JP4903588B2 - ミシンの布押さえ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ミシンの布押さえ装置に関し、特に、保持した布をXY駆動手段により前後左右に移動するミシンの布押さえ装置に関する。
従来、被縫製物たる布を保持する保持枠をXY方向に移動して刺繍などの模様縫いを行うミシンの布押さえ装置にあっては、ミシンベッド上においてXY方向自在に移動可能な布送り台と、一端が布送り台に上下動可能に支持された布押さえ支持体と、該布押さえ支持体の他端にその一端が固定され上方から布を押さえる保持枠としての布押さえと、布送り台に固定され該布送り台と一体的に移動する下板とが設けられている。そして、エアシリンダの駆動により、非縫製時には布押さえが上方待機位置にて待機した状態を維持し、縫製時には布押さえが布保持位置まで下降して布を押さえつけ、予め設定された模様データに従い縫い針の上下動に同期して間欠的に布を移動することで所望の縫い目模様が形成される。
また近年では、布押さえの大型化に伴う該布押さえの撓みや、布の厚さのばらつきによる布保持力の低下に鑑みて、上記布押さえ支持体に替えて図7に示すような布押さえ腕120を使用し、その先端に布押さえ130の中央部付近を回動自在に連結することで、布(被縫製物M)の厚さにばらつきがある場合であってもその上面に沿って均一に押さえる構成としたミシンの布押さえ装置101が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭62−284689号公報
上記特許文献1に開示されるミシンの布押さえ装置101は、布の厚さがミシンアームの長手方向に沿う前後方向に不均一な場合には布押さえ130が傾斜して、その下面が布の上面に均一に接するため布に均一な押さえ圧を付与することができる。しかしながら、布の厚さがミシンアームの長手方向と直交する左右方向に不均一な場合にあっては、布押さえ130が下降しても布の上面に均一に接触されず上方から均一に押さえ圧を付与することができないため、縫製中に布がずれて縫い品質が低下するという問題があった。かかる問題に鑑みて、エアシリンダによる押さえ圧を強くして布を下方側に強く押さえて保持することも考えられるが、そうした場合、ミシンベッドと下板との間の摩擦力が上昇するため布送り動作の速度が低下したり、或いは、下板やミシンベッドの磨耗が激しくなるなど、ミシン動作の効率性や耐久性が低下するという問題があった。
本発明は、被縫製物に均一な押さえ圧を付与するミシンの布押さえ装置を提供することをその目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、基端部がミシンベッド上に立設されXY駆動手段により前記ミシンベッド上をXY方向自在に移動する布送り台と、一端が前記布送り台に昇降可能に取り付けられた布押さえ腕と、前記布押さえ腕の他端に連結され上方から被縫製物を押さえる布押さえと、前記布押さえを上方待機位置と布保持位置とに昇降させる昇降駆動手段と、前記ミシンベッドの上面と平行であって互いに直交する二軸を中心とする傾斜角度に前記布押さえを傾斜可能に支持する二軸傾斜手段と、を備え、前記二軸傾斜手段は、第一軸を介して前記押さえ腕の他端に連結され前記第一軸と直交する第二軸を介して前記布押さえに連結された保持枠を有し、前記第一軸は前記保持枠の重心を通る配置とし、前記第二軸は前記布押さえの重心を通る配置としたことを特徴とするミシンの布押さえ装置である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記布押さえに対する前記保持枠の傾斜角度を規制する規制手段を備えることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記規制手段は、前記保持枠と布押さえとの間に設けられた弾性体であることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、布押さえは、二軸傾斜手段によって第一軸を中心に傾斜する他、第二軸を中心に第一軸と直交する方向にも傾斜する。これにより、例えば、ミシンベッド上に載置される被縫製物の厚さがX方向及びY方向の何れにおいても不均一な場合であっても、該被縫製物の厚さのばらつきに応じて任意の方向に布押さえが傾斜することとなる。従って、被縫製物の上面に沿って、或いは、当該被縫製物の硬さのばらつきに応じて布押さえが上方から接することができる。これにより、被縫製物に均一な押さえ圧を付与することができる他、布押さえによる被縫製物の保持性が向上して布送り動作に伴う被縫製物のずれを防止することができるため、縫い品質の低下を防止することができる。
