以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
(実施の形態1)
まずここでは、例として、5ビットで階調を表現する場合について考える。つまり、32階調の場合について述べる。
本発明では、各サブフレームにおける点灯期間(または、ある時間における点灯回数)を順次足し合わせていくことにより、階調を表現する。つまり、階調が大きくなるにしたがって、点灯するサブフレームが増えていくようにする。そのため、小さい階調において点灯しているサブフレームは、大きい階調においても点灯していることになる。このような階調方式を、重ね合わせ時間階調方式と呼ぶことにする。この重ね合わせ時間階調方式を用いることにより、全体の階調を表現する。
次に、具体例として、各階調におけるサブフレームの選択方法、つまり、各階調において各々のサブフレームを点灯させるのかどうかについて述べる。図1に、7個のサブフレームで構成した場合のサブフレームの選択方法について示す。これにより、3ビットつまり8階調を表現することが出来る。点灯期間の長さは全て4であるとする。ここで、階調数の1と点灯期間の長さの1とが対応するものとする。
なお、サブフレームにおける点灯期間(または、ある時間における点灯回数、つまり、重み付けの量)の長さは、全て4であるとしたが、これに限定されない。サブフレームによって、点灯期間(または、ある時間における点灯回数、つまり、重み付けの量)の長さが異なっていても良い。
ここで、図1の見方について述べる。○印がついているサブフレームでは点灯し、×印がついているサブフレームでは非点灯となる。そして、各階調数において、どのサブフレームで点灯するかを選択することにより、階調を表現する。例えば、階調数0では、SF1〜SF7は、非点灯になる。階調数1では、SF1〜SF7は非点灯となる。階調数4では、SF2〜SF7は非点灯となり、SF1は点灯となる。階調数5では、SF2〜SF7は非点灯となり、SF1は点灯となる。階調数8では、SF3〜SF7は非点灯となり、SF1、SF2は点灯となる。
このように、各サブフレームにおける点灯期間を順次足し合わせていくことにより、階調を表現する。つまり、階調が大きくなるにしたがって、点灯するサブフレームが増えていくようにする。そのため、SF1は、階調数4以上では全て点灯しており、SF2は、階調数8以上では、全て点灯しており、SF3は、階調数12以上では全て点灯している。SF4〜SF7についても同様である。つまり、小さい階調において点灯しているサブフレームは、大きい階調においても点灯していることになる。
このような駆動法にすることにより、疑似輪郭を低減することが出来る。なぜなら、ある階調において、それよりも低い階調において点灯しているサブフレームは、全て点灯しているからである。よって、視線が動いても、階調の変わり目において、不正確な明るさで見えてしまうことを防ぐことが出来る。
ただし、図1の場合、サブフレーム数が7なので、階調数は8までしか表現できない。そこで、多階調化を図るため、別の手法を組み合わせる。主な手法としては、以下の3つがあげられる。
第1の例としては、面積階調方式である。この方式では、画素を複数のサブ画素に分割する。そして、そのサブ画素での発光面積を変える。例えば、2のべき乗として、1:2:4:8:・・・・とする。そして、各サブ画素のどれを発光させるかにより、階調を表現する。
第2の例としては、画像処理技術を用いる方法である。例えば、ディザ拡散方式、誤差拡散方式を用いる。これにより、多階調化を図ることが出来る。
第3の例としては、複数フレームを使って、1つの階調を表現する方式である。例えば、偶数フレームでは、階調数8を表現し、奇数フレームでは、階調数10を表現する。すると、人間の目では、平均化されて輝度を感じるため、階調数9であるとして表現することが出来る。
なお、上記第1〜第3の例に関し、各々を組み合わせてもよい。
次に、図2に、10個のサブフレームを用いて、階調を表現した場合を示す。ここでは、10個のサブフレームを用いているので、11階調を表現することが可能となる。多階調化については、上記第1〜第3の例として示した方法を用いればよい。
図1と比較すると、図2の方が、多くの階調を時間階調で表現できるため、階調をなめらかに表現することが出来る。
次に、6ビットで階調を表現する場合について考える。図3に、サブフレーム数を7個とした場合のサブフレームの選択方法について示す。
ここでは、7個のサブフレームを用いているので、8階調を表現することが可能となる。サブフレームにおける点灯期間の長さは、8になる。多階調化については、上記第1〜第3の例として示した方法を用いればよい。
このように、サブフレーム数をNとすると、時間階調部分において、N+1階調を表現することが可能となる。
なお、1つの階調を表現する場合、サブフレームの選択の仕方が複数ある場合がある。よって、ある階調において、サブフレームの選択の仕方をどれにするかについて、時間的に、または、場所的に変更してもよい。つまり、時刻によって、サブフレームの選択の仕方を変えても良いし、画素によって、サブフレームの選択の仕方を変えても良い。さらに、時刻によって変えて、かつ、画素によっても変えてもよい。
