JP4929618B2 - ゴム状重合体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、重合体ラテックスに凝固剤を加え、ゴム状重合体成分を凝固させることによりゴム状重合体を製造する方法に関する。
乳化重合で得られた重合体ラテックスからゴム状重合体を製造する工程においては、たとえば図7に示すように、大型の凝固タンク2,4、洗浄タンク6および濾過装置9で構成される凝固・洗浄装置1によりゴム状重合体成分を析出させ、洗浄を行い、次いで、スクイザー8により脱水を行い、その後、バンドドライヤー、気流乾燥機または押出乾燥機などの乾燥装置により乾燥状態のゴム状重合体を得ている。なお、乾燥装置の下流側には、通常ベーラーが接続してあり、乾燥後のゴム状重合体は最終的にはベール状に加工されて製品化されることが多い。
しかしながら、図7に示すようなゴム状重合体を製造する工程においては、大型の凝固タンクおよび洗浄タンクからなる凝固・洗浄装置を必要としていたため、操作が煩雑であり、操業性が悪く、しかも多大な設置スペースを必要とし、設備コストおよび製造コストを増大させていた。
この問題を解決するために、たとえば、特許文献1では、セメント状のゴム溶液に凝固液を加えることによりゴム状重合体を製造する方法において、破砕機能付きのポンプを使用して、セメント状のゴム溶液と凝固液とを接触させて、ゴム状重合体成分を析出させる方法が開示されている。この文献記載の発明によると、操業性が向上し、しかも製造プロセスおよび製造機器の削減を可能とし、設備費の低減および製造コストの低減を図ることができるという旨が記載されている。しかしながら、この文献に開示されている方法は、溶液重合により得られるセメント状のゴム溶液からゴム状重合体を製造するための方法であり、さらに、この文献では、ゴム状重合体の脱水及び乾燥を2軸押出機を使用して行っているため、製造コストが高くなってしまうという問題があった。
特開平10−100145号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、重合体ラテックスに凝固剤を加え、ゴム状重合体成分を凝固させることによりゴム状重合体を製造する方法において、操業性の向上、ならびに製造プロセスおよび製造機器の削減を可能とし、設備費の低減および製造コストの低減を図ることを目的とする。
本発明者等は、重合体ラテックスに凝固剤を加えることにより得られるクラムスラリーを、所定の攪拌動力を有する攪拌・破砕機能付きミキサーを使用して、クラムスラリーに含まれているゴム状重合体の撹拌・破砕することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明のゴム状重合体の製造方法は、
重合体ラテックスと、凝固剤を含有する凝固液と、を接触させることにより、ゴム状重合体成分を凝固させ、クラム状のゴム状重合体を含むクラムスラリーを得る工程と、
前記クラムスラリーを、攪拌動力が1kW/m以上である攪拌・破砕機能付きミキサーを有するタンクに排出し、前記タンク内で、前記ミキサーにより、前記クラムスラリーに含まれているゴム状重合体の撹拌・破砕を行う工程と、を有することを特徴とする。
本発明においては、重合体ラテックスに凝固剤を加えることにより得られるクラムスラリーを、撹拌動力が1kW/m以上である攪拌・破砕機能付きミキサーを使用して、タンク内で撹拌・滞留させることにより、凝固剤の接触を促進させ、ゴム状重合体成分の凝固を、ほぼ完全に進行させることができる。特に、本発明では、撹拌動力が1kW/m以上である攪拌・破砕機能付きのミキサーを使用するため、ゴム状重合体成分への凝固剤の接触を促進させることができ、ゴム状重合体成分の凝固を、効率的に行うことができる。そのため、タンクの小型化が可能となる。したがって、従来用いていた大型のタンクからなる凝固装置が不要となるため、製造プロセスおよび製造機器の削減が可能となり、設備費の低減および製造コストの低減を図ることができる。また、本発明では、上述の攪拌・破砕機能付きミキサーを使用するため、ゴム状重合体の分散性を良好とすることができ、さらには、ミキサーやタンク内部へのゴム状重合体の付着を有効に防止することもできる。
なお、このような撹拌動力が1kW/m以上であるミキサーとしては、特に限定されないが、回転刃および固定刃を備えた撹拌・破砕部を有するハイシェアミキサーが好ましい。
本発明においては、前記攪拌・破砕機能付きミキサーの撹拌・破砕部を、前記タンクの側壁部または底部に形成することが好ましく、このような構成とすることにより、タンク中央部付近に撹拌羽根を配置する必要がなくなる。そのため、従来問題となっていた撹拌羽根へのゴム状重合体の付着を防止することができる。撹拌・破砕部は、タンク側壁部あるいは底部のいずれに配置しても良いが、撹拌時のスラリーの対流を考慮すると、撹拌・破砕部は、底部に配置することがより好ましい。なお、上記底部とは、タンクのTL(タンジェントライン)よりも下の部分を意味し、平底タンクの場合には、地面に対して水平な底を意味する。
