JP4928060B2 - イザリア型虫草由来のサイトカイン産生増強剤 - Google Patents

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Description

本発明は、イザリア型虫草のサイトカイン産生増強剤としての用途に関する。
近年、生体の免疫反応を制御して異物に対する防御力を高める効果を有する生物学的応答調節剤(biological response modifier; BRM)や機能性食品が、悪性腫瘍や自己免疫性疾患といった難治性疾患の治療に役立つとして注目されている。BRMを応用した治療方法は種々研究されているが、中でも、免疫反応をつかさどるリンパ球が、生体防衛のために放出する腫瘍壊死因子(TNF)、インターロイキン(IL)類、インターフェロン(IFN)類等、サイトカインと総称される生体内糖タンパク質が注目されている。
サイトカインのうち、例えば、リンパ球のなかでも特殊なT細胞(ヘルパーT細胞)が作り出すIL−2とIFN−γが増加するとT細胞とマクロファージが主として働く細胞性の免疫応答が誘導され、同じT細胞が産生するIL−4、IL−6、IL−5が増加するとB細胞による抗体を中心とした免疫反応が誘導される。更にT細胞が産生するIL−10とGM−CSFは、IL−10が免疫抑制反応を誘発し、GM−CSFは造血機能を上昇する働きがある。
イザリア型虫草の培養液等は脾臓で免疫賦活作用を有することが報告されているが(特許文献1及び非特許文献1)、消化管に存在する特殊なリンパ器官であるパイエル板構成細胞が産生するサイトカイン産生に対する影響については報告されていない。
特許第2746532号公報 F. Takano et al., Biol. Pharm. Bull., 19巻, p.641-643 (1996)
本発明の目的は、体内におけるインターロイキン、インターフェロン、CSF(コロニー刺激因子)等、サイトカインの産生を促進し、その作用を増強させることによって、喘息、アトピー、花粉症、蕁麻疹などのアレルギー疾患、感染症、腫瘍、造血機能障害等の各種疾患の予防及び治療を行う新規な手段を提供することにある。
本発明は、以下の発明を包含する。
(1)天然の虫草菌を人工培養して発生するイザリア型虫草、その培養物もしくは抽出物、又はこれらの処理物を有効成分として含有するサイトカイン産生増強剤。
(2)サイトカインがインターロイキン、インターフェロン及びCSFから選ばれる少なくとも1種である前記(1)に記載のサイトカイン産生増強剤。
(3)インターロイキンがインターロイキン−2である前記(2)に記載のサイトカイン産生増強剤。
(4)インターロイキンがインターロイキン−6である前記(2)に記載のサイトカイン産生増強剤。
(5)インターロイキンがインターロイキン−10である前記(2)に記載のサイトカイン産生増強剤。
(6)インターフェロンがインターフェロンγである前記(2)に記載のサイトカイン産生増強剤。
(7)CSFがGM−CSFである前記(2)に記載のサイトカイン産生増強剤。
(8)イザリア型虫草の培養物又はその処理物を有効成分として含有する前記(1)〜(7)のいずれかに記載のサイトカイン産生増強剤。
(9)天然の虫草菌を人工培養して発生するイザリア型虫草の菌糸体、分生胞子又は二次代謝産物を有効成分として含有するサイトカイン産生増強剤。
(10)イザリア型虫草がハナサナギタケ(Isaria japonica Yasuda)又はツクツクボウシタケ(Isaria sinclairii (Berk.) Lloyd)である前記(1)〜(9)のいずれかに記載のサイトカイン産生増強剤。
(11)イザリア型虫草由来でサイトカイン産生増強活性を有する物質を有効成分として含有するサイトカイン産生増強剤。
(12)食品に添加するための前記(1)〜(11)のいずれかに記載のサイトカイン産生増強剤。
(13)前記(1)〜(11)のいずれかに記載のサイトカイン産生増強剤を有効成分として含有する、サイトカインの産生又は活性が低下した疾患の治療剤。
本発明によれば、体内におけるインターロイキン、インターフェロン、CSF等、サイトカインの産生を促進し、その作用を増強させることによって、喘息、アトピー、花粉症、蕁麻疹などのアレルギー疾患、感染症、腫瘍、造血機能障害の予防及び治療を行うことができる。
