JP4904649B2 - 電磁パイロット式クラッチ装置 - Google Patents
電磁パイロット式クラッチ装置Info
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁パイロット式クラッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エンジンの回転動力を駆動輪に伝達する発進用の電磁パイロット式クラッチ装置10においては、図1に示されるように、ベベルギヤ等のデファレンシャルギヤ29が収納されたデフケース20に回転軸線上でテーパローラベアリング51,52により回転可能に出力軸23が支承され、該デフケース20にケース11が固定されている。該ケース11には、入力軸21と一体的に連結されるハウジング13が収納され、該ハウジング13内には、ベアリング24及びニードルベアリング25により回転可能に支承されるインナシャフト15が延在するクラッチ収納室14が形成されている。該クラッチ収納室14内には、メインクラッチ16、カム式増幅機構18及びパイロットクラッチ34等が配設され、ハウジング13の開口部64は、リヤハウジング57により覆われている。インナシャフト15外周面と小径リヤハウジング部37内周面との間、大径リヤハウジング部38外周面とケース11内周面との間には、オイルシール55,68が介装されて液密状態を保持している。電磁石33はヨーク36に固定され、リヤハウジング57を挟んでパイロットクラッチ34と対向した位置に配設され、該ヨーク36は、小径及び大径リヤハウジング部37,38と微小隙間を保ち、小径リヤハウジング部37をベアリング28により回転可能に支承するとともに、ハウジング13の開口部64から突出してデフケース20のヨーク嵌合穴50に嵌合支持される嵌合部36a及びケース端面に突設されたピン47と係合して回り止めする係合部36bを有する。このようにハウジング13内に各構成部品か組み付けられて、ハウジングアッシ41が構成されている。
【0003】
ケース11内で、ハウジング13の前方である入力軸側外周面の肩部46は、外側ベアリング65に回転可能に支承され、該ベアリング65近傍に取り付けられているオイルシール19により、ケース11内の液密状態が保持される。ケース11とデフケース20は、ハウジング13の開口部64端面の位置で分割されるようになっている。小径リヤハウジング部37の突出端外周面とデフケース20の内周面との間には、ケース11とデフケース20を液密的に分離するオイルシール54が介装されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記、従来のクラッチ装置においては、ハウジングアッシがケースとデフケースの双方に支承される構造であり、ハウジングアッシのケース及びデフケースへの組み付けに時間がかかるとともに、ハウジングアッシの形状が変更されたときには、デフケースの形状も変更する必要があった。また、ケースとデフケースとの同心にずれが生じ、オイルシールの液密性が低下することがあるとともに、ケース及びデフケース内での入力軸と出力軸のバランスが悪くなる不具合があった。更に、ヨークの回り止めの係合部にガタが生じてハウジングアッシが振動することがあるとともに、該係合部よりハウジング等の回転変動により異音が発せられる不具合があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明の構成上の特徴は、デファレンシャルギヤが収納されたデフケースと、前記デフケースに回転軸線上で回転可能に支承された出力軸と、前記デフケースに固定されたケースに前記回転軸線上で回転可能に支承された入力軸と、前記ケース内に配置されて前記入力軸に一体的に連結され内部にクラッチ収納室が形成されたハウジングと、前記ハウジングに回転可能に支承されて前記クラッチ収納室内に延在し前記出力軸に着脱自在に回転連結された回転部材と、前記クラッチ収納室内周面に相対回転を規制されて軸線方向に移動可能に係合されたメインアウタクラッチプレート及び該メインアウタクラッチプレートと交互に配置され前記