JP4896367B2 - 電子部品の処理方法及び装置 - Google Patents

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Description

この発明は、電子部品の処理方法及び装置に関するものである。
電子部品をプリント基板に実装する方法として、はんだ噴流によるフロー法がよく知られている。電子部品の代表例として、コイルを実装する方法について説明する。
図18にコイル1の外観図を示す。コイル1は、コイルボビン2、コイル部3と、後の工程を経て端子部となる部分4から成る。巻線機などを用いて、コイル部3はコイルボビン2に巻きつけられている。コイル部3を構成する導線は、一般に、銅を主成分とする線材の表面に樹脂が被覆された被覆線であり、樹脂としてはポリウレタン系、イミド系、ポリエステル系などが用いられ、被覆線は一般にエナメル線と呼ばれている。
図19に示すように、端子部には、はんだメッキ33が形成される。この工程については、後で詳しく述べる。
このようなコイルを、図20に示すようにプリント基板19に装着する。プリント基板19に設けられた貫通穴に端子部を挿入し、これをはんだ噴流装置で処理することで、端子部のはんだメッキ33とランド20がはんだ付けされる。はんだ噴流装置については後述する。
端子部にはんだをメッキする工程について、図21乃至図25を参照して説明する。図21に示すように、メッキ処理前は、端子部となる部分4は被覆線の形態を有し、銅を主成分とする線材9の表面に、樹脂10が被覆されている。また、はんだメッキ漕37の内部に鉛入りはんだ38(鉛含有率95%)が溶解した状態(400℃)で準備されている。次いで、図22に示すように、端子部となる部分をはんだメッキ漕37に浸すことで、被覆された樹脂が熱により剥離し、エナメルかす39となってはんだ38に溶出する。次いで、図23に示すように、端子部となる部分をはんだメッキ漕37から引き上げると、端子部にはんだメッキ33が固着する。
コイルの他の形態として、端子棒を有するものもある。図24にその外観図を示す。コイルボビン2にコイル線が巻きつけられ、コイル部3が形成されている。端子部となる部分41は、コイルボビン2から突出して配置された端子棒40に数回巻きつけられている。図21乃至図23で述べたようなメッキ工程において、端子棒40をはんだメッキ漕に浸すと、端子棒40にはんだメッキが固着する。はんだメッキが固着した端子棒40の断面図を図25に示す。端子棒40の周囲にはんだメッキ33が固着され、樹脂の被覆が除去された線材9がはんだメッキ33を介して端子棒40と一体化される。
次に、はんだ噴流装置の動作について、図10を参照して説明する。リード足がない面実装部品やリード足があるディスクリート部品などのはんだ付け部品を混載した基板を所定方向に搬送させながら、この基板に、噴流ノズルから噴出させた溶融はんだを供給して、はんだ付けを行うはんだ噴流装置は既に知られている。この種のはんだ噴流装置には、基板20やはんだ付け部品にフラックスを塗布するフラックス塗布装置22と、フラックスを良好に乾燥させるなどのためにはんだ付け部品や基板19を予熱するパネルヒータなどからなる予熱装置23と、基板19やはんだ付け部品に溶融状態のはんだを供給する溶融はんだ供給部24などとが、基板搬送方向Aに沿って順に配置されており、基板19は、その両側部を把持して搬送する対となった搬送コンベア25により基板搬送経路26に沿って搬送される。
溶融はんだ供給部24は、電子部品を載せた基板19に対してはんだ面全面に良好に溶融はんだを供給するための一次噴流ノズル27と、はんだ供給済みの基板19から、余分な溶融はんだを除去するための二次噴流ノズル28とを備えている。これらの噴流ノズル27、28は溶融はんだが溜められているはんだディップ槽29内に浸けられている(例えば、特許文献1を参照)。
一方、素子の端子部分を洗浄するプラズマ洗浄技術が最近用いられるようになってきた。図26において、液晶表示素子42は、透明なガラス板あるいはプラスチックフィルムからなる一対の基板43を重ね合わせ、枠状のシール材(図示せず)を介して接合し、その両基板43とシール材とで囲まれた空間内に液晶を封入してなる。一方の基板43の一側縁部は他方の基板43の一側縁部から突出し、この突出部分の内面が複数のITO等の透明導電膜からなる端子45が配列する端子部44となっている。端子部44には、例えばフレキシブル構造の駆動回路基板が異方導電性接着剤を介して接合されるが、この際、その端子部44が塵埃や残渣等の異物で汚染されていると、その接合部に機械的な接着不良や電気的な接続不良が生じてしまう。