例えば、ある階調を表現するとき、フレーム数が奇数番目のときと、偶数番目のときとで、サブフレームの選択の仕方を変えてもよい。また、ある階調を表現するとき、奇数行目の画素を表示するときと、偶数行目の画素を表示するときとで、サブフレームの選択の仕方を変えてもよい。また、ある階調を表現するとき、奇数列目の画素を表示するときと、偶数列目の画素を表示するときとで、サブフレームの選択の仕方を変えてもよい。
これまでは、階調数が増えると、それに線形に比例して点灯期間が増えている場合について述べた。そこで次に、ガンマ補正を行った場合について述べる。ガンマ補正とは、階調数が増えると、非線形で点灯期間が増えていくようにしたものを指す。人間の目は、輝度が線形に比例して大きくなっても、比例して明るくなっているとは感じない。輝度が高くなるほど、明るさの差を感じにくくなっている。よって、人間の目で、明るさの差を感じるようにするためには、階調数が増えていくにしたがって、点灯期間をより長くとる、つまり、ガンマ補正を行う必要がある。
最も単純な方法は、実際に表示するビット数(階調数)よりも、多くのビット数(階調数)で表示できるようにしておく、というものである。例えば、6ビット(64階調)で表示を行うとき、実際には、8ビット(256階調)を表示できるようにしておく。そして、実際に表示するときには、階調数の輝度が非線形になるようにして、6ビット(64階調)で表示する。これにより、ガンマ補正を実現出来る。
通常、輝度をY、階調数をX、ガンマ数をγ、比例定数をAとすると、Y=AXγと表される。一般的には、γ=2.2の場合、人間の目にとって、最もよいとされている。よって、Y=AX2.2となるようにすればよい。
なお、ガンマ数は2.2に限定されない。人間の目にとって、最適な大きさであればよい。よって、1.7以上、2.7以下であればよいが、概ね2.2が好適である。
例として、図4に、ガンマ補正後の32階調と、ガンマ補正前の64階調、および、ガンマ補正前の256階調との対応テーブルを示す。ガンマ補正前で64階調もしくは256階調で表示できるようにしておいて、実際にはガンマ補正後で32階調を表現したい場合は、図4の対応テーブルに則って表示させればよい。ガンマ補正後の32階調の階調数をXとする。γ=2.2とすると、X2.2が計算できる。ここで、階調数31のときのX2.2は、1910となる。よって、各X2.2の値に64を乗算し、階調数31のときのX2.2である1910を除算すれば、ガンマ補正前のときの64階調での階調数が求められる。同様に、各X2.2の値に256を乗算し、階調数31のときのX2.2である1910を除算すれば、ガンマ補正前のときの256階調での階調数が求められる。同様にすれば、さまざまな階調の場合にも適用できる。
ガンマ補正後の32階調と、ガンマ補正前の64階調とをグラフ化したものを図5に示す。図5から分かる通り、ガンマ補正後の32階調での階調数が大きくなるにしたがって、ガンマ補正前の64階調、すなわち、輝度が、非線形に大きくなっていくのが分かる。これにより、人間の目には、なめらかな表示を行うことが出来るようになる。
なお、ガンマ補正を行った場合、各サブフレームにおける点灯期間の長さは、必ずしも同じにする必要はない。なぜなら、階調数と輝度とが、非線形だからである。よって、Y=AXγという式の上にのるように、各サブフレームにおける点灯期間の長さを選ぶことが望ましい。
例として、ガンマ補正後の32階調と、それに対応したガンマ補正前の64階調に対して、各サブフレーム期間の長さと、サブフレームの選択方法を図6に示す。サブフレームSF1は、点灯期間1であり、サブフレームSF2は、点灯期間2であり、サブフレームSF3は、点灯期間4であり、サブフレームSF4は、点灯期間7であり、サブフレームSF5は、点灯期間10であり、サブフレームSF6は、点灯期間11であり、サブフレームSF7は、点灯期間27である、とする。このように、階調数が大きくなるにしたがって、選択されるサブフレームの長さが大きくなっている。これにより、より適切にガンマ補正を行うことができる。なお、各々のサブフレームにおける点灯期間の長さは、これに限定されない。サブフレーム数などにより、適宜調整すればよい。
なお、ここでは、ガンマ補正後の32階調の場合について示したが、これに限定されない。他の階調数の場合についても、ガンマ補正後の場合とガンマ補正前の場合とで、適宜、対応テーブルを作成することが可能である。
また、何ビット(例えばpビット、ここでpは整数)を表示できるようにしておいて、ガンマ補正後で何ビット(例えばqビット、ここでqは整数)で表示するのかについても、これに限定されない。ガンマ補正後で表示する場合、階調をなめらかに表現するためには、ビット数pを出来るだけ大きくしておくことが望ましい。ただし、あまり大きくしすぎると、サブフレーム数が多くなってしまうなど、弊害も出てきてしまう。よって、ビット数qとビット数pとの関係は、q+2≦p≦q+5、とすることが望ましい。これにより、階調をなめらかに表現しつつ、サブフレーム数も増えすぎない、ということを実現できる。
