JP4954187B2 - 積層シート - Google Patents

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Description

本発明は、記載情報を隠蔽することができる積層シートに関する。
一般に、本人以外の他人には知られたくない情報をハガキに記載して郵送する際、その情報漏洩が問題となる。特に、国および地方公共団体からの通知(例えば、年金に関する通知など);電気、水道、ガス、電話、通信、その他サービスに係る請求額の通知;銀行または郵便局からの通知(例えば、預金残高の通知、定期預金の貯蓄額の通知など);信販会社からの通知(例えば、督促状、債務額の通知など)に記載の情報が発信者および受信者以外の者に知られると、悪用される恐れがあり、社会的にも問題である。また、これらの通知を封書で行うこともできるが、郵送料および人件費などコストが高くなる。
そこで、従来では、ハガキに記載した情報をその上から隠蔽することによって、情報漏洩の防止およびコストの削減を行っていた。例えば、特開昭64−16691号公報(特許文献1)には、透明フイルムを介した粘着二つ折り接着ハガキが開示されている。また、特開平2−289393号公報(特許文献2)には、接合部のエッジ部分の全域または一部分が非エッジ部分より大きな剥離力を有することを特徴とする再剥離性の感圧接着性ハガキが開示されている。
しかしながら、このような従来の情報隠蔽性ハガキでは、いずれも、接着層を介して、基材を圧着して貼り合わせる構成のものであり、その構造上どうしても、コストが上昇する。また、これらのハガキでは、基材の片方に情報を記載した後に、他方の基材を圧着する必要があり、常に情報の記載が先であることから、その作業は煩雑である。
そこで、特開平9−216481号公報(特許文献3)は、自己発色性感圧記録層を備えた、隠蔽層の上側から感圧印刷が可能な多層ハガキを開示する。この多層ハガキは、例えば、インパクトプリンターなどのプリンターを用いて、感圧方式で隠蔽層の上側から印字することによって、隠蔽層の下側の感圧記録層に情報を記載することができる。しかし、このように感圧方式で印字する多層ハガキでは、印字痕がハガキの上側または裏側に残り、情報の機密性は低い。
このようなことから、より高い情報の機密性が求められており、例えば、感熱記録層を設けた感熱方式での印刷が可能な隠蔽ハガキが開発されている。例えば、特開2007−230098号公報(特許文献4)は、第1の基材、感熱記録層、擬似接着層、隠蔽領域を有する第2の基材をこの順序で備える多層ハガキを開示する。隠蔽領域は、全面が光を透過しない層(すなわち、全面ベタ)であってもよく、また、複数の所定の形状のパターン(例えば、帯状、網目状、千鳥状、スポット状、文字、地紋等)を有する部分的に光を透過しない層であってもよい。なお、隠蔽領域は、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷など通常の印刷方法によって形成することができるものである。このような多層ハガキは、感熱記録層を備えることから、感熱方式によって、隠蔽領域の上側から、その下側の感熱記録層に情報を記載することができる。
また、同様に、国際公開第2006/070759号パンフレット(特許文献5)は、感熱記録多重シートおよびその製造方法を開示する。特許文献5に開示の感熱記録多重シートは、感熱記録層を有する基材を備え、さらに、この感熱記録層上に、光透過性を有する基材を貼付してなるものであり、この光透過性を有する基材が情報開示部と情報非開示部とを有し、情報非公開部に対応する位置には、所定の形状のパターン(例えば、帯状、網目状、千鳥状、スポット状、文字、地紋等)を有する遮蔽層が設けられている。このような構造によって、開示情報と非開示情報とを同時に感熱記録することができ、情報機密性を高めるとともに、積層シートの生産性を高め、積層シートの製造コストを下げている。
特開昭64−16691号公報 特開平2−289393号公報 特開平9−216481号公報 特開2007−230098号公報 国際公開第2006/070759号パンフレット
隠蔽層を有する感圧方式の積層シートの上側から印字すると、隠蔽層の下側の層に情報を記載することはできるが、印字痕がシート上にはっきりと残り、情報の機密性はかなり低い。また、隠蔽層を有する感熱方式を利用した従来の積層シートでは、情報を印字する際に熱が加わるので、隠蔽層の表面の状態が化学的または物理的に変化し、印字痕が明確となる恐れがあり、この印字痕から情報が漏洩する可能性が高くなる。このような現象は、隠蔽層が濃色(例えば、黒、紺、群青、緑、茶など)のベタ印刷層の場合に顕著である。また、ベタ印刷隠蔽層の場合、光にかざすと、印字箇所が見える場合もある。なお、所定の形状のパターンで隠蔽層を形成した場合であっても、熱の影響によって、同様に印字痕が残る場合が多い。また、隠蔽パターンをいくら複雑なものにしても、罫線などの連続した直線を隠蔽することは困難である。さらに、感熱方式を利用した従来の隠蔽積層シートでは、熱の影響によって、隠蔽部分の裏側に情報が転写される可能性もある。
そこで、本発明者らは、従来技術の問題点を鑑み、情報機密性がさらに向上した、隠蔽部分を有する積層シートの提供を目的とする。
本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、感熱シートと、擬似接着層介して貼り合わせた透明または半透明シート上の少なくとも一部分に、白色遮蔽層、文字地紋層、迷彩地紋層および樹脂層を重ねて配置することによって、情報機密性に優れた、隠蔽部分を有する積層シートが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下の積層シートに関する。
感熱シートと、該感熱シート上に形成された透明または半透明シートとを含む積層シートであって、該透明または半透明シート上の該感熱シートとは反対側の少なくとも一部分に、白色遮蔽層、文字地紋層、迷彩地紋層および樹脂層を含む隠蔽部分を有する、積層シート。
上記の積層シートにおいて、上記隠蔽部分が、白色遮蔽層、文字地紋層、迷彩地紋層および樹脂層の順序で重ねて配置してなることが好ましい。
上記の積層シートにおいて、上記感熱シートと、上記透明または半透明シートとを擬似接着してなることが好ましい。
上記の積層シートにおいて、上記白色遮蔽層の光透過率が、上記透明または半透明シートの光透過率の80%以下であることが好ましい。
上記の積層シートにおいて、上記白色遮蔽層の光透過率が、上記透明または半透明シートの光透過率の60%以下であることが好ましい。
上記の積層シートにおいて、上記文字地紋層における文字地紋の割合が、文字地紋層の全面積に対して、30%以上であることが好ましい。
上記の積層シートにおいて、上記迷彩地紋層における迷彩地紋の割合が、迷彩地紋層の全面積に対して、30%以上であることが好ましい。
上記の積層シートにおいて、上記迷彩地紋層における迷彩地紋の割合が、迷彩地紋層の全面積に対して、50〜60%であることが好ましい。
上記の積層シートにおいて、上記迷彩地紋層における迷彩地紋が直線を含むことが好ましい。
上記の積層シートにおいて、上記樹脂層が紫外線硬化性樹脂からなる透明樹脂層であることが好ましい。
上記の積層シートにおいて、上記樹脂層の厚みが1μm以下であることが好ましい。
上記の積層シートにおいて、上記隠蔽部分の上側から感熱方式で感熱シート上に情報を記載することが好ましい。
上記の積層シートは、ハガキとして使用することが好ましい。
本発明の積層シートは、感熱シートと、その上に形成された透明または半透明シートとを含み、透明または半透明シート上の感熱シートとは反対側の少なくとも一部分に、白色遮蔽層、文字地紋層、迷彩地紋層および樹脂層を含む隠蔽部分を配置することを特徴とする。本発明では、白色遮蔽層、文字地紋層、迷彩地紋層および樹脂層をあわせて「隠蔽部分」と称する。本発明では、隠蔽部分の最外層が樹脂層であることが望ましい。
本発明の積層シートは、このような構造を有することから、隠蔽部分の上側から、感熱方式によって、隠蔽部分の下側の感熱シート上に様々な情報を記載することができる。
白色遮蔽層は記載情報を遮蔽し、光に透かした場合であっても、記載情報を有効に遮蔽することができる。
文字地紋層は、隠蔽部分の下側に記載した情報、特に文字情報の判読を困難にすることができる。その場合、文字地紋層の文字の大きさを記載情報の文字の大きさよりも少し大きくするのが有効である。
迷彩地紋層は、隠蔽部分の下側に記載した情報をカモフラージュし、その判読を困難にすることができる。また、迷彩地紋層は余白(白抜き)部分を含むので、光に透かした場合であっても、記載情報を有効にカモフラージュすることができる。また、感熱方式で印字した場合、迷彩地紋層は上述の通り余白部分を含むので、印字痕が途切れて完全に判読できなくなるなどの利点を有する。また、同様にして、熱による透明または半透明シートへの完全な転写も抑制することができる。
樹脂層は、感熱記録層を化学的および物理的に保護することができるので、情報機密性をさらに高めることができる。また、感熱方式の場合、サーマルヘッドの摩擦抵抗を少なくすることができ、それによって、ヘッドの走査性を高めることができる。また、樹脂層は、文字地紋および迷彩地紋のサーマルヘッドへの付着を防止することができる。
