JP4937023B2 - シート搬送装置 - Google Patents

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本発明は、静電吸着にてシートを搬送するシート搬送装置に係り、特に印刷ヘッドでシートにインクを吐出して画像を形成する画像形成装置において用いられ、シートを静電吸着によりベルトに保持しながら印刷ヘッドに沿って搬送する機能を備えたシート搬送装置において多大な効果を奏することのできる静電吸着型のシート搬送装置に関するものである。なお、本願においてシートとはシート状の印刷媒体、例えば印刷用紙、フィルム、ロール状に巻装されたシート状物、布等を意味するものとする。
シートである用紙に印刷ヘッドから水性インクを吐出して画像を形成する画像形成装置では、インクが転移した用紙は膨潤してコックリングを生じる。このような用紙を再給紙して両面印刷等を行う場合、用紙の先端に浮き等が発生し、搬送経路上のローラ類や印刷ヘッド等に衝突して搬送ジャムを引き起こす可能性が高くなる。
このような課題を解決するために、上記のような画像形成装置において用いられるシート搬送装置としては、静電吸着の原理を応用したものが効果的であると考えられており、下記特許文献1乃至3に記載されているようなシート搬送手段が知られている。
特許文献1に開示されているシート搬送手段は、図4乃至図及5に示すように、互いに入れ子状に組み合わされ、それぞれ正負の各電位に接続された一対の櫛歯状電極100,101を有しており、その電極の上方に誘電体からなる搬送ベルト102が移動するように構成されている。搬送ベルト102は、その下方にある正又は負に帯電した櫛歯状電極100,101によって分極して表面が帯電し、これによって搬送ベルト102上の用紙Pを吸着して搬送することができる。
特許文献2に開示されているシート搬送手段は、図6乃至図及7に示すように、搬送ベルト201の内部に電極202が埋め込まれている。これらの電極202は、搬送方向と交差する方向を長手方向とする互いに独立した複数の矩形状の電極群を構成しており、搬送方向について交互に搬送ベルト201の両縁部に導出されており、搬送ベルト201の両縁部に沿ってそれぞれ配設された正又は負のブラシ状の帯電部材によって搬送方向について交互に正又は負に帯電されるようになっており、これによって搬送ベルト201上の用紙を吸着して搬送することができる。
特許文献3に開示されているシート搬送手段は、図8に示すように、絶縁材料からなる搬送ベルト301の下面には交流電源302に接続された帯電ローラ303が回動自在に接触しており、搬送ベルト301を搬送方向について交互に正又は負に帯電させるようになっており、これによって搬送ベルト301上の用紙を吸着して搬送することができる。
特開2004−90533号公報 特開2000−247476号公報 特開2003−103857号公報
しかしながら、特許文献1に記載の櫛歯電極固定型のシート搬送手段によれば、搬送ベルト102が櫛歯状電極100,101に吸着するため搬送負荷が大きく、消費電力が嵩むという問題があった。また、正と負に交互に帯電した櫛歯状電極100,101は固定されており、これに対して搬送ベルト102が移動していく構造であるため、図5(a)に示すように櫛歯状電極100,101の電位に応じて分極した搬送ベルト102の正又は負の各帯電部分が、模式的に同図(b)に示すように、搬送ベルト102の移動により隣接する櫛歯状電極100,101の負又は正の電位に瞬間的に相対することとなり、一時的に搬送ベルト102と櫛歯状電極100,101の間に反発力が発生し、これが搬送に抵抗を生じさせてしまう。このように、このシート搬送手段によれば吸着力が安定しないため搬送ベルト102の搬送速度が安定せず、極端に表現すれば搬送ベルト102の移動態様が間欠的なものとなってしまい、印字画像の印刷品位が劣化してしまうという問題があった。
特許文献2に記載の電極ベルト埋込型のシート搬送手段によれば、搬送ベルト201はローラに掛け回されているが、ローラに掛け回されて搬送ベルト201が屈曲する箇所においても内蔵された電極202自体は曲がらないので、搬送ベルト201には大きな負荷が加わって劣化しやすいという問題があった。また、特許文献1記載の技術で指摘したのと同様の理由で搬送ベルト201の移動が間欠的になるという問題もあった。また、搬送ベルト201は電極202を内蔵した構造であるために搬送ベルト201の厚さが他の構造のシート搬送手段に比べて相対的に大きく、このため特にローラ部において、厚みムラが発生してローラ中心から搬送ベルト201の表面までの距離がばらつき、搬送ベルト201の表面における搬送速度が変動してしまうという問題もあった。また、電極202を搬送ベルト201に内蔵させるために製造工程が複雑になるという問題もあった。さらに、内蔵した電極202に搬送ベルト201の外から電圧を印可する手段(前述したブラシ状の帯電部材等)が複雑であるという問題もあった。
