JP4930959B2 - 垂直配向型ecb−lcd - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はスペーサー機能を有する液晶表示装置に関し、特に垂直配向型ECBモード液晶表示装置に好適な、液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来使用されている液晶表示装置では、一般に透明電極を形成した2枚のガラス基板間に液晶を挟持しており、そのギャップを制御するスペーサーとしてガラスもしくはプラスチックからなる球状もしくは円柱状または繊維状のスペーサーを用いている。これらのスペーサーは、一般に配向処理を施した電極基板上に散布して配置した後に他方の基板と貼り合せ、その後に液晶を注入して液晶表示装置を作成する。
図8は、垂直配向型ECB(Electrically Controlled Birefringence)モード液晶表示装置(ECB−LCD)90の一例を示す。垂直配向型ECB−LCD90は、誘電率異方性が負の液晶層95を一対のガラス基板93で挟持した液晶セル98と、該液晶セルの外側に配置した一対の偏光板91とからなる。
【0003】
電圧無印加時においては図8(a)に示すように液晶分子96が上下基板93に対して垂直に配向している。このため、基板面内方向においては光学的な異方性がなく、偏光軸を直交させて配置する直交ニコル配置の偏光板により挟持することにより、直交偏光板の黒レベルがそのまま得られ、高いコントラストの表示が得られ易い。一方、斜め入射の光に対しては光学的異方性を示すため、光漏れが発生する。そこで、負の(一軸性)屈折率異方性を有する光学補償板92を設けることにより、液晶層95の光学的異方性を補償して黒表示の視角補償を実施している。
駆動用電源97から電圧を印加すると、はじめに液晶セルの上下の基板間の中央部の液晶分子から倒れはじめ、それと共に液晶層のリターデーションが変化して透過率が上昇する。なお、図8において94は垂直配向型ECB−LCDの液晶層を制御するための透明電極および垂直配向膜を示し、上記したスペーサーは省略している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した垂直配向型ECB−LCDにおいてもギャップを制御するスペーサーとしてガラスもしくはプラスチックからなる球状もしくは円柱状または繊維状のスペーサーを液晶セル98内全面に略均一に分散している。したがって、表示画素内にスペーサーが存在する。表示画素内にスペーサーが存在すると、スペーサーを起点としてブラッククロスが発生し、特に基板法線方向から水平方向に視角を振った場合に表示の均一性が目立って悪くなる。なお、ブラッククロスとは、有効画素内における電圧印加時の暗部、すなわち液晶分子配向が偏光板偏光軸と平行または直交になっている表示欠陥をいう。
【0005】
ところで、このような垂直配向型ECB−LCDは、画素電極を形成して表示を得た場合に上下基板に形成した電極が交差する表示領域の電極形状の相違により斜め電界が発生し、表示領域周辺の液晶分子はこの斜め電界に従って傾きを示す。そこで、本出願人による特願平2−57783号のように、この性質を積極的に利用してドットマトリクス表示の各表示画素の電極内にスリットを形成し、斜め電界による液晶分子の配向を利用して各画素内を主に4分割したマルチドメインを形成して視角を広げた液晶表示装置も提案されている。マルチドメイン化することで視野角を広げることができたが、画素端部において斜め電界の影響による黒レベルの低下が生じる。
【0006】
また、各画素内において均一な配向を示す配向処理ではなく、各画素内において異なる配向方向のベクトルを持ってマルチドメイン化する液晶表示装置も提案されている。
しかし、このようなマルチドメイン化した垂直配向型ECB−LCDにおいては、逆に閾値電圧付近で画素エッジ付近から配向変形が発生し、これが高dutyマルチプレックス駆動時における黒レベル上昇の主要因となる。
【0007】
