JP4952586B2 - パケットデータの廃棄方法、無線通信装置、移動通信システム - Google Patents

パケットデータの廃棄方法、無線通信装置、移動通信システム Download PDF

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Description

本発明は、無線通信装置(移動局又は基地局)、並びに当該無線通信装置におけるパケットデータの廃棄方法に関する。例えば、AQM(Active Queue Management)によるパケットデータ廃棄方法や、タイマによるパケットデータ廃棄方法が混在する場合に好適である。
携帯電話などの移動通信システムは、現在、CDMA(Code Division Multiple Access)方式による第三世代方式がサービスを開始しているが、より高速な通信が可能となる次世代移動通信システム(LTE:Long Term Evolution)の検討が3GPP(3rd Generation Partnership Project)で進められており、伝送レートの高速化に加え、伝送遅延の削減が大きな課題となっている。
移動体通信において、移動局が通信中に移動する際、受信状態に応じて通信する基地局の切り替え(ハンドオーバ)が行われる。パケット交換システムに主に適用されるハードハンドオーバでは、移動局と、当該移動局が移動前に通信を行っていた移動元基地局(ハンドオーバ元の基地局)との回線が切断された後、移動局が新たに通信を行う移動先基地局(ハンドオーバ先の基地局)との回線が接続される。
ハードハンドオーバは、ハンドオーバを実行する直前に移動先基地局のシステム情報を入手することにより短時間にハンドオーバを行うことが可能である。
一方、ハンドオーバの際にはユーザデータの伝送が中断されるため伝送遅延が発生する。また、伝送中断中にパケットデータの欠落が生じた場合は、欠落したパケットデータはエンドツーエンドにおけるパケットデータの再送によってリカバーされるため、さらに伝送遅延が増大する可能性がある。
3GPP, "Requirements for Evolved UTRA(E−UTRA) and Evolved UTRAN(E−UTRAN)," TR25.913V7.3.0, Release 7, March 2006
移動体通信におけるハンドオーバ時の伝送遅延を減少させる為には、ハンドオーバの際の伝送中断状態の時間を短縮すること、及び、伝送中断中にパケットデータの欠落を防止することが重要である。
本発明は、ハンドオーバの際の移動局及び基地局における効果的なパケットデータの廃棄方法を提供し伝送遅延を低減することを目的とする。
本発明においては、送信されるパケットデータを格納し、該格納されたパケットデータに対応する廃棄タイマの値に応じて該パケットデータを廃棄する移動通信システムにおけるパケットデータの廃棄方法において、ハンドオーバが実行されると、移動局で、移動元基地局へ送信されるパケットデータに対応する、ハンドオーバ前の廃棄タイマの計時値を、移動先基地局へ送信されるパケットデータに対応する、ハンドオーバ後の廃棄タイマの計時値として引き継ぎ、該移動先基地局に送信されるパケットデータについて、引き継がれた該廃棄タイマの値が所定値に達すると、対応するパケットデータを廃棄する、ことを特徴とするパケットデータの廃棄方法を用いる。
本発明によれば、ハンドオーバの際の移動局及び基地局における効果的なパケットデータの廃棄を行うことができる。ひいては、伝送遅延を低減することも可能となる。
以下、図面を用いながら本発明の実施の形態について説明する。
(1)通信システムの構成
図1は、本発明の実施例における移動体通信システム構成例である。
図において、100は移動局、200、300は基地局、400、500はそれぞれ基地局200および基地局300との通信が行われる範囲(通信エリア)、600は上位局を示す。
以下、本発明の実施例においては、移動局1は通信を行っていた基地局100の通信エリアから、基地局300の通信エリアへと移動する場合を例に説明する。なお、基地局100を移動元基地局、基地局200を移動先基地局と呼ぶ。
(2)PDCP
図2は、3GPPにおける規格に基づく移動局と基地局間のユーザプレーンプロトコルスタックを示す。
図において、PHYは物理レイヤ(Physical Layer)、MACはMAC(Medium Access Control)レイヤ、RLCはRLC(Radio Link Control)レイヤ、PDCPはPDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤを示す。
MACレイヤや物理レイヤはRLCレイヤから受信するパケットデータに対し、無線伝播状況に合った変調・復調方法を適用して無線伝送を実行する。RLCレイヤは、無線伝送を制御するレイヤであり、PDCPレイヤから受信するパケットデータの無線伝送状況に合わせた分割・結合や物理レイヤから受信するパケットデータの順番制御を実行する。PDCPレイヤは、上位レイヤから受信するデータのヘッダ圧縮やデータ秘匿化等の処理を実行する。
(3)ハンドオーバ
図3は、移動局が基地局間を移動する際のハンドオーバに伴うパケットデータ転送の概要を示す図である。
図において、図1と重複するものには同一の符号が付されている。
移動局100が通信エリア200から通信エリア300へと移動するに伴い、移動局100は通信を行う基地局を基地局100から基地局200へと切り替えるハンドオーバを行う。
ハンドオーバが実行されると、ハンドオーバ前に基地局1が受信したパケットデータは基地局100から基地局200へと転送される。また、この転送中に上位局からさらに移動局100宛てのデータが届く場合は、当該データはそのまま基地局200へと転送することができる。
なお、図においてn、n−1、n−2はPDCP SDU SN(PDCP SDU Sequence Number)であり、パケットデータ転送はPDCP SDU単位で行われる。また、本図では基地局100と基地局200間で直接的に接続された有線リンクが存在する場合の図を記載しているが、直接的な有線リンクで接続せずに、上位局をまたいで論理的にリンクを貼ることもできる。
図7には、図3におけるハンドオーバの際のシーケンスの例を示す。
図において、UEは移動局(移動局100に対応)、BS1は移動元基地局(基地局100に対応)、BS2は移動先基地局(基地局200に対応)、GWは上位局(上位局600に対応)を示す。
移動局は移基地局から受信する信号の受信レベルの測定結果についての情報であるMeasurement Report信号を移動元基地局に対し送信する(「1.測定制御」)。
移動元基地局は受信したMeasurement Report信号に含まれる情報に基づいて、移動局における信号受信レベルの高い移動先基地局へのハンドオーバを決定する(「2.HO(ハンドオーバ、以下同じ)先決定」)。
移動元基地局は、移動先基地局にハンドオーバ要求信号を送信する(「3.HO要求」)。なお、その際、移動元基地局は移動局に関する情報(例えば、移動局IDやQoS(Quality of Service)情報など)も送信する。移動先基地局は、それら受信した情報を基に呼受付制御を行う(「呼受付制御」)。
移動先基地局は、移動局と通信を行うことを許可するとハンドオーバ応答信号を移動元基地局に送信する(「5.HO応答」)。
移動元基地局は、移動局に対しハンドオーバ指示信号を送信するとともに(「6.HO指示」)、移動先基地局にPDCP SNの状態についての情報を送信し(「7.SN状態転送」)、移動先基地局へのパケットデータ転送を開始する。
移動局は、ハンドオーバ指示信号を受信すると、L1/L2シグナリングにより移動先基地局との同期を確保し(「8. L1/L2シグナリング」)、同期を確保するとハンドオーバが完了したことを報告するハンドオーバ完了信号を移動先基地局に対し送信する(「9.HO完了」)。
移動先基地局は、移動局からハンドオーバ完了信号を受信すると、上位局に対しハンドオーバの完了を報告するハンドオーバ完了信号を送信する(「10.HO完了」)。
上位局はハンドオーバ完了信号を受信すると、移動局へのパケットデータ伝送経路を移動元基地局から移動先基地局へ切り替える(「11.経路切替」)。また、上位局はハンドオーバ完了応答信号を移動先基地局に対し送信する(「12.HO完了応答」)。
移動先基地局は、上位局からハンドオーバ完了応答信号を受信すると、移動元基地局に対しハンドオーバが完了したことを通知するリソース解放信号を送信する(「13.リソース解放」)。
移動元基地局がリソース解放信号を受信すると、移動元基地局と移動局との間の無線リソースがが解放される(「14.リソース解放」)。
図4は、ハンドオーバの際の移動局の装置動作を示すフローチャートの例である。
S1では、移動元基地局に対し信号受信レベルの測定結果を送信する。
S2では、移動元基地局から送信されたハンドオーバ指示信号を受信する。
S3では、S2においてハンドオーバ指示信号を受信すると、L1/L2シグナリングにより移動先基地局との同期を確保する。
S4では、S3において移動先基地局との同期が確保されたことを確認すると、移動先基地局に同期完了(ハンドオーバ完了)を報告する。
図5は、ハンドオーバの際の移動元基地局の装置動作を示すフローチャートの例である。
S5では、移動局において基地局から受信する信号の受信レベルの測定結果についての情報(Measurement Report信号)を受信する。
S6では、S5において受信したMeasurement Report信号に含まれる情報に基づき、移動先基地局へのハンドオーバを実行するか否かを決定する。ハンドオーバを実行すると決定した場合はS7へ、ハンドオーバを実行しないと決定した場合はS5へ進む。
S7では、S6においてハンドオーバを行うと決定した場合、移動先基地局に対しハンドオーバ要求信号を送信する。
S8では、移動先基地局から送信されるハンドオーバ応答信号を受信する。
S9では、S8においてハンドオーバ応答信号を受信すると、移動局に対しハンドオーバ指示信号を送信する。
S10では、PDCP SNの状態についての情報を移動先基地局へ送信する。例えば、移動先基地局が次に付与すべきSNを転送したり、移動元基地局で送信しきれなかったPDCP SDUのSNを通知する。
S11では、移動先基地局からリソース解放信号を受信し、移動局との通信接続を解除する。
図6は、ハンドオーバの際の移動先基地局の装置動作を示すフローチャートの例である。
S12では、移動元基地局から送信されるハンドオーバ要求信号を受信する。
S13では、移動局との間の呼受付を許可するか否かを判定する。呼受付を許可する場合はS14へ、呼受付を許可しない場合はS19へ進む。
S14では、移動元基地局に対しハンドオーバ応答信号を送信する。
S15では、L1/L2シグナリングにより移動局との同期を確保する。
S16では、S15において移動局との同期が確保されると移動局から送信されるハンドオーバ完了信号を受信する。
S17では、S16においてハンドオーバ完了信号を受信すると、上位局に対しハンドオーバ完了を通知するハンドオーバ完了信号を送信する。
S18では、上位局から送信されるハンドオーバ完了応答信号を受信する。
S19では、S18においてハンドオーバ完了信号を受信すると、移動元基地局に対しリソース解放信号を送信する。

(4)パケットデータの廃棄
(a)PDCPデータ廃棄
移動体通信における伝送レートを高速化する方法の一つとして、移動局及び基地局のそれぞれのPDCPレイヤに実装されるPDCP SDU廃棄機構による伝送遅延の低減が挙げられる。