特許文献3に記載の帯電ローラ型のシート搬送手段によれば、帯電ローラ303によって搬送ベルト301を帯電させるため、帯電ローラ303で帯電された搬送ベルト301は帯電ローラ303から離れた直後から隣接する正負の電荷が打ち消しを始め、またリークによっても消滅していくので、長距離搬送の場合や湿気が高い場合に十分な吸着力が得られないことがあるという問題があった。この問題に対応すべく、搬送ベルト301に接する帯電ローラ303を増やすことも考えられるが、単純に帯電ローラ303の数を増やすのではコストアップが避けられず、また帯電ローラ303を複数配置するにも、用紙の印字面を汚してしまう可能性が高いために印字面に配置することができず、実際のローラ配置の面で困難性が高いという問題があった。さらに、帯電ローラ303によって搬送ベルト301を帯電させる方式では、局部的に吸着力を可変とすることが難しいという問題もあった。
本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、静電吸着にてシートを搬送するシート搬送装置、特に印刷ヘッドでシートにインクを吐出して画像を形成する画像形成装置に用いられ、シートをベルトに静電吸着して印刷ヘッドに沿って搬送するシート搬送装置において、簡単な構造で安定した吸着力及び搬送速度を実現でき、湿度による影響を受けにくく、電界の影響によるインク滴曲がりが発生しにくく、さらに搬送負荷が小さいために消費電力が小さく、モータの小型化による低コスト化が可能であり、さらにまた用紙の静電吸着に必要な最小限の電極にしか電位を与えない点においても消費電力が少なくて済むシート搬送装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載されたシート搬送装置は、
シートを搬送するシート搬送装置において、
前記シートが搬送される側の表面には誘電体層が設けられ、シートの搬送方向に間隔をおいて並べられて第1電位が選択的に与えられる複数の独立した固定電極と、
前記固定電極の誘電体層に相対してシートの搬送方向に循環して駆動され、第2電位が与えられるとともに、前記固定電極からの電気力線が貫通する複数の通孔が形成されて前記固定電極の側とは反対側の表面にシートが静電吸着される導電体からなる搬送ベルトと、
前記搬送ベルト上にあるシートの位置を検出するシート位置検出手段と、
前記シート位置検出手段によって検出したシートの位置に対応する位置にある前記固定電極に選択的に第1電位を付与する電源装置と、
を有することを特徴としている。
請求項2に記載されたシート搬送装置は、
間隔をおいて配置された複数の印刷ヘッドからシートにインクを吐出して該シート上に画像を形成する画像形成装置に設けられ、前記印刷ヘッドに沿ってシートを搬送するシート搬送装置において、
前記シートが搬送される側の表面には誘電体層が設けられ、シートの搬送方向に間隔をおいて並べられて第1電位が選択的に与えられる複数の独立した固定電極と、
前記固定電極の誘電体層に相対してシートの搬送方向に循環して駆動され、第2電位が与えられるとともに、前記固定電極からの電気力線が貫通する複数の通孔が形成され、前記固定電極の側とは反対側である前記印刷ヘッド側の表面にシートが静電吸着される導電体からなる搬送ベルトと、
前記搬送ベルト上にあるシートの位置を検出するシート位置検出手段と、
前記シート位置検出手段によって検出したシートの位置に対応する位置にある前記固定電極に選択的に第1電位を付与する電源装置と、
を有することを特徴としている。
請求項3に記載されたシート搬送装置は、請求項2に記載のシート搬送装置において、
複数の前記各固定電極が、前記各印刷ヘッドとは相対しない位置に配置されていることを特徴としている。
請求項4に記載されたシート搬送装置は、請求項1乃至3のいずれか一つに記載されたシート搬送装置において、
前記シート位置検出手段が、前記搬送ベルトの入口に設けられて送り込まれたシートの先端を検出するシート先端検出センサと、前記搬送ベルトに設けられて前記搬送ベルトの移動量を検出する搬送ベルト移動量検出手段と、前記シート先端検出センサからの信号と前記搬送ベルト移動量検出手段からの信号によって前記搬送ベルト上にあるシートの位置を算出する制御手段とによって構成されていることを特徴としている。
請求項5に記載されたシート搬送装置は、請求項1乃至3のいずれか一つに記載されたシート搬送装置において、
前記シート位置検出手段が、前記搬送ベルトの入口に設けられて送り込まれたシートの先端を検出するシート先端検出センサと、前記シート先端検出センサからの信号と予め定められた前記搬送ベルトの搬送速度によって前記搬送ベルト上にあるシートの位置を算出する制御手段とによって構成されていることを特徴としている。
請求項6に記載されたシート搬送装置は、請求項1乃至3のいずれか一つに記載されたシート搬送装置において、
前記シート位置検出手段が、前記各固定電極の各近傍にそれぞれ設けられた複数のシート検出センサであり、
前記搬送ベルトによって搬送されているシートが前記シート検出センサで検出されている間は当該シート先端検出センサに対応する前記各固定電極に第1電位を付与するように前記電源装置を駆動する制御手段をさらに備えたことを特徴としている。
請求項7に記載されたシート搬送装置は、請求項1乃至3のいずれか一つに記載されたシート搬送装置において、
前記シート位置検出手段によって検出されたシートの下方に存在する複数の固定電極において、第1電位を与えない1個以上の固定電極を挟む両側の固定電極に第1電位を与えることを特徴としている。
請求項8に記載されたシート搬送装置は、請求項1乃至3のいずれか一つに記載されたシート搬送装置において、
シートに対応する位置にある前記固定電極の中で用紙の搬送方向について最も先方にある前記固定電極に隣接するとともにシートに対応する位置にはない前記固定電極に対しても、第1電位を付与することを特徴としている。
請求項1に記載されたシート搬送装置によれば、第1電位が正の電位であり、第2電位が0又は負の電位であるとすると、搬送ベルトには常時0又は負の電位が与えられるが、正の電位が与えられる固定電極は、複数の固定電極のうち、シート位置検出手段によって検出されたシートに相対する位置にある固定電極のみである。第1電位が印加された固定電極においては、正の電位によって誘電体層が分極し、その表面に正の電荷を発生させ、これによる電気力線が、0又は負の電位が与えられた搬送ベルトの通孔のうち、固定電極の直上にある通孔を通って搬送ベルトの表面に載せられたシートに到達貫通してこれを分極し、その表裏面に正負の電荷を生じさせる。従って、搬送ベルトの固定電極と隣り合う範囲にある通孔の部分又はその周辺でシートは搬送ベルトに静電吸着される。固定電極に沿って搬送ベルトを移動させれば、シートの移動に連れて吸着力を発生させる固定電極も移動していき、シートは搬送ベルトに静電吸着された状態で搬送されていく。
このように、簡単な構造でありながら各電極への電圧の印加が容易であり、安定した吸着力及びむらのない安定した搬送速度を実現でき、搬送ベルトへの負荷も少なくて済み、湿度による影響を受けにくいシート搬送装置を実現することができる。さらに、電極がシートの搬送方向について分割されているので、搬送負荷が低減されるという効果がある。さらにまた、用紙の静電吸着に必要な最小限の固定電極にしか電位を与えない点においても消費電力が少なくて済む。
請求項2に記載されたシート搬送装置によれば、請求項1記載の発明と同様の効果が得られる他、シートを吸着した搬送ベルトが固定電極に吸着された状態で移動していくことにより、シートが搬送されるので、画像形成装置において印刷ヘッドとシートの距離を一定に保つことが出来、これによって印字品位が向上するという効果が得られる。
請求項3に記載されたシート搬送装置によれば、複数に分割されて独立駆動される各固定電極が、各印刷ヘッドとは相対しない位置に配置されているために、印刷ヘッドから吐出されるインク滴が固定電極による電界の影響を受けて飛行曲がりを生じることがない。
このように請求項1乃至3記載の発明によれば、さらに、次の(1) 〜(4) に示すような効果が得られる。
(1) 構造が単純である
第1電位の固定電極に対して第2電位の可動電極としての搬送ベルトが移動するという簡単な構成であり、各電極が独立しているため、組立性及び製造コストの面で櫛歯状電極等を用いた従来の静電吸着式のシート搬送装置に比べて有利である。また、正負の電極が上下関係で配置されており、吸着力を決定する2つの電極の間隔をより容易に精密に設定することが容易である。
(2) 各電極への電圧の印加が容易である
各固定電極へ接続した配線に対しては、シート位置検出手段によってシートの位置を検出するので、その信号に基づけばシートに対応する位置にある固定電極にのみ電圧を印加することが可能であり、可動電極である導電性の搬送ベルトに対しては例えば所定電位に接続されたローラ等により電圧印加可能である。
(3) 搬送速度むらの低減
正負2種類の電極が、固定電極と可動電極としての搬送ベルトとに分けられているので、搬送ベルト内に電極を内蔵した従来の静電吸着式の搬送装置に比べ、搬送ベルト自体の厚みが小さく、表面の凹凸も少ないため、厚みむらを低減することが可能であり、搬送速度むらを低減し、良好な印刷画質を得ることが可能である。
さらに、正負の電極が交互に並んでいる従来の櫛歯状電極等を用いた静電吸着式のシート搬送装置のように間欠的な搬送動作が起こることがなく、搬送ベルトの移動が円滑であるため、この点においても良好な印刷画質を得ることが可能である。
(4) 搬送ベルトの負荷が低減
固定電極に対して移動する可動電極としての搬送ベルトには通孔が形成されているため、両電極の接触面積は小さくなり、搬送負荷が軽減される。
請求項4に記載されたシート搬送装置によれば、請求項1乃至3のいずれか一つに記載されたシート搬送装置の効果において、シート先端検出センサがシートの先端を検出し、その時点からの搬送ベルトの移動量を搬送ベルト移動量検出手段が検出することにより、現時点でのシートの位置を正確に検出することができる。これによって、複数の固定電極のうち、実際にシートに対応する位置にある固定電極のみに対して正の電位を与えることができ、シートは搬送ベルトに吸着されて搬送されていく。
