JP4922158B2 - 増大した眼圧を治療するための粘弾性組成物の使用 - Google Patents

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Description

本発明は、医薬の分野に関する。より特定すると、本発明は、眼科学の分野に関する。本発明は、ヒト又は動物の眼における、増大した眼圧(IOP)を治療する新規な方法、及びその方法において有用である、医療器具のような薬剤を提供する。
緑内障は、ほとんどの場合、眼内の増大した圧力を生ずるいくつかの異なる眼の病気により引き起こされる。この高められた圧力は、眼における流体の停滞によりもたらされ、次第に視神経に損傷をもたらす。
緑内障は、眼房水産生の減少作用をもたらすか又は眼房水の流出を増大させるために毎日投与される薬剤により治療され得る。代替として、緑内障は、眼房水の排出をさせ、それによってIOPを低減させるための手術により治療され得る。
レーザー手術[レーザー線維柱帯形成術(レーザートラベクロプラスティー)]が現在用いられる主な外科的技術である。この非侵襲性操作は10分乃至20分要し、無痛性であり、診察室又は外来患者施設のいずれかで行われ得る。レーザーの強度の熱により、眼の排水管のいくらかの領域を縮小させ、隣接する領域を広げて開かせ、液体をより容易に排出させる。合併症がほとんどなく、そのことが、この操作がますます普及した理由である。
主な侵襲性外科的技術は、線維柱帯切開術(トラベクレクトミー)と呼ばれる緑内障濾過操作である。この操作では、外科医は、小柱網、眼の排水管、の小さい部分を取り除くことにより、隙間を作る。強膜の穿通により、前眼房に達し、水性流体が結膜下の空間に放出され得る。この操作は、通常、局所麻酔下で行われる。ある患者群では、圧力を低下させることにおいて、手術は約80−90%有効である。線維柱帯切開術は比較的安全な外科的操作であるが、約30−50%の患者が、手術して5年以内に白内障を発現する。患者の約10−15%の患者には付加的な手術が必要である。
ビスコカナロストミー及び深部強膜切除術のような、より新しい外科的技術は、小柱網の穿通を回避する[DH Johnson及びM JohnsonによるGlaucoma surgery and aqueous outflow:how does non−penetrating glaucoma surgery work?、Arch Ophthalmol(2002)、120(1):67−70]。ビスコカナロストミーでは、その組織内に形成される水路の癒合と手術後の瘢痕形成を防ぐために、高度に粘性のヒアルロン酸組成物が用いられる。その操作は、線維柱帯切開術で見られる合併症を低減させる。ビスコカナロストミーは、強膜の厚さの約三分の一の大きな強膜フラップ(結膜切開の後に)の形成;脈絡膜を覆う強膜薄層に至るまで最初のフラップの内部の第二の強膜の切除を行うこと;シュレムの上壁の中への(上壁を剥離する)及び角膜の中へのこのフラップの調製、従って、「デスメーの窓」の形成;シュレム管の、ヒアルロン酸での膨張;及び最初の強膜のフラップの縫合を含む。その多くの工程は、その操作を難しくし、時間がかかる。
少数の患者において、特に金属、プラスチック、珪素又はコラーゲンで作られた種々の種類の排水管インプラントが挿入される。それらは、好結果の水性流体の排出を防いでしまう炎症及び瘢痕形成を回避するのを助け得る。
任意に、作成された水路の癒合及び瘢痕形成は、マイトマイシンC及び5−フルオロウラシル(5−FU)のような化学物質の添加により防ぎ得る。
米国特許出願公開2002/0072673 A1及び米国特許5,360,399及び6,375,642 B1はビスコカナロストミーに関する。
米国特許6,558,342 B1には、挿入時に、流体又は粘弾性物質を前眼房内に又は結膜下に注入するために用いられ得る眼内管が開示されている。
米国特許第6,142,969号には、流体をわきにそらす器具の前眼房への挿入が開示されている。その操作の間に水路が形成され、それは、その器具が挿入される前に眼房水の逆流を防ぐために任意に粘弾性物質で一時的に充填される。
米国特許第5,360,425号には、結膜下空間への針の挿入及びヒアルロン酸ナトリウムのような流体の注入が開示されている。その後に、光ファイバーからのレーザーパルスを用いる強膜切除により導管が形成される。
米国特許第4,955,883号には、隅角穿刺と焼灼の組み合わせを用いて強膜中に導管が永存され得ることが開示されている。この操作の間に、前眼房は粘弾性物質で充填され得る。
米国特許第4,716,154号には、架橋されたヒアルロン酸のゲルが硝子液の代替物として用いられ得ることが開示されている。米国特許第5,092,837号には、永久インプラントの挿入の間に崩壊を防ぐために前眼房中に粘弾性物質を滴下し得ることが開示されている。米国特許第5,811,453号には、前眼房中の粘弾性物質の注入が緑内障濾過手術により生じる炎症状態を改善することが開示されている。
