JP4915392B2 - 空調室内機及び空調室内機のパネルの移動方法 - Google Patents

空調室内機及び空調室内機のパネルの移動方法 Download PDF

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Description

本発明は、開閉パネルなどのように移動する移動パネルを有する空調室内機に関し、特に、移動パネルにフィルタの清掃機能が取り付けられている天井設置の空調室内機に関する。
天井設置などの空調室内機においては、移動パネルにフィルタ清掃装置などを設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の空調室内機では、フィルタ清掃装置が設けられた移動パネルの移動は昇降動作によるもののみである。
特開2007‐40689号公報
一方、新たな空調室内機において、移動パネルの昇降動作に加えてフィルタ清掃装置と移動パネルとが一緒に回動動作(開閉動作)をするなど、フィルタ清掃装置などと移動パネルとが一緒に複数の移動動作を行う機能を設けることを予定している。
このように空調室内機がフィルタ清掃装置などを有する場合、移動パネルが閉じた状態のまま本体からフィルタ清掃装置のブラシに対して動力を伝達する必要がある。このようなフィルタ清掃装置などは動力の伝達を受ける被駆動装置である。そのため、例えばフィルタの掃除を移動パネルが閉じた状態で行う一方、移動パネルが移動するためには、本体と被駆動装置間の動力伝達系が分離可能であることを要求される。
そこで、本体に設置された駆動歯車とブラシなどに取り付けられた被駆動装置の歯車とを動力伝達系にとして備え付けるとともに、移動パネルの閉鎖時には噛み合わさっている駆動歯車と被駆動装置の歯車とを移動パネルの移動時に解放するよう構成することが考えられる。
しかしながら、被駆動装置で発生する抵抗により被駆動装置の歯車が回りにくくなるため、駆動歯車と被駆動装置の歯車の噛合状態と解放状態の移行時に、両歯車の締結・解放動作に引っ掛かりが生じ、移動パネルの動作がスムーズに行われない。
本発明の課題は、移動パネルの回動動作や昇降動作などの移動動作以外の動作に必要な駆動力を空調室内機本体から移動パネルに対し歯車を介して伝達する構成を備える空調室内機において、移動パネルの移動動作をスムーズに行わせることにある。
第1発明に係る空調室内機は、本体と、第1駆動装置と、本体に対して移動自在に設けられているパネルと、パネルに固定されている被駆動装置と、本体に設けられる第2駆動装置と、制御装置とを備えている。第1駆動装置は、本体に回転自在に装着されている第1ギアを有し、第1ギアにより駆動力を伝達する。被駆動装置は、第1ギアとかみ合う第2ギアを有し、第1ギアにより伝達される駆動力によりパネルの移動動作以外の所定動作を行う。第2駆動装置は、パネルの移動を行わせる。制御装置は、パネルの移動時に、第1ギアと第2ギアがかみ合う噛合状態から第1ギアと第2ギアがかみ合わない解放状態に移行する第1動作のために第1ギアを回転させるよう第1駆動装置を制御する。もしくは、制御装置は、パネルの移動時に、解放状態から噛合状態に移行する第2動作のために、第2駆動装置によるパネルの移動にあわせて第1ギアを回転させるよう第1駆動装置を制御する。または、制御装置はその両方の制御を行う。
本発明によれば、第1動作もしくは第2動作または両動作のために第1駆動装置により第1ギアを回転するように制御装置が第1駆動装置を制御する。それにより、被駆動装置で生じる摩擦抵抗などにより第2ギアの動きが悪い場合であっても、第1ギアの歯と第2ギアの歯の関係が解放状態や噛合状態にするのに解放・締結が容易な角度に変化させられ、第1動作時及び第2動作時における第1ギアと第2ギアとが引っ掛かり難くなる。
そして、パネルの動作に合わせながら第1ギアと第2ギアの角度を引っ掛かり難い角度に保ちつつ、解放及び締結のうちの少なくとも一方を行うことができる。
第2発明に係る空調室内機は、第1発明の空調室内機であって、制御装置が、第2駆動装置を制御して、第1動作中の初動動作の速度を第1動作のうちの初動動作に続く動作の速度に比べて遅くなるようにする。もしくは、制御装置が、第2駆動装置を制御して、第2動作中の終了動作の速度を第2動作のうちの終了動作の前に行われる動作の速度に比べて遅くなるようにする。または制御装置がその両方の制御を行う。
本発明によれば、制御装置が第2駆動装置を制御してパネルの移動動作が遅くなることによって、第1ギアと第2ギアの角度を合わせる動作もゆっくり行えるため、第1ギアと第2ギアの解放・締結をスムーズに行わせることができる。
第3発明に係る空調室内機は、第1発明又は第2発明の空調室内機であって、移動動作が、回動動作及び昇降動作のうちの少なくとも一方を含む。パネルは、回動動作及び昇降動作のうちの少なくとも一方により移動される移動パネルである。第1ギアは、第2ギアの位置から移動パネルの面方向に沿って移動した位置に配置されている。
本発明によれば、第1ギアの配置位置が第2ギアの位置から移動パネルの面方向に沿って移動したところであることから、移動パネルに対して第1ギアと第2ギアをほぼ平行に並べて配置できる。
第4発明に係る空調室内機は、第1発明から第3発明のいずれかの空調室内機であって、本体がフィルタを有する。被駆動装置は、第2ギアに連結されている。被駆動装置は、フィルタに接触可能に設けられたブラシをさらに有する。ブラシは、フィルタに付着した塵埃を除去するために第2ギアに伝達される駆動力により回転動作を行う。
本発明によれば、フィルタの塵埃の除去のためにブラシによる回転動作を被駆動装置が行うものであり、第1ギアへ伝達される駆動力でブラシが回転する。このような場合であっても、第1ギアを回転させることで、第1ギアと第2ギアとの解放・締結をスムーズに行わせることができる。
第5発明に係る空調室内機は、第4発明の空調室内機であって、被駆動装置が、ブラシにより除去される塵埃を収納するボックスをさらに有する。
本発明によれば、移動動作以外の動作として、第1ギアへ伝達される駆動力でブラシが回転動作を行って塵埃をボックスに収納するものである。このような場合であっても、第1ギアを回転させることで、第1ギアと第2ギアとの解放・締結をスムーズに行わせることができる。
第6発明に係る空調室内機のパネルの移動方法は、空調室内機が、本体と、第1駆動装置と、本体に対して移動自在に設けられているパネルと、本体に設けられる第2駆動装置と、パネルに固定されている被駆動装置とを備えるものである。第1駆動装置は、本体に回転自在に装着されている第1ギアを有し、第1ギアにより駆動力を伝達するものである。第2駆動装置は、パネルの移動を行わせる。被駆動装置は、第1ギアとかみ合う第2ギアを有し、第1ギアより伝達される駆動力によりパネルの移動動作以外の所定動作を行うものである。この空調室内機のパネルの移動方法は、第1移動工程及び第2移動工程のうちの少なくとも一方の工程と、第1及び第2移動工程のうちの少なくとも一方の工程のために第2駆動装置によるパネルの移動にあわせて第1駆動装置により第1ギアを回転させる工程とを備える。第1移動工程は、パネルの移動において、第1ギアと第2ギアがかみ合う噛合状態から第1ギアと第2ギアがかみ合わない解放状態に移行する工程である。一方、第2移動工程は、パネルの移動において、第1ギアと第2ギアが解放状態から噛合状態に移行する工程である。
本発明によれば、被駆動装置で生じる摩擦抵抗などにより第2ギアの動きが悪い場合であっても、第1駆動装置により第1ギアを回すことにより、第1ギアの歯と第2ギアの歯の関係が解放状態や噛合状態にするのに解放・締結が容易な角度に変化させられ、第1移動工程及び第2移動工程の少なくとも一方で、第1ギアと第2ギアとを引っ掛かり難くすることができる。
そして、パネルの動作に合わせながら第1ギアと第2ギアの角度を引っ掛かり難い角度に保ちつつ、解放及び締結のうちの少なくとも一方を行うことができる。
