JP4903856B2 - 携帯端末装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば携帯電話端末のように使用制限機能を有する携帯端末装置に関する。
近年、電気通信技術の進歩に伴い、携帯電話端末のような携帯端末装置の利用が広く普及している。このような携帯端末装置は、物理的な接続が不要な通信回線等を利用して使用でき、小型で可搬性を有するため携帯可能であるという利点もあるが、紛失したり或いは盗難されたりしやすいという欠点もある。携帯端末装置が紛失したり或いは盗難されたりした場合、第三者に携帯端末装置内の個人情報を見られてしまったり、電子マネーを使用されてしまうという可能性があった。
そこで、携帯電話端末などの携帯端末装置には一般的に使用制限機能が搭載されている。すなわち、使用者が使用制限機能を有効にした場合には、使用者個人が事前に定めたパスワードなどを入力しない限り、個人情報の閲覧や電子マネーの使用などの機能を使用できないように使用制限をかけるものである。
このような使用制限機能は、紛失や盗難のような特殊な条件下において、第三者の悪用から携帯端末装置上の個人情報等を保護するためには有効であるが、正規の使用者に対しても、正しいパスワードを入力しない限り常に使用制限をかけることになるため、入力操作が煩わしく非常に不便である。また、正規の使用者であってもパスワードを忘れた場合には一部の機能を使用できなくなってしまう。
そこで、パスワードの入力に代わる新たな認証(本人確認)技術が提案されている。例えば、特許文献1に開示された技術においては、携帯電話端末の他に認証装置としてロック解除装置を設け、携帯電話端末と正規のロック解除装置との距離が大きく離れた場合に、使用制限を有効にする。具体的には、ロック解除装置に内蔵されたロック解除コード送信部から所定のロック解除コードをのせた電波を送信し、これを携帯電話端末内のロック解除コード受信部で受け、あらかじめ制御部に記憶させてあるコードと照合する。携帯電話端末は、照合した結果が一致した場合は使用制限を一定時間解除し、一方、一致するロック解除コードを一定時間受信しない場合(ロック解除装置が離れた場合)は再度使用制限をかけるように制御する。
しかし、このような認証技術を採用する場合には、携帯電話端末側ではロック解除装置から周期的に送出される電波の受信を常に試みて受信したロック解除コードを監視する必要があるため、受信回路の頻繁な動作により携帯電話端末の電力消費が増大するという問題がある。
携帯電話端末における電力消費を抑制するための従来技術は、例えば特許文献2及び特許文献3に開示されている。
特許文献2においては、CDMA携帯電話が圏内復帰時の待ち受け処理の速やかな実施を確保しつつ、セルサーチの実施による電力消費量を抑制するための技術を開示している。すなわち、CDMA携帯電話が圏内から圏外へ移行したとき、移行時を含む所定時間内のCDMA携帯電話における受信電界強度の低下速度を調べ、受信電界強度の低下速度が急激であれば、セル移動無しの圏内から圏外への移動と判断し、圏外期間中、セルサーチを中止し、圏外移行前の初期同期及びロングコードに基づく待ち受け処理のまま、圏内復帰する。
特許文献3においては、携帯電話端末のような通信端末装置を、他の端末装置との間で低消費電力で迅速に無線接続できるようにするための技術を開示している。すなわち、通信を行う2台の機器の一方がマスタとなり、他方がスレーブとなり、マスタからの信号をスレーブが検出して、2台の機器の無線接続を行う無線通信方式を用いる。そして、通信端末装置と無線キー装置とで無線通信を行う場合に、通信端末装置及び無線キー装置は、無線通信を行う通信手段と制御手段をそれぞれ備え、通信端末装置と無線キー装置との無線通信状態が非接続の場合に、マスタとなる側で、非接続の時間に応じて周期を複数段階に変化させて間欠的にスレーブからの応答を求める信号を送信し、スレーブとなる側で、非接続の時間に応じて周期を複数段階に変化させて間欠的にマスタからの信号を探索する受信を行うように制御する。
特開平9−64967号公報 特開2001−285178号公報 特開2006−20005号公報
しかしながら、例えば特許文献1のように、携帯電話端末及びそれと独立した認証装置(ロック解除装置)を用いて使用制限の制御を実施するようなシステムにおいては、携帯電話端末の動作と認証装置の動作とがそれぞれ独立しているため両者の動作タイミングが同期しておらず、特許文献2に開示されているような技術は採用できない。
つまり、特許文献2の技術では、圏外/圏内の区別にかかわらず、基地局の動作が変化せず、携帯電話端末の動作と基地局の動作とが同期していることを前提として、圏外中も圏外移行前の初期同期のタイミング及びロングコードに基づく待ち受け処理をおこなっている。従って、携帯電話端末と認証装置との間の動作タイミングが認証状態と非認証状態とでずれているシステムには特許文献2の技術を適用できない。
仮に、携帯電話端末と認証装置との間の動作タイミングを一時的に同期させることができたとしても、両者は互いに独立した水晶によって生成されるクロックパルスのタイミングに従って動作するので、携帯電話端末側の動作タイミングと認証装置側の動作タイミングとの間にはばらつきが生じ、両者の同期がずれるのは避けられない。そのため、携帯電話端末側で、認証装置が無線信号を送出すると予想されるタイミングだけで無線信号を待ち受けると、正規の認証装置が近くに存在するにもかかわらずタイミングのずれによって認証装置からの無線信号を受信できない状態になり認証に大きな遅延が発生する。
また、特許文献3の技術では、非接続の時間経過の長さに応じて、送受信期間と休止期間との割合を段階的に変化させて低消費電力化を図っているが、送受信期間中は連続的に送信又は受信を行う必要があるのでまだまだ消費電力が大きい。
本発明は、携帯端末及びそれと独立した認証装置を用いて両者間の無線通信による認証に基づいて使用制限の制御を実施するシステムにおいて、認証の遅延を増大することなく電力消費を従来よりも抑制することが可能な携帯端末装置を提供することを目的とする。