ここで、XY方向とは、ミシンの長手方向及びこれと直交する方向をいい、ミシン針の上下方向と直交する水平面に沿う方向を言う。
また、請求項1記載の発明によれば、昇降駆動手段による上方からの押さえ圧を強くすることなく被縫製物の保持性を向上することができるため、ミシンベッドとの間の摩擦力を上昇することなく被縫製物の保持性の向上が図られる。従って、摩擦の上昇による送り動作への負荷を低減してミシンの耐久性の低下を防止しつつミシン動作の効率性の向上を図ることができる。また、布押さえは、第一軸を中心に傾斜可能な保持枠を介して押さえ腕に支持されるとともに当該保持枠に第二軸を中心に傾斜可能に支持される。つまり、保持枠として従来の布押さえを加工して利用することもできるため、簡易な構成で上述した効果を得ることができる。また、保持枠は、その重心を通る第一軸を中心に布押さえ腕の他端に連結され、布押さえは、その重心を通る第二軸により保持枠に連結される。これにより、布押さえの一端から他端に渡って押さえ圧を均一にすることができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果を得ることができる他、特に、規制手段により、布押さえに対する保持枠の傾斜角度が規制される。これにより、昇降駆動手段によって当該布押さえを布保持位置に配置する際に、ミシンベッドと平行に下降させることができる。従って、布押さえが下降する際に当該布押さえの一端が先に被縫製物に当接されることによる当該被縫製物の位置ずれを防止することができるため、縫い品質の低下を防止することができる。
請求項3記載の発明によれば、弾性体からなる規制手段により、簡易な構成で請求項2記載の発明と同様の効果を得ることができる。
以下、図1〜図6を参照して、本発明に係るミシンの布押さえ装置の最良の形態について詳細に説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。また、本実施形態においては、各図中に示したXYZ軸を基準にして各部の方向を定めるものとする。ミシンを水平面に設置した状態において、Z軸方向は鉛直方向となる上下方向を示し、Y軸方向は図示しないミシンアーム部の長手方向と一致する左右方向を示し、X軸方向は水平且つY軸方向に直交する前後方向を示す。
<布押さえ装置の構成>
本実施形態たるミシンの布押さえ装置1は、例えば、所定の縫製データに基づき被縫製物たる布をXY方向に移動して刺繍縫い等を行う電子サイクルミシンに搭載される。
このミシンの布押さえ装置1(以下、単に布押さえ装置1とする)は、図示しないミシンフレームのベッド部(ミシンベッド)上に配置されている。ミシンフレームは、当該ミシンフレームの下部をなすベッド部と、該ベッド部の一端から上方に立設された縦胴部と、ミシンフレームの上部をなし縦胴部の上部からベッド部の長手方向(Y軸方向)に沿って延設されたアーム部(ミシンアーム)とから構成されており、その外形が正面視にて略コ字状に成形されている。なお、ミシンフレーム内には、回動自在で前後方向に延びる図示しない上軸及び下軸等の動力伝達機構が設けられている。また、本実施形態では、アーム部の先端すなわちミシン面部側においてミシンのオペレータによる縫製作業が行われる。
かかる布押さえ装置1は、図1及び図2に示すように、基端部がベッド部上に立設されXY駆動手段によりベッド部上をXY方向自在に移動する布送り台10と、一端が布送り台10に昇降可能に取り付けられた布押さえ腕20と、布押さえ腕20の他端に連結され上方から被縫製物を押さえる布押さえ30と、一端が布送り台10に固定され他端が布押さえ30の先端に下方から対向するように延出された下板40と、布押さえ30を上方待機位置と布保持位置とに昇降させる昇降駆動手段としてのシリンダ装置50と、ベッド部の上面と平行であって互いに直交する二軸を中心とする傾斜角度に前記布押さえ30を傾斜可能に支持する二軸傾斜手段としての保持枠60とを備えている。
以下、各部を詳しく説明する。
布送り台10は、その基端部がベッド部上に立設されるとともに、先端部がアーム部とベッド部との間に配置されており、該先端部がアーム部の先端で上下動を行う図示しない縫い針及び中押さえの近傍まで延出された形状となっている。
