JP4957917B2 - 電気泳動器具および電気泳動方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動化された生物学的サンプル分離装置および当該装置を構成する器具ならびにその用途に関するものであり、より詳細には、自動化された電気泳動用器具ならびに電気泳動方法に関するものである。
ヒトゲノムプロジェクトが終了した後、プロテオーム研究が盛んに行われている。「プロテオーム」とは、特定の細胞、器官、臓器の中で翻訳生産されているタンパク質全体が意図され、その研究としてはタンパク質のプロファイリングなどが挙げられる。
タンパク質をプロファイリングする手法の1つとして最も用いられているものが、タンパク質の2次元電気泳動である。タンパク質は、電荷および分子量の独特の性質を有しているので、多数のタンパク質の混合物であるプロテオームから電荷のみまたは分子量のみに依存して個々のタンパク質を分離するよりも、両者を組み合わせることにより、より多くのタンパク質を高分解能にて分離することができる。
2次元電気泳動は、タンパク質を電荷に依存して分離する等電点電気泳動、および分子量に依存して分離するスラブゲル電気泳動(特に、SDS−PAGE)の2つの電気泳動ステップからなる。また、2次元電気泳動は、用いるサンプルを変性剤存在下または非存在下にて行うことも可能であり、数百種類以上のタンパク質を一度に分離し得る、優れた手法である。
2次元電気泳動では、サンプルを1次元目ゲルにて等電点電気泳動を行った後、1次元目ゲルを取り出して2次元目ゲルにアプライし、分子量に基づいて2次元目の分離を行う。通常、等電点電気泳動を行う1次元目ゲルは、その幅や長さに比べて非常に薄い形状を有している。よって、ゲルの表裏、pH勾配の方向の識別が困難であるだけでなく、反りや捩れが発生しやすく、形状を一定に保つことが困難である。このことは電気泳動結果の再現性が悪い要因となりやすい。さらに、1次元目ゲルの操作もまた容易ではなく、1次元目ゲルを2次元目ゲルまで移動する際の位置精度を向上させることは困難である。また、2次元目の分離にSDS−PAGEを用いる場合などは、1次元目の電気泳動終了後、1次元目ゲル中のタンパク質を2次元目に展開するために、平衡化(SDS化および還元)処理(薬液処理)を施す必要がある。1次元目ゲルにこのような処理を施す必要がある点も、作業者によるばらつきを生む原因となる。
このように2次元電気泳動は優れた手法である一方で、熟練した技術を要する。作業者の熟練度に依存するので、2次元電気泳動を用いて再現性よく定量的なデータを取得することは困難である。
そのため、2次元電気泳動を自動化するための技術が開発されている(特許文献1および非特許文献1参照)。
特開2007−64848号公報(平成19年3月15日公開) Hiratsuka et al., Fully Automated Two-Dimensional Electrophoresis System for High-Throughput Protein Analysis, Anal. Chem., 79 (15), 5730 -5739, 2007
上述したように、生物学的サンプルを分析する際において、電気泳動の結果得られるスポットの精度を向上させることが強く求められている。したがって、特許文献1または非特許文献1に記載の技術よりもさらに精度の高い電気泳動技術が求められている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、従来技術よりもさらに精度の高い電気泳動技術を提供することを主たる目的とする。
本発明に係る電気泳動用器具は、上記課題を解決するために、水平方向にサンプルを分離するサンプル分離媒体を、当該水平方向に平行な面の少なくとも一端を露出させて収納するサンプル分離部と、該サンプルを含むサンプル含有媒体を、下記式(1)を満たす接続位置において該サンプル分離媒体に接続する媒体接続手段とを備えていることを特徴としている。
Y ≧ 0.4 × X ・・・ (1)
ただし、上記サンプル分離媒体の上面の露出しているはみ出し部分の根元から上記サンプル含有媒体までの水平方向の距離をXとし、鉛直方向の距離をYとする。
上記の構成によれば、サンプルを分離するサンプル分離媒体に対して、サンプルを含有するサンプル含有媒体を適切な位置において接続することができるので、電気泳動の結果得られるスポットの精度を従来技術よりも向上させることができる。
本発明に係る電気泳動用器具では、上記サンプル分離媒体が、上記はみ出し部分の根元と等しいか、より高い位置に上面を有するサポート部を備えており、上記接続位置が、該サポート部上にあることが好ましい。