図9は一方の基板側の電極(図において画素中央部)に20μmφの円形スリットを形成して上記した斜め電界による影響を利用してマルチドメイン化した垂直配向型ECB−LCDの単純ドットマトリクス電極の交差部を観察したものである。(a)〜(c)は垂直配向型ECB−LCDの偏光顕微鏡観察結果であり、(b)においてはスペーサーにより配向が乱れてスペーサーを起点としたブラッククロスが発生している。また、(a)は良好なマルチドメイン配向を呈しているものの、偏光状態を変えて観察すると(c)のようなスペーサーに起因する黒点が観察される。
このように、スペーサーに起因する表示画素均一性と、光漏れという問題があった。
【0008】
本発明は、以上の点から、簡単な構成により、表示画素内の表示品位の均一性を向上させた液晶セルを提供することを目的としている。また、電圧無印加時において黒表示を実施した際に、光漏れの発生しにくいようにした液晶表示装置を提供すること、良好なマルチドメイン配向が得られる液晶表示装置を提供することを他の目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、本発明の第一の態様によれば、第1基板および第2基板の間に挟持された液晶層と、液晶層の厚みを制御する非導電性材料からなるストライプ状厚み制御素子とを備えた液晶セルであって、前記厚み制御素子が第1基板に形成された第1スペーサーと、第2基板に形成された第2スペーサーを含み、両スペーサーは、その底部において、前記第1及び前記第2基板のそれぞれで透明電極間に当該透明電極間距離より幅広に形成され、両スペーサーが交差部で当接して液晶層の厚みを制御し、両スペーサは可視領域において透過率が1%以下であることを特徴とする液晶セルと、偏光板とを備えた垂直配向型ECB−LCD、により達成される。
【0010】
この第一の態様では、両基板内面にスペーサー層を設けたことにより、液晶層の厚みは第1スペーサー+第2スペーサーの厚みに制御されるので、別途スペーサーを散布することなく、液晶セル全体の厚みを均一に且つ容易に制御することができる。また、従来のような散布したスペーサーによって表れるブラッククロスが発生しないので表示品位を向上させることができ得る。さらに、第1スペーサーもしくは第2スペーサーは存在するが他方のスペーサーと当接しない箇所においては、何れか一方のスペーサーが存在するものの他方のスペーサー分の高さの隙間が空いており液晶分子を液晶セル内に注入することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な実施形態を図1乃至図7を参照しながら、詳細に説明する。 図1、図2および図3は本発明による液晶表示装置の一実施形態として、単純マトリクスとした垂直配向型ECB−LCDの液晶セルを示している。液晶セル10は、ストライプ状のITO透明電極からなる行電極8を形成した第1ガラス基板1と同じくストライプ状のITO透明電極からなる列電極9を形成した第2ガラス基板2を、行電極8と列電極9が直交して対向配設するようにして重ねシール5にて周辺部を貼り合わせてなる。また、両基板1,2間には液晶層6が挟持され、基板1,2の液晶層と接する表面には図示しない垂直配向膜を形成する等の配向処理を施して液晶分子7が電圧無印加状態において垂直に配向するようにしている。
【0015】
第1ガラス基板1および第2ガラス基板2は透光性の基板ならばガラスに限らずプラスチック等でも良く、SiOアンダーコートが施されたガラス基板が好ましい。行電極8および列電極9は、互いが交差する箇所の液晶分子を駆動制御するもので、ITO以外の他の透明電極材料であっても構わないし、また非透光性の電極材料を併設していても良い。また、その表面には500オングストローム程度の垂直配向膜を塗布する配向処理を施すことが好ましい。液晶層6は垂直配向型ECB−LCDの液晶セルとするために誘電率異方性が負の液晶材料、例えばメルクジャパン社製のSLM4302をd/p=0の条件で配設する。
【0016】
以上の構成は、従来の垂直配向型ECB−LCDの液晶セルと同様の構成であるが、本発明実施形態における液晶セル10においては、以下の点で異なる構成となっている。