この布送り台10は、ベッド部内に設けられたXY駆動手段としての図示しないX軸パルスモータ及びY軸パルスモータによって駆動され、ベッド部上においてXY方向自在に移動可能となっている。X軸パルスモータ及びY軸パルスモータは、それぞれ図示しないギヤ機構、駆動軸、タイミングベルト、ガイドレール等を介して布送り台10にXY方向の駆動力を付与する。なお、各パルスモータの駆動量及び駆動のタイミングは、本実施形態では図示しない制御部により、針上下動の駆動源たるミシンモータとは独立に駆動制御される。
布押さえ腕20は、図1及び図2に示すように、その基端部が布送り台10の先端に上下方向すなわちZ軸方向に沿って昇降自在かつ着脱自在に連結されている。この布押さえ腕20の先端は、二股に分かれてそれぞれミシン面部側まで平行に延出されており、平面視にて略コ字状をなすアーム部材となっている。この布押さえ腕20は、後述するシリンダ装置50の駆動に応じて二本の先端部が水平状態を維持したまま上下に駆動されるようになっている。なお、この布押さえ腕20及び後述する布押さえ30及び保持枠60は、縫製対象である布地の大きさに応じて種々のサイズのものと交換可能となっている。
保持枠60は、例えば、図1に示すように、上下方向に貫通した開口部を有する長方形状の枠体であり、四辺の内側は大きく開口されている。この保持枠60は、Y軸方向と平行をなす二辺の一端と他端との中間においてそれぞれ上記布押さえ腕20の先端部と回動自在に連結されている。具体的に、保持枠60は、そのY軸方向と平行な二辺の長手方向のそれぞれ中央部において、布押さえ腕20の先端部に対してX軸方向に沿う連結軸61を中心に回動自在に連結されている。この連結軸61は、ベッド部の上面と平行に配置されるとともに当該保持枠60の重心を通るように配置されており、本実施形態における二軸傾斜手段の第一軸として機能する。これにより、保持枠60は、布押さえ腕20によって常にはベッド部の上面と平行な状態に支持される他、Y軸方向と平行をなす二辺の傾斜角度が、図3に示す矢印A方向又は矢印B方向に傾斜することが可能となっている。
また、保持枠60の下面には、Y軸方向に沿う二辺の各中央部に布押さえ30に対する保持枠60の傾斜角度を規制する規制手段としてのコイルばね70,70がそれぞれ設けられており、X軸方向に沿う二辺の各中央部には布押さえ30を支持するための支持部62,62が設けられている。
コイルばね70は、図5(a)及び図5(b)に示すように、保持枠60を上下に貫通する孔部63に遊挿されたピン71の中間部に外挿されている。このコイルばね70は、その下端がピン71の下端に設けられたフランジ部71aに当接されると共に上端が保持枠60の下面に当接されており、ピン71を常に下方側に付勢するようになっている。一方、保持枠60の上方に突出されたピン71の上端部は雄ねじとなっており、当該雄ねじにはナット72が固定され、コイルばね70の付勢力によるピン71の下方への移動を規制するようになっている。このように、コイルばね70は、保持枠60と布押さえ30との間に設けられた本実施形態における弾性体として機能する。
かかるコイルばね70,70は、保持枠60の下面からの突出量D(図5(a)参照)が何れも同じ距離に設定されるとともに、後述する布押さえ30が保持枠60と平行に支持された状態において、ピン71,71の下端が何れも布押さえ30の上面に調度当接される距離に設定されている。すなわち、このコイルばね70,70及びピン71,71により、布押さえ30に対する保持枠60の傾斜角度が常には水平に規制されるようになっている。また、このコイルばね70は、昇降駆動手段であるシリンダ装置50によって布押さえ30に付与される下方側への押圧力よりも十分弱くなるようにその弾性定数が設定されており、シリンダ装置50によって布押さえ30が布保持位置に配置される際にはコイルばね70が収縮(図5(b)参照)することにより、布押さえ30の傾斜(図6(c)参照)を妨げないようになっている。
