JP4953134B2 - 接地用具 - Google Patents

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Description

本発明は、ジャンパ線の開放などの際に、接地をするための接地用具に関するものである。特に、導電部材への接地用具の取り付け、取り外し手順を誤ることなく行なうことができ、感電事故を防止することができる接地用具に関する。
架空送電線は、通常、二回線により送電を行なっている。この架空送電線の工事や保守作業を行なうときは、作業者の感電事故防止のために、作業する回線の送電を停止する。その際、作業を行なっていない回線では、通常通り送電が行なわれており、この送電に伴って、作業を行なっている回線に誘導電流が流れる。そのため、作業の前に、作業を行なう回線を鉄塔などに接地して、電流を逃がし、作業者の安全を確保する必要がある。
接地は、具体的には、架空送電線自身や、この電線に取り付けられた被接地金具に接地線を接続するなどして行なわれる。この接地作業の際に使用される道具が接地用具である。接地用具としては、例えば、特許文献1に記載のようなものが挙げられる。
図8は、特許文献1の図7に記載のようなフック型の接地用具の概略構成図である。この接地用具100は、伸縮式絶縁棒101と、絶縁棒101の先端に設けられる把持金具102と、把持金具102に接地線103を介して接続されるアース金具104とを有している。この接地用具100の取り付けは、まずアース金具104を鉄塔などの接地対象に接続し、次に絶縁棒101を伸長して把持金具102により電線や被接地金具などの導電部材200を把持することで行なう。この作業により、把持金具102、接地線103、アース金具104を介して、導電部材200から接地対象に電流を逃がすことができる。それに伴い、作業中の回線に誘導電流が流れても、作業者が感電する事故を防止している。一方、接地用具100の取り外しは、まず把持金具102による導電部材200の把持を解除して絶縁棒101を短縮し、次にアース金具104を接地対象から取り外すことで行なう。
特開2000−278830号公報
ところで、上記の特許文献1に記載の接地用具では、導電部材への取り付け・取り外し手順の誤りにより、感電事故が生じる虞がある。
接地用具を取り付けるときは、アース金具を接地対象に接続してからでなければ、把持金具で導電部材を把持したときに、接地対象に電流を逃がすことができない。従って、接地対象にアース金具を取り付ける前に絶縁棒を伸長して導電部材を把持金具で把持し、その後にアース金具に触れた場合、架空送電線からの電流により作業者が感電する。同様に、接地用具を導電部材から取り外すときに、把持金具による導電部材の把持を解除する前にアース金具に触れた場合、感電事故が生じる。
このような接地用具の取り付け・取り外し手順の誤りは、作業に熟練した者であっても、慣れによる注意力の低下により生じる可能性がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その主目的は、接地用具の取り付け・取り外し手順の誤りによる感電事故をなくすことができる接地用具を提供することにある。
本発明は、接地対象へのアース金具の着脱、および、導電部材を把持するときに伸長させる絶縁棒の伸長を相互に制限することで、上記の目的を達成する。
本発明は、伸縮自在の絶縁棒と、絶縁棒の先端に取り付けられて導電部材を把持する把持金具と、把持金具に接地線を介して接続されるアース金具とを有し、導電部材に流れる電流を接地へ逃がす接地用具である。さらに、本発明の接地用具は、絶縁棒の伸長動作を制限するインターロック機構と、アース金具とインターロック機構とに着脱可能なキー金具とを備える。
本発明接地用具のアース金具は、接地対象を締め付ける締付機構と、キー金具を取り付ける第一キー金具取付部と、締付機構の締め付け動作を制限する締付動作ロック機構と、第一キー金具取付部からのキー金具の着脱を制限する第一キー動作制限機構とを有する。
このアース金具の締付機構は、鉄塔などの接地対象を締め付けることで、アース金具を接地対象に固定する機構である。また、このアース金具の締付動作ロック機構は、第一キー金具取付部にキー金具が取り付けられたとき、締付機構による締め付け動作を可能な状態にする機構である。この機構によれば、アース金具の第一キー金具取付部にキー金具が取り付けられた状態でなければ、接地対象にアース金具を取り付けることができない。換言すれば、接地作業を行なう前の本発明接地用具では、アース金具にキー金具が取り付けられた状態である。
また、アース金具の第一キー動作制限機構は、締付機構の締め付け量が所定の量よりも大きくなったときに、第一キー金具取付部からキー金具を取り外すことができるようにする機構である。この機構によれば、接地対象にアース金具を取り付けた状態でなければ、第一キー金具取付部からキー金具を取り外すことができない。
一方、インターロック機構は、キー金具を取り付ける第二キー金具取付部を有する。インターロック機構は、この第二キー金具取付部にキー金具を取り付けることにより絶縁棒の伸長動作を行なえるロック解除状態にする構成である。換言すれば、第二キー金具取付部にキー金具が取り付けられない状態では、絶縁棒を伸長させることができない。ここで、アース金具に取り付けられたキー金具は、上述のように、アース金具を接地対象に取り付けた後でなければ、取り外すことができないため、アース金具を接地対象に取り付けた後でなければ、アース金具に取り付けられたキー金具を取り外して、インターロック機構にキー金具を取り付けることができない。従って、本発明の接地用具で接地を行なうときは、必ずアース金具を接地対象に取り付けた後に、絶縁棒を伸長させて把持金具で導電部材を把持することになる。
上述のように、本発明の接地用具によれば、接地作業を行なう手順、即ち、接地用具を取り付ける手順を正しい手順に限定させることができる。一方、本発明の接地用具による接地を解除するときは、アース金具にキー金具が取り付けられていないことを目視で確認することができるため、把持金具による導電部材の把持を解除して絶縁棒を短縮する前に、アース金具に触れることを実質的になくすことができる。
なお、キー金具は、アース金具とインターロック金具のどちらに取り付けているかを目視で確認し易くするために着色しておくことが好ましい。
ここで、インターロック機構には、第二キー金具取付部からのキー金具の着脱を制限する第二キー動作制限機構を設けても良い。この第二キー動作制限機構は、絶縁棒の伸長動作を行なえるロック解除状態のときに、第二キー金具取付部からキー金具を取り外すことができないようにする構成である。この構成によれば、絶縁棒を伸長している間は、必ず、インターロック機構にキー金具が取り付けられた状態になるため、把持金具により電線を把持した状態でアース金具に触れることを確実になくすことができる。
以下、(1)アース金具の構成、(2)インターロック機構の構成、(3)その他の構成、の好ましい態様について説明する。
(1) アース金具の構成
次に、アース金具の好ましい構成について説明する。アース金具は、アース金具本体と、金具本体に設けられ、キー金具を差し込むことができるキー金具差込穴と、締付機構と、締付動作ロック機構と、キー動作制限機構とを備える。なお、このアース金具に使用するキー金具は、キー本体と、キー本体の中間部に形成される段部とを有する。
