JP4944690B2 - 位置検出装置の調整方法、位置検出装置、露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

位置検出装置の調整方法、位置検出装置、露光装置及びデバイス製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、被検物体の位置を検出する位置検出装置の調整方法に関する。
フォトリソグラフィー(焼き付け)技術を用いて半導体デバイスを製造する際に、レチクル(マスク)に描画された回路パターンを投影光学系によってウエハ等に投影して回路パターンを転写する投影露光装置が従来から使用されている。
投影露光装置においては、半導体デバイスの微細化に伴い、より高い解像力でレチクルのパターンをウエハに露光することが要求されている。投影露光装置で転写できる最小の寸法(解像度)は、露光光に用いる光の波長に比例し、投影光学系の開口数(NA)に反比例する。このため、露光光の短波長化及び投影光学系の高NA化が進められている。
現在では、露光光源は、超高圧水銀ランプ(i線(波長約365nm))からKrFエキシマレーザー(波長約248nm)やArFエキシマレーザー(波長約193nm)となり、Fレーザー(波長約157nm)の実用化も進んでいる。更には、波長10nm乃至15nm程度の極端紫外線光(Extreme Ultra Violet:EUV光)の採用も見込まれている。
また、投影光学系とウエハとの間の少なくとも一部を液体(例えば、1よりも大きな屈折率を有する液体)で浸すことによって投影光学系の高NA化を図る液浸露光も提案されている。液浸露光は、ウエハ側からみた投影光学系のNAを増加させることで解像度を向上させている。
このような解像度の向上に伴って、投影露光装置においては、ウエハに幾つかのパターンを重ね合わせる際の精度である重ね合わせ精度(オーバーレイ精度)の向上も求められている。一般に、オーバーレイ精度には解像度の1/5程度が必要とされており、半導体デバイスの微細化が進むにつれてオーバーレイ精度の向上がますます重要となる。所望のオーバーレイ精度を得るためには、レチクルとウエハとを高精度に位置合わせ(アライメント)する必要があり、投影露光装置には複数のアライメント検出系(即ち、位置検出装置)が構成されている。
ウエハアライメント検出系は、オフアクシス(Off−axis)検出系とTTL−AA(Through the Lens Auto Alignment)検出系の2つに大別される。オフアクシス検出系は、投影光学系を介さずにウエハ上のアライメントマークを光学系に検出する。TTL−AA検出系は、投影光学系を介して、非露光光のアライメント波長を用いてウエハ上のアライメントマークを検出する。
近年では、半導体デバイスの生産が少品種大量生産型から多品種少量生産型に移行しているため、様々な条件のウエハプロセス(材質、厚さ、膜厚、線幅等)に対して検出誤差を小さく抑えることができるアライメント検出系が求められている。例えば、アライメント検出系がTIS(Tool Induced Shift)を含んでいると、対称な段差構造を有するアライメントマークを検出しても検出誤差が発生してしまう。検出誤差は、TISの原因であるアライメント検出系の光学系に残存する収差(特に、偏芯によるコマ収差)や、かかる光学系の光軸の傾き(光軸ずれ)によって発生する。従って、様々な条件のウエハプロセスに対して検出誤差を小さく抑えることができるアライメント検出系を提供するためには、アライメント検出系の光学系のコマ収差及び光軸ずれを小さくすることが必要である。
そこで、調整用マークを検出した際の波形の非対称性に着目し、かかる波形が対称となるようにアライメント検出系の光学部材を動かす(光学重心を調整する)ことによって光軸ずれを低減させるアライメント検出系の調整方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開平9−167738号公報
しかしながら、従来の調整方法は、アライメント検出系の光学系のコマ収差と光軸ずれをトータルでキャンセルする(打ち消す)ように調整しており、アライメント検出系の光学系のコマ収差と光軸ずれの各々を低減させる(0に近づける)ものではなかった。
調整用マークを検出した際の波形の非対称性には、コマ収差の影響だけではなく、光軸ずれの影響も含まれている。従って、アライメント光学系の光学部材を動かして光軸ずれを調整したつもりでも、コマ収差の影響と光軸ずれの影響とが打ち消し合っているだけであり、実際には、検出誤差を発生させるコマ収差や光軸ずれが残存している場合がある。その結果、従来の調整方法で調整されたアライメント検出系は、ある条件のウエハプロセスに対しては検出誤差を小さく抑えることは可能であるが、様々な条件のウエハプロセスに対して検出誤差を小さく抑えることができない。換言すれば、従来の調整方法で調整されたアライメント検出系は、ウエハプロセスごとに検出精度(アライメント精度)が異なってしまう。
そこで、本発明は、アライメント検出系などの位置検出装置において、光学系のコマ収差と光軸ずれの各々を独立して高精度に調整し、様々な条件のウエハプロセスに対して検出誤差を低減させることができる調整方法を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての調整方法は、位置を変更可能な第1の光学部材及び第2の光学部材を含む光学系を備え、被検物体の位置を検出する位置検出装置の調整方法であって、前記光学系の光軸に垂直な方向における前記第1の光学部材を位置決めすべき位置として互いに異なる複数の位置を設定する設定ステップと、前記設定ステップで設定された前記複数の位置の各々について、前記被検物体を光電変換素子に対して相対的に前記光軸の方向に移動させながら、前記光学系を介して前記光電変換素子に入射する光を検出する検出ステップと、前記複数の位置の各々について、前記検出ステップで検出された光の検出信号の非対称性を示す評価値を算出する算出ステップと、前記複数の位置に対して、前記算出ステップで算出された前記評価値が鈍感である前記被検物体の前記光軸の方向の位置を特定する特定ステップと、前記特定ステップで特定された前記被検物体の前記光軸の方向の位置において、前記評価値に基づいて、前記第2の光学部材の前記光軸に垂直な方向の位置を調整する第1の調整ステップとを有することを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、アライメント検出系などの位置検出装置において、光学系のコマ収差と光軸ずれの各々を独立して高精度に調整し、様々な条件のウエハプロセスに対して検出誤差を低減させることができる調整方法を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一側面としての露光装置1の構成を示す概略ブロック図である。露光装置1は、本実施形態では、レチクル20とウエハ40とを走査方向に互いに同期移動させながらレチクル20のパターンをウエハ40に露光する走査型の投影露光装置(スキャナー)である。但し、露光装置1は、レチクル20を固定してレチクル20のパターンをウエハ40に露光する投影露光装置(ステッパー)であってもよい。
露光装置1は、図1に示すように、照明装置10と、レチクル20を支持するレチクルステージ25と、投影光学系30と、ウエハ40を支持するウエハステージ45とを備える。更に、露光装置1は、ステージ基準プレート50と、フォーカス検出系60と、レチクルアライメント検出系70及び75と、ウエハアライメント検出系80と、制御部90とを備える。以下では、投影光学系30の光軸に平行な方向をZ軸方向、Z軸方向に垂直な平面内でレチクル20とウエハ40との走査方向をY軸方向、Z軸方向及びY軸方向に垂直な方向(非走査方向)をX軸方向とする。また、X軸、Y軸及びZ軸周りの方向をθX方向、θY方向及びθZ方向とする。
照明装置10は、転写用の回路パターンが形成されたレチクル20を照明し、光源12と、照明光学系14とを有する。
光源12は、例えば、波長約248nmのKrFエキシマレーザーや波長約193nmのArFエキシマレーザーなどのエキシマレーザーを使用する。但し、光源12はエキシマレーザーに限定されず、例えば、波長約157nmのFレーザーなどを使用してもよい。
照明光学系14は、光源12からの光束を用いてレチクル20を照明する光学系である。照明光学系14は、本実施形態では、レチクル20上の所定の照明領域を均一な照度分布の光束(露光光)で照明する。
レチクル20は、回路パターンを有し、レチクルステージ25に支持及び駆動される。レチクル20から発せられた回折光は、投影光学系30を介して、ウエハ40に投影される。
レチクルステージ25は、レチクル20を支持し、本実施形態では、投影光学系30の光軸に垂直な平面内、即ち、XY平面内で2次元移動可能及びθZ方向に微小回転可能に構成される。また、レチクルステージ25は、少なくとも1軸駆動で構成されるが、6軸駆動で構成されることが好ましい。レチクルステージ25は、リニアモータ等のレチクルステージ駆動機構によって駆動される。
レチクルステージ25上には、ミラー27が配置されている。また、ミラー27に対向する位置には、ミラー27のX軸方向及びY軸方向の位置を計測するレーザ干渉計29が配置されている。レチクルステージ25に支持されたレチクル20の2次元方向の位置及び回転角は、レーザ干渉計29によってリアルタイムに計測される。レーザ干渉計29の計測結果は、制御部90に出力される。
投影光学系30は、複数の光学素子を含み、レチクル20のパターンを所定の投影倍率βでウエハ40に投影する光学系である。投影光学系30は、本実施形態では、縮小投影光学系であり、例えば、1/4倍又は1/5倍の投影倍率を有する。
ウエハ40は、レチクル20のパターンが投影(転写)される基板である。但し、ウエハ40の代わりにガラスプレートやその他の基板を用いることもできる。ウエハ40には、レジストが塗布されている。
ウエハステージ45は、ウエハ40を支持及び駆動する。ウエハステージ45は、本実施形態では、ウエハチャックを介してウエハ40を保持するZステージと、Zステージを支持するXYステージと、XYステージを支持するベースとを有する。ウエハステージ45は、リニアモータ等のウエハステージ駆動機構によって駆動される。
ウエハステージ45上には、ミラー47が配置されている。また、ミラー47に対向する位置には、ミラー47のX軸方向及びY軸方向の位置を計測するレーザ干渉計49a及びミラー47のZ軸方向の位置を計測するレーザ干渉計49bが配置されている。ウエハステージ45のX軸方向の位置、Y軸方向の位置及びθZ方向の位置は、レーザ干渉計49aによってリアルタイムに計測される。また、ウエハステージ45のZ軸方向の位置、θX方向の位置及びθY方向の位置は、レーザ干渉計49bによってリアルタイムに計測される。レーザ干渉計49a及び49bの計測結果は、制御部90に出力される。