第1発明に係る空調室内機では、第1動作時あるいは、第2動作時において第1ギアと第2ギアの引っ掛かりがなくなり、パネルの動作がスムーズになる。そして、第1ギアと第2ギアの角度を引っ掛かり難い角度に保ちつつ解放及び締結のうちの少なくとも一方を行うことができ、パネルの動作をスムーズに行える。
第2発明に係る空調室内機では、第1ギアと第2ギアの解放・締結をゆっくりスムーズに行わせることができ、パネルの動作をスムーズに行わせることができる。
第3発明に係る空調室内機では、1ギアは、第2ギアの位置から移動パネルの面方向に沿って移動した位置に配置されているので、移動パネルに垂直な方向の空調室内機の奥行きを小さくできる。
第4発明に係る空調室内機では、移動パネルにブラシを設けている場合であっても、移動パネルにスムーズな動作を行わせることができる。
第5発明に係る空調室内機では、移動パネルにボックスを設けている場合であっても、移動パネルにスムーズな動作を行わせることができる。
第6発明に係る空調室内機のパネルの移動方法では、第1ギアと第2ギアの噛合状態から解放状態に移行する第1移動工程あるいは、解放状態から噛合状態に移行する第2移動工程のために第1ギアを回転するので、第1移動工程あるいは、第2移動工程において第1ギアと第2ギアの引っ掛かりがなくなり、パネルの動作がスムーズになる。
以下図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
<空調室内機2の構成>
図1は本発明の一実施形態に係る空調室内機の外観斜視図である。図1において、空調室内機2は、下面に吸込口20a及び吹出口20bを有する本体20と、吸込口20aを開閉する移動パネル24と、吹出口20bを開閉する第1風向調節羽根52とを備えている。吸込口20aと吹出口20bとは一定距離を隔てて隣接している。本体20の下面は、化粧パネル21によって覆われており、実際に天井面に露出するのは化粧パネル21であって、吸込口20a及び吹出口20bの輪郭は化粧パネル21によって形成されている。
図2(a)は、空調室内機の運転停止時の側面図であり、(b)は、その空調室内機の運転時の側面図であり、(c)は、メンテナンス時の側面図である。
図2(a)において、空調室内機2が停止しているとき、ロック装置8によりロックされて、移動パネル24は化粧パネル21と見かけ上一体化している。ロック装置8は、可動体81、第1保持部82、及び第2保持部83などからなるものであるが、詳細については後述する。
図2(b)において、空調室内機2が稼動するとき、移動パネル24は吸込口20aを開き、第1風向調節羽根52は吹出口20bを開く。移動パネル24の一端は蝶番によって本体20に支持されており、移動パネル24は回動して吸込口20aを開ける。移動パネル24にはフィルタ清掃機構10のうちブラシ108やダストボックス109などが被駆動装置200として取り付けられており、移動パネル24の回動にともない一緒に回動する。このフィルタ清掃機構10の構成及び動作の詳細については後述する。
図2(c)において、移動パネル24は、昇降装置7により、本体20側から延びるワイヤ71に吊られた状態で使用者の手が届くメンテナンス位置まで降下することができる。移動パネル24にこのような昇降動作を行わせるのは、フィルタ清掃機構10に溜まった塵埃を取り除くなどのメンテナンスをするためである。但し、移動パネル24は、一端が蝶番によって本体20に支持されている状態ではメンテナンス位置まで降下することができないので、一旦、吸込口20aを閉じて、本体20による支持が解除されたのちにメンテナンス位置まで降下する。
図3は、空調室内機の断面図である。図3において、空調室内機2は、フィルタ9、フィルタ清掃機構10、室内熱交換器12、室内ファン13、ドレンパン14及び吹出口モジュール50をさらに備えている。空調室内機2の運転時、吸込口20a及び吹出口20bが開き、室内ファン13が回転し、空気が吸込口20aから吸い込まれる。
室内熱交換器12は、2つの熱交換器12a,12bが異なる傾斜姿勢で隣接した形状をしている。
室内ファン13は、クロスフローファンであり、幅寸法が直径よりも長く、回転軸と垂直な方向から空気を吸い込むので、単一の吸込口20aから空気を吸い込んで、単一の吹出口20bへ吹き出すことができる。吸い込まれた空気は、フィルタ9及び室内熱交換器12を通過して室内ファン13に入る。
(本体20)
空調室内機2は、移動パネル24の上方に、フィルタ清掃機構10を備えているので、フィルタ清掃機構10を備えていない標準空調室内機と比較して本体20の高さ寸法が大きくなる。空調室内機2は、標準空調室内機の本体を利用するために、標準空調室内機の本体に拡張枠を連結している。
図4は、空調室内機の本体の分解斜視図である。図4において、本体20は、上部本体26、本体拡張枠27及び下部本体28に大別される。下部本体28には、図3で示したフィルタ清掃機構10、化粧パネル21及び吹出口モジュール50などが配置される。
(下部本体28)
図5は、下部本体の分解斜視図である。図5において、化粧パネル21の上面には、ヒンジ連結装置6、昇降装置7、フィルタ清掃機構10のフィルタ収納枠104、吹出口モジュール50及び吹出口モジュールケース50aが装着されている。化粧パネル21の下面には、移動パネル24が装着されている。
移動パネル24の上面には、被駆動装置を構成するブラシ108とダストボックスが設置されている。移動パネル24が化粧パネル21と一体化している空調室内機2の運転停止時にフィルタ清掃機構10の被駆動装置200による清掃が行われる。このとき、化粧パネル21に取り付けられたモータからブラシ108を回転させるための動力が伝達される。モータなどを移動パネルに設けないのは、移動パネル24に駆動装置を設けることによる移動パネル24の重量増加を防ぐためである。なお、ブラシ108を回転させるための機構については後述する。
図6は、空調室内機の化粧パネルの平面図であり、図7は、図6のA方向から視た化粧パネルの斜視図である。図6及び図7において、吹出口モジュール50及びフィルタ清掃機構10のフィルタ収納枠104は、化粧パネル21の上面に長手方向に沿って配置される。吹出口モジュール50及びフィルタ収納枠104は、化粧パネル21の幅方向に並んで隣接している。
フィルタ収納枠104の両端には、フィルタ駆動モータ104fが取り付けられている。フィルタ駆動モータ104fは、歯車を介してローラー102を回転させ、フィルタ9を移動させる。化粧パネル21の両端近傍には、昇降装置7がフィルタ収納枠104を挟むように配置されている。なお、説明の便宜上、図6の平面視左側の昇降装置7を第1昇降装置701と呼び、平面視右側の昇降装置7を第2昇降装置702と呼ぶ。
第2昇降装置702の周辺領域は、第1昇降装置701の周辺領域と比べて狭く、第2昇降装置702は、占有空間を抑制するために、化粧パネル21の幅方向に対して傾斜した状態でフィルタ収納枠104に近接しており、図6に示すように、フィルタ駆動モータ104fが、第2昇降装置702の中央の隙間を占有するように位置している。
一方、第1昇降装置701の周辺領域は、第2昇降装置702の周辺領域に比べて広く設定されており、フィルタ駆動モータ104f以外に、ブラシ駆動モータ108h、第1風向調節羽根駆動部57、第2風向調節羽根駆動部58及び電装品箱40(図7参照)が配置されている。
<制御装置300>
図8は、制御装置300と各スイッチ及び各モータとの接続を示す配線図である。図8に示すように、制御装置300は、昇降装置7に配置されるスイッチ77及び、フィルタ収納枠104に配置される位置検出スイッチ107に接続されている。また、制御装置300には、ヒンジ連結装置6のモータ65、昇降装置7の昇降モータ76、ロック装置8のモータ85、及びフィルタ清掃機構10のフィルタ駆動モータ104fとブラシ駆動モータ108hが接続されている。制御装置300は、CPU、メモリ及びモータドライブ回路を搭載しており、ヒンジ連結装置6や昇降装置7などから離れた電装品箱40に配置されている。各モータや各スイッチと制御装置300とはワイヤハーネスによって電気的に接続されている。
<フィルタ清掃機構10>
