JP4953301B2 - 化粧シートの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、化粧シートの製造方法に関するものである。
近年の建築物内外壁等において、レンガ調、タイル調、自然石調など、意匠性に富んだ仕上げを行うことが注目されている。
このような仕上げに用いる材料として、化粧シートが使用されるケースがある。この化粧シートは、各種着色材と合成樹脂等の結合剤とを含む組成物をシート状に成形した建材であり、着色材の種類や比率、表面の凹凸形状等を調整することによって種々の美観性が表出できるものである。
ところで、近年、都市部等においては、自動車等からの排出ガスによって大気中に油性の汚染物質等が浮遊している状況である。上述の化粧シートにおいても、そのシート表面にこれら汚染物質が付着堆積し、美観性が損われる場合がある。
このような問題に対し、例えば、特許文献1に示される防汚処理剤をシート表面に塗付することにより、汚染物質の付着を防止することが可能である。
しかし、化粧シートに対し特許文献1の如き汚染防止剤を適用すると、化粧シートの色相が黒っぽく変化する現象、所謂濡れ色が発生する場合がある。さらには、被膜の一部が虹色を呈する干渉むらが生じる場合もある。
このように、特許文献1の如き汚染防止剤では、当初の化粧シートの色相・質感が損なわれやすいという問題がある。
WO99/54414号公報
本発明は、上述のような問題点に鑑みなされたものであり、化粧シートの色相・質感を保持しつつ、その化粧シート表面の耐汚染性を高めることを目的とするものである。
本発明者は鋭意検討を行った結果、特定の汚染防止剤を塗付し、さらに、合成樹脂、着色粉粒体を含むベース塗料を型枠の内面に塗付し、脱型することにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下の特徴を有するものである。
1.(1)有機質樹脂と(2)被膜形成時にシリカ凝集体を形成する平均一次粒子径1〜200nmのシリカゾルを含み、固形分重量比率で(1)有機質樹脂:(2)シリカゾルが100:50〜100:500である汚染防止剤を、使用量が固形分で0.1g/m〜50g/mとなるように型枠の内面に塗付する第一の工程、
合成樹脂、着色粉粒体を含むベース塗料を、使用量が固形分で100g/m以上となるように、第一の工程で得られた塗付面の上に塗付する第二の工程、
汚染防止剤及びベース塗料が硬化した後、脱型する第三の工程、
により得られることを特徴とする化粧シートの製造方法。
2.前記シリカゾルが、pH5.0以上8.5未満の水分散性シリカゾルであることを特徴とする1.に記載の化粧シートの製造方法。
本発明の製造方法では、色相・質感を保持しつつ、表面の耐汚染性に優れた化粧シートを製造することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
本発明の化粧シートは、
(1)有機質樹脂(以下、「(1)成分」ともいう。)と(2)被膜形成時にシリカ凝集体を形成する平均一次粒子径1〜200nmのシリカゾル(以下、「(2)成分」ともいう。)を含み、固形分重量比率で(1)有機質樹脂:(2)シリカゾルが100:50〜100:500である汚染防止剤を、使用量が固形分で0.1g/m〜50g/mとなるように型枠の内面に塗付する第一の工程、
合成樹脂、着色粉粒体を含むベース塗料を、使用量が固形分で100g/m以上となるように、第一の工程で得られた塗付面の上に塗付する第二の工程、
汚染防止剤及びベース塗料が硬化した後、脱型する第三の工程、
により得られることを特徴とするものである。
型枠の材料としては、特に限定されることなく、公知のものを使用することができる。
例えば、シリコンゴム、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。本発明で使用する型枠は、凹凸模様を有するものが好ましい。
このような凹凸模様を有する型枠は、最終的に化粧シートの凹凸模様を形成させるものである。凹凸の程度としては、特に限定されないが、その高さが0.5〜30mm程度(好ましくは、1〜20mm程度)であることが好ましい。またその間隔は、0.5〜30mm程度(好ましくは、1〜20mm程度)であることが好ましい。
