JP4953091B2 - コンデンサチップ及びその製造方法 - Google Patents

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関連出願との関係
この出願は、米国法典第35巻第111条(b)項の規定に従い、2005年12月21日に提出した米国仮出願第60/752,045の出願日の利益を同第119条(e)項(1)により主張する同第111条(a)項の規定に基づく出願である。
本発明はコンデンサチップ及びその製造方法、特に積層型固体電解コンデンサ及びその製造方法に関する。
近年、電気機器のデジタル化、パーソナルコンピュータ等の電子機器の小型化・高速化に伴い、小型で大容量のコンデンサ、高周波領域において低インピーダンスのコンデンサが要求されている。最近では、電子伝導性を有する導電性重合体を固体電解質として用いた固体電解コンデンサが提案されている。特に、より大きな容量を有する製品が求められており、複数のコンデンサ素子を積層し、封止することからなる積層型固体電解コンデンサとして製造されている。
例えば、特開2002-319522号公報(特許文献1)(EP 1160809明細書)には、陽極体の電気的一体化に要する空間を小さくすることで小型大容量化を図り、なおかつ、特に陽極体同士の電気的接続に関して、低抵抗で信頼性の高い接続状態を得ることが可能な固体電解コンデンサについて記載されている。
図1は従来の積層型固体電解コンデンサの構造を表す断面図である。
一般に、エッチング処理された比表面積の大きな金属箔や薄板からなる陽極基体(1)表面に誘電体の酸化皮膜層(2)を形成し、通常はさらにマスキング層(5)を設けた後、前記酸化皮膜層(2)の外側に陰極部として機能する固体の半導体層(以下、固体電解質という。)や導電ペーストなどの導電体層(3)を順次形成してコンデンサ素子(6)を作製する。こうして形成した複数個のコンデンサ素子(6)を方向を揃えて積層し、適宜、導体層(4)を設け、さらに電極リード部(7,8)を付加し、全体を樹脂(9)で封止して積層型固体電解コンデンサとする。
積層型固体電解コンデンサにおいては、積層するコンデンサ素子(6)の厚さや数を増やすことによりコンデンサの静電容量を高くすることができる。しかし、積層したコンデンサ素子の厚みの合計が大きくなると、コンデンサ素子の封止樹脂からの露出やコンデンサチップを包む封止樹脂にピンホールやウェルドライン等の外観不良が生じやすくなるため、積層したコンデンサ素子の厚さの合計が制限されることが問題であった。
特開2002−319522号公報
本発明の目的は、積層型固体電解コンデンサの外観不良を生じさせることなく、積層したコンデンサ素子の厚さの合計の許容範囲を広げ、静電容量を高くする技術を提供することにある。
本発明者は、上記課題について鋭意検討した結果、電気をコンデンサチップの外に取り出すための金属製リードフレームにコンデンサ素子を1つ以上積層し、樹脂で封止したコンデンサチップ内において、積層体の配置を一定範囲内の配置とすることによって積層体の厚さが厚くなっても外観不良ができにくいことを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下に示すコンデンサチップ及びその製造方法、特に積層型固体電解コンデンサ及びその製造方法に関する。
[1]リードフレームの一方または両面にコンデンサ素子を積層し、得られた積層体を樹脂封止してなるコンデンサチップにおいて、チップ内における前記積層体の厚さをHs、コンデンサチップの厚さをHcとし、積層体上部から封止樹脂上面までの距離の最小距離をDtとし、積層体下部から封止樹脂下面までの距離の最小距離をDbとした場合に、Hc−Hsが0.1mm以上であり、かつDt及びDbの比Dt/Dbが0.1から9であり、かつDt及びDbのいずれも0.02mm以上であるコンデンサチップ。