まず、締付機構は、周面の一部がキー金具差込穴に露出するようにアース金具本体に対して進退自在に螺合し、先端部分で接地対象を押圧するネジ軸と、接地対象を挟んでネジ軸の先端部分と対向する位置に配置され、接地対象が押圧される方向に移動可能なようにアース金具本体に支持される挟持片と、挟持片と押圧片との間に挟まれる接地対象を締め付ける方向に挟持片を付勢する第一弾性体とを有するように構成する。この締付機構でアース金具を接地対象に取り付けるときは、挟持片とネジ軸の押圧片との間に接地対象を配置して、押圧片で接地対象を押圧することで接地対象を挟持片に押し付ける。このとき、接地対象に押圧された挟持片は、ネジ軸の押圧方向に移動するが、挟持片をネジ軸の方向に付勢する弾性体により、ネジ軸と挟持片との間で接地対象を締め付けることができる。
ネジ軸を使用した締付機構の締め付け動作を制限する締付動作ロック機構としては、キー金具を差し込まない限りネジ軸が回転しないようにする構成が挙げられる。具体的には、ネジ軸に、その周面の一部を切り欠いた切り欠き面を形成すると共に、キー金具差込穴の内部に配置され、前記切り欠き面に当接することでネジ軸の回転を制限する当接面を有する回り止め部材を設ける。また、ネジ軸の回転を制限する回り止め部材は、キー金具の差し込み、取り外し動作に連動して移動するようにする。具体的には、回り止め部材をキー金具差込穴の開口方向に付勢する第二弾性体を設け、キー金具がキー金具差込穴に差込まれていない(取り外されている)ときは、回り止め部材の当接面がネジ軸の切り欠き面と対向する位置に配置されるようにする。この状態でネジ軸を回転させようとした場合、ネジ軸の切り欠き面が回り止め部材の当接面を当接して、ネジ軸の回転が抑制される。また、キー金具差込穴にキー金具が差し込まれたときは、回り止め部材をキー金具の先端で押圧して、回り止め部材の当接面をネジ軸の切り欠き面と当接しない位置に移動させることで、ネジ軸の回転が許容される。
ここで、ネジ軸のうち、アース金具から突出する位置に、切り欠き面が向いている方向を示すマーカーを設けると、切り欠き面がキー金具差込穴に露出しているかどうかを容易に確認できるので好ましい。
以上のような締付動作ロック機構によれば、アース金具のキー金具差込穴にキー金具が差し込まれた状態のときにだけ、ネジ軸を回転させることができるようにすることができる。なお、弾性体の弾性により、キー金具を取り外したときに、キー金具差込穴の内部を回り止め部材が進出して、回り止め部材の当接面がネジ軸の切り欠き面に対向する。
また、アース金具において、キー金具の取り外しを制限するキー動作制限機構としては、ネジ軸の締め付け動作に連動してキー金具を係止する構成が挙げられる。具体的には、キー金具差込穴の内部に進退可能なようにアース金具本体に取り付けられて、キー金具の段部に係合することでキー金具がキー差込穴から抜けないように固定するピン金具と、ピン金具に対して進退可能なように金具本体に取り付けられるピン金具係止金具とを備えるようにする。そして、ピン金具係止金具の一端を挟持片に固定し、他端をピン金具に係合させることでピン金具を固定するようにする。このような構成によれば、ネジ軸を回転させて挟持片をネジ軸の押圧方向に所定量移動させたときに、ピン金具係止金具によるピン金具の固定が解除されるようにすることができる。固定が解除されたピン金具は、自由に動かすことができるので、このピン金具をキー金具差込穴から退出させることで、キー金具をキー金具差込穴から取り外すことができる。
その他、アース金具に好適な構成として、ネジ軸の先端部に遊嵌されて、ネジ軸の回転に共回りすることなく接地対象を押圧する押圧片を設けることが挙げられる。例えば、後述する実施の形態に示すように、有底筒状の押圧片をネジ軸の先端に遊嵌し、押圧片の中に圧縮バネを配置する。この構成であれば、ネジ軸を回転させて押圧片を接地対象に接触させたときに、さらにネジ軸を回転させてもネジ軸が空転するので、押圧片と接地対象との間の摩擦が大きくても、ネジ軸を容易に回転させることができるし、ネジ軸が空転しても、押圧片により接地対象を挟持片側に押圧することができる。
(2) インターロック機構の構成
インターロック機構の構成としては、絶縁棒に固定される係合金具と、係合金具に係合するインターロック金具と、絶縁棒とインターロック金具とを繋ぐ係止索を使用した構成が好適である。係止索は、係合金具とインターロック金具とを係合したときに絶縁棒が収縮状態を維持する。代表的には、係止索の一端を絶縁棒に、他端をインターロック金具に固定すると良い。このとき、係止索が絶縁棒の伸長機構を跨ぐようにすることで、係合金具とインターロック金具とを係合させたときに、係止索の長さ以上に絶縁棒を伸長できないようにすることができる。例えば、絶縁棒の伸長機構として、特殊警棒のように複数の筒状部材を入れ子状にした機構を使用する場合、内周側の筒状部材に係合金具を保持させ、この筒状部材よりも外周側の筒状部材に係止索の一端を固定する。この場合、係止索の他端は、インターロック機構に固定されているため、インターロック金具と係合金具とを係合させたときに、係止索の長さ以上に絶縁棒を伸長できなくすることができる。
この係止索は、その全長が絶縁棒の収縮状態を維持する長さのものであっても良いし、長さ調節部材で絶縁棒の収縮状態を維持する長さ調節したものであっても良い。長さ調節部材は、係止索を折り返して束ねることで係止索の長さを調節するものを使用すれば良い。このような長さ調節部材を使用する場合、例えば、係止索の一端をインターロック金具に固定し、他端側を絶縁棒に設けたリングに通して折り返したときに、この折り返し長さを固定するようにすれば良い。あるいは、係止索の一端を絶縁棒に固定し、他端側をインターロック金具に設けたリングに通して折り返し、この折り返し長さを長さ調節部材で固定するようにしても良い。ここで、係止索は、絶縁棒に沿って伸びるため、絶縁棒を握るときに邪魔になる虞があるが、長さ調節部材を使用すれば、係止索の長さを、絶縁棒の伸長を制限しつつ、絶縁棒を握るときに邪魔にならない遊びを持った長さとすることができる。
さらに、係止索は、インターロック金具と係合金具との係合を解除したときに自動的に巻き取られるように構成することが好ましい。例えば、係止索を巻き取り装置から繰り出す構成とし、この巻き取り装置を絶縁棒に固定するようにする。ここで、巻き取り装置は、絶縁棒のうち、把持金具とは反対側の端部(後端部)に巻き取り装置を固定し、この巻き取り装置から繰り出される係止索の端部側をインターロック金具に接続されるように構成することが好ましい。この構成であれば、インターロック金具と係合金具との係合が解除されたときに、自動的に係止索が巻き取られ、インターロック金具を絶縁棒に固定される巻き取り装置の近傍に配置できるので作業の邪魔にならない。
また、インターロック機構のインターロック金具には、キー金具を差し込むことができるロック解除穴を設け、このロック解除穴にキー金具を差し込むことで係合金具とインターロック金具との係合を解除できるようにする。
さらに、上述したインターロック機構のインターロック金具と係合金具の好ましい構成を説明する。