上記の構成によれば、上記媒体接続手段が、上記サンプル含有媒体を、上記サンプル分離媒体に接続したとき、サンプルが電気泳動される方向とは反対位置において上記サポート部が設けられており、該サポート部が存在することにより、驚くべきことに、電気泳動を首尾よく行うことができる。
本発明に係る電気泳動用器具では、上記サンプル分離部が、上記サンプル分離媒体を挟む互いに平行な二枚の板を備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、上記サンプル分離媒体が、互いに平行な平面によって規定された板状の形状となるため、電気泳動によるサンプルの分離を好適に行うことができる。
本発明に係る電気泳動用器具では、上記サンプル含有媒体およびサンプル分離媒体が、ポリアクリルアミド、アガロース、寒天、およびデンプンからなる群より選ばれるゲル化剤を含んでいるゲルであってもよい。
上記の構成によれば、上記のようなゲルを用いることによって、サンプルを好適に分離することができる。
本発明に係る電気泳動用器具では、上記サンプル分離媒体よりも上記サンプル含有媒体の方が、上記ゲルの粘弾性が高いことが好ましい。言い換えれば、上記サンプル含有媒体をサンプル分離媒体に接続した際、サンプル含有媒体は変形せず、サンプル分離媒体が変形するように、上記サンプル分離媒体および上記サンプル含有媒体のそれぞれの構造強度が調整されていることが好ましい。
上記の構成によれば、上記媒体接続手段が、上記サンプル含有ゲルを上記サンプル分離ゲルに押し付けるとき、該サンプル分離媒体を変形させて該サンプル含有ゲルの変形を抑えることができるため、押し付けを好適に行うことができる。
本発明に係る電気泳動用器具では、第1緩衝液槽及び第2緩衝液槽をさらに備え、上記第1緩衝液槽が、上記はみ出し部分の少なくとも一部を包含するものであり、上記第2緩衝液槽が、上記サンプル分離部を挟んで該はみ出し部分とは反対側に設けられており、上記サンプル分離部が、該サンプル分離媒体と上記第2緩衝液槽との間に接続口を備えていてもよい。
上記の構成によれば、上記サンプル分離媒体の両端にそれぞれつながっている緩衝液槽が備えられているので、電気泳動を容易に行うことができる。
本発明に係る電気泳動用器具では、上記サンプル分離部、第1緩衝液槽、および第2緩衝液槽が一体成型された構造体を備えていてもよい。
上記の構成によれば、上記サンプル分離部、第1緩衝液槽、および第2緩衝液槽が一つの構造体上に備えられているため、取り回しが容易である。
本発明に係る電気泳動用器具では、第1緩衝液槽内において上記サンプル分離媒体の上記はみ出し部分を覆う着脱可能な媒体形成用キャップと、上記接続口を封止する媒体形成用シールとをさらに備えていてもよい。
上記の構成によれば、媒体形成用キャップと、媒体形成用シールとを備えているため、これらを用いることにより、上記サンプル分離部において、上記サンプル分離媒体を容易に形成することができる。
本発明に係る電気泳動用器具では、上記媒体形成用キャップが第1緩衝液槽内に取り付けられたとき、第1緩衝液槽が液体を入れる空間を有していることが好ましい。
上記の構成によれば、上記媒体形成用キャップは、第1緩衝液槽のすべてを充填しない。そのため、上記媒体形成用キャップを第1緩衝液槽から容易に着脱することができる。また、例えば、上記サンプル分離媒体として、嫌気条件下において固化するアクリルアミドゲルを用いる場合、上記媒体形成用キャップが第1緩衝液槽を充填していると、該媒体形成用キャップと第1緩衝液槽との隙間でのゲルの形成が起こり好ましくないが、上記の構成によれば、該媒体形成用キャップが第1緩衝液槽のすべてを充填しないため、該隙間でのゲルの形成を抑えることができる。
本発明に係る電気泳動用器具では、上記サンプル分離部が備える第1嵌合部と上記媒体形成用キャップが備える第3嵌合部が嵌合するものであり、第1緩衝液槽が備える第2嵌合部と上記媒体形成用キャップが備える第4嵌合部とが嵌合するものであることが好ましい。
上記の構成によれば、上記媒体形成用キャップを、電気泳動用器具に容易に固定することができる。
本発明に係る電気泳動用器具では、第1嵌合部が凸部または凹部を有しており、第3嵌合部が第1嵌合部に対応する凹部または凸部を有することによって第1嵌合部と第3嵌合部とが嵌合するものであり、第2嵌合部が凸部または凹部を有しており、第4嵌合部が第2嵌合部に対応する凹部または凸部を有することによって第2嵌合部と第4嵌合部とが嵌合するものであり、第1嵌合部と第3嵌合部との間の嵌合の深さと、第2嵌合部と第4嵌合部との間の嵌合の深さとが異なっていることが好ましい。
