JP4917548B2 - バーナの燃焼効率向上化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体燃料又はガス燃料をノズルから噴出して燃焼させるバーナにおいて、燃料の燃焼効率を向上させるバーナの燃焼効率向上化装置に関する。
一般に、ボイラーは、燃焼室内で燃料を燃焼させて熱を発生させ、発生した熱によって容器内の熱媒を加熱し、蒸気又は温水をつくる。ボイラーの燃料として、液体の燃料又はガスが広く用いられている。液体の燃料として、例えば、重油や灯油等が挙げられ、ガスとしてはプロパンガスが挙げられる。
重油や灯油等の燃料は、タンクからポンプによってオイルバーナヘ送られ、オイルバーナからボイラーの燃焼室内に送られ、点火されて燃焼する。
従来あるオイルバーナは、2つのタイプに大きく分類される(非特許文献1を参照)。一方のタイプのオイルバーナは、重油等の燃料を噴出し、霧化させて点火し、燃焼させる。他方のタイプのオイルバーナは、灯油等の燃料を蒸発させて点火し、燃焼させる。前者のタイプのオイルバーナとして、例えば、圧力噴霧式バーナ、高圧蒸気噴霧式バーナ、高圧空気噴霧式バーナ、混気噴霧式バーナ、ロータリーバーナ、ガンタイプバーナが挙げられる。
圧力噴霧式バーナは、旋回溝をノズルの背面に有している。加圧された燃料が旋回溝を通り、ノズルから円錐状に広がって噴出する。噴出した燃料は、微粒化して霧化する。霧化した燃料は、点火バーナの炎によって点火されて燃焼する。
高圧蒸気噴霧式バーナでは、燃料が高圧蒸気のエネルギーによって霧化する。霧化した燃料は、点火バーナの炎によって点火されて燃焼する。
高圧空気噴霧式バーナでは、燃料が高圧空気のエネルギーによって霧化する。霧化した燃料は、点火バーナの炎によって点火されて燃焼する。
混気噴霧式バーナでは、ほぼ同じ圧力の気体と燃料とが一緒に旋回して混合し、混合した気体と燃料とがノズルから噴出する。噴出した燃料は、膨張して霧化する。霧化した燃料は、点火バーナの炎によって点火されて燃焼する。
ロータリーバーナは、高速回転するカップを有している。燃料が高速回転するカップ内に送られる。燃料は遠心力によってカップの内面に張り付き、カップの先端の出ロヘ向かって流れる。空気がカップの外側から回転しつつ噴出している。この空気の噴出方向はカップの回転方向と逆方向となっている。カップの先端の出口から出た燃料は、カップの外側から噴出する空気によって剪断され、霧化する。霧化した燃料は、点火バーナの炎によって点火されて燃焼する。
ガンタイプバーナは、圧力噴霧式バーナに送風機を組み合わせたものであり、点火プラグを点火装置として有している。ノズルから噴出した燃料は、点火プラグのスパークによって直接点火されて燃焼する。
これらのオイルバーナの用途は、ボイラーに限定されるものではない。例えば、各種炉等においても、オイルバーナが広く使われている。
また、これまでにオイルバーナの燃焼を補助する装置も提唱されている(特許文献1、2、3、4を参照)。
更に、ガスバーナにおいては、プロパンガスと空気とを混合せしめ出口において点火して炎を燃焼室に噴出せしめるようにしている。
南雲健治、「絵とき ボイラーのやさしい知識」、ISBN4−274−08662−3、株式会社オーム社、平成8年10月15日、p.118−123 実願昭59−075714号(実開昭60−189717号)のマイクロフイルム 特開昭60−245915号公報 実用新案登録第3117019号公報
前述したオイルバーナには、燃焼効率が低いという問題が存在する。すなわち、オイルバーナから噴出した燃料は、霧化して点火される。しかし、噴出した燃料の一部は、燃焼せず、そのまま排ガスと一緒に排出されてしまう。この排ガスと一緒に排出される燃料の割合が大きく、燃焼効率が低くなっている。
本発明者の測定によれば、ガンタイプオイルバーナを用いてA重油をボイラーの燃焼室で燃焼させる場合、燃焼室から出る排ガス中には、燃料のA重油の20〜30質量%が燃焼せずにそのまま含まれている。燃焼していないA重油等が排ガスと一緒に大気放散されれば、大きな負担が周辺の環境にかかり、好ましくない。また、燃料の燃焼効率が低いということは、燃料の無駄使いが行われているということであり、省エネルギーの観点から好ましくない。さらに、燃料が燃焼室内で完全に燃焼しないので、多量のタールや煤が燃焼室内やオイルバーナ近傍に付着する。この結果、清掃やメンテナンスにおける作業量が増えてしまう。
また、ガスバーナにおいては、火口から噴射される火炎の調整が十分でなく不完全燃焼の部分が存在する。
本発明は、上記問題を解決するものであり、その目的とするところは、燃料の燃焼効率を向上させることができるバーナの燃焼効率向上化装置を提供することである。
本発明に係るバーナの燃焼効率向上化装置は、燃料をノズルから噴出して燃焼させるバーナにおいて、ノズル前方に噴射する炎の中に炎の軸方向に沿って燃料の流れを規制する少なくても一つの流れ規制部材を設け、この流れ規制部材は、燃料の流れを遮断する遮断部分と、その流れを通過せしめる開口部分とからなることを特徴とする。
流れ規制部材が一つの場合にはバーナのノズル近傍の炎の中に設け、燃料の流れに衝突させて乱流を起こさせ噴射された油滴を小さくするとともに燃料と空気とを混合せしめ、遮断部分に衝突した流れはその外側を通って流れ、開口部分の流れと混合する。
流れ規制部材を複数設ける場合において、複数の流れ規制部材のノズルに近い規制部材は主として乱流を起こさせる作用をし、他の規制部材は主として燃料の流れに抵抗を与える作用をする。これにより、オイルバーナにおいては、噴霧された油滴が小さくなり燃焼がし易くなるばかりでなく、燃料の流れが抵抗を受け、燃焼室内で長い時間滞留するので完全燃焼となる。また、ガスバーナにおいては、各流れ規制部材は乱流を生じさせる作用と抵抗作用をなし、燃料と空気との混合が十分に行われ完全燃焼となる。
本発明に係るオイルバーナの燃焼効率向上化装置は、油滴が存在するオイルバーナに最適であるが、ガスバーナにも適用され、完全燃焼が行われる。
本発明に係わるバーナの燃焼効率向上化装置においては、前記バーナはオイル燃料を使用するオイルバーナであり、前記流れ規制部材は、前記ノズルの前方に設置され、前記ノズルから噴出する燃料の流れに衝突して燃料の流れを乱流とする第一規制部材と、前記第一規制部材の下流側に設置され前記第一規制部材から下流側に向かって流れる燃料の流れに抵抗を与える第二規制部材とからなることを特徴とする。
本発明者の経験によれば、オイルバーナにおいて燃料の流れが第一規制部材と衝突して乱れると、第一規制部材の近傍に滞在する燃料の粒子径が小さくなり、燃料の霧化が促進される。霧化した燃料は非常に燃焼しやすい。霧化した燃料が、点火されて、燃焼を開始する。燃焼を開始した燃料は、そのまま燃焼しながら第一規制部材から第二規制部材に向かって流れる。