図9は、フィルタ清掃機構のフィルタ収納枠の分解斜視図である。図9において、フィルタ収納枠104には、フィルタ9、ローラー102、フィルタ9の浮き上がりを防止するフィルタ安定板103、及びフィルタ9の移動経路を形成するフィルタ収納枠104が取り付けられる。
(フィルタ9)
フィルタ9は、網部9aと網部9aの周囲を保持する縁部9bを有しており、図3に示すように室内熱交換器12の前面側に配置され、室内から取り込まれた空気から塵埃を除去する。これにより、フィルタ9は、空気中に浮遊する塵埃が室内熱交換器12の表面を汚染することを防止している。フィルタ9の縁部9bには、ピニオン歯車102aと噛み合うラック101が形成されている。
(ローラー102)
ローラー102は、複数のピニオン歯車102aと、複数のピニオン歯車102aを同軸上に連結する連結軸102bとを有している。ピニオン歯車102aは、フィルタ9のラック101と噛み合い、回転することによってフィルタ9を水平に移動させる。
(フィルタ収納枠104)
図9に示すように、フィルタ収納枠104は上枠104aと下枠104bとを有しており、上枠104aと下枠104bとが一定の間隔を隔てて上下に重なることによって、フィルタ収納部が形成される。また、上枠104aには、モータ収納部104cが形成されており、ピニオン歯車102aと噛み合う伝達歯車104d、伝達歯車104dを駆動する駆動歯車104e、及び駆動歯車104eを回転させるフィルタ駆動モータ104fが収納される。
図10は、フィルタ収納枠の内部の断面図である。フィルタ収納枠104は、フィルタ収納部として、前方収納部105と後方収納部106とを備えている。前方収納部105及び後方収納部106の長さは、フィルタ9の長手方向の長さに相当する。前方収納部105は、フィルタ9が後方収納部106へ移動するときの経路となる直線状の前方収納経路105aを有し、後方収納部106は、前方収納部105から移動してくるフィルタ9を導く後方収納経路106aを有する。後方収納経路106aには、第1湾曲領域106bと第2湾曲領域106cとがあり、第1湾曲領域106bは、ローラー102によって繰り出されたフィルタ9をピニオン歯車102aの中心へ近づく方向に湾曲させる。第2湾曲領域106cは、第1湾曲領域106bと反対の方向へフィルタ9を湾曲させる。後方収納部106は、吸込口20aと吹出口20bとの間で、且つドレンパンの下方に位置している。
次に、フィルタ駆動モータ104f及びブラシ駆動モータ108hのフィルタ収納枠104に対する位置関係について説明する。図10では、フィルタ駆動モータ104f及びブラシ駆動モータ108hのフィルタ収納枠104に対する位置が明確になるように、フィルタ駆動モータ104f及びブラシ駆動モータ108hを2点鎖線で表示している。フィルタ駆動モータ104f及びブラシ駆動モータ108hは、フィルタ収納枠104の長手方向の両側、すなわち吸込口20aの長手方向の両側の上方に位置している。
図10において、フィルタ駆動モータ104fの回転軸に駆動歯車104eが連結され、この駆動歯車104eに伝達歯車104dが噛み合っている。この伝達歯車104dがローラー102のピニオン歯車102aを回転させる。
図11(a)は、フィルタが前方収納部にあるときのフィルタ収納部の断面図であり、(b)は、フィルタが後方収納部にあるときのフィルタ収納部の断面図であり、(c)は、フィルタを取り出すときのフィルタ収納部の断面図である。図11(a),(b),(c)において、位置検知スイッチ107は、前方収納部105の終端近傍、及び後方収納部106の終端近傍に配置されている。位置検知スイッチ107の外側には、レバーが蝶番によって装着されており、外力が加わると回動して位置検知スイッチ107のボタンを押す。
運転時には、図11(a)に示すように、空調室内機2では、フィルタ9が前方収納部105の前方収納経路105aに収納されている。フィルタ9が前方収納経路105aに収納されていることは、前方収納部105の終端近傍の位置検出スイッチ107で検出される。
フィルタ9の掃除を行うときには、図11(b)に示すように、フィルタ9は後方収納部106の後方収納経路106へと移動させられる。フィルタ9が前方収納部105から後方収納部106へ向けて移動しているときに、ブラシ108により塵埃が掻き落される。フィルタ収納枠104内を移動し後方収納部の終端近傍に達したときは、位置検知スイッチ107によって検知されてフィルタ9が停止する。
フィルタ9を取り替える際には、図11(c)に示すようにフィルタ9を引き出す。フィルタ押え91によって下方からフィルタ9が支えられており、メンテナンスするために使用者がフィルタ収納枠104からフィルタ9を取り出すには、フィルタ押え91を下方へ回動させてフィルタ9を引き出す。
(ブラシ108)
図10に示すように、ブラシ108の毛108aは、フィルタ9を挟んでローラー102と反対側に位置しフィルタ9に接触している。つまり、フィルタ9の上側にローラー102があり、フィルタ9の下方にブラシ108がある。毛108aの回転軸上には、最終伝達歯車108c(第2ギア)が連結されており、ブラシ駆動モータ108hの回転軸にはプーリー108gが連結されている。ブラシ駆動モータ108hとプーリー108gとベルト108fとプーリー108eと中間伝達歯車108dは、ブラシ駆動装置400を構成する。中間伝達歯車108cは、駆動歯車108dを移動パネル24の上面に沿って幅方向へ水平に移動した位置に配置されている。ベルト108fはブラシ108及び最終伝達歯車108cには触れない位置に配置されている。ブラシ駆動モータ108hは、ステッピングモータである。ブラシ駆動モータ108hの回転数は、制御装置300から供給されるパルス数によって制御される。また、ブラシ駆動モータ108hの回転方向も制御装置300の出力信号により制御される。なお、制御装置300による制御の説明については後述する。
ブラシ駆動モータ108hに連結されているプーリー108gからベルト108fとプーリー108eを介して中間伝達歯車108dに駆動力が伝達される。中間伝達歯車108d(第1ギア)と最終伝達歯車108c(第2ギア)とが噛み合っており、ブラシ駆動モータ108hの駆動力が最終伝達歯車108c(第2ギア)を介してブラシ108に伝達される。
また、ブラシ108は、直線状の前方収納経路105aと湾曲した後方収納経路106aとの間に位置するので、フィルタ9が前方収納経路105aと後方収納経路106aとの間を移動するときにフィルタ9の網部9a全域に接触することができる。
最終伝達歯車108cと中間伝達歯車108dとの噛み合いは、移動パネル24の開時および下降時には外れ、最終伝達歯車108cは、移動パネル24及びブラシ108と共に移動する。そして、移動パネル24が吸込口20aを閉じたとき、最終伝達歯車108cと中間伝達歯車108dとは再び噛み合う。最終伝達歯車108cと中間伝達歯車108dとの解放・締結については後に詳述する。
図12は、移動パネルの分解斜視図であり、図12において、ブラシ108の毛108aは、回転軸108bに固定されている。毛108aは、プラスチック製の細い毛であるので、フィルタ9の網目に入り込んで塵埃を確実に除去することができる。最終伝達歯車108cは、回転軸108bの両端に連結されている。
(ダストボックス109)
図12において、ダストボックス109は、上部の吹出口20b寄りに、塵埃取り込み口109aを有しており、塵埃取り込み口109aの長手方向の両端で、軸受109bを介して回転軸108bを支持する。さらに、塵埃取り込み口109aには、ブラシ108がフィルタ9から掻き取った塵埃をブラシ108からふるい落とす櫛部109cが取り付けられている。この櫛部109cにブラシ108の毛が入り込むため大きな摩擦抵抗が発生しブラシが回転し難くなる。