PDCPレイヤでは、上位レイヤから送出されたデータをPDCP SDUとしてパケットデータ化する。
PDCP SDU毎に、例えばタイマによる廃棄方法やAQMによる廃棄方法により廃棄される。
(b)タイマによるパケットデータ廃棄方法
図8は、タイマによるパケットデータ廃棄方法の動作概要の一例を示す図である。
図において700は無線通信装置(移動局又は基地局)におけるPDCP SDUバッファ(メモリ)を示す。タイマによるPDCP SDU廃棄方法では、PDCP SDUがバッファに滞留するまでの時間を計時しておき、タイマが満了するとPDCP SDUを廃棄する。
また、PDCP SDUバッファ700に格納されている1〜10はPDCP SDU(以下、パケットデータと表記)である。1〜3は既にヘッダ圧縮やデータ秘匿化等の処理が終了しSNが確定しているパケットデータであり、下位レイヤに回送されたものである。一方、4〜10は未だSNが未確定のパケットデータである(以下、各図においてこのような状況のSNは大括弧[]で表現する)。
SNが未確定の場合には、例えば、ヘッダ秘匿やデータ秘匿化等の処理中である場合がある。さらに、上位局から受信したデータのSNを付与せずに一時的に蓄積する場合や、上位局からデータを受信した直後である場合なども該当する。この場合、実装によってはPDCP SDUバッファではなく別のメモリに保持することも可能であるが、どちらの場合でも本発明への影響はないので、一律にPDCP SDUバッファに格納するものとして説明を続ける。
「廃棄時間」はPDCPレイヤ全体に適用されるDiscard Timer(以下、廃棄タイマと表記)の上限値(所定値)であり、パケットデータを廃棄するまでの時間を示す。本実施例における廃棄タイマの上限値は100としている。
なお、廃棄タイマの値はアプリケーション(無線ベアラ)により個別に設定することができる。例えば、帯域保証型(GBR:Guaranteed Bit Rate)のアプリケーションにおいて、Realtime、Gaming、VoIMS、Streamingなどのサービスにはそれぞれ個別に廃棄タイマ値を設定できる。一方、非帯域保証型(non GBR)のアプリケーションにおいて、IMS Signaling、Interactive Gaming、TCP Interactive、Preferred TCP bulk data、Best Effort TCP Dataなどのサービスにはそれぞれ個別に廃棄タイマ値を設定できる。LTEにおいては、これらのアプリケーションにはQCI(QoS Class Identifire)というラベルが付与され、基地局はQCIを基礎にアプリケーション種別を判別する。(参考文献Y)
なお、廃棄タイマの上限値は可変であり、例えば、図7の「3.HO要求」、「7.SN状態転送」、又は「9.HO完了」において移動先基地局に通知される。
「3.HO要求」で通知される場合、移動先基地局は該タイマの値を考慮して該要求を受け付けるか否か決定することができる。
「7.SN状態転送」で通知される場合、呼制御が受け付けられた後に廃棄タイマの上限値を通知するため、シグナリングのオーバヘッドが減少できる。
一方、「9.HO完了」で移動先基地局に通知する場合、上位局からのシグナリングにより廃棄タイマの上限値が通知される。この方法では、前記二種類の方法とは異なり、移動元基地局と移動先基地局間で直接的にリンクが貼られていない場合、上位局から移動先基地局間のみでシグナリングが実行されるため、シグナリングのオーバヘッドが減少できる。
「廃棄タイマ」はPDCP SDUバッファ700に格納されているパケットデータについての廃棄タイマの値、すなわち、廃棄タイマがスタートしてからの経過時間を示す。
図8は、パケットデータ1〜8がPDCP SDUバッファ700に蓄積されている場合の例図である。PDCP SDUバッファ700(図8、上段)では、パケットデータ1〜8の廃棄タイマはそれぞれ80、70、…、20、10である。したがって、いずれのパケットデータについても廃棄タイマは未だ上限値100を超えていない、すなわち、廃棄タイマが満了前であるためパケットデータはPDCP SDUバッファ700に格納された状態である。
時間30経過後のPDCP SDUバッファ700(図8、下段)では、パケットデータ1〜10の廃棄タイマはそれぞれ110、100、…、50、40となる。また、新たに転送されてきたパケットデータ9、10は廃棄タイマの値は0である。
ここで、パケットデータ1、2はそれぞれ廃棄タイマが110、100であり、廃棄タイマの上限値又は上限値を超過している、すなわち、廃棄タイマが満了しているため廃棄される。
このようにして、PDCP SDUバッファ700にパケットデータを格納しておくことができる時間の上限値を設定し、当該上限値を超えたパケットデータを廃棄することにより、無線状況が悪い場合にもアプリケーションの最低保証遅延を満足したデータ通信が可能となる。
(c)AQMによるパケットデータ廃棄方法
AQM(Active Queue Management)とは、主にエンドツーエンドにおいて信頼性のある通信を提供するTCP(Transport Control Protocol)の輻輳制御を効率的に動作させるための、ルータにおけるバッファ管理技術(バッファに付随する廃棄機構)である。この技術では、ネットワーク中のあるノードにおいて、バッファ溢れによりTCPセグメントの廃棄を行う前に、恣意的にTCPセグメントを廃棄することによって、連続的なパケットデータ廃棄を防止し、TCPがタイムアウトしないようにする。つまり、ネットワークが重度の輻輳状態に陥る前、すなわち、軽度の輻輳状態においてTCPのスループットを調整することが可能であるため、効率的にネットワーク資源を利用しながら輻輳制御を行い、高いTCPスループットを維持することが可能である。
図9は、タイマによるパケットデータ廃棄とAQMによるパケットデータ廃棄が混在している場合のパケットデータ廃棄方法の動作概要の一例を示す図である。
図において701はパケット廃棄制御部であり、パケットデータ廃棄に関する制御を行う。なお、図8と同じ部分は同一の符号で示されている。
PDCP SDUバッファ700(上段)では、パケットデータ1〜8の廃棄タイマはそれぞれ80、70、…、20、10である。したがって、いずれのパケットデータについても廃棄タイマ(上限値100)が満了前であるためパケットデータはPDCP SDUバッファ700に格納された状態である。
AQMによるパケットデータ廃棄を開始すると(中段)、パケット廃棄制御部701はパケットデータを選択し廃棄を実行する制御を行う。廃棄対象のパケットデータの選択は例えばランダムに行われる。
また、例えば時間30が経過すると(下段)、図8の場合と同様にして廃棄タイマが満了したパケットデータは廃棄される。図では、パケットデータ1が廃棄されることが示されている。
(5)実施例に用いられる装置の構成及び動作
(a)移動局
図10には、移動局における装置の構成及びUL(上り方向)の通信についての装置構成例を示す。
図において、101はバッファ部、102は送受信部、103はアンテナ、104は制御部、105は測定部、106はタイマ管理部を示す。
バッファ部101は、MACレイヤのバッファ、RLCレイヤのバッファ、PDCPレイヤのバッファを一つのバッファとして記載している。一方、これら各バッファは物理的に個別に設置してもよい。
PDCPレイヤのバッファでは、上位レイヤから受信するデータをPDCP SDUとしてパケットデータ化し、SNの付与やヘッダ圧縮・秘匿が行われる。
RLCレイヤのバッファでは、PDCPレイヤから回送されるデータに対し分割・結合が実行される。
MACレイヤのバッファでは、無線伝播状況に合った変調・復調方法が実行される。
送受信部102は、バッファから回送されてきたデータに対し、誤り訂正や符号化処理等の変調処理を行い、アンテナ103に処理後のデータを送出する。
また、送受信部102は、ULのデータ送信を行うための各種制御情報を受信する。ここで制御情報とは、例えば、利用可能な無線リソース(周波数、時間など)情報、送信パワー情報などである。
制御部104は、ULデータのスケジューリング要求、バッファに到着したデータ量についての基地局への報告、CQI(Channel Quality Information)の報告、Sounding RS(Reference Signal)の送信、間欠送信モードなど、移動局における各種制御を行う。
また、制御部104は、AQMによるパケットデータ廃棄についての制御も行う。
測定部105は、ハンドオーバに備えて各基地局からの無線品質を測定する。また、パイロット信号の信号強度及び品質の測定や、搬送周波数の信号強度の測定も行ってもよい。
タイマ管理部106は、パケットデータの廃棄タイマの管理を行う。
また、タイマ管理部106は、RLCレイヤなどの下位レイヤにおいても各種のタイマが利用されるため、それらのタイマ管理も制御することとしてもよい。例えば、RLCレイヤではPDCPレイヤから回送されてきたパケットデータを、適宜分割・結合しRLCレイヤにおけるパケットデータとして取り扱うが、当該パケットデータに対する再送の上限時間を管理する。
なお、測定部105又はタイマ管理部106は制御部104に含まれてもよいし、別途設けられてもよい。
図11には、移動局における装置の構成及びDL(下り方向)の通信についての装置構成例を示す。
図において、107はアンテナ、108は送受信部、109はバッファ部、110はリオーダ部、111は制御部、112は測定部、113はバッファ管理部、114はリオーダ管理部、115はタイマ管理部を示す。
送受信部108は、基地局から送信されアンテナ107で受信したデータに対する復調処理を行い、復調されたデータをバッファ部109に送信する。また、送受信部108は、DLのデータ送信を行うための各種制御情報を受信する。ここで制御情報とは、例えば、データ送信に使われた無線リソース情報などである。
バッファ部109は、送受信部108から送られてきたデータを上位レイヤに回送できるように一時的に格納する。
実施例では、MACレイヤのバッファ、RLCレイヤのバッファ、PDCPレイヤのバッファを一つのバッファとして記載しているが、これら各バッファは物理的に個別に設置してもよい。
MACレイヤでは、送受信部から回送されてきたデータに対しビット誤り検出が行われる。ビット誤りが検出された場合は基地局にNACKを返信し再送処理が実行される。ビット誤りが検出されなかった場合は基地局にACKを返信しRLCレイヤに該データが回送される。
RLCレイヤでは、受信したデータが順序通りか否かが判定される。順序通りでなかった場合、未受信のデータの到着が待たれる。順序通りであった場合、PDCPレイヤに該データが回送される。
PDCPレイヤでは、該受信データに対し秘匿を解きヘッダ伸長を行うことにより、PDCP SDUが再構築される。
リオーダ部110は、バッファ部109から送られてきたデータ(パケットデータ)を送信順(PDCP SN順)に並べ、上位レイヤへと回送する。PDCP SNに歯抜け(送信が失敗し欠落しているパケットデータ)がある場合、該未受信のPDCP SNの到着を待って回送を実行する。
制御部111は、ULデータのスケジューリング要求、バッファに到着したデータ量についての基地局への報告、CQIの報告、Sounding RSの送信、間欠送信モードなど、移動局における各種制御を行う。
また、制御部111は、AQMによるパケットデータ廃棄についての制御も行う。
