JP4956393B2 - 既設管の更生工法 - Google Patents

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Description

本発明は、既設管の更生工法に関する。
一般に、地中に埋設されている下水用等の既設管が老朽化した場合には、この管内面を樹脂製の更生管でライニングして管路を補強することが行われている。特に、既設本管に既設取付管が接続されている場合には、両者の接続部分(取付管口)では地盤変動などの影響により老朽化が進んでいることが多く、この接続部分から湧水や雨水等の土中水が本管内に流入して、本管内の水量が許容水量を超えてしまうおそれがある。
従来より、管状樹脂吸収着材に熱硬化性樹脂を含浸させたライニング材を、管路内に牽引挿入し、流体圧を作用させて、ライニング材を管路壁面に貼り付けた状態でライニング材を温水等により加熱し、熱硬化性樹脂を硬化させて更生管(CIPP)を形成する施工方法がある。
しかし、既設管を敷設施工する現場では水が多く発生するため、ライニング材が水と接触すると接触部分の硬化が不十分となってしまう。また、更生管は工場で製造されるものではないため、完成された更生管の品質管理も確立されておらず、仕上がりが不十分になる可能性がある。
これを解決する手段として、樹脂吸着材に未硬化の液状硬化性樹脂を含浸したライニング材を形成し、ライニング材を反転工法により既設管内に挿入し、加温して硬化させて既設管内に敷設する枝管ライニング工法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、ポリ塩化ビニル樹脂から一体状に形成され、湾曲板部と、湾曲板部の中央孔部から上向きに折り返された短円筒部とから成るサドル部材の湾曲板部の上面から短円筒部の外周面にかけて、未硬化の熱硬化性樹脂製のライニング材の一端側が、外嵌状に貼り付けられて更生部材が形成され、反転挿入前は、ライニング材が、サドル部材の短円筒部内に裏返った状態であり、サドル部材の短円筒部及び、短円筒部に対応するライニング材の一部を取付管口に位置決めして差し込み、加熱によってライニング材を既設取付管内に反転挿入する工法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平10-193459号公報 特表平8-504253号公報
特許文献1では、硬化性樹脂から形成されたライニング材を加温して硬化させると、ライニング材には多数の皺が形成され易く、通水側の面に抵抗が大きくなり、通水が悪くなる。また、ライニング材が反転挿入されていく過程において、既設管内に発生する湧水等がライニング材にかかると、ライニング材の熱硬化性樹脂部分の硬化が効率よく行われず、未硬化の部分ができ易い。
次に、特許文献2においては、既設取付管に反転挿入して硬化させた状態で、ライニング材の内周面と、サドル部材の短円筒部とで段差が生じて通水の抵抗が出来るため、通水性が悪い。
また、更生部材を既設本管内で移動させながら取付管口に位置決めするのは困難であり、作業性が悪い。
そこで、本発明は、既設管路内において、内面を平滑に敷設できてスムーズに通水させることができる既設管の更生工法を提供することを目的とする。
本発明に係る既設管の更生工法は、筒部と、筒部の端縁部に一体状に形成された鍔部とからなり、樹脂繊維基材に未硬化の液状熱硬化性樹脂を含浸して形成された熱硬化性樹脂層と熱可塑性樹脂層との積層体から形成されたライニング材を使用し、該ライニング材の筒部を既設本管内に裏返されて配した状態で、鍔部を既設本管と既設取付管の取付管口に位置決めをして既設本管の内周面に接合し、筒部の熱可塑性樹脂層を加熱により軟化させて、筒部を既設本管内から既設取付管内へと反転挿入し、さらに昇温して熱硬化性樹脂層を硬化させる工法である。この場合、硬化性樹脂層の硬化温度を、熱可塑性樹脂層の軟化温度よりも高く設定する。
