JP4954611B2 - エピクロルヒドリンゴム組成物およびそれからなる成形体 - Google Patents

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Description

本発明は、エピクロルヒドリンゴム組成物およびそれからなる成形体に関する。
従来より、エピクロルヒドリンゴムなどのエピハロヒドリン系ゴムには、受酸剤として、酸化鉛、酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酸化亜鉛などが配合されている(特許文献1〜4参照)。中でも、酸化鉛を配合したエピハロヒドリン系ゴムは、耐熱特性が最も優れていることが知られている。
しかしながら、昨今の環境問題の対策の一環として、環境に優しい材料(エコ材料)の積極的な使用が求められており、従って、環境負荷物質である鉛化合物の使用は制限され、将来的に全廃される方向に進んでいる。
例えば、特許文献5には、鉛化合物を使用しないエピハロヒドリン系ゴム組成物が記載されている。しかしながら、このような、受酸剤として非鉛系受酸剤を使用したエピハロヒドリン系ゴムは、受酸剤として鉛系受酸剤(酸化鉛など)を使用したエピハロヒドリン系ゴムと比較して、耐熱特性に劣るものであった。
特開2003−155409号公報 特開2004−323564号公報 特開2005−2182号公報 特開2004−107540号公報 特開2005−97414号公報
本発明は、上記の事情を鑑みて、非鉛系受酸剤を使用しながらも、鉛系受酸剤を使用した場合と同等以上の耐熱特性を発現するエピクロルヒドリンゴム組成物およびそれからなる成形体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、エピクロルヒドリンゴム組成物において、非鉛系受酸剤として酸化マグネシウムと水酸化アルミニウムとを組み合わせて使用することによって、優れた耐熱特性を発現することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)エピクロルヒドリンゴムと、非鉛系受酸剤として酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムと、を含有するエピクロルヒドリンゴム組成物。
(2)酸化マグネシウムの含有量がエピクロルヒドリンゴム100重量部に対して2〜4重量部であり、かつ水酸化アルミニウムの含有量がエピクロルヒドリンゴム100重量部に対して3〜9重量部である、上記(1)に記載のエピクロルヒドリンゴム組成物。
(3)エピクロルヒドリンゴムが、エピクロルヒドリンの単独重合体、エピクロルヒドリンとエチレンオキサイドとの共重合体、エピクロルヒドリンとアリルグリシジルエーテルとの共重合体、およびエピクロルヒドリンとエチレンオキサイドとアリルグリシジルエーテルとの3元共重合体からなる群より選択される重合体である、上記(1)または(2)に記載のエピクロルヒドリンゴム組成物。
(4)水酸化アルミニウムが非晶質の水酸化アルミニウムである、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のエピクロルヒドリンゴム組成物。
(5)さらに加硫剤を含有する、上記(1)〜(4)のいずれかに記載のエピクロルヒドリンゴム組成物。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載のエピクロルヒドリンゴム組成物からなる成形体。
本発明のエピクロルヒドリンゴム組成物は、従来のエピクロルヒドリンゴム組成物が有する耐油性、耐水性、耐寒性、耐オゾン性、耐ガス透過性などの特性を保持しつつ、受酸剤として鉛化合物を含有する従来のエピクロルヒドリンゴム組成物よりも優れた耐熱特性を発揮する。従って、本発明のエピクロルヒドリンゴム組成物は、エピクロルヒドリンゴム組成物が通常使用され得る各種分野、特に、高い耐熱特性が要求される用途において有用である。また、本発明のエピクロルヒドリンゴム組成物は、成形体の材料として有用であり、例えば、ホース、チューブ、シール、ダイアフラム、ゴムロールなどに成形され得る。
さらに、本発明のエピクロルヒドリンゴム組成物は、鉛化合物を使用しないので、環境にやさしく、廃棄処理などの環境対策が容易になる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明のエピクロルヒドリンゴム組成物は、エピクロルヒドリンゴムと、非鉛系受酸剤として酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムと、を含有する。
本発明において使用されるエピクロルヒドリンゴムは、特に限定されるものではなく、例えば、エピクロルヒドリンの単独重合体、エピクロルヒドリンとエチレンオキサイドとの共重合体、エピクロルヒドリンとアリルグリシジルエーテルとの共重合体、エピクロルヒドリンとエチレンオキサイドとアリルグリシジルエーテルとの3元共重合体などが挙げられ、これらのうちの1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。なかでも、耐油性と耐寒性とのバランスの観点から、エピクロルヒドリンとエチレンオキサイドとの共重合体が好ましい。