測定部112は、ハンドオーバに備えて各基地局からの無線品質を測定する。また、パイロット信号の信号強度及び品質の測定や、搬送周波数の信号強度の測定も行ってもよい。
バッファ管理部113は、バッファ部109に格納されているデータの制御を行う。
例えば、MACレイヤのデータに対してはビットエラー検出・再送制御、RLCレイヤのデータに対しては順番制御・再送制御、PDCPレイヤのデータに対しては秘匿解除やヘッダ伸長の制御を行う。
バッファ管理部113は、PDCP SDUが再構築できた場合、リオーダ部110へ当該データを回送する。
なお、バッファ管理部113でビットエラーを検出した際のデータの再送においては、例えば、MACレイヤではHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)が適用され、RLCレイヤでは、MACレイヤで該データブロックがリカバーできなかった場合、該データブロックを含むデータブロック全体を、所定の時間に到達するまで(タイマで計時)再送信(再びMACレイヤに回送)し続ける。
HARQは、自動再送要求(ARQ)と誤り訂正符号化(FEC:Forward Error Correction)を組み合わせたARQ方式である。具体的には、送信側で情報ビットのデータブロックに誤り検出用パリティビットを加えて誤り訂正符号化し、その全部又は一部を送信する。再送が生じた場合、現在のデータブロックに対する符号化ビットのうち、全部又は一部を再送する。受信側では、再送データブロックのうち、それぞれ既存データブロックの対応するビットごとにデータの合成処理を行ない、その結果得られた合成ブロックを用いて誤り訂正および誤り検出処理を再度行なう。このようにして受信側は、所定の上限回数の範囲でブロックの誤りがなくなるまで、送信側へのACK/NACK返信と再送による復号処理のトライアルとを繰り返す。
リオーダ管理部114は、パケットデータのリオーダを管理する。転送が失敗したことにより欠落しているパケットデータを判定し、また、廃棄タイマが満了したパケットデータを検出し当該パケットデータを廃棄する。
タイマ管理部115は、パケットデータの廃棄タイマや、パケットデータのリオーダリングについてのタイマ(リオーダリングタイマ)の管理を行う。
タイマ管理部115におけるリオーダリングタイマの設定値は、例えば、PDCPの各種パラメータ初期設定の際に決定されるリオーダリングタイマ値を用いることが可能である。また、予め定められているリオーダリングタイマ値のセットの中から、基地局が選択した値を用いてもよい。基地局による選択においては、例えば、DLの無線状況による平均受信遅延や、受信パケットデータについての遅延時間、アプリケーション(無線ベアラ)に付随するQCIなどを考慮して選択することが可能である。
なお、測定部112、バッファ管理部113、リオーダ管理部114、タイマ管理部115は制御部111に含まれてもよいし、別途設けられてもよい。
移動局は図10及び図11に示された装置の全部又は一部を含むが、アンテナ103とアンテナ107、制御部104と制御部111、測定部105と測定部112、タイマ管理部106とタイマ管理部115とはそれぞれ共通としてもよい。
(b)基地局
図12には、基地局における装置の構成及びULの通信についての装置動作例を示す。
図において、201はアンテナ、202は送受信部、203はバッファ部、204はリオーダ部、205は制御部、206は測定部、207はバッファ管理部、208はHO(ハンドオーバ)決定部、209はタイマ管理部を示す。
送受信部202は、移動局から送信されアンテナ201で受信したデータに対する復調処理を行い、復調されたデータをバッファ部203に送信する。また、送受信部202は、ULのデータ送信を行うための各種制御情報を受信する。ここで制御情報とは、例えば、Sounding RSなどである。
バッファ部203は、送受信部202から送られてきたパケットデータを上位レイヤに回送できるように一時的に格納する。
リオーダ部204は、バッファ部203から送られてきたデータ(パケットデータ)を送信順(PDCP SN順)に並べ、上位レイヤへと回送する。LTEにおいては、順序通りにデータを受信できた場合は上位局に該データを伝送する。一方、未受信のデータを検出すると、それ以降のデータは移動先基地局に転送する。
制御部205は、ULデータのスケジューリング許可、データ量やQoS(Quality of Service)などに応じたリソース割当、間欠受信モードの指示など、基地局における各種制御を行う。
測定部206は、移動局から報告されるCQIに基づくDLの無線品質の測定や、Sounding RSに基づくULの無線品質の測定などを行う。
また、制御部206は、AQMによるパケットデータ廃棄についての制御も行う。
バッファ管理部207は、バッファ部109に格納されているデータの制御を行う。
例えば、MACレイヤのデータに対してはビット誤り検出・再送制御、RLCレイヤのデータに対しては順番制御・再送制御、PDCPレイヤのデータに対しては秘匿解除やヘッダ伸長の制御を行う。PDCP SDUが再構築できた場合、リオーダ部110へ当該データを回送する。
HO決定部208は、測定部206における無線品質の測定結果を基にハンドオーバを実行するか否かを決定する。
タイマ管理部209は、パケットデータの廃棄タイマや、パケットデータのリオーダリングについてのタイマ(リオーダリングタイマ)の管理を行う。
タイマ管理部209におけるリオーダリングタイマの値は、例えば、移動局についてのリオーダリングタイマと同様の方法により設定される。
リオーダ管理部210は、パケットデータのリオーダを管理する。転送が失敗したことにより欠落しているパケットデータを判定し、また、廃棄タイマが満了したパケットデータを検出し当該パケットデータを廃棄する。
なお、測定部206、バッファ部207、HO決定部208、タイマ管理部209、リオーダ管理部210は制御部205に含まれてもよいし、別途設けられてもよい。
図13には、基地局における装置の構成及びDLの通信についての装置動作例を示す。
図において、211はアンテナ、212はバッファ部、213はスケジューラ部、214は送受信部、215は送受信部、216は遅延計測部、217はタイマ管理部、218はスケジューラ管理部、219は測定部、220はHO決定部を示す。
バッファ部212は、実施例においてMACレイヤのバッファ、RLCレイヤのバッファ、PDCPレイヤのバッファを一つのバッファとして記載しているが、これら各バッファは物理的に個別に設置してもよい。
PDCPレイヤのバッファでは、上位レイヤから受信するデータをPDCP SDUとしてパケットデータ化し、SNの付与やヘッダ圧縮・秘匿が行われる。
RLCレイヤのバッファでは、PDCPレイヤから回送されるデータに対し分割・結合が実行される。MACレイヤのバッファでは、無線伝播状況に合った変調・復調方法が実行される。
ハンドオーバ時、RLC/MACレイヤのデータは無線リンクが切断されるまで伝送することができ、切断以降のデータは廃棄される。
PDCPレイヤのデータは、PDCP SDU単位で移動先基地局に転送する。一方、上位局から流入するデータは、PDCP SNを付与せずに移動先基地局に転送することができる。
スケジューラ部213は、複数の移動局宛のデータがバッファ部212に格納されている場合、格納されているデータの中からデータ送信を行う移動局宛のデータを選択し、当該データを送受信部214に送出する。
送受信部214は、スケジューラ部213から送られてきたデータに対し、誤り訂正や符号化処理等の変調処理を行い、アンテナ211に処理後のデータを送出する。また、送受信部214は、DLのデータ送信を行うための各種制御情報を受信する。ここで制御情報とは、例えば、無線リソース情報などである。
制御部215は、ULデータのスケジューリング許可、データ量やQoSなどに応じたリソース割当、間欠受信モードの指示、HOの指示など、基地局における各種制御を行う。
また、制御部215は、AQMによるパケットデータ廃棄についての制御も行う。
遅延計測部216は、データを移動局、上位局又は他の基地局等に伝送する際の遅延時間などを計測・推定する。
タイマ管理部217は、廃棄タイマの管理を行う。
また、タイマ管理部217は、RLCレイヤなどの下位レイヤにおいても各種のタイマが利用されるため、それらのタイマ管理も制御することとしてもよい。例えば、RLCレイヤではPDCPレイヤから回送されてきたパケットデータを、適宜分割・結合しRLCレイヤにおけるパケットデータとして取り扱うが、当該パケットデータに対する再送の期限を管理する。
スケジューラ管理部218は、送受信部214において受信した移動局からの制御情報を基に、送信権を与える移動局をスケジューラ部213に指示する信号等を送出しスケジューラ部213の管理を行う。
測定部219は、移動局から報告されるCQIを基づくDLの無線品質の測定や、Sounding RSに基づくULの無線品質の測定などを行う。
HO決定部220は、測定部219における無線品質の測定結果を基にハンドオーバを実行するか否かを決定する。
基地局は図12及び図13に示された装置の全部又は一部を含むが、アンテナ201とアンテナ211、制御部205と制御部215、測定部206と測定部219、HO決定部208とHO決定部220、タイマ管理部209とタイマ管理部115とはそれぞれ共通としてもよい。
(6)実施例1
(a) 概要
実施例1では、無線通信装置(移動局又は基地局)においてPDCP SDUバッファ(以下、バッファ部と表記)に格納されたPDCP SDU(以下、パケットデータと表記)は、上述の図9の場合と同様の動作により廃棄されるが、既に下位レイヤに回送されたパケットデータはパケットデータ廃棄の対象とはしない。
図14には本発明の実施例1の動作概要を示す。
図において、図9と同じ部分は同一の符号で示されている。
バッファ部に格納されているパケットデータのうち既に下位レイヤに回送されたパケットデータ1〜3は、廃棄タイマが満了前はパケットデータ廃棄の対象とならない。
したがって、廃棄タイマが満了前のパケットデータについてAQMによるパケットデータ廃棄を適用する場合は、パケットデータ4〜8の中から廃棄対象パケットデータが選択される。
例えば、いずれのパケットデータも廃棄タイマが満了前である図14の中段ではパケットデータ4、7がAQMによるパケットデータ廃棄方法により廃棄され、時間が経過した同図の下段では廃棄タイマが満了したパケットデータ1、2が廃棄される。
(b) 処理フロー
図15には、実施例1における移動局(UL)又は基地局(DL)(つまり、移動局または基地局が送信装置として動作する場合)におけるパケットデータ処理フローを示す。
S20では、バッファ部は上位レイヤから送られてくるデータを受信する。
S21では、S20において受信したデータをPDCP SDUとしてパケットデータ化する(PDCP SDU構築)。
S22では、S21において構築したパケットデータの廃棄タイマをスタートさせる。
S23では、パケットデータ毎にS22においてスタートさせた廃棄タイマが満了しているか否かを判定する。廃棄タイマが満了している場合はS24へ、廃棄タイマが満了していない場合はS25へ進む。
S24では、S23において廃棄タイマが満了している場合、下位レイヤに回送されたパケットデータは廃棄される。
S25では、S23において廃棄タイマが満了していない場合、バッファ部に格納されているパケットデータのうち下位レイヤに未だ回送されていないパケットデータを選択する。