例えば、シリコンゴムを用いた場合、凹凸模様を有する化粧建材を使用して、該化粧建材の表面にシリコンゴムを流し込み、シリコンゴムが硬化した後、該化粧建材の表面からシリコンゴムを剥離することにより、凹凸模様を有する型枠を簡便に作製することができる。
本発明の製造方法では、まず第一の工程として、(1)有機質樹脂と(2)被膜形成時にシリカ凝集体を形成する平均一次粒子径1〜200nmのシリカゾルを含み、固形分重量比率で(1)有機質樹脂:(2)シリカゾルが100:50〜100:500である汚染防止剤を、使用量が固形分で0.1g/m〜50g/mとなるように型枠の内面に塗付する。
汚染防止剤における(1)成分としては、特に限定されず、通常使用可能なものを用いることができる。例えば、エチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリルシリコン樹脂、アクリル酢酸ビニル樹脂、アクリルウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、ポリオール、ポリカーボネート、セルロース、ポリビニルアルコール、バイオガム、ガラクトマンナン誘導体、アルギン酸誘導体等の水可溶型樹脂、水分散型樹脂等、あるいはこれらの複合したもの等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。これらは架橋反応性を有するものであってもよい。有機質樹脂の形態としては、水溶性樹脂及び/または水分散性樹脂(樹脂エマルション)が好適である。これらは架橋反応性を有するものであってもよい。
汚染防止剤における(2)成分は、平均一次粒子径1〜200nmのシリカゾルであり、被膜形成時にシリカ凝集体を形成するものである。
このような(2)成分は、シラノール基等の極性基の作用により耐汚染性を発揮し、さらに凝集体の形成により底艶、濡れ色、干渉ムラ等の発生を抑制し、最終的に得られる化粧シート表面の質感を保持する役割を担う成分である。
シリカゾルの平均一次粒子径は、通常1〜200nm、好ましくは5〜100nmである。この範囲内であれば、平均一次粒子径が異なる複数のシリカゾルを併用することもできる。シリカゾルの平均一次粒子径が200nmよりも大きい場合は、比表面積が小さくなり、シラノール基も減るため耐汚染性が不十分となる。平均一次粒子径が1nmよりも小さい場合は、シリカゾル自体が不安定化するため、実用的でない。なお、ここに言う平均一次粒子径は、光散乱法によって測定される値である。
シリカゾルとしては、pH5.0以上8.5未満(好ましくは6.0以上8.0以下)の水分散性シリカゾルが好適である。このようなpHに調製されたシリカゾルは、その粒子表面の豊富なシラノール基によって、優れた耐汚染効果を発揮することができる。また、水溶性樹脂及び/または水分散性樹脂と水分散性シリカゾルとの組合せにより、有機溶剤をほとんど含まない汚染防止剤を得ることができる。
このような中性タイプの水分散性シリカゾルは、シリケート化合物を原料として製造することができる。シリケート化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラn−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラn−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、テトラsec−ブトキシシラン、テトラt−ブトキシシラン、テトラフェノキシシラン等、あるいはこれらの縮合物等が挙げられる。この他、上記シリケート化合物以外のアルコキシシラン化合物や、アルコール類、グリコール類、グルコールエーテル類、フッ素アルコール、シランカップリング剤、ポリオキシアルキレン基含有化合物等を併せて使用することもできる。水分散性シリカゾルの媒体としては、水及び/または水溶性溶剤が使用できる。水溶性溶剤としては、例えば、アルコール類、グリコール類、グリコールエーテル類等が挙げられる。