虫草菌とは生きた昆虫に寄生し、昆虫の組織、組成分を栄養として発育し子実体(キノコ状の部分)をつくる菌の総称で、ノムシタケ(Cordyceps)属菌あるいは虫草菌と呼称している。なお、虫草菌はその形態から寄生宿主となる昆虫の部分(虫体)、子実体の柄、及び子嚢の三つの部分に分けることができる。
野外で発生する虫草菌の多くは完全世代型で、子実体(キノコ状の部分)には子嚢殻を形成するのが一つの特徴である。セミタケ、サナギタケ、及び冬虫夏草(Cordyceps sinensis)と呼ばれる菌も虫草菌の一種である。
野外で発生する虫草菌の中には、子実体に子嚢を形成しないで胞子(分生子)が直接、子実体に付着する種類もあり、これを不完全世代型の虫草菌という。
虫草菌の分類学上の位置付けは以下のとおりである。
子嚢菌亜門:ASCOMYTINA
核菌網:Pyrenomycetes
麦角菌科(肉座菌科):Claviciptaceae
ノムシタケ属:Cordyceps
1.完全世代型:子嚢殻を有し、子嚢胞子で世代を繰り返す虫草菌
(1)コルジセプス(Cordyceps = セミタケ、サナギタケ、冬虫夏草など)
(2)トルビエラ(Torrubiella= 節足動物クモに寄生のサンゴクモタケ、カイガラムシ寄生のカイガラムシタケ)
(3)ポドネクテリオデス(Podonectrioides= ヨコバイに寄生するヨコバイタケなど)
完全世代型の虫草菌は前記の3種の属型が多く、代表とされている。
2.不完全世代型:子嚢殻がなく、分生子で世代を繰り返す虫草菌
(1)イザリア(Isaria = ハナサナギタケ、コナサナギタケ、セミに寄生するツクツクボウシタケなど)
(2)ギベルラ(Gibellula= 節足動物のクモに寄生するギベルラタケ)
(3)ヒメノスチベ(Hymenostilbe= トンボに寄生するヤンマタケなど)
(4)ポリセファロマイセス(Polycephalomyces= 鱗翅目の幼虫に寄生するマユダマタケなど)
不完全世代型はおおよそ前記の4種の属型に代表されるが、野外ではイザリア型(Isaria)の虫草菌が最も多い。
野外から採集された完全世代型のコルジセプス、トルビエラ、ポドネクテリア属の各虫草菌を、虫体成分を含まない寒天培地で人工培養すると、全てが不完全世代型の分生胞子を付着した子実体を恒常的に発生させるのが通例である。その大半がイザリア型の虫草菌であり、一部の種を除いて子嚢殻を有する完全世代型の虫草菌は発生しない。
前記寒天培地は、例えば、以下のようにして調製することができる。
乾燥酵母0.6%(W/V)、植物タンパクのプロビアン(協和発酵)1.5%(W/V)、ペプトン0.2%(W/V)、寒天粉末2.2%(W/V)を蒸留水で溶解し、オートクレーブ滅菌し(120℃、20分)、40℃前後に冷却した段階で、メンブランフィルター(孔径0.2μm)で濾過滅菌し、グルコース1.5%(W/V)と、イノシン0.01%(W/V)水溶液を添加する。滅菌した培養液を高圧蒸気滅菌した三角フラスコ(100ml)に20mlずつ分注し、固化させて寒天培地を作成する。
本発明に用いるイザリア型虫草は、野外に発生するコルジセプス(Cordyceps)虫草あるいは分生子柄束を形成するイザリア(Isaria)虫草を、虫体成分を含まない寒天培地上で培養した際に、分生子柄束の子実体を形成する虫草であれば、特に制限はなく、イザリア型虫草を得るために用いられる虫草菌としては、例えば、表1に示すものが挙げられ、好ましくは、ハナサナギタケ(Isaria japonica Yasuda)、ツクツクボウシタケ(Isaria sinclairii (Berk.) Lloyd)、及びマルミノアリタケ(Cordyceps formicarum Kobayashi)が挙げられる。
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本発明においては、イザリア型虫草は、菌の培養後に発生する菌糸体の凍結乾燥物、粉砕品等の処理物、培養物もしくは抽出物又はそれらの処理物、好ましくは天然の虫草菌を人工培養して発生するイザリア型虫草の菌糸体、分生胞子又は二次代謝産物として用いられる。