S26では、S25において選択したパケットデータについてAQMによるパケットデータ廃棄を適用するか否かを判定する。AQMによるパケットデータ廃棄を適用する場合はS27へ、適用しない場合はS29へ進む。
S27では、S26においてAQMによるパケットデータ廃棄を適用する場合、廃棄するパケットデータを選択する。
S28では、S27において選択されたパケットデータが廃棄される。
S29では、パケットデータを下位レイヤへと回送する。
図16には、実施例1における移動局(DL)又は基地局(UL)(つまり、移動局または基地局が受信装置として動作する場合)におけるパケットデータ処理フローを示す。
S30では、MACレイヤにおけるバッファ部は無線伝送されてくるデータを受信する。
S31では、受信した該データのビットエラー検出を行う。エラーが検出された場合はS32へ、エラーが検出されなかった場合はS33へ進む。
S32では、RLCレイヤにおいて、該当する未受信データが受信できるまでタイマで計時して待つ。タイマが満了していない場合はS30に進み、タイマが満了した場合はS33に進む。
S33では、RLCレイヤにおける再送タイマが満了したため、該当するデータの廃棄を行う。
S34では、エラーが検出されなかったデータを利用してPDCP SDUを再構築する。
S35では、該PDCP SDUを受信した順番で上位局に伝送する。なお、ここでリオーダリングを実行し、PDCP SDUをSNの順番で上位局に伝送してもよい。
(7)実施例2
(a) 概要
実施例2では、ハンドオーバ前に、UL通信において移動局から移動元基地局に対し無線エラーにより一部送信できないデータ(パケットデータ)があった場合のパケットデータ廃棄動作の例を示す。
ハンドオーバ前及びハンドオーバ後の実施例2の動作概要をそれぞれ図17及び図18に示す。
図において、702はパケット廃棄制御部であり、図10における制御部104に含まれるものとする。
図17において、ハンドオーバ前に移動局のバッファ部101に格納されているパケットデータのうち、パケットデータ1及びパケットデータ3は移動局から移動元基地局に対して送信されたが、パケットデータ2はビットエラーが生じたため、無線リンクが切り替わるまでに送信ができなかった場合を示している。移動元基地局のバッファ部203aにはパケットデータ1及びパケットデータ3が格納される。
ハンドオーバが行われる際、移動元基地局はパケットデータ1まではSN順に受信できているため上位局に伝送する。一方、パケットデータ2は受信できていないため、パケットデータ3は移動先基地局に対し転送する。
図18において、ハンドオーバ後は、移動局は移動先基地局に対しパケットデータの送信を行うが、移動局はハンドオーバ前に送信できなかったパケットデータ2からSNの順にパケットデータを送信(再送)する。
本実施例では、ハンドオーバが実行されると移動局のバッファ部101に格納されているパケットデータのうち、既に下位レイヤへの回送が済んでおり移動先基地局へ再送が必要なパケットデータについては廃棄タイマの値をリセットする。つまり、パケットデータ2とパケットデータ3については廃棄タイマの値を0とする制御を行う。
廃棄タイマの値をリセットしたとしても、移動先基地局のPDCPレイヤにおいてリオーダリングのタイマ値が適切に設定されていれば、該タイマの満了時に未受信のPDCP SDUはロスしたものと判定でき、無駄に到着を待つ必要がなくなるため、それ以降のPDCP SDUを順序通りに上位局に回送できる。したがって、アプリケーションの品質を劣化させることはない。
なお、パケットデータ2及びパケットデータ3については、既に下位レイヤに回送されていればAQMによるパケットデータ廃棄の対象としないよう制御し、未だ下位レイヤに回送されていなければ対象とするよう制御する。また、送信エラーの生じたパケットデータ2のみAQMによるパケットデータ廃棄の対象としないよう制御することも可能である。
移動先基地局では、移動局から又は移動元基地局を介して受信したパケットデータをバッファ部203bに格納し、既に受信済みのパケットデータと新たに受信したパケットデータとをSNの順に並び替えるリオーダリングを実行する。
(b) 処理フロー
図19には、移動局のUL通信におけるパケットデータ処理フローを示す。
S36では、上位レイヤから送られてくるデータを受信する。
S37では、S36で受信したデータをPDCP SDUとしてパケットデータ化する(PDCP SDU構築)。
S38では、S37において構築したパケットデータの廃棄タイマをスタートさせる。
S39では、移動元基地局から送信されるHO(ハンドオーバ)指示信号を受信した場合はS40へ、受信しない場合はS41へ進む。
S40では、S39においてHO指示信号を受信した場合、S38においてスタートさせた廃棄タイマをリセットし、改めて廃棄タイマをスタートさせる。
S41では、パケットデータ毎にS38又はS40においてスタートさせた廃棄タイマが満了しているか否かを判定する。廃棄タイマが満了している場合はS42へ、廃棄タイマが満了していない場合はS43へ進む。
S42では、S41において廃棄タイマが満了している場合、下位レイヤに回送されたパケットデータは廃棄される。
S43では、S41において廃棄タイマが満了していない場合、バッファ部に格納されているパケットデータのうち下位レイヤに未だ回送されていないパケットデータを選択する。
S44では、S43において選択したパケットデータについてAQMによるパケットデータ廃棄を適用するか否かを判定する。AQMによるパケットデータ廃棄を適用する場合はS45へ、適用しない場合はS47へ進む。
S45では、S44においてAQMによるパケットデータ廃棄を適用する場合、廃棄するパケットデータを選択する。
S46では、S45において選択されたパケットデータが廃棄される。
S47では、パケットデータを下位レイヤへ回送する。
図20には、移動元基地局のUL通信におけるパケットデータ処理フローを示す。
S48では、MACレイヤにおけるバッファ部は無線伝送されてくるデータを受信する。
S49では、S48において受信したデータのエラー検出を行う。エラーを検出した場合はS50へ、検出しなかった場合はS52へ進む。
S50では、RLCレイヤにおいて、該当する未受信データが受信できるまで、タイマで計時して待つ。タイマが満了している場合はS51に進み、タイマが満了していない場合はS48に進む。
S51では、S50において再送タイマが満了しているデータを廃棄する。
S52では、S49においてエラーを検出しなかったデータをPDCP SDUとしてパケットデータ化する(PDCP SDU構築)。
S53では、移動局に対しHO(ハンドオーバ)指示信号を移動局に送信する。
S54では、移動先基地局に対しパケットデータの転送を実行するか否かを判定する。パケットデータの転送を実行する場合はS55へ、実行しない場合はS60へ進む。
S55では、移動先基地局に対し廃棄タイマの上限値を通知する。なお、前述したように、タイマ上限値の通知は図7の「3.HO要求」、「7.SN状態転送」、又は「9.HO完了」のいずれかにおいて移動先基地局に通知される。ここでは、「7.SN状態転送」メッセージで通知されるものとしている。
S56では、パケットデータに歯抜け(送信が失敗し欠落しているパケットデータ)があるか否かを判定する。歯抜けがある場合はS57へ、歯抜けがない場合はS59へ進む。
S57では、歯抜けのパケットデータの前のSNのパケットデータは上位局に転送する。
S58では、歯抜けのパケットデータの後のSNのパケットデータは移動先基地局に転送する。
S59では、上位局は、転送されてきたパケットデータをさらに上位局に回送する。一方、移動先基地局は下位レイヤに転送されてきたパケットデータを回送する。
S60では、移動先基地局に対し廃棄タイマの上限値を通知する。なお、前述したように、タイマ上限値の通知は図7の「3.HO要求」、「7.SN状態転送」、又は「9.HO完了」のいずれかにおいて移動先基地局に通知される。ここでは、「7.SN状態転送」メッセージで通知されるものとしている。
図21には、移動先基地局のUL通信におけるパケットデータ処理フローを示す。
S61では、送受信部からデータを受信する。
S62では、S61において受信したデータが移動局から受信したデータであるか否かを判定する。移動局から受信したデータである場合はS63へ、移動局から受信したデータでない場合はS66へ進む。
S63では、MACレイヤにおけるバッファ部において、受信したデータのエラー検出を行う。エラーを検出した場合はS64へ、エラーを検出しなかった場合はS66へ進む。
S64では、S63においてエラーが検出されたデータに対するRLCレイヤの再送タイマが満了しているか否かを判定する。再送タイマが満了している場合はS65へ、再送タイマが満了していない場合はS61へ進む。
S65では、S64において再送タイマが満了しているデータを廃棄する。
S66では、受信したデータをPDCP SDUとしてパケットデータ化する(PDCP SDU構築)。
S67では、S66において構築したパケットデータに歯抜け(送信が失敗し欠落しているパケットデータ)があるか否かを判定する。歯抜けがある場合はS68へ、歯抜けがない場合はS71へ進む。
S68では、未受信のPDCP SDUが検出されるとリオーダリングタイマをスタートさせる。
S69では、リオーダリングタイマが満了するまで、未受信のPDCP SDUの到着を待つ。
S70では、リオーダリングタイマが満了したか否か判定する。リオーダリングタイマが満了してない場合はS69に進む。満了している場合はS71に進む。
S71では、パケットデータを下位レイヤへ回送する。
(8)実施例3
(a) 概要
実施例3では、実施例2と同様、ハンドオーバ前に、UL通信において移動局から移動元基地局に対し無線エラーにより一部送信できないデータ(パケットデータ)があった場合のパケットデータ廃棄動作の例を示す。
ハンドオーバ前及びハンドオーバ後の実施例2の動作概要をそれぞれ図22及び図23に示す。
図22及び図23に示すハンドオーバ前後における移動局、移動元基地局、移動先基地局のバッファ部の動作はそれぞれ実施例2の図17及び図18と同様である。
ただし、本実施例の図23においては、移動局のバッファ部101はハンドオーバ前の廃棄タイマの値を引き継ぐ。
例えば、図22においてパケットデータ2及びパケットデータ3の廃棄タイマはそれぞれ70及び60であるが、図23においてこれらの値が引き継がれる。
(b) 処理フロー
図24には、移動局のUL通信におけるパケットデータ処理フローを示す。
S72では、上位レイヤから送られてくるデータを受信する。
S73では、S72で受信したデータをPDCP SDUとしてパケットデータ化する(PDCP SDU構築)。
S74では、S73において構築したパケットデータの廃棄タイマをスタートさせる。
S75では、移動元基地局から送信されるHO(ハンドオーバ)指示信号を受信した場合はS76へ、受信しない場合はS77へ進む。
S76では、S75においてHO指示信号を受信した場合、S74においてスタートさせた廃棄タイマを保持し、パケットデータの経過時間を引き継ぐ。
S77は、パケットデータ毎にS74においてスタートさせた廃棄タイマが満了しているか否かを判定する。廃棄タイマが満了している場合はS78へ、廃棄タイマが満了していない場合はS79へ進む。
S78では、S77において廃棄タイマが満了している場合、下位レイヤに回送されたパケットデータは廃棄される。
S79では、S77においてタイマが満了していない場合、バッファ部に格納されているパケットデータのうち下位レイヤに未だ回送されていないパケットデータを選択する。