なお、通常のフレーム周波数は、60ヘルツであるが、これに限定されない。フレーム周波数をもっと上げることにより、疑似輪郭を低減してもよい。例えば、通常の倍の周波数120ヘルツ程度で動作させてもよい。
次に、タイミングチャートの例について述べる。サブフレームの選択方法は、一例として、図1のものを用いることにするが、これに限定されず、他のサブフレームの選択方法や他の階調数などにも容易に適用可能である。
まず、タイミングチャートを図7に示す。各行において、信号書き込み動作を行うと、すぐに点灯期間701が開始する。
ある行において、信号を書き込み、所定の点灯期間701が終了したのち、次のサブフレームにおける信号の書き込み動作を開始する。これを繰り返すことにより、点灯期間701の長さが、4、4、4、4、4、4、4のように配置される。
このようにすることにより、信号の書き込み動作が遅くても、1フレーム内にたくさんのサブフレームを配置することが可能となる。
なお、画面全体の輝度を調整する場合、デューティー比(1フレーム期間における点灯期間の割合)を調整することにより実現する場合がある。そのような場合は、強制的に点灯しないようにする必要がある。そのための方法の一つとして、画素に保存されている信号を消去する、というやり方がある。
そこで次に、画素の信号を消去する動作を行う場合のタイミングチャートを図7に示す。各行において、信号書き込み動作を行い、次の信号書き込み動作が来る前に、画素の信号を消去する。このようにすることにより、点灯期間の長さを容易に制御できるようになる。よって、デューティー比を自在に変えることが出来る。
また、ガンマ補正を行う場合などにおいて、各サブフレームにおける点灯期間の長さが異なる場合には、信号を消去するタイミングを各サブフレームごとに変えることにより、点灯期間の長さを制御することが可能となる。
例として、図6の点灯期間の選び方の場合におけるタイミングチャートを図8に示す。このように、信号消去動作801のタイミングを各サブフレームごとに変えることにより、点灯期間の長さを適宜制御することが可能となる。
駆動トランジスタを強制的にオフにする場合の画素構成の例を図9に示す。選択トランジスタ901、駆動トランジスタ903、消去ダイオード911、表示素子904が配置されている。選択トランジスタ901のソースとドレインは各々、信号線905と駆動トランジスタ903のゲートに接続されている。選択トランジスタ901のゲートは、第1ゲート線907に接続されている。駆動トランジスタ903のソースとドレインは各々、電源線906と表示素子904に接続されている。消去ダイオード911は、駆動トランジスタ903のゲートと第2ゲート線917に接続されている。
保持容量902は、駆動トランジスタ903のゲート電位を保持する役目をしている。よって、駆動トランジスタ903のゲートと電源線906の間に接続されているが、これに限定されない。駆動トランジスタ903のゲート電位を保持できるように配置されていればよい。また、駆動トランジスタ903のゲート容量などを用いて、駆動トランジスタ903のゲート電位を保持できる場合は、保持容量902を省いても良い。
動作方法としては、第1ゲート線907を選択して、選択トランジスタ901をオン状態にして、信号線905から信号を保持容量902に入力する。すると、その信号に応じて、駆動トランジスタ903の電流が制御され、第1電源線906から、表示素子904を通って、第2電源線908に電流が流れる。
信号を消去したい場合は、第2ゲート線917を選択(ここでは、高い電位にする)して、消去ダイオード911がオンして、第2ゲート線917から駆動トランジスタ903のゲートへ電流が流れるようにする。その結果、駆動トランジスタ903がオフ状態になる。すると、第1電源線906から、表示素子904を通って、第2電源線908には、電流が流れないようになる。その結果、非点灯期間を作ることができ、点灯期間の長さを自由に制御できるようになる。
このとき、第2ゲート線917の電位を十分高くすれば、駆動トランジスタ903のしきい値電圧が異常な値(例えば、Pチャネル型トランジスタにおいて、しきい値電圧が正の値)であっても、駆動トランジスタ903を正常にオフ状態にすることが出来る。また、第2ゲート線917を1本分だけ制御するだけで非点灯期間をつくることができるので、消費電力が小さくてすむ。
信号を保持しておきたい場合は、第2ゲート線917を非選択(ここでは、低い電位にする)にしておく。すると、消去ダイオード911がオフするので、駆動トランジスタ903のゲート電位は保持される。
なお、消去ダイオード911は、整流性がある素子であれば、なんでもよい。PN型ダイオードでもよいし、PIN型ダイオードでもよいし、ショットキー型ダイオードでもよいし、ツェナー型ダイオードでもよい。
また、ダイオードとして、トランジスタを用いて、ダイオード接続(ゲートとドレインを接続)して、用いても良い。その場合の回路図を図10に示す。消去ダイオード911として、ダイオード接続したトランジスタ1011を用いている。ここでは、Nチャネル型を用いているが、これに限定されない。Pチャネル型を用いても良い。
