(形態2)画像処理指示装置は、第2選択項目をサーバに送信する第2選択項目送信手段をさらに備えていてもよい。サーバの処理後画像データ生成手段は、第2選択項目が受信された場合に、第1選択項目と第2選択項目とに従って上記のオリジナルの画像データに対して画像処理を実行することによって、印刷用画像データを生成してもよい。サーバは、印刷用画像データを画像処理指示装置に送信する印刷用画像データ送信手段をさらに備えていてもよい。
(システムの構成)
図面を参照して実施例を説明する。図1は、本実施例の画像処理システム2の概略図を示す。画像処理システム2は、インターネット4と複数の多機能機10,40とサーバ50等を備える。インターネット4には、複数の多機能機10,40とサーバ50とが接続されている。
(多機能機10の構成)
多機能機10の構成について詳しく説明する。なお、多機能機40は、多機能機10と同様の構成を有する。多機能機10は、制御部12と表示部14と操作部16とUSBインターフェイス18とネットワークインターフェイス20と印刷部22と記憶部24等を備える。制御部12は、記憶部24に記憶されているプログラム32に従って処理を実行する。表示部14は、様々な情報を表示する。なお、表示部14は、いわゆるタッチパネルとしても機能する。即ち、ユーザは、表示部14にタッチすることによって、様々な指示を多機能機10に入力することができる。操作部16は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部16を操作することによって、様々な指示を多機能機10に入力することができる。USBインターフェイス18には、USBメモリ(図示省略)等が接続される。ネットワークインターフェイス20は、インターネット4に接続されている。印刷部22は、画像データを印刷する。
記憶部24は、ワーク領域25を有する。ワーク領域25は、制御部12が処理を実行する過程で生成されるデータを記憶する。ワーク領域25は、例えば、画像データ26とサムネイル120等を記憶する。本実施例では、USBメモリに記憶されている複数の画像データから画像データ26がユーザによって選択される。サムネイル120は、画像データ26に対応する画像を表す画像データであって、画像データ26よりデータサイズが小さい画像データである。サムネイル120は、多機能機10が画像データ26から生成してもよいし、USBメモリに予め記憶されていてもよい。
また、記憶部24は、フィルタ種類リスト28を記憶する。フィルタ種類リスト28は、サーバ50が実行可能である複数種類のフィルタ処理(画像処理)を示す情報である。フィルタ種類リスト28は、記憶部24に予め記憶されているものであってもよいし、サーバ50から取得されるものであってもよい。例えば、サーバ50は、肌色補正、トリミング、ぼかし、赤目補正等のフィルタ処理を実行することができる。本実施例のサーバ50は、10種類のフィルタ処理(F1〜F10)を実行することが可能である。フィルタ種類リスト28は、10種類のフィルタ処理のそれぞれの名称(例えば肌色補正等)とフィルタID(例えばF1等)とを含んでいる。
記憶部24は、さらに、優先順位情報30を記憶している。図2は、優先順位情報30の一例を示す。優先順位情報30は、フィルタ優先順位80とフィルタID82とパラメータ優先順位84とパラメータ86とが対応づけられた情報である。フィルタ優先順位80とフィルタID82との組合せは、10種類のフィルタ処理の優先順位を示す。例えば、図2の例では、フィルタ優先順位「1」にフィルタID「F1」が対応している。これは、フィルタID「F1」に対応するフィルタ処理が最も優先順位が高いことを意味する。また、フィルタ優先順位「2」にフィルタID「F10」が対応している。これは、フィルタID「F10」に対応するフィルタ処理が2番目に優先順位が高いことを意味する。
パラメータ優先順位84とパラメータ86との組合せは、フィルタ処理の程度を決定する複数個のパラメータの優先順位を示す。本実施例では、フィルタID「F1」に対応するフィルタ処理について、10個のパラメータが存在する。図2の例では、フィルタID「F1」のパラメータ優先順位「1」にパラメータ「5」が対応している。これは、フィルタID「F1」に対応するフィルタ処理では、パラメータ「5」が最も優先順位が高いことを意味する。また、本実施例では、フィルタID「F10」に対応するフィルタ処理について、6個のパラメータが存在する。図2の例では、フィルタID「F10」のパラメータ優先順位「1」にパラメータ「3」が対応している。これは、フィルタID「F10」に対応するフィルタ処理では、パラメータ「3」が最も優先順位が高いことを意味する。
図1に示されるように、記憶部24は、さらに、制御部12によって実行されるべきプログラム32を記憶している。また、記憶部24は、上記の各情報26等以外の情報を記憶するための記憶領域34を有する。
(サーバ50の構成)
続いて、図1を参照して、サーバ50の構成について説明する。サーバ50は、制御部52とネットワークインターフェイス54と記憶部56等を備える。制御部52は、記憶部56に記憶されているプログラム66に従って処理を実行する。ネットワークインターフェイス54は、インターネット4に接続されている。
記憶部56は、ワーク領域62を有する。ワーク領域62は、制御部52が処理を実行する過程で生成されるデータを記憶する。記憶部56は、制御部52によって実行されるべきプログラム66を記憶している。プログラム66は、10種類のフィルタ処理(F1〜F10)を実行するためのプログラムを含んでいる。記憶部56は、さらに、上記の各情報62,66以外の情報を記憶するための記憶領域68を有する。
(多機能機10とサーバ50が実行する処理)
続いて、多機能機10とサーバ50が実行する処理について説明する。図3〜図5は、多機能機10とサーバ50が実行する処理のシーケンス図を示す。多機能機10は、操作部16において所定の操作が実行された場合(S2)に、プレビュー画面表示処理を実行する(S4)。本実施例のプレビュー画面表示処理では、USBメモリに記憶されている複数の画像データに対応する複数のサムネイルが表示部14に表示される。ユーザは、複数のサムネイルの中から1つのサムネイルを選択する画像選択操作を実行することができる(S6)。画像選択操作が実行されると、多機能機10は、選択されたサムネイルのオリジナルの画像データ26(図1参照)をワーク領域25に記憶させる。さらに、多機能機10は、選択されたサムネイル120(図1参照)をワーク領域25に記憶させる。