そこで、プラズマ照射器46を用いて端子部44の表面にプラズマ化したガス気流を照射することによって、端子部44の表面に付着している異物を吹き飛ばしたり、前記異物に作用する化学的結合力を弱くして表面から分離させ、あるいは前記異物そのものを化学的に分解して表面より除去して洗浄する。プラズマ照射器46は陽極としてのノズル管47と、このノズル管47内に設けられた陰極としてのトーチ(図示せず)とからなり、ノズル管47の先端部は先細状に絞られた照射口47aとなっている。洗浄時には、ノズル管47内に反応用ガスとして例えば空気(大気)、窒素ガス(N2),アルゴン(Ar)等を供給しながら陽極であるノズル管47と陰極であるトーチとの間にアーク放電を発生させる。これに応じてノズル管47内の反応用ガスは加熱されて電離し、イオンと電子とになってプラズマ状態を形成する。このプラズマ化した反応用ガスはノズル管47のスポット径5mmの照射口47aからプラズマジェット48として噴出し、端子部44の表面に照射される。この際、液晶表示素子42は例えば移動テーブル49の上に載置し、プラズマ照射器46は移動テーブル49の上方の定位置に支持し、移動テーブル49を液晶表示素子42と共に端子部44の長手方向に沿う方向に一定の速度で移動させながらノズル管47の照射口47aから端子部44の表面にプラズマジェット48を照射する。これにより、端子部44の表面の全体の領域に順次プラズマジェット48が当たってその領域の汚染物質が吹き飛ばされたり、前記汚染物質に作用する化学的結合力が弱まって表面から分離し、あるいは前記汚染物質そのものが化学的に分解しして汚染物質が順次除去され、端子部44の表面の全体が清浄な状態に洗浄される。そしてこの後、端子部44の上に異方導電性接着剤を介して回路基板を接合する。端子部44の表面は汚染物質が除去された清浄な状態にあり、したがって回路基板を良好な接合状態を保って端子部44に接合することができる(例えば、特許文献2を参照)。
特開2000−357865号公報 特開2002−028597号公報
しかしながら、従来例の電子部品の処理においては、環境に配慮したはんだの鉛フリー化に対応できないという問題点があった。
図21乃至図25を参照して説明した端子部へはんだをメッキする工程において、鉛入りはんだを鉛フリーはんだに置き換えると、正常に端子部へはんだをメッキすることができない。鉛フリーはんだは鉛入りはんだに比べて融点が高く、はんだメッキ漕内に鉛フリーはんだを溶解させて保持するには高温が必要となる。また、銅との混晶状態を形成しやすい鉛を含まない。したがって、溶解はんだに端子部となる部分の被覆線を浸すと、被覆された樹脂は剥離するものの、線材が酸化してはんだが線材に固着しない。あるいは、線材の線径がφ0.1mm以下と細い場合、線材に熱応力が発生して樹脂が剥離したところが切断されてしまい、端子部となる部分そのものがはんだメッキ漕内に消失してしまう。
このような事情から、コイルの端子部においては、やむを得ず鉛入りはんだを用いた処理が行われていた。しかし、この場合、コイルをプリント基板に実装するはんだ噴流装置において、はんだディップ漕に端子部の鉛入りはんだから鉛が溶け出し、はんだディップ漕内のはんだにおける鉛含有率が徐々に上昇してしまう。鉛フリーはんだ付け工程においては、使用するはんだの鉛含有率を管理する必要があり、一般的には1%未満、より厳しい運用においては0.3%未満、0.2%未満といった基準が用いられている。しかし、上記のように鉛が混入すると、はんだ噴流装置を数日乃至数週間運転するごとに、はんだディップ漕内のはんだを総入れ替えして、鉛含有率の管理基準を維持する必要があり、大きな負担となっていた。
なお、特許文献2に紹介されているプラズマ洗浄技術は、あくまで導電性部分が露出した端子部を清浄化するための処理技術であり、鉛フリーはんだへの対応については一切述べられていない。
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、電子部品の端子部に鉛フリーはんだをメッキする処理方法及び装置、電子部品を鉛フリーはんだ実装工程に適応させる処理方法及び装置を提供することを目的としている。
本願の第1発明の電子部品の処理方法は、端子部を有する電子部品の処理方法であって、銅を主成分とし、かつ、表面が樹脂で被覆された被覆線から成る端子部に、希ガス、酸素及びフッ素を含むガスの混合ガスを用いて発生させたプラズマを照射するに際して、希ガスの比率を90%以上99.9%以下とすることを特徴とする。
このような構成により、端子部から樹脂の被覆を除去するとともに、露出した銅の表面が酸化されていないため、フラックスレスで鉛フリーはんだをメッキすることが可能となる。
本願の第1発明の電子部品の処理方法において、好適には、希ガスがヘリウムガスを主体とするガスであることが望ましい。
また、好適には、希ガスの比率を95%以上99%以下とすることが望ましい。