従って、本発明の積層シートは、隠蔽部分、すなわち、白色遮蔽層、文字地紋層、迷彩地紋層および樹脂層の全てを備えることによって、情報機密性を相乗的に飛躍的に高めることができる。本発明の積層シートを例えばハガキとして使用した場合、情報機密性の高い隠蔽ハガキを安価に提供することができ、非常に経済的である。また、その製造工程も煩雑でなく、その生産性も高い。
本発明の積層シートによれば、シートの上側から、感熱方式で情報を記載することができ、非常に簡便である。しかも、隠蔽部分の上側、積層シートの裏側に熱によって印字痕が形成されることはなく、しかも内部の記載情報を判読することはできない。また、光に透かした場合であっても、その内部の情報を判読することは不可能である。さらに、剥離したシートの裏側にも印字痕はない。また、剥離したシートの裏側に記載情報が転写されることもない。従って、本発明は、非常に優れた情報機密性を提供することができる。
本発明は、透明または半透明シートと、感熱シートとを含む積層シートに関し、本発明は、透明または半透明シート上の少なくとも一部分に白色遮蔽層、文字地紋層、迷彩地紋層および樹脂層を重ねて配置することを特徴とする。本発明では、白色遮蔽層が最下層であり、樹脂層が最上層であることが望ましい。本発明において、白色遮蔽層、文字地紋層、迷彩地紋層および樹脂層をあわせて「隠蔽部分」と称し、この隠蔽部分の上側から、感熱方式によって、隠蔽部分の下側の感熱シートに情報を記載することができる。また、透明または半透明シートと、感熱シートとは、擬似接着層を介して、再剥離可能な状態で貼り合わせることができる。そして、透明または半透明シートを隠蔽部分とともに一緒にめくることによって、初めて、隠蔽部分の下側に記載した情報が明らかとなる。また、本発明では、再貼付が不可能であることが望ましい。
図1は、本発明の積層シートの好ましい実施形態である隠蔽ハガキを示し、長手方向(縦方向)における断面を模式的に示す。この実施形態によると、透明または半透明シート(1)と、感熱シート(2)とが擬似接着状態で貼り合わせられており、シート(1)上の少なくとも一部分には、隠蔽部分として、白色遮蔽層(3)、文字地紋層(4)、迷彩地紋層(5)および樹脂層(6)がこの順序で重ねて配置されている。本発明の別の実施形態として、文字地紋層(4)と迷彩地紋層(5)の順序を逆、すなわち迷彩地紋層の上に文字地紋層を配置してもよい。また、文字地紋層および迷彩地紋層をそれぞれ複数含んでいてもよい。以下、それぞれの層について、詳しく説明する。
透明または半透明シート
本発明で使用することのできる透明または半透明シートとしては、光を透過することができ、光を完全に遮断しない用紙であれば、特に限定はなく、例えば、グラシン紙、セロハン紙、模造紙、トレーシングペーパーなどが挙げられる。
本発明で使用することのできる透明または半透明シートは、通常10〜100%、好ましくは20〜30%、より好ましくは22〜26%の光透過率を有する。光透過率が上記範囲内であると、光を完全に遮断することはなく、隠蔽部分のない部分では、透明または半透明シートの下側に印刷した情報をその上側から判読することができる。
本発明で使用することのできる透明または半透明シートの厚さは、通常20〜50μm、好ましくは25〜35μmである。厚さが50μmを越えると、感熱方式での情報の記載が困難となる等の問題の恐れがある。また、厚さが20μm未満であると、擬似接着工程、印刷工程などにおいて、作業の難易度が高くなる等の問題の恐れがある。
また、本発明では、透明/半透明シートの隠蔽部分以外の部分にさまざまな情報を記載してもよい。例えば、図2に示す通り、本発明の積層シートをハガキとして使用する場合、切手貼付位置や郵便番号記載欄などを透明/半透明シート上に記載してもよい。
白色遮蔽層
上記透明または半透明シートは、その片面、すなわち、擬似接着面とは反対側の面の少なくとも一部分に白色遮蔽層を有する。白色遮蔽層は、光透過の抑制を目的とし、隠蔽積層シートを光にかざした際に隠蔽した情報の判読を難しくすることができる。従って、白色遮蔽層は、上記透明または半透明シートの光透過率の80%以下、好ましくは70%以下、より好ましくは60%以下の光透過率を有することが望ましい。白色遮蔽層の光透過率が、透明または半透明シートの光透過率の80%を超えると、光を透過しすぎて、隠蔽積層シートを光にかざした際に隠蔽した情報の判読が容易になる可能性がある。
白色遮蔽層は、印刷によって形成することができ、印刷方法としては、特に限定はなく、例えば、従来公知の種々の印刷方法が可能である。好ましくはオフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷であり、中でもオフセット印刷が特に好適である。本発明において、白色遮蔽層は、反射率が90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは98%以上の白色ベタ印刷層である。なお、本発明において、ベタ印刷とは全面印刷を意味する。反射率が90%未満であると、感熱シートの発色を遮蔽することができず、表面からの視認が可能となるなどの問題が生じる恐れがある。
白色遮蔽層を形成することのできるインキとしては、白色インキであれば特に限定はなく、例えば、白色の紫外線硬化型のインキ(例えば、T&K社製の改UV161コンク白、DIC製のダイキュア ニュー BF−Z 白、インクテック製UV SG白など)などが挙げられる。
白色遮蔽層の厚みは、0.5〜4.0μm、好ましくは1.0〜3.0μm、より好ましくは1.5〜2.5μmであり、上記範囲を逸脱すると、光透過の制御が困難となる恐れがある。
白色遮蔽層は、必要に応じて、上記透明または半透明シートの全面に形成されていてもよい。本発明の好ましい実施形態であるハガキでは、送り先の住所などの開示すべき情報を含む部分が必ず存在するので、白色遮蔽層は、通常、それら以外の部分である。従って、白色遮蔽層は、隠蔽すべき情報が記載されるであろう部分に配置するのが好ましい。
文字地紋層
文字地紋層は、隠蔽部分の下側に記載された情報、特に文字情報のその上側からの容易な判読および推測を困難にすることを目的として、白色遮蔽層の上側に設けることが好ましい。
文字地紋層は、通常の印刷によって形成することができ、印刷方法としては、特に限定はなく、例えば、従来公知の種々の印刷方法が可能である。好ましくはオフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷であり、中でもオフセット印刷が特に好適である。
文字地紋層が含む文字には特に限定はないが、隠蔽情報の判読をさらに困難とするために、隠蔽情報と同一種類の文字(フォント)を使用することが好ましい。例えば、隠蔽情報が明朝体で記載される場合には、文字地紋層を明朝体の文字で形成することが好ましい。隠蔽情報が数字を含む場合には、文字地紋層は数字を含むことが好ましい。本発明において、文字地紋層を形成することのできる文字として、あらゆる種類の全ての文字を使用することができ、あらゆる数字を含んでいてもよい。複数種類のフォントの文字と数字を組み合わせて用いると、隠蔽情報の判読がさらに困難となるため好ましい。文字地紋層に反転した文字を含ませて印刷することによって、隠蔽情報の判読をさらに困難とすることができる。
文字地紋層を形成する文字の大きさが隠蔽情報の文字よりも小さいと、隠蔽情報が分かりやすくなる傾向がある。そこで、隠蔽情報の判読をさらに困難とするために、文字地紋層として印刷される文字の大きさ(サイズ)を隠蔽情報の文字よりも0.5〜5.0ポイント、好ましくは0.5〜1.0ポイント大きくすることが望ましい。大きさの異なる文字を組み合わせて使用すると、隠蔽情報の判読がさらに困難となるのでさらに好ましい。
文字地紋層における文字の密度を隠蔽情報の文字密度の1.5〜3倍、好ましくは1.5〜2倍とすることによって、隠蔽情報の判読がさらに困難となるので好ましい。
文字地紋層における文字地紋の割合は、文字地紋層の全面積に対して、30%以上、好ましくは40〜70%、より好ましくは50〜60%である。従って、文字地紋層における文字地紋のない余白(白抜き)スペースは、文字地紋層の全面積に対して、70%未満、好ましくは30〜60%、より好ましくは40〜50%である。
また、文字地紋層において、文字の角度を隠蔽情報の文字に対して1〜90°、好ましくは1〜30°で任意にずらして印刷することによって、隠蔽情報の判読がさらに困難となるので好ましい。また、文字の角度をランダムにあらゆる角度で印刷してもよい。
さらに、文字地紋層を形成する文字を2色以上の色(例えば、黒色、および青色、紺色、群青色、紺藍色、濃紺色などの青色系の色)で印刷することによって、隠蔽情報の判読をさらに困難とすることができ、好ましい。文字地紋層を形成する文字地紋は、以下に説明する迷彩地紋層を形成する迷彩地紋の色と異なる色を含むことがさらに好ましい。
文字地紋層の厚みは、通常0.7〜1.5μm、好ましくは0.7〜1.2μm、より好ましくは0.8〜1.0μmであり、文字地紋層の厚みが0.7μm未満であると、感熱シートに記載される情報を隠蔽することができないなどの恐れがあり、文字地紋層の厚みが1.5μmを超えると、文字地紋層を形成するインキの硬化が不十分となり、汚れの原因となる恐れがある。
図3に本発明の好ましい実施形態の文字地紋の例を示すが、本発明において使用できる文字地紋はこれに限定されない。
迷彩地紋層
本発明において、迷彩地紋層は、通常の印刷によって形成することのできる任意の迷彩地紋を含む層を意味し、文字地紋層の上側または下側あるいはその両方に設けることができる。
