JP4954892B2 - 光ピックアップ、光ディスク装置、コンピュータ及び光ディスクレコーダ - Google Patents

光ピックアップ、光ディスク装置、コンピュータ及び光ディスクレコーダ Download PDF

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Description

本発明は、光ディスクなどの光情報媒体上に、情報を記録あるいは再生、消去を行う光ピックアップと、この光ピックアップを用いた光ディスク装置と、その装置を応用したパーソナルコンピュータと、ビデオ・オーディオ信号を記録する光ディスクレコーダ等のシステムに関する。
光ディスクの第1世代といえるコンパクトディスク(以下、CDと記す)では、対物レンズの開口数を0.45から0.5とし、波長780nmの赤外光を用いて、保護層厚1.2mmの光ディスクに記録または再生(以下、記録/再生と記す)している。なお、本明細書中において、保護層とは光ディスクに光束が入射する面から情報記録面までの透明な媒体を指す。また、第2世代のデジタルバーサタイルディスク(以下、DVDと記す)では、対物レンズの開口数を0.6とし、波長655nmの赤色光を用いて、保護層厚0.6mmの光ディスクに記録/再生している。そして、第3世代のブルーレイディスク(以下、BDと記す)では、対物レンズの開口数を0.85とし、波長405nmの青色光を用いて、保護層厚0.1mmまたは0.075mmの光ディスクに記録/再生している。
このように、第3世代の光ディスクは、波長の短い青色レーザと、開口数の大きい光学系を用いて、従来以上に高密度化を図っており、今後の拡大が期待されている。しかし、高密度光ディスクであるBDにおいても、DVDやCDで蓄積された資産の継承が望まれ、これらの光ディスクに記録/再生できる小型で安価な光ディスク装置が求められている。このため、保護層厚の異なる光ディスクを1つの対物レンズにより記録/再生できる3波長対応の光ピックアップか開発されている。この光ピックアップにおいては、保護層厚の差による球面収差を主にホログラム等を用いて補正し、開口を光学フィルターや回折素子を用いて規制している。
従来より、異なる種類の光ディスクに、異なる波長の光束を開口制限して記録/再生する構成が開示されている。この構成を図17を用いて説明する。図17は従来の光ピックアップの一例の概略構成を示している。図17において、青色レーザ60から出射した波長405nmの光束61は、コリメートレンズ62により平行光束に集光され後、偏光ビームスプリッタ63、ダイクロイックプリズム64を透過して、ミラー65で反射し、1/4波長板66で円偏光とされ、波長選択アパーチャー67を透過し、対物レンズ68により、保護層厚0.1mmの光ディスク51上に開口数NA1で収束する。光ディスク51から反射した光は、対物レンズ68、波長選択アパーチャー67、1/4波長板66を透過して、往路と直交した直線偏光になり、偏光ビームスプリッタ63で反射して、検出レンズ69により収束され、光検出器71の受光面に入射する。その出力信号を用いて、情報信号と制御信号を得る。
ホログラムユニット72は、赤色レーザ72a、赤外レーザ72b、ホログラム72c、受光素子72d、72eを一体化して構成されている。赤色レーザ72aから出射した光束73は、コリメートレンズ74により集光され、ダイクロイックプリズム64、ミラー65で反射して、1/4波長板66で円偏光となり、波長選択アパーチャー67で開口を規制され、対物レンズ68により、保護層厚0.6mmの光ディスク52上に開口数NA2で収束する。光ディスク52から反射した光は、対物レンズ68、波長選択アパーチャー67、1/4波長板66を透過して、往路と直交した直線偏光になり、ダイクロイックプリズム64を反射して、コリメートレンズ74により収束され、ホログラム72cで回折して、受光素子72dに入射する。受光素子72dの出力より情報信号と制御信号を得る。
また、赤外レーザ72bから出射した光束75は、コリメートレンズ74により集光され、ダイクロイックプリズム64、ミラー65で反射して、1/4波長板66で円偏光となり、波長選択アパーチャー67で開口を規制され、対物レンズ68により、保護層厚1.2mmの光ディスク53上に開口数NA3で収束する。光ディスク53から反射した光は、対物レンズ68、波長選択アパーチャー67、1/4波長板66を透過して、往路と直交した直線偏光になり、ダイクロイックプリズム64を反射して、コリメートレンズ74により収束され、ホログラム72cで回折して、受光素子72eに入射する。受光素子72eの出力より情報信号と制御信号を得る。
なお、各ディスクの保護層厚の差により発生する球面収差の補正は球面収差補正手段(図示せず)により行なっている。
波長選択アパーチャー67を図18に示す。図18において、波長選択アパーチャー67の中心部67aは、開口数NA3に相当する領域であって、光束61、73、75を透過するように光学多層膜が形成されている。中周部67bは開口数NA3からNA2に相当する領域であり、光束61と光束73を透過し、光束75を反射するように光学多層膜が形成されている。また、外周部67cは開口数NA2より大きな領域であり、光束61を透過し、光束73と光束75を反射するように光学多層膜が形成されている。よって、光束75は開口数NA3で光ディスク53に収束し、光束73は開口数NA2で光ディスク52に収束する。なお、中心部67aは、ここを透過した光束61、73の位相と、中周部67b、外周部67cを透過した光束61、73の位相を合わせるため、光学多層膜を形成する必要がある(たとえば特許文献1)。
第2の従来例としては、回折素子を用いて開口制限する光ピックアップの構成が開示されている。この構成について、図19を用いて説明する。図19は従来の光ピックアップの一例の概略構成を示す。青色レーザ80から出射した波長405nmの光束81は、コリメートレンズ82により平行光束に集光された後、偏光ビームスプリッタ83、ビームエキスパンダー84、偏光ビームスプリッタ85、回折光学素子86を透過して、対物レンズ87により保護層厚0.1mmの光ディスク51上に開口数NA1で収束する。光ディスク51から反射した光は、再び対物レンズ87、回折光学素子86、偏光ビームスプリッタ85、ビームエキスパンダー84を通過し、偏光ビームスプリッタ83で反射して、検出レンズ88により非点収差が与えられ、光検出器89の受光面上に収束する。光検出器89からは情報信号と制御信号が検出される。
また、赤色レーザ90から出射した波長655nmの光束91は、偏光ビームスプリッタ92、93を通過し、コリメートレンズ94により平行光束に集光された後、偏光ビームスプリッタ85で反射し、回折光学素子86により光束径が規制され、対物レンズ87によって保護層0.6mmの光ディスク52上に開口数NA2で収束する。光ディスク52から反射した光は、再び対物光レンズ87、回折光学素子86を通過し、偏光ビームスプリッタ85で反射して、コリメートレンズ94により収束され、偏光ビームスプリッタ93で反射し、検出レンズ95によって非点収差を与えられ、光検出器96の受光面上に収束する。光検出器96から情報信号と制御信号が検出される。
次に、赤外レーザ97から出射した波長780nmの光束98は、偏光ビームスプリッタ92で反射し、偏光ビームスプリッタ93を通過して、コリメートレンズ94により平行光束に集光された後、偏光ビームスプリッタ85で反射し、回折光学素子86により光束径が規制され、対物レンズ87によって保護層1.2mmの光ディスク53上に開口数NA3で収束する。光ディスク53から反射した光は、再び対物レンズ87、回折光学素子86を通過し、偏光ビームスプリッタ85で反射され、コリメートレンズ94により収束され、偏光ビームスプリッタ93で反射し、検出レンズ95によって非点収差を与えられ、光検出器96の受光面上に収束する。光検出器96から情報信号と制御信号が検出される。
なお、各ディスクの保護層厚の差により発生する球面収差は、別途設けられたホログラムにより補正される。
回折光学素子86を図20A及び図20Bに示す。図20Aにおいて、回折光学素子86は、開口数がNA3に相当する範囲で回折構造のない領域861と、開口数がNA3からNA2に相当する範囲で回折構造86aを備える領域862と、開口数がNA2に相当する範囲の外側で回折構造86bを備える領域863とからなり、各回折構造は図20Bに示すような階段構造になっている。回折構造86aは階段構造の1段が波長λ1及びλ2の略整数倍の光路差が発生するよう設定されており、光束81、91は回折されずに透過し、光束98は回折して不要光となる。回折構造86bは階段構造の1段が波長λ1の略整数倍の光路差が発生するよう設定されており、光束81は回折されずに透過し、光束91、98は回折して不要光となる。よって、光束98は開口数NA3で光ディスク53に収束し、光束91は開口数NA2で光ディスク52に収束する(たとえば特許文献2)。
特開2003−255221号公報(第12−13頁、図10) 特開2005−259332号公報(第20−24頁、図1、2)
