JP4911814B2 - 球状多孔質粒子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、無機酸化物微粒子集合体をシリカ系層によって被覆した球状多孔質粒子およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、粒径が0.1〜300μm程度の中空シリカ粒子は公知であり、特開平6ー330606号公報には香料を内包した中空粒子を畳に用いることが開示されており、特開平7ー013137号公報には液晶を内包した無機中空粒子を液晶表示装置に用いることが開示されている。また、特表2000ー500113号公報によれば、珪酸アルカリ金属水溶液から活性シリカをシリカ以外の材料からなるコア上に沈殿させ、該材料をシリカシェルを破壊させることなく除去することによって、稠密なシリカシェルからなる中空粒子を製造する方法が公知である。
さらに、特開平11ー029318号公報によれば、外周部が殻、中心部が中空で、殻は外側が緻密で内側ほど粗な濃度傾斜構造をもったコア・シェル構造であるミクロンサイズの球状シリカ粒子が公知である。
しかしながら、これらの発明は工程が複雑で粒子製造コストが高かったり、得られる粒子の強度が充分でなく、このため用途に制約があった。
また、本発明者等は先に、多孔性の無機酸化物微粒子の表面をシリカ等で完全に被覆することにより、低屈折率の複合酸化物微粒子が得られることを提案している(特開平7ー133105号公報)。しかしながら、得られる粒子の粒子径が小さく、やはり用途に制約があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、粒子径が1〜150μmと大きく、低屈折率材料、断熱材料、化粧料配合剤、無機フィラー、防音材、消音材等として有用な球状多孔質粒子およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の球状多孔質粒子は、平均粒子径が2〜250nmである無機酸化物微粒子が集まった平均粒子径が1〜100μmである無機酸化物微粒子集合体と、これを被覆するシリカ系層とからなるものである。
前記無機酸化物微粒子集合体の細孔容積は0. 01〜0. 8cc/gの範囲にあることが好ましい。前記シリカ系層の厚さ(TS)は0. 002〜25μmの範囲にあり、該シリカ系層の厚さ(TS)と球状多孔質粒子の平均粒子径(PD)の比(TS)/(PD)は0. 002〜0. 25の範囲にあることが好ましい。前記無機酸化物微粒子集合体が、無機酸化物のヒドロゲルおよび/またはキセロゲルに由来するゲル成分を含むものであることが好ましい。
【0005】
本発明の球状多孔質粒子の製造方法は、下記の工程(a)〜工程(d)からなることを特徴とするものである。
(a)無機酸化物微粒子のコロイド液、または所望により無機酸化物のヒドロゲルおよび/またはキセロゲルを含むコロイド液を気流中に噴霧して無機酸化物微粒子集合体を調製する工程
(b)該無機酸化物微粒子集合体を150〜600℃の範囲で加熱処理する工程(c)該無機酸化物微粒子集合体を水および/または有機溶媒に分散させる工程(d)該無機酸化物微粒子集合体の分散液に酸またはアルカリ水溶液と、化学式(1)で表される有機ケイ素化合物および/またはその部分加水分解物とを添加し、該集合体の外表面にシリカ系層を被覆する工程
Rn Si(OR′)4-n ・・・(1)
〔但し、R、R′:アルキル基、アリール基、ビニル基、アクリル基等の炭化水素基、n=0、1、2または3〕
工程(d)で得られた球状多孔質粒子の分散液は更に50〜350℃で水熱処理することが好ましい。また、工程(d)または前記水熱処理して得られた球状多孔質粒子の分散液から球状多孔質粒子を分離し、乾燥した後、大気圧下または減圧下、400〜1200℃で加熱処理することが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。
本発明の球状多孔質粒子は、無機酸化物微粒子集合体をシリカ系層によって被覆したものであり、無機酸化物微粒子同士の間隙には細孔が形成される。