EP 1 129 683 A1には、人工硝子体として有用であるヒアルロン酸ゲルの注入できる組成物が開示されている。米国特許第5,827,937号には、眼の手術において有用である架橋されたヒアルロン酸を含有する粘弾性ゲルが開示されている。PCT出願公開WO98/26777には、眼の手術中に前眼房に注入される組成物が開示されている。
米国特許第6,383,219号には、緑内障の外科的治療の間に眼房水を排出させるための深部胸膜切除術に有用である、架橋されたヒアルロン酸から製造されたインプラントが開示されている。
米国特許出願公開2003/0211166 A1には、架橋されたヒアルロン酸から生成された微小球の組成物が開示されている。その組成物は、シュレム管に注入されることが意図されると記載されている。
米国特許第6,495,608号及びPCT出願公開WO92/00745には、手術の終わりに除去される、前眼房又は後眼房への粘弾性組成物の注入が開示されている。
C.RaittaらによるActa Opthalmologica 66:544−551(1988)には、IOPの変化なしでのウサギにおける架橋されたヒアルロン酸の結膜下注入が開示されている。
PCT出願公開WO2004/026347には、前眼房と、強膜における眼静脈との間の水路の外科的形成が開示されている。
公知の侵襲性治療は、それらが複雑であり、時間がかかることにおいていくつかの欠点を有する。さらに、緑内障の侵襲性治療は、形成された水路が癒合しやすく、瘢痕を形成しやすいので、あまり有効でない。
治療を必要としているヒト又は動物の眼における、増大した眼圧を治療する新規な方法を提供することが本発明の目的である。
治療を必要としているヒト又は動物の眼における、増大した眼圧を治療する、迅速で費用対効果が高い方法を提供することも本発明の目的である。
公知の方法での欠点及び/又は合併症を回避する、穿通強膜造孔術の改良された方法を提供することが本発明の一つの目的である。
増大した眼圧の永続性の低下を与える、穿通強膜造孔術(sclerostomy)の改良された方法を提供することも本発明の一つの目的である。
適する媒体の適用により、治療を必要とするヒト又は動物の眼における、増大した眼圧を治療する方法を提供することが他の目的である。
増大した眼圧の治療のための、医療器具のような薬剤の製造のための媒体の使用を提供することが本発明の更に他の目的である。
発明の概要
これらの、及び以下の開示から明らかであろう他の目的のために、一つの面により、本発明は、(i)ヒト又は動物の眼における少なくとも一つの強膜穿通導管(sclerally penetrating fistula)を粘弾性媒体で充填するように前記導管に前記媒体を注入する工程
を含む、治療を必要としているヒト又は動物の眼における、増大した眼圧を治療する方法を提供する。
他の面により、本発明は、(i)ヒト又は動物の眼における少なくとも一つの強膜穿通導管を形成する工程及び
(ii)前記の少なくとも一つの強膜穿通導管を粘弾性媒体で充填するように前記導管に前記媒体を注入する工程
を含む、治療を必要としているヒト又は動物の眼における、増大した眼圧を治療する方法を提供する。
本方法の好ましい態様では、工程(i)の少なくとも一つの導管の前記形成のすぐ後に、工程(ii)の前記媒体の前記注入が行われる。
本発明による好ましい方法では、前記導管は、結膜の外科的剥離に続く強膜の穿通により形成される。本発明による他の好ましい方法では、前記導管は、強膜及び結膜の両方の穿通により形成される。すべての方法において、形成される強膜の導管は、本発明による粘弾性媒体で充填される。
従って、本発明は、増大した眼圧の治療は、一つ以上の穿通導管、すなわち、全層導管、への粘弾性媒体の適用により有利に行われ得ることを見出したことにある。本発明による導管は強膜を貫いて、すなわち、強角膜縁の遠位に延びており、そして任意に結膜を貫いて延びており、そして粘弾性媒体が前記導管に注入される。この迅速な操作は、強膜穿通導管中に粘弾性媒体を残し、それにより導管の癒合及び随伴する瘢痕形成が防止される。
本発明の一つの態様によると、前記の少なくとも一つの導管は、前記眼の強角膜縁の遠位の位置と前眼房との間に延びている。本発明の他の態様によると、前記の少なくとも一つの導管は、前記眼の強角膜縁の遠位の位置と後眼房との間に延びている。本発明の更に他の態様によると、前記の少なくとも一つの導管は、前記眼の強角膜縁の遠位の位置と硝子体との間に延びている。
本発明の特定の態様では、本発明による前記方法は、ヒト又は動物の眼における、緑内障の治療のための方法である。
本発明の更に他の面によると、ヒト又は動物の眼の少なくとも一つの強膜穿通導管が、医療器具のような、ヒト又は動物の眼における、増大した眼圧の治療のための薬剤で充填されるように、前記眼の前記導管への前記薬剤の適用による、前記眼における、増大した眼圧の治療のための、前記薬剤の製造のための粘弾性媒体の新規な使用が提供される。