上記の構成によれば、第1嵌合部と第3嵌合部との間の嵌合の深さよりも、第2嵌合部と第4嵌合部との間の嵌合の深さの方が深い場合、第1嵌合部と第3嵌合部との間の嵌合を行った後でも、無理なく第2嵌合部と第4嵌合部との間を嵌合させることができる。また、逆に、第1嵌合部と第3嵌合部との間の嵌合の深さの方が、第2嵌合部と第4嵌合部との間の嵌合の深さよりも深い場合、第2嵌合部と第4嵌合部との間の嵌合を行った後でも、無理なく第1嵌合部と第3嵌合部との間を嵌合させることができる。このように、片方の組の嵌合を行った後に、他方の嵌合を行うことができるので、空気を追い出しながらの嵌合が可能であり、上記サンプル分離媒体を好適に形成することができる。
本発明に係る電気泳動用器具では、上記媒体形成用キャップに、上記サンプル分離部の表面または第1緩衝液槽の壁面と重なる重なり部が設けられていることが好ましい。
上記の構成によれば、上記重なり部が設けられているため、空気が上記媒体形成用キャップ内に入り込まず、上記サンプル分離媒体を好適に形成することができる。
本発明に係る電気泳動用器具では、上記重なり部が、すくなくとも1mmの幅を有していることが好ましい。
上記の構成によれば、上記重なり部がすくなくとも1mmの幅を有しているため、空気が上記媒体形成用キャップ内にさらに入り込まず、上記サンプル分離媒体をより好適に形成することができる。
本発明に係る電気泳動用器具では、上記接続口が、上記サンプル分離部の上面に設けられていることが好ましい。
上記の構成によれば、上記接続口が上記サンプル分離部の上面に向けられていることにより、該接続口を封止する上記媒体形成用シールも、該サンプル分離部の上面に貼られる。そのため、上記媒体形成用シールを容易に剥せ、簡便に取り扱うことができる。
本発明に係る電気泳動用器具では、上記サンプル分離媒体の上記はみ出し部とは反対側が、上記接続口から末端までの位置において、下方にふくらんでいることが好ましい。
上記の構成によれば、上記ふくらんでいる部分は、上記接続口よりも末端において設けられているため、上記サンプル分離媒体におけるサンプルの分離を妨げない。そして、このように、ふくらんでいる部分が設けられていることによって、上記サンプル分離媒体の重量を付加して、該サンプル分離媒体を取り出すために上記サンプル分離部を分解する際に、該サンプル分離媒体が下部に残ることを助ける。また、上記サンプル分離媒体に電解質を含ませることにより、上記ふくらんでいる部分から電解質を供給させることができる。
本発明に係る電気泳動方法は、その上面の少なくとも一端が露出されて絶縁体に収納されている水平方向にサンプルを分離するサンプル分離媒体に、下記式(1)を満たす接続位置において、該サンプルを含むサンプル含有媒体を接続する媒体接続工程を包含することを特徴としている。
Y ≧ 0.4 × X ・・・ (1)
ただし、上記サンプル分離媒体の上面の露出しているはみ出し部分の根元から上記サンプル含有媒体までの水平方向の距離をXとし、鉛直方向の距離をYとする。
本発明に係る電気泳動方法ではまた、上記サンプル分離媒体が、上記はみ出し部分の根元と等しいか、より高い位置に上面を有するサポート部をそなえており、上記接続位置が、該サポート部上にあることが好ましい。
上記の構成によれば、本発明に係る電気泳動用器具と同様の効果を奏することができる。
本発明に係る電気泳動技術によれば、サンプルを分離するサンプル分離媒体に対して、サンプルを含有するサンプル含有媒体を適切な位置において接続することができるので、従来技術よりもさらに精度を高めることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る電気泳動器具100の概略構成を示す断面図であり、図2は、電気泳動器具100の概略構成を示す斜視図である。図1に示すように、電気泳動器具100は、互いに平行な第1板102と第2板103とからなるサンプル分離部101によって、水平方向にサンプルを分離するサンプル分離媒体150を、当該水平方向に平行な面の一端(はみ出し部151)を露出させて収納している。なお、本明細書において「はみ出し部分(はみ出し部)の根元」とは、サンプル分離媒体のはみ出し部分であって、サンプル分離部と接触している箇所をいう。
また、はみ出し部151の少なくとも一部を包含する第1緩衝液槽104と、サンプル分離部101を挟んではみ出し部151とは反対側に設けられている第2緩衝液槽105とを備えており、サンプル分離部101の第1板102には、サンプル分離媒体150と第2緩衝液槽105との間に接続口106を備えている。
さらに、サンプル分離媒体150のはみ出し部151とは反対側に、接続口106から末端までの位置において、下方にふくらんでいるふくらみ部152が設けられている。
そして、サンプルを含有するサンプル含有媒体160を支持する支持部107と支持部107を移動させる移動アーム108とからなる媒体接続手段が備えられている。一実施形態において、移動アーム108は、図2に示すような二次元方向への移動が可能な移動アームであり、サンプル含有媒体160を、サンプル含有媒体置き場161からサンプル分離媒体150に接続する位置へと移動させる。
