JP4909853B2 - 発電プラントおよびその制御方法 - Google Patents
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Description
図1に示すように、発電プラントは、複数台のガスタービンおよび排熱回収ボイラを備えたガスタービン発電設備101a〜101mと、このガスタービン発電設備101a〜101mから送られた蒸気を用いて発電を行う複数の蒸気タービン発電設備201a〜201nと、複数の付帯設備401a〜401pと、複数の復水器設備501a〜501qと、上記各設備の制御を行うプラント制御装置800とを備えている。
図1においては、上記各設備について1番目の設備(参照符号末尾にaが付いている設備)のみを図示しているが、他の設備についても1番目の設備と同様の構成となっている。また、図1に示すように、複数のガスタービン発電設備101a〜101mおよび複数の蒸気タービン発電設備201a〜201nにより複合発電設備100が構成されている。
図1において、複合発電設備100において発生する蒸気は通常時は付帯設備401a〜401pに送られ、この蒸気は付帯設備401a〜401pにおいて熱交換が行われることにより復水とされ再び発電設備100のガスタービン発電設備101a〜101mに戻されるようになっているが、複合発電設備100において発生する蒸気の量が付帯設備401a〜401pにおいて使用される蒸気の量よりも多い場合には、復水器設備501a〜501qに余剰分の蒸気が送られるようになっている。
さらに、排熱回収ボイラ111aは、補助燃料弁120aを介して補助燃料が外部から送られ、この補助燃料を燃焼して補助燃焼ガスを発生させるダクトバーナ119aを有している。ダクトバーナ119aにより生成された補助燃焼ガスは、蒸発器113a、117a、節炭器115aおよび過熱器118aに送られる。
なお、図1においては復水器設備501a〜501qが設けられている発電プラントについて説明したが、復水器設備501a〜501qを設置する代わりに蒸気タービン発電設備101a〜101mの入口側および/または出口側に蒸気逃がし弁を設置し、余剰分の蒸気を大気に放出するようになっていてもよい。
まず、ガスタービン発電設備101aにおいて、燃焼器103aに燃料弁104aを介して外部の燃料系統から燃料が投入され、この燃焼器103aにより燃料が燃焼されて燃焼ガスが発生する。このときのガスタービン102aに送られる燃料の流量は燃料弁104aの弁開度によって調整される。燃焼ガスはガスタービン102aに送られ、この燃焼ガスによってガスタービン102aが駆動し、このことによりガスタービン102aに同軸で接続されたガスタービン発電機105aが発電を行う。この際に、ガスタービン発電機105aの負荷がガスタービン負荷検出手段106aにより検出される。
ここで、図13は、ガスタービン発電設備101a〜101mのガスタービン102a〜102mの燃料系統に設置された燃料弁104a〜104mの制御を示すブロック説明図であり、図14は、蒸気タービン発電設備201aの蒸気タービン202aの主蒸気系統に設置された蒸気加減弁203aの制御を示すブロック説明図であり、図15は、ガスタービン発電設備101a〜101mのダクトバーナ119a〜119mの燃料系統に設置された補助燃料弁120a〜120mの制御を示すブロック説明図である。また、図16は、ガスタービン発電設備101aに接続されたバイパスライン124a上のタービンバイパス弁123aの制御を示すブロック説明図であり、図17は、復水器設備501a〜501qの復水器502a〜502qの上流側にある調整弁503a〜503qの制御を示すブロック説明図である。
図13を用いてガスタービン発電設備101a〜101mのガスタービン102a〜102mの燃料系統の上流側に設けられている燃料弁104a〜104mの制御について説明する。
まず、ガスタービン負荷検出手段106a〜106mによりそれぞれ検出されたガスタービン発電機105a〜105mの負荷が加算器1に送られ、この加算器1において各負荷の合計値が求められる。同様に、蒸気タービン負荷検出手段205a〜205nによりそれぞれ検出された蒸気タービン発電機204a〜204nの負荷が加算器2に送られ、この加算器2において各負荷の合計値が求められる。次に、加算器3において、加算器1で求められた負荷の合計値と加算器2で求められた負荷の合計値とが加算され、この加算された値が減算器5に送られる。
図14を用いて蒸気タービン発電設備201aの蒸気タービン202aの上流側に設けられている蒸気加減弁203aの制御について説明する。なお、図14では蒸気加減弁203aの制御について説明しているが、蒸気加減弁203b〜203nについても同様の制御が行われる。
まず、蒸気タービン排気圧力検出手段206aにより検出された蒸気タービン202aの下流側の排気圧力が減算器29aに送られる。一方、設定器28aには、中央給電指令所から送られた蒸気タービン排気圧力設定値または運転員により入力された蒸気タービン排気圧力設定値が設定されており、この蒸気タービン排気圧力設定値が減算器29aに送られる。減算器29aでは、蒸気タービン排気圧力検出手段206aから送られた検出排気圧力値と設定器28aから送られた蒸気タービン排気圧力設定値との偏差が算出され、この偏差がPID制御器98aに送られる。
上述した制御が行われることにより、蒸気タービン排気圧力検出手段206aにより検出された蒸気タービン202aの下流側の蒸気の排気圧力値が、設定器28aに設定された蒸気タービン排気圧力設定値と略同一となるよう、蒸気加減弁203aの弁開度が調整される。
図15を用いてガスタービン発電設備101a〜101mのダクトバーナ119a〜119mの上流側に設けられている補助燃料弁120a〜120mの制御について説明する。
まず、蒸気タービン発電設備上流側圧力検出手段301により検出された蒸気の圧力が減算器21に送られる。一方、設定器99には、中央給電指令所から送られた蒸気タービン入口側圧力設定値または運転員により入力された蒸気タービン入口側圧力設定値が設定されており、この蒸気タービン入口側圧力設定値が減算器21に送られる。減算器21では、蒸気タービン発電設備上流側圧力検出手段301から送られた検出圧力値と設定器99から送られた蒸気タービン入口側圧力設定値との偏差が算出され、この偏差がPID制御器22に送られる。PID制御器22では、減算器21から送られる偏差を小さくするよう、補助燃料弁制御指令値の調整をPID制御により行い、調整された補助燃料弁制御指令値を按分器23に送る。
