JP4918531B2 - 建具 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載された嵌め殺し窓では、上下左右の枠材で囲まれた内部にガラスパネルがセットされ、各枠材に係合するガラス押え部材がガラスパネルを室内側から押圧し、このガラス押え部材と各枠材の室外側片との間にガラスパネルを挟持することによって、ガラスパネルを支持する構造となっている。
また、第1枠材と第2枠材とは、互いに交差する枠材であればよいので、第1枠材が上枠材や下枠材で第2枠材が縦枠材の組み合わせでもよく、第1枠材が縦枠材で第2枠材が上枠材や下枠材の組み合わせでもよい。そして、第1押縁材の見付け方向内周面よりも内側に第2押縁材の長手方向端縁が位置する状態とは、第1押縁材の端部が第2押縁材に勝って延びている状態を意味する。
このような構成によれば、第2押縁材の室内側側面を第2枠材室内部の室外側において当該第2枠材室内部と見込み方向に重ねることで、当該第2枠材の長手方向に沿った任意の位置において、第2押縁材の室内側側面と第2枠材の枠材本体とに隙間が生じたとしても、この隙間を第2枠材室内部によって隠蔽することができる。
このような構成によれば、第1押縁材の室内側側面を第1枠材室内部の室外側において当該第1枠材室内部と見込み方向に重ねることで、当該第1枠材の長手方向に沿った任意の位置において、第1押縁材の室内側側面と第1枠材の枠材本体とに隙間が生じたとしても、この隙間を第1枠材室内部によって隠蔽することができる。
このような構成によれば、樹脂製の押縁材と合わせて、この押縁材の室内側に位置する枠材室内部を樹脂製の枠材室内部材で構成することで、室内側から目立つ部分を樹脂製の部材で統一することができ、建具の意匠性を一層向上させることができる。
このような構成によれば、押縁材を枠材本体の係合部に係合させて取り付けることで、この係合位置が枠材室内部よりも室外側に位置することとなり、係合位置を目立たなくできるとともに、枠材室内部を樹脂製とした場合でも、枠材本体を金属製としておけば押縁材の取付強度を確保することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る建具である嵌め殺し窓1を室内側から見た正面図である。
嵌め殺し窓1は、建物の外壁開口部に設けられて建物の室内空間と室外空間とを仕切る建具であり、枠材である上枠2、下枠3および左右の縦枠4を四周枠組みした枠体である窓枠5と、この窓枠5の内部に移動不能に支持された面材であるガラスパネル(複層ガラス)6とを備えて構成されている。
上枠2において、上枠本体21は、上枠上面部211と、建物に固定される上枠固定面部212と、上枠上面部211に対向する上枠底面部213と、上枠上面部211から下方に延びる上枠延出面部214と、上枠本体21の室内端に位置する上枠見付け面部215とを有して一体形成されている。上枠延出面部214の下端部室内側には、ガラスパネル6の室外面に当接して上枠押縁材23とともにガラスパネル6の上端縁を保持する気密材(AT材)24が取り付けられている。また、上枠本体21における上枠見付け面部215の室外側に対向する位置には、この上枠見付け面部215とともに上枠アングル材22に係合する上枠係合片部216が設けられている。さらに、上枠底面部213の室内側端部には、室内側に突出して上枠押縁材23に係合する上枠突出片部217が設けられている。
下枠3において、下枠本体31は、下枠底面部311と、建物に固定される下枠固定面部312と、下枠底面部311に対向する下枠上面部313と、下枠上面部313から上方に延びる下枠延出面部314と、下枠本体31の室内端に位置する下枠見付け面部315とを有して一体形成されている。下枠延出面部314の上端部室内側には、ガラスパネル6の室外面に当接する気密材(AT材)34が取り付けられている。また、下枠本体31における下枠見付け面部315の室外側には、この下枠見付け面部315とともに下枠アングル材32に係合する下枠係合片部316が設けられている。そして、下枠係合片部316の室外側端とガラスパネル6の室内面との間には、後付ビード33が圧入され、この後付ビード33と気密材34とでガラスパネル6の下端縁を保持するようになっている。また、下枠上面部313上には、セッティングブロック35が適宜な間隔で設けられており、これらのセッティングブロック35に載置されてガラスパネル6が支持されるようになっている。
