JP4412181B2 - 適応変調方法並びに符号化率制御方法 - Google Patents
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Description
多値変調技術では、1シンボルあたりのビット数が増すほど、伝搬路品質が良好な場合における最大スループットは増加する一方、伝搬路品質が低下した際に誤りが生じやすくなり、結果としてスループットが大きく低下してしまうという問題がある。このため、安定した通信を行うためには伝搬路の品質にあわせて伝搬路の品質が高いときには変調多値数を高くし、伝搬路の品質が低いときには変調多値数を低くするように変調方式を切り替える適応変調技術が提案されている。この技術については、論文「変調多値数可変適応変調方式の伝送特性」(電子情報通信学会論文誌 B-II Vol.J78-B-II No.6 pp.435-444, 1995年6月)(非特許文献1)等で説明されている。
送信局と受信局とは1シンボルあたりに通信する最大ビット数の情報を共有し、
送信局では通信を行う信号を十分な誤り訂正能力を持った符号で符号化して符号語を作成し、
1シンボルあたりに上記符号語から上記1シンボルあたりの最大ビット数ずつ割り当て、
シンボルごとにシンボルあたりのビット数が上記1シンボルあたりの最大ビット数以下の変調方式を用いて変調して送信し、
受信局ではシンボルごとにシンボルあたりのビット数が上記1シンボルあたりの最大ビット数以下の変調方式のうち、伝搬路品質が高いほどシンボルあたりのビット数が多い変調方式に対応する復調を行い、
復調に用いた変調方式のシンボルあたりのビット数の総和が所定の値以上となった時点で復調結果をまとめて復号を行い、送信局に対して当該符号語の送信終了を通知することで、
受信局において繰り返し復号処理を試行する必要なく、伝搬路品質に応じて変調方式及び符号化率を制御することを可能とする。
以下では例として1シンボルあたりの最大伝送ビット数を6ビットとし、変調方式としては64QAMまたは16QAMまたはQPSKを用いる適応変調方式について説明するが、本発明の適用はこれらの最大伝送ビット数及び変調方式に限定されるものではなく、より一般的に1シンボルあたりの最大伝送ビット数を2mビットとし、変調方式として22kQAM(kはm以下の自然数)で復調する場合にも同様に適用可能である。また上記においてk=1に相当する4QAMはQPSKと同じ変調方式を表すものとする。更に本発明を適用可能な変調方式はより一般的には、変調シンボル1シンボルあたり2ビット以上通信可能な変調方式であって、復調の際に未確定のビットがある状態で少なくとも1ビットは確定することが可能な変調方式であれば良く、例示する変調方式のほかに例えば最大伝送ビット数をmビットとして2kPSK(kはm以下の自然数)に対してや、最大伝送ビット数をmビットとして2kASK(kはm以下の自然数)のような変調方式に対しても適用可能である。
また以下の模式図及び模式図に基づく説明では、符号語を6のサブフレームに分割して送信している様子について説明しているが、分割数は6である必要は無く、2以上のいかなる自然数で分割してもかまわない。
図2の送信局では、送信データはまず符号化部211において符号化され、送信バッファ部212に蓄積される。送信バッファ部212に蓄積された信号は、サブフレーム毎に分割され、送信制御部214から送信継続の指示を受けた場合及び送信初回等の送信制御部214からの指示が存在しない場合に多重化/変調部213に入力され、パイロット信号と多重化され、予め定められた変調方式で変調されて無線部200から送信される。
図3の受信局では、無線部300において受信された信号のうち、パイロット信号はパイロット抽出部321で抽出され、伝搬路推定部323において伝搬路における振幅及び位相変動情報を求めて検波・復調部324に通知される。伝搬路推定部323ではまた、受信したパイロットを元に伝搬路の品質を推定し、推定結果を復調方式決定部325に通知する。復調方式決定部325では伝搬路品質に応じて、伝搬路品質が高いほど1シンボルあたりの伝送ビット数が多くなるように変調方式を選択し、選択した変調方式を検波・復調部324に通知する。また復調方式決定部325では、サブフレーム内の全シンボルについての選択した変調方式の1シンボルあたりの伝送ビット数の総和Nrを復号判定部327に通知する。復号判定部327では、通知された伝送ビット数の総和Nrを受信中の符号語について累算し、累算結果と復号に必要なビット数Nsとを比較し、累算結果が小さければAck/Nack生成部311にNack信号を生成するように通知する。累算結果がNsと等しいかNsよりも大きい場合及び受信している符号語が分割された全サブフレームの受信を終了した場合、Ack/Nack生成部311にAck信号を生成するように通知し、復号部328に復号を指示する。