本発明においては、前記攪拌・破砕機能付きミキサーを有するタンク内で、前記クラムスラリーに含まれているゴム状重合体の撹拌・破砕を行う際に、前記タンク内の液相部に、ゴム状重合体の供給量100重量部に対して、15〜250重量部のスチームを吹き込むことが好ましい。このようにタンク内にスチームを吹き込み、スチーム凝固を行うことで、ゴム状重合体成分への凝固剤の接触をさらに促進させることができ、前記クラムスラリー中に残留するゴム状重合体成分の凝固を、より短い時間で、ほぼ完全に進行させることができる。
本発明においては、前記重合体ラテックスと前記凝固液とを破砕機能付きのポンプに供給して、前記ポンプ内部で、前記重合体ラテックスと前記凝固液とを接触させることが好ましい。重合体ラテックスと凝固液との接触を、このような破砕機能付きのポンプを使用して行うことにより、製造プロセスおよび機器のさらなる削減が可能となる。
前記破砕機能付きポンプとしては、前記重合体ラテックスと凝固液とを接触させて重合体を凝固させることができ、それにより得られたクラムスラリーを破砕できる機能を有するポンプであればよい。また、前記クラムスラリーをポンプ外部に排出させる機能を有する回転翼を備えるものが好ましい。
本発明において、たとえば、前記回転翼を備えたポンプを用いる場合には、前記重合体ラテックスと前記凝固剤とを、回転翼に対して流れ方向手前に供給し、重合体ラテックスおよび凝固液が回転翼と接触する前に、接触させることが好ましい。このような構成とすることにより、ゴム状重合体を、回転翼に対して流れ方向手前で凝固させ、凝固により得られるゴム状重合体を、回転翼により破砕し、適当な大きさとしてポンプ外へと排出することが可能となる。なお、重合体ラテックスと凝固液とが接触する位置から、回転翼までの距離は、50cm以下が好ましく、40cm以下が特に好ましい。上記距離が大き過ぎると、ポンプ内で詰まりが発生してしまう場合がある。
本発明において、好ましくは、前記破砕機能付きのポンプが、凝固したゴム状重合体成分を破砕するための第1翼と、
前記第1翼の外周に設けられた第2翼と、
前記第1翼と前記第2翼との間に配置され、前記第1翼により破砕されたゴム状重合体成分を、前記第1翼から前記第2翼方向へと排出するための通孔を有する固定枠と、を有する。
前記第1翼および第2翼は、回転可能な回転翼であり、前記クラムスラリーをポンプ外部に吐出させる機能を有する。本発明においては、好ましくは、第1翼と共に、この第1翼の外周に第2翼を設けることにより、前記ポンプの吐出揚程を向上させることができ、ポンプ内部におけるゴム状重合体成分の詰まりを有効に防止することができる。さらに、第1翼と第2翼との間に、固定枠を形成することにより、第1翼である程度の大きさにまで破砕されたゴム状重合体成分を、この固定枠によって、ポンプ外へ排出するのに適当な大きさとすることができる。また、前記固定枠に、第1翼から第2翼方向へと排出するための通孔を形成し、この通孔の大きさを調整することにより、破砕により得られるゴム状重合体成分の大きさを制御することがきる。
本発明において、好ましくは、前記クラムスラリーを、前記破砕機能付きのポンプの吐出口から配管を通して大気中に開放し、その後、大気中に開放されたクラムスラリーを、前記タンクに排出する工程をさらに有し、
前記配管の長さLと、前記破砕機能付きのポンプの吐出口の内径Dとの比(L/D)を、20以下とする。
前記配管を通して、クラムスラリーを大気中に開放し、その後、攪拌・破砕機能付きミキサーを有するタンクに排出することにより、スラリー中のゴム状重合体クラムの分散性を高めることができる。さらに、前記配管の長さLは、前記ポンプの吐出口の内径Dに対する比(L/D)が、20以下となるようにすることが好ましく、このような構成とすることにより、配管内でのゴム状重合体クラムの詰まりを有効に防止することができる。
本発明において、好ましくは、前記ミキサーにて撹拌・破砕されたクラムスラリーを、水で洗浄し、クラム状のゴム状重合体から前記凝固剤を除去する洗浄工程を、さらに有する。この洗浄工程においては、クラムスラリーにスプレーノズルで洗浄水を供給することにより、クラム状のゴム状重合体表面に付着した凝固剤を除去し、水分とクラム状のゴム状重合体とをスクリーン上で固液分離する。固液分離するための装置としては、種々の装置を使用することができるが、振動型のスクリーンやロータリー型のスクリーンを使用することが好ましい。