無機酸化物微粒子は、平均粒子径が2〜250nmの範囲にあることが必要であるが、その他の特別の制約はなく従来公知の無機酸化物微粒子を用いることができる。具体的には、シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、シリカ・アルミナ、シリカ・ジルコニア、シリカ・チタニア等の無機酸化物微粒子が挙げられる。特に本願出願人の出願による特開平5−132309号公報等に開示したシリカゾルなどの酸化物ゾルは真球状の無機酸化物微粒子であることから好ましい。さらに、特開平10−454043号公報に開示された有機基を含む複合酸化物微粒子も好適に用いることができる。また、本願出願人の出願による特開平7−133105号公報に開示された複合酸化物ゾルは粒子内部に空隙を有した粒子であるので、より低屈折率あるいは断熱性に優れた球状多孔質粒子を得ることができるので好ましい。
【0007】
前記無機酸化物微粒子の平均粒子径が2nm未満の場合は、粒子径が小さすぎて無機酸化物微粒子の間隙による細孔容積が少なく(0. 01cc/g以下)なり、粒子内部が緻密である通常の粒子と変わるところがなくなり、低屈折率や断熱効果を得ることが困難である。平均粒子径が250nmを越えると、細孔容積は多くなるものの、微粒子同士の結合力が弱く、無機酸化物微粒子の集合体が得られ難い。また、そのような集合体は得られたとしても無機酸化物微粒子の強度が不充分なために、後述するシリカ系被覆層を形成することが困難となる。無機酸化物微粒子の好ましい平均粒子径は5〜100nmの範囲である。
無機酸化物微粒子集合体の平均粒子径は1〜100μmの範囲にあることが好ましい。平均粒子径が100μmを越えると、粒子径分布が不均一になったり、形状がいびつで強度の低い粒子が増加して好ましくない。平均粒子径が1μm未満の集合体は得ることが困難である。
【0008】
前記無機酸化物微粒子集合体は0. 01〜0. 8cc/gの範囲の細孔容積を有している。細孔容積が0. 01cc/g未満の場合には、期待される低屈折率効果や断熱効果が得られ難い。細孔容積が0. 8cc/gを越えると、集合体の強度が不充分となり、シリカ系被覆層を形成することが困難となる。細孔容積の好ましい範囲は、0. 05〜0. 75cc/gである。なお、当該細孔容積は、窒素吸着法(液体窒素温度、相対圧0. 6での窒素吸着量)によって求めることができる。
このような無機酸化物微粒子集合体の製造方法としては、従来公知の方法を採用することができ、例えば、マイクロカプセル法、乳化法、オイル法、噴霧法などが挙げられる。中でも本願出願人の出願による特公平3−43201号公報、特公平2−61406号公報等に開示した真球状微粒子粉末の製造方法は、出発無機酸化物微粒子が球状で無い場合であっても真球状の無機酸化物微粒子集合体が得られ、製造工程が複雑でなく経済性にも優れている。この好ましい製造方法については後述する。
【0009】
無機酸化物微粒子集合体を被覆するシリカ系層は、シリカのみからなる層(シリカ単独層)と、シリカを主成分としシリカ(SiO2 )以外の成分としてAl2 O3 、B2 O3 、TiO2 、ZrO2 、SnO2 、Ce2 O3 、P2 O5 、Sb2 O3 、MoO3 、ZnO2 、WO3 等の無機酸化物の1種または2種以上からなる被覆層を含む。2種以上の無機酸化物としては、TiO2 −Al2 O3 、TiO2 −ZrO2 等を例示することができる。このときシリカとシリカ以外の無機酸化物の添加割合は、シリカをSiO2 で表し、シリカ以外の無機酸化物をMOX で表したときの重量比MOX /SiO2 が0. 2以下であることが好ましい。重量比MOX /SiO2 が0. 2を越えると緻密で均一な被覆層を形成し難い。シリカ以外の成分を含ませることにより、耐熱性、耐候性、耐薬品性等を向上させたり、屈折率を調節することができる。他方、シリカ単独層は集合体の被覆効果が得られる範囲内で、薄く均一な厚さの被覆層を容易に形成することができる。なお、この被覆効果とは、目的とする球状多孔質粒子が内部に前記した空隙を保持することができ、低屈折率特性および/または断熱特性等を発現できる効果をいう。
【0010】
