JP4927571B2 - 半導体素子、半導体モジュールおよび電子機器 - Google Patents

半導体素子、半導体モジュールおよび電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、熱伝導率が面に垂直方向に比して面内方向で高い異方性熱伝導部材を有する半導体素子、半導体モジュールおよび電子機器に関する。
従来、半導体素子、レーザ素子、及びこれらのモジュール等(以下、発熱素子等という。)の冷却は、ヒートシンクを取り付ける方法、基板に放熱する方法等がとられてきた。単体のレーザチップでは、Cu、Al等の熱伝導率の高い材料からなるヒートシンクを用いて放熱する方法が用いられ、Siチップ等の半導体素子及びこれらのモジュールでは、発熱素子等からの熱をリード経由で基板に放熱する方法が広く用いられている。
近年、携帯電話機等の携帯端末には、機能の拡大、送信電力の増大等の要求が一層高まってきている。かかる要求に応えるためには、内蔵する発熱素子等からの発熱量の増大の問題を解決しなければならない。極言すると、現状のままの放熱方法では、手で持つことさえ不可能になると言われている。そのため、内蔵する発熱素子等の効率的な冷却技術がきわめて重要となってきている。また、機能の拡大に伴う部品点数の増大により、発熱素子等に用いられる冷却手段は省スペース化が可能なものでなければならない。
ここで、等方的な熱伝導部材を用いたのでは、熱が輸送の途中で拡散してしまい、効果的に輸送できず、冷却、熱電変換等を効率的に行うことができないという問題があった。そのため、熱伝導部材として、例えばα−Siリッチ相とβ−Siリッチ相とを交互に積層して多層化した多層熱伝導部材を形成し、異層界面におけるフォノン散乱を利用して、層に垂直な方向のフォノン散乱を生じやすくし、この方向の熱絶縁性(以下、層垂直方向熱絶縁性という。)を向上させる方法なども検討されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、この熱絶縁材料は、固溶体のある層と固溶体のない層を積層したものであり、積層厚が100μm程度とフォノンの自由行程距離よりも大幅に大きい厚さであり、さらに本発明のように膜厚方向には熱絶縁化しているが、膜面内では高熱伝性を有していない。
特開平8−276537号公報
しかしながら、従来の多層熱伝導部材を有する半導体素子、レーザ素子、及びこれらのモジュール等では、熱をヒートシンクまで効率良く伝達させて冷却することができないという問題があった。これは、従来の多層熱伝導部材では、各層の膜厚が100μm程度以上と、フォノンの平均自由行程よりも大幅に大きいため、熱を効率よく多層熱伝導部材内に閉じ込めることができず、熱輸送の際に熱が拡散してしまっていたからである。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、省スペースかつ冷却効率の向上が可能な、半導体素子、半導体モジュールおよび電子機器を実現することを目的とする。
本発明の第1の態様に係る半導体素子は、半導体チップと、前記半導体チップの少なくとも1つの面に形成され、熱伝導率の高い材料からなる熱伝導層と層厚(t)が動作温度での対象とするフォノンの平均自由工程より短く、且つ、層厚(t)がmを自然数とし、対象とするフォノンの波長をλで記載した場合に、後述する式(1)を満たす厚さになっている熱共振体層と、前記異方性熱伝導部材内の熱を外部に放熱するヒートリードと、前記異方性熱伝導部材と前記ヒートリードとを熱的に接触させる接触層と、前記異方性熱伝導部材、ヒートリード及び前記接触層を覆う保護膜と、を備えることを特徴とする。
この態様によれば、異方性熱伝導部材は、面内で高い熱伝導率を有するため、半導体チップにおける局部的に突出して温度の高い部分の温度を下げ面内の温度分布を均一化させる。異方性熱伝導部材内の熱は、接触層を介してヒートリード側に伝達し、ヒートリード130を介して放熱される。これにより、半導体チップで発生した熱を効果的に放熱できる。また、異方性熱伝導部材を用いることによって異方性熱伝導部材の層に垂直方向への熱拡散を抑えることが可能となり、ヒートシンク等への熱伝達を効率的にすることができるため、冷却効率が飛躍的に改善できる。
本発明の他の態様に係る半導体素子は、端面出射型のレーザチップと、前記レーザチップの共振方向に沿った端面であって前記レーザチップを挟む2つの積層方向の端面の少なくとも一方に形成され、熱伝導率の高い材料からなる熱伝導層と層厚(t)が動作温度での対象とするフォノンの平均自由工程より短く、且つ、層厚(t)がmを自然数とし、対象とするフォノンの波長をλで記載した場合に、後述する式(1)を満たす厚さになっている熱共振体層とが交互に積層された異方性熱伝導部材と、前記異方性熱伝導部材が形成された積層方向端面に交差する端面であって前記共振方向に沿った端面上に、接触層を介して前記異方性熱伝導部材に接触するように形成されたヒートシンクと、を備えるレーザ素子として構成され、前記レーザチップが発生する熱を前記異方性熱伝導部材を介して前記ヒートシンクに伝達させて放熱することを特徴とする。
この態様によれば、レーザチップが発生した熱は、異方性熱伝導部材に伝わっていき、異方性熱伝導部材内を温度勾配に応じて流れる。その熱は、異方性熱伝導部材内を温度の低いヒートシンク側に伝達し、ヒートシンクで外部に放熱される。ここで、異方性熱伝導部材は、熱伝導率の異方性が高いため、熱は、外部に拡散せず異方性熱伝導部材内の熱伝導層内に閉じ込められたままヒートシンク側に伝達する。その結果、レーザチップを効率良く冷却できると共に、小型化できる。さらに、レーザチップ内の温度分布の偏りを減少させることが可能となる。
本発明の他の態様に係る半導体素子は、端面出射型のレーザチップと、前記レーザチップの共振方向に沿った端面であって前記レーザチップを挟む2つの積層方向の端面の少なくとも一方に形成され、熱伝導率の高い材料からなる熱伝導層と層厚(t)が動作温度での対象とするフォノンの平均自由工程より短く、且つ、層厚(t)がmを自然数とし、対象とするフォノンの波長をλで記載した場合に、後述する式(1)を満たす厚さになっている熱共振体層とが交互に積層された異方性熱伝導部材と、前記レーザチップから所定距離離れた位置に形成されたヒートシンクと、を備えるレーザ素子として構成され、前記レーザチップが発生する熱を前記異方性熱伝導部材を介して前記ヒートシンクに伝達させて放熱することを特徴とする。
