JP4925442B2 - 樹脂製レンズの製造方法 - Google Patents

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本発明は、熱硬化性の液状樹脂を加熱重合させるキャスト法を用いた樹脂製レンズ製造方法に関し、特には、成形中にキャビティを画定する成形用金型の表面と成形品としてのレンズの表面との間に生じる隙間を小さくすることができる樹脂製レンズ製造方法に関する。
従来から、熱硬化性の液状樹脂を加熱重合させるキャスト法を用いた樹脂製レンズの製造方法が知られている。この種の樹脂製レンズの製造方法の例としては、例えば特開2002−144351号公報に記載されたものがある。特開2002−144351号公報に記載された樹脂製レンズの製造方法では、液状樹脂の重合の進行状態に合わせて液状樹脂が適宜加熱され、それにより、成形用金型によって画定されるキャビティ内の減圧状態が減少せしめられている。
熱硬化性の液状樹脂が徐々に加熱重合されるキャスト法によれば、溶融樹脂が急激に冷却固化される射出成形法に比べ、成形品としてのレンズの歪みを小さくすることができる。
ところで、キャスト法においても、成形中にキャビティ内の液状樹脂が重合収縮するため、成形品としてのレンズの容積はキャビティの容積よりも小さくなる。
特開2002−144351号公報に記載された樹脂製レンズの製造方法では、成形中に、キャビティ内の減圧状態が減少せしめられるものの、キャビティの容積が減少せしめられない。そのため、特開2002−144351号公報に記載された樹脂製レンズの製造方法では、成形中に、キャビティ内の液状樹脂が収縮すると、キャビティを画定する成形用金型の表面と成形品としてのレンズの表面との間に大きい隙間が生じてしまい、その結果、レンズに大きいヒケが発生してしまうおそれがある。
特開2002−144351号公報
前記問題点に鑑み、本発明は、成形中にキャビティを画定する成形用金型の表面と成形品としてのレンズの表面との間に生じる隙間を小さくすることができる樹脂製レンズ製造方法を提供することを目的とする。
詳細には、本発明は、ヒケおよび内部歪みが低減された車両用灯具の樹脂製レンズの製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明によれば、が熱硬化性の液状樹脂を加熱重合させるキャスト法を用いた樹脂製レンズの製造方法において、
成形用金型によって画定されるキャビティの容積が、成形中の液状樹脂の重合収縮分だけ減少するように、成形中に、成形用金型のうち、レンズの平面を形成するための部分を、レンズの凸状面を形成するための部分の側に液状樹脂の重合収縮に応じて移動させ
射出ユニットからキャビティまで延びている樹脂供給路内の液状樹脂が固化する前の段階で、成形中に液状樹脂の重合収縮に応じて移動せしめられる成形用金型の一部分によって、前記樹脂供給路を遮断することを特徴とする樹脂製レンズの製造方法提供される。
請求項2に記載の発明によれば、樹脂供給路を格子状に配列し、縦に延びている樹脂供給路と横に延びている樹脂供給路との交点上にキャビティを配置したことを特徴とする請求項1に記載の樹脂製レンズの製造方法が提供される。
請求項1に記載の樹脂製レンズの製造方法では、熱硬化性の液状樹脂を加熱重合させるキャスト法が用いられる。更に、成形用金型によって画定されるキャビティの容積が、成形中の液状樹脂の重合収縮分だけ減少するように、成形中に、液状樹脂の重合収縮に応じて成形用金型の一部分が成形用金型の残りの部分に対して移動せしめられる。
そのため、請求項1に記載の樹脂製レンズの製造方法によれば、成形中にキャビティを画定する成形用金型の表面と成形品としてのレンズの表面との間に生じる隙間を小さくすることができる。
詳細には、請求項1に記載の樹脂製レンズの製造方法では、成形中に、成形用金型のうち、レンズの平面を形成するための部分が、レンズの凸状面を形成するための部分の側に液状樹脂の重合収縮に応じて移動せしめられる。つまり、請求項1に記載の樹脂製レンズの製造方法では、成形中に、成形用金型のうち、レンズの凸状面を形成するための部分に液状樹脂が押圧し続けられる。
そのため、請求項1に記載の樹脂製レンズの製造方法によれば、成形品としてのレンズの凸状面の湾曲と、成形用金型のうち、レンズの凸状面を形成するための部分の湾曲とをほぼ一致させることができる。
