JP4918880B2 - ジルコニアゾルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、透明性と安定性に優れたジルコニアゾルの製造方法に関する。
従来、ジルコニアゾルの製造方法として、オキシ塩化ジルコニウム等の水溶性ジルコニウム塩を含む水溶液にアルカリを加えてジルコニウム水酸化物を得て、得られたジルコニウム水酸化物を加水分解させる方法が知られている。
例えば、特許第3284413号公報(特許文献1)には、オキシ塩化ジルコニウム水溶液にアンモニア水を加えて水酸化ジルコニウムを調製し、この水酸化ジルコニウムを濾過、水洗した後、酸を加えてスラリー状の混合物の酸濃度を制御して加熱処理することによる平均粒子径0.05〜0.3μmの範囲内に制御した水和ジルコニアゾルの製造方法が記載され、酸として、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸、酢酸、クエン酸等の有機酸が挙げられている。
また、特開2005−179111号公報(特許文献2)には、カルボン酸又はヒドロキシカルボン酸の存在下で、ジルコニウム化合物水溶液にアルカリ水溶液を加えてジルコニウム水酸化物ゲルの分散液を得て、得られたジルコニウム水酸化物ゲルの分散液を限外濾過による洗浄及びイオン交換樹脂による脱イオンを行い、洗浄ジルコニウム水酸化物ゲルを水熱処理して得られたジルコニアゾルを、更に洗浄するジルコニアゾルの製造方法が記載されている。
特許第3284413号公報(明細書) 特開2005−179111号公報(特許請求の範囲)
特許文献2の方法では、ジルコニウム水酸化物ゲルを水熱処理する工程の前に限外濾過やイオン交換樹脂による脱イオン等の洗浄が必要なため工程が煩雑であり、生産効率が低い。また、得られるジルコニアゾルは、粒子径が小さく透明性には優れているが、ゾルの安定なpH領域が3〜5に限られる。
本発明は、ジカルボン酸化合物とジルコニウム化合物とを混合し、この混合物に有機アミン化合物又は第4級アンモニウム水酸化物からなる水溶性有機塩基を添加し、洗浄工程を経ることなく、塩類濃度が比較的高い状態で水熱処理を行うことにより、酸性領域だけでなく、中性及びアルカリ性領域での安定性が大幅に改善された、透明性に優れたジルコニアゾルを効率よく製造する方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、生産性に優れた簡素な工程からなる製造方法で、透明性に優れたジルコニアゾルを得ることができる。得られるジルコニアゾルは酸性領域だけでなく、中性及びアルカリ性領域での安定性にも優れている。本発明の方法で得られるジルコニアゾルは、透明性と安定性に優れるので、種々の用途に利用できる。例えば、ナノコンポジット等の複合材料用フィラー、高屈折率材料、屈折率調整剤等の光学的用途に好適であり、セラミックスやセンサー等の電子材料の原料、耐火性成型品や鋳型のバインダー、触媒、研磨剤等にも利用できる。
本発明は第1観点として、下記の(A)工程及び(B)工程からなるジルコニアゾルの製造方法、
(A):ジカルボン酸化合物とジルコニウム化合物とを水性媒体中で、ジルコニウム化合物のジルコニウム原子1モルに対してジカルボン酸化合物が1モルを超え10モル以下の割合で混合する工程、
(B):(A)工程で得られた混合物に含まれるジカルボン酸化合物1モルに対して水溶性有機塩基を0.7〜2.5モルの割合で該混合物に添加し、次いで水熱処理する工程、
第2観点として、(B)工程の水熱処理温度が110〜250℃である第1観点に記載のジルコニアゾルの製造方法、
第3観点として、第1観点又は第2観点に記載の(B)工程の後に、更に洗浄及び濃縮を行うジルコニアゾルの製造方法、
第4観点として、下記の(A)工程及び(B’)工程からなるジルコニアゾルの製造方法、
(A):ジカルボン酸化合物とジルコニウム化合物とを水性媒体中で、ジルコニウム化合物のジルコニウム原子1モルに対してジカルボン酸化合物が1モルを超え10モル以下の割合で混合する工程、
(B’):(A)工程で得られた混合物を50〜100℃で加熱した後、該混合物に含まれるジカルボン酸化合物1モルに対して水溶性有機塩基を0.7〜2.5モルの割合で該混合物に添加し、次いで水熱処理する工程、
第5観点として、(B’)工程の水熱処理温度が110〜250℃である第4観点に記載のジルコニアゾルの製造方法、
第6観点として、第4観点又は第5観点に記載の(B’)工程の後に、更に洗浄及び濃縮を行うジルコニアゾルの製造方法、
第7観点として、ジカルボン酸化合物に、シュウ酸、マロン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸及びイタコン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種を用いる第1観点〜第6観点のいずれか1つに記載のジルコニアゾルの製造方法、
第8観点として、ジルコニウム化合物に、硝酸ジルコニウム、オキシ塩化ジルコニウム、オキシ硝酸ジルコニウム、オキシ硫酸ジルコニウム及びオキシ炭酸ジルコニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種を用いる第1観点〜第7観点のいずれか1つに記載のジルコニアゾルの製造方法、
第9観点として、水溶性有機塩基に有機アミン化合物又は第4級アンモニウム水酸化物を用いる第1観点〜第8観点のいずれか1つに記載のジルコニアゾルの製造方法、
第10観点として、有機アミン化合物に、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、メタノールアミン、ジメタノールアミン、トリメタノールアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N-メチルエタノールアミン、N-メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、n−プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、n−プロパノールアミン、ジ−n−プロパノールアミン、トリ−n−プロパノールアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、n−ブタノールアミン、ジ−n−ブタノールアミン、トリ−n−ブタノールアミン、イソブチルアミン、ジイソブチルアミン、イソブタノールアミン、ジイソブタノールアミン、トリイソブタノールアミン、ベンジルアミン、フェニルアミン、ピペラジン、ピペリジン及びエチレンジアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種を用いる第1観点〜第9観点のいずれか1つに記載のジルコニアゾルの製造方法、