次いで、多機能機10は、フィルタ選択画面表示処理を実行する(S8)。図6は、S8のフィルタ選択画面表示処理で表示部14に表示される表示内容の一例を示す。表示部14は、サムネイル表示領域100,102と選択領域104とスクロールボタン106と印刷ボタン110と選択ボタン112等を有する。左側のサムネイル表示領域100は、処理対象の画像データ26に対応するサムネイル120を表示するための領域である。右側のサムネイル表示領域102は、後述のフィルタ指定操作(図4のS30参照)やパラメータ指定操作(図5のS60参照)が実行された場合に、処理後のサムネイルを表示するための領域である。
選択領域104には、フィルタ種類リスト28に含まれる複数種類(本実施例では10種類)のフィルタ処理の名称が表示される。なお、実際には、選択領域104に肌色補正等の名称が表示されるが、図6〜図8の例では、「F1」等のフィルタIDを示している。本実施例では、選択領域104には、5種類のフィルタ処理の名称しか表示することができない。例えば、図3のS8のフィルタ選択画面表示処理が実行された段階では、図6に示されるように、フィルタ処理「F1」〜「F5」の名称のみが表示される。
図3に示されるように、S8のフィルタ選択画面表示処理を終えると、多機能機10は、画像データ26等をサーバ50に送信する画像データ送信処理を実行する(S10)。画像データ送信処理では、画像データ26のみならず、サムネイル120と表示中フィルタ情報122も送信される。表示中フィルタ情報122は、S8のフィルタ選択画面表示処理で表示された5つのフィルタ名称に対応するフィルタID「F1」〜「F5」を含む。表示中フィルタ情報122は、さらに、フィルタID「F1」〜「F5」の優先順位を示す情報を含む。即ち、多機能機10は、優先順位情報30(図2参照)に従ってフィルタID「F1」〜「F5」の優先順位を決定し、決定された優先順位を含む表示中フィルタ情報122を生成する。
サーバ50は、画像データ26等を受信すると、フィルタ処理を開始する(S12)。S12のフィルタ処理では、サーバ50は、表示中フィルタ情報122に含まれる5種類のフィルタID「F1」〜「F5」に対応するフィルタ処理を、表示中フィルタ情報122に含まれる優先順位に従って、サムネイル120に対して順次実行する。サーバ50は、まず、最も優先順位の高いフィルタID「F1」に対応するフィルタ処理を、フィルタID「F1」について予め決められているパラメータ(即ちデフォルト値(例えばパラメータ「5」))に従って、サムネイル120に対して実行することによって、処理後のサムネイル124を生成する。次いで、サーバ50は、サムネイル124を多機能機10に送信するサムネイル送信処理を実行する(S14)。多機能機10は、サムネイル124をワーク領域25に記憶させる。
続いて、サーバ50は、次に優先順位の高いフィルタIDに対応するフィルタ処理を、そのフィルタ処理について予め決められているパラメータに従って、サムネイル120に対して実行することによって、処理後のサムネイルを生成する。サーバ50は、生成されたサムネイルを多機能機10に送信する。サーバ50は、これらの処理を繰り返す。これにより、5種類のフィルタID「F1」〜「F5」に対応する5個のサムネイルが、サーバ50から多機能機10に順次送信される。多機能機10は、サーバ50から順次送信されるサムネイルをワーク領域25に順次記憶させる。サーバ50は、後述する新たな表示中フィルタ情報128を受信する前に、5種類のフィルタID「F1」〜「F5」に対応する全てのフィルタ処理を終了した場合には、別の5種類のフィルタID「F6」〜「F10」に対応するフィルタ処理を開始する。
上述したように、本実施例では、選択領域104(図6参照)には、5種類のフィルタ処理の名称しか表示することができない。ユーザは、スクロールボタン106を操作(タッチ)することによって、フィルタ処理「F1」〜「F5」の名称に代えて、他のフィルタ処理「F6」〜「F10」の名称を表示させることができる。以下では、この操作のことを「フィルタスクロール操作」と呼ぶ。多機能機10は、フィルタスクロール操作が実行されると、選択領域104に現在表示されている5つのフィルタ名称を、別の5つのフィルタ名称に変更する処理を実行する。なお、図7は、図6の状態においてフィルタスクロール操作が実行された場合に表示される表示内容の一例を示す。
図3に示されるように、ユーザによってフィルタスクロール操作が実行されると(S20)、多機能機10は、表示中フィルタ情報128をサーバ50に送信する表示情報送信処理を実行する(S22)。表示中フィルタ情報128は、フィルタスクロール操作によって選択領域104に新たに表示された5つのフィルタ名称に対応するフィルタID「F6」〜「F10」を含む。表示中フィルタ情報128は、さらに、フィルタID「F6」〜「F10」の優先順位を示す情報を含む。
サーバ50は、過去に受信された表示中フィルタ情報122に従ってフィルタ処理を実行している間に新たな表示中フィルタ情報128を受信すると、現在実行しているフィルタ処理を中止する。サーバ50は、新たな表示中フィルタ情報128に従ってフィルタ処理を実行することによって、処理後のサムネイル130を生成し(S24)、そのサムネイル130を多機能機10に送信する(S26)。
サーバ50は、新たに受信された表示中フィルタ情報128に含まれる5つのフィルタID「F6」〜「F10」に対応するフィルタ処理を優先的に実行し、それを終えると、別のフィルタIDに対応するフィルタ処理(まだ実行されていない種類のフィルタ処理)を実行する。