また、ウエハステージ45上のコーナーにはステージ基準プレート50が配置されている。図2は、ウエハステージ45上のステージ基準プレート50の構成を示す図であって、ステージ基準プレート50は、ウエハ40の表面とほぼ同じ高さとなるように配置される。ステージ基準プレート50は、図2に示すように、レチクルアライメント検出系70(又はレチクルアライメント検出系75)が検出するレチクルアライメント検出系用基準マーク52を有する。更に、ステージ基準プレート50は、ウエハアライメント検出系80が検出するウエハアライメント検出系用基準マーク54を有する。
ステージ基準プレート50は、ウエハステージ45上の1つのコーナーに配置されていてもよいし、ウエハステージ45上の複数のコーナーに配置されていてもよい。また、ステージ基準プレート50は、複数のレチクルアライメント検出系用基準マーク52や複数のウエハアライメント検出系用基準マーク54を有していてもよい。なお、レチクルアライメント検出系用基準マーク52とウエハアライメント検出系用基準マーク54との位置関係(X軸方向及びY軸方向)は、予め所定の位置関係に設定される。レチクルアライメント検出系用基準マーク52とウエハアライメント検出系用基準マーク54とは、共通のマークであってもよい。
フォーカス検出系60は、ウエハ40のフォーカス(Z軸方向の位置)を検出する機能を有し、本実施形態では、ウエハ40の表面に検出光を投射する投射系と、ウエハ40の表面で反射した検出光を受光する受光系とを含む。フォーカス検出系60の検出結果は、制御部90に出力される。
レチクルアライメント検出系70は、レチクルステージ25の近傍に配置されている。レチクルアライメント検出系70は、レチクルステージ25に支持されているレチクル20上の図示しないレチクル基準マークを検出する。また、レチクルアライメント検出系70は、投影光学系30を介して、ウエハステージ45上に配置されたステージ基準プレート50のレチクルアライメント検出系用基準マーク52を検出する。
レチクルアライメント検出系70は、実際にウエハ40を露光する光源12と同一な光源を用いてレチクル基準マーク及びレチクルアライメント検出系用基準マーク52を照射し、かかるマークからの反射光を光電変換素子(例えば、CCDカメラ)で検出する。レチクル20上のレチクル基準マークとステージ基準プレート50上のレチクルアライメント検出系用基準マーク52との位置及びフォーカスを合わせることで、レチクルステージ25とウエハステージ45との相対的な位置関係を合わせることができる。レチクルアライメント検出系70の検出結果は、制御部90に出力される。
レチクルアライメント検出系75は、透過型の検出系であって、レチクルアライメント検出系用基準マーク52が透過型のマークである場合に使用される。レチクルアライメント検出系75は、光源12と同一な光源を用いてレチクル基準マーク及びレチクルアライメント検出系用基準マーク52を照射し、かかるマークからの透過光を光量センサで検出する。レチクルアライメント検出系75は、ウエハステージ45をX軸方向(又はY軸方向)及びZ軸方向に駆動させながら透過光の光量を検出する。これにより、レチクル20上のレチクル基準マークとステージ基準プレート50上のレチクルアライメント検出系用基準マーク52との位置及びフォーカスを合わせることができる。その結果、レチクルステージ25とウエハステージ45との相対的な位置関係を合わせることができる。レチクルアライメント検出系75の検出結果は、制御部90に出力される。
このように、レチクルアライメント検出系70、或いは、レチクルアライメント検出系75のどちらを用いても、レチクルステージ25とウエハステージ45との相対的な位置関係を合わせることができる。
ウエハアライメント検出系80は、位置を変更可能な第1の光学部材及び第2の光学部材(後述する照明光源801、開口絞り803、光学部材810など)を含む光学系を備え、被検物体(アライメントマークなど)の位置を検出する。具体的には、ウエハアライメント検出系80は、ウエハ40上のウエハアライメントマーク42やステージ基準プレート50上のウエハアライメント検出系用基準マーク54に検出光を投射する投射系と、かかるマークからの反射光を受光する受光系とを含む。ウエハアライメント検出系80の検出結果は、制御部90に出力される。
制御部90は、図示しないCPUやメモリを有し、露光装置1の動作を制御する。制御部90は、レチクルステージ25、レーザ干渉計29、ウエハステージ45、レーザ干渉計49a及び49bと電気的に接続されている。また、制御部90は、フォーカス検出系60、レチクルアライメント検出系70(又はレチクルアライメント検出系75)及びウエハアライメント検出系80と電気的に接続されている。
制御部90は、レーザ干渉計29の計測結果に基づいて、レチクルステージ25(即ち、レチクルステージ駆動機構)を制御し、レチクルステージ25に支持されたレチクル20の位置決めを行う。また、制御部90は、レーザ干渉計49a及び49bの計測結果に基づいて、ウエハステージ45(即ち、ウエハステージ駆動機構)を制御し、ウエハステージ45に支持されたウエハ40の位置決めを行う。また、制御部90は、フォーカス検出系60の検出結果に基づいて、ウエハステージ45に支持されたウエハ40のZ軸方向の位置(フォーカス位置)及び傾斜角を調整する。また、制御部90は、レチクルアライメント検出系70又は75の検出結果に基づいて、レチクルステージ25とウエハステージ45との位置合わせ(アライメント)を行う。また、制御部90は、ウエハアライメント検出系80の検出結果に基づいて、ウエハステージ45のX軸方向及びY軸方向に駆動し、ウエハ40のX軸方向及びY軸方向の位置を調整する。更に、制御部90は、後述するレチクルアライメント検出系70(又は75)やウエハアライメント検出系80などの位置検出装置の調整処理を制御する(即ち、調整方法を実行する)。
図3を参照して、ウエハアライメント検出系80について詳細に説明する。図3は、ウエハアライメント検出系80の具体的な構成を示す概略断面図である。ウエハアライメント検出系80は、本実施形態では、ファイバ等を含む照明光源801と、リレー光学系802と、開口絞り803と、照明系804と、偏光ビームスプリッター805と、λ/4位相板806と、対物レンズ807とを含む。また、ウエハアライメント検出系80は、リレーレンズ808と、第1の結像光学系809と、コマ収差を調整するための光学部材810と、第2の結像光学系811と、光電変換素子812と、駆動部813乃至815とを含む。駆動部813は、制御部90に制御され、ウエハアライメント検出系80を構成する光学系(本実施形態では、リレー光学系802や照明系804など)の光軸に垂直な方向に照明光源801(詳細には、照明光源801の光束の射出口)を駆動する。駆動部814は、制御部90に制御され、ウエハアライメント検出系80を構成する光学系(本実施形態では、リレー光学系802や照明系804など)の光軸に垂直な方向に開口絞り803(詳細には、開口絞り803の開口)を駆動する。駆動部815は、制御部90に制御され、ウエハアライメント検出系80を構成する光学系(本実施形態では、リレーレンズ808、第1の結像光学系809や第2の結像光学系811など)の光軸に垂直な方向に光学部材810を駆動する。なお、駆動部813乃至815には、当業界で周知のいかなる構成をも適用することができる。また、本実施形態のウエハアライメント検出系80は、照明光源801乃至照明系804を含む光学系の光軸と、偏光ビームスプリッター805乃至光電変換素子812を含む光学系の光軸とを含むが、これらをまとめて光軸と称する。
図3を参照するに、照明光源801からの光束は、リレー光学系802を介して、ウエハアライメント検出系80の瞳面(物体面に対する光学的なフーリエ変換面)に相当する位置に配置された開口絞り803に到達する。なお、開口絞り803でのビーム径LD803は、図4に示すように、照明光源801でのビーム径LD801よりも十分に小さくなる。開口絞り803に到達した光束は、照明系804を介して、偏光ビームスプリッター805に導光される。偏光ビームスプリッター805に導光された光束のうち紙面に垂直なS偏光は、偏光ビームスプリッター805で反射され、λ/4位相板806を透過して円偏光に変換される。λ/4位相板806を透過した光束は、対物レンズ807を介して、ウエハ40上に形成されたのウエハアライメントマーク42をケーラー照明する。ここで、図4は、照明光源801でのビーム径LD801と開口絞り803でのビーム径LD803との関係を示す図である。
ウエハアライメントマーク42からの反射光、回折光及び散乱光は、対物レンズ807を介して、λ/4位相板806を透過して紙面に平行なP偏光に変換され、偏光ビームスプリッター805を透過する。偏光ビームスプリッター805を透過した光束は、リレーレンズ808、第1の結像光学系809、光学部材810及び第2の結像光学系811を介して、光電変換素子812上にウエハアライメントマーク42の像を形成する。
ウエハアライメント検出系80は、光電変換素子812によって光電変換されたウエハアライメントマーク42の像の位置に基づいて、ウエハ40の位置を検出する。ウエハアライメント検出系80がウエハ40上のウエハアライメントマーク42を検出する場合、ウエハアライメントマーク42上にはレジスト(透明層)が塗布(形成)されているため、単色光では干渉パターンが発生してしまう。従って、光電変換素子812からの検出信号(アライメント信号)に干渉パターンの信号が加算され、ウエハアライメントマーク42を高精度に検出することができなくなる。そこで、本実施形態では、広帯域の波長を有する光源を照明光源801として使用し、光電変換素子812からの検出信号に干渉パターンの信号が加算されることを防止している。
また、ウエハ40上のウエハアライメントマーク42を高精度に検出するためには、ウエハアライメントマーク42の像が明確に検出されなければならない。換言すれば、ウエハアライメント検出系80の焦点(ピント)がウエハアライメントマーク42に合っていなければならない。そこで、本実施形態では、ウエハアライメント検出系80は、図示しないAF検出系を有し、かかるAF検出系の検出結果に基づいて、ウエハアライメントマーク42をベストフォーカス面に駆動して、ウエハアライメントマーク42を検出する。
ウエハアライメント検出系80は、本実施形態では、オフアクシス検出系であるが、TTL−AA検出系であってもよい。ウエハアライメント検出系80がTTL−AA検出系である場合には、投影光学系30を介して、ウエハアライメントマーク42を検出するが、基本的な構成はオフアクシス検出系と同様である。
ここで、ウエハアライメント検出系80で発生するコマ収差や光軸ずれの調整について説明する。本実施形態では、ウエハアライメント検出系80が、図5に示すようなシリコン(Si)面に段差DLを有するウエハアライメントマーク42を検出する場合を例として説明する。図5は、ウエハアライメントマーク42の一例を示す概略断面図である。
