JP4907909B2 - 光ファイバケーブルの外被除去方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ケーブル外被内に抗張力体が埋め込まれた光ファイバケーブルの外被除去方法に関する。
近年、光通信ネットワークの発達に伴い、低損失で広帯域の光ファイバケーブルが布設環境に応じて様々提案されている。その一つに、複数本の光ファイバ素線を並列させその外周に一括被覆を施した光ファイバテープ心線を1枚若しくは複数枚積層し、その周囲に緩衝層を設け、さらに、その外側にポリエチレンなどのプラスチックの押出しにより外被を施したものがある。そして、このケーブルにおいては、外被内部に、鋼線などからなる抗張力体を、光ファイバテープ心線を挟んで対向する位置に埋め込み、これにより、温度変化による光ファイバの伝送損失の増加を防ぐとともに、ケーブル布設時に光ファイバに応力が加わらないようにしている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、特許文献1に記載の光ファイバケーブルは、抗張力体と外被との密着強度の過不足によって、光ファイバの伝送損失が増加したり、或いは、端末などにおける接続作業の際に外被を容易に除去することができないという問題があった。
これに対し、外被に埋め込まれた抗張力体と外被との密着強度を最適化し、温度変化に伴う伝送損失増加が防止でき、優れた外被除去性をもつとした光ファイバケーブルが知られている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に記載の光ファイバケーブルは、ケーブル外被14内に抗張力体15が、例えば2本、ケーブル中心に対して互いに対称となる位置に縦添えして埋め込まれており、抗張力体15の引抜力を150〜600N/20mmとしたものである。
特許第3064284号公報 特開2004−287221号公報
しかしながら、特許文献2に記載のごとく抗張力体の引抜力を150〜600N/20mmとしても、外被除去性において問題が生じる場合がある。例えば、ここで規定した引抜力を満足していても、引抜力が数100Nもあると特殊な工具が必要であり、限られた作業スペースにて人手で外被除去をするのは極めて困難である。一方、外被を長手方向へ引き抜くのではなく捻回すると、比較的小さい力でも外被が捻られるが、この場合には外被と一緒に抗張力体が捻回されて折れてしまう場合がある。
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、特殊な工具を使わず、限られた作業スペースであっても、抗張力体を折ることなく、人手で外被除去作業を容易に行うことが可能な光ファイバケーブルの外被除去方法を提供することを目的とする。
本発明による光ファイバケーブルの外被除去方法は、外被内に抗張力体が縦添えして埋め込まれている光ファイバケーブルに対し、抗張力体の周りの外被を除去する外被除去方法であって、ケーブル端末から長さ20mmの位置で外被を切断し、切断した外被を、抗張力体の周りに捻回して抗張力体との接着を剥離させてから引き抜くようにしたものである。また、この光ファイバケーブルは、抗張力体が外被に接着され、その引抜力が100N/20mm以上であり、ケーブル端末から長さ20mmの位置で外被を切断して抗張力体の周りに捻回すると、720度以内の捻回角度で抗張力体との接着が完全に剥離するようにしたものである。ここで、この光ファイバケーブルは、端末から長さ20mmの位置で外被を切断して抗張力体の周りに捻回し、抗張力体との接着が完全に剥離した後の、外被の長手方向に引き抜ける力が、40N/20mm以下であることが好ましい。
本発明によれば、光ファイバケーブルの外被除去を行うに際し、特殊な工具を使わず、限られた作業スペースであっても、抗張力体を折ることなく、人手で容易に行うことが可能となる。
図1は、本発明に係る外被除去方法により外被を除去する光ファイバケーブルの一例を示す断面図で、図1(A)は丸型の光ファイバケーブルの一例を、図1(B)は自己支持型の光ファイバケーブルの一例を示している。図中、1,2は光ファイバケーブル、11,21は光ファイバ素線、12は光ファイバテープ心線、13,23は緩衝層、14,24は抗張力体、15,25は引裂き紐、16,26はケーブル外被、17,27は突条、22は光ファイバ心線、30は光ケーブル首部、31は光ケーブル支持線、32は光ケーブル支持線被覆部を示す。
