JP4902830B2 - 球技用ボールのための皮革パネルおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、サッカーボール、ハンドボール等球技用ボールのための皮革パネルおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の空気封入構造の球技用ボールの構造として、縫いボールと呼ばれるものが知られている。このボールの構造は、たとえば特開2000−329号公報に示されるように、複数枚の皮革パネルをその端縁同士を内側に折りこんで縫い糸にて縫い合わせて球形の表皮層を形成し、この表皮層内に球形中空体のゴム製チューブを収納してなるものである。チューブにはバルブを介して圧搾空気が封入される。また皮革パネルとして人工皮革または天然皮革が使用され、通常その裏面に複数枚の織布を重ねたバッキング材がラテックス糊等により接着されている。このバッキング材は補強作用をなす。通常、皮革パネルの表面には模様、文字、記号等所定パターンの印刷が施されている。かかる構造の縫いボールにあっては、皮革パネル接合部が内側へ折りこまれるので、この部分に溝が形成され、この溝が空気抵抗を減少させて飛距離を伸ばし、またグリップ性、ボールコントロール性を向上させるという利点がある。
【0003】
この種の縫い構造の球技用ボールの表皮層は、所定の形状、たとえばサッカーボールあるいはハンドボールにおいては、12枚の5角形皮革パネルと20枚の6角形皮革パネルより構成される。この表皮層は通常次のような工程を経て製造される。
a. 裏面にバッキング材を貼着された原反皮革を裁断刃にて一定の形状(上記例の場合5角形および6角形)に裁断し皮革パネルを形成する。なお原反皮革とは、複数枚の皮革パネルが得られる裁断前の広い面積を有する皮革をいう。
b. 裁断された皮革パネルの個々の表面にそれぞれ模様、文字、記号等所定の印刷パターンの印刷を行う。
c. 2枚の皮革パネルの表面同士を相接するように重ね合わせ、両者の端縁を一辺ずつ縫い合わせる。縫製後、2枚の皮革パネルの表面が略同一面となるよう折り返す。これにより皮革パネル端縁の縫製部分は内側へ略90度折りこまれた構造となる。各皮革パネルの全辺を縫い合わせることにより、球形の表皮層が構成される。チューブは、最後に残された一辺から表皮層内に収納される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来構造の球技用ボールにおいては、原反皮革を5角形、6角形等一定形状の皮革パネルに裁断した後に、その表面に模様、文字、記号等印刷パターンが付されるのが一般的である。原反皮革に多数の印刷パターンを印刷した後裁断すると、裁断刃を各印刷パターンごとに位置合わせして裁断しなければならず、裁断作業が面倒なものになり、かつ印刷パターンと裁断位置のずれによる不良品が発生するからである。
【0005】
一方、サッカーボールあるいはハンドボール等球技用ボールにあっては、使用時強い摩擦力が加わるために表面の印刷パターンが比較的早く磨耗消滅してしまうことが多い。近時、これに対応すべく印刷パターンを長期間維持するために印刷パターンを覆って透明保護層を形成することが提案されている。この透明保護層の形成は、皮革層表面に印刷パターンを形成した後、この表面に透明フィルムを圧着することにより可能である。しかしながら、裁断された皮革パネルへ印刷パターンに印刷のみならず、さらに透明フィルムを貼り付ける作業はきわめて面倒であり、現実的ではない。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、透明保護層を設ける場合は、原反皮革全面に透明フィルムを圧着形成した後、裁断する方が、より効率的であることに着目してなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の一側面に係る皮革パネルは、複数枚の皮革パネルの周辺が内側へ折りこまれ、その折込部が縫い糸にて縫い合わされて球形に形成され、内部に圧搾空気を封入したゴム製チューブが収納されてなる球技用ボールのための皮革パネルにおいて、該皮革パネルは、皮革層と皮革層表面に印刷された模様、文字、記号等の印刷パターンと、該印刷パターンを被覆して上記皮革層表面に形成され該皮革層表面および上記印刷パターンを保護する透明保護層とを備え、上記印刷パターンは、原反皮革から一定形状の上記皮革パネルを打ち抜く裁断刃の位置合わせための裁断マークを含むことを特徴とするものである。
【0008】