本発明の一つの態様によると、前記粘弾性媒体は、安定化多糖類及びそれらの誘導体を含む媒体から成る群から選択される。特別な態様では、前記粘弾性媒体は、安定化グリコサミノグリカン類及びそれらの誘導体を含む媒体から選択される。他の特別な態様では、前記粘弾性媒体は、安定化ヒアルロン酸、安定化硫酸コンドロイチン、安定化ヘパリン及びそれらの誘導体を含む媒体から成る群から選択される。特定の態様では、前記粘弾性媒体は、架橋されたヒアルロン酸及びその誘導体を含む媒体から成る群から選択される。
本発明の好ましい態様では、前記粘弾性媒体はゲル粒子として存在する。
好ましくは、前記薬剤は、ヒト又は動物の眼における、緑内障の治療のための薬剤である。
発明の詳細な記載
本発明は、典型的には緑内障に関連している、増大した眼圧の治療のための改良された方法に関する。本質において、本方法は、強膜穿通導管への粘弾性媒体の適用を含む。他の面によると、本発明は、強膜を穿通することと、結果として生じた導管への粘弾性媒体の適用の画期的な組み合わせにある。
その最も一般的な形態では、本発明は、(i)ヒト又は動物の眼における少なくとも一つの強膜穿通導管を粘弾性媒体で充填するように前記導管に前記媒体を注入する工程を含む、治療を必要としているヒト又は動物の眼における、増大した眼圧を治療する方法を提供する。
他の面により、本発明は、(i)ヒト又は動物の眼における少なくとも一つの強膜穿通導管を形成する工程及び
(ii)前記導管を粘弾性媒体で充填するように前記導管に前記媒体を注入する工程
を含む、治療を必要としているヒト又は動物の眼における、増大した眼圧を治療する方法を提供する。
本発明による好ましい方法では、前記導管は、結膜と強膜の両方の穿通により形成される。本発明による他の好ましい方法では、前記導管は、強膜の穿通により形成される。後者の方法では、結膜は、穿通部位において強膜を覆わないで構成されている。実際の目的のために、これは、結膜は、適する外科的操作により、一時的に剥離されていることを意味する。本発明による粘弾性媒体で充填された強膜導管の形成の後に、結膜は、外科的に元に戻されるか又は自然に癒合する。
本明細書で用いられているように、「治療する」という用語は、予防的、軽減化又は治療的処置のいずれの種類も含む。
本明細書において用いられているように、「眼圧」又は“IOP”は、眼の内部の圧力をいう。眼圧は、角膜の所定の面積を平らにするために必要な圧力という仮定を用いて、慣例的に、眼科医により測定される。正常眼圧は約10乃至21mmHgの範囲を有する。従って、「増大した眼圧」という用語は、10−21mmHgの正常範囲を超える眼圧をいう。
本発明の一つの態様において、本方法は、緑内障又は緑内障と関連する高眼圧を治療するための方法である。本発明は、開放隅角緑内障、閉塞隅角緑内障、続発性緑内障等を含む、侵襲性治療が選択可能であるすべての種類の緑内障の治療に有用である。
「形成する」という用語は、昔からの器具の使用を含む、導管の形成をもたらす侵襲性活動のいずれかの種類を意味する。本発明により有用な器具には、針類、カニューレ類、ナイフ類、外科用メス類等が含まれる。前記導管は、眼の外部から、すなわち、結膜又は強膜の外側から、眼の内部まで、すなわち、前眼房又は後眼房又は硝子体まで形成される。
本明細書において用いられているように、「強膜穿通導管」という用語は、強膜組織において直接形成される、非天然の形成された通路、すなわち、水路又は路を意味する。従って、前記導管は、いずれかの人工的な管等は含まない。人工的な管でなく組織の水路を用いることにより、その水路の刺激及び詰りが低減され得るか又は回避され得る。導管は、強膜を通って眼の内部まで延びている。従って本発明による強膜穿通導管の外部口部は、結膜下、角膜縁の遠位、脈絡膜及び網膜の近位、典型的には強角膜縁から4−7mm、に配置される。前記導管の内部開口部は、眼の前眼房又は後眼房内に配置される。代替として、内部開口部は、眼の硝子体中に配置される。
代替として、結膜は外科的に剥離され得て、強膜穿通導管が形成され、本発明による媒体で充填され、そして結膜は、もとの場所にもどされる。これにより、眼の内部、例えば前眼房、から結膜下の排水路が形成され、本発明による媒体をその導管中に維持し、そして適するIOPを維持する。
「近位の」及び「前の」という用語は、眼化学の分野における標準的な意味を有し、すなわち、眼の前部(すなわち、角膜)に、より近い物体をいう。一方、「遠位の」及び「後の」という用語は、眼の後部(すなわち、視神経を囲んでいる領域)に近い物体をいう。
本発明によると、眼科医は、一つ以上の強膜穿通導管を形成し得る。一つより多い導管が形成される場合、その導管は、同じ操作の間に又は異なる機会に形成され得る。さらに、その導管は、同じ房において終わり得るか又は異なる房において終わり得る。任意に、一つの又は複数の導管は、硝子体で終わり得る。導管の数及び配置は、導管の幅及び望ましい眼圧低下効果を含むいくつかの考察により眼科医により決定される。
本発明による特定の方法では、形成された導管は、強膜における眼の可視静脈を穿通しない。刺激及び/又は痛みを低減させるために、その操作中に血液との直接の接触を、可能な限り回避することが有益である。毛様体の穿通も避けるべきである。