請求項5に記載されたシート搬送装置によれば、請求項1乃至3のいずれか一つに記載されたシート搬送装置の効果において、搬送ベルトの移動速度が一定であるので、シート先端検出センサがシートの先端を検出すれば、その時点からの経過時間によって現時点でのシートの位置を正確に検出することができる。これによって、複数の固定電極のうち、実際にシートに対応する位置にある固定電極のみに対して正の電位を与えることができ、シートは搬送ベルトに吸着されて搬送されていく。
請求項6に記載されたシート搬送装置によれば、請求項1乃至3のいずれか一つに記載されたシート搬送装置の効果において、搬送ベルトによるシートの移動に伴い、各固定電極の近傍で各シート検出センサがシートの先端を検知することにより、当該固定電極に第1電位を付与するので、シートは搬送ベルトに吸着されて搬送されていく。
請求項7に記載されたシート搬送装置によれば、請求項1乃至3のいずれか一つに記載されたシート搬送装置の効果において、シートに対応する固定電極の全てに第1電位を与えてシートの吸着に寄与させるのではなく、第1電位を与えない固定電極の両側は第1電位を与えるようにすれば、少なくとも搬送ベルトによるシートの搬送には大きな支障はなく、消費電力を一層低減することができる。
請求項8に記載されたシート搬送装置によれば、請求項1乃至3のいずれか一つに記載されたシート搬送装置の効果において、搬送されているシートの先端から搬送方向にさらに進んだ位置にある固定電極にも第1電位を与えるので、搬送ベルトによるシートの吸着搬送を一層スムーズに進行させることができる。
1.第1実施形態
本発明の実施形態に係る静電吸着式のシート搬送装置1と、これを備えた画像形成装置2について、図1乃至図3を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、本例の画像形成装置2は、インク色の異なる複数個の印刷ヘッド3が矢印で示すシートSの搬送方向に沿って所定間隔をおいて下向きに配置されており、下方を搬送されるシートSに向けてインク滴を吐出できるように構成されている。図示の例ではC(シアン)、K(ブラック)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の4色のインクをそれぞれ吐出する4つの印刷ヘッド3が設置されている。
そして、これら印刷ヘッド3の直下には、シートSを印刷ヘッド3に沿って搬送するためのシート搬送装置1が配置されている。まず、搬送方向について印刷ヘッド3の手前側には、図示しない給紙機構に隣接してレジストローラ4と従動ローラ5が設けられ、シートSを次段のシート搬送装置1に供給するようになっている。
シート搬送装置1は、搬送方向上流側の従動ローラ6と、搬送方向下流側に設けられて駆動源7に連動連結された駆動ローラ8と、従動ローラ6と駆動ローラ8の中間下方に配置されたテンションローラ9に無端状の搬送ベルト10が掛け回され、下方に付勢されたテンションローラ9によって搬送ベルト10に適度な張力を与えつつ、駆動ローラ8により搬送ベルト10を搬送方向に循環して移動させることができる構成とされている。これらローラ6,8,9に掛け回されて移動する搬送ベルト10のうち、印刷ヘッド3に隣接して水平に移動する部分がシートSの搬送経路となる。
図2に示すように、搬送ベルト10は、内側(従動ローラ6に接する図中下側)が導電体11からなり、外側(印刷ヘッド3に対向する図中上側)に誘電体層12が設けられた2層構造とされている。誘電体12とは導電性よりも誘電性が優位であり、直流電流に対しては絶縁性を持つ物質であり、例えばプラスティック等が挙げられる。
図2に示すように、導電体11と誘電体層12には、連続して貫通する内径の等しい円形の孔が適当な配置間隔で複数形成されている。後述するように、これらの貫通した孔は、搬送ベルト10上のシートSとその付近に電界を形成するために形成されたものであり、ここでは便宜上、導電体11の孔を通孔13、この通孔13に連通する誘電体層12の孔を開口14と称するものとする。
前記従動ローラ6は、少なくともその周面が導電性を有しており、その周面には、図1に示すように接地により0電位が与えられているか、又は図示しないが制御装置50(制御手段)により制御される高電圧電源51(電源装置)に接続されて所定の負の電位が与えられる構成とされている。従って、この従動ローラ6に接触する搬送ベルト10の導電体11は0(アース)又は負の電位となる。すなわち、本例の搬送ベルト10は0又は負の電位を有する可動電極である。
図1に示すように、シートSの搬送経路にある前記搬送ベルト10の下側には、搬送ベルト10を支える矩形板状のプラテンベース15が設置されている。このプラテンベース15は絶縁体からなり、高電圧電源51に接続されて正の電位を付与される複数(本例では5個)の固定電極16が所定間隔をおいて埋込設置されている。固定電極16は、前記印刷ヘッド3とは相対しない位置、具体的には搬送方向について最も上流にある印刷ヘッド3(C)の手前の位置と、4個の印刷ヘッド3(C、K、M、Y)の間に相当する3つの位置と、搬送方向について最も下流にある印刷ヘッド3(Y)の先方の位置とに配置されている。そして、図2に示すように、各固定電極16の表面には、前記搬送ベルト10との接触による短絡を防止するために、誘電体層17が設けられている。