上記シリカ系層の厚さ(TS )は0. 002〜25μm、特に0. 01〜5μmの範囲にあることが好ましい。厚さ(TS )が0. 002μm未満の場合は、前記被覆効果を発現できる被覆層となりにくい。即ち、使用に際して溶媒等が粒子内部に容易に拡散して低屈折率や断熱効果を発現できないことがあるので好ましくない。厚さ(TS )が25μmを越えると、球状多孔質粒子の粒子径に対して被覆層が厚すぎて、空隙の容積割合が低く、低屈折率や断熱効果を発現し難い。このため、シリカ系層の厚さ(TS )と球状多孔質粒子の平均粒子径(PD )の比(TS )/(PD )が0. 002〜0. 25、特に0. 01〜0. 2の範囲にあることが好ましい。
シリカ系層の厚さ(TS )は球状多孔質粒子を粉砕し、粒子の破断面の透過型電子顕微鏡写真(TEM)を撮影し、粒子20個について被覆層部の厚さを測定し、この平均値として求めることができる。なお、前記集合体および球状多孔質粒子の平均粒子径は、遠心沈降式粒度分布測定装置(堀場製作所製:CAPA−700)によって測定することができる。
【0011】
このようなシリカ系被覆層の形成方法は、前記した範囲にある被覆層が形成できれば特に限定されないが、後述する無機酸化物微粒子集合体の分散液中にシリカのアルカリ金属塩(水ガラス)を脱アルカリして得られる珪酸液を所定量添加し、同時にアルカリを加えて珪酸液を集合体の外表面に沈着させる方法、あるいは加水分解性の有機珪素化合物を酸またはアルカリ触媒を用いて加水分解し、加水分解物を集合体の外表面に沈着させる方法は、溶媒等が拡散し得る程度に緻密で均一な被覆層を形成することができるので好ましい。また、必要に応じて、珪酸液あるいは有機ケイ素化合物とともに前記したシリカ以外の無機酸化物の前駆体無機化合物塩を添加することによってシリカを主成分とし、シリカ以外の無機酸化物を含むシリカ系被覆層を形成することができる。
【0012】
前記無機酸化物微粒子集合体は、前記無機酸化物微粒子の前駆体無機化合物塩を中和あるいは加水分解して得られるヒドロゲルに由来する乾燥ゲルおよび/またはキセロゲル(以下、ゲル成分ということもある。)を含むことが好ましい。これらのゲル成分としては、四塩化珪素を気相熱分解して得られるシリカのキセロゲルであるアエロジルや、珪酸塩を加水分解して得たシリカヒドロゲルを加熱焼成して得られるシリカのキセロゲルであるホワイトカーボン等を具体的に挙げることができる。
上記ゲル成分の平均粒子径は、10〜500nmの範囲にあることが好ましい。平均粒子径が500nmを越えると粒子強度が低下したり、シリカ系層の形成が難しくなり、平均粒子径が10nm未満の場合は、集合体に空隙を増加させる効果が充分に現れない。
ゲル成分の配合割合は、ゲル成分を酸化物MOG で表し、無機酸化物微粒子を酸化物MOS で表したときの重量比MOG /MOS が5/95〜90/10、特に、20/80〜70/30の範囲にあることが好ましい。重量比MOG /MOS が5/90未満の場合はゲル成分を用いて空隙を増加させる効果が不充分となり、重量比MOG /MOS が90/10を越えると粒子強度が低下することがある。なお、ゲル成分を含む場合のコロイド液の濃度も同様に酸化物換算で5〜60重量%、特に、10〜50重量%の範囲にあることが好ましい。
【0013】
続いて、本発明の球状多孔質粒子の製造方法を工程順に説明する。
工程(a)無機酸化物微粒子集合体の調製
無機酸化物微粒子のコロイド液、または、必要に応じて前記ヒドロゲルおよび/またはキセロゲルを含むコロイド液を気流中に噴霧して無機酸化物微粒子集合体を調製する。
該コロイド液としてはシリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、シリカ・アルミナ、シリカ・ジルコニア、シリカ・チタニア等の無機酸化物微粒子の水または有機溶媒を分散媒とするゾルを用いることができる。該コロイド液の濃度は酸化物換算で5〜60重量%、特に、10〜50重量%の範囲にあることが好ましい。コロイド液の濃度が5重量%未満の場合は、集合体が得られ難く、得られたとしても粒子径が1〜100μmの範囲にある大きな粒子が得難くなるので好ましくない。コロイド液の濃度が60重量%を越えると、コロイド液が不安定になり球状の集合体が得難くなる。また、後述する噴霧乾燥を連続的に行えず、集合体の収率が低下する。
【0014】
前記コロイド液の噴霧乾燥方法としては、前記した集合体が得られれば特に制限はなく、回転ディスク法、加圧ノズル法、2流体ノズル法など従来公知の方法を採用することができる。特に、特公平2−61406号公報に開示された2流体ノズル方法は、粒子径分布の均一な無機酸化物微粒子集合体を得ることができ、また平均粒子径をコントロールすることが容易であるので好ましい。