第1の従来例では、波長選択アパーチャー67によりDVDとCDの開口制限を行うため、1つの面に3種類の光学多層膜を設ける必要がある。この光学多層膜は、高屈折率の誘電体膜として、例えば青色光に対して透過率が良好なTaを用い、低屈折率の誘電体膜としてSiOを用いて、交互に積層して構成することができる。このような光学多層膜を形成するには、まず、金属膜を蒸着した後、ホトレジストにより中周部67bと外周部67cをマスキングして、中心部67aの金属膜をエッチングにより除去し、光束61、光束73及び光束75が透過する光学多層膜を蒸着する。その後、中周部67bと外周部67cの金属膜と光学多層膜をリフトオフにより除去し、内周部67aの光学多層膜が完成する。次に、再び、金属膜を蒸着した後、ホトレジストにより中心部67aと外周部67cをマスキングして、中周部67bの金属膜をエッチングにより除去し、光束61と光束73が透過し光束75が反射する光学多層膜を蒸着する。その後、中心部67aと外周部67cの金属膜と光学多層膜をリフトオフにより除去し、中周部67bの光学多層膜が完成する。次に、光束61が透過し光束73と光束75が反射する外周部67cの光学多層膜を同様の行程により形成する。
このように、光学多層膜を用いた波長選択アパーチャーは、金属膜の蒸着、マスキング、光学多層膜の蒸着、リフトオフの行程を3回繰り返すため、製造プロセスが複雑になり、製造コストが高くなるという課題がある。
第2の従来例では、回折光学素子86によりDVDおよびCDの開口制限を行っている。領域862を通る光束98は光ディスク53の情報記録面に収束しないように、回折構造86aで回折し、領域863を通る光束91、98は光ディスク52、53の情報記録面に収束しないように、回折構造86bで回折している。このような構成では、光ディスクの情報記録面に収束する光束の開口制限はできるが、光ディスクから反射した回折光が、再び回折開口素子86で回折すると、領域861を通り光ディスク53で反射した光束と同一の光路になって、光検出器96に受光されてしまう。これを図21を用いて説明する。
図21は対物レンズ87と回折光学素子86の断面図であり、光ディスク53に収束する光の伝搬を示す。領域862を通る光束98は回折構造86aで回折し、例えば+1次回折光は図のような光路を通って、光ディスク53に到達し、光ディスク53の情報記録面で反射する。光ディスク53で反射した+1次回折光は、再び回折構造86aに入射し回折する。この+1次回折光の回折で発生する−1次回折光は、光束98が領域861を回折作用を受けずに透過し、光ディスク53で反射して戻る光束と同じ光路になり、光検出器96に入射する。また、回折構造86aで発生した−1次回折光が、光ディスク53で反射し、再び回折して+1次回折光になると、同じように光検出器96に入射する。これは、+1次回折光と−1次回折光だけではなく、mを自然数とするとき、+m次回折光と−m次回折光についても同様に、領域861を透過した光束と同じ光路になり、光検出器96に入射する。さらに、回折構造86bで回折する光束91、98についても同様である。つまり、往路の開口制限はできても、復路の開口制限はできず、再生信号あるいは制御信号に不要光が重畳して信号品質を劣化させることになる。
なお、回折構造86a、86bは、図20Bのように階段状になっており、特定の回折光を強く発生させることにより、上記回折光が光検出器に入射する際の光量を低減させる効果はあるが、回折構造を鋸歯形状にすることはできず、光検出器96に入射する回折光を避けることはできない。また、回折構造を階段状にすることで、溝が深くなり、形状誤差による透過ロス、回折ロスが増加する。
本発明は、前記のような従来の問題を解決した開口制限手段を提供するものであり、異なる種類の光ディスクの互換再生や互換記録を1つの対物レンズを用いて実現し、安価で安定して情報の記録/再生ができる光ピックアップ、光ディスク装置、コンピュータ及び光ディスクレコーダを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の望ましい第1の構成に係る光ピックアップは、波長λ1の光を出射する第1の光源と、波長λ2の光を出射する第2の光源と、波長λ3の光を出射する第3の光源と、保護層厚t1の第1の光ディスクに対しては波長λ1の光を収束し、保護層厚t2の第2の光ディスクに対しては波長λ2の光を収束し、保護層厚t3の第3の光ディスクに対しては波長λ3の光を収束する対物レンズと、光ディスクからの反射光を検出する光検出器と、光源からの出射光と光ディスクからの反射光とを透過又は回折させる回折開口素子とを備え、前記回折開口素子は、光軸を中心とする内半径がR1で、外半径がR2(R2>R1)以上である環状の第1の回折領域と、前記光軸を中心とする内半径がR2である環状の第2の回折領域と、を有し、前記第1の回折領域は、波長λ1の光と波長λ2の光とを透過させ、波長λ3の光の回折方向が前記光軸に対して非対称となるように構成され、前記第2の回折領域は、波長λ1の光を透過させ、波長λ2の光の回折方向が前記光軸に対して非対称となるように構成される。
本発明は、1つの対物レンズによりBD、DVD、CDを記録/再生する光ピックアップにおいて、各波長の光を、各光ディスクに応じて開口制限する手段として、光学多層膜を用いた光学フィルターによらず、回折開口素子により十分な開口制限作用を持たせるように構成したものである。回折開口素子はインジェクションにより多量で安価に作製することができ、複数の光ディスクを記録/再生する互換ヘッドを廉価に提供できる。この結果、今後の高密度光ディスクの普及に貢献できるものである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における光ピックアップを示す構成図である。図1において、光ピックアップは、青色レーザ1、赤色レーザ2、赤外レーザ3、回折格子7、8、9、ダイクロイックプリズム10、11、ビームスプリッタ12、コリメートレンズ13、波長板14、ミラー15、対物レンズ16、回折開口素子17、鏡筒18、検出レンズ19、光検出器20を備える。
青色レーザ1は波長λ1(略405nm)の光を出射する。赤色レーザ2は波長λ2(略655nm)の光を出射する。赤外レーザ3は波長λ3(略780nm)の光を出射する。光ディスク51は保護層厚t1が約0.075mmまたは約0.1mmの光ディスクであり、波長λ1の光束によって記録/再生される光情報媒体、例えばBD用の光ディスクである。光ディスク52は保護層厚t2が約0.6mmの光ディスクであり、波長λ2の光束によって記録/再生される光情報媒体、例えばDVD用の光ディスクである。光ディスク53は保護層厚t3が約1.2mmの光ディスクであり、波長λ3の光束によって記録/再生される光情報媒体、例えばCD用の光ディスクである。図1では光ディスク51を実線で示し、光ディスク52を点線で示し、光ディスク53を一点鎖線で示し、光束が入射する面から情報記録面までの保護層のみを示している。実際には、光ディスク51、52、53は、機械的強度を確保し、外形をCDと同じ1.2mmにするため、基材を張り合わせている。光ディスク52は、厚み0.6mmの基材を張り合わせ、光ディスク51は厚み1.1mmの基材を張り合わせているが、本発明の図面では、簡単にするため、基材は省略している。対物レンズ16は光ディスク51、52、53に光を収束させる。対物レンズ16は、レンズ表面にはホログラム16aが形成されている。ホログラム16aで発生する回折光の波長依存性を利用して、光ディスク51、52、53の保護層厚の違いによる球面収差を補正する。このように構成された光ピックアップの動作について説明する。
記録密度の高い光ディスク51を記録/再生する際には、青色レーザ1から出射した波長λ1の光束4が回折格子7により主光束と2つの副光束に分けられ、ダイクロイックプリズム10、11を透過して、ビームスプリッタ12に入射する。ダイクロイックプリズム10は波長λ1の光を透過し、波長λ2の光を反射するよう構成され、ダイクロイックプリズム11は波長λ1とλ2の光を透過し、波長λ3の光を反射するよう構成されている。また、ビームスプリッタ12は、波長λ1、λ2の光に対しては、偏光面が入射面に水平方向の直線偏光(以下、S偏光と記す)を反射し、それと直交する方向の直線偏光(以下、P偏光と記す)を透過する偏光分離特性を持ち、波長λ3の光に対してはS偏光の一部を反射し、S偏光の一部を透過する特性を持った光路分岐素子である。青色レーザ1から出射した光束4は、S偏光でビームスプリッタ12に入射するよう設定されており、ビームスプリッタ12を反射して、コリメートレンズ13により集光され、波長板14で直線偏光から円偏光に変換される。コリメートレンズ13は矢印Xの方向に移動可能に構成され、光ディスク51の保護層厚t1が0.075mmのときは、コリメートレンズ13を発光点から遠ざける方向に移動させ、保護層厚t1が0.1mmのときは、コリメートレンズ13を発光点に近づける方向に移動させて、球面収差が少なくなる位置に設定し、2層の光ディスク51に対応している。波長板14は波長λ1、λ2の光に対しては、1/4波長板として作用し、波長λ3の光に対しては、波長板として作用しないよう設計されている。さらに、光束4はミラー15で反射し、回折開口素子17を透過して、鏡筒18に設けられた開口18aにより開口数NA1になるよう開口制限され、対物レンズ16に入射する。ここで、光束4は、対物レンズ16のレンズ面に形成されたホログラム16aにより回折し、対物レンズ16の屈折作用を受け、保護層厚t1を通して、光ディスク51の情報記録面に開口数NA1で収束する。光ディスク51の情報記録面で反射した光束4は、往路と反対回りの円偏光となり、もとの光路を逆にたどって、対物レンズ16、回折開口素子17を通り、波長板14によりP偏光に変換され、コリメートレンズ13により収束されて、ビームスプリッタ12を透過する。収束光となった光束4は、検出レンズ19によって非点収差が与えられ、光検出器20に入射し、受光素子20aにより光電変換される。検出レンズ19はビームスプリッタ12の入射面に対して45°傾いた方向にレンズ作用をもつシリンドリカルレンズにより構成されている。光束4に非点収差が与えられることにより、非点収差法によるフォーカス信号を得ることができ、回折格子7によって形成された主光束と2つの副光束よりデファレンシャルプッシュプル法(以下、DPPと記す)を構成し、トラッキング信号を得ることができる。また、光検出器20の出力より情報信号を得ることができる。
