JP4905423B2 - ディスク記録媒体、ディスクドライブ装置、再生方法 - Google Patents

ディスク記録媒体、ディスクドライブ装置、再生方法 Download PDF

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Description

本発明は、光ディスク等のディスク記録媒体、およびそのディスク記録媒体の製造のためのディスク製造方法、さらにはディスク記録媒体に対するディスクドライブ装置、再生方法に関し、特に、プリグルーブとしてトラックがウォブリングされたディスクに関するものである。
デジタルデータを記録・再生するための技術として、例えば、CD(Compact Disk),MD(Mini-Disk),DVD(Digital Versatile Disk)などの、光ディスク(光磁気ディスクを含む)を記録メディアに用いたデータ記録技術がある。光ディスクとは、金属薄板をプラスチックで保護した円盤に、レーザ光を照射し、その反射光の変化で信号を読み取る記録メディアの総称である。
光ディスクには、例えばCD、CD−ROM、DVD−ROMなどとして知られているように再生専用タイプのものと、MD、CD−R、CD−RW、DVD−R、DVD−RW、DVD+RW、DVD−RAMなどで知られているようにユーザーデータが記録可能なタイプがある。記録可能タイプのものは、光磁気記録方式、相変化記録方式、色素膜変化記録方式などが利用されることで、データが記録可能とされる。色素膜変化記録方式はライトワンス記録方式とも呼ばれ、一度だけデータ記録が可能で書換不能であるため、データ保存用途などに好適とされる。一方、光磁気記録方式や相変化記録方式は、データの書換が可能であり音楽、映像、ゲーム、アプリケーションプログラム等の各種コンテンツデータの記録を始めとして各種用途に利用される。
光磁気記録方式、色素膜変化記録方式、相変化記録方式などの記録可能なディスクに対してデータを記録するには、データトラックに対するトラッキングを行うための案内手段が必要になり、このために、プリグルーブとして予め溝(グルーブ)を形成し、そのグルーブもしくはランド(グルーブとグルーブに挟まれる断面台地状の部位)をデータトラックとすることが行われている。
またデータトラック上の所定の位置にデータを記録することができるようにアドレス情報を記録する必要もあるが、このアドレス情報は、グルーブをウォブリング(蛇行)させることで記録される場合がある。
すなわち、データを記録するトラックが例えばプリグループとして予め形成されるが、このプリグループの側壁をアドレス情報に対応してウォブリングさせる。
このようにすると、記録時や再生時に、反射光情報として得られるウォブリング情報からアドレスを読み取ることができ、例えばアドレスを示すピットデータ等を予めトラック上に形成しておかなくても、所望の位置にデータを記録再生することができる。
このようにウォブリンググルーブとしてアドレス情報を付加することで、例えばトラック上に離散的にアドレスエリアを設けて例えばピットデータとしてアドレスを記録することが不要となり、そのアドレスエリアが不要となる分、実データの記録容量を増大させることができる。
なお、このようなウォブリングされたグルーブにより表現される絶対時間(アドレス)情報は、ATIP(Absolute Time In Pregroove)又はADIP(Adress In Pregroove)と呼ばれる。
ところで特に書換型のディスクについては、予め生産者サイドで各種の情報を出荷時情報として記録した上で出荷したいという事情がある。(出荷時情報:ディスク出荷前に予め書き込んでおくプリレコーデッド情報)
この出荷時情報としては、ディスクへの記録条件、例えば記録線速度やレーザパワー推奨値などを示すディスク情報や、ハックされた機器を排除するためなどのシステム情報を記録したい。
そしてこれらの出荷時情報は、高い信頼性と、ある程度のデータ量と、改竄されないことが必要とされる。
高い信頼性が要求されるのは、例えば出荷時情報としてディスク情報が正確に得られなければ、ユーザーサイドの機器で最適な記録条件が得られないなどのことが生じるためである。
また、コンテンツデータの記録にあたっては、著作権保護の観点からデータを暗号化することが考えられるが、システム情報から暗号化に用いられる鍵が正確に得られないと、暗号化データを復号してコンテンツを利用することができず、またコンテンツデータの記録の際の暗号化ができないためである。
これらのことから、出荷時情報として記録されるディスク情報やシステム情報には、記録再生されるユーザデータ以上に高い信頼性が要求される。
また出荷時情報が、ある程度大きなデータ量となることは次のような事情による。
例えばハックされたときにシステムのマスターキーを更新することを考え、その排除単位としてシステム(商品)の機種単位などを考えた場合、マスターキーを更新するためには、各々の単位でマスターキーを特定するための鍵情報の束として、ある程度の情報量が必要となる。このようなことからシステム情報は比較的データサイズの大きな情報となってしまう。
また、ディスク上のディフェクト(傷や汚れ)の可能性を考慮した場合でも、正確に出荷時情報が読み出せることが上記信頼性の点から必要で、このためにディスク情報やシステム情報を多重書き(同じデータを複数回記録する)することが行われる。当然、出荷時情報としてのデータ量は大きくならざるを得ない。
改竄防止については、例えば上記のようにハックされた機器を排除するためなどのシステム情報は、当然ながら改竄は防止されなければ意味がないためである。改竄は強固に防止されなければシステム情報としての機能が果たせない。
プリレコーデッド情報としての出荷時情報については、これらの条件が満たされることが必要であるとされ、この出荷時情報としての好適な記録方式が求められている。
なお、出荷時情報をディスクにプリレコードする方法としては、エンボスピットをディスク上に形成することが知られている。
ところが光ディスクに高密度に記録再生することを考えると、エンボスピットによるプリレコード方法は不都合が生ずる。
光ディスクに高密度に記録再生する場合、グルーブの深さを浅くすることが必要とされている。そしてスタンパによってグルーブとエンボスピットを同時に生産するディスクにおいては、グルーブとエンボスピットの深さを異なる深さとすることは非常に困難である。このため、エンボスピットの深さはグルーブの深さと同じにならざるを得ない。
ところが、エンボスピットの深さが浅くなると、エンボスピットから品質のよい信号が得られないという問題がある。
例えば、光学系として405nmの波長のレーザダイオードと、NA=0.85の対物レンズを用い、カバー(サブストレート)厚み0.1mmのディスク上に、トラックピッチ0.32μm、線密度0.12μm/bitにて、フェーズチェンジマーク(相変化マーク)を記録再生することで、直径12cmの光ディスクに23GB(ギガバイト)の容量を記録再生することができる。
この場合、フェーズチェンジマークは、ディスク上にスパイラル状に形成されたグルーブ上に記録再生されるが、高密度化のためにメディアノイズをおさえるためには、グルーブの深さは、約20nm、つまり波長λに対してλ/13〜λ/12がのぞましい。
一方、品質のよいエンボスピットからの信号を得るには、エンボスピットの深さは、λ/8〜λ/4がのぞましく、結局グルーブ及びエンボスピットとしての共通の深さとして、いい解が得られないでいた。
このような事情から、エンボスピットにかわる、出荷時情報をプリレコードする方法が求められていた。
本発明はこれらの事情に鑑みて、ディスク記録媒体としての大容量化や記録再生性能の向上に好適なプリレコード方式を用いる新規なディスク記録媒体、及びそれを製造するためのディスク製造方法、及びディスクドライブ装置、再生方法を提供することを目的とする。
このために本発明のディスク記録媒体は、書換可能な記録方式による第1のデータの記録再生及びグルーブのウォブリングにより記録されている第2のデータの再生が可能とされる記録再生領域と、グルーブのウォブリングにより記録されている第3のデータの再生のみが可能とされる再生専用領域とを備え、上記第1のデータは、第1の変調方式で記録されるとともに、第1のエラー訂正ブロック構造を有し、上記第2のデータは、第2の変調方式で記録されるとともに、上記第1のエラー訂正ブロック構造と異なる訂正符号による第2のエラー訂正ブロック構造を有し、上記第3のデータは、第3の変調方式で記録されるとともに、上記第1のエラー訂正ブロック構造と同一の訂正符号による第3のエラー訂正ブロック構造を有するものとする。
また、上記第1のデータ及び第3のデータの訂正符号は、LDCであり、上記第2のデータの訂正符号は、nibbleベースの符号である。
また、上記第1のエラー訂正ブロックは、第1のフレーム構造と、第1の訂正符号からなる第1のサブブロック構造と、第2の訂正符号からなる第2のサブブロック構造とから構成され、上記第3のエラー訂正ブロックは、第2のフレーム構造と、上記第1の訂正符号からなる第3のサブブロック構造と、上記第2の訂正符号からなる第4のサブブロック構造とから構成されるようにする。
また、上記第2のデータ及び第3のデータは、予め形成されたウォブリンググルーブによって記録されており、上記第1のデータは、上記書換可能な記録方式として、上記ウォブリンググルーブによるトラック上への相変化マークによる記録方式で記録されるようにする。
或いは、上記第2のデータ及び第3のデータは、予め形成されたウォブリンググルーブによって記録されており、上記第1のデータは、上記書換可能な記録方式として、上記ウォブリンググルーブによるトラック上への光磁気マークによる記録方式で記録されるようにする。
また、上記再生専用領域に記録される第3のデータには、アドレス情報が含まれているようにする。
また、上記第3のデータの記録密度は、上記第1のデータの記録密度より緩くされているとともに、上記第1のエラー訂正ブロックの訂正符号の符号数をmの倍数とし、上記第3のエラー訂正ブロックの訂正符号の符号数を、上記第1のエラー訂正ブロックの訂正符号の符号数のn/mとすることで、上記第3のエラー訂正ブロックのデータ数を、上記第1のエラー訂正ブロックのデータ数のn/mとする(但し、n及びmは正の整数)。
また、上記第3のデータの記録密度は、上記第1のデータの記録密度より緩くされているとともに、上記第1のサブブロックを構成する上記第1の訂正符号の符号数をmの倍数とし、上記第3のサブブロックを構成する上記第1の訂正符号の符号数を、上記第1のサブブロックの訂正符号の符号数のn/mとすることで、上記第3のサブブロックのデータ数を、上記第1のサブブロックのデータ数のn/mとし(但し、n及びmは正の整数)、さらに、上記第2のサブブロックを構成する上記第2の訂正符号の符号数をpの倍数とし、上記第4のサブブロックを構成する上記第2の訂正符号の符号数を、上記第2のサブブロックの訂正符号の符号数のq/pとすることで、上記第4のサブブロックのデータ数を、上記第2のサブブロックのデータ数のq/pとする(但し、p及びqは正の整数)。
これらの場合、上記「m」は、「2」のべき乗の値とする。
また、上記「n」は、「1」とする。
また上記第1のエラー訂正ブロック、及び上記第3のエラー訂正ブロックのブロック長は、ディスク上にトラック1周回以内で記録できるブロック長とされているものとする。
また上記第1のエラー訂正ブロックのフレーム数、及び上記第3のエラー訂正ブロックのフレーム数を、上記訂正符号内のデータ数と同程度もしくはそれ以上とする。
また、上記第1のエラー訂正ブロックのフレーム数、及び上記第3のエラー訂正ブロックのフレーム数を、上記第1の訂正符号の符号語数と上記第2の訂正符号の符号語数の和と同程度もしくはそれ以上とする。
また、上記第2のフレーム中の、上記第3のサブブロックに相当するデータの一部に同期信号を配し、上記第2のフレーム中の第4のサブブロックに相当するデータの一部にアドレスユニット番号を設ける。
また、上記第1のエラー訂正ブロック及び上記第3のエラー訂正ブロックにはリンキング用のフレームが付加されている。
或いは、上記第1のエラー訂正ブロックにはリンキング用のフレームが付加され、上記第3のエラー訂正ブロックには、リンキング用のフレームが付加されていないものとする。
上記第1の変調方式はRLL(1、7)PP方式であり、上記第2の変調方式はMSK変調方式であり、上記第3の変調方式はバイフェーズ変調方式であるとする。
又は、上記第1の変調方式と上記第3の変調方式は同一の変調方式であるとする。
又この場合、上記第1の変調方式と上記第3の変調方式はRLL(1、7)PP方式であり、上記第2の変調方式はMSK変調方式であるとする。
本発明のディスクドライブ装置は、書換可能又は追記可能な記録方式による第1のデータの記録再生及びグルーブのウォブリングにより記録されている第2のデータの再生が可能とされる記録再生領域と、グルーブのウォブリングにより記録されている第3のデータの再生のみが可能とされる再生専用領域とを備え、上記第1のデータは、第1の変調方式で記録されるとともに、第1のエラー訂正ブロック構造を有し、上記第2のデータは、第2の変調方式で記録されるとともに、上記第1のエラー訂正ブロック構造と異なる訂正符号による第2のエラー訂正ブロック構造を有し、上記第3のデータは、第3の変調方式で記録されるとともに、上記第1のエラー訂正ブロック構造と同一の訂正符号による第3のエラー訂正ブロック構造を有するディスク記録媒体に対して、データの記録又は再生を行うディスクドライブ装置である。
そして、上記グルーブにより形成されるトラックに対してレーザ照射を行い反射光信号を得るヘッド手段と、上記反射光信号からトラックのウォブリングに係る信号を抽出するウォブリング抽出手段と、上記反射光信号から上記第1のデータに係る信号を抽出する第1データ信号抽出手段と、上記記録再生領域の再生時において、上記ウォブリング抽出手段によって抽出された上記ウォブリングに係る信号について第2の変調方式に対する復調を行なう第2データ復調手段と、上記記録再生領域の再生時において、上記第1データ抽出手段によって抽出された上記第1のデータに係る信号について上記第1の変調方式に対する復調を行なう第1データ復調手段と、上記再生専用領域の再生時において、上記ウォブリング抽出手段によって抽出された上記ウォブリングに係る信号について上記第3の変調方式に対する復調を行なう第3データ復調手段と、上記第1データ復調手段の復調出力と、上記第3データ復調手段の復調出力に対して上記エラー訂正符号によるエラー訂正処理を行うエラー訂正手段と、上記記録再生領域の記録再生時には、上記第2データ復調手段の処理を実行させるとともに上記エラー訂正手段に対して上記第1のエラー訂正ブロックに対する処理を指示し、上記再生専用領域の再生時には、上記第3データ復調手段の処理を実行させるとともに上記エラー訂正手段に対して上記第3のエラー訂正ブロックに対する処理を指示する制御手段と、を備える。
また、上記第1のデータ及び第3のデータの訂正符号は、LDCであり、上記第2のデータの訂正符号は、nibbleベースの符号である。