回転部材に回転を規制されて軸線方向に移動可能に係合されたメインインナクラッチプレートとを備えたメインクラッチと、前記クラッチ収納室内周面に相対回転を規制されて軸線方向に移動可能に係合されたパイロットアウタクラッチプレート及び該パイロットアウタクラッチプレートと交互に配置され第1カム部材に相対回転を規制されて軸線方向に移動可能に係合されたパイロットインナクラッチプレートとを備えたパイロットクラッチと、前記ハウジングに固着された大径リヤハウジング部と前記回転部材を回転可能に支承する小径リヤハウジング部とを前記パイロットクラッチを挟んでアーマチュアと対向する位置で非磁性体の環状の中間部材により一体に結合したリヤハウジングと、前記大径及び小径リヤハウジング部の間に配置され前記アーマチュアを吸引して前記パイロットアウタクラッチプレートとパイロットインナクラッチプレートとを圧接させる電磁石が固着され前記小径リヤハウジング部をベアリングにより回転可能に支承したヨークと、前記メインクラッチに当接する第2カム部材と前記第1カム部材との相対回転によるカム機構の作動により第2カム部材が軸線方向に移動されて前記メインクラッチを前記電磁石の吸引に基づく前記パイロットクラッチの伝達トルクを増幅して圧接するカム式増幅機構とを有する電磁パイロット式クラッチ装置において、前記ケースの出力軸側で前記ケースと前記デフケースとが固定され、前記ケースの内部で前記ヨーク外周面を前記ケースのみに対して前記ヨークと前記ケース間を弾性力をもった封止部材にてシールして液密的に嵌合するとともに前記ケースに回り止めし、前記ヨーク内周面を前記小径リヤハウジング部外周面に前記ヨークと前記小径リヤハウジング部間を弾性力をもった封止部材にてシールして液密的に嵌合したことである。
【0006】
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1に記載の電磁パイロット式クラッチ装置において、前記小径リヤハウジング部と前記回転部材との間には環状のオイルシールが設けられ、前記ケースと前記入力軸の外周面の間には環状のオイルシールが設けられることである。
【0007】
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1又は請求項2に記載の電磁パイロット式クラッチ装置において、前記ケースと前記デフケースとを前記回転軸と同心に形成された嵌合穴で位置決めして固定することである。
請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の電磁パイロット式クラッチ装置において、前記入力軸は、前記デフケースに固定された前記ケースに前記回転軸線上でベアリングにより回転可能に支承され、前記回転部材は、前記ハウジングにベアリングにより回転可能に支承され、前記小径リヤハウジング部は、前記回転部材をニードルベアリングにより回転可能に支承することである。
請求項5に係る発明の構成上の特徴は、請求項1〜4のいずれか一つに記載の電磁パイロット式クラッチ装置において、前記ヨークは半径方向に突出する係合部を有し、前記係合部は前記ケースの開口部に形成された切欠きに嵌合することで前記ケースに回り止めされていることである。
請求項6に係る発明の構成上の特徴は、請求項1〜5のいずれか一つに記載の電磁パイロット式クラッチ装置において、前記ヨークは前記電磁石の磁束が循環することである。
【0008】
【発明の作用・効果】
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、ハウジング内に回転部材、メインクラッチ、パイロットクラッチ、電磁石が固定されたヨーク、カム式増幅機構及びリヤハウジングを組み付けたハウジングアッシをサブアッシとして用意し、かかるハウジングアッシのヨーク外周面をケースに回り止めして液密的に嵌合し、ヨーク内周面と小径リヤハウジング部外周面との間を液密的にシールしてケースにのみ支承させるので、組み付けが容易であるとともに、ハウジングアッシのデザインが変更された場合でも、デフケースのデザインを変更する必要がないのでデフケースの共通化が可能となる。また、ケースとデフケース間に芯ずれが生じても、オイルシールの液密性が低下することがないとともに、入力軸と出力軸のバランスが良好に保たれる。更に、ヨーク外周面をケースに嵌合支持させるので、ケースとデフケース間の芯ずれによるアンバランスや振動がなくなる。