このように、非点灯期間を作る場合、強制的に非発光状態をつくればよいので、表示素子に電流が供給されないようにすればよい。よって、第1電源線906から、表示素子904を通って、第2電源線908に電流が流れる経路のどこかに、スイッチを配置して、そのスイッチのオンオフを制御して、非点灯期間を作ればよい。あるいは、駆動トランジスタ903のゲート・ソース間電圧を制御して、駆動トランジスタが強制的にオフになるようにすればよい。
なお、サブフレームの出現順序は、時刻によって変化してもよい。例えば、1フレーム目と2フレーム目とで、サブフレームの出現順序が変わっても良い。また、サブフレームの出現順序は、場所によって変わっても良い。例えば、画素Aと画素Bとで、サブフレームの出現順序が変わっても良い。また、それらを組み合わせて、サブフレームの出現順序が、時刻によって変化して、かつ、場所によって変化してもよい。
また、サブフレームの出現順序は、例えば図1において、SF1からSF7まで順序よく並んでいても良いし、ランダムな順序で並んでいても良い。
なお、本実施の形態において、1フレーム期間内に、点灯期間や信号書き込み期間や非点灯期間が配置されていたが、これに限定されない。それ以外の動作期間が配置されていてもよい。例えば、表示素子に加える電圧を、通常とは逆の極性のものにするような期間、いわゆる、逆バイアス期間を設けても良い。逆バイアス期間を設けることにより、表示素子の信頼性が向上する場合がある。
(実施の形態2)
以下、本実施の形態では、表示装置、および、信号線駆動回路やゲート線駆動回路などの構成とその動作について、説明する。
表示装置は、図11に示すように、画素部1101、ゲート線駆動回路1102、信号線駆動回路1110を有している。ゲート線駆動回路1102は、画素部1101に選択信号を順次出力する。ゲート線駆動回路1102は、シフトレジスタやバッファ回路などから構成されている。
このほかにも、ゲート線駆動回路1102は、レベルシフタ回路やパルス幅制御回路などが配置されている場合も多い。シフトレジスタでは、順次選択していくようなパルスを出力する。信号線駆動回路1110は、画素部1101にビデオ信号を順次出力する。シフトレジスタ1103では、順次選択していくようなパルスを出力する。画素部1101では、ビデオ信号に従って、光の状態を制御することにより、画像を表示する。信号線駆動回路1110から画素部1101へ入力するビデオ信号は、電圧である場合が多い。つまり、各画素に配置された表示素子や表示素子を制御する素子は、信号線駆動回路1110から入力されるビデオ信号(電圧)によって、状態を変化させる。画素に配置する表示素子の例としては、EL素子やFED(フィールドエミッションディスプレイ)で用いる素子や液晶やDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)などがあげられる。
なお、ゲート線駆動回路1102や信号線駆動回路1110は、複数配置されていてもよい。
信号線駆動回路1110は、構成を複数の部分に分けられる。大まかには、一例として、シフトレジスタ1103、第1ラッチ回路(LAT1)1104、第2ラッチ回路(LAT2)1105、増幅回路1106に分けられる。増幅回路1106は、デジタル信号をアナログに変換する機能を有していたり、ガンマ補正を行う機能を有したりしていてもよい。
また、画素は、EL素子などの表示素子を有している。その表示素子に電流(ビデオ信号)を出力する回路、すなわち、電流源回路を有していることもある。
そこで、信号線駆動回路1110の動作を簡単に説明する。シフトレジスタ1103は、クロック信号(S−CLK)、スタートパルス(SP)、クロック反転信号(S−CLKb)が入力され、これらの信号のタイミングに従って、順次サンプリングパルスが出力される。
シフトレジスタ1103より出力されたサンプリングパルスは、第1ラッチ回路(LAT1)1104に入力される。第1ラッチ回路(LAT1)1104には、ビデオ信号線1108より、ビデオ信号が入力されており、サンプリングパルスが入力されるタイミングに従って、各列でビデオ信号を保持していく。
第1ラッチ回路(LAT1)1104において、最終列までビデオ信号の保持が完了すると、水平帰線期間中に、ラッチ制御線1109よりラッチパルス(Latch Pulse)が入力され、第1ラッチ回路(LAT1)1104に保持されていたビデオ信号は、一斉に第2ラッチ回路(LAT2)1105に転送される。その後、第2ラッチ回路(LAT2)1105に保持されたビデオ信号は、1行分が同時に、増幅回路1106へと入力される。そして、増幅回路1106から出力される信号は、画素部1101へ入力される。
第2ラッチ回路(LAT2)1105に保持されたビデオ信号が増幅回路1106に入力され、そして、画素部1101に入力されている間、シフトレジスタ1103においては再びサンプリングパルスが出力される。つまり、同時に2つの動作が行われる。これにより、線順次駆動が可能となる。以後、この動作を繰り返す。