まず、ウエハアライメント検出系80におけるコマ収差の調整について説明する。例えば、照明光源801からの光束の波長をλ、図5に示すウエハアライメントマーク42の段差DLをλ/4とする。また、ウエハアライメントマーク42のフォーカス位置Zにおいて、ウエハアライメント検出系80が照明σ値0.4でウエハアライメントマーク42を照明(検出)して、図6(a)に示すような非対称な検出波形が得られたとする。図6(a)に示す検出波形の非対称性は、ウエハアライメント検出系80を構成する光学系のコマ収差や光軸ずれを原因として発生するが、ここでは、ウエハアライメント検出系80を構成する光学系のコマ収差を原因として発生したと仮定する。また、ウエハアライメントマーク42のフォーカス位置Zとは、ウエハアライメント検出系80に対するウエハアライメントマーク42の光軸の方向の位置である。
図6(a)に示すような非対称な検出波形を、図6(b)に示すような対称な検出波形にするためには、駆動部815を介して、光学部材810を光軸に垂直な方向に駆動してウエハアライメント光学系80を構成する光学系全系のコマ収差を調整すればよい。具体的には、図6(a)に示す非対称な検出波形が図6(b)に示す対称な検出波形になるまで、光学部材810を光軸に対して垂直な方向に駆動する。
このように、ウエハアライメント光学系80を構成する光学系の光軸に垂直な方向に光学部材810を駆動することで、ウエハアライメント光学系80におけるコマ収差を調整することができる。
次に、ウエハアライメント検出系80における光軸ずれの調整について説明する。図7に示すように、ウエハアライメント検出系80に光軸ずれが存在しない場合には、照明光源801からの光束の主光線は、ウエハ40(ウエハアライメントマーク42)に対して垂直に入射する。この場合、ウエハアライメント検出系80におけるコマ収差が完全に調整されていれば、図6(b)に示すような対称な検出波形が得られる。図7は、ウエハアライメント検出系80に光軸ずれが存在しない場合の例を示す図である。
一方、図8に示すように、ウエハアライメント検出系80の開口絞り803が光軸に対してずれている場合には、照明光源801からの光束の主光線は、ウエハ40に対して垂直に入射せずに傾斜して(角度θを有して)入射する。なお、開口絞り803でのビーム径LD803’の中心位置は、図4に示すように、照明光源801でのビーム径LD801の中心位置に対してずれた位置に位置することになる。このような状態のことをウエハアライメント検出系80に光軸ずれが存在すると言う。この場合、ウエハアライメント検出系80におけるコマ収差が完全に調整されていても、ウエハアライメント検出系80で得られる検出波形は、図6(a)に示すような非対称な検出波形となる。ここで、図8は、ウエハアライメント検出系80に光軸ずれが存在する場合の例を示す図である。
本実施形態では、図8に示したように、開口絞り803の位置ずれを例としてウエハアライメント検出系80における光軸ずれを説明している。但し、ウエハアライメント検出系80における光軸ずれは、照明光源801の位置ずれ等によっても発生する。ウエハアライメント検出系80に光軸ずれが存在すると、検出波形が非対称となるため、ウエハアライメント検出系80にコマ収差が存在する場合と同様に、検出誤差が発生してしまう。
ウエハアライメント検出系80に光軸ずれが存在する場合には、駆動部813又は駆動部814を介して、照明光源801又は開口絞り803を光軸に垂直な方向に駆動してウエハアライメント検出系80における光軸ずれを調整すればよい。具体的には、図6(a)に示す非対称な検出波形が図6(b)に示す対称な検出波形になるまで、照明光源801及び開口絞り803の少なくとも一方を光軸に対して垂直な方向に駆動する。
このように、ウエハアライメント光学系80を構成する光学系の光軸に垂直な方向に照明光源801又は開口絞り803を駆動することで、ウエハアライメント光学系80における光軸ずれを調整することができる。
以上、ウエハアライメント検出系80におけるコマ収差の調整及びウエハアライメント検出系80の光軸ずれの調整について説明した。但し、実際には、図6(a)に示すような非対称な検出波形は、ウエハアライメント検出系80に存在するコマ収差と光軸ずれが混ざり合って発生する。例えば、図6(a)に示すような非対称な検出波形がウエハアライメント検出系80における光軸ずれを原因として発生している場合に、光学部材810を光軸に垂直な方向に駆動しても、ウエハアライメント検出系80にコマ収差を発生させるだけになってしまう。従って、検出波形の非対称性の原因(ウエハアライメント検出系80におけるコマ収差が原因であるのか、或いは、ウエハアライメント検出系80における光軸ずれが原因であるのか)を特定する必要がある。換言すれば、ウエハアライメント検出系80におけるコマ収差と光軸ずれの各々を分離して(独立して)調整しなければ、ウエハアライメント検出系80におけるコマ収差や光軸ずれを高精度に調整することができない。
以下、ウエハアライメント検出系80におけるコマ収差と光軸ずれの各々を分離して(独立して)調整する調整方法について説明する。まず、検出波形の非対称性がアライメント検出系80を構成する光学系の光軸ずれの影響を受けないフォーカス位置においてコマ収差を調整する調整方法を説明する。
図9は、図6(a)に示す検出波形の波形非対称性Eとウエハアライメント検出系80に対するウエハアライメントマーク42のフォーカス位置Zとの関係を示す図である。図9では、縦軸に波形非対称性Eを、横軸にフォーカス位置Zを採用する。波形非対称性Eとは、図6(b)に示す検出波形の内側及び外側の上角部WU及びWU、所謂、ウエハアライメントマーク42の像のエッジのくまどり(リンキング)が原因で生じる検出波形の非対称性を示す評価値である。波形非対称性Eは、例えば、図10に示すような非対称な検出波形において、内側の左の上角部の強度をIa、内側の右の上角部の強度をIb、ベースラインの強度をIcとすると、(Ia−Ib)/Ic[%]で定義される。換言すれば、波形非対称性Eは、図6(b)に示す検出波形の上角部WU1及びWU2での強度差を示しており、ウエハアライメント検出系80におけるコマ収差や光軸ずれの指標となる。ここで、図10は、検出波形の波形非対称性の定義を説明するための図である。
図9において、E1は、ウエハアライメント検出系80に光軸ずれが存在せず、コマ収差のみが存在する場合の波形非対称性を示す。E2は、ウエハアライメント検出系80に光軸ずれが存在し、且つ、E1と同等量のコマ収差が存在する場合の波形非対称性を示す。E3は、ウエハアライメント検出系80にE2と同じ絶対値量で逆向きの光軸ずれが存在し、且つ、E1と同等量のコマ収差が存在する場合の波形非対称性を示す。
従来技術では、例えば、フォーカス位置Aにおいてウエハアライメント検出系を構成する光学系のコマ収差を調整していた。フォーカス位置Aでは、ウエハアライメント検出系80にコマ収差に加えて光軸ずれが存在すると(E2及びE3)、ウエハアライメント検出系80にコマ収差のみが存在する場合(E1)と比較して、波形非対称性が光軸ずれの影響で変化することが分かる。
ウエハアライメント検出系80にコマ収差に加えて光軸ずれが存在する場合の波形非対称性E3について考える。この場合、フォーカス位置Aにおいて、検出波形が対称となるように光学部材810を光軸に垂直な方向に駆動して、ウエハアライメント検出系80におけるコマ収差を調整したとしても、実際には、図11に示すように、コマ収差が残存してしまう。図11は、図9に示すフォーカス位置Aにおいて、波形非対称性E3が0になるまでコマ収差を調整した後の波形非対称性Eとウエハアライメント検出系80に対するウエハアライメントマーク42のフォーカス位置Zとの関係を示す図である。
図11を参照するに、波形非対称性E3は、フォーカス位置Aにおいて0になっている。但し、実際のウエハアライメント検出系80には、波形非対称性E3と波形非対称性E1との差であるコマ収差Cが残存している。波形非対称性E3がフォーカス位置Aにおいて0になる理由は、光軸ずれによる波形非対称性とコマ収差による波形非対称性とが打ち消し合って(即ち、逆向きに働いて)いるためである。
一方、図9に示すフォーカス位置Bにおいて、ウエハアライメント検出系80を構成する光学系のコマ収差を調整する場合を考える。フォーカス位置Bでは、ウエハアライメント検出系80にコマ収差に加えて光軸ずれが存在しても(E2及びE3)、ウエハアライメント検出系80にコマ収差のみが存在する場合(E1)と同じ波形非対称性となることが分かる。フォーカス位置Bにおいては、波形非対称性は、ウエハアライメント検出系80における光軸ずれの影響を受けていない。換言すれば、フォーカス位置Bは、光軸ずれに対して鈍感な位置である。従って、フォーカス位置Bにおいて、検出波形が対称となるように光学部材810を光軸に垂直な方向に駆動して、ウエハアライメント検出系80におけるコマ収差を調整すれば、光軸ずれの影響を受けずにコマ収差のみを高精度に調整することができる。
フォーカス位置Bのような波形非対称性が光軸ずれ(テレセン度)の影響を受けないフォーカス位置でウエハアライメント検出系80におけるコマ収差を調整した後の波形非対称性Eとウエハアライメントマーク42のフォーカス位置との関係を図12に示す。なお、以下では、波形非対称性がウエハアライメント検出系80における光軸ずれの影響を受けないフォーカス位置をコマ収差調整フォーカス位置と称する。
図12において、E2aは、図9に示す波形非対称性E2に対応し、ウエハアライメント検出系80におけるコマ収差が完全に調整されてウエハアライメント検出系80に光軸ずれのみが残存する場合の波形非対称性を示す。同様に、E3aは、図9に示す波形非対称性E3に対応し、ウエハアライメント検出系80におけるコマ収差が完全に調整されてウエハアライメント検出系80に光軸ずれのみが残存する場合の波形非対称性を示す。
図12に示す波形非対称性E2a及びE3aの原因は、ウエハアライメント検出系80にコマ収差が残存していないため、ウエハアライメント検出系80を構成する光学系の光軸ずれである。ウエハアライメント検出系80における光軸ずれは、波形非対称性が大きいフォーカス位置Dにおいて調整することが好ましい。フォーカス位置Dは、例えば、ウエハアライメントマーク42を駆動(デフォーカス)させることで検出することができる。なお、ウエハアライメント検出系80における光軸ずれは、上述したように、駆動部813又は駆動部814を介して、照明光源801又は開口絞り803を光軸に対して垂直な方向に駆動することで調整することができる。
また、ウエハアライメント検出系80における光軸ずれは、駆動(デフォーカス)に対するウエハアライメントマーク42の位置ずれ量を基準として調整してもよい。位置ずれ量を基準とする場合は、ウエハアライメントマーク42をデフォーカスさせた際の各フォーカス位置でのウエハアライメントマーク42の検出波形が、フォーカス位置に依存せずに一定になるように光軸ずれを調整する。ウエハアライメントマーク42の位置ずれは、ウエハアライメント検出系80におけるコマ収差と光軸ずれの両方を原因として発生する。但し、この場合はウエハアライメント検出系80におけるコマ収差を完全に調整しているため、ウエハアライメントマーク42の位置ずれは、ウエハアライメント検出系80における光軸ずれのみを原因として発生している。