本発明において、好ましくは、前記ミキサーにて撹拌・破砕されたクラムスラリーから水分を取り除き、クラム状のゴム状重合体を得る脱水工程と、前記水分の取り除かれたクラム状のゴム状重合体を、加熱乾燥する工程と、をさらに有する。
本発明方法に適用できる、前記重合体ラテックスとしては、特に限定されず、たとえば、ブタジエン重合体やイソプレン重合体などの共役ジエンのみで構成される単独重合体;エチルアクリレート重合体などのアクリレートのみで構成される単独重合体;などの各種単独重合体のラテックスの他、ブタジエン/イソプレン共重合体などの共役ジエンのみで構成される共重合体;アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/イソプレン共重合体、アクリロニトリル/イソプレン共重合体、アクリロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/スチレン/イソプレン共重合体などの不飽和ニトリルと共役ジエンで構成される共重合体;スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/イソプレン共重合体などの方向族ビニルと共役ジエンで構成される共重合体;エチルアクリレート/n−ブチルアクリレート共重合体、エチルアクリレート/n−ブチルアクリレート/2−メトキシエチルアクリレート共重合体などのアクリレートのみで構成される共重合体;などの各種共重合体のラテックスが例示される。
なかでも、不飽和ニトリルと共役ジエンで構成される共重合体や、アクリレートのみで構成される単独または共重合体の各重合体ラテックスが好ましく、さらに不飽和ニトリルと共役ジエンで構成される共重合体のラテックスが好ましく本発明に適用できる。
本発明に適用できる重合体ラテックスの固形分濃度は、通常5〜50重量%程度、好ましくは10〜40重量%程度である。
本発明に適用できる重合体ラテックスは、たとえば乳化重合や微細懸濁重合などで得ることができるが、特に乳化重合で得られる乳化重合体のラテックスが好適なものとして挙げられる。乳化重合で得られる重合体微粒子の粒径や、乳化剤の種類および使用量は、特に限定されない。
本発明において、前記凝固剤としては、特に限定されず、たとえば硫酸、塩酸などの無機酸類;酢酸などの有機酸類;塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、塩化バリウムなどの無機塩類;およびこれらの混合物などが挙げられるが、重合体ラテックスに使用されている乳化剤の種類などにより適宜決定すればよい。なかでも、凝固剤としては、無機塩類が好ましく、より好ましくは塩化カルシウム、硫酸マグネシウムおよび硫酸アルミニウムである。
本発明によると、重合体ラテックスに凝固剤を加えることにより得られるクラムスラリーを、所定の攪拌動力を有する攪拌・破砕機能付きミキサーを使用して、クラムスラリーに含まれているゴム状重合体への凝固剤の接触を促進させるため、ゴム状重合体成分の凝固を効率良く、しかも短時間で進行させることができる。そのため、製造設備の小型化が可能となり、設備費の低減および製造コストの低減を図ることができる。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るゴム状重合体の製造装置の概略図、
図2は本発明の一実施形態に係る破砕機能付きポンプの要部断面図、
図3は本発明の一実施形態に係るゴム状重合体の製造装置の一部を示す概略図、 図4は本発明の一実施形態に係る撹拌・破砕機能を有する撹拌装置の要部断面図、
図5(A)は本発明の一実施形態に係る撹拌・破砕機能付きミキサーの撹拌部の斜視図、図5(B)は本発明の一実施形態に係る撹拌・破砕機能付きミキサーの撹拌部の断面図、
図6は本発明の他の実施形態に係る撹拌・破砕機能付きミキサーの撹拌部の斜視図、
図7は従来例に係るゴム状重合体の製造装置の概略図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るゴム状重合体の製造装置は、破砕機能付きポンプ10と、撹拌装置12と、振動スクリーン14と、スクイザー16と、を有する。
破砕機能付きポンプ10は、図2に示すように、吸込み口26と吐出口28とを有するポンプケーシング24内に、第1翼32および第2翼34を有する円形の回転体30が、回転自在に装着してある。回転体30は、回転軸36に接続されたモーター(図示省略)により、第1翼32および第2翼34と共に、回転駆動される。また、第1翼32と第2翼34との間には、第1翼32を覆うように、ステーター(固定枠)38が、配置されている。
第1翼32および第2翼34は、回転体30上に複数設けられており、回転体30と共に回転することにより、吸込み口26から流体を吸込み、流体中に含まれるクラムを破砕・分散し、破砕されたクラムを流体と共に、吐出口28より排出させることができる。