次に、光ディスク52を記録/再生する際には、赤色レーザ2から出射した波長λ2の光束5が回折格子8により主光束と2つの副光束に分けられ、ダイクロイックプリズム10で反射し、ダイクロイックプリズム11を透過して、ビームスプリッタ12に入射する。赤色レーザ2から出射した光束5は、S偏光でビームスプリッタ12に入射するよう設定されており、ビームスプリッタ12を反射して、コリメートレンズ13により集光され、波長板14により直線偏光から円偏光に変換される。さらに、光束5はミラー15で反射して、回折開口素子17により開口制限され、対物レンズ16に入射する。ここで、光束5は対物レンズ16の表面に形成されたホログラム16aで回折し、対物レンズ16の屈折作用を受け、保護層厚t2を通して、光ディスク52の情報記録面に開口数NA2で収束する。光ディスク52の情報記録面で反射した光束5は、往路と反対回りの円偏光となり、もとの光路を逆にたどって、対物レンズ16、回折開口素子17を通り、波長板14によりP偏光に変換され、コリメートレンズ13により収束され、ビームスプリッタ12を透過する。収束光となった光束5は、検出レンズ19によって非点収差が与えられ、光検出器20に入射し、受光素子20aにより光電変換される。光検出器20の出力を演算することによって、前記同様にフォーカス信号とトラッキング信号および情報信号を得る。
次に、光ディスク53を記録/再生する際には、赤外レーザ3から出射した波長λ3の光束6が回折格子9により主光束と2つの副光束に分けられ、ダイクロイックプリズム11を反射して、ビームスプリッタ12に入射する。赤外レーザ3から出射した光束6は、S偏光でビームスプリッタ12に入射するよう設定されており、S偏光の一部がここを反射して、コリメートレンズ13により集光される。さらに、光束6は波長板14を透過して、ミラー15で反射し、回折開口素子17により開口制限されて、対物レンズ16に入射する。ここで、光束6はホログラム16aで回折し、対物レンズ16の屈折作用を受け、保護層厚t3を通して光ディスク53の情報記録面に開口数NA3で収束する。光ディスク53の情報記録面で反射した光束6は、もとの光路を逆にたどって、対物レンズ16、回折開口素子17を通り、波長板14を透過して、コリメートレンズ13により収束され、ビームスプリッタ12にS偏光で入射する。光束6はS偏光の一部がここを透過し、検出レンズ19によって非点収差が与えられ、光検出器20に入射し、受光素子20aにより光電変換される。光検出器20の出力を演算することによって、前記同様にフォーカス信号とトラッキング信号および情報信号を得る。CD用の光ディスクには複屈折の大きなものがあり、光束4、5のように、偏光分離による光路分岐を行うと、光検出器20に光が伝搬しないことがある。このため、光束6は偏光方向によらず、一定の光を反射し、一定の光を透過するよう光路分岐することが望ましい。また、前記フォーカス信号により、対物レンズ16を保持する鏡筒18を、光ディスク51、52、53の面振れに追従させ、トラッキング信号により、光ディスク51、52、53に形成されたトラックに追従させるよう構成されている。
図2は対物レンズ16の断面図であり、光ディスク51、52、53に収束する光の伝搬を示す。ホログラム16aは対物レンズ16の表面に同心円状に形成された鋸歯状の回折格子であり、光束4、5、6に対して+1次回折光を最も強く発生するように設計されている。この+1次回折光の波長依存性を利用して、光ディスク51、52、53の保護層厚の差によって生じる球面収差を補正している。つまり、前記光束4の+1次回折光は対物レンズ16の屈折作用を受け、保護層厚t1を通して、光ディスク51の情報記録面に良好な光スポットを形成し、前記光束5の+1次回折光は対物レンズ16の屈折作用を受け、保護層厚t2を通して、光ディスク52の情報記録面に良好な光スポットを形成し、前記光束6の+1次回折光は対物レンズ16の屈折作用を受け、保護層厚t3を通して、光ディスク53の情報記録面に良好な光スポットを形成する。この球面収差の補正は、ホログラムの+1次回折光以外の回折光を利用することもできる。例えば、波長λ1の光束4に対しては+3次回折光を利用し、光束5、6に対しては+2次回折光を利用することでも可能である。
次に、図3から図10を用いて回折開口素子17の働きと構成を説明する。図3は回折開口素子17の断面であり、光軸から一端までの拡大図を示す。図3の回折開口素子17において、半径R1を通る波長λ3の光が開口数NA3で光ディスク53に収束し、半径R2を通る波長λ2の光が開口数NA2で光ディスク52に収束する。半径R1の内部は、回折格子のない平面領域17aであり、半径R1からR2の範囲は、第1の回折領域17bであり、半径R2の外側は、第2の回折領域17cである。第1の回折領域17bは、光軸を中心とする内半径R1、外半径R2を有する環状の領域であり、第2の回折領域17cは、光軸を中心とする内半径R2の環状の領域である。また、第1および第2の回折領域17b、17cの回折格子は、それぞれ深さがh1、h2の矩形形状をしており、回折した光は回折角の小さい方から+1次、+2次、+3次・・・の回折光を発生し、その反対側に対称に−1次、−2次、−3次・・・の回折光を発生する。ここで、光路長の差を、光束が回折領域を通る際に回折格子の段差の有無によって生じる光路長の差異とすると、波長λに対する屈折率をnとして、この光路長の差Lは、回折格子の深さhと、媒質と空気との屈折率の差(n−1)との積で表わされ、下記のようになる。
L=h×(n−1)
この、光路長の差Lが波長λのk倍とすると
kλ=h×(n−1) ・・・(1)
となる。
光路長の差Lと、0次光(回折作用を受けず透過する光)の関係を求めると、図4のようになる。図4において横軸は波長を単位とする光路長の差Lであり0波長から1波長の範囲を示し、縦軸はスカラーで計算したときの0次光の割合を示す。0次光が100%とは全ての光束が回折せずに透過し、0%とは全て光束が回折することを意味する。また、0次光の割合は、波面が1波長ずれると0波長と等価になるから、1波長以上の0次光の割合は、0波長から1波長の特性を繰り返すことになり、0波長から1波長の光路長の差Lに対する0次光の割合より、全ての光路長の差Lに対する0次光の割合を求めることができる。これより、光束が第1の回折領域17bを通過する際に発生する光路長の差Lを、波長λ1とλ2の整数倍とし、波長λ3の整数倍+半波長とすれば、波長λ1の光束4と波長λ2の光束5を透過させ、波長λ3の光束6を回折させることができ、光束6を開口数NA3に設定することができる。一例として、回折開口素子12の材料を、ホウケイ酸クラウンガラス(BK7)とし、第1の回折領域17bの格子の深さh1を3.82μmとすると、波長λが405nmのときのBK7の屈折率nは1.5302となるから、(1)式よりkは5.00となり、光束4に発生する光路長の差Lは5波長となる。よって、0次光の割合は0波長と等価により、波長λ1の光束4は100%近く透過する。また、波長λが655nmのときのBK7の屈折率nは、1.5144となるから、(1)式よりkは3.00となり、光束5に発生する光路長の差Lは3波長となる。よって、0次光の割合は0波長と等価により、波長λ2の光束5は100%近く透過する。一方、波長λが780nmのときのBK7の屈折率nは1.5112となるから(1)式よりkは2.50となり、光束5に発生する光路長の差は2.5波長になる。0次光の割合は0.5波長と等価により、波長λ3の光束6は100%近く回折して0次光は透過せず、開口を規制することができる。
次に、光束が第2の回折領域17cを通過する際に発生する光路長の差Lを、波長λ1の整数倍とし、波長λ2とλ3の整数倍+半波長とすれば、波長λ1の光束4を透過させ、波長λ2の光束5と波長λ3の光束6を回折させることができる。光束5を回折させることにより、開口数をNA2に設定することができ、光束6を回折させることにより、この領域においても開口制限することができる。一例として、第2の回折領域17cの回折格子の深さh2を0.70μmとすると、波長λが405nmのとき(1)式よりkは0.92となり、光束4に発生する光路長の差Lは0.92波長となる。よって、波長λ1の光束4は略95%透過する。また、波長λが655nmのとき(1)式よりkは0.55となり、光束5に発生する光路長の差Lは、0.55波長となるため、波長λ2の光束5は略97.5%回折し、開口数をNA2に設定することができる。一方、波長λが780nmのとき(1)式よりkは0.46となり、光束5に発生する光路長の差Lは0.46波長となるため、波長λ3が780nmの光束6は略98%回折し、波長λ2同様に開口制限することができる。第2の回折領域17cでは、波長λ2、λ3の光束5、6を同時に100%回折することはできず、2〜3%は0次光として透過するが、実用上問題はない。なお、第1及び第2の回折領域17b、17cを透過する0次光は、概ね±10%以下であればよい。±10%の0次光は、光ディスク51、52、53で反射して、再び第1及び第2の回折領域17b、17cを透過すると±1%になり、光検出器20に入射しても許容できる範囲である。図3より回折領域を透過する0次光が±10%になる光路長の差は(k±0.1)λになる。