[2]Hc−Hsが0.3mm以上である前記1に記載のコンデンサチップ。
[3]Hc−Hsが0.6mm以上である前記2に記載のコンデンサチップ。
[4]Dt/Dbが0.2〜6である前記1〜3のいずれかに記載のコンデンサチップ。
[5]Dt/Dbが0.2〜0.7または1.5〜5である前記1〜3のいずれかに記載のコンデンサチップ。
[6]少なくともリードフレームの一方の面に2以上のコンデンサ素子が積層された前記1〜5のいずれかに記載の積層型コンデンサチップ。
[7]コンデンサ素子が弁作用金属からなる陽極基体を含み、前記弁作用金属表面の一部に誘電体層である酸化皮膜層と陰極層である固体電解質層を形成してなる固体電解コンデンサ素子である前記1〜6のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
[8]弁作用金属がマグネシウム、シリコン、アルミニウム、ジルコニウム、チタン、タンタル、ニオブ、ハフニウムのいずれかを主成分とする金属及びそれらの合金から選択される前記7に記載の固体電解コンデンサ。
[9]リードフレームの一方または両面にコンデンサ素子を積層し、得られた積層体を樹脂封止する工程を含むコンデンサチップの製造方法において、チップ内における前記積層体の厚さをHs、コンデンサチップの厚さをHcとし、積層体上部から封止樹脂上面までの距離の最小距離をDtとし、積層体下部から封止樹脂下面までの距離の最小距離をDbとした場合に、Hc−Hsが0.1mm以上であり、かつDt及びDbの比Dt/Dbが0.1から9であり、かつDt及びDbのいずれも0.02mm以上とするコンデンサチップの製造方法。
本発明によれば、外観不良がなく、静電容量の高い積層型固体電解コンデンサを製造することができる。なお、本発明はコンデンサチップ一般に適用可能である。
以下、図面を参照して本発明のコンデンサチップ、特にその好適態様である積層型固体電解コンデンサを例としてより具体的に説明する。
図2は本発明の好ましい実施態様におけるコンデンサチップ(積層型固体電解コンデンサ)の断面図である。
本発明のコンデンサチップは、電圧をコンデンサチップに印可するための金属製リードフレーム(11)にコンデンサ素子(6)を1つ以上積層し、封止樹脂(9)で封止したコンデンサチップにおいて、積層後のコンデンサ素子(6)とリードフレーム(11)の合計厚さをHsとし、グルーパッド(10)等の突起部を含まない封止後のコンデンサチップの厚さをHcとし、積層上部から封止樹脂上面までの距離の最小距離をDtとし、積層下部からグルーパッドなどの突起部を含まない封止樹脂下面までの距離の最小距離をDbとした場合に、Hc−Hsが0.1mm以上であり、かつDt及びDbの比Dt/Dbが0.1から9であり、かつDt及びDbのいずれも0.02mm以上とすることを特徴とする。
すなわち、本発明は、封止体内においてコンデンサ素子とリードフレームを含む積層体の位置を特定の範囲に位置づけることにより外観不良を解消したものである。
Hc−Hs(=Dt+Db)は上記のように0.1mm以上とする。0.1mm未満では外観不良を生じる。目的や用途にもよるが、ある程度、厚みが許容される場合には、好ましくは0.3mm以上、より好ましくは0.6mm以上とする。Hc−Hsの上限は限定されないが、Hc−Hsはコンデンサ容量には寄与しない厚みであり、単位体積当たりより大きな容量を確保する必要から、通常、5mm以下、好ましくは2mm以下、より好ましくは1mm以下である。
Dt/Dbは上記のように0.1〜9の範囲内とする。Dt/DbはHc−Hsが比較的大きい場合(例えば、0.6mm以上の場合)は上記範囲内であればよいが、Hc−Hsが比較的小さい場合(例えば、0.6mm未満の場合)は、より1に近い値が好ましく、例えば、0.2〜6、より好ましくは0.3〜3である。