第1翼32は、吸込み口26から吸込まれる流体に含まれるクラムを破砕するための回転翼である。第1翼32は、クラムを粉砕できるような構造を有していればよいが、好ましくは、粉砕されるクラムに与える剪断速度(シェアレート)が、200[1/s]以上となるようにする。
第2翼34は、第1翼32により破砕されたクラムの分散および排出を行うための回転翼である。第2翼34は、破砕されたクラムを分散、および排出することができるような構造を有していればよく、特に限定されないが、ステーター38とポンプケーシング24との隙間に、クラムの詰まりが発生しないような構造とすることが好ましい。すなわち、第2翼34は、ステーター38の外周を回転することにより、ステーター38とポンプケーシング24との間に排出されるクラムをほぼ完全に分散させることができるような構造とすることが好ましい。
本実施形態においては、第1翼32と共に、第1翼の外周側に第2翼を形成しているため、ポンプの吐出揚程を、好ましくは10m以上、より好ましくは12m以上と高くすることができ、ポンプ内部におけるゴム状重合体成分の詰まりを有効に防止することが可能となる。特に、本実施形態においては、ステーター38の外周に、第2翼34を設けているため、ステーター38とポンプケーシング24との隙間へのクラムの詰まりの発生を有効に防止することができる。
ステーター38は、第1翼32と第2翼34との間に、第1翼32を覆うように配置されており、ステーター38は、吸込み口26側には吸込み孔38aを、側面部には通孔38bを有している。吸込み孔38aは、吸込み口26から吸込まれる流体を第1翼32方向へと送るための通り孔である。一方、通孔38bは、第1翼32により粉砕され、一定以下の大きさとなったクラムを第1翼32から第2翼34方向へと排出するための通り孔であり、この通孔38bの大きさを調整することにより、排出されるクラムの大きさを制御することができる。通孔38bの形状や、大きさは特に限定されないが、第1翼32により粉砕され、第2翼34方向へ排出されるクラムの最大幅が、3〜20mmとなるように調整することが好ましい。通孔38bが、小さ過ぎるとクラムの粉砕に要する時間が長くなり、生産性が低下する傾向にある。一方、大き過ぎるとポンプ10内でクラムが詰まってしまうおそれがある。
吸込み口26には、アダプタ40が装着されている。アダプタ40には、溶液状態の重合体ラテックスが送り込まれるラテックス送り手段としてのラテックス輸送配管42と、凝固剤を含有する凝固液が送り込まれる凝固液送り手段としての凝固液輸送配管44とが形成してある。
ラテックス輸送配管42は、重合タンク等で重合されたゴム状重合体を含む重合体ラテックスを直接ポンプ10の吸込み口26まで搬送する。この配管42の途中には、輸送用ポンプが配置されている。
凝固液輸送配管44により輸送される凝固液は、塩化カルシウム等の凝固剤と水との混合溶液であり、凝固液中の凝固剤の濃度は、凝固液全体に対して、5〜35重量%程度とする。また、凝固液の供給量は、特に限定されないが、重合体ラテックス100重量部に対して、0.5〜20重量部程度が好ましい。凝固液の供給量が少なすぎると、ポンプ10内におけるゴム状重合体成分の析出が不十分となる傾向にある。また、凝固液の供給量が多すぎると、洗浄工程における凝固剤の除去が困難となる傾向にある。
アダプタ40は、ラテックス輸送配管42および凝固液輸送配管44によりそれぞれ送られた重合体ラテックスと凝固液とが、第1翼32および第2翼34にて混合等される前に接触するように、吸込み口26内に挿入してある。
本実施形態においては、重合体ラテックスと凝固液とを、吸込み口26により、ラテックス輸送配管42および凝固液輸送配管44を介して、それぞれ別々に、第1翼32の流れ方向手前に供給し、この重合体ラテックスと凝固液とを第1翼32の流れ方向手前で接触させる。このため、第1翼32の近傍付近で、ゴム状重合体の凝固が起こり、凝固したゴム状重合体は、第1翼32および第2翼34により破砕・分散され、輸送されるのに適当な大きさのゴム状重合体クラムを含むスラリー(クラムスラリー)となり、吐出口28から排出される。
また、本実施形態においては、重合体ラテックスおよび凝固液の他に、必要に応じて0〜95℃の希釈水を使用することができ、希釈水としては、後に説明するタンク18からのオーバーフロー水、洗浄工程において回収される洗浄排水を使用することが好ましい。なお、希釈水は、あらかじめ重合体ラテックス、あるいは凝固液と混合された状態で破砕機能付きポンプ10に投入される。
