアスを変えなければならない。しかしながら、その場合、現像バイアスを変えてしまうと、当然ながらトナー被覆率にも影響を与えるため、トナー被覆率も精度良く制御できない。
また、本実施形態においては、前述の実施形態3の場合と同様、正反射光受光素子105と拡散反射光受光素子106の検出サイズを、トナー被覆率調整パターン内における同一パターンの組み合わせの1組の繰り返しとなる基本構成パターンのマトリックスサイズ(338.6μm)のほぼ4倍未満にすると、繰り返しや光学センサ103取り付け毎に測定値がばらついてしまった。従って、本実施形態においては、基本構成パターンのマトリックスサイズの4倍以上の検出サイズ(正反射光受光素子105の検出サイズ:1.5mm、拡散反射光受光素子106の検出サイズ:3.0mm)を採用した。

実施形態4記載の画像形成装置を用いて、さらにトナー被服率調整用パターンとして図18(A)、(B)で示すドット配列(D)と(E)の繰り返しである2つのパターンを使用し、トナー被服率制御を行った。
図21に、上記2パターンのトナー被覆率(1−β)の比(ドット配列(D)のトナー被覆率をドット配列(E)のトナー被覆率で割った比)の発光DUTY依存性を示した。図21の曲線23に示すように、2パターンのトナー被覆率比を変えることによって発光DUTYを変えることが可能であり、トナー被覆率比の値についても、発光DUTYに対して十分な感度があり、トナー被覆率制御に使用が可能であった。さらに、エンジンγ特性の淡いハーフトーンパターンと濃いハーフトーンパターンの両方をトナー被覆率制御に使用しているため、エンジンγ特性が全体として安定に制御でき、良好な色再現性と諧調性を得ることができた。
なお、当然のことながら、本発明による各実施形態における画質制御を行ったエンジンに、さらに、従来行われているシステムコントローラ202により諧調補正制御を行うは可能であり、エンジンγ特性を最適化に制御した上で諧調補正制御できるため、より安定で諧調性の高い画像を形成することが可能な画像形成装置とすることができる。
以上のように、トナー付着量制御後のトナー被覆率制御を行うことによって、トナー付着量が変化しにくいようにして少数の画質制御用パターンで精度良くトナー付着量とトナー被覆率を検出・制御可能な画像形成装置を提供することができる。
また、少数の画質制御用パターンで精度良くトナー付着量とトナー被覆率を検出、制御可能とできることにより、画質調整時の待ちストレスを軽減できるとともに、不要なトナー消費や電力消費を低減できる効果も生じる。
さらに、エンジンγ特性を所望の特性に近づけることにより、ドライバやコントローラやアオウリケーションでの諧調補正を実施する前のエンジン諧調数を高くでき、諧調表現に優れた画像形成装置を提供することができる。
本発明による一実施形態の画像形成装置の概略構成を示す断面図である。 本発明による実施形態1で使用される光学センサの一部を切り欠いた断面図である。 本発明による実施形態1で使用されるトナー被覆率調整用パターンを示し、(A)は比較例として示すドット配列パターンを示す模式図、(B)は実施形態1で使用される基本ドット配列パターンを示す模式図、(C)は全般的なドット配列パターンを示す模式図である。 本発明による実施形態1の黒トナーを使用したトナー付着量調整パターンを使用して検出される検出出力とトナー付着量との関係を示すグラフ図である。 本発明による実施形態1のカラートナーを使用したトナー付着量調整パターンを使用して検出される検出出力とトナー付着量との関係を示すグラフ図である。 本発明による実施形態1のカラートナーを使用したトナー付着量調整パターンを使用して検出される検出出力及び感度補正係数とトナー付着量との関係を示すグラフ図である。 本発明による実施形態1のカラートナーを使用したトナー付着量調整パターンを使用して検出される検出出力、α×ΔVsp_dif及びΔVsp_reg_regとトナー付着量との関係を示すグラフ図である。 本発明による実施形態1で求められた正規化値βとトナー付着量との関係を示すグラフ図である。 本発明による実施形態1で求められたΔVsp_dif、ΔVsp_dif_dif及びΔVsg_dif_difとトナー付着量との関係を示すグラフ図である。 本発明による実施形態1で求められた(ΔVsp_dif_dif)3と(M/A)2との関係を示すグラフ図である。 本発明による実施形態1で求められたトナー付着量と実測されたトナー付着量との関係を示すグラフ図である。 本発明による実施形態1で使用される像面発光パワーとトナー被覆率の関係を示すグラフ図である。 本発明による実施形態1で使用される像面発光パワーの対数値とトナー被覆率との関係を示すグラフ図である。 ドット配列パターン(A)と(B)を使用した場合のエンジンγカーブ特性を示すグラフ図で、(A)は比較例のドット配列パターンについて示す図、(B)は本発明による実施形態1で使用されたドット配列パターンを使用した場合のエンジンγカーブ特性を示す図である。 