なお、図1に示すように、サンプル分離部101、第1緩衝液槽104および第2緩衝液槽105は一体成型されており、この構造体を電気泳動用のチップとして用いることができる。
第1板102および第2板103は、アクリル、ガラス等の絶縁体によって形成することができる。サンプル分離部101は、第1板102と第2板103とが接着された状態であり、中にサンプル分離媒体150を収納する。そして、電気泳動が行われた後、第1板102と第2板103とは、へら等により分割されて、サンプル分離媒体150が取り出され、さらなる分析に供される。第1板102および第2板103の接着は、一般的な接着剤を用いてもよいが、接着剤の散布等の問題がない超音波溶着であることが好ましい。
第2板103の上端は、サンプル分離媒体150の上端と等しい位置にあり、第1板102と第2板103とが分割されたときに、サンプル分離媒体150を容易に第2板103に残すことができる。また、上述したようにサンプル分離媒体150にはふくらみ部152が形成されており、このことが、サンプル分離媒体150を第2板103に残すことをさらに容易にしている。このように、第2板103にサンプル分離媒体150が残るため、さらなる分析作業を定型的に行うことができる。
サンプル含有媒体160およびサンプル分離媒体150は、一般的に電気泳動のために用いられる媒体であればよく、例えば、ポリアクリルアミド、アガロース、寒天、およびデンプンからなる群より選ばれるゲル化剤を含んでいるゲルを用いることができる。
サンプル含有媒体160は、電気泳動すべきサンプルを含んでいる。サンプルは、サンプル含有媒体160に均一に含まれていてもよいが、例えば、サンプル含有媒体160において一次電気泳動が行われていてもよい。
サンプル含有媒体160は、サンプル分離媒体150のはみ出し部151に対して、図3に示すように接続される。すなわち、一実施形態において、図3(a)に示すように、はみ出し部151の上部に、サンプル含有媒体160を移動させた後、図3(b)に示すように、下方向に押し付けることによって接続がなされる。このとき、接続位置が下記式(1)を満たす。これにより、サンプルをサンプル含有媒体160からサンプル分離媒体へと好適に移すことができる。
Y ≧ 0.4 × X ・・・ (1)
ただし、はみ出し部151の根元からサンプル含有媒体160までの水平方向の距離をXとし、鉛直方向の距離をYとする。
また、さらに、図3(b)に示すように、サンプル分離媒体150には、はみ出し部151の根元と等しいか、より高い位置に上面を有するサポート部153が存在しており、上記接続位置が、サポート部153上にあることが好ましい。例えば、図3(c)に示すように、上記接続位置がサポート部153外であるよりも、図3(b)に示すように、上記接続位置がサポート部153上である方が好ましい結果を得られる。
また、このとき、サンプル分離媒体150よりもサンプル含有媒体160の方が、粘弾性が高いことが好ましい。言い換えれば、サンプル含有媒体150をサンプル分離媒体160に接続した際、サンプル含有媒体160は変形せず、サンプル分離媒体150が変形するように、サンプル分離媒体150およびサンプル含有媒体160のそれぞれの構造強度が調整されていることが好ましい。これにより、図3に示すようなサポート部153の変形を好適に行うことができる。サンプル分離媒体150およびサンプル含有媒体160の粘弾性または構造強度の調整は、例えば、サンプル分離媒体150およびサンプル含有媒体160に用いるゲル化剤の種類を変化させてもよいし、より好ましくは、同一のゲル化剤を用いた上で、サンプル含有媒体160に含まれるゲル化剤の含有量を、サンプル分離媒体150に含まれるゲル化剤の含有量よりも多くすればよい。
図4は、電気泳動器具100のサンプル分離媒体150の形成時における概略構成を示す断面図である。図4に示すように、サンプル分離部101が、媒体形成用キャップ130によってはみ出し部151側が、媒体形成用シール120によって接続口106側が封止されている。これにより、サンプル分離部101内部にサンプル分離媒体150を形成することができる。
ここで、媒体形成用キャップ130は、第1緩衝液槽104のすべてを充填しない。そのため、媒体形成用キャップ130を第1緩衝液槽104から容易に着脱することができる。また、例えば、サンプル分離媒体150として、嫌気条件下において固化するアクリルアミドゲルを用いる場合、媒体形成用キャップ130が第1緩衝液槽104を充填していると、媒体形成用キャップ130と第1緩衝液槽104との隙間でのゲルの形成が起こり好ましくないが、本実施形態では、媒体形成用キャップ130が第1緩衝液槽104のすべてを充填しないため、該隙間でのゲルの形成を抑えることができる。