その結果、請求項1に記載の樹脂製レンズの製造方法によれば、液状樹脂の重合収縮に伴って、成形品としてのレンズの凸状面の湾曲と、成形用金型のうち、レンズの凸状面を形成するための部分の湾曲とが異なってしまうことを考慮して成形用金型が設計されていた従来の場合よりも、実際に製造されたレンズの光学特性を設計上のレンズの光学特性に近づけることができる。換言すれば、請求項2に記載の樹脂製レンズの製造方法によれば、液状樹脂の重合収縮に伴って、成形品としてのレンズの凸状面の湾曲と、成形用金型のうち、レンズの凸状面を形成するための部分の湾曲とが異なってしまうことを考慮して成形用金型が設計されていた従来の場合よりも、実際に製造されたレンズの寸法精度を向上させることができる。
請求項に記載の樹脂製レンズの製造方法では、射出ユニットからキャビティまで延びている樹脂供給路が、成形中に液状樹脂の重合収縮に応じて移動せしめられる成形用金型の一部分によって遮断される。そのため、請求項2に記載の樹脂製レンズの製造方法によれば、成形中に液状樹脂の重合収縮に応じて成形用金型の一部分が移動せしめられる時にキャビティ内の液状樹脂が射出ユニットに逆流してしまうのを防止することができる。詳細には、請求項に記載の樹脂製レンズの製造方法によれば、逆流防止機構を別個に設ける必要なく、成形中に液状樹脂の重合収縮に応じて成形用金型の一部分が移動せしめられる時にキャビティ内の液状樹脂が射出ユニットに逆流してしまうのを防止することができる。
樹脂供給路内の液状樹脂が固化し始めた後の段階で成形中に液状樹脂の重合収縮に応じて移動せしめられる成形用金型の一部分によって樹脂供給路が遮断されると、固化し始めた樹脂供給路内の樹脂が成形用金型の一部分によって押動され、それにより、キャビティ内の液状樹脂に応力がかかってしまうおそれがある。
この点に鑑み、請求項に記載の樹脂製レンズの製造方法では、樹脂供給路内の液状樹脂が固化する前の段階で、成形中に液状樹脂の重合収縮に応じて移動せしめられる成形用金型の一部分によって、樹脂供給路が遮断される。そのため、請求項に記載の樹脂製レンズの製造方法によれば、樹脂供給路の遮断時にキャビティ内の液状樹脂に応力がかかってしまうおそれを低減することができる。
請求項に記載の樹脂製レンズの製造方法では、樹脂供給路が格子状に配列され、縦に延びている樹脂供給路と横に延びている樹脂供給路との交点上にキャビティが配置されている。そのため、請求項に記載の樹脂製レンズの製造方法によれば、放射状に配列された樹脂供給路の先端にキャビティが配置されている場合よりも、1個の成形用金型によって成形されるレンズの個数を増加させることができる。
以下、本発明の樹脂製レンズの製造方法の第1の実施形態について説明する。図1は第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法が適用される製造装置の断面図、図2は図1のA−A線に沿った断面図である。図1および図2において、1は固定側金型を示しており、2は固定側金型1に対して図1の上下方向に移動可能に構成された可動側金型を示しており、3は可動側金型2に対して更に図1の上下方向に移動可能に構成されたスライド金型を示している。第1の実施形態の製造装置では、キャスト法によって樹脂製レンズを成形するための成形用金型が、固定側金型1と可動側金型2とスライド金型3とによって構成されている。
また、図1および図2において、4は成形用金型としての固定側金型1と可動側金型2とスライド金型3とによって画定されるキャビティを示している。5は熱硬化性の液状樹脂を供給するための射出ユニットを示しており、6は射出ユニット5からキャビティ4まで延びている樹脂供給路を示している。
第1の実施形態の製造装置では、図2に示すように、樹脂供給路6が格子状に配列され、図2の上下方向に延びている樹脂供給路6と図2の左右方向に延びている樹脂供給路6との交点上にキャビティ4が配置されている。
図3は射出ユニット5から熱硬化性の液状樹脂7が供給され、キャビティ4および樹脂供給路6内に液状樹脂が充填された状態を示した断面図である。図4はスライド金型3が固定側金型1の側に移動せしめられた状態を示した断面図である。図5は可動側金型2およびスライド金型3が固定側金型1から分離せしめられ、成形品としてのレンズ8が取り出し可能になった状態を示した断面図である。図6は第1の実施形態の製造装置によって成形された樹脂製レンズ8の側面図である。図6において、8aは樹脂製レンズ8のレンズ本体部を示しており、8bは樹脂製レンズ8のフランジ部を示している。