第11観点として、第4級アンモニウム水酸化物に、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトライソプロピルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化モノメチルトリエチルアンモニウム、水酸化モノメチルトリエタノールアンモニウム、水酸化モノメチルトリブチルアンモニウム、水酸化オクチルトリメチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリエチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリブチルアンモニウム、水酸化フェニルトリメチルアンモニウム及び水酸化フェニルトリエチルアンモニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種を用いる第1観点〜第10観点のいずれか1つに記載のジルコニアゾルの製造方法である。
本発明は、(A):ジカルボン酸化合物とジルコニウム化合物とを水性媒体中で、ジルコニウム化合物のジルコニウム原子1モルに対してジカルボン酸化合物が1モルを超え10モル以下の割合で混合する工程、及び(B):得られた混合物に含まれるジカルボン酸化合物1モルに対して水溶性有機塩基を0.7〜2.5モルの割合で該混合物に添加し、110〜250℃で水熱処理する工程からなるジルコニアゾルの製造方法である。
また、本発明は、(A):ジカルボン酸化合物とジルコニウム化合物とを水性媒体中で、ジルコニウム化合物のジルコニウム原子1モルに対してジカルボン酸化合物が1モルを超え10モル以下の割合で混合する工程、及び(B’):(A)工程で得られた混合物を50〜100℃で加熱した後、該混合物に含まれるジカルボン酸化合物1モルに対して水溶性有機塩基を0.7〜2.5モルの割合で該混合物に添加し、次いで110〜250℃で水熱処理する工程からなるジルコニアゾルの製造方法である。
本発明の(A)工程は、ジカルボン酸化合物とジルコニウム化合物とを、水性媒体中でジルコニウム化合物のジルコニウム原子1モルに対してジカルボン酸化合物が1モルを超え10モル以下の割合で混合する工程である。
本発明に用いられるジルコニウム化合物としては、硝酸ジルコニウム、オキシ塩化ジルコニウム、オキシ硝酸ジルコニウム、オキシ硫酸ジルコニウム、オキシ酢酸ジルコニウム及びオキシ炭酸ジルコニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種を用いることができ、オキシ炭酸ジルコニウムが好適である。オキシ炭酸ジルコニウムはジカルボン酸化合物と接触することにより、炭酸成分が二酸化炭素として脱離し、ジルコニウム化合物とジカルボン酸化合物との反応が促進されやすい。
この水性媒体中のジルコニウム化合物の濃度は、(B)工程又は(B’)工程で水溶性有機塩基を添加した後のZrO2に換算した濃度として0.5〜20質量%であり、好ましくは1〜10質量%である。ZrO2に換算した濃度が0.5質量%未満であると製造効率が悪く、20質量%より高いと製造過程において混合物が増粘することがあるので好ましくない。
(A)工程で用いられるジカルボン酸化合物は、1分子中に2個のカルボキシル基を有する有機化合物であり、水溶性のジカルボン酸化合物である。具体的にはシュウ酸、マロン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸及びイタコン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種を用いることができる。好ましくはシュウ酸が用いられる。(A)工程においてジカルボン酸化合物ではなく、1価のカルボン酸化合物を用いた場合には、水熱処理後の生成物がゾルとならずにスラリー状態になることがあるので好ましくない。
(A)工程で用いられるジカルボン酸化合物の量は、ジルコニウム化合物のジルコニウム原子1モルに対してジカルボン酸化合物が1モルを超え10モル以下の割合であり、好ましくは1.1〜8モル、更に好ましくは1.2〜5モルである。ジルコニウム化合物のジルコニウム原子1モルに対するジカルボン酸化合物の量が1モル以下では、透明性に優れたゾルが得られない場合や、水熱処理を行ってもゾルにならず、スラリー状態となる場合があり好ましくない。また、ジルコニウム化合物のジルコニウム原子1モルに対するジカルボン酸化合物の量が10モルを超えるとジカルボン酸化合物が水性媒体中に完全に溶解せず有効に作用しない場合や、水熱処理後の生成物が溶液状となってゾルが得られない場合があり好ましくない。
本発明の(B)工程は、(A)工程で得られた混合物に含まれるジカルボン酸化合物1モルに対して水溶性有機塩基を0.7〜2.5モルの割合で該混合物に添加し、110〜250℃で水熱処理する工程である。水熱処理の温度が110℃未満では十分な水熱処理を行うことができず、また250℃を超える温度では、水熱処理中にジカルボン酸化合物が分解してゾルが得られないことがあり、更に耐圧性に優れた特殊な反応装置が必要なので、好ましくない。水熱処理はオートクレーブ装置を用いて行われる。水熱処理の時間は通常は1〜20時間で行われる。
また(B’)工程において、(A)工程でジカルボン酸化合物とジルコニウム化合物とを水性媒体中で混合して得た混合物に含まれるジカルボン酸化合物1モルに対して水溶性有機塩基を0.7〜2.5モルの割合で該混合物に添加する前に、50〜100℃で加熱することにより、50〜100℃で加熱しない場合よりも水熱処理して得られるジルコニアゾルの動的光散乱法による平均粒子径を小さくすることができる。このメカニズムは明確でないが、例えばオキシ炭酸ジルコニウムとシュウ酸を用いた場合には、50〜100℃の加熱によってオキシシュウ酸ジルコニウムの生成が促進されることで、得られるジルコニアゾルの動的光散乱法による平均粒子径が更に小さくなると考えられる。
本発明の(B)工程又は(B’)工程には、水溶性有機塩基として有機アミン化合物又は第4級アンモニウム水酸化物を用いることができる。