また、上記エラー訂正手段は、第1のフレーム構造と、第1の訂正符号からなる第1のサブブロック構造と、第2の訂正符号からなる第2のサブブロック構造とから構成される上記第1のエラー訂正ブロックに関してエンコード及びデコード可能とされるとともに、第2のフレーム構造と、上記第1の訂正符号からなる第3のサブブロック構造と、上記第2の訂正符号からなる第4のサブブロック構造とから構成される上記第3のエラー訂正ブロックに関してデコード可能とされる。
また上記制御手段は、上記記録再生領域においては、上記第2のデータとして抽出されるアドレス情報に基づいて上記ヘッド手段のアクセスを実行させ、上記再生専用領域においては上記第3のデータに含まれているアドレス情報に基づいて上記ヘッド手段のアクセスを実行させる。
また上記エラー訂正手段は、上記第1のエラー訂正ブロックの訂正符号の符号数をmの倍数とし、上記第3のエラー訂正ブロックの訂正符号の符号数を、上記第1のエラー訂正ブロックの訂正符号の符号数のn/m(但し、n及びmは正の整数)として処理を行う。
また上記エラー訂正手段は、上記第1のサブブロックを構成する上記第1の訂正符号の符号数をmの倍数とし、上記第3のサブブロックを構成する上記第1の訂正符号の符号数を、上記第1のサブブロックの訂正符号の符号数のn/m(但し、n及びmは正の整数)とし、さらに、上記第2のサブブロックを構成する上記第2の訂正符号の符号数をpの倍数とし、上記第4のサブブロックを構成する上記第2の訂正符号の符号数を、上記第2のサブブロックの訂正符号の符号数のq/p(但し、p及びqは正の整数)として処理を行う。
これらの場合において、上記「m」は、「2」のべき乗の値とする。
また上記「n」は、「1」とする。
また上記第1の変調方式はRLL(1、7)PP方式であり、上記第2の変調方式はMSK変調方式であり、上記第3の変調方式はバイフェーズ変調方式であるとして、それぞれ対応する復調を行う。
或いは、上記第1の変調方式と上記第3の変調方式は同一の変調方式であるとして、必要な復調を行う。
或いは、上記第1の変調方式と上記第3の変調方式はRLL(1、7)PP方式であり、上記第2の変調方式はMSK変調方式であるとして、それぞれ復調を行う。
本発明の再生方法は、書換可能又は追記可能な記録方式による第1のデータの記録再生及びグルーブのウォブリングにより記録されている第2のデータの再生が可能とされる記録再生領域と、グルーブのウォブリングにより記録されている第3のデータの再生のみが可能とされる再生専用領域とを備え、上記第1のデータは、第1の変調方式で記録されるとともに、第1のエラー訂正ブロック構造を有し、上記第2のデータは、第2の変調方式で記録されるとともに、上記第1のエラー訂正ブロック構造と異なる訂正符号による第2のエラー訂正ブロック構造を有し、上記第3のデータは、第3の変調方式で記録されるとともに、上記第1のエラー訂正ブロック構造と同一の訂正符号による第3のエラー訂正ブロック構造を有するディスク記録媒体に対する再生方法である。
そして上記記録再生領域の再生時には、上記グルーブにより形成されるトラックに対してレーザ照射を行った際の反射光信号から、トラックのウォブリングに係る信号、及び上記第1のデータに係る信号を抽出し、抽出された上記ウォブリングに係る信号について上記第2の変調方式に対する復調を行ってアドレス情報をデコードするとともに、抽出された上記第1のデータに係る信号について上記第1の変調方式に対する復調、及び上記エラー訂正符号による上記第1のエラー訂正ブロックに対してエラー訂正処理を行って上記第1のデータを再生する。
上記再生専用領域の再生時には、上記グルーブにより形成されるトラックに対してレーザ照射を行った際の反射光信号から、トラックのウォブリングに係る信号を抽出し、抽出された上記ウォブリングに係る信号について上記第3の変調方式に対する復調、及び上記エラー訂正符号による上記第3のエラー訂正ブロックに対してエラー訂正処理を行って上記第3のデータを再生する。
また、上記第1のデータ及び第3のデータの訂正符号は、LDCであり、上記第2のデータの訂正符号は、nibbleベースの符号である。
また、上記記録再生領域の再生時には、第1のフレーム構造と、第1の訂正符号からなる第1のサブブロック構造と、第2の訂正符号からなる第2のサブブロック構造とから構成される上記第1のエラー訂正ブロックに対してエラー訂正処理を行い、上記再生専用領域の再生時には、第2のフレーム構造と、上記第1の訂正符号からなる第3のサブブロック構造と、上記第2の訂正符号からなる第4のサブブロック構造とから構成される上記第3のエラー訂正ブロックに対してエラー訂正処理を行う。
また上記記録再生領域の再生時には、上記第2のデータとして抽出されるアドレス情報に基づいてアクセスを実行し、上記再生専用領域の再生時には、上記第3のデータに含まれているアドレス情報に基づいてアクセスを実行する。
また上記エラー訂正処理においては、上記第1のエラー訂正ブロックの訂正符号の符号数をmの倍数とし、上記第3のエラー訂正ブロックの訂正符号の符号数を、上記第1のエラー訂正ブロックの訂正符号の符号数のn/m(但し、n及びmは正の整数)として処理を行う。
また上記エラー訂正処理においては、上記第1のサブブロックを構成する上記第1の訂正符号の符号数をmの倍数とし、上記第3のサブブロックを構成する上記第1の訂正符号の符号数を、上記第1のサブブロックの訂正符号の符号数のn/m(但し、n及びmは正の整数)とし、さらに、上記第2のサブブロックを構成する上記第2の訂正符号の符号数をpの倍数とし、上記第4のサブブロックを構成する上記第2の訂正符号の符号数を、上記第2のサブブロックの訂正符号の符号数のq/p(但し、p及びqは正の整数)として処理を行う。
これらの場合、上記「m」は、「2」のべき乗の値とする。
また上記「n」は、「1」とする。
また上記第1の変調方式はRLL(1、7)PP方式であり、上記第2の変調方式はMSK変調方式であり、上記第3の変調方式はバイフェーズ変調方式であるとして、それぞれ対応する復調を行う。
或いは、上記第1の変調方式と上記第3の変調方式は同一の変調方式であるとして、必要な復調を行う。
或いは、上記第1の変調方式と上記第3の変調方式はRLL(1、7)PP方式であり、上記第2の変調方式はMSK変調方式であるとして、それぞれ復調を行う。
以上のような本発明においては、大容量の追記型もしくは書換型ディスクに対して、上記第3のデータとして出荷時情報(プリレコーデッド情報)を記録するにあたって、グルーブをウォブルすることにより記録するものである。その際にプリレコーデッド情報の記録密度(記録方式、変調方式)は緩くし、用いる誤り訂正符号は上記第1のデータとしての追記型若しくは書換型データと同じ方式とし、エラー訂正ブロックあたりのデータ量を少なくする(例えば1/mとする)ことを基本とする。
記録再生領域における第1のデータ(ユーザーデータ)の記録方式としては、相変化による記録方式、あるいは光磁気による記録方式がある。
ディスク出荷時の手間やコストをも考えると、第3のデータとしての出荷時情報のデータを1枚毎に記録する必要のない、スタンパで形成される再生専用データとすることが好適である。
また、第2のデータとしてのプリアドレス情報(ADIP)を記録するにあたって、ピットを用いずグルーブをウォブルすることにより記録した追記型/書換型ディスクにおいては、出荷時情報にもピットを用いず、グルーブをウォブルすることにより記録することが好適である。
ここで、第3のデータたる出荷時情報は、第2のデータたるプリアドレス情報とは必要な性質が異なる。
即ち第2のデータたるプリアドレス情報は、記録密度は低くてよく、また内挿保護などで保証される程度の誤り率でよい。また第2のデータは記録再生領域にウォブリンググルーブとして記録される場合、そのグルーブによるトラックには第1のデータが重畳される。
一方、第3のデータたる出荷時情報は、第1のデータより記録密度は低くても構わないが、読み出し時間を考えると、第2のデータ(プリアドレス情報)程度の記録密度では機能しない。また誤り率は第1のデータと同等以下が求められる。そして、出荷時情報を記録する再生専用領域は、スタンパで形成される領域(ウォブリンググルーブによるデータ)なので、アドレス情報もこの出荷時情報データ中に入れておくことで、プリアドレス情報との重畳は必要ない。
従って、第3のデータ(出荷時情報)と第2のデータ(ADIP)は変調方式を異なるものとすることが考えられる。
ここで、第3のデータをグルーブをウォブルすることにより記録することを考える。ウォブリンググルーブによる記録では、一般的にウォブル振幅も小さく信号のS/N(SNR:Signal Noise Ratio)は悪い。
このため、第3のデータ(出荷時情報)の信頼性を確保するためには、第1のデータより十分に記録密度を緩めることが適切となる。
また、第1のデータは、訂正能力、冗長度の面から、大きな誤り訂正符号を用い、深いインターリーブをかけた比較的大きなエラー訂正ブロック(第1のエラー訂正ブロック)を構成する。但し第1のエラー訂正ブロック長は、ディスク上のゴミ、傷の影響を考慮してトラック1周回を超えないで記録できる範囲で、できるだけ大きなブロック長とする。
第3のデータの記録密度を緩めるにあたっても、第1のデータと同様に考え、これも第3のデータについての第3のエラー訂正ブロック長はトラック1周回を超えないものとする。
また第3のデータの記録密度を緩めるにあたって、第1のデータについての第1のエラー訂正ブロックと第3のデータについての第3のエラー訂正ブロックの大きさを異なるものとする。
また、第3のデータについては、訂正能力、冗長度の面から大きな符号とした第1のデータの誤り訂正符号と同一とする。
同一のフレームのデータが、同一の誤り訂正符号上にのるのは望ましくないので、フレーム内のデータ数を誤り訂正符号のインターリーブ数すなわち符号数と同程度かあるいはそれより少ないデータ数とする。
従って、第1のエラー訂正ブロックと第3のエラー訂正ブロックの大きさを異なるものとすることに伴って、フレーム構造を変える。
第1のデータについての第1のエラー訂正ブロックはm個の誤り訂正符号から構成される。第3のデータの記録密度を緩めるにともなって第1のデータと第3のデータのエラー訂正ブロックの大きさを変えるにあたって、第3のデータにかかる第3のエラー訂正ブロックをn/m個の誤り訂正符号から構成する。
この場合、第1のエラー訂正ブロックの有効データ数は、2のべき乗個(例えば2048バイト)の倍数であることが望ましい。
また、第3のデータにかかる第3のエラー訂正ブロックの有効データ数も、2のべき乗個(例えば2048バイト)の倍数であることが望ましい。
EDC(エラー検出コード)などが付加されると2のべき乗個ではない場合もあるが、第1のエラー訂正ブロックの有効データ数および第3のエラー訂正ブロックの有効データ数がともに有効データ数が2のべき乗個の倍数であるためには、上記mは2のべき乗である必要がある。
さらに、第1のエラー訂正ブロックの有効データ数および第3のエラー訂正ブロックの有効データ数がともに有効データ数が2のべき乗個であると、すなわちn=1であると、データのアクセスが容易になる。

上述したように第3のデータ(出荷時情報)のフレーム構造が第1のデータ(ユーザデータ)のフレーム構造と変わった場合、同期信号やDC制御信号(いわゆるdcc)などの挿入の仕方も変わる。
第3のデータの場合、第1のデータのように第2のデータ(プリアドレス情報)との重畳も考えなくても良いし、第1のデータほどの高密度も要求されない。このため第3のデータの変調方式は簡単なものとしてもよい。
一方、これらの事情がなければ第3のデータの変調方式は第1のデータの変調方式と同じにしても良い。
ウォブリンググルーブによる第3のデータは、予めスタンパで形成されるため、その際にアドレス情報も同時に記録することができ、ディスクドライブ装置ではそれを用いてアクセスが可能である。
この場合、第3のデータのフレームの一部にシンクパターンとシンクIDを設け、あるフレームの一部にアドレスユニット番号を設ける。
記録再生領域には第2のデータとしてプリアドレス情報があらかじめ記録されているために、最低限シンクパターンがあればアクセスが可能であるが、シンクパターン、シンクID、アドレスユニット番号を設けておいてもかまわない。
また第1のデータは書換が行われるデータであるので、書換単位であるクラスタの前後にはランイン/ランアウトなどと呼ばれるリンキング用のフレームが必要とされる。例えばランインは、レーザパワー制御のためのAPC動作領域、PLL引き込み用VFOパターン、同期引き込み用シンクパターンおよび前のクラスタとのGAP領域などから成る。ランアウトは、ポストアンブルパターン、GAP領域などである。
しかし、第3のデータが記録される再生専用領域では、記録は行われないため、APC領域、GAP等は不要である。また同期情報、アドレス情報を含むデータ列が連続的にスタンパで形成されているために、PLL引き込み用VFOパターンは不要であり、ランインがなくてもフレーム同期、フレーム番号による同期、アドレス同期までをかけることができる。
また、続くクラスタもすぐに始まるためデータ列が連続しており、ポストアンブルも不要、すなわちランアウトも不要である
よって、再生専用領域における第3のデータについては、ランイン/ランアウトというリンキング用のフレームは省くことができる。
以上の説明から理解されるように本発明よれば、第1のデータ、第2のデータ、第3のデータとして、それぞれに最適な記録方式、変調方式、記録密度を用いたまま、ユーザーデータとしての第1のデータについて大容量記録が可能な追記又は書換型ディスクを実現すると共に、第3のデータとしての出荷時情報を適切に記録できる。
即ち第3のデータ、つまりプリレコーデッド情報とされる出荷時情報について、高い信頼性を保ちつつ、適切なデータ容量で、しかも改ざん不能な情報として記録できるという効果がある。
また本発明によるディスクの場合は、ディスクドライブ装置側においても、用いるデバイス/回路への影響が少なく、構成の簡易化が実現でき、大きなコストアップも生じない。
また、より詳細にいえば、以下の各効果が挙げられる。
第1のデータと第3のデータは、同一の誤り訂正符号を用いている。このため第3のデータと第1のデータはECC処理に関して同一のハードウェアを同じものをつかうことができ、ディスクドライブ装置の低コスト化及び構成の簡易化を促進できる。
また、第1のデータは、第1のエラー訂正ブロック構造を有し、また第3のデータは第2のエラー訂正ブロック構造を有することで、第1,第3のデータについてそれぞれに適切なエラー訂正ブロック構造とできる。
特に、第3のデータの記録密度は、第1のデータの記録密度より緩くされているとともに、記第1のエラー訂正ブロックの訂正符号の符号数をmの倍数とし、上記第2のエラー訂正ブロックの訂正符号の符号数を、上記第1のエラー訂正ブロックの訂正符号の符号数のn/mとして、第2のエラー訂正ブロックのデータ数を、第1のエラー訂正ブロックのデータ数のn/mとすることで、第1,第3のデータについてそれぞれに適切なエラー訂正ブロック構造としたうえで、エラー訂正処理にとって都合のよいものとすることができる。