なお、信号線駆動回路やその一部(電流源回路や増幅回路など)は、画素部1101と同一基板上に存在せず、例えば、外付けのICチップを用いて構成されることもある。
なお、信号線駆動回路やゲート線駆動回路などの構成は、図11に限定されない。例えば、点順次駆動で画素に信号を供給する場合もある。その場合の信号線駆動回路1210の例を図12に示す。シフトレジスタ1203から、サンプリングパルスがサンプリング回路1204に出力される。ビデオ信号線1208より、ビデオ信号が入力され、サンプリングパルスに応じて、画素部1201へビデオ信号が出力される。そして、ゲート線駆動回路1202により選択されている行の画素に次々と信号が入力される。
なお、すでに述べたように、本発明におけるトランジスタは、どのようなタイプのトランジスタでもよいし、どのような基板上に形成されていてもよい。したがって、図11や図12で示したような回路が、全てガラス基板上に形成されていてもよいし、プラスチック基板に形成されていてもよいし、単結晶基板に形成されていてもよいし、SOI基板上に形成されていてもよいし、その他のどのような基板上に形成されていてもよい。あるいは、図11や図12における回路の一部が、ある基板に形成されており、図11や図12における回路の別の一部が、別の基板に形成されていてもよい。つまり、図11や図12における回路の全てが同じ基板上に形成されていなくてもよい。例えば、図11において、画素部1101とゲート線駆動回路1102とは、ガラス基板上にTFTを用いて形成し、信号線駆動回路1110(もしくはその一部)は、単結晶基板上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)で接続してガラス基板上に配置してもよい。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いてガラス基板と接続してもよい。
なお、本実施の形態で説明した内容は、実施の形態1で説明した内容を利用したものに相当する。したがって、実施の形態1で説明した内容は、本実施の形態にも適用できる。
(実施の形態3)
次に、本発明の表示装置における画素のレイアウトについて述べる。例としては、図10に示した回路図について、そのレイアウト図を図13に示す。同様に、図9に示した回路図について、そのレイアウト図を図14に示す。なお、回路図やレイアウト図は、図10、図9や図13、図14に限定されない。
まず、図13を参照する。選択トランジスタ1301、駆動トランジスタ1303、ダイオード接続した消去トランジスタ1311、表示素子の電極1304が配置されている。選択トランジスタ1301のソースとドレインは各々、信号線1305と駆動トランジスタ1303のゲートに接続されている。選択トランジスタ1301のゲートは、第1ゲート線1307に接続されている。駆動トランジスタ1303のソースとドレインは各々、電源線1306と電極1304に接続されている。ダイオード接続した消去トランジスタ1311は、駆動トランジスタ1303のゲートと第2ゲート線1317に接続されている。保持容量1302は、駆動トランジスタ1303のゲートと電源線1306の間に接続されている。
信号線1305、電源線1306は、第2配線によって形成され、第1ゲート線1307、第2ゲート線1317は、第1配線によって形成されている。
次に、図14を参照する。選択トランジスタ1401、駆動トランジスタ1403、ダイオード1411、表示素子の電極1404が配置されている。ここでは、ダイオード1411は、PIN型ダイオードであるとする。選択トランジスタ1401のソースとドレインは各々、信号線1405と駆動トランジスタ1403のゲートに接続されている。選択トランジスタ1401のゲートは、第1ゲート線1407に接続されている。駆動トランジスタ1403のソースとドレインは各々、電源線1406と電極1404に接続されている。ダイオード1411は、駆動トランジスタ1403のゲートと第2ゲート線1417に接続されている。保持容量1402は、駆動トランジスタ1403のゲートと電源線1406の間に接続されている。
なお、ダイオード1411におけるi領域の長さは、ダイオード1411のブレイクダウン電圧やオフ電流などを考慮して決めればよい。また、ダイオード1411におけるi領域の上側や下側などに、配線が配置されていてもよい。この配線により、ダイオードが光に反応してしまうことを防止することが出来る。
信号線1405、電源線1406は、第2配線によって形成され、第1ゲート線1407、第2ゲート線1417は、第1配線によって形成されている。
トップゲート構造の場合は、基板、半導体層、ゲート絶縁膜、第1配線、層間絶縁膜、第2配線、の順で膜が構成される。ボトムゲート構造の場合は、基板、第1配線、ゲート絶縁膜、半導体層、層間絶縁膜、第2配線、の順で膜が構成される。