迷彩地紋層は、印刷によって形成することができ、印刷方法としては、特に限定はなく、例えば、従来公知の種々の印刷方法が可能である。好ましくはオフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷であり、中でもオフセット印刷が特に好適である。
迷彩地紋は、余白(白抜き)スペースを有する地紋であれば、特に限定はなく、例えば、網目地紋、市松地紋、モザイク地紋、三角形地紋、六角形地紋、ランダム地紋などが挙げられ、優れた隠蔽能を有することから、網目状迷彩地紋が好ましい。図4に本発明の好ましい実施形態の迷彩地紋の例(網目地紋)を示す。
迷彩地紋は余白スペースを有するので、その上側から感熱方式で印刷を行っても、印字痕は部分的となり、濃色ベタ印刷による隠蔽よりもはるかに情報機密性が高い。また、迷彩地紋は不規則に余白を有し得るので、光の透過も不規則となり、これによって情報機密性をさらに高めることができる。
迷彩地紋層における迷彩地紋の割合(すなわち、余白を除いた地紋の割合)は、迷彩地紋層の全面積に対して、30%以上、好ましくは40〜70%、より好ましくは50〜60%である。従って、迷彩地紋層における迷彩地紋のない余白(白抜き)スペースは、迷彩地紋層の全面積に対して、70未満、好ましくは30〜60%、より好ましくは40〜50%である。
迷彩地紋層は、直線からなる迷彩地紋をさらに含むことによって、隠蔽情報に含まれる罫線などの連続した直線パターンの判読を困難にすることができ、従来よりも優れた情報機密性を提供することができる。図5には、図4の迷彩地紋に加えて、直線パターンを含む迷彩地紋を示し、図6には迷彩地紋層に含まれ得る直線からなる迷彩地紋のみを例示する。
本発明の好ましい実施形態では、図4および図5に示す通り、迷彩地紋層は網目状であることが特に好ましい。
網目状の迷彩地紋の網目の大きさは、隠蔽情報の印字文字の大きさに依存する。例えば隠蔽情報の印字文字が9ポイントの半角数字であれば、その数字の幅は、使用するフォントの種類にもよるが、通常は1.2〜1.4mmであり、連続した4桁の数字になるとその全幅は約5〜6.5mm、5桁の数字になるとその全幅は7.7〜8.4mmである。従って、網目状パターンの網目の大きさ(すなわち、余白の最大幅)を5mmに設定すると、4桁または5桁の数字の場合、その桁数を特定することが困難となり、好適である。なお、4桁または5桁の9ポイントの半角数字は、料金の請求等に非常によく使用するものであり、これらの数字の判読を困難にすることは、情報機密管理の観点から、非常に有益である。
迷彩地紋層を形成する迷彩地紋の色は、黒色が好ましいが、上述の文字地紋の色と異なる色であることがより好ましい。
迷彩地紋層の厚みは、通常0.7〜1.5μm、好ましくは0.7〜1.2μm、より好ましくは0.8〜1.0μmであり、迷彩地紋層の厚みが0.7μm未満であると、感熱シートに記載される情報を隠蔽することができないなどの恐れがあり、迷彩地紋層の厚みが1.5μmを超えると、迷彩地紋層を形成するインキの硬化が不十分となり、汚れの原因となる恐れがある。
樹脂層
感熱方式による隠蔽情報の印字の際に熱の影響によって生じ得るシート表面での化学的および物理的変化を防止することを目的として、隠蔽部分の最上層として樹脂層を設けることが望ましい。樹脂層を設けることによって、感熱方式での印字後では、熱の影響による印字痕が隠蔽部分の表面に残らず、情報の機密性が飛躍的に高まる。さらに、サーマルヘッドを用いて感熱方式で印字する場合、このような樹脂層を設けることによって、サーマルヘッドの走査性(すなわち、ヘッドマッチング)を向上させることができるだけでなく、上述の文字地紋および迷彩地紋を形成するインクがサーマルヘッドに付着して印刷性能が低下するのを防止することができる。
樹脂層を形成することのできる樹脂としては、熱が加わっても変形しにくい硬質の樹脂であれば特に限定はなく、例えば、当該分野で公知の紫外線硬化性樹脂、例えば、ウレタン−アクリル共重合紫外線硬化性樹脂などが挙げられる。なかでも、紫外線硬化型のOPニスを使用することが特に好ましい。OPニスとしては、日本化薬社製UFR−11D、DIC社製WLOPニスWS、T&K社製の剥離OPニスUP200などの市販品を使用してもよい。
樹脂層の色には特に限定はないが、硬化後に透明であることが特に好ましい。また、必要に応じて、樹脂層に、麟片状のパール顔料などの顔料を添加して光の透過を抑えて隠蔽性をさらに向上させてもよい。ただし、この場合、黒色などの濃色の顔料を使用すると、光の反射によって、隠蔽情報がシート表面から判読できる可能性があるので、黒色などの濃色の顔料を使用することは適切でなく、白色系の顔料を使用することが望ましい。
樹脂層の厚みは、1μm以下、好ましくは0.3〜0.8μm、より好ましくは0.3〜0.5μmである。樹脂層の厚みが1μmを超えると、透明または半透明シートを通して、その下側の感熱シートに到達する熱量が少なくなり、感熱シートの発色が悪くなるなどの問題の恐れがある。
感熱シート
本発明で使用することのできる感熱シートとしては、特に限定はなく、従来公知の感熱シートを使用することができる。
感熱シートは、通常、基材とその片面上に形成された感熱記録層とを有するシート状物であり、例えば、特許文献4(特開2007−230098号公報)に開示の感熱シートを使用することができる。
感熱シートの基材
感熱シートの基材の材質は、特に限定されず、紙、各種合成樹脂等の、一般的に多層ハガキに用いられているものが使用できる。
感熱シートの基材としては、感熱記録層に記録される情報の機密性に優れることから、光を透過しないものが好ましい。
光を透過しない基材としては、たとえば、パルプを主成分とする紙基材、合成樹脂を主成分とする基材(フィルム基材);これらの基材に白色無機顔料等の着色剤を含有させたもの等が挙げられる。
パルプを主成分とする紙基材としては、上質紙、再生紙、光遮蔽紙(例えば、中間層を高不透明性の未晒しパルプ層とした多層抄きシート)、グラシン紙等が挙げられる。
フィルム基材としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリウレタンフィルム、ポリイミドフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、セロファン、三酢酸セルロースフィルム、二酢酸セルロースフィルム、テトラフルオロエチレンフィルム、ポリ弗化ビニリデンフィルム、ポリモノクロロトリフルオロエチレンフィルム等が挙げられる。
これらの基材は適宜必要に応じて使用される。
感熱シートの基材は、擬似接着層をウエットラミネート法により形成する場合は、透気性を有することが好ましく、特に紙であることが好ましい。
感熱シートの基材の厚さは、特に限定されず、感熱記録層の保護、情報の機密性、接着加工適性、取り扱い性等を考慮して適宜設定すればよい。
例えば、接着加工適性、郵便ハガキ等のハガキとして用いる際の取り扱い性等を考慮すると、80〜300g/mが好ましい。
また、感熱シートと、透明または半透明シートとを剥離する際の剥離しやすさを考慮すると、坪量が100g/m以上であることが好ましく、120〜250g/mがより好ましい。
感熱記録層
感熱記録層としては、従来提案されているものが利用できる。かかる感熱記録層としては、たとえば、反応性染料(染料前駆体)と顕色剤とを含有する層が挙げられる。かかる層においては、熱により反応性染料と顕色剤とが反応して発色する。
感熱記録層は、反応性染料および顕色剤を含む単一の層であってもよく、また、反応性染料を含み且つ顕色剤を含まない層と、顕色剤を含み且つ反応性染料を含まない層とを含む二層以上の多層であってもよい。反応性、熱応答性に優れることから、単一の層であることが好ましい。
反応性染料および顕色剤は、各種公知のものを使用できる。
具体的な反応性染料と顕色剤との組み合わせとしては、ロイコ化合物(ロイコ染料)と電子受容性物質との組み合わせ、イミノ化合物とイソシアナート化合物との組み合わせ、長鎖脂肪酸鉄塩と多価フェノールとの組み合わせ等が挙げられる。
これらの中で、ロイコ化合物と電子受容性物質との組み合わせは、熱応答性が良いこと、発色濃度が高いこと、比較的安定であることから好ましい。また、イミノ化合物とイソシアナート化合物との組み合わせは、その発色が界面活性剤の影響を受けにくく、保存安定性に優れるため好ましい。
以下に、これらの反応性染料および顕色剤の具体例を示す。
