JP4923518B2 - 燃料電池用カソード極 - Google Patents

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Description

本発明は燃料電池用カソード極に関する。
燃料電池スタックは、図13に示すように、複数のセル10が積層されてなる。各セル10は、セパレータ12、膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)11及びセパレータ12によって構成されており、隣り合うセル10はセパレータ12を共通にしている。
各膜電極接合体11は、ナフィオン(登録商標、Nafion(Du pont社製))等の固体高分子膜からなる電解質膜11aと、この電解質膜11aの一面に接合されて酸化ガスが供給されるカソード極11bと、電解質膜11aの他面に接合されて燃料が供給されるアノード極11cとを有している。
各セパレータ12は、各膜電極接合体11を間に挟んで積層され、個々が各カソード極11b側に酸化ガス流路12bを形成するとともに、各アノード極11c側に燃料流路12cを形成するようになっている。燃料電池スタックに供給される酸化ガスは各セル10の全ての酸化ガス流路12bを流通するようになっており、燃料電池スタックに供給される燃料は各セル10の全ての燃料流路12cを流通するようになっている。
カソード極11bは、図14(A)に示すように、電解質膜11a側に位置し、カーボン粒子に触媒が担持された触媒担持カーボンと電解質とを有する触媒層1と、触媒層1に隣接して酸化ガスを拡散する拡散層2とからなる。一般的な拡散層2は、触媒層1側に位置し、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を付着させたカーボン粒子を有する撥水多孔層(MPL:Micro Porous Layer)2aと、残余の部分2bとからなる(例えば、特許文献1)。
一般的なカソード極11bは、およそ以下のように製造される。
まず、基材、触媒層用ペースト及び撥水多孔層用ペーストを用意する。基材は、カーボンクロス、カーボンペーパー、カーボンフェルト等の導電性及びガス透過性のある板状のものである。触媒層用ペーストは、カーボン粒子に白金を担持してなる触媒担持カーボン及び電解質溶液の分散液である。撥水多孔層用ペーストは、PTFEを付着させたカーボン粒子の分散液である。
そして、基材の一面に撥水多孔層用ペーストを塗布し、撥水多孔層2aを形成する。この後、撥水多孔層2a上に触媒層用ペーストを塗布し、触媒層1を形成する。この際、撥水多孔層2aが触媒層用ペーストの過剰な含浸を防止する。基材の他の部分は残余の部分2bとなる。こうして、カソード極11bが得られる。
得られたカソード極11bは電解質膜11a及びアノード極11cとともに膜電極接合体11とされ、膜電極接合体11はセパレータ12とともに燃料電池スタックとされる。
こうして、得られた燃料電池スタックにおいては、酸化ガス流路12bに供給される酸化ガスと、燃料流路12cに供給される燃料との電気化学反応により、起電力を生じる。この際、カソード極11bの触媒層1では、飽和水蒸気圧は高く、水蒸気として排出されるが、運転条件によっては凝縮水も発生(高電流による生成水発生量の増大、空気の低流量による水蒸気の持ち去り量の減少により発生)し、撥水多孔層2aはその生成水を撥水し、かつ酸化ガス流路12bの閉塞を防いで酸化ガスの拡散性を向上させる。
特開2000−123842号公報
しかし、上記のように拡散層2に撥水多孔層2aをもつカソード極11bは、触媒層1で凝縮した生成水が撥水性の撥水多孔層2aではじかれ、拡散層2側に排水され難い。
このため、このカソード極を用いた燃料電池スタックを氷点下で発電しようとすると、生成水が撥水多孔層2aによりブロックされるため、生成水が触媒層1と撥水多孔層2aとの界面に溜まって凍結し易い。このため、図14(B)に示すように、界面で凍結した水は酸化ガス流路12bを閉塞するため、酸化ガスが触媒層1に供給され難く、電池反応を維持できなくなり易い。特に、燃料電池スタックに酸化ガスを供給する供給口の近傍においては、酸素濃度が高いことから、発生する生成水量も多く、この傾向が高い。