第二規制部材が、第一規制部材から流れてくる燃料に抵抗を与える。第二規制部材に向かう燃料の流れは、第二規制部材から抵抗を受け、その流速が遅くなる。流速が遅くなると、燃料が第一規制部材と第二規制部材との間に滞在する時間が長くなる。また燃料が第二規制部材の近傍に滞在する時間も長くなる。この結果、第一規制部材と第二規制部材との間において、燃料が燃焼する時間が長くなる。また、第二規制部材の近傍において、燃料が燃焼する時間も長くなる。
したがって、第一規制部材と第二規制部材との間において、燃焼してしまう燃料の割合が大きくなる。また、第二規制部材の近傍において、燃焼してしまう燃料の割合も大きくなる。
第一規制部材と第二規制部材との間において、燃料の燃焼が進むので、燃料の燃焼温度は第一規制部材から第二規制部材にかけて上昇し、第二規制部材の近傍が高温となる。第二規制部材の近傍が高温となると、第二規制部材の近傍における燃料の燃焼がさらに進む。そして、燃焼せずに第二規制部材よりも下流側に流れる燃料の割合が小さくなる。また、単位時間当たりに発生する熱量が大きくなる。
この結果、オイルバーナにおける燃料の燃焼効率が良くなる。燃料の燃焼効率が良くなれば、排ガス中に含まれる燃焼していない燃料の量が減少し、排ガスの処理が容易化される。また、燃料の無駄使いが防止され、省エネルギーが促進される。さらに、タールや煤の発生が少なくなり、オイルバーナやオイルバーナの周辺機器の清掃やメンテナンスが容易化される。
なお、燃焼効率向上化装置を適用可能なオイルバーナは、液体の燃料をノズルから噴出して燃焼させるタイプのものであればよい。燃焼効率向上化装置を適用可能なオイルバーナとして、従来ある圧力噴霧式バーナ、高圧蒸気噴霧式バーナ、高圧空気噴霧式バーナ、混気噴霧式バーナ、ロータリーバーナ、ガンタイプバーナを挙げることができる。
本発明に係わるバーナの燃焼効率向上化装置においては、前記流れ規制部材又はセラミックスは金属からなり、前記第一、第二規制部材の外形は円形であり、前記第一規制部材の燃料の流れを遮断する面積は第二規制部材の燃料の流れを遮断する面積よりも小さいことを特徴とする。
これにより、第一規制部材は、乱流発生作用を確保し、第二規制部材は燃料の流れの抵抗作用を確保する。
本発明に係わるバーナの燃焼効率向上化装置においては、前記流れ規制部材はセラミックス又は金属からなり、前記第一規制部材は、円形リングからなり、前記第二規制部材は複数の開口を有する前記円形リングとほぼ同一直径の円板からなり、前記第一規制部材の円形リングの開口面積は、前記第二規制部材の複数の開口面積の総和より大であることを特徴とする。
火炎の横断面は円形であり、火炎の中に両規制部材はセットされるので規制部材の形状は円形が好ましく、第二規制部材に主として抵抗作用を持たせるために燃料の流れが通過する開口面積を第一規制部材のそれよりも小さくしている。
本発明に関連するバーナの燃焼効率向上化装置においては、前記流れ規制部材はセラミックス又は金属からなり、前記第一、第二規制部材はほぼ同一直径の円形リングからなり、前記各円形リングはその中央部分に円形開口を備え、前記第一規制リングの円形リングの開口は第二規制部材のそれよりも大であることを特徴とする。
前記流れ規制部材は、低温ボイラーの場合は金属で、高温ボイラーの場合はセラミックスで製造され、第一規制部材に主として乱流発生作用を持たせ、第二規制部材は主として抵抗作用を持たせるために両部材の円形開口の大きさを特定した。
本発明に関連するバーナの燃焼効率向上化装置は、前記第一規制部材の燃料の流れを遮断する面積と前記第二規制部材の燃料の流れを遮断する面積との比が5:10乃至9:10の範囲であることを特徴とする。
両部材の遮断面積の比が5:10以下の場合は、第一規制部材の燃焼の流れを乱す作用が十分でなく、第一規制部材の乱流発生作用と第二規制部材の抵抗作用とのバランスが崩れ、不完全燃焼が起こる。また、両規制部材がセラミックス製であると割れ易くなる。両部材の遮断面積の比が9:10以上であると、第一規制部材の抵抗作用が極端に大きくなり、燃料の流れがノズル近傍で大きく遮断されるので、炎の全体の形状が崩れて完全燃焼が阻害される。
前記両規制部材は一体化され、ボイラーの燃焼室に載置されてもよく、バーナに一体的に支持バーにより取付けられてもよく、ボイラーの燃焼室の内壁に着脱自在に取付けられてもよく、両規制部材を金属で作った場合にそれらを耐熱被覆してもよい。
本発明に関連するバーナの燃焼効率向上化装置は、ノズル部分に空気を送る空気室を備えたボイラーに取付けられ、前期バーナはノズル前方で前記第一規制部材の手前に燃料の流れをガイドするガイド筒を設け、このガイド筒内に空気と燃料を混合させるディフューザを設け、このディフューザとガイド筒間に間隙を設けたことを特徴とする。
前記空気室から送られた空気は、ガイド筒内に全て流入して燃料の流れが第一規制部材の方向へ絞られ、ディフューザにより拡散され、空気の一部はディフューザとガイド筒内の間隙を通って第一規制部材の方向へ向かう。
また、送られた空気の大部分はディフューザの中心開口を噴霧油滴とともに通りつつ油滴と空気とが混合する。前記ディフューザとガイド筒との間隙を通った空気とディフューザの中心開口を通った油滴と空気との混合気体が適切に混ざり合いこれにより空気と燃料とが十分混合される。
ノズル前方に設けられた複数の燃料の流れを規制する複数の流れ規制部材のうち、ノズルに近い規制部材で乱流を生じさせ、ノズルから遠い規制部材が燃料の流れを部分的に止める抵抗となり、燃焼ガスのボイラーの燃焼室内での滞留時間を長くして完全燃焼させることができ、少ない燃料でより多くのカロリーを発生できるとともに排ガス中の一酸化炭素、二酸化炭素の量を減少させることができる。
第一の実施の形態に係る燃焼効率向上化装置の斜視図である。 第一の実施の形態に係る燃焼効率向上化装置及びガンタイプバーナを設置したボイラーの構成図である。 変形例に係る抵抗体の構成図であり、(i)は変形例1に係る抵抗体の平面図、(ii)は変形例2に係る抵抗体の平面図、(iii)は変形例3に係る抵抗体の平面図、(iv)は変形例4に係る抵抗体の平面図である。 変形例5に係る抵抗体の構成図であり、(i)は変形例5に係る抵抗体の平面図、(ii)は(i)のI−I線断面図である。 ボイラーの燃焼室内における燃焼していない燃料の粒子の温度の説明図である。 本発明の作用説明図である。 第二の実施の形態に係る燃焼効率向上化装置を縦型ボイラー内に設置したときのボイラーの斜視図である。 図7に示した燃焼効率向上化装置の拡大斜視図である。 縦型ボイラーの燃焼室内に設置されるタイプの燃焼効率向上化装置の正面図である。 第二の実施の形態に係る燃焼効率向上化装置を横型ボイラー内に設置したときのボイラーの構造図である。 図10に示した燃料効率向上化装置の拡大斜視図である。 本発明の第三の実施の形態に係る燃焼効率向上化装置を設置した縦型ボイラーの上部断面図である。 本発明をガスバーナに応用したときの概略説明図である。 流れ規制部材が一つの場合の作用説明図である。