かかる構造において、印刷パターンおよび透明保護層が形成された原反皮革の裁断マークに裁断刃が位置合わせされて、皮革パネル原反が裁断され個々の皮革パネルが形成される。裁断マークは、他の印刷パターンとの位置関係を考慮して配置されており、それゆえ皮革パネルは裁断マークに一致して打ち抜かれたとき、模様、文字、記号等が、皮革パネルの適正な位置に配置されることとなる。
【0009】
本発明の一側面に係る皮革パネルにおいて、上記皮革パネルが5角形の皮革パネル12枚と6角形の皮革パネル20枚からなり、上記裁断マークは上記各皮革パネルの少なくとも角部に付されてなるものである。かかる構成において、裁断刃は、5角形および6角形の2種類用意され、それぞれの裁断刃の角部が原反皮革に付された上記裁断マーク上に載置され、プレス機にて押圧されて5角形皮革パネルまたは6角形皮革パネルに裁断される。
【0010】
本発明の一側面に係る皮革パネルにおいて、上記裁断マークは、上記5角形皮革パネルまたは上記6角形皮革パネルの各角部に一致する略「く」字状に形成されてなるものである。かかる構成において、5角形または6角形裁断刃は、それぞれの角部が5角形皮革パネルの裁断マークまたは6角形皮革パネルの裁断マークに位置合わせされ、プレス機にて押圧されて、それぞれ5角形皮革パネルおよび6角形皮革パネルが形成される。
【0011】
本発明の一側面に係る皮革パネルにおいて、上記裁断マークが、上記皮革パネル表面に、大きさの異なる2種類の球技用ボールに対応して2種類設けられ、小さい球技用ボールのための裁断マークが大きい球技用ボールのための皮革パネルの縫製ラインに一致せしめられてなるものである。
【0012】
かかる構成において、2種類の球技用ボールのうち大きい球技用ボールの製造に際しては、原反皮革は大きい球技用ボールのための裁断マーク(小さい球技用ボールのための裁断マークより外側に位置する)に沿って裁断され、小さい球技用ボールのための裁断マークに沿って縫い合わされる。それ故小さい球技用ボールのための裁断マークがボール表面に現れることはない。
【0013】
本発明の一側面に係る皮革パネルにおいて、上記皮革パネルはサッカーボールまたはハンドボールのための皮革パネルを構成する。かかる構成において、各皮革パネルには印刷パターンが正確な位置に配置されているから、縫製後各皮革パネルのパターンが組み合わさって、全体として歪みのない均整のとれた模様、文字等が表示されることとなる。
【0014】
裁断マークが大小2種類のボールに対応して形成されたときは、たとえばサッカーボールでは5号球(直径約22cm)と4号球(直径約20.5cm)、ハンドボールでは3号球(直径19cm)と2号球(直径18cm)に対応する皮革パネルが1枚の原反皮革から裁断される。
【0015】
本発明の一側面に係る皮革パネルは、複数枚の皮革パネルの周辺が内側へ折りこまれ、その折込部が縫い糸にて縫い合わされて球形に形成され、内部に圧搾空気を封入したゴム製チューブが収納されてなる球技用ボールのための皮革パネルの製造方法であって、原反皮革の表面に、模様、文字、記号等および原反皮革を打ち抜く裁断刃の位置合わせを行うための裁断マークを含む印刷パターンを付す工程、上記原反皮革表面に上記印刷パターンを覆って透明保護層を形成する工程、裁断刃を上記裁断マークにあわせて上記原反皮革を打ち抜き、一定の形状の皮革パネルを形成する工程を含むものである。
【0016】
かかる方法によれば、広い面積を有する原反皮革の表面にボールのための模様、文字、記号および裁断マークを多数印刷し、これを被覆して透明保護層を形成した後、1個ずつの所定のパターンごとに裁断刃を用いて、裁断マークに対応して裁断することにより、皮革パネルが形成される。これより所定パターンの印刷および透明保護層の形成が複数の皮革パネルに同時になされる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1〜3において、1は、サッカーボールの例を示し、2はブチルゴム等の空気非透過性を有する弾性材料にて球形中空体に形成されたチューブで圧搾空気が封入されている。3は、このチューブ2に圧搾空気を注入するためのバルブであり、約0.8barの内圧に設定される。4はチューブ2を収納する表皮層で、12枚の正5角形皮革パネル5と、20枚の正6角形皮革パネル6よりなる。
【0018】
皮革パネル5、6は、皮革層7と、この皮革層7の表面に印刷された模様、文字、記号等の印刷パターン8と、この印刷パターン8を被覆して皮革層7表面全面に形成された透明保護層9よりなる。皮革層7には天然皮革または人工皮革が使用され、人工皮革材料として、たとえばポリ塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂が使用できる。また透明保護層9の材料として、たとえばポリウレタン樹脂が使用できる。なお、印刷パターン8のうち、模様部分は、図中、線で枠状に描かれているが、実際にはこの枠の内部は、所定の色にて塗りつぶすことができる。