図2(b)に示すように、ダストボックス109は移動パネル24の回動軸側に寄って取り付けられており、ブラシ108が吸込口20aの端のさらに吹出口20b寄りに近づくので、移動パネル24が回動して吸込口20aを開けたとき、ブラシ108と共にフィルタ9から離れ、吸込空気の進路を妨害しない。また、ダストボックス109へ向って来る空気を滑らかにフィルタ9へ向わせるために、ダストボックス109の吸込空気と対向する面109dは傾斜し、空気抵抗を低減している。
ダストボックス109が移動パネル24に固定されたとき、移動パネル24はダストボックス109によって構造的に補強されるので、従来、補強用として使用されていた板金部材の使用率が減少する。
(フィルタの清掃動作)
空調室内機2では、使用者が必要とするときにリモコンによって、或いは制御装置300により定期的にフィルタ9が自動で清掃される。以下、その仕組みについて説明する。
図11(a)に示すように、運転時には、フィルタ9のラック101は、前方収納経路105aに収まっており、ラック101の一端(以後、第1端部101aとよぶ)はピニオン歯車102aと噛み合っている。ローラー102が回転するとき、ピニオン歯車102aからラック101に回転が伝達され、フィルタ9のラック101は、ローラー102によって後方収納経路106a側へ搬送される。ローラー102が回転し続けることによって、ラック101の第1端部101aは後方収納経路106aの終端に到達する。
ラック101の第1端部101aが後方収納経路106aの終端に到達したとき、第1端部101aが位置検知スイッチ107のレバーを回動させオン動作させる。制御装置300は、位置検知スイッチ107から出力されるオン信号からラック101の第1端部101aが後方収納経路106aの終端に到達したと判断し、ローラー102の回転を停止させる。このとき、フィルタ9のラック101の全域が、後方収納経路106aに収まっており、ラック101の他端(以後、第2端部101bとよぶ)はピニオン歯車102aと噛み合っている。
図3及び図11において、フィルタ9が移動する際に、フィルタ9の表面に付着していた塵埃はブラシ108によって掻き取られ、ダストボックス109に貯えられる。ブラシ108は、少なくともフィルタ9が前方収納経路105aから後方収納経路106aへ移動している期間中は回転しており、その回転方向は、フィルタ9の進行方向に逆らう方向である。
フィルタ9が前方収納経路105aから後方収納経路106aへ移動し塵埃の除去が終了したとき、制御装置300は、ローラー102を逆回転させる。フィルタ9のラック101の第2端部101bは、ピニオン歯車102aと噛み合っているので、ピニオン歯車102aからラック101に回転が伝達され、フィルタ9は、ローラー102によって前方収納経路105a側へ搬送される。ローラー102が逆回転し続けることによって、ラック101の第2端部101bは前方収納経路105aの終端に到達する。
ラック101の第2端部101bが前方収納経路105aの終端に到達しととき、第2端部101bが位置検知スイッチ107のレバーを回動させオン動作させる。制御装置300は、位置検知スイッチ107から出力されるオン信号からラック101の第2端部101bが前方収納経路105aの終端に到達したと判断し、ローラー102の回転を停止させる。このとき、フィルタ9のラック101は、前方収納経路105aに収まっており、ラック101の第1端部101aはピニオン歯車102aと噛み合っている。
<移動パネル24の動作に関連する装置>
図13は、化粧パネルの斜視図である。図13に示すように、化粧パネル21の天井側の面上には、昇降装置7以外に、ヒンジ連結装置6及びロック装置8が配置されている。以下、ヒンジ連結装置6、昇降装置7及びロック装置8の詳細構造について順に説明する。
(ヒンジ連結装置6)
ヒンジ連結装置6は、空調室内機2が稼動するとき、移動パネル24の一端を回動可能に支持し、移動パネル24をメンテナンス位置まで降下させるとき、移動パネル24の一端の支持を解除する。
図14は、ヒンジ連結装置の分解斜視図である。図14において、ヒンジ連結装置6は、回動部材61、滑り部材62、第1ピン63、ピニオン歯車64、モータ65、固定部材66、第2ピン67及びネジ68を有している。回動部材61は、U字状の固体物であって、端面から外側に向ってと棒状の支持軸61aが突出している。さらに、回動部材61の一端部には、軸孔61bが形成されている。
滑り部材62は、ピニオン歯車64と噛み合うラック62aと、回動部材61の軸孔61bの両端を挟むアーム62bとが形成されている。さらに、アーム62bには、第1滑り孔62cが形成され、ラック62aの根元近傍には、第2滑り孔62dが形成されている。モータ65は、ステッピングモータであり、ピニオン歯車64を回転させる。モータ65は、ネジ68が通る貫通孔65aを有する。
固定部材66には、滑り部材62を滑り移動可能に保持する滑り空間66aと、ピニオン歯車64が挿入される歯車空間66bと、ネジ68と螺合するネジ孔66cとが形成されている。さらに、滑り空間66aを形成する壁には、第1貫通孔66dと第2貫通孔66eとが形成されている。
固定部材66の滑り空間66aに滑り部材62が配置され、その滑り部材62のアーム62bに回動部材61の軸孔61bが挟まれるように配置される。第1ピン63は、固定部材66の第1貫通孔66dの一端から挿入され、滑り部材62の第1滑り孔62c及び回動部材61の軸孔61bを通って第1貫通孔66dの他端に出る。
第2ピン67は、第2貫通孔66eの一端から挿入され、滑り部材62の第2滑り孔62dを通って第2貫通孔66eの他端に出る。その結果、滑り部材62は、第1ピン63及び第2ピン67に沿って滑り空間を水平移動することができ、回動部材61は、第1ピン63を中心に回動することができる。
(ヒンジ連結装置6の動作)
図13、図14において、モータ65がピニオン歯車64を回転させると、ピニオン歯車64と噛み合うラック62aに動力が伝達されて滑り部材62は第1ピン63に沿って滑り移動し、滑り部材62の移動に伴って回動部材61が移動パネル24の方向、或はその反対の方向へ移動する。ここで説明の便宜上、回動部材61を移動パネル24と連結する方向へ移動するようにモータ65が回転することを正転と呼び、回動部材61と移動パネル24との連結を解除する方向へ移動するようにモータ65が回転することを逆転と呼ぶ。
移動パネル24の端部には、回動部材61に支持軸61aと対峙する支持孔24c(図12参照)が設けられており、モータ65が正転し、支持軸61aが移動パネル24の支持孔24cに挿入されたときは、回動部材61と移動パネル24との連結が成立し、移動パネル24は、第1ピン63を中心に回動することができる。
一方、モータ65が逆転し、支持軸61aが移動パネル24の支持孔24cから抜け出たときは、回動部材61と移動パネル24との連結が解消され、移動パネル24は、第1ピン63を中心に回動することができない。回動部材61と移動パネル24との連結が解消された状態でワイヤ71の繰り出し・巻取りを行うことで移動パネル24の昇降動作を行わせることができる。
(昇降装置7)
図15は、昇降装置の分解斜視図である。図15において、昇降装置7は、ワイヤ71、滑車72、ボビン73、巻取り歯車74、駆動歯車75、昇降モータ76、スイッチ77及びケース78を有している。
滑車72は、滑車部72aとカム部72bとが一体に成形されており、滑車部72aは、ワイヤ71を支え、ワイヤ71の移動に伴って回転する。カム部72bは、小径曲面と大径曲面とそれら両曲面を結ぶ平面とから成る。
ボビン73は、ワイヤ71を巻取る。巻取り歯車74は、ボビン73と同軸で連結され一体的に回転する。駆動歯車75は、巻取り歯車74と噛み合いボビン73を回転させる。
昇降モータ76は、ステッピングモータであり駆動歯車75を回転させる。昇降モータ76の回転数は、制御装置300から供給されるパルス数によって制御される。なお、昇降モータ76と制御装置300はワイヤハーネスによって電気的に接続されている。
スイッチ77は、レバー77aを有するマイクロスイッチであり、レバー77aが押されることによってオンする。レバー77aは、常に滑車72のカム部72bと接触しており、カム部72bの大径曲面と対峙したときに押される。スイッチ77も、制御装置300とワイヤハーネスによって電気的に接続されている。