図2、図3に示すように、ポンプ10は、クラムスラリーを上方に排出するための吐出口28を有しており、この吐出口28の内径(直径)Dは、50〜200mmであることが好ましい。また、図3に示すように、吐出口28には、スラリー供給配管46が接続されており、吐出口28から排出されるクラムスラリーは、スラリー供給配管46を通って、一度大気中に開放され、スラリー供給配管46と撹拌装置12との接続部に形成された側壁50に衝突させられ、落下し、タンク18内へと供給される。このスラリー供給配管46は、ポンプ10の吐出口28から開放部までの長さである配管長さLを有しており、この配管長さLは、図3に示すL1とL2との和(L=L1+L2)であり、L=200〜2000mm程度である。ただし、ポンプを横向きに設置できる場合や、ポンプの吐出口が、あらかじめポンプケーシング横方向・横接線方向に取り付けられている場合等、その配置如何によっては、配管長さLが0、すなわち配管を介さずにポンプ吐出口がそのまま撹拌装置12に接続されていても構わない。また、図3中のL1とL2との長さの比については、特に限定されず、設備の設置スペース等に応じて、適宜調整可能である。
本実施形態においては、吐出口28の内径Dと、スラリー供給配管46の長さLとの比(L/D)を20以下とすることが好ましく、より好ましくは18以下とする。吐出口28の内径Dと、スラリー供給配管46の長さLとの比(L/D)を上記範囲とすることにより、配管46内でのゴム状重合体クラムの詰まりを有効に防止することができ、その結果、開放時におけるスラリー中のゴム状重合体クラムの分散性を良好とすることができる。
次いで、スラリー供給配管46から大気中に開放されたクラムスラリーを、撹拌装置12にて攪拌・滞留させる。クラムスラリーを撹拌・滞留させることにより、クラムスラリー中のゴム状重合体成分への凝固剤の接触を促進させ、ゴム状重合体成分の凝固を、ほぼ完全に進行させることができる。
撹拌装置12は、図4に示すように、タンク18と、タンク18の底部に撹拌部21を備えた撹拌・破砕機能付きミキサー20とを有している。この撹拌・破砕機能付きミキサー20の撹拌部21の斜視図および断面図を、図5(A)、図5(B)に示す。図5(A)、図5(B)に示すように、撹拌部21は、回転体214上に形成された複数の回転刃211と、この回転刃211の外周側に配置され、側面部に複数の通孔213を有する固定刃212と、を有している。そして、回転軸215を介して接続されたモーター(図示省略)により回転刃211が回転自在となっており、回転刃211が回転することにより、クラムスラリーに循環流を発生させるものである。本実施形態では、この循環流により、回転刃211に吸い込まれたクラムスラリー中のゴム状重合体は、撹拌部21の回転刃211および固定刃212により破砕されることとなる。なお、本実施形態においては、固定刃211に形成されている通孔の大きさを調整することにより、排出されるクラムの大きさを一定に制御することができる。このような通孔213の大きさは特に限定されないが、クラムの最大幅が、たとえば3〜20mm程度なるように調整することが好ましい。クラムの径が小さくなり過ぎてしまう場合は、固定刃212を取り外して回転刃211のみの破砕効果により、クラムを破砕し、分散させてもよい。また、通孔213は、図5(A)に示すような円形としても良いし、あるいは、図6に示すように、矩形としても良い。
本実施形態においては、撹拌・破砕機能付きミキサー20として、撹拌動力が1kW/m以上、好ましくは2kW/m以上、より好ましくは5kW/m以上、特に好ましくは、15kW/m以上であるミキサーを使用する。撹拌動力が上記範囲にあるミキサーを使用することにより、ゴム状重合体成分への凝固剤の接触を促進させることができ、ゴム状重合体成分の凝固を、短い時間で、ほぼ完全に進行させることができる。そのため、撹拌装置12の小型化が可能となる。具体的には、タンク18の内径Dを900〜1300mm、タンク18の高さHを1300〜2000mmとした場合においても、従来用いられていた大型の製造設備(従来は、少なくともD=3000mm、H=3000mmの大きさのものが必要であった。)と同様の生産性を確保することが可能となる。さらに、このような撹拌・破砕機能付きミキサー20を使用することにより、ミキサー20やタンク18側壁へのゴム状重合体の付着を有効に防止することもできる。特に、本実施形態の撹拌装置12を用いることにより、図7に示すような撹拌羽根を有する凝固タンク4のような設備を使用する必要がなくなるため、従来問題となっていた撹拌羽根やタンクの側壁へのゴム状重合体の付着を防止することができる。
また、撹拌・破砕機能付きミキサー20の回転数は、850〜5000rpmが好ましく、900〜3500rpmとすることが特に好ましい。回転数をこのような範囲とすることにより、撹拌動力を上記範囲とすることができる。特に、従来の撹拌羽根を有する凝固タンク4においては、その構造上の理由より、撹拌羽根の回転数を、高くても80〜100rpm程度までしか上げることができず、そのため、撹拌動力も、0.6kW/m程度までしか上げることができなかった。これに対して、本実施形態の撹拌・破砕機能付きミキサー20によれば、回転数を上述のように高くすることができ、撹拌動力を上述した所定の範囲とすることができる。