図13は、フォーカス位置Dでウエハアライメント検出系80における光軸ずれを調整した後の波形非対称性Eとウエハアライメントマーク42のフォーカス位置との関係を示す図である。図13を参照するに、波形非対称性の原因であるウエハアライメント検出系80におけるコマ収差及び光軸ずれが完全に調整されているため、ウエハアライメントマーク42のフォーカス位置に対して波形非対称性が発生していないことが分かる。
このように、コマ収差調整フォーカス位置でウエハアライメント検出系80のコマ収差を調整することで、ウエハアライメント検出系80に存在するコマ収差と光軸ずれの各々を分離して(独立して)高精度に調整することができる。
以下、図14を参照して、ウエハアライメント検出系80の具体的な調整方法(特に、コマ収差調整フォーカス位置の特定)について説明する。図14は、本発明の一側面としてのウエハアライメント検出系80の調整方法を説明するためのフローチャートである。
ウエハアライメント検出系80のコマ収差調整フォーカス位置を特定するためには、互いに異なる2つの瞳位置(開口絞り803の位置)の各々について、アライメントマーク42のフォーカス位置に対する波形非対称性Eを取得する必要がある。まず、ステップS1002において、ウエハアライメント検出系80を構成する光学系に1つの瞳位置を設定する(設定ステップ)。換言すれば、開口絞り803の位置を光軸に垂直な方向に駆動してウエハアライメント検出系80に光軸ずれを発生させる。次いで、ステップS1004において、ウエハアライメントマーク42のフォーカス位置を相対的に変化させながらウエハアライメントマーク42の検出波形を検出する(検出ステップ)。具体的には、ウエハアライメントマーク42を駆動(デフォーカス)させ、かかるフォーカス位置でウエハアライメントマーク42を検出することを繰り返すことで、複数のフォーカス位置で図6(b)に示すような検出波形を得ることができる。
次に、ステップS1006において、ステップS1004で検出された検出波形の非対称性を示す波形非対称性(評価値)を算出する(算出ステップ)。具体的には、図10を参照して説明した波形非対称性の定義に従って波形非対称性を算出する。これにより、1つの瞳位置について、ウエハアライメントマーク42のフォーカス位置に対する波形非対称性を取得することができる。
次いで、ステップS1008において、2つ以上の瞳位置について、ウエハアライメントマーク42のフォーカス位置に対する波形非対称性を取得したかどうかを判断する。2つ以上の瞳位置について、ウエハアライメントマーク42のフォーカス位置に対する波形非対称性を取得していない場合には、別の瞳位置での波形非対称性を取得するために、ステップS1002に戻る。
一方、2つ以上の瞳位置について、ウエハアライメントマーク42のフォーカス位置に対する波形非対称性を取得している場合には、ステップS1010において、かかる波形非対称性に基づいて、コマ収差調整フォーカス位置を算出(特定)する(特定ステップ)。具体的には、2つ以上の瞳位置に対して、ステップS1006で算出された波形非対称性が変化しないフォーカス位置、即ち、波形非対称性の交点(図9に示すようなフォーカス位置B)をコマ収差調整フォーカス位置と特定する。
次に、ステップS1012において、ステップS1010で特定したコマ収差調整フォーカス位置において、ウエハアライメント検出系80のコマ収差を調整する(第1の調整ステップ)。具体的には、ウエハアライメントマーク42をコマ収差調整フォーカス位置に移動させ、ステップS1006で算出した波形非対称性が0となるように、光学部材810を光軸に垂直な方向に駆動してウエハアライメント検出系80におけるコマ収差を調整する。
次いで、ステップS1014において、ウエハアライメント検出系80の光軸ずれを調整する(第2の調整ステップ)。具体的には、ウエハアライメントマーク42をコマ収差調整フォーカス位置から波形非対称性が大きくなるフォーカス位置(例えば、図12に示すフォーカス位置D)に移動させる。そして、かかるフォーカス位置において、波形非対称性が0となるように、照明光源801又は開口絞り803を光軸に垂直な方向に駆動してウエハアライメント検出系80における光軸ずれを調整する。なお、ウエハアライメント検出系80における光軸ずれは、上述したように、デフォーカスに対するウエハアライメントマーク42の位置ずれ量を基準として調整してもよい。
このように、本実施形態のウエハアライメント検出系80の調整方法によれば、ウエハアライメント検出系80に存在するコマ収差及び光軸ずれを完全に(即ち、コマ収差及び光軸ずれがウエハアライメント検出系80に存在しない状態に)調整することができる。
なお、本実施形態では、2つの瞳位置でアライメントマーク42のフォーカス位置に対する波形非対称性を取得しているが、2つ以上の瞳位置でアライメントマーク42のフォーカス位置に対する波形非対称性を取得してもよい。また、2つ以上の瞳位置で波形非対称性を取得する工程(即ち、ステップS1002乃至S1006)は、コマ収差調整フォーカス位置を特定する際に毎回実施する必要はない。例えば、図9に示すようなウエハアライメントマーク42のフォーカス位置に対する波形非対称性を取得した場合を考える。この場合、同じ照明条件及び同じウエハ上のウエハアライメントマークであれば、ベストフォーカス位置とコマ収差調整フォーカス位置との差分量を取得しておくことで、ウエハアライメントマークをコマ収差調整フォーカス位置に容易に移動させることができる。なお、ベストフォーカス位置とは、検出波形のコントラストが最大となる位置である。
図15は、ある照明条件でウエハアライメントマーク42を照明した場合の波形非対称性Eとウエハアライメントマーク42のフォーカス位置Zとの関係を示す図である。図15において、フォーカス位置Fは、ベストフォーカス位置を示している。ウエハアライメントマーク42をコマ収差調整フォーカス位置であるフォーカス位置Bに移動させるためには、まず、フォーカス位置(ベストフォーカス位置)Fを求め、かかるフォーカス位置Fとフォーカス位置Bとの差分量Gを取得する。そして、ウエハアライメントマーク42をフォーカス位置Fに移動させた後、差分量Gだけウエハアライメントマーク42を移動させる。これにより、ウエハアライメントマーク42をコマ収差調整フォーカス位置であるフォーカス位置Bに移動させることができる。このように、ベストフォーカス位置とコマ収差調整フォーカス位置との関係を取得すれば、2回目以降のウエハアライメント検出系80の調整時に、ウエハアライメントマーク42をコマ収差調整フォーカス位置に簡単、且つ、短時間に移動させることができる。なお、ウエハアライメントマーク42をベストフォーカス位置からコマ収差調整フォーカス位置に移動させてコマ収差を調整する調整方法は、ウエハアライメント検出系80を組み立てる際にも、露光装置に搭載した後にも用いることできる。
また、本実施形態では、λ/4の段差DLを有するウエハアライメントマーク42を用いてウエハアライメント検出系80の調整方法を説明したが、かかる調整方法は、λ/4の段差DLを有するウエハアライメントマーク42に限定されるものではない。波形非対称性が光軸ずれの影響を受けないコマ収差調整フォーカス位置が存在するのであれば、どのようなウエハを用いてもよいし、レジストウエハやプロセスウエハを用いてもよい。但し、コマ収差を高精度に調整するためには、コマ収差に対して敏感度の高いウエハを用いることが好ましい。
図16は、検出波形の内側の上角部(図6(b)に示す検出波形の内側の上角部WU)におけるコマ収差調整フォーカス位置の波形非対称性Eとウエハアライメントマーク42の段差量との関係を示す図である。図16では、縦軸に波形非対称性Eを、横軸にウエハアライメントマーク42の段差量を採用する。図16を参照するに、ウエハアライメントマーク42の段差量がλ/4近傍である場合に、波形非対称性Eが最も大きくなっていることが分かる。
図17は、検出波形の外側の上角部(図6(b)に示す検出波形の外側の上角部WU)におけるコマ収差調整フォーカス位置の波形非対称性Eとウエハアライメントマーク42の段差量との関係を示す図である。図17では、縦軸に波形非対称性Eを、横軸にウエハアライメントマーク42の段差量を採用する。図17を参照するに、ウエハアライメントマーク42の段差量がλ/4近傍である場合に、波形非対称性Eが最も大きくなっていることが分かる。
このように、ウエハアライメント検出系80におけるコマ収差を調整する際には、検出波形の内側の上角部や外側の上角部に関わらず、λ/4近傍の段差DLを有するアライメントマーク42がコマ収差に対して最も高い敏感度を有する。従って、λ/4近傍の段差DLを有するアライメントマーク42を用いることでウエハアライメント検出系80におけるコマ収差を高精度に調整することが可能となる。なお、図16及び図17に示すウエハアライメントマーク42の段差量に対する波形非対称性Eの関係は周期的に変化するため、λ/4の奇数倍の段差DLを有するアライメントマーク42を用いてもコマ収差を高精度に調整することができる。
また、本実施形態では、照明σ値0.4でウエハアライメントマーク42を照明(検出)した場合の検出波形を用いてウエハアライメント検出系80の調整方法を説明した。但し、図6(b)に示す検出波形のように、上角部WU及びWUを生じる検出波形を得ることができれば、どのような照明σ値でウエハアライメントマーク42を照明(検出)してもよい。
図18は、3つの照明σ値でλ/4の段差DLを有するウエハアライメントマーク42を照明(検出)して得られた検出波形の内側の上角部における波形非対称性とウエハアライメントマーク42のフォーカス位置Zとの関係を示す図である。図18(a)は照明σ値0.3の場合、図18(b)は照明σ値0.4の場合、図18(c)は照明σ値0.6の場合を示している。
図18において、E1は、ウエハアライメント検出系80に光軸ずれが存在せず、コマ収差のみが存在する場合の波形非対称性を示す。E2は、ウエハアライメント検出系80に光軸ずれが存在し、且つ、E1と同等量のコマ収差が存在する場合の波形非対称性を示す。E3は、ウエハアライメント検出系80にE2と同じ絶対値量で逆向きの光軸ずれが存在し、且つ、E1と同等量のコマ収差が存在する場合の波形非対称性を示す。
図18(a)乃至図18(c)の縦軸のスケールは一致させており、照明σ値を変えることで波形非対称性Eが異なっているが、各照明σ値において、コマ収差調整フォーカス位置が存在することが分かる。
また、コマ収差及び光軸ずれが存在しない(理想状態)ウエハアライメント検出系80が各照明σ値(0.3、0.4、0.6)でウエハアライメントマーク42を照明(検出)した場合の検出波形を図19に示す。図19(a)は照明σ値0.3の場合、図19(b)は照明σ値0.4の場合、図19(c)は照明σ値0.6の場合を示している。
図18及び図19を参照するに、図6(b)に示すような上角部WU及びWUを生じる検出波形であれば、どのような照明σ値でもコマ収差調整フォーカス位置が存在し、かかるコマ収差調整フォーカス位置においてコマ収差を高精度に調整することができる。