まず、インターロック金具に係合する係合金具をブロック状に形成する。そして、このブロック状本体の厚さ方向に貫通する抜け止め孔と、抜け止め孔に一端が連通し、他端がブロック状本体の外方に開口するスリットを設けるようにする。このスリットは。抜け止め孔の径よりも小さい幅を有するようにする。また、この好ましい構成におけるキー金具は、キー本体と、キー本体の中間部に設けられる段部と、キー本体の先端に突出する先端部を有するように構成する。キー金具の先端部は、係合金具のスリットの幅よりも径を小さく形成する。
また、インターロック金具には、ロック解除穴に交差するように、係合金具を挿入可能な係合金具挿入穴を設ける。係合金具挿入穴とロック解除穴とを交差させることにより、係合金具挿入穴に係合金具を挿入したときに、係合金具の抜け止め孔をロック解除穴の位置に配置することができる。係合金具の抜け止め孔がこの位置に配置されるようにした理由については、後述する。
また、ロック解除穴のうち、ロック解除穴と交差する係合金具挿入穴を挟んで、ロック解除穴の開口部と反対の位置に配置され、ロック解除穴の軸方向に移動可能なロック片と、このロック片をロック解除穴の開口部方向に付勢する第三弾性体とを備える。このロック片は、抜け止め孔の内径よりも小さく、スリットの幅よりも大きな径を有する先端片を備える。
上述のような係合金具挿入穴、ロック解除穴およびロック片の構成により、係合金具がインターロック金具の係合金具挿入穴に挿入されているときは、係合金具挿入穴と交差するロック解除穴の位置にある係合金具の抜け止め孔にロック片の先端片を挿通させることができる。ここで、ロック片の先端片の径は、係合金具のスリットの幅よりも大きいため、スリットの縁部が先端片に当て止めされ、係合金具とインターロック金具とを係合させることができる。
また、係合金具とインターロック金具とが係合された状態から、ロック解除穴にキー金具が差し込まれたときには、キー金具の先端部でロック片の先端片を押圧させ、係合金具の抜け止め孔からロック片の先端片を退出させることができる。ロック片の先端片を抜け止め孔から退出させたキー金具の先端部は、ロック片の先端片の代わりに、係合金具の抜け止め穴に配置される。このとき、キー金具の先端部の径は、係合金具のスリットの幅よりも小さいので、係合金具をインターロック金具の係合金具挿入穴から着脱自在となすことができる。即ち、係合金具とインターロック金具との係合を解除させることができる。
さらに、インターロック金具と係合金具との係合が解除されているときに、ロック解除穴からのキー金具の取り外しを制限するキー動作制限機構を設けると良い。キー動作制限機構としては、係合金具挿入穴の奥に配置され、ロック解除穴の軸方向に交差する方向に進退可能な爪金具と、爪金具を係合金具挿入穴の開口方向に付勢する第四弾性体により構成する。このような構成により、係合金具挿入穴に係合金具が挿入されていないとき、即ち、ロック解除穴にキー金具が差し込まれているときは、爪金具の一部をロック解除穴に進出させて、この進出した爪金具の一部でキー金具の段部を当て止めさせることができる。その結果、ロック解除穴からキー金具を取り外せないようにすることができる。一方、係合金具挿入穴に係合金具が挿入されたときは、係合金具挿入穴の奥に配置された爪金具が、係合金具に押圧されて移動し、ロック解除穴に進出していた爪金具の一部をロック解除穴から退出させることができる。その結果、キー金具の段部を当て止めする部材がなくなり、インターロック金具のロック解除穴からキー金具を取り外すことができる。
(3) その他
キー金具は、作業中にキー金具を落としてしまわないように、絶縁棒のうち、作業者が実際に握って操作する部分に落下防止索を介して繋いでおくと良い。このようになすことにより、キー金具を落としてしまっても、落下防止索を手繰り寄せることで、キー金具を回収することができる。また、キー金具は、インターロック機構に繋いでいても良い。インターロック金具も常に作業者の近傍に存在するので、キー金具を回収し易い。この落下防止索も、上述した係止索と同様に、落下防止索を自動的に巻き取る巻き取り装置から繰り出されるようにすることが好ましい。落下防止索の巻き取り装置は、絶縁棒に固定すると良く、より好ましくは、絶縁棒の後端に固定すると、取り付け状態にないキー金具を常に手元に置くことができるので、次にキー金具を使うときに便利である。
本発明の接地用具によれば、接地用具を取り付けて導電部材に流れる電流を接地へ逃がす手順、および、接地用具を取り外して接地を解除する手順の両方の手順を正しい手順に限定させることができる。従って、接地用具の取り付け、取り外し手順を誤ることによる感電事故を確実に防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明の接地用具1の概略構成図である。接地用具1は、伸縮自在の絶縁棒2と、絶縁棒2の先端に取り付けられた把持金具3と、接地線4を介して把持金具3に接続されたアース金具5とを備える。また、本発明の接地用具1は、インターロック金具6を備えており、このインターロック金具6は、絶縁棒2の先端側で、把持金具3の根元付近に保持されたロックプレート(係合金具)9に係合されている。インターロック金具6からは落下防止索79が延びており、索の先端にキー金具7が取り付けられている。そして、このキー金具7は、前述のアース金具5のキー金具差込孔(第一キー金具取付部)に差し込まれている。インターロック金具6からは、さらに、係止索8が延びており、絶縁棒2の後端側にある石突き金具28に係止されている。この係止索8は、石突金具28とインターロック金具6との間の距離とほぼ同じ長さである。そのため、インターロック金具6がロックプレート9と係合している限り、絶縁棒2を伸ばすことができないようになっている。
以下、本発明の接地用具の構成部材を説明し、次いで、本発明接地用具の取り付け、取り外し手順を説明する。
[絶縁棒]
絶縁棒2は、図2(A)に示すように、4つの円筒状部材21〜24を入れ子状にして形成されており、円筒状部材21の内周側に配置される円筒状部材22〜24を繰り出すことで伸長させることができるようになっている。なお、絶縁棒2は、公知の構造により、円筒状部材22、23および24が、それぞれ円筒状部材21、22および23から完全に抜けてしまわないようになっている。
この絶縁棒2の先端にある円筒状部材24には、ロックプレート9のロックリング9r(図1、図2(D)を参照)を嵌合できるリング溝2gが設けられている。また、絶縁棒2の後端には、石突き金具28が設けられている。石突き金具28は、リング状であり、図1に示すように、係止索8の一端が接続されている。係止索8の他端は、インターロック金具6に接続されており、インターロック金具6とロックプレート9との係合が解除されても、インターロック金具6は、絶縁棒2と繋がった状態である。従って、作業者が誤ってインターロック金具6を手元から落としてしまっても、係止索8を手繰り寄せることでインターロック金具6を回収することができる。
[把持金具]
把持金具3は、図1に示すように、絶縁棒2の先端にジョイントjを介して取り付けられて、電線や電線に取り付けられた被接地金具などの導電部材を把持する部材である。把持金具3を絶縁棒2に接続するジョイントjは、公知のユニバーサルジョイントを使用した。このユニバーサルジョイントにより、把持金具をジョイントの可動範囲内で屈曲させることができる。なお、ユニバーサルジョイントの他に、公知のボールジョイントを使用してもかまわない。