なお、図2には、便宜上プラテンベース15は示しておらず、また各固定電極16に高電圧電源51の正の電圧を選択的に印可する制御装置50の機能をスイッチ素子として示している。
前記複数の固定電極16においては、すべての固定電極16が同時に正の電位を付与されるわけではない。各固定電極16は、個々に正の電位を選択的に与えられるように構成されている。すなわち、図1に示すように、各固定電極16は別々の配線で高電圧電源51に接続されており、この高電圧電源51を制御装置50が駆動することにより、個々の固定電極16に正の電位を選択的に与えることができる。そして本例によれば、搬送ベルト10によって搬送されるシートSの位置を把握することにより、シートSに対応する位置にある固定電極16のみに正の電位を与えて、シートSを搬送ベルト10に効率的に吸着保持して搬送することができる。
搬送ベルト10で搬送されるシートSの位置を把握するため、本例のシート搬送装置はシート位置検出装置を備えている。シート位置検出装置は、搬送ベルト10の入口に設けられて送り込まれたシートSの先端を検出するシート先端検出センサ20と、搬送ベルト10の駆動ローラ8に設けられた図示しないエンコーダと、シート先端検出センサ20とエンコーダから送られた信号を処理する制御装置51を有している。エンコーダは、駆動ローラ8の回転量を検出することによって搬送ベルト10の移動量を検出する搬送ベルト移動量検出手段として機能する。制御装置51は、シート先端検出センサ20からの信号と、エンコーダからのエンコーダ情報(信号)によって、搬送ベルト10上にあるシートSの位置を算出する。そして、制御装置51は、算出して把握したシートSの位置に対応した位置(本例ではシートSの下)にある固定電極16のみに正の電位を与えるように前記高電圧電源51を駆動することができる。
次に、以上の構成における用紙吸着の原理を説明する。
用紙吸着の原理を模式的に示した図2において、搬送ベルト10には常時0の電位が与えられるが、正の電位が与えられる固定電極16は、複数の固定電極16のうち、シートSに相対する位置にある固定電極16のみである。そして、この固定電極16では、与えられた正電位によって誘電体層17が分極し、その表面が正電位となるので、固定電極16側からの電気力線は、固定電極16の直上にある搬送ベルト10の貫通した孔(通孔13及び開口14)を通って搬送ベルト10の上方に行き、搬送ベルト10の表面に載せられたシートSを下方から貫通してこれを分極する。電気力線は下方に屈曲して搬送ベルト10の孔13,14の周辺でシートSを上方から貫通し、これを逆の電位に分極する。さらに、電気力線は搬送ベルト10の誘電体層12に到達して貫通し、これを分極する。
その結果、図2に示すように、シートS及び誘電体層12の各表裏面には互いに逆となる正負の電荷が生じるので、正の電位が与えられた固定電極16と隣り合う範囲にある搬送ベルト10の通孔13,14の部分及びその周辺において、シートSは搬送ベルト10の誘電体層12に静電吸着される。
なお、図2に示すように、正の電位が与えられない固定電極16ではこのような誘電体の分極といった現象は起きないし、吸着すべきシートSも存在しない。
次に、以上説明した用紙吸着の原理に基づくシートSの搬送作用を説明する。
図1において、シートSがレジストローラ4と従動ローラ5の間を通過して搬送ベルト10の搬送開始位置に送り込まれると、シート先端検出センサ20がシートSの先端を検出して検出信号を制御装置50に送る。ここで制御装置50は駆動源7を駆動して搬送ベルト10を駆動しているが、駆動源7により回転して搬送ベルト10を移動させている駆動ローラ8の回転状態は、図示しないエンコーダに検出されてエンコーダ情報として制御装置50に送られている。そして、制御装置50は、所定位置に設けられたシート先端検出センサ20がシートSの先端を検出したタイミングと、それ以降の駆動ローラの回転量から、搬送ベルト10に載ったシートSの移動量乃至現在位置を算出する。そして、制御装置50は、認識したシートSの位置に基づいて、シートSの下にある固定電極16のみに正の電位を与えるように高電圧電源51を駆動制御していく。
図3は、搬送ベルト10の移動に伴うシートSの移動に対応し、移動するシートSの真下にある固定電極16がONとなり(正電位が印加され)、シートSの真下にない固定電極16がOFFとされる(正電位が印加されない)制御により、シートSが搬送ベルト10に吸着されて搬送されていく状況を図示したものである。
まず図1において、シートSはシート先端検出センサ20を通過して搬送ベルト10の上に載り、搬送ベルト10の移動によって先方に送られる。そして、複数の固定電極16のうちの最初の固定電極16の上にシートSの先端がさしかかると、そのタイミングで制御装置50が当該固定電極16に正の電位を与えるので、前述したような吸着の原理でシートSの先端は搬送ベルト10に吸着保持される。
そして図3(a)に示すように、搬送ベルト10とこれに吸着したシートSが移動し、並設された固定電極16の上に次々と覆い被さっていくと、そのタイミングで制御装置50はシートSの下になった各固定電極16に順次正の電位を与えていく。シートSは、各固定電極16に相対する各位置において先端から順に搬送ベルト10に吸着固定されつつ搬送されていく。