図4に示されるように、ユーザは、選択領域104を操作(タッチ)することによって、1種類のフィルタ名称を指定することができる(S30)。以下では、この操作のことを「フィルタ指定操作」と呼ぶ。S30のフィルタ指定操作が実行された場合、多機能機10は、サムネイル表示処理を実行する(S32)。上述したように、図3のS12及びS24等のフィルタ処理において様々な種類のフィルタ処理がサーバ50で実行されており、それらのフィルタ処理で生成されたサムネイル124,130等が多機能機10に送信されている。従って、S30のフィルタ指定操作で指定されたフィルタ名称に対応するフィルタ処理で生成されたサムネイル(以下では対象のサムネイルと呼ぶ)が多機能機10のワーク領域25に記憶されている可能性がある。多機能機10は、対象のサムネイルをワーク領域25から特定し、特定されたサムネイルを右側のサムネイル表示領域102に表示させる。図8は、S32のサムネイル表示処理で表示される表示内容の一例を示す。図8の例では、対象のサムネイル126がサムネイル表示領域102に表示されている。なお、S32のサムネイル表示処理では、多機能機10は、さらに、S30のフィルタ指定操作で指定されたフィルタ名称(図8の例では「F4」)を、他のフィルタ名称と異なる態様で表示させる(図8の例ではハッチングで示されている)。
なお、ユーザは、図8に示される状態から別の1種類のフィルタ名称を指定するフィルタ指定操作を実行することができる。この場合、多機能機10は、現在のフィルタ名称(図8の例では「F4」)の指定を解除し、新たなフィルタ指定操作に従ってサムネイル表示処理(S32に相当する処理)を実行する。
ユーザは、フィルタ名称が指定されている状態において、選択ボタン112を操作することができる(S34)。この場合、多機能機10は、パラメータ選択画面表示処理を実行する(S36)。図9は、S36のパラメータ選択画面表示処理で表示部14に表示される表示内容の一例を示す。選択領域104には、現在指定されているフィルタ名称(即ち最新のフィルタ指定操作で指定されたフィルタ名称)に対応するフィルタ処理で利用される複数のパラメータが表示される。本実施例では、選択領域104には、5つのパラメータしか表示することができない。なお、各種類のフィルタ処理で利用されるパラメータは、上記のフィルタ種類リスト28(図1参照)に含まれる。
図4に示されるように、S36のパラメータ選択画面表示処理を終えると、多機能機10は、S34の選択ボタン操作が実行された時点で指定されているフィルタ名称に対応するフィルタID(例えば「F4」)を示す選択フィルタ情報132をサーバ50に送信する選択フィルタ情報送信処理を実行する(S38)。選択フィルタ情報送信処理では、選択フィルタ情報132のみならず、表示中パラメータ情報134も送信される。表示中パラメータ情報134は、S36のパラメータ選択画面表示処理で表示された5つのパラメータ(例えば「1」〜「5」)を含む。表示中パラメータ情報134は、さらに、パラメータ「1」〜「5」の優先順位を示す情報を含む。即ち、多機能機10は、優先順位情報30(図2参照)に従ってパラメータ「1」〜「5」の優先順位を決定し、決定された優先順位を含む表示中パラメータ情報134を生成する。
サーバ50は、選択フィルタ情報132を受信すると、フィルタ処理を開始する(S40)。S40のフィルタ処理では、サーバ50は、選択フィルタ情報132が示すフィルタ処理を、表示中パラメータ情報134に含まれる5つのパラメータ「1」〜「5」と表示中パラメータ情報134に含まれる優先順位とに従って、サムネイル120に対して順次実行する。サーバ50は、まず、選択フィルタ情報132が示すフィルタ処理を、優先順位が最も高いパラメータに従って、サムネイル120に対して実行することによって、処理後のサムネイル136を生成する。次いで、サーバ50は、サムネイル136を多機能機10に送信するサムネイル送信処理を実行する(S42)。多機能機10は、サムネイル136をワーク領域25に記憶させる。
続いて、サーバ50は、選択フィルタ情報132が示すフィルタ処理を、次に優先順位が最も高いパラメータに従って、サムネイル120に対して実行することによって、処理後のサムネイルを生成する。サーバ50は、生成されたサムネイルを多機能機10に送信する。サーバ50は、これらの処理を繰り返す。これにより、5つのパラメータ「1」〜「5」に対応する5個のサムネイルが、サーバ50から多機能機10に順次送信される。多機能機10は、サーバ50から順次送信されるサムネイルをワーク領域25に順次記憶させる。サーバ50は、後述する新たな表示中パラメータ情報138を受信する前に、5つのパラメータ「1」〜「5」に対応する全てのフィルタ処理を終了した場合には、別のパラメータ(例えば「6」〜「10」)に対応するフィルタ処理を開始する。
ユーザは、スクロールボタン106を操作(タッチ)することによって、パラメータ「1」〜「5」に代えて、他のパラメータ(例えば「6」〜「10」)を表示させることができる。以下では、この操作のことを「パラメータスクロール操作」と呼ぶ。多機能機10は、パラメータスクロール操作が実行されると、選択領域104に現在表示されている5つのパラメータを、別のパラメータに変更する処理を実行する。
図4に示されるように、ユーザによってパラメータスクロール操作が実行されると(S50)、多機能機10は、表示中パラメータ情報138をサーバ50に送信する表示情報送信処理を実行する(S52)。表示中パラメータ情報138は、パラメータスクロール操作によって選択領域104に新たに表示されたパラメータ(例えば「6」〜「10」)を含む。表示中パラメータ情報138は、さらに、新たに表示されたパラメータの優先順位を示す情報を含む。
サーバ50は、過去に受信された表示中パラメータ情報134に従ってフィルタ処理を実行している間に新たな表示中パラメータ情報138を受信すると、現在実行しているフィルタ処理を中止する。サーバ50は、新たな表示中パラメータ情報138に従ってフィルタ処理を実行することによって、処理後のサムネイル140を生成し(S54)、そのサムネイル140を多機能機10に送信する(S56)。
サーバ50は、新たに受信された表示中パラメータ情報138に含まれる複数のパラメータに従ってフィルタ処理を優先的に実行し、それを終えると、別のパラメータに従ってフィルタ処理を実行する(まだ利用されていないパラメータを利用するフィルタ処理)。