反応性染料として用いられるロイコ化合物としては、例えば、トリフェニルメタン系、フルオラン系、フェノチアジン系、オーラミン系、スピロピラン系、インドリノフタリド系等の化合物が挙げられる。具体的には、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−クロルフタリド、3,3−ビス(p−ジブチルアミノフェニル)フタリド、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロルフルオラン、3−ジメチルアミノ−5,7−ジメチルフルオラン、3−N−メチル−N−イソブチル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−イソアミル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンズフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロルフルオラン、3−(N−エチル−N−p−トリル)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−{N−3’−トリフルオルメチルフェニル)アミノ}−6−ジエチルアミノフルオラン、2−{3,6−ビス(ジエチルアミノ)−9−(o−クロルアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム}、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリクロロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フルオラン、3−N−メチル−N−アミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2’,4’−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−(N ,N−ジエチルアミノ)−5−メチル−7−(N,N−ジベンジルアミノ)フルオラン、ベンゾイルロイコメチレンブルー、6’−クロロ−8’−メトキシ−ベンゾインドリノ−ピリロスピラン、6’−ブロモ−3’−メトキシ−ベンゾインドリノ−ピリロスピラン、3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−クロルフェニル)フタリド、3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−ニトロフェニル)フタリド、3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジエチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−メチルフェニル)フタリド、3−(2’−メトキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−ヒドロキシ−4’−クロル−5’−メチルフェニル)フタリド、3−モルホリノ−7−(N−プロピル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−トリフルオロメチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−クロロ−7−(N−ベンジル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−(ジ−p−クロルフェニル)メチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−クロル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−メトキシカルボニルフェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ピペリジノフルオラン、2−クロロ−3−(N−メチルトルイジノ)−7−(p−n−ブチルアニリノ)フルオラン、3−(N−メチル−N−イソプロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、3−(N−ベンジル−N−シクロヘキシルアミノ)−5,6−ベンゾ−7−α−ナフチルアミノ−4’−ブロモフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−(2−エトキシプロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−4’,5’−ベンゾフルオラン等が挙げられる。これらのロイコ化合物は、単独で配合しても良く、2種以上を併用しても良い。
ロイコ化合物と接触してこれを発色させる電子受容性物質としては、特に限定されず、例えば、フェノール性化合物、チオフェノール性化合物、チオ尿素誘導体、有機酸及びその金属塩等が挙げられる。
具体的には4−tert−ブチルフェノール、4−アセチルフェノール、4−tert−オクチルフェノール、4,4’−sec−ブチリデンジフェノール、4−フェニルフェノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルサルファイド、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、およびビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、などのフェノール性化合物、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、4−ヒドロキシ安息香酸メチル、4−ヒドロキシ安息香酸プロピル、4−ヒドロキシ安息香酸−sec−ブチル、4−ヒドロキシ安息香酸フェニル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4−ヒドロキシ安息香酸トリル、4−ヒドロキシ安息香酸クロロフェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルなどのフェノール性化合物、または、安息香酸、p−tert−ブチル安息香酸、トリクロル安息香酸、テレフタル酸、サリチル酸、3−tert−ブチルサリチル酸、3−イソプロピルサリチル酸、3−ベンジルサリチル酸、3−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸などの芳香族カルボン酸、およびこれらフェノール性化合物、芳香族カルボン酸と例えば亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウムなどの多価金属との塩などの有機酸性物質、N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア、N−(p−トルエンスルホニル)−N’−(p−ブトキシカルボニル)ウレア、N−p−トリルスルホニル−N’−フェニルウレア等のウレア化合物が挙げられる。
これらの電子受容性物質は、単独で配合しても良く、2種以上を併用しても良い。
イミノ化合物は、少なくとも1個のイミノ基(=NH)を有する化合物である。
反応性染料として用いられるイミノ化合物としては、たとえば下記一般式(I)で表わされる常温固体の無色または淡色の化合物が挙げられる。
Figure 0004954187
[式中、Xは、隣接するC=Nと共役系を形成し得る芳香族性化合物残基を表す。]
イミノ化合物として、具体的には、3−イミノイソインドリン−1−オン、3−イミノ−4,5,6,7−テトラクロロイソインドリン−1−オン、3−イミノ−4,5,6,7−テトラブロモイソインドリン−1−オン、3−イミノ−4,5,6,7−テトラフルオロイソインドリン−1−オン、3−イミノ−5,6−ジクロロイソインドリン−1−オン、3−イミノ−4,5,7−トリクロロ−6−メトキシ−イソインドリン−1−オン、3−イミノ−4,5,7−トリクロロ−6−メチルメルカプト−イソインドリン−1−オン、3−イミノ−6−ニトロイソインドリン−1−オン、3−イミノ−イソインドリン−1−スピロ−ジオキソラン、1,1−ジメトキシ−3−イミノ−イソインドリン、1,1−ジエトキシ−3−イミノ−4,5,6,7−テトラクロロイソインドリン、1−エトキシ−3−イミノ−イソインドリン、1,3−ジイミノイソインドリン、1,3−ジイミノ−4,5,6,7−テトラクロロイソインドリン、1,3−ジイミノ−6−メトキシイソインドリン、1,3−ジイミノ−6−シアノイソインドリン、1,3−ジイミノ−4,7−ジチア−5,5,6,6−テトラヒドロイソインドリン、7−アミノ−2,3−ジメチル−5−オキソピロロ〔3,4b〕ピラジン、7−アミノ−2,3−ジフェニル−5−オキソピロロ〔3,4b〕ピラジン、1−イミノナフタル酸イミド、1−イミノジフェン酸イミド、1−フェニルイミノ−3−イミノイソインドリン、1−(3’−クロロフェニルイミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(2’,5’−ジクロロフェニルイミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(2’,4’,5’−トリクロロフェニルイミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(2’−シアノ−4’−ニトロフェニルイミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(2’−クロロ−5’−シアノフェニルイミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(2’,6’−ジクロロ−4’−ニトロフェニルイミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(2’,5’−ジメトキシフェニルイミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(2’,5’−ジエトキシフェニルイミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(2’−メチル−4’−ニトロフェニルイミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(5’−クロロ−2’−フェノキシフェニルイミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(4’−N,N−ジメチルアミノフェニルイミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(3’−N,N−ジメチルアミノ−4’−メトキシフェニルイミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(2’−メトキシ−5’−N−フェニルカルバモイルフェニルイミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(2’−クロロ−5’−トリフルオロメチルフェニルイミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(5’,6’−ジクロロベンゾチアゾリル−2’−イミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(6’−メチルベンゾチアゾリル−2’−イミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(4’−フェニルアミノフェニルイミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(p−フェニルアゾフェニルイミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(ナフチル−1’−イミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(アンスラキノン−1’−イミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(5’−クロロアンスラキノン−1’−イミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(N−エチルカルバゾリル−3’−イミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(ナフトキノン−1’−イミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(ピリジル−4’−イミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(ベンズイミダゾロン−6’−イミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(1’−メチルベンズイミダゾロン−6’−イミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(7’−クロロベンズイミダゾロン−5’−イミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(ベンズイミダゾリル−2’−イミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(ベンズイミダゾリル−2’−イミノ)−3−イミノ−4,5,6,7−テトラクロロイソインドリン、1−(2’,4’−ジニトロフェニルヒドラゾン)−3−イミノイソインドリン、1−(インダゾリル−3’−イミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(インダゾリル−3’−イミノ)−3−イミノ−4,5,6,7−テトラブロモイソインドリン、1−(インダゾリル−3’−イミノ)−3−イミノ−4,5,6,7−テトラフルオロイソインドリン、1−(ベンズイミダゾリル−2’−イミノ)−3−イミノ−4,7−ジチアテトラヒドロイソインドリン、1−(4’,5’−ジシアノイミダゾリル−2’−イミノ)−3−イミノ−5,6−ジメチル−4,7−ピラジイソインドリン、1−(シアノベンゾイルメチレン)−3−イミノイソインドリン、1−(シアノカルボンアミドメチレン)−3−イミノイソインドリン、1−(シアノカルボメトキシメチレン)−3−イミノイソインドリン、1−(シアノカルボエトキシメチレン)−3−イミノイソインドリン、1−(シアノ−N−フェニルカルバモイルメチレン)−3−イミノイソインドリン、1−〔シアノ−N−(3’−メチルフェニル)−カルバモイルメチレン〕−3−イミノイソインドリン、1−〔シアノ−N−(4’−クロロフェニル)−カルバモイルメチレン〕−3−イミノイソインドリン、1−〔シアノ−N−(4’−メトキシフェニル)−カルバモイルメチレン〕−3−イミノイソインドリン、1−〔シアノ−N−(3’−クロロ−4’−メチルフェニル)−カルバモイルメチレン〕−3−イミノイソインドリン、1−(シアノ−p−ニトロフェニルメチレン)−3−イミノイソインドリン、1−(ジシアノメチレン)−3−イミノイソインドリン、1−〔シアノ−1’,2’,4’−トリアゾリル−(3’)−カルバモイルメチレン〕−3−イミノイソインドリン、1−〔シアノチアゾイル−(2’)−カルバモイルメチレン〕−3−イミノイソインドリン、1−〔シアノベンズイミダゾリル−(2’)−カルバモイルメチレン〕−3−イミノイソインドリン、1−〔シアノベンゾチアゾリル−(2’)−カルバモイルメチレン〕−3−イミノイソインドリン、1−〔シアノベンズイミダゾリル−(2’)−メチレン〕−3−イミノイソインドリン、1−〔シアノベンズイミダゾリル−(2’)−メチレン〕−3−イミノ−4,5,6,7−テトラクロロイソインドリン、1−〔(シアノベンズイミダゾリル−2’)−メチレン〕−3−イミノ−5−メトキシイソインドリン、1−〔(シアノベンズイミダゾリル−2’)−メチレン〕−3−イミノ−6−クロロイソインドリン、1−〔(1’−フェニル−3’−メチル−5−オキソ)−ピラゾリデン−4’〕−3−イミノイソインドリン、1−〔(シアノベンズイミダゾリル−2’)−メチレン〕−3−イミノ−4,7−ジチアテトラヒドロイソインドリン、1−〔(シアノベンズイミダゾリル−2’)−メチレン〕−3−イミノ−5,6−ジメチル−4,7−ピラジイソインドリン、1−〔(1’−メチル−3’−n−ブチル)−バルビツル酸−5’〕−3−イミノイソインドリン、3−イミノ−1−スルホ安息香酸イミド、3−イミノ−1−スルホ−6−クロロ安息香酸イミド、3−イミノ−1−スルホ−5,6−ジクロロ安息香酸イミド、3−イミノ−1−スルホ−4,5,6,7−テトラクロロ安息香酸イミド、3−イミノ−1−スルホ−4,5,6,7−テトラブロモ安息香酸イミド、3−イミノ−1−スルホ−4,5,6,7−テトラフルオロ安息香酸イミド、3−イミノ−1−スルホ−6−ニトロ安息香酸イミド、3−イミノ−1−スルホ−6−メトキシ安息香酸イミド、3−イミノ−1−スルホ−4,5,7−トリクロロ−6−メチルメルカプト安息香酸イミド、3−イミノ−1−スルホナフトエ酸イミド、3−イミノ−1−スルホ−5−ブロモナフトエ酸イミド、3−イミノ−2−メチル−4,5,6,7−テトラクロロイソインドリン−1−オン等が挙げられる。
イミノ化合物と接触してこれを発色させるイソシアナート化合物としては、常温固体の無色または淡色の芳香族イソシアナート化合物または複素環イソシアナート化合物が挙げられる。
イソシアナート化合物として、具体的には、2,6−ジクロロフェニルイソシアナート、p−クロロフェニルイソシアナート、1,3−フェニレンジイソシアナート、1,4−フェニレンジイソシアナート、1,3−ジメチルベンゼン−4,6−ジイソシアナート、1,4−ジメチルベンゼン−2,5−ジイソシアナート、1−メトキシベンゼン−2,4−ジイソシアナート、1−メトキシベンゼン−2,5−ジイソシアナート、1−エトキシベンゼン−2,4−ジイソシアナート、2,5−ジメトキシベンゼン−1,4−ジイソシアナート、2,5−ジエトキシベンゼン−1,4−ジイソシアナート、2,5−ジブトキシベンゼン−1,4−ジイソシアナート、アゾベンゼン−4,4’−ジイソシアナート、ジフェニルエーテル−4,4’−ジイソシアナート、ナフタリン−1,4−ジイソシアナート、ナフタリン−1,5−ジイソシアナート、ナフタリン−2,6−ジイソシアナート、ナフタリン−2,7−ジイソシアナート、3,3’−ジメチル−ビフェニル−4,4’−ジイソシアナート、3,3’−ジメトキシビフェニル−4,4’−ジイソシアナート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアナート、ジフェニルジメチルメタン−4,4’−ジイソシアナート、ベンゾフェノン−3,3’−ジイソシアナート、フルオレン−2,7−ジイソシアナート、アンスラキノン−2,6−ジイソシアナート、9−エチルカルバゾール−3,6−ジイソシアナート、ビレン−3,8−ジイソシアナート、ナフタレン−1,3,7−トリイソシアナート、ビフェニル−2,4,4’−トリイソシアナート、4,4’,4’’−トリイソシアナト−2,5−ジメトキシトリフェニルアミン、4,4’,4’’−トリイソシアナトトリフェニルアミン、p−ジメチルアミノフェニルイソシアナート、トリス(4−フェニルイソシアナート)チオフォスフェート等が挙げられる。
これらのイソシアナート化合物は、必要に応じて、フェノール類、ランタム類、オキシム類等との付加化合物である、いわゆるブロックイソシアナートの形で用いてもよく、ジイソシアナートの2量体、例えば1−メチルベンゼン−2,4−ジイソシアナートの2量体、および3量体であるイソシアヌレートの形で用いてもよく、また、各種のポリオール等でアダクト化したポリイソシアナートとして用いることも可能である。