本発明の携帯端末装置は、携帯端末及びそれと独立した認証装置とで構成され、前記認証装置が認証用の無線信号を間欠的にかつ周期的に繰り返し送出し、前記携帯端末が前記認証装置から受信した無線信号に基づいて認証の成否を識別し使用制限の制御を実施するシステムに前記携帯端末として用いられる携帯端末装置であって、前記携帯端末上で、前記認証装置からの無線信号を受信できかつ認証に成功している認証成功状態で、前記無線信号のそれぞれを検出した第1のタイミングに基づいて互いに隣接する2つの前記無線信号の出現周期を算出し、前記第1のタイミングと前記出現周期とに基づいて推定される第2のタイミングを決定し、前記第2のタイミングと前記無線信号を実際に検出した第3のタイミングとのずれを誤差量として検出するタイミング誤差検出手段と、前記タイミング誤差検出手段が検出した誤差量の情報を保存する誤差量保存手段と、前記携帯端末上で、前記認証装置からの無線信号を受信できないか又は認証に失敗している認証失敗状態で、前記誤差量保存手段が保持している誤差量の情報に基づいて、前記第2のタイミングを修正するための補正値を算出するタイミング補正値算出手段と、前記携帯端末上で、前記認証装置からの無線信号を受信できないか又は認証に失敗している認証失敗状態では、前記第2のタイミングと、前記タイミング補正値算出手段が生成した補正値とに基づいて決定したタイミングで、前記出現周期よりも短い期間に渡って前記無線信号の受信を試みる無線信号サーチ手段とを設けたことを特徴とする。
この構成により、携帯端末と正規の認証装置との間で通信が可能な認証成功状態で、前記認証装置が無線信号を送出するタイミングを推定するために利用可能な誤差量を前記タイミング誤差検出手段が算出し、この誤差量の情報を誤差量保存手段が保存しておく。そして、携帯端末と正規の認証装置との間で通信ができない認証失敗状態になると、タイミング補正値算出手段が前記誤差量保存手段の保持している誤差量の情報に基づいて、前記第2のタイミングを修正するための補正値を算出する。更に、無線信号サーチ手段は前記第2のタイミングと前記タイミング補正値算出手段が生成した補正値とに基づいて決定したタイミングで、前記出現周期よりも短い期間に渡って前記無線信号の受信を試みる。
すなわち、前記認証成功状態で算出される誤差量には、正規の認証装置が無線信号を送出する周期及び送出タイミングに関するばらつきや、携帯端末が無線信号の受信を試みるタイミングに関するばらつきや、認証装置と携帯端末との間の動作タイミングの相対的なずれが含まれているが、前記誤差量から求められる補正値を用いて前記第2のタイミングを修正することにより、認証失敗状態であっても、正規の認証装置が無線信号を送出するタイミングと携帯端末が無線信号の受信を試みるタイミングとを正しく同期させることが可能になる。そのため、無線信号サーチ手段は前記出現周期の全体に相当する期間に渡って前記無線信号の受信を試みる必要がなく、正規の認証装置が無線信号を送出すると予想される短期間に無線信号の受信を試みるだけで、正規の認証装置が携帯端末の近傍に存在する状態になれば、携帯端末は正規の認証装置からの無線信号を検出できる。従って、携帯端末が認証装置からの無線信号を検出するための受信動作は時間が短くなり、それによって生じる電力消費も大幅に削減される。
また、本発明の携帯端末装置は、前記無線信号サーチ手段は、前記認証装置からの無線信号を受信できないか又は認証に失敗している認証失敗状態で、予め定めた所定期間もしくは前記出現周期の倍数に相当する期間を経過しても無線信号を受信できない場合には、前記出現周期の複数回に一回の割合で、前記出現周期と同等の期間の全体に渡って前記無線信号の受信を試みることを特徴とする。
この構成により、特殊な条件下においても、正規の認証装置が無線信号を送出するタイミングと携帯端末が無線信号の受信を試みるタイミングとを正しく同期させることを想定している。例えば、認証装置側で電源である電池を交換した場合や、リセット動作を行ったような場合には、正規の認証装置が無線信号を送出するタイミングがそれ以前と比べて大きく変化するので、認証装置と携帯端末との間の同期がずれる。従って、前記無線信号サーチ手段が短期間だけで無線信号の受信を試みると、同期ずれによっていつまでも無線信号を検出できない状態が発生しうる。そこで、前記出現周期の複数回に一回の割合で、前記出現周期と同等の期間の全体に渡って前記無線信号の受信を試みることにより、特殊な条件下で同期がずれた場合であっても、正規の認証装置が携帯端末の近傍に存在する状態になれば、携帯端末は正規の認証装置からの無線信号を検出できる。
また、本発明の携帯端末装置は、前記無線信号サーチ手段は、前記認証装置からの無線信号を受信できないか又は認証に失敗している認証失敗状態で、前記認証装置に相当する複数の認証コードが予め登録されている場合には、認証失敗状態になった直後については、前記出現周期と同等の期間の全体に渡って前記無線信号の受信を試みることを特徴とする。
この構成により、正規の認証装置が複数存在しうる環境を想定している。正規の認証装置が複数存在する場合には、それぞれが独自の認証コードを有する正規の認証装置の各々が互いに独立したタイミングで無線信号を送出しているので、実際に使用する認証装置に合わせて携帯端末の動作タイミングを変更しないと同期ずれが発生する。そこで、前記無線信号サーチ手段は、前記認証装置からの無線信号を受信できないか又は認証に失敗している認証失敗状態で、前記認証装置に相当する複数の認証コードが予め登録されている場合には、その直後(初回の)については、前記出現周期と同等の期間の全体に渡って前記無線信号の受信を試みる。従って、ユーザが使用する認証装置を交換することにより認証失敗状態に変化したような場合であっても、その直後の(初回の)検出動作で交換後の新たな認証装置が送出する無線信号を検出できるので、認証の遅延を最小限に抑制できる。
