JP4923767B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
この問題について、図1を参照して説明する。図に示す横軸は画像形成装置の主走査方向における画像形成位置を、縦軸は濃度をそれぞれ示している。また、鎖線xはプロセスコントロールを支援するセンサの濃度検出位置を、「○」の印はその位置について設定された濃度の理想値をそれぞれ示している。周知のように、画像形成エンジンに供給される画像信号は、画素の濃度を所定ビット列として表したものである。例えば、1つの画素の濃度を表すビット列が8ビット(1バイト)であれば、0〜255の256段階の濃度を表現可能である。そして、このことは、画像信号処理によると、いわゆる最高濃度部(濃度100%)の濃度むらは濃度を薄くする方向でしか均一化し得ないことを意味する。上段のユニットから伝送されてくる画像信号により表し得る濃度には上限があるため、主走査ラインの全ての画素アドレスの濃度を均一化すためには、上限から下のある範囲でばらつきを持つことになる濃度の平均やその範囲の最も低い値を濃度の理想値として採らざるを得ないからである。一方、プロセスコントロールは、画像形成エンジンに形成させたパッチの濃度の検出結果を基にその駆動状況を決定付ける物理量を制御するような構造となっている。よって、最高濃度部の領域については、補正信号処理を経た画像信号を基に画像形成エンジンが形成するパッチの濃度がプロセスコントロールに設定された最高濃度部の許容範囲を下回ってしまうと、濃度補正のための更なる物理量制御が行われてしまうため、画像信号処理による濃度補正処理が出力結果にうまく反映されないこともあり得た。
本発明はこのような背景の下に案出されたものであり、最高濃度部における画質の低下を確実に防ぎつつ、画像信号処理とプロセスコントローラとを連係させた良好な濃度補正を行い得る仕組みを提供することを目的とする。
本願発明の第1実施形態について説明する。
図2は、本実施形態にかかる画像形成装置のハードウェア概略構成図である。
図に示すように、この画像形成装置は、用紙トレイ11、用紙搬送路12、中間転写ベルト13、転写ユニット14、定着ユニット15、画像読取部16、画像形成エンジン30、画像信号入力部50、補正処理部60、及びプロセスコントロール部80を有する。
補正処理部60は、補正演算回路61、画像信号変換テーブル62、選択器63、及びテストパターン発生回路64を内蔵する。
図4は、画像形成エンジン30とプロセスコントロール部80の詳細な構成を示す図である。図に示すように、プロセスコントロール部80は、ドットカウンタ81、信号セレクタ82、パッチ信号生成部83、電位制御コントローラ84、及び現像制御コントローラ85を備える。また、画像形成エンジン30は、周回する感光体ドラム31を取り囲むように備え付けられた、帯電器32、電位センサ33、露光器34、現像器35、転写器36、トナー濃度センサ37、クリーナ38、レーザドライバ39、帯電器電源40、現像バイアス電源41のほか、ユニット内の温湿度を検出してその検出値を示す温湿度信号を電位制御コントローラ84へ供給する環境センサ42を有する。
まず、帯電器32は帯電ローラを有しており、帯電器電源40から電圧の供給を受けて帯電ローラを感光体ドラム31と同方向に回転させることにより、感光体ドラム31の表面をその帯電ローラと同じ電位まで一様に帯電させる。この際、電位センサ33は、帯電器32による帯電を経た感光体ドラム31の表面の電位を検出し、検出した電位を示す表面電位信号をプロセスコントロール部80の電位制御コントローラ84へ供給するようになっている。
静電潜像が形成されると、現像器35が、その静電潜像にトナーを現像する。現像器35は、現像ローラとトナーカートリッジとを有しており、トナーカートリッジに装填したトナーを現像器内に供給して現像剤と攪拌することによりトナーを摩擦帯電させ、現像バイアス電源41から電圧の供給を受けて感光体ドラム31と同方向に回転させた現像ローラへ帯電したトナーを供給することにより、その帯電したトナーが現像ローラを離れて感光体ドラム31上の露光領域に付着し、静電潜像がトナー像として現像されるのである。
トナー像の転写された中間転写ベルト13の面は後段の画像形成エンジン30などを経由して転写ユニット14まで搬送され、転写ユニット14にてトナー像が用紙へと転写される。トナー像の転写された用紙は、定着ユニット15まで搬送され、定着ユニット15にてトナー像が用紙へと定着される。