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜2で述べた内容と自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、実施の形態1から実施の形態6までで述べた駆動方法を制御するハードウェアについて述べる。
大まかな構成図を図15に示す。基板1501の上に、画素部1504が配置されている。信号線駆動回路1506やゲート線駆動回路1505が配置されている場合が多い。それ以外にも、電源回路やプリチャージ回路やタイミング生成回路などが配置されていることもある。また、信号線駆動回路1506やゲート線駆動回路1505が配置されていない場合もある。その場合は、基板1501に配置されていないものは、ICに形成されることが多い。そのICは、基板1501の上に、COG(Chip On Glass)によって配置されている場合も多い。あるいは、周辺回路基板1502と基板1501とを接続する接続基板1507の上に、ICが配置される場合もある。
周辺回路基板1502には、信号1503が入力される。そして、コントローラ1508が制御して、メモリ1509やメモリ1510などに信号が保存される。信号1503がアナログ信号の場合は、アナログ・デジタル変換を行った後、メモリ1509やメモリ1510などに保存されることが多い。そして、コントローラ1508がメモリ1509やメモリ1510などに保存された信号を用いて、基板1501に信号を出力する。
実施の形態1から実施の形態3までで述べた駆動方法を実現するために、コントローラ1508が、サブフレームの出現順序などを制御して、基板1501に信号を出力する。
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜3で述べた内容と自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態5)
本発明の表示装置、およびその駆動方法を用いた表示装置を表示部に有する携帯電話機の構成例について図16を用いて説明する。
表示パネル5410はハウジング5400に脱着自在に組み込まれる。ハウジング5400は表示パネル5410のサイズに合わせて、形状や寸法を適宜変更することができる。表示パネル5410を固定したハウジング5400はプリント基板5401に嵌入されモジュールとして組み立てられる。
表示パネル5410はFPC5411を介してプリント基板5401に接続される。プリント基板5401には、スピーカー5402、マイクロフォン5403、送受信回路5404、CPU及びコントローラなどを含む信号処理回路5405が形成されている。このようなモジュールと、入力手段5406、バッテリー5407を組み合わせ、筐体5409及び5412に収納する。表示パネル5410の画素部は筐体5412に形成された開口窓から視認できように配置する。
表示パネル5410は、画素部と一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の低い駆動回路)を基板上にTFTを用いて一体形成し、一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の高い駆動回路)をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)で表示パネル5410に実装しても良い。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いてガラス基板と接続してもよい。なお、一部の周辺駆動回路を基板上に画素部と一体形成し、他の周辺駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した表示パネルの構成は図17(a)に一例を示してある。
なお、図17(a)の表示パネルの構成は、基板5300、信号線駆動回路5301、画素部5302、走査線駆動回路5303、5304、FPC5305、ICチップ5306,5307、封止基板5308、シール材5309を有する。
このような構成とすることで、表示装置の低消費電力を図り、携帯電話機の一回の充電による使用時間を長くすることができる。また、携帯電話機の低コスト化を図ることができる。
また、走査線や信号線に設定する信号をバッファによりインピーダンス変換することで、1行毎の画素の書き込み時間を短くすることができる。よって高精細な表示装置を提供することができる。
また、さらに消費電力の低減を図るため、図17(b)に示すように、基板上にTFTを用いて画素部を形成し、全ての周辺駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)などで表示パネルに実装しても良い。
なお、図17(b)の表示パネルの構成は、基板5310、信号線駆動回路5311、画素部5312、走査線駆動回路5313、5314、FPC5315、ICチップ5316,5317、封止基板5318、シール材5319を有する。