また、本発明の携帯端末装置は、携帯端末及びそれと独立した認証装置とで構成され、前記認証装置が認証用の無線信号を間欠的にかつ周期的に繰り返し送出し、前記携帯端末が前記認証装置から受信した無線信号に基づいて認証の成否を識別し使用制限の制御を実施するシステムに前記携帯端末として用いられる携帯端末装置を制御するための携帯端末装置の制御方法であって、前記携帯端末上で、前記認証装置からの無線信号を受信できかつ認証に成功している認証成功状態で、前記無線信号のそれぞれを検出した第1のタイミングに基づいて互いに隣接する2つの前記無線信号の出現周期を算出し、前記第1のタイミングと前記出現周期とに基づいて推定される第2のタイミングを決定し、前記第2のタイミングと前記無線信号を実際に検出した第3のタイミングとのずれを誤差量として検出するタイミング誤差検出ステップと、前記タイミング誤差検出ステップで検出された誤差量の情報を保存する誤差量保存ステップと、前記携帯端末上で、前記認証装置からの無線信号を受信できないか又は認証に失敗している認証失敗状態で、前記誤差量保存ステップで保存された誤差量の情報に基づいて、前記第2のタイミングを修正するための補正値を算出するタイミング補正値算出ステップと、前記携帯端末上で、前記認証装置からの無線信号を受信できないか又は認証に失敗している認証失敗状態では、前記第2のタイミングと、前記タイミング補正値算出ステップで生成された補正値とに基づいて決定したタイミングで、前記出現周期よりも短い期間に渡って前記無線信号の受信を試みる無線信号サーチステップとを設けたことを特徴とする。
この構成により、携帯端末が認証装置からの無線信号を検出するための受信動作は時間が短くなり、それによって生じる電力消費も大幅に削減される。
本発明によれば、前記誤差量から求められる補正値を用いて前記第2のタイミングを修正することにより、認証失敗状態であっても、正規の認証装置が無線信号を送出するタイミングと携帯端末が無線信号の受信を試みるタイミングとを正しく同期させることが可能になる。そのため、無線信号サーチ手段は前記出現周期の全体に相当する期間に渡って前記無線信号の受信を試みる必要がなく、正規の認証装置が無線信号を送出すると予想される短期間に無線信号の受信を試みるだけで、正規の認証装置が携帯端末の近傍に存在する状態になれば、携帯端末は正規の認証装置からの無線信号を検出できる。従って、携帯端末が認証装置からの無線信号を検出するための受信動作は時間が短くなり、それによって生じる電力消費も大幅に削減される。
例えば、認証装置が無線信号を送出する周期が1秒で、1周期の間に無線信号を送出する時間の長さが(1/100)秒であるような条件を想定すると、認証装置と携帯端末との同期がとれていない場合には、携帯端末は1秒間の全体に渡って認証装置からの無線信号の検出を続ける必要がある。しかし、同期が取れている場合には(1/100)秒に余裕分の時間を加えた時間だけ無線信号の受信動作を試みるだけでも、確実に無線信号を検出できるので、それに伴う電力消費は数十分の1に削減可能である。
第1の実施の形態における携帯端末装置を含むシステムの構成例を示すブロック図である。 図1に示すシステムの認証に関する基本的な動作例を示すシーケンス図である。 図1に示す携帯端末装置と無線認証ユニットとの間の通信に関する動作例を示すタイムチャートである。 図1に示す携帯端末装置の認証に関する主要な制御の内容を示すフローチャートである。 図1に示す携帯端末装置と無線認証ユニットとの間の認証中の通信に関する動作例を示すタイムチャートである。 図1に示す携帯端末装置と無線認証ユニットとの間のサーチ待ち受け中の通信に関する動作例を示すタイムチャートである。 図1に示す携帯端末装置が検出する補正値の分布例を示すグラフである。 第2の実施の形態におけるシステムの構成例を示す平面図である。 第2の実施の形態における携帯端末装置と無線認証ユニットとの間の通信に関する動作例を示すタイムチャートである。 第3の実施の形態における携帯端末装置と無線認証ユニットとの間の通信に関する動作例を示すタイムチャートである。 第3の実施の形態における携帯端末装置の無線認証部の構成を示すブロック図である。
(第1の実施の形態)
本発明の携帯端末装置及び携帯端末装置の制御方法に関する1つの実施の形態について、図1〜図7を参照しながら以下に説明する。
図1は第1の実施の形態における携帯端末装置を含むシステムの構成例を示すブロック図である。図2は図1に示すシステムの認証に関する基本的な動作例を示すシーケンス図である。図3は図1に示す携帯端末装置と無線認証ユニットとの間の通信に関する動作例を示すタイムチャートである。図4は図1に示す携帯端末装置の認証に関する主要な制御の内容を示すフローチャートである。図5は図1に示す携帯端末装置と無線認証ユニットとの間の認証中の通信に関する動作例を示すタイムチャートである。図6は図1に示す携帯端末装置と無線認証ユニットとの間のサーチ待ち受け中の通信に関する動作例を示すタイムチャートである。図7は図1に示す携帯端末装置が検出する補正値の分布例を示すグラフである。
図1に示すシステムは、1台の携帯端末装置10と1台の無線認証ユニット40とで構成されており、携帯端末装置10と無線認証ユニット40とは物理的に完全に分離されている。現実的には、携帯端末装置10として例えば携帯電話端末のような装置を想定することができ、無線認証ユニット40についてはユーザが身に付けることのできる小型無線機のような装置を想定することができる。
無線認証ユニット40は、携帯端末装置10の正規の使用者のみが所持すべき固有の装置であり、正規の使用者の本人確認をするために用いられる。具体的には、無線認証ユニット40は正規の使用者に割り当てられた固有の識別情報(IDコード)を保持しており、この識別情報を無線信号として定期的に送出する。携帯端末装置10は、無線認証ユニット40から送出される無線信号を受信し、それに含まれる識別情報が特定の識別情報と一致するか否かを調べることにより認証を行う。認証に失敗した場合には、携帯端末装置10は個人情報の閲覧などの特定の機能について使用制限をかける。
