JP2002036255A - プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置

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JP2002036255A
JP2002036255A JP2000226037A JP2000226037A JP2002036255A JP 2002036255 A JP2002036255 A JP 2002036255A JP 2000226037 A JP2000226037 A JP 2000226037A JP 2000226037 A JP2000226037 A JP 2000226037A JP 2002036255 A JP2002036255 A JP 2002036255A
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圭一 山崎
Yoshiyuki Nakazono
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホールの内面に均一なデスミア処理を行うこ
とができ、また、装置が大掛かりになることなく、さら
に、効率よくデスミア処理を行うことができるプラズマ
処理方法を提供する。 【解決手段】 樹脂を用いて形成されるシート状物1に
穴あけ加工した後、シート状物1の表面やホール2内に
残存するスミア3を除去するプラズマ処理方法に関す
る。片側が吹き出し口4として開放された反応容器5内
にプラズマ生成用ガスを導入する。大気圧近傍の圧力下
で反応容器5内にプラズマ6を生成する。このプラズマ
6をプラズマジェットとして吹き出し口4から吹き出し
てシート状物1に吹き付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、穴あけ加工により
生じるスミアを除去する(デスミア)ためのプラズマ処
理方法及びこの方法に適用されるプラズマ処理装置に関
するものであって、特に、電子部品を形成するための材
料の製造や多数の内層回路を有する多層基板の製造の際
に好適に用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体装置などの電子部品用
の多層基板はガラスクロスなどの基材にエポキシ樹脂な
どの樹脂を含浸させて形成した材料を用いて形成されて
いるが、このような多層基板の層間の導通を確保するに
あたっては、ドリル加工によりスルーホールを形成する
と共にスルーホールの内面にスルーホールめっきを施す
ようにしていた。しかし、最近では回路等の高密度実装
を達成するために、50〜100μm程度の直径のイン
ナービアホールにより層間の導通を確保することが行わ
れており、このような高密度実装の多層基板を形成する
ために、ガラスクロスを用いないビルドアップ法による
多層基板の製造方法が開発され、しかも、レーザにより
インナービアホールを形成することが行われている。
【0003】ビルドアップ法による多層基板の製造方法
の一例としては、ポリイミドのフィルムに銅箔などの金
属箔を接着したり銅めっきを施し、これに回路パターン
を形成した後、レーザを照射してインナービアホールと
なるホール(穴)を形成し、これを複数枚積層して多層
基板に形成する方法がある。
【0004】また、ビルドアップ法による多層基板の製
造方法の他例としては、外層や内層に回路を有するコア
材にエポキシ樹脂などの樹脂を塗工し加熱硬化させて絶
縁層を形成した後、絶縁層にレーザを照射してインナー
ビアホールとなるホールを形成し、ホールの内面への導
体形成及び絶縁層の表面への回路形成を行った後、さら
に上記の絶縁層の形成工程、穴あけ工程、導体形成工
程、回路形成工程を複数回順次繰り返し行うことによっ
て多層基板に形成する方法がある。
【0005】さらに、ビルドアップ法による多層基板の
製造方法の他例としては、金属箔にエポキシ樹脂などの
樹脂を塗工して樹脂付き金属箔を形成し、これをコア材
の表面に重ねた後樹脂を加熱硬化させて一体化すると共
に樹脂の硬化物からなる絶縁層を形成し、金属箔に回路
形成を施すと共に絶縁層にレーザを照射してインナービ
アホールとなるホールを形成し、ホールの内面への導体
形成を行った後、さらに上記の樹脂付き金属箔の一体化
工程、回路形成工程、穴あけ工程、導体形成工程を複数