なお、以上の本発明の第1の実施の例では、Ack、Nackともに受信局から送信局に通知するように記したが、受信局から送信局に対して実際に送信を行うのはAckのみとしてNackは送信せず、送信局はAckを受信しなかった場合には上記でNackを受信した場合と同様の判断を行ってもよい。
図5の送信局では、送信データはまず符号化部211において符号化され、送信バッファ部212に蓄積される。送信バッファ部212に蓄積された信号は、サブフレーム毎に分割され、送信制御部214から送信継続の指示を受けた場合及び送信初回等の送信制御部214からの指示が存在しない場合に多重化/変調部213に入力され、パイロット信号と多重化され、予め定められた変調方式で変調されて無線部200から送信される。
図6の受信局では、無線部300において受信された信号のうち、パイロット信号はパイロット抽出部321で抽出され、伝搬路推定部323において伝搬路における振幅及び位相変動情報を求めて検波・復調部324に通知される。伝搬路推定部323ではまた、受信したパイロットを元に伝搬路の品質を推定し、推定結果を復調方式決定部325に通知する。復調方式決定部325では伝搬路品質に応じて、伝搬路品質が高いほど1シンボルあたりの伝送ビット数が多くなるように変調方式を選択し、選択した変調方式を検波・復調部324に通知する。また復調方式決定部325では、サブフレーム内の全シンボルについての選択した変調方式の1シンボルあたりの伝送ビット数の総和NrをNr信号生成部313及び復号判定部327に通知する。復号判定部327では、通知された伝送ビット数の総和Nrを受信中の符号語について累算し、累算結果と復号に必要なビット数Nsとを比較し、累算結果がNsと等しいかNsよりも大きい場合及び受信している符号語が分割された全サブフレームの受信を終了した場合、復号部328に復号を指示する。
また、図7は本発明の第3の実施の例における信号処理の流れの模式図である。
図8の送信局では、送信データはまず符号化部211において符号化され、送信バッファ部212に蓄積される。送信バッファ部212に蓄積された信号は、サブフレーム毎に分割され、送信制御部214から送信継続の指示を受けた場合及び送信初回等の送信制御部214からの指示が存在しない場合に多重化/変調部213に入力され、パイロット信号と多重化され、変調方式決定部215より支持された変調方式ないしは予め定められた変調方式で変調されて無線部200から送信される。
次に本発明の第3の実施の例における受信局の構成及び信号処理の流れは、図6に示す第2の実施の例における受信局の構成及び信号処理の流れと同様でよい。
200 無線部、211 符号化部、212 送信バッファ部、213 多重化/変調部、214 送信制御部、215 変調方式決定部、221 Ack/Nack抽出部、222 パイロット抽出部、223 検波・復調部、224 伝搬路推定部、225 終了判定部、226 Nr信号抽出部、300 無線部、311 Ack/Nack抽出部、312 多重化/変調部、313 Nr信号生成部、321 パイロット抽出部、322 データ抽出部、323 伝搬路推定部、324 検波・復調部、325 復調方式決定部、326 受信バッファ部、327 復号判定部、328 復号部、
400 サブフレームに分割された符号語の並びの例、401 64QAM変調時の符号語のマッピングの例、402 16QMA変調時の符号語のマッピングの例、403 QPSK変調時の符号語のマッピングの例。
Claims (9)
- 通信路符号により符号化して生成される符号語を分割して送信する第1の無線局と、受信した信号を結合して復号する第2の無線局とを有する無線通信システムであって、