また、第2の回折領域17cの回折格子の深さを、光束5のみ100%近く回折するよう設定し、その結果発生する光束6の0次光は球面収差により開口制限してもよい。波長λ3の光束6は開口数が大きくなると、対物レンズ16の表面に形成されたホログラム16aによる球面収差の補正が困難になり、開口数NA2以上の領域を通る光束6は、開口数NA3内を透過した光束6と同じ位置に収束することはない。また、光ディスク53からの反射光も球面収差により、平面領域17aを通る光束6と同じ光路には戻らず、拡散することになる。
さらに、光束6の球面収差による開口制限を積極的に利用し、第2の回折領域17cでは、光路長の差Lを、波長λ1の整数倍とし、波長λ2の整数倍+半波長として、波長λ1の光束4を透過させ、波長λ2の光束5を回折させることにより、光束5を開口数NA2に設定し、光束6は、球面収差により開口制限を行うこともできる。一例として、第2の回折領域17cの格子の深さh2を3.12μmとすると、波長λが405nmのときの(1)式よりkは4.08となり、光束4に発生する光路長の差は4.08波長となる。よって、0.08波長と等価になり、波長λ1の光束4は略95%透過する。また、波長λが655nmのときの(1)式よりkは2.45となり、光束5に発生する光路長の差は2.45波長になる。よって、0.45波長と等価になり、波長λ2の光束5は略97.5%回折し、開口数をNA2に設定することができる。また、同様に、第2の回折領域17cの回折格子の深さh2を4.52μmとすると、光束4に発生する光路長の差は5.91波長となり、略95%が透過し、波長λが655nmのとき、光束5に発生する光路長の差は、3.55波長となり、光束5は略97.5%回折し、同様に開口数NA2に設定することができる。なお、上記の説明では、回折開口素子17の材料としてBK7を例に説明したが、材料は限定されるものではない。低コストで量産するには、樹脂材料を用いて成形する方法が適している。また例えば、回折開口素子17は、樹脂材料を加熱溶融し、金型内に加圧注入し、固化させて成形を行うインジェクション・モールド(射出成形)によって大量生産が可能であり、製造コストの大幅な低減が実現される。
このような回折開口素子17による開口制限は、従来例のように、回折格子を光軸に対して対称に形成すると、往路の光束を開口制限できても、光ディスク51、52、53からの反射光は、平面領域17aを通る光束6と同じ光路を通って、光検出器20に入射してしまう。本発明ではこれを解決するため、第1の回折領域17bでは、波長λ3の光束6を光軸に対して非対称に回折し、第2の回折領域17cでは、波長λ2、λ3の光束5、6、または波長λ2の光束5のみを光軸に対して非対称に回折するよう構成した。これを図5から図7を用いて説明する。図5は回折開口素子17と対物レンズ16の断面図であり、光ディスク53に収束する光束6の伝搬を示す。図6は回折開口素子17の正面図であり、回折格子のパターンを模式的に表している。また、図7は回折開口素子17と対物レンズ16の断面図であり、光ディスク52に収束する光束5の伝搬を示す。
図6において、第1の回折領域17bは2つの領域17b1、17b2に分割され、その回折格子の方向は互いに直交し、第2の回折領域17cも2つの領域17c1、17c2に分割され、その回折格子の方向は互いに直交している。このため、領域17b1に入射した光束6は、回折開口素子17の正面から見てA方向に回折して複数の次数の回折光となり、領域17b2に入射した光束6は、B方向に回折して複数の次数の回折光となる。A方向に回折した光束6の内、例えば+1次回折光6aは、図5に示すように、対物レンズ16を通って、光ディスク53に到達し、光ディスク53の情報記録面で反射して、再び対物レンズ16を通る。対物レンズ16を出射した+1次回折光6bは、対物レンズ16に入射する+1次回折光6aと概略並行になる。この+1次回折光6bが、領域17b2に入射すると、領域17b1の回折方向と直交したB方向に回折するため、図5の断面図から見ると直進することになり、平面領域17aを通る光束6と同じ光路には戻らない。これは、領域17b1で発生する−1次光についても、+m次光、−m次光についても同様になり、平面領域17aを通る光束6と同じ光路に戻ることはない。
また、領域17b2に入射した光束6は、B方向に回折して複数の次数の回折光となり、各回折光は対物レンズ16を通って、光ディスク53で反射し、再び対物レンズ16を通って領域17b1に入射する。領域17b1に入射した各回折光は、A方向に回折するため、平面領域17aを通る光束6と同じ光路には戻らない。よって、波長λ3の光束6は、第1の回折領域17bで略100%回折し、回折した光は光ディスク53で反射して、再び第1の回折領域17bで回折するが、その回折光は、光検出素子20aに入射することはない。このため、本発明により光束6を往路においても復路においても開口制限することができる。
次に、第2の回折領域17cにおいて、領域17c1に入射した光束5および光束6は、第1の回折領域17bと同様に、回折開口素子17の正面から見てA方向に回折して複数の次数の回折光となり、領域17c2ではB方向に回折して複数の次数の回折光となる。図7に示すように、A方向に回折した光束5の内、例えば+1次回折光は、対物レンズ16を通って、光ディスク52で反射し、再び対物レンズ16を通って、領域17c2に入射する。領域17c2に入射した+1次回折光は、B方向に回折するため、平面領域17aを通る光束5と同じ光路は通らない。これは、領域17c1で発生する−1次光についても、+m次光、−m次光についても同様になり、平面領域17aを通る光束5と同じ光路に戻ることはない。
また、領域17c2に入射した光束5は、B方向に回折して複数の次数の回折光となり、各回折光は対物レンズ16を通って、光ディスク52で反射し、再び対物レンズ16を通って領域17c1に入射する。領域17c1に入射した各回折光は、A方向に回折するため、平面領域17aを通る光束5と同じ光路には戻らない。これは、領域17c1、17c2に入射した光束6についても同様になる。よって、波長λ2の光束5と波長λ3の光束6は、第2の回折領域17cで略97%回折し、回折した光は、光ディスク53で反射して、再び第2の回折領域17cで回折するが、その回折光は、光検出素子20aに入射することはない。このため、光束5、光束6を往路においても復路においても開口制限することができる。なお、前記のように開口数がNA2以上で、光束6の球面収差が大きくなり、回折開口素子17による開口制限する必要がない場合は、第2の回折領域17cを、光束5のみ開口数がNA2になるよう回折するよう構成してもよい。
光束5、光束6が光軸に対して非対称に回折させるための回折格子は、図8、図9、図10に示すように構成してもよい。図8、図9、図10は共に回折開口素子17の正面図であり、回折格子のパターンを模式的に表している。図8において、第1の回折領域17bは2つの領域17b3と17b4に分割され、領域17b3の回折格子は円周方向であり、領域17b4の回折格子は半径方向である。よって、領域17b3に入射した光束6は、回折開口素子17の正面から見てC方向に回折し、光ディスクで反射した回折光は、領域17b4でD方向に回折するため、平面領域17aを通る光束6と同じ光路には戻らない。よって、光束6を往路も復路も開口制限することができる。また、第2の回折領域17cも同様に、領域17c3の回折格子は円周方向で、領域17c4の回折格子は半径方向であり、領域17c3に入射した光束5、6はC方向に回折し、領域17c4に入射した光束5、6はD方向に回折するため、平面領域17aを通る光束5、6と同じ光路に戻ることはない。よって、光束5と6を往路も復路も開口制限することができる。
次に、図9において、第1の回折領域17bは2つの領域17b5と17b6に分割され、領域17b5と17b6の回折格子は、図示したような斜め方向で、互いに直交している。領域17b5に入射した光束6はE方向に回折し、光ディスク53で反射した回折光は、領域17b6でF方向に回折するため、回折光は、平面領域17aを通る光束6と同じ光路には戻らず、光束6を往路も復路も開口制限することができる。また、第2の回折領域17cも同様であり、領域17c5に入射した光束5、6はE方向に回折し、領域17b6に入射した光束5、6はF方向に回折するため、平面領域17aを通る光束5、6と同じ光路には戻らない。よって、光束5と6を往路も復路も開口制限することができる。
次に、図10において、第1の回折領域17bは4つの領域17b7から17b10に分割され、光軸を挟んで向かい合う領域の回折格子は互いに直交しており、回折方向はGからJのようになる。領域17b7、17b8に入射した光束6はG方向とH方向に回折し、光ディスク53で反射した回折光は、それぞれ領域17b9、17b10でI方向とJ方向に回折するため、平面領域17aを通る光束6と同じ光路にはならず、光束6を往路も復路も開口数NA3に開口制限することができる。また、第2の回折領域17cも同様であり、領域17c7から17c10で回折した光束5、6は、平面領域17aを通る光束5、6と同じ光路には戻らず、光束5と6を往路も復路も開口制限することができる。このように4分割にすることにより、例えば図6の領域17b1と17b2の境界領域で回折した光の一部が、平面領域17aを通る光束6と同じ光路に戻ることを防げる。なお、さらに分割数を増やしてもよい。