汚染防止剤は、このようなシリカゾルの一次粒子を含み、該シリカゾルが被膜形成時にシリカ凝集体を形成するものである。シリカゾルの二次凝集は、濃度、荷電状態等を適宜調整することにより進行させることができる。例えば、汚染防止剤における固形分濃度を十分に低く設定しておけば、汚染防止剤の乾燥過程においてシリカゾル同士が接近し、その相互作用により二次凝集体が生成される。このような理由から、汚染防止剤の固形分濃度は、通常10重量%以下(好ましくは5重量%以下、より好ましくは3重量%以下)に設定することが望ましい。さらに、汚染防止剤を構成する有機質樹脂として、異なる2種以上の樹脂を併用することも、二次凝集体の生成には有効な手段である。一例としてアクリル樹脂とウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂とウレタン樹脂、アクリル樹脂とエポキシ樹脂、アクリルシリコン樹脂とエポキシ樹脂の組合せ等が挙げられる。2種の樹脂を組合せて使用する場合は、固形分重量比において、一方の樹脂が他方の樹脂の1/9未満となるように調整すればよい。
汚染防止剤における(1)成分と(2)成分の固形分重量比率は、(1)有機質樹脂:(2)シリカゾルが100:50〜100:500、好ましくは100:80〜100:400、より好ましくは100:100〜100:300である。このような範囲内であれば、最終的に得られる化粧シートの質感を保持しつつ、優れた耐汚染性能を得ることができる。この固形分比率において(2)成分が少なすぎる場合は、化粧シートの質感が損われやすく、また耐汚染性の点で十分な効果を得ることができない。(2)成分が多すぎる場合は、(2)成分が経時的に脱離して耐汚染効果が損なわれるおそれがある。また、化粧シート表面に割れが生じやすくなる。
本発明汚染防止剤には、本発明の効果を損なわない程度に、(1)成分と(2)成分以外に着色材を混合することもできる。
着色材としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、酸化第二鉄(べんがら)、黄色酸化鉄、群青、コバルトグリーン等の無機系着色顔料、アゾ系、ナフトール系、ピラゾロン系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジスアゾ系、イソインドリノン系、ベンツイミダゾール系、フタロシアニン系、キノフタロン系等の有機系着色顔料、パール顔料、蛍光顔料、蓄光顔料、メタリック顔料等の顔料、
Acid Orange7(OrangeII)、Methyl Red等の酸性染料、
クリスタルバイオレット、ビスマルクブラウンG、Basic Blue 9(Methylene Blue)等の塩基性染料
アリザリン、Mordant Red 11等の媒染染料、
エリオクロムブラックT、Mordant Black 3等の酸性媒染染料、
コンゴーレット、Direct Red 2等の直接染料、
Disperse Red 73、Disperse Orange 3、Disperse Red 17、Disperse Violet 1等の分散染料、
サルファーブラックB等の硫化染料、
Vat Red 1、Vat Blue 1(Indigo)等の建染め染料、
アニリンブラック等の酸化染料、
Reactive Red 24等の反応染料、
食用青色1号(Brilliant Blue;ブリリアントブルーFCF)、食用青色2号(Indigo Carmine;インジゴーカーミン)、食用赤色2号(Amaramth:アマランス)、食用赤色3号(Erythrosine;エリスロシン)、食用赤色40号(アルラレッドAC)、食用赤色102号(New Coccine;ニューコクシン)、食用赤色104号(Phloxine;フロキシン)、食用赤色105号(Rose Bengal;ローズベンガル)、食用赤色106号(Acid Red アシドレッド)、食用緑色3号(Fast GreenFCF;ファーストグリーンFCF)、食用黄色4号(Tartrazine;タートラジン)、食用黄色5号(Sunset Yellow FCF;サンセット イエローFCF)等の食用染料、