図1(A)に示すように、本発明に係る外被除去方法により外被を除去する光ファイバケーブル1は、光ファイバテープ心線12を複数枚積層し、その周囲にポリプロピレン繊維などの緩衝層13を設け、さらにその外側にポリエチレンやポリ塩化ビニルなどのプラスチックの押出し成型によりケーブル外被16を施した構造を有する。
光ファイバテープ心線12は、光ファイバ素線11を複数本テープ状に並べてその外周に一括被覆を施してなる。図1(A)の例では、4本の光ファイバ素線11を並べてその外周を一括被覆した光ファイバテープ心線12を6枚積層した例を示しているが、光ファイバテープ心線12の芯数及び積層枚数はこれに限ったものではない。また、光ファイバ素線11は被覆されたものであってもよい。また、光ファイバテープ心線12の周囲に緩衝層13を設けた例を示しているが、緩衝層13に代えて、例えばチューブ内に光ファイバテープ心線12を収容する構成としてもよい。
また、ケーブル外被16には、図1(A)で示すように、例えば光ファイバケーブル1の中心の対角線上に2本の引裂き紐15が埋め込まれている。なお、その2本の引裂き紐15が埋め込まれた部分の位置表示としてケーブル外被16の外面には、小さな突条17を形成しておくとよい。また、この突条は、マーキングで形成してもよい。
そして、光ファイバケーブル1は、ケーブル外被16内に抗張力体14が縦添えして埋め込まれている。図1(A)においては、抗張力体14がケーブルの中心に対し互いに対称の位置になるように縦添えして埋め込まれ、上述のごとくこれらの各抗張力体14からそれぞれ周方向にほぼ90°回転した位置に、それぞれ1本ずつ、合計2本の引裂き紐15が縦添えして埋め込まれている。図1(A)で示すように光ファイバケーブル1の中心の対角上に2本の抗張力体が埋め込まれた構造が一般的に多いが、本発明においては抗張力体の本数、並びにその配置に制約はない。但し、後述するように本発明ではケーブル外被16を切断してこれを抗張力体14の周りに捻回して除去するので、その際に隣り合う抗張力体間でのケーブル外被16の縦割りが必要となる。
ケーブル端末や中間分岐部においては、所定の長さだけ外被が除去される。外被除去することによって、抗張力体14を直接把持して強固な把持力を得ると同時に、抗張力体14が金属で形成されている場合にはアースを取ることも可能となる。また、抗張力体14としては、鋼線の他にFRP(ガラス繊維強化プラスチック)などによっても代替可能である。
次に、抗張力体14とケーブル外被16との接着方法について説明する。抗張力体14は、ケーブル外被16と接着しており、100N/20mm以上の引抜力を有する。具体的な接着方法としては、外被の接着性により直接接着するか、或いは接着性の熱可塑樹脂を抗張力体の表面に被覆してから、その外周にケーブル外被を被覆する。なお、抗張力体14の引抜力は、抗張力体14及びケーブル外被16に使用する材料の種類、抗張力体14の表面形状や性状(接着剤の塗布などの表面処理を含む)、ケーブル外被16の押出条件などによって調整することができる。
図2は、図1(A)の光ファイバケーブルの外被除去の作業方法を説明するための図で、図2(A)は光ファイバケーブルの概略斜視図を、図2(B)は図2(A)の光ファイバケーブルのB−B断面図を示している。図中、Cは抗張力体の周囲のケーブル外被を切断する位置、Lは切断箇所の部分的な剥離範囲を示し、その他、図1と同じ部分には同じ符号を付してその説明を省略する。また、後述する図1(B)の光ファイバケーブルでの外被除去も基本的に同様であり、その説明を省略する。
図2(A)に示すように、本発明の外被除去方法では、光ファイバケーブル1に対し、外被の軸方向に沿って切り込みを入れ半円角状に縦割りした後、その端末から長さ20mmの位置Cでケーブル外被16を切断し、これを抗張力体14の周りに捻回したときに、捻回角度が720度以内で接着部分が完全に剥離する。また、360度以内の捻回角度で接着部分が剥離すれば、より好ましい。すなわち、本発明の外被除去方法により外被を除去する光ファイバケーブル1は、その端末から長さ20mmの位置でケーブル外被16を切断して捻回すると、720度以内の捻回角度で抗張力体14との接着部分が完全に剥離するように作製されている。