また、第1のエラー訂正ブロックは、第1のフレーム構造と、第1の訂正符号(例えばLDC)からなる第1のサブブロック構造と、第2の訂正符号(例えばBIS)からなる第2のサブブロック構造とから構成され、第2のエラー訂正ブロックは、第2のフレーム構造と、上記第1の訂正符号(LDC)からなる第3のサブブロック構造と、上記第2の訂正符号(BIS)からなる第4のサブブロック構造とから構成されるようにしても、第1のデータと第3のデータについて、同一の誤り訂正符号を用いたうえで、それぞれについて好適なエラー訂正ブロックを実現できる。
特にこの場合、上記第3のデータの記録密度は、上記第1のデータの記録密度より緩くされているとともに、第1のサブブロックを構成する第1の訂正符号の符号数をmの倍数とし、第3のサブブロックを構成する第1の訂正符号の符号数を、第1のサブブロックの訂正符号の符号数のn/mとし、また第2のサブブロックを構成する第2の訂正符号の符号数をpの倍数とし、第4のサブブロックを構成する第2の訂正符号の符号数を、第2のサブブロックの訂正符号の符号数のq/pとすることで、第1,第3のデータについてそれぞれに適切なエラー訂正ブロック構造としたうえで、エラー訂正処理にとって都合のよいものとすることができる。
これらの場合において、「m」は「2」のべき乗の値、「n」は「1」とすることが最適である。
また再生専用領域は、グルーブのウォブリングによって第3のデータを記録した領域としている。このため、エンボスピットにより第3のデータを記録する必要が無くなる。そしてエンボスピットを形成する必要がないため、グルーブの深さを浅くすることができる。つまりエンボスピットの再生特性を考慮せずに、グルーブの深さを高密度記録にとって最適な状態に設定でき、高密度記録に適切なものとできる。
またディスクドライブ装置側では、第3のデータを第2のデータ(ADIPアドレス情報)と同じウォブルチャンネルの再生系で再生(ウォブル情報の抽出)することができる。
またウォブリンググルーブによる第3のデータの記録密度は、第1のデータの記録密度より緩くすることで、SNRの点で不利なウォブリング信号であっても品質よく再生することができる。
また第3のデータは、FMコード変調等のバイフェーズ変調して記録している。これにより信号を狭帯域化することができ、SNRを改善することができる。またPLL、ディテクション回路ともに簡易なハードウェアで構成することができる。
或いは第3のデータを第1のデータと同一の変調方式とした場合も、復調系回路構成を共用でき、ディスクドライブ装置の簡易化を促進できる。
また第3のデータにはアドレス情報が含まれる。これによってディスクドライブ装置は再生専用領域において当該アドレスに基づいて適切にアクセス/再生動作を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態としての光ディスクを説明するとともに、その光ディスクに対応するディスクドライブ装置(記録再生装置)及び製造方法について、下記の順序で説明する。
この実施の形態の光ディスクは、例えばDVR(Data&Video Recording)と呼ばれて近年開発されているディスクの範疇に属するものとする。
1.DVRディスクに対応する実施の形態における本発明の概要
2.ディスクの物理特性
3.ユーザーデータのECCブロック構造
4.ADIPアドレス
5.プリレコーデッド情報(出荷時情報)
6.ディスクドライブ装置
7.ディスク製造方法
8.変形例
1.DVRディスクに対応する実施の形態における本発明の概要
まず、本発明(請求項)に係る語句と、DVRシステムに対応する実施の形態として説明上用いる語句についての対応関係を示しておく。もちろん本発明の各請求項における語句の意味が、実施の形態における対応する語句の意味に限定されるものではない。
第1のデータ:ユーザーデータ(記録再生の主たる対象となるメインデータで あって、フェーズチェンジマークによって記録されるデータ)
第2のデータ:ADIP(記録再生領域におけるウォブリンググルーブによっ て記録されているプリアドレス情報)
第3のデータ:出荷時情報(再生専用領域におけるウォブリンググルーブによ って記録されているプリレコーデッド情報)
第1の変調方式:RLL(1、7)PP方式
第2の変調方式:MSK変調方式
第3の変調方式:バイフェーズ変調方式
訂正符号:LDC(Long Distance Code)及びBIS(burst indicating subcode)
第1の訂正符号:LDC
第2の訂正符号:BIS
エラー訂正ブロック:LDC及びBISを用いたECCブロック
第1、第3のサブブロック:LDCサブブロック
第2、第4のサブブロック:BISサブブロック
DVRにおいてフェイズチェンジマークによるデータ(ユーザーデータ)のデータブロックは、実データ、つまりユーザーデータのサブブロックと、ユーザーデータのための付加・制御情報(ユーザコントロールデータ)のサブブロックとから構成される。ADIPとしてのプリアドレス情報とは別の、データ中のアドレス情報なども、この付加・制御情報として入れられる。
詳しくは後述するが、データブロック全体の誤り訂正能力を確保するために、各々のサブブロックに必要とされる誤り訂正符号が用いられる。
即ち、ユーザーデータに対してエラー訂正符号としてのLDCによりLDCサブブロックが構成され、またユーザコントロールデータに対してエラー訂正符号としてのBISによりBISサブブロックが構成される。
データフレームはLDCサブブロックとBISサブブロックからのデータによって構成される。
ここで、同一のフレームのデータが同一の誤り訂正符号上にのるのは望ましくないので、フレーム内のデータ数を各々の誤り訂正符号のインターリーブ数すなわち符号数の和と同程度かあるいはそれより少ないデータ数とする。
出荷時情報のデータブロックについても同様に、出荷時情報としての実データたるプリレコーデッドデータからなるサブブロックと出荷時情報のための付加・制御情報からなるプリレコーデッドコントロールデータから成るサブブロックから構成する。
そしてデータブロック全体の誤り訂正能力を確保するために、各々のサブブロックに必要な誤り訂正符号を用いる。即ち本例では実際の出荷時情報としてのプリレコーデッドデータに対してエラー訂正符号としてのLDCによりLDCサブブロックが構成され、またプリレコーデッドコントロールデータに対してエラー訂正符号としてのBISによりBISサブブロックが構成される。
そして出荷時情報のブロックについても、データフレームはLDCサブブロックとBISサブブロックからのデータによって構成され、フレーム内のデータ数を各々の誤り訂正符号のインターリーブ数すなわち符号数の和と同程度かあるいはそれより少ないデータ数とする。
つまりユーザデータ及びプリレコーデッドデータとしての実データのサブブロックの誤り訂正符号は同じ(LDC)とし、ユーザコントロールデータ及びプリレコーデッドコントロールデータとしての、付加・制御情報のサブブロックの誤り訂正符号は同じ(BIS)とする。
この方式では、ユーザーデータのブロック内の、実データからなるサブブロックは、m個の誤り訂正符号(LDC)から構成される。
出荷時情報としてのプリレコーデッドデータの記録密度を緩めるにともなってユーザーデータとプリレコーデッドデータのブロックの大きさを異なるものとするにあたって、プリレコーデッドデータのブロック内の、実データからなるサブブロックをn/m個の誤り訂正符号(LDC)から構成する。
この場合、ユーザーデータのブロック内の、実データからなるサブブロックの有効データ数は、2のべき乗個(例えば2048バイト)の倍数であることが望ましい。
また、出荷時情報たるプリレコーデッドデータのブロック内の、実データからなるサブブロックの有効データ数も、2のべき乗個(例えば2048バイト)の倍数であることが望ましい。
EDCなどが付加されると2のべき乗個ではない場合もあるが、ユーザーデータ1ブロック内の、実データからなるサブブロックの有効データ数および出荷時情報1ブロック内の、実データからなるサブブロックの有効データ数がともに有効データ数が2のべき乗個の倍数であるためには、上記mは2のべき乗である必要がある。
さらに、ユーザーデータ1ブロックの有効データ数および出荷時情報1ブロックの有効データ数がともに有効データ数が2のべき乗個であると、すなわちn=1であるとデータのアクセスが容易になる。
ユーザーデータのブロック内の、付加・制御情報からなるサブブロックは、p個の誤り訂正符号(BIS)から構成される。
出荷時情報の記録密度を緩めるにともなってユーザーデータと出荷時情報のブロックの大きさを変えるにあたって、出荷時情報のブロック内の、付加・制御情報からなるサブブロックをq/p個の誤り訂正符号(BIS)から構成する。
これらは、データのための付加・制御情報であるためpは2のべき乗である必要はなく、q=1である必要もない。
出荷時情報が記録される再生専用領域はあらかじめデータがスタンパで形成されるため、出荷時情報内のデータとしてアドレス情報も同時に記録することができる。するとディスクドライブ装置では、そのアドレス情報を用いてアクセスが可能となる。
出荷時情報のフレームの一部にシンクパターンとシンクIDを設け、あるフレームの一部にアドレスユニット番号を設ける。
即ちDVRのシステムにおいては、出荷時情報のフレーム中の、実データからなるサブブロックに相当するデータの一部にシンクパターンとシンクIDを設け、出荷時情報のフレーム中の、付加・制御情報からなるサブブロックに相当するデータの一部にアドレスユニット番号を設ける。
ユーザーデータが記録される記録再生領域にはプリアドレスデータ(ADIP)があらかじめ記録されているために、最低限シンクパターンがあればアクセスが可能であるが、シンクパターン、シンクID、アドレスユニット番号を設けておいても問題ない。
ユーザーデータについては、リンキングの為に、書換単位となるクラスタの前後にはランイン/ランアウトなどと呼ばれるリンキング用のフレームが必要とされる。ランインは、レーザパワー制御のためのAPC動作領域、PLL引き込み用VFOパターン、同期引き込み用シンクパターンおよび前のクラスタとのGAP領域などから成る。ランアウトは、ポストアンブルパターン、GAP領域などである。
しかし、出荷時情報が記録される再生専用領域では、記録は行われないため、APC領域、GAP等は不要である。また同期情報、アドレス情報を含むデータ列が連続的にスタンパで形成されているために、PLL引き込み用VFOパターンは不要であり、ランインがなくてもフレーム同期、フレーム番号による同期、アドレス同期までをかけることができる。
また、続くクラスタもすぐに始まるためデータ列が連続しており、ポストアンブルも不要、すなわちランアウトも不要である
よって、再生専用領域における出荷時情報については、ランイン/ランアウトというリンキング用のフレームは省くことができる。
2.ディスクの物理特性
以下、本実施の形態を具体的に説明していく。
まず実施の形態となるディスクにおける物理的な特性及びウォブリングトラックについて説明する。
本例の光ディスクは、例えばDVR(Data&Video Recording)と呼ばれて近年開発されているディスクの範疇に属するものであり、特にDVR方式として新規なウォブリング方式を有するものである。
本例の光ディスクは、相変化方式でデータの記録を行う光ディスクであり、ディスクサイズとしては、直径が120mmとされる。また、ディスク厚は1.2mmとなる。即ちこれらの点では外形的に見ればCD(Compact Disc)方式のディスクや、DVD(Digital Versatile Disc)方式のディスクと同様となる。
記録/再生のためのレーザ波長は405nmとされ、いわゆる青色レーザが用いられるものとなる。光学系のNAは0.85とされる。
相変化マーク(フェイズチェンジマーク)が記録されるトラックのトラックピッチは0.32μm、線密度0.12μmとされる。
そしてユーザーデータ容量としては約23Gバイトを実現している。
データ記録はグルーブ記録方式である。つまりディスク上には予めグルーブ(溝)によるトラックが形成され、このグルーブに対して記録が行われる。
図1(a)に模式的に示すように、ディスク上は、最内周側から最外周側までグルーブGVがスパイラル状に形成される。なお別例として、グルーブGVを同心円状に形成することも可能である。
また、ディスクはCLV(線速度一定)方式で回転駆動されてデータの記録再生が行われるものとしているが、グルーブGVについてもCLVとされる。従って、トラック1周回のグルーブのウォブリング波数はディスク外周側に行くほど多くなる。
このようなグルーブGVは、図1(b)に示すようにウォブリング(蛇行)されて形成されることにより物理アドレスが表現される。
つまりグルーブGVの左右の側壁は、アドレス等に基づいて生成された信号に対応して蛇行している。
グルーブGVとその隣のグルーブGVの間はランドLとされ、上述のようにデータの記録はグルーブGVに行われる。つまりグルーブGVがデータトラックとなる。なお、ランドLをデータトラックとしてデータの記録をランドLに行うようにすることや、グルーブGVとランドLの両方をデータトラックとして用いることも考えられる。
図2は、ディスク全体のレイアウト(領域構成)を示す。
ディスク上の領域としては、内周側からリードインゾーン、データゾーン、リードアウトゾーンが配される。
また、記録・再生に関する領域構成としてみれば。リードインゾーンの内周側がPBゾーン(再生専用領域)、リードインゾーンの外周側からリードアウトゾーンまでがRWゾーン(記録再生領域)とされる。
リードインゾーンは、半径24mmより内側に位置する。そして半径22.3〜23.1mmがプリレコーデッドデータゾーンとされる。
プリレコーデッドデータゾーンは、あらかじめ出荷時情報(プリレコーデッド情報)を、ディスク上にスパイラル状に形成されたグルーブをウォブリングすることによって記録してある。これは書換不能な再生専用の情報であり、つまりプリレコーデッドデータゾーンが上記PBゾーン(再生専用領域)となる。
リードインゾーンにおいて半径23.1〜24mmにはテストライトエリア及びディフェクトマネジメントエリアが設けられる。
テストライトエリアは記録/再生時のレーザパワー等、フェーズチェンジマークの記録再生条件を設定する際の試し書きなどにつかわれる。
ディフェクトマネジメントエリアはディスク上のディフェクト情報を管理する情報を記録再生する。
半径24.0〜58.0mmがデータゾーンとされる。データゾーンは、実際にユーザーデータがフェイズチェンジマークにより記録再生される領域である。
半径58.0〜58.5mmはリードアウトゾーンとされる。リードアウトゾーンは、リードインゾーンと同様のディフェクトマネジメントエリアが設けられたり、また、シークの際、オーバーランしてもよいようにバッファエリアとしてつかわれる。
半径23.1mm、つまりテストライトエリアから、リードアウトゾーンまでが、フェイズチェンジマークが記録再生されるRWゾーン(記録再生領域)とされる。