このときの乾燥温度は、コロイド液の濃度、処理速度等によっても異なるが、40〜150℃、特に、50〜120℃の範囲にあることが好ましい。乾燥温度が40℃未満では乾燥が不充分となり、コロイド液が噴霧乾燥装置の器壁に付着して収率が低下し易く、乾燥温度が150℃を越えると乾燥速度が速すぎてリンゴ様のくぼみを有する粒子が得られたり、ドーナツ状の粒子となり、真球状の集合体が得にくくなる。
【0015】
工程(b)無機酸化物微粒子集合体の加熱処理
工程(a)で得られた無機酸化物微粒子集合体は、無機酸化物微粒子同士またはゲル成分との結合力を高めるために、150〜600℃の温度範囲で加熱処理する。加熱処理温度が150℃未満では結合力の向上効果が認められず、600℃を越えると無機酸化物微粒子集合体が収縮するおそれがあり、最終的に得られる球状多孔質粒子の空隙が小さくなり、好ましくない。
【0016】
工程(c)無機酸化物微粒子集合体分散液の調製
工程(b)で得られた無機酸化物微粒子集合体を水および/または有機溶媒に分散させてその分散液を調製する。
有機溶媒としては、エタノール、プロパノール、ブタノールなどの1価アルコール、エチレングリコール等の多価アルコール等を用いることができる。
分散液の濃度は、無機酸化物微粒子集合体を酸化物に換算した濃度で0. 1〜40重量%、特に0. 5〜20重量%の範囲にあることが好ましい。濃度が0.1重量%未満の場合は、工程(d)において無機酸化物微粒子集合体の内部にもシリカ系成分が析出し、外表面に選択的に析出させることが困難となり、細孔容積の大きな球状多孔質粒子が得られ難くなる。他方、濃度が40重量%を越えると工程(d)において集合体同士が凝集し易くなるので好ましくない。
【0017】
工程(d)シリカ系被覆層の形成
工程(d)では、前記集合体分散液に酸またはアルカリ水溶液と、次の化学式(1)で表される有機ケイ素化合物および/またはその部分加水分解物とを添加して、集合体の外表面をシリカ系層で被覆する。
Rn Si(OR′)4-n ・・・(1)
〔但し、R、R′:アルキル基、アリール基、ビニル基、アクリル基等の炭化水素基、n=0、1、2または3〕
このような有機ケイ素化合物としては、具体的に、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、メチル−3,3,3−トリフルオロプロピルジメトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシトリプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、トリメチルシラノール、メチルトリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、ビニルトリクロルシラン、トリメチルブロモシラン、ジエチルシラン等が挙げられる。
【0018】
球状多孔質粒子を有機溶媒に分散させて用いたり、有機樹脂に配合して用いる場合には、上記有機ケイ素化合物でnが1〜3の化合物、フッ素置換アルキル基含有化合物を用いることにより、有機溶媒への分散性がよく、有機樹脂との親和性の高い球状多孔質粒子が得られる。
なお、有機ケイ素化合物でnが0の化合物はそのまま用いることができるが、nが1〜3の化合物は親水性に乏しいので、予め加水分解しておくことにより、反応系に均一に混合できるようにすることが好ましい。加水分解には、これら有機ケイ素化合物の加水分解法として周知の方法を採用することができる。加水分解触媒として、アルカリ金属の水酸化物や、アンモニア水、アミン等の塩基性のものを用いた場合、加水分解後これらの塩基性触媒を除去して、酸性溶液にして用いることもできる。また、有機酸や無機酸などの酸性触媒を用いて加水分解物を調製した場合、加水分解後、イオン交換等によって酸性触媒を除去することが好ましい。なお、得られた有機ケイ素化合物の加水分解物は、水溶液の形態で使用することが望ましい。ここで水溶液とは加水分解物がゲルとして白濁した状態になく透明性を有している状態を意味する。
【0019】