図2(B)に示すように、ケーブル外被16を捻回しているとき、外被切断箇所(位置C)の際では部分的に接着が剥離し、この範囲Lで抗張力体14が捻られている。もし接着強度が高くて剥離し難いと、前述の部分的に剥離する範囲が狭くなり(すなわち、抗張力体14の捻回度が上がる)、接着強度が抗張力体14の捻回トルクより強いため、抗張力体14が捻回限度量を超えるまで捻られて折れることになる。実験の結果からも、ケーブル外被16の捻回角度が720度以内で接着部が完全に剥離するような接着強度であれば、抗張力体14が折れることなく外被除去できることが確認されている。
上述のごとく、本発明では、温度変化に伴う伝送損失の増加を抑制するために抗張力体の初期の引抜力を規定し、且つ、端末における外被除去作業を容易にするため、外被を捻回して抗張力体との接着部分を剥離させる作業における捻回角度を規定している。
本発明によれば、光ファイバケーブルの外被除去作業を行うに際し、特殊な工具を使わず、限られた作業スペースであっても、抗張力体を折ることなく、人手で行うことが可能となる。一方、特許文献2に記載のケーブルでは、温度変化に伴う伝送損失増加の抑制と、外被除去性を両立する目的で、抗張力体の引抜力を150〜600N/20mmとしているが、実際にこれだけの引抜力があると人手で外被除去することが困難である。さらに、600Nもの引抜力があると、ペンチ等の工具を用いても人力で引き抜くのは困難である。しかし、上述のごとく先にケーブル外被を捻回して接着部を剥離させれば、人手でも十分に可能なほどの力で容易に外被を除去することができ、本発明に係る光ファイバケーブルを用いれば、接着部分の剥離性が悪くて抗張力体が一緒に捻られて折れてしまうことなく、接着部分を剥離させることができ、その後も比較的小さい引抜力で容易に外被が除去できる。
また、接着部が剥離した後は摩擦力によって外被の引抜力が決まるが、この引抜力(剥離後の引抜力)を40N/20mm以下とすることで、外被除去作業がより容易になる。すなわち、本発明の外被除去方法により外被を除去する光ファイバケーブル1は、その端末から長さ20mmの位置でケーブル外被16を切断して捻回し、抗張力体14との接着部分が剥離した後に、ケーブル外被16を長手方向に引き抜ける力が40N/20mm以下であるように作製することが好ましい。
実際、外被除去性の良し悪しは、ケーブル外被16と抗張力体14との接着力のみでなく、接着が剥がれてからの引抜力にも影響されている。特許文献2の技術では外被と抗張力体の接着強度としての引抜力のみを規定しているため、この条件を満足していても剥離後に抗張力体表面に接着材料が残留するなどして外被が引き抜きにくい場合があったが、本発明では接着部分が剥離した後の引抜力を規定することで良好な外被除去性が得られた。
さらに、上述の接着強度と除去性を持たせるために、接着性材料と非接着性材料をブレンドしたものを接着層に用いることが好ましく、その配合比は、用いる接着剤の種類に応じて、上記の接着状態となるように適宜決めることができる。
実際、特許文献2には市販の接着剤を用いて接着層の厚みを変化させることで接着力を調整することが記載されているが、量産を考慮した製造の安定性からは、接着層の厚さを薄く制御するよりも、所定の接着強度が得られる材料をある程度の厚さで被覆する方が容易である。本発明では、上述のごとく適度な接着力を得る具体的な手段として、入手し易い市販の接着剤と非接着性の材料とブレンドして希釈することで、適度な接着力となる材料を得、その材料による接着層を設けている。
また、ケーブル外被16中に埋め込まれた抗張力体14の外径は、φ1.2mm以下が望ましい。細径の抗張力体14であるほど、本発明の効果が明確に現れるため、このように、抗張力体14の最大外径を規定することが好ましい。
また、ケーブル種類は丸型でも自己支持型でも構わないが、図1(B)で示すような支持線を有する自己支持型の光ファイバケーブル2の方が本体の抗張力体24は一般的に細径であるため、本発明の外被除去のし易さが明確になる。なお、図1(B)で示した光ファイバケーブル2は、図1(A)で示した光ファイバケーブル1において、自己支持型とした以外に、光ファイバテープ心線12の代わりに光ファイバ素線21を複数本束ねて被覆してなる光ファイバ心線22が収容されており、その他の緩衝層23、抗張力体24、引裂き紐25、ケーブル外被26、突条27については、図1(A)のそれらと基本的に同様であり、その説明を省略する。なお、光ファイバケーブル2に収納される光ファイバ心線22は、どの形態でも構わず、例えば、図1(A)で示したテープ心線型や単心型などであっても適用できる。