また、本実施の形態では、回折方向を光軸を挟んで直交方向にしたが、必ずしも直交方向にする必要はなく、平面領域17aを通る光束6と同じ光路に戻らないように、回折方向を設定すればよい。少なくとも、回折方向は光軸を挟んで対称であってはならない。
以上説明したように、波長λ1の光束4は、鏡筒18の開口部18aで開口数NA1になるよう開口制限し、波長λ2の光束5は回折開口素子17の第2の回折領域17cで開口数NA2になるよう開口制限し、波長λ3の光束6は回折開口素子17の第1の回折領域17bで開口数NA3になるよう開口制限することにより、各光ディスク51、52、53に収束する光束4、5、6の開口数を設定することができる。
また、フォーカス検出は、非点収差法を例に説明したが、ナイフエッジ法やスポットサイズディテクション法等その他の方式でもよく、トラッキング検出はDPP法を例に説明したが、位相差法やプッシュプル法あるいはその他の方式でもよい。さらに、本実施形態では、光ディスク51、52、53の保護層厚の違いにより発生する球面収差を、ホログラムの回折光を利用して補正したが、レンズの組み合わせによる補正、発散光による補正等を用いてもよい。
本実施の形態では、図5に示すように、回折開口素子17を対物レンズ16と別体に構成し、光源1、2、3と対物レンズ16との光路中であって、対物レンズ16の近傍の位置に配置したが、本実施の形態はこの構成に限るものではない。対物レンズ16の表面上に回折開口素子17を形成しても良い。
本実施の形態によれば、波長の異なる複数の光束を用いて複数の光ディスクを記録/再生する光ピックアップにおいて、回折開口素子を用いて、各光ディスクに収束する光束の開口数を設定し、十分な開口性能を確保することができる。この回折開口素子は、インジェクションで多量に作製することができるため、安価で実用的な光ピックアップを供給することができる。
(実施の形態2)
図11は本発明の実施の形態2における回折開口素子の断面図であり、光軸から一端までの拡大図を示す。図11において、回折開口素子21には、2つの面211、212に回折領域が設けられている。一方の面211は、半径R1の内側に平面領域21aがあり、半径R1の外側に回折格子の深さがh1の第1の回折領域21bが設けられ、他方の面212は、半径R2の内側に平面領域21cがあり、半径R2の外側に回折格子の深さがh2の第2の回折領域21dが設けられている。すなわち、面211には、光軸を中心とする内半径R1、回折格子の深さh1の環状の第1の回折領域21bが形成される。また、第1の回折領域21bの外半径はR2(R2>R1)以上である。一方、面212には、光軸を中心とする内半径R2、回折格子の深さh2の第2の回折領域21dが形成される。そして、半径R1を通る波長λ3の光が開口数NA3で光ディスク53に収束し、半径R2を通る波長λ2の光が開口数NA2で光ディスク52に収束する。また、光ピックアップの構成は、実施の形態1の回折開口素子17を、図11の回折開口素子21に置き換えたものであり、動作は同じである。つまり、図1の青色レーザ1から出射した波長λ1の光束4は、本実施の形態の回折開口素子21を透過し、開口18aで開口制限され、対物レンズ16により、保護層厚t1を通して光ディスク51の情報記録面に開口数NA1で収束される。また、赤色レーザ2から出射した波長λ2の光束5は、本実施の形態の回折開口素子21で開口制限され、対物レンズ16により、保護層厚t2を通して光ディスク52の情報記録面に開口数NA2で収束する。赤外レーザ3から出射した波長λ3の光束6は、本実施の形態の回折開口素子21で開口制限され、対物レンズ16により、光ディスク53の情報記録面に開口数NA3で収束する。光ディスク51、52、53で反射した光束は、光検出器20で受光され、情報信号を得る。また、対物レンズ16はホログラム16aの回折を利用することにより、光束4を保護層厚t1を通して、光ディスク51の情報記録面に良好な光スポットを形成し、前記光束5を保護層厚t2を通して、光ディスク52の情報記録面に良好な光スポットを形成し、前記光束6を、保護層厚t3を通して、光ディスク53の情報記録面に良好な光スポットを形成することができる。
次に、図11を用いて回折開口素子21の働きを説明する。図11において、第1の回折領域21bを通る光束の光路長の差を、波長λ1とλ2の整数倍とし、波長λ3の整数倍+半波長にして、波長λ1の光束4と波長λ2の光束5を透過し、波長λ3の光束6を回折する。光束6を回折させることにより、開口制限して開口数NA3に設定することができる。回折開口素子21の材料をBK7とし、回折格子の深さh1を、実施の形態1の第1の回折領域17bの回折格子の深さと同じ3.82μmとすると、実施の形態1と同様に、波長λが405nmのとき、光路長の差は5波長で、0波長と等価になり、波長λが655nmのとき、光路長の差は3波長で、0波長と等価になる。よって図4より、波長λ1の光束4と波長λ2の光束5は100%近く透過する。一方、波長λが780nmのときは、光路長の差は2.5波長で、0.5波長と等価になり、波長λ3の光束6は100%近く回折し0次光は透過しないため、光束6を開口数NA3に開口制限することができる。
次に、第2の回折領域21dの光路長の差を、波長λ1の整数倍とし、波長λ2の整数倍+半波長とすれば、波長λ1の光束4を透過し、波長λ2の光束5を回折することができる。光束5を回折させることにより、光束5を開口数NA2に開口制限することができる。実施の形態1の第2の回折領域17cと同様に回折格子の深さh2を0.70μmとすると、波長λが405nmのとき、光路長の差は0.92波長となり、図4より波長λ1の光束4は略95%透過する。一方、波長λが655nmのとき、光路長の差は0.55波長となり、波長λ2の光束5は略97.5%回折し、開口数NA2に開口制限することができる。第2の回折領域21dでは、波長λ2の光束5を同時に100%回折することはできず、2〜3%は0次光として透過するが、実用上問題はない。
さらに、実施の形態1と同様に、第2の回折領域21dの回折格子の深さh2を3.12μmとすると、波長λ1の光束4に発生する光路長の差は0.08波長と等価になり、略95%透過し、波長λ2の光束5に発生する位相段差は0.45波長と等価になり、略97.5%回折し、開口数NA2に開口制限することができる。また、回折格子の深さh2を4.52μmとすると、波長λ1の光束4に発生する光路長の差は0.9波長と等価になり、略95%透過し、波長λ2の光束5に発生する光路長の差は0.55波長になり、略97.5%回折し、開口数NA2に開口制限することができる。
なお、上記の説明では、回折開口素子21の材料としてBK7を例に説明したが、実施の形態1と同様に材料は限定されるものではない。
第1の回折領域21bは、波長λ3の光束6を光軸に対して非対称に回折し、第2の回折領域21dでは、波長λ2の光束5を光軸に対して非対称に回折するよう構成している。これを図12と図13を用いて説明する。図12と図13は回折開口素子21の面211と面212の正面図であり、回折格子のパターンを模式的に表している。図12において、第1の回折領域21bは2つの領域21b1と21b2に分割され、その回折格子の方向は図12に示すように、互いに直交している。領域21b1に入射した光束6は、面211の正面から見てA方向に回折して複数の次数の回折光となり、対物レンズ16を通って、光ディスク53で反射され、再び対物レンズ16を通って、領域21b2に入射するが、領域21b2は、領域21b1に対して回折方向が直交しているため、平面領域21aを通る光束6と同じ光路には戻らない。領域21b2に入射し光束6は、B方向に回折し複数の次数の回折光となり、光ディスク53で反射して、領域21b1に入射するが、回折方向が直交しているため、同様に、平面領域21aを通る光束6と同じ光路には戻らない。
また、図13において第2の回折領域21dは2つの領域21d1と21d2に分割され、その回折格子の方向は図に示すように、互いに直交している。領域21d1に入射した光束5は、面212の正面から見てA方向に回折して複数の次数の回折光となり、対物レンズ16を通って、光ディスク52で反射され、再び対物レンズ16を通って、領域21d2に入射するが、領域21d2は、領域21d1に対して回折方向が直交しているため、平面領域21cを通る光束5と同じ光路には戻らない。領域21d2に入射し光束5は、B方向に回折し複数の次数の回折光となり、光ディスク52で反射して、領域21d1に入射するが、回折方向が直交しているため、同様に、平面領域21cを通る光束5と同じ光路には戻らない。
本実施の形態では、光束6と光束5の回折領域を分けているため、それぞれに適した光路長の差を与えることができる。上記説明で、光束5の回折効率は略97.5%としたが、光路長の差を半波長にすることで、100%近く回折させることができる。
以上説明したように、本発明により、光ディスク52、53への収束する光束5、6と、光ディスク52、53からの反射した光束5、6をともに開口制限できるようにした。また、非対称に回折するための回折格子は、実施の形態1の図8、9、10で説明したようなパターンでもよい。回折方向を光軸を挟んで直交方向にしたが、必ずしも直交方向にする必要はなく、平面領域21a、21cを通る光束6、5と同じ光路に戻らないように、回折方向を設定すればよい。
