JP4926150B2 - 薄膜太陽電池の製造方法および薄膜太陽電池の製造装置 - Google Patents

薄膜太陽電池の製造方法および薄膜太陽電池の製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、薄膜太陽電池の製造方法および薄膜太陽電池の製造装置に関するものであり、特に、セル分離用の分離溝の側壁面におけるサイドリークを防止してモジュール変換効率を向上させた薄膜太陽電池の製造方法および薄膜太陽電池の製造装置に関するものである。
タンデム型薄膜太陽電池においては、複数のセルをガラス基板片面にタンデム積層して光利用効率の改善、効率向上を図っている。すなわち、タンデム型薄膜太陽電池は、ガラス基板上に、透明電極層と、PIN構成の非晶質シリコン薄膜からなる第1発電層と、中間層と、PIN構成の結晶質シリコン薄膜からなる第2発電層と、裏面反射電極層とを積層した構造を有する。そして、第1発電層、中間層および第2発電層を貫通する接続溝に裏面反射電極材料が埋め込まれることによって、隣り合う2つのセルの一方の裏面反射電極と他方の透明電極層とが電気的に接続している。
このようなタンデム型薄膜太陽電池のセルは、例えばPCVD装置(Plasma Chemical vapor deposition)によって薄膜層を形成する薄膜形成工程と、この薄膜層をパターニングするパターニング工程と、が繰り返されて形成される。また、薄膜太陽電池セル形成におけるパターニングには、コストおよび製造スループットの観点からレーザスクライブが一般的に用いられている。
しかし、レーザスクライブで接続溝を形成した場合、タンデム型薄膜太陽電池では第1発電層のうちの低抵抗層であるp層や透明電極膜からなる低抵抗の中間層、およびレーザによる溶融・結晶化で低抵抗化した発電層が、レーザスクライブの際に接続溝の側壁面に付着して低抵抗層が形成される。そして、この低抵抗層が裏面反射電極膜と接触することにより発電層から電流リーク(サイドリーク)が発生し、モジュール変換効率が低下する原因となっている。
このような電流リークを防止する方法として、例えば特許文献1では、第1発電層、中間層および第2発電層を貫通する接続溝以外に第1発電層および中間層を同時に分離した溝を形成し、接続溝を埋め込む裏面反射電極層を介して中間層と裏面反射電極層との間にサイドリーク電流が流れるのを防ぐ方法が提案されている。
また、例えば特許文献2では、酸素または窒素もしくは炭素を含む雰囲気中でのレーザ光または電子線の照射、ワイヤ放電の生成、酸素または窒素もしくは炭素イオンを含むイオン照射、酸化作用のある薬液によるウェットエッチングにより接続溝を形成する、などの方法により接続溝側壁面の変質層(低抵抗層)を酸化し、高抵抗化してサイドリーク電流が流れないようにする方法が提案されている。
特開2002−261308号公報(第2図) 特開2005−93939号公報(第1図)
しかしながら、上記特許文献1の構造は、低抵抗層であるp層、透明導電膜からなる低抵抗層の中間層に起因したサイドリーク電流低減には有効であるが、隣り合うセル間で裏面反射電極層同士をおよび中間反射層同士を電気的に絶縁するための分離溝の側壁面に付着した、溶融・結晶化により低抵抗化した発電層からなる低抵抗層起因のサイドリーク電流は低減することができない。また、レーザスクライブ工程が増加するため、製造スループットが低下する、という問題がある。
また、上記特許文献2の技術によれば、接続溝の側壁面に生成した低抵抗層をレーザ光や電子線の照射等の酸化処理を行うことにより、低抵抗層を高抵抗化してサイドリーク電流を防止している。しかしながら、これらの酸化処理は、個々の接続溝に対してそれぞれ実施する必要があり、製造スループットを低下させる、という問題がある。また、酸化効果のあるウェットエッチングによる接続溝の形成では一度の処理で全接続溝の側壁面を高抵抗化できるが、薄膜太陽電池は1平方メートル級の大型基板にセルを形成するため、接続溝の幅、接続溝の深さなどを均一に形成するのは困難である。また、各発電層を形成する膜のエッチングレートが異なるため接続溝の側壁面に凹凸が発生し、この凹凸が裏面反射電極層の段切れによる電気的な接続不良の原因になる、という問題がある。さらにこの酸化処理は、裏面反射電極層である第2電極の形成前に設けられた第1の接続溝の側壁面に対して施すものであり、その後の裏面反射電極層の形成後に設けられる第2の接続溝の側壁面に付着した低抵抗層に起因するリーク電流には効力がない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、製造スループットの低下や裏面反射電極の接続不良を引き起こすことなく分離溝の側壁面におけるサイドリークの発生を防止して、高いモジュール変換効率が得られる薄膜太陽電池の製造方法および薄膜太陽電池の製造装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる薄膜太陽電池の製造方法は、隣接する薄膜太陽電池セル間が電気的に直列接続するように、透光性絶縁基板上に、第1電極層と、第1導電型半導体層と第2導電型半導体層と第3導電型半導体層とが順次積層された発電層と、第2電極層と、をこの順で形成する第1工程と、前記第2電極層の表面から前記第1電極層まで達する分離溝をレーザスクライブにより形成してパターニングすることにより複数の薄膜太陽電池セルにセル分離する第2工程と、前記セル分離した透光性絶縁基板を酸化処理液に浸漬し、隣接する前記薄膜太陽電池セル間の前記第2電極層を電気的に並列接続した状態で、前記透光性絶縁基板側から前記薄膜太陽電池セルに光照射することにより前記薄膜太陽電池セルで発電させながら、前記分離溝の側壁面を光酸化反応により酸化させて前記第2導電型半導体層よりも大きな電気抵抗値を有する高抵抗層を前記分離溝の側壁面に形成する第3工程と、を含むことを特徴とする。
この発明によれば、製造スループットの低下や電気的な接続不良を引き起こすことなく分離溝の側壁面に高抵抗槽を形成してサイドリーク電流を防止することにより、高いモジュール変換効率を有する高品質の薄膜太陽電池が得られる、という効果を奏する。
以下に、本発明にかかる薄膜太陽電池の製造方法および薄膜太陽電池の製造装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。
実施の形態1.