本発明において、イザリア型虫草由来でサイトカイン産生増強活性を有する物質とは、イザリア型虫草から得られるものであって、サイトカインの産生を増強させる活性を有するものであれば、特に制限はなく、例えば、イザリア型虫草の培養物、抽出物、又はこれらに分離、精製、単離等の各種処理の少なくとも1つを施したものであってサイトカイン産生増強活性を保持しているものをいう。
抽出溶媒としては、水;アルコール類、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール;エステル類、例えば酢酸エチル等の酢酸エステル;エーテル類、例えばエチルエーテル、ジオキサン;ケトン類、例えばアセトン等が挙げられる。抽出物を一旦溶媒除去して乾燥物として用いる場合には、前述した任意の溶媒を単独で又は混合して用いることができる。一方、抽出物を溶媒に溶解した状態で用いる場合には、人体に対して有害な作用を示さない溶媒を用いる必要があり、この場合には、水、エタノール又はこれらの混合物を用いることが好ましい。抽出に際して、イザリア型虫草の培養後に発生する菌糸体あるいは培養物は、そのまま用いることができ、また乾燥後に破砕又は粉砕して溶媒との接触を高めることもできる。
イザリア型虫草の菌糸体あるいは培養物の1kg当り溶媒1〜3Lで抽出する。抽出温度は、好ましくは室温ないし溶媒の常圧下での沸点の範囲内であり、抽出時間は、抽出温度等により異なるが、好ましくは50〜70℃である。
本発明においては、イザリア型虫草の培養物又はその処理物、例えば乾燥粉末もしくは抽出物を用いることが好ましい。
イザリア型虫草の培養方法は、特に制限はなく、公知の方法、例えば、静置液体培養(例えば、特公昭61−53033号公報、特許第2746532号公報)を用いることができる。
前記のようにして得られた抽出液又は培養液は、必要に応じて、布、ステンレスフィルター、濾紙、濾過滅菌用フィルター等で濾過して不溶物、培地不溶物、不純物等を除去して用いてもよい。また、濾過後の抽出液又は培養液に、スプレードライ処理、フリーズドライ処理、超臨界処理等の処理を施してもよい。
このようにして得られる抽出物、培養物又はこれらの処理物は、そのまま本発明のサイトカイン産生増強剤、治療剤及び食品の有効成分として用いることができる。また、当該抽出物、培養物等をイオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、透析等の各種精製手段により処理し、更に活性を高めた処理物として用いてもよい。
本発明のサイトカイン産生増強剤及び治療剤は、イザリア型虫草の培養物、抽出物、又はこれらの処理物等を公知の医薬用担体と組合せて製剤化することができる。投与形態としては、特に制限はなく、必要に応じ適宜選択されるが、一般には錠剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、液剤、シロップ剤、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤等の経口剤、又は注射剤、点滴剤、坐剤、吸入剤、経皮吸収剤、経粘膜吸収剤、貼付剤、軟膏剤等の非経口剤として使用される。
本発明のサイトカイン産生増強剤及び治療剤の投与量は、患者の年令、体重、疾患の程度、投与経路により異なるが、経口投与では、イザリア型虫草の培養物又は抽出物の乾燥粉末として、通常1日5〜500mgであり、投与回数は、通常、経口投与では1日1〜3回である。
経口剤は、例えばデンプン、乳糖、白糖、マンニット、カルボキシメチルセルロース、コーンスターチ、無機塩類等の賦形剤を用いて常法に従って製造される。
この種の製剤には、適宜前記賦形剤の他に、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、流動性促進剤、矯味剤、着色剤、香料等を使用することができる。
結合剤の具体例としては、結晶セルロース、結晶セルロース・カルメロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、カルメロースナトリウム、エチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、デキストリン、アルファー化デンプン、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、プルラン、ポリビニルピロリドン、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS、メタクリル酸コポリマーL、メタクリル酸コポリマー、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリビニルアルコール、アラビアゴム、アラビアゴム末、寒天、ゼラチン、白色セラック、トラガント、精製白糖、マクロゴールが挙げられる。