感熱記録層中、反応性染料の配合量は、発色性を考慮すると、感熱記録層の全固形分に対して10〜50質量%が好ましく、10〜20質量%がより好ましい。
感熱記録層中、顕色剤の配合量は、反応性染料の合計100質量部に対し、100〜700質量部が好ましく、150〜400質量部がより好ましい。
感熱記録層は、反応性染料および顕色剤に加えてさらに、バインダーを含有することが好ましい。
バインダーとしては、例えばポリビニルアルコール及びその誘導体、澱粉及びその誘導体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタアクリル酸エステル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、カゼイン、ゼラチン及びそれらの誘導体等の水溶性高分子材料、並びに、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のエマルジョンやスチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体などの水不溶性重合体のラテックスなどを挙げることができる。
感熱記録層中、バインダーの配合量は、感熱記録層の全固形分の5〜40質量%が好ましく、10〜30質量%がより好ましい。
感熱記録層は、さらに、発色感度を調節するために、増感剤を含有することが好ましい。
増感剤としては、従来から感熱記録体の増感剤として知られている化合物を使用することができ、例えば、比較的低融点(たとえば80〜150℃程度)の化合物で、反応性染料および顕色剤との相溶性を有する有機物(以下、熱可融性物質という)が挙げられる。かかる熱可融性物質は、反応性染料および顕色剤と相溶することにより、これら両成分の接触確率を高めて増感作用を発揮する。
熱可融性物質としては、例えば、メタ・ターフェニル、パラベンジルビフェニル、ジベンジルテレフタレート、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、シュウ酸ジベンジル、アジピン酸ジ−o−クロルベンジル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、シュウ酸ジ−p−メチルベンジル、シュウ酸ジ−p−クロルベンジル、1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニル)エタン、1,3−ビス(2−ナフトキシ)プロパンなどを挙げることができる。
感熱記録層中、増感剤の配合量は、反応性染料の合計100質量部に対し、25〜500質量部が好ましく、100〜300質量部がより好ましい。
感熱記録層は、さらに、感熱記録画像の保存性向上を主な目的として、画像安定化剤を含有してもよい。
画像安定化剤としては、例えば1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、4,4’−〔1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)〕ビスフェノール、および4,4’−〔1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)〕ビスフェノールなどのフェノール系の化合物、4−ベンジルオキシフェニル−4’−(2−メチル−2,3−エポキシプロピルオキシ)フェニルスルホン、4−(2−メチル−1,2−エポキシエチル)ジフェニルスルホン、および4−(2−エチル−1,2−エポキシエチル)ジフェニルスルホン等のエポキシ化合物、並びに1,3,5−トリス(2,6−ジメチルベンジル−3−ヒドロキシ−4−tert−ブチル)イソシアヌル酸などのイソシアヌル酸化合物から選ばれた1種以上を含むものを用いることができる。もちろん、画像安定化剤はこれらに限定されるものではなく、また、必要に応じて2種類以上の化合物を併用することもできる。
感熱記録層中、画像安定化剤の配合量は、反応性染料の合計100質量部に対し、5〜100質量部が好ましく、10〜60質量部がより好ましい。
感熱記録層は、さらに、耐水性を向上させるために、上述したバインダーを三次元硬化させるための架橋剤を含有させることができる。
架橋剤としては、例えば、グリオキザール等のアルデヒド系化合物、ポリエチレンイミン等のポリアミン系化合物、エポキシ系化合物、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂、ジメチロールウレア化合物、アジリジン化合物、ブロックイソシアネート化合物、並びに過硫酸アンモニウムや塩化第二鉄、および塩化マグネシウム、四ホウ酸ソーダ、四ホウ酸カリウム等の無機化合物又はホウ酸、ホウ酸トリエステル、ホウ素系ポリマー等が挙げられる。
感熱記録層中、架橋剤の配合量は、感熱記録層の全固形分に対し、1〜10質量%の範囲内であることが好ましい。
感熱記録層は、さらに、顔料を含有してもよい。
顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、焼成クレー、シリカ、ケイソウ土、合成ケイ酸アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、表面処理された炭酸カルシウムやシリカなどの無機顔料、並びに、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂、ポリスチレン樹脂等の有機顔料が挙げられる。
感熱記録層中、顔料の配合量は、発色濃度を低下させない程の量であることが好ましく、感熱記録層の全固形分に対して50質量%以下であることが好ましい。また、反応性染料100質量部に対し、1〜100質量部が好ましく、5〜50質量部がより好ましい。
感熱記録層は、さらに必要に応じて、感熱記録体に一般的に用いられている各種添加剤を含有することができる。
かかる添加剤としては、例えば、ワックス類、金属石鹸、有色染料、蛍光染料、撥油剤、消泡剤、粘度調節剤等が挙げられる。
ワックス類としては、例えば、パラフィンワックス、カルナバロウワックス、マイクロクリスタリンワックス、およびポリエチレンワックス等のポリオレフィンワックス;ステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミドなどの高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、およびその誘導体などを挙げることができる。特にメチロール化された高級脂肪酸アミドを感熱記録層に添加すると、耐地肌かぶり性を悪化せずに増感効果を得ることができる。
金属石鹸としては、高級脂肪酸多価金属塩、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、およびオレイン酸亜鉛等をあげることができる。
感熱記録層は、たとえば、反応性染料、顕色剤およびバインダー、ならびに任意の成分を水等の分散媒体に分散して塗工液を調製し、この塗工液を基材の片面上に塗布し、乾燥させることにより形成できる。
このとき、反応性染料と顕色剤とを別々に分散媒体に分散し、感熱記録層を形成する際にそれらの分散液を混合することが好ましい。
分散液の調製は、たとえばボールミル、アトライター、サンドミルなどの撹拌・粉砕機を用いて行うことができる。
塗工液の塗工方法としては、例えば、エアーナイフコーティング、バリバーブレードコーティング、ピュアーブレードコーティング、ロッドブレードコーティング、ショートドウェルコーティング、カーテンコーティング、ダイコーティング、グラビアコーティング等が挙げられる。
また、上記のようにして形成された感熱記録層は、さらに、スーパーカレンダーやソフトカレンダーなどの既知の平滑化方法を用いて平滑化処理が施されてもよい。これにより、その発色感度を高めることができる。
平滑化処理においては、感熱記録層表面を、カレンダーの金属ロールおよび弾性ロールのいずれに当てて処理してもよい。
感熱記録層の坪量は、発色性を考慮すると、1〜10g/mが好ましく、2〜5g/mがより好ましい。
本発明において、感熱シートの厚みは、通常75〜160μm、好ましくは100〜150μm、より好ましくは120〜145μmであり、感熱シートの厚みが75μm未満であると、感熱シートから透明または半透明シートを剥がす際に感熱シートが歪曲またはカールする恐れがあり、感熱シートの厚みが160μmを超えると、感熱シートに例えばサーマルヘッドを用いて印刷する際に印字品質が悪くなる場合があるなどの問題の恐れがある。
また、本発明では、感熱シートとして、特開2007−125847号に記載の感熱シートあるいは感熱性および感圧性の両方の性質を有するシートを使用してもよい。特開2007−125847号に記載の感熱および/または感圧シートは、基材上に感圧記録層、必要に応じて感熱記録層を有するものである。基材および感熱記録層としては、上述の感熱シートと同様のものを使用することができる(詳細には、特開2007−125847号を参照のこと)。
感熱および/または感圧シートとしては、上記以外に、王子製紙株式会社製のDP80B、日本製紙株式会社製のTW80KKなどが挙げられる。
擬似接着層
本発明の積層シートは、好ましい実施形態によると、基材、感熱記録層、透明または半透明シート、隠蔽部分の順で積層してなるものであり、より詳細には、上記基材と感熱記録層とからなる感熱シートと、透明または半透明シートとが、擬似接着層を介して、感熱記録層を内側にして、剥離可能な状態で貼り合わせてなるものでる。