図1−1は、本発明の実施の形態1にかかるタンデム型薄膜太陽電池である薄膜太陽電池モジュール(以下、モジュールと呼ぶ)1の概略構成を示す平面図である。図1−2は、モジュール1の構成を模式的に説明するための斜視図である。図1−3は、モジュール1の断面構造を説明するための図であり、図1−1の線分A−A’における要部断断面図である。
図1−2、図1−3に示すように、実施の形態1にかかるモジュール1は、透光性絶縁基板2上に形成された短冊状(矩形状)の太陽電池セル(以下、セルと呼ぶ)Cを複数備え、これらのセルCが電気的に直列に接続された構造を有する。セルCは、図1−3に示すように透光性絶縁基板2、透光性絶縁基板2上に形成され第1の電極層となる透明電極層3、透明電極層3上に形成される第1発電層7、第1発電層7上に形成される中間層8、中間層8上に形成される第2発電層12、第2発電層12上に形成され第2の電極層となる裏面反射電極層13を備える。
透光性絶縁基板2上に形成された透明電極層3には、透光性絶縁基板2の短手方向と略平行な方向に延在するとともに透光性絶縁基板2に達するストライプ状の第1の溝D1が形成されている。この第1の溝D1の部分に第1発電層7が埋め込まれることで、透明電極層3が隣接するセルCに跨るようにセル毎に分離されて形成されている。
また、透明電極層3上に形成された第1発電層7、中間層8および第2発電層12には、第1の溝D1と異なる箇所において透光性絶縁基板2の短手方向と略平行な方向に延在するとともに透明電極層3に達するストライプ状の第2の溝(接続溝)D2が形成されている。この第2の溝(接続溝)D2の部分に裏面反射電極層13が埋め込まれることで、裏面反射電極層13が透明電極層3に接続される。そして、該透明電極層3が隣接するセルCに跨っているため、隣り合う2つのセルの一方の裏面反射電極層13と他方の透明電極層3とが電気的に接続されている。
また、裏面反射電極層13、第2発電層12および第1発電層7には、第1の溝D1および第2の溝(接続溝)D2とは異なる箇所で、透明電極層3に達するストライプ状の第3の溝(分離溝)D3が形成されて、各セルCが分離されている。このように、セルCの透明電極層3が、隣接するセルCの裏面反射電極層13と接続することによって、隣接するセルCが電気的に直列接続している。
透明電極層3は、例えばアルミニウム(Al)をドーパントとして含む酸化亜鉛(ZnO)膜により構成される。また、透明電極層3は、第1発電層7側の表面に凹凸形状が形成された表面テクスチャ構造を有する。このテクスチャ構造は、入射した太陽光を散乱させ、第1発電層7および第2発電層12での光利用効率を高める機能を有する。
なお、本実施の形態では透明電極層3としてAlドーパントしたZnO膜を用いるが、透明電極層3はこれに限定されることなく、ドーパントとしてアルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、ホウ素(B)、イットリウム(Y)、シリコン(Si)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)から選択した少なくとも1種類以上の元素を用いたZnO膜またはこれらを積層して形成した透明導電膜であってもよく、光透過性を有している透明導電膜であればよい。また、ZnO膜以外に、酸化インジウム(In)、酸化スズ(SnO)の何れかを主成分とする材料からなる膜を使用しても良い。
第1発電層7と第2発電層12は、PIN接合を有し、入射する光により発電を行う薄膜半導体層が1層以上積層されて構成される。第1発電層7は、非晶質シリコン系薄膜からなる光電変換層であり、図1−3に示すように透明電極層3側から第1導電型半導体層であるP型非晶質半導体層4、第2導電型半導体層であるI型非晶質半導体層5、第3導電型半導体層であるN型非晶質半導体層6を備えている。このような第1発電層7としては、例えば透明電極層3側からP型のアモルファス炭化シリコン膜(a−SiC膜)、I型のアモルファスシリコン膜(a−Si膜)、N型のアモルファスシリコン膜(a−Si膜)が積層された積層膜が挙げられる。
第2発電層12は、微結晶シリコン系薄膜光電変換層であり、図1−3に示すように第1発電層7側から第1導電型半導体層であるP型結晶質半導体層9、第2導電型半導体層であるI型結晶質半導体層10、第3導電型半導体層であるN型結晶質半導体層11を備えている。このような第2発電層12としては、例えば第1発電層7側からP型の微結晶シリコン膜(μc−Si膜)、I型の微結晶シリコン膜(μc−Si膜)、N型の微結晶シリコン膜(μc−Si膜)が積層された積層膜が挙げられる。