符号の説明
100、200、400、507 燃焼効率向上化装置
10、110、139、402、508 第一規制部材
12、112、140、403、509 第二規制部材
18 抵抗体
20 棒状の部材
24 円環状の部材
26 網状の部材
28 湾曲面
30 円形板
34、134、303、510 支持バー
138 基台
40、405、501 オイルバーナ
44 ケーシング
46 モータ
48 オイルポンプ
50 送風機
52 高燃焼ノズル
54 低燃焼ノズル
252 一次ノズル
254 二次ノズル
151 ノズル
56 点火プラグ
58 点火用トランス
60 ディフューザ
70、B、B、B ボイラー
発明を案施するための最良の形態
本発明を実施するための第一の実施の形態を図1及び図2を参照しつつ説明する。
図1は第一の実施の形態に係る燃焼効率向上化装置の斜視図であり、図2は第一の実施の形態に係る燃焼効率向上化装置及びガンタイプバーナを設置したボイラーの構成図である。
図1及び図2に示すように、燃焼効率向上化装置1は第一規制部材10及び第二規制部材12を備えている。
第一規制部材10はリング状の部材を有している。第一規制部材10のリング状の部材はSUS316S製の板によって形成されている。第一規制部材10の中央には、円形の開口14aがあいている。開口14aの周囲のリングが縁16a(燃料の流れを遮断する遮断部分)を形成している。
第一規制部材10と同様に、第二規制部材12はリング状の部材を有している。第二規制部材12のリング状の部材はSUS3工6S製の板によって形成されている。第二規制部材12の中央には、円形の開口14bがあいている。開口14bの周囲のリングが縁16b(遮断部分の一部)を形成している。
仮想線Lbが、開口14bの中心Obを通り、開口14bの円を左右2つの半円に分断している。仮想線Lbをはさむ左右の縁16bが、複数本のまっすぐな棒状の部材(遮断部分の一部)20の各基端を支承している。各棒状の部材20はSUS316S製である。仮想線Lbよりも左側の縁16bに支承された棒状の部材20と、仮想線Lbよりも右側の縁16bに支承された棒状の部材20とは、仮想線Lbをはさんで互いに左右対称に配置されている。各棒状の部材20の先端は仮想線Lb側を向き、自由端となっている。各棒状の部材20の先端は、仮想線Lbに届いていない。仮想線Lbの左側において、各棒状の部材20は互いに平行に並んでおり、隣接する棒状の部材20同士の間隔はほぼ等しい。仮想線Lbの右側においても同様である。すなわち、仮想線Lbをはさむ左右両側において、棒状の部材20が櫛状に並んでいる。これらの棒状の部材20が抵抗体18を形成している。
3本の支持バー34が、第一規制部材10の縁16aと第二規制部材12の縁16bとの間を接続している。支持バー34は、SUS316S製である。各支持バー34は、開口14aの中心Oaと開口14bの中心Obとを結ぶ中心線CLと平行である。各支持バー34の先端が第二規制部材12の縁16bに取り付けられている。各支持バー34の先端同士の間には、第二規制部材12の縁16bの周方向に120度の間隔があいている。
各支持バー34の中間部が、第一規制部材10の縁16aを貫通している。各支持バー34の末端側が、第二規制部材12とは反対側に向かって第一規制部材10の縁16aから突出して伸びている。燃焼効率向上化装置1の表面は、セラミックスの粉を混合した水ガラスによって被覆されている。
図2に示すように、燃焼効率向上化装置1は、ガンタイプのオイルバーナ40の先端部分42に装着されている。
オイルバーナ40は従来あるガンタイプのオイルバーナであり、ケーシング44、モータ46、オイルポンプ48、送風機50、高燃焼ノズル52、低燃焼ノズル54、点火プラグ56、点火用トランス58及びディフューザ60を備えている。
モータ46、オイルポンプ48及び点火用トランス58がケーシング44の外側に取り付けられている。送風機50、高燃焼ノズル52、低燃焼ノズル54、点火プラグ56及びディフューザ60が、ケーシング44の内側に取り付けられている。
オイルポンプ48及び送風機50がモータ46に接続されており、オイルポンプ48及び送風機50がモータ46によって駆動する構成となっている。
オイルポンプ48は高燃焼ノズル52及び低燃焼ノズル54へ接続されており、オイルポンプ48が重油又は灯油の燃料をタンク(図示せず)から高燃焼ノズル52及び低燃焼ノズル54へ吐出する構成となっている。
送風機50がケーシング44の内側の最奥に配置されており、空気が、ケーシング44の内側からオイルバーナ40の先端部分42を通ってケーシング44の外側へ送風される構成となっている。
オイルバーナ40の先端部分42近傍に、高燃焼ノズル52及び低燃焼ノズル54が配置されており、燃料がオイルバーナ40の先端部分42からケーシング44の外側へ噴出する構成となっている。高燃焼ノズル52及び低燃焼ノズル54から噴出する燃料の量はそれぞれ制御可能となっている。
低燃焼ノズル54の先端近傍には点火プラグ56が配置されている。点火プラグ56は点火用トランス58と接続されている。点火プラグ56によって発生するスパークによって、高燃焼ノズル52及び低燃焼ノズル54から噴出する燃料が強制的に点火される構成となっている。
ディフューザ60がオイルバーナ40の先端部分42に配置されている。ディフューザ60は、リング状の円形板であり、中央に開口があいている。ディフューザ60の中央の開口が、高燃焼ノズル52及び低燃焼ノズル54の前方に位置している。ディフューザ60の中央の開口の内周部分には、複数本の細い切り込みが周方向に等間隔で形成されている。これらの切り込みは、ディフューザ60の径方向に伸びている。ディフューザ60の外側と、オイルバーナ40の先端部分42のケーシング44の内面との間には、隙間が形成されている。ディフューザ60が、送風機50によって送風される空気と、高燃焼ノズル52及び低燃焼ノズル54から噴出する燃料とを混合する構成となっている。
燃焼効率向上化装置1の3本の支持バー34の末端同士の間に、オイルバーナ40の先端部分42のケーシング44がはさみこまれており、オイルバーナ40の先端部分42に燃焼効率向上化装置1がしっかりと固定されている。
図2に示すボイラー70は、従来ある小型貫流ボイラーである。ボイラー70は、ボイラー70の容器内の水又は熱媒を加熱し、蒸気又は温水をつくる構成となっている。ボイラー70の燃焼室72はバーナ挿入口74を有する。オイルバーナ40の先端部分42及び燃焼効率向上化装置1が、バーナ挿入口74から燃焼室72内に水平に挿入されている。オイルバーナ40の先端部分42がバーナ挿入口74のフランジにボルト止めされている。燃焼室72は排気口(図示せず)を有しており、燃焼室72の排ガスを排気口からボイラー70外へ排出可能に構成されている。