エピクロルヒドリンゴムが共重合体である場合、共重合体中の塩素含有割合は、特に限定されるものではないが、例えば、21〜40重量%である。塩素含有割合が21重量%よりも少ないと、耐寒性は向上する傾向にあるが、耐油性、耐オゾン性および耐ガス透過性は低下する傾向にある。一方、40重量%を超えると、耐油性、耐オゾン性および耐ガス透過性は向上する傾向にあるが、耐寒性は低下する傾向にある。
本発明のエピクロルヒドリンゴム組成物においては、受酸剤として非鉛系受酸剤を使用し、具体的には、酸化マグネシウムと水酸化アルミニウムとを組み合わせて用いる。エピクロルヒドリンゴム組成物中の酸化マグネシウムの含有量は、エピクロルヒドリンゴム100重量部に対して好ましくは2〜4重量部であり、より好ましくは2.5〜3.5重量部である。酸化マグネシウムの含有量が2重量部よりも少ないと、得られる組成物の加硫反応が遅くなる傾向にあり、従って成形体の強度が低下する傾向にあり、一方、4重量部を超えると、水酸化アルミニウムの配合量にも関連するが、得られる組成物の耐熱性が低下する傾向にある。エピクロルヒドリンゴム組成物中の水酸化アルミニウムの含有量は、エピクロルヒドリンゴム100重量部に対して好ましくは3〜9重量部であり、より好ましくは5〜8重量部である。水酸化アルミニウムの含有量が3重量部よりも少ない、もしくは9重量部を超えると、得られる組成物の耐熱性が低下する傾向にある。
好ましい態様では、水酸化アルミニウムは非晶質(アモルファス)の水酸化アルミニウムである。非晶質の水酸化アルミニウムを用いて得られる本発明のエピクロルヒドリンゴム組成物は、晶質の水酸化アルミニウムを用いた場合と比較して、耐熱性がより良好なものとなる。
なお、非晶質の水酸化アルミニウムと晶質の水酸化アルミニウムとは、粉末X線回折の測定から得られる回折パターンを解析し、水酸化アルミニウムの特徴的回折ピークの半値幅を測定することによって判別することができる。
また、本発明において、「非晶質(アモルファス)の水酸化アルミニウム」には、部分的に結晶化した非晶質の水酸化アルミニウム、結晶化した水酸化アルミニウムと非晶質の水酸化アルミニウムとの混合物なども含まれる。
上記のように、受酸剤として、非鉛系受酸剤である酸化マグネシウムと水酸化アルミニウムとを組み合わせて用いる(好ましい態様では、酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムをそれぞれ上記で規定した範囲の量で用いる、および/または水酸化アルミニウムとして非晶質の水酸化アルミニウムを用いる)ことによって、鉛系受酸剤を配合した従来のエピクロルヒドリンゴム組成物と同等以上の優れた耐熱性を発現するエピクロルヒドリンゴム組成物を得ることが可能となる。
また、本発明のエピクロルヒドリンゴム組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウム以外の他の非鉛系受酸剤を必要に応じて含有してもよい。他の非鉛系受酸剤としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酸化亜鉛などが挙げられる。なお、エピクロルヒドリンゴム組成物中の非鉛系受酸剤(酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムおよび必要に応じて他の非鉛系受酸剤)の全含有量は、エピクロルヒドリンゴム100重量部に対して3〜13重量部であるのが好ましく、5〜8重量部であるのがより好ましい。非鉛系受酸剤の全含有量が3重量部よりも少ないと、加硫反応が十分に進まない傾向になり、初期特性がシールに使用するには不十分となる傾向にあり、一方、13重量部を超えると、耐熱性が低下するとともに成形体の硬さが増大し、例えば、シールとして使用する場合、シール性能が低下する可能性がある。
本発明のエピクロルヒドリンゴム組成物は、必要に応じて加硫剤を含有してもよい。本発明において使用され得る加硫剤は、特に限定されるものではなく、例えば、チオウレア類、トリアジン類、アミン類、ポリチオール類などが挙げられる。なかでも、環境対策の観点から、トリメルカプト−トリアジン(2,4,6−トリメルカプト−S−トリアジン)が好ましい。加硫剤の含有量は、エピクロルヒドリンゴム100重量部に対して好ましくは0.1〜2.0重量部であり、より好ましくは0.5〜1.5重量部である。加硫剤の含有量が0.1重量部よりも少ないと、エピクロルヒドリンゴム組成物の加硫反応が不十分となり、従って成形体の強度が低下する傾向にあり、一方、2.0重量部を超えると、成形体の硬さが増大し、例えば、シールとして使用する場合、シール性能が低下する可能性がある。
また、本発明のエピクロルヒドリンゴム組成物には、必要に応じて加硫助剤を配合してもよい。加硫助剤としては、特に限定されるものではなく、公知のものを使用すればよい。
さらに、本発明のエピクロルヒドリンゴム組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、加硫剤および加硫助剤以外の従来公知の添加剤、例えば、加硫促進剤、架橋助剤、滑剤、老化防止剤、カーボンブラック、可塑剤などを必要に応じて含有してもよい。