つまり、正規の使用者が携帯端末装置10を使用する場合には、その使用者が無線認証ユニット40を所持しており、携帯端末装置10はその近傍に存在する無線認証ユニット40から送出される無線信号を受信できるので、認証に成功し携帯端末装置10の使用制限は自動的に解除される。一方、正規の無線認証ユニット40を所持していない第三者が携帯端末装置10の使用を試みる場合には、携帯端末装置10の近傍に無線認証ユニット40が存在せず、携帯端末装置10が正しい識別情報を含む無線信号を受信できないため、使用制限が自動的にかかる。
図1に示す携帯端末装置10は、通信用アンテナ11と、認証用アンテナ12と、通信部13と、制御部14と、無線認証部15と、スピーカ16と、表示部17と、操作部18とを備えている。
通信部13は、携帯端末装置10の音声通話やデータ通信などの通信機能を実現するために、通信用アンテナ11を利用し所定の無線基地局との間で無線信号のやりとりを行う。制御部14は携帯端末装置10の全体の制御を行う。スピーカ16は通信部13が受信した音声や音響を出力するために利用される。表示部17は通信部13の通信機能により送受信される様々な情報や、入力操作に関する案内に関する情報などを表示するために利用される。操作部18は利用者からの入力操作を受け付けるために用いられる。無線認証部15は、認証用アンテナ12を介して無線認証ユニット40との間で所定の無線信号のやりとりを行い認証の成否を識別する。
携帯端末装置10の無線認証部15の内部には、図1に示すように送受信部21と、変復調部22と、制御部23と、ID記憶部24と、補正値記憶部25と、タイマー部26とが備わっている。
送受信部21は、認証動作用の無線信号に関する送信処理及び受信処理を行う。変復調部22は、送信対象の信号を変調して送受信部21に与え、送受信部21が受信した信号を復調して制御部23に与える。ID記憶部24は、認証動作で使用する正規のIDコード(使用者もしくは端末等に割り当てられた固有の情報)の情報を1つ以上保持している。補正値記憶部25は、無線認証部15と無線認証ユニット40との動作タイミングを同期させるために必要な補正値を記憶するために用いられる。タイマー部26は、無線認証部15の動作タイミングを制御するために必要な時間の計時を行う。
無線認証部15内の制御部23は、認証動作に関する様々な制御を実施する。この制御部23には、無線認証制御部31と、タイミング検出部32と、補正値算出部33と、サーチ待受算出部34と、サーチ待受調整部35とが備わっている。
無線認証制御部31は認証動作に関する基本的な制御を実施する。タイミング検出部32は、送受信部21が受信し変復調部22が復調したデータに基づいてタイミングを検出し、基準となるタイミングを生成する。補正値算出部33は、前回検出したタイミングから生成した基準タイミングと今回検出したタイミングとの差分をとり、ずれ量を求める。補正値算出部33が求めたずれ量は補正値として補正値記憶部25に記憶される。サーチ待受算出部34は、補正値記憶部25に記憶されたずれ量に基づいて、サーチ信号を待ち受けるときのずれ量とばらつきを算出する。サーチ待受調整部35は、算出したずれ量をタイマー値に加算し、タイミングを調整するとともに、ばらつきを加算して受信期間を調整する。
一方、無線認証ユニット40には図1に示すようにアンテナ41と、送受信部42と、変復調部43と、タイマー部44と、制御部45と、ID記憶部46とが備わっている。
アンテナ41は、認証動作に用いる無線信号を送受信するために設けてある。送受信部42は、認証動作に用いる無線信号の送信処理及び受信処理を行う。変復調部43は、送信対象の信号を変調して送受信部42に与え、送受信部42が受信した信号を復調して制御部45に与える。タイマー部44は、無線認証ユニット40の動作タイミングを制御するために必要な時間を計時する。制御部45は、無線認証ユニット40の全体の動作を制御する。ID記憶部46は、認証に用いる固有のIDコードの情報を予め保持している。
次に、携帯端末装置10上の無線認証部15と無線認証ユニット40との間の無線信号のやりとりによって実現する無線認証の基本的な動作について説明する。
図2(a)に示す「サーチ時動作」のように、無線認証ユニット40は定期的にサーチ信号(無線信号)をアンテナ41から送信する。無線認証ユニット40と携帯端末装置10とが接近し、無線認証ユニット40の送出するサーチ信号を携帯端末装置10が受信すると、携帯端末装置10上の無線認証制御部31はサーチ信号に含まれる無線認証ユニットのIDコード(ID記憶部46が保持しているデータ)と自己(携帯端末装置)の持つIDコード(ID記憶部24が保持しているデータ)とを照合し、予め登録されている組み合わせのIDコードであれば応答信号(無線信号)を無線認証ユニット40に返す。無線認証ユニット40においても、携帯端末装置10が送出した応答信号に含まれている携帯端末装置のIDコードと自己(無線認証ユニット)の持つIDコードとを照合する。
互いに確認ができたあとは、図2(b)に示す「認証時動作」のように一定周期毎に正規の相手かどうかを確認するための認証信号(無線信号)を送受信する。
ここで、携帯端末装置10と無線認証ユニット40とが互いに認証に成功している間は、携帯端末装置10における様々な機能の使用制限は解除されているので、無線認証ユニット40を所持している正規のユーザは普通に携帯端末装置10を操作して使用できる。しかし、第三者が携帯端末装置10を使用する場合や、正規の無線認証ユニット40が携帯端末装置10から離れている場合には、無線認証に失敗することになる。
無線認証に失敗した状態では、携帯端末装置10の制御部14が特定の機能について自動的に使用制限をかけるので、第三者に対しては携帯端末装置10の一部又は全ての機能を使用できない状態になる。しかし、正規のユーザが携帯端末装置10を操作する場合であっても、正規の無線認証ユニット40が携帯端末装置10から離れた位置に移動すると、無線認証が正常に行われずに認証が途切れてしまうので、使用制限がかかり特定の機能が利用できない状態になる。