本発明の他の態様に係る半導体素子は、半導体チップを有する層と、熱伝導率の高い材料からなる熱伝導層と層厚(t)が動作温度での対象とするフォノンの平均自由工程より短く、且つ、層厚(t)がmを自然数とし、対象とするフォノンの波長をλで記載した場合に、後述する式(1)を満たす厚さになっている熱共振体層とが交互に積層された異方性熱伝導部材からなる層とが交互に積層され3次元実装構造を有する3次元実装積層型半導体チップと、前記3次元実装積層型半導体チップの各層に交差する側面上に形成されたヒートシンクと、前記半導体チップの各層に接続する電極と、を備える積層型半導体素子として構成され、前記半導体チップが発生する熱を前記異方性熱伝導部材からなる層を介して前記ヒートシンクに伝達させて放熱することを特徴とする。
この態様によれば、半導体チップを有する層(半導体チップ層)で発生した熱は、周囲の異方性熱伝導部材からなる層(異方性熱伝導部材層)に伝わっていき、異方性熱伝導部材層内を温度勾配に応じて流れる。熱は、異方性熱伝導部材層内を温度の低いヒートシンク側に伝達し、ヒートシンクで外部に放熱される。ここで、異方性熱伝導部材は、熱伝導率の異方性が高いため、熱は、外部に拡散せず異方性熱伝導部材内の2次元的空間に閉じ込められたままヒートシンク側に伝達する。その結果、半導体チップ層を効率良く冷却できると共に、小型化できる。さらに、半導体チップ層内の温度分布の偏りを減少させることが可能となる。
本発明の他の態様に係る半導体素子は、出射方向を揃えて1列に配置されたレーザチップを有する層と、熱伝導率の高い材料からなる熱伝導層と層厚(t)が動作温度での対象とするフォノンの平均自由工程より短く、且つ、層厚(t)がmを自然数とし、対象とするフォノンの波長をλで記載した場合に、後述する式(1)を満たす厚さになっている熱共振体層とが交互に積層された異方性熱伝導部材からなる層とが交互に積層された積層型高出力レーザチップと、前記レーザチップの各層に交差する側面上に前記異方性熱伝導部材に接触するように形成されたヒートシンクと、前記レーザチップの各層に接続する電極と、を備える積層型高出力レーザ素子として構成され、前記レーザチップの各層が発生する熱を前記異方性熱伝導部材からなる層を介してヒートシンクに伝達させて放熱することを特徴とする。
本発明の他の態様に係る半導体素子は、前記電極が前記半導体チップのいずれか1つ以上の層を貫通する貫通電極であることを特徴とする。
この態様によれば、動作の高速化が図れる。
本発明の他の態様に係る半導体素子は、前記半導体チップと、前記異方性熱伝導部材とを金属粒子、酸化物粒子、およびハンダ粒子のいずれかからなるナノ粒子を介して接触させることを特徴とする。
この態様によれば、前記半導体チップと、前記異方性熱伝導部材との熱接触抵抗を低く抑えることができる。
本発明の他の態様に係る半導体素子は、前記レーザチップと、前記異方性熱伝導部材とを金属粒子、酸化物粒子、およびハンダ粒子のいずれかからなるナノ粒子を介して接触させることを特徴とする
この態様によれば、前記レーザチップと、前記異方性熱伝導部材との熱接触抵抗を低く抑えることができる。
本発明の第2の態様に係る半導体モジュールは、上記第1の態様に記載の半導体素子を有することを特徴とする。
本発明の他の態様に係るレーザモジュールは、上記他の態様のいずれか一つに記載のレーザチップを有する半導体素子を有し、レーザモジュールとして構成されたことを特徴とする。
この態様によれば、波長の安定性、高い発光効率等を確保することが可能となる。
本発明の他の態様に係るレーザモジュールは、上記他の態様のいずれか一つに記載の前記レーザチップを複数個並列に並べた構造を有し、レーザモジュールとして構成されたことを特徴とする。
この態様によれば、レーザチップを複数個並列に並べた構造を有するレーザモジュールにおいて、波長の安定性、高い発光効率等を確保することが可能となる。
本発明の第3の態様に係る電子機器は、上記半導体モジュールを基板に組み込んだことを特徴とする。
本発明の他の態様に係る電子機器は、自動車用制御機器であることを特徴とする。
本発明に他の態様に係る電子機器は、熱伝導率の高い材料からなる熱伝導層と層厚(t)が動作温度での対象とするフォノンの平均自由工程より短く、且つ、層厚(t)がmを自然数とし、対象とするフォノンの波長をλで記載した場合に、後述する(1)を満たす厚さになっている熱共振体層とが交互に積層された異方性熱伝導部材を備え、発熱源から前記異方性熱伝導部材を用い基板面に平行な方向に熱を移送し、発熱源から所定距離離間した位置のヒートシンクに熱を移送し放熱を行うことを特徴とする。
本発明の第1の態様に係る半導体素子は、発光ダイオードチップと、熱伝導率の高い材料からなる熱伝導層と層厚(t)が動作温度での対象とするフォノンの平均自由工程より短く、且つ、層厚(t)がmを自然数とし、対象とするフォノンの波長をλで記載した場合に、後述する式(1)を満たす厚さになっている熱共振体層とが交互に積層された異方性熱伝導部材と、基板と、を備え、前記基板上に前記異方性熱伝導部材が形成されており、前記異方性熱伝導部材の表面上に前記発光ダイオードチップが実装されていることを特徴とする。
この態様によれば、基板上に異方性熱伝導部材を形成し、この異方性熱伝導部材の表面上に発光ダイオードチップを実装することで半導体素子を作製できるので、図16に示す従来技術のような素子設計上、構造に制約がなくなる。これにより、構造が簡単で、汎用基板への高効率成膜が可能となり、製造コストを低減することができる。また、異方性熱伝導部材により発光ダイオードチップ全体の温度、特にそのピーク温度が下げられるので、発光ダイオードの長寿命化を図れる。
本発明の他の態様に係る半導体素子は、前記異方性熱伝導部材の側面と前記基板の側面のうち、少なくとも前記異方性熱伝導部材の側面に、前記発光ダイオードチップから前記異方性熱伝導部材を介して伝達した熱を吸熱して冷却または放熱する1つ以上の冷却放熱手段が設けられていることを特徴とする。
この態様によれば、異方性熱伝導部材により層に垂直方向の熱浸透率である層垂直方向熱浸透率が低く抑えられると共に、発光ダイオードチップからの熱が異方性熱伝導部材を介して冷却放熱手段に伝達され、放熱されるので、省スペースかつ冷却効率および熱電変換効率の向上が可能な半導体素子を実現できる。
本発明の第1の態様に係る半導体素子は、活性層および電流狭窄層を有する半導体レーザ素子と、熱伝導率の高い材料からなる熱伝導層と層厚(t)が動作温度での対象とするフォノンの平均自由工程より短く、且つ、層厚(t)がmを自然数とし、対象とするフォノンの波長をλで記載した場合に、後述する式(1)を満たす厚さになっている熱共振体層とが交互に積層された異方性熱伝導部材と、基板と、を備え、前記異方性熱伝導部材が前記電流狭窄層の内部、上部および下部のいずれかに形成されていることを特徴とする。