布押さえ30は、例えば、図1に示すように、上記保持枠60と同様に上下方向に貫通した開口部を有する長方形状の枠体であり、四辺の内側は大きく開口されている。この布押さえ30は、保持枠60とほぼ同じ大きさとなっており、X軸方向と平行をなす二辺の一端と他端との中間においてそれぞれ対向する保持枠60の下面部に回動自在に連結されている。具体的に、布押さえ30は、そのX軸方向と平行な二辺の長手方向のそれぞれ中央部において、保持枠60の下面部に対してY軸方向に沿う連結軸31を中心に連結されている。この連結軸31は、上述した第一軸としての連結軸61と直交するとともに布押さえ30の重心を通るように配置されており、本実施形態における二軸傾斜手段の第二軸として機能する。これにより、布押さえ30は、X軸方向と平行をなす二辺の傾斜角度が可変となっている(図4参照)。
また、布押さえ30は、後述するシリンダ装置50の駆動に応じて布押さえ腕20が上下動を行うと、該布押さえ腕20と一体的に上昇又は下降移動を行う。そして、下降時には後述する下板40上に載置された布地Mを上方から押さえつける布保持位置に配置され、該下板40との協働により挟持した布地Mを保持したままベッド部の上面に沿ってXY方向に移動する。つまり、布押さえ30は、布地Mを保持するとともに、X軸パルスモータ及びY軸パルスモータの駆動に伴い、保持した布地Mを当該布押さえ30ごと前後左右方向(XY方向)に移動する。そして、この布押さえ30の移動と、図示しない縫い針及び釜の動作とが連動することで、上記開口部の内側で保持された布地Mに対して針落ちがなされ、所定の縫製データに基づく縫い目模様が形成される。ここで、所定の縫製データとは、例えば、種々の模様を形成するために予め一針ごとに設定された全針落ち点のXY座標データや送りピッチ等に関するデータ等をいい、これらの縫製データは本実施形態では図示しない制御部の記憶装置や外部記憶装置に記憶されている。
下板40は、図1〜図3に示すように、その基端(後端)部が上述した布送り台10の基端部の前方下端に連結されており、先端部はベッド部の上面に沿って該ベッド部の前方側まで延設されている。この下板40の先端部は、布押さえ30の先端とほぼ同形の四角い枠状に形成されており、布押さえ30に下方から対向するように配置されている。そして、この先端部に載置された布を上述した布押さえ30と共に挟持することで布が保持され、当該先端部の枠の内側において縫い針による針落ちが行われる。
シリンダ装置50は、布送り台10の両側にそれぞれ配置され、流体として空気を用いる一対のエアシリンダにより構成されている。かかるエアシリンダは、布送り台10に取り付けられたシリンダと、図示しない踏み込みペダルの踏み込みに応じて進退するピストンロッドと、シリンダ内への空気の送気量を調節するための電磁弁とを備えた従来周知の構成が採られている。そして、シリンダ装置50は、布押さえ30を、下降して上方から布地Mを押さえつける布保持位置と上方に退避し上位置に配置された上方待機位置とに昇降させるようになっている。
(布押さえ装置の動作説明)
次に、上記構成を備える布押さえ装置1の動作説明を行う。本実施形態では、布地Mの厚さがX軸方向に不均一であって、図6(a)〜(c)に示す右側の方が厚い場合を例に説明する。
図6(a)に示すように、布押さえ30が上方待機位置に配置されているときは、コイルばね70,70の付勢力によってピン71,71が下方に突出され、当該ピン71,71の先端(下端)が何れも布押さえ30の上面に当接されている。これにより、保持枠60に対する布押さえ30の傾斜角度は水平状態に維持される。本実施形態では、連結軸61が保持枠60の重心を通るように配置されているため、この状態において、布押さえ30が水平、すなわち、ベッド部の上面と平行に配置されることとなる。
次に、シリンダ装置50の駆動により布押さえ腕20及び布押さえ30が下降すると、その下降の途中で布押さえ30のX軸方向における一端側(図6(b)における右側)が布地Mの上面に当接されることとなる。
さらに布押さえ30が下降すると、連結軸31を中心に布押さえ30が矢印C方向に回動し、布地Mの厚さに応じて布押さえ30が傾斜する。このとき、図5(b)及び図6(c)に示すように、一方のコイルばね70が収縮して布地Mの厚さが吸収される。一方、他方のコイルばね70の長さは変化せず、ピン71の下端から布押さえ30の上面が離隔する。そして、最下方の布保持位置まで下降した際には、図6(c)に示すように、布押さえ30の下面全体が布地Mの上面に当接されることとなる。これにより、下板40の上面に載置された布地Mの全体が布押さえ30によって下方に向けて均一に押さえつけられ、布押さえ30と下板40とにより布地Mが保持される。そして、この状態でX軸パルスモータ及びY軸パルスモータが駆動することにより布地MがXY方向に移動される。