加硫促進剤としては、例えば、従来公知のアルデヒド・アンモニア系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、スルフェンアミド系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、ジチオカルバミン酸塩類、チオウレア系加硫促進剤などを好適に用いることができる。アルデヒド・アンモニア系加硫促進剤としては、例えば、ヘキサメチレンテトラミンなどが挙げられ、グアニジン系加硫促進剤としては、例えば、ジフェニルグアニジン、ジオルソトリルグアニジンなどが挙げられ、チアゾール系加硫促進剤としては、例えば、2−メルカプトベンゾチアゾール、ベンゾチアジルジスルフィド、4−モルホリニル−2−ベンゾチアゾールジスルフィドなどが挙げられ、スルフェンアミド系加硫促進剤としては、例えば、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドなどが挙げられ、チウラム系加硫促進剤としては、例えば、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィドなどが挙げられ、ジチオカルバミン酸塩類としては、例えば、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛などが挙げられ、チオウレア系加硫促進剤の例としては、エチレンチオウレアなどが挙げられる。加硫促進剤は、これらのうちの1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
架橋助剤としては、例えば、従来公知のマレイミド系架橋助剤、硫黄、液状ポリブタジエン、アリル系架橋助剤、メタクリレート系架橋助剤などを好適に用いることができる。マレイミド系架橋助剤としては、例えば、N,N−m−フェニレンジマレイミドが挙げられ、アリル系架橋助剤としては、例えば、トリアリルシアヌレート、ジアリルフタレート、テトラアリルオキシエタンなどが挙げられる。またメタクリレート系架橋助剤としては、例えば、エチレングリコールメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートなどが挙げられる。架橋助剤は、これらのうちの1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
滑剤としては、例えば、従来公知のパラフィンおよび炭化水素樹脂系、脂肪酸系、脂肪酸アミド系、脂肪酸エステル系、脂肪アルコール系などの滑剤が好適に用いられる。パラフィンおよび炭化水素樹脂系としては、例えば、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、流動パラフィン、パラフィン系合成ワックス、ポリエチレンワックス、複合ワックス、モンタンワックスなどが挙げられる。脂肪酸系としては、例えば、ステアリン酸、硬化油、ヒドロキシステアリン酸などが挙げられる。脂肪酸アミド系としては、例えば、ステアロアミド、オキシステアロアミド、オレイルアミド、ラウリルアミド、ベヘンアミド、ステアリルオレイルアミドなどが挙げられる。脂肪酸エステル系としては、例えば、n−ブチルステアレート、多価アルコール脂肪酸エステル、飽和脂肪酸エステル、エステル系合成ワックスなどが挙げられる。脂肪アルコール系としては、例えば、高級アルコール、高級アルコールエステルなどが挙げられる。滑剤は、これらのうちの1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
老化防止剤としては、例えば、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体などのアミン−ケトン系老化防止剤、4,4’−(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミンなどの芳香族第二級アミン系老化防止剤、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールなどのモノフェノール系老化防止剤、2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、2−メルカプトベンズイミダゾールなどのベンズイミダゾール系老化防止剤などが挙げられる。老化防止剤は、これらのうちの1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
カーボンブラックとしては、一般にゴムに使用されるものであれば特に限定はない。カーボンブラックの例としては、HAFカーボンブラック、MAFカーボンブラック、FEFカーボンブラック、SRFカーボンブラック、GPFカーボンブラックなどのファーネスブラックや、FTカーボンブラック、MTカーボンブラックなどのサーマルブラックが挙げられる。カーボンブラックは、これらのうちの1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