ケース78は、支持ケース78aとカバー78bとに分割されている。支持ケース78aには、滑車72を支持する第1軸79a、ボビン73と巻取り歯車74とを支持する第2軸79b、スイッチ77を支持する第3軸79cが形成されている。カバー78bは、支持ケース78aに支持された各部品を覆って保護する。
(昇降装置7の動作)
図16は、昇降装置内部の部品の配置図である。図16において、昇降装置7がワイヤ71を繰り出す場合、昇降モータ76は駆動歯車75をCCW方向へ回転させ、巻取り歯車74をCW方向へ回転させる。これによって、ボビン73がワイヤ71を繰り出す方向に回転する。
一方、昇降装置7がワイヤ71を巻き取る場合、昇降モータ76は駆動歯車75をCW方向へ回転させ、巻取り歯車74をCCW方向へ回転させる。これによって、ボビン73がワイヤ71を巻き取る方向に回転する。紐の繰り出し量および巻き取り量は、昇降モータ76の回転量に比例しており、制御装置300が、昇降モータ76へ供給するパルス数を制御することによって、ワイヤ71の繰り出し量および巻き取り量が制御される。
ワイヤ71の先端には移動パネル24が連結されるため、ワイヤ71には常に張力が発生しており、ワイヤ71が繰り出されるとき、又はワイヤ71が巻き取られるとき、滑車部72aがワイヤ71との摩擦力によって回転する。このとき、カム部72bも回転するので、スイッチ77は、レバー77aがカム部72bの大径曲面と対峙したときにオン信号を発し、レバー77aが小径曲面と対峙したときにはオフ信号を発する。滑車72が回転している間は、オン信号とオフ信号が交互に発生し、これらの信号は、すべて制御装置300に入力される。
しかし、何らかの要因でワイヤ71が弛み張力がなくなった場合、例えば、メンテナンスのためにワイヤ71を繰り出して移動パネル24を降下させているときに、所定の繰り出し量に達する前に、移動パネル24がテーブルなどの上に着地して停止した場合には、ワイヤ71と滑車部72aとの摩擦力が減退し滑車72が停止する。このため、スイッチ77からは、オン信号又はオフ信号のいずれか一方が連続的に出力される。このとき、制御装置300では、昇降モータ76が回転しているときにスイッチ77からの信号が一定になっていることから、移動パネル24が何らかの障害物によって停止したと推定し、直ちに昇降モータ76を停止させる。
(ロック装置8)
移動パネル24が吸込口20aを閉じているとき、移動パネル24を本体20に支持しているのは、ヒンジ連結装置6と昇降装置7である。不測の要因で、ヒンジ連結装置6が誤動作し移動パネル24の支持を解除し、昇降装置7のワイヤ71が緩んでしまったときでも移動パネル24が落下しないように、空調室内機2はロック装置8をさらに備えている。
図17は、ロック装置の斜視図である。図17において、ロック装置8は、可動体81、第1保持部82、第2保持部83、モータ84及びスプリング85を有している。可動体81は、四角柱形状を成し、その一端には傾斜面811が形成され、全長が最長である長側面812には所定の歯車と噛み合うラック81aが形成され、ラック81aの下方には中空部81bが形成されている。可動体81は、長側面812を鉛直上方に向け、第1保持部82に移動可能な状態で保持されている。
第1保持部82は、上面と一側面とが開放された直方体形状の筐体であり、底面に案内溝82aが形成されており、可動体81がその案内溝82aに沿って水平移動する。案内溝82aの両端は壁821,822で挟まれており、一方の壁821には可動体81が通る貫通口82bが形成されている。案内溝82aの両端を挟む壁821,822には壁823が隣接しており、壁823には、案内溝82aと直交する方向に突出する板状突起82cが形成されている。可動体81は第1保持部82に保持されているとき、傾斜面811は常に第1保持部82の外側に位置し、ラック81aは常に第1保持部82の内部に位置する。そして、第1保持部82の板状突起82cは、可動体81の中空部81bを貫通している。
壁823は、モータ84を固定し、モータ84の回転軸に連結されたピニオン歯車84aを回転可能に支持している。ピニオン歯車84aは、可動体81のラック81aと噛み合い、ラック&ピニオン機構を成している。可動体81の中空部81bには、スプリング85が収納されている。スプリング85は、圧縮コイルスプリングであって、中空部81bの端部と板状突起82cとで挟まれている。
第2保持部83は、可動体81が通る案内孔83aが形成された固体物であって、移動パネル24側に設置される。第2保持部83の上面には滑らかな曲面831が形成されている。
(ロック装置8の動作)
図17において、可動体81は、第1保持体82と第2保持体83に保持された状態であり、その状態でモータ84がピニオン歯車84aをCCW方向へ回転させたとき、ピニオン歯車84aの回転運動はラック81aによって直線運動に変換され、可動体81が壁822に向って滑り移動する。可動体81が所定距離移動したとき、可動体81は第2保持部83の案内孔83aから離れる。可動体81を保持しない第2保持体83は、上下方向の移動が許容されるので、移動パネル24の降下を妨げない。
可動体81の移動によって、中空部81bの側面と板状突起82cとの距離が短くなるので、スプリング85は圧縮され反発力を貯える。モータ84は、電力が供給されている間、スプリング85の増加する反発力に抗して回転するが、電力が供給されなくなったとき、スプリング85の反発力によって逆回転し、可動体81は元の位置へ復帰する。
移動パネル24が降下せず第2保持部83が移動していないとき、可動体81は第2保持部83の案内孔83aに入る。一方、移動パネル24が降下して第2保持部83が移動しているとき、第2保持部83が復帰する軌道上で待機する。そして、移動パネル24が上昇して吸込口20aを閉じたとき、第2保持部83は、曲面831を可動体81の傾斜面811に当てて、可動体81を押しのけて復帰する。
第2保持部83に押された可動体81は、水平移動しスプリング85を圧縮する。第2保持部83が完全に復帰したとき、可動体81は、第2保持部83の案内孔83aを貫通する。その結果、可動体81が移動パネル24の降下を妨げることになる。
(移動パネルの開閉動作)
図18は、移動パネルが吸込口を開いた状態の斜視図である。図18において、ヒンジ連結装置6が移動パネル24を連結した状態で、ロック装置8がロックを解除し、昇降装置7がワイヤ71を繰り出したとき、移動パネル24は自重によって降下する。しかし、移動パネル24の端部はヒンジ連結装置6に連結されているので、移動パネル24は端部を軸として吸込口20aを開く方向へ回動する。
一方、昇降装置7がワイヤ71を巻き取るとき、移動パネル24は上昇するが、移動パネル24の端部がヒンジ連結装置6に連結されているので、移動パネル24は端部を軸として吸込口20aを閉じる方向へ回動する。移動パネル24が吸込口20aを完全に閉じたとき、ロック装置8が移動パネル24をロックする。
(移動パネルの昇降動作)
図19は、移動パネルが降下している状態の斜視図である。図19において、ヒンジ連結装置6が移動パネル24の端部との連結を解除し、ロック装置8が移動パネル24のロックを解除し、昇降装置7がワイヤ71を繰り出したとき、移動パネル24は自重によって降下する。一方、昇降装置7がワイヤ71を巻き取るとき、移動パネル24は上昇し、移動パネル24が吸込口20aを完全に閉じたとき、ロック装置8が移動パネル24をロックする。
移動パネル24は2本のワイヤに吊られて、ダストボックス109と共に降下するので、ダストボックス109を含めた移動パネル24の総重量は増加しており、室内の気流によって姿勢が不安定になることはない。但し、塵埃が、ダストボックス109内に偏って集積されているときは重心が変動する。このため、本実施形態では、ダストボックス109内に塵埃が満載されているときの姿勢と、ダストボックス109内が空のときの姿勢とがほぼ同姿勢となるように、移動パネル24上のダストボックス109の寸法と位置が設定されている。