中間層8は、第1発電層7と第2発電層12との間に配置された透明導電膜からなる低抵抗層である。中間層8は、光透過性および光反射性の双方の特性を有し、かつ導電性を有する膜により構成される。中間層8はI型非晶質半導体層5に入射した光を反射させることができるため、I型非晶質半導体層5の実効膜厚を増大させる効果があり、第1発電層7と第2発電層12との出力電流密度を調節し、モジュール特性を向上させることができる。このような中間層としては、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化スズ(SnO)、一酸化ケイ素(SiO)等の膜を用いることができる。
裏面反射電極層13は、第1発電層7および第2発電層12と異なる形状・位置でパターニングされたアルミニウム(Al)膜により構成されている。なお、本実施の形態では裏面反射電極層13としてアルミニウム(Al)膜を形成するが、裏面反射電極層13はこれに限定されるものではなく、金属電極として高反射率を有する銀(Ag)を用いてもよく、またこれらを積層して形成してもよい。また、シリコンへの金属拡散を防止するために酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化スズ(SnO)等の透明導電膜を形成してもよい。
また、第3の溝(分離溝)D3の側壁面には、高抵抗層14が形成されている。この高抵抗層14は、第3の溝(分離溝)D3の形成時に低抵抗層であるP型結晶質半導体層9、透明導電膜からなる低抵抗層である中間層8や、レーザにより溶融・結晶化して低抵抗化したI型非晶質半導体層5やI型結晶質半導体層10が第3の溝(分離溝)D3の側壁面に付着して形成された低抵抗層が酸化されて、高抵抗化された層である。
第3の溝(分離溝)D3の側壁面に低抵抗層が形成され、この低抵抗層が裏面反射電極層13と接触すると、発電層から裏面反射電極層13への電流リーク(サイドリーク)が生じ、モジュール変換効率が低下する原因となる。しかしながら、このモジュール1では、第3の溝(分離溝)D3の側壁面に高抵抗層14が形成されているため、サイドリーク電流が流れなくなり、モジュール変換効率の低下を防止することができる。
ここで、このような実施の形態1にかかるモジュール1の動作の概略について説明する。透光性絶縁基板2の裏面(セルCが形成されていない方の面)から太陽光が入射すると、第1発電層7および第2発電層12で自由キャリアが生成され、電流が発生する。各セルCで発生した電流は、透明電極層3と裏面反射電極層13とを介して隣接するセルCに流れ込み、モジュール1全体の発電電流を生成する。
以上のように構成された実施の形態1にかかるタンデム型薄膜太陽電池によれば、第3の溝(分離溝)D3の側壁面に高抵抗層14を備えるため、発電層から裏面反射電極層13への電流リーク(サイドリーク)が防止され、発電層から裏面反射電極層13へサイドリーク電流が流れることがない。したがって、実施の形態1にかかるタンデム型薄膜太陽電池によれば、第3の溝(分離溝)D3の側壁面におけるサイドリークに起因したモジュール変換効率の低下が防止され、高いモジュール変換効率が得られる高品質のタンデム型薄膜太陽電池が実現されている。
つぎに、上記のように構成された実施の形態1にかかるモジュール1の製造方法について説明する。図2−1〜図2−7は、実施の形態1にかかるモジュール1の製造工程を説明するための断面図であり、図1−3に対応する断面図である。
はじめに透光性絶縁基板2を準備する。透光性絶縁基板2としては、例えば平板状のガラス基板を用いる(以下ガラス基板2と記載)。本実施の形態では、ガラス基板2として無アルカリガラス基板を用いた場合について説明する。また、ガラス基板2として安価な青板ガラス基板を用いてもよいが、この場合には基板からのアルカリ成分の拡散を防止するためにプラズマ化学気相成長(PCVD)法によりアンダーコート層としてSiO膜を100nm程度の膜厚で形成するのがよい。
次に、ガラス基板2の一面側に、第1の電極層となる透明電極層3を形成する(図2−1)。透明電極層3としては、例えばアルミニウム(Al)をドーパントとして含む酸化亜鉛(ZnO)膜をDCスパッタリング法で堆積形成する。