図5(a)は、媒体形成用キャップ130がはまるべき、サンプル分離部101および第1緩衝液槽104の形状を示す斜視図であり、図5(b)は、媒体形成用キャップ130の概略構成を示す斜視図である。図5(a)および(b)に示すように、サンプル分離部101が備える凹部(第1嵌合部)109と媒体形成用キャップ130が備える凸部(第3嵌合部)131が嵌合するものであり、第1緩衝液槽104が備える凹部(第2嵌合部)110と媒体形成用キャップ130が備える凸部(第4嵌合部)132とが嵌合するものである。凹部109と凸部131との間の嵌合の深さよりも、凹部110と凸部132との間の嵌合の深さの方が深いため、使用者は、まず、凹部110と凸部132との間を嵌合し、後に、凹部109と凸部131との間を嵌合することにより、空気を入れずに、媒体形成用キャップ130と、サンプル分離部101および第1緩衝液槽104を嵌合することができる。
なお、図に示すように、媒体形成用キャップ130には、サンプル分離部101の表面および第1緩衝液槽104の壁面と重なる1mm幅の重なり部が設けられており、これにより、媒体形成用キャップ130と、サンプル分離部101および第1緩衝液槽104との嵌合の際に空気が入ることを抑えることができる。
(計算例1)
サンプル分離媒体とサンプル含有媒体との好適な接続位置を検討するために、図6に示すような電気泳動器具200をモデルとして、計算機上においてサンプルの電気泳動をシミュレーションした。
図6に示すように、電気泳動器具200は、陰極201と陽極202との間に、厚さ2mmのアクリル板203および204によって挟まれた厚さ1mmのゲル(サンプル分離媒体)205が配置されている構成を有しているものとした。陰極201側のアクリル板203が欠けていることによって、ゲル205は陰極側において10mmに渡って露出しており、そこに、支持体206によって支持された厚さ0.4mm、幅1.2mmのゲル(サンプル含有媒体)207が押し付けられるものとした。ゲル207とアクリル板203の陰極201側の端部との間の距離(露出したゲル205をサンプルが通過する距離)をXとし、ゲル205の上端とゲル207の上端との間の距離(ゲル207が押し込まれた距離)をYとした。
ゲル205および207の誘電率は、水と同じとした。サンプル(荷電粒子)としては、リゾチームをモデル化したものを用いた。モデル化されたリゾチームの移動度は、リゾチームのSDS−PAGEの実測値から算定した。モデル化リゾチームは、ゲル(サンプル含有媒体)207の各頂点および各辺の中点の計8箇所からゲル内部に0.02mm入った位置から、ゲル(サンプル分離媒体)205へと移動するものとした。
図7は、Yを0mmとし、Xを0〜3mmの範囲で変化させたときのシミュレーション結果を示す図である。なお、図7各図中左側は、ゲル207の押し付け位置付近のモデル化リゾチームの移動の様子を、右側は、ゲル305の陽極302側末端付近のモデル化リゾチームの移動の様子を示す。以降、図8、8、および9において同様である。
Xが0mmの場合、#1に示すように、モデル化リゾチームはゲル205内を移動し、バッファーに拡散しなかった。なお、ゲル207の上辺の中央および右部から出たモデル化リゾチームは、ゲルの壁面(アクリル板203)に衝突した。Xが0.5mm、0.75mm、1mm、1.5mm、または2mmの場合、それぞれ#2、#3、#4、#5、または#6に示すように、モデル化リゾチームはバッファーに拡散した。なお、モデル化リゾチームのゲルの壁面への衝突は無かった。Xが3mmの場合、#7に示すように、モデル化リゾチームはバッファーに拡散した。なお、ゲル207の上辺の中央から出たモデル化リゾチームはゲルの壁面(アクリル板203)に衝突した。
以上のように、Yが0mmのときは、ゲル(サンプル含有媒体)207から出たすべてのモデル化リゾチームがゲル(サンプル分離媒体)205内を移動したのは、Xが0mmの場合のみであった。
図8は、Yを0.3mmとし、Xを0〜3mmの範囲で変化させたときのシミュレーション結果を示す図である。
Xが0mm、0.5mm、または0.75mmの場合、#8、#9、または#10にそれぞれ示すように、モデル化リゾチームはゲル205内を移動し、バッファーに拡散せず、またアクリル板にも衝突しなかった。Xが1mm、1.5mm、または2mmの場合、それぞれ#11、#12、または#13に示すように、モデル化リゾチームはバッファーに拡散した。なお、モデル化リゾチームのゲルの壁面への衝突は無かった。Xが3mmの場合、#14に示すように、モデル化リゾチームはバッファーに拡散した。また、ゲル207の上辺の中央から出たモデル化リゾチームはゲルの壁面(アクリル板203)に衝突した。