この態様によれば、電流狭窄層の内部、上部および下部のいずれかに形成された異方性熱伝導部材により半導体レーザ素子の活性層近傍の温度分布が平坦化されて、活性層近傍のピーク温度が下げられる。これにより、活性層近傍の低温化、特に活性層近傍のピーク温度の低温化を図ることができるので、半導体素子の長寿命化を図ることができる。
本発明の他の態様に係る半導体素子は、前記半導体レーザ素子の側面に冷却放熱手段が設けられていることを特徴とする。この態様によれば、異方性熱伝導部材により層に垂直方向の熱浸透率である層垂直方向熱浸透率が低く抑えられると共に、半導体レーザ素子からの熱が異方性熱伝導部材を介して冷却放熱手段に伝達されるので、省スペースかつ冷却効率および熱電変換効率の向上が可能な半導体素子を実現できる。
本発明によれば、異方性熱伝導部材を、少なくとも1つ以上積層構造を有すると共に異方性を高くして熱を効率よく閉じ込めることができるようにし、これを用いて異方性熱伝導部材の層に垂直方向への熱拡散を低減し発熱素子等からの熱を効率よく伝播させて放熱できる構成としたため、省スペースかつ冷却効率の向上が可能な、半導体素子、レーザ素子、これらのモジュールおよび電子機器を実現できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
(第1の実施の態様)
図1は、本発明の第1の実施の態様の半導体素子の構成を説明するための部分断面図である。図1(a)において、半導体素子100は、半導体チップ110の少なくとも1つの面に形成された異方性熱伝導部材120と、異方性熱伝導部材120内の熱を外部に放熱するヒートリード130と、異方性熱伝導部材120とヒートリード130とを熱的に接触させる接触層140と、異方性熱伝導部材120及びヒートリード130及び接触層140を覆う保護膜150とを備えるように構成される。この構成では、半導体チップ110との導通は、例えばリードフレーム技術を用いて行われる。
ここで、半導体チップ110とは、シリコンチップ等の半導体基板に集積回路等が形成されたものをいい、電極パッド等の所定の部分を除き、電気的な絶縁処理が施されたものをいう。ただし、絶縁処理は、半導体チップ110と異方性熱伝導部材120との間の熱接触抵抗が所定範囲内に収まるように施されているものとする。
異方性熱伝導部材120は、図1に示すように、半導体チップ110に直付けされている。図1(a)は、半導体チップ110の面上に、半導体チップ110を挟むように異方性熱伝導部材120が直に設けられる構成の一例を示す図である。また、図1(b)は、半導体チップ210の一方の面上に、異方性熱伝導部材220が直に設けられる構成の一例を示す図である。この構成では、半導体素子200がBGA(Ball Grid Array)用の回路基板等の所定の部材260上に形成され、ヒートリード230が接触層240を介して異方性熱伝導部材220に接合され、保護膜250が異方性熱伝導部材220上を覆うようになっている。BGA技術では、ボール状の電極端子が、部材260の半導体素子200がマウントされる面と反対側の面に多数取り出される。
ここで、半導体チップ110と異方性熱伝導部材120とを、ナノ粒子を介して接触させるのは、熱接触抵抗を低く抑えることができるため好ましい。以下、ナノ粒子からなる材料を主要材料として含み、形成後に主にナノ粒子から層を形成できる材料を単にナノ粒子材料という。また、半導体チップ110の一方の面上に異方性熱伝導部材120を設ける上記の構成では、発熱源側に異方性熱伝導部材120を設けるのが、放熱性を高くできるため好ましい。
図2は、本発明の第1の実施の態様の異方性熱伝導部材の断面構造の一例を模式的に示す図である。図2において、異方性熱伝導部材120は、少なくとも面内で熱伝導率の高い材料からなる複数の熱伝導層121と、各熱伝導層121を挟むように積層され層厚(t)が動作温度での対象とするフォノンの平均自由工程より短く、且つ、層厚(t)がmを自然数とし、対象とするフォノンの波長をλで記載した場合に、後述する式(1)を満たす厚さになっている熱共振体層122とを有するように構成される。ここで、熱伝導層121の層数、各熱伝導層121の層厚は、輸送しようとする熱量等に応じて決定される。
各熱共振層122は、フォノンの平均自由行程が長い材料によって構成され、層厚が対象とするフォノンの平均自由行程よりも短く、かつ、以下の条件を満たすように厚さになっている。
mλ/2.2<t<mλ/1.8 (mは自然数(1)
ここで、mは自然数であり、λは対象とするフォノンの波長である。
熱伝導層121は、例えば、Au、Ag、Cu等の熱伝導率の高い材料を用いて形成され、熱共振層122は、Si等の平均自由行程を長くできる材料を用いて形成される。熱共振層122の厚さは、Siを材料に用いる場合、例えば、数nm〜数十nmとし、動作温度でのフォノンの平均自由行程よりも短くする。
Agからなり厚さ6nmの熱伝導層121とSiからなり厚さ6nmの熱共振層122とを交互に50層ずつSi基板上に積層して得られた異方性熱伝導部材120と、同様の形状の単層のSiシートとを対象に、熱浸透率について比較した。サーモリフレクタンス法を用いて測定した結果、Si基板上に形成された異方性熱伝導部材120およびSiシートに対して、熱浸透率は、それぞれ、1100Js−0.5−2−1、35000Js−0.5−2−1となった。すなわち、異方性熱伝導部材120の熱浸透率がSiシートの熱浸透率の1/20以下の値となった。このように、異方性熱伝導部材120を用いることによって異方性熱伝導部材の層に垂直方向への熱拡散を抑えることが可能となり、ヒートシンク等への熱伝達を効率的にすることができるため、冷却効率が5倍以上も飛躍的に改善できる。
次に、ヒートリード130には、熱伝導率が高く加工しやすいAuを材料として用いることが好ましいが、熱伝導率が高く加工しやすいその他の材料を用いるのでもよい。
接触層140は、異方性熱伝導部材120とヒートリード130との間の熱接触抵抗を低く抑えることができる材料を用いて構成される。接触層140を、ナノ粒子材料を用いて形成することは、ナノ粒子が異方性熱伝導部材120とヒートリード130との間の隙間を密に埋めることができ、もって熱接触抵抗を低く抑えることができるため好ましい。また、このナノ粒子として、例えば、Au、Ag、Cu等の熱伝導率の高い物質からなるものを用いることは、熱接触抵抗を更に低く抑えることができるため好ましい。ナノ粒子材料として、例えば、Au、Ag、Cu等の金属ナノペーストを用いるのでもよい。