(B)工程又は(B’)工程で用いることができる有機アミン化合物の例としては、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、メタノールアミン、ジメタノールアミン、トリメタノールアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N-メチルエタノールアミン、N-メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、n−プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、n−プロパノールアミン、ジ−n−プロパノールアミン、トリ−n−プロパノールアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、n−ブタノールアミン、ジ−n−ブタノールアミン、トリ−n−ブタノールアミン、イソブチルアミン、ジイソブチルアミン、イソブタノールアミン、ジイソブタノールアミン、トリイソブタノールアミン、ベンジルアミン、フェニルアミン、ピペラジン、ピペリジン及びエチレンジアミンが挙げられ、好ましくはメタノールアミン、ジメタノールアミン、トリメタノールアミン、トリエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N-メチルエタノールアミン、N-メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、n−プロパノールアミン、ジ−n−プロパノールアミン、トリ−n−プロパノールアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、n−ブタノールアミン、ジ−n−ブタノールアミン、トリ−n−ブタノールアミン、イソブチルアミン、ジイソブチルアミン、イソブタノールアミン、ジイソブタノールアミン及びエチレンジアミンが挙げられる。
(B)工程又は(B’)工程で用いることができる第4級アンモニウム水酸化物の例としては、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトライソプロピルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化モノメチルトリエチルアンモニウム、水酸化モノメチルトリエタノールアンモニウム、水酸化モノメチルトリブチルアンモニウム、水酸化オクチルトリメチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリエチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリブチルアンモニウム、水酸化フェニルトリメチルアンモニウム及び水酸化フェニルトリエチルアンモニウムが挙げられ、水酸化テトラメチルアンモニウムが好適に使用できる。
本発明の(B)工程又は(B’)工程において、アンモニアは、前記有機アミン化合物又は第4級アンモニウム水酸化物に混合して用いることができる。また、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属水酸化物は水熱処理後にゾルが得られないため(B)工程又は(B’)工程に用いることはできない。
(B)工程又は(B’)工程で用いられる水溶性有機塩基の量は、(A)工程で用いるジカルボン酸化合物1モルに対して水溶性有機塩基が0.7〜2.5モルの割合であり、好ましくは1.0〜2.0モルの割合である。水溶性有機塩基の量が(A)工程で用いるジカルボン酸化合物1モルに対して0.7モル未満、又は2.5モルを超えると、動的光散乱法による平均粒子径が50nm未満のゾルが得られない場合や、水熱処理後の生成物がゾルとならずにスラリー状態になる場合があるので好ましくない。
本発明の(A)工程及び(B)工程、又は(A)工程及び(B’)工程を行うことにより、pH3〜10、窒素吸着法による比表面積50〜300m2/g、ZrO2濃度0.5〜20質量%、電導度0.5〜100mS/cm、粘度1〜300mPa・s、動的光散乱法による平均粒子径100nm以下の物性値を有するジルコニアゾルを製造することができ、特に動的光散乱法による平均粒子径が50nm未満のジルコニアゾルを効率よく製造することができる。
本発明の(A)工程及び(B)工程、又は(A)工程及び(B’)工程を行うことにより得られたジルコニアゾルは、このままジルコニアゾルとして使用できる。また、更に洗浄及び濃縮を行うこともできる。(A)工程及び(B)工程、又は(A)工程及び(B’)工程を行うことにより得られたジルコニアゾルの洗浄は、限外濾過装置等により純水を用いて行うことができ、洗浄により余剰の塩類を除去することができる。また、(A)工程及び(B)工程、又は(A)工程及び(B’)工程を行うことにより得られたジルコニアゾルの濃縮は、減圧又は常圧で水を蒸発させる方法や前記限外濾過による洗浄と同時に濃縮する方法により行うことができる。この洗浄及び濃縮を行ったジルコニアゾルは、pH3〜10、窒素吸着法による比表面積50〜300m2/g、ZrO2濃度3〜50質量%、電導度50〜10000μS/cm、粘度1〜300mPa・s、動的光散乱法による平均粒子径が100nm以下の物性値を有するものである。
また、前記限外濾過による洗浄で排出される濾水には、多量のジカルボン酸化合物と水溶性有機塩基が含まれているため、この濾水にジカルボン酸化合物を新たに添加したものを水溶性媒体として、新たに本発明の(A)工程に使用することが可能である。このように、濾水を繰り返し利用することにより、原料及び廃水処理の両面でコスト低減を図ることができる。
本発明で得られたジルコニアゾルは、所望により、塩基、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア等の水溶性無機塩、又は前記水溶性有機塩基等を、好ましくは水溶性有機塩基のみを添加することにより、pHを調整することができる。
本発明で得られたジルコニアゾルは、所望により、グリコール酸、シュウ酸、マロン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、イタコン酸、クエン酸等の有機酸を、好ましくはリンゴ酸、酒石酸又はクエン酸を添加することにより、pHを調整することができる。
本発明で得られたジルコニアゾルは、所望により、前記有機酸及び前記水溶性有機塩基、アンモニア又はアルカリ金属水酸化物の1種又は2種以上を組み合わせて添加することにより、ジルコニアゾルの粘度を調整することができ、そしてジルコニアゾルのZrO2濃度を10〜60質量%の範囲で高濃度にすることができる。
本発明で得られたジルコニアゾルは、蒸発法等により分散媒の水を有機溶媒に置換することにより有機溶媒ゾルを得ることができる。用いられる有機溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール等の低級アルコールや、トルエン、ヘキサン等の疎水性有機溶媒が挙げられる。
以下に本発明の実施例及び物性の測定方法を示した。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔動的光散乱法による平均粒子径〕
ゾルを分散媒で希釈し、分散媒のパラメーターを用いてサブミクロン粒子アナライザーN4 PLUS(ベックマン・コールター社製)にて測定し、キュムラント法にて演算することで平均粒子径を得た。動的光散乱法ではゾル中の粒子の平均粒子径が観測され、粒子同士の凝集があるときは、それらの凝集粒子の平均粒子径が観測される。