具体的には、ダストボックス109の長手方向の全長は、移動パネル24の長手方向の全長の1/2以上に設定されている。また、ダストボックス109の幅方向の全長は、移動パネル24の幅方向の全長の1/3以上に設定されている。そして、ダストボックス109は、移動パネル24が回動するときの回動軸に寄って配置されている。
ダストボックス109内に貯えられた塵埃を捨てるときは、ダストボックス109が空調室内機2の可動パネル24から取り外される。しかし、ダストボックス109は、使用者の手の届かない可動パネル24に取り付けられているので、使用者は、使用者の手が届くメンテナンス位置まで可動パネル24を降下させてから、ダストボックス109を可動パネル24から取り外す。
図20は、ダストボックス及びダストボックスが取り出された後の昇降パネルの斜視図である。図20において、可動パネル24には、ダストボックス109が収納される収納部24aが形成されている。図20を正面から見たとき、左側端部には取り出し機構の第1押し出し部110が配置されており、右側端部には取り出し機構の第2押し出し部210が配置されている。取り出し機構は、第1押し出し部110及び第2押し出し部210を有する。第1押し出し部110は、ボタン151を有しており、ユーザーがこのボタン151を押すことによって、第1押し出し部110がダストボックス109の一端近傍を可動パネル24の上方へ押し出し、同時に、第2押し出し部210がダストボックス109の他端近傍を可動パネル24の上方へ押出す。ダストボックス109が収納部24aに装着されたときに、フック(図示省略)がダストボックス109の両端に設けられた凹部109eに嵌り、ダストボックス109が上方へ突出することを防止している。
(移動パネル24の開閉及び昇降における歯車の解放・締結)
図21は、移動パネル24の開閉及び昇降に置ける歯車の解放・締結を説明するための動作説明図である。図21の符号D1で示したものが運転時の移動パネル24及びその周辺部材の状態であり、図21の符号D2で示したものが開閉中の移動パネル24及びその周辺部材の状態であり、図21の符号D3で示したものが昇降中の移動パネル24及びその周辺部材の状態である。なお、図21における位置関係は、化粧パネル21が同じ位置にあるものとして移動したときの移動パネル24の位置の違いを示している。また、図21には、運転時、開閉時、昇降時に歯車の解放動作・締結動作の対象となる最終伝達歯車108c(第2ギア)と中間伝達歯車108d(第1ギア)のみを示しており、ブラシ駆動モータ108h、ベルト108f、およびプーリー108e、108gなどの記載を省略している。
既に(ブラシ108)の項目で説明でしたように、最終伝達歯車108c(第1ギア)は、ブラシ108に連結されており、ブラシ108とともに移動パネル24に回転自在に固定されている。回動部材61に支持されている移動パネル24の回動動作においては、移動パネル24の回転軸である第1ピン63を中心として最終伝達歯車108cが円を描くように動き、最終伝達歯車108cの回転軸の中心は一点鎖線で示した軌跡X1を描く。
一方、中間伝達歯車108d(第2ギア)は化粧パネル21に回転自在に固定されているので、運転時、移動パネル24の開閉時、及び移動パネル24の昇降時を通して、中間伝達歯車108cと化粧パネル21との位置関係が変わらない。そのため、移動パネル24の回動動作の際に、移動パネル24が化粧パネル21に対して開き始めると、最終伝達歯車108cから中間伝達歯車108dが離れ始める(解放動作)。また、移動パネル24の回動動作の際に、移動パネル24が化粧パネル21に対して閉じ始めると、中間伝達歯車108dは最終伝達歯車108cに近づいて行き、完全に閉じたときに当接する(締結動作)。
既に(移動パネル24の開閉動作)の項で説明したように、移動パネル24がヒンジ連結装置6に連結されている状態でワイヤ71が繰り出されることで移動パネル24が回動して開き、逆にワイヤ71を巻き取ることで移動パネル24が回動して閉じる。このワイヤ71の繰り出し・巻取りの方向や速度及び繰り出し・巻き取り長さの制御は、制御装置300が昇降モータ76に与える信号によって行われる。また、制御装置300はブラシ駆動モータ108hを同時に制御する。そのため、制御装置300は、昇降モータ76に与えるパルス信号に合わせてブラシ駆動モータ108hにパルス信号を出力する。
(開閉における歯車の制御)
まず、移動パネル24を回動動作により開ける場合について説明する。ただし、最終伝達歯車108c及び中間伝達歯車108dの解放動作に直接関係するもの以外のロック装置8など周辺装置の動作の説明は省く。
第1ステップでは、制御装置300は、昇降モータ76に対して周波数f1とパルス数P1を持つ第1パルス信号を出力すると同時に、ブラシ駆動モータ108hに対して周波数f2とパルス数P2を持つ第2パルス信号を出力する。ワイヤ71を繰り出す速度と長さは、第1パルス信号の周波数f1とパルス数P1で制御装置300により制御することができる。一方、同時に出力される第2パルス信号の周波数f2とパルス数P1により、中間伝達歯車108dの回転速度と回転角度を制御することができる。このとき同時に、昇降モータ76とブラシ駆動モータ108hに対しては、回転方向をCW方向に決めるための回転方向信号が出力されている。
例えば、ワイヤ71が微小長さΔL1だけ繰り出されるとして、最終伝達歯車108cの回転軸の移動と中間伝達歯車108dの回転について説明する。移動パネル24の回転軸である第1ピン63から最終伝達歯車108cの回転軸の中心までの距離(回転半径)をR1とする。また、ワイヤ71に垂線を立てたときの第1ピン63までの垂線の長さをR2とする。
ワイヤ71がΔL1だけ繰り出されたときの最終伝達歯車108cの移動距離ΔL2は、ほぼΔL1×R1/R2で与えられる。最終伝達歯車108cと中間伝達歯車108dとの距離をR3とすると、およそ360×ΔL2/(2π×R3)で与えられる角度だけ最終伝達歯車108cが中間伝達歯車108dの回りを回転したことになる。
最終伝達歯車108cと中間伝達歯車108dが移動パネル24の上面に対してほぼ平行に並んでいる。そのため、最終伝達歯車108cと中間伝達歯車108dの歯は互いに立てに重なることになり、最終伝達歯車108cが移動パネル24の開動作に伴って下向きに動くと、ブラシ駆動モータ108hが動かなければ、最終伝達歯車108cが移動パネルの開動作により強制的に回転させられる。そこで、上述のように最終伝達歯車108cが中間伝達歯車108dの回りを回る速度に合わせて中間伝達歯車108dが回転するよう中間伝達歯車108dに第2パルス信号を出力する。それにより最終伝達歯車108cを中間伝達歯車108dからスムーズに解放することができる。このときの中間伝達歯車108dの回転方向は図20に示すCW方向である。
次に、第2ステップでは、中間伝達歯車108dから最終伝達歯車108cが少し離れて歯車同士が互いに引っ掛からなくなってから最終伝達歯車108cがさらに回動する動作に対応する。第1及び第2パルス信号の出力に続いて、制御装置300は、昇降モータ76に対して周波数f3とパルス数P3を持つ第3パルス信号を出力するが、ブラシ駆動モータ108hに対してパルス信号を出力しない。このとき同時に、昇降モータ76とブラシ駆動モータ108hに対しては、回転方向をCW方向に決めるための回転方向信号が出力されている。最終伝達歯車108cが少し離れるまでは、歯車の解放をスムーズに行わせるために、移動パネル24がゆっくり動くように第1パルス信号の周波数f1は比較的低い周波数に設定される。歯車の解放後は、適当な速さで移動パネル24を開閉する必要があることから第3パルス信号の周波数f3は比較的高く設定される。このとき、中間伝達歯車108dは止まっている。歯車の解放後に移動パネル24が動いた距離は、第3パルス信号のパルス数P3で与えられる。