また、好適には、フッ素を含むガスがCF4またはSF6であることが望ましい。
本願の第2発明の電子部品の処理方法は、端子部を有する電子部品の処理方法であって、銅を主成分とし、かつ、表面が樹脂で被覆された被覆線から成る端子部に、希ガス、酸素及びフッ素を含むガスの混合ガスを用いて発生させたプラズマを照射するに際して、端子部を誘電体製筒に挿入しつつ、誘電体製筒を挟んで相対する2つの電極間に電力を供給してプラズマを発生させることを特徴とする。
このような構成により、端子部から樹脂の被覆を高速に除去するとともに、露出した銅の表面が酸化されていないため、フラックスレスで鉛フリーはんだをメッキすることが可能となる。
本願の第2発明の電子部品の処理方法において、好適には、誘電体製筒の断面形状が概ね円形であることが望ましい。あるいは、誘電体製筒の断面形状が概ね長方形であってもよい。断面形状が概ね円形である場合は、単線の被覆線の処理に適し、断面形状が長方形である場合は、複数の被覆線からなる撚り線の処理に適する。
本願の第3発明の電子部品の処理方法は、端子部を有する電子部品の処理方法であって、銅を主成分とし、かつ、表面が樹脂で被覆された被覆線から成る端子部に、希ガス、酸素及びフッ素を含むガスの混合ガスを用いて発生させたプラズマを照射するに際して、内管及び外管から成る2重の誘電体製筒を用いて、内管または外管の一方から希ガスを吹き出し、他の一方から酸素およびフッ素を含むガスを含むガスを吹き出すとともに、外管を挟んで相対する2つの電極間に電力を供給してプラズマを発生させることを特徴とする。
このような構成により、端子部から樹脂の被覆を高速に除去するとともに、露出した銅の表面が酸化されていないため、フラックスレスで鉛フリーはんだをメッキすることが可能となる。
本願の第3発明の電子部品の処理方法において、好適には、ガス流の下流側の内管及び外管の長さが概ね等しく、端子部を誘電体製筒の下流に配置してプラズマを照射することが望ましい。あるいは、ガス流の下流側の内管の長さが外管の長さより短く、端子部を外管の内側で、かつ、内管のガス吹き出し口よりも下流の位置に挿入した状態でプラズマを照射してもよい。
また、好適には、誘電体製筒の断面形状が概ね円形であることが望ましい。あるいは、誘電体製筒の断面形状が概ね長方形であってもよい。断面形状が概ね円形である場合は、単線の被覆線の処理に適し、断面形状が長方形である場合は、複数の被覆線からなる撚り線の処理に適する。
また、好適には、希ガスがヘリウムガスを主体とするガスであることが望ましい。
また、好適には、希ガスの比率を20%以上80%以下とすることが望ましい。
また、好適には、フッ素を含むガスがCF4またはSF6であることが望ましい。
本願の第4発明の電子部品の処理装置は、端子部を有する電子部品の処理装置であって、誘電体製筒と、誘電体製筒を挟んで相対する2つの電極と、誘電体製筒内にガスを供給するガス供給装置と、2つの電極間に電力を供給する電源とを備えたことを特徴とする。
このような構成により、端子部から樹脂の被覆を高速に除去するとともに、露出した銅の表面が酸化されていないため、フラックスレスで鉛フリーはんだをメッキすることが可能となる。
本願の第4発明の電子部品の処理装置において、好適には、誘電体製筒の断面形状が概ね円形であることが望ましい。あるいは、誘電体製筒の断面形状が概ね長方形であってもよい。断面形状が概ね円形である場合は、単線の被覆線の処理に適し、断面形状が長方形である場合は、複数の被覆線からなる撚り線の処理に適する。
本願の第5発明の電子部品の処理装置は、端子部を有する電子部品の処理装置であって、内管及び外管から成る2重の誘電体製筒と、内管に第1のガスを供給する第1のガス供給装置と、外管に第2のガスを供給する第2のガス供給装置と、外管を挟んで相対する2つの電極と、2つの電極間に電力を供給する電源とを備えたことを特徴とする。
このような構成により、端子部から樹脂の被覆を高速に除去するとともに、露出した銅の表面が酸化されていないため、フラックスレスで鉛フリーはんだをメッキすることが可能となる。
本願の第5発明の電子部品の処理装置において、好適には、ガス流の下流側の内管及び外管の長さが概ね等しいことが望ましい。あるいは、ガス流の下流側の内管の長さが外管の長さより短くてもよい。
また、好適には、誘電体製筒の断面形状が概ね円形であることが望ましい。あるいは、誘電体製筒の断面形状が概ね長方形であってもよい。断面形状が概ね円形である場合は、単線の被覆線の処理に適し、断面形状が長方形である場合は、複数の被覆線からなる撚り線の処理に適する。
また、好適には、はんだメッキ漕と、はんだメッキ槽を加熱するヒーターとを備えることが望ましい。さらに、好適には、はんだメッキ漕と、はんだメッキ漕を加熱するヒーターと、はんだ噴流装置を備えることが望ましい。