このため、特開平7−94202号公報に記載されているように、酸化ガスやさらには膜電極接合体を含めたシステム全体を暖気しようとすると、燃料電池システムは、そのための装置及びエネルギーが必要になる他、起動に長時間を要することとなり、実用性が低減してしまう。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、より実用性の高い燃料電池システムを提供することを解決すべき課題としている。
第1発明の燃料電池用カソード極は、電解質膜側に位置し、導電性粒子に触媒が担持された触媒担持導電性粒子と電解質とを有する触媒層と、該触媒層に隣接して酸化ガスを拡散する拡散層とからなる燃料電池用カソード極において、
前記触媒層と前記拡散層とは、厚さ方向で互いに貫入し、親水性を呈する貫入部を備えていることを特徴とする。
第1発明の燃料電池用カソード極では、触媒層と拡散層とが貫入部によって厚さ方向で互いに貫入しているため、触媒層と拡散層との界面が大きな面積を有している。そして、この貫入部は、撥水性ではなく、親水性を呈するため、触媒層で凝縮した生成水は容易に拡散層側に排水される。
このため、このカソード極を用いた燃料電池スタックを氷点下で発電しようとすれば、生成水が触媒層と拡散層との界面に溜まり難く、凍結し難い。このため、酸化ガスが触媒層に供給され易く、発電性能を維持し易い。
したがって、本発明の燃料電池用カソード極によれば、氷点下における発電可能時間を延長することで燃料電池反応に伴う熱を長時間利用することができるため、暖気が最低限で済む。このため、このカソード極によれば、最低限の暖気によって燃料電池システムの氷点下起動を達成することが可能となり、高い実用性を発揮することができる。
なお、特開平7−296818号公報には、触媒層と拡散層とが厚さ方向で互いに貫入する貫入部を備えたカソード極が開示されている。しかしながら、このカソード極は、拡散層が撥水性であるため、貫入部も撥水性となっており、触媒層で凝縮した生成水の排水性に難点がある。これに対し、第1発明のカソード極は、触媒層と拡散層との界面が大きな面積を有していることに基づく反応性の向上とともに、排水性に顕著な効果を発揮する。
前記貫入部は、前記触媒層が厚さ方向で非電解質膜側に延びる触媒貫入部と、該触媒貫入部と噛み合い、前記拡散層が厚さ方向で電解質膜側に延びる拡散貫入部とからな。このため、触媒層と拡散層との界面の面積を制御し易、効果を確実に奏するカソード極が得られる。噛み合いは、水平格子状、垂直格子状、渦巻き状、両櫛状、斑点状等において可能である。
前記拡散貫入部の電解質膜側又は前記触媒貫入部の非電解質膜側には、撥水性を呈する撥水多孔層が形成されている。このため、撥水多孔層が従来のように触媒層と拡散層とを完全に仕切ってはおらず、拡散貫入部と触媒貫入部とが直接当接している部分も存在することとなる。このため、触媒層内の生成水は拡散貫入部と触媒貫入部とが直接当接している部分を経て拡散層に排水される一方、拡散層内の酸化ガスは撥水多孔層を経れば確実に触媒層に供給され、発電性能が向上すると考えられる。
前記拡散層は、非電解質膜側に撥水性を呈する撥水多孔層を有することも好ましい。この場合、酸化ガスが撥水多孔層によって拡散層内で拡散されやすい。また、触媒層から排出された生成水は、この撥水多孔層が非電解質膜側に形成されていることにより、酸化ガス流路中で水が凝縮した場合でも、拡散層内で酸化ガスの供給を阻害しない。
第1発明のカソード極は、例えば以下の第2〜4発明の製造方法によって製造可能である。
第2発明の燃料電池用カソード極の製造方法は、導電性及びガス透過性のある板状の基材と、導電性粒子に触媒を担持してなる触媒担持導電性粒子と、電解質溶液と、マスキング部材とを用意する第1工程と、
該基材の一面に該マスキング部材によって部分的なマスクを形成し、第1基材を得る第2工程と、
該触媒担持導電性粒子及び該電解質溶液の触媒層用ペーストを該第1基材の該一面に塗布し、第2基材を得る第3工程と、
該第2基材における該マスクを除去し、第3基材を得る第4工程と、