図3にRWゾーンとPBゾーンのトラックの様子を示す。図3(a)はRWゾーンにおけるグルーブのウォブリングを、図3(b)はPBゾーンにおけるグルーブのウォブリングを、それぞれ示している。
RWゾーンでは、あらかじめアドレス情報(ADIP)を、トラッキングを行うために、ディスク上にスパイラル状に形成されたグルーブをウォブリングすることによって形成してある。
アドレス情報を形成したグルーブには、フェーズチェンジマークにより情報を記録再生する。
図3(a)に示すように、RWゾーンにおけるグルーブ、つまりADIPアドレス情報を形成したグルーブトラックは、トラックピッチTP=0.32μmとされている。
このトラック上にはフェイズチェンジマークによるレコーディングマークが記録されるが、フェーズチェンジマークはRLL(1,7)PP変調方式(RLL;Run Length Limited、PP:Parity preserve/Prohibit rmtr(repeated minimum transition runlength))等により、線密度0.12μm/bit、0.08μm/ch bitで記録される。
1chビットを1Tとすると、マーク長は2Tから8Tで最短マーク長は2Tである。
アドレス情報は、ウォブリング周期を69Tとし、ウォブリング振幅WAはおよそ20nm(p-p)である。
アドレス情報と、フェーズチェンジマークは、その周波数帯域が重ならないようにしており、これによってそれぞれの検出に影響を与えないようにしてある。
アドレス情報のウォブリングのCNR(carrier noise ratio)はバンド幅30KHzのとき、記録後30dBであり、アドレスエラーレートは節動(ディスクのスキュー,デフォーカス、外乱等)による影響を含めて1×10-3以下である。
一方、図3(b)のPBゾーンにおけるグルーブによるトラックは、上記図3(a)のRWゾーンのグルーブによるトラックより、トラックピッチが広く、ウォブリング振幅が大きいものとされている。
即ちトラックピッチTP=0.35μmであり、ウォブリング周期は36T、ウォブリング振幅WAはおよそ40nm(p-p)とされている。ウォブリング周期が36Tとされることはプリレコーデット情報の記録線密度はADIP情報の記録線密度より高くなっていることを意味する。また、フェーズチェンジマークは最短2Tであるから、プリレコーデッド情報の記録線密度はフェーズチェンジマークの記録線密度より低い。
このPBゾーンのトラックにはフェーズチェンジマークを記録しない。
ウォブリング波形は、RWゾーンでは正弦波状に形成するが、PBゾーンでは、正弦波状か或いは矩形波状で記録することができる。
フェーズチェンジマークは、バンド幅30KHzのときCNR50dB程度の信号品質であれば、データにECC(エラー訂正コード)をつけて記録再生することで、エラー訂正後のシンボルエラーレートを1×10-16以下を達成でき、データの記録再生として使えることが知られている。
ADIPアドレス情報についてのウォブルのCNRはバンド幅30KHzのとき、フェイズチェンジマークの未記録状態で35dBである。
アドレス情報としては、いわゆる連続性判別に基づく内挿保護を行うことなどによりこの程度の信号品質で十分であるが、PBゾーンに記録するプリレコーデッド情報については、フェイズチェンジマークと同等のCNR50dB以上の信号品質は確保したい。このため、図3(b)に示したようにPBゾーンでは、RWゾーンにおけるグルーブとは物理的に異なるグルーブを形成するものである。
まず、トラックピッチを広くすることにより、となりのトラックからのクロストークをおさえることができ、ウォブル振幅を2倍にすることにより、CNRを+6dB改善できる。
さらにウォブル波形として矩形波をつかうことによって、CNRを+2dB改善できる。
あわせてCNRは43dBである。
フェーズチェンジマークとプリレコーデッドデータゾーンのウォブルの記録帯域の違いは、ウォブル18T(18Tは36Tの半分);フェイズチェンジマーク2Tで、この点で9.5dB得られる。
従ってプリレコーデッド情報としてのCNRは52.5dB相当であり、となりのトラックからのクロストークとして−2dBを見積もっても、CNR50.5dB相当である。つまり、ほぼフェーズチェンジマークと同程度の信号品質となり、ウォブリング信号をプリレコーデッド情報の記録再生に用いることが十分に適切となる。
3.ユーザーデータのECCブロック構造
RWゾーン(記録再生領域)にフェーズチェンジマークにより記録されるユーザデータのECCブロック構造を図4で説明する。
ユーザーデータのデータブロックは32セクターで構成されるが、このデータブロックはユーザーデータによるサブブロックとユーザコントロールデータによるサブブロックにより構成される。
図4に示すようにユーザデータによるサブブロックは、64Kバイト、即ち2048バイト×32セクタの単位となる。
このデータ単位に対して、1セクタにつき4バイトのEDC(エラー検出コード)が付加され、2052バイト×32セクタの単位のデータフレームとされる。
さらにスクランブル処理されてスクランブルドデータフレームとされる。
そしてリードソロモン符号化されて、216行(row)×304列(colum)のデータブロックが構成される。さらに32行のパリティが付加されて、LDC(Long Distance Code)サブブロックが構成される。LDCは、符号間距離が大きい訂正符号である。LDCサブブロックは、RS(248,216,33)×304のブロックである。
そして、LDCサブブロックから、LDCクラスタ(496行×152列)が構成される。
ユーザデータによるサブブロックからLDCサブブロックまでのエンコードの様子を図5(a)(b)に示している。
図5(a)に示すユーザーデータ64KBについては、図5(b)のようにECCエンコードされる。即ちメインデータは1セクタ2048Bについて4BのEDC(error detection code)を付加し、32セクタに対し、LDCを符号化する。LDCはRS(248,216,33)、符号長248、データ216、ディスタンス33のRS(reed solomon)コードである。304の符号語がある。
一方、図4に示すように、ユーザコントロールデータによるサブブロックは、各18バイトの32ユニットの単位となる。また、アドレスユニットナンバとして各9バイトの16アドレスの単位となる。
この720バイトが符号化の単位となる。
即ち、この720バイトがリードソロモン符号化されて、30行×24列のアクセスブロックとされる。
そして、これに32行のパリティが付加されて、BIS(burst indicating subcode)サブブロックが構成される。BISは、光ディスクのバーストエラーの位置を示すためのサブコードである。
BISサブブロックは、RS(62,30,33)×24のブロックである。そして、BISサブブロックから、BISクラスタ(496行×3列)が構成される。
ユーザコントロールデータ及びアドレスユニットナンバとしての720バイトからBISサブブロックまでのエンコードの様子を図5(c)(d)に示している。
即ちBISサブブロックは、図5(c)に示す720Bのデータに対して、図5(d)のようにECCエンコードされる。即ちRS(62,30,33)、符号長62、データ30、ディスタンス33のRS(reed solomon)コードである。24の符号語がある。
図4に示すように、記録再生単位であるLDCクラスタおよびBISクラスタは、それぞれ496(行)のデータフレームから構成され、1フレームは、LDCクラスタが152バイト、BISクラスタが3バイトである。
従ってデータフレームとしての1フレームは、152+3=155バイトとされる。図示するように、38バイトのLDCと1バイトのBISが交互に配置されていくことで155バイトのデータフレームが構成されることとなる。
この155バイトのデータフレームの496行、つまり496フレームがECCブロックとなる。
そして各データフレームに対してRLL(1,7)PP変調が施され、その際にdcc(DCフリーとするためのビット)やフレームシンクが付加されて記録フレームが構成される。この場合、データフレームから変調されたデータは、先頭の1グループは25ビット、残り27グループは45ビットとなるように分割され、それぞれのグループの後に、1ビットのdccが挿入され、先頭に20ビットのフレームシンク(frame sync)が挿入されて、1288ビット(RLL(1,7)PP変調により、1932チャネルビットに変換される)の記録フレームとなる。(RLL(1,7)PP変調では、2データビットが3チャンネルビットに変換される。)
このような記録フレームが、ディスクのRWゾーンにおけるトラックに記録されるデータ構造となる。
記録密度は、DVRにおいてRLL(1,7)PP変調の チャンネルビットあたり0.08μm程度が考えられる。
BISはLDCの符号より訂正能力が非常に優れた符号をもちいており、ほぼ、すべて訂正される。つまり符号長62に対してディスタンスが33という符号を用いている。
このため、エラーが検出されたBISのシンボルは次のように使うことができる。
ECCのデコードの際、BISを先にデコードする。図4のデータフレーム構造において隣接したBIS(あるいはフレームシンク)の2つがエラーの場合、両者のあいだにはさまれたデータ38Bはバーストエラーとみなされる。このデータ38Bにはそれぞれエラーポインタが付加される。LDCではこのエラーポインタをつかって、ポインターイレージャ訂正をおこなう。
これによりLDCだけの訂正より、訂正能力を上げることができる。
BISにはアドレス情報等が含まれているが、このアドレスは、ROMタイプディスク等で、ウォブリンググルーブによるアドレス情報がない場合等につかわれる。
図6にクラスタ単位でのフレーム構造を示している。
上記のように155バイトのデータフレーム(1932チャンネルビットの記録フレーム)は、496行、つまり496フレームでECCブロックが構成される。この496フレームの前後に、リンキングのためのランイン、ランアウトとしてのフレームが付加された、498フレームが記録単位(RUB:recording unit block)としてのクラスタとなる。
また、上述したようにアドレスユニットナンバとして16個のアドレスが付加されるが、ランイン、ランアウトを除いた496フレームのLDCクラスタの部分は、フレームナンバ0〜30の31フレームを単位として16個に分割され、16個のアドレス(アドレスユニットナンバ0〜15)がそれぞれに割り当てられる状態となる。
4.ADIPアドレス
続いて、RWゾーンにおけるウォブリンググルーブとして記録されるADIPアドレスについて説明する。
図7は、グルーブをウォブリングしたADIPアドレスの変調方法として、FSK変調の一つであるMSK(minimum shift keying)変調を用いたものを示している。
データの検出長は2ウォブル区間を単位とする。なお、1ウォブル区間とはキャリア周波数によるウォブルの1周期区間である。
アドレス等のデータは、図7(a)(b)に示すように、記録前に、1ウォブルを単位として、差動符号化する。
つまり、記録前の差動符号化後のプリコードデータにおいて、データが“1”のエッジの立ち上がりと立ち下がりの1ウォブル期間が、“1”になる。
このようなプリコードデータをMSK変調したMSKストリームでは、図7(c)のように、プリコードデータが“0”のとき、キャリアであるcosωtあるいは−cosωtとなり、プリコードデータが“1”のとき、キャリアの周波数の1.5倍のcos1.5ωtあるいは−cos1.5ωtとなる。
キャリアの周期は図に示すように、記録再生するフェーズチェンジデータの1チャンネルビット長を1chとすると、69chである。
MSK変調を用いたADIPの1データビットは56ウォブル期間に相当し、1ウォブル期間は、図3(a)で述べたようにユーザデータに用いるRLL(1,7)PP変調の69チャンネルビットに相当する。
従ってADIPデータビットの記録密度は、RLL(1,7)PP変調のユーザデータに比べて1/2576となる。
本例の場合、上述したユーザデータの記録単位である1つのRUB(recording unit block:記録クラスタ)に対しては、ADIPアドレスとして3つのアドレスが入るものとされる。
図8にその様子を示す。RUB(記録クラスタ)は、図6に示したように、データのECCブロックとしての496フレームに、リンキングのためのランイン、ランアウトを付加した498フレームとして記録単位である。
そして図8(a)のように1つのRUBに相当する区間において、ADIPとしては3つのアドレスブロックが含まれることになる。
1つのアドレスブロックは83ビットから形成される。
図8(b)に1つのアドレスブロックの構成を示している。83ビットのアドレスブロックは、8ビットのシンクパート(同期信号パート)と、75ビットのデータパートからなる。
シンクパートの8ビットでは、モノトーンビット(1ビット)とシンクビット(1ビット)によるシンクブロックが4単位形成される。
データパートの75ビットでは、モノトーンビット(1ビット)とADIPビット(4ビット)によるADIPブロックが15単位形成される。
モノトーンビット、シンクビット、及びADIPビットは、それぞれ56ウォブル期間のウォブルで形成される。これらのビットの先頭にはビットシンクの為のMSKマークが配される。
そしてモノトーンビットはMSKマークに続いて、キャリア周波数によるウォブルが連続して形成される。シンクビット及びADIPビットは後述するが、MSKマークに続いて、MSK変調波形によるウォブルを有して形成される。
まずシンクパートの構成を図9で説明する。
図9(a)(b)からわかるように、8ビットのシンクパートは、4つのシンクブロック(sync block“0”“1”“2”“3”)から形成される。各シンクブロックは2ビットである。
sync block“0”は、モノトーンビットとシンク“0”ビットで形成される。
sync block“1”は、モノトーンビットとシンク“1”ビットで形成される。
sync block“2”は、モノトーンビットとシンク“2”ビットで形成される。
sync block“3”は、モノトーンビットとシンク“3”ビットで形成される。
各シンクブロックにおいて、モノトーンビットは上述したようにキャリアをあらわす単一周波数のウォブルが連続する波形であり、これを図10(a)に示す。即ち56ウォブル期間に、先頭にビットシンクbsとしてのMSKマークが付され、それに続いて単一周波数のウォブルが連続する。
なお図10(a)〜(e)において、それぞれウォブル振幅の下段にMSKマークパターンを示している。
シンクビットとしては、上記のようにシンク“0”ビット〜シンク“3”ビットまでの4種類がある。
これら4種類の各シンクビットは、それぞれ図10(b)(c)(d)(e)に示すようなウォブルパターンとされる。