第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法では、まず最初に、図3に示すように、射出ユニット5から熱硬化性の液状樹脂7が供給され、キャビティ4および樹脂供給路6内に液状樹脂7が充填される。次いで、樹脂供給路6内の液状樹脂7が射出ユニット5に逆流しないように、射出ユニット5側から圧力がかけられ、その圧力が維持される。次いで、図4に示すように、スライド金型3が固定側金型1の側(図4の下側)に移動せしめられる。その結果、樹脂供給路6がスライド金型3によって遮断される。詳細には、第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法では、樹脂供給路6内の液状樹脂が固化する前の段階で、樹脂供給路6がスライド金型3によって遮断される。
次いで、第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法では、キャビティ4の表面温度が80〜150℃になるように固定側金型1が加温され、キャビティ4内の熱硬化性の液状樹脂7が徐々に加熱重合硬化される。詳細には、固定側金型1と可動側金型2とスライド金型3とによって画定されるキャビティ4の容積が、加熱重合中の液状樹脂7の重合収縮分だけ減少するように、加熱重合中に、液状樹脂7の重合収縮に応じてスライド金型3が固定側金型1および可動側金型2に対して図4の下側に移動せしめられる。第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法では、加熱重合中の液状樹脂7の重合収縮分としてキャビティ4の容積の10〜20%を見込んでスライド金型3のスライド量が予め設定されている。
その結果、図4および図6に示すように、レンズ本体部8aとフランジ部8bとを備えた樹脂製レンズ8が形成される。詳細には、レンズ本体部8aの凸状面と、フランジ部8bのうち、レンズ本体部8a側の部分の表面とが、固定側金型1によって形成される。また、フランジ部8bのうち、レンズ本体部8aの反対側の平面が、スライド金型3によって形成される。
次いで、第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法では、図5に示すように、可動側金型2およびスライド金型3が固定側金型1から分離せしめられ、成形品としてのレンズ8が取り出し可能にされる。次いで、レンズ8が、エア吸着あるいはエジェクタピン(図示せず)によって固定側金型1から取り出される。
図7は第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法によって成形されたレンズ8が用いられた車両用灯具を示した図である。図7において、9はレンズホルダを示しており、10は光源を示しており、11はリフレクタを示しており、12はシェードを示している。図7に示す車両用灯具では、フランジ部8bを用いることにより、レンズ8がレンズホルダ9に固定される。
第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法では、常温で液状の熱硬化性の透明樹脂7として、ラジカル重合可能なメタクリル酸メチル系のモノマーまたはそのモノマーを含む混合物とメタクリル酸メチルを主とするモノマーの重合体を溶かした状態にしたものが使用される。その他、本組成物に必要な添加剤としては、ラジカル重合開始剤、UVAなどの紫外線吸収剤、HALS、酸化防止剤、離型剤などが使用される。キャビティ4を加温する媒体としては、ヒータや温水などが使用される。
第2の実施形態の樹脂製レンズの製造方法では、メタクリル酸メチル系ではなく、代わりに、ラジカル重合可能なシリコーン系のモノマーまたはそのモノマーを含む混合物とシリコーンを主とするモノマーの重合体を溶かした状態にしたものを使用することも可能である。添加剤としては、第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法とほぼ同様なものが使用される。
換言すれば、第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法では、熱硬化性の液状樹脂7を加熱重合させるキャスト法が用いられる。更に、図4に示すように、成形用金型としての固定側金型1と可動側金型2とスライド金型3とによって画定されるキャビティ4の容積が、成形中の液状樹脂7の重合収縮分だけ減少するように、成形中に、液状樹脂7の重合収縮に応じてスライド金型3が固定側金型1および可動側金型2に対して移動せしめられる。そのため、第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法によれば、成形中にキャビティ4を画定する固定側金型1の表面と成形品としてのレンズ8の表面との間に生じる隙間を小さくすることができる。
