JP4918935B2 - 適応変調方法並びにデータレート制御方法 - Google Patents
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Description
多値変調技術では、1シンボルあたりのビット数が増すほど伝搬路品質が良好な場合における最大スループットは増加する一方、1シンボルあたりのビット数が増すほど伝搬路品質が低下した際にスループットが大きく低下してしまうため、安定した通信を行うためには伝搬路の品質にあわせて変調多値数を切り替える適応変調技術が提案されている。この技術については、論文「変調多値数可変適応変調方式の伝送特性」(電子情報通信学会論文誌 B-II Vol.J78-B-II No.6 pp.435-444, 1995年6月)(非特許文献1)等で説明されている。
送信局では各サブキャリアの伝搬路品質から該サブキャリアにおける変調方式を決定し、決定した変調方式で通信可能なビット数の情報を元に前記リストから符号化方式を選択して符号化を行い、符号を分割して各サブキャリアに前記1シンボルあたりの最大伝送ビット数ずつ分配し、各サブキャリアでは分配されたビットのうち先に決定した変調方式で送信可能なビット数だけ変調して送信を行う。
この方法により、送信局と受信局との間で正確な変調方式の一致を取ることなく、伝搬路に応じてサブキャリア毎に変調方式を切り替えることが可能となり、また平均的な伝搬路品質に応じてスループットが制御可能となる。
ただし、以下では送信局から受信局への通信にのみ本発明の変復調方式を適用する構成についてのみ説明するが、実施の際には受信局と送信局の両方の機能を一つの通信装置に持たせ、双方向の通信に本発明を適用することも可能である。また、本発明における送信局及び受信局の用語は送信されるデータ信号の変調を行う無線局および復調を行う無線局、の意味で使われており、いずれを基地局・移動端末としてもよく、また端末同士が相互に接続される場合にはいずれの端末が送信局・受信局となってもよい。
図5もしくは図6の送信局と、図7もしくは図8の受信局を用いて通信を行う際には、送信局と受信局とは、まず各サブキャリアにおける1シンボルあたりの最大伝送ビット数と、選択しうる符号化方式のリストとの情報を共有し、送信情報の符号化、受信信号の復号化に先立って記憶部に記憶しておく。
符号化部420では、適応変調制御部410から得た情報を元に符号化方式リストの中から符号化方式を選択し、選択した符号化方式に基づいて符号化処理を行い、符号化処理を行った結果を適応変調部430に渡す。符号化処理では送信すべき情報に例えばパリティやCRCといった手法で誤り検出情報を付加し、例えば畳み込み符号やTurbo符号といった通信路符号で符号化し、作成した符号語内のビット位置をインタリーブによって変更し、各サブキャリアに分配した際にビット数に余りが生じるようであればパンクチャによって一部ビットを削除する。
図5の送信局から送信された信号は例えば図7のような構成の受信局で受信される。図7の受信局において、適応復調制御部510は無線部500が受信した信号をFFTによって周波数領域の信号に変換し、サブキャリア毎に伝搬路品質に基づいて復調に用いる変調方式を決定し、サブキャリア毎の復調に用いる変調方式それぞれの情報を適応復調部530に、サブキャリア毎に選択した復調に用いる変調方式の1シンボルあたりのビット数の総和を復号部520に通知する。
復号結果が誤っていないと判定された場合、復号部520は判定された復号結果を受信情報として出力する。復号結果が誤っていると判定された場合、先の符号化方式のリストから別の符号化方式を選択して、同様の復号処理を再試行する。また、リスト中の全ての符号化方式について復号結果が誤っていると判定された場合には、復号失敗を出力する。
符号化部420では、適応変調制御部410から得た情報を元に、符号化方式リストから符号化方式を選択し、選択した符号化方式に基づいて符号か処理を行い、結果を適応変調部430に渡す。符号か処理では送信すべき情報に例えばパリティやCRCといった手法で誤り検出情報を付加し、例えば畳み込み符号やTurbo符号といった通信路符号で符号化し、作成した符号語内のビット位置をインタリーブによって変更し、各サブキャリアに分配した際にビット数に余りが生じるようであればパンクチャによって一部ビットを削除する。
図6の構成の送信局では、図5の構成の送信局に比べてサブキャリア毎の伝搬路品質に応じてた変調方式の切り替えは行わないが、図7ないしは図8の受信局がサブキャリア毎の伝搬路品質に応じて復調に用いる変調方式を切り替えるために、サブキャリア毎の品質の違いを利用して通信しつつ送信局の構成を簡易化できるという利点がある。