図5に示されるように、ユーザは、選択領域104を操作(タッチ)することによって、1つのパラメータを指定することができる(S60)。以下では、この操作のことを「パラメータ指定操作」と呼ぶ。S60のパラメータ指定操作が実行された場合、多機能機10は、サムネイル表示処理を実行する(S62)。上述したように、図4のS40及びS54等のフィルタ処理において様々な種類のフィルタ処理がサーバ50で実行されており、それらのフィルタ処理で生成されたサムネイル136,140等が多機能機10に送信されている。従って、従って、S60のパラメータ指定操作で指定されたパラメータを利用するフィルタ処理で生成されたサムネイル(以下では対象のサムネイルと呼ぶ)が多機能機10のワーク領域25に記憶されている可能性がある。多機能機10は、対象のサムネイルをワーク領域25から特定し、特定されたサムネイルを右側のサムネイル表示領域102に表示させる。図10は、S62のサムネイル表示処理で表示される表示内容の一例を示す。図10の例では、対象のサムネイル146がサムネイル表示領域102に表示されている。なお、S62のサムネイル表示処理では、多機能機10は、さらに、S60のパラメータ指定操作で指定されたパラメータ(図10の例では「4」)を、他のパラメータと異なる態様で表示させる(図10の例ではハッチングで示されている)。
なお、ユーザは、図10に示される状態から別の1つのパラメータを指定するパラメータ指定操作を実行することができる。この場合、多機能機10は、現在のパラメータ(図10の例では「4」)の指定を解除し、新たなパラメータ指定操作に対応するサムネイル表示処理(S62に相当する処理)を実行する。
ユーザは、パラメータが指定されている状態において、印刷ボタン110を操作することができる(S64)。この場合、多機能機10は、S64の印刷ボタン操作が実行された時点で指定されているパラメータ(例えば「4」)を示す選択パラメータ情報150をサーバ50に送信する選択パラメータ情報送信処理を実行する(S66)。
サーバ50は、選択パラメータ情報150を受信すると、フィルタ処理を開始する(S68)。S68のフィルタ処理では、サーバ50は、選択フィルタ情報132(図4参照)が示すフィルタ処理を、選択パラメータ情報150が示すパラメータに従って、画像データ26(図3参照)に対して実行する。即ち、サーバ50は、ユーザによって選択されたフィルタ処理を、ユーザによって選択されたパラメータに従って、オリジナルの処理対象の画像データ26に対して実行する。これにより、処理後画像データ152が生成される。サーバ50は、処理後画像データ152を多機能機10に送信する画像データ送信処理を実行する(S70)。多機能機10は、処理後画像データ152を印刷部22に印刷させる印刷処理を実行する(S72)。
(多機能機10が実行する処理)
続いて、多機能機10の制御部12が実行する処理の内容について説明する。図11及び図12は、制御部12が実行する処理のフローチャートを示す。制御部12は、画像選択操作(図3のS6参照)が実行されることを監視している(S100)。ここでYESの場合、制御部12は、フィルタ選択画面表示処理(図3のS8参照)を実行する(S102)。これにより、図6に示される表示画面が表示部14に表示される。制御部12は、S102のフィルタ選択画面表示処理で表示された複数のフィルタ名称に対応する複数のフィルタIDを含む表示中フィルタ情報122(図3参照)を生成する。制御部12は、表示中フィルタ情報122に含まれるべき複数のフィルタIDに対して、優先順位情報30(図2参照)に従って優先順位を関連づける。次いで、制御部12は、画像データ26とサムネイル120と表示中フィルタ情報122とをサーバ50に送信する画像データ送信処理(図3のS10参照)を実行する(S104)。
制御部12は、サーバ50からサムネイル(図3の符号124,130等)を受信することを監視している(S106)。ここでYESの場合、制御部12は、受信されたサムネイルを、そのサムネイルが作成されたフィルタ処理に対応するフィルタIDに対応づけて、ワーク領域25に記憶させる(S108)。
制御部12は、フィルタスクロール操作(図3のS20参照)が実行されることを監視している(S110)。ここでYESの場合、制御部12は、新たなフィルタ名称を選択領域104(図7等参照)に表示させる。制御部12は、新たに表示された複数のフィルタ名称に対応する複数のフィルタIDを含む表示中フィルタ情報128(図3参照)を生成する。制御部12は、表示中フィルタ情報128に含まれるべき複数のフィルタIDに対して、優先順位情報30(図2参照)に従って優先順位を関連づける。次いで、制御部12は、表示中フィルタ情報128をサーバ50に送信する表示情報送信処理(図3のS22参照)を実行する(S112)。
制御部12は、フィルタ指定操作(図4のS30参照)が実行されることを監視している(S114)。ここでYESの場合、制御部12は、フィルタ指定操作で指定されたフィルタ名称に対応するフィルタIDに対応づけて、サムネイル(以下では対象のサムネイルと呼ぶ)がワーク領域25に記憶されているのか否かを判断する(S116)。ここでNOの場合、制御部12は、対象のサムネイルをサーバ50から受信するまで待機する。S116でYESの場合、制御部12は、対象のサムネイルを表示部14に表示させるサムネイル表示処理(図4のS32参照)を実行する(S118)。
図12に示されるように、制御部12は、選択ボタン操作(図4のS34参照)が実行されることを監視している(S120)。ここでYESの場合、制御部12は、パラメータ選択画面表示処理(図4のS36参照)を実行する(S122)。制御部12は、選択ボタン操作が実行された時点で指定されているフィルタ名称に対応するフィルタIDを含む選択フィルタ情報132(図4参照)を生成する。さらに、制御部12は、S120の選択画面表示処理で表示された複数のパラメータを含む表示中パラメータ情報134(図4参照)を生成する。制御部12は、表示中パラメータ情報134に含まれるべき複数のパラメータに対して、優先順位情報30(図2参照)に従って優先順位を関連づける。次いで、制御部12は、選択フィルタ情報132と表示中パラメータ情報134とをサーバ50に送信する選択フィルタ情報送信処理(図4のS38参照)を実行する(S124)。
制御部12は、サーバ50からサムネイル(図3の符号136,140等)を受信することを監視している(S126)。ここでYESの場合、制御部12は、受信されたサムネイルを、そのサムネイルが作成されたフィルタ処理で利用されたパラメータに対応づけて、ワーク領域25に記憶させる(S128)。