S80では、S79において選択したパケットデータについてAQMによるパケットデータ廃棄を適用するか否かを判定する。AQMによるパケットデータ廃棄を適用する場合はS81へ、適用しない場合はS83へ進む。
S81では、S80においてAQMによるパケットデータ廃棄を適用する場合、廃棄するパケットデータを選択する。
S82では、S81において選択されたパケットデータが廃棄される。
S83では、パケットデータを下位レイヤへ回送する。
本実施例における移動元基地局(UL)及び移動先基地局(UL)でのパケットデータ処理フローはそれぞれ図20及び図21に示される実施例2におけるパケットデータ処理フローと同様である。
(9)実施例4
(a) 概要
実施例4では、ハンドオーバ前に、DL通信において移動元基地局から移動局に対し無線エラーにより一部送信できないデータ(パケットデータ)があった場合のパケットデータ廃棄動作の例を示す。
図25は、ハンドオーバ前の移動元基地局から移動局へのデータ送信を示す。
図において、パケットデータ1〜3は移動元基地局のバッファ部212aにおいてPDCPレイヤでの処理が済んでおりパケットデータ4〜8は未だ処理中である。
移動元基地局からパケットデータ1〜3を含むデータが送信されると、移動局はこのデータを受信し、移動局のバッファ部108においてこのデータをPDCP SDUとしてパケットデータ化し格納する。
図25では、パケットデータ1及びパケットデータ3については移動元基地局から移動局への送信が成功したが、パケットデータ2は何らかのエラーにより、無線リンクが切り替わるまでに送信が失敗した場合を示している。本実施例においては、移動局はパケットデータ2を再送(送信を継続)するが、送信が成功したパケットデータ3は再送しない。
図26及び図27は、ハンドオーバ後の移動元基地局から移動先基地局へのデータ転送及び、移動先基地局から移動局へのデータ送信を示す。
図において、703はパケット廃棄制御部であり、図13における制御部215に含まれるものとする。
移動元基地局はハンドオーバ前に移動局への送信が失敗したパケットデータ2を移動先基地局へと転送する。
また、ハンドオーバ前に移動元基地局において送信されていなかったパケットデータ4〜8についても移動先基地局へ転送される。その際、パケットデータ4〜8のうち移動元基地局のバッファ部212aにおいて処理中のパケットデータは、処理後SNを付加した上で転送してもよいし、処理を中断してSNを付加せずに転送してもよい。
なお、図26及び図27において移動先基地局のバッファ部212bに格納されるパケットデータ9、10は上位局から受信したデータに含まれるパケットデータである。
図26には、パケットデータ2及びパケットデータ4〜8は同じタイミングで移動元基地局から移動先基地局へ転送される場合を示す。移動先基地局のバッファ部212bがパケットデータ2及びパケットデータ4〜8を受信すると、転送されてきたすべてのパケットデータについて廃棄タイマはリセット(0に設定)される。
図27には、パケットデータ2及びパケットデータ4〜8は所定の時間間隔で(例えば時間10ごとに)移動元基地局から移動先基地局へ転送される場合を示す。移動先基地局のバッファ部212bがパケットデータ2及びパケットデータ4〜8を受信すると、廃棄タイマを所定の時間間隔を設けて設定する。例えば図では、パケットデータ8を受信した時点においてパケットデータ2、4〜8の廃棄タイマは、50、40、…、0となる。
この例のように、廃棄タイマは基本的にはリセットする(引き継がない)ことが基本であるが、移動先基地局の判断で独自にタイマの値を設定することができる。
例えば一つの方法は、移動先基地局において予め固定的な値に設定しておく方法である。転送されてくるパケットデータに対し予め廃棄タイマの値は一律に10に設定する。加えて、転送されてくるパケットが属するQCIの値を考慮し、QCI毎に廃棄タイマの値を設定してもよい。さらには、移動先基地局のトラヒック負荷を考慮して設定してもよい。
別の方法では、転送されてくるパケットデータに対する転送遅延を遅延計測により推定し、例えば該推定遅延が15である場合タイマの値は一律に15として設定する。
また別の方法では、転送されてくるパケットデータの転送量を推定し、該推定量に応じてタイマの値を設定する。例えば、推定されるパケットデータの転送量が10であれば、一律に廃棄タイマの値を10と設定する。また、推定されるパケットデータの転送量が20であれば、一律に廃棄タイマの値を20と設定する。さらに、転送量は推定するのではなく「7.SN状態転送」で通知されるPDCP SDUの転送状態から転送量を決定してもよい。加えて、転送されてくるパケットデータが属するQCIの値を考慮し、QCI毎に廃棄タイマの値を設定してもよい。
本実施例4においては、AQMによるパケットデータ廃棄は、上位局から受信したデータについてのみ適用してもよいし、上位局から受信したデータ及び移動元基地局から受信したデータのうち、下位レイヤに回送されていないデータの両方に適用してもよい。
また、移動局のバッファ部108では、移動先基地局から受信するデータに含まれるパケットデータと、既に格納されているパケットデータとのリオーダリングを実行した上でパケットデータを送信順(SN順)に上位レイヤに回送する。例えば図26及び図27ではパケットデータ2、パケットデータ3の順で上位レイヤに回送される。
(b) 処理フロー
図28には、移動元基地局のDL通信におけるパケットデータ処理フローを示す。
S84では、上位レイヤから送られてきたデータを受信する。
S85では、S84において受信したデータをPDCP SDUとしてパケットデータ化する(PDCP SDU構築)。
S86では、S85において構築したパケットデータの廃棄タイマをスタートさせる。
S87では、移動局に対しHO(ハンドオーバ)指示信号を送信する。
S88では、S87においてHO指示信号を送信すると、移動先基地局に対しパケットデータの転送を実行するか否かを判定する。パケットデータの転送を実行する場合はS89へ、パケットデータの転送を実行しない場合はS91へ進む。
S89では、S88においてパケットデータの転送を実行する場合、移動先基地局に対し転送パケットデータについての廃棄タイマの上限値を通知する。なお、前述したように、タイマ上限値の通知は図7の「3.HO要求」、「7.SN状態転送」、又は「9.HO完了」のいずれかにおいて移動先基地局に通知される。ここでは、「7.SN状態転送」メッセージで通知されるものとしている。
S90では、転送遅延時間の推定を行う。
S91では、廃棄タイマの上限値を通知する。なお、前述のように、タイマ上限値の通知は図7の「3.HO要求」、「7.SN状態転送」、又は「9.HO完了」のいずれかにおいて移動先基地局に通知される。ここでは、「7.SN状態転送」メッセージで通知されるものとしている。
S92では、無線リンクが切断されるまでパケットデータを下位レイヤに回送する。
図29には、移動先基地局のDL通信におけるパケットデータ処理フローを示す。
S93では、上位レイヤから送られてきたデータを受信する。
S94では、S93において受信したデータをPDCP SDUとしてパケットデータ化する(PDCP SDU構築)。
S95では、S94において構築したパケットデータの廃棄タイマをスタートさせる。
S96では、パケットデータ毎にS95においてスタートさせた廃棄タイマが満了しているか否かを判定する。廃棄タイマが満了している場合はS97へ、廃棄タイマが満了していない場合はS98へ進む。
S97では、S96において廃棄タイマが満了している場合、下位レイヤに回送されたパケットデータは廃棄される。
S98では、上位局から受信したパケットデータを選択する。
S99では、S98において選択したパケットデータについてAQMによるパケットデータ廃棄を適用するか否かを判定する。AQMによるパケットデータ廃棄を適用する場合はS100へ、適用しない場合はS102へ進む。
S100では、S99においてAQMによるパケットデータ廃棄を適用する場合、廃棄するパケットデータを選択する。
S101では、S100において選択されたパケットデータが廃棄される。
S102では、パケットデータを下位レイヤへ回送する。
図30には、移動局のDL通信におけるパケットデータ処理フローを示す。
S103では、送受信部からデータを受信する。
S104では、S103において受信したMACレイヤにおけるデータのエラー検出を行う。エラーを検出した場合はS105へ、エラーを検出しなかった場合はS107へ進む。
S105では、S104においてエラーが検出されたデータに対するRLCレイヤの再送タイマが満了しているか否かを判定する。再送タイマが満了している場合はS105へ、再送タイマが満了していない場合はS103へ進む。
S106では、S105において再送タイマが満了しているデータを廃棄する。
S107では、受信したデータをPDCP SDUとしてパケットデータ化する(PDCP SDU構築)。
S108では、S107において構築したパケットデータに歯抜け(送信が失敗し欠落しているパケットデータ)があるか否かを判定する。歯抜けがある場合はS109へ、歯抜けがない場合はS112へ進む。
S109では、未受信のPDCP SDUが検出されるとリオーダリングタイマをスタートさせる。
S110では、リオーダリングタイマが満了するまで、未受信のPDCP SDUの到着を待つ。
S111では、リオーダリングタイマが満了したか否か判定する。リオーダリングタイマが満了してない場合はS69に進む。満了している場合はS71に進む。
S112では、パケットデータを上位レイヤに回送する。
(10)実施例5
(a) 概要
実施例5では、実施例4と同様、ハンドオーバ前に、DL通信において移動元基地局から移動局に対し無線エラーにより一部送信できないデータ(パケットデータ)があった場合のパケットデータ廃棄動作の例を示す。
ハンドオーバ前における移動局及び移動元基地局でのデータ送信の概要は実施例4の図25と同様である。
図31は、ハンドオーバ後の移動元基地局から移動先基地局へのデータ転送及び、移動先基地局から移動局へのデータ送信を示す。
図において、703はパケット廃棄制御部であり、図13における制御部215に含まれるものとする。
本実施例では、移動元基地局において転送遅延時間(移動元基地局から移動先基地局へパケットデータの転送をする際に生じる遅延時間)を推定し、予め移動先基地局に転送するパケットデータの廃棄タイマに当該推定した転送遅延時間を反映させた上でパケットデータ転送を実行する。
図において、ハンドオーバ後の移動元基地局のバッファ部212aに格納されているパケットデータ1〜8の廃棄タイマは80、70、…、10である。
移動元基地局は推定した転送遅延時間(図においては、例えば20とする)を、各パケットデータの廃棄タイマに当該転送遅延時間を反映させた新たな廃棄タイマを設定する。図においてパケットデータ1〜8の新たな廃棄タイマは100、90、…、30となる。
移動元基地局はハンドオーバ前に移動局への送信が失敗したパケットデータ2を移動先基地局へと転送する。
また、ハンドオーバ前に移動元基地局において送信されていなかったパケットデータ4〜8についても移動先基地局へ転送される。その際、パケットデータ4〜8のうち移動元基地局のバッファ部212aにおいて処理中のパケットデータは、処理後SNを付加した上で転送してもよいし、処理を中断してSNを付加せずに転送してもよい。
なお、図において移動先基地局のバッファ部212bに格納されるパケットデータ9、10は上位局から受信したデータに含まれるパケットデータである。