保護膜150は、異方性熱伝導部材120、ヒートリード130、及び接触層140を覆うように形成され、異方性熱伝導部材120とヒートリード130との接合を強化し維持する機能を有する。保護膜150としては、耐久性、耐熱性等を有するものが好ましく、例えば、耐久性、耐熱性等を有する樹脂を用いるのでもよい。
以下、本発明の第1の実施の態様の半導体素子100の作用について放熱の観点から説明する。以下では、ヒートリード130は、熱伝導率の高い基板等の上に設けられ又は接続され、相対的に低い温度になっているものとする。まず、半導体チップ110が発生した熱は、異方性熱伝導部材120に伝わっていき、異方性熱伝導部材120内を温度勾配に応じて流れる。ここで、異方性熱伝導部材120は、面内で高い熱伝導率を有するため、半導体チップ110における局部的に突出して温度の高い部分の温度を下げ面内の温度分布を均一化させる。異方性熱伝導部材120内の熱は、接触層140を介して、ヒートシンクに接続されて温度が低いヒートリード130側に伝達し、ヒートリード130を介してヒートシンクに放熱される。
携帯機器用の半導体素子、パワー素子向けの半導体素子等で用いられるパッケージでは、半導体チップの劣化を防ぐためにラミネート加工が施されており、パッケージ内の半導体素子から熱を逃がすためにヒートシンクを取り付けても有効に熱を逃がすことが難しい。そのため、以上説明したように本発明の第1の態様では、半導体チップ上に直に異方性熱伝導部材を形成し、さらに異方性熱伝導部材の端部にヒートリードを設け、ヒートリードを介してヒートシンクに放熱する構成とし、効果的に放熱できるようにした。
(第2の実施の態様)
図3は、本発明の第2の実施の態様のレーザ素子の断面構造を示す模式図である。図3において、レーザ素子300は、端面出射型のレーザチップ310のレーザチップ310を挟む2つの端面上にそれぞれ配置された異方性熱伝導部材320と、接触層340を介して異方性熱伝導部材320に接触するように形成されたヒートシンク330と、異方性熱伝導部材320とヒートシンク330とを熱的に接触させる接触層340とを備えるように構成される。図3において、レーザ光の出射方向はレーザチップ310の断面に垂直な方向である。
異方性熱伝導部材320は、端面出射型のレーザチップ310を挟む2つの端面のうちの共振方向に沿った端面上にそれぞれ配置される。本発明の第2の実施の態様の異方性熱伝導部材320は、本発明の第1の実施の態様の異方性熱伝導部材120と同様の層構成を有するため、その説明を省略する。
ヒートシンク330は、異方性熱伝導部材320が配置された端面に交差する端面上に配置される。ここで、ヒートシンク330は、ヒートスプレッダ331、ベース332、底板333、調心治具取付け用に使用するレーザ固定部材334、および外部ヒートシンク335によって構成され、レーザ素子300は、アース電位となる電極がヒートシンクに電気的に接続されているものとし、その他の電位となる電極は電気的に絶縁されているものとする。
ヒートスプレッダ331とベース332とは、レーザ固定部材334を用いて例えば溶接等によって相互に固定される。溶接の方法としては、例えばYAG溶接がある。ヒートスプレッダ331は例えばCuW等の熱膨張率が小さく熱伝導率の高い合金からなり、ベース332は例えばAlN等の熱伝導率が高く絶縁性の材料からなり、底板333および外部ヒートシンク335はCu等の熱伝導率の高い材料を用いて形成される。
接触層340は、異方性熱伝導部材320とヒートシンク330との間の熱接触抵抗を低く抑えることができる材料を用いて構成される。接触層340を、ナノ粒子材料を用いて形成することは、ナノ粒子が異方性熱伝導部材320とヒートシンク330との間の隙間を密に埋めることができ、もって熱接触抵抗を低く抑えることができるため好ましい。ナノ粒子材料は、本発明の第1の実施の態様の説明で記載したものと同様のものを用いることができる。
図4は、本発明の第2の実施の態様のレーザ素子との比較例としての、従来のレーザ素子の断面構造を示す模式図である。従来のレーザ素子400は、端面出射型のレーザチップ410が複数の部材431〜433からなるヒートシンク上に設置され、レーザチップ410側の2つの部材431、432がレーザ固定部材435によって固定される構成を有する。かかる従来の構成では、レーザ素子400が発生する熱は3次元的に拡散すると共に、一方の端面側でヒートシンクに固定されるため、温度分布の偏りが生じてしまう。
以下、本発明の第2の実施の態様のレーザ素子300の作用について放熱の観点から説明する。まず、レーザチップ310が発生した熱は、異方性熱伝導部材320に伝わっていき、異方性熱伝導部材320内を温度勾配に応じて流れる。熱は、異方性熱伝導部材320内を温度の低いヒートシンク330側に伝達し、ヒートシンク330で外部に放熱される。ここで、異方性熱伝導部材320は、熱伝導率の異方性が高いため、熱は、外部に拡散せず異方性熱伝導部材320内の熱伝導層内に閉じ込められたままヒートシンク330側に伝達する。その結果、レーザチップ310を効率良く冷却できると共に、小型化できる。さらに、レーザチップ310内の温度分布の偏りを減少させることが可能となる。
光通信における発光、光増幅等の用途に用いられるレーザモジュール(以下、単にレーザモジュールという。)では熱の発生量が多いため、波長の安定性、発光効率の低下が問題となる。本発明の第2の実施の態様のレーザ素子300では、異方性熱伝導部材320がヒートシンク330に直接接触する上記の構成を採用することによって、波長の安定性、高い発光効率等を確保することが可能となっている。このとき、異方性熱伝導部材をレーザモジュールの表面に形成することによって、レーザモジュールの発光領域に接近して熱を有効に抽出できるため、パッケージサイズを大幅に縮小できる。
なお、上記では、レーザチップ310とヒートシンク330とが接触層340を介して接触するように形成される構成について説明したが、レーザチップ310とヒートシンク330とは必ずしも接触して配置される必要はなく、ヒートシンク330をレーザチップ310から所定距離離れた位置に形成し、異方性熱伝導部材320がヒートシンク330に直接接触する構成であってもよい。また、ヒートシンク330は、片側にのみ設けられるのでもよい。
(第3の実施の態様)
図5は、本発明の第3の実施の態様の積層型半導体素子の断面構造を示す模式図である。図5において、積層型半導体素子500は、半導体チップを有する層(以下、半導体チップ層という。)510と異方性熱伝導部材からなる層(以下、異方性熱伝導部材層という。)520とが交互に積層され3次元実装構造を有する3次元実装積層型半導体と、3次元実装積層型半導体の各層510、520に交差する側面上に形成されたヒートシンク530と、各半導体チップに接続する電極540と、基板550とを備えるように構成される。