更に、第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法では、図4に示すように、成形中に、成形用金型としての固定側金型1、可動側金型2およびスライド金型3のうち、レンズ8の平面を形成するためのスライド金型3が、レンズ8の凸状面を形成するための固定側金型1の側に液状樹脂7の重合収縮に応じて移動せしめられる。つまり、第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法では、成形中に、成形用金型としての固定側金型1、可動側金型2およびスライド金型3のうち、レンズ8の凸状面を形成するための固定側金型1に液状樹脂7が押圧し続けられる。そのため、第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法によれば、成形品としてのレンズ8の凸状面の湾曲と、固定側金型1のうち、レンズ8の凸状面を形成するための部分の湾曲とをほぼ一致させることができる。
その結果、第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法によれば、液状樹脂の重合収縮に伴って、成形品としてのレンズ8の凸状面の湾曲と、固定側金型1のうち、レンズ8の凸状面を形成するための部分の湾曲とが異なってしまうことを考慮して成形用金型が設計されていた従来の場合よりも、実際に製造されたレンズの光学特性を設計上のレンズの光学特性に近づけることができる。換言すれば、第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法によれば、レンズ8の寸法精度を向上させることができる。
また、第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法では、図4に示すように、射出ユニット5からキャビティ4まで延びている樹脂供給路6が、成形中に液状樹脂7の重合収縮に応じて移動せしめられるスライド金型3によって遮断される。そのため、第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法によれば、成形中に液状樹脂7の重合収縮に応じてスライド金型3が移動せしめられる時にキャビティ4内の液状樹脂7が射出ユニット5に逆流してしまうのを防止することができる。
詳細には、第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法では、樹脂供給路6内の液状樹脂7が固化する前の段階で、スライド金型3によって樹脂供給路6が遮断される。そのため、第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法によれば、樹脂供給路6の遮断時にキャビティ4内の液状樹脂7に応力がかかってしまうおそれを低減することができる。
更に、第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法では、図2に示すように、樹脂供給路6が格子状に配列され、縦に延びている樹脂供給路6と横に延びている樹脂供給路6との交点上にキャビティ4が配置されている。そのため、第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法によれば、放射状に配列された樹脂供給路の先端にキャビティが配置されている場合よりも、1個の成形用金型によって成形されるレンズ8の個数を増加させることができる。
以下、本発明の樹脂製レンズの製造方法の第3の実施形態について説明する。図8は第3の実施形態の樹脂製レンズの製造方法が適用される製造装置の断面図である。図9は射出ユニット5から熱硬化性の液状樹脂7が供給され、キャビティ4’および樹脂供給路6内に液状樹脂が充填された状態を示した断面図である。図10はスライド金型3が固定側金型1の側に移動せしめられた状態を示した断面図である。図11は可動側金型2およびスライド金型3が固定側金型1から分離せしめられ、成形品としてのレンズ8’が取り出し可能になった状態を示した断面図である。