図16を用いてガスタービン発電設備101aに接続されたバイパスライン124a上のタービンバイパス弁123aの制御について説明する。なお、図16ではタービンバイパス弁123aの制御について説明しているが、タービンバイパス弁123b〜123mについても同様の制御が行われる。
まず、排熱回収ボイラ排気圧力検出手段121aにより検出された排熱回収ボイラ111aの下流側の排気圧力が変化率制限器38a、減算器41aおよび減算器44aにそれぞれ送られる。変化率制限器38aには、排熱回収ボイラ111aにおける各機器の構成に基づいて圧力変化率が設定されており、この変化率制限器38aにより排熱回収ボイラ排気圧力検出手段121aから送られた排気圧力は、その変化率が設定された圧力変化率以下となるよう調整され、平滑化された排気圧力は低値選択器40aに送られる。一方、設定器39aには、排熱回収ボイラ111aにおける各機器の構成に基づいて最大圧力設定値が設定されており、この最大圧力設定値が低値選択器40aに送られる。低値選択器40aは、変化率制限器38aから送られた平滑化された排気圧力または設定器39aから送られた最大圧力設定値のうち低い値を選択し、選択された制御設定値を減算器41aに送る。
このことにより、排熱回収ボイラ111aが起動過程または停止過程にある場合には、排熱回収ボイラ111aの下流側の排気圧力が設定器43aに設定された圧力設定値と略同一となるようタービンバイパス弁123aが制御されその弁開度が調整される。一方、排熱回収ボイラ111aが安定運転中または停止中にある場合には、タービンバイパス弁123aは原則的に全閉状態とされる。
ここで、排熱回収ボイラ111aの安定運転中に、この排熱回収ボイラ111aの下流側の排気圧力が変化率制限器38aに設定された設定変化率よりも大きい変化率で変化した場合、またはこの排気圧力が設定器39aに設定された最大圧力設定値よりも大きくなった場合には、タービンバイパス弁123aが開かれて、排熱回収ボイラ111aの下流側の蒸気の逃がし制御を行う。
図17を用いて復水器設備501a〜501qの復水器502a〜502qの上流側に設けられた排気圧力調整弁503a〜503qの制御について説明する。
まず、蒸気タービン発電設備下流側に設けられた圧力検出手段302により検出された蒸気の圧力が減算器53に送られる。一方、設定器49には、中央給電指令所から送られた蒸気タービン出口側圧力設定値または運転員により入力された蒸気タービン出口側の圧力設定値が設定されており、この蒸気タービン出口側圧力設定値が減算器53に送られる。減算器53では、蒸気タービン発電設備下流側の圧力検出手段302から送られた検出圧力と設定器49から送られた蒸気タービン出口側圧力設定値との偏差が算出され、この偏差がPID制御器54に送られる。PID制御器54では、減算器53から送られる偏差を小さくするよう、調整弁制御指令値の調整をPID制御により行い、調整された調整弁制御指令値を按分器55に送る。
例えば、付帯設備401a〜401mが造水設備である場合、電気の消費量が低下する冬場は蒸気量で比較した場合に発電負荷指令は造水負荷指令より低いものとなり、蒸気量のバランスが崩れてしまう。この場合は、運転員により排熱回収ボイラに設置されたダクトバーナ119aの負荷を増加させることにより複合発電設備100の発生蒸気量を増加させて、発電プラント全体を今までとは異なるバランス点に移行する必要がある。
複合発電設備全体としての負荷制御を活かしたままでダクトバーナ119aの負荷を増加させると、蒸気タービン201a〜201mの負荷が増加しガスタービン102a〜102mの負荷を低下させてしまい、結果としてガスタービン102a〜102mにより発生する蒸気量が低下してしまう。
従って、発電全体負荷制御を手動とし負荷制御を行わない状態で、ダクトバーナ109aの負荷を適当な負荷まで増加させ、タービンバイパス弁123aを開弁し、その後、発電設備全体負荷制御を自動とし、発電負荷指令が満足できない場合は、同じ手順を繰り返し行うことになる。
しかも、この操作を行っている間は、負荷制御は行っておらず、長時間発電負荷指令を満足できないという問題があった。また、不必要にタービンバイパス弁123aを開弁して蒸気を付帯設備側に供給する可能性があり、発電設備側の効率を低下させる恐れがあるという問題があった。
また、従来のプラント制御装置800では、発電設備全体の負荷制御範囲は、(全ガスタービンの最低負荷)+(その時の出たなりの全蒸気タービンの負荷)から、(全ガスタービンの最大負荷)+(その時の出たなりの全蒸気タービンの負荷)までの範囲であり、それを超えた負荷範囲での運転ができないという問題があった。また、系統周波数の変動に対する周波数補正は、ガスタービンでしか行うことができないため、発電設備全体として、その応答性に問題があった。
更に、ガスタービン、排熱回収ボイラの単機当たりの容量は大きくなる傾向にあり、これに合わせて蒸気タービンの容量も大きくなる傾向にあるため、中央給電指令所から送られた負荷指令値は、発電設備全体に対して行われる場合に加え各発電機個別に行われる場合があり、従来のプラント制御装置800ではこれに対応できないという問題があった。
このような発電プラントによれば、プラント制御装置は、通常時にはガスタービン発電設備の燃料弁を複合発電設備全体の負荷に基づいて制御するとともに蒸気タービン発電設備の加減弁を蒸気タービンの排出蒸気の圧力に基づいて制御するガスタービン負荷制御モードを行い、発電プラントの運転状況に応じて、ガスタービン発電設備の燃料弁の弁開度を一定とするとともに蒸気タービン発電設備の加減弁を複合発電設備全体の負荷に基づいて制御する蒸気タービン負荷制御モードを行う。このように、プラント制御装置の制御モードを切り替えることにより、ガスタービン発電設備の排熱回収ボイラから排出される蒸気の流量および蒸気タービン発電設備の蒸気タービンに送られる蒸気の流量を複合発電設備の運転状況に応じて所望の量とすることができる。このことにより、発電プラントの全体の発電効率を向上させることができる。