崩壊剤の具体例としては、結晶セルロース、メチルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルスターチナトリウム、トラガントが挙げられる。
界面活性剤の具体例としては、大豆レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸ポリオキシル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、ポリソルベート、モノステアリン酸グリセリン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロマクロゴールが挙げられる。
滑沢剤の具体例としては、コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、乾燥水酸化アルミニウムゲル、タルク、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、リン酸水素カルシウム、無水リン酸水素カルシウム、ショ糖脂肪酸エステル、ロウ類、水素添加植物油、ポリエチレングリコールが挙げられる。
流動性促進剤の具体例としては、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、乾燥水酸化アルミニウムゲル、合成ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム。
また、本発明のサイトカイン産生増強剤及び治療剤は、液剤、シロップ剤、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤として投与する場合には、矯味矯臭剤、着色剤を含有してもよい。
本発明のサイトカイン産生増強剤は、インターロイキン(例えば、インターロイキン−2、インターロイキン−6、インターロイキン−10)、インターフェロン(例えば、インターフェロンγ)、CSF(例えば、GM−CSF)等のサイトカインの産生を増強させる活性を有する。
したがって、本発明のサイトカイン産生増強剤は、インターロイキン−2の産生を増強させることにより、腫瘍、アレルギー疾患、感染症の予防及び治療効果が期待でき、インターロイキン−6の産生を増強させることにより、血小板減少症や口腔内の粘膜、歯周組織、歯質、エナメル質、咀嚼嚥下などの口腔環境、口腔機能の破綻の予防及び治療効果が期待でき、種々の炎症後の組織修復を促進し、インターロイキン−10の産生を増強させることにより、クローン病、結節性紫斑病、I型糖尿病、膠原病、リュウマチ、関節炎、肝炎の予防及び治療効果が期待でき、インターフェロンγの産生を増強させることにより、悪性腫瘍、アレルギー疾患、感染症、マラリアの予防及び治療効果が期待でき、GM−CSFの産生を増強させることにより、特に白血球系の造血機能を回復させることが可能であり、抗癌剤の長期使用や放射線療法によって骨髄機能が低下した場合に起こる日和見感染や肝臓疾患、血液疾患や血小板産生障害に有効である。
本発明のサイトカイン産生増強剤は、食品、チューインガム、飲料等に添加して、いわゆる特定保健用食品(例えば、抗アレルギー食品、整腸剤、滋養強壮剤、免疫調節機能性食品)等とすることもできる。
以下に実施例等をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下において、特に明示しない限り、「%」は「重量%」を示す。
(製造例1)培養物乾燥粉末の製造
イザリア型虫草の一例であるハナサナギタケ(Isaria japonica Yasuda)又はツクツクボウシタケ(Isaria sinclairii (Berk.) Lloyd)の原菌をグルコース0.1〜2.0%、乾燥酵母(岩城製薬社)0.1〜2.0%、イノシン0.01〜0.1%、寒天1.0%の組成よりなる培地に接種し、試験管内で斜面、分離培養を行った。10〜30℃で14〜21日間培養した結果、得られた子実体は天然界のものと形態的、顕微鏡的のいずれにおいても同一であった。ここに得られた子実体を人口培養用の接種用原菌とした。