〔透過型電子顕微鏡観察〕
透過型電子顕微鏡JEM−1010(日本電子株式会社製)にて、カーボン支持膜に担持したジルコニアゾルの粒子を観察した。
〔比重〕
浮き秤り法(液温25℃)にて求めた。
〔粘度〕
B型粘度計(液温25℃)にて求めた。
〔透過率〕
透明性の指標として、色差計TOPSCAN TC−1800MK II(東京電色社製)にて光路長10mm、波長550nmにおける透過率を測定した。
〔水分〕
カールフィッシャー滴定法にて求めた。
実施例1
300mlのガラス製ビーカーに、純水163.1gとシュウ酸二水和物12.6gとを投入し、40℃に加熱して5.12質量%シュウ酸水溶液を調製した。この水溶液を撹拌しながら、オキシ炭酸ジルコニウム粉末(ZrOCO3、AMR International Corp.製、ZrO2に換算して39.76質量%を含有する。)12.4gを徐々に添加し30分間混合した。次いで、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(多摩化学工業(株)製、水酸化テトラメチルアンモニウムとして25.0質量%を含有する。)58.4gを10分間かけて徐々に添加した。この時点で混合液はスラリー状であり、ZrO2換算で2.0質量%含有した。このスラリーをステンレス製オートクレーブ容器に移し替え、140℃で8時間の水熱処理を行った。この水熱処理後の生成物は、未解膠物がなく完全にゾル化した。得られたゾルは、ZrO2として2.0質量%含有し、pH6.4、電導度38.4mS/cm、動的光散乱法による平均粒子径は48nm、ZrO2濃度で2.0質量%のときの透過率35%であった。透過型電子顕微鏡により粒子を観察したところ、7nm前後のZrO2一次粒子の凝集粒子がほとんどであった。このジルコニアゾルは沈降物がなく、50℃の条件下で1ヶ月以上安定であった。
実施例2
300mlのガラス製ビーカーに、純水129.3gとシュウ酸二水和物17.6gとを投入し、40℃に加熱して8.56質量%シュウ酸水溶液を調製した。この水溶液を撹拌しながら、オキシ炭酸ジルコニウム粉末(ZrOCO3、AMR International Corp.製、ZrO2に換算して39.76質量%を含有する。)12.4gを徐々に添加し30分間混合した。次いで、25.0質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(多摩化学工業(株)製)87.4gを10分間かけて徐々に添加した。この時点で混合液はスラリー状であり、ZrO2換算で2.0質量%含有した。このスラリーをステンレス製オートクレーブ容器に移し替え、140℃で8時間の水熱処理を行った。この水熱処理後の生成物は、未解膠物がなく完全にゾル化した。得られたゾルは、ZrO2として2.0質量%含有し、pH6.5、電導度44.3mS/cm、動的光散乱法による平均粒子径は33nmであった。透過型電子顕微鏡により粒子を観察したところ、7nm前後のZrO2一次粒子の凝集粒子がほとんどであった。このジルコニアゾルは沈降物がなく、50℃の条件下で1ヶ月以上安定であった。
実施例3
5.12質量%シュウ酸水溶液にオキシ炭酸ジルコニウム粉末を添加し、30分間混合した後に、90℃で1時間の加熱工程を付加した以外は実施例1と同様の操作を行った。水熱処理後の生成物は、未解膠物がなく完全にゾル化した。得られたゾルは、ZrO2として2.0質量%含有し、pH6.3、電導度49.2mS/cm、動的光散乱法による平均粒子径は16nmであった。透過型電子顕微鏡により粒子を観察したところ、7nm前後のZrO2一次粒子の凝集粒子がほとんどであった。このジルコニアゾルは沈降物がなく、50℃の条件下で1ヶ月以上安定であった。
実施例4
8.56質量%シュウ酸水溶液にオキシ炭酸ジルコニウム粉末を添加し、30分間混合した後に、60℃で1時間の加熱工程を付加した以外は実施例2と同様の操作を行った。水熱処理後の生成物は、未解膠物がなく完全にゾル化した。得られたゾルは、ZrO2として2.0質量%含有し、pH6.5、電導度32.3mS/cm、動的光散乱法による平均粒子径は24nmであった。透過型電子顕微鏡により粒子を観察したところ、7nm前後のZrO2一次粒子の凝集粒子がほとんどであった。このジルコニアゾルは沈降物がなく、50℃の条件下で1ヶ月以上安定であった。
実施例5
8.56質量%シュウ酸水溶液にオキシ炭酸ジルコニウム粉末を添加し、30分間混合した後に、90℃で1時間の加熱工程を付加した以外は実施例2と同様の操作を行った。水熱処理後の生成物は、未解膠物がなく完全にゾル化した。得られたゾルは、ZrO2として2.0質量%含有し、pH6.5、電導度41.8mS/cm、動的光散乱法による平均粒子径は15nm、ZrO2濃度で2.0質量%のときの透過率92%であった。透過型電子顕微鏡により粒子を観察したところ、7nm前後のZrO2一次粒子の凝集粒子がほとんどであった。このジルコニアゾルは沈降物がなく、50℃の条件下で1ヶ月以上安定であった。
実施例6
300mlのガラス製ビーカーに、純水204.3gとシュウ酸二水和物12.6gとを投入し、40℃に加熱して4.14質量%シュウ酸水溶液を調製した。この水溶液を撹拌しながら、オキシ炭酸ジルコニウム粉末(ZrOCO3、AMR International Corp.製、ZrO2に換算して39.76質量%を含有する。)12.4gを徐々に添加し30分間混合した後、90℃で1時間の加熱を行った。次いで、ジエタノールアミン(純正化学(株)製)17.1gを10分間かけて徐々に添加した。この時点で混合液はスラリー状であり、ZrO2換算で2.0質量%含有した。このスラリーをステンレス製オートクレーブ容器に移し替え、140℃で8時間の水熱処理を行った。水熱処理後の生成物は、未解膠物がなく完全にゾル化した。得られたゾルは、ZrO2として2.0質量%含有し、pH6.8、電導度21.2mS/cm、動的光散乱法による平均粒子径は26nmであった。透過型電子顕微鏡により粒子を観察したところ、7nm前後のZrO2一次粒子の凝集粒子がほとんどであった。このジルコニアゾルは沈降物がなく、50℃の条件下で1ヶ月以上安定であった。
実施例7