なお、Dt/Db比がある範囲を超えると、樹脂封止時に積層体上面と積層体下面における樹脂の流入速度のバランスが崩れると考えられる。例えばDt>Dbの場合、積層体下面と封止金型の距離が狭く、封止時の樹脂の流入速度が積層体上面より速くなり、その流入速度に起因する応力が素子に加わると考えられる。このときDt/Db比が小さいうちは漏れ電流に影響を与えないが、ある値を超えると、その応力により漏れ電流に影響を与えると考えられる。Dt<Dbの場合も同様である。なお、上記の機構は本発明の結果を基に考察したものであり、本発明以前に予想されたものではない。また、本発明は上記機構を介するか否かによって限定されるものではない。
また、Dt、Dbはいずれも0.02mm以上とすることが耐湿性の観点から好ましく、単位体積当たりの容量を確保するという観点からは5mm以下、好ましくは2mm以下、より好ましくは1mm以下である。
なお、Dt、Dbはいずれも樹脂層の厚さであり、コンデンサチップの厚みのうち、上記のグルーパッドその他の実装補助部材(図2中10)や実装用電極(同図中の陽極リード部7、陰極リード部8)は含まない。
(固体電解コンデンサ素子)
コンデンサ素子(6)は、積層可能であれば特に限定されず、板状、棒状、線状、好ましくは概ね平板状の素子、例えば、箔ないし薄板等の素子である。典型的には、図1及び2に示すように、陽極基体(1)上に酸化皮膜層(2)を有し、さらにその上に固体電解質層(3)を有するコンデンサ素子である。
(弁作用金属)
本発明において、固体電解コンデンサの陽極基体として用いられる弁作用金属としては、マグネシウム、シリコン、アルミニウム、ジルコニウム、チタン、タンタル、ニオブ、ハフニウムのいずれかを主成分とする金属及びそれらの合金が挙げられる。これらは各金属の多孔体でもよい。多孔質の形態については、圧延箔のエッチング物、微粉焼結体など、多孔質成形体のいずれの形態でもよい。
陽極基体(1)の形状としては、平板状の箔や板や棒状等が挙げられる。
厚さは使用目的によって異なるが、例えば、約40〜300μmの範囲が使用される。薄型の固体電解コンデンサとするためには、金属(例えば、アルミニウム)箔では80〜250μmのものを使用することが好ましい。
金属箔の大きさ及び形状も用途により異なるが、平板状素子単位として幅約1〜50mm、長さ約1〜50mmの矩形のものが好ましく、より好ましくは幅約2〜15mm、長さ約2〜25mmである。
(酸化被膜層)
酸化皮膜層(2)は、上記陽極基体(1)を化成処理して得ることができる。
陽極基体の表面に設ける誘電体皮膜層は、弁作用金属の表面部分に設けられた弁作用金属自体の酸化物層であってもよく、あるいは、弁作用金属箔の表面上に設けられた他の誘電体層であってもよいが、特に弁作用金属自体の酸化物からなる層であることが望ましい。
(固体電解質)
次に、陰極部の誘電体皮膜層上に固体電解質層(3)を形成させる。固体電解質層の種類には特に制限は無く、従来公知の固体電解質が使用できるが、とりわけ高導電率の導電性高分子を固体電解質として作製する固体電解コンデンサは、従来の電解液を用いた湿式電解コンデンサや二酸化マンガンを用いた固体電解コンデンサに比べて、等価直列抵抗成分が低く、大容量でかつ小形となり、高周波性能が良好なために好ましい。
また、必要に応じて固体電解質(3)上に導電体層(図示していない。)を設けてもよい。導電体層は、例えば、導電ペースト、メッキや蒸着、導電樹脂フィルムの貼付等により形成される。陰極部分である固体電解質(3)と陽極部分である金属基体(1)との絶縁をより確実にするためにマスキング(5)を設けてもよい。
(積層型固体電解コンデンサの製造方法)