【0009】
また、ヨークとケース間ならびにヨークと小径リヤハウジング部間を弾性力をもった封止部材にてシールしたので、ヨークに対して回転抵抗を付与することができ、ハウジングアッシ等の回転変動に対して有効に機能し、回り止め部の異音をより確実に低減できる。
【0010】
また、ケースとデフケースとを回転軸と同心に形成された嵌合穴で位置決めして固定した場合には、ケースとデフケース間に芯ずれを生じることなく、高精度でかつ安定した状態でケースとデフケースを嵌合することができる。
【0011】
【実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明に係る電磁パイロット式クラッチ装置の実施形態について説明する。図2は、電磁パイロット式クラッチ装置10の縦断面図であり、ケース11がデフケース20に固定され、自動車等の車体に取り付けられる。デフケース20内には、ギヤオイルが貯留されたギヤ収納室26が形成され、該ギヤ収納室26には、ベベルギヤ等を含むデファレンシャルギヤ29が収納されているとともに、出力軸23が回転軸線上で回転可能に支承されている。ケース11内には、格納室12が設けられている。該格納室12にはハウジング13が収納され、ハウジング13の前方の端面22には、回転軸である入力軸21に形成されたフランジ部が、ハウジング13の端面22に複数のボルト30により固定されている。入力軸21は、外周面がベアリング27に回転可能に支承され、先端に外スプラインが形成され、フランジ付連結部材17の円筒部内周面に形成された内スプラインとスプライン嵌合されている。入力軸21の外周面には、外部からの異物の侵入を防止するとともに、格納室12内に貯留されているクラッチオイルを外部に漏らさないための環状のオイルシール53が取り付けられている。
【0012】
ハウジング13には、回転部材15、メインクラッチ16、パイロットクラッチ34、電磁石33が固定されたヨーク36、カム式増幅機構18及びリヤハウジング57等が組み込まれてハウジングアッシ41が構成されている。即ち、ハウジング13内にはクラッチ収納室14が形成されており、該クラッチ収納室14内を、回転軸線上に沿って回転部材である段付筒形状のインナシャフト15が延在している。該インナシャフト15は、ハウジング13にベアリング24及びニードルベアリング25を介して回転可能に支承されている。インナシャフト15の後方の筒部内周面には内スプラインが形成され、出力軸23の先端部に形成されている外スプラインとスプライン嵌合して回転連結されている。
【0013】
クラッチ収納室14内には、メインクラッチ16が配設されており、該メインクラッチ16は、湿式多板式の摩擦クラッチであり、複数のメインインナクラッチプレート31及びメインアウタクラッチプレート32を備えている。メインインナクラッチプレート31は、インナシャフト15の外周にスプライン嵌合して軸線方向へ移動可能に組付けられ、メインアウタクラッチプレート32は、クラッチ収納室14内周面に形成されたスプライン歯にスプライン嵌合して軸線方向へ移動可能に組付けられている。メインインナクラッチプレート31とメインアウタクラッチプレート32は交互に配置されており、係合時は互いに当接して摩擦係合するとともに、離脱時は互いに離間して非係合状態となる。
【0014】