即ち、上記液晶セル10の基板間距離を制御するために、従来の液晶セルにおいてはガラスもしくはプラスチックからなる球状もしくは円柱状または繊維状のスペーサーを配向処理を施した電極基板上に散布して配置しており、液晶層7と同一厚みのスペーサーが液晶セル10の全面に略均一に分散しているが、本発明実施形態においては、第1ガラス基板1の内面側に第1基板スペーサー3を形成し、第2ガラス基板内面に同様に第2スペーサー4を形成し、第1スペーサー3と第2スペーサー4とが液晶セル10の全面で略均一の割合で、両スペーサー3,4が交差する構成としている。
【0017】
具体的には、図1に示したように第1ガラス基板1の行電極8間には非導電性の第1スペーサー3がストライプ状に形成されており、第2ガラス基板2の列電極9間にも非導電性の第2スペーサー4がストライプ状に形成されている。これにより、液晶セル10内にて両スペーサーが交差する箇所においては、図2に示したように第1スペーサー3と第2スペーサー4とが重ね合わさって液晶セル10のギャップを制御する。なお、両スペーサーが交差しない箇所においては図3に示したように第1スペーサー3と第2スペーサー4とが交差しないので、第2スペーサー4(または第1スペーサー3)が他方の基板1(または基板2)に当接することはない。
【0018】
スペーサー3,4は、非導電性材料からなり所望の箇所に選択的に設けることが可能な様々なものを用いることができる。例えば紫外線により重合する性質を有する感光性樹脂を用いてスペーサーを作成する場合には、ストライプ状の電極を形成したガラス基板の表面にスピンナー等により被膜を形成し、その後、露光、現像工程を経てストライプ状のスペーサーを形成することができ得る。SiOなどの非感光性材料を用いてスペーサーを作成する場合には、ストライプ状の開口を設けた真空成膜マスクを用いてSiOを真空蒸着する等の手段により形成することができ得る。
また、スペーサーの形状はストライプ状のものに限るものでもないし、単純ドットマトリクスの液晶表示装置に限るものでもない。例えば第1ガラス基板としてTFTスイッチング素子と該素子に接続する多数の矩形表示画素とそのゲートまたはソース電極ライン上に点在するように設けた第1スペーサーとを備えた基板を用い、第2ガラス基板として各画素に対応したカラーフィルターとその画素間に形成した金属ブラックマスクと上記金属ブラックマスク上に各画素のカラーフィルターを囲むようにして設けた函状の第2スペーサーを備えた基板を用いて液晶セルを作製してもよい。
【0019】
本発明実施形態による液晶セル10は、以上のように構成されており、対向する基板の各々の内面に形成した第1スペーサー3と第2スペーサー4とが交差することにより所望の液晶セルギャップが得られるものとされており、別体に散布するスペーサーが不要となる。
また、別体に散布するスペーサーが不要となるので、表示画素内において別体に散布したスペーサーに起因する配向不良、非駆動箇所がなくなり、その分開口率を高めることができ得るし、コントラストを向上させることもでき得るようになる。また、ブラッククロスも発生しなくなり、表示画素の均一性が向上し、表示品位が良くなる。
【0020】
しかし、上記した液晶セル10を感光性樹脂スペーサー3,4を用いて作成した場合において、従来よりは少ないものの新たな光漏れが観察された。図4はストライプ状とした行電極8を形成した第1ガラス基板およびストライプ状とした行電極9を形成した第2ガラス基板の夫々の表面にアクリル系の有機材料からなる感光性樹脂を用いて、厚みを変えて第1スペーサー3および第2スペーサー4を形成した基板を作成し、第1ガラス基板および第2ガラス基板を対向させてその周辺部をシール5にて貼り合せ、その後に液晶層7を注入して封止した液晶セル10に、偏光板をクロスニコル配置にて設けた液晶表示装置を電圧無印加状態で観察したものである。(c)が第1スペーサー3および第2スペーサー4の各々の厚みを2.7μmとした液晶表示装置で液晶層の厚みが約5.4μm。(b)が第1スペーサー3および第2スペーサー4の各々の厚みを2.1μmとした液晶表示装置で液晶層の厚みが約4.2μm。(a)が第1スペーサー3および第2スペーサー4の各々の厚みを1.7μmとした液晶表示装置で液晶層の厚みが約3.4μmの単純ドットマトリクスとした垂直配向型ECB−LCDである。