さらに、布地Mの厚さがY軸方向に不均一な場合であっても、図3に示すように保持枠60及び布押さえ60が矢印A方向又はB方向に傾斜することにより、布地Mの厚さのばらつきが吸収される。つまり、本実施形態たる布押さえ装置1によれば、布押さえ30が、ベッド部の上面と平行であって互いに直交する二軸を中心とする任意の傾斜角度に傾斜されることとなる。
なお、本実施形態では、布地Mの厚さが図6(a)〜(c)における右側のみ厚い場合を図示しているが、左側が厚い場合も同様であることは言うまでもない。
(実施形態の効果)
以上のように、本実施形態たるミシンの布押さえ装置1によれば、布地Mの厚さや硬さがY軸方向のみならずX軸方向に不均一な場合であっても、布地Mの上面に沿って布押さえ30を当接させることができる。これにより、布地Mに均一な押さえ圧を付与することができる他、布押さえ30による布地Mの保持性が向上するため布送り動作に伴う布地Mのずれを防止することができる。従って、縫い品質の低下を防止することができる。
また、ベッド部と下板40との間の摩擦力を上昇することなく布地Mの保持性の向上を図ることができるため、当該摩擦の上昇による送り動作への負荷を低減してミシンの耐久性の低下を防止しつつミシン動作の効率性の向上を図ることができる。また、保持枠60の重心を通る連結軸61と布押さえ30の重心を通る連結軸31とにより、布押さえ30の一端から他端に渡って押さえ圧を均一にすることができる。
また、シリンダ装置50によって布押さえ30を布保持位置に配置する際に、ベッド部と平行に下降させることができることにより、布押さえ30の一端が先に布地Mに当接されることによる布地Mの位置ずれを防止することができる。従って、縫い品質の低下を防止することができる。
なお、規制手段は、ゴム又は樹脂により形成されていてもよい。つまり、ピン71としてゴム又は樹脂を採用した場合には、布押さえ30の上面と当該ピン71とが当接する際の音を軽減することができる。また、コイルばね70を用いることなく、布押さえ30の傾斜を許容可能とする十分に柔らかいゴムや樹脂を保持枠60の下面に取り付けることとしてもよい。また、この規制手段は、布押さえ30の上面側に設けられていてもよい。
本実施形態たるミシンの布押さえ装置の要部構成を示す分解斜視図である。 本実施形態たるミシンの布押さえ装置を示す斜視図である。 本実施形態たるミシンの布押さえ装置を示す側面図である。 本実施形態における布押さえを示す正面図である。 本実施形態における規制手段を示す概略図である。 本実施形態たるミシンの布押さえ装置の動作を示す動作説明図である。(a)は上方待機位置、(b)は下降(上昇)時、(c)は布保持位置を示す。 従来のミシンの布押さえ装置を示す側面図である。
符号の説明
1 布押さえ装置(ミシンの布押さえ装置)
10 布送り台
20 布押さえ腕
30 布押さえ
31 連結軸(第二軸)
40 下板
50 シリンダ装置(昇降駆動手段)
60 保持枠(二軸傾斜手段)
61 連結軸(第一軸)
62 支持部
70 コイルばね(規制手段、弾性体)
71 ピン
M 布地(被縫製物)

Claims (3)

  1. 基端部がミシンベッド上に立設されXY駆動手段により前記ミシンベッド上をXY方向自在に移動する布送り台と、
    一端が前記布送り台に昇降可能に取り付けられた布押さえ腕と、
    前記布押さえ腕の他端に連結され上方から被縫製物を押さえる布押さえと、
    前記布押さえを上方待機位置と布保持位置とに昇降させる昇降駆動手段と、
    前記ミシンベッドの上面と平行であって互いに直交する二軸を中心とする傾斜角度に前記布押さえを傾斜可能に支持する二軸傾斜手段と、を備え、
    前記二軸傾斜手段は、第一軸を介して前記押さえ腕の他端に連結され前記第一軸と直交する第二軸を介して前記布押さえに連結された保持枠を有し、
    前記第一軸は前記保持枠の重心を通る配置とし、前記第二軸は前記布押さえの重心を通る配置としたことを特徴とするミシンの布押さえ装置。
  2. 前記布押さえに対する前記保持枠の傾斜角度を規制する規制手段を備えることを特徴とする請求項1記載のミシンの布押さえ装置。
  3. 前記規制手段は、前記保持枠と布押さえとの間に設けられた弾性体であることを特徴とする請求項2記載のミシンの布押さえ装置。
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