以上のように、Yが0.3mmのときは、ゲル(サンプル含有媒体)207から出たすべてのモデル化リゾチームがゲル(サンプル分離媒体)205内を移動したのは、Xが0.75mm以下の場合であった。
図9は、Yを0.6mmとし、Xを0〜3mmの範囲で変化させたときのシミュレーション結果を示す図である。
Xが0mmの場合、#15に示すように、モデル化リゾチームはゲル205内を移動し、バッファーに拡散しなかった。なお、ゲル207の下辺左部から出たモデル化リゾチームは、ゲルの壁面(アクリル板204)に衝突した。Xが0.5mm、0.75mm、1mm、または1.5mmの場合、それぞれ#16、#17、#18、または#19に示すように、モデル化リゾチームはゲル205内を移動し、バッファーに拡散しなかった。なお、ゲル207の下辺から出た3個のモデル化リゾチームは、ゲルの壁面(アクリル板204)に衝突した。Xが2mmの場合、#20に示すように、モデル化リゾチームはバッファーに拡散した。また、ゲル207の下辺から出た3個のモデル化リゾチームは、ゲルの壁面(アクリル板204)に衝突した。Xが3mmの場合、#21に示すように、モデル化リゾチームはバッファーに拡散した。また、ゲル207の上辺の中央から出たモデル化リゾチームはゲルの壁面(アクリル板203)に、ゲル207の下辺から出た3個のモデル化リゾチームはゲルの壁面(アクリル板204)に衝突した。
以上のように、Yが0.6mmのときは、ゲル(サンプル含有媒体)207から出たすべてのモデル化リゾチームがゲル(サンプル分離媒体)205内を移動したのは、Xが1.5mm以下の場合であった。
以上の結果を表1にまとめる。「○」は、すべてのモデル化リゾチームがゲル(サンプル分離媒体)205内を移動したことを示し、「×」は、モデル化リゾチームがバッファーに拡散したことを示す。
表1に示すように、ゲル207とゲル205との接続位置が、下記式(1)が成り立つときに好ましい結果が得られた。
Y ≧ 0.4 × X ・・・ (1)
ただし、Xはゲル(サンプル含有媒体)207からアクリル板(上部ゲル板)203までの距離、Yはゲル207の上面とゲル(サンプル分離媒体)205の上面との間の距離を示す。
(計算例2)
計算例1におけるシミュレーションに対するゲル205の厚さの影響を検討するために、計算例1において用いたモデルにおいてゲル205の厚さを変化させてシミュレーションを行った。
図10は、Xを1mmとし、Yを0.6mmとし、ゲル205の厚さを1〜9mmの範囲で変化させたときのシミュレーション結果を示す図である。Model1〜Model4は、ゲル205の厚さをそれぞれ1mm、3mm、6mm、または9mmとしたときの結果を示す。
Model1〜Model4に示すように、ゲル205の厚さが何れの値であっても、モデル化リゾチームはバッファー中に拡散しなかった。Model1では、ゲル207下辺から出た3個のモデル化リゾチームがゲルの壁面(アクリル板204)に衝突したが、Model2〜4では、ゲル205が厚いため、モデル化リゾチームのゲル壁面への衝突は無かった。
なお、ゲル205が厚いModel2〜4では、Model1に比べ、ゲル207から出た直後のモデル化リゾチームの下方向への軌道のふくらみが大きかったが、これはゲルの厚さの違いによるものではないと考えられる。すなわち、ゲル207の付近では、電気力線が支持体206に遮られ下方にゆがむ。Model1では、ゲル207の直下にアクリル板204があるため、電気力線の下方へのゆがみが抑えられるが、Model2〜4ではゲル205が厚いため、ゲル207の直下がゲル205であるため電気力線の下方向へのゆがみは抑制されず、その結果、モデル化リゾチームの軌道がゲル207から出た直後下方向へゆがむと考えられる。
以上のように、モデル化リゾチーム(サンプル)の電気泳動の軌道は、ゲル(サンプル分離媒体)205の厚さによっては変動しないと考えられる。
(試験例1)
図1に示すような本発明に係る電気泳動器具を作製し、計算例1において示したXおよびYのパラメータを変化させて実際に電気泳動を行い、分離したサンプルを蛍光により検出した。サンプル含有媒体としては、IPGゲルにマウス肝臓可溶性タンパク質を一次元電気泳動したものを用いた。
図11は、Yを0.3mmとし、Xを0〜2mmの範囲で変化させたときの、電気泳動の結果得られた蛍光スポットを示す図である。図11に示すように、Xが増加するにつれて全体のタンパク質強度が減少する傾向が見られた。また、XおよびYが上記式(1)を満たす場合、すなわち、Xが0mm、または0.5mmである場合、#8、または#9にそれぞれ示すように、スポットに引きずりは見られず、Xが1mmである場合、#11に示すように、僅かにスポットの引きずりが見られた。一方、XおよびYが上記式(1)を満たさない場合、すなわち、Xが1.5mmまたは2mmである場合、#12または#13にそれぞれ示すように、スポットに引きずりが見られた。