移動先基地局には移動元基地局において設定された各パケットデータについての廃棄タイマが引き継がれる。すなわち、移動先基地局のバッファ部212bにおいて格納されるパケットデータ2、パケットデータ4〜8の廃棄タイマはそれぞれ90、70、60、…、30に設定される。
本実施例5において、AQMによるパケットデータ廃棄は、上位局から受信したデータについてのみ適用してもよいし、上位局から受信したデータ及び移動元基地局から受信したデータのうち、下位レイヤに回送されていないデータの両方に適用してもよい。
また、移動局のバッファ部108では、移動先基地局から受信するデータに含まれるパケットデータと、既に格納されているパケットデータとのリオーダリングを実行した上でパケットデータを送信順(SN順)に上位レイヤに回送する。例えば図においては、パケットデータ2、パケットデータ3の順で上位レイヤに回送される。
(b) 廃棄タイマの引継ぎ
廃棄タイマの引継ぎは、パケットデータ転送プロトコルのヘッダにおけるタイムスタンプフィールドを用いて行う。
パケットデータ転送プロトコルのヘッダは、例えば、図32に示す3GGPにより規定されているGTPヘッダである。
図のヘッダ部において、VersionフィールドはGTPプロトコルのバージョン、Protocol Type(PT)はプロトコルの識別情報、Extension Headerフラグ(E)はNext Extention Headerフィールドに関する情報、Sequence numberフラグ(S)はSNフィールドに関する情報、N−PDU Numberフラグ(PN)はN−PDU Numberフィールドに関する情報、Message TypeはGTPメッセージのタイプ、Lengthはペイロードの長さ、Tunnel Endpoint Identifier(TEID)はトンネルの終点を明確にするための情報、Sequence Number(SN)はデータの識別に用いられるシーケンス番号、N−PDU Numberはデータ転送の調整に用いられる識別情報、Next Extention Header Typeは拡張ヘッダについての識別情報を示す。
また、図の拡張ヘッダ部においては、Extension Header Length、Extension Header Content、Next Extension Header Typeなどの拡張ヘッダに関する情報を示す。
図33に、本実施例においてパケットデータ転送に用いられるヘッダの例を示す。
ヘッダ部のNext Extention Header TypeにおいてPDCP SNを拡張ヘッダで送信することを定義する。また、拡張ヘッダ部にTimestamp(タイムスタンプ)フィールドを定義することにより、タイムスタンプに転送パケットデータの廃棄タイマの情報を含めて送信する。
上記のタイムスタンプは例えばSN状態転送メッセージを利用して送信することも可能である。
図34はSN状態転送メッセージを利用してタイムスタンプを送信する場合の一例を示す。
図において、LIS(Last−In−Sequence)は最後に順序通りに受信できたPDCP SDU SN番号である。
Bitmap_Nフィールドは、LISに続くSNが移動元基地局において移動局に送信できたか否かを1ビットで表現する。
Timestamp_LSIは、LSIのPDCP SNの廃棄タイマの値を表現する。
同様にTimestamp_Xは、移動元基地局において正しく送信できなかったPDCP SDUに対する廃棄タイマの値を表現する。
図35はSN状態転送メッセージを利用してタイムスタンプを送信する場合の別の例を示す。
図において、Missing_Nは、移動元基地局において移動局に送信できなかったPDCP SNを示す。
Timestamp_Nは、移動元基地局において正しく送信できなかったPDCP SDUに対する廃棄タイマの値を表現する。
なお、タイマの引き継ぎはパケット毎に実施するのではなく、任意に選択したパケットのみに限定して実行してもよい。例えば、パケット転送を実行する最初のパケットに対応する廃棄タイマの値だけを転送してもよい。残りのパケットに対応する廃棄タイマの値は、該転送した廃棄タイマの値を参考にして、実施例4に示したように、移動先基地局で独自にタイマ値を設定してもよい。
(c) 廃棄タイマの設定
廃棄タイマの設定は、例えば以下に挙げる方法により行う。
1)タイマ値明示法
廃棄タイマの値について転送遅延時間を用いて補正した値をタイムスタンプフィールドに記載する。
例えば、移動元基地局において廃棄タイマの値が40に設定されたパケットデータを移動先基地局へ転送する場合、タイムスタンプフィールドには“40+転送遅延時間”の値(=T0)を記載する。ここで転送遅延時間は移動元基地局において推定した値を用いる。
移動先基地局では、タイムスタンプフィールドに示された値を該当するパケットデータの廃棄タイマの値として設定する。
ここで、T0≧廃棄タイマの上限値である場合は移動元基地局において転送を実行しないこととしてもよい。
2)絶対時刻指定法
パケットデータを廃棄する時刻をタイムスタンプフィールドに記載する。
例えば、移動元基地局において廃棄タイマの値が40、上限値が100と設定されたパケットデータを移動先基地局へ転送する場合、タイムスタンプフィールドに“移動元基地局の現時刻+(100−40)”の値(=T1)を記載する。
移動先基地局では、タイムスタンプフィールドに示された時刻T1と、該当するパケットデータが転送されてきた際の移動先基地局の現時刻T2とを比較する。T1≧T2である場合はT1を当該パケットデータの廃棄タイマの値として設定し、T1≦T2である場合は当該パケットデータを廃棄する。
また、T1≦T2であることが移動元基地局において明らかである場合は当該パケットデータの転送を実行しないこととしてもよい。
なお、絶対時刻は、例えばGPS(Global Positioning System)などを利用して同期を確保してもよいし、移動元基地局での時刻と移動先基地局での時刻とのずれを両基地局で把握し算出してもよい。
3)相対時刻指定法
現時刻からパケットデータの廃棄を実行するまでの時間を、転送遅延時間を用いて補正しタイムスタンプフィールドに記載する。
例えば、移動元基地局において廃棄タイマの値が40、上限値が100と設定されたパケットデータを移動先基地局へ転送する場合、タイムスタンプフィールドに“(100−40)―転送遅延時間”の値(=T3)を記載する。ここで転送遅延時間は移動元基地局において推定した値を用いる。
移動先基地局では、タイムスタンプフィールドに示された時刻T3がT3≧0である場合は、“100−T3”の値を該当するパケットデータの廃棄タイマの値として設定し、T3≦0である場合はパケットデータを廃棄する。
また、T3≦0である場合は移動元基地局において転送を実行しないこととしてもよい。(d) 廃棄タイマの引継ぎの他の例
廃棄タイマの引継ぎについて、 (c)の1)〜3)においてタイムスタンプフィールドを用いずにサブフレーム番号を用いることも可能である。
LTEでは、TTI(Transmission Time Interval)毎にサブフレーム番号が識別できるので、例えば、時間40をサブフレーム40個分とすることにより廃棄タイマの値を示すことが可能である。
サブフレーム番号は、基地局間同士で同期してもよいし、移動元基地局と移動先基地局との間でサブフレーム番号の差分を把握し算出してもよい。
(d) 処理フロー
図36には、移動元基地局のDL通信におけるパケットデータ処理フローを示す。
S113では、上位レイヤから送られてきたデータを受信する。
S114では、S113において受信したデータをPDCP SDUとしてパケットデータ化する(PDCP SDU構築)。
S115では、S114において構築したパケットデータの廃棄タイマをスタートさせる。
S116では、移動局に対しHO(ハンドオーバ)指示信号を送信する。
S117では、S87においてHO指示信号を送信すると、移動先基地局に対しパケットデータの転送を実行するか否かを判定する。パケットデータの転送を実行する場合はS118へ、パケットデータの転送を実行しない場合はS121へ進む。
S118では、S117においてパケットデータの転送を実行する場合、移動先基地局に対し転送パケットデータについての廃棄タイマの上限値を通知する。なお、前述のように、タイマ上限値の通知は図7の「3.HO要求」、「7.SN状態転送」、又は「9.HO完了」のいずれかにおいて移動先基地局に通知される。ここでは、「7.SN状態転送」メッセージで通知されるものとしている。
S119では、転送遅延時間の推定を行う。
S120では、転送するパケットデータの廃棄タイマの引継ぎを行う。
S121では、S117において転送を実行しない場合、移動先基地局に対し廃棄タイマの上限値を通知する。なお、前述のように、タイマ上限値の通知は図7の「3.HO要求」、「7.SN状態転送」、又は「9.HO完了」のいずれかにおいて移動先基地局に通知される。ここでは、「7.SN状態転送」メッセージで通知されるものとしている。
S122では、無線リンクが切断されるまでパケットデータを下位レイヤに回送する。
図37には、移動先基地局のDL通信におけるパケットデータ処理フローを示す。
S123では、上位レイヤから送られてきたデータを受信する。
S124では、S123において受信したデータが上位局から送られてきたデータであるか否かを判定する。上位局から送られてきたデータである場合はS125へ、上位局から送られてきたデータでない場合はS126へ進む。
S125では、S124において受信したデータが上位局から送られてきたデータでなく移動元基地局から転送されてきたデータであると判定した場合、データに含まれるパケットデータに設定される廃棄タイマの値を取得する。
S126では、S123において受信したデータをPDCP SDUとしてパケットデータ化する(PDCP SDU構築)。
S127では、S126において構築したパケットデータの廃棄タイマをスタートさせる。上位局から受信したデータに対しては、廃棄タイマの上限値(例えば100)を設定する。一方、移動元基地局から受信したデータに対しては、S12で取得した廃棄タイマの値を設定する。
S128では、パケットデータ毎にS127においてスタートさせた廃棄タイマが満了しているか否かを判定する。廃棄タイマが満了している場合はS129へ、廃棄タイマが満了していない場合はS130へ進む。
S129では、S128において廃棄タイマが満了している場合、下位レイヤに回送されたパケットデータは廃棄される。
S130では、上位局から受信したパケットデータを選択する。
S131では、S130において選択したパケットデータについてAQMによるパケットデータ廃棄を適用するか否かを判定する。AQMによるパケットデータ廃棄を適用する場合はS132へ、適用しない場合はS134へ進む。
S132では、S131においてAQMによるパケットデータ廃棄を適用する場合、廃棄するパケットデータを選択する。
S133では、S132において選択されたパケットデータが廃棄される。
S134では、パケットデータを下位レイヤへ回送する。
なお、移動局のDL通信におけるパケットデータ処理フローは実施例4と同様である。
(11)実施例6
実施例6では、実施例4と同様、ハンドオーバ前に、DL通信において移動元基地局から移動局に対し無線エラーにより一部送信できないデータ(パケットデータ)があった場合のパケットデータ廃棄動作の例を示す。
ハンドオーバ前における移動局及び移動元基地局でのデータ送信の概要は実施例4の図25と同様である。