該第3基材の該一面に該触媒層用ペーストによって層状の触媒層を形成し、燃料電池用カソード極を得る第5工程とを備えていることを特徴とする。
第2発明の製造方法によれば、触媒貫入部と拡散貫入部とからなる貫入部をもつ第1発明のカソード極を製造することができる。
第3発明の燃料電池用カソード極の製造方法は、導電性及びガス透過性のある板状の基材と、導電性粒子に触媒を担持してなる触媒担持導電性粒子と、撥水性のある該導電性粒子である撥水導電性粒子と、電解質溶液と、マスキング部材とを用意する第1工程と、
該基材の一面に該マスキング部材によって部分的なマスクを形成し、第1基材を得る第2工程と、
該撥水導電性粒子の撥水多孔層用ペーストを該第1基材の該一面に塗布し、撥水多孔層を形成後、該マスクを除去して第2基材を得る第3工程と、
該触媒担持導電性粒子及び該電解質溶液の触媒層用ペーストを該第2基材の該一面に塗布し、燃料電池用カソード極を得る第4工程とを備えていることを特徴とする。
第3発明の製造方法によれば、拡散貫入部の電解質膜側に撥水多孔層が形成された第1発明のカソード極を製造することができる。
第4発明の燃料電池用カソード極の製造方法は、導電性及びガス透過性のある板状の基材と、導電性粒子に触媒を担持してなる触媒担持導電性粒子と、電解質溶液とを用意する第1工程と、
該基材の一面に厚さ方向の凹凸を形成し、第1基材を得る第2工程と、
該触媒担持導電性粒子及び該電解質溶液の触媒層用ペーストを該第1基材の該一面に表面側を平滑にしつつ塗布し、燃料電池用カソード極を得る第3工程とを備えていることを特徴とする。
第4発明の製造方法によっても、触媒貫入部と拡散貫入部とからなる貫入部をもつ第1発明のカソード極を製造することができる。
以下、第1〜4発明を具体化した実施例1、2及び参考例1〜3を図面を参照しつつ説明する。
(参考例1)
参考例1では、まず、図1に示すように、基材20としてのカーボンクロスと、Pt担持カーボンと、導電性粒子としてのカーボン粒子(Cabot製カーボンブラックVulcanXC-72)と、電解質溶液(Aldrich製5%濃度Nafion溶液(溶媒の主成分は水及び有機溶媒))と、マスキング部材として市販のマスキング剤とを用意した。マスキング部材として、一般的なスクリーン印刷に用いられる印刷板を採用することも可能である。Pt担持カーボンは、上記カーボン粒子に白金を60質量%で担持したものである。
そして、6質量%のPt担持カーボンと、2質量%の電解質溶液と、92質量%の溶媒を混合し、第1ペーストとした。また、4質量%のカーボン粒子と、3質量%の電解質溶液と、93質量%の溶媒を混合し、第2ペーストとした。第1ペーストと第2ペーストとを重量比1:2で混合し、触媒層用ペーストとした。
図10(A)に示すように、基材20の一面にマスキング剤によって部分的なマスク21を形成し、第1基材30とした。
図10(B)に示すように、触媒層用ペーストを第1基材30の一面に塗布し、第2基材31とした。第2基材31では、マスク21の存在しない部分に触媒層用ペーストが含浸し、第1触媒層22となっている。
図10(C)に示すように、第2基材31におけるマスク21を除去し、第3基材32とした。
図10(D)に示すように、第3基材32の一面に触媒層用ペーストによって層状の第2触媒層23を形成した。こうして、燃料電池用カソード極33を得た。
得られたカソード極33は、図1に示すように、電解質膜11a側に位置する触媒層24と、触媒層24に隣接する拡散層27とからなる。
触媒層24は、第1触媒層22及び第2触媒層23からなる。第1触媒層22は、厚さ方向で非電解質膜側に延びる触媒貫入部22である。
拡散層27は、基材20において、第1触媒層22が形成されなかった部分25と、残余の部分26とからなる。部分25は、厚さ方向で電解質膜11a側に延びる拡散貫入部25である。
触媒貫入部22及び拡散貫入部25は、図2に示すように、それぞれ水平方向に延びて水平格子状に噛み合っている。こうして、触媒層24と拡散層27とは、厚さ方向で互いに貫入し、親水性を呈する貫入部28を備えている。
このカソード極33は、図13及び図14(A)に示すように、従来と同様に電解質膜11a及びアノード極11cとともに膜電極接合体11とされ、膜電極接合体11はセパレータ12とともにセル10とされる。