そして図3(b)に示すように、シートSが搬送ベルト10に吸着保持されて移動していくと、シートSの後方の部分は、シートSの先端が先に通過した固定電極16を通り過ぎていくので、これらの固定電極16はシートSと相対しなくなり、制御装置50はこれら固定電極16に与えていた正の電位をシートSの通過にタイミングを合わせて順次OFFとしていく。
また、図示はしないが、シートSが搬送ベルト10に吸着保持されて移動していくと、シートSの先端の部分は、搬送方向の最後の固定電極16を通り過ぎて固定電極16がない部分に移動していくので、この部分では固定電極16による吸着力が得られなくなるが、シートSの後端が搬送ベルト10に吸着された状態で搬送されるので、シートSは搬送ベルト10による搬送領域から送り出されて図示しない排紙台等に排出される。
このように、本例のシート搬送装置1は、間隔をおいて配置された複数の固定電極16に沿って搬送ベルト10が移動し、各固定電極16は、搬送ベルト10上にあるシートSと対面するときに所定の電位を与えられて対面するシートSが搬送ベルト10に吸着されるように構成されている。従って、固定電極16に沿って搬送ベルト10を移動させれば、シートSの移動に連れて吸着力を発生させる固定電極16も移動していき、シートSが搬送ベルト10に静電吸着されて搬送されていく作用が得られる。
次に、以上説明した本例のシート搬送装置1を用いた画像形成装置2による画像形成の作用を説明する。
本例の画像形成装置2によれば、駆動ローラ8で駆動される搬送ベルト10にシートSを供給し、シートSを搬送ベルト10で上述したように吸着保持しながら搬送方向に沿って搬送し、その搬送速度に合せた適当なタイミングで各印刷ヘッド3を駆動してシートSに各色のインク滴を吐出して被着させれば、シートS上に所望のカラー画像を形成することができる。
本例のシート搬送装置1によれば、簡単な構造でありながら各電極への電圧の印加が容易であり、安定した吸着力及びむらのない安定した搬送速度を実現でき、搬送ベルト10への負荷も少なくて済み、湿度による影響を受けにくいシート搬送装置を実現することができる。さらに、電極がシートSの搬送方向について分割されているので、搬送負荷が低減されるという効果があり、負荷低減により駆動源7であるモータを小型化でき、低コスト化が可能である。さらにまた、シートの静電吸着に必要な最小限の固定電極16にしか電位を与えない点においても消費電力が少なくて済む。
本例のシート搬送装置1を備えた画像形成装置2によれば、シート位置に対応して正電位が与えられる固定電極16に対し、0又は負電位の可動電極である搬送ベルト10が移動するという簡単な構成であるため、組立性及び製造コストの面で櫛歯状電極等を用いた従来の静電吸着式のシート搬送装置に比べて有利である。また、正負の電極が上下関係で配置されており、吸着力を決定する2つの電極の間隔をより容易に精密に設定することが容易である。
また、複数の印刷ヘッド3の下方には、一枚板形状のプラテンベース15に埋め込まれた複数の固定電極16が配置されているが、これら固定電極16は印刷ヘッド3の直下位置にはなく、搬送ベルト10の搬送方向について各印刷ヘッド3の前後に設けられている。従って、シートSが載置された搬送ベルト10は、印刷ヘッド3の下方においては該印刷ヘッド3を挟む前後2つの固定電極16,16によってシートSが吸着された状態で移動するので、印刷ヘッド3が配置されている範囲内では印刷ヘッドとシートSの距離を一定に保つことが出来るので印字品位が向上する。
また、各印刷ヘッド3は固定電極16の位置を避けて配置されており、印刷ヘッド3の下方には固定電極16がなく、各印刷ヘッド3から下方に吐出されるインク滴が固定電極16の電界によって飛行曲がりを生じる不都合が生じにくいので、この点においても良好な画質を得ることが可能である。
また、正負2種類の電極が、固定電極16と可動電極としての搬送ベルト10とに分けられているので、正と負に交互に帯電した櫛歯状電極による従来の静電搬送装置のように、櫛歯状電極の電位に応じて分極した搬送ベルトの正又は負の各帯電部分が移動により隣接する逆電位の櫛歯状電極に瞬間的に相対して搬送に抵抗を生じさせてしまうといった不都合がなく、搬送が間欠的になることがなく、円滑な動作でシートSを搬送することができるため、この点においても良好な印刷画質を得ることが可能である。
さらに、搬送ベルト内に電極を内蔵した従来の静電吸着式の搬送装置に比べ、搬送ベルト10自体の厚みが小さく、表面の凹凸も少ないため、厚みむらを低減することが可能であり、搬送速度むらを低減し、この点においても良好な印刷画質を得ることが可能である。
また、本例では、搬送ベルト10の表面に誘電体層12を設けたので、ユーザーが使用時又は点検時等に誤って搬送ベルト10の導電体11に触れて感電する事故を未然に防止することができ安全である。なお、搬送ベルト10に誘電体層12がなくても、搬送ベルト10の貫通した孔13の部分においては、シートSとこれに対面する固定電極16の誘電体層17は互いに逆電位に分極しているので、静電吸着力は確保され、搬送ベルト10にシートSを吸着することができる。