図38は、ハンドオーバ後の移動元基地局から移動先基地局へのデータ転送及び、移動先基地局から移動局へのデータ送信を示す。
図において、703はパケット廃棄制御部であり、図13における制御部215に含まれるものとする。
本実施例では、移動元基地局から移動先基地局へ転送されるパケットデータの廃棄タイマはそのまま引き継がれる。移動先基地局において、転送遅延時間(移動元基地局から移動先基地局へパケットデータの転送をする際に生じる遅延時間)を計測・算出し、移動元基地局から受信したパケットデータの廃棄タイマに当該推定した転送遅延時間を反映させ新たに廃棄タイマを設定する。
図において、ハンドオーバ後の移動元基地局のバッファ部212aに格納されているパケットデータ1〜8の廃棄タイマは80、70、…、10である。
移動元基地局はハンドオーバ前に移動局への送信が失敗したパケットデータ2を移動先基地局へと転送する。
また、ハンドオーバ前に移動元基地局において送信されていなかったパケットデータ4〜8についても移動先基地局へ転送される。その際、パケットデータ4〜8のうち移動元基地局のバッファ部212aにおいて処理中のパケットデータは、処理後SNを付加した上で転送してもよいし、処理を中断してSNを付加せずに転送してもよい。
なお、図において移動先基地局のバッファ部212bに格納されるパケットデータ9、10は上位局から受信したデータに含まれるパケットデータである。
移動先基地局には移動元基地局において設定された各パケットデータについての廃棄タイマが引き継がれる。すなわち、移動先基地局のバッファ部212bにおいて格納されるパケットデータ2、パケットデータ4〜8の廃棄タイマはそれぞれ70、50、40、…、10に設定される。
移動先基地局では、転送遅延時間(図において、例えば20)を計測・算出し、当該転送遅延時間を移動元基地局から引き継いだ各パケットデータについての廃棄タイマに付加し、新たな廃棄タイマとして設定する。図においては、パケットデータ2、パケットデータ4〜8の廃棄タイマはそれぞれ90、70、60、…、30に設定される。
本実施例6において、AQMによるパケットデータ廃棄は、上位局から受信したデータについてのみ適用してもよいし、上位局から受信したデータうち、下位レイヤに回送されていないデータの及び移動元基地局から受信したデータの両方に適用してもよい。
また、移動局のバッファ部108では、移動先基地局から受信するデータに含まれるパケットデータと、既に格納されているパケットデータとのリオーダリングを実行した上でパケットデータを送信順(SN順)に上位レイヤに回送する。例えば図においては、パケットデータ2、パケットデータ3の順で上位レイヤに回送される。
なお、移動元基地局から移動先基地局への転送パケットデータの廃棄タイマの引継ぎ及び移動先基地局での引き継いだ廃棄タイマの設定は、例えば、実施例5に示したタイムスタンプやサブフレーム番号を用いて、タイマ明示法、絶対時刻指定法、相対時刻指定法により行うことができる。
ただし移動元基地局では、実施例5で示したタイマ明示法と相対時刻指定法において転送遅延時間を用いた補正は行わない。この場合は、移動先基地局において、自身で計測した転送遅延時間を用いて補正した廃棄タイマの値を設定する。
なお、タイマの引き継ぎはパケット毎に実施するのではなく、任意に選択したパケットのみに限定して実行してもよい。例えば、パケット転送を実行する最初のパケットに対応する廃棄タイマの値だけを転送してもよい。残りのパケットに対応する廃棄タイマの値は、該転送した廃棄タイマの値を参考にして、実施例4に示したように、移動先基地局で独自にタイマ値を設定してもよい。
(12)その他
パケットデータ転送時に移動元基地局から移動先基地局へ引き継がれる廃棄タイマの値は、実施例1〜6に例示するように時間とすることもできるし、パケットデータのSNに対応する値とすることもできる。例えば、PDCP SDU SN iに対する係数をNiとして、廃棄タイマの値をPDCP SDU SN i× Niとして、移動元基地局から移動先基地局へ通知する。
(付記1)
送信されるパケットデータを一時的に格納するバッファを備えた移動通信システムにおけるパケットデータの廃棄方法において、
前記バッファに格納された、送信処理前のパケットデータについては、該送信処理前のパケットデータに対応する廃棄タイマが所定値に達するか又は該バッファに付随する廃棄機構による廃棄条件を満たすことで廃棄を行い、
前記バッファに格納された、送信処理後のパケットデータについては、該送信処理後のパケットデータに対応する廃棄タイマが所定値に達することにより廃棄処理を行う、
ことを特徴とするパケットデータの廃棄方法。
(付記2)
送信されるパケットデータを一時的に格納するバッファを備え、該バッファに格納されたパケットデータに対応する廃棄タイマの値に応じて該パケットデータを廃棄する移動通信システムにおけるパケットデータの廃棄方法において、
ハンドオーバが実行されると、前記バッファに格納されたパケットデータに対応する廃棄タイマの値の変更を行い、
該変更後の廃棄タイマの値を該バッファに格納されたパケットデータの廃棄タイマの値として新たに設定し、
新たに設定された該廃棄タイマの値が所定値に達すると、対応するパケットデータを廃棄する、
ことを特徴とするパケットデータの廃棄方法。
(付記3)
送信されるパケットデータを一時的に格納するバッファを備え、該バッファに格納されたパケットデータに対応する廃棄タイマの値に応じて該パケットデータを廃棄する移動通信システムにおけるパケットデータの廃棄方法において、
ハンドオーバが実行されると、前記バッファに格納されたパケットデータに対応する廃棄タイマの値の引き継ぎを行い、
引き継がれた該廃棄タイマの値が所定値に達すると、対応するパケットデータを廃棄する、
ことを特徴とするパケットデータの廃棄方法。
(付記4)
送信されるパケットデータを一時的に格納するバッファを備え、該バッファに格納されたパケットデータに対応する廃棄タイマの値に応じて該パケットデータを廃棄する移動通信システムにおけるパケットデータの廃棄方法において、
ハンドオーバが実行されると、移動元基地局から移動先基地局へパケットデータの転送を行なうとともに、転送される該パケットデータに対応する廃棄タイマの値の転送を実行し、
該移動先基地局は、転送された該廃棄タイマの値、又は、転送された該廃棄タイマの値を転送遅延時間を用いて補正して得られたタイマ値を、転送されたパケットデータについての廃棄タイマの値として新たに設定し、
新たに設定された該廃棄タイマの値が所定値に達すると、対応するパケットデータを廃棄する、
ことを特徴とするパケットデータの廃棄方法。
(付記5)
前記移動元基地局は、パケットデータ転送プロトコルのヘッダに含まれるタイムスタンプフィールド又はパケットデータ受信状態通知プロトコルを用いて、前記廃棄タイマの値の前記転送を行なう、
ことを特徴とする請求項4記載のパケットデータの廃棄方法。
(付記6)
送信されるパケットデータを一時的に格納するバッファを備え、該バッファに格納されたパケットデータに対応する廃棄タイマの値に応じて該パケットデータを廃棄する移動通信システムにおけるパケットデータの廃棄方法において、
ハンドオーバが実行されると、移動元基地局から移動先基地局へパケットデータの転送を行なうとともに、転送される該パケットデータに対応する廃棄タイマの値について転送遅延時間を用いた補正を実行してから転送を実行し、
該移動先基地局は、転送された補正後の廃棄タイマの値を、対応するパケットデータについての廃棄タイマの値として新たに設定し、
新たに設定された該廃棄タイマの値が所定値に達すると、対応するパケットデータを廃棄する、
ことを特徴とするパケットデータの廃棄方法。
(付記7)
送信されるパケットデータを一時的に格納するバッファを備えた移動通信システムにおいて、
前記バッファに格納された、送信処理前のパケットデータについては、該送信処理前のパケットデータに対応する廃棄タイマが所定値に達するか又は該バッファに付随する廃棄機構による廃棄条件を満たすことで廃棄を行い、前記バッファに格納された、送信処理後のパケットデータについては、該送信処理後のパケットデータに対応する廃棄タイマが所定値に達することにより廃棄処理を行う廃棄手段、
を備えたことを特徴とする無線通信装置。
(付記8)
送信されるパケットデータを一時的に格納するバッファを備え、該バッファに格納されたパケットデータに対応する廃棄タイマの値に応じて該パケットデータを廃棄する移動通信システムにおいて、
ハンドオーバが実行されると、前記バッファに格納されたパケットデータに対応する廃棄タイマの値の変更を行い、該変更後の廃棄タイマの値を該バッファに格納されたパケットデータの廃棄タイマの値として新たに設定し、新たに設定された該廃棄タイマの値が所定値に達すると、対応するパケットデータを廃棄する廃棄手段、
を備えたことを特徴とする無線通信装置。
(付記9)
送信されるパケットデータを一時的に格納するバッファを備え、該バッファに格納されたパケットデータに対応する廃棄タイマの値に応じて該パケットデータを廃棄する移動通信システムにおいて、
ハンドオーバが実行されると、前記バッファに格納されたパケットデータに対応する廃棄タイマの値の引き継ぎを行い、引き継がれた該廃棄タイマの値が所定値に達すると、対応するパケットデータを廃棄する廃棄手段、
を備えたことを特徴とする無線通信装置。
(付記10)
送信されるパケットデータを一時的に格納するバッファを備え、該バッファに格納されたパケットデータに対応する廃棄タイマの値に応じて該パケットデータを廃棄する移動通信システムにおいて、
ハンドオーバが実行されると、移動元基地局から移動先基地局へパケットデータの転送を行なうとともに、転送される該パケットデータに対応する廃棄タイマの値の転送を実行する転送手段を備え、
該移動先基地局は、転送された該廃棄タイマの値、又は、転送された該廃棄タイマの値を転送遅延時間を用いて補正して得られたタイマ値を、転送されたパケットデータについての廃棄タイマの値として新たに設定し、新たに設定された該廃棄タイマの値が所定値に達すると、対応するパケットデータを廃棄する廃棄手段を備えた、
ことを特徴とする移動通信システム。
(付記11)
前記移動元基地局は、パケットデータ転送プロトコルのヘッダに含まれるタイムスタンプフィールド又はパケットデータ受信状態通知プロトコルを用いて、前記廃棄タイマの値の前記転送を行なう、
ことを特徴とする請求項10記載の移動通信システム。
(付記12)
送信されるパケットデータを一時的に格納するバッファを備え、該バッファに格納されたパケットデータに対応する廃棄タイマの値に応じて該パケットデータを廃棄する移動通信システムにおいて、
ハンドオーバが実行されると、移動元基地局から移動先基地局へパケットデータの転送を行なうとともに、転送される該パケットデータに対応する廃棄タイマの値について転送遅延時間を用いた補正を実行してから転送を実行する転送手段を備え、
該移動先基地局は、転送された補正後の廃棄タイマの値を、対応するパケットデータについての廃棄タイマの値として新たに設定し、新たに設定された該廃棄タイマの値が所定値に達すると、対応するパケットデータを廃棄する廃棄手段を備えた、
ことを特徴とする移動通信システム。
(付記13)
廃棄のための識別情報が付加されているデータに対し、データの状態によって該識別情報に基づいたパケット廃棄方法を実行し、あるいは該識別情報に基づかないパケット廃棄方法を実行する廃棄手段を備えた、
ことを特徴とする無線通信装置。
(付記14)
該識別情報は、廃棄までの時間であって、該時間をタイマで計時する、ことを特徴とする請求項13のパケット廃棄方法。