このような発電プラントの制御方法によれば、通常時にはガスタービン発電設備の燃料弁を複合発電設備全体の負荷に基づいて制御するとともに蒸気タービン発電設備の加減弁を蒸気タービンの排出蒸気の圧力に基づいて制御するガスタービン負荷制御モードを行い、発電プラントの運転状況に応じて、ガスタービン発電設備の燃料弁の弁開度を一定とするとともに蒸気タービン発電設備の加減弁を複合発電設備全体の負荷に基づいて制御する蒸気タービン負荷制御モードを行う。このように、プラント制御装置の制御モードを切り替えることにより、ガスタービン発電設備の排熱回収ボイラから排出される蒸気の流量および蒸気タービン発電設備の蒸気タービンに送られる蒸気の流量を複合発電設備の運転状況に応じて所望の量とすることができる。このことにより、発電プラントの全体の発電効率を向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1は、発電プラントの構成を示す構成図である。本実施の形態の発電プラントは、複数台のガスタービンおよび排熱回収ボイラを備えたガスタービン発電設備101a〜101mと、このガスタービン発電設備101a〜101mから送られた蒸気を用いて発電を行う複数の蒸気タービン発電設備201a〜201nと、複数の付帯設備401a〜401pと、複数の復水器設備501a〜501qと、上記各設備の制御を行うプラント制御装置600とを備えたいわゆる多軸型コンバインドサイクルの発電プラントである。
本発明の発電プラントは、プラント制御装置600の構成が異なることを除いては背景技術において説明した従来の発電プラントと略同一のものとなっており、その詳細な説明は省略する。
図2は、ガスタービン発電設備101a〜101mにおけるガスタービン102a〜102mの燃料弁104a〜104m、ダクトバーナ119a〜119mの補助燃料弁120a〜120mおよび蒸気タービン発電設備201a〜201nにおける蒸気タービン202a〜202nの蒸気加減弁203a〜203nの制御システム構成を示すブロック説明図であり、図3は、図2の蒸気タービン制御装置15aによる詳細な制御システム構成を示すブロック説明図である。
また、図4は、図2の関数発生器16a〜16nにおける入力される蒸気タービン負荷指令値と出力するダクトバーナ設定値との関係を示すグラフであり、図5は、図2の関数発生器19a〜19nにおける入力される蒸気タービン検出負荷値と出力するダクトバーナ設定値との関係を示すグラフであり、図6は、ガスタービン発電設備101aに接続されたバイパスライン124a上のタービンバイパス弁123aおよび復水器設備501a〜501qの復水器502a〜502qの上流側にある調整弁503a〜503qの制御システム構成を示すブロック説明図である。
さらに、図7は、本実施の形態で採用した制御モード判定ロジック器601による判定方法を示す説明図である。
図2を用いてガスタービン発電設備101a〜101mのガスタービン102a〜102mの燃料供給系統に設けられている燃料弁104a〜104mの制御について説明する。
まず、ガスタービン負荷検出手段106a〜106mによりそれぞれ検出されたガスタービン発電機105a〜105mの負荷が加算器1に送られ、この加算器1において各負荷の合計値が求められる。同様に、蒸気タービン負荷検出手段205a〜205nによりそれぞれ検出された蒸気タービン発電機204a〜204nの負荷が加算器2に送られ、この加算器2において各負荷の合計値が求められる。次に、加算器3において、加算器1で求められた負荷の合計値と加算器2で求められた負荷の合計値とが加算され、この加算された値が減算器5に送られる。
一方、蒸気タービン負荷制御モード7bにより制御が行われる場合には、信号保持器8によりガスタービン制御装置10a〜10mに送られるべき燃料弁負荷制御指令値が保持されるので、燃料弁104a〜104mの弁開度は一定に維持される。
図2および図3を用いて蒸気タービン発電設備201a〜201nの蒸気タービン202a〜202nの上流側にある蒸気加減弁203a〜203nの制御について説明する。
図2に示すように、まず、減算器12に、加算器1において算出された各ガスタービン発電機105a〜105mの負荷の合計値が送られるとともに、設定器4から発電設備全体負荷指令値が送られる。減算器12においては、加算器1から送られた検出負荷の合計値と設定器4から送られた発電設備全体負荷指令値との偏差が計算され、この偏差がスイッチ11に送られる。スイッチ11は、蒸気タービン負荷制御モード7bにより制御が行われている場合には、減算器12から送られた偏差を按分器13に送る。一方、ガスタービン負荷制御モード7aにより制御が行われている場合には、スイッチ11は減算器12から按分器13への偏差の伝達を遮断する。
図3に示すように、按分器13からの負荷指令値14aは変化率制限器25aに送られる。変化率制限器25aには、蒸気タービン202aの構成に応じた負荷変化率が設定されており、この変化率制限器25aにより負荷指令値14aは、その変化率が設定された負荷変化率以下となるよう調整され、平滑化された負荷指令値は減算器26aに送られる。一方、蒸気タービン負荷検出手段205aにより検出された蒸気タービン発電機204aの負荷が減算器26aに送られる。減算器26aでは、変化率制限器25aから送られた負荷指令値と蒸気タービン負荷検出手段205aから送られた検出負荷値との偏差が算出され、この偏差がP制御器27aに送られる。P制御器27aでは、減算器26aから送られる偏差を小さくするよう、加減弁制御指令値の調整をP制御(比例制御)により行い、調整された加減弁制御指令値を切替器31aに送る。
P制御器30aでは、減算器29aから送られる偏差を小さくするよう、加減弁制御指令値の調整をP制御(比例制御)により行い、調整された加減弁制御指令値を切替器31aに送る。
一方、蒸気タービン負荷制御モード7bにより制御が行われる場合には、ガスタービン発電機105a〜105mの各負荷および蒸気タービン発電機204a〜204nの各負荷の合計値が、設定器4により設定された発電設備全体負荷指令値と略同一となるよう、加減弁203aの弁開度が調整される。
図2乃至図4を用いてガスタービン発電設備101a〜101mのダクトバーナ119a〜119mの上流側にある補助燃料弁120a〜120mの制御について説明する。