(試験例2)
図1に示すような本発明に係る電気泳動器具を作製して、実際に電気泳動を行い、分離したサンプルを蛍光により検出した。サンプル含有媒体としては、IPGゲルにマウス肝臓可溶性タンパク質を一次元電気泳動したものを用いた。図3(b)に示すように、サポート部153が形成される接続方法(1step)を用いた場合の結果を図12(a)に、図3(c)に示すような、サポート部が形成されない接続方法(2step)を用いた場合の結果を図12(b)に示した。図12に示すように、サンプル分離媒体に対して、サンプルの分離方向に接続した場合(2step)よりも、サンプルの分離方向に垂直な方向に接続した場合(1step)の方が良い結果が得られた。
さらに、Typhoon(GEヘルスケア)を用いてそれぞれの結果写真の画像を検出し、PDQuest(BioRad)を用いて画像処理を施した後、ProFinder(パーキンエルマー)を用いて各スポットの検出ならびにスポット蛍光量、およびスポット重心の検出を行った。得られたスポット重心座標からピークトップ位置を検出して半値幅を検出した。結果を表2に示す。
表2に示すように、半値幅は、1stepの方が狭く、解像度が高いことが示されている。これは、サンプルが、サンプル含有ゲルからサンプル分離ゲルへとスムーズに移動しているためだと考えられる。なお、シミュレーション(示さず)の結果では、1stepと2stepとの間に差異はなかった。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
また、本明細書中に記載された学術文献および特許文献の全てが、本明細書中において参考として援用される。
2次元電気泳動装置の不利益を改善し得る本発明は、現在盛んに行われているプロテオーム研究をより発展させることができ、本発明の電気泳動器具に用いる種々の部材を別々に作製・販売することにより市場を活性化することができる。
本発明の一実施形態に係る電気泳動器具の概略構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る電気泳動器具の概略構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る電気泳動器具のサンプル含有媒体とサンプル分離媒体との接続のバリエーションを示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る電気泳動器具のサンプル分離媒体形成時の概略構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る電気泳動器具の媒体形成用キャップの概略構成を示す斜視図である。 計算例1において用いた電気泳動器具のモデルを示す断面図である。 計算例1におけるシミュレーション結果を示す図である。 計算例1におけるシミュレーション結果を示す図である。 計算例1におけるシミュレーション結果を示す図である。 計算例2におけるシミュレーション結果を示す図である。 試験例1における電気泳動結果を示す図である。 試験例2における電気泳動結果を示す図である。
符号の説明
100、200 電気泳動器具
101 サンプル分離部
102 第1板
103 第2板
203、204 アクリル板
104 第1緩衝液槽
105 第2緩衝液槽
106 接続口
107、206 支持部
108 移動アーム
109 凹部(第1嵌合部)
110 凹部(第2嵌合部)
120 媒体形成用シール
130 媒体形成用キャップ
131 凸部(第3嵌合部)
132 凸部(第4嵌合部)
150、205 サンプル分離媒体
151 はみ出し部
152 ふくらみ部
153 サポート部
160、207 サンプル含有媒体
161 サンプル含有媒体置き場

Claims (16)

  1. 水平方向にサンプルを分離するサンプル分離媒体を、当該水平方向に平行な面の少なくとも一端を露出させて収納するサンプル分離部と、
    該サンプルを含むサンプル含有媒体を、下記式(1)を満たす接続位置において該サンプル分離媒体に接続する媒体接続手段とを備えており、
    Y ≧ 0.4 × X ・・・ (1)
    ただし、上記サンプル分離媒体の上面の露出しているはみ出し部分の根元から上記接続位置のうち最も上記サンプル分離部側の位置までの水平方向の距離をXとし、鉛直方向の距離をYとする。
    第1緩衝液槽及び第2緩衝液槽をさらに備え、
    上記第1緩衝液槽が、上記はみ出し部分の少なくとも一部を包含するものであり、
    上記第2緩衝液槽が、上記サンプル分離部を挟んで該はみ出し部分とは反対側に設けられており、上記サンプル分離部が、該サンプル分離媒体と上記第2緩衝液槽との間に接続口を備えること特徴とする電気泳動器具。