なお、本実施の形態では透明電極層3としてAlドーパントしたZnO膜を用いるが、透明電極層3はこれに限定されることなく、ドーパントとしてアルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、ホウ素(B)、イットリウム(Y)、シリコン(Si)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)から選択した少なくとも1種類以上の元素を用いたZnO膜またはこれらを積層して形成した透明導電膜であってもよく、光透過性を有している透明導電膜であればよい。また、ZnO膜以外に、酸化インジウム(In)、酸化スズ(SnO)の何れかを主成分とする材料からなる膜を使用しても良い。
また、上記においてはDCスパッタリング法により透明電極層3を形成する場合について説明したが、透明電極層3の形成方法はこれに限定されるものではなく、真空蒸着法、イオンプレーティング法などの物理的方法や、スプレー法、ディップ法、CVD法などの化学的方法を用いても良い。
次に、透明電極層3の一部を透光性絶縁基板2の短手方向と略平行な方向のストライプ状に切断・除去して、透明電極層3を短冊状にパターニングし、複数の透明電極層3に分離する(図2−2)。透明電極層3のパターニングは、レーザスクライブ法により、透光性絶縁基板2の短手方向と略平行な方向に延在して透光性絶縁基板2に達するストライプ状の第1の溝D1を形成することで行う。なお、このようにガラス基板2上に基板面内で互いに分離された複数の透明電極層3を得るには、写真製版などで形成したレジストマスクを用いてエッチングする方法や、メタルマスクを用いた蒸着法などの方法でも可能である。
次に、第1の溝D1を含む透明電極層3上に第1発電層7をプラズマCVD法により形成する。本実施の形態では、第1発電層7として、透明電極層3側からP型のアモルファス炭化シリコン膜(a−SiC膜)4、I型のアモルファスシリコン膜(a−Si膜)5、N型のアモルファスシリコン膜(a−Si膜)6を順次形成する(図2−3)。
次に、第1発電層7上に、中間層8として酸化亜鉛(ZnO)膜を形成する(図2−3)。続いて、中間層8に第2発電層12をPCVD法により形成する(図2−3)。本実施の形態では、第2発電層12として、第1発電層7側からP型の微結晶シリコン膜(μc−Si膜)9、I型の微結晶シリコン膜(μc−Si膜)10、N型の微結晶シリコン膜(μc−Si膜)11を順次形成する。
そして、このようにして積層形成された第2発電層12、中間層8および第1発電層7に、透明電極層3と同様にレーザスクライブによってパターニングを施す(図2−4)。すなわち、第2発電層12、中間層8および第1発電層7の一部を透光性絶縁基板2の短手方向と略平行な方向のストライプ状に切断・除去して、第2発電層12、中間層8および第1発電層7を短冊状にパターニングし、分離する。第2発電層12、中間層8および第1発電層7のパターニングは、レーザスクライブ法により、第1の溝D1と異なる箇所に、透光性絶縁基板2の短手方向と略平行な方向に延在して透明電極層3に達するストライプ状の第2の溝(接続溝)D2を形成することで行う。第2の溝(接続溝)D2の形成後、第2の溝(接続溝)D2内に付着している飛散物を高圧水洗浄、メガソニック洗浄、あるいはブラシ洗浄により除去する。
次に、第2発電層12上および第2の溝(接続溝)D2内に第2の電極層となる裏面反射電極層13をスパッタリング法により形成する(図2−5)。裏面反射電極層13としては、例えばアルミニウム(Al)膜をスパッタリング法で堆積形成する。本実施の形態では裏面反射電極層13としてアルミニウム(Al)膜を形成するが、裏面反射電極層13はこれに限定されるものではなく、金属電極として高反射率を有する銀(Ag)を用いてもよく、またこれらを積層して形成してもよい。また、シリコンへの金属拡散を防止するために酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化スズ(SnO)等の透明導電膜を形成してもよい。
裏面反射電極層13の形成後、裏面反射電極層13、第2発電層12、中間層8および第1発電層7の一部を絶縁性透光基板1の短手方向と略平行な方向のストライプ状に切断・除去して短冊状にパターニングして複数のセルCに分離する(図2−6)。パターニングは、レーザスクライブ法により、第1の溝D1および第2の溝(接続溝)D2とは異なる箇所に、透光性絶縁基板2の短手方向と略平行な方向に延在して透明電極層3に達するストライプ状の第3の溝(分離溝)D3を形成することで行う。なお、反射率の高い裏面反射電極層13にレーザを直接吸収させるのは困難なので、半導体層(第1発電層7、第2発電層12)にレーザ光エネルギーを吸収させて、半導体層(第1発電層7、第2発電層12)とともに裏面反射電極層13を局所的に吹き飛ばすことによって複数のセルCに対応させて分離される。