次に、移動パネル24を回動動作により閉じる場合について説明する。第1ステップで、制御装置300は、昇降モータ76に対して周波数f4とパルス数P4を持つ第4パルス信号を出力する。このとき、ブラシ駆動モータ108hに対してはパルス信号を出力しないことにより、ブラシ駆動モータ108hを停止させておく。次に、第2ステップで、制御装置300は、昇降モータ76に対して周波数f5とパルス数P5を持つ第5パルス信号を出力すると同時に、ブラシ駆動モータ108hに対して周波数f6とパルス数P6を持つ第6パルス信号を出力する。また、このとき同時に、昇降モータ76とブラシ駆動モータ108hに対しては、回転方向をCCW方向に決めるための回転方向信号が出力されている。また、締結動作をゆっくり行わせるとともに移動パネル24を閉じる動作をすばやく完了させるため、第1パルス信号の周波数f1が第3パルス信号f3よりも高く設定される。
ところで、移動パネル24を開くときに繰り出したワイヤ71の長さと同じ長さだけワイヤ71を巻き取る必要がある。そのため、閉じるときのパルス数(P4+P5)が、開くときのパルス数(P1+P3)に等しく設定される。
ここで、パルス信号の設定の一例について説明する。第1パルス信号と第5パルス信号、第2パルス信号と第6パルス信号、及び第3パルス信号と第4パルス信号を同じに設定する。ブラシ108はダストボックス109との間で生じる摩擦抵抗のために、おおよそ、移動パネル24を開いた時の状態で中間伝達歯車108dが停止している。そのため、移動パネル24を閉じる動作において全く移動パネル24を開く動作を逆にたどることになる。このように、解放動作時と同じように締結動作が行われると、解放動作時と同じように締結動作時にも、最終伝達歯車108cと中間伝達歯車108dとの締結を引っ掛かりなくスムーズに行わせることができる。ただし、移動パネル24を開くときの動作と閉じるときの動作をまったく同一にしなくとも、中間伝達歯車108dを回転させることによる効果はある。
(昇降における歯車の制御)
次に、昇降動作において移動パネル24を開く場合及び閉じる場合について説明する。既に(ヒンジ連結装置6)の項で説明したように、移動パネル24がヒンジ連結装置6から解放されている状態でワイヤ71が繰り出されることで、移動パネル24が昇降して開く。逆に、ヒンジ連結装置6が解放されている状態で、ワイヤ71を巻き取ることで移動パネル24が閉じる。このとき、移動パネル24とともに動く最終伝達歯車108cの回転軸の中心は直線状に、一点鎖線で示した軌道X2を描く。
まず、移動パネル24を昇降動作により開く場合について説明する。ただし、最終伝達歯車108c及び中間伝達歯車108dの解放動作に直接関係するもの以外のロック装置8など周辺装置の動作の説明は省く。
第1ステップでは、制御装置300は、昇降モータ76に対して周波数f7とパルス数P7を持つ第7パルス信号を出力すると同時に、ブラシ駆動モータ108hに対して周波数f8とパルス数P8を持つ第8パルス信号を出力する。このとき同時に、昇降モータ76とブラシ駆動モータ108hに対しては、回転方向をCW方向に決めるための回転方向信号が出力されている。
例えば、ワイヤ71が微小長さΔL3だけ繰り出されるとして、最終伝達歯車108cの回転軸の移動と中間伝達歯車108dの回転について説明する。昇降動作の場合は、ワイヤ71が繰り出された長さΔL3が即ち最終伝達歯車108cが移動した距離である。最終伝達歯車108cと中間伝達歯車108dとの距離をR3とすると、およそ360×ΔL3/(2π×R3)で与えられる角度だけ最終伝達歯車108cが中間伝達歯車108dの回りを回転したことになる。
最終伝達歯車108cと中間伝達歯車108dがほぼ平行に並んでいるため、ブラシ駆動モータ108hが動かなければ、最終伝達歯車108cが移動パネルの開動作により強制的に回転させられるのは回動動作の場合と同様である。そこで、上述のように、最終伝達歯車108cが中間伝達歯車108dの回りを回る速度に合わせて中間伝達歯車108dが回転するよう中間伝達歯車108dに第8パルス信号を出力する。それにより最終伝達歯車108cを中間伝達歯車108dからスムーズに解放することができる。このときの中間伝達歯車108dの回転方向は図20に示すCW方向である。
次に、第2ステップでは、中間伝達歯車108dから最終伝達歯車108cが少し離れて歯車同士が互いに引っ掛からなくなってから最終伝達歯車108cがさらに降下する動作に対応する。第7及び第8パルス信号に続けて、制御装置300は、昇降モータ76に対して周波数f9とパルス数P9を持つ第9パルス信号を出力するが、ブラシ駆動モータ108hに対してパルス信号を出力しない。このとき同時に、昇降モータ76とブラシ駆動モータ108hに対しては、回転方向をCW方向に決めるための回転方向信号が出力されている。最終伝達歯車108cが少し離れるまでは、歯車の解放をスムーズに行わせるために、移動パネル24がゆっくり動くように第パルスの周波数f7は比較的低い周波数に設定される。歯車の解放後は、適当な速さで移動パネル24を開閉する必要があることから第9パルス信号の周波数f9は比較的高く設定される。このとき、中間伝達歯車108dは止まっている。歯車の解放後に移動パネル24が降下した距離は、第9パルス信号のパルス数P9で与えられる。
次に、移動パネル24を昇降動作により閉じる場合について説明する。第1ステップで、制御装置300は、昇降モータ76に対して周波数f10とパルス数P10を持つ第10パルス信号を出力する。このとき、ブラシ駆動モータ108hに対してはパルス信号を出力しないことにより、ブラシ駆動モータ108hを停止させておく。
次に、第2ステップで、制御装置300は、昇降モータ76に対して周波数f11とパルス数P11を持つ第11パルス信号を出力すると同時に、ブラシ駆動モータ108hに対して周波数f12とパルス数P12を持つ第12パルス信号を出力する。また、このとき同時に、昇降モータ76とブラシ駆動モータ108hに対しては、回転方向をCCW方向に決めるための回転方向信号が出力されている。回動動作の場合と同様の理由から、第9パルス信号の周波数f9が第10パルス信号f10よりも高く設定される。また、閉じるときのパルス数(P10+P11)が、開くときのパルス数(P7+P9)に等しく設定される。
ここで第7パルス信号乃至第12パルス信号の設定の一例について説明する。第7パルス信号と第11パルス信号、第8パルス信号と第12パルス信号、及び第9パルス信号と第10パルス信号を同じに設定する。これにより、移動パネル24を閉じる動作において全く移動パネル24を開く動作を逆にたどることになる。このように、解放動作時と同じように締結動作が行われると、解放動作時と同じように締結動作時にも、最終伝達歯車108cと中間伝達歯車108dとの締結を引っ掛かりなくスムーズに行わせることができる。ただし、移動パネル24を開くときの動作と閉じるときの動作をまったく同一にしなくとも、中間伝達歯車108dを回転させることによる効果はある。
なお、パルス信号の周波数やパルス数は、駆動力を伝達するための歯車やプーリーの組み合わせも考慮して適切に設定される。
<特徴>
本体20、移動パネル24、被駆動装置200、制御装置300、及びブラシ駆動装置400を備えた空調室内機2には、以下の特徴がある。
(A)
ブラシ駆動装置400の中間伝達歯車108dは、本体20に対して回転自在に装着されている。この中間伝達歯車108dにより駆動力を伝達する。一方、被駆動装置200の最終伝達歯車108cは中間伝達歯車108dと噛み合う。そして、被駆動装置200は、中間伝達歯車108dから伝達される駆動力によりブラシ108を回転しフィルタの清掃を行う。制御装置300は、移動パネル24の開閉時及び昇降時に、中間伝達歯車108dを回転させるようにブラシ駆動装置400を制御する。被駆動装置200で生じる摩擦抵抗などにより最終伝達歯車108cの動きが悪い場合であっても、中間伝達歯車108dと最終伝達歯車108cの歯の関係が解放・締結が容易な角度に変化させられ、解放動作及び締結動作時における中間伝達歯車108dと最終伝達歯車108cとが引っ掛かり難くなる。その結果、移動パネル24の開閉動作及び昇降動作がスムーズに行われる。