図10(b)のシンク“0”ビットは、ビットシンクbsとしてのMSKマークに続いて、16ウォブル区間後にMSKマークがあり、さらに10ウォブル区間後にMSKマークがあるパターンとなる。
シンク“1”ビット〜シンク“3”ビットは、それぞれMSKマークの位置を2ウォブル区間後方にずらしたパターンである。
即ち図10(c)のシンク“1”ビットは、ビットシンクbsとしてのMSKマークに続いて、18ウォブル区間後にMSKマークがあり、さらにその10ウォブル区間後にMSKマークがあるパターンとなる。
図10(d)のシンク“2”ビットは、ビットシンクbsとしてのMSKマークに続いて、20ウォブル区間後にMSKマークがあり、さらにその10ウォブル区間後にMSKマークがあるパターンとなる。
図10(e)のシンク“3”ビットは、ビットシンクbsとしてのMSKマークに続いて、22ウォブル区間後にMSKマークがあり、さらにその10ウォブル区間後にMSKマークがあるパターンとなる。
各シンクパターンは、モノトーンビット及び次に説明するADIPビットに対してユニークなパターンとなっている。このように4つのパターンのシンクビットが、各シンクブロックに配されることになり、ディスクドライブ装置側では、シンクパート区間からこの4つのパターンのシンクユニットのいずれかを検出できれば、同期をとることができるようにされている。
次にアドレスブロックにおけるデータパートの構成を図11で説明する。
図11(a)(b)からわかるように、データパートは、15個のADIPブロック(ADIP block“0”〜“14”)から形成される。各ADIPブロックは5ビットである。
5ビットの各ADIPブロックは、モノトーンビットが1ビットとADIPビットが4ビットで構成される。
各ADIPブロックにおいて、シンクブロックの場合と同様に、モノトーンビットは56ウォブル期間において先頭にビットシンクbsとしてのMSKマークが配され、続いてキャリア周波数のウォブルが連続する波形であり、これを図12(a)に示している。
1つのADIPブロックに4ビットのADIPビットが含まれるため、15個のADIPブロックにより60ADIPビットでアドレス情報が形成される。
ADIPビットとしての「1」及び「0」のパターンを図12(b)(c)に示す。
ADIPビットとしての値が「1」の場合のウォブル波形パターンは、図12(b)に示すように、先頭に配されるビットシンクbsとしてのMSKマークに続いて、12ウォブル区間後方にMSKマークが配される。
ADIPビットとしての値が「0」の場合のウォブル波形パターンは、図12(c)に示すように、先頭に配されるビットシンクbsとしてのMSKマークに続いて、14ウォブル区間後方にMSKマークが配される。
以上のようにして、ウォブリンググルーブにはMSK変調データが記録されることになるが、このように記録されるADIP情報としてのアドレスフォーマットは図21のようになる。
図13によりADIPアドレス情報に対するエラー訂正の方法を示す。
ADIPアドレス情報は36ビットあり、これに対してパリティ24ビットが付加される。
36ビットのADIPアドレス情報は、多層記録用にレイヤナンバ3bit(layer no.bit 0〜layer no.bit2)、RUB(recording unit block)用に19bit(RUB no.bit 0〜layer no.bit 18)、1RUBに対する3つのアドレスブロック用に2bit(address no.bit 0、address no.bit1)とされる。
また、記録再生レーザパワー等の記録条件を記録したdisc ID等、AUXデータとして12bitが用意されている。
アドレスデータとしてのECC単位は、このように合計60ビットの単位とされ、図示するようにNibble0〜Nibble14の15ニブル(1ニブル=4ビット)で構成される。
エラー訂正方式としては4ビットを1シンボルとした、nibbleベースのリードソロモン符号RS(15,9,7)である。つまり、符号長15ニブル、データ9ニブル、パリティ6ニブルである。
5.プリレコーデッド情報(出荷時情報)
図14に、プリレコーデッドデータゾーンにおけるウォブリンググルーブを形成するための、プリレコーデッド情報(出荷時情報)の変調方法を示す。
変調はバイフェーズ変調方式として例えばFMコード変調を用いる。
図14(a)にデータビット、図14(b)にチャンネルクロック、図14(c)にFMコード、図14(d)にウォブル波形を縦に並べて示している。
データの1bitは2ch(2チャンネルクロック)であり、ビット情報が「1」のとき、FMコードはチャンネルクロックの1/2の周波数とされる。
またビット情報が「0」のとき、FMコードはビット情報「1」の1/2の周波数であらわされる。
ウォブル波形としては、FMコードを矩形波を直接記録することもあるが、図4(d)に示すように正弦波状の波形で記録することもある。
なお、FMコード及びウォブル波形は図14(c)(d)とは逆極性のパターンとして、図14(e)(f)に示すパターンとしても良い。
上記のようなFMコード変調のルールにおいて、図14(g)のようにデータビットストリームが「10110010」とされているときのFMコード波形、およびウォブル波形(正弦波状波形)は図14(h)(i)に示すようになる。
なお、図14(e)(f)に示すパターンに対応した場合は、図14(j)(k)に示すようになる。
図15で出荷時情報のECCブロック構造を説明する。
出荷時情報のデータブロックは2セクターで構成される。このデータブロックは実際の出荷時情報(プリレコーデッドデータ)によるサブブロックと出荷時情報に係るコントロールデータ(プリレコーデッドコントロールデータ)によるサブブロックにより構成される。
図15に示すようにプリレコーデッドデータによるサブブロックは、4Kバイト、即ち2048バイト×2セクタの単位となる。
このデータ単位に対して、1セクタにつき4バイトのEDC(エラー検出コード)が付加され、2052バイト×2セクタの単位のデータフレームとされる。
さらにスクランブル処理されてスクランブルドデータフレームとされる。
そしてリードソロモン符号化されて、216行(row)×19列(colum)のデータブロックが構成される。さらに32行のパリティが付加されて、LDC(Long Distance Code)サブブロックが構成される。LDCサブブロックは、RS(248,216,33)×19のブロックである。
そして、LDCサブブロックから、LDCクラスタ(248行×19列)が構成される。
プリレコーデッドによるサブブロックからLDCサブブロックまでのエンコードの様子を図16(a)(b)に示している。
図16(a)に示すユーザーデータ4KBについては、図16(b)のようにECCエンコードされる。即ちプリレコーデッドデータは1セクタ2048Bについて4BのEDC(error detection code)を付加し、2セクタに対し、LDCを符号化する。LDCはRS(248,216,33)、符号長248、データ216、ディスタンス33のRS(reed solomon)コードである。19の符号語がある。
一方、図15に示すように、プリレコーデッドコントロールデータによるサブブロックは、各24バイトの2ユニットの単位となる。また、アドレスユニットナンバとして各9バイトの8アドレスの単位となる。
この120バイトが符号化の単位となる。
即ち、この120バイトがリードソロモン符号化されて、30行×4列のアクセスブロックとされる。
そして、これに32行のパリティが付加されて、BIS(burst indicating subcode)サブブロックが構成される。
BISサブブロックは、RS(62,30,33)×4のブロックである。そして、BISサブブロックから、BISクラスタ(248行×1列)が構成される。
プリレコーデッドコントロールデータ及びアドレスユニットナンバとしての120バイトからBISサブブロックまでのエンコードの様子を図16(c)(d)に示している。
即ちBISサブブロックは、図16(c)に示す120Bのデータに対して、図16(d)のようにECCエンコードされる。即ちRS(62,30,33)、符号長62、データ30、ディスタンス33のRS(reed solomon)コードである。4の符号語がある。
図15に示すように、LDCクラスタおよびBISクラスタは、それぞれ248(行)のデータフレームから構成され、1フレームは、LDCクラスタが19バイト、BISクラスタが1バイトである。
従ってデータフレームとしての1フレームは、19+1=20バイトとされる。例えば図示するように、1バイトのBISが先頭に配置された後、19バイトのLDCが配置されて20バイトのデータフレームが構成されることとなる。
この20バイトのデータフレームの248行、つまり248フレームがECCブロックとなる。
そして各データフレームに対してバイフェーズ変調が施され、その際フレームシンクが付加されて記録フレームが構成される。この場合、データフレームから変調されたデータは、データフレーム20バイト(160ビット)の先頭に8ビットのフレームシンク(frame sync)が挿入され、バイフェーズ変調により336チャンネルビットの構造となる。
なお、バイフェーズ変調の場合、DC成分は無いため、dccを付加する必要はない。
このような記録フレームが、ディスクのPBゾーンにおけるウォブリンググルーブとして記録される出荷時情報のデータ構造となる。
図2で説明したように、出荷時情報としてのプリレコーデッド情報は、直径12cmディスクのPBゾーンとして、半径22.3〜23.1mmのエリアに記録する。
このPBゾーンに上記フォーマットで出荷時情報のデータとしての1ブロックをディスク1周回を超えないように入れることを考えると、チャンネルビット 密度は 1.72μmくらいまで緩められる。
すなわち データビット記録密度を RLL(1,7)PP方式のユーザデータに比べて1/28程度まで緩められ、信号のS/Nを稼ぐことができる。
また、BISはLDCの符号より訂正能力が非常に優れた符号をもちいており、ほぼ、すべて訂正される。このため、エラーが検出されたBISのシンボルは次のように使うことができる。
ECCのデコードの際、BISを先にデコードする。隣接したBISの2つがエラーの場合、両者のあいだにはさまれたデータ19Bはバーストエラーとみなされる。このデータ19Bにはそれぞれエラーポインタが付加される。LDCではこのエラーポインタをつかって、ポインターイレージャ訂正をおこなう。
これによりLDCだけの訂正より、訂正能力をあげることができる。
BISにはアドレス情報等が含まれている。プリレコーデッドデータゾーンではプリレコーデッド情報がウォブリンググルーブによって記録され、従ってウォブリンググルーブによるアドレス情報は無いため、このBISにあるアドレスがアクセスのために使われる。
なお、図15(図16),図4(図5)からわかるように、フェイズチェンジマークによるユーザデータと出荷時情報は、ECCフォーマットとしては、同一の符号が採用される。
これは、出荷時情報(プリレコーデッド情報)のECCデコード処理は、フェイズチェンジマークによるユーザデータ再生時のECCデコード処理を行う回路系で実行でき、ディスクドライブ装置としてはハードウエア構成の効率化を図ることができることを意味する。
図17にクラスタ単位でのフレーム構造を示している。
上記のように20バイトのデータフレーム(336チャンネルビットの記録フレーム)は、248行、つまり248フレームでECCブロックが構成される。この248フレームの前後に、リンキングのためのランイン、ランアウトとしてのフレームが付加された、250フレームが1クラスタとなる。
また、上述したようにアドレスユニットナンバとして8個のアドレスが付加されるが、ランイン、ランアウトを除いた248フレームの部分は、フレームナンバ0〜30の31フレームを単位として8個に分割され、8個のアドレス(アドレスユニットナンバ0〜7)がそれぞれに割り当てられる状態となる。
なお、図17は、ユーザーデータのクラスタ構造に合わせてリンキング用のフレームを付加した例である。ユーザーデータのクラスタ構造と合わせることで、ディスクドライブ装置のデコード処理系として回路構成上、都合が良い。
ただし、そのような点が問題にならなければ、ユーザーデータのクラスタ構造に合わせる必要はない。
即ち出荷時情報は再生専用の情報であって、書換は行われないものであるため、リンキング用のフレームは必要ないものである。
そこで図18に示すように、リンキング用のフレームを設けず、248フレームを1クラスタとする例も考えられる。
ここで、上記のLDCサブブロックとBISサブブロックついて、インターリーブなどのデータ列変換を図19〜図26で説明する。
これらの図においては、LDCサブブロックの変換を図19〜図21に、BISサブブロックの変換を図22〜図25に、LDCサブブロックとBISサブブロックのデータをディスク上に記録する際の変換を図26に示している。
図19は、実際の出荷時情報のデータとしてのプリレコーデッドデータ「C(g,h)」をメモリ「D(i,j)」上に変換する様子を示している。
変換式は 0≦g<2,0≦h<2052の範囲でユニット「g」,プリレコーデッドデータ「h」を用いて、
i=(g×2052+h)%216
j=(g×2052+h)/216
とあらわされる。なお、“/”は除算の商、 “%”除算の余り(modulo)を示す。
また、C(g,2048) 〜C(g,2051)は、C(g,0) 〜C(g,2047)に対するEDC(誤りチェックコード)である。
図15に示した(2052×2)バイトのEDC付きプリレコーデッドデータは、上記変換式により、図19に示すように、0≦i≦215、0≦j≦18のメモリD(i,j)に展開される。図中に示す「0,0」〜「1,2051」がプリレコーデッドデータ「C(g,h)」を示している。
図20は、上記のようにメモリ上に展開されたプリレコーデッドデータについて、メモリD(i,j)上での符号として示している。iはコードナンバ、jはバイトとなる。
網掛け部分として示す、i値としての216〜247の範囲は、付加される32rowのパリティとなる。
図21は、図20のようなメモリD(i,j)上のデータをディスク上の位置b(s,t,u)に変換する様子を示している。sはAUN(アドレスユニットナンバ)、tはフレーム、uはバイトである。
変換式は 0≦s<8,0≦t<31,1≦u<20の範囲でs,t,uを用いて、
i=(s×31+t)
j=(s×31+t+u−1)%19
とあらわされる。
次に図22〜図25で、出荷時情報のデータのための付加・制御情報としてのプリレコーデッドコントロールデータについての変換を示す。
図22にBISサブブロックに入れる情報を示している。
上述のようにBIS情報は、アドレス情報とプリレコーデッドコントロールデータより構成される。
BISにおけるアドレスフィールドを図22(a)に示す。アドレスとしては、1つのECCブロックの中に、8アドレスフィールド(#0〜#7)ある。
1つのアドレスフィールドは9byteより構成される。例えばアドレスフィールド#0は、0-0〜0-8の9バイトで構成される。