第3の溝(分離溝)D3を形成する際、低抵抗層であるP型結晶質半導体層9、透明導電膜からなる低抵抗層である中間層8や、レーザにより溶融・結晶化して低抵抗化したI型非晶質半導体層5やI型結晶質半導体層10が第3の溝(分離溝)D3の側壁面に付着して低抵抗層14aとなる(図2−6)。この低抵抗層14aが裏面反射電極層13と接触すると、発電層から裏面反射電極層13への電流リーク(サイドリーク)が生じ、モジュール変換効率が低下する原因となる。そこで第3の溝(分離溝)D3の形成後に、第3の溝(分離溝)D3の側壁面に付着している低抵抗層14aを酸化して高抵抗化することで、サイドリーク電流が流れなくなり、モジュール変換効率の低下を防止することができる。
以下、低抵抗層14aの酸化処理(高抵抗化処理)工程について説明する。低抵抗層14aの酸化処理は、光陽極酸化反応を利用して行う。シリコンは、アンモニア水、およびアンモニア水に塩化ナトリウム、など解離を補助する強酸塩を添加した溶液中に浸漬し、光を照射したり、電圧をかけて陽子を供給すると、下記の式(1)に示すような反応によりシリコンが酸化されることが判っている。
Si + 2HO + 4p → SiO + 4H ・・・(1)
通常はシリコンに光照射しただけでは、10nm程度のシリコン酸化層が形成されると酸化反応は飽和状態になる。このため、5ボルト〜数十ボルト程度の電圧をかけて酸化反応を促進させることにより、シリコン酸化層である高抵抗層14の膜厚を厚くする。しかし、薄膜太陽電池は光を吸収して発電する特性を有し、本実施の形態においてはこの特性を利用して酸化処理を行うので、別途電圧を印加する必要が無く、光を照射するだけで短時間に10nm以上の膜厚のシリコン酸化層を得ることができる。ここでは、このような薄膜太陽電池の発電により光酸化反応が促進された光酸化反応を光陽極酸化反応と呼ぶ。
低抵抗層14aの酸化処理(高抵抗化処理)の手順は、以下の通りである。図3は、光陽極酸化処理を行う酸化処理装置の構成を示す模式図である。モジュール1は、短冊状のセルCを直列に接続して構成しているので、通常、モジュール化するときに用いる取り出し下部電極15および取り出し上部電極16にそれぞれ下部電極端子17と上部電極端子18を接続すれば容易に処理は可能であるが、各セルCにかかる電圧が不均一であると、シリコン酸化層の膜厚も不均一になるので、シリコン酸化層の膜厚をより均一にするために、図3に示すように上部電極端子18を各セルCに並列に繋ぐ接続法が有効である。
下部電極端子17と上部電極端子18とを電極に接続したモジュール1を、貯留部である酸化処理槽19に貯留された酸化処理液であるアルカリ性水酸化アンモニウム水溶液20に浸漬する。酸化処理槽19は、少なくとも底面が透光性材料により構成されている。モジュール1は、光照射側である透光性絶縁基板2側を下にしてアルカリ性水酸化アンモニウム水溶液20に浸漬される。
そして、キセノンランプやハロゲンランプなどの光源としての光照射用ランプ21により酸化処理槽19の底面側からモジュール1に対して光照射を行い、モジュール1で発電させ、第3の溝(分離溝)D3の側壁面にある低抵抗層14aを光陽極酸化して、高抵抗層14を形成する(図2−7)。例えばハロゲンランプを用いて、波長550nmで光量40μWに調節した光を5分照射すると、低抵抗層14aが酸化されて、第3の溝(分離溝)D3の側壁面に膜厚約10nmのシリコン酸化層である高抵抗層14が形成される。照射する光の波長領域、光量、照射時間は、酸化処理を行う太陽電池セルの光吸収特性および電気特性、所望するシリコン酸化層厚に応じて設定すればよい。なお、本実施の形態のように発電層がタンデム構造を有する場合は、高抵抗層14の電気抵抗値は、タンデム構造を構成する複数の単位発電層に含まれる第2導電型半導体層であるI型非晶質半導体層の電気抵抗値のうち最大の電気抵抗値よりも大きな電気抵抗値とされる。本実施の形態では、高抵抗層14の電気抵抗値は、I型非晶質半導体層5の電気抵抗値よりも大きな電気抵抗値とされる。
酸化処理液にはアルカリ溶液が用いられ、このアルカリ溶液としては、pH10〜pH12、導電率が0.1mS/cm〜1.5mS/cmという特性を示すアルカリ水溶液を用いる。このようなアルカリ溶液として、例えばアンモニア水溶液(0.02wt%〜5wt%)、またはエチルアミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ブチルアミンなどの有機アミン化合物の水溶液を用いることができる。また、これら有機アミン化合物を有機溶媒−水混合系または有機溶媒系の溶媒との混合液を用いることもできる。有機溶媒−水混合系または有機溶媒系の溶媒としては、メタノール−水混合液またはエタノール−水混合液、エタノール、エタノール−酢酸混合液、エタノール−安息香酸混合液などが挙げられる。