擬似接着技術は、当該分野で公知であり、例えば、特開2007−230098号公報(特許文献4)に開示の擬似接着層を用いることができる。
擬似接着層は、再剥離性を有すると同時に、再貼付ができない性質を有するものであれば特に限定されず、たとえば一般的に擬似接着に用いられている擬似接着剤、および任意に含有される接着力調節剤から構成される層であってよい。
擬似接着層を構成する擬似接着剤としては、特に制限はなく、一般的に擬似接着に使用されているものが使用できる。具体例としては、たとえば、天然ゴム、合成ゴム等のゴム系粘着剤;アクリル酸および/またはアクリル酸エステルを主なモノマー成分として含有するアクリル系粘着剤;酢酸ビニル重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等の、酢酸ビニルを主なモノマー成分として含有する酢酸ビニル系粘着剤;澱粉、アルギン酸ナトリウム等の多糖系粘着剤やデキストリン系粘着剤等の水溶性接着剤などが挙げられる。
本発明においては、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、酢酸ビニル系粘着剤、デキストリン系粘着剤からなる群から選択される少なくとも1種の粘着剤が、接着性を任意に幅広くコントロールできるため好ましい。接着性は、例えば、感熱シートの強度ならびに透明または半透明シートの強度、これらのシート間の接着強度等を考慮して適宜設定される。
これらの中でも、特に、擬似接着層を後述するようにウエットラミネート法で形成する場合には、酢酸ビニル系粘着剤および/またはデキストリン系粘着剤が好ましい。
擬似接着層中、擬似接着剤の配合量は、擬似接着層の全固形分の10〜100質量%が好ましく、20〜80質量%がより好ましい。
擬似接着層は、擬似接着剤以外に、接着力調節剤を含有することが好ましい。
接着力調節剤としては、上述したポリエチレンワックス等のワックス類、金属石鹸、無機顔料および有機顔料等が挙げられる。これらの接着力調節剤は、擬似接着層中に分散し、擬似接着層の凝集力を低減する効果を有している。擬似接着層の凝集力を低減することにより、透明または半透明シートを剥離しやすくなる。
擬似接着層中、接着力調節剤の配合量は、シート間の接着強さや擬似接着層の凝集力等を考慮して適宜決定される。特に、シート間の接着強さが下記の範囲内となる量配合されることが好ましく、たとえば擬似接着層の全固形分の0〜90質量%が好ましく、20〜80質量%がより好ましい。
擬似接着層の坪量は、記録特性に優れることから、0.5〜10g/mが好ましく、1〜5g/m2がより好ましい。
<接着強さ>
擬似接着層におけるシート間の接着強さは、JIS K 6854−3に規定されるT形はく離試験法に準拠して、50〜1000mN/25mm(はく離速度300mm/分)であることが好ましく、更に、80〜600mN/25mm(はく離速度300mm/分)であることがより好ましい。
T形はく離試験法による接着強さが50mN/25mm以上であると、擬似接着したシートが、輸送途中等において自然に剥離するのを抑制できる。また、T形はく離試験法による接着強さが1000mN/25mm以下であると、剥離する際に、シートの破損や、強いカールが付いて筒状になる等の問題が生じにくい。
JIS K 6854−3に規定されるT形はく離試験法による接着強さは以下の手順で測定できる。すなわち、試料を23℃、50%RHの環境下に24時間以上放置した後、300mm/分のはく離速度ではく離試験を行う。接着強さは試験サンプル巾25mm当りのmNで示される。
T形はく離試験法による接着強さは、使用される擬似接着剤の種類、塗布量、塗布してから張り合わせるまでの時間、乾燥温度などによって適宜調節することができる。たとえば、同じ塗布量であれば、塗布してから張り合わせるまでの時間が長いほど、擬似接着層を形成する際に用いる塗工液が、感熱記録層または透明/半透明シートへ浸透し、擬似接着に寄与する擬似接着剤量が少なくなって接着強さが低くなる。
<形成方法>
擬似接着層は、擬似接着剤を含有する塗工液、溶媒を用いないもの、エネルギー線硬化型にしたもの等を用いて形成できる。本発明においては、これらの中でも、擬似接着剤を含有する塗工液(以下、擬似接着層形成用塗工液ということがある。)を用いる方法が好ましい。
擬似接着層形成用塗工液としては、酢酸ビニル系粘着剤等の擬似接着剤を水系エマルジョンとしたもの、水溶性の擬似接着剤(たとえばデキストリン系粘着剤)を水に溶解して水溶液としたもの、水の代わりに有機溶剤を分散媒または溶媒として用いたもの等が挙げられる。
擬似接着層形成用塗工液を用いる場合、擬似接着層の形成は、具体的には、たとえば擬似接着層形成用塗工液を、感熱記録層上または透明/半透明シート上に塗工し、乾燥することにより形成できる。
擬似接着層形成用塗工液の塗工は、感熱記録層において挙げた塗工方法と同様の方法により行うことができる。
本発明においては、特に、擬似接着層が、擬似接着剤を含有する塗工液を感熱記録層上または透明/半透明シート上に塗工して塗工層を形成し、該塗工層が湿潤状態にあるうちに、該塗工層を介して2枚のシートとを貼り合わせた後、前記塗工層を乾燥することにより形成されたもの、すなわちウエットラミネート法により形成されたものであることが好ましい。
かかるウェットラミネート法は、ドライラミネート法の場合に比べて、様々な利点を有する。
まず、第一に、ウェットラミネート法は生産性が良好である。
たとえば、ドライラミネート法は、たとえば積層する2つのシートの両方に擬似接着剤を含有する塗工液を塗工し、乾燥させて擬似接着層を形成した後、その擬似接着層同士を対峙させ、重ね合わせ、強い圧力(通常)と熱とをかけて圧着することにより行われる。このときの圧力はかなり高く、たとえば1000mm幅で量産することを考えると、加圧の線圧として、40〜250kg/cmといった高い圧力を加える必要があり、またその加圧も、シート全体に均一に加える必要がある。そのため、非常に大がかりな装置が必要となる。
また、ドライラミネート法において、たとえば線圧を低くすることにより、処理速度を向上させ、生産性を上げようとする場合、擬似接着剤として、粘着性の高いものを用いる必要がある。しかし、粘着性の高い擬似接着剤を用いると、圧着する前に、擬似接着層を形成したシートを巻き取り状態で保管した際にブロッキングが生じやすいという問題や、圧着後、擬似接着の接着強さが経時的に上昇する等の安定性に関わる問題がある。
これに対し、ウェットラミネート法では、貼り合わせに強い圧力を必要とせず、たとえば1kg/cm以下程度でも充分に擬似接着できる。
また、ドライラミネート法では、圧力が高いため、加圧運転条件が所定の速度になるまでの時間のロスがあり、それに伴ってシートにシワが生じるシワロス等の問題も生じて歩留りが低下する。
これに対し、ウェットラミネート法は、ドライラミネート法のように高い圧力を必要とはしないため、上記問題が生じにくく、生産性が良好である。
また、ウェットラミネート法においては、ドライラミネート法の場合に比べて、擬似接着層の塗工量が少なくてよい。
擬似接着層の塗工量が少ないことで、透明/半透明シートとの貼り合わせや乾燥に要する時間が短い。さらに、透明/半透明シートとして、厚さのごく薄いもの、たとえば約5μm程度のものを用いることもできる。そのため、製造コストも低い。
また、ウェットラミネート法によれば、接着強さの安定性にも優れている。すなわち、ドライラミネート法においては、(1)擬似接着層の組成(擬似接着剤の種類や配合量、任意成分等)、(2)擬似接着剤の塗布量、(3)加圧条件(圧力、処理速度等)の3つが擬似接着の強度を支配する主な因子である。これに対し、ウェットラミネート法においては、(3)の因子を考慮しなくてもよく、そのため、接着強さが、ばらつきが少なく、より安定的なものとなる。
また、ウェットラミネート法によれば、擬似接着層の接着強さを、本発明の積層シートの特に好ましい実施形態であるハガキとして用いられる際の過酷な工程、たとえば、多量の郵便物等とともに輸送される輸送工程、高速での機械仕分け工程等に耐えうる好適な接着強さとすることが容易である。また、上述のように、ばらつきが少なく、安定した接着強さが得られる。そのため、ウェットラミネート法により製造された積層シートは、親展ハガキ用として有用である。
すなわち、擬似接着層の接着強さが低すぎると、上記工程中に剥離するおそれがあり、また、高すぎると、上記工程に対応できたとしても、受取人が剥離した際に、感熱記録層が壊れ、情報が確認できなくなる恐れがある。
このように、親展ハガキ用途に用いられる積層シートに対しては、過酷な工程において剥離しない強度の高さと、剥離時に感熱記録層を破壊しない強度の弱さという相反する要求があり、好適な接着強さの範囲は狭い。ウェットラミネート法によれば、接着強さを、かかる狭い範囲内とすることが、ドライラミネート法に比べて容易である。
さらに、従来、ドライラミネート法により積層シートを製造する場合、通常、情報を印刷した後でその印刷面を擬似接着するため、印刷の印字率によって接着強さが変化するという不安定要因がある。そのため、親展ハガキに印刷される情報の量は、個人によって異なるため、印字率も異なってしまい、ハガキごとに接着強さが異なってしまうおそれがある。
これに対し、本発明の積層シートの擬似接着層をウェットラミネート法により形成すると、接着した後に感熱記録で個々の情報を記録できるため、積層シートごとの接着強さのばらつきが少なく、ハガキとしての用途に適している。