自己支持型の光ファイバケーブル2は、丸型の光ファイバケーブル1において、ケーブル外被26に光ケーブル支持線31を取り付けた構造を持つ。光ケーブル支持線31の外周はケーブル外被16と同材料などで被覆され、光ケーブル支持線被覆部32を形成している。そして、ケーブル外被26に光ケーブル支持線31を取り付けるために、ケーブル外被26の一部と光ケーブル支持線被覆部32の一部とを、光ケーブル外被16と同材料などでなる光ケーブル首部30により結合している。
図1(B)で示した、支持線を有する自己支持型ケーブル2の場合、本体外被(ケーブル外被26)に埋め込む抗張力体24は一般的に細径であり、本発明での抗張力体24が折れないという効果が明確に現われる。一方、特許文献2の技術における接着強度では、外被を捻回した時に細径の抗張力体はいっそう折れ易くなる。
また、図1(A),(B)の双方に図示したように、複数の抗張力体が埋め込まれた構造の場合、外被を縦方向に分割して、一つの部分に1本の抗張力体が含まれるようにすると外被除去の作業がし易くなる。このため、外被縦割り用に引裂き紐を抗張力体と90度ずらした位置に埋め込んだ構造は有利となる。
図3は、図1(A)の光ファイバケーブルにおける抗張力体の埋め込み位置を示すマーキングの例を示す断面図である。図中、5はニッパ、18aは突起、18bは突起18aとは異なる形状の突起、18cは突起18bを設けた場合の切断位置を示す。なお、マーキングの例を図1(A)を元に説明するが、図1(B)のケーブルであっても、例えば一方が光ファイバ首部30をマーキングに用い、他方を以下に説明するマーキング例を適用すればよい。
図3(A),(B)に示すように、抗張力体14が埋め込まれている位置が判るようなケーブル外被16上の突起18aやライン(図示せず)によるマーキングがあると、例えばニッパ5等の工具によって外被を切断する際に、誤って抗張力体14を外傷させる可能性が小さくできる。図3(B)で示すように所定の幅を持った突起18bを設ければ、図3(C)で示すように、突起18bの側面(位置18c)に合わせてニッパ5の刃を入れると抗張力体14に刃が当たらないように工夫できる。
以上、本発明に係る外被除去方法により外被を除去する対象となる光ファイバケーブルの構造についてその外被除去作業に触れながら説明したが、次に、その外被除去作業の一例について縦割り作業から詳細に説明する。
図4は、図1(A)の光ファイバケーブルの外被除去の作業方法を詳細に説明するための図である。図中、図1(A)及び図2と同じ部分には同じ符号を付しており、その説明を省略する。
外被除去の作業は、まず図4(A)に示すように、引裂き紐がある場合はこれを使ってケーブル外被16を縦割りにする。ここで、引裂き紐が無い場合にはカッター等の引裂き用の工具で切断するとよい。次に、図4(B)に示すように、端末より長さ20mmの位置Cでケーブル外被16に切り込みを入れ、抗張力体14を中心にこの部分を捻回して抗張力体14との接着部分を剥離させる。そして、接着部分が完全に剥離した後、図4(C)に示すように、ケーブル外被16を引き抜く。以上の作業を、数回繰り返して、所定の長さのケーブル外被16を除去する。例えば、端末から40mmの長さのケーブル外被16を除去したい場合には、上述した作業を2回繰り返せばよい。また、光ファイバケーブル1内に、複数の抗張力体14があれば、それぞれについて同様の作業を行う。
このように、先にケーブル外被を捻回して抗張力体との接着部分を剥離させてから引き抜くことにより、特殊な工具を用いなくても人手で容易に外被除去が可能となる。ケーブル外被の引抜力を100〜500N/20mmとして抗張力体の接着部分を剥離させるための外被捻回角度を720度以下としても、最初に外被を引き抜く従来の外被除去方法では作業が困難である。しかし、本発明では最初に抗張力体との接着部分を剥離させるために外被を捻回し、それから外被を引き抜くことによって、人手で容易に外被除去が可能となる。
図1(B)に示すような自己支持型ケーブルを試作し、光学特性と外被除去性を評価した。この自己支持型ケーブルは、光ファイバ心線としてSMファイバ心線を24心実装し、ケーブル外被材料としてL−LDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)を使用し、ケーブル外被寸法を外径10.5mm、内径5.5mmとし、本体埋込みの抗張力体として直径0.72mmの鋼線を使用し、さらにケーブル支持線として7/1.4鋼撚線を使用した。