まず、図2において、前述の按分器13により按分された負荷指令値14a〜14nがそれぞれ関数発生器16a〜16nに送られる。各関数発生器16a〜16nは、入力された各負荷指令値14a〜14nに基づいてダクトバーナ設定値をそれぞれ算出し、このダクトバーナ設定値を高値選択器17に送る。関数発生器16a〜16nにおける入力される負荷指令値14a〜14nと出力するダクトバーナ設定値との関係を示すグラフを図4に示す。高値選択器17では、関数発生器16a〜16nからそれぞれ送られる各ダクトバーナ設定値のうち最も高い値を選択し、この選択された値を切替器18に送る。
一方、各蒸気タービン負荷検出手段205a〜205nから各蒸気タービン発電機205a〜205nの負荷が関数発生器19a〜19nにそれぞれ送られる。各関数発生器19a〜19nは、入力された検出負荷に基づいてダクトバーナ設定値をそれぞれ算出し、このダクトバーナ設定値を高値選択器20に送る。関数発生器19a〜19nにおける入力される検出負荷値と出力するダクトバーナ設定値との関係を示すグラフを図5の実線部分に示す。
図5において、点線部分は図4における入力される負荷指令値14a〜14nと出力するダクトバーナ設定値との関係を示している。すなわち、図5において各蒸気タービン負荷検出手段205a〜205nから送られる検出負荷値が一定の範囲内にあるときには、関数発生器19a〜19nにより出力されるダクトバーナ設定値は、同一の負荷値において関数発生器16a〜16nにより出力されるダクトバーナ設定値に図5に示す予め設定されたバイアス値を加算した値となる。
高値選択器20では、関数発生器19a〜19nからそれぞれ送られる各ダクトバーナ設定値のうち最も高い値を選択し、この選択された値を切替器18に送る。
各ダクトバーナ制御装置24a〜24mは、按分器23から送られた補助燃料弁制御指令値に基づいて、ダクトバーナ119a〜119mの上流側にある補助燃料弁120a〜120mを制御してその弁開度を調整する。
一方、ガスタービン負荷制御モード7aにより制御が行われる場合には、蒸気タービン発電設備上流側圧力検出手段301から送られる検出圧力値が、高値選択器20により算出されたダクトバーナ設定値と略同一となるよう、補助燃料弁120a〜120mの弁開度が各々調整される。この高値選択器20により算出されたダクトバーナ設定値は、同一の負荷値において高値選択器17により算出されるべきダクトバーナ設定値よりもバイアス値分だけ大きくなっている。
図6を用いてガスタービン発電設備101a〜101mに接続されたバイパスライン124a〜124m上のタービンバイパス弁123a〜123mの制御について説明する。
まず、蒸気タービン発電設備下流側圧力検出手段302により検出された蒸気タービン発電設備201a〜201nの下流側の蒸気の圧力が減算器35に送られる。一方、設定器34には、設定器28aに設定された蒸気タービン排気圧力設定値よりも小さな値である圧力設定値が設定されており、この圧力設定値が設定器34から減算器35に送られる。減算器35では、蒸気タービン発電設備下流側圧力検出手段302から送られた検出圧力値と設定器34から送られた圧力設定値との偏差が算出され、この偏差がPID制御器36に送られる。PID制御器36では、減算器35から送られる偏差を小さくするよう、タービンバイパス弁制御指令値の調整をPID制御により行い、調整されたタービンバイパス弁制御指令値を按分器37に送る。
まず、排熱回収ボイラ排気圧力検出手段121aにより検出された排気圧力が変化率制限器38a、減算器41aおよび減算器44aにそれぞれ送られる。変化率制限器38aには、排熱回収ボイラ111aにおける各機器の構成に応じて圧力変化率が設定されており、この変化率制限器38aにより排熱回収ボイラ排気圧力検出手段121aから送られた排気圧力は、その変化率が設定された圧力変化率以下となるよう調整され、平滑化された排気圧力は低値選択器40aに送られる。一方、設定器39aには、排熱回収ボイラ111aにおける各機器の構成に応じて最大圧力設定値が設定されており、この最大圧力設定値が低値選択器40aに送られる。低値選択器40aは、変化率制限器38aから送られた平滑化された排気圧力または設定器39aから送られた最大圧力設定値のうち低い値を選択し、選択された制御設定値を減算器41aに送る。
ここで、排熱回収ボイラ111aの安定運転中に、この排熱回収ボイラ111aの下流側の蒸気の排気圧力が変化率制限器38aに設定された設定変化率よりも大きい変化率で変化した場合、またはこの排気圧力が設定器39aに設定された最大圧力設定値よりも大きくなった場合には、タービンバイパス弁123aが開かれて、排熱回収ボイラ111aの下流側の蒸気の逃がし制御を行う。
図6を用いて復水器設備501a〜501qの復水器502a〜502qの上流側にある調整弁503a〜503qの制御について説明する。
図7を用いて制御モード判定ロジック器601による判定方法について説明する。
図7に示すように、制御モード判定ロジック器601には、稼働中全ガスタービン最小負荷到達61、発電設備全体負荷降下中62、発電設備全体負荷上昇中63、稼働中全蒸気タービン最大負荷到達64、稼働中全ダクトバーナ最大負荷到達65、稼働中全タービンバイパス弁全閉66、蒸気タービン排気側圧力が高圧力以上67、稼働中全ガスタービン最大負荷到達68、稼働中全蒸気タービン最小負荷到達69、稼働中全ダクトバーナ最小負荷到達70、稼働中全復水器調整弁全閉71、蒸気タービン排気側圧力が低圧力以下72の各信号が入力される。
ここで、例えば稼働中全ガスタービン最小負荷到達61の入力信号について説明すると、稼働中の全ガスタービン発電機105a〜105mの負荷の合計値が低下して予め設定された最小負荷値に達している場合にはオン信号、最小負荷値まで低下していない場合にはオフ信号が制御モード判定ロジック器601に入力されるようになっている。同様に、発電設備全体負荷降下中62〜蒸気タービン排気側圧力が低圧力以下72の各信号についても、オン信号またはオフ信号が制御モード判定ロジック器601に入力されるようになっている。なお、発電設備全体負荷降下中62および発電設備全体負荷上昇中63の入力信号は、中央給電指令所から送られた発電設備全体負荷指令値または運転員により入力された発電設備全体負荷指令値に対する実際の発電設備100全体の負荷の合計値の減少または増加により算出してもよい。