大量培養液体培地はグルコース0.1〜2.0%、乾燥酵母0.1〜2.0%を含む液体培地に無菌的に接種用原菌を接種し、20℃で20日間、培養を行った。その結果、液体培地には菌糸体が形成した。培養開始時の液体培地は、黄色の白濁した液体であるが、菌培養の時間経過とともに、次第に微黄色の透明な液体となった。菌の培養が終了した時点で子実体(分生子柄束)、菌糸体を0.2μmの孔径をもつ濾過滅菌用のメンブレンフィルターを用いて完全に除去し、無菌的な培養液(培養二次代謝液)を得た。この培養液(培養二次代謝液)を凍結乾燥し、培養物の乾燥粉末を得た。
(実施例1)
製造例1で得られたハナサナギタケ(Isaria japonica Yasuda)又はツクツクボウシタケ(Isaria sinclairii (Berk.) Lloyd)の培養物の凍結乾燥粉末を用い、消化管にある特殊なリンパ組織のパイエル板で実験を行った。
実験A(パイエル板構成細胞へ直接添加してサイトカイン産生量を調べる実験):
雄性のC57BL/6Jマウス(8〜9週齢)の小腸からパイエル板を摘出し、コラゲナーゼで結合組織を分解してからパイエル板構成リンパ球を採取した。次いで、パイエル板細胞を2×10個/mLになるように培地(5%ウシ胎児血清含有RPMI1640培地)に懸濁し、24穴プラスチックプレートにまいた。これに10又は100μg/mLの濃度になるように調製した前記ハナサナギタケ又はツクツクボウシタケの培養物の凍結乾燥粉末を添加し、更に5μg/mLの濃度のT細胞活性化タンパクであるコンカナバリンAを添加あるいは添加しないで96時間培養した。なお、パイエル板に存在するリンパ球は、T細胞を刺激する条件がなければサイトカイン産生を起こさないので、培養系にはコンカナバリンAを検体(ハナサナギタケ又はツクツクホウシタケの培養物)を添加するときと同時に添加し、サイトカインの産生を促す実験条件も加えた。
培養終了後に、培養液上清を回収し、この培養液中にマウスのパイエル板構成細胞が産生した生体内免疫調節物質であるサイトカインの量をELISA法で測定した。測定したサイトカインはIL(インターロイキン)−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−10、GM−CSF及びIFN−γ(インターフェロンγ)で、IL−2とIFN−γの産生量が増加するとT依存性の細胞免疫応答が誘導され、IL−4、IL−6及びIL−5の産生量が増加すると抗体による免疫反応が誘導される。パイエル板構成細胞が産生するIL−10とGM−CSF(granulocyte-macrophage colony stimulating factor;顆粒球マクロファージコロニー刺激因子)では、IL−10が免疫抑制反応を誘発し、GM−CSFは白血球の造血機能を上昇する働きがある。
ハナサナギタケ及びツクツクボウシタケの培養物の凍結乾燥粉末はIL−2とIFN−γの産生を増加させ(図1(a)及び図2(a))、IL−4とIL−5の産生については影響を与えないか抑制した(図3(a)及び図4(a))。興味深いことに、ハナサナギタケ及びツクツクボウシタケの培養物の凍結乾燥粉末はIL−6、IL−10及びGM−CSFの産生も増加させた(図5〜7)。ハナサナギタケ及びツクツクボウシタケの培養物の凍結乾燥粉末によるIL−2、IL−6、IL−10、GM−CSF産生増強効果はT細胞の刺激因子であるコンカナバリンを添加しなくとも、ハナサナギタケ及びツクツクボウシタケの培養物の凍結乾燥粉末単独でも効果が認められた。
実験B(マウスに経口投与してからパイエル板を取り出してサイトカイン産生量を調べる実験):
雄性C57BL/6Jマウス(8〜9週齢)に、生理食塩水のみ(コントロール群)、ハナサナギタケ培養物の凍結乾燥粉末(10mg/kg/日)、又はツクツクボウシタケ培養物の凍結乾燥粉末(10mg/kg/日)を7日間経口投与した後、小腸からパイエル板を摘出し、コラゲナーゼで結合組織を分解してからパイエル板構成リンパ球を採取した。次いで、パイエル板細胞を2×10個/mLになるように培地(5%ウシ胎児血清含有RPMI1640培地)に懸濁し、24穴プラスチックプレートにまいた。これに5μg/mLの濃度のT細胞活性化タンパクであるコンカナバリンAを添加あるいは添加しないで96時間培養した。