カム式増幅機構18は、メインクラッチ16の後方に配設され、第1カム部材44、第2カム部材45及び複数のカムフォロア40とからなっている。第2カム部材45は、インナシャフト15の外周にスプライン嵌合した状態で、一方がメインクラッチ16と当接しており、カム機構によりメインクラッチ16を押圧するようになっている。第1カム部材44は、複数のカムフォロア40を挟んで第2カム部材45の後方で、インナシャフト15の外周に嵌合されており、後述するパイロットクラッチ34の半径内周側に位置している。複数のカムフォロア40は、第1、第2カム部材44,45との間に形成されているカム溝に介装されている。第2カム部材45とインナシャフト15の肩部58とで形成される空間には、図略のバネが介装されており、該バネの撥力により第2カム部材45がメインクラッチ16から離脱する方向に付勢され、カム機構が非作動時に、メインインナクラッチプレート31とメインアウタクラッチプレート32を離間させるとともに、第2カム部材44を押圧して複数のカムフォロア40を第1、第2カム部材44,45間のカム溝に収納させている。
【0015】
パイロットクラッチ34は、パイロットアウタクラッチプレート42とパイロットインナクラッチプレート43とからなり、第2カム部材45の後方に配置され、パイロットアウタクラッチプレート42はクラッチ収納室14内周面に形成されたスプライン歯にスプライン嵌合して軸線方向へ移動可能に組付けられ、パイロットインナクラッチプレート43は第1カム部材44の外周面にスプライン嵌合して軸線方向へ移動可能に組付けられている。アーマチャ35は環状を呈し、パイロットクラッチ34と第2カム部材45との間に配置され、クラッチ収納室14内周面にスプライン嵌合して軸線方向へ移動可能に組付けられている。アーマチャ35は、後述する電磁石33を基点として形成される磁束により吸引されて、パイロットクラッチ34を押圧するようになっている。
【0016】
パイロットクラッチ34の後方には、ハウジング13の開口部64を覆うリヤハウジング57が嵌合している。リヤハウジング57は、小径リヤハウジング部37、大径リヤハウジング部38及び中間部材39とからなっている。小径リヤハウジング部37は段付き筒形状で、インナシャフト15をニードルベアリング25を介して回転可能に支承しているとともに、環状のオイルシール55により、クラッチオイルを小径リヤハウジング部37とインナシャフト15との間から外部に漏らさないように液密状態にしている。該小径リヤハウジング部37の外周には、所定間隔を保って段付き円筒形状の大径リヤハウジング部38が配置され、ハウジング13の開口部64近傍の内周面に螺合している。大径リヤハウジング部38の内周面と小径リヤハウジング部37の外周面との間には、環状でステンレス製の中間部材39が介在されており、小径及び大径リヤハウジング部37,38と溶接により一体的に固着されている。ハウジング13を組み付けた後に、大径リヤハウジング部38の外周が、ダブルナット56により固定される。小径及び大径リヤハウジング部37,38は磁性材料で、中間部材39は非磁性体であり、後述の電磁石33により磁束が形成され易い構造となっている。
【0017】
電磁石33は、環状であり、中間部材39、小径及び大径リヤハウジング部37,38に囲まれた位置に介在されており、通電コード59により通電がされ、ヨーク36に固着されている。該ヨーク36は、小径及び大径リヤハウジング部37,38の間で小径及び大径リヤハウジン部37,38と微小隙間を保ち、小径リヤハウジング部37をベアリング28を介して回転可能に支承し、ハウジング13の開口部64から突出しているヨーク突出部61を有する。該ヨーク突出部61は、断面L字形状であり、ヨーク突出部61の外周面62は、ケース11とオイルシール60によりシールして嵌合している。また、ヨーク36内周面と小径リヤハウジング部37外周面との間には、環状のオイルシール54が取り付けられている。一般に潤滑用のオイルはクラッチ収納室14内にのみ充填するが、本実施形態では、このオイルシール54によって格納室12を液密的にシールしているため、この格納室12内にも同種のオイルを充填することができる。オイルの充填量の増大は、それだけオイルの寿命を長くし、装置の耐久性を向上できる。ヨーク突出部61から半径方向に突出している係合部36bは、ケース11の開口部48に形成された切欠き48aに係合しており、回転を規制している。
【0018】