本方法の特定の態様では、小柱網の穿通は回避される。特定の他の態様では、小柱網は穿通され得る。この穿通は、限られた幅の、典型的にはカニューレーのサイズの、例えば32ゲージ乃至18ゲージの、全層の強膜導管の構造を含むことに注意すべきである。本発明による粘弾性媒体の適用なしでは、導管は、迅速に癒合するが、導管への粘弾性媒体の適用は、癒合を防ぎ、導管を永続させる。
一方、線維柱帯切開術は、強膜の一部分を切り取り、永続的に取り去り、強膜と結膜の間に人工的な溜りを形成することを含む。線維柱帯切開術において形成される強膜の空間は、自然に癒合するには大きすぎる。
第一の態様では、本発明による導管は、針のような適する器具を用いて、結膜及び強膜を通って前眼房へと形成される。第二の態様では、本発明による導管は、針のような適する器具を用いて、結膜及び強膜を通って後眼房へと形成される。第三の態様では、本発明による第一の導管は、針のような適する器具を用いて、結膜及び強膜を通って前眼房へと形成され、本発明による第二の導管は、針のような適する器具を用いて、結膜及び強膜を通って後眼房へと形成される。
代替的な態様では、結膜は、外科的に剥離され(一時的に)、本発明による導管は、適する器具を用いて強膜を通って形成される。その導管への本発明による媒体の適用の後に、結膜は、元の場所に戻される。
本明細書において用いられているように、「粘弾性媒体」という用語は、粘性と弾性の組み合わせを示す媒体を意味する。当業者によく知られているように、粘弾性は、流動計を用いて測定され得る。振動モードにおいて、弾性率(G’)及び粘性率(G”)は、1Hzの周波数において測定され得る。本発明による粘弾性媒体では、下記:
Figure 0004922158

好ましくは
Figure 0004922158

の関係を満たす。
特定すると、本発明による粘弾性媒体は、1N−50Nの圧力の適用により32ゲージ針乃至18ゲージ針で注入できる。特に、前記媒体、又は前記媒体を含有する医療器具のような薬剤は、本発明による強膜穿通導管が前記媒体又は薬剤で充填されるように、前記導管に注入され得る。
本発明による粘弾性媒体には、ゲル類、溶液類、懸濁液類、スラリー類及び混合物が含まれる。その媒体は、生理食塩水、及び任意に、細胞毒性物質、抗炎症性物質等のような他の活性物質を含有する。適する粘弾性媒体には、又、安定化デキストラン、及びデキストラノマーのようなそれらの誘導体を含有する媒体も含まれる。デキストラノマーを含有する媒体は、粒子の形態であることができる。
本発明による粘弾性媒体には、安定化多糖類及びそれらの誘導体を含有する媒体が含まれるが、それらに限定されない。そのような媒体において、多糖又は多糖類の少なくとも一つは、その媒体の粘弾性を提供する。適する粘弾性媒体は、澱粉の安定化誘導体を含有する。適する粘弾性媒体は、又、安定化グリコサミノグリカン類、並びに安定化ヒアルロン酸、硫酸コンドロイチン及びヘパリンのようなそれらの誘導体、並びにそれらの誘導体を含有し得る。粘弾性媒体は、又、2つ以上の適する粘弾性媒体の組み合わせであることができる。
本明細書において用いられているように、「安定化」という用語は、生理学的条件下で、多糖類を分解に対して母物質よりも安定にする、化学的安定化のいずれかの形態を意味する。安定化多糖類及びそれらの誘導体には、例えば、架橋された及び部分的に架橋された多糖類及びそれらの誘導体が含まれる。
本明細書において用いられるように、「誘導体」という用語は、硫酸塩化された多糖類のような、架橋された多糖類及び置換された多糖類を含む、多糖類の誘導体のいずれかの適する形態を意味する。
本発明による粘弾性媒体は、生体適合性であり、滅菌してあり、32ゲージ針乃至18ゲージ針のような医学において用いられる標準針により容易に注入できる。任意に、粘弾性媒体の多糖類は非動物由来である。有利には、本発明による粘弾性媒体の多糖類は、生理学的条件下で安定であるが、永続性ではない。本発明の一つの態様によると、その媒体に粘弾性を与える多糖類の少なくとも50%、好ましくは少なくとも70%、より好ましくは少なくとも90%は生体内で少なくとも2週間、より好ましくは2週間乃至2年間、残存する。本発明による媒体に粘弾性を与える一つ又は複数の多糖類は好ましくは生体内で5年以上の後に分解される。「分解される」という用語は、多糖類の20%未満、好ましくは10%未満しか体内に残存しないということを意味する。このように、粘弾性媒体は、組織中に永続的には残存しない。結局は、永続的な強膜導管の形成の後に分解される。
本発明による粘弾性媒体の多糖類は、好ましくは天然のヒアルロン酸よりも生体内で分解に対して抵抗性である。粘弾性を与える安定な多糖類の長期の存在により、形成された水路の癒合が防がれ、それにより治療の成果が改良される。
本発明による好ましい粘弾性媒体は、架橋されたヒアルロン酸及びそれらの誘導体を含有する。適する架橋されたヒアルロン酸の一つの種類は、米国特許第5,827,937号の方法を用いて、任意に非動物性であるヒアルロン酸の架橋により得られる。