培養終了後に、培養液上清を回収し、この培養液中にマウスパイエル板構成細胞が産生した生体内免疫調節物質であるサイトカインの量をELISA法で測定した。測定したサイトカインはIL−2、IL−4、IL−5及びIFN−γである。
ハナサナギタケ培養物の凍結乾燥粉末をマウスに経口投与した場合、パイエル板構成細胞が産生するIL−2、IFN−γ、及びIL−4とIL−5に対する作用については、T細胞刺激因子の存在下に前記と同様の効果が得られた(図1(b)、図2(b)、図3(b)及び図4(b))。天然物の効果を研究する場合では、試験管内(細胞に直接、試料を振り掛けて効果を調べた場合)の実験結果と動物に飲ませて得られた結果は一致しない場合のことが多い。しかるに本結果は、経口摂取によっても十分な免疫調節効果が裏付けられた。
ハナサナギタケ及びツクツクボウシタケのうち、特にハナサナギタケ培養物の凍結乾燥粉末はマウスに飲ませた場合でもIL−2とIFN−γの産生を増強するが、IL−4とIL−5の産生には影響を及ぼさないことから、T細胞依存性の免疫応答を選択的にあげる効果が期待できる。腫瘍免疫ではT細胞依存性の免疫応答が活性化することにより、腫瘍細胞を効率的に排除できる実験結果や臨床報告例(例えばIL−2やLAK(Lymphokine-activated killer)療法など)があることから、ハナサナギタケ及びツクツクボウシタケの培養物にはこのような効果が期待できるとともに、IL−2とIFN−γは液性免疫応答を抑える働きもあることから、これらのサイトカイン産生産生増強作用を介した間接的な抗アレルギー効果も期待できる。
更に、ハナサナギタケ培養物は、これをマウスに飲ませた場合にパイエル板構成細胞のT細胞とB細胞の存在比率、及びT細胞の中でもヘルパーT細胞とキラーT細胞の存在比率にはまったく影響しなかったことから(図示せず)、ハナサナギタケ培養物はT細胞の数を変化させるのではなく、個々のT細胞を活性化(サイトカイン産生を上げる)するユニークな作用をもつ。
パイエル板のリンパ球に対してこのような薬理作用を持つ天然物には、漢方方剤で保険適用医薬品である十全大補湯(Matsumoto T et al., Phytomedicien Vol. 6: p.425-430, 2000)の研究成果があり、この漢方方剤にはIL−2産生を抑制、IFN−γ産生を増強、IL−4産生には効果なし、IL−5産生を増強する効果が知られているが、ハナサナギタケやツクツクボウシタケ培養物のようにIL−2とIFN−γの産生を選択的に上げる効果や、GM−CSFやIL−6、ならびにIL−10産生に及ぼす影響については知られていない。更に、虫草類の仲間で中国の「冬虫夏草(Cordyceps sinensis)」についてもパイエル板構成細胞を用いた研究成果(Koh J.-H., et al., Biosci. Biotechnol. Biochem., Vol. 66: p407-411, 2002)あり、GM−CSFとIL−6についてのみ、これらの産生を増強する効果が公表されたが、本発明におけるハナサナギタケ培養物のようにIL−2、IFN−γ及びIL−4、IL−5に対する効果は調べられていない。故に、前記の実験結果から、ハナサナギタケ培養物には、T細胞(特にヘルパーT細胞)が作り出すサイトカインの産生量を選択的に調節する、十全大補湯や中国の冬虫夏草には認められないか、あるいは知られていない、まったく新しい薬理活性をもった天然物であると位置づけることができる。
本発明のサイトカイン産生増強剤は、医薬品及び健康食品の分野で利用される。