また、本発明に係る既設管の更生工法は、筒部と、筒部の端縁部に一体状に形成された鍔部とからなり、樹脂繊維基材に未硬化の液状光硬化性樹脂を含浸して形成された光硬化性樹脂層と熱可塑性樹脂層との積層体から形成されたライニング材を使用し、該ライニング材の筒部を既設本管内に裏返されて配した状態で、鍔部を既設本管と既設取付管の取付管口に位置決めをして既設本管の内周面に接合し、筒部の熱可塑性樹脂層を加熱により軟化させて、筒部を既設本管内から既設取付管内へと反転挿入し、光照射をして上記光硬化性樹脂層を硬化させる工法である。
また、上記筒部を、反転挿入前には硬化性樹脂層が外層でありかつ熱可塑性樹脂層が内層となるように形成したらよい。
本発明の既設管の更生工法によれば、既設本管や既設取付管内に敷設されたときに、内面に皺等が形成されることがないので、通水を妨げることがなく、排水等をスムーズに流すことができる。また、内径も十分に大きく確保することができる。しかも、全体を十分に硬化させることができる。また、反転挿入後に、熱可塑性樹脂層が既設取付管側となり、熱硬化性樹脂層が通水側となるようにすれば、熱可塑性樹脂層によって既設取付管内に発生する湧水等から保温されるので、硬化不良を防止できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜3は本発明の既設管の更生工法の実施の一形態を示す。10は既設本管であり、11は既設本管10に合流する既設取付管であって、既設本管10側から後述のライニング材1の筒部6を反転工法により既設取付管11内に挿入して、既設取付管11内を更生するものである。ライニング材1は、上記の筒部6と、筒部6の端縁部に一体状に形成された鍔部4とから成り、樹脂繊維基材に未硬化の液状熱硬化性樹脂を含浸して形成された筒状熱硬化性樹脂層2と熱可塑性樹脂層3との積層体から形成される。反転挿入前の状態においては、ライニング材1の筒部6が、既設本管10内に裏返された状態に配されている。
また、筒部6の内面(熱可塑性樹脂層3の内面)には、不織布やフィルム等の遮水性材料から形成された遮水シート5が積層されてもよく、筒部6が既設取付管11内へ反転挿入される過程で、遮水シート5が、既設取付管11側になって熱可塑性樹脂層3を外包状に遮水する。
上記樹脂繊維基材は、ガラス繊維シートや、織布、不織布、ポリエステル、ポリプロピレン、アクリル等の不織布で形成されている。また、樹脂繊維基材に含浸される未硬化の液状硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂等の熱硬化性樹脂等が使用され、その中でも、不飽和ポリエステル樹脂がコスト的に好ましい。また、熱硬化性樹脂は、中温硬化系樹脂を用い、熱可塑性樹脂層3が軟化する温度よりも高い温度で硬化が開始する硬化系に調整しておく。これにより、後述するように、熱可塑性樹脂層3が反転挿入し終わらないうちに硬化性樹脂層2の硬化が開始することがなく、確実に既設取付管11内に反転挿入できる。
次に、熱可塑性樹脂層3は、ポリ塩化ビニル樹脂製であり、100〜500kg/mmの弾性率を有する。また、熱可塑性樹脂層3の厚さは1mm〜6mmの厚さ寸法に形成されるのが好ましい。熱可塑性樹脂層3が1mm未満であると、反転挿入後に皺が発生する虞や、反転挿入される過程で破損する虞がある。また、6mm超過であると、反転挿入させるために必要な圧力が過大であり、スムーズに反転挿入がなされない恐れがある。熱可塑性樹脂層3は、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などの汎用樹脂製でもよい。
また、硬化性樹脂層2の厚さは3mm〜15mmの厚さ寸法に形成されるのが好ましく、3mm未満であると十分な剛性を得られず、15mm超過であると硬化不良が発生する虞がある。
本発明においては、例えば、熱可塑性樹脂層3の厚さ寸法が略4mmで、硬化性樹脂層2の厚さ寸法が略9mmとされる。