簡単に記載すると、前記方法は、水溶性の架橋可能な多糖類の水性溶液又は懸濁液を生成すること;多官能性架橋剤の存在下で多糖類の架橋を開始すること;ゲル化が起こる前に停止することから架橋反応を立体的に妨げ、それによって活性化された多糖類が得られること;及び粘弾性ゲルに至るまで、活性化多糖類の架橋を続けるように活性化多糖類のための立体的に妨げられない条件を再導入することを含む。
この特別な方法に関連して用いられる架橋剤は、生体適合性必須要件が満たされることを保証するための考慮がなされれば、多糖類との組み合わせで有用な、いずれかの従来から公知の架橋剤である。しかし、好ましくは、架橋剤は、アルデヒド類、エポキシド類、ポリアジリジル化合物類、グリシジルエーテル類及びジビニルスルホン類から成る群から選ばれる。それらのなかで、グリシジルエーテル類は、特に好ましい群であり、そのうちの1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルは好ましい例として言及され得る。
この特別な方法では、多官能性架橋剤の存在下での初期の架橋反応は、主に、エーテル反応が促進されるべきか又はエステル反応が促進されるべきかに依存して、種々のpH値において行われ得る。
本発明の好ましい態様では、粘弾性媒体は、ゲル粒子として又はいずれかの形状のゲル様粒子として存在する。その粒子の主容量、すなわち50%(v/v)より多くが、生理学的食塩水の存在下で、少なくとも10μm、好ましくは、10μm−0.9mmの範囲のような10μm−5mmの範囲の、より好ましくは0.15μm−0.95mの範囲のサイズを有する。好ましい態様では、粒子の70%(v/v)より多くが、好ましくは90%(v/v)より多くが、生理学的条件下で所定のサイズ限定内である。
当然の結果として、本発明の特定の態様では、形成された導管は、多数の小さいゲル粒子で充填される。特定の他の態様では、導管は、少数のゲル粒子のみで充填される。全体の導管がいずれかの適する形状の一つの大きい粒子で充填される可能性さえある。
本発明によるゲル粒子のサイズは、例えばゲル粒子中に含まれる及び/又はゲル粒子を取り囲む溶媒、溶液又はキャリヤーのイオン強度及びpHにより変わることは明白である。本明細書を通して、所定の粒子サイズは、生理学的条件、特に等張条件を想定する。ゲル粒子が生理食塩水を含有し、生理食塩水中に分散されることが好ましいが、本発明によるゲル粒子は、そのゲル粒子を他の張性の溶液にさらすことにより一時的に異なるサイズにされ得ることが企図されることに注意すべきである。本発明の範囲内である粒子は、生理的条件下で、例えば生体内の強膜を通して適用される場合、又は生理食塩水もしくは等張食塩水、すなわち関連性がある生物学的液体と同じ張性の、例えば、血清と等浸透圧性の、溶液にさせられる場合、所定の範囲内の粒子サイズを示す。
本発明の特定の態様では、本質的にすべての流体がゲル粒子に組み込まれ得る。そのことは、粘弾性媒体は、遊離の流体が本質的にないゲル粒子から成ることを意味する。
本明細書において用いられているように、生理学的又は等張性の溶液は、200ミリオスモル/リットル−400ミリオスモル/リットルの範囲における、好ましくは250ミリオスモル/リットル−350ミリオスモル/リットルの範囲における、より好ましくは約300ミリオスモル/リットルの容量オスモル濃度を有する溶液である。実際的な目的のためには、この容量オスモル濃度は、0.9%(0.154M)NaCl溶液の調製により容易に達成される。
粘弾性媒体が、架橋されたヒアルロン酸の粒子として存在する場合、粒子の主容量、すなわち50%(v/v)より多く、好ましくは70%(v/v)より多く、より好ましくは90%(v/v)より多く、が5mmより小さい、好ましくは0.9mmより小さい、好ましくは、0.15−0.95mのような10μm−0.9mmの範囲の、サイズを有する。
望ましい粒子サイズを得る適する方法は、望ましい濃度において、架橋されたヒアルロン酸から生成されたゲルを製造すること、及びそのゲルを、細かく切り刻む、つきつぶす、又は適する粒子サイズを有するフィルターに通すような物理的破壊に付すことを含む。得られるゲル粒子は、生理食塩水中に分散され、望ましいサイズの粒子を有するゲル分散体又はスラリーを生じる。
粒子サイズは、レーザー回折、検鏡法、濾過等によるような、いずれかの適する方法において決定され得て、粒子の2つの端の間の最も長い距離により決定される。ゲル粒子の特定の形状は臨界的でない。球状粒子では、直径が、この目的のためのサイズである。サイズ範囲は、望ましい粘弾性媒体の適する濃度のゲルの、切り刻み、つきつぶし、濾過等のような機械的破壊により調節され得る。
本発明の他の面は、ゲルの硬度である。ゲルの硬度は、例えば、存在する場合、架橋剤の濃度及び種類の調整により容易に調節され得る。従って、より硬いゲルは、ゲルにおける、より高度の架橋により得られる。ゲルの硬度に影響を与える他の因子は、例えばpH及び温度である。より硬いゲル及びそのゲルから形成される粒子は、一般的に、より柔らかいゲルよりも粘弾性でなく、生体内で、より長い半減期を有する。本発明における使用のためには、ゲルが、なお注入可能であるように十分な粘弾性を維持することが臨界的である。