また、上記有機ケイ素化合物以外に、シリカのアルカリ金属塩(水ガラス)を脱アルカリして得られる珪酸液を用いることができる。集合体粒子の分散媒が水単独、または有機溶媒に対する水の比率が高い場合には、このような珪酸液による被覆処理も可能である。珪酸液を用いる場合には、分散液中に珪酸液を所定量添加し、同時にアルカリを加えて珪酸液を集合体粒子の外表面に沈着させる。
珪酸液としては、珪酸アルカリ水溶液を陽イオン交換樹脂で処理すること等によって、アルカリを除去して得られる珪酸液を用いることができ、特に、pH2〜pH4、SiO2 濃度が約7重量%以下の酸性珪酸液が好ましい。
【0020】
上記機ケイ素化合物および/またはその部分加水分解物あるいは珪酸液と共に、前述したシリカ以外の無機酸化物の前駆体金属塩を添加してシリカとシリカ以外の無機酸化物とからなるシリカ系層を形成することもできる。
シリカ以外の無機酸化物の原料として、アルカリ可溶の無機化合物を用いることが好ましく、前記した金属または非金属のオキソ酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、第4級アンモニウム塩を挙げることができ、より具体的には、アルミン酸ナトリウム、四硼酸ナトリウム、炭酸ジルコニルアンモニウム、アンチモン酸カリウム、錫酸カリウム、アルミノ珪酸ナトリウム、モリブデン酸ナトリウム、硝酸セリウムアンモニウム、燐酸ナトリウム等が適当である。
【0021】
このようなシリカ源、シリカ以外の無機化合物塩を含むシリカ源の添加量は、無機酸化物微粒子集合体の平均粒子径および空隙率を考慮し、前記(TS )/(PD )が0. 002〜0. 25の範囲となり、シリカ系層の厚さ(TS )が0.002〜25μmの範囲となるようにすることが好ましい。
例えば、平均粒子径が100μmで細孔容積が0. 3cc/gの無機酸化物微粒子集合体100gの外表面に厚さ2μmの被覆層を形成するのに必要な酸化物量を計算によって求めると、シリカ(または、シリカとシリカ以外の無機酸化物)として約21gとなり、これに相当するシリカ源、シリカ以外の無機化合物塩を添加すればよい。なお、ここではシリカ以外の無機酸化物の含有量が少ないため被覆層の密度はシリカと同じ(d=2.2)として計算した。
シリカ系層で被覆した無機酸化物微粒子集合体の分散液は、限外濾過等の公知の洗浄方法により洗浄することができる。この場合、予め分散液中のアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンおよびアンモニウムイオン等の一部をイオン交換樹脂などで除去した後に限外濾過してもよい。
次いで、上記分散液から粒子を濾過分離し、乾燥して第1の球状多孔質粒子を得る。この球状多孔質粒子の外表面にはシリカ系層が形成されているので、水分子等の微小粒子以外は細孔内部に入り込まず、低屈折率となる。即ち、第1の球状多孔質粒子を有機樹脂のような高分子化合物に分散させて用いる場合、高分子化合物がシリカ系層の細孔を通して粒子内部の空隙に入ることがなく、このため空隙が維持されるために低屈折率や断熱効果を有する。
【0022】
工程(e)球状多孔質粒子分散液の水熱処理
工程(d)で得られた球状多孔質粒子の分散液を、所望により50〜350℃の温度範囲で水熱処理することにより、無機酸化物微粒子集合体を被覆しているシリカ系層を緻密化することができる。即ち、シリカ系層の細孔を減少あるいは消失させることにより、球状多孔質粒子の内部空隙には、溶媒および/または気体が残留することになる。
水熱処理は、該分散液に必要に応じてアルカリ水溶液を添加して好ましくはpH8〜13の範囲に調整し、加熱処理することにより行われる。このときの加熱処理温度は、特に100〜300℃の範囲が好ましい。加熱処理に際しては、分散液の濃度を予め希釈して、あるいは濃縮して処理することもできる。また、この後、前記工程(d)と同様にして、水熱処理した分散液の洗浄を行ってもよく、最後に、上記水熱処理した分散液から粒子を濾過分離し、乾燥して第2の球状多孔質粒子を得る。この球状多孔質粒子は、シリカ系被覆層が緻密化されているので、低屈折率化や断熱効果が促進される。
【0023】
工程(f)球状多孔質粒子の加熱処理