こうして、得られた参考例1のセル10においては、酸化ガス流路12bに供給される酸化ガスと、燃料流路12cに供給される燃料との電気化学反応により、起電力を生じる。この際、図1に示すように、カソード極33では、触媒層24と拡散層27とが貫入部28によって厚さ方向で互いに貫入しているため、触媒層24と拡散層27との界面が大きな面積を有している。そして、この貫入部28は、撥水性ではなく、親水性を呈するため、触媒層24で凝縮した生成水は容易に拡散層27側に排水される。
このため、参考例1のセルは、長時間の発電が可能であることがわかる。参考例1のセル10は、氷点下で発電する場合、生成水が触媒層24と拡散層27との界面に溜まり難く、凍結し難いため、酸化ガスが触媒層24に供給され易いからである。
したがって、参考例1のカソード極33によれば、氷点下における発電可能時間を延長できることがわかる。このため、このカソード極33によれば、最低限の暖気によって燃料電池システムの氷点下起動を達成することが可能となり、高い実用性を発揮することができる。
貫入部28は、図2に示す水平格子状の噛み合いの他、図3〜6の噛み合いも可能である。図3に示すように、触媒貫入部22と拡散貫入部25とが垂直格子状に噛み合った貫入部28は、これらの界面がセパレータ12の酸化ガス流路12bと平行であることから、生成水を排出しやすいと考えられる。また、図4に示すように、触媒貫入部22と拡散貫入部25とが渦巻き状に噛み合った貫入部28や、図5に示すように、触媒貫入部22と拡散貫入部25とが両櫛状に噛み合った貫入部28は、サーペンタイン形状の酸化ガス流路をもつセパレータを採用している場合に有効な排水性を有すると考えられる。さらに、図6に示すように、触媒貫入部22と拡散貫入部25とが斑点状に噛み合った貫入部28は、酸化ガス流路の形状にかかわらず、有効な排水性を有すると考えられる。
(実施例1)
実施例は第1、3発明を具体化したものである。まず、参考例1と同様、図11に示すように、基材20と、Pt担持カーボンと、カーボン粒子と、電解質溶液と、マスキング剤とを用意した。そして、参考例1と同様、触媒用ペーストも用意した。
また、PTFEを付着させたカーボン粒子も用意し、7質量%のこのカーボン粒子と、93質量%の溶媒を混合し、撥水多孔層用ペーストとした。
図11(A)に示すように、基材20の一面にマスキング剤によって部分的なマスク21を形成し、第1基材50とした。
図11(B)に示すように、撥水多孔層用ペーストを第1基材50の一面に塗布し、撥水多孔層41を形成した。この後、図11(C)に示すように、マスク21を除去して第2基材51を得た。
図11(D)に示すように、触媒層用ペーストを第2基材51の一面に塗布した。この際、第2基材51では、撥水多孔層41の存在しない部分に触媒層用ペーストが含浸し、触媒層42となる。こうして、燃料電池用カソード極52を得た。
得られたカソード極52は、図7に示すように、電解質膜11a側に位置する触媒層42と、触媒層42に隣接する拡散層47とからなる。
触媒層42は、電解質膜11a側に位置する本体層43と、本体層43から厚さ方向で非電解質膜側に延びる触媒貫入部44とからなる。
拡散層47は、非電解質膜側に位置する本体層46と、本体層46から厚さ方向で電解質膜11a側に延びる拡散貫入部45とからなる。拡散貫入部45の電解質膜11a側には、撥水性を呈する撥水多孔層41が形成されている。
触媒貫入部44及び拡散貫入部45は、それぞれ水平方向に延びて噛み合っている。こうして、触媒層42と拡散層47とは、厚さ方向で互いに貫入し、親水性を呈する貫入部28を備えている。
このカソード極52では、撥水多孔層41が従来のように触媒層42と拡散層47とを完全に仕切ってはおらず、拡散貫入部45と触媒貫入部44とが直接当接している部分も存在することとなる。このため、触媒層42内の生成水は拡散貫入部45と触媒貫入部44とが直接当接している部分を経て拡散層47に排水される一方、拡散層47内の酸化ガスは撥水多孔層41を経れば確実に触媒層42に供給され、発電性能が向上すると考えられる。他の作用効果は参考例1と同様である。