把持金具3は、図2(B)に示すように、絶縁棒2の先端に固定される固定把持片31と、固定把持片31の先端側に設けられる軸部33を介して回転自在に支持される可動把持片32とを有する。この把持金具3は、導電部材を把持するときに導電部材を引っ掛けるようにするため、フック型と呼ばれる。その他、特許文献1の図1に示すようなチューリップ型の把持金具であってもかまわない。なお、固定把持片31には、接地線の端部を接続する接地線取付台座311と、接地線を挿通させて接地線の引き出し方向を規定する接地線引出孔312とが設けられている。
[キー金具]
キー金具7は、図2(C)に示すように、略円筒状の部材であり、胴部7bと、胴部7bよりも径の小さな溝部7gと、円錐台形状のフランジ部(段部)7fと、先端部7tとを有する。なお、先端部7tの径は、後述するロックプレート9の抜け止め孔9hの内径よりも小さく、ロックプレート9のスリット9sの幅よりも小さい(図2(D)を参照)。
キー金具7は、胴部7bの後端に設けられたリング7rおよびリング7rに接続される落下防止索79を介してインターロック金具6に接続されている(図1を参照)。インターロック金具6は、すでに述べたように係止索8を介して絶縁棒2の石突き金具28に接続されており、常に作業者の近傍にある。従って、インターロック金具6に接続されるキー金具7は、仮に手元から落としてしまって場合でも、落下防止索79を手繰り寄せることで、容易に回収することができる。
なお、キー金具は、アース金具とインターロック金具のどちらに取り付けているかを目視で確認し易くするために着色してある。キー金具の色は任意に選択できるが、赤やオレンジなどの暖色系や、蛍光色などの目立つ色が好ましい。
[アース金具]
アース金具5は、図3(図3(A)は正面、(B)は上面、(C)は側面から見た部分断面図)に示すように、金具本体51と、挟持板(挟持片)53と、蝶ネジ(ネジ軸)52とを備える。金具本体51は、上片510と下片511と側片512と背片513とが一体になって形成されており、上片510と下片511とは対向するように背片513で連結され、側片512は上片510と背片513の側方に連結されている。上片510には蝶ネジ52が貫通されており、蝶ネジ52の先端に設けられる押圧片52tが下片511と対向するようになっている。また、下片511と蝶ネジ52の押圧片52tとの間に挟持板53が配置されている。挟持板53は、側片512の下端に配置することができると共に、背片513と干渉しないような形状を有し、位置決めピン531により下片511に下端に位置決めされている。この位置決めピン531の外周には圧縮バネ(第一弾性体)53sが配置されており、挟持板53は上片510の方向(図3(A)および(C)の上方)に押圧されている。これら金具本体51に設けられる蝶ネジ52、挟持板53および圧縮バネ53sからなる締付機構により、挟持板53と蝶ネジ52の押圧片52tとの間に接地対象を配置して、蝶ネジ52を締め付けた場合、挟持板53は下片511方向に移動するが、圧縮バネ53sの弾性により接地対象を押圧することができるので、挟持板53と蝶ネジ52の押圧片52tとの間で接地対象を締め付けることができる。その結果、接地対象にアース金具5を強固に固定することができる。
ここで、本例における押圧片52tは、図3(A)に示すように、ネジ軸52の軸部52aの先端に遊嵌される構成である。押圧片52tは、円筒状の部材に底板を溶接した構成であり、底板とは反対側に内周側に突出するフランジを有する。また、軸部52aの端部側には、軸部52aの外周側に突出するフランジ52fが備わっている。この押圧片52tを軸部52aの先端に設けるには、まず円筒部材に軸部52aを嵌め込んで、円筒部材のフランジと軸部52aのフランジ52fとを係合させる。次に、軸部52aの先端に圧縮バネ(弾性体)52sを配置して、円筒部材の底部に底板を溶接する。そして、押圧片52tを遊嵌した軸部52aを金具本体の上片510に螺合したら、軸部52aに頭部を溶接する。上述のように構成される押圧片52tは、軸部52a(ネジ軸52)の回転に伴い接地対象に接触したときに、押圧片52tの底板と接地対象との摩擦により回転が止まる。さらに、ネジ軸52aを回転させると、ネジ軸52aは空転するが、このとき、軸部52aの先端は圧縮バネ52sを介して押圧片52tを押し下げるので、押し下げられた押圧片52tが、接地対象を押圧することができる。
金具本体51の上片510には、側片512の側方(図3(A)および(B)の紙面左方向)から上片510の内部に向かって(図3(A)および(B)の紙面右方向に向かって)キー金具差込穴(第一キー金具取付部)57が設けられており、接地作業を行なう前の接地用具1では、このキー金具差込穴57にキー金具7が差し込まれている。キー金具差込穴57は、キー金具7の胴部7bの外径にほぼ一致する内径を有する太径部57wと、太径部57wに連続して設けられ、太径部57wよりも内径の小さな細径部57nとを有する。細径部57nの一部は、蝶ネジ52の軸部52aの一部に交差するように設けられており、蝶ネジ52の軸部52aの一部が、キー金具差込穴57の細径部57n内に突出している。また、この蝶ネジ52は、その軸部52aの一部を切り欠いて形成した切り欠き面52pを有しており、蝶ネジ52を回転させることにより、切り欠き面52pを細径部57n内に露出させることができるようになっている。この蝶ネジ52の切り欠き面52pは、蝶ネジ52の軸部52aの軸方向にある程度の長さを有し、その一部が上片510から露出しているので、切り欠き面52pの位置を確認することができる。なお、蝶ネジ52の頭部に、切り欠き面52pの位置を示すマーカーを設けてもかまわない。
キー金具差込穴57の細径部57nには、回り止め片(回り止め部材)54が配置されている。回り止め片54は、本体片54bと、本体片54bよりも径の小さな先端片54tからなる。回り止め片54の本体片54bとキー金具差込穴57の底部57bとの間には圧縮バネ(第二弾性体)54sが配置されており、回り止め片54は、圧縮バネ54sの弾性により、キー金具7をキー金具差込穴57から押し出す方向に押圧している。これら蝶ネジ52の切り欠き面52p、回り止め片54および圧縮バネ54sは、後段で詳述するように、キー金具7のキー金具差込穴57への差し込み時にのみ締付機構による締め付け動作を可能な状態にする締付動作制限機構である。
金具本体51の側片512には、キー金具差込孔57に直交する方向に、側片512の背方(図3(B)の紙面上方)からキー金具差込穴57に貫通するピン金具配置穴が設けられており、このピン金具配置穴にピン金具55が配置されている。ピン金具55は、ピン先端部55tとピンフランジ部55fとピン溝部55gとを有する。ピン金具55を押し込むことでピン先端部55tをキー金具差込穴57の内部に進出させることができる。一方、ピン金具55を引っ張った場合、ピン金具55のピン先端部55tをキー金具差込穴57から退出させることができる。このとき、ピンフランジ部55fが当て止めとなってピン金具55が抜け落ちないようになっている。ピン金具55のピン溝部55gについては後述する。
キー金具7がキー金具差込穴57に差し込まれた状態である本図では、ピン金具55が押し込まれており、ピン金具55のピン先端部55tがキー金具7のフランジ部7fに係合して、キー金具7を係止している。従って、上述のように、回り止め片54がキー金具7を押圧しても、キー金具7がキー金具差込穴57から押し出されないようになっている。