回順次繰り返し行うことによって多層基板に形成する方
法がある。
【0006】このように近年フィルムなどのシート状物
や層状などに形成された樹脂にレーザで加工することが
盛んになっており、特に、その応用分野の代表的なもの
として上記のような電子部品用の多層基板を製造する際
に、樹脂に対してレーザで加工することが盛んになって
いる。
【0007】上記のようなフィルムや絶縁層にインナー
ビアホールとなるホールをレーザにより穴あけする加工
では、レーザで樹脂を蒸散させて除去するものである
が、その際、ホールの内面(内壁)及びインナービアホ
ールの底部となるホールの下側の導体層(内層回路)に
1μm程度の厚みの樹脂の残渣が生じる。また、ホール
の開口周辺においても蒸散された樹脂が再付着する。こ
れら樹脂の残渣や再付着した樹脂は穴あけ加工で副次的
に生成されるいわゆるスミアであるが、このスミアが残
存したままめっきなどで導体形成を行うと、層間の導通
不良が生じて多層基板の回路(電子回路)の信頼性が低
下するものである。そこで、レーザによる穴あけ加工後
にスミアの除去を行うようにしている。
【0008】スミアの除去(デスミア)としては、過マ
ンガン酸カリウムなどの酸を用いる湿式法が一般的であ
るが、後乾燥による樹脂の収縮やデスミア工程で多層基
板が酸で汚染されるなどの問題点があった。そこで、特
開平12−68653号公報には真空中で発生させたプ
ラズマを用いてデスミア処理をすることが提案されてい
る。すなわち、真空容器内に穴あけ加工後の被処理物
(上記のシート状物や絶縁層が形成されたコア材)を配
置し、真空容器内でプラズマ(真空プラズマ)を発生さ
せ、このプラズマに含まれるイオンやラジカルのエネル
ギーによりデスミア処理を行うようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の公報に記載され
た発明では、乾式法であるために後乾燥がなくて樹脂の
収縮が発生しないものであり、また、デスミア工程で多
層基板が酸で汚染されることもなく、さらに酸水溶液な
どを用いないために取り扱いが容易となるものである。
しかしながら、真空中で発生させたプラズマでデスミア
処理を行うので、ホール内にプラズマが導入されにく
く、特に、高アスペクト比のホール(ホールの径よりも
ホールの長さが非常に大きいホール)ではプラズマが非
常に導入されにくく、ホールの開口よりも遠い部分では
デスミア処理が不十分となってホールの内面を均一にデ
スミア処理することが難しいという問題があった。ま
た、真空容器内を真空にするための手段が必要となって
装置が大掛かりになるという問題があった。さらに被処
理物を一つずつ真空容器内に入れて処理するバッチ式の
処理であるために、デスミア処理の効率が低いという問
題があった。
【0010】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、ホールの内面に均一なデスミア処理を行うことが
でき、また、装置が大掛かりになることなく、さらに、
効率よくデスミア処理を行うことができるプラズマ処理
方法及びプラズマ処理装置を提供することを目的とする
ものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
プラズマ処理方法は、樹脂を用いて形成されるシート状
物1に穴あけ加工した後、シート状物1の表面やホール
2内に残存するスミア3を除去するプラズマ処理方法で
あって、片側が吹き出し口4として開放された反応容器
5内にプラズマ生成用ガスを導入し、大気圧近傍の圧力
下で反応容器5内にプラズマ6を生成し、このプラズマ
6をプラズマジェットとして吹き出し口4から吹き出し
てシート状物1に吹き付けることを特徴とするものであ
る。
【0012】また本発明の請求項2に係るプラズマ処理
方法は、請求項1の構成に加えて、シート状物1がポリ
イミドのフィルムであることを特徴とするものである。
【0013】また本発明の請求項3に係るプラズマ処理
方法は、請求項1の構成に加えて、シート状物1が金属
箔20と樹脂21が接合された複合体であることを特徴
とするものである。
【0014】本発明の請求項4に係るプラズマ処理方法
は、コア材7に設けた絶縁層8にインナービアホール9
となるホール2を穴あけ加工した後、絶縁層8の表面や
ホール2内に残存するスミア3を除去するプラズマ処理
方法であって、片側が吹き出し口4として開放された反