図12は第3の実施形態の製造装置によって成形された樹脂製レンズ8’を示した図である。詳細には、図12(A)は樹脂製レンズ8’の側面図、図12(B)は樹脂製レンズ8’の断面図、図12(C)は樹脂製レンズ8’の背面図である。図13は第3の実施形態の樹脂製レンズの製造方法によって成形されたレンズ8’が用いられた車両用灯具を示した図である。図12および図13において、8a’は樹脂製レンズ8’のレンズ本体部を示しており、8b’はレンズ本体部8a’と一体的に形成された円筒状のホルダ部を示している。8b1’は、ホルダ部8b’のうち、リフレクタ11の締結に用いられる締結用部分を示している。図12および図13に示すように、第3の実施形態の樹脂製レンズの製造方法によって成形されたレンズ8’では、円筒状のホルダ部8b’が、レンズ本体部8a’の平面の側(図12(B)および図13の右側)にフランジ部8b(図6参照)から延びている。
第3の実施形態の製造装置では、図2に示した第1の実施形態の製造装置と同様に、樹脂供給路6が格子状に配列され、縦方向に延びている樹脂供給路6と横方向に延びている樹脂供給路6との交点上にキャビティ4’が配置されている。
第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法では、図4〜図6に示すように、スライド金型3の外径とレンズ8のフランジ部8bの外径とがほぼ等しくされているが、第3の実施形態の樹脂製レンズの製造方法では、図10〜図12に示すように、スライド金型3の先端部(図10および図11の下側端部)の外径が、レンズ8’のホルダ部8b’の外径よりも小さくされている。そのため、第3の実施形態の樹脂製レンズの製造方法では、固定側金型1の内周面とスライド金型3の先端部の外周面との間に配置された液状樹脂7によって、レンズ8’のホルダ部8b’が形成される。詳細には、レンズ8’の本体部8a’とホルダ部8b’とが一体成形される。
第3の実施形態の樹脂製レンズの製造方法では、まず最初に、図9に示すように、射出ユニット5から熱硬化性の液状樹脂7が供給され、キャビティ4’および樹脂供給路6内に液状樹脂7が充填される。次いで、樹脂供給路6内の液状樹脂7が射出ユニット5に逆流しないように、射出ユニット5側から圧力がかけられ、その圧力が維持される。次いで、図10に示すように、スライド金型3が固定側金型1の側(図10の下側)に移動せしめられる。その結果、樹脂供給路6がスライド金型3によって遮断される。詳細には、第3の実施形態の樹脂製レンズの製造方法では、第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法と同様に、樹脂供給路6内の液状樹脂が固化する前の段階で、樹脂供給路6がスライド金型3によって遮断される。
次いで、第3の実施形態の樹脂製レンズの製造方法では、キャビティ4’の表面温度が80〜150℃になるように固定側金型1が加温され、キャビティ4’内の熱硬化性の液状樹脂7が徐々に加熱重合硬化される。詳細には、固定側金型1と可動側金型2とスライド金型3とによって画定されるキャビティ4’の容積が、加熱重合中の液状樹脂7の重合収縮分だけ減少するように、加熱重合中に、液状樹脂7の重合収縮に応じてスライド金型3が固定側金型1および可動側金型2に対して図10の下側に移動せしめられる。第3の実施形態の樹脂製レンズの製造方法では、加熱重合中の液状樹脂7の重合収縮分としてキャビティ4’の容積の10〜20%を見込んでスライド金型3のスライド量が予め設定されている。
その結果、図10および図12に示すように、レンズ本体部8a’とホルダ部8b’とを備えた樹脂製レンズ8’が形成される。詳細には、レンズ本体部8a’の凸状面と、ホルダ部8b’のうち、レンズ本体部8a’側の平面および外周面とが、固定側金型1によって形成される。また、レンズ本体部8a’のホルダ部8b’側の平面と、ホルダ部8b’の端面および内周面が、スライド金型3によって形成される。詳細には、第3の実施形態の樹脂製レンズの製造方法では、図8、図10および図12に示すように、スライド金型3のスライドが終了する時、スライド金型3の表面のうち、ホルダ部8b’の端面を形成する部分は、樹脂供給路6の下端よりも下側(図10の下側)に位置している。
次いで、第3の実施形態の樹脂製レンズの製造方法では、図11に示すように、可動側金型2およびスライド金型3が固定側金型1から分離せしめられ、成形品としてのレンズ8’が取り出し可能にされる。次いで、レンズ8’が、エア吸着あるいはエジェクタピン(図示せず)によって固定側金型1から取り出される。