さらに、上記第1の球状多孔質粒子および第2の球状多孔質粒子は所望により、乾燥した後、大気圧下または減圧下、400〜1200℃で加熱処理して、シリカ系層により内部空隙が密封された第3の球状多孔質粒子を得ることができる。加熱処理温度が400℃未満では、シリカ系層の細孔を完全に閉塞して緻密化することができない。一方、加熱処理温度が1200℃を越えると球状多孔質粒子が互いに融着し易く、球状を保持し難い。
この第3の球状多孔質粒子は、空隙に溶媒が存在しないために粒子の屈折率は極めて低い。従って、この粒子を用いて得られる被膜は低屈折率であり、被膜付基材は反射防止性能に優れる。また、この粒子を積層した膜は優れた断熱効果を有する。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、平均粒子径が2〜250nmという微細な無機酸化物微粒子の集合体をシリカ系層によって被覆した構造からなる、球状多孔質粒子を得ることができる。この球状多孔質粒子は低屈折率で断熱特性を有することから、断熱材、消音材、防音材等として、好適である。また、シリカ被膜の球状多孔質粒子を高級滑性フィラーとして化粧料に用いれば、非常に軽く、ソフトで伸びのよいファンデーションが得られる。このほか、インク用体質顔料、トナー、剥離性改良剤、潤滑剤、自動車用ワックス等の研磨材、樹脂・ゴム耐摩耗性改良用高硬度フィラー剤、流動性改良剤、艶消フィラー、無収縮フィラー、パテ用充填剤、吸着剤、クロマト用担体、香料包括ビーズ、殺菌剤・殺虫剤・防黴剤包括ビーズ、液晶包括ビーズ等の用途も例示することができる。
本発明に係る球状多孔質粒子の製造方法は、工程が簡易であり製造コストが安価である。
【0025】
【実施例】
以下に示す実施例により、本発明を更に具体的に説明する。
実施例1
無機酸化物微粒子のコロイド液としてシリカゾル(触媒化成工業(株)製:Cataloid S-20L、平均粒子径12nm、濃度20重量%)1000gを用い、温度105℃の乾燥気流中に、二流体ノズルの一方に5kg/hrの流量で、他方のノズルに気体圧力を2kg/hrの流量で供給して噴霧乾燥した。この粉末を500℃で5時間焼成して無機酸化物微粒子集合体(A)を得た。この平均粒子径と空隙割合(細孔容積)を測定し、結果を表1に示した。
次いで、純水1300g、エタノール1100gに濃度28重量%のアンモニア水400gを加えた混合溶媒に、集合体(A)20gを分散させ、分散液の温度を35℃に維持しながら、これに有機ケイ素化合物としてメチルトリエトキシシラン(信越化学(株)製:KBE−13、SiO2 濃度34重量%)12gを12分間で添加した。その後、濾過分離し、乾燥してメチル基含有シリカ層で被覆された球状多孔質粒子(A)を得た。被覆層の厚さ、平均粒子径、空隙割合(細孔容積)および屈折率を測定し、結果を表2に示した。
【0026】
実施例2
シリカゾル(触媒化成工業(株)製:Cataloid SI-30、平均粒子径12nm、濃度30重量%)1000gに、アエロジル(日本アエロジル(株)製:平均粒子径0. 05μm)75gを添加し、これに水を加えて濃度が20重量%の無機酸化物微粒子のコロイド液を調製し、実施例1と同様にして噴霧乾燥および焼成して無機酸化物微粒子集合体(B)を得た。
次いで、純水1300g、エタノール1100gに濃度29重量%のアンモニア水400gを加えた混合溶媒に、集合体(B)20gを分散させ、分散液の温度を35℃に維持しながら、これに有機ケイ素化合物としてテトラエトキシシラン(多摩化学工業(株)製:エチルシリケート−A、SiO2 濃度28重量%)14gを14分間で添加した。その後、濾過分離し、乾燥してシリカ層で被覆された球状多孔質粒子(B)を得た。
【0027】
実施例3
実施例2と同様にしてテトラエトキシシランを添加した無機酸化物微粒子集合体(B)の分散液を調製した。
次いで、この分散液をオートクレーブに充填し、180℃で10時間水熱処理し、冷却した後、濾過分離し、乾燥して緻密なシリカ被覆層が形成された球状多孔質粒子(C)を得た。
【0028】
実施例4
実施例3で得た球状多孔質粒子(C)の一部を450℃で3時間加熱処理して球状多孔質粒子(D)を得た。
【0029】
実施例5
実施例3で、テトラエトキシシランの添加量と添加速度を70g/70分間に代えた以外は実施例3と同様にして、シリカ被覆層が形成された球状多孔質粒子(E)を得た。
【0030】
実施例6