従って、正規の無線認証ユニット40と携帯端末装置10が離れた状態から近付いた場合には、認証が途切れた状態から再び正常な認証状態にすばやく回復する必要がある。そこで、無線認証ユニット40は定期的にサーチ信号を送信し、携帯端末装置10はこのサーチ信号を受信するまで、定期的に受信動作を実施する。携帯端末装置10が再度サーチ信号を受信した場合には、応答信号を返し、図10(a)、(b)に示すような認証動作を実行する。
ところで、携帯端末装置10及び無線認証ユニット40はそれぞれに内蔵された水晶などの振動子(図示せず)の物理特性等により定まる周波数のクロックパルスを計数することにより動作タイミングが決定される。従って、携帯端末装置10の動作タイミングと無線認証ユニット40の動作タイミングとは基本的に同期していない。
従って、例えば図3(a)に示すように、無線認証ユニット40が間欠的に無線信号を送出する場合には、仮に送出周期(T1)及び送出する時間の長さ(T2)が一定であったとしても、携帯端末装置10側では無線認証ユニット40が無線信号を送出するタイミングを事前に把握できない。そのため、従来の制御では図3(a)に示すように、無線認証ユニット40の送出周期T1より長い期間T3の全体に渡って携帯端末装置10の無線認証部15が受信動作を継続しない限り、無線認証ユニット40の送出する無線信号をすばやく検出することができなかった。
しかし、長い期間T3の全体に渡って受信動作を継続することになると、電力消費の増大は避けられない。そこで、図1に示す携帯端末装置10においては、無線認証ユニット40が無線信号を送出するタイミングを無線認証部15の内部で推定する。その結果、図3(b)に示すように、携帯端末装置10は無線認証ユニット40が無線信号を送出すると予想されるタイミングの近傍で受信処理を行うだけで、無線認証ユニット40からの無線信号をすばやく検出できる。そのため、電力消費の大幅な削減が可能になる。
このような携帯端末装置10における特徴的な動作の詳細について以下に説明する。携帯端末装置10上の無線認証部15の主要な動作が図4に示されている。また、認証モード時(図2(b)の状態)に無線認証ユニット40と携帯端末装置10との間で伝送される無線信号に関する送受信タイミングの具体例が図5に示されている。また、サーチモード時(図2(a)の状態)に無線認証ユニット40と携帯端末装置10との間で伝送される無線信号に関する送受信タイミングの具体例が図6に示されている。なお、図6(b)は図6(a)の一部分を拡大した状態を表している。更に、タイミングのずれ量に関する具体的な分布例が図7に示されている。
認証モードにおいては、無線認証部15は図4に示すステップS11、S12、S13の処理を繰り返す。
すなわち、ステップS11では、無線認証部15は無線認証ユニット40から無線信号として送信された認証信号を受信して復調し、送信元が正規の無線認証ユニット40であるか否かを識別する。また、無線認証部15側で生成した認証信号を無線信号として無線認証ユニット40に返送する。認証に成功している間はステップS11からステップS12を通ってステップS13に進み、認証に失敗するとステップS12からステップS14に進む。ステップS13では、次に説明する補正値(Δ’n:n=1,2,3,・・・)を補正値記憶部25に記憶する。
図5に示す動作例においては、無線認証ユニット40における認証信号送信周期(基準となる周期)Tは一定であるが、無線認証ユニット40は実際には内部のクロックパルスを計数することにより決定されるタイミング(ばらつきを含む)で認証信号を送出するので、無線認証ユニット40における実際の認証信号送信周期TA'n(n=1,2,3,・・・)にはばらつきが生じる。a'n(n=1,2,3,・・・)が認証信号送信周期TA'nのばらつきを表している。
一方、携帯端末装置10においては無線認証ユニット40が送出する認証信号の現れるタイミングに合わせて同期を取り認証信号の受信を試みることになるが、携帯端末装置10自身の動作タイミングは携帯端末装置10内部のクロックパルスを計数することにより決定されるのでばらつきを含む。更に、携帯端末装置10に無線信号として到来する認証信号が実際に現れる周期にも前述のばらつきa'n(n=1,2,3,・・・)が含まれている。
従って、携帯端末装置10において、過去の認証信号を実際に受信したタイミングから求められる受信周期TB'n(n=1,2,3,・・・)にもばらつきが生じる。例えば、図5において携帯端末装置10は時刻t1から受信周期TB'1を経過した時点である時刻t21で次の認証信号の先端が現れると予想しているが、実際には時刻t21よりも遅い時刻t22で認証信号の先端が検出される。同様に、時刻t22から受信周期TB'2を経過した時点である時刻t31で次の認証信号の先端が現れると予想しているが、実際には時刻t31よりも早い時刻t32で認証信号の先端が検出される。更に、時刻t32から受信周期TB'3を経過した時点である時刻t41で次の認証信号の先端が現れると予想しているが、実際には時刻t41よりも早い時刻t42で認証信号の先端が検出される。
そこで、携帯端末装置10の無線認証部15は、予測した受信タイミングと実際に認証信号を受信したタイミングとの差分を補正値Δ'n(n=1,2,3,・・・)として検出し、図4のステップS13で補正値記憶部25に記憶する。
また、この補正値Δ'nを用いて受信タイミングを補正する。例えば、図5に示すように時刻t1から受信周期TB'1を経過した時点である時刻t21で次の認証信号の先端が現れると予想しているときに、実際には時刻t22で認証信号の先端が現れた場合には、時刻t21と時刻t22との差分であるΔ'1を補正値として検出し、これを次の受信周期TB'2に反映する。つまり、(TB'2=TB'1+Δ'1)とする。
一方、無線認証動作が途切れた場合には、携帯端末装置10はサーチモードに遷移し、再度無線認証を行うためにサーチ信号を待ち受ける。この場合、携帯端末装置10は無線認証ユニット40からの無線信号を検出できない状態になるので、受信タイミングの同期をとることができない。もしも受信周期の長さを固定してそのタイミングでサーチ信号を待ち受けると、前述のタイミングのばらつきの影響によって生じる誤差が累積し、無線認証ユニット40がサーチ信号を送出するタイミングと、携帯端末装置10がサーチ信号を待ち受けるタイミングとがずれてしまう。