そして、本発明の表示装置、およびその駆動法を用いることにより、疑似輪郭が低減された、綺麗な画像を見ることが出来る。よって、人間の肌のように、階調が微妙に変化するような画像であっても、綺麗に表示出来るようになる。
また、本実施の形態に示した構成は携帯電話機の一例であって、本発明の表示装置はこのような構成の携帯電話機に限らず様々な構成の携帯電話機に適用することができる。
(実施の形態6)
図18は表示パネル5701と、回路基板5702を組み合わせたELモジュールを示している。表示パネル5701は画素部5703、走査線駆動回路5704及び信号線駆動回路5705を有している。回路基板5702には、例えば、コントロール回路5706や信号分割回路5707などが形成されている。表示パネル5701と回路基板5702は接続配線5708によって接続されている。接続配線にはFPC等を用いることができる。
コントロール回路5706が、実施の形態4における、コントローラ1508やメモリ1509やメモリ1510などに相当する。主に、コントロール回路5706において、サブフレームの出現順序などを制御している。
表示パネル5701は、画素部と一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の低い駆動回路)を基板上にTFTを用いて一体形成し、一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の高い駆動回路)をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)などで表示パネル5701に実装するとよい。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いて表示パネル5701に実装しても良い。なお、一部の周辺駆動回路を基板上に画素部と一体形成し、他の周辺駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した構成は図17(a)に一例を示してある。
また、走査線や信号線に設定する信号をバッファによりインピーダンス変換することで、1行毎の画素の書き込み時間を短くすることができる。よって高精細な表示装置を提供することができる。
また、さらに消費電力の低減を図るため、ガラス基板上にTFTを用いて画素部を形成し、全ての信号線駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)で、表示パネルに実装してもよい。
なお、基板上に画素部を形成し、その基板上に信号線駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した構成は図17(b)に一例を示してある。
このELモジュールによりELテレビ受像機を完成させることができる。図19は、ELテレビ受像機の主要な構成を示すブロック図である。チューナ5801は映像信号と音声信号を受信する。映像信号は、映像信号増幅回路5802と、そこから出力される信号を赤、緑、青の各色に対応した色信号に変換する映像信号処理回路5803と、その映像信号を駆動回路の入力仕様に変換するためのコントロール回路5706により処理される。コントロール回路5706は、走査線側と信号線側にそれぞれ信号が出力する。デジタル駆動する場合には、信号線側に信号分割回路5707を設け、入力デジタル信号をm個に分割して供給する構成としても良い。
チューナ5801で受信した信号のうち、音声信号は音声信号増幅回路5804に送られ、その出力は音声信号処理回路5805を経てスピーカー5806に供給される。制御回路5807は受信局(受信周波数)や音量の制御情報を入力部5808から受け、チューナ5801や音声信号処理回路5805に信号を送出する。
ELモジュールを筐体に組みこんで、テレビ受像機を完成させることができる。ELモジュールにより、表示部が形成される。また、スピーカー、ビデオ入力端子などが適宜備えられている。
勿論、本発明はテレビ受像機に限定されず、パーソナルコンピュータのモニタをはじめ、鉄道の駅や空港などにおける情報表示盤や、街頭における広告表示盤など特に大面積の表示媒体として様々な用途に適用することができる。
このように、本発明の表示装置、およびその駆動法を用いることにより、疑似輪郭が低減された、綺麗な画像を見ることが出来る。よって、人間の肌のように、階調が微妙に変化するような画像であっても、綺麗に表示出来るようになる。
(実施の形態7)
本発明を用いた電子機器として、ビデオカメラやデジタルカメラなどのカメラ、ゴーグル型ディスプレイ、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、コンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話機、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。それらの電子機器の具体例を図20に示す。