ベニバナ黄系色素、ウコン黄系色素、パブリカ橙系色素、コチニール系赤色素、クチナシ系青系色素、クチナシ系緑系色素、β-カロチン系色素、アナトー橙系色素、紅小麹赤系色素、ラック赤系色素、ブドウ果皮赤系色素、ビートレッド赤系色素、シソ赤系色素、ベリー類赤系色素、クロロフィル緑系色素、カカオ褐色系色素、コーリャン褐色系色素等の天然染料
ビス(トリアジニルアミノ)スチルベンジスルホン酸誘導体、クマリン誘導体、ピラゾリン誘導体、ナフタルイミド誘導体、ビスベンゾオキサゾリル誘導体、ビススチリルビフェニール誘導体等の蛍光染料、
アゾイック染料、
等が挙げられる。
このような着色材を混合した汚染防止剤から形成される塗膜は、透明性を示すものが好ましく、透明性を有することによって、ベース塗料の色相等とあいまって、美観性に優れた化粧シートを得ることができる。
汚染防止剤塗膜が透明性を示すためには、着色材の固形分重量比率が、(1)成分:着色材で100:0.01〜100:30、好ましくは100:0.05〜100:25、より好ましくは100:0.1〜100:20程度であればよい。このような範囲であることにより、汚染防止剤塗膜は透明性を有し、優れた美観性を得ることができるとともに、優れた耐汚染性能を維持することができる。
本発明では、特に、凹凸模様を有する型枠の内面に着色材を混合した汚染防止剤を塗付することが好ましい。このような場合、型枠の凹部ではその汚染防止剤の膜厚が極大、凸部ではその膜厚が極小となるように、膜厚が連続的に変化した状態で、汚染防止剤塗膜を形成させることができる。よって、最終的に脱型して得られる表面は、汚染防止剤塗膜の膜厚の連続した変化による色相の変化等により、奥深い美観性を表出することができる。
汚染防止剤には、上記以外の成分を適宜混合することができる。このような成分としては、例えば、増粘剤、レベリング剤、湿潤剤、可塑剤、造膜助剤、凍結防止剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、触媒、架橋剤等が挙げられる。汚染防止剤のpHは、汚染防止剤の安定性の点でpH5.0以上8.5未満(好ましくは6.5以上8.0以下)とすることが望ましい。
このような汚染防止剤を、型枠に塗付する方法としては、特に限定されず、通常行う方法を用いることができる。例えば、圧送式スプレーガン等を用いて塗付することもできるし、フローコーター等を用いて塗付することもできるし、刷毛、ローラー、スプレー等の塗装器具を用いて塗付することもできる。
また、汚染防止剤は、使用量が固形分で0.1g/m〜50g/m(好ましくは0.2g/m〜30g/m、さらに好ましくは0.5g/m〜20g/m)となるように塗付すればよい。使用量が50g/mより多いと、化粧シート表面の質感が損われやすくなる。
次に、第二の工程として、第一の工程で得られた塗付面の上に、合成樹脂、着色粉粒体を含むベース塗料を、使用量が固形分で100g/m以上となるように塗付する。塗付するタイミングは、該汚染防止剤が硬化する前でも、硬化した後でもよい。
合成樹脂としては、特に限定されず、通常使用可能なものを用いることができる。例えば、エチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリルシリコン樹脂、アクリル酢酸ビニル樹脂、アクリルウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂等の水可溶型樹脂、水分散型樹脂等、あるいはこれらの複合したもの等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。
本発明では、特に、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂等が好適に用いられる。