本発明の好ましい実施態様における積層型固体電解コンデンサは、リードフレーム(11)(陰極部及び陽極部下面に段差を設けてもよい)上に固体電解コンデンサ素子(6)を積層するか、固体電解コンデンサ素子(6)の積層体をリードフレーム(11)上に固定した後、前記リードフレーム(11)の陰極リード部(8)及び陽極リード部(7)のそれぞれ少なくとも一部を露出させて樹脂封止する工程を含む方法によって製造できる。
通常は、複数の陰極リード部(8)と複数の陽極リード部(7)が空隙を隔てて対向して設けられたリードフレーム(11)上に、それぞれ陰極リード部(8)と陽極リード部(7)が位置するように固体電解コンデンサ素子(6)を積層するか、予め形成した固体電解コンデンサ素子の積層体を固定する。
この場合、陽極積層部は陽極リード部(7)と電気的に接続され、陰極積層部は陰極リード部(8)と電気的に接続される。図2に示すように、陽極端面に導体層/部材(4)を設けてもよい。
コンデンサ素子(6)は、通常は陰極部分が他のコンデンサ素子の陰極部分上に位置するように積層され、陽極部分が他のコンデンサ素子の陽極部分上に位置するように積層される。
陰極部分を他のコンデンサ素子の陰極部分に積層するにはそれぞれを電気的に接続する任意の方法が用いられるが、例えば、導電性ペーストを用いた積層法、ハンダ付け、溶接等が挙げられる。また、固体電解コンデンサ素子積層体のリードフレーム(11)への固定もこれに準じて行うことができる。
なお、図2ではリード部をリードフレーム(11)を用いて形成し、この上にコンデンサ素子(6)の積層体を設けているが、図1のように陽極リード部をコンデンサの側面から引き出してもよい。
さらに、図2では積層体の間に陰極リード部を設けているが、陰極、陽極のいずれもリード部分を積層体の上もしくは下に設ける(すなわち、リード部分の片側にそれぞれ1または複数の固体電解コンデンサ素子(6)を設ける)ことも可能である。
次いで、コンデンサ素子積層構造体(コンデンサ素子積層体を有するリードフレーム)を、露出させるべき陰極リード部及び陽極リード部を残して樹脂封止し、樹脂の硬化後、形成されたコンデンサをその側端部でリードフレームの外枠部分(図示していない)から切り離す。
(封止樹脂)
樹脂封止は、コンデンサ素子を使用環境から保護する目的で当分野で慣用されている任意の方法で行われる。例えば、注型成形、圧縮成形、射出成形などでよいが、注型成形の中でも複数のポットを用いるマルチプランジャーを有したトランスファー成形が好ましい。
使用される樹脂は、基板実装時のハンダ熱に耐えられる耐熱性を有し、適宜な加熱状態或いは常温において液体状態を得ることができる樹脂であれば好適に使用することができるが、耐湿性、絶縁性等の観点から多用されているエポキシ系樹脂が好ましく使用される。
エポキシ樹脂は、液状であり、かつ封止用途に使用されるものであれば制限されることなく用いることができるが、例えば、液状のo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ブロム含有エポキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂等を挙げることができる。
以下に本発明の実施例を示すが、これらは説明のための単なる例示であって、本発明はこれらに何等制限されるものでない。
実施例1