【0021】
図4の(a),(b),(c)からわかるように、液晶表示装置の各画素内においては従来のようなスペーサーが存在しないので光漏れは見られず、各画素内の均一性は良好である。しかしながら、各画素の境界、即ち、第1スペーサー3および第2スペーサー4と各画素との境界部において光漏れが観察された。光漏れの度合いは膜厚の厚い(a)が大きく、(b),(c)と薄くなるにしたがって少なくなるものの光漏れはなくならない。膜厚を薄くすることで目立ちにくくなる傾向を示したものの、所定のリターデーションの値を得るために膜厚を制御しようとすると光漏れ度合いも変化し、リターデーションの違いにより光漏れが異なる。
【0022】
この原因について考察したところ、スペーサー形状がテーパー状断面を有していることが形状観察(外観顕微鏡観察および断面顕微鏡観察)および測定から判明した。図5は図4の各スペーサーの形状を触針式表面粗さ測定機(DEKTAK社製 3030、触針先端半径0.3μm)にて測定した結果で、第1もしくは第2スペーサーは(a)(b)(c)の順に各々2.7μm、2.1μm、1.7μmの高さを有し、側面がテーパー形状をなしている。液晶セル内における液晶分子の配向状態を光学顕微鏡等で観察したところ、第1スペーサーもしくは第2スペーサーに接する領域の液晶分子7aがスペーサー側面のテーパーに沿って傾斜し、これにより光漏れが発生していると考えられる。従来の散布するスペーサーを用いた液晶表示装置においては、スペーサー形状が球状もしくは円柱状をなしていたのでかかる現象が目立たなかったが、テーパー側面の本発明実施形態においては、かかる問題が顕著に表れたものと推定される。
【0023】
そこで、かかる問題を解決するために、第1スペーサーおよび第2スペーサーの各々を2層構造スペーサーとして液晶セルを作成した。図6は、2層構造スペーサーを採用した第2の実施形態の液晶セル20を表すもので、先の実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
液晶セル20は、ストライプ状のITO透明電極からなる行電極8を形成した第1ガラス基板1と同じくストライプ状のITO透明電極からなる列電極9を形成した第2ガラス基板2を、行電極8と列電極9が直交して対向配設するようにして重ねシール5にて周辺部を貼り合わせてなり、両基板1,2間には液晶層26が挟持されている。また、基板1,2の液晶層と接する表面には図示しない垂直配向膜を形成する等の配向処理を施して液晶分子27が電圧無印加状態において垂直に配向するようになされている。
【0024】
ここまでの構成は先の実施形態と同様の構成であるが、本発明の第2の実施形態における液晶セル10においては、以下の点で異なる構成となっている。
即ち、上記液晶セル20の第1基板スペーサー23が、基板側スペーサー層23aとその上面の幅よりも幅を狭めた反対基板側スペーサー層23bの2層構造とされ、同様に第2ガラス基板内面に形成した第2スペーサー24も基板側スペーサー層24aとその上面の幅よりも幅を狭めた反対基板側スペーサー層24bの2層構造とした構成としている。
【0025】
このような液晶セル20を用いた液晶表示装置においては、基板側スペーサー層23a,24aに接する領域の液晶分子27aは実施例1と同様に基板側スペーサー層23a,24aのテーパー側面に沿って傾斜し、反対基板側スペーサー層23b,24bに接する領域の液晶分子27bも同様に反対基板側スペーサー層23b,24bのテーパー側面に沿って傾斜する。このとき、反対基板側スペーサー層23b,24bは基板側スペーサー層23a,24aよりも狭まった幅とされているので、反対基板側スペーサー層23b,24bは基板側スペーサー層23a,24aの影に位置することになり殆ど観察されなくなる。したがって、観察され得る傾斜液晶分子の総量が減少し、光り漏れが低減する。