【0019】
皮革パネル5、6には、その周辺が内側に折りこまれて、折込部10が形成され、縫い糸11(約10000デニール)により縫い合わされ、全体として球形(準正32面体を膨張させて球形とした形状)に構成されている。縫い糸11は、皮革パネル5、6の周囲に穿設されたスリット状の縫製孔12に縫い糸11を通して縫われる。縫製孔12は、皮革パネル5、6の裁断時、同時に形成される。この縫製孔12は、5号球ボールの場合、皮革パネル5,6の1辺あたり、通常7〜9個形成される。また皮革パネル5、6の辺と縫製孔12の間隔は、約3mmである。
【0020】
13は、皮革パネル5、6の裏面に接着され、これを補強するためのバッキング材で、3枚の織布を貼りあわせて構成される。織布として綿布または綿とポリエステルの混紡布が使用できる。この織布は、皮革パネルの厚さ、強度、に応じて、単数枚または複数枚使用されるが、通常は3〜4枚である。これらの織布は、ラテックス系接着剤にて貼り合わされる。
【0021】
図4に示すように、皮革パネル5、6に裁断される前に原反皮革14には、その表面に印刷パターン8および透明保護層9が形成され、かつその裏面にバッキング材13(図2)が接着される。なお図示の原反皮革14は、6角形皮革パネル6を裁断するためのものである。印刷パターン8には、ボールの意匠、商標、品番等を構成する模様、文字、記号等がボールの販売に際し必要な表示として印刷されている。15はこれらの印刷パターン8と同時に印刷された裁断位置を示す裁断マークであり、この裁断マーク15で囲まれる部分が1枚の皮革パネル6に対応する。この裁断マーク15は、皮革パネル6に付される模様等が皮革パネル6の適正位置となるよう、かつ原反皮革14からもっとも効率よく皮革パネル5、6が得られるようその位置が設定されている。
【0022】
印刷パターン8の印刷は、原反皮革14の表面にグラビア印刷等の印刷法によりなされる。印刷処理後、原反皮革14の表面に薄い透明フィルムを重ね、ロールにて加圧することにより両者接着され、透明保護層9が形成される。このとき、透明フィルム内面には接着剤が塗布されている。この透明保護層9により、原反皮革14の表面および印刷パターン8は被覆され、保護される。透明保護層9の材料として、耐磨耗性に優れたポリウレタン樹脂が適しており、その厚さは約0.1mm程度である。かかる処理後、原反皮革14の裏面にバッキング材13が接着される。
【0023】
裁断マーク15は、1種類または2種類設けることができる。1種類の場合は、1種類の大きさの皮革パネル5、6、したがって1種類の大きさのボールに対応する。また2種類設けた場合は、2種類の大きさの皮革パネル5、6を裁断することができ、したがって大きさの異なる2種類のボールを作製することができる。
【0024】
図示の例は2種類の裁断マーク15a、15bを設けた場合を示し、6角形の角部に対応する位置に「く」字状に形成されている。ここで大きい皮革パネルに対応する外側(皮革パネルの中心に対し外側)の裁断マークを第1裁断マーク15a、小さい皮革パネルに対応する内側(皮革パネルの中心に対し内側)の裁断マークを第2裁断マーク15bと呼ぶ。図中実線で示す6角形Lは第1裁断マーク15aに一致する6角形を示し、この線で裁断され、大きいボールのための皮革パネル6が形成される。なお裁断マーク15a、15bは、5角形あるいは6角形の角部に一致する「く」字状としたが、実線Lで示すように、裁断線全部を印刷することもできる。
【0025】
前述したように、サッカーボールの場合、第1裁断マーク15aが5号球に、第2裁断マーク15bが4号球に対応する。第1裁断マーク15aにて裁断された皮革パネル6は、第2裁断マーク15bに一致する縫製ライン上を縫製されて5号球とされ、また第2裁断マーク15bにて裁断された皮革パネル6は、第2裁断マーク15bより内側に設定された縫製ライン(図示せず)にしたがって縫製され、4号球とされる。
【0026】
図5〜8に示すように、裁断刃16は、先端に線状の刃17を有する6角形枠形状の刃本体18と、これが着脱自在に嵌め込まれる支持台19よりなる。支持台19は、6角形状の固定台20とこの固定台20にコイルスプリング21を介して取り付けられた、同様に6角形状の可動板22とを備えている。可動板22は、その中央に設けられた両端に径大部23、24を有するピン25(図7,8)にて固定台20に対し、図中上下方向に移動可能に取り付けられている。すなわち、図7中、下方の径大部23は可動板22に固定され、上方の径大部24は固定台20および受け台26に形成された円筒形孔27内を上下移動可能とされ、可動板22は、コイルスプリング21により常時下方への弾性力が付勢されている。