(付記15)
既にデータ伝送処理が実行されている場合、該データは識別情報に基づいて廃棄を実行する、ことを特徴とする請求項13のパケット廃棄方法。
(付記16)
データが流入するインターフェースに応じて、該データは識別情報に基づいて廃棄を実行し、あるいは識別情報に基づかずに廃棄を実行する、ことを特徴とする請求項13のパケット廃棄方法。
(付記17)
ハンドオーバが生じると、廃棄のための識別情報はハンドオーバ前後で必要であれば区別し廃棄を継続する、ことを特徴とする請求項13記載のパケット廃棄方法。
(付記18)
廃棄のための識別情報が付加されているデータに対し、データの状態によって該識別情報に基づいたパケット廃棄方法を実行し、あるいは該識別情報に基づかないパケット廃棄方法を実行する、ことを特徴とするパケット廃棄方法。
(付記19)
ハンドオーバが生じると、タイマの値を引き継ぐか、廃棄を実行する時刻を引き継ぐか、廃棄を実行するまでの時間を引き継ぐか、のいずれかによって廃棄時刻を引き継ぎ、さらにデータの推定転送遅延時間も考慮して廃棄時刻を設定する、ことを特徴とする請求項18記載のパケット廃棄方法。
(付記20)
ハンドオーバが生じると、廃棄時刻が現時刻よりも進んでいる場合、データ転送を行わずに廃棄を実行するか、あるいは、データ転送を行った直後に廃棄を実行する、ことを特徴とする請求項18記載のパケット廃棄方法。
(付記21)
ハンドオーバが生じると、データの転送プロトコルのヘッダ部に廃棄時刻あるいは廃棄時間を記載し、引き継ぎを実行する、ことを特徴とする請求項18記載のパケット廃棄方法。
(付記22)
ハンドオーバが生じると、廃棄を管理する局が変更される場合、上位局からの制御信号によってタイマの上限値を引き継ぐか、局間の制御信号で直接タイマの上限値を引き継ぐ、ことを特徴とする請求項18記載のパケット廃棄方法。
(付記23)
ハンドオーバが生じると、廃棄のために識別情報を区別した場合、基地局と移動局間で該区別を共有するための制御信号を送受信する、ことを特徴とする請求項17記載のパケット廃棄方法。
移動体通信システム構成例 基地局/移動局間のユーザプレーンプロトコルスタック ハンドオーバに伴うパケットデータ転送 ハンドオーバの際の移動局の装置動作フローチャート例 ハンドオーバの際の移動元基地局の装置動作フローチャート例 ハンドオーバの際の移動先基地局の装置動作フローチャート例 ハンドオーバシーケンス例 タイマによるパケットデータ廃棄の例 タイマによるパケットデータ廃棄とAQMによるパケットデータ廃棄が混在し ている場合の例 移動局装置構成例(UL) 移動局装置構成例(DL) 基地局装置構成例(UL) 基地局装置構成例(DL) 実施例1の動作概要 実施例1の移動局(UL)又は基地局(DL)におけるパケットデータ処理 フロー 実施例1の移動局(DL)又は基地局(UL)におけるパケットデータ処理 フロー 実施例2の動作概要(HO前) 実施例2の動作概要(HO後) 実施例2における移動局(UL)でのパケットデータ処理フロー(未送信P DCP SDUにAQM適用) 実施例2における移動元基地局(UL)でのパケットデータ処理フロー 実施例2における移動先基地局(UL)でのパケットデータ処理フロー 実施例3の動作概要(HO前) 実施例3の動作概要(HO後) 実施例3における移動局(UL)でのパケットデータ処理フロー 実施例4の動作概要(HO前) 実施例4の動作概要(HO後)の一例 実施例4の動作概要(HO後)の他の例 実施例4における移動元基地局(DL)でのパケットデータ処理フロー 実施例4における移動先基地局(DL)でのパケットデータ処理フロー 実施例4における移動局(DL)でのパケットデータ処理フロー 実施例5の動作概要 GTPヘッダ構成 タイムスタンプ SN状態転送メッセージを利用してタイムスタンプを送信する場合の一例 SN状態転送メッセージを利用してタイムスタンプを送信する場合の他の例 実施例5における移動元基地局(DL)でのパケットデータ処理フロー 実施例5における移動先基地局(DL)でのパケットデータ処理フロー 実施例6の動作概要
符号の説明
100 移動局
200 移動元基地局
300 移動先基地局
400 移動元基地局の通信エリア
500 移動先基地局の通信エリア
600 上位局
101、109、203、212 バッファ部
102、108、202、214 送受信部
103、107、201、211 アンテナ
104、111、205、215 制御部
105、112、206、219 測定部
106、115、209、217 タイマ管理部
110、204 リオーダ部
113、207 バッファ管理部
114、210 リオーダ管理部
208、220 HO決定部
213 スケジューラ部
216 遅延計測部
218 スケジューラ管理部
700 PDCP SDUバッファ
701、702、703 パケット廃棄制御部

Claims (10)

  1. 送信されるパケットデータを格納し、該格納されたパケットデータに対応する廃棄タイマの値に応じて該パケットデータを廃棄する移動通信システムにおけるパケットデータの廃棄方法において、
    ハンドオーバが実行されると、移動局で、移動元基地局へ送信されるパケットデータに対応する、ハンドオーバ前の廃棄タイマの計時値を、移動先基地局へ送信されるパケットデータに対応する、ハンドオーバ後の廃棄タイマの計時値として引き継ぎ、
    該移動先基地局に送信されるパケットデータについて、引き継がれた該廃棄タイマの値が所定値に達すると、対応するパケットデータを廃棄する、
    ことを特徴とするパケットデータの廃棄方法。
  2. 送信されるパケットデータを格納し、該格納されたパケットデータに対応する廃棄タイマの値に応じて該パケットデータを廃棄する移動通信システムにおけるパケットデータの廃棄方法において、
    ハンドオーバが実行されると、移動元基地局から移動先基地局へパケットデータの転送を行なうとともに、転送される該パケットデータに対応する、移動元基地局の廃棄タイマの計時値の転送を行い、
    該移動先基地局で、転送された該廃棄タイマの値、又は、転送された該廃棄タイマの値について転送遅延時間を用いて補正して得られた値を、転送された該パケットデータに対応する、移動先基地局の廃棄タイマの計時値として引き継ぎ、該移動先基地局の廃棄タイマの値が所定値に達すると、対応するパケットデータを廃棄する、
    ことを特徴とするパケットデータの廃棄方法。
  3. 前記移動元基地局は、パケットデータ転送プロトコルのヘッダに含まれるタイムスタンプフィールド又はパケットデータ受信状態通知プロトコルを用いて、前記廃棄タイマの値の前記転送を行なう、
    ことを特徴とする請求項2記載のパケットデータの廃棄方法。
  4. 送信されるパケットデータを格納し、該格納されたパケットデータに対応する廃棄タイマの値に応じて該パケットデータを廃棄する移動通信システムにおけるパケットデータの廃棄方法において、
    ハンドオーバが実行されると、移動元基地局から移動先基地局へパケットデータの転送を行なうとともに、転送される該パケットデータに対応する、移動元基地局の廃棄タイマの計時値について、転送遅延時間を用いて補正して得られた値を転送し、
    該移動先基地局で、該転送された値を、転送された該パケットデータに対応する、該移動先基地局の廃棄タイマの計時値として引き継ぎ、該移動先基地局の廃棄タイマの値が所定値に達すると、対応するパケットデータを廃棄する、
    ことを特徴とするパケットデータの廃棄方法。
  5. 送信されるパケットデータを格納し、該格納されたパケットデータに対応する廃棄タイマの値に応じて該パケットデータを廃棄する移動通信システムにおいて、
    ハンドオーバが実行されると、無線通信装置で、移動元基地局へ送信されるパケットデータに対応する、ハンドオーバ前の廃棄タイマの計時値を、移動先基地局へ送信されるパケットデータに対応する、ハンドオーバ後の廃棄タイマの計時値として引き継ぎ、該移動先基地局に送信されるパケットデータについて、引き継がれた該廃棄タイマの値が所定値に達すると、対応するパケットデータを廃棄する廃棄手段、
    を備えたことを特徴とする無線通信装置。
  6. 送信されるパケットデータを格納し、該格納されたパケットデータに対応する廃棄タイマの値に応じて該パケットデータを廃棄する移動通信システムにおいて、
    ハンドオーバが実行されると、移動元基地局から移動先基地局へパケットデータの転送を行なうとともに、転送される該パケットデータに対応する、移動元基地局の廃棄タイマの計時値の転送を行う転送手段を備え、
    該移動先基地局で、転送された該廃棄タイマの値、又は、転送された該廃棄タイマの値について転送遅延時間を用いて補正して得られた値を、転送された該パケットデータに対応する、移動先基地局の廃棄タイマの計時値として引き継ぎ、該移動先基地局の廃棄タイマの値が所定値に達すると、対応するパケットデータを廃棄する廃棄手段を備えた、
    ことを特徴とする移動通信システム。
  7. 前記移動元基地局は、パケットデータ転送プロトコルのヘッダに含まれるタイムスタンプフィールド又はパケットデータ受信状態通知プロトコルを用いて、前記廃棄タイマの値の前記転送を行なう、
    ことを特徴とする請求項6記載の移動通信システム。
  8. 送信されるパケットデータを格納し、該格納されたパケットデータに対応する廃棄タイマの値に応じて該パケットデータを廃棄する移動通信システムにおいて、
    ハンドオーバが実行されると、移動元基地局から移動先基地局へパケットデータの転送を行なうとともに、転送される該パケットデータに対応する、移動元基地局の廃棄タイマの計時値について、転送遅延時間を用いて補正して得られた値を転送する転送手段を備え、
    該移動先基地局で、該転送された値を、転送された該パケットデータに対応する、移動先基地局の廃棄タイマの計時値として引き継ぎ、該移動先基地局の廃棄タイマの値が所定値に達すると、対応するパケットデータを廃棄する廃棄手段を備えた、
    ことを特徴とする移動通信システム。
  9. 送信されるパケットデータを格納し、該格納されたパケットデータに対応する廃棄タイマの値に応じて該パケットデータを廃棄する移動通信システムにおいて、
    ハンドオーバが実行されると、移動局で、移動元基地局へ送信されるパケットデータに対応する、ハンドオーバ前の廃棄タイマの計時値を、移動先基地局へ送信されるパケットデータに対応する、ハンドオーバ後の廃棄タイマの計時値として引き継ぎ、該移動先基地局に送信されるパケットデータについて、引き継がれた該廃棄タイマの値が所定値に達すると、対応するパケットデータを廃棄する廃棄手段、
    を備えたことを特徴とする移動通信システム。
  10. 送信されるパケットデータを格納し、該格納されたパケットデータに対応する廃棄タイマの値に応じて該パケットデータを廃棄する移動通信システムにおける移動局であって、
    ハンドオーバが実行されると、移動局で、移動元基地局へ送信されるパケットデータに対応する、ハンドオーバ前の廃棄タイマの計時値を、移動先基地局へ送信されるパケットデータに対応する、ハンドオーバ後の廃棄タイマの計時値として引き継ぎ、該移動先基地局に送信されるパケットデータについて、引き継がれた該廃棄タイマの値が所定値に達すると、対応するパケットデータを廃棄する廃棄手段、
    を備えたことを特徴とする移動局。
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