そこで、無線認証動作が途切れた場合には、携帯端末装置10の無線認証部15は、認証モードの際に検出された補正値Δ'nを用いて実際の受信タイミングを推定し、受信期間のタイミング及び長さを決定する。
無線認証動作が途切れた場合には、無線認証部15の動作は図4のステップS12からステップS14に進む。ステップS14では、サーチ信号の受信タイミングを決めるタイマー部26の動作を起動する。
ステップS15では、補正値記憶部25から補正値Δ'nを読み出し、これらの補正値Δ'nの複数個(m個)の平均値(Δ')とずれ量(r')とを求める(図7参照)。更に、補正値の平均値Δ'及びずれ量r'に基づいて、基準タイミング(Δ)及び推定ずれ量(r)を求める(数1参照)。
Figure 0004903856
ステップS16では、前記推定ずれ量(r)に基づいて受信期間の長さを決定する。すなわち、最大のずれ量が発生した場合であってもサーチ信号が現れる期間が前記受信期間に確実に含まれるように受信期間を決定する。
ステップS17では、ステップS15で求めた基準タイミング(Δ)とステップS16で決定した受信期間の長さとに基づいて、ステップS14で起動したタイマーの値を修正する。
所定の時間(タイマー値0)になったらステップS18からステップS19に進み、サーチ信号の受信動作を開始する。そして、サーチ信号を受信できる状態になるまで、ステップS14〜ステップS20の動作を繰り返す。
具体的な動作例について図6を参照しながら説明する。図6(a)においては、時刻t1で無線認証動作が途切れたため、その後サーチモードに遷移した場合を想定している。サーチモードに遷移した後で無線認証部15がサーチ信号の受信を試みる受信タイミングは、図4のステップS14以降の処理によって決定される。
図6に示された各記号は、それぞれ次のパラメータを表している。
S:サーチ信号の長さ
TA:無線通信ユニットの送信周期
N:TB間に無線通信ユニットが送信する回数
R1、R2、R3:携帯端末装置の受信期間(長さ)
TB:携帯端末装置の受信周期
an:無線通信ユニットの送信周期(TA×N)ごとのばらつき
r:認証中のずれ量から求めたTB周期ごとの推定したずれ量
図6(b)に示すように、無線認証部15がサーチ信号を受信するための各受信期間R1、R2、R3の長さは、サーチ信号の長さSと比べて大きくなっている。すなわち、最大のずれが発生した場合であっても、各受信期間R1、R2、R3の中に各サーチ信号の先端から後端までが確実に入るように、サーチ信号の長さSにずれ量rの2倍の余裕分を加えた長さを各受信期間R1、R2、R3の長さに定めてある(ステップS16に相当)。
また、無線認証ユニット40の送信周期(TA×N)にはばらつき(an)があるが、サーチモードにおいてサーチ信号の受信を試みる受信周期TBは一定である。この受信周期TB及びそのタイミングは、過去に受信した認証信号の出現周期(TB'n)に基づいて決定される。
例えば図6(b)において、無線認証部15は過去に受信した認証信号の検出タイミングから推定されるサーチ信号先端の出現予想時刻t2よりもずれ量rだけ早い時刻t3から、受信期間R1の全体に渡ってサーチ信号の受信を試みる。更に、時刻t3から受信周期TBを経過した時刻t4から受信期間R2の全体に渡ってサーチ信号の受信を試みる。この場合、無線認証ユニット40の動作タイミングと無線認証部15の動作タイミングとは完全には同期しておらず、無線認証ユニット40の送出するサーチ信号が実際に現れるタイミングには前述のようなばらつきがあるが、無線認証部15がサーチ信号の受信を試みる際に基準となる予想時刻(t2)は前記基準タイミングΔ又はずれ量(r)によって補正され、しかも受信期間(R1,R2,R3)の長さは予想されるサーチ信号の長さSに比べてずれ量(r)相当だけ長くなっているので、同期ずれを吸収することができる。
つまり、受信周期TB毎に必要最小限の受信期間(R1,R2,R3)に渡ってサーチ信号の受信を試みるだけで、同期ずれの影響を受けることなく最小限の待ち時間でサーチ信号を検出できるので、無線認証部15の受信動作によって生じる電力消費を大幅に削減できる。
例えば、無線認証部15がサーチ信号を受信する周期TBが1秒で、受信期間(R1,R2,R3)の長さが(1/100)秒であるような条件を想定すると、無線認証ユニット40と無線認証部15との同期がとれていない場合と比べて、サーチ信号の待ち受けに要する電力消費を数十分の1に削減可能である。
(第2の実施の形態)
本発明の携帯端末装置及び携帯端末装置の制御方法に関するもう1つの実施の形態について、図8及び図9を参照しながら以下に説明する。
図8は第2の実施の形態におけるシステムの構成例を示す平面図である。図9は第2の実施の形態における携帯端末装置と無線認証ユニットとの間の通信に関する動作例を示すタイムチャートである。
第2の実施の形態は第1の実施の形態の変形例であり、基本的な構成及び動作は第1の実施の形態と同様である。但し、第2の実施の形態では正規の無線認証ユニット40が複数存在するシステムを想定している。
例えば、図8に示すシステムにおいては正規の無線認証ユニット40として、2つの無線認証ユニット40(A)、40(B)が存在している。2つの無線認証ユニット40(A)、40(B)にはそれぞれ異なるIDコードが割り当てられており、携帯端末装置10上のID記憶部24(図1参照)にはそれぞれの無線認証ユニット40(A)、40(B)に割り当てられている複数のIDコードが事前に登録されている。従って、無線認証制御部31は、ID記憶部24に登録されている内容(IDコード)を参照することにより、無線認証に利用できる正規の無線認証ユニット40が複数存在することを認識できる。