そして、使用材料(接着剤,希釈用ポリエチレン)として、下表1で示す材料種類及び配合設定の材料A〜Dを用いた。ここで、NUC−ACE GA004は、日本ユニカー社製の接着性樹脂、アドマーLB030は三井化学社製の接着性樹脂、スミカセンG201Fは住友化学社製の低密度ポリエチレンである。
Figure 0004907909
さらに、試作条件として、下表2で示す条件1〜5を用いた。これら条件1〜5では、接着剤種類と接着層の厚さをパラメータとして振った。
Figure 0004907909
(1)伝送特性と引抜力の評価
上述のごとき各条件において、初期伝送損失(1.55μm波長のOTDRにて測定)と温度特性(−30〜70℃における伝送損失の変動)、及び抗張力体の初期の引抜力を試験した結果を、下表3に示す。
Figure 0004907909
条件5のみ温度特性が悪くなっており、試験後にはケーブル端末での抗張力体の突出が発生していた。これより、抗張力体の引抜力が不足していると伝送特性に影響することが判る。
(2)外被除去性の評価
次に、抗張力体が1本含まれるように縦割りにしたケーブル外被について、図4の要領で端末から長さ20mmの位置で外被材料を切断し、そこを捻回してから引き抜くという作業を行った。この時に抗張力体と外被の接着部分が剥離するまでの捻回角度(剥離捻回角度)、及び接着が剥離した後の外被引抜力(剥離後引抜力)を測定した。この測定結果を下表4に示す。
Figure 0004907909
表4に示すように、接着が剥離する捻回角度が720度を下回っていた条件3,4,5では抗張力体の折れが全く発生せず、外被除去性は良好であった。条件1は90%の確率で抗張力体が折れてしまい、辛うじて折れなかった場合の捻回角度は720度を越えていた。条件2も720度を越えており、条件1よりは低いものの20%の確率で抗張力体が折れた。
条件1〜5において長さ20mmの外被を捻回するためのトルクはいずれも≦200N・mmであり、これは工具を使用しなくても人手で容易に捻れるレベルであった。接着剤剥離後の引抜力については、40N/20mmを下回った条件3,4,5は無理なく外被を引き抜くことができて作業性は良好であった。
この結果を表3の結果と比べてみると、必ずしも初期の引抜力が低いほど抗張力体が折れないというわけでなく、適切な材料選定によって捻回角度と接着部分の剥離後の引抜力を最適化すれば良好な外被除去性が確保できることが判る。
本発明に係る外被除去方法により外被を除去する光ファイバケーブルの一例を示す断面図で、図1(A)は丸型の光ファイバケーブルの一例を、図1(B)は自己支持型の光ファイバケーブルの一例を示している。 図1(A)の光ファイバケーブルの外被除去の作業方法を説明するための図である。 図1(A)の光ファイバケーブルにおける抗張力体の埋め込み位置を示すマーキングの例を示す断面図である。 図1(A)の光ファイバケーブルの外被除去の作業方法を詳細に説明するための図である。
符号の説明
1,2…光ファイバケーブル、5…ニッパ、11,21…光ファイバ素線、12…光ファイバテープ心線、13,23…緩衝層、14,24…抗張力体、15,25…引裂き紐、16,26…ケーブル外被、17,27…突条、18a,18b…突起、18c…切断位置、22…光ファイバ心線、30…光ケーブル首部、31…光ケーブル支持線、32…光ケーブル支持線被覆部。

Claims (2)

  1. 外被内に抗張力体が縦添えして埋め込まれている光ファイバケーブルに対し、前記抗張力体の周りの外被を除去する外被除去方法であって、
    前記光ファイバケーブルは、前記抗張力体が前記外被に接着され、その引抜力が100N/20mm以上であり、前記光ファイバケーブルの端末から長さ20mmの位置で前記外被を切断して前記抗張力体の周りに捻回すると、720度以内の捻回角度で前記抗張力体との接着が完全に剥離される光ファイバケーブルであり、
    前記光ファイバケーブル端末から長さ20mmの位置で前記外被を切断し、前記切断した外被を、前記抗張力体の周りに捻回して前記抗張力体との接着を剥離させてから引き抜くことを特徴とする外被除去方法。
  2. 前記抗張力体との接着が完全に剥離した後の前記外被の長手方向に引き抜ける力が、40N/20mm以下であることを特徴とする請求項に記載の外被除去方法。
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