【0026】
上記した実施形態の構成の液晶セル10、20は、例えば以下の方法により作成する。
(実施例1)
基板準備工程:150×150×1.1mmのSiOアンダーコートを施したガラス基板にシート抵抗10ΩのITOをストライプ状(330μmピッチ、ストライプ間距離20μm)にパターニング形成して電極8,9を形成して第1ガラス基板1および第2ガラス基板2を準備した。
スペーサー形成工程:基板準備工程を終えた第1および第2ガラス基板上にスピンナーにて富士フィルムオーリン製の顔料分散ネガレジストCK−6020Lの塗膜を形成し、マスク露光を施してパターニングし、各々の基板表面に2.5μmの第1スペーサー3および第2スペーサー4を形成した。なお、該スペーサーを触針式表面粗さ測定機において形状の測定を実施したところ基板と接する底面の幅が約40μm、上面の幅が約20μmの台形形状をなしテーパーの側面を備えていた。また、該スペーサーは700nm近傍で数%の透過率を示すものの可視領域において1%以下の透過率の良好な遮光性を示していた。
液晶セル形成工程:スペーサー形成工程を終えた両基板上に垂直配向膜をフレキソ印刷機を用いて約500オングストロームの厚みで形成し、第1ガラス基板1と第2ガラス基板2とを行電極8と列電極9とが交差するようにして重ね合せ、周辺をシリカボールスペーサーを混入したシール剤にて接着固定した。その後真空注入法により誘電率が負の液晶を注入してd/p=0、厚み5μmの液晶層7を設けて、液晶セル10を作成した。
【0027】
(実施例2)
基板準備工程および液晶セル形成工程を実施例1と同一として液晶セル20を作成し、スペーサー形成工程は次のようにして2層構造のスペーサー層とした。
スペーサー形成工程:基板準備工程を終えた第1ガラス基板1および第2ガラス基板2上にスピンナーにて富士フィルムオーリン製のカーボン系ネガレジストCK−A029の塗膜を形成し、マスク露光を施してパターニングし、各々の基板表面に1.2μmの基板側スペーサー層23a、24aを形成した。更にその上にスピンナーにてJSR製オプトマーNN700の塗膜を形成し、マスク露光を施してパターニングを実施し、各々の基板の基板側スペーサー23a,24a表面上に2.0μmの反対基板側スペーサー層23b、24bを形成した。なお、該スペーサーを触針式表面粗さ測定機において形状の測定を実施したところ、基板側スペーサー23a,24aは基板と接する側の底面の幅が約40μm、上面の幅が約30μmの台形形状をなし、反対基板側スペーサー23b,24bは底面の幅が約20μm、上面の幅が約15μmの台形形状をなし、夫々テーパーの側面を備えていた。また、基板側スペーサーは可視領域において0.2%以下の透過率であり高い遮光性を示していた。
【0028】
図7(a),(b)は、実施例1、実施例2の夫々の液晶セル10、20について電圧無印加時の画素領域をクロスクコル配置にて偏光顕微鏡観察した結果である。(a)からわかるように、液晶セル10においてはスペーサーエッジに沿って光漏れが観察される。スペーサー材料は遮光性を示すので、テーパー側面により観察される光漏れは遮光性を示さない材料を用いてスペーサーを形成した場合に比べて、視角を振ったとき等の光漏れが目立ちにくくなっているものの光漏れが生じる。一方、(b)に示したように2層構造のスペーサーとした実施例2においては、光漏れが殆ど観察されない。一部領域において僅かな光漏れが生じているが、2層構造スペーサーを形成する際のパターニング性が悪かったために生じているものと推定される。
反対基板側スペーサー層23b,24bを基板側スペーサー層23a,24aに対し十分に小さく、具体的には基板反対側スペーサー層底面の幅/基板側スペーサー層の上面幅の比率が1/2以下、好ましくは2/5〜1/10程度にすると光漏れを少なくすることができ実質上問題とならない程度となる。また、基板側スペーサー23a,24aを薄くして基板側スペーサー層近傍液晶分子27aを少なくすれば、さらに光漏れを小さくすることができるであろう。