縦枠4において、縦枠本体41は、縦枠見込み面部411と、建物に固定される縦枠固定面部412と、縦枠見込み面部411から見付け方向内側に延びる縦枠延出面部414と、縦枠本体41の室内端に位置する縦枠見付け面部415とを有して一体形成されている。縦枠延出面部414の先端部室内側には、ガラスパネル6の室外面に当接して縦枠押縁材43とともにガラスパネル6の側端縁を保持する気密材(AT材)44が取り付けられている。また、縦枠本体41における縦枠見付け面部415の室外側に対向する位置には、この縦枠見付け面部415とともに縦枠アングル材42に係合する縦枠係合片部416が設けられている。さらに、縦枠係合片部416の室外側に対向する位置には、縦枠押縁材43に係合する縦枠突出片部417が設けられている。
縦枠押縁材43の長手方向端縁である上端縁437は、上枠本体21の上枠係合片部216の下端および上枠突出片部217の下面に当接するかまたは近接する位置まで延びて設けられている。従って、縦枠押縁材43の上端縁437は、上枠アングル材22におけるアングル材本体221の見込み面よりも上方に位置するとともに、上枠アングル材22の室外側において、この上枠アングル材22と見込み方向に重なって設けられている。ここで、縦枠押縁材43とアングル材本体221の見込み面との重なり寸法としては、例えば1mm程度に設定されている。これにより、縦枠押縁材43の上端縁437は、上枠アングル材22に隠れて室内側から見えないように構成され、この上端縁437と上枠係合片部216とに隙間ができた場合でも、この隙間が室内側から隠蔽されるようになっている。
(1)すなわち、縦枠押縁材43の上端縁437が上枠アングル材22の室外側において、この上枠アングル材22と見込み方向に重なって設けられているので、上端縁437を室内側から見えなくでき、縦枠押縁材43の伸縮により上端縁437と上枠本体21との間に隙間が生じたとしても、この隙間を隠蔽して嵌め殺し窓1の意匠性を良好にすることができる。
例えば、前記実施形態においては、嵌め殺し窓1の窓枠5を枠体とし、ガラスパネル6を面材として説明したが、このような構成に限られない。すなわち、枠体に支持される面材としては、ガラスパネル6等のパネル材に限らず、固定障子であってもよく、この場合には、窓枠の押縁材によって固定障子を押圧して支持するような構成が採用可能である。また、窓枠等の建具枠に開閉可能または開閉不能に支持される障子を備えた建具において、障子の障子枠を枠体とし、この障子枠に支持されるガラスパネルや樹脂パネル等のパネル材を面材としてもよく、この場合には、障子枠を構成する上框や下框、縦框などによって枠材が構成され、この枠材に設けられる押縁材が設けられていればよい。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
Claims (5)
- 上下左右の枠材を四周枠組みして構成される枠体と、この枠体の内側に支持される面材とを備えた建具であって、
前記枠材は、枠材本体と、この枠材本体に着脱自在に取り付けられて前記面材を室内側から押圧する樹脂製の押縁材と、この押縁材よりも室内側に位置して前記枠材本体と連続する枠材室内部とを備え、
前記上下左右の枠材のうち、互いに交差する一対の枠材である第1枠材と第2枠材とにおいて、
第2枠材の前記押縁材である第2押縁材の長手方向端縁は、第1枠材の前記押縁材である第1押縁材の見付け方向内周面よりも内側に位置して設けられ、
前記第1押縁材の長手方向端縁は、前記第2枠材の前記枠材室内部である第2枠材室内部の室外側において当該第2枠材室内部と見込み方向に重なって設けられる建具。 - 前記第2押縁材の室内側側面における見付け方向外端縁は、前記第2枠材室内部の室外側において当該第2枠材室内部と見込み方向に重なって設けられる請求項1に記載の建具。
- 前記第1押縁材の室内側側面における見付け方向外側端縁は、前記第1枠材の前記枠材室内部である第1枠材室内部の室外側において当該第1枠材室内部と見込み方向に重なって設けられる請求項1または請求項2に記載の建具。
- 前記枠材における枠材室内部は、前記枠材本体と別体で形成された樹脂製の枠材室内部材である請求項1から請求項3のいずれかに記載の建具。
- 前記枠材における枠材本体には、前記押縁材を係合する係合部が設けられ、この係合部に係合されて前記押縁材が取り付けられている請求項1から請求項4のいずれかに記載の建具。
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