また、正規の無線認証ユニット40が複数存在する場合には、認証モードの際にそれぞれの無線認証ユニット40からの認証信号を受信したタイミングをタイミング検出部32が無線認証ユニット40毎に独立に記憶する。更に、補正値算出部33は無線認証ユニット40毎にそれぞれのタイミングに関する補正値を算出し、無線認証ユニット40毎に独立した情報として補正値を補正値記憶部25に保存する。従って、サーチ待受算出部34及びサーチ待受調整部35は、サーチ信号を待ち受けるべきタイミングを、タイミング検出部32及び補正値記憶部25に記憶されている情報に基づいて無線認証ユニット40毎にすばやく決定することが可能であり、少ない電力消費でサーチ信号を検出し認証の遅延時間を長くすることなく無線認証を実現できる。
図8に示す例では、各無線認証ユニット40(A)、40(B)の位置が変化しない状態で、携帯端末装置10が(1)、(2)、(3)、(4)と順次に移動する場合を想定している。なお、図8中に示す各円は、携帯端末装置10と各無線認証ユニット40とが無線認証する際の無線ゾーンの範囲を表している。(1)〜(4)のそれぞれの状態で、次のように動作する。
(1):携帯端末装置10は無線ゾーンが重なっている無線認証ユニット40(A)との間で無線認証を行い認証に成功している。
(2):携帯端末装置10が無線認証ユニット40(A)の無線ゾーンを外れた位置に移動したため、両者の間の無線認証は途切れる。従って、携帯端末装置10は無線認証ユニット40(A)又は無線認証ユニット40(B)からのサーチ信号を待ち受けることになる。ここで、携帯端末装置10上に無線認証ユニット40(B)との間の無線信号の同期に関するタイミング情報がまだ記憶されていなければ、無線認証ユニット40(B)がサーチ信号を送信する周期に相当する時間長(TB)の全体に渡って、一定の周期(受信動作の複数回に1回の割合)で、無線認証ユニット40(B)から送出されるサーチ信号の受信を試みる。無線認証ユニット40(B)から送出されるサーチ信号の受信を試みる期間以外については、既に記憶されているタイミング情報に基づいて、無線認証ユニット40(A)がサーチ信号を送信すると予想されるタイミングでのみサーチ信号の受信を試みる。
図9に示す動作例では、時刻t1で携帯端末装置10と無線認証ユニット40(A)との間の無線認証が途切れたため、無線認証ユニット40(B)のタイミングをまだ知らない携帯端末装置10は時刻t2から時刻t3まで時間長TBに渡って無線認証ユニット40(B)から送出されるサーチ信号の受信を試みる。ここで無線認証ユニット40(B)からのサーチ信号を検出できなければ、複数回に1回の割合で同じ動作を周期的に繰り返す。また、時刻t3の後は、タイミングの予測が可能な無線認証ユニット40(A)からのサーチ信号が現れると予想される時刻t4から短い時間(図6のR1,R2,R3に相当)だけ無線認証ユニット40(A)からのサーチ信号の検出を試みる。
(3):携帯端末装置10の無線ゾーンが無線認証ユニット40(B)の無線ゾーンと重なる位置に移動したので、携帯端末装置10は無線ゾーンが無線認証ユニット40(B)からのサーチ信号を検出し、無線認証にも成功する。
図9に示す動作例では、時刻t5から無線認証ユニット40(B)からのサーチ信号の検出を試みているが、所定の時間長(TB)を経過する前にサーチ信号の受信に成功したため、その時点で受信動作は終了している。
(4):携帯端末装置10が無線認証ユニット40(B)の無線ゾーンを外れる位置に移動したため、両者の間の無線認証は途切れる。従って、携帯端末装置10は、記憶されているタイミング情報に基づいて、無線認証ユニット40(A)がサーチ信号を送出すると予想される期間と、無線認証ユニット40(B)がサーチ信号を送出すると予想される期間とのそれぞれのタイミングでサーチ信号を待ち受け動作を繰り返す。その結果、携帯端末装置10は再び無線認証ユニット40(A)との間で無線認証に成功する。
(第3の実施の形態)
本発明の携帯端末装置及び携帯端末装置の制御方法に関するもう1つの実施の形態について、図10及び図11を参照しながら以下に説明する。
図10は第3の実施の形態における携帯端末装置と無線認証ユニットとの間の通信に関する動作例を示すタイムチャートである。図11は第3の実施の形態における携帯端末装置の無線認証部の構成を示すブロック図である。
第3の実施の形態は第1の実施の形態の変形例であり、基本的な構成及び動作は第1の実施の形態と同様である。但し、第3の実施の形態では携帯端末装置10内の無線認証部15の構成が図11に示すように変更されている。なお、図11において第1の実施の形態と対応する要素は同一の符号を付けて示してある。
図1に示した無線認証ユニット40が無線信号を送出するタイミングは、内蔵された水晶の固有振動に基づいて生成されるクロックパルスに従って決定されるため、通常は大きく変化することはない。しかし、例えば無線認証ユニット40の電源である電池(図示せず)を交換する場合のように、無線認証ユニット40の電源がリセットされた場合には、無線認証ユニット40はリセット後に新たなタイミングで動作を開始することになる。その場合、携帯端末装置10上の無線認証部15が記憶している情報に基づいて推定したタイミングでのみサーチ信号の受信を試みると、携帯端末装置10と無線認証ユニット40との同期がずれているため、携帯端末装置10と正規の無線認証ユニット40とが接近している場合であっても長期間にわたって無線認証が途絶えた状態が発生しうる。
このような特殊な条件下においても、無線認証の遅延が発生するのを防止するために、第3の実施の形態では無線認証部15Bはサーチ信号の受信を試みる動作の複数回に1回の割合で、比較的長い時間に渡ってサーチ信号の受信を試みる。
そのため、図11に示すように、無線認証部15B内にはカウンター部27が追加されており、カウンター部27はサーチ待受調整部35Bと接続されている。カウンター部27は、認証が途切れた後の受信動作の回数をカウントする。そして、カウンター部27が予め定めた回数をカウントしたときに所定の時間受信動作を行うようにサーチ待受調整部35Bに指示を与える。