なお、本実施形態では搬送ベルト10に孔(通孔13及び開口14)を貫通しているが、孔の部分をポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアセン、ポリパラフェニレンビニレン等の導電性高分子としても良い。
次に、本発明の他の実施形態(実施形態2乃至5)について説明するが、第1実施形態と同様の構成部分については第1実施形態での説明を援用し、第1実施形態と異なる特徴部分のみを中心として説明する。なお、これら実施形態2乃至5によっても第1実施形態と略同様の効果を得ることができる。
2.第2実施形態
第2実施形態のシート搬送装置は、シートSの位置に対応する位置にある固定電極16のみに選択的に正の電位を付与するために、搬送ベルト10上にあるシートSの位置を検出する必要がある点では第1実施形態と同じであるが、シート位置検出手段の構成が第1実施形態と一部異なっている。すなわち、本例のシート位置検出手段は、搬送ベルト10の入口に設けられて送り込まれたシートSの先端を検出するシート先端検出センサ20を有しており、これは第1実施形態と同じである。しかし、第1実施形態のようにロータリーエンコーダはなく、シート位置検出手段の一部をなす制御装置50が、シート先端検出センサ20からの信号と、予め定められた搬送ベルト10の搬送速度によって搬送ベルト10上にあるシートSの位置を算出するように構成されている。このような構成でも、シートSの位置を検出することができ、これに応じて対応する位置にある固定電極16のみに正の電位を与えるように高電圧電源51を駆動することができる。
3.第3実施形態
第3実施形態のシート搬送装置は、シートSの位置に対応する位置にある固定電極16のみに選択的に正の電位を付与するために、搬送ベルト10上にあるシートSの位置を検出する必要がある点では第1実施形態と同じであるが、シート位置検出手段の構成が第1実施形態と異なっている。すなわち、本例のシート位置検出手段は、各固定電極16の各近傍にそれぞれ設けられた複数のシート検出センサである。また、搬送ベルト10によって搬送されているシートSがシート検出センサで検出されている間は当該シート検出センサに対応する各固定電極16に第1電位を付与するように、シート位置検出手段の一部である制御装置50が高電圧電源51を駆動するように構成されている。なお、各シート検出センサは、各固定電極16の上流側又は下流側の縁辺に近接した位置に配置することが好ましい。なお、各シート検出センサを設置する各固定電極16の近傍は、各印刷ヘッドの近傍でもある。
4.第4実施形態
第1実施形態では、シート位置検出手段によって検出したシートSの位置に対応する位置にある固定電極16には、すべてについて正の電位を付与していた。つまり、シートSの下に3つの固定電極16があれば、これら3つの固定電極16に正の電位を与えてシートSの可及的に広い面積を吸着していた。しかしながら、このような場合には、中央の固定電極16には電位を与えず、その両側の2つの固定電極16,16に正の電位を与え、シートSの固定電極16に相対している部分のうち、シートSの搬送方向の両端側のみに吸着力が及ぶようにしても、実質上支障なく搬送することができ、消費電力をさらに低減することができる。すなわち、第4実施形態は、検出されたシートSの下方に存在する複数の固定電極16において、第1電位を与えない固定電極16が1個又は2個連続してあっても、この固定電極16を挟む前後両側に正の電位が与えられる固定電極16があれば、搬送方向についてシートSの前端側と後端側が吸着されるので、搬送には実質上の支障がなく、消費電力をさらに低減できることを特徴としているものである。
5.第5実施形態
第1実施形態では、シート位置検出手段によって検出したシートSの下方にある固定電極16に正の電位を付与していた。本例においては、これに加えて、シートSの搬送方向についてシートSの前端の隣にあり、本来シートSの下にはない固定電極16にも正の電位を与えておくこととした。これによって、搬送ベルト10によるシートSの搬送タイミングに遅れることなく、確実にシートSの先端を吸着してより一層確実な搬送動作を行うことができる。
以上説明した各実施形態1乃至5のシート搬送装置は、インクを吐出してシートS上に画像を形成する印刷ヘッドを備えた画像形成装置においてシートSを搬送するための手段として用いられていたが、本発明は必ずしもこのようなインクジェット方式の画像形成装置にのみ適用されるものではなく、例えば孔版印刷装置におけるシート搬送手段としても適用可能であるし、その他の画像形成原理を用いた画像形成装置乃至印刷装置においても適用可能であり、さらには画像形成装置のシート搬送手段に限定されることなく、産業上の種々の用途に対応してシートSを安定的に搬送できる手段として有効利用できるものである。