注入可能な媒体がヒアルロン酸媒体である場合、ヒアルロン酸濃度は5mg/ml以上である。ヒアルロン酸濃度が5mg/ml−100mg/mlの範囲であるのが好ましく、約20mg/mlのような10mg/ml−50mg/mlの範囲であるのがより好ましい。
本発明によると、粘弾性媒体は、予め形成された一つ又は複数の導管中に注入される。その粘弾性媒体は、導管の形成の直後に注入され得るか又は後の機会に注入され得る。任意に、導管中の粘弾性媒体は、同じ又は他の粘弾性媒体の後の注入により置換、再充填又は再補充され得る。
導管は、本発明による媒体で充填される。「充填される」という用語は、その媒体が導管の少なくとも強膜部分全体に適用されることを意味する。任意に、導管の強膜と、存在する場合には結膜部分が媒体で充填される。
注入される容量は、導管の数及びサイズにより決定される。27ゲージ針を用いて形成される典型的な導管では、典型的には1μl−10μlの範囲における容量が注入される。他の針のサイズでは、その容量は、0.1μl−50μl、典型的には0.1μl−10μlの範囲のように、導管のサイズに合わせられる。それらに限定されることなく、本発明による導管は、典型的には、0.2mm−1.0mmのような0.1mm−2.0mmの範囲の直径、及び3mm−10mmのような2mm−15mmの範囲の長さを有する。
注入される粘弾性媒体は、眼科医により導管から引き出されず、むしろ、媒体は、導管中に残したままであり、そこで媒体は、癒合及び/又は瘢痕形成を防ぎ、永続性の眼圧低下を可能にする。従って、本発明による好ましい方法は、形成された導管中に前記媒体を残したままにしておく付加的な工程を含む。
図面を参照すると、図1aは眼(1)の断面図を示し、眼(1)の前眼房及び後眼房(2,3)は、虹彩(4)及び瞳孔(5)により分離されている。その図において、角膜(6)、強膜(7)、網膜(8)及び視神経(9)も明らかである。図1b−dは、本発明による治療の特定の方法において形成される強膜穿通導管についての種々の可能性を示している。導管は、針(10)を用いて形成され、その針は、本発明による粘弾性媒体を含有する注射器(11)に連結されている。
本発明の有利な態様において、前記導管は、標準針(10)を用いて形成され、針(10)に連結された注射器(11)から粘弾性媒体が導管に連続的に注入され、一方、針(10)は引き抜かれ、粘弾性媒体で充填された穿通導管が形成される。
本方法は、眼(1)の強膜(7)、縁(強膜(7)と角膜(6)の間の接合部)の4−7mm後ろ、への針(10)の挿入を含む。図1bに示されているように、針(10)は、強膜(7)を穿通し、前眼房角(12)に達せられる。針(10)の引き抜きの間、粘弾性媒体は、強膜を通す導管の長さ全体に連続的に放出される。それにより、眼房水の改良された排出が容易にかつ迅速に達成される。又、形成された排水路は、放出された粘弾性物質により、癒合が防がれる。それによって、長期にわたる又は永続的な導管が形成され、その導管は、眼房水の十分な排水を可能にする。
図1cにおいて図解で示されている代替的な態様では、針(10)は、強膜(7)を穿通し、後眼房(3)に達せられる。針(10)の引き抜きの間、粘弾性媒体は、強膜を通す、このように形成された導管中に連続的に放出される。
図1dにおいて図解で示されている他の態様では、針(10)は、強膜(7)を穿通し、硝子体(13)に達せられる。針(10)の引き抜きの間、粘弾性媒体は、強膜を通す、得られた導管中に連続的に放出される。図1dでは、導管を形成する2つの二者択一のやり方が示されている。
伝統的な外科的治療は、強膜のフラップの形成及び縫合、組織の外科的除去及び水路の形成を含むが、本発明の方法は、例えば針又はカニューレを用いる強膜の直接穿通を含むことに注目すべきである。本発明の操作は、排水路の形成を簡略化する。
それらに限定されずに、本発明は、下記において実施例によりさらに説明されるであろう。
実施例1 非動物性安定化ヒアルロン酸の調製
例えば、米国特許第5,827,937号において先に例示されたように、ストレプトコッカスの発酵により調製された10gのヒアルロン酸を100mlの、9より高いpHの1%NaOH中に分散させた。1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルの形態における架橋剤を0.2%の濃度に添加した。得られた組成物を40℃で4時間温置した。
温置した組成物を酸性水溶液で希釈し、混合下で中性のpHにし、20mg/mlの最終的なヒアルロン酸濃度を得、そして再び70℃で12時間温置した。次に、この二番目の温置により得られた粘弾性スラリーを室温に冷却し、その最終粒子サイズ、約0.8mmにつきつぶした。
実施例2 ウサギの眼における非動物性安定化ヒアルロン酸の前臨床研究
本研究の目的は、非動物性安定化ヒアルロン酸のような粘弾性組成物の、眼における注入が、緑内障治療のための機能的な排水モデルを提供することを示すためである。