着色粉粒体としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、酸化第二鉄(べんがら)、クロム酸鉛(モリブデートオレンジ)、黄鉛、黄色酸化鉄、群青、コバルトグリーン等の無機系着色顔料、アゾ系、ナフトール系、ピラゾロン系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジスアゾ系、イソインドリノン系、ベンツイミダゾール系、フタロシアニン系、キノフタロン系等の有機系着色顔料、パール顔料、蛍光顔料、蓄光顔料、メタリック顔料、珪砂、砕石、寒水石、川砂、山砂、大理石粉砕物、花崗岩粉砕物、黒曜石粉砕物、石灰岩粉砕物、陶磁器粉砕物、ガラスビーズ、ガラス粉砕物、樹脂ビーズ、多孔質樹脂ビーズ、金属粒、シリカゲル、ゼオライト、アルミナ、アロフェン、珪藻土、珪質頁岩、セピオライト、アタバルジャイト、モンモリロナイト、ゾノライト、イモゴライト、貝殻粉、大谷石粉、活性白土、炭、活性炭、木粉等、または、それらに対し顔料、染料、釉薬等で表面処理を施したもの等、また、重質炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、クレー、カオリン、タルク、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、ホワイトカーボン、珪藻土、光輝性粉体等が挙げられる。
ベース塗料における着色粉粒体の容積濃度は、0.01%〜90%(さらには0.05%〜85%、さらには0.1%〜80%)であることが好ましい。ベース塗料の着色粉粒体容積濃度が、90%より大きい場合、化粧シートの強度等にも悪影響を与える可能性がある。
また、ベース塗料には、必要に応じ、造膜助剤、撥水剤、可塑剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、消泡剤、レベリング剤、顔料分散剤、沈降防止剤、たれ防止剤、艶消し剤、紫外線吸収剤、繊維等の塗料用添加剤を含有してもよい。
本発明で用いるベース塗料を塗付するタイミングは、汚染防止剤が硬化する前でも、硬化した後でもよいが、汚染防止剤が硬化する前に塗付すれば、ベース塗料のピンホールを抑制することができ好ましい。
また、汚染防止剤が硬化する前に塗付すれば、ベース塗料に含まれる着色粉粒体が、汚染防止剤中に徐々に浸透していき、ある程度着色粉粒体が浸透した時点で硬化するため、製造された化粧シートは、着色粉粒体の浸透度合いにより、深みのある優れた美観性を有するものとなる。さらに、汚染防止剤に着色材が含まれている場合は、ベース塗料中に着色材が徐々に浸透していくため、さらに深みのある優れた美観性を有するものとなる。
通常汚染防止剤を塗付してから0分後〜180分後(好ましくは0.5分後〜120分後)程度が好ましい。
このようなベース塗料を塗付する方法としては、特に限定されず、通常行う方法を用いることができる。例えば、圧送式スプレーガン等を用いて塗付することもできるし、フローコーター等を用いて塗付することもできるし、刷毛、ローラー、スプレー、こて等の塗装器具を用いて塗付することもできる。
また、着色粉粒体等を汚染防止剤の上に散布した後に、ベース塗料を塗付することもできる。
ベース塗料の使用量は、固形分で100g/m以上、好ましくは100g/m〜10000g/m、さらに好ましくは200g/m〜6000g/m程度となるように塗付すればよい。また、本発明では、2種以上のベース塗料を使用することもできる。
該ベース塗料が硬化した後、脱型して、本発明の化粧シートを得る。ベース塗料、汚染防止剤の硬化は、自然乾燥による硬化でもよいし、熱等を加えて強制的に硬化させてもよい。
このような型枠を用いた製造方法では、汚染防止剤が最表面となる化粧シートが得られる。本発明の製造方法によれば、湿式工法等に比べて、塗料の垂れや塗装ムラ、ピンホール等の問題が起こりにくく、また、熟練した技術を要しなくても、優れた美観性を簡便に得ることができる。また、型枠の凹凸模様は、凹凸による意匠感を表出するものであるが、汚染防止剤の艶消し効果等にも作用し、よりいっそう深みのある美観性を得ることができる。
また、本発明の化粧シートのベース塗膜側には、補強、平滑化等を目的として、補強層を設けることもできる。