すなわち、サーチ信号を待ち受けるための受信動作の所定回数に1回の割合で、無線認証ユニット40がサーチ信号を送出する周期と同等の時間長の全体に渡って受信動作を継続する。これにより、同期がずれている場合であっても、携帯端末装置10と正規の無線認証ユニット40とが接近している場合には遅延を生じることなくサーチ信号を検出できる。
図10に示す動作例では、時刻t1で携帯端末装置10と無線認証ユニット40との間の無線認証が途絶えたため、次の受信動作では時刻t2から時刻t3までの期間TBの全体に渡って無線認証部15Bはサーチ信号の検出を試みる。この動作はカウンター部27の計数状態によって定まる複数回に1回の割合で行われるので、次に期間TBの全体に渡ってサーチ信号の検出を試みるのは時刻t6からになる。他の時刻(t4,t5,・・・)については、記憶しているタイミング情報に基づいて無線認証ユニット40がサーチ信号を送出すると予想される短い期間でのみサーチ信号の受信を試みる。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
以上のように、例えば携帯電話端末等の携帯端末装置において特定の機能の使用制限を解除するために使用者の本人確認を行う場合に、本発明を適用すれば、無線認証ユニット40のような認証装置と携帯端末装置との間の無線通信について、サーチ信号の待ち受け状態であっても認証の遅延時間を増大させることなく、実際の通信にかかる時間を最小限に抑制でき、携帯端末装置の電力消費を大幅に削減できる。
10 携帯端末装置
11 通信用アンテナ
12 認証用アンテナ
13 通信部
14 制御部
15 無線認証部
16 スピーカ
17 表示部
18 操作部
21 送受信部
22 変復調部
23 制御部
24 ID記憶部
25 補正値記憶部
26 タイマー部
27 カウンター部
31 無線認証制御部
32 タイミング検出部
33 補正値算出部
34 サーチ待受算出部
35 サーチ待受調整部
40 無線認証ユニット
41 アンテナ
42 送受信部
43 変復調部
44 タイマー部
45 制御部
46 ID記憶部

Claims (2)

  1. 携帯端末及びそれと独立した認証装置とで構成され、前記認証装置が認証用の無線信号を間欠的にかつ周期的に繰り返し送出し、前記携帯端末が前記認証装置から受信した無線信号に基づいて認証の成否を識別し使用制限の制御を実施するシステムに前記携帯端末として用いられる携帯端末装置であって、
    前記携帯端末上で、前記認証装置からの無線信号を受信できかつ認証に成功している認証成功状態で、前記無線信号のそれぞれを検出した第1のタイミングに基づいて互いに隣接する2つの前記無線信号の出現周期を算出し、前記第1のタイミングと前記出現周期とに基づいて推定される第2のタイミングを決定し、前記第2のタイミングと前記無線信号を実際に検出した第3のタイミングとのずれを誤差量として検出するタイミング誤差検出手段と、
    前記タイミング誤差検出手段が検出した誤差量の情報を保存する誤差量保存手段と、
    前記携帯端末上で、前記認証装置からの無線信号を受信できないか又は認証に失敗している認証失敗状態で、前記誤差量保存手段が保持している誤差量の情報に基づいて、前記第2のタイミングを修正するための補正値を算出するタイミング補正値算出手段と、
    前記携帯端末上で、前記認証装置からの無線信号を受信できないか又は認証に失敗している認証失敗状態では、前記第2のタイミングと、前記タイミング補正値算出手段が生成した補正値とに基づいて決定したタイミングで、前記出現周期よりも短い期間に渡って前記無線信号の受信を試みる無線信号サーチ手段と、
    を設け、
    前記無線信号サーチ手段は、前記認証装置からの無線信号を受信できないか又は認証に失敗している認証失敗状態で、予め定めた所定期間もしくは前記出現周期の倍数に相当する期間を経過しても無線信号を受信できない場合には、前記出現周期の複数回に一回の割合で、前記出現周期と同等の期間の全体に渡って前記無線信号の受信を試みることを特徴とする携帯端末装置。
  2. 携帯端末及びそれと独立した認証装置とで構成され、前記認証装置が認証用の無線信号を間欠的にかつ周期的に繰り返し送出し、前記携帯端末が前記認証装置から受信した無線信号に基づいて認証の成否を識別し使用制限の制御を実施するシステムに前記携帯端末として用いられる携帯端末装置であって、
    前記携帯端末上で、前記認証装置からの無線信号を受信できかつ認証に成功している認証成功状態で、前記無線信号のそれぞれを検出した第1のタイミングに基づいて互いに隣接する2つの前記無線信号の出現周期を算出し、前記第1のタイミングと前記出現周期とに基づいて推定される第2のタイミングを決定し、前記第2のタイミングと前記無線信号を実際に検出した第3のタイミングとのずれを誤差量として検出するタイミング誤差検出手段と、
    前記タイミング誤差検出手段が検出した誤差量の情報を保存する誤差量保存手段と、
    前記携帯端末上で、前記認証装置からの無線信号を受信できないか又は認証に失敗している認証失敗状態で、前記誤差量保存手段が保持している誤差量の情報に基づいて、前記第2のタイミングを修正するための補正値を算出するタイミング補正値算出手段と、
    前記携帯端末上で、前記認証装置からの無線信号を受信できないか又は認証に失敗している認証失敗状態では、前記第2のタイミングと、前記タイミング補正値算出手段が生成した補正値とに基づいて決定したタイミングで、前記出現周期よりも短い期間に渡って前記無線信号の受信を試みる無線信号サーチ手段と、
    を設け、
    前記無線信号サーチ手段は、前記認証装置からの無線信号を受信できないか又は認証に失敗している認証失敗状態で、前記認証装置に相当する複数の認証コードが予め登録されている場合には、認証失敗状態になった直後については、前記出現周期と同等の期間の全体に渡って前記無線信号の受信を試みることを特徴とする携帯端末装置。
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