次に、作用について図2、図6を参照して説明する。
モータ46が回転し、オイルポンプ48と送風機50が駆動する。オイルポンプ48が駆動して燃料を高燃焼ノズル52及び低燃焼ノズル54へ吐出し、燃料が高燃焼ノズル52及び低燃焼ノズル54から燃焼室72内へ噴出する。送風機50が駆動して、空気がオイルバーナ40の先端部分42から燃焼室72内へ噴出する。
燃料は、高燃焼ノズル52及び低燃焼ノズル54から燃焼室72内へ向かって噴出し、およそ0.6mm以下の粒径の粒子になる。ディフューザ60が、燃料の粒子と、オイルバーナ40の先端部分42から燃焼室72内へ噴出する空気とを、一緒に混合する。
スパークが点火プラグ56によって発生する。プラグ56のスパークによって高燃焼ノズル52及び低燃焼ノズル54から噴出する燃料は、点火プラグ56のスパークによって強制的に点火され、燃料の燃焼が始まる。オイルバーナ40の先端部分42から燃焼室72内へ噴出した直後の燃料は、殆どが0.6〜0.3mmの粒径の粒子であり、ごく一部の燃料が0.1mm以下の粒径の粒子となって霧化している。燃焼を開始する燃料は、0.1mm以下の粒径の粒子となって霧化した燃料である。霧化していない粒径の大きな粒子の燃料は、燃焼をしていない。これら第一、第二規制部材10、12は炎Fの中に配置される。
高燃焼ノズル52及び低燃焼ノズル54から噴出した燃料は、ディフューザ60によって空気と混合され、第一規制部材10に向かって流れる。燃焼が始まった燃料も第一規制部材10に向かって流れる。
第一規制部材10に向かう燃料の流れの一部が、第一規制部材10の縁16aに衝突し、第一規制部材10の近傍で燃料の流れが乱れる。この結果、第一規制部材10の近傍で、燃料の粒子の粒径が小さくなり、燃料の粒子の粒径はおよそ0.1mm以下となる。燃料の粒子の粒径が0.1mm以下になると、燃料は霧化して非常に着火しやすくなる。既に燃焼を開始している燃料が火種となり、霧化した燃料が着火する。そして、第一規制部材10の近傍で燃料の燃焼が爆発的に始まる。
第一規制部材10の上流側の燃料は、第一規制部材10の開口14aの内側や縁16aの外側を通り、下流側の第二規制部材12に向かって流れる。燃料が第一規制部材10から第二規制部材12に向かって流れる間、燃料の燃焼は進み、燃料の燃焼温度が第一規制部材10から第二規制部材12にかけて急激に上昇する。
燃料は、爆発的に燃焼しながら、第二規制部材12の抵抗体18まで流れる。燃料の流れは抵抗体18の棒状の部材20の間の隙間を通過する。この際、燃料の流れは抵抗体18および縁16bから抵抗を受け、燃料の流れの流速が遅くなる。この結果、燃料が第一規制部材10と第二規制部材12との間に滞在する時間が長くなる。また、燃料が第二規制部材12の近傍に滞在する時間も長くなる。
燃料が第一規制部材10と第二規制部材12との間に長い時間滞在するので、第一規制部材10と第二規制部材12との間で燃焼する燃料の割合が大きくなる。また、燃料が第二規制部材12の近傍に長い時間滞在するので、第二規制部材12の近傍で燃焼する燃料の割合が大きくなる。前記両規制部材10、12は炎Fの中に配置されることが必要であり、炎の横断面全体に位置することは炎の形状が崩れ却って不完全燃焼を起こす。すなわち、各規制部材10、12の炎の中の外側部分Pから規制部材で抵抗を受けた流れが回り込み炎の形を大きく崩すことなく燃料と空気との混合を向上する。
第一規制部材10と第二規制部材12との間で、燃焼する燃料の割合が大きくなるので、燃料の燃焼温度は第一規制部材10から第二規制部材12にかけて上昇し、第二規制部材12の近傍が高温となる。第二規制部材12の近傍が高温となると、第二規制部材12の近傍で燃料の燃焼がさらに進む。
この結果、オイルバーナ40における燃料の燃焼効率が良くなる。燃料の燃焼効率が良くなれば、第二規制部材12から下流の排気ロヘ流れる排ガス中において、燃焼せずにそのまま含まれる燃料の量が減少し、排ガスの処理が容易化される。また、燃料の無駄使いが防止され、省エネルギーも促進される。さらに、タールや煤の発生量が少なくなり、オイルバーナ40、燃焼効率向上化装置1、燃焼室72等の清掃やメンテナンスが容易化される。
第二規制部材12の近傍が高温となると、第二規制部材12の抵抗体18を形成する棒状の部材20が高温にさらされる。棒状の部材20は高温にさらされて熱膨張し、伸張する。棒状の部材20の先端は自由端となっているので、棒状の部材20は自由端に向かって自由に伸張できる。棒状の部材の熱膨張によって生じる応力は、自由端の伸張によって吸収される。したがって、棒状の部材20が高温にさらされて破損することが防止される。
また、燃焼効率向上化装置1の表面のうちの高温にさらされる部分では、セラミックスの粉を混合した水ガラスが、溶融してガラス質の層となる。このガラス質の層が燃焼効率向上化装置1の表面を覆う。このガラス質の層によって、耐熱性と耐腐食性が燃焼効率向上化装置1に付与される。
なお、第一の実施の形態の形態において、抵抗体18をなす棒状の部材20が櫛状に並んでいる。この代わりに、抵抗体18を、図3(i)〜(iv)の変形例1〜4や図5の変形例5に示す構成としてもよい。
図3(i)に示すように、変形例1に係る抵抗体18は棒状の部材20によって形成されている。棒状の部材20はSUS316S製であり、表面がセラミックスの粉を混合した水ガラスによって被覆されている。棒状の部材20の基端は縁16bに支承されており、棒状の部材20の中間部から複数本の枝22が分岐している。各枝22の先端が自由端となっている。
図3(ii)に示すように、変形例2に係る抵抗体18は複数本の円環状の部材24と2本のまっすぐな棒状の部材20によって形成されている。円環状の部材24及び棒状の部材20はそれぞれSUS316S製であり、表面がセラミックスの粉を混合した水ガラスによって被覆されている。各棒状の部材20の基端が縁16bに支承されており、各棒状の部材20の先端が自由端となっている。複数本の円環状の部材24は、互いに異なる直径を有し、穴14bの中心Obの周りに同心に配置されている。各円環状の部材24は、2本の棒状の部材20を介して縁16bに支承されている。
図3(iii)に示すように、変形例3に係る抵抗体18は複数本のまっすぐな棒状の部材20によって形成されている。棒状の部材20はSUS316S製であり、表面がセラミックスの粉を混合した水ガラスによって被覆されている。各棒状の部材20の長さは穴14bの半径よりも短い。各棒状の部材20の基端が縁16bに支承されており、各棒状の部材20の軸方向が穴14bの半径方向と一致している。各棒状の部材20の先端は穴14bの中心Obの方向を向いており、それぞれ自由端となっている。