応容器5内にプラズマ生成用ガスを導入し、大気圧近傍
の圧力下で反応容器5内にプラズマ6を生成し、このプ
ラズマ6をプラズマジェットとして吹き出し口4から吹
き出して絶縁層8に吹き付けることを特徴とするもので
ある。
【0015】また本発明の請求項5に係るプラズマ処理
方法は、請求項4の構成に加えて、絶縁層8をエポキシ
樹脂で形成して成ることを特徴とするものである。
【0016】また本発明の請求項6に係るプラズマ処理
方法は、請求項1乃至5のいずれかの構成に加えて、上
記穴あけ加工がレーザによる穴あけ加工であって、上記
スミア3がレーザによる穿孔時に生成されるレーザ加工
残渣であることを特徴とするものである。
【0017】また本発明の請求項7に係るプラズマ処理
方法は、請求項1乃至6のいずれかの構成に加えて、プ
ラズマ生成用ガスとして、希ガスに酸素を0.5〜5v
ol%添加したものを用いることを特徴とするものであ
る。
【0018】また本発明の請求項8に係るプラズマ処理
方法は、請求項1乃至7のいずれかの構成に加えて、希
ガスとして、ヘリウムとアルゴンの少なくとも一方を用
いることを特徴とするものである。
【0019】また本発明の請求項9に係るプラズマ処理
方法は、請求項1乃至8のいずれかの構成に加えて、反
応容器5を絶縁材料で筒状に形成すると共に反応容器5
の外側に複数の電極11、12を設け、電極11、12
間に電圧を印加することによって大気圧近傍の圧力下で
反応容器5内にプラズマ6を生成することを特徴とする
ものである。
【0020】また本発明の請求項10に係るプラズマ処
理方法は、請求項1乃至9のいずれかの構成に加えて、
反応容器5の内面に沿った電気力線aが形成されるよう
に電極11、12を配置し、幅を持ったプラズマジェッ
トが吹き出されるように吹き出し口4をスリット状に形
成することを特徴とするものである。
【0021】本発明の請求項11に係るプラズマ処理装
置は、片側が吹き出し口4として開放された反応容器5
と、反応容器5内に導入されるプラズマ生成用ガスと、
大気圧近傍の圧力下で反応容器内5にプラズマ6を生成
するための電極11、12と、穴あけ加工が施されてス
ミア3が残存する被処理物14を吹き出し口4の近傍に
搬送するための搬送手段15とを備えて成ることを特徴
とするものである。
【0022】本発明の請求項12に係るプラズマ処理装
置は、絶縁材料で形成されてガス導入口16と吹き出し
口4を有して幅広状の筒状に形成される反応容器5と、
電気力線aがほぼ反応容器5の筒軸方向に沿って形成さ
れるように配設された対をなす電極11、12とを具備
して構成され、ガス導入口16から反応容器5内に供給
されたプラズマ生成用ガスに交流あるいはパルス状の電
界を印加することにより大気圧下近傍の圧力下で反応容
器5内にプラズマ放電を生じさせると共に吹き出し口4
からプラズマ6を吹き出させることによって、穴あけ加
工が施されてスミア3が残存する被処理物14にプラズ
マ6を供給し、このプラズマ6により被処理物14の表
面やホール2内に残存するスミア3を除去するプラズマ
処理装置において、反応容器5内に多数のストリーマを
生じさせるためのストリーマ生成手段と、この多数のス
トリーマを反応容器5の幅広方向の全域に亘ってほぼ均
一に発生させるためのストリーマ均一化手段を備え、反
応容器5の狭い方の内寸を1〜5mmに形成し、ガス導
入口16の開口面積を吹き出し口4の開口面積よりも小
さく形成して成ることを特徴とするものである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0024】図1に本発明のプラズマ処理装置の一例を
示す。このプラズマ処理装置は反応容器5と電圧印加手
段13と搬送手段15を備えて形成されている。反応容
器5は真っ直ぐな円筒状で内径を0.1〜10mmに形
成したものである。また、反応容器5の上面はガス導入
口16として全面に亘って開放されていると共に反応容
器5の下面は吹き出し口4として全面に亘って開放され
ている。このような反応容器5は石英、アルミナ、イッ
トリア部分安定化ジルコニウムなどのガラス質材料やセ
ラミック材料などの絶縁材料で形成することができる。
【0025】電圧印加手段13は複数の対をなす(一対
の)電極11、12と電源17とで構成されている。電
極11、12は円環状(リング状)に形成されており、
冷却効率を高くするために熱伝導性の高い金属材料、例