金具本体51の側片512には、側片512の下端面(図3(A)および(C)の下方)からピン金具配置穴に貫通する貫通孔が設けられている。貫通孔は、ピン金具配置穴に直交しており、ピン金具係止金具56が挿通されている。ピン金具係止金具56のうち、ピン金具55側の端部は、ペンシルダウン状に形成されている。ペンシルダウン部56tは、ピン金具55のピン溝部55gに嵌合して、ピン金具55を引っ張ることができないようにしている。従って、ピン金具係止金具56のペンシルダウン部56tがピン金具55の溝部55gから外れない限り、ピン金具55を引っ張ってキー金具7をキー金具差込穴57から抜くことができない。
一方、ピン金具係止金具56のうち、挟持板53側の端部にはネジ溝が形成されており、挟持板53にナットnで固定されている。従って、蝶ネジ52により接地対象を締め付けて挟持板53が図3(A)および(C)の下方に移動したときに、ピン金具係止金具56も下方に移動するようになっている。これら、ピン金具55およびピン金具係止金具56は、後段で詳述するようにキー金具の着脱動作を制限する第一キー動作制限機構である。
その他、金具本体51の下片511には、接地線を接続することができる接続部514が設けられており、上述した把持金具から接地線を介してアース金具へと導電経路を形成している。
[ロックプレート]
ロックプレート9は、図2(D)および図5に示すように、後述するインターロック金具6へのキー金具の抜き差しにより、インターロック金具6に対して係脱する矩形板状の部材である。ロックプレート9は、その厚さ方向に貫通する抜け止め孔9hと、抜け止め孔9hに連続して板の矩形短辺方向に開口するスリット9sとを有する。スリット9sのうち、開口部近傍は、角部が切り欠かれている。また、ロックプレート9には、ロックリング9rが設けられており、ロックリング9rが図1に示すように絶縁棒2の先端側のリング溝2gに嵌合されている。
[インターロック金具]
インターロック金具6は、図5に示すように、上述のロックプレート9を挿入するプレート挿入穴(係合金具挿入穴)61が設けられており、接地作業を行なう前の接地用具1では、このプレート挿入穴61にロックプレート9が挿入されている。プレート挿入穴61は、ロックプレート9の外形にほぼ一致する矩形状の穴である。また、インターロック金具6には、プレート挿入穴61に直交して交差するようにロック解除穴(第二キー金具取付部)67が設けられている。即ち、ロック解除穴67の一部と、プレート挿入穴61の一部とが供用されている。
ロック解除穴67は、キー金具7を差し込むための穴である。ロック解除穴67のうち、開口部からプレート挿入穴61までの部分は、キー金具の胴部の外径にほぼ等しい太径部67wである。また、プレート挿入穴61よりも奥には太径部67wよりも径の小さな狭窄部67vn、狭窄部67vnよりもさらに奥には、狭窄部67vnよりも径が大きいが太径部67wよりは径の小さな細径部67nが設けられている。
ロック解除穴67の細径部67nには、ロック片62が配置されている。ロック片62は、ロック片胴部62bと、ロック片胴部62bよりも径の小さなロック片先端部62tとからなる。ロック片62の胴部62bとロック解除穴67の底部67bとの間には圧縮バネ(第三弾性体)62sが配置されており、ロック片62は、圧縮バネ62sの弾性により、ロック解除穴67の開口部方向に押圧されている。ロックプレート9がプレート挿入穴61に挿入された状態である本図では、圧縮バネ62sに押圧されたロック片62の先端部62tがロックプレート9の抜け止め孔9hに差し込まれた状態になっている。このとき、ロック片62の先端片62tの外径は、上述したロックプレート9の抜け止め孔9hの内径よりも小さく、スリット9sの幅よりも大きく形成されているため、ロックプレート9をプレート挿入穴61から外そうとしたときに、先端片62tが抜け止め孔9hとスリット9sとの境界部分であるスリットの縁に引っ掛かって、ロックプレート9をプレート挿入穴61から外すことができないようになっている(図5(A)を参照)。
また、インターロック金具6には、ロックプレート9の係脱に伴って、プレート挿入穴61の方向(図5(B)の左右方向)に移動可能な爪金具63が設けられている。爪金具63は、矩形状の板状部63pと、板状部63pの対向する両端から板状部63pに直交する方向に突出する突片63u,63dとを有する。2つの突片のうち、一方(図面の上方の上部突片63u)は、爪金具63を配置する空間からロック解除穴67に貫通される横穴6hに挿通され、爪金具63に移動に伴ってロック解除孔67に進出したり退出したりする。また、板状部63pの中央から突片63u,63dと反対側に突出する爪胴部63bとを有する。爪胴部63bの端部には圧縮バネ(第四弾性体)63sが設けられており、爪金具63は、プレート挿入穴61の開口部に向かって押圧されている。これら爪金具63および圧縮バネ63sは、後段で詳述するように、ロックプレート9とインターロック金具6との係合解除状態のときに、キー金具7の取り外しを制限する第二キー動作制限機構である。
ここで、インターロック金具6とロックプレート9とが係合状態にある本図では、インターロック金具6のプレート挿入穴61に、ロックプレート9が挿入されており、ロックプレート9の先端が爪金具63の板状部63pの中央を押圧している。即ち、爪金具63が押圧され、爪金具63の上方の上部突片63uがロック解除穴67から退出している。
[接地用具の取り付け手順]
本発明の接地用具を使用して接地作業を行なうときは、次の[1]〜[6]の手順に従う。
[1] アース金具を接地対象に固定する
[2] キー金具をアース金具から取り外す
[3] キー金具をインターロック金具に差し込み、ロックプレートとインターロック金具との係合を解除する
[4] 絶縁棒を伸長する
[5] 把持金具で導電部材を把持する
[6] 架空送電線での作業を行なう
なお、本発明の接地用具は、キー金具を使用した相互ロック機構が、接地用具の各構成の動作を制限するので、上記の手順以外で、接地作業を行なうことができない。
[1] アース金具を接地対象に固定する
キー金具が差し込まれた状態のアース金具を接地対象に固定する。図3を参照してすでに説明したように、接地対象に固定する前のアース金具5からキー金具7を抜くことはできない。そのため、インターロック金具にキー金具を差し込んで絶縁棒を伸長させることができない。つまり、現時点で、作業者の可能な操作をアース金具の取り付けに限定させることができる。
アース金具5を接地対象に接続する場合、まず初めに挟持板53と蝶ネジ52の押圧片52tとの間に接地対象を配置する。接地対象は、例えば、架空送電線が設けられる鉄塔の鉄骨などである。
次に、図4(A)に示すように、蝶ネジ52を回転させて蝶ネジ52を図の下方に送り出す。送り出された蝶ネジ52の先端に設けられる押圧片52tは、接地対象obを介して挟持板53を押圧して、挟持板53を下方に移動させる。挟持板53が下方に移動した場合、下片511と挟持板53との間に配置された圧縮バネ53sの弾性により、蝶ネジ52の押圧片52tと挟持板53とに挟まれた接地対象obが締め付けられる、即ち、アース金具5が非接地対象obに固定される。このとき、挟持板53に固定されるピン金具係止金具56は、挟持板53と共に下方に移動し、そのペンシルダウン部56tがピン金具55のピン溝部55gから外れる。従って、ピン金具55を引っ張ってみて、ピン金具55を引っ張ることができれば、接地対象obを十分に締め付けて、アース金具5を接地対象obに固定できていることが判る。