図3(iv)に示すように、変形例4に係る抵抗体18は棒状の部材20と円形板30とによって形成されている。棒状の部材20及び円形板30はそれぞれSUS316S製であり、表面がセラミックスの粉を混合した水ガラスによって被覆されている。円形板30の直径は開口14bの直径よりも小さく、円形板30の表面が接触面32をなす。円形板30は棒状の部材20によって縁16bに支承されている。なお、円形板30に穴をあけて接触面32の面積を調節すれば、燃料の流れが抵抗体18から受ける抵抗の大きさを簡単に調節できる。
図4(i)及び(ii)に示すように、変形例5に係る抵抗体18は格子をなす網状の部材26によって形成されている。網状の部材26はSUS316S製であり、表面がセラミックスの粉を混合した水ガラスによって被覆されている。網状の部材26が湾曲面28を形成している。なお、網状の部材26をセラミックス製とし、網状の部材26が形成する面を平面としてもよい。
第一の実施の形態において、燃焼効率向上化装置1はSUS316S製である。しかし、燃焼効率向上化装置1を他の金属によって形成することが可能であることは勿論である。また、耐熱性を有するセラミックス等によって焼効率向上化装置1を形成することも可能である。さらに、脚34を金属製とし、第一規制部材10及び第二規制部材12をセラミックスによって形成することも可能である。
第一の実施の形態において、燃焼効率向上化装置1の表面がセラミックスの粉を混合した水ガラスによって被覆されている。燃焼効率向上化装置1の表面を被覆する素材として、例えば、シリカ・アルミナを主成分とするコーティング剤(テルニック工業株式会社製耐熱性無機コーティング剤のベタック#1600S)を挙げることができる。
第一の実施の形態において、燃焼効率向上化装置1は3本の支持場バー34を有する。しかし、支持バー34の数は3本に限定されないことは勿論である。例えば、支持バー34を4本以上の数とすることが可能である。
第一の実施の形態において、オイルバーナ40の先端部分42のケーシング44が、燃焼効率向上化装置1の3本の支持バー34の末端同士の間にはさみこまれている。代わりに、各支持バー34の末端とオイルバーナ40の先端部分42のケーシング44とを嵌合可能に構成してもよい。各支持バー34の末端とオイルバーナ40の先端部分42のケーシング44とを嵌合させれば、燃焼効率向上化装置1をオイルバーナ40の先端部分42に容易に固定できる。また、支持バー34の末端とオイルバーナ40の先端部分42とを嵌合可能に構成すれば、1本又は2本の支持バー34によって燃焼効率向上化装置1をオイルバーナ40の先端部分42に固定することも可能である。
第一の実施の形態において、燃焼効率向上化装置1が3本の支持バー34によってオイルバーナ40の先端部分42に固定されている。代わりに、第一規制部材10及び第二規制部材12が燃焼室72の内壁にそれぞれ直接固定される構成としてもよい。
第一の実施の形態において、オイルバーナ40の先端部分42及び燃焼効率向上化装置1がボイラー70のバーナ挿入口74から燃焼室72内に水平に挿入されている。ボイラー70のバーナ挿入口74を燃焼室72の上方に形成し、オイルバーナ40の先端部分42及び燃焼効率向上化装置1を燃焼室72の上方から垂直に降ろして挿入する構成としてもよい。また、バーナ挿入口74を燃焼室72の上方に形成する場合、燃焼効率向上化装置1の3本の支持バー34の末端側部分を外側に湾曲させ、支持バー34同士の間隔を広げ、3本の支持バー34を燃焼室72の内壁に着脱自在に引っ掛ける構成としてもよい。
次に、本発明を実施するための第二の実施の形態を図7から図11を参照しつつ説明する。
図7に示すように、燃焼効率向上化装置100は第一規制部材110及び第二規制部材112を備えており、装置100は縦型ボイラーB1(小型ボイラーであり、1t以下水処理/時間の能力を有する場合が多い。)の燃焼室300内に配置されている。前記ボイラーB1においては、燃焼室300の周囲に水管301が配設され、装置100はバーナの上蓋302に吊持されている。第一、第二規制部材110、112は、セラミックの3本支持バー303、303、303に支持され、支持バー303の上端は上蓋302から垂下する支持筒290に固着された3枚の支持板304、304、304に固着されている。
第一規制部材110はリング状をなし、耐火性の骨材にアルミナセメントを配合したキャスタブル耐火物(旭硝子セラミックス株式会社製不定形耐火物のうちの汎用キャスタブルCA18−U)を成型してなり、その化学組成はアルミナ(A1)が98%以上、二酸化ケイ素(SiO)が0.1%以下である。
第一規制部材110の中央には、円形の開口114があいている。開口114の周囲のリングが縁116を形成し、その上面111の面積はS1である。
第二規制部材112は円盤状をなし、耐火性の骨材にアルミナセメントを配合したキャスタブル耐火物(旭硝子セラミックス株式会社製不定形耐火物のうちの汎用キャスタブルCA18−U)からなる。
第二規制部材112の上面が、抵抗面132をなしている。抵抗面132の中央には、開口112aがあいており、その周囲の抵抗面132上には、周方向に等間隔で開口115があいている。開口115の数は2個以上の任意の数とすることができる。抵抗面132の面積はS2である。
第一規制部材110の上面111の面積(遮断面積)S1と、第二規制部材112の抵抗面132の面積(遮断面積)S2との間には、次式(1)が成立している。
5≦S1/S2≦0.9…(1)
すなわち、面積S1とS2の比が5:10〜9:10である。実験によれば、この比が模型の大型ボイラー(2t以上水処理/時間)の場合には、この比が7:10〜8:10が好ましく、更に7.4:10〜7.7:10がより好ましい。また、縦型の小型ボイラー(1t以下水処理/時間)は、この比が6.5:10〜8:10が好ましく、7:10〜8:10がより好ましい。この値よりも小さいと、十分な乱流が生じないし、これよりも大きいと、乱流発生作用と抵抗作用とのバランスが崩れ、不完全燃焼となる。更に、この値以外の値では、両規制部材をセラミックで作った場合に温度バランスが崩れて割れが生じる場合が多い。これは、図1、図3、図4の実施例においても適用され、この場合面積S1は第一規制部材のリング面の面積に相当し、面積S2は第二規制部材の抵抗となる面積に相当する(リングの縁16bと部材20)。
図7に示す実施例において、燃焼効率向上化装置100は上蓋302に吊持されているが、図9に示すように、燃焼効率向上化装置200を燃焼室300の底部に載置してもよい。この燃焼効率向上化装置200は、3本の支持バー134がブロック状の基台138に立設されており、各支持バー134の基端側が基台138に固定されている。