制御部12は、パラメータスクロール操作(図3のS50参照)が実行されることを監視している(S130)。ここでYESの場合、制御部12は、制御部12は、新たなパラメータを選択領域104(図8等参照)に表示させる。制御部12は、新たに表示された複数のパラメータを含む表示中パラメータ情報138(図4参照)を生成する。制御部12は、表示中パラメータ情報138に含まれるべき複数のパラメータに対して、優先順位情報30(図2参照)に従って優先順位を関連づける。次いで、制御部12は、表示中パラメータ情報138をサーバ50に送信する表示情報送信処理(図3のS52参照)を実行する(S132)。
制御部12は、パラメータ指定操作(図5のS60参照)が実行されることを監視している(S134)。ここでYESの場合、制御部12は、パラメータ指定操作で指定されたパラメータに対応づけて、サムネイル(以下では対象のサムネイルと呼ぶ)がワーク領域25に記憶されているのか否かを判断する(S136)。ここでNOの場合、制御部12は、対象のサムネイルをサーバ50から受信するまで待機する。S136でYESの場合、制御部12は、対象のサムネイルを表示部14に表示させるサムネイル表示処理(図5のS62参照)を実行する(S138)。
制御部12は、印刷ボタン操作(図5のS64参照)が実行されることを監視している(S140)。ここでYESの場合、制御部12は、印刷ボタン操作が実行された時点で指定されているパラメータを含む選択パラメータ情報150(図5参照)を生成する。次いで、制御部12は、選択パラメータ情報150をサーバ50に送信する選択パラメータ情報送信処理(図5のS66参照)を実行し、サーバ50から処理後画像データ152(図5参照)を受信するまで待機する。制御部12は、処理後画像データ152を印刷部22に印刷させる印刷処理(図5のS72参照)を実行する(S142)。
(サーバ50が実行する処理)
続いて、サーバ50の制御部52が実行する処理の内容について説明する。図13及び図14は、制御部52が実行する処理のフローチャートを示す。制御部52は、画像データ26(図3参照)を受信することを監視している(S160)。S160では、画像データ26以外にサムネイル120と表示中フィルタ情報122(図3参照)も受信される。制御部52は、表示中フィルタ情報122に含まれる最も優先順位の高いフィルタIDを選択する(S162)。
次いで、制御部52は、S162で選択されたフィルタIDに対応するフィルタ処理(図3のS12,S24参照)を、そのフィルタ処理について予め決められているパラメータ(デフォルトのパラメータ)に従って、サムネイル120に対して実行する(S164)。制御部52は、S164で開始されたフィルタ処理が終了することを監視する(S166)。ここでYESの場合、制御部52は、S164のフィルタ処理で生成されたサムネイル(図3の符号124,130等)を多機能機10に送信するサムネイル送信処理(図3のS14,S26参照)を実行する(S168)。
S168を終えると、制御部52は、S162に戻って、表示中フィルタ情報122に含まれる次に優先順位の高いフィルタIDを選択する。なお、表示中フィルタ情報122に含まれる全てのフィルタIDについてフィルタ処理が終了している場合、S162では、制御部52は、表示中フィルタ情報122に含まれるフィルタID以外のフィルタIDであって、まだ処理が実行されていないフィルタIDを選択する。また、10種類の全てのフィルタIDについてフィルタ処理が終了している場合、制御部52は、S162〜S172を実行せず、後述のS174において選択フィルタ情報132(図4参照)を受信するまで待機する。
制御部52は、表示中フィルタ情報128(図3参照)を受信することを監視している(S170)。ここでYESの場合、制御部52は、S162で使用する表示中フィルタ情報122を、新たな表示中フィルタ情報128に変更する(S172)。これにより、S162では、多機能機10において現在表示されている複数のフィルタ名称に対応する複数のフィルタIDの中から、処理すべきフィルタIDが優先的に選択されることになる。
制御部52は、選択フィルタ情報132(図4参照)を受信することを監視している(S174)。S174では、選択フィルタ情報132以外に表示中パラメータ情報134(図4参照)も受信される。なお、S174において選択フィルタ情報132が受信された際に、その選択フィルタ情報132が示すフィルタIDに対応するフィルタ処理が終了していない可能性がある。この場合、フローチャートには示されていないが、制御部52は、選択フィルタ情報132が示すフィルタIDに対応するフィルタ処理(パラメータはデフォルトである)を実行し、そのフィルタ処理で生成されたサムネイルを多機能機10に送信する。S174でYESの場合、図14に示されるように、制御部52は、表示中パラメータ情報134に含まれる最も優先順位の高いパラメータを選択する(S190)。
次いで、制御部52は、選択フィルタ情報132が示すフィルタIDに対応するフィルタ処理(図4のS40,S54参照)を、S190で選択されたパラメータに従って、サムネイル120に対して実行する(S192)。制御部52は、S192で開始されたフィルタ処理が終了することを監視する(S194)。ここでYESの場合、制御部52は、S192のフィルタ処理で生成されたサムネイル(図4の符号136,140等)を多機能機10に送信するサムネイル送信処理(図4のS42,S56参照)を実行する(S196)。
S196を終えると、制御部52は、S190に戻って、表示中パラメータ情報134に含まれる次に優先順位の高いパラメータを選択する。なお、表示中パラメータ情報134に含まれる全てのパラメータについてフィルタ処理が終了している場合、S190では、制御部52は、表示中パラメータ情報134に含まれるパラメータ以外のパラメータであって、まだ処理が実行されていないパラメータを選択する。また、選択フィルタ情報132が示すフィルタIDに対応する全てのパラメータについてフィルタ処理が終了している場合、制御部52は、S192〜S200を実行せず、後述のS202において選択パラメータ情報150(図5参照)を受信するまで待機する。
制御部52は、表示中パラメータ情報138(図4参照)を受信することを監視している(S198)。ここでYESの場合、制御部52は、S190で使用する表示中パラメータ情報134を、新たな表示中パラメータ情報138に変更する(S200)。これにより、S190では、多機能機10において現在表示されている複数のパラメータの中から、処理すべきパラメータが優先的に選択されることになる。