各アドレスフィールドのMSB4ByteにはAUN(address unit number)というECCブロックアドレスを示すアドレス値が配される。
また各アドレスフィールドの5バイト目には、その下位3bit(3Lsbit)には、アドレスフィールドナンバが配される。
さらに各アドレスフィールドの下位4Byteには各アドレスフィールドに対するパリティが配される。
一方、BISにおけるプリレコーデッドコントロールデータは、図22(b)のように1ECCブロック内に2ユニット(#0,#1)ある。
プリレコーデッドコントロールデータの1ユニットは24byteより構成される。例えばユニット#0は、0-0〜0-23の24バイトで構成される。
このプリレコーデッドコントロールデータは将来のシステムに使われるようにリザーブしてある。
図23は、BISサブブロックにおけるアドレス情報I(s,v)とプリレコーデッドコントロールデータU(g,h)をメモリB(i,j)上に変換する様子を示している。
アドレス情報I(s,v)として、sはAUN(#0〜#7)、vはアドレスデータ(バイト(0〜8))である。
プリレコーデッドコントロールデータU(g,h)について、gはユニット(#0,#1)、hはデータ(バイト(0〜23))である。
変換式は、0≦s<8,0≦v<9 の範囲でs,vを用いて、
i=((s×31+v)%31)×2 +((s×31+v)/124)
=(v%31)×2+(s/4)
j= (s×31+v)%4
であり、メモリ上に0≦i≦17の18rowの範囲にアドレス情報がインターリーブされて展開される。
また、0≦g<2,0≦h<24の範囲でユニット「g」,プリレコーデッドコントロールデータ「h」を用いて、
i=(g×24+h)%12+18
j=(g×24+h)/12
とあらわされ、メモリ上に18≦i≦29の12rowの範囲にプリレコーデッドコントロールデータが展開される。
図24は、上記のようにメモリ上に展開されたアドレス情報及びプリレコーデッドコントロールデータについて、メモリB(i,j)上での符号として示している。iはコードナンバ、jはバイトとなる。
網掛け部分として示す、i値としての30〜61の範囲は、付加される32rowのパリティとなる。
図25は、図24のようなメモリB(i,j)上のデータをディスク上の位置b(s,t,u)に変換する様子を示している。sはAUN(アドレスユニットナンバ)、tはフレーム、uはバイトである。
変換式は 0≦s<8,0≦t<31,u=0の範囲でs,t,uを用いて、
i=((s×31+t)%31)×2+((s×31+t)/124)
=(t%31)×2+(s/4)
j=(s×31+t)%4
とあらわされる。
上記LDCサブブロックについて変換された図21と、BISサブブロックについて変換された図25についてのデータb(s,t,u)が、図26のように一緒にフレームを構成し、ディスク上に記録されることになる。
なお、出荷時情報についてのデータ変換について述べたが、これらの変換規則はユーザーデータについての同様に適用される。
ところで、上記例では出荷時情報についてプリレコーデッドデータの4KBを単位としてECCブロックを構成する例を述べたが、例えば8KBを単位としてECCブロックを構成する例も考えられる。
図27により、プリレコーデッドデータの8KBを単位とするECCブロック構造を説明する。
この場合、出荷時情報のデータブロックは4セクターで構成される。
従ってプリレコーデッドデータによるサブブロックは、8Kバイト、即ち2048バイト×4セクタの単位となる。
このデータ単位に対して、1セクタにつき4バイトのEDC(エラー検出コード)が付加され、2052バイト×4セクタの単位のデータフレームとされる。
さらにスクランブル処理されてスクランブルドデータフレームとされる。
そしてリードソロモン符号化されて、216行(row)×38列(colum)のデータブロックが構成される。さらに32行のパリティが付加されて、LDC(Long Distance Code)サブブロックが構成される。LDCサブブロックは、RS(248,216,33)×38のブロックである。符号語は38である。
そして、LDCサブブロックから、LDCクラスタ(496行×19列)が構成される。
一方、プリレコーデッドコントロールデータによるサブブロックは、各24バイトの4ユニットの単位となる。また、アドレスユニットナンバとして各9バイトの16アドレスの単位となる。
この240バイトが符号化の単位となる。
即ち、この240バイトがリードソロモン符号化されて、30行×8列のアクセスブロックとされる。
そして、これに32行のパリティが付加されて、BIS(burst indicating subcode)サブブロックが構成される。符号語は8となる。
BISサブブロックは、RS(62,30,33)×8のブロックである。そして、BISサブブロックから、BISクラスタ(496行×1列)が構成される。
LDCクラスタおよびBISクラスタは、それぞれ498(行)のデータフレームから構成され、1フレームは、LDCクラスタが19バイト、BISクラスタが1バイトである。
従ってデータフレームとしての1フレームは、19+1=20バイトとされる。例えば図示するように、1バイトのBISが先頭に配置された後、19バイトのLDCが配置されて20バイトのデータフレームが構成されることとなる。
この20バイトのデータフレームの496行、つまり496フレームがECCブロックとなる。
そして各データフレームに対してバイフェーズ変調が施され、その際フレームシンクが付加されて記録フレームが構成される。この場合、データフレームから変調されたデータは、データフレーム20バイト(160ビット)の先頭に8ビットのフレームシンク(frame sync)が挿入され、バイフェーズ変調により336チャンネルビットの構造となる。
なお、バイフェーズ変調の場合、DC成分は無いため、dccを付加する必要はない。
このような記録フレームが、ディスクのPBゾーンにおけるウォブリンググルーブとして記録される出荷時情報のデータ構造となる。
図2で説明したように、出荷時情報としてのプリレコーデッド情報は、直径12cmディスクのPBゾーンとして、半径22.3〜23.1mmのエリアに記録する。
このPBゾーンに上記フォーマットで出荷時情報のデータとしての1ブロックをディスク1周回を超えないように入れることを考えると、チャンネルビット 密度は 0.86μmくらいまで緩められる。
すなわち データビット記録密度を RLL(1,7)PP方式のユーザデータに比べて1/14程度まで緩められ、信号のS/Nを稼ぐことができる。
そしてこの場合も、出荷時情報は、フェイズチェンジマークによるユーザデータと出荷時情報は、ECCフォーマットとしては、同一の符号が採用される。
図28にクラスタ単位でのフレーム構造を示している。
上記のように20バイトのデータフレーム(336チャンネルビットの記録フレーム)は、496行、つまり496フレームでECCブロックが構成される。この496フレームの前後に、リンキングのためのランイン、ランアウトとしてのフレームが付加された、498フレームが1クラスタとなる。
また、上述したようにアドレスユニットナンバとして16個のアドレスが付加されるが、ランイン、ランアウトを除いた496フレームの部分は、フレームナンバ0〜30の31フレームを単位として16個に分割され、16個のアドレス(アドレスユニットナンバ0〜15)がそれぞれに割り当てられる状態となる。
なお、図28は、ユーザーデータのクラスタ構造に合わせてリンキング用のフレームを付加した例である。ユーザーデータのクラスタ構造と合わせることで、ディスクドライブ装置のデコード処理系として回路構成上、都合が良い。
ただしこの場合も、必ずしもユーザーデータのクラスタ構造に合わせる必要はない。即ち出荷時情報は再生専用の情報であって、書換は行われないものであるため、リンキング用のフレームは必要ない。
そこで図29に示すように、リンキング用のフレームを設けず、496フレームを1クラスタとする例も考えられる。
以上のような出荷時情報の4KB単位若しくは8KB単位でのECCブロック構成の例におけるフレームシンクについて図30,図31に示す。
図30に示すように、フレームシンクFSとしては7種類のフレームシンクFS0〜FS6がある。各フレームシンクFS0〜FS6はFMコード変調のアウトオブルールとしてのパターンを用いた、シンクボディ「11001001」の8チャンネルビットと、7種類のフレームシンクFS0〜FS6のそれぞれについてのシンクIDの8チャンネルビットの合計16チャンネルビットより構成される。
シンクIDはデータビットであらわすと、たとえば、フレームシンクFS0は「000」の3bitとパリティ1bit(ここでは0)よりあらわされ、これがFMコード変調され「10101010」となる。
他のシンクIDも同様に、3bitのデータビットとパリティ1bitによりあらわされ、FMコード変調される。
これによりビットデータの符号距離は2以上となり、1ビット誤りがあってもほかのシンクIDと判断されることはない。
フレームシンクFSは記録の際に、NRZI変換されて記録される。
図31にフレームシンクのマッピングを示す。
上述したように4KB単位の場合、1ECCブロックの248フレームは、8つの31フレームづつのアドレスフレームに分割される。
また8KB単位の場合、1ECCブロックの496フレームは、16個の31フレームづつのアドレスフレームに分割される。
即ちいずれにしても31フレームを単位として分割される。
各フレームとも、0から30のフレームナンバをもつ。フレームナンバ「0」には、他のフレームシンクには使われない特別のフレームシンクとしてFS0を用いる。このフレームシンクFS0により、アドレスフレームの先頭を見い出すことができ、アドレス同期を行うことができる。
フレームナンバ「1」から「30」には、図31に示す順番でフレームシンク(FS1〜FS6)を配置する。このフレームシンクの並ぶ順番により、先頭のフレームシンクFS0が特定できなくとも、アドレスフレームの先頭を特定することもできる。
6.ディスクドライブ装置
次に、上記のようなディスクに対応して記録/再生を行うことのできるディスクドライブ装置を説明していく。
図32はディスクドライブ装置の構成を示す。
図32において、ディスク100は上述した本例のディスクである。
ディスク100は、図示しないターンテーブルに積載され、記録/再生動作時においてスピンドルモータ2によって一定線速度(CLV)で回転駆動される。
そして光学ピックアップ1によってディスク100上のRWゾーンにおけるグルーブトラックのウォブリングとして埋め込まれたADIP情報の読み出しがおこなわれる。またPBゾーンにおけるグルーブトラックのウォブリングとして埋め込まれたプリレコーデッド情報の読み出しがおこなわれる。
また記録時には光学ピックアップによってRWゾーンにおけるトラックにユーザーデータがフェイズチェンジマークとして記録され、再生時には光学ピックアップによって記録されたフェイズチェンジマークの読出が行われる。
ピックアップ1内には、レーザ光源となるレーザダイオードや、反射光を検出するためのフォトディテクタ、レーザ光の出力端となる対物レンズ、レーザ光を対物レンズを介してディスク記録面に照射し、またその反射光をフォトディテクタに導く光学系(図示せず)が形成される。
レーザダイオードは、波長405nmのいわゆる青色レーザを出力する。また光学系によるNAは0.85である。
ピックアップ1内において対物レンズは二軸機構によってトラッキング方向及びフォーカス方向に移動可能に保持されている。
またピックアップ1全体はスレッド機構3によりディスク半径方向に移動可能とされている。
またピックアップ1におけるレーザダイオードはレーザドライバ13からのドライブ信号(ドライブ電流)によってレーザ発光駆動される。
ディスク100からの反射光情報はフォトディテクタによって検出され、受光光量に応じた電気信号とされてマトリクス回路4に供給される。
マトリクス回路4には、フォトディテクタとしての複数の受光素子からの出力電流に対応して電流電圧変換回路、マトリクス演算/増幅回路等を備え、マトリクス演算処理により必要な信号を生成する。
例えば再生データに相当する高周波信号(再生データ信号)、サーボ制御のためのフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号などを生成する。
さらに、グルーブのウォブリングに係る信号、即ちウォブリングを検出する信号としてプッシュプル信号を生成する。
マトリクス回路4から出力される再生データ信号はリーダ/ライタ回路5へ、フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号はサーボ回路11へ、プッシュプル信号はウォブル回路8へ、それぞれ供給される。
リーダ/ライタ回路5は、再生データ信号に対して2値化処理、PLLによる再生クロック生成処理等を行い、フェイズチェンジマークとして読み出されたデータを再生して、変復調回路6に供給する。
変復調回路6は、再生時のデコーダとしての機能部位と、記録時のエンコーダとしての機能部位を備える。
再生時にはデコード処理として、再生クロックに基づいてランレングスリミテッドコードの復調処理を行う。
またECCエンコーダ/デコーダ7は、記録時にエラー訂正コードを付加するECCエンコード処理と、再生時にエラー訂正を行うECCデコード処理を行う。
再生時には、変復調回路6で復調されたデータを内部メモリに取り込んで、エラー検出/訂正処理及びデインターリーブ等の処理を行い、再生データを得る。
ECCエンコーダ/デコーダ7で再生データにまでデコードされたデータは、システムコントローラ10の指示に基づいて、読み出され、AV(Audio-Visual)システム20に転送される。
グルーブのウォブリングに係る信号としてマトリクス回路4から出力されるプッシュプル信号は、ウォブル回路8において処理される。ADIP情報としてのプッシュプル信号は、ウォブル回路8においてMSK復調され、ADIPアドレスを構成するデータストリームに復調されてアドレスデコーダ9に供給される。
アドレスデコーダ9は、供給されるデータについてのデコードを行い、アドレス値を得て、システムコントローラ10に供給する。
またウォブル回路8ではプッシュプル信号として得られるウォブル信号に用いたPLL処理でクロックを生成し、例えば記録時のエンコードクロックとして各部に供給する。
また、グルーブのウォブリングに係る信号としてマトリクス回路4から出力されるプッシュプル信号として、PBゾーンからのプリレコーデッド情報としてのプッシュプル信号は、ウォブル回路8においてバンドパスフィルタ処理、FMコード復調処理が行われてリーダ/ライタ回路5に供給される。そしてFMコードストリームとして波形整形された後、ECCエンコーダ/デコーダ7でECCデコード、デインターリーブされて、プリレコーデッド情報としてのデータが抽出される。抽出された出荷時情報(プリレコーデッド情報)はシステムコントローラ10に供給される。
システムコントローラ10は、読み出されたプリレコーデッド情報に基づいて、各種設定処理やコピープロテクト処理等を行うことができる。