第3の実施形態の樹脂製レンズの製造方法により製造されたレンズ8’が用いられる車両用灯具では、図12および図13に示すように、レンズ8’のホルダ部8b’の締結用部分8b1’を用いることにより、レンズ8’がリフレクタ11に固定される。つまり、第3の実施形態の樹脂製レンズの製造方法により製造されたレンズ8’が用いられる車両用灯具では、第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法により製造されたレンズ8’が用いられる車両用灯具よりも部品数を低減することができ、レンズ8とレンズホルダ9との組立工程を排除することができる。
第3の実施形態の樹脂製レンズの製造方法により製造される車両用灯具の樹脂製レンズ8’は、キャスト法を用いて成形され、かつ、成形用金型によって画定されるキャビティ容積が、成形中の液状樹脂の重合収縮分だけ減少するように形成される。つまり、第3の実施形態の樹脂製レンズの製造方法により製造される車両用灯具の樹脂製レンズ8’では、樹脂硬化の際に成形用金型によって所定の圧力が樹脂製レンズ8’全体に加え続けられている。そのため、樹脂製レンズ8’に生じるヒケおよび成形後に樹脂製レンズ8’に残存する内部歪みが格段に低減される。
偏光軸を交差させた偏光板間に樹脂製レンズ8’を挟み、偏光板を通した状態のまま樹脂製レンズ8’を観察することにより、樹脂製レンズ8’の内部歪みを評価することができる。評価の結果、成形用金型によって画定されるキャビティ容積が成形中の液状樹脂の重合収縮分だけ減少せしめられない場合に比べ、第3の実施形態の樹脂製レンズの製造方法により製造される車両用灯具の樹脂製レンズ8’の内部歪みは格段に減少していた。つまり、第3の実施形態の樹脂製レンズの製造方法によれば、車両用灯具の樹脂製レンズ8’の信頼性を飛躍的に向上させることができる。
第4の実施形態では、上述した第1から第3の実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法が適用される製造装置の断面図である。 図1のA−A線に沿った断面図である。 射出ユニット5から熱硬化性の液状樹脂7が供給され、キャビティ4および樹脂供給路6内に液状樹脂が充填された状態を示した断面図である。 スライド金型3が固定側金型1の側に移動せしめられた状態を示した断面図である。 可動側金型2およびスライド金型3が固定側金型1から分離せしめられ、成形品としてのレンズ8が取り出し可能になった状態を示した断面図である。 第1の実施形態の製造装置によって成形された樹脂製レンズ8の側面図である。 第1の実施形態の樹脂製レンズの製造方法によって成形されたレンズ8が用いられた車両用灯具を示した図である。 第3の実施形態の樹脂製レンズの製造方法が適用される製造装置の断面図である。 射出ユニット5から熱硬化性の液状樹脂7が供給され、キャビティ4’および樹脂供給路6内に液状樹脂が充填された状態を示した断面図である。 スライド金型3が固定側金型1の側に移動せしめられた状態を示した断面図である。 可動側金型2およびスライド金型3が固定側金型1から分離せしめられ、成形品としてのレンズ8’が取り出し可能になった状態を示した断面図である。 第3の実施形態の製造装置によって成形された樹脂製レンズ8’を示した図である。 第3の実施形態の樹脂製レンズの製造方法によって成形されたレンズ8’が用いられた車両用灯具を示した図である。
符号の説明
1 固定側金型
2 可動側金型
3 スライド金型
4 キャビティ
5 射出ユニット
6 樹脂供給路
7 樹脂
8 レンズ

Claims (2)

  1. 熱硬化性の液状樹脂を加熱重合させるキャスト法を用いた樹脂製レンズの製造方法において、
    成形用金型によって画定されるキャビティの容積が、成形中の液状樹脂の重合収縮分だけ減少するように、成形中に、成形用金型のうち、レンズの平面を形成するための部分を、レンズの凸状面を形成するための部分の側に液状樹脂の重合収縮に応じて移動させ
    射出ユニットからキャビティまで延びている樹脂供給路内の液状樹脂が固化する前の段階で、成形中に液状樹脂の重合収縮に応じて移動せしめられる成形用金型の一部分によって、前記樹脂供給路を遮断することを特徴とする樹脂製レンズの製造方法。
  2. 樹脂供給路を格子状に配列し、縦に延びている樹脂供給路と横に延びている樹脂供給路との交点上にキャビティを配置したことを特徴とする請求項1に記載の樹脂製レンズの製造方法。
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