制御部52は、選択パラメータ情報150(図5参照)を受信することを監視している(S202)。ここでYESの場合、制御部52は、図13のS174で受信された選択フィルタ情報132が示すフィルタIDに対応するフィルタ処理(図5のS68参照)を、S202で受信された選択パラメータ情報150が示すパラメータに従って、図13のS160で受信された画像データ26に対して実行する(S204)。これにより、処理後画像データ152(図5参照)が生成される。次いで、制御部52は、処理後画像データ152を多機能機10に送信する画像データ送信処理(図5のS70参照)を実行する(S206)。
本実施例の画像処理システム2について詳しく説明した。上述したように、サーバ50は、サムネイル120が受信されると、10種類のフィルタ処理の中のいずれが選択されるのかに関わらず、10種類のフィルタ処理(パラメータはデフォルトである)のそれぞれを順次実行する(図3のS12,S24参照)。ユーザによってフィルタ指定操作(図4のS30参照)が実行された際に、サーバ50は、そのフィルタ指定操作で指定されたフィルタ名称に対応するフィルタ処理を実行し終えている可能性がある。従って、多機能機10は、処理後のサムネイル126(図8参照)を迅速に表示させることができる(図4のS32のサムネイル表示処理を迅速に行なうことができる)。
また、サーバ50は、図13のS166でフィルタ処理が終了する毎に(図3のS12,S24のフィルタ処理が終了する毎に)、当該フィルタ処理で生成されたサムネイル124,130(図3参照)を多機能機10に送信する。多機能機10は、サムネイル124,130を受信する毎に、当該サムネイル124,130をワーク領域25に記憶させる(図11のS108)。従って、ユーザによってフィルタ指定操作(図4のS30参照)が実行された際に、多機能機10のワーク領域25内に、そのフィルタ指定操作で指定されたフィルタ名称に対応するフィルタ処理で生成されたサムネイル126がキャッシュされている可能性がある。サムネイル126がキャッシュされている場合、多機能機10は、サムネイル126を迅速に表示させることができる。
さらに、本実施例では、多機能機10からサーバ50に表示中フィルタ情報122,128(図3参照)が送信される。サーバ50は、図13のS162及びS164において、表示中フィルタ情報122,128に含まれる複数のフィルタIDに対応する複数のフィルタ処理を優先的に実行する。従って、ユーザによってフィルタ指定操作(図4のS30参照)が実行された際に、そのフィルタ指定操作で指定されたフィルタ名称に対応するフィルタ処理をサーバ50が実行し終えている可能性を高めることができる。
また、サーバ50は、選択フィルタ情報132が受信されると、その選択フィルタ情報132が示すフィルタ処理に対応する複数のパラメータの中のいずれが選択されるのかに関わらず、それらのパラメータのそれぞれに従ってフィルタ処理を実行する(図4のS40,S54参照)。ユーザによってパラメータ指定操作(図5のS60参照)が実行された際に、サーバ50は、そのパラメータ指定操作で指定されたパラメータを利用するフィルタ処理を実行し終えている可能性がある。従って、多機能機10は、処理後のサムネイル146(図10参照)を迅速に表示させることができる(図5のS62のサムネイル表示処理を迅速に行なうことができる)。
しかも、サーバ50は、図14のS194でフィルタ処理が終了する毎に(図4のS40,S54のフィルタ処理が終了する毎に)、当該フィルタ処理で生成されたサムネイル136,140(図4参照)を多機能機10に送信する。多機能機10は、サムネイル136,140を受信する毎に、当該サムネイル136,140をワーク領域25に記憶させる(図12のS128)。従って、ユーザによってパラメータ指定操作(図5のS60参照)が実行された際に、多機能機10のワーク領域25内に、そのパラメータ指定操作で指定されたパラメータを使用するフィルタ処理で生成されたサムネイル146がキャッシュされている可能性がある。サムネイル146がキャッシュされている場合、多機能機10は、サムネイル146を迅速に表示させることができる。
さらに、本実施例では、多機能機10からサーバ50に表示中パラメータ情報134,138(図4参照)が送信される。サーバ50は、図14のS190及びS192において、表示中パラメータ情報134,138に含まれる複数のパラメータを利用する複数のフィルタ処理を優先的に実行する。従って、ユーザによってパラメータ指定操作(図5のS60参照)が実行された際に、そのパラメータ指定操作で指定されたパラメータを使用するフィルタ処理をサーバ50が実行し終えている可能性を高めることができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
(1)上記の実施例では、10種類のフィルタ処理の中から1種類のフィルタ処理がユーザによって選択され、次いで、そのフィルタ処理に対応する複数のパラメータの中から1つのパラメータが選択される。これらは例示であり、画像処理に関して2段階の選択をユーザに許容する他の構成にも、本実施例の技術を適用することができる。例えば、画像データ26に追加されるべき複数種類のイラストの中から1種類のイラストがユーザによって選択され、次いで、そのイラストが配置されるべき位置、大きさ、色等に関する複数のパラメータの中から1つのパラメータが選択される構成に、本実施例の技術を適用してもよい。なお、3段階以上の選択をユーザに許容する構成にも、本実施例の技術を適用することができる。例えば、3段階の選択をユーザに許容する構成の場合、最初の2段階の選択において本実施例の技術を適用してもよいし、最後の2段階の選択において本実施例の技術を適用してもよい。
(2)上記の実施例では、サーバ50は、1個のサムネイルを生成する毎に、当該サムネイルを多機能機10に送信する(図13のS168、図14のS196参照)。しかしながら、サーバ50は、多機能機10から指示があるまで、サムネイルを多機能機10に送信しなくてもよい。即ち、生成済みのサムネイルは、サーバ50でキャッシュされてもよい。例えば、サーバ50は、選択フィルタ情報132(図4参照)が受信された場合に、選択フィルタ情報132が示すフィルタIDに対応するフィルタ処理で生成されたサムネイルを多機能機10に送信してもよい。また、例えば、サーバ50は、選択パラメータ情報150(図5参照)が受信された場合に、選択パラメータ情報150が示すパラメータを利用するフィルタ処理で生成されたサムネイルを多機能機10に送信してもよい。