300mlのガラス製ビーカーに、純水160.8gとシュウ酸二水和物12.6gとを投入し、40℃に加熱して5.19質量%シュウ酸水溶液を調製した。この水溶液を撹拌しながら、オキシ炭酸ジルコニウム粉末(ZrOCO3、AMR International Corp.製、ZrO2に換算して39.76質量%を含有する。)12.4gを徐々に添加し30分間混合した後、90℃で1時間の加熱を行った。次いで、47.8質量%水酸化モノメチルトリエタノールアンモニウム水溶液60.6gを10分間かけて徐々に添加した。この時点で混合液はスラリー状であり、ZrO2換算で2.0質量%含有した。このスラリーをステンレス製オートクレーブ容器に移し替え、145℃で5時間の水熱処理を行った。水熱処理後の生成物は、未解膠物がなく完全にゾル化した。得られたゾルは、ZrO2として2.0質量%含有し、pH7.3、電導度21.1mS/cmであり、動的光散乱法による平均粒子径は19nmであった。透過型電子顕微鏡により粒子を確認したところ、7nm前後のZrO2一次粒子の凝集粒子がほとんどであった。このジルコニアゾルは沈降物がなく、50℃の条件下で1ヶ月以上安定であった。
実施例8
3リットルのガラス製容器に、純水2283.6gとシュウ酸二水和物403.4gとを投入し、40℃に加熱して10.72質量%シュウ酸水溶液を調製した。この水溶液を撹拌しながら、オキシ炭酸ジルコニウム粉末(ZrOCO3、AMR International Corp.製、ZrO2に換算して39.76質量%を含有する。)495.8gを徐々に添加し30分間混合した後、90℃で30分の加熱を行った。次いで、25.0質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(多摩化学工業(株)製)1747.2gを1時間かけて徐々に添加した。この時点で混合液はスラリー状であり、ZrO2換算で4.0質量%含有した。このスラリーをステンレス製オートクレーブ容器に移し替え、145℃で5時間の水熱処理を行った。この水熱処理後の生成物は、未解膠物がなく完全にゾル化した。得られたゾルは、ZrO2として4.0質量%含有し、pH6.8、電導度42.1mS/cm、動的光散乱法による平均粒子径は19nmであった。また、ゾルをZrO2濃度2.0質量%に純水で調整して測定した透過率は88%であった。透過型電子顕微鏡により粒子を観察したところ、7nm前後のZrO2一次粒子の凝集粒子がほとんどであった。
(酸性に調整した場合)
上記の水熱処理を行って得られたZrO2濃度4.0質量%のジルコニアゾル100gに10質量%のシュウ酸水溶液23.4g添加し、ZrO2濃度3.2質量%、pH3.3、電導度34.3mS/cm、動的光散乱法による平均粒子径19nmのジルコニアゾルを得た。このジルコニアゾルは沈降物がなく、50℃の条件下で1ヶ月以上安定であった。
(アルカリ性に調整した場合)
上記の水熱処理を行って得られたZrO2濃度4.0質量%のジルコニアゾル100gに25質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液4.1g添加し、ZrO2濃度3.8質量%、pH8.5、電導度45.1mS/cm、動的光散乱法による平均粒子径21nmのジルコニアゾルを得た。このジルコニアゾルは沈降物がなく、50℃の条件下で1ヶ月以上安定であった。
実施例9
実施例8において水熱処理して得られたZrO2濃度4.0質量%のジルコニアゾル4000gを限外濾過装置を使用して、純水を徐々に添加しながら洗浄及び濃縮を行って、ZrO濃度13.1質量%、pH4.9、電導度976μS/cm、粘度4.5mPa・s、ZrO2濃度13.1質量%のときの透過率76%のジルコニアゾル953gが得られた。
(酸性に調整した場合)
上記の洗浄及び濃縮を行って得られたZrO2濃度13.1質量%のジルコニアゾル300gに20質量%クエン酸水溶液3.93g及び25質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液1.57gを添加した後、更に限外濾過装置で濃縮を行ったところ、ZrO2濃度30.5質量%の高濃度のジルコニアゾル129gが得られた。この得られた高濃度のジルコニアゾルは、比重1.354、pH3.4、電導度3250μS/cm、粘度6.2mPa・s、動的光散乱法による平均粒子径19nmであった。また、このジルコニアゾルは沈降物がなく、50℃の条件下で1ヶ月以上安定であった。
(中性に調整した場合)
上記の洗浄及び濃縮を行って得られたZrO2濃度13.1質量%のジルコニアゾル300gに20質量%クエン酸水溶液1.96g及び25質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液3.46gを添加した後、更に限外濾過装置で濃縮を行ったところ、ZrO2濃度30.5質量%の高濃度のジルコニアゾル129gが得られた。この得られた高濃度のジルコニアゾルは、比重1.372、pH6.7、電導度4130μS/cm、粘度5.7mPa・s、動的光散乱法による平均粒子径19nmであった。また、このジルコニアゾルは沈降物がなく、50℃の条件下で1ヶ月以上安定であった。
(アルカリ性に調整した場合)
上記の洗浄及び濃縮を行って得られたZrO2濃度13.1質量%のジルコニアゾル300gに20質量%クエン酸水溶液3.93g及び25質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液11.0gを添加した後、更に限外濾過装置で濃縮を行ったところ、ZrO2濃度30.5質量%の高濃度のジルコニアゾル129gが得られた。この得られた高濃度のジルコニアゾルは、比重1.352、pH9.3、電導度16680μS/cm、粘度6.0mPa・s、動的光散乱法による平均粒子径19nmであった。また、このジルコニアゾルは沈降物がなく、50℃の条件下で1ヶ月以上安定であった。
実施例10
3リットルのガラス製容器に、純水1255.5gとシュウ酸二水和物181.5gとを投入し、40℃に加熱して9.12質量%シュウ酸水溶液を調製した。この水溶液を撹拌しながら、オキシ炭酸ジルコニウム粉末(ZrOCO3、AMR International Corp.製、ZrO2に換算して39.76質量%を含有する。)371.8gを徐々に添加し30分間混合した後、90℃で30分の加熱を行った。次いで、25.0質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(多摩化学工業(株)製)655.2gを1時間かけて徐々に添加した。この時点で混合液はスラリー状であり、ZrO2換算で6.0質量%含有した。このスラリーをステンレス製オートクレーブ容器に移し替え、145℃で5時間の水熱処理を行った。この水熱処理後の生成物は、未解膠物がなく完全にゾル化した。得られたゾルは、ZrO2として6.0質量%含有し、pH6.4、電導度32.0mS/cm、動的光散乱法による平均粒子径は25nmであった。透過型電子顕微鏡により粒子を確認したところ、7nm前後のZrO2一次粒子の凝集粒子がほとんどであった。次いで、このゾルを限外濾過装置を使用して、純水を徐々に添加しながら洗浄及び濃縮を行って、ZrO2濃度18.7質量%、pH6.4、電導度3350μS/cm、粘度5.0mPa・s、ZrO2濃度18.7質量%のときの透過率45%のジルコニアゾル641.5gが得られた。この得られたZrO2濃度18.7質量%のジルコニアゾル641.5gに20質量%クエン酸水溶液6.0g及び25質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液14.4gを添加した後、更に限外濾過装置で濃縮を行って、ZrO2濃度30.5質量%の高濃度のジルコニアゾル393gが得られた。この得られた高濃度のジルコニアゾルは、比重1.372、pH5.5、電導度1287μS/cm、粘度5.5mPa・s、動的光散乱法による平均粒子径25nmであった。また、このジルコニアゾルは、沈降物がなく、50℃の条件下で1ヶ月以上安定であった。