このように、波長λ1の光束4は、鏡筒18の開口部18aで開口数NA1になるよう開口制限し、波長λ2の光束5は回折開口素子21の第2の回折領域21dで開口数NA2になるよう開口制限し、波長λ3の光束6は回折開口素子21の第1の回折領域21bで開口数NA3になるよう開口制限することにより、各光ディスク51、52、53に収束する光束4、5、6の開口数を設定することができる。
本実施の形態においても、上記の実施の形態1と同様、回折開口素子21を、対物レンズ16と別体に構成しても良いし、対物レンズ16の表面上に形成しても良い。
以上、本実施の形態によれば、波長の異なる複数の光束を用いて複数の光ディスクを記録/再生する光ピックアップにおいて、回折開口素子を用いて、各光ディスクに収束する光束の開口数を設定し、十分な開口性能を確保することができる。この回折開口素子は、インジェクションで多量に作製することができるため、安価で実用的な光ピックアップを供給することができる。
(実施の形態3)
図14は、実施の形態1又は実施の形態2の光ピックアップを用いた光ディスク装置の概略構成図である。光ディスク装置107は、駆動装置101、光ヘッド102、電気回路103、モータ104及びターンテーブル105を備える。図14において光ディスク100は、ターンテーブル105に搭載され、モータ104によって回転される。実施の形態1又は2に示した光ピックアップ102は、光ディスク100の所望の情報の存在するトラックのところまで、駆動装置101によって移送される。
光ピックアップ102は、光ディスク100との位置関係に対応して、フォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号を電気回路103へ送る。電気回路103はこの信号に対応して、光ピックアップ102へ、対物レンズを駆動させるための信号を送る。この信号によって、光ピックアップ102は、光ディスク100に対してフォーカス制御とトラッキング制御とを行い、情報の読み出し、書き込み又は消去を行う。
以上の説明において、搭載する光ディスク100は、保護層厚がt1、t2、t3のいずれかの光ディスクである。本実施の形態の光ディスク装置107は、実施の形態1又は実施の形態2の光ピックアップを用いるので、1つの光ピックアップにより、記録密度の異なる複数の光ディスクに対応することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態は、前記実施の形態3に係る光ディスク装置107を具備したコンピュータの実施の形態である。図15は、本実施の形態に係るコンピュータの斜視図である。図15に示したコンピュータ109は、実施の形態3に係る光ディスク装置107と、情報の入力を行うためのキーボード111とマウス112などの入力装置116と、入力装置116から入力された情報や、光ディスク装置107から読み出した情報などに基づいて演算を行うCPUなどの演算装置108と、演算装置108によって演算された結果の情報を表示するブラウン管や、液晶表示装置などの出力装置110とを備えている。
なお、コンピュータ109は、入力装置116及び出力装置110を備えず、光ディスク装置107及び演算装置108のみを備える構成であってもよい。また、コンピュータ109は、光ディスク装置107に記録する情報を取り込んだり、光ディスク装置107によって読み出した情報を外部に出力する有線または無線の入出力端子を搭載してもよい。
本実施の形態に係るコンピュータ109は、前記実施形態3に係る光ディスク装置107を具備しており、異なる種類の光ディスクを安定に記録又は再生できるので、広い用途に使用できる。
(実施の形態5)
本実施の形態は、前記実施の形態3に係る光ディスク装置107を具備した光ディスクレコーダの実施の形態である。図16は、本実施の形態に係る光ディスクレコーダの斜視図である。図16に示した光ディスクレコーダ115は、実施の形態3に係る光ディスク装置107と、画像信号を光ディスク装置107によって、光ディスクへ記録する情報信号に変換する記録信号処理回路113を備えている。
光ディスクレコーダ115は、光ディスク装置107から得られる情報信号を、画像信号に変換する再生信号処理回路114も有することが望ましい。この構成によれば、既に記録した部分を再生することも可能となる。さらに、情報を表示するブラウン管、液晶表示装置などの出力装置110を備えてもよい。
本実施の形態に係る光ディスクレコーダ115は、前記実施形態3に係る光ディスク装置107を具備しており、異なる種類の光ディスクを安定に記録又は再生できるので、広い用途に使用できる。
なお、上述した具体的実施の形態には以下の構成を有する発明が主に含まれている。
本発明の望ましい第1の構成に係る光ピックアップは、波長λ1の光を出射する第1の光源と、波長λ2の光を出射する第2の光源と、波長λ3の光を出射する第3の光源と、保護層厚t1の第1の光ディスクに対しては波長λ1の光を収束し、保護層厚t2の第2の光ディスクに対しては波長λ2の光を収束し、保護層厚t3の第3の光ディスクに対しては波長λ3の光を収束する対物レンズと、光ディスクからの反射光を検出する光検出器と、光源からの出射光と光ディスクからの反射光とを透過又は回折させる回折開口素子とを備え、前記回折開口素子は、光軸を中心とする内半径がR1で、外半径がR2(R2>R1)以上である環状の第1の回折領域と、前記光軸を中心とする内半径がR2である環状の第2の回折領域と、を有し、前記第1の回折領域は、波長λ1の光と波長λ2の光とを透過させ、波長λ3の光の回折方向が前記光軸に対して非対称となるように構成され、前記第2の回折領域は、波長λ1の光を透過させ、波長λ2の光の回折方向が前記光軸に対して非対称となるように構成される。
上記の光ピックアップでは、3波長λ1、λ2、λ3を用いた光学系において、回折開口素子の第1及び第2の回折領域の回折方向を光軸に対して非対称になるよう構成することにより、光源からの出射光も光ディスクからの反射光も開口制限することができる。
上記の光ピックアップにおいて、前記第1及び第2の回折領域は、前記回折開口素子の一方の面に形成されており、前記第1の回折領域の前記光軸を中心とする外半径はR2であることが望ましい。
この構成によれば、回折開口素子の開口制限により発生した回折光が、光ディスクから反射して再び回折開口素子で回折しても、開口内を通る光と同じ光路にならず、回折光が光検出器で受光されることはない。
上記の光ピックアップにおいて、前記第1の回折領域は、前記回折開口素子の一方の面に形成されており、前記第2の回折領域は、前記回折開口素子の他方の面に形成されていることが望ましい。
この構成によれば、回折開口素子の開口制限により発生した回折光が、光ディスクで反射して再び回折開口素子で回折しても、開口内を通る光と同じ光路にならず、回折光が光検出器で受光されることはない。また、第1の回折領域と第2の回折領域を異なる面に形成するので、λ2とλ3の光を各々最適に回折させることができる。
上記の光ピックアップにおいて、前記回折開口素子は、前記対物レンズと別体で構成されることが望ましい。
この構成によれば、回折開口素子を大量生産することができ、生産コストの低減を図ることができる。
上記の光ピックアップにおいて、前記対物レンズが、前記第1の光ディスクに対しては波長λ1の光を開口数NA1で収束し、前記第2の光ディスクに対しては波長λ2の光を開口数NA2で収束し、前記第3の光ディスクに対しては波長λ3の光を開口数NA3で収束するとき、前記第1の回折領域の内半径R1の円周上の位置を通る波長λ3の光が開口数NA3に相当し、前記第2の回折領域の内半径R2の円周上の位置を通る波長λ2の光が開口数NA2に相当することが望ましい。
この構成によれば、第1の回折領域で波長λ3の光の開口数をNA3とし、第2の回折領域で波長λ2の光の開口数をNA2となるように開口制限することができる。
上記の光ピックアップにおいて、前記開口数NA1、NA2及びNA3は、NA1>NA2>NA3の関係にあることが望ましい。
この構成によれば、対物レンズの開口数が異なる光ディスクのそれぞれの光の開口制限を行うことができる。
上記の光ピックアップにおいて、前記開口数NA1は0.85であり、前記開口数NA2は0.6から0.65であり、前記開口数NA3は0.45から0.5であることが望ましい。
この構成によれば、対物レンズの開口数の異なるCD、DVD及びBDのそれぞれの光の開口制限を行うことができる。
上記の光ピックアップにおいて、前記第1の回折領域は、回折格子の方向により複数の第1の領域に分割され、当該分割された第1の領域の回折格子の方向が、前記光軸を挟んで対称位置にある第1の領域の回折格子の方向と異なるように構成され、前記第2の回折領域は、回折格子の方向により複数の第2の領域に分割され、当該分割された第2の領域の回折格子の方向が、前記光軸を挟んで対称位置にある第2の領域の回折格子の方向と異なるように構成されることが望ましい。
この構成によれば、光源からの光が回折開口素子で回折したときの回折方向と、光ディスクからの反射光が再び回折開口素子で回折したときの回折方向とが一致しないため、回折光が光検出器に受光されることはない。