【0029】
尚、上記した実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲はこれらの態様に限られるものではない。例えば、第1スペーサーと第2スペーサーとを略同一厚みに形成するのではなく、一方の基板側のスペーサーを厚く形成するものとしたり、一方の基板側のスペーサー層のみを2層もしくは3層以上の多層構造スペーサーとしたり、カラーフィルター基板における着色画素間に形成するブラックマスクを厚く形成してスペーサー機能を兼用させる等の種々の変更も本発明に包含される。また、表示画素内を分割してマルチドメイン化した液晶表示装置も当然に含まれる。
【0030】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、別体のスペーサーを散布等しなくても所定のセル間隔に制御した液晶セルを提供できるので、表示画素内の均一性を高めることができる。また、液晶表示装置全面内の均一性も向上させるとができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液晶セルの第一の実施形態における概略斜視図である。
【図2】図1の液晶セルのA−A線断面を模式的に示す説明図である。
【図3】図1の液晶セルのB−B線断面を模式的に示す説明図である。
【図4】本発明による第一の実施形態の液晶表示装置を観察した平面図である。
【図5】図4の第一の実施形態の液晶表示装置のスペーサーの形状を測定した結果である。
【図6】本発明による液晶セルの第二の実施形態を模式的に示す概略断面図である。
【図7】本発明による実施例1および実施例2における表示画素部分を観察した顕微鏡観察結果である
【図8】従来の垂直配向型ECB−LCDの表示原理を説明する分解斜視図である。
【図9】従来の垂直配向型ECB−LCDの表示画素部分を観察した顕微鏡観察結果である。
【符号の説明】
1 第1ガラス基板
2 第2ガラス基板
3,23 第1スペーサー
4,24 第2スペーサー
5 シール
6,26,95 液晶層
7,27,96 液晶分子
8 行電極
9 列電極
10,20,98 液晶セル
23a,24a 基板側スペーサー
23b,24b 反対基板側スペーサー
90 垂直配向型ECB−LCD
91 偏光板
92 光学補償板
93 ガラス基板
94 透明電極および垂直配向膜
97 駆動用電源

Claims (4)

  1. 第1基板および第2基板の間に挟持された液晶層と、液晶層の厚みを制御する非導電性材料からなるストライプ状厚み制御素子とを備えた液晶セルであって、前記厚み制御素子が第1基板に形成された第1スペーサーと、第2基板に形成された第2スペーサーを含み、両スペーサーは、その底部において、前記第1及び前記第2基板のそれぞれで透明電極間に当該透明電極間距離より幅広に形成され、両スペーサーが交差部で当接して液晶層の厚みを制御し、両スペーサは可視領域において透過率が1%以下であることを特徴とする液晶セルと、
    偏光板と
    を備えた垂直配向型ECB−LCD。
  2. 前記スペーサーが多層構造のスペーサーを含み、多層構造スペーサーにおいて、基板側スペーサー層の上に形成する反対基板側スペーサー層は、基板側スペーサー層上面の幅よりも狭い底面と、当該反対基板側スペーサー層底面より狭い上面とを備え、最も基板側のスペーサー層を低透過率としたことを特徴とする請求項1に記載の垂直配向型ECB−LCD。
  3. 前記反対基板側スペーサー層底面の幅/前記基板側スペーサー層上面の幅の比率が1/2以下である請求項記載の垂直配向型ECB−LCD。
  4. 前記垂直配向型ECB−LCDが単純ドットマトリクス型もしくはアクティブドットマトリクス型であることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の垂直配向型ECB−LCD。
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