上記第1の無線局と上記第2の無線局とは1シンボルあたりの最大伝送ビット数である第1のビット数の情報を共有し、
上記第1の無線局は、
送信情報を符号化して符号語を生成し、
上記符号語を、1シンボルあたり上記第1のビット数ずつになるよう割り当てて分割し、
上記割り当てたビットのうち少なくとも一部を用いて上記第1のビット数以下の値である第2のビット数を1シンボルあたりに伝送可能な変調方式で変調して送信し、
上記第2の無線局は、
上記第1の無線局からの伝搬路の品質を判定し、
上記第1の無線局からの信号を受信し、
上記第1のビット数以下の値であり、上記伝搬路の品質と正の相関をもつ値である第3のビット数を1シンボルあたりに伝送可能な変調方式で上記受信信号を復調し、
上記符号語についての、上記第3のビット数の累算結果が所定の値を超えた場合に上記受信信号を結合して復号することを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1記載の無線通信システムであって、
上記第2の無線局は、上記符号語についての上記第3のビット数の累算結果が上記所定の値を超えた場合に、受信完了を通知する通知信号を送信し、
上記第1の無線局は、前記通知信号を受信した場合に、該符号語についての送信を停止することを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1記載の無線通信システムであって、
上記第2の無線局は、上記第3のビット数を上記第1の無線局に通知し、
上記第1の無線局は、通知された上記第3のビット数を累算し、上記符号語についての上記第3のビット数の累算結果が前記所定の値を超えた場合に、該符号語についての送信を停止することを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載の無線通信システムであって、
上記第1の無線局は、上記第2の無線局との間の伝搬路の品質を判定し、
上記判定した伝搬路の品質と正の相関をもつ値として上記第2のビット数を設定することを特徴とする無線通信システム。 - 請求項4記載の無線通信システムであって、
上記第2の無線局は、上記第3のビット数を上記第1の無線局に通知し、
上記第1の無線局は、上記通知された第3のビット数に基づいて上記伝搬路の品質を判定することを特徴とする無線通信システム。 - 信号受信局において、各符号語について復調したビット数の累算が所定の値を超えた場合に復号を行う無線通信システムにおける信号送信局の通信方法であって、
信号受信局との間で、変調方式における1シンボルあたりの最大伝送ビット数である第1のビット数の情報を共有し、
送信情報を符号化して符号語を生成し、
上記符号語を、1シンボルあたり上記第1のビット数ずつになるよう割り当てて分割し、
該割り当てたビットのうち少なくとも一部を用いて上記第1のビット数以下の値である第2のビット数を1シンボルあたりに伝送可能な変調方式で変調し、
該変調した信号を送信し、
上記信号受信局において復調したビット数についての情報を該信号受信局から受信し、該復調したビット数についての情報に基づいて符号語についての送信処理の終了又は継続を判断することを特徴とする通信方法。 - 請求項6記載の通信方法であって、
上記信号受信局から受信される、復調したビット数についての情報は、該信号受信局での復調処理のために選択した変調方式における1シンボルあたりのビット数を累算した累算結果が所定の値を超えたか否かを示す情報であることを特徴とする通信方法。 - 請求項6記載の通信方法であって、
上記信号受信局から受信される、復調したビット数についての情報は、該信号受信局での復調処理のために選択した変調方式における1シンボルあたりのビット数についての情報であって、該信号送信局では、該復調したビット数についての情報を符号語ごとに累算し、該累算結果が所定の値を超えた場合に該符号語の送信を終了することを特徴とする通信方法。 - 請求項8記載の通信方法であって、該信号送信局において、該復調したビット数についての情報に基づいて、上記送信情報の変調方式を選択することを特徴とする通信方法。
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