本発明の第1実施形態の全体構成図である。 第1実施形態の搬送ベルト付近における各部材の帯電状態等を示す断面図である。 第1実施形態におけるシート搬送の原理を示す断面図である。 従来の静電搬送型のシート搬送装置で使用されている櫛歯電極の平面図である。 従来の櫛歯電極を用いた静電搬送型シート搬送装置における搬送ベルト付近での各部材の帯電状態等を示す断面図である。 従来の電極内臓型の静電搬送型シート搬送装置の正面図である。 従来の電極内臓型の静電搬送型シート搬送装置の正面図である。 従来の電極内臓型の静電搬送型シート搬送装置における搬送ベルトの断面図である。 従来の帯電ローラ型静電搬送型シート搬送装置における搬送ベルト付近の断面図である。
符号の説明
1…シート搬送装置
2…画像形成装置
3…印刷ヘッド
10…搬送ベルト
11…導電体
12…搬送ベルトの誘電体層
13…導電体の通孔
16…固定電極
17…固定電極の誘電体層
20…シート位置検出装置としてのシート先端検出センサ
50…制御手段としての制御装置
51…電源装置としての高電圧電源
S…シート

Claims (8)

  1. シートを搬送するシート搬送装置において、
    前記シートが搬送される側の表面には誘電体層が設けられ、シートの搬送方向に間隔をおいて並べられて第1電位が選択的に与えられる複数の独立した固定電極と、
    前記固定電極の誘電体層に相対してシートの搬送方向に循環して駆動され、第2電位が与えられるとともに、前記固定電極からの電気力線が貫通する複数の通孔が形成されて前記固定電極の側とは反対側の表面にシートが静電吸着される導電体からなる搬送ベルトと、
    前記搬送ベルト上にあるシートの位置を検出するシート位置検出手段と、
    前記シート位置検出手段によって検出したシートの位置に対応する位置にある前記固定電極に選択的に第1電位を付与する電源装置と、
    を有することを特徴とするシート搬送装置。
  2. 間隔をおいて配置された複数の印刷ヘッドからシートにインクを吐出して該シート上に画像を形成する画像形成装置に設けられ、前記印刷ヘッドに沿ってシートを搬送するシート搬送装置において、
    前記シートが搬送される側の表面には誘電体層が設けられ、シートの搬送方向に間隔をおいて並べられて第1電位が選択的に与えられる複数の独立した固定電極と、
    前記固定電極の誘電体層に相対してシートの搬送方向に循環して駆動され、第2電位が与えられるとともに、前記固定電極からの電気力線が貫通する複数の通孔が形成され、前記固定電極の側とは反対側である前記印刷ヘッド側の表面にシートが静電吸着される導電体からなる搬送ベルトと、
    前記搬送ベルト上にあるシートの位置を検出するシート位置検出手段と、
    前記シート位置検出手段によって検出したシートの位置に対応する位置にある前記固定電極に選択的に第1電位を付与する電源装置と、
    を有することを特徴とするシート搬送装置。
  3. 複数の前記各固定電極が、前記各印刷ヘッドとは相対しない位置に配置されていることを特徴とする請求項2に記載のシート搬送装置。
  4. 前記シート位置検出手段が、前記搬送ベルトの入口に設けられて送り込まれたシートの先端を検出するシート先端検出センサと、前記搬送ベルトに設けられて前記搬送ベルトの移動量を検出する搬送ベルト移動量検出手段と、前記シート先端検出センサからの信号と前記搬送ベルト移動量検出手段からの信号によって前記搬送ベルト上にあるシートの位置を算出する制御手段とによって構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載されたシート搬送装置。
  5. 前記シート位置検出手段が、前記搬送ベルトの入口に設けられて送り込まれたシートの先端を検出するシート先端検出センサと、前記シート先端検出センサからの信号と予め定められた前記搬送ベルトの搬送速度によって前記搬送ベルト上にあるシートの位置を算出する制御手段とによって構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載されたシート搬送装置。
  6. 前記シート位置検出手段が、前記各固定電極の各近傍にそれぞれ設けられた複数のシート検出センサであり、
    前記搬送ベルトによって搬送されているシートが前記シート検出センサで検出されている間は当該シート先端検出センサに対応する前記各固定電極に第1電位を付与するように前記電源装置を駆動する制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載されたシート搬送装置。
  7. 前記シート位置検出手段によって検出されたシートの下方に存在する複数の固定電極において、第1電位を与えない1個以上の固定電極を挟む両側の固定電極に第1電位を与えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載されたシート搬送装置。
  8. シートに対応する位置にある前記固定電極の中で用紙の搬送方向について最も先方にある前記固定電極に隣接するとともにシートに対応する位置にはない前記固定電極に対しても、第1電位を付与することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載されたシート搬送装置。
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