アルミニウム化成箔(厚み100μm)を短軸方向3mm×長軸方向10mmに切り出し、長軸方向を4mmと5mmの部分に区切るように、両面に幅1mmのポリイミド溶液を周状に塗布、乾燥させマスキングを作成した。この化成箔の3mm×4mmの部分を、10質量%のアジピン酸アンモニウム水溶液で4Vの電圧を印加して切り口部分に化成し、誘電体酸化皮膜を形成した。次に、このアルミニウム箔の3mm×4mmの部分を、3,4−エチレンジオキシチオフェンを25質量%含むイソプロピルアルコール(IPA)溶液に10秒間含浸し、これを室温で10分間乾燥し、2−アントラキノンスルホン酸ナトリウムが0.05質量%となるように調整した1mol/Lの過硫酸アンモニウム水溶液に10秒間浸漬した。続いてこのアルミニウム箔を温度40℃で30分間放置して酸化重合を行った。さらにこの浸漬工程および重合工程を12回繰り返し導電性重合体の固体電解質層をアルミニウム箔の外表面に形成した。
最終的に生成したポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)を純水で洗浄し、その後100℃で30分間乾燥を行い、固体電解質層を形成した。
次に、固体電解質層を形成した3mm×4mmの部分を、15質量%アジピン酸アンモニウム溶液中に浸漬し、固体電解質層を形成していない部分の弁作用金属箔に陽極の接点を設けて3.8Vの電圧を印加し、再化成を行った。
次に、カ−ボンペーストと銀ペーストを被覆し、膜厚計(Peacock社製:デジタルダイヤルゲージDG−205,精度3μm)を用いて、素子を膜厚計の測定部にゆっくりと挟んで厚みを測定した。平均膜厚は0.25mmであった。
作製したコンデンサ素子を厚さ0.1mmの金属製リードフレームの上面に2枚、下面に1枚積層し、リードフレームを含む厚さが0.85mmとなる積層コンデンサ素子を作製した。
積層上面から封止樹脂の上面までの距離が0.35mm、積層下面からグルーパッドを除く封止樹脂の下面までの距離が0.5mmとなるようにエポキシ樹脂で封止を行い、グルーパッドを除く高さが1.7mmであるコンデンサチップを100個作製した。さらに、105℃で定格電圧(2V)を印加して2時間エージングを行い、合計100個のコンデンサを作製した。
封止後に外観検査を行い、0.05mm以上の穴、積層素子の露出、あるいは封止樹脂に0.05mm以上のひび割れが生じたものは外観不良とした。結果を表1に示す。またこれら100個のコンデンサについて、初期特性として120Hzにおける容量と損失係数(tanδ×100(%))、等価直列抵抗(ESR)、それに漏れ電流を測定した。なお、漏れ電流は定格電圧を印加して1分後に測定した。表2にこれらの測定値の平均値と、0.002CV以上の漏れ電流を不良品としたときの不良率を示した。ここで、漏れ電流の平均値は不良品を除いて計算した値である。
実施例2
実施例1で作製した厚さ0.25mmのコンデンサ素子を、厚さ0.1mmの金属製リードフレームの上面に3枚、下面に2枚積層し、リードフレームを含む厚さが1.35mmとなる積層コンデンサ素子を作製した。
積層上面から封止樹脂の上面までの距離が0.15mm、積層下面からグルーパッドを除く封止樹脂の下面までの距離が0.2mmとなるようにした点を除いて実施例1と同様の方法で、グルーパットを除く高さが1.7mmであるコンデンサチップを100個作製した。また、実施例1と同じ方法で外観検査及びコンデンサ特性の測定を実施した。結果を表1、2に示す。
実施例3
実施例1で作製した厚さ0.25mmのコンデンサ素子を、厚さ0.1mmの金属製リードフレームの上面に2枚、下面に2枚積層し、リードフレームを含む厚さが1.1mmとなる積層コンデンサ素子を作製した。
積層上面から封止樹脂の上面までの距離が0.3mm、積層下面からグルーパッドを除く封止樹脂の下面までの距離が0.3mmとなるようにした点を除いて実施例1と同様の方法で、グルーパットを除く高さが1.7mmであるコンデンサチップを100個作製した。また、実施例1と同じ方法で外観検査及びコンデンサ特性の測定を実施した。結果を表1、2に示す。
実施例4