本願発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態にかかる画像形成装置のハードウェア概略構成は図2に示したところと同様なので再度の説明を割愛する。
図7は、画像形成エンジン30とコントロール部の詳細な構成を示す図である。図4に示す第1実施形態では、トナー像を画像読取部16に読み取らせて得た濃度値群の最低濃度値を示す最低濃度値信号がプロセスコントロール部80の現像制御コントローラ85に供給されるようになっていた。これに対し、本実施形態では、プロセスコントロール部80のパッチ信号生成部で生成される矩形画像の位置に相当する画像信号変換テーブル62の最高濃度部に相当するテーブル値が画像信号変換テーブル信号としてプロセスコントロール部80のパッチ信号生成部83へ供給されるようになっている。
本願発明は、種々の変形実施が可能である。
上記実施形態では、キャリブレーションモード時におけるプロセスコントロール部80の制御回数が2回であったが、補正精度を向上させるためにこれを3回以上行わせてもよい。また、補正処理演算部による濃度補正パラメータの書き換えのためのテストパターン画像信号の供給の回数も2回であったが、これを3回以上行わせるようにしてもよい。
上記実施形態では、トナー濃度センサ37がトナー像を読み取って得たトナー濃度信号が現像制御コントローラ85に供給され、現像制御コントローラ85がそのトナー濃度信号が示す濃度に応じてトナー供給量を制御するようになっていた。これに対し、このトナー濃度センサ37のセンシング結果を、露光器34による露光量、帯電器電源40より帯電器32の帯電ローラへ供給する電圧、現像バイアス電源41より現像器35の現像ローラへ供給する電圧などといった、画像形成エンジン30の駆動状態を決定付ける他の物理量の制御へフィードバックさせてもよい。この変形例は、トナー濃度センサ37のトナー濃度信号を電位制御コントローラ84に供給することで実現できる。
Claims (2)
- 像保持体と、
帯電、露光、及び現像を含む一連のゼログラフィプロセスに従って駆動する手段であって、自身に供給される画像信号に応じたトナー像を前記像保持体に形成する手段である画像形成手段と、
前記形成されたトナー像の濃度を主走査ラインに平行な第1の読取幅に渡って離散的に読み取り、読み取った濃度を示す濃度値群を取得する第1の読取手段と、
前記形成されたトナー像の濃度を前記第1の読取幅よりも狭い第2の読取幅に渡って読み取り、読み取った濃度を示す濃度値を取得する第2の読取手段と、
最高濃度の画像を含むパッチ画像信号に基づいて前記画像形成手段が形成したトナー像の濃度値を前記第2の読取手段が取得するたびに、予め設定された濃度許容範囲にその濃度値が収まっているか否か判断し、当該濃度許容範囲に収まっていないと判断した場合に、当該濃度値を当該濃度許容範囲に収めるべく前記画像形成手段の駆動内容を決定付ける物理量を制御するプロセスコントロール手段と、
前記画像形成手段により形成し得るトナー像と同じ主走査方向の幅を有する最高濃度の画像を含むテストパターン画像信号に基づいて前記画像形成手段にトナー像を形成させ、当該トナー像の濃度値を前記第1の読取手段に取得させ、当該濃度値が理想値に近づくように画像信号を補正するための濃度補正パラメータを算出する算出手段と、
前記画像形成手段に供給される画像信号を、前記算出手段が算出した濃度補正パラメータを用いて補正する補正手段と、
前記テストパターン画像信号に基づいて前記画像形成手段が形成したトナー像を前記第1の読取手段に読み取らせて得た前記最高濃度の画像における濃度値群の最低値へ、前記第2の読取手段の読取位置における前記最高濃度の画像の濃度の実値を切り替えて、前記プロセスコントロール手段に前記物理量の制御を実行させた後、前記算出手段に濃度補正パラメータの算出を実行させる実行制御手段と
を備えた画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記画像形成手段は、
像保持体を帯電させる帯電手段、画像信号に応じて変調した光を帯電した像保持体へ露光して潜像を形成する露光手段、及び潜像の形成された像保持体へトナーを現像する現像手段を有し、
前記プロセスコントロール手段は、
前記帯電手段の帯電電位、前記露光手段の露光量、前記現像手段のトナー供給量、または、当該現像手段の現像バイアスのうちの1つまたは複数を決定付ける物理量を制御する
画像形成装置。
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