ケース11の開口部48は、デフケース20の開口部に設けられている回転軸と同心に形成された嵌合穴63に嵌合され、複数のボルト49により液密的に固定される。デフケース20は、テーパローラベアリング51,52を介して出力軸23を回転可能に支承しており、該出力軸23は先端外周面に形成された外スプラインがインナシャフト15の内周面に形成された内スプラインと嵌合してインナシャフト15に回転連結されている。
【0019】
次に、上記のように構成した電磁パイロット式クラッチ装置10の作動について説明する。図2に示すように、電磁パイロット式クラッチ装置10は、自動車等の後輪へ駆動力を伝達する経路に搭載されて、駆動力伝達用クラッチ装置として機能する。エンジンを始動すると、エンジンの出力が、伝達系を経て入力軸21へ伝達されハウジング13が回転駆動される。エンジンの始動時は、通常、電磁石33は非通電状態にあるので磁束は形成されず、パイロットクラッチ34は非係合状態にある。このとき、第2カム部材45はバネに付勢されてメインクラッチ16から離脱し、メインインナクラッチプレート31とメインアウタクラッチプレート32は離間している状態であり、メインインナクラッチプレート31とメインアウタクラッチプレート32とが相対回転し、入力軸21から出力軸23へのトルク伝達はなされない。第2カム部材45は、バネの撥力によりカムフォロア40を介して第1カム部材44に押し付けられており、パイロットクラッチ34は、非係合状態であるので回転していない。
【0020】
通電コード59より電磁石33への通電がなされると、電磁石33を基点として磁束が形成される。該磁束は、電磁石33からヨーク36へ、ヨーク36から小径リヤハウジング部37へ、小径リヤハウジング部37からパイロットクラッチ34を通過しアーマチャ35へ、アーマチャ35から大径リヤハウジング部38へ、大径リヤハウジング部38からヨーク36の外径部62へ、ヨーク36から電磁石33へと循環して、アーマチャ35を吸引する。該吸引により、アーマチャ35はパイロットクラッチ34を押圧して摩擦係合するので、カム式増幅機構18の第1カム部材44と第2カム部材45との間に相対回転が生じ、カムフォロア40とカム溝の作用により、第2カム部材45が、メインクラッチ16のメインインナクラッチプレート31とメインアウタクラッチプレート32とを圧接する方向に移動し、メインクラッチ16にパイロットクラッチ34の摩擦係合力に応じた伝達トルクが発生する。伝達トルクはインナシャフト15を介して出力軸23に伝達され、さらにデファレンシャルギヤ29を介して駆動シャフトに伝達され、自動車等の後輪が回転駆動される。
【0021】
図3に示すように、ケース11の後端開口部48に螺合し、ダブルナットで固定されたナット66とヨーク突出部61の端面との間に、弾機部材である皿バネ67をシム69とともに介装して、ヨーク36を前方に付勢し、ベアリング28,24にプリロードを与えるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の電磁パイロット式クラッチ装置の縦断面図である。
【図2】 本発明に係る電磁パイロット式クラッチ装置の縦断面図である。
【図3】 ヨーク端面を皿バネで付勢する実施形態を示す図である。
【符号の説明】
10・・・電磁パイロット式クラッチ装置、11・・・ケース、12・・・格納室、13・・・ハウジング、14・・・クラッチ収納室、15・・・インナシャフト(回転部材)、16・・・メインクラッチ、18・・・カム式増幅機構、20・・・デフケース、21・・・入力軸(回転軸)、23・・・出力軸、31・・・メインインナクラッチプレート、32・・・メインアウタクラッチプレート、33・・・電磁石、34・・・パイロットクラッチ、35・・・アーマチャ、36・・・ヨーク、36a・・・嵌合部、36b・・・係合部、37・・・小径リヤハウジング部,38・・・大径リヤハウジング部、39・・・中間部材、40・・・カムフォロア、41・・・ハウジングアッシ、44・・・第1カム部材、45・・・第2カム部材、53,54,55,60・・・オイルシール、56・・・ダブルナット、57・・・リヤハウジング、61・・・ヨーク突出部、62・・・外周面、66・・・ナット、67・・・皿バネ(弾機部材)。
Claims (6)