上記の光ピックアップにおいて、前記第1の回折領域は、前記第1の領域の回折格子の方向が、前記光軸を挟んで対称位置にある第1の領域の回折格子の方向と直交するように構成され、前記第2の回折領域は、前記第2の領域の回折格子の方向が、前記光軸を挟んで対称位置にある第2の領域の回折格子の方向と直交するように構成されることが望ましい。
この構成によれば、光源からの光が回折開口素子で回折したときの回折方向と、光ディスクからの反射光が再び回折開口素子で回折したときの回折方向とが直交するため、回折光が光検出器に受光されることはない。
上記の光ピックアップにおいて、前記回折開口素子は、前記回折開口素子の波長λ3の光に対する屈折率をn3、前記第1の回折領域の回折格子の深さをh1とするとき、
k3=h1×(n3−1)/λ3
2.4≦k3≦2.6
の関係を満たすように構成されることが望ましい。
この構成によれば、前記第1の回折領域を通る波長λ1とλ2の光束を透過し、波長λ3の光束を回折させることができる。
上記の光ピックアップにおいて、前記回折開口素子は、前記回折開口素子の波長λ2の光に対する屈折率をn2、前記第2の回折領域の回折格子の深さをh2とするとき、
k2=h2×(n2−1)/λ2
0.4≦k2≦0.6
の関係を満たすように構成されることが望ましい。
この構成によれば、前記第2の回折領域を通る波長λ1の光束を透過し、波長λ2とλ3の光束を回折させることができる。
上記の光ピックアップにおいて、前記回折開口素子は、前記回折開口素子の波長λ2の光に対する屈折率をn2、前記第2の回折領域の回折格子の深さをh2とするとき、
k2=h2×(n2−1)/λ2
2.4≦k2≦2.6
の関係を満たすように構成されることが望ましい。
この構成によれば、前記第2の回折領域を通る波長λ1の光束を透過し、波長λ2の光束を回折させることができる。
上記の光ピックアップにおいて、前記回折開口素子は、前記回折開口素子の波長λ2の光に対する屈折率をn2、前記第2の回折領域の回折格子の深さをh2とするとき、
k2=h2×(n2−1)/λ2
3.4≦k2≦3.6
の関係を満たすように構成されることが望ましい。
この構成によれば、前記第2の回折領域を通る波長λ1の光束を透過し、波長λ2の光束を回折させることができる。
上記の光ピックアップにおいて、前記保護層の厚みt1、t2及びt3は、t1<t2<t3の関係にあることが望ましい。
この構成によれば、保護層の厚みの異なる光ディスクを記録/再生することができる。
上記の光ピックアップにおいて、前記保護層の厚みt1が略0.075mmあるいは略0.1mmであり、前記保護層の厚みt2が略0.6mmであり、前記保護層の厚みt3が略1.2mmであることが望ましい。
この構成によれば、保護層の厚みの異なるBDとDVDおよびCD用の光ディスクを記録/再生することができる。
上記の光ピックアップにおいて、前記波長λ1は390nmから420nmの波長帯域にあり、前記波長λ2は640nmから680nmの波長帯域にあり、前記波長λ3は750nmから830nmの波長帯域にあることが望ましい。
この構成によれば、波長の異なるDとDVDおよびCD用の光ディスクを記録/再生することができる。
本発明の望ましい第2の構成に係る光ディスク装置は、上記のいずれかの光ピックアップと、光ディスクを回転するモータと、前記光ピックアップから得られる信号に基づいて、前記モータ、前記光ピックアップに用いた光学レンズ及び、前記光ピックアップに用いた光源の少なくともいずれかを制御及び駆動する電気回路とを備える。
上記の光ディスク装置では、モータによって、第1の光ディスク、第2の光ディスク及び第3の光ディスクが回転され、電気回路によって、光ヘッドから得られる信号に基づいて、モータ、光ヘッドに用いた光学レンズ、及び光ヘッドに用いた光源の少なくとも1つが制御及び駆動されるので、上記の光ヘッドを光ディスク装置に適用することができる。
本発明の望ましい第3の構成に係るコンピュータは、上記の光ディスク装置と、入力された情報及び前記光ディスク装置から再生された情報の少なくともいずれかに基づいて演算を行う演算装置と、前記入力された情報、前記光ディスク装置から再生された情報及び前記演算装置によって演算された結果の少なくともいずれかを出力する出力装置とを備える。
上記のコンピュータでは、演算装置によって、入力装置又は入力端子から入力された情報及び光ディスク装置から再生された情報の少なくともいずれかに基づいて演算が行われ、出力装置又は出力端子によって、入力装置又は入力端子から入力された情報、光ディスク装置から再生された情報及び演算装置によって演算された結果の少なくともいずれかが出力されるので、上記の光ヘッドを備える光ディスク装置をコンピュータに適用することができる。
本発明の望ましい第4の構成に係る光ディスクレコーダは、上記の光ディスク装置と、画像情報を前記光ディスク装置に記録する信号に変換する記録用信号処理回路と、前記光ディスク装置から得られる信号を画像情報に変換する再生用信号処理回路とを備える。
上記の光ディスクレコーダでは、記録用信号処理回路によって、画像情報が光ディスク装置に記録する信号に変換され、再生用信号処理回路によって、光ディスク装置から得られる信号が画像情報に変換されるので、上記の光ヘッドを備える光ディスク装置を光ディスクレコーダに適用することができる。
本発明に係る光ピックアップは、異なる種類の光ディスクの互換再生や互換記録を1つの対物レンズを用いて実現し、光ディスクが異なっても最適な開口数に設定でき、安定した情報の再生又は記録ができる。よって、この応用機器である光ディスク装置、コンピュータ、光ディスクレコーダなどに適している。
本発明の実施の形態1における光ピックアップの基本構成と光の伝搬の様子を示す図である。 本発明の実施の形態1における対物レンズの断面図である。 本発明の実施の形態1における回折開口素子の断面図で、光軸から一端までの拡大図である。 本発明の実施の形態1における光路長の差と0次光との関係を示す図である。 本発明の実施の形態1における回折開口素子の第1の回折領域で回折した光の伝搬の様子を示す図である。 本発明の実施の形態1における回折開口素子の回折格子パターンを示す第1の模式図である。 本発明の実施の形態1における回折開口素子の第2の回折領域で回折した光の伝搬の様子を示す図である。 本発明の実施の形態1における回折開口素子の回折格子パターンを示す第2の模式図である。 本発明の実施の形態1における回折開口素子の回折格子パターンを示す第3の模式図である。 本発明の実施の形態1における回折開口素子の回折格子パターンを示す第4の模式図である。 本発明の実施の形態2における回折開口素子の断面図で、光軸から一端までの拡大図である。 本発明の実施の形態2における回折開口素子の第1の回折領域の回折格子パターンを示す模式図である。 本発明の実施の形態2における回折開口素子の第2の回折領域の回折格子パターンを示す模式図である。 本発明の実施の形態3における光ディスク装置の概略構成図である。 本発明の実施の形態4におけるコンピュータの概略斜視図である。 本発明の実施の形態5における光ディスクレコーダの概略斜視図である。 従来の光ピックアップの一例の概略構成を示す図である。 従来の光ピックアップの波長選択アパーチャーの平面図である。 従来の光ピックアップの他の一例の概略構成を示す図である。 従来の光ピックアップの回折光学素子の断面図である。 図20Aに示す回折光学素子の一部の拡大図である。 従来の光ピックアップの回折光学素子で回折した光の伝搬の様子を示す図である。

Claims (18)

  1. 波長λ1の光を出射する第1の光源と、
    波長λ2の光を出射する第2の光源と、
    波長λ3の光を出射する第3の光源と、
    保護層厚t1の第1の光ディスクに対しては波長λ1の光を収束し、保護層厚t2の第2の光ディスクに対しては波長λ2の光を収束し、保護層厚t3の第3の光ディスクに対しては波長λ3の光を収束する対物レンズと、
    光ディスクからの反射光を検出する検出器と、
    光源からの出射光と光ディスクからの反射光とを透過又は回折させる回折開口素子と
    を備え、
    前記回折開口素子は、
    光軸を中心とする内半径がR1で、外半径がR2(R2>R1)以上である環状の第1の回折領域と、
    前記光軸を中心とする内半径がR2である環状の第2の回折領域と、を有し、
    前記第1の回折領域は、波長λ1の光と波長λ2の光とを透過させ、波長λ3の光の回折方向が前記光軸に対して非対称となるように構成され、
    前記第2の回折領域は、波長λ1の光を透過させ、波長λ2の光の回折方向が前記光軸に対して非対称となるように構成され
    前記第1の回折領域は、回折格子の方向により複数の第1の領域に分割され、当該分割された第1の領域の回折格子の方向が、前記光軸を挟んで対称位置にある第1の領域の回折格子の方向と異なるように構成され、
    前記第2の回折領域は、回折格子の方向により複数の第2の領域に分割され、当該分割された第2の領域の回折格子の方向が、前記光軸を挟んで対称位置にある第2の領域の回折格子の方向と異なるように構成されたことを特徴とする光ピックアップ。
  2. 前記第1及び第2の回折領域は、前記回折開口素子の一方の面に形成されており、
    前記第1の回折領域の前記光軸を中心とする外半径はR2であることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  3. 前記第1の回折領域は、前記回折開口素子の一方の面に形成されており、前記第2の回折領域は、前記回折開口素子の他方の面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  4. 前記回折開口素子は、前記対物レンズと別体で構成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光ピックアップ。