図20(A)は自発光型表示装置であり、筐体13001、支持台13002、表示部13003、スピーカー部13004、ビデオ入力端子13005等を含む。本発明は表示部13003を構成する表示装置に用いることができる。また本発明により、疑似輪郭が低減された、綺麗な画像を見ることができるようになり、図20(A)に示す自発光型表示装置が完成される。自発光型表示装置は自発光型であるためバックライトが必要なく、液晶ディスプレイよりも薄い表示部とすることができる。なお、自発光型表示装置は、パーソナルコンピュータ用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用表示装置に用いることができる。
図20(B)はデジタルカメラであり、本体13101、表示部13102、受像部13103、操作キー13104、外部接続ポート13105、シャッター13106等を含む。本発明は、表示部13102を構成する表示装置に用いることができる。また本発明により、疑似輪郭の低減された、綺麗な画像で見ることができるようになり、図20(B)に示すデジタルカメラが完成される。
図20(C)はコンピュータであり、本体13201、筐体13202、表示部13203、キーボード13204、外部接続ポート13205、ポインティングマウス13206等を含む。本発明は、表示部13203を構成する表示装置に用いることができる。また本発明により、疑似輪郭が低減された、綺麗な画像を見ることができるようになり、図20(C)に示すコンピュータが完成される。
図20(D)はモバイルコンピュータであり、本体13301、表示部13302、スイッチ13303、操作キー13304、赤外線ポート13305等を含む。本発明は、表示部13302を構成する表示装置に用いることができる。また本発明により、疑似輪郭が低減された、綺麗な画像を見ることができるようになり、図20(D)に示すモバイルコンピュータが完成される。
図20(E)は記録媒体読み込み部を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体13401、筐体13402、表示部A13403、表示部B13404、記録媒体(DVD等)読み込み部13405、操作キー13406、スピーカー部13407等を含む。表示部A13403は主として画像情報を表示し、表示部B13404は主として文字情報を表示するが、本発明は、表示部A13403、表示部B13404を構成する表示装置に用いることができる。なお、記録媒体読み込み部を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。また本発明により、疑似輪郭が低減された、綺麗な画像を見ることができるようになり、図20(E)に示す画像再生装置が完成される。
図20(F)はゴーグル型ディスプレイであり、本体13501、表示部13502、アーム部13503を含む。本発明は、表示部13502を構成する表示装置に用いることができる。また本発明により、疑似輪郭が低減された、綺麗な画像を見ることができるようになり、図20(F)に示すゴーグル型ディスプレイが完成される。
図20(G)はビデオカメラであり、本体13601、表示部13602、筐体13603、外部接続ポート13604、リモコン受信部13605、受像部13606、バッテリー13607、音声入力部13608、操作キー13609、接眼部13610等を含む。本発明は、表示部13602を構成する表示装置に用いることができる。また本発明により、疑似輪郭が低減された、綺麗な画像を見ることができるようになり、図20(G)に示すビデオカメラが完成される。
図20(H)は携帯電話機であり、本体13701、筐体13702、表示部13703、音声入力部13704、音声出力部13705、操作キー13706、外部接続ポート13707、アンテナ13708等を含む。本発明は、表示部13703を構成する表示装置に用いることができる。なお、表示部13703は黒色の背景に白色の文字を表示することで携帯電話機の消費電流を抑えることができる。また本発明により、疑似輪郭が低減された、綺麗な画像を見ることができるようになり、図20(H)に示す携帯電話機が完成される。
なお、発光輝度が高い発光材料を用いれば、出力した画像情報を含む光をレンズ等で拡大投影してフロント型若しくはリア型のプロジェクターに用いることも可能となる。
また、上記電子機器はインターネットやCATV(ケーブルテレビ)などの電子通信回線を通じて配信された情報を表示することが多くなり、特に動画情報を表示する機会が増してきている。発光材料の応答速度は非常に高いため、発光装置は動画表示に好ましい。
また、発光装置は発光している部分が電力を消費するため、発光部分が極力少なくなるように情報を表示することが望ましい。従って、携帯情報端末、特に携帯電話機や音響再生装置のような文字情報を主とする表示部に発光装置を用いる場合には、非発光部分を背景として文字情報を発光部分で形成するように駆動することが望ましい。
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。また本実施の形態の電子機器は、実施の形態1〜6に示したいずれの構成の表示装置を用いても良い。