[2] キー金具をアース金具から取り外す
アース金具5で接地対象obを締め付けた状態からピン金具係止金具56による固定が解除されたピン金具55を引っ張ると、今度は、図4(B)に示すように、ピン金具55によるキー金具7の固定が解除される。固定が解除されたキー金具7は、圧縮バネ54sの弾性力が作用している回り止め片54に押し出されて、キー金具差込穴57から抜き取ることができる。ピン金具55を引っ張るときは、切り欠き面52pのうち、上片510から露出している部分を見て、切り欠き面52pがキー金具差込穴57に面していることを確認するとことが好ましい。なお、蝶ネジ52の頭部にマーカーを設けているのであれば、マーカーの位置から切り欠き面52pがキー金具差込穴57に面していることを確認しても良い。
一方、キー金具7を押し出した回り止め片54は、キー金具差込穴57の太径部57w側に進出する。このとき、回り止め片54の本体片54bが、軸部52aの切り欠き面52pと対向する位置に配置される。この状態で、蝶ネジ52を回転させようとした場合、軸部52aの切り欠き面52pが回り止め片54の側面(当接面)に当接するので、蝶ネジ52を回転させることができない。従って、キー金具7を抜き取ったアース金具5は、キー金具7を再びキー金具差込穴57に差し込まない限り、接地対象obから取り外すことができない。
なお、この手順[2]において、切り欠き面52pが必ずしもキー金具差込穴57に面していない状態でキー金具7を取り外しても良い場合がある。切り欠き面52pがキー金具差込穴57に面していない状態でキー金具7を取り外したとき、圧縮バネ54sに押圧された回り止め片54は、軸部52aのうち、切り欠き面52pで無い面に接触する。この状態から蝶ネジ52を回転させると、切り欠き面52pがキー金具差込孔57に面すると同時に、回り止め片54が切り欠き面52pと対向する位置に進出し、蝶ネジ52の回転を抑制する。即ち、切り欠き面52pがキー金具差込穴57に面していない状態でも、蝶ネジ52を1回転以上させることはできない。そのため、一回転未満の蝶ネジ52の回転で、接地対象obからアース金具5が外れなければ、特に、切り欠き面52pの面している向きは問われない。
[3] キー金具をインターロック金具に差し込み、ロックプレートとインターロック金具との係合を解除する
次に、インターロック金具のロック解除穴にキー金具を差し込む。図6に示すように、キー金具7をロック解除穴67に差し込んだとき、キー金具7の先端部7tがロック片62のロック片先端部62tを押圧する。押圧されたロック片の先端部62tは、ロックプレート9の抜け止め孔9hから退出し、この抜け止め孔9hにキー金具7の先端部7tが進出する。ここで、キー金具7の先端部7tの外径は、ロックプレート9のスリット9sの幅よりも小さいため、爪金具63に押圧されているロックプレート9がプレート挿入穴61から押し出される。ロックプレート9を押し出した爪金具63は、図6の右方向に移動し、爪金具63の上部突片63uがロック解除穴の太径部67wの内部に進出する。このとき、上部突片63uは、キー金具7の溝部7gの位置に突出し、キー金具7をロック解除穴67から抜こうとしたときに、キー金具7のフランジ部7fを当て止めして、キー金具7をロック解除穴67から抜けないようにする。つまり、キー金具7の先端部7tが、ロック片62の先端部62tに押圧されても、キー金具7がロック解除穴67から抜けることがない。
[4] 絶縁棒を伸長する
ロックプレート9とインターロック金具6との係合が解除されたことで、絶縁棒2を伸長することができるようになる。絶縁棒2は、図2(A)を参照してすでに述べたように複数の筒状部材21〜24を入れ子状に構成した部材であり、入れ子22〜24を繰り出すことによって伸長することができる。接地作業を行なう作業者は、この入れ子状の筒状部材のうち、最も外周側にある筒状部材21を操作する。ここで、インターロック金具のナス型リング64e(図5および図6を参照)を石突き金具28に固定し、絶縁棒2を操作するときに、インターロック金具6が作業の邪魔にならないようにする。
[5] 把持金具で導電部材を把持する
絶縁棒を伸長した接地用具を操作して、絶縁棒の先端に設けられた把持金具に導電部材を把持させる。このとき、すでにアース金具が接地対象に接続されており、仮に、把持金具に電流が流れても、把持金具から接地線、アース金具を介して、接地対象に電流を逃がすことができる。把持金具で導電部材を把持させるときは、把持金具を導電部材に引っ掛けるようにして、把持金具の開口部に導電部材を案内する。なお、本例の把持金具3は、図1に示すように、絶縁棒2の先端にユニバーサルジョイントjを介して取り付けられており、ジョイントjの可動範囲内で屈曲自在である。
[6] 架空送電線での作業を行なう
上述の[1]〜[5]の操作により、適正に接地作業が終了しているので、接地をした架空送電線の保守などの作業を安全に行なうことができる。
[接地用具の取り外し手順]
架空送電線での作業が終了した後は、以下の手順により、接地用具を取り外す作業を行なう。
[7] 導電部材から把持金具を外す
[8] 絶縁棒を短縮して、ロックプレートとインターロック金具を係合させる
[9] インターロック金具からキー金具を抜き取る
[10] アース金具にキー金具を差し込み、アース金具を接地対象から外す
なお、すでに説明した接地用具の各構成により、上記手順以外で接地用具を取り外すことはできない。
[7] 導電部材から把持金具を外す
接地を行なっている状態では、図6に示すように、インターロック金具6にキー金具7が差し込まれており、このキー金具7をインターロック金具6から取り外すことができない。つまり、アース金具5にキー金具7を差し込むことができないため、図4(B)に示すように、蝶ネジ52を回転させてアース金具5を接地対象obから取り外すことができない。従って、この時点における作業者の可能な操作を導電部材から把持金具を外す操作に限定させることができる。なお、アース金具にキー金具が差し込まれていない状態が視覚的に確認できるので、作業者が接地対象からアース金具を取り外そうとしてアース金具に触れることも防止できる。
[8] 絶縁棒を短縮して、ロックプレートとインターロック金具を係合させる
導電部材から把持金具を外した後も、まだ、インターロック金具からキー金具を抜くことができないため、作業者の可能な操作を、絶縁棒を短縮させる操作に限定させることができる。
[9] インターロック金具からキー金具を抜き取る
絶縁棒を短縮したら、係止索により動かせる範囲が限定されていたインターロック金具を、ロックプレートに係合させることができるようになる。そこで、ロックプレートをインターロック金具のプレート挿入穴に挿入する。