さらに、本実施形態においては、図4に示すように、タンク18の液相部に、スチーム供給配管48からスチームを吹き込み、スチーム凝固を行うことが好ましい。スチームをタンク18の液相部に吹き込むことにより、既に凝析しているクラム状のゴム状重合体成分、およびセラム水中に残留しているゴム状重合体成分への凝固剤の接触を促進させることができ、ゴム状重合体成分の凝固を、より短い時間で、ほぼ完全に進行させることができる。そのため、本実施形態によれば、撹拌装置12中でのクラムスラリーの撹拌・滞留時間を30〜180秒と比較的に短くした場合においても、ゴム状重合体成分の凝固を、ほぼ完全に進行させることができる。
スチームの導入量は、ゴム状重合体の供給量100重量部に対して、好ましくは15〜250重量部、より好ましくは50〜200重量部である。スチームの導入量が少なすぎると、上記効果が得難くなり、一方、多すぎると、(ア)クラムが細かくなり過ぎて振動スクリーンに目詰まりが生じたり、(イ)スクイザーに供給するクラムの含水率が高過ぎて、食い込み不良が発生したり、(ウ)過剰のスチームによるエネルギーロスが生じたりする。また、導入するスチームの温度は、製造するゴム状重合体や使用する有機溶剤の種類に応じて、適宜決定すれば良いが、120〜190℃が好ましい。また、圧力はゲージ圧力で0.1〜1.2MPaが好ましい。
本実施形態において、スチーム供給配管48は、タンクの液相部に直接吹き込める位置に設置すれば良く、特に限定されないが、スラリー供給配管46の近傍に配置することが好ましい。具体的には、スラリー供給配管46とスチーム供給配管48との間の間隔であるdを、タンク18の内径Dとの関係で、d/D=0.1〜0.6の範囲、あるいは、タンク18の高さHとの関係で、d/H=0.1〜0.5の範囲とすることが好ましい。また、タンク18の内部に突出して形成されるスチームを吹き込むためのノズルの形状は、特に限定されないが、特に先端部の内径を基端部の内径より狭くした先端部を絞った形状であることが好ましい。
次いで、振動型スクリーン14を使用して、クラム状のゴム状重合体表面に付着した凝固剤を除去し、含水状態のクラムを得る。具体的には、クラムスラリーにスプレーノズルにて洗浄水を供給して、ゴム状重合体表面に付着した凝固剤を除去し、水分とクラム状のゴム状重合体とをスクリーン上で固液分離することにより、含水状態のクラムとする。スプレーノズルとしては、種々の形状のスプレーノズルを使用することができ、特に限定されない。
振動型スクリーン14を使用した洗浄により、クラムに残留する凝固剤濃度が1000ppm程度以下に低減される。洗浄に供する水の量は、ゴム状重合体100重量部に対して、好ましくは1〜500重量部、より好ましくは1〜100重量部とする。なお、洗浄工程により発生する洗浄排水のうち、比較的凝固剤濃度の低い洗浄排水については回収を行い、希釈水として、再び破砕機能付きポンプ10に供給することが好ましい。
次いで、スクイザー16を使用して、洗浄された含水状態のクラムの脱水を行う。スクイザー16は、内部に回転自在なスクリュー22を有しており、このスクリュー22により、クラムから水分を絞り出すことにより脱水を行い、水分含水率が10重量%程度に調整されたクラムが得られる。
次いで、脱水されたクラムについて、バンドドライヤーにより、加熱乾燥を行い、実質的に水分をほとんど含まない状態(水分含水率は0.5重量%以下)のクラムを得る。クラムを乾燥する際の温度は、40〜100℃程度とする。
上記にて乾燥されたクラムは、たとえば、フレーク状で排出された後、ベーラー(図示省略)に導入されて圧縮され、適当な大きさとされて製品(ベール)化される。
本実施形態においては、破砕機能付きポンプ10と、撹拌・破砕機能付きのミキサー20を有する撹拌装置12と、を使用して、ゴム状重合体の凝固を行う。そのため、従来用いていた大型のタンクからなる凝固装置が不要となるため、製造プロセスおよび製造機器の削減を可能とし、設備費の低減および製造コストの低減を図ることができる。また、本実施形態においては、ゴム状重合体成分の凝固を、高クラム濃度で行うことができるため、洗浄水や凝固剤の使用量を削減することができる。また、操作が単純になり、生産すべきゴム状重合体の種類の切り替え時などでも製品のロスが低減され、かつ切り替え時間の短縮を図ることができ、操業性が向上する。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変できる。