(参考例2)
参考例2では、参考例1と同様、基材20と、Pt担持カーボンと、カーボン粒子と、電解質溶液とを用意した。そして、参考例1と同様、触媒用ペーストも用意した。
図12(A)に示すように、基材20の一面に金型等を用いて厚さ方向の凹部20aを形成し、第1基材70を得た。
図12(B)に示すように、触媒層用ペーストを第1基材70の一面に表面側を平滑にしつつ塗布した。この際、第1基材70では、触媒層用ペーストが凹部20aに浸入し、触媒層61となる。こうして、燃料電池用カソード極71を得た。
このカソード極71も参考例1と同様の作用効果を奏することができる。
(実施例2)
実施例1及び参考例2と同様の製造方法により、図8に示すカソード極53を製造することも可能である。
このカソード極53は、触媒貫入部44の非電解質膜側に撥水性を呈する撥水多孔層41が形成されている。他の構成は実施例と同様である。
このカソード極53も実施例と同様の作用効果を奏することができる。
(参考例3)
参考例1、と同様の製造方法により、図9に示すカソード極54を製造することも可能である。
このカソード極54は、拡散層27の非電解質膜側に撥水多孔層48が形成されている。他の構成は参考例1と同様である。
このカソード極54は、酸化ガスが撥水多孔層48によって拡散層27内で拡散されやすい。また、触媒層24から排出された生成水は、この撥水多孔層48が非電解質膜側に形成されていることにより、拡散層27内で酸化ガスの供給を阻害しない。他の作用効果は参考例1と同様である。
以上において、本発明を実施例1、2及び参考例1〜3に即して説明したが、本発明は上記実施例1、2及び参考例1〜3に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
本発明は、電気自動車等の移動用電源、屋外据え置き用電源、ポータブル電源等の燃料電池システムに利用可能である。
参考例1のカソード極を電解質膜とともに示す模式の部分拡大断面図である。 参考例1のカソード極に係り、図1のII−II拡大断面図である。 変形例の貫入部を示す図2と同様の拡大断面図である。 変形例の貫入部を示す図2と同様の拡大断面図である。 変形例の貫入部を示す図2と同様の拡大断面図である。 変形例の貫入部を示す図2と同様の拡大断面図である。 実施例のカソード極を電解質膜とともに示す模式の部分拡大断面図である。 実施例のカソード極を電解質膜とともに示す模式の部分拡大断面図である。 参考のカソード極を電解質膜とともに示す模式の部分拡大断面図である。 参考例1の製造方法を示す模式の断面図である。 実施例の製造方法を示す模式の断面図である。 参考の製造方法を示す模式の断面図である。 セルの模式断面図である。 図(A)は従来のカソード極を電解質膜とともに示す模式の部分拡大断面図であり、図(B)はその厚さ方向の酸素濃度を示すグラフである。
符号の説明
11a…電解質膜
24…触媒層
27…拡散層
33、52、53、54、71…燃料電池用カソード極
28…貫入部
22、44…触媒貫入部
25、45…拡散貫入部
41、48…撥水多孔層
20…基材
21…マスク
30、50、70…第1基材
31、51…第2基材
32…第3基材
23…層状の触媒層
20a…凹部(凹凸)

Claims (2)

  1. 電解質膜側に位置し、導電性粒子に触媒が担持された触媒担持導電性粒子と電解質とを有する触媒層と、該触媒層に隣接して酸化ガスを拡散する拡散層とからなる燃料電池用カソード極において、
    前記触媒層と前記拡散層とは、厚さ方向で互いに貫入し、親水性を呈する貫入部を備え
    前記貫入部は、前記触媒層が厚さ方向で非電解質膜側に延びる触媒貫入部と、該触媒貫入部と噛み合い、前記拡散層が厚さ方向で電解質膜側に延びる拡散貫入部とからなり、
    該拡散貫入部の電解質膜側又は該触媒貫入部の非電解質膜側には、撥水性を呈する撥水多孔層が形成されていることを特徴とする燃料電池用カソード極。
  2. 前記拡散層は、非電解質膜側に前記撥水多孔層を有する請求項記載の燃料電池用カソード極。
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