実施例1で作製した厚さ0.25mmのコンデンサ素子を、厚さ0.1mmの金属製リードフレームの上面に3枚、下面に1枚積層し、リードフレームを含む厚さが1.1mmとなる積層コンデンサ素子を作製した。
積層上面から封止樹脂の上面までの距離が0.1mm、積層下面からグルーパッドを除く封止樹脂の下面までの距離が0.5mmとなるようにした点を除いて実施例1と同様の方法で、グルーパットを除く高さが1.7mmであるコンデンサチップを100個作製した。また、実施例1と同じ方法で外観検査及びコンデンサ特性の測定を実施した。結果を表1、2に示す。
実施例5
実施例1で作製した厚さ0.25mmのコンデンサ素子を、厚さ0.1mmの金属製リードフレームの上面に3枚、下面に2枚積層し、リードフレームを含む厚さが1.35mmとなる積層コンデンサ素子を作製した。
積層上面から封止樹脂の上面までの距離が0.1mm、積層下面からグルーパッドを除く封止樹脂の下面までの距離が0.25mmとなるようにした点を除いて実施例1と同様の方法で、グルーパットを除く高さが1.7mmであるコンデンサチップを100個作製した。また、実施例1と同じ方法で外観検査及びコンデンサ特性の測定を実施した。結果を表1、2に示す。
実施例6
実施例1で作製した厚さ0.25mmのコンデンサ素子を、厚さ0.1mmの金属製リードフレームの上面に3枚、下面に1枚積層し、リードフレームを含む厚さが1.1mmとなる積層コンデンサ素子を作製した。
積層上面から封止樹脂の上面までの距離が0.12mm、積層下面からグルーパッドを除く封止樹脂の下面までの距離が0.48mmとなるようにした点を除いて実施例1と同様の方法で、グルーパットを除く高さが1.7mmであるコンデンサチップを100個作製した。また、実施例1と同じ方法で外観検査及びコンデンサ特性の測定を実施した。結果を表1、2に示す。
実施例7
実施例1で作製した厚さ0.25mmのコンデンサ素子を、厚さ0.1mmの金属製リードフレームの上面に1枚、下面に3枚積層し、リードフレームを含む厚さが1.1mmとなる積層コンデンサ素子を作製した。
積層上面から封止樹脂の上面までの距離が0.52mm、積層下面からグルーパッドを除く封止樹脂の下面までの距離が0.08mmとなるようにした点を除いて実施例1と同様の方法で、グルーパットを除く高さが1.7mmであるコンデンサチップを100個作製した。また、実施例1と同じ方法で外観検査及びコンデンサ特性の測定を実施した。結果を表1、2に示す。
実施例8
厚さ0.29mmのコンデンサ素子を、厚さ0.1mmの金属製リードフレームの上面に3枚、下面に2枚積層し、リードフレームを含む厚さが1.55mmとなる積層コンデンサ素子を作製した。
積層上面から封止樹脂の上面までの距離が0.10mm、積層下面からグルーパッドを除く封止樹脂の下面までの距離が0.05mmとなるようにした点を除いて実施例1と同様の方法で、グルーパットを除く高さが1.7mmであるコンデンサチップを100個作製した。また、実施例1と同じ方法で外観検査及びコンデンサ特性の測定を実施した。結果を表1、2に示す。
比較例1
実施例1で作製した厚さ0.25mmのコンデンサ素子を、厚さ0.1mmの金属製リードフレームの上面に3枚、下面に2枚積層し、リードフレームを含む厚さが1.35mmとなる積層コンデンサ素子を作製した。
積層上面から封止樹脂の上面までの距離が0.32mm、積層下面からグルーパッドを除く封止樹脂の下面までの距離が0.03mmとなるようにエポキシ樹脂で封止を行い、グルーパッドを除く高さが1.7mmであるコンデンサチップを100個作製した。また、実施例1と同じ方法で外観検査及びコンデンサ特性の測定を実施した。結果を表1、2に示す。
比較例2
厚さ0.30mmのコンデンサ素子を、厚さ0.1mmの金属製リードフレームの上面に3枚、下面に2枚積層し、リードフレームを含む厚さが1.60mmとなる積層コンデンサ素子を作製した。