また、アンモニア水溶液に0.01M程度の塩化ナトリウムなどの強酸塩を加えると、pHはそのままに水溶液の導電率が向上し、酸化反応を促進することができる。用いる水溶液の種類、および濃度は、形成する酸化膜の膜厚および処理時間などによって決まり、目的に応じて最適化すればよい。酸化反応は、できるだけ反応速度を遅くした方が、より緻密は酸化膜を形成できる。したがって、反応速度に作用する因子であるpH、光量、処理温度は目的とする酸化膜の膜厚を所定の時間内で得られる範囲内で、より反応速度が遅くなるように設定することが好ましい。すなわち、pHはより中性に近く、光量はより少なく、処理温度は10℃〜50℃の間でより低くなるように設定することが好ましい。
低抵抗層14aの酸化処理、すなわち高抵抗層14の形成が完了した後、モジュール1を酸化処理槽19から取り出し、例えば水洗ノズルから高圧水あるいはメガソニック水を噴射して酸化処理液を除去し、エアナイフにより乾燥する。以上により、図1−1〜図1−3に示すようなセルCを有するモジュール1が完成する。
上述したように、実施の形態1にかかるタンデム型薄膜太陽電池の製造方法によれば、通常の光照射しただけの光酸化に、さらにモジュール1自体による発電による電圧印加を利用することにより酸化処理液の解離を促進し、陽子(p)の供給量を増加させて光陽極酸化処理を行うため、酸化処理液に浸漬したモジュールに光照射するだけで光酸化反応が促進され、容易且つ効率的に第3の溝(分離溝)D3の側壁面にある低抵抗層14aを光陽極酸化して、高抵抗層14を形成することができる。したがって、実施の形態1にかかるタンデム型薄膜太陽電池の製造方法によれば、第3の溝(分離溝)D3の側壁面におけるサイドリークに起因したモジュール変換効率の低下が防止された、高いモジュール変換効率が得られる高品質のタンデム型薄膜太陽電池を効率的に製造することができる。
また、実施の形態1にかかるタンデム型薄膜太陽電池の製造方法によれば、デバイス構造を複雑化する必要が無いため従来のデバイス構造にそのまま適用することが可能であり。また、光陽極酸化反応を用いるので、高抵抗層14が形成されるにつれて低抵抗層14aへの酸素の供給が低減し、低抵抗層14aへの酸素の供給が無くなった時点で自動的に酸化反応が終了するため、酸化反応の終点検出も簡易であり、膜厚が均一であり且つ良好な絶縁性を有する高抵抗の側壁面を第3の溝(分離溝)D3の側壁に形成して、サイドリーク電流を防止することが可能である。
また、実施の形態1にかかるタンデム型薄膜太陽電池の製造方法によれば、酸化処理液中での光陽極酸化反応を用いるので、酸化処理液接触していて酸化可能な箇所は、すべて等方的に酸化反応が進む。したがって、例えば第3の溝(分離溝)D3の側壁面において、レーザスクライブに起因して発電層を構成する膜が剥がれた剥離部が発生していた場合でも、剥離部と高抵抗層14との界面近傍の領域も酸化されて絶縁されるので、剥離部と裏面反射電極層13との接触によりリーク電流が流れること防止することも可能である。すなわち、ウエット処理により等方的に光陽極酸化反応が進むので、レーザスクライブに起因した発電層の剥離部に露出した低抵抗層14aも酸化され、レーザスクライブにより発生するパターン欠陥のリペア機能を有する。
また、実施の形態1にかかるタンデム型薄膜太陽電池の製造方法は、ウエット処理工程であるため、レーザスクライブ後の洗浄処理と連続して処理することが可能であり、効率的な処理が可能である。
また、透明電極層3と裏面反射電極層13とを電気的に接続するので、酸化処理と併せてレーザスクライブ後のパターン不良検査を行うことも可能であり、工程間の作業の連続性を維持することできる。これにより、効率的に且つ製造スループットの低下を招くことなく、第3の溝(分離溝)D3の側壁面に高抵抗層14を形成することができる。
したがって、上述した本実施の形態にかかるタンデム型薄膜太陽電池によれば、製造スループットの低下や電気的な接続不良を引き起こすことなくサイドリーク電流を防止して、高いモジュール変換効率が得られる高品質のタンデム型薄膜太陽電池を製造することができる。
なお、上記においてはタンデム型薄膜太陽電池であるモジュール1について説明したが、本発明はタンデム型薄膜太陽電池に限定されず、薄膜太陽電池であれば、タンデム型以外のアモルファスシリコンあるいは微結晶シリコンのシングルセルでも同様に適用可能である。
実施の形態2.