図5に示すように、挿入されたロックプレート9は、その先端で爪金具63を奥に押し込む。このとき、ロック解除穴67に進出していた爪金具63の上部突片63uがロック解除穴67から退出することで、キー金具の係合が解除される。係合が解除されたキー金具は、ロック片62に押圧されてロック解除穴67から押し出される。そして、キー金具を押し出したロック片62の先端部62tがロックプレート9の抜け止め孔9hに進出し、ロックプレート9とインターロック金具6が係合される。
[10] アース金具にキー金具を差し込み、アース金具を接地対象から外す
最後に、キー金具をアース金具のキー金具差込穴に差し込んで、アース金具を接地対象から外す。図3(A)および(B)に示すように、差し込まれたキー金具7の先端部7tは、回り止め片54の先端片54tを押圧して、回り止め片54をキー金具差込穴57の奥(底部57b側)に押し込む。押し込まれた回り止め片54の本体片54bは、蝶ネジ52の軸部52aの切り欠き面52pに対向しない位置に移動する。そのため、軸部52aの切り欠き面52pが、本体片54bの側面に当て止めされることがないため、蝶ネジ52を回転させることができる。
キー金具7を差し込んだ後、ピン金具55を押し込んで、ピン金具55のピン先端部55tをキー金具差込穴57の太径部57wに突出させ、ピン先端部55tがキー金具7のフランジ部7fを当て止めするようにする。このピン金具55により、キー金具7が回り止め片54に押圧されてもキー金具7がキー金具差込穴57から抜けないようにすることができる。
ピン金具55を押し込んだ状態から蝶ネジ52を緩める方向に回転させる。蝶ネジ52を弛めて接地対象の締め付けが弛むに伴って、下片511と挟持板53との間に配置された圧縮バネ53sの弾性により、挟持板53が上片510の方向(図3(A)および(B)の上方)に移動する。このとき、挟持板53の移動に伴ってピン金具係止金具56がピン金具55に向かって進出する。そして、挟持板53がアース金具5の側片512に当接したときに、ピン金具係止金具56のペンシルダウン部56tがピン金具55のピン溝部55gに嵌合して、ピン金具55を引っ張れないようにする。つまり、アース金具5のキー金具差込穴57からキー金具7を抜くことができないようになる。
以上、説明したように、本発明の接地用具は、取り付け、取り外し手順が適正な手順に限定されているため、取り付け、取り外し手順を誤ることがない。従って、作業者の感電事故を防止することができる。
<変形例>
係止索と落下防止索を自動巻き取り装置から繰り出す構成とした接地用具について以下に説明する。なお、以下に説明する構成以外は、上記した実施の形態と同一の部材を使用しているので、重複する構成については同一符号を付して説明を省略する。
図7は、本例の接地用具の概略構成図である。但し、図7では、絶縁棒の先端に固定される把持金具を省略している。
図に示すように、本例の接地用具では、絶縁棒2の後端に設けられる石突き金具28に2つの巻き取り装置70,80が固定されている。巻き取り装置70からは落下防止索79が繰り出され、巻き取り装置80からは係止索8が繰り出されている。
巻き取り装置70から繰り出される落下防止索79の端部は、キー金具7に固定されており、キー金具7がアース金具にもインターロック金具6にも差し込まれていないときには、落下防止索79が巻き取り装置70に巻き取られる。そのため、キー金具7は、他の金具に差し込まれていないときには、常に絶縁棒2の後端にある、即ち、作業者の手元にあることになるので、キー金具7を紛失する虞がないし、次にキー金具7を使用するときに便利である。
一方、巻き取り装置80から繰り出される係止索8は、インターロック金具6のリング状接続金具(図5の符号64を参照)で折り返され、長さ調節部材85により折り返し長さを固定されている。ここで、係止索8は、図の状態で目一杯引き出された状態にあり、これ以上繰り出すことができないようになっているので、インターロック金具6と係合金具9とが係合されているかぎりは、絶縁棒2を伸長することはできない。この巻き取り装置80により、係合が解除されたインターロック金具6は、絶縁棒2の後端に自動的に配置されるので、作業の邪魔とならない。
なお、長さ調節部材85により係止索8の長さを適宜調節できるので、巻き取り装置80は、装置に巻き取られている索の長さが予め決まっている汎用の巻き取り装置を使用できる。また、係止索8の折り返し長さを調節して、係止索8を、絶縁棒2の伸長を制限しつつ、絶縁棒2を握るときに邪魔とならない遊びを持った長さにしても良い。
本発明の接地用具は、架空送電線の保守作業などに好適に利用可能である。
図1は、本発明接地用具の概略構成図であり、図中の円内は、インターロック金具近傍の部分拡大図である。 図2(A)は、絶縁棒の概略構成図、図2(B)は、把持金具の概略構成図、図2(C)は、キー金具の概略構成図、図2(D)は、ロックプレートの概略構成図を示す。 図3は、アース金具の部分断面図であって、(A)は正面図であって、(B)は上面図、(C)は側面図である。 図4(A)はアース金具で接地対象を締め付けたときのアース金具の内部の状態を正面から見た説明図であり、図4(B)は図4(A)の状態からさらにキー金具を取り外すときの内部の状態を上面から見た説明図である。 図5(A)は、インターロック金具の上面図、図5(B)は、インターロック金具を正面から見たときの部分断面図である。 図6は、インターロック金具にキー金具を差し込んだときのインターロック金具の内部の状態を示す説明図である。 図7は、変形例に示す接地用具の概略構成図である。但し、把持金具は省略している。 図8は、従来の接地用具の概略構成図である。
符号の説明
1 接地用具 ob 接地対象
2 絶縁棒 21,22,23,24 円筒状部材 2g リング溝 28 石突き金具
3 把持金具 31 固定把持片 32 可動把持片 33 軸部 j ジョイント
311 接地線取付台座 312 接地線引出孔
4 接地線
5 アース金具
51 金具本体 510 上片 511 下片 512 側片 513 背片 514 接続部
52 蝶ネジ 52a 軸部 52t 押圧片 52p 切り欠き面
52s 圧縮バネ 52f フランジ
53 挟持板 531 位置決めピン 53s 圧縮バネ n ナット
54 回り止め片 54b 本体片 54t 先端片 54s 圧縮バネ
55 ピン金具 55g ピン溝部 55f ピンフランジ部 55t ピン先端部
56 ピン金具係止金具 56t ペンシルダウン部
57 キー金具差込穴 57w 太径部 57n 細径部 57b 底部
6 インターロック金具
61 プレート挿入穴 6h 横穴
62 ロック片 62b ロック片胴部 62t ロック片先端部 62s 圧縮バネ
63 爪金具 63b 爪胴部 63p 板状部
63u 上部突片 63d 下部突片 63s 圧縮バネ
64 接続金具 64e ナス型リング
67 ロック解除穴 67w 太径部 67n 細径部 67vn 狭窄部 67b 底部
7 キー金具 7b 胴部 7g 溝部 7f フランジ部 7t 先端部
7r リング 70 巻き取り装置 79 落下防止索
8 係止索 80 巻き取り装置 85 長さ調節部材
9 ロックプレート 9h 抜け止め孔 9s スリット 9r ロックリング
100 接地用具 200 導電部材
101 絶縁棒 102 把持金具 103 接地線 104 アース金具

Claims (13)

  1. 伸縮自在の絶縁棒と、
    絶縁棒の先端に取り付けられて導電部材を把持する把持金具と、