また、システムコントローラ10はウォブル回路8に対して制御信号CTにより、ADIP情報の復調と出荷時情報の復調について処理の切換を指示する。
図33はウォブル回路8の構成例を示している。
マトリクス回路4からのプッシュプル信号P/Pは、バンドパスフィルタ61を介してPLL部64に供給される。PLL部64は、例えばバンドパスフィルタ61で抽出されるウォブリングのキャリア成分について2値化した後、PLL処理を行って、上記ウォブルに基づくクロックCLKを再生する。
ただし図3で説明したように、RWゾーンのウォブリング周期は69Tで、PBゾーンのウォブリング周期は36Tである。つまり、RWゾーンとPBゾーンではウォブリングのキャリア周波数は異なる。
このためシステムコントローラ10は、制御信号CTによりRWゾーンの記録再生時と、PBゾーンの再生時とで、バンドパスフィルタ61の通過帯域を切り換えるようにしている。
これにより、PLL部64で生成されるクロックCLKとしては、RWゾーン記録再生時には周期69Tのウォブルに対応した周波数となり、PBゾーン再生時には周期36Tのウォブルに対応した周波数となる。
またプッシュプル信号P/Pは、バンドパスフィルタ61でキャリア周波数及びその1.5倍の周波数成分が抽出された後、MSK復調部65に供給される。MSK復調部65は、例えばMSK変調波とキャリア成分の乗算やフィルタリング等を行うことでMSK復調を行い、ADIPアドレスとしての復調データを得る。上述したように、その復調データはアドレスデコーダ9に供給されて、ADIPアドレス値としてデコードされる。なお、MSK復調は、周期69Tのウォブルに対応した周波数とされているクロックCLKに基づいて行われる。
またプッシュプル信号P/Pは、バンドパスフィルタ61でバイフェーズ変調(FM変調)信号成分が抽出され、FMコード復調部66で復調される。復調された信号は、リーダ/ライタ回路5に供給される。なお、FMコード復調は、周期36Tのウォブルに対応した周波数とされているクロックCLKに基づいて行われる。
システムコントローラ10はこのようなウォブル回路8に対して上記のように制御信号CTを供給する事で、クロックCLKの周波数を切換制御している。即ちディスク100のPBゾーンの再生時には、FMコード復調部66で復調を実行させ、これによって出荷時情報の読込を行なわせるものとなる。
一方、RWゾーンの再生時にはMSK復調部65の動作を実行させ、ADIPアドレスの読込を実行させる。
図32のディスクドライブ装置において、記録時には、AVシステム20から記録データが転送されてくるが、その記録データはECCエンコーダ/デコーダ7におけるメモリに送られてバッファリングされる。
この場合ECCエンコーダ/デコーダ7は、バファリングされた記録データのエンコード処理として、エラー訂正コード付加やインターリーブ、サブコード等の付加を行う。即ち図4で説明したECCブロックへのエンコードを行う。
またECCエンコードされたデータは、変復調回路6においてRLL(1−7)PP方式の変調が施され、リーダ/ライタ回路5に供給される。
記録時においてこれらのエンコード処理のための基準クロックとなるエンコードクロックは上述したようにウォブル信号から生成したクロックを用いる。
エンコード処理により生成された記録データは、リーダ/ライタ回路5で記録補償処理として、記録層の特性、レーザー光のスポット形状、記録線速度等に対する最適記録パワーの微調整やレーザドライブパルス波形の調整などが行われた後、レーザドライブパルスとしてレーザードライバ13に送られる。
レーザドライバ13では供給されたレーザドライブパルスをピックアップ1内のレーザダイオードに与え、レーザ発光駆動を行う。これによりディスク100に記録データに応じたピット(フェイズチェンジマーク)が形成されることになる。
なお、レーザドライバ13は、いわゆるAPC回路(Auto Power Control)を備え、ピックアップ1内に設けられたレーザパワーのモニタ用ディテクタの出力によりレーザ出力パワーをモニターしながらレーザーの出力が温度などによらず一定になるように制御する。記録時及び再生時のレーザー出力の目標値はシステムコントローラ10から与えられ、記録時及び再生時にはそれぞれレーザ出力レベルが、その目標値になるように制御する。
サーボ回路11は、マトリクス回路4からのフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号から、フォーカス、トラッキング、スレッドの各種サーボドライブ信号を生成しサーボ動作を実行させる。
即ちフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号に応じてフォーカスドライブ信号、トラッキングドライブ信号を生成し、ピックアップ1内の二軸機構のフォーカスコイル、トラッキングコイルを駆動することになる。これによってピックアップ1、マトリクス回路4、サーボ回路11、二軸機構によるトラッキングサーボループ及びフォーカスサーボループが形成される。
またサーボ回路11は、システムコントローラ10からのトラックジャンプ指令に応じて、トラッキングサーボループをオフとし、ジャンプドライブ信号を出力することで、トラックジャンプ動作を実行させる。
またサーボ回路11は、トラッキングエラー信号の低域成分として得られるスレッドエラー信号や、システムコントローラ10からのアクセス実行制御などに基づいてスレッドドライブ信号を生成し、スレッド機構3を駆動する。スレッド機構3には、図示しないが、ピックアップ1を保持するメインシャフト、スレッドモータ、伝達ギア等による機構を有し、スレッドドライブ信号に応じてスレッドモータを駆動することで、ピックアップ1の所要のスライド移動が行なわれる。
スピンドルサーボ回路12はスピンドルモータ2をCLV回転させる制御を行う。
スピンドルサーボ回路12は、ウォブル信号に対するPLL処理で生成されるクロックを、現在のスピンドルモータ2の回転速度情報として得、これを所定のCLV基準速度情報と比較することで、スピンドルエラー信号を生成する。
またデータ再生時においては、リーダ/ライタ回路5内のPLLによって生成される再生クロック(デコード処理の基準となるクロック)が、現在のスピンドルモータ2の回転速度情報となるため、これを所定のCLV基準速度情報と比較することでスピンドルエラー信号を生成することもできる。
そしてスピンドルサーボ回路12は、スピンドルエラー信号に応じて生成したスピンドルドライブ信号を出力し、スピンドルモータ2のCLV回転を実行させる。
またスピンドルサーボ回路12は、システムコントローラ10からのスピンドルキック/ブレーキ制御信号に応じてスピンドルドライブ信号を発生させ、スピンドルモータ2の起動、停止、加速、減速などの動作も実行させる。
以上のようなサーボ系及び記録再生系の各種動作はマイクロコンピュータによって形成されたシステムコントローラ10により制御される。
システムコントローラ10は、AVシステム20からのコマンドに応じて各種処理を実行する。
例えばAVシステム20から書込命令(ライトコマンド)が出されると、システムコントローラ10は、まず書き込むべきアドレスにピックアップ1を移動させる。そしてECCエンコーダ/デコーダ7、変復調回路6により、AVシステム20から転送されてきたデータ(例えばMPEG2などの各種方式のビデオデータや、オーディオデータ等)について上述したようにエンコード処理を実行させる。そして上記のようにリーダ/ライタ回路5からのレーザドライブパルスがレーザドライバ13に供給されることで、記録が実行される。
また例えばAVシステム20から、ディスク100に記録されている或るデータ(MPEG2ビデオデータ等)の転送を求めるリードコマンドが供給された場合は、まず指示されたアドレスを目的としてシーク動作制御を行う。即ちサーボ回路11に指令を出し、シークコマンドにより指定されたアドレスをターゲットとするピックアップ1のアクセス動作を実行させる。
その後、その指示されたデータ区間のデータをAVシステム20に転送するために必要な動作制御を行う。即ちディスク100からのデータ読出を行い、リーダ/ライタ回路5、変復調回路6、ECCエンコーダ/デコーダ7におけるデコード/バファリング等を実行させ、要求されたデータを転送する。
なお、これらのフェイズチェンジマークによるデータの記録再生時には、システムコントローラ10は、ウォブル回路8及びアドレスデコーダ9によって検出されるADIPアドレスを用いてアクセスや記録再生動作の制御を行う。
また、システムコントローラ10は、このときECCエンコーダ/デコーダ7に対して、上記図4で説明した構造のECCブロックに対するエラー訂正デコードを指示することになる。
また、ディスク100が装填された際など所定の時点で、システムコントローラ10は、ディスク100のPBゾーンにウォブリンググルーブとして記録されている出荷時情報(プリレコーデッド情報)の読出を実行させる。
その場合、まずPBゾーンを目的としてシーク動作制御を行う。即ちサーボ回路11に指令を出し、ディスク最内周側へのピックアップ1のアクセス動作を実行させる。
その後、ピックアップ1による再生トレースを実行させ、反射光情報としてのプッシュプル信号を得、ウォブル回路8、リーダ/ライタ回路5、ECCエンコーダ/デコーダ7によるデコード処理を実行させ、プリレコーデッド情報としての再生データを得る。
なお、システムコントローラ10は、このときECCエンコーダ/デコーダ7に対して、上記図15(又は図27)で説明した構造のECCブロックに対するエラー訂正デコードを指示することになる。
システムコントローラ10はこのようにして読み出されたプリレコーデッド情報に基づいて、レーザパワー設定やコピープロテクト処理等を行う。
なお、PBゾーンのプリレコーデッド情報の再生時には、システムコントローラ10は、読み出されたプリレコーデッド情報としてのBISクラスタに含まれるアドレス情報を用いて、アクセスや再生動作の制御を行う。
ところで、この図22の例は、AVシステム20に接続されるディスクドライブ装置30としたが、本発明のディスクドライブ装置としては例えばパーソナルコンピュータ等と接続されるものとしてもよい。
さらには他の機器に接続されない形態もあり得る。その場合は、操作部や表示部が設けられたり、データ入出力のインターフェース部位の構成が、図22とは異なるものとなる。つまり、ユーザーの操作に応じて記録や再生が行われるとともに、各種データの入出力のための端子部が形成されればよい。
もちろん構成例としては他にも多様に考えられ、例えば記録専用装置、再生専用装置としての例も考えられる。
7.ディスク製造方法
続いて、上述した本例のディスクを製造方法を説明する。
ディスクの製造プロセスは、大別すると、いわゆる原盤工程(マスタリングプロセス)と、ディスク化工程(レプリケーションプロセス)に分けられる。原盤工程はディスク化工程で用いる金属原盤(スタンパー)を完成するまでのプロセスであり、ディスク化工程はスタンパーを用いて、その複製である光ディスクを大量生産するプロセスである。
具体的には、原盤工程は、研磨した硝子基板にフォトレジストを塗布し、この感光膜にレーザビームによる露光によってピットやグルーブを形成する、いわゆるカッティングを行なう。
本例の場合、ディスクの最内周側のPBゾーンに相当する部分でプリレコーデッド情報に基づいたウォブリングによるグルーブのカッティングが行われ、またRWゾーンに相当する部分で、ADIPアドレスに基づいたウォブリングによるグルーブのカッティングが行われる。
記録するプリレコーデッド情報はプリマスタリングと呼ばれる準備工程で用意される。
そしてカッティングが終了すると、現像等の所定の処理を行なった後、例えば電鋳によって金属表面上への情報の転送を行ない、ディスクの複製を行なう際に必要なスタンパーを作成する。
次に、このスタンパーを用いて例えばインジェクション法等によって、樹脂基板上に情報を転写し、その上に反射膜を生成した後、必要なディスク形態に加工する等の処理を行なって、最終製品を完成する。
カッティング装置は、例えば図33に示すように、プリレコーデッド情報発生部71,アドレス発生部72、切換部73、カッティング部74、コントローラ70を備える。
プリレコーデッド情報発生部71は、プリマスタリング工程で用意されたプリレコーデッド情報を出力する。
アドレス発生部72は、絶対アドレスとしての値を順次出力する。
カッティング部74は、フォトレジストされた硝子基板101にレーザービームを照射してカッティングを行なう光学部(82,83,84)と、硝子基板101を回転駆動及びスライド移送する基板回転/移送部85と、入力データを記録データに変換して光学部に供給する信号処理部81と、基板回転/移送部85の位置から、カッティング位置がPBゾーンとRWゾーンのいずれであるかを判別できるようにしたセンサ86を有する。
上記光学部としては、例えばHe−Cdレーザからなるレーザ光源82と、このレーザ光源82からの出射光を記録データに基づいて変調する変調部83と、変調部83からの変調ビームを集光して硝子基板101のフォトレジスト面に照射するカッティングヘッド部84が設けられている。
変調部83としてはレーザ光源82からの出射光をオン/オフする音響光学型の光変調器(AOM)と、さらにレーザ光源82からの出射光をウォブル生成信号に基づいて偏向する音響光学型の光偏向器(AOD)が設けられる。
また、基板回転/移送部85は、硝子基板101を回転駆動する回転モータと、回転モータの回転速度を検出する検出部(FG)と、硝子基板101をその半径方向にスライドさせるためのスライドモータと、回転モータ、スライドモータの回転速度や、カッティングヘッド部84のトラッキング等を制御するサーボコントローラなどを有して構成される。
信号処理部81は、例えば切換部73を介して供給されるプリレコーデッド情報やアドレス情報に対して、例えばエラー訂正符号等を付加して入力データを形成するフォーマティング処理や、フォーマティング処理データに所定の演算処理を施して変調信号を形成する変調信号生成処理を行う。
そして変調信号に基づいて変調部83の光変調器及び光偏向器を駆動する駆動処理も行う。
カッティング部74では、カッティングの際、基板回転/移送部85が硝子基板101を一定線速度で回転駆動するとともに、硝子基板71を回転させたまま、所定のトラックピッチでらせん状のトラックが形成されていくようにスライドさせる。
同時に、レーザ光源82からの出射光は変調部83を介して、信号処理部81からの変調信号に基づく変調ビームとされてカッティングヘッド部84から硝子基板71のフォトレジスト面に照射されていき、その結果、フォトレジストがデータやグルーブに基づいて感光される。
コントローラ70は、このようなカッティング部74のカッティング時の動作を実行制御するとともに、センサ86からの信号を監視しながらプリレコーデッド情報発生部71、アドレス発生部72、切換部73を制御する。