たとえば、上述した実施形態では、撹拌・破砕機能付きのミキサー20をタンク18の底部付近に有する構成としたが、撹拌・破砕機能付きのミキサー20をタンク18の側壁部分に有するような構成としても良い。また、タンク18にスチームを導入する際には、複数のスチーム供給配管を使用して、複数箇所からスチームを導入するような構成としても良い。
以下、本発明を、さらに具体的な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
実施例1
まず、重合体ラテックスとしてNBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)のラテックスを、凝固剤として塩化カルシウム水溶液を、それぞれ準備した。
次いで、NBRのラテックス、塩化カルシウム水溶液および希釈水を使用して、図1〜図4に示す破砕機能付きポンプ10と、攪拌・破砕機能付きのミキサー20を有する撹拌装置12と、を有する製造装置により、NBRの製造を行った。なお、NBRのラテックス、塩化カルシウム水溶液および希釈水の水量は、スラリー全体に対するクラム濃度が、9.1重量%となるように調整した。
破砕機能付きポンプ10としては、Inline Mixer(Silverson社製 型式450LS)に、図2に示すように、第1翼32の外周に第2翼34を形成したポンプを使用した。ポンプ回転数を3000rpm、流量を25m/hとし、吐出揚程は15mであった。また、図3に示すポンプ10の吐出口28の内径(D)およびスラリー供給配管46の吐出口28から開放部までの長さである配管長さ(L=L1+L2)は、D=48mm、L=800mm、L/D=16.67mmとした。
さらに、撹拌装置12を構成する攪拌・破砕機能付きのミキサー20としては、ボトムミキサー(Silverson社製 型式BE275)を使用し、タンク18としては、70Lのタンク(槽内径D=400mm、槽高さH=670mm)を使用した。攪拌・破砕機能付きのミキサー20の回転数を3000rpmとし、また、スチーム供給配管48からスチームをゴム100重量部に対して、160重量部の条件で吹き込んだ。なお、スラリー供給配管46とスチーム供給配管48との距離dは200mmとした。
参考例1
スチームの吹き込み量を、ゴム100重量部に対して、10重量部とした以外は、実施例1と同様にして、NBRの製造を行った。
比較例1
攪拌・破砕機能付きのミキサー20の回転数を800rpmとした以外は、実施例1と同様にして、NBRの製造を行った。
比較例2
図4に示す撹拌装置12の代わりに、図7に示す撹拌羽根を有する凝固タンク4を使用した以外は、実施例1と同様にして、NBRの製造を行った。なお、比較例2においては、撹拌羽根の回転数を80rpmとした。
Figure 0004929618
表1において、クラム分散性については、タンク内で、クラム同士の付着等がなく分散している場合を良好とした。
また、セラム水の白濁の有無は、撹拌装置にて撹拌した後のセラム水を透明な容器に採取し、目視観察することにより評価した。具体的には、以下の基準で評価した。
○ … セラム水が透明である
△ … セラム水が若干白濁している
× … セラム水が完全に白濁している
セラム水が透明(白濁がない)な場合は凝固が完結しており、凝固性は良好であると評価でき、一方、セラム水が白濁している場合は、セラム水中にゴム重合体成分が残留しており、凝固性は不十分であると評価できる。
なお、実施例1、参考例1、比較例1,2のいずれも、撹拌装置で撹拌する前の(すなわち、ポンプから吐出した後の)クラムスラリーにおけるセラム水は、白濁していた。
評価
表1より、攪拌動力を15.7kW/mとした実施例1、参考例1においては、いずれも、撹拌装置12内における滞留時間(処理時間)を105秒と比較的短い時間としたにも係わらず、クラム同士の付着が発生せず、撹拌・滞留後のクラムの分散性を良好にすることができた。特に、撹拌動力を本発明の範囲とし、かつ、撹拌装置12を構成するタンク18内に、ゴム100重量部に対して、スチームを160重量部の割合で吹き込んだ実施例1においては、スチーム凝固の効果によりセラム水の白濁が無くなり、完全凝固していた。
一方、比較例1では、回転数を800rpmとした結果、撹拌動力が0.4kW/mと低くなり、クラム同士の付着が発生し、クラムの分散性が不良であった。しかも、この比較例1では、スチームの吹き込み量を実施例1と同様にしたにも係わらず、セラム水は白濁する結果となった。この理由としては、撹拌動力が低くなったため、クラムスラリーの循環流が弱まり、結果として、スチーム凝固の効果、すなわち、クラムスラリー中のゴム重合体成分への凝固剤の付着効果が不十分となったことによると考えられる。