本研究では、3群に分けた18匹のウサギを用いた。それらのウサギに標準操作により麻酔をした。組成物、実施例1の方法により得られた非動物性安定化ヒアルロン酸[Q−Med AB(スエーデン、ウプサラ)から市販]、20mg/mlを片方の眼に注入し、反対の眼は、処理しない対照であった。図1b及び図2において示されるように、針を用いて結膜を穿通させ、その針を強膜を通して前眼房角へと動かすことにより強膜中に約5mm長さの導管を形成した。針の引き抜きの間、前記組成物を眼の強膜に注入し、それによって、その組成物で導管を充填した。用いた針は、27ゲージ、23ゲージ及び18ゲージの針であった。
その目的は、前眼房から結膜下組織までの排水路を形成することであった。用いた組成物の量、針のサイズ及び種類並びに注入部位を記録した。注入の前及び後に、注入部位を視覚によってチェックした。それらの動物を標準操作により毎日観察した。
8週及び16週において、それらの動物の9匹を検査し、安楽死させ、注入部位から組織構造試料を取り出した。組織構造試料の写真を図3に示す。図3における断面図に示されている導管を8週間及び16週間維持し、図3Aに示されているように、前記安定化ヒアルロン酸をなお含有していた(ヒアルロン酸結合蛋白質を用いて染色)。細胞は、導管に穿通していなかった。有害な組織反応のエビデンス及び導管内での組織の形成はなかった。
前記組成物への暴露の16週後に回収された試料において、組織化学的染色(図3B、ヘマトキシリン及びエオシンで染色)により、導管の壁が内皮細胞で覆われていたこと、すなわち、導管が永続的であり得る初期サインが示された。
実施例3 ウサギの眼における安定化ヒアルロン酸の前臨床研究
ウサギに標準操作により麻酔をする。用いた組成物は、それぞれ10mg/ml、30mg/ml及び50mg/mlのヒアルロン酸濃度を有する安定化ヒアルロン酸ゲル粒子を含有するスラリーである。それらの組成物を片方の眼に注入し、反対の眼は、処理しない対照であった。各スラリーにおいて、主容量の粒子は、それぞれ、約0.1mm、0.4mm及び0.8mmである。
結膜を穿通させ、針を、強膜を通して前眼房(図1b)又は後眼房(図1c)へと動かすことにより、強膜中に眼当り1−3の導管を針を用いて形成した。針の引き抜きの間、前記組成物を眼の強膜中に注入する。
用いた組成物の量、針のサイズ及び種類並びに注入部位を記録する。注入の前及び後に、注入部位を視覚によってチェックする。
それらの動物を標準操作により毎日観察した。8週及び16週において、動物達を検査し、安楽死させ、注入部位から組織構造試料を取り出した。
実施例4 ウサギの眼における安定化ヒアルロン酸の適用
3つの異なるカニューレサイズ:18G、23G及び27Gを用いて実施例2の一般的操作に従った。形成された水路の直径は、すべてのカニューレでおよそ等しかった。その水路のサイズは、カニューレの直径よりも注入された物質の量に依存しているようである。18Gカニューレでは2/3の眼において、27Gカニューレでは2/3の眼において及び23Gカニューレでは3/3の眼において永続性の水路が見出された。
実施例5 安定化ヒアルロン酸のゲル粒子を通しての流体流れ
ゲル粒子(平均直径400μm)の形態での、実施例1の方法により得られる非動物性の安定化ヒアルロン酸[Q−Med AB(スエーデン、ウプサラ)から市販]、20mg/mlを含有する水性組成物についての押出力を、30ゲージ針により21N及び23ゲージ針により4Nに決定した。
実験の第一組において、ポンプを用いて、ゲル粒子を通る生理的食塩水の流れを与えることにより、ゲル粒子を通る流れの可能性を研究した。ガラスカラム(直径5mm)をゲル粒子で30mmの高さまで(約1mlのゲル粒子)充填した。ゲル粒子を通る生理的食塩水の流れをポンプで制御した。生理食塩水は、125μl/分の流量速度でこのカラムを流れることができた。
実験の第二組では、ガラスカラム(直径10mm)を1mlの組成物で充填し、0.9%のNaClの水溶液を、29mmHgの圧力、未治療の緑内障でのIOPに相当する圧力、において注いだ。この圧力により、その組成物を通る160μl/時間(2.7μl/分)の流れがもたらされた。比較のために、健康な眼における眼房水は、1.8μl/分−4.3μl/分の範囲、典型的には2.75μl/分である。[Brubaker RFによる“Flow of aqueous humor in humans(The Friedenwald Lecture)”、Investigative Ophthalmology & Visual Science 32:3145−3166(1991)]。
行われた実験により、生理食塩水は、29mmHgの圧力の適用の後にゲル粒子を流れることができることが示された。その流量は、正常なヒトの眼における眼房水と同じ大きさの流量である。いずれの特別な理論に縛られることなく、サイズ排除クロマトグラフィーにおけるセファデックスのような、クロマトグラフィーのゲルビーズを溶媒が流れるのと同じように、生理食塩水はゲル粒子間を流れることが予想される。