実施例11
300mlのガラス製ビーカーに、純水126.8gとシュウ酸二水和物12.6gとを投入し、40℃に加熱して6.46質量%シュウ酸水溶液を調製した。この水溶液を撹拌しながら、オキシ硝酸ジルコニル水溶液(製品名:ジルコゾールZN、第一稀元素化学工業(株)製、ZrO2に換算して25.0質量%を含有する。)19.7gを徐々に添加し30分間混合した後、90℃で30分の加熱を行った。次いで、25.0質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(多摩化学工業(株)製)87.4gを10分間かけて徐々に添加した。この時点で混合液はスラリー状であり、ZrO2換算で2.0質量%含有した。このスラリーをステンレス製オートクレーブ容器に移し替え、140℃で8時間の水熱処理を行った。この水熱処理後の生成物は未解膠物がなく完全にゾル化した。得られたゾルは、ZrO2として2.0質量%含有し、pH6.7、電導度44.9mS/cm、動的光散乱法による平均粒子径は20nmであった。透過型電子顕微鏡により粒子を観察したところ、7nm前後のZrO2一次粒子の凝集粒子がほとんどであった。このジルコニアゾルは沈降物がなく、50℃の条件下で1ヶ月以上安定であった。
実施例12
3リットルのガラス製容器に、実施例9において限外濾過装置を使用してゾルの洗浄及び濃縮工程を行った際に排出された濾水(水酸化テトラメチルアンモニウムとして9.02質量%、シュウ酸として5.93質量%及びZrO2に換算して1.01質量%を含有する。)1210.6gと、純水498.3gとを投入し混合した。この水溶液を撹拌しながら、シュウ酸二水和物101.2gを投入して溶解させ、オキシ炭酸ジルコニウム粉末(ZrOCO3、AMR International Corp.製、ZrO2に換算して39.76質量%を含有する。)217.1gを徐々に添加し30分間混合した後、90℃で30分の加熱を行った。次いで、25.0質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(多摩化学工業(株)製)436.5gを1時間かけて徐々に添加した。排出濾水中の水酸化テトラメチルアンモニウムと新たに添加した水酸化テトラメチルアンモニウムの比は質量比で50:50であった。この時点で混合液はスラリー状であり、ZrO2換算で4.0質量%含有した。このスラリーをステンレス製オートクレーブ容器に移し替え、攪拌下145℃で5時間の水熱処理を行った。この水熱処理後の生成物は、未解膠物がなく完全にゾル化した。得られたゾルは、ZrO2として4.0質量%含有し、pH7.0、電導度43.1mS/cm、動的光散乱法による平均粒子径は26nmであった。この得られたゾルは、実施例7で得られたジルコニアゾルと比較して、若干であるが動的光散乱法による平均粒子径が増大した。また、この得られたゾルをZrO2として2.0質量%に純水で調整して測定した透過率は85%であった。透過型電子顕微鏡により粒子を観察したところ、7nm前後のZrO2一次粒子の凝集粒子がほとんどであった。
次いで、上記の水熱処理により得られたZrO24.0質量%のジルコニアゾルを限外濾過装置を使用して、純水を徐々に添加しながら洗浄及び濃縮を行って、ZrO2濃度16.8質量%の高濃度のジルコニアゾル506.9gが得られた。この得られた高濃度のジルコニアゾルは、比重1.168、pH5.1、電導度720μS/cm、粘度4.5mPa・s、動的光散乱法による平均粒子径26nm、ZrO2濃度16.8質量%のときの透過率は63%であった。また、このジルコニアゾルは沈降物がなく、50℃の条件下で1ヶ月以上安定であった。
実施例13
3リットルのガラス製容器に、純水1357.8gとシュウ酸二水和物166.4gとを投入し、40℃に加熱して7.80質量%シュウ酸水溶液を調製した。この水溶液を撹拌しながら、オキシ炭酸ジルコニウム粉末(ZrOCO3、AMR International Corp.製、ZrO2に換算して39.76質量%を含有する。)371.8gを徐々に添加し30分間混合した後、90℃で30分の加熱を行った。次いで、25.0質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(多摩化学工業(株)製)568.0gを10分間かけて徐々に添加した。この時点で混合液はスラリー状であり、ZrO2換算で6.0質量%含有した。このスラリーをステンレス製オートクレーブ容器に移し替え、145℃で5時間の水熱処理を行った。この水熱処理後の生成物は、未解膠物がなく完全にゾル化した。得られたゾルは、ZrO2として6.0質量%含有し、pH6.3、電導度29.5mS/cm、動的光散乱法による平均粒子径は28nmであった。透過型電子顕微鏡により粒子を観察したところ、7nm前後のZrO2一次粒子の凝集粒子がほとんどであった。このジルコニアゾルは沈降物がなく、50℃の条件下で1ヶ月以上安定であった。
実施例14
300mlのガラス製ビーカーに、純水110.9gとシュウ酸二水和物20.2gとを投入し、40℃に加熱して11.01質量%シュウ酸水溶液を調製した。この水溶液を撹拌しながら、オキシ炭酸ジルコニウム粉末(ZrOCO3、AMR International Corp.製、ZrO2に換算して39.76質量%を含有する。)6.2gを徐々に添加し30分間混合した後、90℃で30分の加熱を行った。次いで、25.0質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(多摩化学工業(株)製)109.2gを10分間かけて徐々に添加した。この時点で混合液はスラリー状であり、ZrO2換算で1.0質量%含有した。このスラリーをステンレス製オートクレーブ容器に移し替え、145℃で5時間の水熱処理を行った。この水熱処理後の生成物は未解膠物がなく完全にゾル化した。得られたゾルは、ZrO2として1.0質量%含有し、pH6.6、電導度52.5mS/cm、動的光散乱法による平均粒子径は16nmであった。透過型電子顕微鏡により粒子を観察したところ、7nm前後のZrO2一次粒子の凝集粒子がほとんどであった。このジルコニアゾルは沈降物がなく、50℃の条件下で1ヶ月以上安定であった。