実施の形態2では、実施の形態1にかかるタンデム型薄膜太陽電池であるモジュール1を製造する薄膜太陽電池の製造装置について説明する。図4は、実施の形態1にかかるタンデム型薄膜太陽電池であるモジュール1を製造する薄膜太陽電池の製造装置を説明するための模式図である。
図4に示すように、実施の形態2にかかる薄膜太陽電池の製造装置は、第3の溝(分離溝)D3を形成後のモジュール1の洗浄を行う洗浄部22と、モジュール1の電気特性を測定してパターン不良(接続不良)の有無を検査する欠陥検査部23と、第3の溝(分離溝)D3の側壁面の低抵抗層14aの酸化処理(高抵抗層14の形成処理)を行う光陽極酸化処理部24と、がこの順で隣接して連続的に配置されている。以下、この薄膜太陽電池の製造装置での処理について説明する。
実施の形態1において説明したように、透光性絶縁基板2上に透明電極層3、第1発電層7、中間層8、第2発電層12、裏面反射電極層13を形成し、レーザスクライブによって第3の溝(分離溝)D3を形成したモジュール1を、レーザスクライブ時に付着した飛散物を洗浄部22において水洗ノズルA25により高圧水またはメガソニック水などを噴射して除去し、さらにエアナイフA26により乾燥する。
次に、欠陥検査部23において、透明電極層3に下部電極端子17を、裏面反射電極層13に上部電極端子18をそれぞれ取り付けて電圧を印加し、流れる電流に基づいて電気特性を測定してリーク電流の有無をチェックし、レーザスクライブによるパターン不良(接続不良)の有無を検査する。
この時点でパターン不良が確認された場合は、リペア処理へと移動する。また、パターン不良が無いないことが確認された場合は、各電極端子を付けたままの状態でモジュール1を光陽極酸化処理部24へと搬送し、酸化処理槽19内の酸化処理液にモジュール1を浸漬させ、光照射を行って光陽極酸化処理を実施する。
光陽極酸化処理が終了した後、各電極端子をモジュール1から外して洗浄処理槽27へ搬送し、水洗ノズルB28によりメガソニック水や高圧水を噴射してモジュール1を洗浄し、エアナイフB29により乾燥する。
以上のような薄膜太陽電池の製造装置を用いて、検査処理と酸化処理とを連続して実施することで、製造スループットを低下させることがなく、またレーザスクライブ時の飛散物を除去してから酸化処理をすることで異物による酸化不良を防止することが可能となり、さらに歩留まり向上が図れる。
上述したように、実施の形態2にかかる薄膜太陽電池の製造装置によれば、洗浄部22における第3の溝(分離溝)D3を形成後のモジュール1の洗浄と、欠陥検査部23におけるモジュール1のパターン不良(接続不良)の検査と、光陽極酸化処理部24における第3の溝(分離溝)D3の側壁面の低抵抗層14aの酸化処理(高抵抗層14の形成処理)およびその後の洗浄・乾燥を連続して実施することができ、工程間の作業の連続性を維持することができる。これにより、効率的に且つ製造スループットの低下を招くことなく、第3の溝(分離溝)D3の側壁面におけるサイドリークに起因したモジュール変換効率の低下が防止された、高いモジュール変換効率が得られる高品質のタンデム型薄膜太陽電池を製造することができる。
以上のように、本発明にかかる薄膜太陽電池の製造方法は、分離溝の側壁面におけるサイドリークの発生が防止された高いモジュール変換効率が得られる薄膜太陽電池の製造に有用である。
本発明の実施の形態1にかかるタンデム型薄膜太陽電池の概略構成を示す平面図である。 本発明の実施の形態1にかかるタンデム型薄膜太陽電池の概略構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1にかかるタンデム型薄膜太陽電池の概略構成を示す図であり、図1−1の線分A−A’における要部断断面図である。 本発明の実施の形態1にかかるタンデム型薄膜太陽電池の製造工程を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態1にかかるタンデム型薄膜太陽電池の製造工程を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態1にかかるタンデム型薄膜太陽電池の製造工程を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態1にかかるタンデム型薄膜太陽電池の製造工程を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態1にかかるタンデム型薄膜太陽電池の製造工程を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態1にかかるタンデム型薄膜太陽電池の製造工程を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態1にかかるタンデム型薄膜太陽電池の製造工程を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態1にかかるタンデム型薄膜太陽電池の製造工程において光陽極酸化処理を行う酸化処理装置の構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態1にかかるタンデム型薄膜太陽電池を製造するタンデム型薄膜太陽電池製造装置を説明するための模式図である。