(3)なお、上記の実施例では、サーバ50が処理後のサムネイルを生成しているが、多機能機10が処理後のサムネイルを生成してもよい。例えば、上記のフィルタ指定操作(図4のS30参照)が実行されると、多機能機10は、そのフィルタ指定操作に対応するフィルタ処理を実行してサムネイルを生成し、そのサムネイルを図4のS32において表示部14に表示させてもよい。
(4)また、上記の実施例では、優先順位情報30(図2参照)が予め決められている。これに代えて、例えば、ユーザの選択回数が多い程、優先順位が高くなるように、優先順位情報30が決められてもよい。ユーザの選択回数をカウントするのは、多機能機10が実行してもよいし、サーバ50が実行してもよい。なお、上記の実施例では、多機能機10が優先順位情報30を有しているが、サーバ50が優先順位情報30を有していてもよい。
(5)また、以下に示すような変形例を採用してもよい。この変形例について、図15及び16のシーケンス図を用いて説明する。本変形例では、サーバ50は、サーバ50が処理可能なフィルタ処理の種類に関するフィルタ種類リスト202を記憶している。多機能機10は、フィルタの種類やパラメータをユーザに選択させるために表示する表示画面のレイアウト情報200を記憶している。
ユーザは、多機能機10においてプレビュー画面を表示するための所定の操作を実行する(S302)。多機能機10は、上記の所定の操作にしたがって、プレビュー画面表示処理を実行する(S304)。この点は、上記の実施例と同様である。その後、ユーザの操作によって、フィルタ処理を実行するための画像データ26(図1参照)が選択される(S306)。多機能機10は、画像データ26又は画像データ26のサムネイル120(図1参照)をサーバ50に送信する。なお、多機能機10が画像データ26を送信する場合には、サーバ50は、画像データ26からサムネイル120を生成する。
サーバ50は、画像データ26又はサムネイル120を受信すると、サーバ50が記憶しているフィルタ種類リスト202を多機能機10に送信する。多機能機10は、フィルタ種類リスト202と多機能機10が記憶しているレイアウト情報200とに従って、フィルタ選択画面表示処理を実行する(S308)。なお、レイアウト情報200は、フィルタ種類リスト202に含まれるどの情報を、表示部14(図1参照)のどの部分に配置するのかに関する情報を含む。従って、サーバ50からのフィルタ種類リスト202に含まれる複数種類のフィルタ名称が、レイアウト情報200に従った数だけ表示部14(図1参照)に表示される。例えば、図6に示される情報が、表示部14に表示される。なお、ユーザは、スクロールボタン106を操作することによって、S308で表示されなかったフィルタ名称を、表示部14に表示させることができる。
続いて、多機能機10は、表示中フィルタ情報222をサーバ50に送信する。表示中フィルタ情報222は、S308のフィルタ選択画面表示処理で表示された複数種類のフィルタ名称に対応する複数のフィルタIDを含む。なお、図15では、画像選択操作(S306)が実行された際に、多機能機10は、画像データ26又はサムネイル120をサーバ50に送信する。しかしながら、画像データ26又はサムネイル120は、表示中フィルタ情報222とともに送信されてもよい。この場合、画像選択操作(S306)が実行された際に、多機能機10は、画像データ26又はサムネイル120を送信する代わりに、フィルタ種類リスト送信要求をサーバ50に送信してもよい。
サーバ50は、表示中フィルタ情報222を受信すると、表示中フィルタ情報222に従ってフィルタ処理を実行する(S310)。即ち、サーバ50は、表示中フィルタ情報222に含まれる複数のフィルタIDに対応する複数種類のフィルタ処理を順次実行する。ここでのフィルタ処理を実行するためのパラメータとしては、予め決められたデフォルト値を用いる。このデフォルト値は、複数のパラメータの中間値(例えば、パラメータ効果が5段階である場合には、3段階目のパラメータ)である。サーバ50は、1種類のフィルタ処理が終了する毎に、処理後のサムネイル224を多機能機10に送信する。多機能機10は、処理後のサムネイル224を受信する毎に、サムネイル224をワーク領域25(図1参照)に記憶させる(S312)。
ユーザによってフィルタスクロール操作(S320)が実行されると、多機能機10は、スクロール後の表示中フィルタ情報228をサーバ50に送信する。なお、上記の実施例では、1回のフィルタスクロール操作によって、選択領域104(図6参照)に表示されている5つのフィルタ名称の全てが、別の5つのフィルタ名称に変更される。しかしながら、本変形例では、1回のフィルタスクロール操作によって、1つのフィルタ名称のみが変更される。例えば、フィルタ選択画面表示処理(S308)において選択領域104にフィルタ名称「F1」から「F5」が表示されている間に、スクロールボタン106(図6参照)が1回操作されると、選択領域104に「F2」から「F6」が表示される。この場合、多機能機10は、表示中フィルタ情報228として、新たに表示された「F6」を送信する。
サーバ50は、表示中フィルタ情報222に従ってフィルタ処理を実行する。ただし、サーバ50は、先に受信された表示中フィルタ情報222に含まれる複数のフィルタIDに対応する複数のフィルタ処理の全てを実行し終えていない場合には、それらのフィルタ処理を全て実行し終えてから、新たに受信された表示中フィルタ情報228に従ってフィルタ処理を実行する。