ハナサナギタケ及びツクツクボウシタケの培養物の凍結乾燥粉末を、パイエル板構成細胞へ直接添加した場合(a)及び経口投与した場合(b)のIL−2産生量を示す図である。 ハナサナギタケ及びツクツクボウシタケの培養物の凍結乾燥粉末を、パイエル板構成細胞へ直接添加した場合(a)及び経口投与した場合(b)のIFN−γ産生量を示す図である。 ハナサナギタケ及びツクツクボウシタケの培養物の凍結乾燥粉末を、パイエル板構成細胞へ直接添加した場合(a)及び経口投与した場合(b)のIL−4産生量を示す図である。 ハナサナギタケ及びツクツクボウシタケの培養物の凍結乾燥粉末を、パイエル板構成細胞へ直接添加した場合(a)及び経口投与した場合(b)のIL−5産生量を示す図である。 ハナサナギタケ及びツクツクボウシタケの培養物の凍結乾燥粉末をパイエル板構成細胞へ直接添加した場合のIL−6産生量を示す図である。 ハナサナギタケ及びツクツクボウシタケの培養物の凍結乾燥粉末をパイエル板構成細胞へ直接添加した場合のIL−10産生量を示す図である。 ハナサナギタケ及びツクツクボウシタケの培養物の凍結乾燥粉末をパイエル板構成細胞へ直接添加した場合のGM−CSF産生量を示す図である。
符号の説明
* 培養系に何も添加しないで培養したときの値と対比して、危険率5%未満で有意な差が認められたことを示す。
NS 培養系に何も添加しないで培養したときの値と対比して、有意な差が認められなかったことを示す。

Claims (14)

  1. ツクツクボウシタケ(Isaria sinclairii(Berk.) Lloyd)、その培養物もしくは抽出物、又はこれらの処理物を有効成分として含有し、インターロイキン−2、インターロイキン−6、インターロイキン−10、インターフェロンγ及びGM−CSFから選ばれるサイトカインのパイエル板構成細胞による産生を増強するためのサイトカイン産生増強剤。
  2. インターロイキン−2、インターロイキン−6、インターロイキン−10、インターフェロンγ及びGM−CSFのパイエル板構成細胞による産生を増強するために用いられる請求項1記載のサイトカイン産生増強剤。
  3. サイトカインがインターロイキン−2である請求項1記載のサイトカイン産生増強剤。
  4. サイトカインがインターロイキン−6である請求項1記載のサイトカイン産生増強剤。
  5. サイトカインがインターロイキン−10である請求項1記載のサイトカイン産生増強剤。
  6. サイトカインがインターフェロンγである請求項1記載のサイトカイン産生増強剤。
  7. ハナサナギタケ(Isaria japonica Yasuda)又はツクツクボウシタケ(Isaria sinclairii(Berk.) Lloyd)から選ばれるイザリア型虫草、その培養物もしくは抽出物、又はこれらの処理物を有効成分として含有し、GM−CSFのパイエル板構成細胞による産生を増強するためのサイトカイン産生増強剤。
  8. ハナサナギタケ(Isaria japonica Yasuda)又はツクツクボウシタケ(Isaria sinclairii (Berk.) Lloyd)から選ばれるイザリア型虫草の培養物又はその処理物を有効成分として含有する請求項7記載のサイトカイン産生増強剤。
  9. ハナサナギタケ(Isaria japonica Yasuda)又はツクツクボウシタケ(Isaria sinclairii (Berk.) Lloyd)から選ばれるイザリア型虫草の菌糸体、分生胞子又は二次代謝産物を有効成分として含有し、GM−CSFのパイエル板構成細胞による産生を増強するためのサイトカイン産生増強剤。
  10. イザリア型虫草がハナサナギタケ(Isaria japonica Yasuda)であり、経口投与用である請求項〜9のいずれか1項に記載のサイトカイン産生増強剤。
  11. イザリア型虫草がツクツクボウシタケ(Isaria sinclairii(Berk.) Lloyd)である請求項〜9のいずれか1項に記載のサイトカイン産生増強剤。
  12. ツクツクボウシタケ(Isaria sinclairii(Berk.) Lloyd)由来でサイトカイン産生増強活性を有する物質を有効成分として含有し、インターロイキン−2、インターロイキン−6、インターロイキン−10、インターフェロンγ及びGM−CSFから選ばれるサイトカインのパイエル板構成細胞による産生を増強するためのサイトカイン産生増強剤。
  13. 食品に添加するための請求項1〜12のいずれか1項に記載のサイトカイン産生増強剤。
  14. 請求項1〜12のいずれか1項に記載のサイトカイン産生増強剤を有効成分として含有する、サイトカインの産生又は活性が低下した疾患の治療剤。
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