以上のように、本発明の電子部品の処理方法及び装置によれば、端子部から樹脂の被覆を除去するとともに、露出した銅の表面が酸化されていないため、フラックスレスで鉛フリーはんだをメッキすることが可能となる。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
以下、本発明の第1実施形態について、図1乃至図11を参照して説明する。
図1は、端子となる部分の樹脂被覆を除去するためのマイクロプラズマ処理装置の概略構成を示す斜視図である。図1において、コイル1は、コイルボビン2、コイル部3と、後の工程を経て端子部となる部分4から成る。巻線機などを用いて、コイル部3を構成する導線はコイルボビン2に巻きつけられている。コイル部3を構成する導線は、一般に、銅を主成分とする線材の表面に樹脂が被覆された被覆線であり、一般にエナメル線と呼ばれている。電子部品としてのコイル1をハンドリングするハンドラ5は、図中の矢印のような可動構造を成し、コイル1をつかんだまま昇降運動できる。マイクロプラズマ源6には、ガス供給装置7と電源8が接続されており、局所的にプラズマを発生させることができる。
図2は、マイクロプラズマ源6と端子部となる部分4の断面図である。メッキ処理前は、端子部となる部分4は被覆線の形態を有し、銅を主成分とする線材9の表面に、樹脂10が被覆されている。マイクロプラズマ源6は、誘電体製筒11と、誘電体製筒11を挟んで相対する2つの電極12及び13から成り、誘電体製筒11内にガスを供給するガス供給装置(図示せず)と、2つの電極間に電力を供給する電源(図示せず)とを備える。図の下から上に向かって誘電体筒11内に希ガスとしてのヘリウム、酸素及びフッ素を含むガスとしてのCF4ガスを供給しつつ、電極12及び13管に13.56MHzの高周波電力を供給することにより、誘電体筒11内にプラズマ14が発生する。なお、図のD−D‘で切った断面における誘電体製筒11の断面形状は概ね円形であり、単線の被覆線の処理に適した構成となっている。
電極12及び13の間に印加する電圧は、数百kHz〜数GHzの高周波電圧でもよいし、高周波をパルス変調したものでもよく、あるいは、パルス状の直流電圧でもよい。このようなプラズマ源は数Paから数気圧まで動作可能であるが、典型的には10000Paから3気圧程度の範囲の圧力で動作する。とくに、大気圧付近での動作は、厳重な密閉構造や特別な排気装置が不要であるとともに、プラズマや活性粒子の拡散が適度に抑制されるため、とくに好ましい。
図3は、端子部となる部分にプラズマを照射している状態の断面図である。ハンドラ5を操作して、端子部となる部分4を誘電体製筒11内に発生しているプラズマ14中に挿入し、プラズマ14を照射する。すると、プラズマ中の活性粒子が被覆された樹脂10と反応して揮発し、端子となる部分の先端部において線材9が露出する。希ガスは大気圧付近で放電しやすいという利点があるが、酸素及びフッ素を含むガス(CF4、SF6など)を混合させた方が高速に処理できるという利点がある。フッ素を含むガスはプラズマ中で解離してフッ素ラジカルを生じる。フッ素ラジカルは、酸素ラジカルが被覆材料を構成するC及びH原子と反応してCO2及びH2Oを生成する際に、H原子を引き抜きやすくするという効果を奏するので、フッ素を含むガスを供給した場合は、フッ素を含むガスを供給しない場合と比較して格段に高速に被覆の剥離処理できる。しかし、フッ素を含むガスはヘリウムなどの希ガスに比べて高価であるため、端子部となる部分4を挿入したときにだけ供給するようにしてもよい。あるいは、端子部となる部分4を挿入してからガスを供給してプラズマを発生させてもよい。このようなプラズマは非平衡プラズマと呼ばれ、電離を担う電子の温度は数万℃と高いが、イオンや中性粒子の温度は数百〜数千℃と低く、被覆した樹脂のみを効果的に揮発させつつ、線材への熱的・機械的ダメージが極めて小さいという利点がある。また、仮に、従来例で示したプラズマ洗浄装置を用いて端子部を処理しても、線材の周囲の一部のみの樹脂が除去されるに過ぎないが、本実施形態においては、線材の全周に渡って樹脂を除去することができるという点において格段に優れている。
次に、図4に示すように、ハンドラ5を操作して端子部となる部分4を引き上げる。このとき、線材の材質、温度、酸素や水蒸気の濃度などの処理状況にも依るが、一般に、露出した線材9の表面には極く薄い自然酸化膜が成長する。その厚さは概ね20nm未満であり、おおよそ2nm〜10nmである。とくに、ヘリウム、酸素及びフッ素を含むガスの混合ガスを用いたプラズマで処理した場合、低温で被覆の除去ができるため、自然酸化膜は極めて薄くなり、後のはんだメッキ工程においてフラックスを必要としないという大きな利点がある。