本発明の第3の実施の態様の異方性熱伝導部材は、本発明の第1の実施の態様の異方性熱伝導部材120と同様の層構成を有するものとし、その説明を省略する。また、半導体チップ層510と異方性熱伝導部材層520とは、本発明の第1の実施の態様で説明した構成と同様に熱接触抵抗が低くなるように積層されている。具体的には、Au、Ag、Cu等の熱伝導率の高い物質からなるナノ粒子を各界面に挟む等によって界面の接触を高め熱接触抵抗の低減が図られる。
ヒートシンク530は、発熱量が3次元実装によって増大しているため、ベースに複数のフィンを設けて放熱面積を広くしたものが熱をより効果的に放出でき、好ましい。また、ヒートシンク530を複数設けることは、上記の観点から更に好ましい。
電極540としては、所定の1層以上の層を貫通する貫通電極を用いることができる。このように構成することによって、動作の高速化が図れ、好ましい。この場合、BGA技術を用いて基板550上に電極端子を面実装して取り出すのは、出力端子数を増やすことができる等の観点から好ましい。ただし、電極540は、貫通電極に制限されるものではなく、リードフレーム技術を用いて構成されるのでもよい。リードフレーム技術を用いる場合、保護用の樹脂として熱伝導率が高いものを用い、保護層の厚さを可能な限り薄くするものとする。
以下、本発明の第3の実施の態様の積層型半導体素子500の作用について放熱の観点から説明する。まず、半導体チップ層510で発生した熱は、周囲の異方性熱伝導部材層520に伝わっていき、異方性熱伝導部材層520内を温度勾配に応じて流れる。熱は、異方性熱伝導部材層520内を温度の低いヒートシンク530側に伝達し、ヒートシンク530で外部に放熱される。ここで、異方性熱伝導部材520は、熱伝導率の異方性が高いため、熱は、外部に拡散せず異方性熱伝導部材内の2次元的空間に閉じ込められたままヒートシンク530側に伝達する。その結果、半導体チップ層510を効率良く冷却できると共に、小型化できる。さらに、半導体チップ層510内の温度分布の偏りを減少させることが可能となる。
所謂シリコン半導体パッケージ等においては、ロジックチップと大容量のメモリチップとを1つのパッケージ内に搭載するシステムインパッケージ化が進んでいるが、その実装方式として半導体チップ層を多層に積層する方法が用いられる。このように積層して得られる従来の多層チップおいては、内側の層内の半導体チップが発生する熱は、逃げ場がないためシリコン半導体パッケージ内部の温度を上昇させてしまっていた。その結果、内部温度の上昇の観点から半導体チップ層の積層数に大きな制限があった。本発明の第3の実施の態様の積層型半導体素子500では、上記のように半導体チップ層510と半導体チップ層510との間に異方性熱伝導部材層520を設けて積層することによって内部温度の上昇を大幅に緩和できるため、熱的な観点からの積層数の制限を大幅に緩和することが可能となっている。その結果、ロジック回路に接続するメモリ回路を大幅に増加させることが可能となる。
(第4の実施の態様)
図6は、本発明の第4の実施の態様の積層型高出力レーザ素子の断面構造を示す模式図である。図6において、積層型高出力レーザ素子600は、出射方向を揃えて1列に配置された端面出射型のレーザチップを有する層(以下、レーザチップ層)610と異方性熱伝導部材からなる層(以下、異方性熱伝導部材層)620とが交互に積層された積層型高出力レーザ素子と、積層型高出力レーザ素子の各層610、620に交差する側面上に異方性熱伝導部材層620に接触するように形成されたヒートシンク630と、各レーザチップに電流を供給するための図示しない電極とを備えるように構成される。積層型高出力レーザ素子600は、例えば、所定の平板部材640上に固定されるのでもよい。
図6において、異方性熱伝導部材層620は、端面出射型のレーザチップの共振方向に沿った端面上に配置される。本発明の第4の実施の態様の異方性熱伝導部材620は、それぞれ、本発明の第3の実施の態様の異方性熱伝導部材520と同様の層構成を有するものとし、その説明を省略する。また、レーザチップ層610と異方性熱伝導部材620とは、本発明の第3の実施の態様で説明した構成と同様に熱接触抵抗が低くなるように積層されている。レーザ光の出射方向は、図6に示すように、図6の右方向である。
ヒートシンク630は、電力消費の大きいレーザチップが積層される構成では発熱量が増大しているため、ベースに複数のフィンを設けて放熱面積を広くしたものが熱をより効果的に放出でき好ましい。また、ヒートシンク630をこのように構成することによって、積層型高出力レーザ素子600の小型化も可能となり好ましい。
以下、本発明の第4の実施の態様の積層型高出力レーザ素子600の作用について放熱の観点から説明する。まず、レーザチップ内で発生した熱は、周囲の異方性熱伝導部材層620に伝わっていき、異方性熱伝導部材層620内の温度勾配に応じて流れる。熱は、異方性熱伝導部材層620内を温度の低いヒートシンク630側に伝達し、ヒートシンク630で外部に放熱される。ここで、異方性熱伝導部材620は、熱伝導率の異方性が高いため、熱は、外部に拡散せず異方性熱伝導部材内の2次元的空間に閉じ込められたままヒートシンク630側に伝達する。その結果、積層型高出力レーザ素子600を効率良く冷却できると共に、小型化できる。さらに、積層型高出力レーザ素子600内の温度分布の偏りを減少させることが可能となる。
レーザ加工等の分野では、高出力の半導体レーザが求められ、高出力化のためにレーザチップの多層化が進められてきている。多層化を進める場合、内部に配列された半導体チップからの熱を如何に放熱するかが大きな問題であった。本発明の第4の実施の態様の積層型高出力レーザ素子600では、上記のようにレーザチップ層610とレーザチップ層610との間に異方性熱伝導部材層620を設けて積層することによって、内部に配列されたレーザチップの温度の上昇を大幅に緩和することが可能となっている。
なお、ナノ粒子材料を介してレーザチップ層610と異方性熱伝導部材層620とを接触させるのは、ナノ粒子がレーザチップ層610と異方性熱伝導部材層620との間の隙間を密に埋めることができ、もって熱接触抵抗を低く抑えることができるため好ましい。ここで、ナノ粒子としては、金属粒子、酸化物粒子、ハンダ粒子等からなるものを用いるのでもよい。