(B)
昇降装置7が本体20に設けられている。制御装置300は、この昇降装置7による移動パネル24の開閉動作及び昇降動作における移動に合わせて中間伝達歯車108dを回転させるようブラシ駆動装置400を制御する。それにより、中間伝達歯車108dの回転方向を最終伝達歯車108cの開閉動作や昇降動作の方向(軌跡X1,X2)に一致させ、移動パネル24の移動パネル24の移動量に合わせて中間伝達歯車108dを回転させる。このように、移動パネル24の動作に合わせて中間伝達歯車108dと最終伝達歯車108cの角度を引っ掛かり難い角度に保ちつつ、解放動作及び締結動作を行うことができる。その結果、容易に移動パネル24の開閉動作及び昇降動作をスムーズに行わせることができる。
(C)
制御装置300が、解放動作中の初動動作の速度を初動動作に続く動作の速度に比べて遅くなるよう昇降装置7を制御するため、第1パルス信号の周波数f1を第3パルス信号の周波数f3よりも低くしている。また、締結動作中の終了動作の速度を終了動作の前に行われる動作の速度に比べて遅くなるように、第5パルス信号の周波数f5を第4パルス信号の周波数f4より低くしている。それにより、中間伝達歯車108dと最終伝達歯車108cの角度を合わせる動作もゆっくりと行え、両歯車108c,108dの解放・締結をスムーズに行わせることができる。その結果、移動パネル24の開閉動作及び昇降動作をさらにスムーズに行わせることができる。
(D)
中間伝達歯車108dが、最終伝達歯車108cの横、つまり最終伝達歯車108cを移動パネル24の面方向に沿って移動した位置に配置されている。それにより、最終伝達歯車108cと中間伝達歯車108dが移動パネル24に平行に並べて配置され、移動パネル24の垂直方向には並ばないことになり、移動パネル24の垂直な方向の本体20の奥行きを小さくできる。
<変形例>
また、上記実施形態では、中間伝達歯車108dを最終伝達歯車108cの移動に合わせて回転することにより移動パネル24の移動をスムーズに行わせたが、最終伝達歯車108cまたは中間伝達歯車108dをクラッチによりスムーズに移動させることもできる。例えば、クラッチを介して最終伝達歯車108cをフィルタ駆動モータ104fの回転軸に連結する。歯車の解放動作及び締結動作を行う際に、クラッチによって最終伝達歯車108cとフィルタ駆動モータ104fの回転軸との連結を外す。連結を外すことで小さな力で最終伝達歯車108cが回転するので、移動パネル24の移動をスムーズに行わせることができる。
また、歯車の解放動作を移動パネル24が移動する前に行い、或いは締結動作を移動パネル24が移動した後に行うようにしてもよい。具体的には、移動パネル24が回動や昇降により開く前に、互いの回転軸を結ぶ直線状を動かして歯車の中間伝達歯車108dを最終伝達歯車108cから解放する。または、移動パネル24が回動や昇降が閉じた跡に、互いの回転軸を結ぶ直線状を動かして歯車の中間伝達歯車108dを最終伝達歯車108cに締結する。それにより、歯車の解放動作や締結動作とは切り離して別に移動パネル24の移動動作が行われるため、移動パネル24をスムーズに移動させることができる。
本発明の一実施形態に係る空調室内機の外観斜視図。 (a)空調室内機の運転停止時の側面図。(b)空調室内機の運転時の側面図。(c)メンテナンス時の側面図。 空調室内機の断面図。 空調室内機の本体の分解斜視図。 下部本体の分解斜視図。 化粧パネルの平面図。 図6のA方向から視た化粧パネルの斜視図。 制御装置とその周辺装置との配線状態を示す配線図。 フィルタ清掃機構のフィルタ収納枠の分解斜視図。 フィルタ収納枠の内部の断面図。 (a)フィルタが前方収納部にあるときのフィルタ収納部の断面図。(b)フィルタが後方収納部にあるときのフィルタ収納部の断面図。(c)フィルタを取り出すときのフィルタ収納部の断面図。 移動パネルの分解斜視図。 化粧パネルの斜視図。 ヒンジ連結装置の分解斜視図。 昇降装置の分解斜視図。 昇降装置内部の部品の配置図。 ロック装置の斜視図。 移動パネルが吸込口を開いた状態の斜視図。 移動パネルが降下している状態の斜視図。 ダストボックス及びダストボックスが取り出された後の昇降パネルの斜視図。 移動パネルが閉じているときの移動パネル及びその周辺部材を示す動作説明図。
2 空調室内機
7 昇降装置
9 フィルタ
20 本体
20a 吸込口
20b 吹出口
21 化粧パネル
24 移動パネル
7 昇降装置(第2駆動装置)
108 ブラシ
108c 最終伝達歯車(第2ギア)
108d 中間伝達歯車(第1ギア)
109 ダストボックス
200 被駆動装置
300 制御装置
400 ブラシ駆動装置(第1駆動装置)

Claims (6)

  1. 本体(20)と、
    前記本体に回転自在に装着されている第1ギア(108d)を有し、前記第1ギアにより駆動力を伝達する第1駆動装置(400)と、
    前記本体に対して移動自在に設けられているパネル(24)と、
    前記第1ギアとかみ合う第2ギア(108c)を有し、前記パネルに固定され、前記駆動力により前記パネルの移動動作以外の所定動作を行う被駆動装置(200)と、
    前記本体に設けられ、前記パネルの移動を行わせる第2駆動装置(7)と、
    前記パネルの移動時に、前記第1ギアと第2ギアがかみ合う噛合状態から前記第1ギアと第2ギアがかみ合わない解放状態に移行する第1動作及び、前記解放状態から前記噛合状態に移行する第2動作のうちの少なくとも一方の動作のために、前記第2駆動装置による前記パネルの移動にあわせて前記第1ギアを回転させるよう前記第1駆動装置を制御する制御装置(300)と、
    を備える空調室内機。
  2. 前記制御装置は、前記第1動作中の初動動作及び前記第2動作中の終了動作のうちの少なくとも一方の動作の速度が、前記第1動作のうちの前記初動動作に続く動作及び、前記第2動作のうちの前記終了動作の前に行われる動作の速度に比べて遅くなるように前記第2駆動装置を制御する、請求項1に記載の空調室内機。
  3. 前記移動動作は、回動動作及び昇降動作のうちの少なくとも一方を含み、
    前記パネルは、回動動作及び昇降動作のうちの少なくとも一方により移動される移動パネルであり、前記第1ギアは、前記第2ギアの位置から前記移動パネルの面方向に沿って移動した位置に配置されている、請求項1又は請求項2に記載の空調室内機。
  4. 前記本体は、フィルタ(9)を有し、
    前記被駆動装置は、前記第2ギアに連結され、前記フィルタに接触可能に設けられたブラシ(108)をさらに有し、
    前記ブラシは、前記フィルタに付着した塵埃を除去するために前記第2ギアに伝達される駆動力により回転動作を行う、請求項1から3のいずれかに記載の空調室内機。
  5. 前記被駆動装置は、前記ブラシにより除去される塵埃を収納するボックス(109)をさらに有する、請求項4に記載の空調室内機。
  6. 本体(20)と、前記本体に回転自在に装着されている第1ギア(108d)を有し、前記第1ギアにより駆動力を伝達する第1駆動装置(400)と、前記本体に対して移動自在に設けられているパネルと、前記本体に設けられ、前記パネルの移動を行わせる第2駆動装置(7)と、前記パネルに固定され、前記第1ギアとかみ合う第2ギア(108c)を有し、前記駆動力により前記パネルの移動動作以外の所定動作を行う被駆動装置(200)とを備える空調室内機のパネルの移動方法であって、
    前記パネルの移動において、前記第1ギアと第2ギアがかみ合う噛合状態から前記第1ギアと第2ギアがかみ合わない解放状態に移行する第1移動工程及び、前記解放状態から前記噛合状態に移行する第2移動工程のうちの少なくとも一方の工程と、
    前記第1及び第2移動工程のうちの少なくとも一方の工程のために、前記第2駆動装置による前記パネルの移動にあわせて前記第1駆動装置により前記第1ギアを回転させる工程と、
    を備える空調室内機のパネルの移動方法。
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