コントローラ70は、カッティング開始時には、カッティング部74に対してカッティングヘッド部84が最内周側からレーザ照射を開始するように、基板回転/移送部85のスライド位置を初期位置とさせる。そして硝子基板101のCLV回転駆動と、トラックピッチ0.35μmのグルーブを形成するためのスライド移送を開始させる。
この状態で、プリレコーデッド情報発生部71から出荷時情報としてのプリレコーデッド情報を出力させ、切換部73を介して信号処理部81に供給させる。また、レーザ光源82からのレーザ出力を開始させ、変調部83は信号処理部81からの変調信号、即ちプリレコーデッド情報のFMコード変調信号に基づいてレーザ光を変調させ、硝子基板101へのグルーブカッティングを実行させる。
これにより、PBゾーンに相当する領域に、上述した図3(b)のようなグルーブのカッティングが行われていく。
その後、コントローラ70はセンサ86の信号から、カッティング動作がPBゾーンに相当する位置まで進んだことを検出したら、切換部73をアドレス発生部72側に切り換えると共に、アドレス発生部72からアドレス値を順次発生させるように指示する。
また基板回転/移送部85には、トラックピッチ0.32μmのグルーブを形成するようにスライド移送速度を低下させる。
これによりアドレス発生部72からアドレス情報が切換部73を介して信号処理部81に供給される。そして、レーザ光源82からのレーザ光は変調部83において信号処理部81からの変調信号、即ちアドレス情報のMSK変調信号に基づいて変調され、その変調レーザ光により硝子基板101へのグルーブカッティングが実行される。
これにより、RWゾーンに相当する領域に、上述した図3(a)のようなグルーブのカッティングが行われていく。
コントローラ70はセンサ86の信号から、当該カッティング動作がリードアウトゾーンの終端に達したことを検出したら、カッティング動作を終了させる。
このような動作により、硝子基板101上にPBゾーン及びRWゾーンとしてのウォブリンググルーブに対応する露光部が形成されていく。
その後、現像、電鋳等を行ないスタンパーが生成され、スタンパーを用いて上述のディスクが生産される。
8.変形例
以上、実施の形態のディスク及びそれに対応するディスクドライブ装置、ディスク製造方法について説明してきたが、本発明はこれらの例に限定されるものではなく、要旨の範囲内で各種変形例が考えられるものである。
上記例ではユーザーデータがフェーズチェンジマークとして記録されるものを示したが、ユーザーデータの記録方式は、書換可能又は追記可能な方式であればよい。例えば光磁気記録方式、色素変化方式などの記録方式に対応するディスク、やディスクドライブ装置であっても本発明を適用できる。
また、出荷時情報についてはバイフェーズ変調を用いた例としたが、出荷時情報をユーザーデータと同じ変調方式としても良い。例えば上記例に準じて言えば、ユーザーデータはRLL(1,7)PP方式であるため、出荷時情報もRLL(1,7)PP方式で変調することも考えられる。
本発明の実施の形態のディスクのグルーブの説明図である。 実施の形態のディスクのエリア構造の説明図である。 実施の形態のディスクのグルーブのウォブリング方式の説明図である。 実施の形態のフェイズチェンジマークのECCブロック及びデータフレーム構造の説明図である。 実施の形態のフェイズチェンジマークのECCブロック構造の説明図である。 実施の形態のフェイズチェンジマークのRUBのフレーム構造の説明図である。 実施の形態のADIP情報の変調方式の説明図である。 実施の形態のRUBに対するアドレスブロックの説明図である。 実施の形態のディスクのシンクパートの説明図である。 実施の形態のディスクのシンクビットパターンの説明図である。 実施の形態のディスクのデータパートの説明図である。 実施の形態のディスクのADIPビットパターンの説明図である。 実施の形態のADIP情報のECC構造の説明図である。 実施の形態のプリレコーデッド情報の変調方式の説明図である。 実施の形態のプリレコーデッド情報のECCブロック及びデータフレーム構造の説明図である。 実施の形態のプリレコーデッド情報のECCブロック構造の説明図である。 実施の形態のプリレコーデッド情報のクラスタのフレーム構造の説明図である。 実施の形態のプリレコーデッド情報のクラスタのフレーム構造の説明図である。 実施の形態のLDCサブブロックのデータ列変換の説明図である。 実施の形態のLDCサブブロックのデータ列変換の説明図である。 実施の形態のLDCサブブロックのデータ列変換の説明図である。 実施の形態のBISサブブロック構造の説明図である。 実施の形態のBISサブブロックのデータ列変換の説明図である。 実施の形態のBISサブブロックのデータ列変換の説明図である。 実施の形態のBISサブブロックのデータ列変換の説明図である。 実施の形態のLDCサブブロックとBISサブブロックのデータによるフレーム構成の説明図である。 実施の形態のプリレコーデッド情報のECCブロック及びデータフレーム構造の説明図である。 実施の形態のプリレコーデッド情報のクラスタのフレーム構造の説明図である。 実施の形態のプリレコーデッド情報のクラスタのフレーム構造の説明図である。 実施の形態のプリレコーデッド情報のフレームシンクの説明図である。 実施の形態のプリレコーデッド情報のフレームシンク配置の説明図である。 実施の形態のディスクドライブ装置のブロック図である。 実施の形態のディスクドライブ装置のウォブル回路のブロック図である。 実施の形態のディスクを製造するカッティング装置のブロック図である。
符号の説明
1 ピックアップ、2 スピンドルモータ、3 スレッド機構、4 マトリクス回路、5 リーダ/ライタ回路、6 変復調回路、7 ECCエンコーダ/デコーダ、8 ウォブル回路、9 アドレスデコーダ、10 システムコントローラ、11 サーボ回路、12 スピンドルサーボ回路、13 レーザドライバ、20 AVシステム、70 コントローラ、71 プリレコーデッド情報発生部、72 アドレス発生部、73 切換部、74 カッティング部、100 ディスク

Claims (17)

  1. 書換可能又は追記可能な記録方式による第1のデータの記録再生及びグルーブのウォブリングにより記録されている第2のデータの再生が可能とされる記録再生領域と、
    グルーブのウォブリングにより記録されている第3のデータの再生のみが可能とされる再生専用領域とを備え、
    上記第1のデータは、第1の変調方式で記録されるとともに、第1のエラー訂正ブロック構造を有し、
    上記第2のデータは、第2の変調方式で記録されるとともに、上記第1のエラー訂正ブロック構造と異なる訂正符号による第2のエラー訂正ブロック構造を有し、
    上記第3のデータは、第3の変調方式で記録されるとともに、上記第1のエラー訂正ブロック構造と同一の訂正符号による第3のエラー訂正ブロック構造を有する
    ディスク記録媒体。
  2. 上記第1のデータ及び第3のデータの訂正符号は、LDCであり、
    上記第2のデータの訂正符号は、nibbleベースの符号である請求項1記載のディスク記録媒体。
  3. 上記第1のエラー訂正ブロックは、
    第1のフレーム構造と、第1の訂正符号からなる第1のサブブロック構造と、第2の訂正符号からなる第2のサブブロック構造とから構成され、
    上記第3のエラー訂正ブロックは、
    第2のフレーム構造と、上記第1の訂正符号からなる第3のサブブロック構造と、上記第2の訂正符号からなる第4のサブブロック構造とから構成される請求項1に記載のディスク記録媒体。
  4. 上記第2のデータ及び第3のデータは、予め形成されたウォブリンググルーブによって記録されており、
    上記第1のデータは、上記書換可能な記録方式として、上記ウォブリンググルーブによるトラック上への相変化マークによる記録方式で記録される請求項1に記載のディスク記録媒体。
  5. 上記第2のデータ及び第3のデータは、予め形成されたウォブリンググルーブによって記録されており、
    上記第1のデータは、上記書換可能な記録方式として、上記ウォブリンググルーブによるトラック上への光磁気マークによる記録方式で記録される請求項1に記載のディスク記録媒体。
  6. 上記再生専用領域に記録される第3のデータには、アドレス情報が含まれていることを特徴とする請求項1に記載のディスク記録媒体。
  7. 上記第1の変調方式と上記第3の変調方式は同一の変調方式である請求項1に記載のディスク記録媒体。
  8. 書換可能又は追記可能な記録方式による第1のデータの記録再生及びグルーブのウォブリングにより記録されている第2のデータの再生が可能とされる記録再生領域と、グルーブのウォブリングにより記録されている第3のデータの再生のみが可能とされる再生専用領域とを備え、上記第1のデータは、第1の変調方式で記録されるとともに、第1のエラー訂正ブロック構造を有し、上記第2のデータは、第2の変調方式で記録されるとともに、上記第1のエラー訂正ブロック構造と異なる第2の訂正符号によるエラー訂正ブロック構造を有し、上記第3のデータは、第3の変調方式で記録されるとともに、上記第1のエラー訂正ブロック構造と同一の訂正符号による第3のエラー訂正ブロック構造を有するディスク記録媒体に対して、データの記録又は再生を行うディスクドライブ装置であって、
    上記グルーブにより形成されるトラックに対してレーザ照射を行い反射光信号を得るヘッド手段と、
    上記反射光信号からトラックのウォブリングに係る信号を抽出するウォブリング抽出手段と、
    上記反射光信号から上記第1のデータに係る信号を抽出する第1データ信号抽出手段と、
    上記記録再生領域の再生時において、上記ウォブリング抽出手段によって抽出された上記ウォブリングに係る信号について第2の変調方式に対する復調を行なう第2データ復調手段と、
    上記記録再生領域の再生時において、上記第1データ抽出手段によって抽出された上記第1のデータに係る信号について上記第1の変調方式に対する復調を行なう第1データ復調手段と、
    上記再生専用領域の再生時において、上記ウォブリング抽出手段によって抽出された上記ウォブリングに係る信号について上記第3の変調方式に対する復調を行なう第3データ復調手段と、
    上記第1データ復調手段の復調出力と、上記第3データ復調手段の復調出力に対して上記エラー訂正符号によるエラー訂正処理を行うエラー訂正手段と、
    上記記録再生領域の記録再生時には、上記第2データ復調手段の処理を実行させるとともに上記エラー訂正手段に対して上記第1のエラー訂正ブロックに対する処理を指示し、上記再生専用領域の再生時には、上記第3データ復調手段の処理を実行させるとともに上記エラー訂正手段に対して上記第3のエラー訂正ブロックに対する処理を指示する制御手段と、
    を備えたディスクドライブ装置。
  9. 上記第1のデータ及び第3のデータの訂正符号は、LDCであり、
    上記第2のデータの訂正符号は、nibbleベースの符号である請求項8記載のディスクドライブ装置。
  10. 上記エラー訂正手段は、
    第1のフレーム構造と、第1の訂正符号からなる第1のサブブロック構造と、第2の訂正符号からなる第2のサブブロック構造とから構成される上記第1のエラー訂正ブロックに関してエンコード及びデコード可能とされるとともに、
    第2のフレーム構造と、上記第1の訂正符号からなる第3のサブブロック構造と、上記第2の訂正符号からなる第4のサブブロック構造とから構成される上記第3のエラー訂正ブロックに関してデコード可能とされる請求項8に記載のディスクドライブ装置。
  11. 上記制御手段は、
    上記記録再生領域においては、上記第2のデータとして抽出されるアドレス情報に基づいて上記ヘッド手段のアクセスを実行させ、
    上記再生専用領域においては上記第3のデータに含まれているアドレス情報に基づいて上記ヘッド手段のアクセスを実行させる請求項8に記載のディスクドライブ装置。
  12. 上記第1の変調方式と上記第3の変調方式は同一の変調方式である請求項8に記載のディスクドライブ装置。
  13. 書換可能又は追記可能な記録方式による第1のデータの記録再生及びグルーブのウォブリングにより記録されている第2のデータの再生が可能とされる記録再生領域と、グルーブのウォブリングにより記録されている第3のデータの再生のみが可能とされる再生専用領域とを備え、上記第1のデータは、第1の変調方式で記録されるとともに、第1のエラー訂正ブロック構造を有し、上記第2のデータは、第2の変調方式で記録されるとともに、上記第1のエラー訂正ブロック構造と異なる第2の訂正符号によるエラー訂正ブロック構造を有し、上記第3のデータは、第3の変調方式で記録されるとともに、上記第1のエラー訂正ブロック構造と同一の訂正符号による第3のエラー訂正ブロック構造を有するディスク記録媒体に対する再生方法として、
    上記記録再生領域の再生時には、
    上記グルーブにより形成されるトラックに対してレーザ照射を行った際の反射光信号から、トラックのウォブリングに係る信号、及び上記第1のデータに係る信号を抽出し、抽出された上記ウォブリングに係る信号について上記第2の変調方式に対する復調を行ってアドレス情報をデコードするとともに、抽出された上記第1のデータに係る信号について上記第1の変調方式に対する復調、及び上記エラー訂正符号による上記第1のエラー訂正ブロックに対してエラー訂正処理を行って上記第1のデータを再生し、
    上記再生専用領域の再生時には、
    上記グルーブにより形成されるトラックに対してレーザ照射を行った際の反射光信号から、トラックのウォブリングに係る信号を抽出し、抽出された上記ウォブリングに係る信号について上記第3の変調方式に対する復調、及び上記エラー訂正符号による上記第3のエラー訂正ブロックに対してエラー訂正処理を行って上記第3のデータを再生する
    再生方法。
  14. 上記第1のデータ及び第3のデータの訂正符号は、LDCであり、
    上記第2のデータの訂正符号は、nibbleベースの符号である請求項13記載の再生方法。
  15. 上記記録再生領域の再生時には、第1のフレーム構造と、第1の訂正符号からなる第1のサブブロック構造と、第2の訂正符号からなる第2のサブブロック構造とから構成される上記第1のエラー訂正ブロックに対してエラー訂正処理を行い、
    上記再生専用領域の再生時には、第2のフレーム構造と、上記第1の訂正符号からなる第3のサブブロック構造と、上記第2の訂正符号からなる第4のサブブロック構造とから構成される上記第3のエラー訂正ブロックに対してエラー訂正処理を行う請求項13記載の再生方法。
  16. 上記記録再生領域の再生時には、上記第2のデータとして抽出されるアドレス情報に基づいてアクセスを実行し、
    上記再生専用領域の再生時には、上記第3のデータに含まれているアドレス情報に基づいてアクセスを実行する請求項13に記載の再生方法。
  17. 上記第1の変調方式と上記第3の変調方式は同一の変調方式である請求項13に記載の再生方法。
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