このようにして得られた化粧シートは、戸建住宅、集合住宅、店舗、各種公共施設等の建築物の壁面、柱等に対し、接着剤や粘着剤を介して貼着することによって施工する。接着剤、粘着剤としては、特に限定されず、汎用のものを使用することができる。粘着テープ等を使用することもできる。
<汚染防止剤の作製>
(汚染防止剤A)
アクリルシリコン樹脂エマルション(固形分50重量%)、水溶性ウレタン樹脂(固形分35重量%)、水分散性シリカゾル(pH7.6、固形分20重量%、平均1次粒子径27nm)を固形分重量比率92:8:125で混合し、これに水を加えて固形分2重量%、pH7.2の汚染防止剤Aを作製した。この汚染防止剤Aを黒色紙上に塗付量(固形分)が3g/mでスプレー塗装し、標準状態で24時間乾燥させ、その塗膜を走査型電子顕微鏡で観察したところ、シリカゾルの凝集体が確認された。
(汚染防止剤B)
アクリルシリコン樹脂エマルション(固形分50重量%)、水溶性エポキシ樹脂(固形分100重量%)、水分散性シリカゾル(pH7.6、固形分20重量%、平均1次粒子径27nm)を固形分重量比率92:8:125で混合し、これに水を加えて固形分2重量%、pH7.2の汚染防止剤Bを作製した。この汚染防止剤Bを黒色紙上に塗付量(固形分)が3g/mでスプレー塗装し、標準状態で24時間乾燥させ、その塗膜を走査型電子顕微鏡で観察したところ、シリカゾルの凝集体が確認された。
(汚染防止剤C)
アクリルシリコン樹脂エマルション(固形分50重量%)、水分散性シリカゾル(pH7.6、固形分20重量%、平均1次粒子径27nm)を固形分重量比率100:125で混合し、これに水を加え、さらに0.1N酢酸水溶液を用いて固形分2重量%、pH6.0の汚染防止剤Cを作製した。この汚染防止剤Cを黒色紙上に塗付量(固形分)が3g/mでスプレー塗装し、標準状態で24時間乾燥させ、その塗膜を走査型電子顕微鏡で観察したところ、シリカゾルの凝集体が確認された。
(汚染防止剤D)
アクリルシリコン樹脂エマルション(固形分50重量%)、水分散性シリカゾル(pH7.6、固形分20重量%、平均1次粒子径27nm)を固形分重量比率100:125で混合し、これに水を加えて固形分2重量%、pH7.2の汚染防止剤Dを作製した。この汚染防止剤Dを黒色紙上に塗付量(固形分)が3g/mでスプレー塗装し、標準状態で24時間乾燥させ、その塗膜を走査型電子顕微鏡で観察したところ、凝集体の存在は認められなかった。
(汚染防止剤E)
アクリルシリコン樹脂エマルション(固形分50重量%)、水溶性ウレタン樹脂(固形分35重量%)、水分散性シリカゾル(pH7.6、固形分20重量%、平均1次粒子径27nm)、顔料分散液(酸化チタン:カーボンブラック=5:1(重量比))を固形分重量比率92:8:125:0.4で混合し、これに水を加えて固形分2重量%、pH7.2の汚染防止剤Eを作製した。この汚染防止剤Eを黒色紙上に塗付量(固形分)が3g/mでスプレー塗装し、標準状態で24時間乾燥させ、その塗膜を走査型電子顕微鏡で観察したところ、シリカゾルの凝集体が確認された。
<ベース塗料の作製>
(ベース塗料A)
アクリルスチレン樹脂エマルション(固形分50重量%)100重量部、酸化チタン3.6重量部、カーボンブラック0.3重量部、フタルシアニンブルー0.6重量部、炭酸カルシウム10重量部、寒水石20重量部、水酸化アルミニウム30重量部、水3重量部、添加剤3重量部を混合し、粘度10Pa・s、着色粉粒体容積濃度30%、固形分70%のベース塗料Aを作製した。
なお、粘度は、BH型粘度計(回転数:20rpm)を用いて、温度23℃で測定した値である。
(ベース塗料B)
アクリルスチレン樹脂エマルション(固形分50重量%)100重量部、着色珪砂500重量部、炭酸カルシウム10重量部、水200重量部、添加剤3重量部を混合し、粘度10Pa・s、着色粉粒体容積濃度81%、固形分70%のベース塗料Bを作製した。
(試験例1)
砂岩調模様を有する型枠に、温度23℃の条件下で、汚染防止剤Aを固形分で5g/m塗付し、1分後、ベース塗料Aを固形分で1500g/m塗付し、24時間後、脱型して、砂岩調模様の化粧シートを得た。
得られた化粧シートは、凹凸感のある奥深い色調・艶を有し、落ちついた質感を有する美観性をかもし出していた。