基台138は、アルミナ(A1)を主成分とするセラミックスによって形成されている。支持バー134は、アルミナ(A1)を主成分とするセラミックスによって形成されており、その化学組成はアルミナ(A1)が99.6%である。
前記支持バー134の上端には、円形リングの第一規制部材139が支持され、その中間部分には円形リングの第二規制部材140が支持され、両部材の直径はほぼ等しく各規制部材の139、140の中央部分は円形開口139a、140aをなしており、円形開口139aの開口面積は円形開口140aのそれよりも大となっている。すなわち、第一、第二規制部材の上面は燃料の流れを遮断する面積をそれぞれ形成しており、第一、第二規制部材139、140の燃料の流れを遮断する面積比は5:10乃至9:10である。
なお第一規制部材139の上面から第二規制部材140の上面迄の距離は10乃至30cmである。この範囲であれば、第一規制部材139で生じた乱流作用と第二規制部材140の抵抗作用がバランスが取れ、この長さ部分で十分な撹拌作用が生じ油滴と空気とが十分に混合される。また、10cm未満であると、すすが両部材に付着し、30cmを越える両部材139、140にタール状の異物が付着する。
また、ノズル先端から第一規制部材139の上面迄の距離は15〜25cmが好ましく、これより近付けると炎の周囲全体がリング部分に当たって燃料の流れの遮断効果が大きくなり過ぎ、リングの周囲の外側に拡開する流れが大きくなり過ぎて第一規制部材の中心部を流れる混合ガスとの混合が十分でなくなる。更に、すすが発生し、黒い煙が出る。また、25cm以上離れると、乱流発生効果が小さくなり好ましくないし、両規制部材139、140にタール状の異物が付着する。
次に、燃焼効率向上化装置400を横型ボイラーB(大型ボイラーであり、2t以上水処理/時間の能力を有する場合が多い)内に設置する場合について説明する(図10、11参照)。
ボイラーBは、従来ある貫流ボイラーと同じ構成を有し、バーナ405と燃焼室401の周囲に設けられた水管406を有している。装置400は、リング状のセラミックスからなり、ノズル52から15〜25cm離れた第一規制部材402と、これから10〜30cm(この理由は縦型ボイラーBの場合と同じである)離れた円板状の第二規制部材403と、これら両部材402、403を支持する左右の支承体404、404からなる。これら支承体404は燃焼室401の底面に着脱自在に固定されている。前記第一規制部材402は開口402aを備え、前記第二規制部材403はその中心部に開口403aを備え、その周囲に円形に所定間隔で細孔403b、403b−403bが設けられており、前記第一規制部材402の燃料の流れの遮蔽面積は第二規制部材のそれより小さくなっており、その比は前述のように5:10〜9:10の範囲にある。
図12は、本発明の第三の実施の形態を示している。ボイラーB3の上面には、上蓋500が着脱自在に設けられ、この上蓋500には、バーナ501が支持され、このバーナ501は支持筒502を有し、この支持筒502内にはノズル52(54)が収納され、この支持筒502の下端部には支持フレーム503が取付けられている。これら各部材は空気室505内に設けられ、この空気室505内には外部から空気が供給される。
ボイラーB3の燃焼室506内には、燃焼効率向上化装置507が設けられ、この装置507は金属リング板からなる第一規制部材508と、これから10〜30cm離れた位置にセットされた第二規制部材509と、その上端が支持フレーム503に固定された3本の金属バー510、510、510からなっている。前記ノズル52の下側にはディフューザ511が設けられ、このディフューザ511は、筒状の空気のガイド筒512内に設けられ、このガイド筒512は前記支持バー510に支持され、その上端には閉鎖リング513が係合し、そのフランジ513aが空気室505の底面とガイド筒512の周囲間隔514を閉塞している。前記ディフューザ511の周囲とガイド筒512の内壁間には間隔515が設けられ、この間隔はガイド筒512の横断面積の10%程度の面積を有するのが好ましい。かかる構造においては、空気室505内の全ての空気がガイド筒512内に導入され、その一部が間隔515を通ってディフューザ511の中心部を通過した空気と油との混合ガスと適切な状態で混合する。
以上はオイルバーナについて説明したが、図13に示すようなガスバーナ600においても本発明を適用できる。バーナ600においては、ガス管605の先端ノズルからガスを噴出させるとともに、空気供給管606から空気をノズルの周囲に送り込み、図示しない着火装置で点火するようになっている。例えばプロパンガスと空気との混合ガスの炎Fの中にリング状のセラミック板(第一、第二規制部材)601、602をセットして混合ガスの流れを乱流とし、かつその流れに抵抗を与えて混合ガスを長く燃焼室内に滞留させれば、使用ガス量が少なくて高カロリーが得られる。
上述の各実施態様においては、水ボイラーのみについて説明したが、空気を加熱する空気ボイラーにも本発明は適用できる。また、両規制部材にセラミックスを使用すると高温での遠赤外線効果により油滴が小さくなるとともに、燃焼室が高温になり、これらセラミックスとしては、上述のアルミナの他に、例えば、ムライト(3Al・2SiO)、単結晶サファイヤ(Al)、チタン酸アルミニウム(AlTiO)、窒化アルミニウム(AlN)、マグネシアスピネル(MgAl)、ケイ化モリブデン(Mosi)、窒化ケイ素(Si)等や、これらの複合物を挙げることができる。
なお、上述の実施態様においては、規制部材が2枚の場合のみについて説明しているが、第二規制部材の下流側に燃料の流れに僅かな抵抗を与える抵抗作用部材としての第三規制部材を設けてよい。更に、図14に示すように、ノズル52から噴射される炎Fの中に乱流発生作用を有する一つの流れ規制板700のみを設けても2枚以上設ける場合に比較して効果は小さいが、その位置を乱流発生作用と抵抗作用の両者のバランスした位置に定めれば、燃焼効率を上昇させることが確認されている。流れ規制板が1枚のものについては、前述の特許文献3に開示されているが、特許文献3は、噴射する燃料は流れ規制部材の開口を通すようになっており、流れ規制部材を炎の中に設置して流れを遮断する部分を設け、そこに噴射燃料を衝突させて油滴を小さくするという概念は開示されていない。
(実施例)
次に、本発明者が実施した試験について説明する。
本発明者は、燃料の燃焼効率を評価することを目的として、実施例1及び比較例1について以下に説明する試験を実施した。
実施例1では、本発明者は、図1及び図2に示す燃焼効率向上化装置1、オイルバーナ40及びボイラー70を使用した。比較例1では、本発明者は、図1及び図2に示すオイルバーナ40及びボイラー70を使用した。すなわち、実施例1では、燃焼効率向上化装置1をオイルバーナ40に装着してあり、比較例1では、燃焼効率向上化装置1をオイルバーナ40に装着していない。