また、レーザチップは、出射方向を揃えて出射方向に直角に1列に配置される構成でも、出射方向を揃えてレーザチップを面上に積層して配列される構成でもよい。レーザチップが出射方向に直角に1列に配置される場合は、1対の異方性熱伝導部材層を用いて1列に配列されたレーザチップを挟み、隣り合うレーザチップ間に隙間を設けてこの隙間から電極をとるように構成するのでもよい。レーザチップが面上に配置される場合は、上記の1列に配列されたレーザチップからなる層と異方性熱伝導部材層とを交互に配置し、1列に配列されたレーザチップからなる層の隣り合うレーザチップ間に隙間を設けてこの隙間から電極をとるように構成するのでもよいし、面状に積層して配置されたレーザチップ間の導通を外部から異方性熱伝導部材の層をまたぐように設ける等、電極の配置は必要に応じて適宜変更することができる。
また、上記のように、レーザチップが出射方向を揃えて1列または面状に配列された構成の積層型高出力レーザ素子をレーザモジュールとして基板に組み込み、自動車用制御機器、高出力加工装置等に搭載し電子機器を構成するのでもよい。また、電子機器内のレーザチップ等の発熱体から異方性熱伝導部材を用い基板面に平行な方向に熱を移送し、発熱源から所定距離離間した位置のヒートシンクに熱を移送し放熱するように電子機器を構成するのでもよい。
なお、上記では、ヒートシンク630が1つの場合について説明したが、ヒートシンクは、例えば、積層型高出力レーザ素子の他の側面等に複数配置される構成でもよい。
(第5の実施の形態)
次に、本発明を具体化した第5の実施の形態に係る半導体素子を図7に基づいて説明する。
本実施形態に係る半導体素子は、上記第1の実施の形態で説明した異方性熱伝導部材(図2に示す異方性熱伝導部材120)を放熱に利用したハイパワーLED(発光ダイオード)素子である。
半導体素子としてのハイパワーLED素子70は、異方性熱伝導部材としての異方性熱伝導膜71と、発熱体としてのLEDチップ(発光ダイオードチップ)72と、基板73とを備える。基板73は汎用基板である。この基板73上に異方性熱伝導膜71が形成されている。この異方性熱伝導膜71の表面上にLEDチップ72が実装されている。異方性熱伝導膜71は、上記第1の実施の形態で説明した異方性熱伝導部材120(図2参照)と同様の構成を有する。ハイパワーLED素子70の両側面には、冷却放熱手段74が接触層75をそれぞれ介して配置されており、異方性熱伝導膜71の露出した両端面が接触層75をそれぞれ介してペルチェ素子74と熱的に良好に接触するようになっている。冷却放熱手段74としては、例えばペルチェ素子が用いられる。
ここで、本実施形態に係る半導体素子70との比較例として、2つの従来技術を図10および図11に基づいて説明する
図10は、複合構造により発熱体の放熱をする従来のハイパワーLED素子を示している。このハイパワーLED素子は、金属製の基板である金属ベース76と、中央に開口部を有するように金属ベース76の表面に形成された樹脂層77と、樹脂層77の開口部で露出した金属ベース76の表面および樹脂層77の一部の表面上に、V字形状の断面を有するように形成されたAlNパッケージ78と、このAlNパッケージ78中央の平坦面上に実装されたLEDチップ79とを備えている。この従来技術では、素子設計上、構造に制約がある。
また、図11は、高熱発熱パッケージ構造により発熱体の放熱をする従来のハイパワーLED素子を示している。このハイパワーLED素子は、AlN製のAlN基板80と、AlN基板80中央の表面上に実装されたLEDチップ81と、LEDチップ81の周囲を囲むようにAlN基板80の表面上に形成されたAlNパッケージ82とを備えている。この従来技術では、基板自体がAlN製であり、部品コストが高くなる。
以上の構成を有する第5の実施の形態によれば、以下の作用効果を奏する。
○基板73上に異方性熱伝導膜71を形成し、この異方性熱伝導膜71の表面上にLEDチップ72を実装することでハイパワーLED素子70を作製できるので、図10に示す上記従来技術のような素子設計上、構造に制約がなくなる。これと共に、基板73は汎用基板で良いので、部品コストを低減できる。これにより、構造が簡単で、汎用基板への高効率成膜が可能となり、製造コストを低減することができる。
○異方性熱伝導膜71によりLEDチップ72全体の温度分布が平坦化されて、LEDチップ72のピーク温度が下げられるので、ハイパワーLED素子70の長寿命化を図ることができる。
○異方性熱伝導膜71の露出した両端面が接触層75をそれぞれ介してペルチェ素子74と熱的に良好に接触するようになっている。このため、異方性熱伝導膜71により層に垂直方向の熱浸透率である層垂直方向熱浸透率が低く抑えられると共に、LEDチップ72からの熱が異方性熱伝導膜71を介してペルチェ素子74に伝達され、放熱されるので、省スペースかつ冷却効率および熱電変換効率の向上が可能なハイパワーLED素子を実現できる。
(第6の実施の形態)
次に、本発明を具体化した第6の実施の形態に係る半導体素子を図8および図9に基づいて説明する。
本実施形態に係る半導体素子は、上記第1の実施の形態で説明した異方性冷却素子の異方性熱伝導部材を放熱に利用した半導体レーザ素子である。図8はこの半導体レーザ素子の概略構成を示す斜視図で、図9はその詳細な構造を一部破断して示した斜視図である。なお、図8と図9は同じ構成の半導体素子を示しているが、図8は異方性熱伝導部材としての異方性熱伝導膜を電流狭窄層の内部に形成した例を示してあり、図9は異方性熱伝導膜を電流狭窄層の下部に形成した例を示してある。
半導体素子としての半導体レーザ素子90は、図8に示すように、多重量子井戸(MQW)層からなる活性層91と電流狭窄層92とを有し、異方性熱伝導部材としての異方性熱伝導膜93が電流狭窄層92の内部に形成されている。
また、半導体レーザ素子90は、図8および図9に示すように、基板103と、基板103の裏面側に形成された下部電極94と、基板103の表面側に順に形成されたn型下部クラッド層95、活性層91、p型上部クラッド層96、p型コンタクト層97および上部電極98と、を備える。電流狭窄層92は、n型下部クラッド層95に隣接するp型層92と、p型上部クラッド層96に隣接するn型層92とを有する。符号「99」はトンネル接合である。
本実施形態では、異方性熱伝導膜93は、電流狭窄層92の内部で、p型層92とn型層92との間に形成されている。この異方性熱伝導膜93は、以下の製造方法で形成する。
まず、電流狭窄のためのp型層92を形成後、異方性熱伝導膜93を形成し、その後、n型層92を形成する。