次に、図5に示すように、はんだメッキ漕15の近くに端子部となる部分を移動させる。はんだメッキ漕15の内部に鉛フリーはんだ16(鉛含有率0.1%、錫及び銅を主成分とする)が溶解した状態(300℃)で準備されている。はんだメッキ漕15の周囲には、はんだメッキ槽を加熱するヒーター17が配置されている。鉛はんだにおけるはんだメッキ漕よりも低温となっているのは、樹脂を溶解・剥離させる必要がないためである。このため、極めて細い線材であっても、線材に熱応力が発生して樹脂が剥離したところが切断されたり、端子部となる部分そのものがはんだメッキ漕内に消失してしまうことがない。
次いで、図6に示すように、ハンドラを操作して端子部となる部分をはんだメッキ漕15に浸した後、図7に示すように、ハンドラを操作して端子部となる部分を引き上げると、鉛フリーはんだが線材9の先端部にはんだメッキ18が固着する。
このようにして、図8に示すような、適切に端子処理されたコイル1ができあがる。
次いで、このようなコイルを、図9に示すようにプリント基板19に装着する。プリント基板19に設けられた貫通穴に端子部を挿入する。
次に、図10に示すような鉛フリーのはんだ噴流装置21で処理することで、端子部とランド20がはんだ30によって接続され、図11に示すようにはんだ付け処理が完了する。図10において、基板19やはんだ付け部品にフラックスを塗布するフラックス塗布装置22と、フラックスを良好に乾燥させるなどのためにはんだ付け部品や基板19を予熱するパネルヒータなどからなる予熱装置23と、基板19やはんだ付け部品に溶融状態のはんだを供給する溶融はんだ供給部24などとが、基板搬送方向Aに沿って順に配置されており、基板19は、その両側部を把持して搬送する対となった搬送コンベア25により基板搬送経路26に沿って搬送される。
溶融はんだ供給部24は、電子部品を載せた基板19に対してはんだ面全面に良好に溶融はんだを供給するための一次噴流ノズル27と、はんだ供給済みの基板19から、余分な溶融はんだを除去するための二次噴流ノズル28とを備えている。これらの噴流ノズル27、28は溶融はんだが溜められているはんだディップ槽29内に浸けられている。
なお、前述のように、ヘリウム、酸素及びフッ素を含むガスの混合ガスを用いたプラズマで処理した場合、低温で被覆の除去ができるため、自然酸化膜は極めて薄くなるため、フラックスを必要としない場合が多く、品種が限定された製造ラインなどで用いる場合には、基板19やはんだ付け部品にフラックスを塗布するフラックス塗布装置22、フラックスを良好に乾燥させるなどのためにはんだ付け部品や基板19を予熱するパネルヒータなどからなる予熱装置23は不要になることもある。
(実施の形態2)
次に、本発明の第2実施形態について、図12及び図13を参照して説明する。図12は、マイクロプラズマ源6と端子部となる部分4の断面図である。メッキ処理前は、端子部となる部分4は被覆線の形態を有し、銅を主成分とする線材9の表面に、樹脂10が被覆されている。マイクロプラズマ源6は、誘電体製筒11と、誘電体製筒11を挟んで相対する2つの電極12及び13から成り、誘電体製筒11内にガスを供給するガス供給装置(図示せず)と、2つの電極間に電力を供給する電源(図示せず)とを備える。図の下から上に向かって誘電体筒11内に希ガスとしてのヘリウム、酸素及びフッ素を含むガスとしてのCF4ガスを供給しつつ、電極12及び13管に13.56MHzの高周波電力を供給することにより、誘電体筒11内にプラズマ14が発生する。なお、図のD−D‘で切った断面における誘電体製筒11の断面形状は概ね長方形であり、複数の被覆線からなる撚り線の処理に適した構成となっている。すなわち、図13に示すように、撚り線の端をほどき、各被覆線が点線のように概ね直線状に並ぶように形を整え、誘電体製筒11に挿入することにより、撚り線をほどかずにそのまま大きめの誘電体製筒11に挿入する場合よりも高速に被覆除去が可能となる。
電極12及び13の間に印加する電圧は、数百kHz〜数GHzの高周波電圧でもよいし、高周波をパルス変調したものでもよく、あるいは、パルス状の直流電圧でもよい。このようなプラズマ源は数Paから数気圧まで動作可能であるが、典型的には10000Paから3気圧程度の範囲の圧力で動作する。とくに、大気圧付近での動作は、厳重な密閉構造や特別な排気装置が不要であるとともに、プラズマや活性粒子の拡散が適度に抑制されるため、とくに好ましい。
(実施の形態3)