無機酸化物微粒子のコロイド液としてシリカゾル(触媒化成工業(株)製:Cataloid SI-50、平均粒子径25nm、濃度50重量%)800gと水450gを混合し、実施例1と同様にして噴霧乾燥および焼成して無機酸化物微粒子集合体(F)を得た。
次いで、純水1300g、エタノール1100gに濃度29重量%のアンモニア水400gを加えた混合溶媒に、集合体(F)20gを分散させ、分散液の温度を35℃に維持しながら、これに有機ケイ素化合物としてテトラエトキシシラン(多摩化学工業(株)製:エチルシリケート−A、SiO2 濃度28重量%)14gを14分間で添加した。次いで、この分散液をオートクレーブに充填し、180℃で10時間水熱処理し、冷却した後、濾過分離し、乾燥して緻密なシリカ層で被覆された球状多孔質粒子(F)を得た。
【0031】
実施例7
シリカゾル(触媒化成工業(株)製:Cataloid SI-50、平均粒子径25nm、濃度50重量%)400gに、水60gとアエロジル(日本アエロジル(株)製:平均粒子径0. 05μm)133gを添加し、これに水を加えて濃度が20重量%の無機酸化物微粒子のコロイド液を調製し、実施例1と同様にして噴霧乾燥および焼成して無機酸化物微粒子集合体(G)を得た。
次いで、純水1300g、エタノール1100gに濃度29重量%のアンモニア水400gを加えた混合溶媒に、集合体(G)20gを分散させ、分散液の温度を35℃に維持しながら、これに有機ケイ素化合物としてテトラエトキシシラン(多摩化学工業(株)製:エチルシリケート−A、SiO2 濃度28重量%)14gを14分間で添加した。次いで、この分散液をオートクレーブに充填し、180℃で10時間水熱処理し、冷却した後、濾過分離し、乾燥して緻密なシリカ層で被覆した球状多孔質粒子(G)を得た。
【0032】
実施例8
濃度3重量%に希釈したメタチタン酸にアンモニア水を加えてpH8に調整し、得られた沈殿を洗浄して脱塩した。この沈殿1000g(TiO2 としての濃度10重量%)に4級アミン(トリエタノールアミン)480gを添加し、95℃で1時間加温して分散粒子の濃度が20重量%、平均粒子径が48nmの酸化チタンのコロイド液を得た。これを実施例1と同様にして噴霧乾燥および焼成して無機酸化物微粒子集合体(H)を得た。
次いで、純水1300g、エタノール1100gに濃度29重量%のアンモニア水400gを加えた混合溶媒に、集合体(H)20gを分散させ、分散液の温度を35℃に維持しながら、これに有機ケイ素化合物としてテトラエトキシシラン(多摩化学工業(株)製:エチルシリケート−A、SiO2 濃度28重量%)14gを14分間で添加した。次いで、この分散液をオートクレーブに充填し、180℃で10時間水熱処理し、冷却した後、濾過分離し、乾燥して緻密なシリカ層で被覆した球状多孔質粒子(H)を得た。
【0033】
実施例9
濃度2. 5重量%に希釈した塩化アルミニウムに、濃度3重量%の苛性ソーダ水溶液を加えてpH7. 5に調整し、得られた沈殿を洗浄して脱塩した。この沈殿に硝酸を添加して解膠し、分散粒子の濃度が10重量%、平均粒子径が15nmのアルミナのコロイド液を得た。これを実施例1と同様にして噴霧乾燥および焼成して無機酸化物微粒子集合体(I)を得た。
次いで、純水1300g、エタノール1100gに濃度29重量%のアンモニア水400gを加えた混合溶媒に、無機酸化物粒子(I)20gを分散させ、分散液の温度を35℃に維持しながら、これに有機ケイ素化合物としてテトラエトキシシラン(多摩化学工業(株)製:エチルシリケート−A、SiO2 濃度28重量%)14gを14分間で添加した。次いで、この分散液をオートクレーブに充填し、180℃で10時間水熱処理し、冷却した後、濾過分離し、乾燥して緻密なシリカ層で被覆した球状多孔質粒子(I)を得た。
【0034】
比較例1
実施例1の途中工程で得た無機酸化物微粒子集合体(A)について、屈折率を測定し、結果を表2に示す。
【0035】
比較例2
実施例2の途中工程で得た無機酸化物微粒子集合体(B)について、屈折率を測定し、結果を表2に示す。
【0036】
比較例3
テトラエトキシシラン(多摩化学工業(株)製:エチルシリケート−A)を加水分解して得た中実球であるシリカ粒子(触媒化成工業(株)製:真絲球SW−5、平均粒子径5μm)について空隙割合、屈折率を測定し、結果を表2に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