また、鍔部4の上面(既設本管10側の面)は、既設本管10の内周面10aの曲率に略等しい形状に形成される。また、鍔部4の上面には、現場に搬送される前の工場において、未含浸の(図示省略の)不織布が付けられている。そして、現場においては、不織布の上面に接着剤を塗布して、鍔部4を既設本管10の内周面10aに貼着することにより、接着強度が増すため、施工中及び施工後においても鍔部4が既設本管10から剥落しない。接着剤は、不飽和ポリエステル樹脂や、ビニルエステル樹脂や、エポキシ樹脂が用いられるが、常温硬化でも十分な強度を得られるエポキシ樹脂が好ましい。上述のように、鍔部4と筒部6とは、熱可塑性樹脂層3が連続状に形成されているので、筒部6を既設取付管11内に反転挿入した場合に、取付管口を密に止水することができる。なお、筒部6は、反転挿入された状態で鍔部6の上面から100mm以上の高さとなるように形成されることが好ましい。100mm未満では、既設取付管11内を更生する範囲が小さく、取付管口13を十分に補強できない。
次に、上述のライニング材1を反転する手順ついて説明する。既設本管10内に、地上側から位置合わせ自在に走行可能なセッティングマシン12を導入し、ライニング材1の鍔部4をセッティングマシン12のアーム16により支持して、筒部6が既設本管10内に裏返った状態となるようにして、既設本管10と既設取付管11との取付管口13に位置決めをして既設本管10の内周面10aに接着剤により貼着して接合する。このように、筒部6を既設取付管11内に挿入させずに取付作業を行うので、作業を非常にスムーズに行うことができる。
18は、アーム16と鍔部4の間に介装されるクッション部材である。
なお、鍔部4と既設本管10の内周面10aの間で接着剤を省略して取り付けることも可能である。即ち、鍔部4を、硬化性樹脂層を上層として含むように形成し、施工現場において、鍔部4の硬化性樹脂層を硬化することで、鍔部4が既設本管10の内周面10aに取り付けられる。
そして、ライニング材1の下方にガイドチューブ17を取り付けてライニング材1の硬化性樹脂2側を密封状とする。そして、ガイドチューブ17に、一対のインジェクタ8,8を差し込み、一方のインジェクタ8から温水を供給すると、既設本管10内に裏返った状態でのびた筒部6が、既設取付管11内への反転挿入を開始する(図1参照)。供給される温水は、摂氏温度85度、圧力0.03Mpa〜0.1Mpa程度である。また、一方のインジェクタ8から供給された温水は、他方のインジェクタ8から排出されていくため、ライニング材1の筒部6は全体的にほぼ均一に加温される。温水に換えて、蒸気をライニング材1の筒部6内に供給して硬化させるもよい。熱可塑性樹脂層3が軟化するので、鍔部4を基点として筒部6が既設取付管11内に反転していく。この軟化温度は、硬化性樹脂層2の硬化温度よりも低いため、反転の過程では、硬化性樹脂層2の硬化は未だ開始しない。
また、反転挿入の過程で、遮水シート5が筒部6に対し既設取付管11側に外包状となっていくので、筒部6は、遮水シート5によって既設取付管11内に発生する湧水等から遮水され、熱可塑性樹脂層3が効率よく加熱されて、既設取付管11内に反転挿入される。そして、既設取付管11内において、筒部6は、通水側(内側)から既設取付管11側(外側)にかけて、硬化性樹脂層2、熱可塑性樹脂層3、遮水シート5の順に積層された状態となり(図2参照)。さらに硬化性樹脂層2が硬化する温度までに昇温して加熱することで、硬化性樹脂層2が硬化する。筒部6は、既設取付管11内に敷設された状態において、熱硬化性樹脂層2と熱可塑性樹脂相違3とが上端まで積層されているので、筒部6内には抵抗となる段差がなく、通水性がよい。
反転挿入された筒部6の熱可塑性樹脂層3が加温によって軟化して伸びるため、硬化性樹脂層2も熱可塑性樹脂層3に追従して伸び、皺が形成されないので、硬化性樹脂層2は平滑に仕上がり、通水の抵抗が無くなる。また、温水や蒸気によって硬化性樹脂層2が直接加熱されるので、硬化性樹脂層2は、効率よく硬化する。
あるいは、本発明に係る既設管の更生工法の他の実施の形態として、筒部6が、光硬化性樹脂から形成された光硬化性樹脂層20を有する構成でもよい。この場合、筒部6を加熱して軟化させて既設取付管11内に反転挿入した後に、光硬化性樹脂層20に、図示省略の紫外線照射装置を既設本管10内又は筒部6内を移動させながら、紫外線照射を行って硬化させる。
また、図示省略するが、筒部6を長筒状に形成して、既設取付管11を取付管口13からマスにかけて全体的に更生するのもよい。この場合、筒部6を既設取付管11に反転挿入し硬化させた後で、ライニング材1端部のマス内に突出した部分を切断して端部処理を行う。