次に、本発明の第3実施形態について、図14を参照して説明する。図14は、端子部にプラズマを照射するためのマイクロプラズマ源の一例を示す断面図である。図14において、メッキ処理前は、端子部となる部分4は被覆線の形態を有し、銅を主成分とする線材9の表面に、樹脂10が被覆されている。内管31及び外管32から成る2重の誘電体製筒を用いて、内管31または外管32の一方から希ガスを吹き出し、他の一方から酸素およびフッ素を含むガスを含むガスを吹き出すとともに、外管32を挟んで相対する2つの電極12及び13間に電力を供給してプラズマを発生させる。また、ガス流の下流側の内管31及び外管32の長さが概ね等しく、端子部4を誘電体製筒の下流に配置してプラズマを照射する。図では、内管31に希ガスとしてのヘリウムガス、外管32に酸素及びフッ素を含むガスとしてのCF4ガスを供給した場合のプラズマ14の発生する様子を示している。プラズマはヘリウムガス濃度が十分に高い領域でしか発生しないため、外管32の内壁と内管31の外壁の間ではプラズマは発生していない。しかし、誘電体製筒の下流域では、プラズマの外辺部でヘリウムガスと酸素及びCF4ガスの混合が起き、活性な酸素ラジカル、フッ素ラジカルを生成するため、極めて高速に被覆の剥離が行える。本発明の第1または第2実施形態では、ヘリウムに酸素及びフッ素を含むガスを混合したガスが流れている誘電体製筒内にプラズマを発生させているので、ヘリウムのみのプラズマに比べてプラズマ密度が低く、第3実施形態に比較して処理速度が若干遅くなる傾向が認められた。なお、図のD−D‘で切った断面における誘電体製筒の断面形状は概ね円形であり、単線の被覆線の処理に適した構成となっている。一方、図のD−D‘で切った断面における誘電体製筒の断面形状を概ね長方形とすることにより、複数の被覆線からなる撚り線の処理に適した構成とすることも可能である。すなわち、撚り線の端をほどき、各被覆線が点線のように概ね直線状に並ぶように形を整え、誘電体製筒に挿入することにより、撚り線をほどかずにそのまま大きめの誘電体製筒に挿入する場合よりも高速に被覆除去が可能となる。
(実施の形態4)
次に、本発明の第4実施形態について、図15を参照して説明する。図15は、端子部にプラズマを照射するためのマイクロプラズマ源の一例を示す断面図である。図15において、メッキ処理前は、端子部となる部分4は被覆線の形態を有し、銅を主成分とする線材9の表面に、樹脂10が被覆されている。内管31及び外管32から成る2重の誘電体製筒を用いて、内管31または外管32の一方から希ガスを吹き出し、他の一方から酸素およびフッ素を含むガスを含むガスを吹き出すとともに、外管32を挟んで相対する2つの電極12及び13間に電力を供給してプラズマを発生させる。また、ガス流の下流側の内管31及び外管32の長さが概ね等しく、端子部4を誘電体製筒の下流に配置してプラズマを照射する。図では、内管31に酸素及びフッ素を含むガスとしてのCF4ガス、外管32に希ガスとしてのヘリウムガスを供給した場合のプラズマ14の発生する様子を示している。プラズマはヘリウムガス濃度が十分に高い領域でしか発生しないため、内管31の内部にはプラズマは発生していない。しかし、誘電体製筒の下流域では、プラズマの外辺部(リング状プラズマの内側)でヘリウムガスと酸素及びCF4ガスの混合が起き、活性な酸素ラジカル、フッ素ラジカルを生成するため、極めて高速に被覆の剥離が行える。本発明の第1または第2実施形態では、ヘリウムに酸素及びフッ素を含むガスを混合したガスが流れている誘電体製筒内にプラズマを発生させているので、ヘリウムのみのプラズマに比べてプラズマ密度が低く、第4実施形態に比較して処理速度が若干遅くなる傾向が認められた。なお、図のD−D‘で切った断面における誘電体製筒の断面形状は概ね円形であり、単線の被覆線の処理に適した構成となっている。一方、図のD−D‘で切った断面における誘電体製筒の断面形状を概ね長方形とすることにより、複数の被覆線からなる撚り線の処理に適した構成とすることも可能である。すなわち、撚り線の端をほどき、各被覆線が点線のように概ね直線状に並ぶように形を整え、誘電体製筒に挿入することにより、撚り線をほどかずにそのまま大きめの誘電体製筒に挿入する場合よりも高速に被覆除去が可能となる。
(実施の形態5)
次に、本発明の第5実施形態について、図16及び図17を参照して説明する。図16は、端子部にプラズマを照射するためのマイクロプラズマ源の一例を示す断面図である。図16において、メッキ処理前は、端子部となる部分4は被覆線の形態を有し、銅を主成分とする線材9の表面に、樹脂10が被覆されている。内管31及び外管32から成る2重の誘電体製筒を用いて、内管31または外管32の一方から希ガスを吹き出し、他の一方から酸素およびフッ素を含むガスを含むガスを吹き出すとともに、外管32を挟んで相対する2つの電極12及び13間に電力を供給してプラズマを発生させる。また、ガス流の下流側の内管31の長さが外管32の長さより短く、端子部4を、外管32の内側で、かつ、内管31のガス吹き出し口よりも下流の位置に挿入した状態でプラズマを照射する図16は端子部4を挿入する前の状態を示す。