実施例1で使用した燃焼効率向上化装置1の寸法は以下の通りである。
第一規制部材10のリング状の部材の外径と第二規制部材12のリング状の部材の外径は、それぞれ12.0cmである。開口14aと開口14bの直径は、それぞれ9.0cmである。縁16aと縁16bの幅は、それぞれ1.5cmである。縁16aと縁16bの幅は、開口14a又は開口14bの径方向に測定した値である。
棒状の部材20は丸棒であり、直径が3.5mmである。棒状の部材20は、仮想線Lbをはさんで左右両側の縁16bに8本ずつ支承されている。左側の棒状の部材20の先端と右側の棒状の部材20の先端との間隔は3.0mmである。
支持バー34の長さは35cmである。オイルバーナ40のデイフューザ60から第一規制部材10のリング状の部材までの距離が20cmであり、オイルバーナ40のディフューザ60から第二規制部材12のリング状の部材までの距離が35cmであり、第一規制部材10のリング状の部材から第二規制部材12のリング状の部材までの距離が15cmである。
実施例1及び比較例1で使用したオイルバーナ40は同じものである。オイルバーナ40のオイルポンプ48の吐出圧力は、1.18×10Pa(=12kgf/cm)である。高燃焼ノズル52は、20℃で1.18×10Paの噴出圧力の下、12.3kg/hのA重油を噴出可能である。低燃焼ノズル54は、20℃で1.18×10Paの噴出圧力の下、18.4kg/hのA重油を噴出可能である。
オイルバーナ40の燃料はA重油である。このA重油の高位発熱量は12.47kw、水分は0.05体積%、水素含有量は12.9質量%である。
実施例1及び比較例1で使用したボイラー70は同じものである。ボイラー70は貫流ボイラーであり、定格蒸発量は750kg/h、最高圧力は0.69×10Pa(=7kgf/cm)である。
実施例1において、本発明者は、これらの燃焼効率向上化装置1、オイルバーナ40、ボイラー70及びA重油を使用し、ボイラー70を運転した。また、比較例1において、本発明者は、これらのオイルバーナ40、ボイラー70及びA重油を使用し、ボイラー70を運転した。
実施例1及び比較例1において、オイルバーナ40の高燃焼ノズル52から噴出する燃料(A重油)は、12.3kg/hである。低燃焼ノズル54から噴出する燃料(A重油)は、18.4kg/hである。
実施例1及び比較例1において、ボイラー70の燃焼室72内を流れる燃料の粒子の粒径、ボイラー70の燃焼室72内において燃焼していない燃料の粒子の温度、ボイラー70の燃焼室72から出る排ガスの性状、ボイラー70が最高圧力0.69×10Paに達するまでに要した時間、ボイラー70が最高圧力0.69×10Paに達するまでに消費した燃料の量を、本発明者はそれぞれ測定した。
本発明者は、ボイラー70の燃焼室72内を流れる燃料の粒子の粒径を、ディフューザ60からの距離に応じて測定した。
また、本発明者は、ボイラー70の燃焼室72内において燃焼していない燃料の粒子の温度を、ディフューザ60からの距離に応じて測定した。
ボイラー70の燃焼室72から出る排ガスの性状について、本発明者が測定した項目は以下の通りである。すなわち、測定した項目は、排ガスの温度、排ガス中の酸素濃度、排ガス中の一酸化炭素濃度、酸素濃度を0体積%に換算した排ガス中の酸素換算一酸化炭素濃度、酸素濃度を2体積%に換算した排ガス中の酸素換算一酸化炭素濃度である。
測定結果を表1に示す。
Figure 0004917548
実施例1において、ボイラー70の燃焼室72内を流れる燃料の粒子の粒径は、以下のように変化した。ディフューザ60からの距離が0〜15cmの範囲では、燃料の粒子の粒径が約0.6mm以下であった。ディフューザ60からの距離が15〜20cmの範囲(すなわち、第一規制部材10の上流側5cmから第一規制部材10にかけての範囲)では、燃料の粒子の粒径が約0.3mm以下であった。ディフューザ60からの距離が20〜56cmの範囲(すなわち、第一規制部材10よりも下流側の範囲)では、燃料の粒子の粒径が約0.1mm以下であった。
比較例1において、ボイラー70の燃焼室72内を流れる燃料の粒子の粒径は、ディフューザ60からの距離が0〜56cmの範囲で、約0.6mm以下であった。
実施例1では、第一規制部材10よりも上流側5cmの位置において、燃料の粒子の粒径の微小化が始まっている。そして、第一規制部材10よりも下流側では、燃料の粒子の粒径が約0.1mm以下となり、燃料は霧化し、非常に燃焼しやすい状態となる。
これに対して、比較例1では、ディフューザ60の下流側全体において燃料の粒子の粒径が約0.6mm以下となっており、燃料は十分に霧化していない。
したがって、燃焼効率向上化装置1が燃料を霧化させて燃焼しやすい状態にしていることが確認できる。
表1及び図5に示すように、実施例1では、ボイラー70の燃焼室72内における燃焼していない燃料の粒子の温度は、ディフューザ60からの距離が離れるにつれて上昇していた。ディフューザ60からの距離が0cmの位置では、燃焼していない燃料の粒子の温度が約20℃であった。ディフューザ60からの距離が20cmの位置(すなわち、第一規制部材10の位置)では、燃焼していない燃料の粒子の温度が約150℃となっていた。ディフューザ60からの距離が35cmの位置(すなわち、第二規制部材12の位置)では、燃焼していない燃料の粒子の温度が約1250℃まで上昇していた。ディフューザ60からの距離が45cmの位置(すなわち、第二規制部材12よりも10cm下流側の位置)では、燃焼していない燃料の粒子の温度が約1300℃まで上昇していた。そして、ディフューザ60からの距離が45〜56cmの範囲では、燃焼していない燃料の粒子の温度が約1300℃となって一定していた。
表1及び図5に示すように、比較例1では、ボイラー70の燃焼室72内における燃焼していない燃料の粒子の温度は、ディフューザ60からの距離が離れるにつれて上昇していた。ディフューザ60からの距離が0cmの位置では、燃焼していない燃料の粒子の温度が約20℃であった。ディフューザ60からの距離が20cmの位置では、燃焼していない燃料の粒子の温度が約150℃となっていた。ディフューザ60からの距離が35cmの位置では、燃焼していない燃料の粒子の温度が約400℃まで上昇していた。ディフューザ60からの距離が45cmの位置では、燃焼していない燃料の粒子の温度が約560℃まで上昇していた。そして、ディフューザ60からの距離が56cmの範囲では、燃焼していない燃料の粒子の温度が約720℃まで上昇していた。
実施例1においては、燃焼室72内の第一規制部材10と第二規制部材12との間で、燃料の燃焼が爆発的に進み、燃焼していない燃料の粒子の温度が急激に上昇することが確認される。また、実施例1の燃焼室72では、燃料の燃焼によって発生する熱量が非常に大きいことがわかる。