- デファレンシャルギヤが収納されたデフケースと、
前記デフケースに回転軸線上で回転可能に支承された出力軸と、
前記デフケースに固定されたケースに前記回転軸線上で回転可能に支承された入力軸と、
前記ケース内に配置されて前記入力軸に一体的に連結され内部にクラッチ収納室が形成されたハウジングと、
前記ハウジングに回転可能に支承されて前記クラッチ収納室内に延在し前記出力軸に着脱自在に回転連結された回転部材と、
前記クラッチ収納室内周面に相対回転を規制されて軸線方向に移動可能に係合されたメインアウタクラッチプレート及び該メインアウタクラッチプレートと交互に配置され前記回転部材に回転を規制されて軸線方向に移動可能に係合されたメインインナクラッチプレートとを備えたメインクラッチと、
前記クラッチ収納室内周面に相対回転を規制されて軸線方向に移動可能に係合されたパイロットアウタクラッチプレート及び該パイロットアウタクラッチプレートと交互に配置され第1カム部材に相対回転を規制されて軸線方向に移動可能に係合されたパイロットインナクラッチプレートとを備えたパイロットクラッチと、
前記ハウジングに固着された大径リヤハウジング部と前記回転部材を回転可能に支承する小径リヤハウジング部とを前記パイロットクラッチを挟んでアーマチュアと対向する位置で非磁性体の環状の中間部材により一体に結合したリヤハウジングと、
前記大径及び小径リヤハウジング部の間に配置され前記アーマチュアを吸引して前記パイロットアウタクラッチプレートとパイロットインナクラッチプレートとを圧接させる電磁石が固着され前記小径リヤハウジング部をベアリングにより回転可能に支承したヨークと、
前記メインクラッチに当接する第2カム部材と前記第1カム部材との相対回転によるカム機構の作動により第2カム部材が軸線方向に移動されて前記メインクラッチを前記電磁石の吸引に基づく前記パイロットクラッチの伝達トルクを増幅して圧接するカム式増幅機構と、
を有する電磁パイロット式クラッチ装置において、
前記ケースの出力軸側で前記ケースと前記デフケースとが固定され、
前記ケースの内部で前記ヨーク外周面を前記ケースのみに対して前記ヨークと前記ケース間を弾性力をもった封止部材にてシールして液密的に嵌合するとともに前記ケースに回り止めし、
前記ヨーク内周面を前記小径リヤハウジング部外周面に前記ヨークと前記小径リヤハウジング部間を弾性力をもった封止部材にてシールして液密的に嵌合したことを特徴とする電磁パイロット式クラッチ装置。 - 請求項1に記載の電磁パイロット式クラッチ装置において、
前記小径リヤハウジング部と前記回転部材との間には環状のオイルシールが設けられ、
前記ケースと前記入力軸の外周面の間には環状のオイルシールが設けられることを特徴とする電磁パイロット式クラッチ装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の電磁パイロット式クラッチ装置において、
前記ケースと前記デフケースとを前記回転軸と同心に形成された嵌合穴で位置決めして固定することを特徴とする電磁パイロット式クラッチ装置。 - 請求項1〜3のいずれか一つに記載の電磁パイロット式クラッチ装置において、
前記入力軸は、前記デフケースに固定された前記ケースに前記回転軸線上でベアリングにより回転可能に支承され、
前記回転部材は、前記ハウジングにベアリングにより回転可能に支承され、
前記小径リヤハウジング部は、前記回転部材をニードルベアリングにより回転可能に支承することを特徴とする電磁パイロット式クラッチ装置。 - 請求項1〜4のいずれか一つに記載の電磁パイロット式クラッチ装置において、
前記ヨークは半径方向に突出する係合部を有し、前記係合部は前記ケースの開口部に形成された切欠きに嵌合することで前記ケースに回り止めされていることを特徴とする電磁パイロット式クラッチ装置。 - 請求項1〜5のいずれか一つに記載の電磁パイロット式クラッチ装置において、
前記ヨークは前記電磁石の磁束が循環することを特徴とする電磁パイロット式クラッチ装置。
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