また、フリップフロップロジック75とは、S入力(セット入力)にオン信号、R入力(リセット入力)にオフ信号が入力された場合にオン信号を次のロジックに送るとともにフリップフロップロジック75内部のフリップフロップ回路をオン状態に保持し、S入力にオフ信号、R入力にオン信号が入力された場合にオフ信号を次のロジックに送るとともにフリップフロップ回路をオフ状態に保持するものである。また、S入力にオン信号、R入力にオン信号が入力された場合にはフリップフロップが不安定状態となり設定された状態の保持が失われ、S入力にオフ信号、R入力にオフ信号が入力された場合にはフリップフロップの状態がそのまま保持されるようになっている。
ここで、図7の制御モード判定ロジック器601において、稼働中全ガスタービン最小負荷到達61または稼働中全ガスタービン最大負荷到達68の信号がオン信号となっている場合には原則的には蒸気タービン負荷制御モード7bにより制御を行うことが判定される。一方、稼働中全タービンバイパス弁全閉66または稼働中全復水器調節弁全閉71の信号がオン信号となっている場合には、原則的にはガスタービン負荷制御モード7aにより制御を行うことが判定される。
このように、プラント制御装置600の制御モードを切り替えることにより、ガスタービン発電設備101a〜101mの排熱回収ボイラ111a〜111mから排出される蒸気の流量および蒸気タービン発電設備201a〜201nの蒸気タービン202a〜202nに送られる蒸気の流量を複合発電設備100の運転状況に応じて所望の量とすることができる。このことにより、発電プラントの全体の発電効率を向上させることができる。
このため、発電プラントの運転状況において、ガスタービン発電機105a〜105mの負荷が通常運転時の範囲内にあるときにはガスタービン負荷制御モード7aにより制御を行い、ガスタービン発電機105a〜105mの負荷が通常運転時の範囲から外れたときには蒸気タービン負荷制御モード7bにより制御を行うので、ガスタービン発電設備101a〜101mの排熱回収ボイラ111a〜111mから排出される蒸気の流量および蒸気タービン発電設備201a〜201nの蒸気タービン202a〜202nに送られる蒸気の流量をより的確に制御することができる。
このことにより、発電プラントの運転状況に応じてダクトバーナ119a〜119mに送られる補助燃料の量が所望の量に調整され、排熱回収ボイラ111a〜111mで用いられる補助燃焼ガスの量が調整される。このため、ガスタービン発電設備101a〜101mの排熱回収ボイラ111a〜111mから排出される蒸気の流量を発電プラントの運転状況に応じてより的確に制御することができる。
このため、バイパスライン124a〜124mによりガスタービン発電設備101a〜101mの排気回収ボイラ111a〜111mから付帯設備401a〜401pに直接送られる蒸気の量が排熱回収ボイラ111a〜111mの運転状況に応じて調整される。このことにより、発電設備100において発生する蒸気の量と、付帯設備401a〜401pにおいて使用される蒸気の量との平衡状態を保つことができる。
このことにより、復水器502a〜502qに送られる蒸気の量が発電プラントの運転状況に応じて調整される。このため、発電設備100において発生する蒸気の量と、付帯設備401a〜401pおよび復水器設備501a〜501qにおいて使用される蒸気の量との平衡状態を保つことができる。
以下、図面を参照して本発明の第2の実施の形態について説明する。図8は、ガスタービン発電設備101a〜101mにおけるガスタービン102a〜102mの燃料弁104a〜104m、ダクトバーナ119a〜119mの補助燃料弁120a〜120mおよび蒸気タービン発電設備201a〜201nにおける蒸気タービン202a〜202nの蒸気加減弁203a〜203nの制御を示すブロック説明図であり、図9は、図8の蒸気タービン制御装置15aによる詳細な制御システム構成を示すブロック説明図である。である。
図8および図9に示す第2の実施の形態おいて、図1乃至図7に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図9を用いて蒸気タービン発電設備201a〜201nの蒸気タービン202a〜202nの上流側にある加減弁203a〜203nの制御について説明する。
図9に示す蒸気タービン制御装置15aは、第1の実施の形態の蒸気タービン制御装置15aに対して破線枠で示すように、積分器32aの下流側に加算器56aおよびこの加算器56aに後述する調整弁制御指令値を入力する手段を新たに設けた点が異なるのみであり、他は実質的に第1の実施の形態と同様のものとなっている。
このため、蒸気タービン202a〜202nの上流側にある蒸気加減弁203a〜203nの制御において蒸気タービン202a〜202nの回転数も考慮されるので、蒸気タービン発電設備201a〜201nの蒸気タービン202a〜202nに送られる蒸気の流量を、蒸気タービン202a〜202nの運転状況に応じてより的確に制御することができる。
図8を用いてガスタービン発電設備101a〜101mのダクトバーナ119a〜119mの上流側にある補助燃焼弁120a〜120mの制御について説明する。
図8に示すプラント制御装置600は、第1の実施の形態のプラント制御装置に対して高値選択器17および高値選択器20の下流側にそれぞれ破線枠で示すように、加算器76、78および設定器77、79をそれぞれ新たに設けた点が異なるのみであり、他は実質的に第1の実施の形態と同様のものとなっている。
なお、設定器77、79で設定されるバイアス値は、蒸気タービン202a〜202nの回転数に基づいて定められている。
このため、本実施の形態の発電プラントにおいては、補助燃料弁120a〜120mの制御において蒸気タービン202a〜202nの回転数に基づいて定められたバイアス値が考慮されているので、蒸気タービン202a〜202nにおける周波数変動の補正を参照してダクトバーナ119a〜119mに送られる補助燃料の量を所望の量に調整することができる。このため、排熱回収ボイラ111a〜111mで用いられる補助燃焼ガスの量を的確に調整することができる。