可塑剤としては、例えば、ジ−(2−エチルヘキシル)セバケート、ジオクチルセバケート、ジブチルセバケートなどのセバケート系の可塑剤、フタル酸ジエステル、アジピン酸ジエステル、イソフタル酸ジエステル、トリメリット酸トリエステル、ポリエステルエーテル、ポリエーテル、アジピン酸ポリエステルなどが挙げられる。可塑剤は、これらのうちの1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のエピクロルヒドリンゴム組成物の調製方法は、特に限定されるものではなく、例えば、エピクロルヒドリンゴムと、非鉛系受酸剤(酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムおよび必要に応じて他の非鉛系受酸剤)と、必要に応じて上記添加剤とを、従来公知のインタミックス、ニーダー、バンバリーミキサーなどの混練機またはオープンロールなどを用いて混練する方法などが挙げられる。なお、上記各成分を配合する順序は、特に限定されるものではなく、各成分の種類、配合量などに応じて適宜決定すればよい。
上記のようにして得られたエピクロルヒドリンゴム組成物は、例えば、射出成形機、圧縮成形機、押出成形機などを用いて所望の形状(例えば、ホース、チューブ、シール、ダイアフラム、ゴムロールなど)に成形され得、次いで、加硫され得る。加硫は、例えば、150℃〜180℃で10分間〜30分間の一次加硫のみを行ってもよく、または、必要に応じて、一次加硫後に120℃〜140℃で4時間〜24時間の二次加硫を行ってもよい。
本発明のエピクロルヒドリンゴム組成物を、例えば、押出成形機を用いてマンドレルの外周に押出して成形することにより、ホースを製造することができる。得られる成形体(ホース)は、耐熱性に関して、受酸剤として鉛化合物を配合した従来のエピクロルヒドリンゴム組成物を成形して得られるホースやシールなどの従来製品と同等以上となり、例えば、自動車のエンジン周りなどの高い耐熱特性が要求される箇所に配置することが可能となる。
また、本発明のエピクロルヒドリンゴム組成物を、例えば、圧縮成形機や射出成形機を用いて成形することにより、シールを製造することができる。得られる成形体(シール)は、上記の成形体(ホース)と同様に高い耐熱特性が要求される箇所において、シール材として使用することが可能となる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜7、比較例1〜5および従来例)
以下の表1〜3に示す各成分を、所定の配合量(各表中の配合量は、重量部で示してある)にて、オープンロールを用いて混練し、エピクロルヒドリンゴム組成物を得た。
次いで、上記各エピクロルヒドリンゴム組成物を、オープンロールを用いてシート状に成形し、次いで、圧縮成形機を用いて一次加硫を行い、ギアオーブンを用いて二次加硫を行い、成形体サンプルを得た。
得られた各成形体サンプルについて、以下に示す方法に従って常態物性(引張強さ)および耐熱性を評価した。その結果を表1〜3に示す。
(引張強さ)
JIS K 6251に規定される測定方法に従って測定した。
(耐熱性試験)
各成形体サンプルを、大気中、150℃に設定したオーブン中に70時間保持し、試験前後のサンプルの外観(表面状態、クラックの有無)を観察した。なお、評価結果は以下の記号により示した。
◎:試験前後で表面状態の変化がなく、かつクラックが確認されなかった。
○:試験後に表面の粗化が確認されたが、クラックは確認されなかった。
×:試験後にクラックが確認された。
Figure 0004954611
Figure 0004954611
Figure 0004954611
本発明のエピクロルヒドリンゴム組成物は、従来のエピクロルヒドリンゴム組成物が有する耐油性、耐水性、耐寒性、耐オゾン性、耐ガス透過性などの特性を保持しつつ、受酸剤として鉛化合物を含有する従来のエピクロルヒドリンゴム組成物よりも優れた耐熱特性を発揮する。従って、本発明のエピクロルヒドリンゴム組成物は、エピクロルヒドリンゴム組成物が通常使用され得る各種分野において有用であり、とりわけ、高い耐熱特性が要求される用途において好適に使用され得る。さらに、本発明のエピクロルヒドリンゴム組成物は、例えば、ホース、チューブ、シール、ダイアフラム、ゴムロールなどの成形体の材料として有用である。

Claims (6)

  1. エピクロルヒドリンゴムと、非鉛系受酸剤として酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムと、を含有するエピクロルヒドリンゴム組成物。
  2. 酸化マグネシウムの含有量がエピクロルヒドリンゴム100重量部に対して2〜4重量部であり、かつ水酸化アルミニウムの含有量がエピクロルヒドリンゴム100重量部に対して3〜9重量部である、請求項1に記載のエピクロルヒドリンゴム組成物。
  3. エピクロルヒドリンゴムが、エピクロルヒドリンの単独重合体、エピクロルヒドリンとエチレンオキサイドとの共重合体、エピクロルヒドリンとアリルグリシジルエーテルとの共重合体、およびエピクロルヒドリンとエチレンオキサイドとアリルグリシジルエーテルとの3元共重合体からなる群より選択される重合体である、請求項1または2に記載のエピクロルヒドリンゴム組成物。
  4. 水酸化アルミニウムが非晶質の水酸化アルミニウムである、請求項1〜3のいずれかに記載のエピクロルヒドリンゴム組成物。
  5. さらに加硫剤を含有する、請求項1〜4のいずれかに記載のエピクロルヒドリンゴム組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のエピクロルヒドリンゴム組成物からなる成形体。
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