また、図20に示すように、シリコン面にレジストで段差DLを形成したレジストウエハRWを用いる場合を考える。ウエハアライメント検出系80が照明σ値0.4でレジストウエハRWを照明(検出)して得られた検出波形の内側の上角部における波形非対称性とレジストウエハRWのフォーカス位置Zとの関係を図21に示す。また、コマ収差及び光軸ずれが存在しない(理想状態)ウエハアライメント検出系80が照明σ値0.4でレジストウエハRWを照明(検出)した場合の検出波形を図22に示す。
図21において、E1は、ウエハアライメント検出系80に光軸ずれが存在せず、コマ収差のみが存在する場合の波形非対称性を示す。E2は、ウエハアライメント検出系80に光軸ずれが存在し、且つ、E1と同等量のコマ収差が存在する場合の波形非対称性を示す。E3は、ウエハアライメント検出系80にE2と同じ絶対値量で逆向きの光軸ずれが存在し、且つ、E1と同等量のコマ収差が存在する場合の波形非対称性を示す。
図21を参照するに、コマ収差調整フォーカス位置が存在することが分かる。従って、本実施形態のウエハアライメント検出系80の調整方法においては、図6(b)に示すような上角部WU及びWUを生じる検出波形を得ることができれば、図20に示すようなレジストウエハRWやプロセスウエハを用いてもよい。
また、本実施形態では、図6(b)に示す検出波形の上角部WU及びWUにおける波形非対称性を用いてウエハアライメント検出系80の調整方法を説明したが、図6(b)に示す検出波形の下角部WD1における波形非対称性を用いてもよい。
図23は、検出波形の下角部(図6(b)に示す検出波形の下角部WD)における波形非対称性Eとウエハアライメント検出系80に対するウエハアライメントマーク42のフォーカス位置Zとの関係を示す図である。なお、図23は、アライメント検出系80が照明σ値0.4でλ/8の段差DLを有するアライメントマーク42(図5参照)を照明(検出)した場合を示している。
図23において、E11は、ウエハアライメント検出系80に光軸ずれが存在せず、コマ収差のみが存在する場合の波形非対称性を示す。E21は、ウエハアライメント検出系80に光軸ずれが存在し、且つ、E11と同等量のコマ収差が存在する場合の波形非対称性を示す。E31は、ウエハアライメント検出系80にE21と同じ絶対値量で逆向きの光軸ずれが存在し、且つ、E11と同等量のコマ収差が存在する場合の波形非対称性を示す。
図23を参照するに、波形非対称性Eがウエハアライメント検出系80における光軸ずれの影響を受けないフォーカス位置(コマ収差調整フォーカス位置)Bが存在することが分かる。従って、図23に示すような検出波形の下角部における波形非対称性を用いてもコマ収差調整フォーカス位置を特定することができる。
更に、本実施形態のウエハアライメント検出系80の調整方法(即ち、コマ収差調整フォーカス位置におけるコマ収差の調整)は、ウエハアライメント検出系80を組み立てる際にも、露光装置に搭載した後にも用いることできる。ウエハアライメント検出系80を露光装置に搭載した後にコマ収差を調整する場合には、制御部90が、波形非対称性に基づいて、駆動部815を介して光学部材810を自動的に駆動すればよい。ウエハアライメント検出系80を露光装置に搭載した後に光軸ずれを調整する場合には、制御部90が、波形非対称性に基づいて、駆動部813又は814を介して照明光源801又は開口絞り803を自動的に駆動すればよい。なお、ウエハアライメント検出系80を露光装置に搭載した場合には、露光装置の定期メンテナンス時や露光装置に不具合が発生した時にウエハアライメント検出系80の調整を実施することが好ましい。
これまでは、波形非対称性がウエハアライメント検出系80における光軸ずれの影響を受けないフォーカス位置(コマ収差調整フォーカス位置)でコマ収差を調整した後に光軸ずれを調整する調整方法について説明した。但し、波形非対称性がウエハアライメント検出系80におけるコマ収差の影響を受けないフォーカス位置で光軸ずれを調整した後にコマ収差を調整することも可能である。
検出波形の非対称性がアライメント検出系80を構成する光学系のコマ収差の影響を受けないフォーカス位置において光軸ずれを調整する調整方法について説明する。図24は、λ/8の段差DLを有するウエハアライメントマーク42(図5参照)を照明σ値0.9で照明(検出)した場合に得られる検出波形の一例を示す図である。なお、図24(a)は、ウエハアライメント検出系80にコマ収差及び光軸ずれが存在しない場合に得られる検出波形、図24(b)は、ウエハアライメント検出系80にコマ収差や光軸ずれが存在する場合に得られる検出波形である。
図25は、図24に示す検出波形の波形非対称性Eとウエハアライメント検出系80に対するウエハアライメントマーク42のフォーカス位置Zとの関係を示す図である。図25では、縦軸に波形非対称性Eを、横軸にフォーカス位置Zを採用する。なお、波形非対称性Eは、例えば、図24(b)に示す検出波形において、左の下角部の強度をIe、右の下角部の強度をId、ベースラインの強度をIfとすると、(Ie−Id)/If[%]で定義される。
図25において、E4は、ウエハアライメント検出系80にコマ収差が存在せず、光軸ずれのみが存在する場合の波形非対称性を示す。E5は、ウエハアライメント検出系80にコマ収差が存在し、且つ、E4と同等量の光軸ずれが存在する場合の波形非対称性を示す。E6は、ウエハアライメント検出系80にE5の2倍のコマ収差が存在し、且つ、E4と同等量の光軸ずれが存在する場合の波形非対称性を示す。
図25を参照するに、フォーカス位置Hでは、ウエハアライメント検出系80に光軸ずれに加えてコマ収差が存在しても(E5及びE6)、ウエハアライメント検出系80に光軸ずれのみが存在する場合(E4)と同じ波形非対称性となることが分かる。フォーカス位置Hにおいては、波形非対称性は、ウエハアライメント検出系80におけるコマ収差の影響を受けていない。換言すれば、フォーカス位置Hは、コマ収差に対して鈍感な位置である。従って、フォーカス位置Hにおいて、検出波形が対称となるように照明光源801又は開口絞り803を光軸に垂直な方向に駆動すれば、ウエハアライメント検出系80におけるコマ収差の影響を受けずに光軸ずれのみを高精度に調整することができる。
フォーカス位置Hのような波形非対称性がコマ収差の影響を受けないフォーカス位置でウエハアライメント検出系80における光軸ずれを調整した後の波形非対称性Eとウエハアライメントマーク42のフォーカス位置との関係を図26に示す。なお、以下では、波形非対称性がウエハアライメント検出系80におけるコマ収差の影響を受けない位置を光軸ずれ調整フォーカス位置と称する。
図26において、E5aは、図25に示す波形非対称性E5に対応し、ウエハアライメント検出系80における光軸ずれが完全に調整されてウエハアライメント検出系80にコマ収差のみが残存する場合の波形非対称性を示す。同様に、E6aは、図25に示す波形非対称性E6に対応し、ウエハアライメント検出系80における光軸ずれが完全に調整されてウエハアライメント検出系80にコマ収差(E5aの2倍)のみが残存する場合の波形非対称性を示す。
図26に示す波形非対称性E5a及びE6aの原因は、ウエハアライメント検出系80に光軸ずれが残存していないため、ウエハアライメント検出系80を構成する光学系のコマ収差である。ウエハアライメント検出系80におけるコマ収差は、波形非対称性が大きいフォーカス位置Iにおいて調整することが好ましい。フォーカス位置Iは、例えば、ウエハアライメントマーク42を駆動(デフォーカス)させることで検出することができる。なお、ウエハアライメント検出系80におけるコマ収差は、上述したように、駆動部815を介して光学部材810を光軸に対して垂直な方向に駆動することで調整することができる。
また、ウエハアライメント検出系80におけるコマ収差は、駆動(フォーカス)に対するウエハアライメントマーク42の位置ずれ量を基準として調整してもよい。位置ずれ量を基準とする場合は、ウエハアライメントマーク42をデフォーカスさせた際の各フォーカス位置でのウエハアライメントマーク42の検出波形が、フォーカス位置に依存せずに一定になるようにコマ収差を調整する。ウエハアライメントマーク42の位置ずれは、ウエハアライメント検出系80におけるコマ収差と光軸ずれの両方を原因として発生する。但し、この場合はウエハアライメント検出系80における光軸ずれを完全に調整しているため、ウエハアライメントマーク42の位置ずれは、ウエハアライメント検出系80におけるコマ収差のみを原因として発生する。
フォーカス位置Iでウエハアライメント検出系80におけるコマ収差を調整した後の波形非対称性Eとウエハアライメントマーク42のフォーカス位置との関係は、図13に示した関係と同様である。波形非対称性の原因であるウエハアライメント検出系80におけるコマ収差及び光軸ずれが完全に調整されているため、ウエハアライメントマーク42のフォーカス位置に対して波形非対称性は発生しない。
このように、光軸ずれ調整フォーカス位置でウエハアライメント検出系80の光軸ずれを調整することで、ウエハアライメント光学系80に存在するコマ収差と光軸ずれの各々を分離して(独立して)高精度に調整することができる。
以下、図27を参照して、ウエハアライメント検出系80の具体的な調整方法(特に、光軸ずれ調整フォーカス位置の特定)について説明する。図27は、本発明の一側面としてのウエハアライメント検出系80の調整方法を説明するためのフローチャートである。
ウエハアライメント検出系80の光軸ずれ調整フォーカス位置を特定するためには、互いに異なる2つの光学部材810の位置について、アライメントマーク42のフォーカス位置に対する波形非対称性Eを取得する必要がある。まず、ステップS1102において、ウエハアライメント検出系80における光学部材810の位置を設定する(設定ステップ)。換言すれば、光学部材810を光軸に垂直な方向に駆動してウエハアライメント検出系80にコマ収差を発生させる。次いで、ステップS1104において、ウエハアライメントマーク42のフォーカス位置を変化させながらウエハアライメントマーク42の検出波形を検出する(検出ステップ)。具体的には、ウエハアライメントマーク42を駆動(デフォーカス)させ、かかるフォーカス位置でウエハアライメントマーク42を検出することを繰り返すことで、複数のフォーカス位置で図24に示すような検出波形を得ることができる。
次に、ステップS1106において、ステップS1104で検出された検出波形の非対称性を示す波形非対称性(評価値)を算出する(算出ステップ)。具体的には、図24を参照して説明した波形非対称性の定義に従って波形非対称性を算出する。これにより、1つの光学部材810の位置について、ウエハアライメントマーク42のフォーカス位置に対する波形非対称性を取得することができる。
次いで、ステップS1108において、2つ以上の光学部材810の位置について、ウエハアライメントマーク42のフォーカス位置に対する波形非対称性を取得したかどうかを判断する。2つ以上の光学部材810の位置について、ウエハアライメントマーク42のフォーカス位置に対する波形非対称性を取得していない場合には、別の光学部材810の位置での波形非対称性を取得するために、ステップS1102に戻る。