これに対して、比較例1の燃焼室72では、燃焼していない燃料の粒子の温度の急激な上昇が見られず、燃焼室72内で燃料が爆発的に燃焼することもない。また、比較例1の燃焼室72においては、燃料の燃焼によって発生する熱量が少ない。
したがって、燃焼効率向上化装置1が燃焼室72内において燃料を爆発的に燃焼させ、非常に大きな熱量を燃焼室72内で発生させることが確認できる。
実施例1における排ガスの温度は308.3℃であり、比較例1における排ガスの温度は283.7℃であった。実施例1における排ガスの温度の方が24.6℃高い。
この理由として次のことが考えられる。すなわち、実施例1では、燃焼効率向上化装置1が燃焼室72内で燃料の燃焼を爆発的に進ませ、燃焼室72内の温度が高くなり、燃焼室72から出る排ガスの温度も高くなるのである。
実施例1における排ガス中の酸素濃度は9.2体積%であり、比較例1における排ガス中の酸素濃度は9.3体積%であった。実施例1における排ガス中の酸素濃度が、比較例1における排ガス中の酸素濃度よりも0.1%少ない。
この理由として次のことが考えられる。すなわち、実施例1では、燃焼効率向上化装置1が燃焼室72内で燃料の燃焼を爆発的に進ませ、燃料の燃焼に用いられる酸素の量が多くなり、燃焼室72から出る排ガス中の酸素濃度が下がるのである。
実施例1における排ガス中の一酸化炭素濃度は、直接測定した実測値で16ppmであり、排ガス1m中に含まれる一酸化炭素は20mgであった。実施例1において、排ガス中の一酸化炭素濃度は、酸素濃度が0体積%として酸素換算して算出すると、29ppmであつた。実施例1において、排ガス中の一酸化炭素濃度は、酸素濃度が2体積%として酸素換算して算出すると、26ppmであった。
比較例1における排ガス中の一酸化炭素濃度は、直接測定した実測値で28ppmであり、排ガス1m中に含まれる一酸化炭素は35mgであった。比較例1において、排ガス中の一酸化炭素濃度は、酸素濃度が0体積%として酸素換算して算出すると、50ppmであった。実施例1において、排ガス中の一酸化炭素濃度は、酸素濃度が2体積%として酸素換算して算出すると、46ppmであった。いずれにしても、実施例1における排ガス中の一酸化炭素濃度が、比較例1における排ガス中の一酸化炭素濃度よりも少ない。
この理由として次のことが考えられる。すなわち、実施例1では、燃焼効率向上化装置1が燃焼室72内で燃料の燃焼を爆発的に進ませ、燃焼室72内の温度が高温となるので、燃料の不完全燃焼が少なくなるのである。
実施例1において、ボイラー70が最高圧力0.69×10Paに達するまでに要した時間は3分8秒であった。比較例1において、ボイラー70が最高圧力0.69×10Paに達するまでに要した時間は4分26秒であった。実施例1の時間が、比較例1の時間よりも1分18秒短い。
この理由として次のことが考えられる。すなわち、実施例1では、燃焼効率向上化装置1が燃焼室72内で燃料の燃焼を爆発的に進ませ、燃焼室72内の温度が高温となり、燃料の燃焼によって発生する熱量が非常に大きいからである。
実施例1において、ボイラー70が最高圧力0.69×10Paに達するまでに消費した燃料の量は1.58×10−3であった。比較例1において、ボイラー70が最高圧力0.69×10Paに達するまでに消費した燃料の量は2.18×10−3であった。実施例1で消費した燃料が、比較例1で消費した燃料よりも0.60×10−3少ない。すなわち、実施例1で消費した燃料の量は、比較例1で消費した燃料の量の72.5%であり、燃焼効率向上化装置1によって27.5%の燃料を節約できた。
この理由として次のことが考えられる。すなわち、実施例1では、燃焼効率向上化装置1が燃焼室72内で燃料の燃焼を爆発的に進ませる。燃焼室72内の温度が高温となり、燃料の燃焼によって発生する熱量が非常に大きくなり、短時間のうちにボイラー70が最高圧力0.69×10Paに達する。したがって、高燃焼ノズル52と低燃焼ノズル54から燃料を噴出する時間が短くなり、燃焼させる燃料も少なくなる。
次に、本発明者が実施した排ガスの外観に関する試験について説明する。
本発明者は、上記実施例1、上記比較例1について、排ガスを肉眼観察した。
実施例1において、ボイラー70の燃焼室72から出る排ガスは無色透明であった。比較例1において、ボイラー70の燃焼室72から出る排ガスは、黒煙であり、排ガス中には多量の煤が含まれていた。そして、比較例1の各排ガス中には、高燃焼ノズル52及び低燃焼ノズル54から噴出した燃料のうちの20〜30%が燃焼せずにそのまま含まれていた。
比較例1において、排ガスが黒煙となり、排ガス中に燃焼せずに含まれる燃料の割合が高い理由として、次のことが考えられる。すなわち、燃焼室内で燃料の流れを妨げるものが無く、燃料の流れの流速は遅くならない。そして、霧化した燃料は、燃焼室72内で燃焼しきる前に、排ガスとともに燃焼室72から排出されてしまうのである。
本発明に係る燃焼効率向上化装置は、オイル又はガスバーナの燃料の燃焼効率を向上させる装置として有用であり、燃料を噴射するタイプの燃料装置、すなわち、水を加熱する水ボイラー、空気を加熱する空気ボイラー、焼却炉、暖房装置等に適用できる。

Claims (2)

  1. オイル燃料をノズルから噴出して燃焼させるオイルバーナにおいて、ノズル前方に噴射する炎の中に炎の軸方向に沿ってオイル燃料の流れを規制する複数の流れ規制部材を所定間隔で設け、
    前記流れ規制部材は、前記ノズルの前方に設置され、前記ノズルから噴出するオイル燃料の流れに衝突してオイル燃料の流れを乱流とする第一規制部材と、前記第一規制部材の下流側に設置され前記第一規制部材から下流側に向かって流れるオイル燃料の流れに抵抗を与える第二規制部材とからなり、
    前記流れ規制部材はセラミックス又は金属からなり、
    前記第一規制部材の外形は円形リングであり、
    前記第二規制部材の外形は円形であり、
    前記第一規制部材のオイル燃料の流れを遮断する面積は第二規制部材のオイル燃料の流れを遮断する面積よりも小さく、
    前記第二規制部材は複数の開孔を有する前記円形リングとほぼ同一直径の円板からなり、
    前記第一規制部材の円形リングの開口面積は、前記第二規制部材の複数の開口面積の総和より大であることを特徴とするオイルバーナの燃焼効率向上化装置。
  2. 前記第一規制部材及び第二規制部材はほぼ同一直径の円形リングからなり、
    前記各円形リングはその中央部分に円形開孔を備え、
    前記第一規制リングの円形リングの開口は第二規制部材の開口よりも大であることを特徴とする請求項1記載の燃焼効率向上化装置。
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