また、図示省略するが、上述したライニング材1を筒部のみから形成し、このライニング材1を地上側から既設取付管11内に反転挿入したり、あるいは、ライニング材1を既設本管10内に反転挿入して敷設する工法でもよい。
次に、図4は、本発明に係る既設管の更生工法の別の実施の形態を示し、図1〜図3で説明したものとの相違点は、ライニング材1の熱可塑性樹脂層3と硬化性樹脂層2の積層が逆になっている点である。即ち、既設取付管11内に反転挿入された状態で、熱可塑性樹脂層3が通水側(内層)で、硬化性樹脂層2が既設取付管11側(外層)となるように、ライニング材1が形成されたものである。
反転挿入された筒部6においては、熱可塑性樹脂層3が通水側となるが、この熱可塑性樹脂層3は粗度が良好であるので、通水の抵抗が無くスムーズに流れる。
また、既設取付管11側に配された硬化性樹脂層は剛性が大きいので、既設取付管11側からの外力に対しても優れた耐久性を発揮できる。
また、本発明に係る既設管の更生工法のさらに別の実施の形態として、図4に示したライニング材1において、筒部6が、光硬化性樹脂から形成された光硬化性樹脂層20を有する構成でもよい。図4において上述した熱硬化性樹脂製の硬化性樹脂層2の実施の形態との相違点は、既設取付管11内に反転挿入した筒部6の光硬化性樹脂層20に、紫外線照射装置で紫外線を当てて硬化させる点と、熱可塑性樹脂層3が透光性を有するように形成される点である。筒部6が既設取付管11内に反転挿入される状態と、熱可塑性樹脂層3が通水側となるが、これは透光性を有するものであるため、既設管側から照射された紫外線が熱可塑性樹脂層3を透過して光硬化性樹脂層20に当たり、光硬化性樹脂層20が硬化して、筒部6が既設取付管11内に敷設される。
以上のように、本発明に係る既設管の更生工法は、筒部6と、筒部6の端縁部に一体状に形成された鍔部4とからなり、樹脂繊維基材に未硬化の液状熱硬化性樹脂を含浸して形成された熱硬化性樹脂層2と熱可塑性樹脂層3との積層体から形成されたライニング材1を使用し、ライニング材1の筒部6を既設本管10内に裏返されて配した状態で、鍔部4を既設本管10と既設取付管11の取付管口13に位置決めをして既設本管10の内周面10aに接合し、筒部6の熱可塑性樹脂層3を加熱により軟化させて、筒部6を既設本管10内から既設取付管11内へと反転挿入し、さらに昇温して熱硬化性樹脂層2を硬化させる工法なので、反転挿入させたときに、硬化性樹脂層2が、軟化した熱可塑性樹脂層3の伸びに追従して伸びるため、筒部6を、全体的に皺が形成されないように敷設できる。よって、通水側の内面が平滑になり、抵抗無くスムーズに流水させることができる。しかも、通水側の面に余分な凹凸が形成されないので、内径を大きくとることができる。また、硬化性樹脂層2が熱硬化性樹脂からなるので、熱可塑性樹脂層3を軟化させるための加熱作業をそのまま反転後も続けることで、硬化性樹脂層2を硬化させることができる。このように、ライニング材1の取付作業をスムーズに行うことができる。
また、ライニング材1を、反転挿入後に硬化性樹脂層2が通水側となる構成に形成すれば、反転挿入後に通水側からの加熱が直接的に硬化性樹脂層2に加わって、硬化性樹脂層2を効率よく硬化できる。
あるいは、硬化性樹脂層2が既設取付管11側で、熱可塑性樹脂層3が通水側となるように敷設すれば、硬化性樹脂層2は大きな剛性を有するので、既設取付管11側からの外圧や地震等に対しても優れた耐久性を発揮できる。また、硫化水素が発生するような既設取付管11に対しても同様である。さらに、熱可塑性樹脂層3は粗度が良好であるので、内面抵抗が少なく、通水性がよい。
そして、硬化性樹脂層2の硬化温度を、熱可塑性樹脂層3の軟化温度よりも高く設定したので、筒部6の熱可塑性樹脂層3が加熱により軟化して反転挿入する過程では、硬化性樹脂層2の硬化は開始しないため、筒部6を確実に反転させることができる。