また、図8において、符号「160」は半導体レーザ素子90の光出射側端面に形成された反射防止膜(AR膜)或いは非反射膜であり、符号「161」はその光反射側端面に形成された高反射膜(HR膜)である。なお、図8において、反射防止膜160の奥は本来見えないが、反射防止膜160を透視的に示して半導体レーザ素子90の光出射側端面の断面構造が見えるようにしてある。そして、半導体レーザ素子90の両側面には、図7に示すハイパワーLED素子70と同様に、冷却放熱手段が接触層をそれぞれ介して配置されており、異方性熱伝導膜93の露出した両端面が接触層をそれぞれ介してペルチェ素子等の冷却放熱手段と熱的に良好に接触するようになっている。
このような構成を有する半導体レーザ素子90では、下部電極(陰極)94と上部電極(陽極)98間に電流を注入すると、上部電極98から注入された電流は、左右の電流狭窄層92により電流流路を制限されて横方向に流れた後、トンネル接合99を通過して流れ、正孔となって活性層91に至る。こうして活性層91に注入された正孔は、下部電極94から注入される電子と再結合されて発光する。この発光した光が光出射側端面の反射防止膜160と光反射側端面の高反射膜161間を往復することで増幅されてレーザ発振に至り、反射防止膜160を通過してレーザ光として外部へ出射される。
以上の構成を有する第6の実施の形態によれば、以下の作用効果を奏する。
○電流狭窄層92内部に形成された異方性熱伝導膜93により半導体レーザ素子90の活性層91近傍の温度分布が平坦化されて、活性層91近傍のピーク温度が下げられる。これにより、活性層91近傍の低温化、特に活性層91近傍のピーク温度の低温化を図ることができるので、半導体レーザ素子90の長寿命化を図ることができる。
○半導体レーザ素子90の両側面には、冷却放熱手段が接触層をそれぞれ介して配置され、異方性熱伝導膜93の露出した両端面が接触層をそれぞれ介してペルチェ素子等の冷却放熱手段と熱的に良好に接触するようになっている。これにより、異方性熱伝導膜93により層に垂直方向の熱浸透率である層垂直方向熱浸透率が低く抑えられると共に、半導体レーザ素子90からの熱が異方性熱伝導膜93を介して冷却放熱手段に伝達されるので、省スペースかつ冷却効率および熱電変換効率の向上が可能な半導体レーザ素子90を実現できる。
なお、この発明は以下のように変更して具体化することもできる。
・図8に示す上記第6の実施の形態では、異方性熱伝導膜93を、電流狭窄層92の内部で、p型層92とn型層92との間に形成した例について説明したが、異方性熱伝導膜93を電流狭窄層92のp型層92の内部、或いは、n型層92の内部に形成しても良い。
・また、異方性熱伝導膜93を図9に示すように電流狭窄層92の下部に形成してもよい。この異方性熱伝導膜93は、次の製造方法で形成する。メサストラップを形成後、周辺部分に異方性熱伝導膜93を形成し、その上層に電流狭窄のための電流狭窄層92を構成するp型層92と、n型層92を順次形成する。
・また、異方性熱伝導膜93を電流狭窄層92の上部に形成してもよい。この異方性熱伝導膜93は、次の製造方法で形成する。電流狭窄のためのp型層92、n型層92を形成後、異方性熱伝導膜93を形成する。
・このように、本発明は、異方性熱伝導膜93が活性層91の近傍に配置される構成、つまり、異方性冷却素子の異方性熱伝導部材としての異方性熱伝導膜93が電流狭窄層92の内部、上部および下部のいずれかに形成されている半導体素子に広く適用可能である。
本発明に係る異方性熱伝導部材を有する半導体素子、レーザ素子、これらのモジュールおよび電子機器は、冷却効率の向上および省スペース化が可能という効果を有し、かかる効果が有効な半導体素子、レーザ素子、これらのモジュールおよび電子機器等として有用である。
本発明の第1の実施の態様の半導体素子の構成を説明するための部分断面図。 本発明の第1の実施の態様の異方性熱伝導部材の断面構造の一例を模式的に示す図。 本発明の第2の実施の態様のレーザ素子の断面構造を示す模式図。 本発明の第2の実施の態様のレーザ素子との比較例としての、従来のレーザ素子の断面構造を示す模式図。 本発明の第3の実施の態様の積層型半導体素子の断面構造を示す模式図。 本発明の第4の実施の態様の積層型高出力レーザ素子の断面構造を示す模式図。 本発明の第5の実施の態様に係るハイパワーLED素子の概略構成を示す断面図。 本発明の第6の実施の態様に係る半導体レーザ素子の概略構成を示す斜視図。 同半導体レーザ素子の詳細な構造を一部破断して示した斜視図。 発熱体の放熱をする従来のハイパワーLED素子の概略構成を示す断面図。 従来のハイパワーLED素子の概略構成を示す断面図。
符号の説明
70 ハイパワーLED素子
71 異方性熱伝導膜
72 LEDチップ
73 基板
90 半導体レーザ素子
91 活性層
92 電流狭窄層
93 異方性熱伝導膜
100、200 半導体素子
110、210 半導体チップ
120、220、320 異方性熱伝導部材
121 熱伝導層
122 熱共振層
130、230 ヒートリード
140、240、340 接触層
150、250 保護膜
260 回路基板等の部材
300、400 レーザ素子
310、410 レーザチップ
330、530、630 ヒートシンク
331 ヒートスプレッダ
332 ベース
333、434 底板
334、435 レーザ固定部材
335 外部ヒートシンク
431〜433 ヒートシンク用部材
500 積層型半導体素子
510 半導体チップ層
520、620 異方性熱伝導部材層
540 電極
550 基板
600 積層型高出力レーザ素子
610 レーザチップ層
640 平板部材

Claims (18)

  1. 半導体チップと、前記半導体チップの少なくとも1つの面に形成され、熱伝導率の高い材料からなる熱伝導層と層厚(t)が動作温度での対象とするフォノンの平均自由工程より短く、且つ、層厚(t)がmを自然数とし、対象とするフォノンの波長をλで記載した場合に、以下の式(1)を満たす厚さになっている熱共振体層とが交互に積層された異方性熱伝導部材と、前記異方性熱伝導部材内の熱を外部に放熱するヒートリードと、前記異方性熱伝導部材と前記ヒートリードとを熱的に接触させる接触層と、前記異方性熱伝導部材、ヒートリード及び前記接触層を覆う保護膜と、を備えることを特徴とする半導体素子。
    mλ/2.2<t<mλ/1.8 (mは自然数) (1)
  2. 端面出射型のレーザチップと、前記レーザチップの共振方向に沿った端面であって前記レーザチップを挟む2つの積層方向の端面の少なくとも一方に形成され、熱伝導率の高い材料からなる熱伝導層と層厚(t)が動作温度での対象とするフォノンの平均自由工程より短く、且つ、層厚(t)がmを自然数とし、対象とするフォノンの波長をλで記載した場合に、以下の式(1)を満たす厚さになっている熱共振体層とが交互に積層された異方性熱伝導部材と、前記異方性熱伝導部材が形成された積層方向端面に交差する端面であって前記共振方向に沿った端面上に、接触層を介して前記異方性熱伝導部材に接触するように形成されたヒートシンクと、を備えるレーザ素子として構成され、前記レーザチップが発生する熱を前記異方性熱伝導部材を介して前記ヒートシンクに伝達させて放熱することを特徴とする半導体素子。