【0027】
可動板22は、刃本体18の6角形よりも小さく、原反皮革14を弾性押圧し、裁断時、原反皮革14のずれ、歪み等を防止する作用をなす。固定台20には可動板22周囲に僅かの間隔を隔てて6角形をなすごとく多数のニードル28が配列されている。このニードル28が原反皮革14に突き刺されることにより、縫い糸11を通すためのスリット状縫製孔12が穿設される。
【0028】
受け台26は、刃本体18をこの受け台26に嵌入したとき、その肩部29に刃本体18の刃17と反対側の端部30が当接する。固定台20と受け台26とはネジ(図示せず)等で固定されている。刃本体18、ニードル28、可動板22、固定台20、コイルスプリング21および受け台26は金属にて形成されている。また固定台20と受け台26は一体形成することができる。
【0029】
固定台20の外形をなす6角形は刃本体18の内側6角形形状より僅かに小さい形状に設定されており、したがって刃本体18は固定台20および受け台26にがたつくことなく着脱可能であり、固定台20と刃本体18との位置合わせが正確になされる。すなわち刃本体18を支持台19に載置させたとき(図5)、刃本体18の刃17とニードル28とは、一定間隔(たとえば3mm)を隔てて配置されることとなる。またこのとき刃本体18およびニードル28の先端は略同じ高さにあり、かつ可動板22は刃本体18およびニードル28先端より僅か高い位置にある。
【0030】
原反皮革14の裁断は、まず図7に示すように、裁断用基台31上に原反皮革14をその表面を上にして載置した後、その上に裁断刃19をその角部が裁断マーク15(図4)に一致するよう載置する。かかる状態では、可動板22が原反皮革14に弾性圧接し、ニードル28は原反皮革14表面から僅かに離れている。刃本体18は自重でその刃17が原反皮革14に接するが、作業者がこれを手で持ち上げて可動板22が原反皮革14表面に接するごとく移動させ、刃本体18と原反皮革14の位置合わせを行うのである。
【0031】
位置合わせを終えた後、図8に示すように、プレス装置(図示せず)にて受け台26を加圧する。プレス圧力を矢印Pにて示す。これにより、刃本体18および固定台20は下方へ移動し刃本体18の刃17にて原反皮革14は皮革パネル6に裁断され、同時にニードル28にて縫製孔12が形成される。このときコイルスプリング21は圧縮され、可動板22は原反皮革14を弾性押圧した状態を維持する。かくして1枚の皮革パネル6(図3)の裁断が終了する。
【0032】
このようにして形成された皮革パネル5、6は、従来と同様の方法で縫い合わされ、球形の表皮層4が構成され、残された一辺からチューブ2が収納され、この辺を縫い合わせて、ボールが完成する。上記実施の形態ではサッカーボールについて説明したが、同様の皮革パネル形状を有するハンドボールにも適用でき、5角形、6角形皮革パネル以外の形状の皮革パネルを用いたボールについても適用できる。
【0033】
【発明の効果】
本発明の一側面に係る皮革パネルによれば、原反皮革表面に裁断マークが付されているから、裁断刃をこれに位置合わせすることにより、皮革パネルを正確な位置で裁断することができ、位置ずれによる裁断不良の発生を防止することができる。また本発明によれば、原反皮革に複数の皮革パネルに対応する種々の印刷パターンおよびこれを被覆する透明保護層を形成した後に裁断されるから、従来のように皮革パネルに裁断後、1枚ごとに印刷する方法に比較して、印刷処理を迅速に行うことができる。
【0034】
本発明の一側面に係る皮革パネルによれば、裁断マークは5角形または6角形の角部を表わしているから、これに5角形または6角形の裁断刃の角部を合わせることにより、裁断刃の原反皮革に対する位置合わせを簡単にかつ正確に行うことができる。
【0035】
本発明の一側面に係る皮革パネルによれば、裁断マークが5角形または6角形の角部の線形に一致する「く」字状に形成されるから、これに5角形または6角形の裁断刃の角部(同様の「く」字状)を合わせることにより、裁断刃の原反皮革に対する位置合わせを簡単にかつ正確に行うことができる。
【0036】
本発明の一側面に係る皮革パネルによれば、印刷パターンを施した1種類の原反皮革から、2種類の大きさの異なる球技用ボールに対応する2種類の皮革パネルを裁断することができる。
【0037】