また、本発明に係る既設管の更生工法は、筒部6と、筒部6の端縁部に一体状に形成された鍔部4とからなり、樹脂繊維基材に未硬化の液状光硬化性樹脂を含浸して形成された光硬化性樹脂層20と熱可塑性樹脂層3との積層体から形成されたライニング材1を使用し、ライニング材1の筒部6を既設本管10内に裏返されて配した状態で、鍔部4を既設本管10と既設取付管11の取付管口13に位置決めをして既設本管10の内周面10aに接合し、筒部6の熱可塑性樹脂層3を加熱により軟化させて、筒部6を既設本管10内から既設取付管11内へと反転挿入し、光照射をして光硬化性樹脂層20を硬化させる工法なので、反転挿入させたときに、光硬化性樹脂層20が、熱可塑性樹脂層3の伸びに追従して伸びるため、筒部6を、全体的に皺が形成されないように敷設できる。よって、通水側の内面が平滑になり、抵抗無くスムーズに流水させることができる。しかも、通水側の面に余分な凹凸が形成されないので、内径を大きくとることができる。
また、筒部6が、光硬化性樹脂層20と熱可塑性樹脂層3という相違する硬化媒体を有しており、熱可塑性樹脂層3を軟化させる手段(加熱)と、光硬化性樹脂層20を硬化させる手段(光照射)とが相違するため、反転挿入が未完了の状態で光硬化性樹脂層20が硬化してしまうのを防止でき、ライニング材1の取付作業を確実に行うことができる。
また、ライニング材1を、反転挿入後に光硬化性樹脂層20が通水側となる構成に形成すれば、反転挿入後に通水側からの紫外線照射が直接的に光硬化性樹脂層20に加わるので効率よく硬化できる。
あるいは、光硬化性樹脂層20が既設取付管11側で、熱可塑性樹脂層3が通水側となるように敷設すれば、光硬化性樹脂層20は大きな剛性を有するので、既設取付管11側からの外圧や、地震等に対しても優れた耐久性を発揮できる。また、硫化水素が発生するような既設取付管11に対しても同様である。さらに、熱可塑性樹脂層3は粗度が良好であるので、内面抵抗が少なく、通水性がよい。
また、筒部6を、反転挿入前には硬化性樹脂層2(20)が外層でありかつ熱可塑性樹脂層3が内層となるように形成したので、反転挿入して既設取付管11内に敷設された筒部6は、硬化性樹脂層2(20)が通水側となるため、直接的に加熱あるいは光照射を行えて、硬化不良を確実に防止できる。
本発明に係る既設管の更生工法の実施の一形態を示す説明用断面図である。 ライニング材が既設管に反転挿入された状態を示す要部断面図である。 斜視図である。 本発明に係る既設管の更生工法の他の実施の形態を示す説明用断面図である。
符号の説明
1 ライニング材
2,20 硬化性樹脂層
3 熱可塑性樹脂層
4 鍔部
5 遮水シート
6 筒部
10 既設本管
10a 内周面
11 既設取付管
13 取付管口

Claims (4)

  1. 筒部と、筒部の端縁部に一体状に形成された鍔部とからなり、樹脂繊維基材に未硬化の液状熱硬化性樹脂を含浸して形成された熱硬化性樹脂層と熱可塑性樹脂層との積層体から形成されたライニング材を使用し、
    該ライニング材の筒部を既設本管内に裏返されて配した状態で、鍔部を既設本管と既設取付管の取付管口に位置決めをして既設本管の内周面に接合し、筒部の熱可塑性樹脂層を加熱により軟化させて、筒部を既設本管内から既設取付管内へと反転挿入し、さらに昇温して熱硬化性樹脂層を硬化させることを特徴とする既設管の更生工法。
  2. 硬化性樹脂層の硬化温度が、熱可塑性樹脂層の軟化温度よりも高く設定された請求項1記載の既設管の更生工法。
  3. 筒部と、筒部の端縁部に一体状に形成された鍔部とからなり、樹脂繊維基材に未硬化の液状光硬化性樹脂を含浸して形成された光硬化性樹脂層と熱可塑性樹脂層との積層体から形成されたライニング材を使用し、
    該ライニング材の筒部を既設本管内に裏返されて配した状態で、鍔部を既設本管と既設取付管の取付管口に位置決めをして既設本管の内周面に接合し、筒部の熱可塑性樹脂層を加熱により軟化させて、筒部を既設本管内から既設取付管内へと反転挿入し、光照射をして上記光硬化性樹脂層を硬化させることを特徴とする既設管の更生工法。
  4. 上記筒部が、反転挿入前には硬化性樹脂層が外層でありかつ熱可塑性樹脂層が内層となるように形成された請求項1、2又は3記載の既設管の更生工法。
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