また、ウェットラミネート法においては、上述したように、ドライラミネート法の場合に比べて、擬似接着層の塗工量が少なくてよい。そのため、擬似接着層の熱伝達性が高く、高い印字濃度で鮮明に記録できる。
また、ドライラミネート法においては、擬似粘着層を形成した後、2つの擬似粘着層を圧着するため、擬似粘着層自体に粘着性を持たせ、その親和性により2つの擬似粘着層を擬似接着させている。粘着性を持たせるため、ドライラミネート法において用いられる擬似粘着層には、通常、低Tg(ガラス転移温度)成分(天然ゴム、SBR(スチレンブタジエンゴム)等)を配合する必要がある。そのため、かかる擬似粘着層を有する積層シートに感熱記録方式で記録しようとした場合、感熱ヘッドからの熱により、2つの擬似接着層同士が溶融して1つの層となって完全に接着してしまう。そのため、接着強度が高くなりすぎ、この部分で剥離することが困難となり、無理に剥離するとシートの損傷(破け)を引き起こしてしまう。
これに対し、ウェットラミネート法においては、擬似接着層自身の凝集破壊によって2枚のシートは剥離されるため、擬似接着層中に、粘着性を付与するための低Tg成分を配合する必要がなく、そのため、擬似接着層の耐熱性が高く、上記のような問題が生じにくい。そのため、特に感熱記録に適している。
ウエットラミネート法で擬似接着層を形成する場合は、感熱シートの基材、透明/半透明シートの少なくとも一方、好ましくは両方が、紙等の透気性の基材であることが好ましい。
ウェットラミネート法により擬似接着層を形成する場合、当該工程は、一般的な塗工装置、印刷装置等を用いて行うことができる。
従来の技術では、擬似接着層を利用すると、感熱方式の場合、感熱記録層および擬似接着層の成分が熱によって化学的または物理的に変化し、透明/半透明シートの裏側に記載情報が転写される恐れがある。しかし、本発明では、積層シートは、隠蔽部分、特に望ましい態様では隠蔽部分の最外層として樹脂層を備えるので、熱による記載情報の転写を有意に防止することができる。
本発明を以下の実施例にさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
透明シート(王子製紙株式会社製、商品名:グラシン、縦:152.4mm、横:100mm、厚み:25μm、光透過率:100%)と、感熱シート(王子製紙株式会社製、商品名:PD450、縦:152.4mm、横:100mm、厚み:145μm)とを感熱記録層を内側にしてウェットラミネート法で擬似接着した。
透明シートの一部(縦:8cm、横:9cm)にわたって紫外線硬化型の白色インキ(T&K社製、商品名:改UV161コンク白)を宮腰機械社製の多色オフセット印刷機(商品名:MVF18E)で印刷し、白色遮蔽層(厚さ:1.6μm、光透過率:50%)を形成した。
白色遮蔽層の上に、同じ面積にわたって、図3に示す文字地紋(文字サイズ:10ポイント、色:紺色、文字の角度:ランダム)を宮腰機械社製の多色オフセット印刷機(商品名:MVF18E)で印刷し、文字地紋層を形成した(厚み:0.8μm、文字地紋の割合:文字地紋層の全面積に対して、55%)。
次いで、文字地紋層の上に、同じ面積にわたって、図4に示す迷彩地紋(網目地紋、黒色)を宮腰機械社製の多色オフセット印刷機(商品名:MVF18E)で印刷し、迷彩地紋層を形成した(厚み:0.8μm、迷彩地紋の割合:迷彩地紋層の全面積に対して、55%)。
迷彩地紋層の上に、同じ面積にわたって、OPニス(日本化薬社製、商品名:UFR−11D)を塗布し、透明樹脂層(厚み:0.5μm)を形成した。
(実施例2)
実施例1に従って、実施例1で使用した文字地紋の代わりに、図7に示す文字地紋(文字サイズ:12ポイントおよび14ポイント、色:紺藍色、文字の角度:ランダム)を使用して、文字地紋層(厚み:0.8μm、文字地紋の割合:文字地紋層の全面積に対して、65%)を形成し、実施例1で使用した図4に示す迷彩地紋の代わりに、図4の迷彩地紋に図6に示す直線からなる迷彩地紋をさらに含む図5に示す迷彩地紋(黒色)を使用して迷彩地紋層(厚み:0.8μm、迷彩地紋の割合:迷彩地紋層の全面積に対して、67%)を形成し、積層シートを作製した。
(実施例3)
実施例1に従って、文字地紋の色を濃紺色に変更して、積層シートを作製した。
(実施例4)
実施例1に従って、文字地紋のサイズを10ポイントから11ポイントに変更して、積層シートを作製した。
(実施例5)
実施例1に従って、文字地紋を図8に示す文字地紋(文字サイズ:14ポイント、文字の角度:0°(色:群青色)および270°(色:紺藍色)、図3の文字地紋とはフォントが異なる)に変更して、積層シートを作製した。
実施例1〜5で作製した積層シートの隠蔽部分の上側から、9ポイントの文字を感熱方式でペンタックス社製のプリンター(商品名:ポケットブック30i)で印字した。
各実施例で作製した積層シートの情報機密性を(1)隠蔽部分の表側(すなわち、積層シートの隠蔽部分の上側)からの隠蔽情報の判読、(2)積層シートの裏側(すなわち、積層シートの隠蔽部分の反対側)からの隠蔽情報の判読、(3)積層シートを光に透かした際の隠蔽情報の判読および(4)剥離した透明シートの裏側(すなわち、擬似接着面)への情報の転写を目視にて評価した。結果を以下の表に示す。
Figure 0004954187
本発明の積層シートは、いずれも、隠蔽した情報の表側および裏側からの判読は不可能であり、また、光に透かした際にも隠蔽した情報を判読することは不可能であった。さらに、本発明の積層シートは、剥離した透明シートの裏側にも記載情報が転写されることはなく、優れた情報機密性を有していた。本発明のこのような効果は、感熱シートと透明または半透明シートとを感熱記録層を内側にして擬似接着することによって得られる積層シートの上側に、上述の白色遮蔽層、文字地紋層、迷彩地紋層および樹脂層を含む隠蔽部分を設けることによって、達成することができたものである。特に、隠蔽部分の最外層として樹脂層を設けることによって、その下側の感熱シートに、例えばサーマルヘッドなどを用いた感熱方式で機密情報を記載する際、化学的および物理的に形成され得る印字痕を完全に防止することができた。
本発明の積層シートの特に好ましい実施形態として、例えば、図2に示す隠蔽ハガキが挙げられるが、本発明の積層シートはハガキに限定されない。例えば、本発明の積層シートは、情報隠蔽性の高い複写伝票、領収証、カード、クジ等としても利用することができる。
本発明の積層シートの一実施形態である隠蔽ハガキの長手方向における概略断面図である。 本発明の積層シートの一実施形態である隠蔽ハガキの上面図である。 本発明の好ましい実施形態の文字地紋の例を示す図である。 本発明の好ましい実施形態の迷彩地紋の例を示す図である。 本発明の好ましい実施形態の迷彩地紋の例を示し、直線からなる迷彩地紋を含むことを示す。 本発明の好ましい実施形態の迷彩地紋に含まれ得る、直線からなる迷彩地紋のみを示す図である。 本発明で使用する別の文字地紋の例を示す図である。 本発明で使用するさらに別の文字地紋の例を示す図である。
符号の説明
1 透明または半透明シート
2 感熱シート
3 白色遮蔽層
4 文字地紋層
5 迷彩地紋層
6 樹脂層

Claims (13)

  1. 感熱シートと、該感熱シート上に形成された透明または半透明シートとを含む積層シートであって、該透明または半透明シート上の該感熱シートとは反対側の少なくとも一部分に、白色遮蔽層、文字地紋層、迷彩地紋層および樹脂層を含む隠蔽部分を有する、積層シート。
  2. 上記隠蔽部分が、白色遮蔽層、文字地紋層、迷彩地紋層および樹脂層の順序で重ねて配置してなる請求項1記載の積層シート。
  3. 上記感熱シートと、上記透明または半透明シートとを擬似接着してなる請求項1または2記載の積層シート。
  4. 上記白色遮蔽層の光透過率が、上記透明または半透明シートの光透過率の80%以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層シート。
  5. 上記白色遮蔽層の光透過率が、上記透明または半透明シートの光透過率の60%以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層シート。
  6. 上記文字地紋層における文字地紋の割合が、文字地紋層の全面積に対して、30%以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層シート。
  7. 上記迷彩地紋層における迷彩地紋の割合が、迷彩地紋層の全面積に対して、30%以上である請求項1〜6のいずれか1項に記載の積層シート。
  8. 上記迷彩地紋層における迷彩地紋の割合が、迷彩地紋層の全面積に対して、50〜60%である請求項1〜7のいずれか1項に記載の積層シート。
  9. 上記迷彩地紋層における迷彩地紋が直線を含む請求項1〜8のいずれか1項に記載の積層シート。
  10. 上記樹脂層が紫外線硬化性樹脂からなる透明樹脂層である請求項1〜9のいずれか1項に記載の積層シート。
  11. 上記樹脂層の厚みが1μm以下である請求項1〜10のいずれか1項に記載の積層シート。
  12. 上記隠蔽部分の上側から感熱方式で感熱シート上に情報を記載する請求項1〜11のいずれか1項に記載の積層シート。
  13. ハガキとして使用する請求項1〜12のいずれか1項に記載の積層シート。
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