本発明による実施形態2で使用される露光部電位VL及び明減衰特性の微分値と発光パワーとの関係を示すグラフ図である。 本発明による実施形態3で使用される光学センサのセンサ径とトナー被覆率との関係を示すグラフ図である。 本発明による実施形態4の画像形成装置の概略構成を示す断面図である。 (A)(B)(C)は本発明による実施形態4で使用されるトナー被覆率調整用パターンのドット配列パターンを示す模式図である。 本発明による実施形態4で求められたトナー被覆率と発光DUTYとの関係を示すグラフ図である。 本発明による実施形態4で求められたトナー被覆率比と発光DUTYとの関係を示すグラフ図である。 本発明による実施形態5で求められたトナー被覆率比と発光DUTYとの関係を示すグラフ図である。
符号の説明
1−1〜1−4、31−1〜31−4 感光ドラム、2−1〜2−4、32−1〜32−4 帯電ローラ、3−1〜3−4、33 光学ユニット、4−1〜4−4、34−1〜34−4 現像剤担持体、5 転写搬送ベルト、6−1〜6−4 転写ローラ、45 中間転写ベルト、46−1〜46−4 1次転写ローラ、47 2次転写ローラ、102、302 定着手段、103 光学センサ、104 発光素子、105 正反射光受光素子、106 拡散反射光受光素子、201 エンジンコントローラ、202 システムコントローラ

Claims (3)

  1. 複数色のトナーを用い、各色毎に画像形成ユニットにより潜像担持体上にトナー像を形成し、形成されたトナー像を、像担持体上に一度転写してから媒体に転写、または、媒体搬送手段上の媒体に直接転写する手段を有し、
    前記トナー像として画像調整用のトナー付着パターンを、前記像担持体または媒体搬送手段上に形成する手段と、当該トナー付着パターンに光ビームを照射し、当該光ビームの反射光を検出する光学的検知手段とを有し、
    当該光学的検出手段からの検出出力に基づいて前記トナー付着パターンのトナー付着量を算出し、当該算出されたトナー付着量から前記トナー像の形成条件を調整する調整手段を備え、当該調整手段によって調整されたトナー像形成条件に基づいて複数色のトナー画像を重ね合わせカラー画像を形成する画像形成装置において、
    前記画像調整用のトナー付着パターンとして、トナーを均一に付着させたトナー付着量調整用パターンおよびドット配列を網点状にしたトナー被覆率調整用パターンを含む画像調整用パターンを使用し、
    前記光学的検知手段は、前記反射光の正反射光を検出する正反射光検出手段と前記反射光の拡散反射光を検出する拡散反射光検出手段を備え、
    前記トナー付着量調整用パターン、または、トナー被覆率制御用パターン形成時の露光手段の発光パワーを、前記潜像担持体の明減衰特性の微分値Xが0〜100V/mWの範囲内となるように調整し、
    前記光学的検知手段の正反射光検出手段及び拡散反射光検出手段の検知サイズが、前記トナー被覆率調整パターンの基本構成パターンのマトリックスサイズの4倍以上であり、
    前記トナー被覆率調整用パターンは、トナーの付着するドットからなる網点パターンであり、当該網点を構成する点間の距離が前記露光手段の露光ビーム径以上であり、かつ、露光手段の発光パワーを上げることにより網点を構成する点と点の間にトナーが付着するようになる網点パターンを含み、
    前記トナー付着量調整用パターンからの反射光を検出した前記拡散反射光検出手段の出力から成分分解した拡散反射光出力成分に基づいて、前記トナー付着量の形成条件として前記画像形成ユニットの現像手段に印加したバイアス電位と潜像担持体の露光部電位との電位差で調整するとともに、
    前記トナー被覆率調整用パターンからの反射光を検出した正反射光検出手段の出力から成分分解した正反射光出力成分に基づいて、前記トナー付着パターンのトナー被覆率を算出して、当該算出されたトナー被覆率から前記画像形成ユニットの露光手段の発光パワーと発光時間の少なくとも一方で調整することを特徴とする画像形成装置。
  2. 複数色のトナーを用い、各色毎に画像形成ユニットにより潜像担持体上にトナー像を形成し、形成されたトナー像を、像担持体上に一度転写してから媒体に転写、または、媒体搬送手段上の媒体に直接転写する手段を有し、
    前記トナー像として画像調整用のトナー付着パターンを、前記像担持体または媒体搬送手段上に形成する手段と、当該トナー付着パターンに光ビームを照射し、当該光ビームの反射光を検出する光学的検知手段とを有し、
    当該光学的検出手段からの検出出力に基づいて前記トナー付着パターンのトナー付着量を算出し、当該算出されたトナー付着量から前記トナー像の形成条件を調整する調整手段を備え、当該調整手段によって調整されたトナー像形成条件に基づいて複数色のトナー画像を重ね合わせカラー画像を形成する画像形成装置において、