一方、2つ以上の光学部材810の位置について、ウエハアライメントマーク42のフォーカス位置に対する波形非対称性を取得している場合には、ステップS1110に進む。ステップS1110では、ステップS1104で算出された波形非対称性に基づいて、光軸ずれ調整フォーカス位置を算出(特定)する(特定ステップ)。具体的には、2つ以上の光学部材810の位置に対して、ステップS1106で算出された波形非対称性が変化しないフォーカス位置、即ち、波形非対称性の交点(図25に示すようなフォーカス位置H)を光軸ずれ調整フォーカス位置と特定する。
次に、ステップS1112において、ステップS1110で特定した光軸ずれ調整フォーカス位置において、ウエハアライメント検出系80の光軸ずれを調整する(第1の調整ステップ)。具体的には、ウエハアライメントマーク42を光軸ずれ調整フォーカス位置に移動させ、ステップS1106で算出した波形非対称性が0となるように、照明光源801又は開口絞り803を光軸に垂直な方向に駆動して光軸ずれを調整する。
次いで、ステップS1114において、ウエハアライメント検出系80のコマ収差を調整する(第2の調整ステップ)。具体的には、ウエハアライメントマーク42を光軸ずれ調整フォーカス位置から波形非対称性が大きくなるフォーカス位置(例えば、図26に示すフォーカス位置I)に移動させる。そして、かかるフォーカス位置において、波形非対称性が0となるように、光学部材810を光軸に垂直な方向に駆動してウエハアライメント検出系80におけるコマ収差を調整する。なお、ウエハアライメント検出系80におけるコマ収差は、上述したように、デフォーカスに対するウエハアライメントマーク42の位置ずれ量を基準として調整してもよい。
このように、本実施形態のウエハアライメント検出系80の調整方法によれば、ウエハアライメント検出系80に存在するコマ収差及び光軸ずれを完全に(即ち、コマ収差及び光軸ずれがウエハアライメント検出系80に存在しない状態に)調整することができる。
なお、本実施形態では、2つの光学部材810の位置でアライメントマーク42のフォーカス位置に対する波形非対称性を取得しているが、2つ以上の光学部材810の位置でアライメントマーク42のフォーカス位置に対する波形非対称性を取得してもよい。また、2つ以上の光学部材810の位置で波形非対称性を取得する工程(即ち、ステップS1102乃至S1106)は、光軸ずれ調整フォーカス位置を特定する際に毎回実施する必要はない。例えば、図25に示すようなウエハアライメントマーク42のフォーカス位置に対する波形非対称性を取得した場合を考える。この場合、同じ照明条件及び同じウエハ上のウエハアライメントマークであれば、ベストフォーカス位置と光軸ずれ調整フォーカス位置との差分量を取得しておくことで、ウエハアライメントマーク42を光軸ずれ調整フォーカス位置に容易に移動させることができる。
図28は、ある照明条件でウエハアライメントマーク42を照明した場合の波形非対称性Eとウエハアライメントマーク42のフォーカス位置Zとの関係を示す図である。図28において、フォーカス位置Jは、ベストフォーカス位置を示している。ウエハアライメントマーク42を光軸ずれ調整フォーカス位置であるフォーカス位置Hに移動させるためには、まず、フォーカス位置(ベストフォーカス位置)Jを求め、かかるフォーカス位置Jとフォーカス位置Hとの差分量Kを取得する。そして、ウエハアライメントマーク42をフォーカス位置Jに移動させた後、差分量Kだけウエハアライメントマーク42を移動させる。これにより、ウエハアライメントマーク42を光軸ずれ調整フォーカス位置であるフォーカス位置Hに移動させることができる。このように、ベストフォーカス位置と光軸ずれ調整フォーカス位置との関係を取得すれば、2回目以降のウエハアライメント検出系80の調整時に、ウエハアライメントマーク42を光軸ずれ調整フォーカス位置に簡単、且つ、短時間に移動させることができる。なお、ウエハアライメントマーク42をベストフォーカス位置から光軸ずれ調整フォーカス位置に移動させて光軸ずれを調整する調整方法は、ウエハアライメント検出系80を組み立てる際にも、露光装置に搭載した後にも用いることができる。
また、本実施形態では、λ/8の段差DLを有するウエハアライメントマーク42を用いてウエハアライメント検出系80の調整方法を説明したが、かかる調整方法は、λ/8の段差DLを有するウエハアライメントマーク42に限定されるものではない。波形非対称性がコマ収差の影響を受けない光軸ずれフォーカス位置が存在するのであれば、どのようなウエハを用いてもよいし、レジストウエハやプロセスウエハを用いてもよい。但し、光軸ずれを高精度に調整するためには、光軸ずれに対して敏感度の高いウエハを用いることが好ましい。
図29は、検出波形の下角部(図24(a)に示す下角部WU)における光軸ずれ調整フォーカス位置の波形非対称性Eとウエハアライメントマーク42の段差量との関係を示す図である。図29では、縦軸に波形非対称性Eを、横軸にウエハアライメントマーク42の段差量を採用する。図29を参照するに、ウエハアライメントマーク42の段差量がλ/8近傍である場合に、波形非対称性Eが最も大きくなっていることが分かる。
このように、ウエハアライメント検出系80における光軸ずれを調整する際には、検出波形の下角部において、λ/8近傍の段差DLを有するアライメントマーク42が光軸ずれに対して最も高い敏感度を有する。従って、λ/8近傍の段差DLを有するアライメントマーク42を用いることでウエハアライメント検出系80における光軸ずれを高精度に調整することが可能となる。なお、図29に示すウエハアライメントマーク42の段差量に対する波形非対称性Eの関係は周期的に変化するため、λ/8の奇数倍の段差DLを有するアライメントマーク42を用いても光軸ずれを高精度に調整することができる。
また、本実施形態では、照明σ値0.9でウエハアライメントマーク42を照明(検出)した場合の検出波形を用いてウエハアライメント検出系80の調整方法を説明した。但し、図24(a)に示す検出波形のように、下角部WUを生じる検出波形を得ることができれば、どのような照明σ値でウエハアライメントマーク42を照明(検出)してもよい。
図30は、3つの照明σ値でλ/8の段差DLを有するウエハアライメントマーク42を照明(検出)して得られた検出波形の下角部における波形非対称性Eとウエハアライメントマーク42のフォーカス位置Zとの関係を示す図である。図30(a)は照明σ値0.9の場合、図30(b)は照明σ値0.6の場合、図30(c)は照明σ値0.4の場合を示している。
図30において、E4は、ウエハアライメント検出系80にコマ収差が存在せず、光軸ずれのみが存在する場合の波形非対称性を示す。E5は、ウエハアライメント検出系80にコマ収差が存在し、且つ、E4と同等量の光軸ずれが存在する場合の波形非対称性を示す。E6は、ウエハアライメント検出系80にE5の2倍のコマ収差が存在し、且つ、E4と同等量の光軸ずれが存在する場合の波形非対称性を示す。
図30(a)乃至図30(c)の縦軸のスケールは一致させており、照明σ値を変えることで波形非対称性Eが異なっているが、各照明σ値において、光軸ずれ調整フォーカス位置が存在することが分かる。
また、光軸ずれ及びコマ収差が存在しない(理想状態)ウエハアライメント検出系80が各照明σ値(0.9、0.6、0.4)でウエハアライメントマーク42を照明(検出)した場合の検出波形を図31に示す。図31(a)は照明σ値0.9の場合、図31(b)は照明σ値0.6の場合、図31(c)は照明σ値0.4の場合を示している。
図30及び図31を参照するに、図24(a)に示すような下角部WUを生じる検出波形であれば、どのような照明σ値でも光軸ずれ調整フォーカス位置が存在し、かかる光軸ずれ調整フォーカス位置において光軸ずれを高精度に調整することができる。
また、図20に示したように、シリコン面にレジストで段差DLを形成したレジストウエハRWを用いる場合を考える。ウエハアライメント検出系80が照明σ値0.9でレジストウエハRWを照明(検出)して得られた検出波形の下角部における波形非対称性とレジストウエハRWのフォーカス位置Zとの関係を図32に示す。また、光軸ずれ及びコマ収差が存在しない(理想状態)ウエハアライメント検出系80が照明σ値0.9でレジストウエハRWを照明(検出)した場合の検出波形を図33に示す。
図32において、E4は、ウエハアライメント検出系80にコマ収差が存在せず、光軸ずれのみが存在する場合の波形非対称性を示す。E5は、ウエハアライメント検出系80にコマ収差が存在し、且つ、E4と同等量の光軸ずれが存在する場合の波形非対称性を示す。E6は、ウエハアライメント検出系80にE5の2倍のコマ収差が存在し、且つ、E4と同等量の光軸ずれが存在する場合の波形非対称性を示す。
図32を参照するに、光軸ずれ調整フォーカス位置が存在することが分かる。従って、本実施形態のウエハアライメント検出系80の調整方法においては、図24(a)に示すような下角部WUを生じる検出波形を得ることができれば、図20に示すようなレジストウエハRWやプロセスウエハを用いていもよい。
また、本実施形態のウエハアライメント検出系80の調整方法(即ち、光軸ずれ調整フォーカス位置におけるコマ収差の調整)は、ウエハアライメント検出系80を組み立てる際にも、露光装置に搭載した後にも用いることできる。
なお、上述した本実施形態の調整方法は、ウエハアライメント検出系80と同様に、レチクルアライメント検出系70(又は75)や投影光学系30に対しても適用することができる。
以下、本実施形態の調整方法をレチクルアライメント検出系70や投影光学系30に対して適用した場合について説明する。なお、投影光学系30におけるコマ収差を高精度に調整するためには、後述するように、レチクルアライメント検出系70におけるコマ収差及び光軸ずれを調整した後に、投影光学系30を調整することが必須となる。
レチクルアライメント検出系70の調整方法について説明する。レチクルアライメント検出系70から射出された露光光と同一波長の光束は、レチクル20上の図示しないレチクルアライメント検出系用の調整マークを照明する。かかるレチクルアライメント検出系用の調整マークからの反射光、回折光及び散乱光は、レチクルアライメント検出系70の光電変換素子によって検出される。これにより、図6に示したような検出波形を得ることができる。
ここで、図9に示したような、検出波形の波形非対称性とレチクルアライメント検出系用の調整マークのフォーカス位置との関係を得るために、レチクルステージ25をZ軸方向に駆動させて調整マークをデフォーカスさせる。なお、2つ以上の瞳位置について、検出波形の波形非対称性と調整マークのフォーカス位置との関係を取得する。また、レチクルステージ25を駆動させることでレチクル20上の調整マークをデフォーカスさせるのではなく、レチクルステージ25を固定してレチクルアライメント検出系70をZ軸方向に駆動させることで調整マークをデフォーカスさせてもよい。