図17は、端子部4を挿入した状態を示す。図では、内管31に希ガスとしてのヘリウムガス、外管32に酸素及びフッ素を含むガスとしてのCF4ガスを供給した場合のプラズマ14の発生する様子を示している。プラズマはヘリウムガス濃度が十分に高い領域でしか発生しないため、外管32の内壁と内管31の外壁の間ではプラズマは発生していない。しかし、内管31の下流域で、かつ、外管32の内側の部分では、プラズマの外辺部でヘリウムガスと酸素及びCF4ガスの混合が起き、活性な酸素ラジカル、フッ素ラジカルを生成するため、極めて高速に被覆の剥離が行える。本発明の第1または第2実施形態では、ヘリウムに酸素及びフッ素を含むガスを混合したガスが流れている誘電体製筒内にプラズマを発生させているので、ヘリウムのみのプラズマに比べてプラズマ密度が低く、第5実施形態に比較して処理速度が若干遅くなる傾向が認められた。なお、図のD−D‘で切った断面における誘電体製筒の断面形状は概ね円形であり、単線の被覆線の処理に適した構成となっている。一方、図のD−D‘で切った断面における誘電体製筒の断面形状を概ね長方形とすることにより、複数の被覆線からなる撚り線の処理に適した構成とすることも可能である。すなわち、撚り線の端をほどき、各被覆線が点線のように概ね直線状に並ぶように形を整え、誘電体製筒に挿入することにより、撚り線をほどかずにそのまま大きめの誘電体製筒に挿入する場合よりも高速に被覆除去が可能となる。
なお、内管31に酸素及びフッ素を含むガスとしてのCF4ガス、外管32に希ガスとしてのヘリウムガスを供給した場合には、内管31の内部にはプラズマは発生せず、内管31の下流域では、プラズマの外辺部(リング状プラズマの内側)でヘリウムガスと酸素及びCF4ガスの混合が起き、活性な酸素ラジカル、フッ素ラジカルを生成するため、極めて高速に被覆の剥離が行える。
以上述べた本発明の実施形態において、プラズマ源としていくつかの構成例を示したが、様々なプラズマ源を用いることができる。
また、マイクロプラズマ源にて処理する際に、線材に直流電圧または高周波電力を供給することにより、プラズマ中のイオンを引き込む作用を強めることも可能である。この場合、処理速度が大きくなるという利点がある。
また、鉛含有率が0.1%のはんだを端子部にメッキする場合を例示したが、本発明は、鉛含有率が1%未満のはんだがメッキされている電子部品を提供可能である。このような電子部品を用いることにより、はんだ噴流装置内のはんだディップ漕への鉛の混入を実質的に激減させることが可能となる。しかし、はんだ噴流装置内のはんだディップ漕への鉛の混入をさらに小さくするには、はんだの鉛含有率が0.5%未満であることが好ましく、さらに、はんだの鉛含有率が0.3%未満であることが好ましい。
また、線材を被覆している樹脂をマイクロプラズマにより除去した後、端子部にフラックスを塗布し、次いで鉛含有率の小さいはんだをメッキしてもよく、このような処理により、信頼性の高い端子部が得られる。
また、本発明は、とくに端子部を成す線材の線径がφ0.01mm以上φ0.1mm以下である場合に格別の効果を奏する。線径がφ0.01mm未満の線材は取扱が困難であり、本発明で述べたような処理は適さない。一方、線径が0.1mmよりも大きい場合は、刃物状の工具を用いて樹脂の被覆を削り取ることも可能であり、プラズマ処理は必ずしも必要ではない。しかし、被覆を削り取る工程においては削り屑が発生し、作業環境の悪化を招くため、線径が0.1mmより大きい場合であっても、本発明の適用が好ましい場合もある。
また、電子部品としてのコイルを形成した後、端子部をプラズマ処理する場合を例示したが、被覆線の状態で端子を処理した後、コイルを形成してもよい。この場合、銅を主成分とする線材の表面に樹脂が被覆された被覆線の一部にプラズマを照射するステップと、プラズマを照射した部分で線材を切断するステップと、切断された被覆線を所定の形状に巻いてコイルを形成するステップを含む処理方法を用いる。
また、はんだ噴流装置のはんだディップ漕内のはんだにおける鉛含有率が0.1%である場合を例示したが、はんだ噴流装置のはんだディップ漕内のはんだにおける鉛含有率が1%未満である場合に本発明は格別の効果を奏する。このような鉛含有率が低い場合において、とくに端子部からの鉛の混入に敏感であるためである。
また、端子部を有する電子部品の処理装置として、巻線機と、マイクロプラズマ源と、マイクロプラズマ源にガスを供給するガス供給装置と、マイクロプラズマ源または電子部品の端子部に電力を供給する電源と、はんだメッキ漕と、はんだメッキ漕を加熱するヒーターと、はんだ噴流装置を備えた処理装置を構成することで、一連の処理を短時間で処理することが可能である。
また、コイルの他の形態として、端子棒を有するものについても、本発明は適用可能である。