実施例15
300mlのガラス製ビーカーに、純水175.2gとシュウ酸二水和物15.1gとを投入し、40℃に加熱して5.67質量%シュウ酸水溶液を調製した。この水溶液を撹拌しながら、オキシ炭酸ジルコニウム粉末(ZrOCO3、AMR International Corp.製、ZrO2に換算して39.76質量%を含有する。)12.4gを徐々に添加し30分間混合した後、90℃で30分の加熱を行った。次いで、25質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液43.7gを10分間かけて徐々に添加した。この時点で混合液はスラリー状であり、ZrO2換算で2.0質量%含有した。このスラリーをステンレス製オートクレーブ容器に移し替え、140℃で8時間の水熱処理を行った。水熱処理後の生成物は、未解膠物がなく完全にゾル化した。得られたゾルは、ZrO2として2.0質量%含有し、pH3.8、電導度25.2mS/cmであり、動的光散乱法による平均粒子径は37nmであった。透過型電子顕微鏡により粒子を確認したところ、7nm前後のZrO2一次粒子の凝集粒子がほとんどであった。このジルコニアゾルは沈降物がなく、50℃の条件下で1ヶ月以上安定であった。
実施例16
300mlのガラス製ビーカーに、純水28.5gとシュウ酸二水和物30.3gとを投入し、70℃に加熱して36.7質量%シュウ酸水溶液を調製した。この水溶液を撹拌しながら、オキシ炭酸ジルコニウム粉末(ZrOCO3、AMR International Corp.製、ZrO2に換算して39.76質量%を含有する。)20.2gを徐々に添加し30分間混合した後、90℃で30分の加熱を行った。次いで、25.0質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(多摩化学工業(株)製)167.4gを10分間かけて徐々に添加した。この時点で混合液はスラリー状であり、ZrO2換算で3.3質量%含有した。このスラリーをステンレス製オートクレーブ容器に移し替え、140℃で8時間の水熱処理を行った。この水熱処理後の生成物は未解膠物がなく完全にゾル化した。得られたゾルは、ZrO2として3.3質量%含有し、pH8.3、電導度62.1mS/cm、動的光散乱法による平均粒子径は37nmであった。透過型電子顕微鏡により粒子を観察したところ、7nm前後のZrO2一次粒子の凝集粒子がほとんどであった。このジルコニアゾルは沈降物がなく、50℃の条件下で1ヶ月以上安定であった。
実施例17
実施例9で得られたZrO2濃度13.1質量%のジルコニアゾル305gを撹拌しながらジイソプロピルアミン0.40gを添加し、限外濾過装置を使用して、ゾルを濃縮したところ、ZrO2濃度30.5質量%のジルコニアゾル131.0gを得た。次いで、ジイソプロピルアミン0.40gを添加し、ロータリーエバポレーターにて減圧下でメタノール5リットルを徐々に加えながら水を留去することにより、メタノール分散ジルコニアゾル131.0gを得た。このメタノール分散ジルコニアゾルは比重1.110、粘度6.3mPa・s、pH6.5(水との等質量混合物)、ZrO2濃度30.5質量%、水分0.9質量%、動的光散乱法による平均粒子径19nmであった。このゾルは50℃で1ヶ月放置後も沈降物の生成、白濁、増粘等の異常は認められず安定であった。
比較例1
300mlのガラス製ビーカーに、純水171.0gとシュウ酸二水和物12.6gとを投入し、40℃に加熱して4.90質量%シュウ酸水溶液を調製した。この水溶液を撹拌しながら、オキシ炭酸ジルコニウム粉末(ZrOCO3、AMR International Corp.製、ZrO2に換算して39.76質量%を含有する。)37.2gを徐々に添加し30分間混合した後、90℃で30分の加熱を行った。次いで、25.0質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(多摩化学工業(株)製)26.2gを10分間かけて徐々に添加した。この時点で混合液はスラリー状であり、ZrO2換算で6.0質量%含有した。このスラリーをステンレス製オートクレーブ容器に移し替え、140℃で8時間の水熱処理を行った。この水熱処理後の生成物には未解膠物があり、完全にはゾル化しなかった。得られた生成物は、pHは4.8、電導度15.6mS/cm、ZrO2濃度2.0質量%に調整したときの透過率は0.3%であった。
比較例2
300mlのガラス製ビーカーに、純水165.4gとギ酸10.5g(HCOOHとして88質量%を含有する。)とを投入し、5.25質量%ギ酸水溶液を調製した。この水溶液を撹拌しながら、オキシ炭酸ジルコニウム粉末(ZrOCO3、AMR International Corp.製、ZrO2に換算して39.76質量%を含有する。)12.4gを徐々に添加し30分間混合した後、90℃で30分の加熱を行ったところ、完全に溶解した。次いで、25.0質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(多摩化学工業(株)製)58.2gを10分間かけて徐々に添加した。添加すると直ちに白濁し、スラリー状に変化した。この時点で混合液はスラリー状であり、ZrO2換算で6.0質量%含有した。このスラリーをステンレス製オートクレーブ容器に移し替え、140℃で8時間の水熱処理を行った。この水熱処理後の生成物はゾルにならず、スラリーのままだった。得られたスラリーは、pHは4.8、電導度35.4mS/cmであった。
比較例3
300mlのガラス製ビーカーに、純水109.3gとシュウ酸二水和物12.6gとを投入し、40℃に加熱して7.38質量%シュウ酸水溶液を調製した。この水溶液を撹拌しながら、オキシ炭酸ジルコニウム粉末(ZrOCO3、AMR International Corp.製、ZrO2に換算して39.76質量%を含有する。)12.4gを徐々に添加し30分間混合した。次いで、10質量%水酸化カリウム水溶液112.2gを20分間かけて徐々に添加した。この時点で混合液はスラリー状であり、ZrO2換算で6.0質量%含有した。このスラリーをステンレス製オートクレーブ容器に移し替え、140℃で8時間の水熱処理を行った。この水熱処理後の生成物はゾルにならず、スラリーのままだった。得られたスラリーは、pHは10.3、電導度67.8mS/cmであった。
比較例4