  5. 前記対物レンズが、前記第1の光ディスクに対しては波長λ1の光を開口数NA1で収束し、前記第2の光ディスクに対しては波長λ2の光を開口数NA2で収束し、前記第3の光ディスクに対しては波長λ3の光を開口数NA3で収束するとき、
    前記第1の回折領域の内半径R1の円周上の位置を通る波長λ3の光が開口数NA3に相当し、前記第2の回折領域の内半径R2の円周上の位置を通る波長λ2の光が開口数NA2に相当することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光ピックアップ。
  6. 前記開口数NA1、NA2及びNA3は、NA1>NA2>NA3の関係にあることを特徴とする請求項5に記載の光ピックアップ。
  7. 前記開口数NA1は0.85であり、前記開口数NA2は0.6から0.65であり、前記開口数NA3は0.45から0.5であることを特徴とする請求項6に記載の光ピックアップ。
  8. 前記第1の回折領域は、前記第1の領域の回折格子の方向が、前記光軸を挟んで対称位置にある第1の領域の回折格子の方向と直交するように構成され、
    前記第2の回折領域は、前記第2の領域の回折格子の方向が、前記光軸を挟んで対称位置にある第2の領域の回折格子の方向と直交するように構成されたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光ピックアップ。
  9. 波長λ1の光を出射する第1の光源と、
    波長λ2の光を出射する第2の光源と、
    波長λ3の光を出射する第3の光源と、
    保護層厚t1の第1の光ディスクに対しては波長λ1の光を収束し、保護層厚t2の第2の光ディスクに対しては波長λ2の光を収束し、保護層厚t3の第3の光ディスクに対しては波長λ3の光を収束する対物レンズと、
    光ディスクからの反射光を検出する検出器と、
    光源からの出射光と光ディスクからの反射光とを透過又は回折させる回折開口素子と
    を備え、
    前記回折開口素子は、
    光軸を中心とする内半径がR1で、外半径がR2(R2>R1)以上である環状の第1の回折領域と、
    前記光軸を中心とする内半径がR2である環状の第2の回折領域と、を有し、
    前記第1の回折領域は、波長λ1の光と波長λ2の光とを透過させ、波長λ3の光の回折方向が前記光軸に対して非対称となるように構成され、
    前記第2の回折領域は、波長λ1の光を透過させ、波長λ2の光の回折方向が前記光軸に対して非対称となるように構成され、
    前記回折開口素子は、前記回折開口素子の波長λ3の光に対する屈折率をn3、前記第1の回折領域の回折格子の深さをh1とするとき、
    k3=h1×(n3−1)/λ3
    2.4≦k3≦2.6
    の関係を満たすように構成されたことを特徴とする光ピックアップ。
  10. 波長λ1の光を出射する第1の光源と、
    波長λ2の光を出射する第2の光源と、
    波長λ3の光を出射する第3の光源と、
    保護層厚t1の第1の光ディスクに対しては波長λ1の光を収束し、保護層厚t2の第2の光ディスクに対しては波長λ2の光を収束し、保護層厚t3の第3の光ディスクに対しては波長λ3の光を収束する対物レンズと、
    光ディスクからの反射光を検出する検出器と、
    光源からの出射光と光ディスクからの反射光とを透過又は回折させる回折開口素子と
    を備え、
    前記回折開口素子は、
    光軸を中心とする内半径がR1で、外半径がR2(R2>R1)以上である環状の第1の回折領域と、
    前記光軸を中心とする内半径がR2である環状の第2の回折領域と、を有し、
    前記第1の回折領域は、波長λ1の光と波長λ2の光とを透過させ、波長λ3の光の回折方向が前記光軸に対して非対称となるように構成され、
    前記第2の回折領域は、波長λ1の光を透過させ、波長λ2の光の回折方向が前記光軸に対して非対称となるように構成され、
    前記回折開口素子は、前記回折開口素子の波長λ2の光に対する屈折率をn2、前記第2の回折領域の回折格子の深さをh2とするとき、
    k2=h2×(n2−1)/λ2
    0.4≦k2≦0.6
    の関係を満たすように構成されたことを特徴とする光ピックアップ。
  11. 波長λ1の光を出射する第1の光源と、
    波長λ2の光を出射する第2の光源と、
    波長λ3の光を出射する第3の光源と、
    保護層厚t1の第1の光ディスクに対しては波長λ1の光を収束し、保護層厚t2の第2の光ディスクに対しては波長λ2の光を収束し、保護層厚t3の第3の光ディスクに対しては波長λ3の光を収束する対物レンズと、
    光ディスクからの反射光を検出する検出器と、
    光源からの出射光と光ディスクからの反射光とを透過又は回折させる回折開口素子と
    を備え、
    前記回折開口素子は、
    光軸を中心とする内半径がR1で、外半径がR2(R2>R1)以上である環状の第1の回折領域と、
    前記光軸を中心とする内半径がR2である環状の第2の回折領域と、を有し、
    前記第1の回折領域は、波長λ1の光と波長λ2の光とを透過させ、波長λ3の光の回折方向が前記光軸に対して非対称となるように構成され、
    前記第2の回折領域は、波長λ1の光を透過させ、波長λ2の光の回折方向が前記光軸に対して非対称となるように構成され、
    前記回折開口素子は、前記回折開口素子の波長λ2の光に対する屈折率をn2、前記第2の回折領域の回折格子の深さをh2とするとき、
    k2=h2×(n2−1)/λ2
    2.4≦k2≦2.6
    の関係を満たすように構成されたことを特徴とする光ピックアップ。
  12. 波長λ1の光を出射する第1の光源と、
    波長λ2の光を出射する第2の光源と、
    波長λ3の光を出射する第3の光源と、
    保護層厚t1の第1の光ディスクに対しては波長λ1の光を収束し、保護層厚t2の第2の光ディスクに対しては波長λ2の光を収束し、保護層厚t3の第3の光ディスクに対しては波長λ3の光を収束する対物レンズと、
    光ディスクからの反射光を検出する検出器と、
    光源からの出射光と光ディスクからの反射光とを透過又は回折させる回折開口素子と
    を備え、
    前記回折開口素子は、
    光軸を中心とする内半径がR1で、外半径がR2(R2>R1)以上である環状の第1の回折領域と、
    前記光軸を中心とする内半径がR2である環状の第2の回折領域と、を有し、
    前記第1の回折領域は、波長λ1の光と波長λ2の光とを透過させ、波長λ3の光の回折方向が前記光軸に対して非対称となるように構成され、
    前記第2の回折領域は、波長λ1の光を透過させ、波長λ2の光の回折方向が前記光軸に対して非対称となるように構成され、
    前記回折開口素子は、前記回折開口素子の波長λ2の光に対する屈折率をn2、前記第2の回折領域の回折格子の深さをh2とするとき、
    k2=h2×(n2−1)/λ2
    3.4≦k2≦3.6
    の関係を満たすように構成されたことを特徴とする光ピックアップ。
  13. 前記保護層の厚みt1、t2及びt3は、t1<t2<t3の関係にあることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の光ピックアップ。
  14. 前記保護層の厚みt1が略0.075mmあるいは略0.1mmであり、前記保護層の厚みt2が略0.6mmであり、前記保護層の厚みt3が略1.2mmであることを特徴とする請求項13に記載の光ピックアップ。
  15. 前記波長λ1は390nmから420nmの波長帯域にあり、前記波長λ2は640nmから680nmの波長帯域にあり、前記波長λ3は750nmから830nmの波長帯域にあることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の光ピックアップ。
  16. 請求項1〜15のいずれかに記載の光ピックアップと、
    光ディスクを回転するモータと、
    前記光ピックアップから得られる信号に基づいて、前記モータ、前記光ピックアップに用いた光学レンズ及び、前記光ピックアップに用いた光源の少なくともいずれかを制御及び駆動する電気回路と
    を備えることを特徴とする光ディスク装置。
  17. 請求項16に記載の光ディスク装置と、
    入力された情報及び前記光ディスク装置から再生された情報の少なくともいずれかに基づいて演算を行う演算装置と、
    前記入力された情報、前記光ディスク装置から再生された情報及び前記演算装置によって演算された結果の少なくともいずれかを出力する出力装置と
    を備えることを特徴とするコンピュータ。
  18. 請求項16に記載の光ディスク装置と、
    画像情報を前記光ディスク装置に記録する信号に変換する記録用信号処理回路と、
    前記光ディスク装置から得られる信号を画像情報に変換する再生用信号処理回路と
    を備えることを特徴とする光ディスクレコーダ。
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