以下、図面を参照して本発明の第3の実施の形態について説明する。図10は、ガスタービン発電設備101a〜101mにおけるガスタービン102a〜102mの燃料弁104a〜104m、ダクトバーナ119a〜119mの補助燃料弁120a〜120mおよび蒸気タービン発電設備201a〜201nにおける蒸気タービン202a〜202nの蒸気加減弁203a〜203nの制御を示すブロック説明図である。
図10に示す第3の実施の形態おいて、図8に示す第2の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図10を用いてガスタービン発電設備101a〜101mのダクトバーナ119a〜119mの上流側にある補助燃焼弁120a〜120mの制御について説明する。
図10に示すプラント制御装置600は、第2の実施の形態のプラント制御装置に対して破線枠で示すように、PID制御器22の下流側に加算器81、この加算器81に後述する燃料弁制御指令値を入力する手段を新たに設けた点が異なるのみであり、他は実質的に第2の実施の形態と同様のものとなっている。
本実施の形態の発電プラントによれば、ダクトバーナ119a〜119mの上流側にある補助燃料弁120a〜120mの制御において、発電設備100において発生する蒸気の量と、付帯設備401a〜401pにおいて使用される蒸気および復水器設備501a〜501qにおいて使用される蒸気の合計量との偏差が考慮される。このことにより、発電プラントの運転状況に応じてダクトバーナ119a〜119mに送られる燃料の量が所望の量に調整され、排熱回収ボイラ111a〜111mで用いられる燃焼ガスの量が調整される。このため、ガスタービン発電設備101a〜101mの排熱回収ボイラ111a〜111mから排出される蒸気の流量を発電プラントの運転状況に応じてより的確に制御することができる。
さらに他の制御方法としては、図3において設定器28a〜28nの出力である蒸気タービン202a〜202nの排気側の蒸気圧力制御設定値の合計値と、蒸気タービン排気圧力検出手段206a〜206nの出力である蒸気タービン排気圧力の合計値とをそれぞれ減算器86に送り、減算器86において設定器28a〜28nから送られる合計値と蒸気タービン排気圧力検出手段206a〜206nから送られる合計値との偏差を算出し、この偏差をPID制御器87に送る制御方法を用いることもできる。
さらに他の制御方法としては、予め設定された付帯設備401a〜401pの合計負荷指令値と付帯設備401a〜401pの実際に検出された合計負荷検出量とをそれぞれ減算器86に送り、減算器86においてこれらの値の偏差を算出し、この偏差をPID制御器87に送る制御方法を用いることもできる。
以下、図面を参照して本発明の第4の実施の形態について説明する。図11は、ガスタービン発電設備101a〜101mにおけるガスタービン102a〜102mの燃料弁104a〜104m、ダクトバーナ119a〜119mの補助燃料弁120a〜120mおよび蒸気タービン発電設備201a〜201nにおける蒸気タービン202a〜202nの蒸気加減弁203a〜203nの制御を示すブロック説明図であり、図12は、本実施の形態で採用した制御モード判定ロジック器601による判定方法を示す説明図である。
図11および図12に示す第4の実施の形態おいて、図7に示す第1の実施の形態および図10に示す第3の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
まず、設定器92a〜92mにはガスタービン発電機105a〜105mの構成に対応する個別負荷設定値がそれぞれ設定されており、この個別負荷設定値が切替器91a〜91mに送られる。この個別負荷設定値は、中央給電指令所から送られた値または運転員により入力された値である。切替器91a〜91mは、発電機個別負荷制御モード93がオンである場合にはそれぞれ設定器92a〜92mから送られる個別負荷設定値を各ガスタービン制御装置10a〜10mに送る。一方、発電機個別負荷制御モード93がオフである場合には切替器91a〜91mは按分器9から送られた燃料弁負荷制御指令値を各ガスタービン制御装置10a〜10mに送る。
図12に示す制御モード判定ロジック器601による判定方法は、入力信号として発電機個別負荷制御モード93の信号を新たに追加した点が異なるのみであり、他は図7に示す第1の実施の形態の制御モード判定ロジック器による判定方法と同様のものとなっている。
また、図12に示す判定を行う制御モード判定ロジック器601により、発電機個別負荷制御モード93がオンとなっている場合には、ダクトバーナ119a〜119mの上流側の補助燃料弁120a〜120mおよび復水器502a〜502qの上流側にある調整弁503a〜503qの制御をそれぞれ第1乃至第3の実施の形態で説明した蒸気タービン負荷制御モード7bによる制御とすることができる。
2 加算器
3 加算器
4 設定器
5 減算器
6 PID制御器
7a ガスタービン負荷制御モード
7b 蒸気タービン負荷制御モード
8 信号保持器
9 按分器
10a〜10m ガスタービン制御装置
11 スイッチ
12 減算器
13 按分器
14a〜14n 負荷指令値
15a〜15n 蒸気タービン制御装置
16a〜16n 関数発生器
17 高値選択器
18 切替器
19a〜19n 関数発生器
20 高値選択器
21 減算器
22 PID制御器
23 按分器
24a〜24m ダクトバーナ制御装置
25a 変化率制限器
26a 減算器
27a P制御器
28a 設定器
29a 減算器
30a P制御器
31a 切替器
32a 積分器
33a〜33m タービンバイパス制御装置
34 設定器
35 減算器
36 PID制御器
37 按分器
38a 変化率制限器
39a 設定器
40a 低値選択器
41a 減算器
42a PID制御器
43a 設定器
44a 減算器
45a PID制御器
46a 切替器
47a 排熱回収ボイラ起動停止モード
48a 高値選択器
49 設定器
50 設定器
51 加算器
52 切替器
53 減算器
54 PID制御器
55 按分器
56a 加算器
57a 設定器
58a 減算器
59a P制御器
60a スイッチ
61 稼働中全ガスタービン最小負荷到達
62 発電設備全体負荷降下中
63 発電設備全体負荷上昇中
64 稼働中全蒸気タービン最大負荷到達
65 稼働中全ダクトバーナ最大負荷到達
66 稼働中全タービンバイパス弁全閉
67 蒸気タービン排気側圧力が高圧力以上