眼球、及び本発明による導管の形成の断面図を示す。 本発明による導管の形成を示す写真である。 アビジン−ビオチン−パーオキシダーゼ及びDABを用いてビオチンで標識されたヒアルロン酸結合蛋白質(HABP)で染色した、本発明による導管を包含する組織学的組織部分の写真である。 ヘマトキシリン及びエオシンで染色した、本発明による導管を包含する組織学的組織部分の写真である。

Claims (24)

  1. ヒト又は動物の眼の少なくとも一つの強膜穿通導管に薬剤を適用して、前記導管を薬剤で充填して増大した眼圧を治療する薬剤の製造のための粘弾性媒体の使用であって、前記強膜穿通導管は眼の可視静脈を穿通しないものであり、粘弾性媒体は架橋されたまたは部分架橋された多糖類から選択される、前記使用。
  2. 前記の少なくとも一つの強膜穿通導管が、眼の強角膜縁の遠位の位置と前眼房との間に延びている、請求項1に記載の使用。
  3. 前記の少なくとも一つの強膜穿通導管が、眼の強角膜縁の遠位の位置と後眼房との間に延びている、請求項1に記載の使用。
  4. 前記の少なくとも一つの強膜穿通導管が、眼の強角膜縁の遠位の位置と硝子体との間に延びている、請求項1に記載の使用。
  5. 粘弾性媒体が、架橋されたまたは部分架橋されたグリコサミノグリカン類を含む媒体から選択される、請求項4に記載の使用。
  6. 粘弾性媒体が、架橋されたまたは部分架橋されたヒアルロン酸、架橋されたまたは部分架橋された硫酸コンドロイチン、架橋されたまたは部分架橋されたヘパリンを含む媒体から成る群から選択される、請求項5に記載の使用。
  7. 粘弾性媒体が、架橋されたヒアルロン酸を含む媒体から成る群から選択される、請求項6に記載の使用。
  8. 粘弾性媒体がゲル粒子として存在する、請求項1乃至7のいずれか一つの請求項に記載の使用。
  9. 前記薬剤がヒト又は動物の眼における、緑内障の治療用である、請求項1乃至8のいずれか一つの請求項に記載の使用。
  10. 強膜穿通導管が強膜及び角膜の両方を貫いて延びている、請求項1乃至9のいずれか一つの請求項に記載の使用。
  11. (i)非ヒト動物の眼における少なくとも一つの強膜穿通導管を粘弾性媒体で充填するように前記導管に前記媒体を注入する工程を含む、治療を必要としている非ヒト動物の眼における、増大した眼圧を治療する方法であって、前記強膜穿通導管は眼の可視静脈を穿通しないものであり、粘弾性媒体は架橋されたまたは部分架橋された多糖類から選択される、前記方法。
  12. (i)非ヒト動物の眼において少なくとも一つの強膜穿通導管を形成する工程及び
    (ii)前記の少なくとも一つの強膜穿通導管を粘弾性媒体で充填するように前記導管に前記媒体を注入する工程を含む、治療を必要としている動物の眼における、増大した眼圧を治療する方法であって、前記強膜穿通導管は眼の可視静脈を穿通しないものであり、粘弾性媒体は架橋されたまたは部分架橋された多糖類から選択される、前記方法。
  13. 前記の少なくとも一つの強膜穿通導管が、眼の強角膜縁の遠位の位置と前眼房との間に延びている、請求項11又は請求項12に記載の方法。
  14. 前記の少なくとも一つの強膜穿通導管が、眼の強角膜縁の遠位の位置と後眼房との間に延びている、請求項11又は請求項12に記載の方法。
  15. 前記の少なくとも一つの強膜穿通導管が、眼の強角膜縁の遠位の位置と硝子体との間に延びている、請求項11又は請求項12に記載の方法。
  16. 粘弾性媒体が、架橋されたまたは部分架橋されたグリコサミノグリカン類を含む媒体から選択される、請求項15に記載の方法。
  17. 粘弾性媒体が、架橋されたまたは部分架橋されたヒアルロン酸、架橋されたまたは部分架橋された硫酸コンドロイチン、架橋されたまたは部分架橋されたヘパリンを含む媒体から成る群から選択される、請求項16に記載の方法。
  18. 粘弾性媒体が、架橋されたヒアルロン酸を含む媒体から成る群から選択される、請求項17に記載の方法。
  19. 粘弾性媒体がゲル粒子として存在する、請求項11乃至18のいずれか一つの請求項に記載の方法。
  20. 工程(ii)の前記媒体の前記注入が、工程(i)の工程の少なくとも一つの強膜穿通導管の形成の直後に行われる、請求項12乃至19のいずれか一つの請求項に記載の方法。
  21. 動物の眼における緑内障の治療用の請求項11乃至20のいずれか一つの請求項に記載の方法。
  22. 強膜穿通導管が強膜及び角膜の両方を貫いて延びている、請求項11乃至21のいずれか一つの請求項に記載の方法。
  23. 架橋または部分架橋された多糖類から選択される粘弾性媒体であって、ヒト又は動物の眼に、眼の可視静脈を穿通しない少なくとも一つの強膜穿通導管を形成し、直接、前記導管を前記媒体で充填するように用いられる、ヒト又は動物の増大した眼圧を治療するための粘弾性媒体。
  24. 強膜穿通導管が強膜及び角膜の両方を貫いて延びている、請求項23に記載の粘弾性媒体。
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