    前記画像調整用のトナー付着パターンとして、トナーを均一に付着させたトナー付着量調整用パターンおよびドット配列を網点状にしたトナー被覆率調整用パターンを含む画像調整用パターンを使用し、
    前記光学的検知手段は、前記反射光の正反射光を検出する正反射光検出手段と前記反射光の拡散反射光を検出する拡散反射光検出手段を備え、
    前記トナー付着量調整用パターン、または、トナー被覆率制御用パターン形成時の露光手段の発光パワーを、前記潜像担持体の明減衰特性の微分値Xが0〜100V/mWの範囲内となるように調整し、
    前記光学的検知手段の正反射光検出手段及び拡散反射光検出手段の検知サイズが、前記トナー被覆率調整パターンの基本構成パターンのマトリックスサイズの4倍以上であり、
    前記トナー被覆率調整用パターンは、トナーの付着しない白抜き点からなる網点パターンであり、当該網点を構成する白抜き点間の距離が前記露光手段の露光ビーム径以上であり、かつ、露光手段の発光パワーを下げることにより白抜き点と白抜き点の間にトナーが付着しなくなる網点パターンを含み、
    前記トナー付着量調整用パターンからの反射光を検出した前記拡散反射光検出手段の出力から成分分解した拡散反射光出力成分に基づいて、前記トナー付着量の形成条件として前記画像形成ユニットの現像手段に印加したバイアス電位と潜像担持体の露光部電位との電位差で調整するとともに、
    前記トナー被覆率調整用パターンからの反射光を検出した正反射光検出手段の出力から成分分解した正反射光出力成分に基づいて、前記トナー付着パターンのトナー被覆率を算出して、当該算出されたトナー被覆率から前記画像形成ユニットの露光手段の発光パワーと発光時間の少なくとも一方で調整することを特徴とする画像形成装置。
  3. 複数色のトナーを用い、各色毎に画像形成ユニットにより潜像担持体上にトナー像を形成し、形成されたトナー像を、像担持体上に一度転写してから媒体に転写、または、媒体搬送手段上の媒体に直接転写する手段を有し、
    前記トナー像として画像調整用のトナー付着パターンを、前記像担持体または媒体搬送手段上に形成する手段と、当該トナー付着パターンに光ビームを照射し、当該光ビームの反射光を検出する光学的検知手段とを有し、
    当該光学的検出手段からの検出出力に基づいて前記トナー付着パターンのトナー付着量を算出し、当該算出されたトナー付着量から前記トナー像の形成条件を調整する調整手段を備え、当該調整手段によって調整されたトナー像形成条件に基づいて複数色のトナー画像を重ね合わせカラー画像を形成する画像形成装置において、
    前記画像調整用のトナー付着パターンとして、トナーを均一に付着させたトナー付着量調整用パターンおよびドット配列を網点状にしたトナー被覆率調整用パターンを含む画像調整用パターンを使用し、
    前記光学的検知手段は、前記反射光の正反射光を検出する正反射光検出手段と前記反射光の拡散反射光を検出する拡散反射光検出手段を備え、
    前記トナー付着量調整用パターン、または、トナー被覆率制御用パターン形成時の露光手段の発光パワーを、前記潜像担持体の明減衰特性の微分値Xが0〜100V/mWの範囲内となるように調整し、
    前記光学的検知手段の正反射光検出手段及び拡散反射光検出手段の検知サイズが、前記トナー被覆率調整パターンの基本構成パターンのマトリックスサイズの4倍以上であり、
    前記トナー被覆率調整用パターンは、トナーの付着するドットからなる網点パターンであり、当該網点を構成する点間の距離が前記露光手段の露光ビーム径以上であり、かつ、露光手段の発光パワーを上げることにより網点を構成する点と点の間にトナーが付着するようになる網点パターンを含み、
    前記トナー被覆率調整用パターンは、トナーの付着しない白抜き点からなる網点パターンであり、当該網点を構成する白抜き点間の距離が前記露光手段の露光ビーム径以上であり、かつ、露光手段の発光パワーを下げることにより白抜き点と白抜き点の間にトナーが付着しなくなる網点パターンを含み、
    前記トナー付着量調整用パターンからの反射光を検出した前記拡散反射光検出手段の出力から成分分解した拡散反射光出力成分に基づいて、前記トナー付着量の形成条件として前記画像形成ユニットの現像手段に印加したバイアス電位と潜像担持体の露光部電位との電位差で調整するとともに、
    前記トナー被覆率調整用パターンからの反射光を検出した正反射光検出手段の出力から成分分解した正反射光出力成分に基づいて、前記トナー付着パターンのトナー被覆率を算出して、当該算出されたトナー被覆率から前記画像形成ユニットの露光手段の発光パワーと発光時間の少なくとも一方で調整することを特徴とする画像形成装置。
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