    把持金具に接地線を介して接続されるアース金具とを有し、導電部材に流れる電流を接地へ逃がす接地用具であって、
    接地用具は、
    絶縁棒の伸長動作を制限するインターロック機構と、
    アース金具とインターロック機構とに着脱可能なキー金具とを備え、
    アース金具は、接地対象を締め付ける締付機構と、キー金具を取り付ける第一キー金具取付部と、締付機構の締め付け動作を制限する締付動作ロック機構と、第一キー金具取付部からのキー金具の着脱を制限する第一キー動作制限機構とを有し、
    締付動作ロック機構は、キー金具を第一キー金具取付部に取り付けたときに、締付機構による締め付け動作を可能な状態にし、
    第一キー動作制限機構は、締付機構の締め付け量が所定の量より大きくなったときに、第一キー金具取付部からキー金具を取り外すことができるように構成され、
    インターロック機構は、キー金具を取り付ける第二キー金具取付部を有し、
    キー金具の第二キー金具取付部への取り付けにより、絶縁棒の伸長動作を行なえるロック解除状態になるように構成されていることを特徴とする接地用具。
  2. インターロック機構は、さらに、第二キー金具取付部からのキー金具の着脱を制限する第二キー動作制限機構を有し、
    第二キー動作制限機構は、ロック解除状態のときには、第二キー金具取付部からキー金具を取り外すことができないように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の接地用具。
  3. ース金具は、アース金具本体を備え、
    このアース金具本体に設けられる第一キー金具取付部は、キー金具を差し込み可能なキー金具差込穴であることを特徴とする請求項1または2に記載の接地用具。
  4. キー金具は、
    キー本体と、キー本体の中間部に形成される段部とを有し、
    アース金具の締付機構は、
    周面の一部がキー金具差込穴に露出するようにアース金具本体に対して進退自在に螺合し、先端部分で接地対象を押圧するネジ軸と、
    接地対象を挟んでネジ軸の先端部分と対向する位置に配置され、接地対象が押圧される方向に移動可能なようにアース金具本体に支持される挟持片と、
    挟持片とネジ軸との間に挟まれる接地対象を締め付ける方向に挟持片を付勢する第一弾性体とを有し、
    締付動作ロック機構は、
    ネジ軸の周面の一部を切り欠いて形成した切り欠き面と、
    キー金具差込穴の内部に配置され、前記切り欠き面に当接することでネジ軸の回転を制限する当接面を有する回り止め部材と、
    回り止め部材をキー金具差込穴の開口方向に付勢する第二弾性体とを有し、
    前記回り止め部材は、キー金具をキー金具差込穴に差し込んだときに、キー金具に押圧されて前記当接面が切り欠き面と当接しない位置に移動するように構成され、
    第一キー動作制限機構は、
    キー金具差込穴の内部に進退可能なようにアース金具本体に取り付けられて、キー金具の段部に係合することでキー金具がキー金具差込穴から抜けないように固定するピン金具と、
    ピン金具に対して進退可能なように、一端が挟持片に固定され、他端がピン金具に係合することによりピン金具を固定するピン金具係止金具とを有し、
    前記挟持片が所定量移動することにより、ピン金具係止金具とピン金具との係合が解除されるように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の接地用具。
  5. ネジ軸の先端部分に遊嵌されて、ネジ軸の回転に共回りすることなく接地対象を押圧する押圧片を備えることを特徴とする請求項4に記載の接地用具。
  6. ネジ軸のうち、アース金具から突出する位置に、切り欠き面が向いている方向を示すマーカーが設けられていることを特徴とする請求項4または5に記載の接地用具。
  7. ンターロック機構は、
    絶縁棒に固定される係合金具と、
    キー金具を差し込むことができる第二キー金具取付部であるロック解除穴を有し、係合金具に係合するインターロック金具と、
    絶縁棒とインターロック金具とを連結し、係合金具とインターロック金具とが係合したときに絶縁棒が収縮状態を維持する係止索とを備え、
    ロック解除穴にキー金具を差し込むことで、係合金具とインターロック金具との係合を解除することができるように構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の接地用具。
  8. 係合金具は、
    ブロック状本体と、
    ブロック状本体を貫通する抜け止め孔と、
    一端が抜け止め孔に連通し、他端がブロック状本体の外方に開口し、抜け止め孔の径よりも小さい幅のスリットとを有し、
    キー金具は、
    キー本体と、
    キー本体の中間部に設けられる段部と、
    キー本体の先端に突出し、前記スリットの幅よりも径の小さな先端部とを有し、
    インターロック金具は、
    ロック解除穴に交差し、係合金具を挿入可能な係合金具挿入穴と、
    ロック解除穴の開口部と係合金具挿入穴を挟んで反対の位置に配置され、キー金具の挿脱に伴ってロック解除穴の軸方向に移動可能なロック片と、
    このロック片をロック解除穴の開口部方向に付勢する第三弾性体とを有し、このロック片は、抜け止め孔の内径よりも小さく、スリットの幅よりも大きな径を有する先端片を有しており、
    ロック解除穴へのキー金具の差し込みによりロック片を後退させて係合金具をインターロック金具から着脱可能状態にすることを特徴とする請求項7に記載の接地用具。
  9. さらに、係合金具とインターロック金具との係合が解除されているときに、ロック解除穴からのキー金具の取り外しを制限するキー動作制限機構とを備え、
    キー動作制限機構は、
    係合金具挿入穴の奥に配置され、ロック解除穴の軸方向と交差する方向に進退可能な爪金具と、
    爪金具を係合金具挿入穴の開口方向に付勢する第四弾性体とを有し、
    係合金具とインターロック金具との係合の解除により、ロック解除穴の内部に爪金具の一部が進出してキー金具の段部に係合することでキー金具がロック解除穴から抜けないようにし、
    係合金具を係合金具挿入穴に挿入して爪金具を押圧することにより、爪金具の一部をロック解除穴から退出させることでキー金具をロック解除穴から取り外せるように構成されていることを特徴とする請求項8に記載の接地用具。
  10. 係止索を折り返して束ねることで係止索の長さを調節する長さ調節部材を備えることを特徴とする請求項7〜9の何れか一項に記載の接地用具。
  11. 絶縁棒のうち、把持金具とは反対側の端部に固定され、係止索を自動的に巻き取る巻き取り装置を備えることを特徴とする請求項7〜10の何れか一項に記載の接地用具。
  12. キー金具を絶縁棒に連結する落下防止索と、
    落下防止索を自動的に巻き取る巻き取り装置を備えることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の接地用具。
  13. キー金具が着色されていることを特徴とする請求項1〜12の何れか一項に記載の接地用具。
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