球 状 多 孔 質 粒 子
被覆層 後処理 平均 細孔 Ts/P D 屈折率 粒子
成分 厚Ts 粒径PD 容積 密度
(μm) (μm) (cc/g) (g/cc)
実施例1 SiO2 0.15 D 5.3 0.27 0.03 1.43 2.1
実施例2 SiO2 0.10 D 5.2 0.35 0.02 1.41 2.0
実施例3 SiO2 0.10 A/D 5.2 0 0.02 1.34 1.7
実施例4 SiO2 0.10 A/C 5.2 0 0.02 1.34 1.7
実施例5 SiO2 0.40 A/D 5.8 0 0.07 1.37 1.8
実施例6 SiO2 0.10 A/D 5.2 0 0.02 1.34 1.7
実施例7 SiO2 0.05 A/D 5.1 0 0.01 1.31 1.6
実施例8 SiO2 0.15 A/D 4.8 0 0.03 2.21 2.9
実施例9 SiO2 0.20 A/D 4.0 0 0.05 1.47 1.9
比較例1 − − − 5 0.3 0 1.45 2.2
比較例2 − − − 5 0.4 0 1.45 2.2
比較例3 − − − 5 0 1.45 2.2
後処理欄において、A:水熱処理、C:焼成処理、D:乾燥処理である。
Claims (6)
- 平均粒子径が2〜250nmである無機酸化物微粒子が集まった平均粒子径が1〜100μmで細孔容積が0.01〜0.8cm 3 /gの範囲にある無機酸化物微粒子集合体と、これを被覆する厚さ(TS )が0.002〜25μmの範囲にあるシリカ系層とからなる細孔容積が0〜0.35cm 3 /gの範囲にある被覆層が形成された球状多孔質粒子であって、前記シリカ系層の厚さ(T S )と球状多孔質粒子の平均粒子径(P D )の比(T S )/(P D )が0.002〜0.25の範囲にある被覆層が形成された球状多孔質粒子。
- 前記無機酸化物微粒子集合体が、無機酸化物のヒドロゲルおよび/またはキセロゲルに由来するゲル成分を含む請求項1記載の球状多孔質粒子。
- 下記の工程(a)〜工程(d)からなる請求項1または請求項2記載の被覆層が形成された球状多孔質粒子の製造方法。
(a)無機酸化物微粒子のコロイド液を気流中に噴霧して無機酸化物微粒子集合体を調製する工程
(b)該無機酸化物微粒子集合体を150〜600℃の範囲で加熱処理する工程
(c)次いで該無機酸化物微粒子集合体を水および/または有機溶媒に分散させる工程
(d)次いで該無機酸化物微粒子集合体の分散液に酸またはアルカリ水溶液と、化学式(1)で表される有機ケイ素化合物および/またはその部分加水分解物とを添加し、該集合体の外表面にシリカ系層を被覆する工程
Rn Si(OR′)4-n ・・・(1)
〔但し、R、R′:アルキル基、アリール基、ビニル基、アクリル基を含む炭化水素基、n=0、1、2または3〕 - 下記の工程(a)〜工程(d)からなる請求項1または請求項2記載の被覆層が形成された球状多孔質粒子の製造方法。
(a)無機酸化物のヒドロゲルおよび/またはキセロゲルを含む無機酸化物微粒子のコロイド液を気流中に噴霧して無機酸化物微粒子集合体を調製する工程
(b)該無機酸化物微粒子集合体を150〜600℃の範囲で加熱処理する工程
(c)次いで該無機酸化物微粒子集合体を水および/または有機溶媒に分散させる工程
(d)次いで該無機酸化物微粒子集合体の分散液に酸またはアルカリ水溶液と、化学式(1)で表される有機ケイ素化合物および/またはその部分加水分解物とを添加し、該集合体の外表面にシリカ系層を被覆する工程
Rn Si(OR′)4-n ・・・(1)
〔但し、R、R′:アルキル基、アリール基、ビニル基、アクリル基を含む炭化水素基、n=0、1、2または3〕 - 更に下記工程(e)を含む請求項3または4記載の球状多孔質粒子の製造方法。
(e)工程(d)で得られた球状多孔質粒子の分散液を50〜350℃で水熱処理する工程 - 更に下記工程(f)を含む請求項3〜5のいずれかに記載の球状多孔質粒子の製造方法。
(f)球状多孔質粒子分散液から球状多孔質粒子を分離し、乾燥した後、大気圧下または減圧下、400〜1200℃で加熱処理する工程
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