68 稼働中全ガスタービン最大負荷到達
69 稼働中全蒸気タービン最小負荷到達
70 稼働中全ダクトバーナ最小負荷到達
71 稼働中全復水器調整弁全閉
72 蒸気タービン排気側圧力が低圧力以下
73 ANDロジック
74 ORロジック
75 フリップフロップロジック
76 加算器
77 設定器
78 加算器
79 設定器
80a バイアス設定モード
81 加算器
82 加算器
83 加算器
84 加算器
85 加算器
86 減算器
87 PID制御器
88a スイッチ
91a〜91m 切替器
92a〜92m 設定器
93 発電機個別負荷制御モード
94a〜94n 切替器
95a〜95n 設定器
96 NOTロジック
97 ワンショットタイマー
98a PID制御器
99 設定器
100 複合発電設備
101a〜101m ガスタービン発電設備
102a ガスタービン
103a 燃焼器
104a 燃料弁
105a ガスタービン発電機
106a ガスタービン負荷検出手段
111a 排熱回収ボイラ
112a 脱気器
113a 蒸発器
114a 給水ポンプ
115a 節炭器
116a 蒸気ドラム
117a 蒸発器
118a 過熱器
119a ダクトバーナ
120a 補助燃料弁
121a 排熱回収ボイラ排気圧力検出手段
122a 流量検出手段
123a タービンバイパス弁
124a バイパスライン
201a〜201n 蒸気タービン発電設備
202a 蒸気タービン
203a 蒸気加減弁
204a 蒸気タービン発電機
205a 蒸気タービン負荷検出手段
206a 蒸気タービン排気圧力検出手段
207a 回転数検出手段
301 蒸気タービン発電設備上流側圧力検出手段
302 蒸気タービン発電設備下流側圧力検出手段
401a〜401p 付帯設備
402a 熱交換器
403a 復水ポンプ
404a 流量検出手段
411 海水供給系統
412 海水戻り系統
413 生産水系統
501a〜501q 復水器設備
502a 復水器
503a 調整弁
504a 復水ポンプ
505a 流量検出手段
600 プラント制御装置
601 制御モード判定ロジック器
800 従来のプラント制御装置
Claims (10)
- 燃料弁を介して送られる燃料を燃焼する燃焼器、燃焼器から送られる燃焼ガスによって駆動されるガスタービン、ガスタービンに接続され発電を行うガスタービン発電機、ガスタービンから排気された燃焼ガスの排熱により蒸気を発生させる排熱回収ボイラおよびガスタービン発電機の負荷を検出するガスタービン負荷検出手段を有するガスタービン発電設備と、
前記排熱回収ボイラから蒸気加減弁を介して送られる蒸気によって駆動される蒸気タービン、蒸気タービンに接続され発電を行う蒸気タービン発電機、蒸気タービン発電機の負荷を検出する蒸気タービン負荷検出手段および蒸気タービンから送られる蒸気の圧力を検出する蒸気タービン排気圧力検出手段を有する蒸気タービン発電設備と、
前記蒸気タービンの排気または排熱回収ボイラから送られる蒸気を使用する付帯設備と、
ガスタービン負荷制御モードおよび蒸気タービン負荷制御モードの切り替え可能な2つの制御モードを有し、前記ガスタービン発電設備の前記燃料弁および蒸気タービン発電設備の前記蒸気加減弁の制御を行いそれぞれの弁開度を調整するプラント制御装置と、を備えた発電プラントであって、
前記プラント制御装置は、ガスタービン負荷制御モードおよび蒸気タービン負荷制御モードのうちどちらの制御モードを用いるかを発電プラントの運転状況に応じて判定する制御モード判定ロジック器を有し、
制御モード判定ロジック器からの判定結果に基づいて、ガスタービン負荷制御モードにより制御を行う場合には、前記燃料弁はガスタービン負荷検出手段により検出されたガスタービン発電機の負荷と蒸気タービン負荷検出手段により検出された蒸気タービン発電機の負荷との和に基づいて制御されるとともに、前記蒸気加減弁は蒸気タービン排気圧力検出手段により検出された蒸気の圧力に基づいて制御され、蒸気タービン負荷制御モードにより制御を行う場合には、前記燃料弁はその弁開度が一定となるよう制御されるとともに、前記蒸気加減弁は予め設定された発電設備全体負荷指令値とガスタービン負荷検出手段により検出されたガスタービン発電機の負荷との偏差に基づいて制御されることを特徴とする発電プラント。 - プラント制御装置の前記制御モード判定ロジック器は、前記ガスタービン負荷検出手段により検出されるガスタービン発電機の負荷が設定最大値または設定最小値に達したときに、蒸気タービン負荷制御モードにより制御を行うことを判定することを特徴とする請求項1記載の発電プラント。
- 蒸気タービン発電設備は蒸気タービンの回転数を検出する回転数検出手段を更に有し、
プラント制御装置は、前記蒸気加減弁を制御する際、前記回転数検出手段により検出された蒸気タービンの回転数により算出されるバイアス値を更に参酌して制御することを特徴とする請求項1または2に記載の発電プラント。 - ガスタービン発電設備の前記排熱回収ボイラは、補助燃料弁を介して送られる補助燃料を燃焼するダクトバーナを有し、この排熱回収ボイラは、ガスタービンから送られる燃焼ガスに加えてダクトバーナにより生成される補助燃焼ガスを用いて、導入される復水を熱交換により加熱するようになっており、
ガスタービン発電設備と蒸気タービン発電設備との間には、ガスタービン発電設備から蒸気タービン発電設備へ送られる蒸気の圧力を検出する蒸気タービン発電設備上流側圧力検出手段が設けられており、
プラント制御装置は、更にダクトバーナの上流側にある補助燃料弁の制御を行いその弁開度を調整し、
このプラント制御装置は、ガスタービン負荷制御モードにより制御を行う際、ダクトバーナの上流側にある前記補助燃料弁を、蒸気タービン発電機の負荷に基づいて算出されるダクトバーナ設定値に予め設定されたバイアス値を加算した設定値と、前記蒸気タービン発電設備上流側圧力検出手段により検出された蒸気の圧力との偏差に基づいて制御し、蒸気タービン負荷制御モードにより制御を行う際、ダクトバーナの上流側にある前記補助燃料弁を、発電設備全体負荷指令値とガスタービン発電機の負荷との偏差に基づいて算出されたダクトバーナ設定値と、蒸気タービン発電設備上流側圧力検出手段により検出された蒸気の圧力との偏差に基づいて制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の発電プラント。 - ガスタービン発電設備は、前記排熱回収ボイラから送られる蒸気の圧力を検出する排熱回収ボイラ排気圧力検出手段を更に有し、