    mλ/2.2<t<mλ/1.8 (mは自然数)(1)
  3. 端面出射型のレーザチップと、前記レーザチップの共振方向に沿った端面であって前記レーザチップを挟む2つの積層方向の端面の少なくとも一方に形成され、熱伝導率の高い材料からなる熱伝導層と層厚(t)が動作温度での対象とするフォノンの平均自由工程より短く、且つ、層厚(t)がmを自然数とし、対象とするフォノンの波長をλで記載した場合に、以下の式(1)を満たす厚さになっている熱共振体層とが交互に積層された異方性熱伝導部材と、前記レーザチップから所定距離離れた位置に形成されたヒートシンクと、を備えるレーザ素子として構成され、前記レーザチップが発生する熱を前記異方性熱伝導部材を介して前記ヒートシンクに伝達させて放熱することを特徴とする半導体素子。
    mλ/2.2<t<mλ/1.8 (mは自然数) (1)
  4. 半導体チップを有する層と、熱伝導率の高い材料からなる熱伝導層と層厚(t)が動作温度での対象とするフォノンの平均自由工程より短く、且つ、層厚(t)がmを自然数とし、対象とするフォノンの波長をλで記載した場合に、以下の式(1)を満たす厚さになっている熱共振体層とが交互に積層された異方性熱伝導部材からなる層とが交互に積層され3次元実装構造を有する3次元実装積層型半導体チップと、
    前記3次元実装積層型半導体チップの各層に交差する側面上に形成されたヒートシンクと、
    前記半導体チップの各層に接続する電極と、
    を備える積層型半導体素子として構成され、前記半導体チップが発生する熱を前記異方性熱伝導部材からなる層を介して前記ヒートシンクに伝達させて放熱することを特徴とする半導体素子。
    mλ/2.2<t<mλ/1.8 (mは自然数)(1)
  5. 出射方向を揃えて1列に配置されたレーザチップを有する層と、熱伝導率の高い材料からなる熱伝導層と層厚(t)が動作温度での対象とするフォノンの平均自由工程より短く、且つ、層厚(t)がmを自然数とし、対象とするフォノンの波長をλで記載した場合に、以下の式(1)を満たす厚さになっている熱共振体層とが交互に積層された異方性熱伝導部材からなる層とが交互に積層された積層型高出力レーザチップと、
    前記レーザチップの各層に交差する側面上に前記異方性熱伝導部材に接触するように形成されたヒートシンクと、
    前記レーザチップの各層に接続する電極と、
    を備える積層型高出力レーザ素子として構成され、前記レーザチップの各層が発生する熱を前記異方性熱伝導部材からなる層を介してヒートシンクに伝達させて放熱することを特徴とする半導体素子。
    mλ/2.2<t<mλ/1.8 (mは自然数)(1)
  6. 前記電極が前記半導体チップのいずれか1つ以上の層を貫通する貫通電極であることを特徴とする請求項4に記載の半導体素子。
  7. 請求項1、4に記載の前記半導体チップと、前記異方性熱伝導部材とを金属粒子、酸化物粒子、およびハンダ粒子のいずれかからなるナノ粒子を介して接触させることを特徴とする半導体素子。
  8. 請求項2、3、5のいずれか一つに記載の前記レーザチップと、前記異方性熱伝導部材とを金属粒子、酸化物粒子、およびハンダ粒子のいずれかからなるナノ粒子を介して接触させることを特徴とする半導体素子。
  9. 請求項1、4に記載の半導体チップを有する半導体素子から構成されたことを特徴とする半導体モジュール。
  10. 請求項2、3、5のいずれか一つに記載のレーザチップを有する半導体素子から構成されたことを特徴とするレーザモジュール。
  11. 請求項10に記載のレーザチップを有する半導体素子を複数個並列に並べた構造を有し、レーザモジュールとして構成されたことを特徴とするレーザモジュール。
  12. 請求項9に記載の半導体モジュールを基板に組み込んだことを特徴とする電子機器。
  13. 請求項12に記載の電子機器が自動車用制御機器であることを特徴とする電子機器。
  14. 熱伝導率の高い材料からなる熱伝導層と層厚(t)が動作温度での対象とするフォノンの平均自由工程より短く、且つ、層厚(t)がmを自然数とし、対象とするフォノンの波長をλで記載した場合に、以下の式(1)を満たす厚さになっている熱共振体層とが交互に積層された異方性熱伝導部材を備え、発熱源から前記異方性熱伝導部材を用い基板面に平行な方向に熱を移送し、発熱源から所定距離離間した位置のヒートシンクに熱を移送し放熱を行うことを特徴とする電子機器。
    mλ/2.2<t<mλ/1.8 (mは自然数) (1)
  15. 発光ダイオードチップと、熱伝導率の高い材料からなる熱伝導層と層厚(t)が動作温度での対象とするフォノンの平均自由工程より短く、且つ、層厚(t)がmを自然数とし、対象とするフォノンの波長をλで記載した場合に、以下の式(1)を満たす厚さになっている熱共振体層とが交互に積層された異方性熱伝導部材と、基板と、を備え、
    前記基板上に前記異方性熱伝導部材が形成されており、前記異方性熱伝導部材の表面上に前記発光ダイオードチップが実装されていることを特徴とする半導体素子。
    mλ/2.2<t<mλ/1.8 (mは自然数) (1)
  16. 前記異方性熱伝導部材の側面と前記基板の側面のうち、少なくとも前記異方性熱伝導部材の側面に、前記発光ダイオードチップから前記異方性熱伝導部材を介して伝達した熱を吸熱して冷却または放熱する1つ以上の冷却放熱手段が設けられていることを特徴とする請求項15に記載の半導体素子。
  17. 活性層および電流狭窄層を有する半導体レーザ素子と、熱伝導率の高い材料からなる熱伝導層と層厚(t)が対象とするフォノンの平均自由工程より短く、且つ、層厚(t)がmを自然数とし、対動作温度での象とするフォノンの波長をλで記載した場合に、以下の式(1)を満たす厚さになっている熱共振体層とが交互に積層された異方性熱伝導部材と、基板と、を備え、前記異方性熱伝導部材が前記電流狭窄層の内部、上部および下部のいずれかに形成されていることを特徴とする半導体素子。
    mλ/2.2<t<mλ/1.8 (mは自然数)(1)
  18. 前記半導体レーザ素子の側面に冷却放熱手段が設けられていることを特徴とする請求項17に記載の半導体素子。
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