また、従来の撹拌羽根を有する凝固タンク4を使用して、クラムスラリーの撹拌・滞留を行った比較例2においては、撹拌動力が0.4kW/mと低くなり、クラムの分散性が不良であった。特に、比較例2においては、ゴム状重合体が、撹拌羽根やタンクの壁面に多量に付着する結果となった。なお、従来の撹拌羽根を有する凝固タンク4においては、その装置の特性上、撹拌動力を0.6kW/m程度までしか上げることができなかった。
図1は本発明の一実施形態に係るゴム状重合体の製造装置の概略図である。 図2は本発明の一実施形態に係る破砕機能付きポンプの要部断面図である。 図3は本発明の一実施形態に係るゴム状重合体の製造装置の一部を示す概略図である。 図4は本発明の一実施形態に係る撹拌・破砕機能を有する撹拌装置の要部断面図である。 図5(A)は本発明の一実施形態に係る撹拌・破砕機能付きミキサーの撹拌部の斜視図、図5(B)は本発明の一実施形態に係る撹拌・破砕機能付きミキサーの撹拌部の断面図である。 図6は本発明の他の実施形態に係る撹拌・破砕機能付きミキサーの撹拌部の斜視図である。 図7は従来例に係るゴム状重合体の製造装置の概略図である。
符号の説明
10… 破砕機能付きポンプ
12… 撹拌装置
14… 振動型スクリーン
16… スクイザー
18… タンク
20… 撹拌・破砕機能付きミキサー
21… 撹拌部
211… 回転刃
212… 固定刃
213… 通孔
214… 回転体
215… 回転軸
22… スクリュー
24… ポンプケーシング
26… 吸込み口
28… 吐出口
30… 回転体
32… 第1翼
34… 第2翼
36… 回転軸
38… ステーター
40… アダプタ
42… ラテックス輸送配管
44… 凝固液輸送配管
46… スラリー供給配管
48… スチーム供給配管
50… 側壁

Claims (9)

  1. 重合体ラテックスと、凝固剤を含有する凝固液と、を接触させることにより、ゴム状重合体成分を凝固させ、クラム状のゴム状重合体を含むクラムスラリーを得る工程と、
    前記クラムスラリーを、攪拌動力が1kW/m以上である攪拌・破砕機能付きミキサーを有するタンクに排出し、前記タンク内で、前記ミキサーにより、前記クラムスラリーに含まれているゴム状重合体の撹拌・破砕を行う工程と、
    を有し、
    前記攪拌・破砕機能付きミキサーの撹拌・破砕部を、前記タンクの側壁部または底部に形成することを特徴とするゴム状重合体の製造方法。
  2. 前記攪拌・破砕機能付きミキサーを有するタンク内で、前記クラムスラリーに含まれているゴム状重合体の撹拌・破砕を行う際に、前記タンク内の液相部に、ゴム状重合体の供給量100重量部に対して、15〜250重量部のスチームを吹き込むことを特徴とする請求項1に記載のゴム状重合体の製造方法。
  3. 前記重合体ラテックスと前記凝固液とを破砕機能付きのポンプに供給して、前記ポンプ内部で、前記重合体ラテックスと前記凝固液とを接触させる請求項1または2に記載のゴム状重合体の製造方法。
  4. 前記破砕機能付きのポンプが、凝固したゴム状重合体成分を破砕するための第1翼と、
    前記第1翼の外周に設けられた第2翼と、
    前記第1翼と前記第2翼との間に配置され、前記第1翼により破砕されたゴム状重合体成分を、前記第1翼から前記第2翼方向へと排出するための通孔を有する固定枠と、
    を有する請求項3に記載のゴム状重合体の製造方法。
  5. 前記クラムスラリーを、前記破砕機能付きのポンプの吐出口から配管を通して大気中に開放し、その後、大気中に開放されたクラムスラリーを、前記タンクに排出する工程をさらに有し、
    前記配管の長さLと、前記破砕機能付きのポンプの吐出口の内径Dとの比(L/D)を、20以下とする請求項3または4に記載のゴム状重合体の製造方法。
  6. 前記攪拌・破砕機能付きミキサーにて撹拌・破砕されたクラムスラリーを、水で洗浄することにより、クラム状のゴム状重合体から前記凝固剤を除去する洗浄工程を、さらに有する請求項1〜5のいずれかに記載のゴム状重合体の製造方法。
  7. 前記攪拌・破砕機能付きミキサーにて撹拌・破砕されたクラムスラリーから水分を取り除き、クラム状のゴム状重合体を得る脱水工程と、
    前記水分の取り除かれたクラム状のゴム状重合体を、加熱乾燥する工程と、をさらに有する請求項1〜6のいずれかに記載のゴム状重合体の製造方法。
  8. 前記重合体ラテックスが、乳化重合により得られた不飽和ニトリル−共役ジエン共重合体のラテックスである請求項1〜7のいずれかに記載のゴム状重合体の製造方法。
  9. 前記凝固剤が、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムおよび硫酸アルミニウムからなる群から選ばれる1種以上である請求項1〜8のいずれかに記載のゴム状重合体の製造方法。
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