符号の説明
1 モジュール
2 透光性絶縁基板
3 透明電極層
4 P型非晶質半導体層
5 I型非晶質半導体層
6 N型非晶質半導体層
7 第1発電層
8 中間層
9 P型結晶質半導体層
10 I型結晶質半導体層
11 N型結晶質半導体層
12 第2発電層
13 裏面反射電極層
14 高抵抗層
14a 低抵抗層
15 取り出し下部電極
16 取り出し上部電極
17 下部電極端子
18 上部電極端子
19 酸化処理槽
20 アルカリ性水酸化アンモニウム水溶液
21 光照射用ランプ
22 洗浄部
23 欠陥検査部
24 光陽極酸化処理部
25 水洗ノズルA
26 エアナイフA
27 洗浄処理槽
28 水洗ノズルB
29 エアナイフB
D1 第1の溝
D2 第2の溝(接続溝)
D3 第3の溝(分離溝)

Claims (6)

  1. 隣接する薄膜太陽電池セル間が電気的に直列接続するように、透光性絶縁基板上に、第1電極層と、第1導電型半導体層と第2導電型半導体層と第3導電型半導体層とが順次積層された発電層と、第2電極層と、をこの順で形成する第1工程と、
    前記第2電極層の表面から前記第1電極層まで達する分離溝をレーザスクライブにより形成してパターニングすることにより複数の薄膜太陽電池セルにセル分離する第2工程と、
    前記セル分離した透光性絶縁基板を酸化処理液に浸漬し、隣接する前記薄膜太陽電池セル間の前記第2電極層を電気的に並列接続した状態で、前記透光性絶縁基板側から前記薄膜太陽電池セルに光照射することにより前記薄膜太陽電池セルで発電させながら、前記分離溝の側壁面を光酸化反応により酸化させて前記第2導電型半導体層よりも大きな電気抵抗値を有する高抵抗層を前記分離溝の側壁面に形成する第3工程と、
    を含むことを特徴とする薄膜太陽電池の製造方法。
  2. 前記発電層が、前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層と前記第3導電型半導体層とが積層された単位発電層を、直接または透明導電膜からなる中間層を介して複数層積層されたタンデム構造を有し、
    前記高抵抗層は、前記複数層の単位発電層に含まれる前記第2導電型半導体層の電気抵抗値のうち最大の電気抵抗値よりも大きな電気抵抗値を有すること、
    を特徴とする請求項1に記載の薄膜太陽電池の製造方法。
  3. 前記発電層が、前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層と前記第3導電型半導体層とが積層された単位発電層であること、
    を特徴とする請求項1に記載の薄膜太陽電池の製造方法。
  4. 前記発電層における前記高抵抗層との界面近傍の領域が酸化されて高抵抗化されること、
    を特徴とする請求項1に記載の薄膜太陽電池の製造方法。
  5. 隣接する薄膜太陽電池セル間が電気的に直列接続するように、透光性絶縁基板上に、第1電極層と、第1導電型半導体層と第2導電型半導体層と第3導電型半導体層とが順次積層された発電層と、第2電極層と、をこの順で含み、前記第2電極層の表面から前記第1電極層まで達する分離溝がレーザスクライブにより形成されることにより複数の薄膜太陽電池セルにセル分離された複数の薄膜太陽電池セルを備える薄膜太陽電池の製造装置であって、
    前記透光性絶縁基板を浸漬する酸化処理液と、
    前記酸化処理液を貯留する貯留部と、
    光照射を行う光源と、
    電極端子と、
    を有する光酸化処理部を備え、
    前記セル分離がされた前記透光性絶縁基板を前記酸化処理液に浸漬し、前記電極端子で隣接する前記薄膜太陽電池セル間の前記第2電極層を電気的に並列接続した状態で、前記透光性絶縁基板側から前記薄膜太陽電池セルに光照射することにより前記薄膜太陽電池セルで発電させながら、前記レーザスクライブにより前記分離溝の側壁面に形成された低抵抗層を光酸化反応により酸化させて前記第2導電型半導体層よりも大きな電気抵抗値を有する高抵抗層を前記分離溝の側壁面に形成すること、
    を特徴とする薄膜太陽電池の製造装置。
  6. 前記レーザスクライブによりセル分離された前記薄膜太陽電池セルの前記分離溝の洗浄を行う洗浄部と、
    前記薄膜太陽電池セルの電気特性を測定して前記薄膜太陽電池セルの電気的な接続不良の有無を検査する欠陥検査部と、
    を前記光酸化処理部と連続して備えること、
    を特徴とする請求項5に記載の薄膜太陽電池の製造装置。
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