300mlのガラス製ビーカーに、純水52.6gとシュウ酸二水和物20.2gとを投入し、60℃に加熱して12.4質量%シュウ酸水溶液を調製した。この水溶液を撹拌しながら、オキシ炭酸ジルコニウム粉末(ZrOCO3、AMR International Corp.製、ZrO2に換算して39.76質量%を含有する。)20.2gを徐々に添加し30分間混合した後、90℃で30分の加熱を行った。次いで、25.0質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(多摩化学工業(株)製)167.4gを20分間かけて徐々に添加した。この時点で混合液はスラリー状であり、ZrO2換算で3.3質量%含有した。このスラリーをステンレス製オートクレーブ容器に移し替え、140℃で8時間の水熱処理を行った。この水熱処理後の生成物はゾルにならず、スラリーのままだった。得られたスラリーは、pHは13.9、電導度10.3mS/cm、ZrO2濃度2.0質量%に調整したときの透過率は0.6%であった。
比較例5
300mlのガラス製ビーカーに、純水237.2gとシュウ酸二水和物18.9gとを投入し、40℃に加熱して4.40質量%シュウ酸水溶液を調製した。この水溶液を撹拌しながら、オキシ炭酸ジルコニウム粉末(ZrOCO3、AMR International Corp.製、ZrO2に換算して39.76質量%を含有する。)15.5gを徐々に添加し30分間混合した後、90℃で30分の加熱を行った。次いで、25.0質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(多摩化学工業(株)製)36.4gを10分間かけて徐々に添加した。この時点で混合液はスラリー状であり、ZrO2換算で2.0質量%含有した。このスラリーをステンレス製オートクレーブ容器に移し替え、140℃で8時間の水熱処理を行った。この水熱処理後の生成物には沈降物があり、完全にはゾル化しなかった。得られた生成物は、pHは1.8、電導度29.0mS/cmであった。
なお、表1に実施例、比較例について本発明のジルコニアゾルの製造条件を記載し、表2に得られたジルコニアゾルの物性値を記載した。
Figure 0004918880
Figure 0004918880
本発明の方法で得られるジルコニアゾルは、透明性と安定性に優れるので、種々の用途に利用できる。例えば、ナノコンポジット等の複合材料用フィラー、高屈折率材料、屈折率調整剤等の光学的用途に好適であり、セラミックスやセンサー等の電子材料の原料、耐火性成型品や鋳型のバインダー、触媒、研磨剤等にも利用できる。

Claims (9)

  1. 下記の(A)工程及び(B)工程からなるジルコニアゾルの製造方法:
    (A):ジカルボン酸化合物とジルコニウム化合物とを水性媒体中で、ジルコニウム化合物のジルコニウム原子1モルに対してジカルボン酸化合物が1モルを超え10モル以下の割合で混合する工程、
    (B):(A)工程で得られた混合物に含まれるジカルボン酸化合物1モルに対して水溶性有機塩基を0.7〜2.5モルの割合で該混合物に添加し、次いで洗浄工程を経ることなく、110〜250℃で水熱処理する工程。
  2. 請求項1記載の(B)工程の後に、更に洗浄及び濃縮を行うジルコニアゾルの製造方法。
  3. 下記の(A)工程及び(B’)工程からなるジルコニアゾルの製造方法:
    (A):ジカルボン酸化合物とジルコニウム化合物とを水性媒体中で、ジルコニウム化合物のジルコニウム原子1モルに対してジカルボン酸化合物が1モルを超え10モル以下の割合で混合する工程、
    (B’):(A)工程で得られた混合物を50〜100℃で加熱した後、該混合物に含まれるジカルボン酸化合物1モルに対して水溶性有機塩基を0.7〜2.5モルの割合で該混合物に添加し、次いで洗浄工程を経ることなく、110〜250℃で水熱処理する工程。
  4. 請求項3記載の(B’)工程の後に、更に洗浄及び濃縮を行うジルコニアゾルの製造方法。
  5. ジカルボン酸化合物に、シュウ酸、マロン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸及びイタコン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種を用いる請求項1〜のいずれか1項に記載のジルコニアゾルの製造方法。
  6. ジルコニウム化合物に、硝酸ジルコニウム、オキシ塩化ジルコニウム、オキシ硝酸ジルコニウム、オキシ硫酸ジルコニウム及びオキシ炭酸ジルコニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種を用いる請求項1〜のいずれか1項に記載のジルコニアゾルの製造方法。
  7. 水溶性有機塩基に、有機アミン化合物又は第4級アンモニウム水酸化物を用いる請求項1〜のいずれか1項に記載のジルコニアゾルの製造方法。
  8. 有機アミン化合物に、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、メタノールアミン、ジメタノールアミン、トリメタノールアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、n−プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、n−プロパノールアミン、ジ−n−プロパノールアミン、トリ−n−プロパノールアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、n−ブタノールアミン、ジ−n−ブタノールアミン、トリ−n−ブタノールアミン、イソブチルアミン、ジイソブチルアミン、イソブタノールアミン、ジイソブタノールアミン、トリイソブタノールアミン、ベンジルアミン、フェニルアミン、ピペラジン、ピペリジン及びエチレンジアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種を用いる請求項1〜のいずれか1項に記載のジルコニアゾルの製造方法。
  9. 第4級アンモニウム水酸化物に、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトライソプロピルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化モノメチルトリエチルアンモニウム、水酸化モノメチルトリエタノールアンモニウム、水酸化モノメチルトリブチルアンモニウム、水酸化オクチルトリメチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリエチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリブチルアンモニウム、水酸化フェニルトリメチルアンモニウム及び水酸化フェニルトリエチルアンモニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種を用いる請求項1〜のいずれか1項に記載のジルコニアゾルの製造方法。
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