検出波形の波形非対称性とレチクルアライメント検出系用の調整マークのフォーカス位置との関係を得たら、波形非対称性がレチクルアライメント検出系70における光軸ずれの影響を受けないコマ収差調整フォーカス位置に調整マークを移動させる。そして、かかるコマ収差調整フォーカス位置において、レチクルアライメント検出系70におけるコマ収差を調整する。具体的には、レチクルアライメント検出系70が有するコマ収差を調整するための光学部材を光軸に対して垂直な方向に駆動し、波形非対称性が0になるように調整すればよい。
レチクルアライメント検出系70におけるコマ収差を調整したら、調整マークをコマ収差調整フォーカス位置からデフォーカスさせ、波形非対称性に基づいて、レチクルアライメント検出系70における光軸ずれを調整する。具体的には、レチクルアライメント検出系70を構成する光学系の瞳面(物体面に対する光学的なフーリエ変換面)に位置する開口絞り又は光源を光軸に対して垂直な方向に駆動し、波形非対称性が0になるように調整すればよい。
このようにして、レチクルアライメント検出系70におけるコマ収差と光軸ずれの各々を独立(分離)して高精度に調整することができる。また、レチクルアライメント検出系70における光軸ずれの調整は、波形非対称性に基づいて実施してもよいし、デフォーカスに対する調整マークの位置ずれ量を基準として実施してもよい。位置ずれ量を基準とする場合は、調整マークをデフォーカスさせた際の各フォーカス位置での調整マークの検出波形が、フォーカス位置に依存せずに一定になるように光軸ずれを調整する。
なお、上述の説明では、コマ収差調整フォーカス位置において投影光学系30におけるコマ収差を調整した後に、レチクルアライメント検出系70における光軸ずれを調整した。但し、波形非対称性がレチクルアライメント検出系70における光軸ずれの影響を受けない光軸ずれ調整フォーカス位置において光軸ずれを調整した後に、レチクルアライメント検出系70におけるコマ収差を調整してもよい。
レチクルアライメント検出系70におけるコマ収差及び光軸ずれが高精度に調整されると、レチクルアライメント検出系70の光源を用いて投影光学系30のコマ収差を高精度に調整することが可能となる。
投影光学系30の調整方法について説明する。コマ収差及び光軸ずれが完全に調整されたレチクルアライメント検出系70から射出された露光光と同一波長の光束は、レチクル20及び投影光学系30を通過して、ステージ基準プレート50上の図示しない投影光学系用の調整マークを照明する。かかる投影光学系用の調整マークからの反射光、回折光及び散乱光は、レチクルアライメント検出系70の光電変換素子によって検出される。これにより、図6に示したような検出波形を得ることができる。なお、得られた検出波形が非対称な検出波形であるとすると、かかる検出波形の波形非対称性は、レチクルアライメント検出系70におけるコマ収差及び光軸ずれが完全に調整されているため、投影光学系30のコマ収差又は光軸ずれを原因として発生している。
ここで、図9に示したような、検出波形の波形非対称性と投影光学系用の調整マークのフォーカス位置との関係を得るために、ウエハステージ45をZ軸方向に駆動させて調整マークをデフォーカスさせる。なお、2つ以上の瞳位置について、検出波形の波形非対称性と調整マークのフォーカス位置との関係を取得する。また、ウエハステージ45を駆動させることでステージ基準プレート50上の調整マークをデフォーカスさせるのではなく、ウエハステージ45を固定してレチクルアライメント検出系70をZ軸方向に駆動させることで調整マークをデフォーカスさせてもよい。
検出波形の波形非対称性と投影光学系用の調整マークのフォーカス位置との関係を得たら、波形非対称性が投影光学系30の光軸ずれの影響を受けないコマ収差調整フォーカス位置に調整マークを移動させる。そして、かかるコマ収差調整フォーカス位置において、投影光学系30のコマ収差を調整する。具体的には、投影光学系30が有するコマ収差を調整するための光学部材を光軸に対して垂直な方向に駆動し、波形非対称性が0になるように調整すればよい。
投影光学系30におけるコマ収差を調整したら、調整マークをコマ収差調整フォーカス位置からデフォーカスさせ、波形非対称性に基づいて、投影光学系30の光軸ずれを調整する。投影光学系30の光軸ずれの調整においては、投影光学系30の光学部材を駆動するのではなく、投影光学系30の瞳面(物体面に対する光学的なフーリエ変換面)と共役な位置に存在するレチクルアライメント検出系70の開口絞り又は光源を駆動する。換言すれば、レチクルアライメント検出系70の開口絞り又は光源を光軸に対して垂直な方向に駆動して、レチクルアライメント検出系70と投影光学系30との全系での光軸ずれが0になるように調整する。
このようにして、投影光学系30におけるコマ収差とレチクルアライメント検出系70と投影光学系30との全系における光軸ずれの各々を独立(分離)して高精度に調整することができる。また、レチクルアライメント検出系70と投影光学系30との全系における光軸ずれの調整は、波形非対称性に基づいて実施してもよいし、デフォーカスに対する調整マークの位置ずれ量を基準として実施してもよい。
なお、上述の説明では、コマ収差調整フォーカス位置において投影光学系30におけるコマ収差を調整した後に、レチクルアライメント検出系70と投影光学系30との全系における光軸ずれを調整した。但し、波形非対称性が投影光学系30における光軸ずれの影響を受けない光軸ずれ調整フォーカス位置において光軸ずれを調整した後に、投影光学系30におけるコマ収差を調整してもよい。
上述したように、投影光学系30を高精度に調整する場合には、コマ収差及び光軸ずれが完全に調整されたレチクルアライメント検出系70からの光束を用いて投影光学系30を調整する必要がある。コマ収差及び光軸ずれが完全に調整されていないレチクルアライメント検出系70からの光束で投影光学系30を調整すると、検出波形の波形非対称性の原因が投影光学系30であるのか、レチクルアライメント検出系70であるのか判断することができない。従って、投影光学系30のコマ収差を高精度に調整することができなくなってしまう。
なお、上述したレチクルアライメント検出系70や投影光学系30の調整方法は、レチクルアライメント検出系70や投影光学系30を組み立てる際にも、露光装置に搭載した後にも用いることできる。
本実施形態の調整方法によれば、レチクルアライメント検出系70やウエハアライメント検出系80などの位置検出装置において、光学系に存在するコマ収差と光軸ずれの各々を独立(分離)して高精度に調整することができる。従って、本実施形態で調整されたレチクルアライメント検出系70やウエハアライメント検出系80を用いれば、様々な条件のウエハプロセスに対して検出誤差を低減させ、レチクル20とウエハ40とを精度よくアライメントすることができる。その結果、露光装置1は、高い重ね合わせ精度で露光を行うことができる。
露光装置1の動作において、まず、レチクルアライメント検出系70及びウエハアライメント検出系80を調整する。レチクルアライメント検出系70及びウエハアライメント検出系80は、上述したように、本実施形態の調整方法を用いて、レチクルアライメント検出系70及びウエハアライメント検出系80におけるコマ収差及び光軸ずれが高精度に(完全に)調整される。なお、この際、コマ収差及び光軸ずれが高精度に調整されたレチクルアライメント検出系70を用いて投影光学系30のコマ収差を調整してもよい。
次いで、コマ収差及び光軸ずれが高精度に調整されたレチクルアライメント検出系70及びウエハアライメント検出系80を用いて、レチクル20とウエハ40との位置合わせ(アライメント)を行う。この際、レチクルアライメント検出系70及びウエハアライメント検出系80にはコマ収差や光軸ずれが存在していないため、レチクル20とウエハ40とは高い精度で位置合わせされる。
次いで、レチクル20のパターンをウエハ40に露光する。光源12から発せられた光束は、照明光学系14によってレチクル20を照明する。レチクル20のパターンを反映する光は、投影光学系30によってウエハ40上に結像する。この際、レチクル20とウエハ40とは、高精度に位置合わせされているため、高い重ね合わせ精度でレチクル20のパターンをウエハ40に露光することができる。また、投影光学系30も高精度に調整されており、優れた結像性能を達成する。従って、露光装置1は、高いスループットで経済性よく高品位なデバイス(半導体素子、LCD素子、撮像素子(CCDなど)、薄膜磁気ヘッドなど)を提供することができる。
次に、図34及び図35を参照して、露光装置1を利用したデバイス製造方法の実施例を説明する。図34は、デバイス(半導体デバイスや液晶デバイス)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体デバイスの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)では、デバイスの回路設計を行う。ステップ2(レチクル製作)では、設計した回路パターンを形成したレチクルを製作する。ステップ3(ウエハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は、前工程と呼ばれ、レチクルとウエハを用いてリソグラフィー技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
図35は、ステップ4のウエハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウエハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウエハ上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、ウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)では、ウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、露光装置1によってレチクルの回路パターンをウエハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウエハ上に多重の回路パターンが形成される。かかるデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。このように、露光装置1を使用するデバイス製造方法、並びに結果物としてのデバイスも本発明の一側面を構成する。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