積層上面から封止樹脂の上面までの距離が0.09mm、積層下面からグルーパッドを除く封止樹脂の下面までの距離が0.01mmとなるようにエポキシ樹脂で封止を行い、グルーパッドを除く高さが1.7mmであるコンデンサチップを100個作製した。また、実施例1と同じ方法で外観検査及びコンデンサ特性の測定を実施した。結果を表1、2に示す。
比較例3
厚さ0.26mmのコンデンサ素子を、厚さ0.1mmの金属製リードフレームの上面に3枚、下面に3枚積層し、リードフレームを含む厚さが1.66mmとなる積層コンデンサ素子を作製した。
積層上面から封止樹脂の上面までの距離が0.02mm、積層下面からグルーパッドを除く封止樹脂の下面までの距離が0.02mmとなるようにエポキシ樹脂で封止を行い、グルーパッドを除く高さが1.7mmであるコンデンサチップを100個作製た。また、実施例1と同じ方法で外観検査及びコンデンサ特性の測定を実施した。結果を表1、2に示す。
Figure 0004953091
Figure 0004953091
結果より、実施例で作製した本発明の積層型固体電解コンデンサは、比較例で作製した製品と比較して外観不良が明らかに少ないことがわかる。
本発明によれば、外観不良が少なく、静電容量の高い積層型固体電解コンデンサを製造することができる。このため、本発明のコンデンサ及びその製造方法は、広い分野の積層コンデンサの製造において有用である。
積層型固体電解コンデンサ素子の従来の一般的構造を示す断面図。 本発明の積層型固体電解コンデンサ素子の構造を示す断面図。
符号の説明
1 陽極基体
2 酸化被膜層
3 固体電解質層
4 導電層
5 マスキング
6 コンデンサ素子
7 陽極リード部
8 陰極リード部
9 封止樹脂
10 グルーパッド
11 金属リードフレーム

Claims (5)

  1. リードフレームの一方または両面にコンデンサ素子を積層し、得られた積層体を樹脂封止してなるコンデンサチップにおいて、チップ内における前記積層体の厚さをHs、コンデンサチップの厚さをHcとし、積層体上部から封止樹脂上面までの距離の最小距離をDtとし、積層体下部から封止樹脂下面までの距離の最小距離をDbとした場合に、Hc−Hsが0.3mm以上1mm以下であり、かつDt及びDbの比Dt/Dbが0.25から1であり、かつDt及びDbのいずれも0.1mm以上0.5mm以下であるコンデンサチップ。
  2. 少なくともリードフレームの一方の面に2以上のコンデンサ素子が積層された請求項1に記載のコンデンサチップ
  3. コンデンサ素子が弁作用金属からなる陽極基体を含み、前記弁作用金属表面の一部に誘電体層である酸化皮膜層と陰極層である固体電解質層を形成してなる固体電解コンデンサ素子である請求項1または2に記載のコンデンサチップ
  4. 弁作用金属がマグネシウム、シリコン、アルミニウム、ジルコニウム、チタン、タンタル、ニオブ、ハフニウムのいずれかを主成分とする金属及びそれらの合金から選択される請求項3に記載のコンデンサチップ
  5. リードフレームの一方または両面にコンデンサ素子を積層し、得られた積層体を樹脂封止する工程を含むコンデンサチップの製造方法において、チップ内における前記積層体の厚さをHs、コンデンサチップの厚さをHcとし、積層体上部から封止樹脂上面までの距離の最小距離をDtとし、積層体下部から封止樹脂下面までの距離の最小距離をDbとした場合に、Hc−Hsが0.3mm以上1mm以下であり、かつDt及びDbの比Dt/Dbが0.25から1であり、かつDt及びDbのいずれも0.1mm以上0.5mm以下とするコンデンサチップの製造方法。
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