本発明の一側面に係る皮革パネルによれば、皮革パネル同士の印刷パターンの組み合わせによる全体の意匠および文字、記号等が印刷パターンを施した1種類の原反皮革から、2種類の大きさの異なる球技用ボールに対応する2種類の皮革パネルを裁断することができる。
【0038】
本発明の一側面に係る皮革パネルによれば、原反皮革の表面に複数の皮革パネルに対応する印刷パターンを印刷し、これを被覆して原反皮革表面全面に透明保護層を形成した後、1枚ごとの皮革パネルに裁断されるから、透明保護層の形成を比較的容易に行うことができる。すなわち従来の方法では、皮革パネルに裁断後印刷を施していたため、これに透明保護層を形成するに際しては、裁断後かつ印刷後にされることとなるが、透明保護層の形成は、通常透明フィルムの圧着によりなされるものであり、皮革パネル1枚ごとに透明フィルムを圧着する作業は、コスト等を考慮すると実質的にはほとんど不可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る球技用ボールの斜視図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】皮革パネルを示す平面図である。
【図4】原反皮革を示す平面図である。
【図5】裁断刃を示す斜視図である。
【図6】裁断刃を示す分解斜視図である。
【図7】原反皮革の裁断を説明するための断面図である。
【図8】原反皮革の裁断を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1 サッカーボール
2 チューブ
3 バルブ
4 表皮層
5、6 皮革パネル
7 皮革層
8 印刷パターン
9 透明保護層
11 縫い糸
12 縫製孔
14 原反皮革
15 裁断マーク
15a 第1裁断マーク
15b 第2裁断マーク
16 裁断刃
17 刃
19 支持台
20 固定台
21 コイルスプリング
22 可動板
26 受け台
28 ニードル
Claims (3)
- 複数枚の皮革パネルの周辺が内側へ折りこまれ、その折込部が縫い糸にて縫い合わされて球形に形成され、内部に圧搾空気を封入したゴム製チューブが収納されてなる球技用ボールのための皮革パネルであって、
該皮革パネルは、皮革層と皮革層表面に印刷された模様、文字、又は記号の印刷パターンと、
該印刷パターンを被覆して上記皮革層表面に形成され該皮革層表面および上記印刷パターンを保護する透明保護層とを備え、
上記印刷パターンは、原反皮革から一定形状の上記皮革パネルを打ち抜く裁断刃の位置合わせための裁断マークを含み、
上記皮革パネルが5角形の皮革パネル12枚と6角形の皮革パネル20枚からなり、上記裁断マークは上記各皮革パネルの少なくとも角部に付されてなり、
上記裁断マークは、上記5角形皮革パネルおよび6角形皮革パネルの各角部に一致し且つ隣り合う前記各角部間で不連続に「く」字状に形成されてなり、
上記裁断マークが、上記皮革パネル表面に、大きさの異なる2種類の球技用ボールに対応して2種類設けられ、小さい球技用ボールのための裁断マークが大きい球技用ボールのための皮革パネルの縫製ラインに一致せしめられてなることを特徴とする球技用ボールのための皮革パネル。 - 上記皮革パネルがサッカーボールまたはハンドボールのための皮革パネルであることを特徴とする請求項1記載の球技用ボールのための皮革パネル。
- 複数枚の皮革パネルの周辺が内側へ折りこまれ、その折込部が縫い糸にて縫い合わされて球形に形成され、内部に圧搾空気を封入したゴム製チューブが収納されてなる球技用ボールのための皮革パネルの製造方法であって、
原反皮革の表面に、模様、文字、又は記号および原反皮革を打ち抜く裁断刃の位置合わせを行うための裁断マークを含む印刷パターンを付す工程と、
上記原反皮革表面に上記印刷パターンを覆って透明保護層を形成する工程と、
裁断刃を上記裁断マークにあわせて上記原反皮革を打ち抜き、一定の形状の皮革パネルを形成する工程とを含み、
上記皮革パネルが5角形の皮革パネル12枚と6角形の皮革パネル20枚からなり、上記裁断マークは上記各皮革パネルの少なくとも角部に付されてなり、
上記裁断マークは、上記5角形皮革パネルおよび6角形皮革パネルの各角部に一致し且つ隣り合う前記各角部間で不連続に「く」字状に形成されてなり、
上記裁断マークが、上記皮革パネル表面に、大きさの異なる2種類の球技用ボールに対応して2種類設けられ、小さい球技用ボールのための裁断マークが大きい球技用ボールのための皮革パネルの縫製ラインに一致せしめられてなることを特徴とする球技用ボールのための皮革パネルの製造方法。
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