ガスタービン発電設備の排気回収ボイラの下流側に、この排気回収ボイラから排出された蒸気を付帯設備に直接送るとともにタービンバイパス弁を有するバイパスラインが設けられ、
蒸気タービン発電設備と付帯設備との間には、蒸気タービン発電設備から付帯設備へ送られる蒸気の圧力を検出する蒸気タービン発電設備下流側圧力検出手段が設けられており、
プラント制御装置は、バイパスライン上のタービンバイパス弁の制御を行いその弁開度を調整するため、排熱回収ボイラの運転状況に応じてオン/オフの切り替えが行われる排熱回収ボイラ起動停止モードを更に有し、
このプラント制御装置は、排熱回収ボイラ起動停止モードがオンとなっている際、前記タービンバイパス弁を前記排熱回収ボイラ排気圧力検出手段により検出された蒸気の圧力に基づいて制御し、排熱回収ボイラ起動停止モードがオフとなっている際、タービンバイパス弁を蒸気タービン発電設備下流側圧力検出手段により検出された蒸気の圧力に基づいて制御することを特徴とする請求項4記載の発電プラント。 - ガスタービン発電設備は、前記排熱回収ボイラから送られる蒸気の流量を測定する流量検出手段を更に有し、
前記付帯設備は、蒸気タービンから送られる蒸気を復水する熱交換器およびこの熱交換器に送る蒸気の流量を測定する流量検出手段を更に有し、
プラント制御装置は、ダクトバーナの上流側にある補助燃料弁を制御する際、ガスタービン発電設備の流量検出手段により検出された蒸気の流量と、付帯設備の流量検出手段により検出された蒸気の流量との偏差を更に参酌して制御することを特徴とする請求項5記載の発電プラント。 - 蒸気タービンから送られる蒸気のうち付帯設備の熱交換器に送られる蒸気以外の蒸気が調整弁を介して送られ、この蒸気から熱交換により復水を生成する復水器および復水器から排出された復水を排熱回収ボイラに送る復水ポンプを有する復水器設備を更に備え、
プラント制御装置は、更に復水器の上流側にある調整弁の制御を行いその弁開度を調整し、
このプラント制御装置は、ガスタービン負荷制御モードにより制御を行う際、復水器の上流側にある調整弁を、復水器圧力設定値に予め設定されたバイアス値を加算した設定値と、蒸気タービン発電設備下流側圧力検出手段により検出された蒸気の圧力との偏差に基づいて制御し、蒸気タービン負荷制御モードにより制御を行う際、復水器の上流側にある調整弁を、前記復水器圧力設定値と、蒸気タービン発電設備下流側圧力検出手段により検出された蒸気の圧力との偏差に基づいて制御することを特徴とする請求項5記載の発電プラント。 - ガスタービン発電設備は、排熱回収ボイラから送られる蒸気の流量を測定する流量検出手段を更に有し、
前記付帯設備は、熱交換器に送る蒸気の流量を測定する流量検出手段を更に有するとともに、復水器設備は、復水器に送る蒸気の流量を測定する流量検出手段を更に有し、
プラント制御装置は、ダクトバーナの上流側にある補助燃料弁を制御する際、ガスタービン発電設備の流量検出手段により検出された蒸気の流量と、付帯設備の流量検出手段により検出された蒸気の流量および復水器設備の流量検出手段により検出された蒸気の流量の合計量との偏差を更に参酌して制御することを特徴とする請求項7記載の発電プラント。 - プラント制御装置は、オン/オフの切り替えが行われる発電機個別負荷制御モードを更に有し、
このプラント制御装置は、発電機個別負荷制御モードがオンとなっている場合、燃焼器の上流側にある燃料弁を、ガスタービン発電機の構成に応じて予め設定された個別負荷設定値に基づいて制御するとともに、蒸気タービンの上流側にある加減弁を、蒸気タービン発電機の構成に応じて予め設定された個別負荷設定値に基づいて制御することを特徴とする請求項1乃至8に記載の発電プラント。 - 燃料弁を介して送られる燃料を燃焼する燃焼器、燃焼器から送られる燃焼ガスによって駆動されるガスタービン、ガスタービンに接続され発電を行うガスタービン発電機、ガスタービンから排気された燃焼ガスの排熱により蒸気を発生させる排熱回収ボイラおよびガスタービン発電機の負荷を検出するガスタービン負荷検出手段を有するガスタービン発電設備と、
前記排熱回収ボイラから蒸気加減弁を介して送られる蒸気によって駆動される蒸気タービン、蒸気タービンに接続され発電を行う蒸気タービン発電機、蒸気タービン発電機の負荷を検出する蒸気タービン負荷検出手段および蒸気タービンから送られる蒸気の圧力を検出する蒸気タービン排気圧力検出手段を有する蒸気タービン発電設備と、
前記蒸気タービンの排気または排熱回収ボイラから送られる蒸気を使用する付帯設備と、
ガスタービン負荷制御モードおよび蒸気タービン負荷制御モードの切り替え可能な2つの制御モードを有し、前記ガスタービン発電設備の前記燃料弁および蒸気タービン発電設備の前記蒸気加減弁の制御を行いそれぞれの弁開度を調整するプラント制御装置と、を備えた発電プラントの制御方法であって、
プラント制御装置の制御モード判定ロジック器により、ガスタービン負荷制御モードおよび蒸気タービン負荷制御モードのうちどちらの制御モードを用いるかを発電プラントの運転状況に応じて判定する工程と、
制御モード判定ロジック器からの判定結果に基づいて、ガスタービン負荷制御モードにより制御を行う場合には、前記燃焼器の燃料弁をガスタービン負荷検出手段により検出されたガスタービン発電機の負荷と蒸気タービン負荷検出手段により検出された蒸気タービン発電機の負荷との和に基づいて制御するとともに、前記蒸気加減弁を蒸気タービン排気圧力検出手段により検出された蒸気の圧力に基づいて制御し、蒸気タービン負荷制御モードにより制御を行う場合には、前記燃焼器の燃料弁をその弁開度が一定となるよう制御するとともに、前記蒸気加減弁を予め設定された発電設備全体負荷指令値とガスタービン負荷検出手段により検出されたガスタービン発電機の負荷との偏差に基づいて制御する工程と、
を備えたことを特徴とする発電プラントの制御方法。
Priority Applications (4)
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---|---|---|---|
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