次に、図1及び図2に示す送信局及び受信局それぞれにおける本発明の変調方式及び符号化方式を説明するための模式図に基づき、詳細な説明を行う。送信局と受信局とは、まず各サブキャリアにおける1シンボルあたりの最大伝送ビット数Ncと、選択しうる符号化方式のリストとの情報を共有する。なお、以下の説明及び図中ではNcと表記する値は各サブキャリアにおける1シンボルあたりの最大伝送ビット数を表すこととする。
なお、図3の関係301では例えば302の範囲において一定の符号化率を選択しているが、例えば図4に示すNbの総和とNcの総和の商と送信電力との関係図のように、同一の符号化率を選択する区間312においてはNbの総和とNcの総和の商が小さいほど送信電力が大きくなるように電力を制御することにより送信情報1ビットあたりに用いるエネルギーを安定させることができ、さらに通信品質を改善することが可能である。
以上の復号処理の結果として復号部220から復号結果及び誤り検出信号が本発明の受信局における受信結果として上位の通信レイヤに通知される。
以上の本発明における適応変調・符号化処理について、送信局の処理の流れを図12に、受信局の処理の流れを図13に示す。
図12の処理の流れにおいて、送信局はまず処理600において各サブキャリアの1シンボルあたりの最大伝送ビット数Ncを決定する。処理600は一連の通信単位ごとに行えばよい処理であり、通信開始時に一度設定する程度の頻度で行う処理である。
図13の処理の流れにおいて受信局はまず処理610において各サブキャリアの1シンボルあたりの最大伝送ビット数Ncを決定する。処理610は送信局における処理600と同様に一連の通信単位ごとに行えばよい処理であり、通信開始時に一度設定する程度の頻度で行う処理であり、また送信局における処理600と同じタイミングで処理を行う必要がある。
また、以上の説明で用いてる符号及び符号化とは、例えば単純な畳み込み符号やTurbo符号といった誤り訂正符号による符号化のみを指すのではなく、より一般的に通信対象の情報から変調を行うbit列への写像を指しており、例えば誤り検出符号の付加やインタリーブ、リピティション、パンクチャといた信号処理も含んだ処理をまとめて符号化と称している。
また、以上では周波数毎に品質の異なる伝搬路において、IFFT及びFFT演算を用いて複数のサブキャリアに情報を分割して通信する場合について説明しているが、本発明は品質が異なる複数の通信単位に情報を分割して通信するシステムについて一般的に適用可能である。
また、適応変調部430においてIFFTを行う代わりに、例えば図10のように分割し、変調した信号をそれぞれ異なるアンテナから送信し、適応復調部530においてFFTを行う代わりに複数のアンテナで受信した信号を送信元のアンテナ毎に分離するような干渉除去処理を行うことで、符号語を複数のアンテナに分割して同様に本発明を適用することができる。
Claims (5)
- 無線通信システムにおいて受信局へ送信情報を送信する送信局であって、
送信情報を複数の通信単位に分割して送信し、
上記通信単位ごとの最大ビット数である第1のビット数についての情報と送信情報を符号化するために用いることのできる符号化方式のリストとを受信局と共有し、
伝搬路の品質に基づいて上記符号化方式のリストから符号化方式を選択し、上記選択した符号化方式を用いて送信情報を符号化して符号語を生成し、
上記選択した符号化方式を上記第2の無線局に通知し、
上記符号語から上記通信単位ごとに上記第1のビット数の符号語の一部分を選択し、
通信単位ごとに伝搬路状況に基づいて変調方式を選択し、上記符号語の一部分から上記選択した変調方式を用いて上記通信単位分の変調信号を作成するために必要な情報ビット数である第2のビット数の情報を取り出して変調信号を作成して送信することを特徴とする送信局。 - 請求項1記載の送信局であって、上記通信単位ごとに異なる中心周波数を用いて通信することを特徴とする送信局。
- 請求項1記載の送信局であって、上記通信単位ごとに異なる拡散符号によって拡散して通信を行うことを特徴とする送信局。
- 請求項1記載の無線通信システムであって、送信に複数のアンテナを用い、上記通信単位ごとに異なるアンテナを用いて通信を行うことを特徴とする送信局。
- 請求項1記載の送信局であって、送信に複数のアンテナを用い、上記通信単位に分割した符号語を一次変換した結果ごとに異なるアンテナを用いて通信を行うことを特徴とする送信局。
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