また、誘電体製筒の寸法は、直径0.1mm以上10mm以下が好ましい。直径0.1mm未満の誘電体製筒は製作上の困難を有する。また、直径10mmより大きい誘電体製筒を用いた場合は、大気圧下で高密度のプラズマを生成することが困難となる。より好ましくは、誘電体製筒の寸法は、直径0.3mm以上3mm以下であることが望ましい。
また、1つの誘電体製筒を用いてプラズマ処理を行う場合、希ガスの比率を90%以上99.9%以下とすることが望ましい。希ガスの比率が90%未満であると、プラズマ密度が極端に低下し、十分な処理速度が得られないという不都合が生じる。逆に、希ガスの比率が99.9%より大きいと、酸素及びフッ素を含むガスの比率が小さすぎて、被覆を高速に剥離することが困難となる。より好ましくは、希ガスの比率を95%以上99%以下とすることが望ましい。
また、希ガスがヘリウムガスである場合を例示したが、希ガスはヘリウムガスを主体とするガスであることが好ましく、ヘリウム、アルゴン、キセノンなどの希ガスを混合したガスを用いることも可能である。
また、フッ素を含むガスとしてCF4を用いる場合を例示したが、SF6を用いてもよい。SF6は解離しやすく、多量のフッ素ラジカルを生成できるという利点がある。その他、HFやC26、C48などのフッ化炭素ガスを用いてもよい。
また、2重の誘電体製筒を用いる場合には、希ガスの比率を20%以上80%以下とすることが好ましい。希ガスの比率が20%未満であると、プラズマ密度が極端に低下し、十分な処理速度が得られないという不都合が生じる。逆に、希ガスの比率が80%より大きいと、酸素及びフッ素を含むガスの比率が小さすぎて、被覆を高速に剥離することが困難となる。
本発明の電子部品の処理方法及び装置は、電子部品の端子部の樹脂被覆を効果的に剥離できる方法及び装置、電子部品の端子部に鉛フリーはんだをメッキする処理方法及び装置、電子部品を鉛フリーはんだ実装工程に適応させる処理方法及び装置を提供でき、コイル、トランスをはじめとする電子部品の製造や、電子部品を実装する工程に適用可能である。
本発明の第1実施形態で用いたマイクロプラズマ処理装置の概略構成を示す斜視図 マイクロプラズマ源と端子部となる部分の断面図 端子部となる部分にプラズマを照射している状態を示す断面図 端子部となる部分を引き上げた状態を示す断面図 はんだメッキ漕の近くに端子部となる部分を移動させた状態を示す断面図 端子部となる部分をはんだメッキ漕に浸した状態を示す断面図 端子部となる部分を引き上げた状態を示す断面図 端子処理されたコイルの外観を示す斜視図 コイルをプリント基板に装着した状態を示す断面図 はんだ噴流装置の概略構成を示す断面図 はんだ付け処理が完了した状態を示す断面図 本発明の第2実施形態で用いたマイクロプラズマ源の概略構成を示す断面図 本発明の第2実施形態で用いたマイクロプラズマ源の概略構成を示す断面図 本発明の第3実施形態で用いたマイクロプラズマ源の概略構成を示す断面図 本発明の第4実施形態で用いたマイクロプラズマ源の概略構成を示す断面図 本発明の第5実施形態で用いたマイクロプラズマ源の概略構成を示す断面図 本発明の第5実施形態で用いたマイクロプラズマ源の概略構成を示す断面図 コイルの外観を示す斜視図 端子処理されたコイルの外観を示す斜視図 コイルをプリント基板に装着した状態を示す断面図 従来例においてはんだメッキ漕の近くに端子部となる部分を移動させた状態を示す断面図 従来例において端子部となる部分をはんだメッキ漕に浸した状態を示す断面図 従来例において端子部となる部分を引き上げた状態を示す断面図 端子棒を有するコイルの外観を示す斜視図 はんだメッキが固着した端子棒の断面図 プラズマ洗浄装置の概略構成を示す斜視図
符号の説明
1 コイル
2 コイルボビン
3 コイル部
4 端子部となる部分
5 ハンドラ
6 マイクロプラズマ源
7 ガス供給装置
8 高周波電源

Claims (2)

  1. 誘電体製筒と、前記誘電体製筒を挟んで相対する2つの電極からなり、端子部を前記誘電体製筒に挿入しつつ、前記2つの電極間に電力を供給することで前記誘電体製筒内にプラズマを発生させ、前記端子部を有する電子部品を処理する方法であって、
    銅を主成分とし、かつ、表面が樹脂で被覆された線径がφ0.01mm以上φ0.1mm以下の被覆線から成る前記端子部に、希ガス、酸素及びフッ素を含むガスの混合ガスを用いて発生させたプラズマを照射するに際して、前記希ガスの比率を90%以上99.9%以下とすることを特徴とする電子部品の処理方法。
  2. 希ガスがヘリウムガスを主体とするガスであることを特徴とする、請求項1記載の電子部品の処理方法。
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