  2. 上記サンプル分離媒体が、上記はみ出し部分の根元と等しいか、より高い位置に上面を有するサポート部を備えており、
    上記接続位置が、該サポート部上にあることを特徴とする請求項1に記載の電気泳動器具。
  3. 上記サンプル分離部が、上記サンプル分離媒体を挟む互いに平行な二枚の板を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の電気泳動器具。
  4. 上記サンプル含有媒体およびサンプル分離媒体が、ポリアクリルアミド、アガロース、寒天、およびデンプンからなる群より選ばれるゲル化剤を含んでいるゲルであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気泳動器具。
  5. 上記サンプル分離媒体よりも上記サンプル含有媒体の方が、粘弾性が高いことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電気泳動器具。
  6. 上記サンプル分離部、第1緩衝液槽、および第2緩衝液槽が一体成型された構造体を備えていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の電気泳動器具。
  7. 第1緩衝液槽内において上記サンプル分離媒体の上記はみ出し部分を覆う着脱可能な媒体形成用キャップと、上記接続口を封止する媒体形成用シールとをさらに備えていることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の電気泳動器具。
  8. 上記媒体形成用キャップが第1緩衝液槽内に取り付けられたとき、第1緩衝液槽が液体を入れる空間を有していることを特徴とする請求項に記載の電気泳動器具。
  9. 上記サンプル分離部が備える第1嵌合部と上記媒体形成用キャップが備える第3嵌合部が嵌合するものであり、
    第1緩衝液槽が備える第2嵌合部と上記媒体形成用キャップが備える第4嵌合部とが嵌合するものであることを特徴とする請求項またはに記載の電気泳動器具。
  10. 第1嵌合部が凸部または凹部を有しており、第3嵌合部が第1嵌合部に対応する凹部または凸部を有することによって第1嵌合部と第3嵌合部とが嵌合するものであり、第2嵌合部が凸部または凹部を有しており、第4嵌合部が第2嵌合部に対応する凹部または凸部
    を有することによって第2嵌合部と第4嵌合部とが嵌合するものであり、第1嵌合部と第3嵌合部との間の嵌合の深さと、第2嵌合部と第4嵌合部との間の嵌合の深さとが異なっていることを特徴とする請求項に記載の電気泳動器具。
  11. 上記媒体形成用キャップに、上記サンプル分離部の表面または第1緩衝液槽の壁面と重なる重なり部が設けられていることを特徴とする請求項10のいずれか一項に記載の電気泳動器具。
  12. 上記重なり部が、すくなくとも1mmの幅を有していることを特徴とする請求項11に記載の電気泳動器具。
  13. 上記接続口が、上記サンプル分離部の上面に設けられていることを特徴とする請求項12のいずれか一項に記載の電気泳動器具。
  14. 上記サンプル分離媒体の上記はみ出し部とは反対側が、上記接続口から末端までの位置において、下方にふくらんでいることを特徴とする請求項13のいずれか一項に記載の電気泳動器具。
  15. 水平方向にサンプルを分離するサンプル分離媒体を、当該水平方向に平行な面の少なくとも一端を露出させて収納するサンプル分離部を備えている電気泳動器具を用いて、上記サンプルの分離を行う電気泳動方法であって、
    上記サンプル分離媒体に、下記式(1)を満たす接続位置において、該サンプルを含むサンプル含有媒体を接続する媒体接続工程を包含しており、
    Y ≧ 0.4 × X ・・・ (1)
    ただし、上記サンプル分離媒体の上面の露出しているはみ出し部分の根元から上記サンプル含有媒体までの水平方向の距離をXとし、鉛直方向の距離をYとする。
    上記電気泳動器具は、第1緩衝液槽及び第2緩衝液槽をさらに備え、
    上記第1緩衝液槽が、上記はみ出し部分の少なくとも一部を包含するものであり、
    上記第2緩衝液槽が、上記サンプル分離部を挟んで該はみ出し部分とは反対側に設けられており、上記サンプル分離部が、該サンプル分離媒体と上記第2緩衝液槽との間に接続口を備えること特徴とする電気泳動方法。
  16. 上記サンプル分離媒体が、上記はみ出し部分の根元と等しいか、より高い位置に上面を有するサポート部をそなえており、上記接続位置が、該サポート部上にあることを特徴とする請求項15に記載の電気泳動方法。
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