図16に示されるように、ユーザによってフィルタ名称の指定操作(S330)が実行されると、多機能機10は、指定されたフィルタ名称に対応する処理後のサムネイルをワーク領域25から読み出して表示する(S332)。さらに、多機能機10は、選択ボタン112(図6参照)が操作されると、指定されたフィルタ名称に対応するフィルタIDを含む選択フィルタ情報232と、サムネイル120とをサーバ50に送信する。なお、この送信処理とS332の表示処理とは、どちらを先に行ってもよい。また、この送信処理では、サーバ50がサムネイル120(即ち画像選択操作(S306)が実行された際に送信されたサムネイル120(図15参照))を記憶しているのであれば、選択フィルタ情報232のみをサーバ50に送信してもよい。また、指定されたフィルタ名称に対応する処理後のサムネイルがワーク領域25に記憶されていない場合には、多機能機10は、選択フィルタ情報232をサーバ50に送信することによって、サーバ50にフィルタ処理を実行させる。サーバ50は、この場合のフィルタ処理の要求の受信時に他のフィルタ処理を行っている場合には、当該他のフィルタ処理を中断し、要求されたフィルタ処理を先に実行する。
サーバ50は、選択フィルタ情報232とサムネイル120とを受信すると、選択フィルタ情報232に含まれるフィルタIDに対応するフィルタ処理を、そのフィルタ処理に対応する複数のパラメータに従って、サムネイル120に対して順次実行する(S340)。このときの処理の順序は、デフォルトとして予め決められているパラメータに近いパラメータ(デフォルトパラメータが「3」の場合は「2」及び「4」)が、優先順位の高いパラメータとして先に実行される。サーバ50は、1つのパラメータについてフィルタ処理が終了する毎に、処理後のサムネイル236を多機能機10に送信する。多機能機10は、処理後のサムネイル236をワーク領域25に記憶させる(S342)。
S342のサムネイル記憶処理について説明する。S342のサムネイル記憶処理は、サーバ50から順次送信される処理後のサムネイル236をワーク領域25に順次記憶させる処理である。この処理では、多機能機10は、ワーク領域25の記憶容量に従って、過去に記憶された処理後のサムネイル224,236等を削除する処理を実行する。多機能機10は、サーバ50から処理後のサムネイル236を受信すると、まず、ワーク領域25に記憶されているデータ量を確認する。ワーク領域25に記憶されているデータ量が予め決められた所定量以上である場合には、多機能機10は、ワーク領域25から所定のデータを削除する必要があると判断する。データを削除する必要がある場合には、多機能機10は、選択領域104(図6参照)に現在表示されている内容(表示画面)を特定する。次いで、多機能機10は、ワーク領域25内に記憶されている処理後のサムネイルの中から、表示される可能性の最も低いサムネイルを特定する。
具体的には、多機能機10は、選択領域104に現在表示されている内容(表示画面)から、表示の切り替え回数が最も多くなるサムネイルを、表示される可能性の最も低いサムネイルとして特定する。例えば、第2階層の表示画面(サムネイルAについてフィルタ処理「F1」が指定された際に表示されるパラメータ選択画面等)が表示されている場合に、他の第2階層の表示画面(サムネイルBについてフィルタ処理「F2」が指定された際に表示されるパラメータ選択画面等)で表示される可能性のあるサムネイルXは、同じサムネイルについての第1階層の表示画面(サムネイルAについてのフィルタ選択画面等)で表示される可能性のあるサムネイルYより、表示画面の切り替え回数が多くなる。従って、多機能機10は、サムネイルXを表示される可能性が低いものとして判断し、サムネイルXを特定する。次いで、多機能機10は、特定されたサムネイルXをワーク領域25から削除し、新たに受信された処理後のサムネイルをワーク領域25に記憶させる。なお、この処理は、図15のS312のサムネイル記憶処理で行なってもよい。
ユーザによってパラメータの指定操作(S360)が実行されると、多機能機10は、指定されたパラメータに対応する処理後のサムネイルをワーク領域25から読み出して表示する(S362)。さらに、多機能機10は、印刷ボタン110(図9参照)が操作されると、上記の選択フィルタ情報232と、指定されたパラメータを含む選択パラメータ情報250と、画像データ26とをサーバ50に送信する。なお、この送信処理では、サーバ50が選択フィルタ情報232と画像データ26(即ち画像選択操作(S306)が実行された際に送信された画像データ26(図15参照))を記憶しているのであれば、選択パラメータ情報250のみをサーバ50に送信してもよい。サーバ50は、選択フィルタ情報232に含まれるフィルタIDに対応するフィルタ処理を、パラメータ選択情報250に含まれるパラメータに従って、画像データ26に対して実行する(S368)。次いで、サーバ50は、処理後の画像データ252を多機能機10に送信する。
本変形例では、サーバ50がフィルタ種類リスト202を記憶している。サーバ50で実行可能なフィルタ処理の内容が更新された場合であっても、多機能機10は、更新後のフィルタ種類リスト202に従ってフィルタ選択画面を表示させることができ、更新後のフィルタ処理をサーバ50に実行させることができる。
また、本変形例では、多機能機10は、表示中フィルタ情報222とともにサムネイル120を送信することができ、選択フィルタ情報232とともにサムネイル120を送信することができ、さらに、選択フィルタ情報232及び選択パラメータ情報250とともに画像データ26を送信することができる。サーバ50は、画像データ26又はサムネイル120を継続して記憶しておく必要がない。
また、本変形例では、スクロール操作のような簡単に表示画面を切り替え可能な操作が行われた場合には、サーバ50は、フィルタ処理の順番を変更しない。例えば、スクロール操作が実行され、その後に元に戻すための操作が実行された場合に、操作毎に処理を中断する構成と比べて、サーバ50は、フィルタ処理後のサムネイルを速く生成することができる。
なお、パラメータに関しては、一画面内で全てのパラメータが表示されるようにレイアウトしやすい。この場合、ユーザは、スクロール操作を行わなくてもよい。この構成の場合、サーバ50は、多機能機10から表示中パラメータ情報を受信しなくても、デフォルトのパラメータに近い値から、フィルタ処理を実行する。これにより、より先回りしてサーバ50がフィルタ処理を実行することができる。
また、本変形例では、ワーク領域25に記憶されているデータ量に従って、記憶している処理後のサムネイルを削除する。この際に、表示される可能性の低いサムネイルから削除する。これにより、サーバ50に改めてフィルタ処理を依頼しなければならないといった問題が発生するのを防ぐことができる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。