次にこの化粧シートを大阪府茨木市にて南向き45度の角度で屋外曝露し、3ヶ月後の外観を確認した。その結果、化粧シート表面は、奥深い色調・艶を有し、落ちついた質感を維持していた。
(試験例2)
ベース塗料Aの替わりにベース塗料Bを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、砂岩調模様の化粧シートを得た。
得られた化粧シートは、凹凸感のある奥深い色調・艶を有し、落ちついた質感を有する美観性をかもし出していた。
次にこの化粧シートを大阪府茨木市にて南向き45度の角度で屋外曝露し、3ヶ月後の外観を確認した。その結果、化粧シート表面は、奥深い色調・艶を有し、落ちついた質感を維持していた。
(試験例3)
汚染防止剤Aの替わりに汚染防止剤Bを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、砂岩調模様の化粧シートを得た。
得られた化粧シートは、凹凸感のある奥深い色調・艶を有し、落ちついた質感を有する美観性をかもし出していた。
次にこの化粧シートを大阪府茨木市にて南向き45度の角度で屋外曝露し、3ヶ月後の外観を確認した。その結果、化粧シート表面は、奥深い色調・艶を有し、落ちついた質感を維持していた。
(試験例4)
汚染防止剤Aの替わりに汚染防止剤Cを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、砂岩調模様の化粧シートを得た。
得られた化粧シートは、凹凸感のある奥深い色調・艶を有し、落ちついた質感を有する美観性をかもし出していた。
次にこの化粧シートを大阪府茨木市にて南向き45度の角度で屋外曝露し、3ヶ月後の外観を確認した。その結果、化粧シート表面は、奥深い色調・艶を有し、落ちついた質感を維持していた。
(試験例5)
汚染防止剤Aの替わりに汚染防止剤Dを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、砂岩調模様の化粧シートを得た。
得られた化粧シートは、凹凸感のある砂岩調模様を有していたが、化粧シート表面の奥深い色調・艶や、落ちついた質感が得られなかった。
(試験例6)
砂岩調模様を有する型枠に、温度23℃の条件下で、ベース塗料Aを固形分で1500g/m塗付し、24時間後、脱型して、砂岩調模様の化粧シートを得た。
得られた化粧シートは、凹凸感のある砂岩調模様の美観性をかもし出していた。
次にこの化粧シートを大阪府茨木市にて南向き45度の角度で屋外曝露し、3ヶ月後の外観を確認した。その結果、化粧シート表面は、汚れが目立っていた。
(試験例7)
汚染防止剤Aの替わりに汚染防止剤Eを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、砂岩調模様の化粧シートを得た。
得られた化粧シートは、凹凸感があり、汚染防止剤Eの色調とあいまって、奥深い色調・艶を有し、落ちついた質感を有する美観性をかもし出していた。
次にこの化粧シートを大阪府茨木市にて南向き45度の角度で屋外曝露し、3ヶ月後の外観を確認した。その結果、化粧シート表面は、奥深い色調・艶を有し、落ちついた質感を維持していた。

Claims (2)

  1. (1)有機質樹脂と(2)被膜形成時にシリカ凝集体を形成する平均一次粒子径1〜200nmのシリカゾルを含み、固形分重量比率で(1)有機質樹脂:(2)シリカゾルが100:50〜100:500である汚染防止剤を、使用量が固形分で0.1g/m〜50g/mとなるように、型枠の内面に塗付する第一の工程、
    合成樹脂、着色粉粒体を含むベース塗料を、使用量が固形分で100g/m以上となるように、第一の工程で得られた塗付面の上に塗付する第二の工程、
    汚染防止剤及びベース塗料が硬化した後、脱型する第三の工程、
    により得られることを特徴とする化粧シートの製造方法。
  2. 前記シリカゾルが、pH5.0以上8.5未満の水分散性シリカゾルであることを特徴とする請求項1に記載の化粧シートの製造方法。

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