本発明の一側面としての露光装置の構成を示す概略ブロック図である。 図1に示す露光装置のウエハステージ上に配置されるステージ基準プレートの構成を示す図である。 図1に示す露光装置のウエハアライメント検出系の具体的な構成を示す概略断面図である。 図1に示す露光装置のウエハアライメント検出系において、照明光源でのビーム径と開口絞りでのビーム径との関係を示す図である。 ウエハアライメントマークの一例を示す概略断面図である。 図5に示すウエハアライメントマークをウエハアライメント検出系が検出した場合の検出波形の一例を示す図であって、図6(a)は非対称な検出波形を示す図であり、図6(b)は対称な検出波形を示す図である。 図3に示すウエハアライメント検出系に光軸ずれが存在しない場合の例を示す図である。 図3に示すウエハアライメント検出系に光軸ずれが存在する場合の例を示す図である。 図6(a)に示す検出波形の波形非対称性とウエハアライメント検出系に対するウエハアライメントマークのフォーカス位置との関係を示す図である。 検出波形の波形非対称性の定義を説明するための図である。 ウエハアライメント検出系のコマ収差を調整した後の波形非対称性とウエハアライメント検出系に対するウエハアライメントマークのフォーカス位置との関係を示す図である。 コマ収差調整フォーカス位置でウエハアライメント検出系のコマ収差を調整した後の波形非対称性とウエハアライメント検出系に対するウエハアライメントマークのフォーカス位置との関係を示す図である。 ウエハアライメント検出系における光軸ずれを調整した後の波形非対称性とウエハアライメントマークのフォーカス位置との関係を示す図である。 本発明の一側面としてのウエハアライメント検出系の調整方法を説明するためのフローチャートである。 ある照明条件でウエハアライメントマークを照明した場合の波形非対称性とウエハアライメントマークのフォーカス位置との関係を示す図である。 検出波形の内側の上角部におけるコマ収差調整フォーカス位置の波形非対称性とウエハアライメントマークの段差量との関係を示す図である。 検出波形の外側の上角部におけるコマ収差調整フォーカス位置の波形非対称性とウエハアライメントマークの段差量との関係を示す図である。 3つの照明σ値でλ/4の段差を有するウエハアライメントマークを照明(検出)して得られた検出波形の内側の上角部における波形非対称性とウエハアライメントマークのフォーカス位置との関係を示す図である。 コマ収差及び光軸ずれが存在しない(理想状態)ウエハアライメント検出系が各照明σ値(0.3、0.4、0.6)でウエハアライメントマークを照明(検出)した場合の検出波形を示す図である。 シリコン面にレジストで段差を形成したレジストウエハの概略断面図である。 図20に示すレジストウエハから得られた検出波形の内側の上角部における波形非対称性とレジストウエハのフォーカス位置との関係を示す図である。 コマ収差及び光軸ずれが存在しない(理想状態)ウエハアライメント検出系が照明σ値0.4で図20に示すレジストウエハを照明(検出)した場合の検出波形を示す図である。 検出波形の下角部における波形非対称性とウエハアライメント検出系に対するウエハアライメントマークのフォーカス位置との関係を示す図である。 λ/8の段差を有するウエハアライメントマークを照明σ値0.9で照明した場合に得られる検出波形の一例を示す図である。 図24に示す検出波形の波形非対称性とウエハアライメント検出系に対するウエハアライメントマークのフォーカス位置との関係を示す図である。 光軸ずれ調整フォーカス位置でウエハアライメント検出系における光軸ずれを調整した後の波形非対称性とウエハアライメントマークのフォーカス位置との関係を示す図である。 本発明の一側面としてのウエハアライメント検出系の調整方法を説明するためのフローチャートである。 ある照明条件でウエハアライメントマークを照明した場合の波形非対称性Eとウエハアライメントマークのフォーカス位置との関係を示す図である。 検出波形の下角部における光軸ずれ調整フォーカス位置の波形非対称性とウエハアライメントマークの段差量との関係を示す図である。 3つの照明σ値でλ/8の段差を有するウエハアライメントマークを照明(検出)して得られた検出波形の下角部における波形非対称性とウエハアライメントマークのフォーカス位置との関係を示す図である。 光軸ずれ及びコマ収差が存在しない(理想状態)ウエハアライメント検出系が各照明σ値(0.9、0.6、0.4)でウエハアライメントマークを照明(検出)した場合の検出波形を示す図である。 ウエハアライメント検出系が照明σ値0.9でレジストウエハを照明(検出)して得られた検出波形の下角部における波形非対称性とレジストウエハのフォーカス位置との関係を示す図である。 光軸ずれ及びコマ収差が存在しない(理想状態)ウエハアライメント検出系が照明σ値0.9でレジストウエハを照明(検出)した場合の検出波形を示す図である。 デバイスの製造を説明するためのフローチャートである。 図34に示すステップ4のウエハプロセスの詳細なフローチャートである。
符号の説明
1 露光装置
10 照明装置
12 光源
14 照明光学系
20 レチクル
25 レチクルステージ
27 ミラー
29 レーザ干渉計
30 投影光学系
40 ウエハ
42 ウエハアライメントマーク
45 ウエハステージ
47 ミラー
49a及び49b レーザ干渉計
50 ステージ基準プレート
52 レチクルアライメント検出系用基準マーク
54 ウエハアライメント検出系用基準マーク
60 フォーカス検出系
70及び75 レチクルアライメント検出系
80 ウエハアライメント検出系
801 照明光源
802 リレー光学系
803 開口絞り
804 照明系
805 偏光ビームスプリッター
806 λ/4位相板
807 対物レンズ
808 リレーレンズ
809 第1の結像光学系
810 光学部材
811 第2の結像光学系
812 光電変換素子
813乃至815 駆動部
90 制御部

Claims (13)

  1. 位置を変更可能な第1の光学部材及び第2の光学部材を含む光学系を備え、被検物体の位置を検出する位置検出装置の調整方法であって、
    前記光学系の光軸に垂直な方向における前記第1の光学部材を位置決めすべき位置として互いに異なる複数の位置を設定する設定ステップと、
    前記設定ステップで設定された前記複数の位置の各々について、前記被検物体を光電変換素子に対して相対的に前記光軸の方向に移動させながら、前記光学系を介して前記光電変換素子に入射する光を検出する検出ステップと、
    前記複数の位置の各々について、前記検出ステップで検出された光の検出信号の非対称性を示す評価値を算出する算出ステップと、
    前記複数の位置に対して、前記算出ステップで算出された前記評価値が鈍感である前記被検物体の前記光軸の方向の位置を特定する特定ステップと、
    前記特定ステップで特定された前記被検物体の前記光軸の方向の位置において、前記評価値に基づいて、前記第2の光学部材の前記光軸に垂直な方向の位置を調整する第1の調整ステップとを有することを特徴とする調整方法。
  2. 前記特定ステップで特定された前記被検物体の前記光軸の方向の位置と異なる位置において、前記評価値に基づいて、前記第1の光学部材の前記光軸に垂直な方向の位置を調整する第2の調整ステップを更に有することを特徴とする請求項1記載の調整方法。
  3. 前記第1の光学部材は、前記被検物体を照明するための光を射出する光源又は前記光学系の瞳面に配置された開口絞りを含み、
    前記第2の光学部材は、前記光学系の収差を調整する光学部材を含み、
    前記設定ステップでは、前記光源又は前記開口絞りの前記光軸に垂直な方向の位置を設定することで互いに異なる複数の光軸ずれを設定し、
    前記第1の調整ステップでは、前記光学部材を前記光軸に垂直な方向に駆動することで前記光学系の収差を調整し、
    前記第2の調整ステップでは、前記光源又は前記開口絞りを前記光軸に垂直な方向に駆動することで前記光学系の光軸ずれを調整することを特徴とする請求項2記載の調整方法。
  4. 前記第1の調整ステップでは、前記光学部材は、前記評価値に基づいて、駆動部によって駆動されることを特徴とする請求項3記載の調整方法。
  5. 前記第1の光学部材は、前記光学系の収差を調整する光学部材を含み、
    前記第2の光学部材は、前記被検物体を照明するための光を射出する光源又は前記光学系の瞳面に配置された開口絞りを含み、
    前記設定ステップでは、前記光学部材の前記光軸に垂直な方向の位置を設定することで互いに異なる複数の収差を設定し、
    前記第1の調整ステップでは、前記光源又は前記開口絞りを前記光軸に垂直な方向に駆動することで前記光学系の光軸ずれを調整し、
    前記第2の調整ステップでは、前記光学部材を前記光軸に垂直な方向に駆動することで前記光学系の収差を調整することを特徴とする請求項2記載の調整方法。
  6. 前記第1の調整ステップでは、前記光源又は前記開口絞りは、前記評価値に基づいて、駆動部によって駆動されることを特徴とする請求項5記載の調整方法。
  7. 前記検出信号のコントラストを基準として、前記特定ステップで特定された前記被検物体の前記光軸の方向の位置に前記被検物体を移動させる移動ステップを更に有することを特徴とする請求項1記載の調整方法。
  8. 前記検出信号のコントラストが最大となる位置を基準として、前記特定ステップで特定された前記被検物体の前記光軸の方向の位置に前記被検物体を移動させる移動ステップを更に有することを特徴とする請求項1記載の調整方法。
  9. 前記被検物体は、前記被検物体を照明する光の波長をλとすると、λ/4の奇数倍の段差を有することを特徴とする請求項3記載の調整方法。
  10. 前記被検物体は、前記被検物体を照明する光の波長をλとすると、λ/8の奇数倍の段差を有することを特徴とする請求項5記載の調整方法。
  11. レチクルを介して基板を露光する露光装置に用いられ、位置を変更可能な第1の光学部材及び第2の光学部材を含む光学系を備え、前記レチクルの位置及び前記基板の位置の少なくとも一方を検出する位置検出装置であって
    前記光学系の光軸に垂直な方向における前記第1の光学部材を位置決めすべき位置として互いに異なる複数の位置を設定する設定手段と、
    前記設定手段によって設定された前記複数の位置の各々について、前記レチクルの位置又は前記基板の位置を示すマークを光電変換素子に対して相対的に前記光軸の方向に移動させながら、前記光学系を介して前記光電変換素子に入射する光を検出する検出手段と、
    前記複数の位置の各々について、前記検出手段によって検出された光の検出信号の非対称性を示す評価値を算出する算出手段と、
    前記複数の位置に対して、前記算出手段によって算出された前記評価値が鈍感である前記マークの前記光軸の方向の位置を特定する特定手段と、
    前記特定手段によって特定された前記マークの前記光軸の方向の位置において、前記評価値に基づいて、前記第2の光学部材の前記光軸に垂直な方向の位置を調整する調整手段とを有することを特徴とする位置検出装置。
  12. レチクルを介して基板を露光する露光装置であって、
    請求項11記載の位置検出装置を有することを特徴とする露光装置。
  13. 請求項12記載の露光装置を用いて基板を露光するステップと、
    露光された前記基板を現像するステップとを有することを特徴とするデバイス製造方法。
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