えば、銅、アルミニウム、真鍮、耐食性の高いステンレ
ス鋼(SUS304など)などで形成されている。各電
極11、12はその内周面を反応容器5の外周面に全周
に亘って接触させるようにして反応容器5の外側に配設
されている。また、吹き出し口4の上方において電極1
1、12は上下に対向させて配置されており、電極1
1、12の間に対応する位置において反応容器5内には
放電空間18が形成されている。電源17は電極11、
12に電気的に接続されており、パルス状又は交流(高
周波)の電圧を発生するものである。そして、電源17
により電極11、12の間にはパルス状又は交流(高周
波)の電圧が印加されることになるが、この時に放電空
間18に形成される電気力線aは反応容器5の内周面に
沿って上下方向(電極11、12が並ぶ方向)に形成さ
れることになる。尚、電極11、12の間隔L(電極1
1の下端と電極12の上端の間隔L)は3〜20mmに
設定するのが好ましい。また、電極11、12は冷媒に
より冷却されるのが好ましい。
【0026】搬送手段15は被処理物14を自動的に搬
送するものであって、送りローラ55と巻き取りローラ
56で構成されている。送りローラ55と巻き取りロー
ラ56は反応容器5の吹き出し口4よりも下側におい
て、反応容器5を挟んで互いに対向するように略水平に
配置されている。これら送りローラ55と巻き取りロー
ラ56はモーター等の駆動機(図示省略)によって同じ
向きに回転駆動自在に形成されている。
【0027】反応容器5の吹き出し口4の下側にはワー
ク台51が設けられている。ワーク台51はステンレス
鋼管などで断面略円形の円管(円筒)で形成されてお
り、その内側は冷媒が流通可能な流路61として形成さ
れている。このワーク台51は送りローラ55と巻き取
りローラ56よりも上側に配置されており、送りローラ
55と巻き取りローラ56とワーク台51は略平行に配
置されている。
【0028】本発明ではプラズマ生成用ガスとして希ガ
スと酸素の混合気体を用いる。希ガスとしては、ヘリウ
ム、アルゴン、ネオン、クリプトンなどを単独で用いた
りあるいは複数種併用したりすることができるが、放電
の安定性や経済性を考慮すると、アルゴンとヘリウムの
少なくとも一つを用いるのが好ましい。また、酸素は希
ガスの全量に対して0.5〜5vol%添加するのが好
ましい。酸素の添加量が希ガスの全量に対して対して
0.5vol%未満であればデスミア処理の効果が低く
なる恐れがあり、酸素の添加量が5重量%を超えると放
電が不安定になる恐れがある。
【0029】このように形成されるプラズマ処理装置
は、レーザによる穴あけ加工を行った後のシート状物1
を被処理物14としてデスミア処理するものである。シ
ート状物1としては、例えば、電子部品の基板を形成す
るためなどに用いられる長尺のものであって、ポリイミ
ドなどの樹脂のフィルムを例示することができる。この
ようなシート状物1には図2(a)に示すように、レー
ザによる穴あけ加工によりスルーホールやインナービア
ホールとなるホール2が形成されているが、レーザによ
る穿孔時に副次的に生成されるレーザ加工残渣がスミア
3としてシート状物1の表面やホール2内に残存してい
るものである。また、シート状物1としては、銅箔など
の金属箔20の片面に樹脂21の層が接合された複合体
などを例示することができる。このようなシート状物1
には図2(b)に示すように、レーザによる穴あけ加工
により樹脂21の層にスルーホールやインナービアホー
ルとなるホール2が形成されるが、レーザによる穿孔時
に副次的に生成されるレーザ加工残渣がスミア3として
シート状物1の樹脂21の層の表面やホール2内に残存
しているものである。
【0030】そして、上記のプラズマ処理装置を用いて
長尺の被処理物14(シート状物1)にプラズマ処理
(デスミア処理)を施すにあたっては、次のようにして
行う。まず、送りローラ55の外周に巻かれた被処理物
14の端部を巻き取りローラ56の外周に巻き付けて送
りローラ55と巻き取りローラ56の間に被処理物14
を掛架する。この時、反応容器5の吹き出し口4とワー
ク台51の上面の間を被処理物14が通過し、且つ被処
理物14の下面がワーク台51の上面に接触するように
掛架する。従って、被処理物14はワーク台51との接
触部分を支点として上下に若干屈曲された状態となって
被処理物14にテンションが掛かった状態となる。
【0031】次に、ガス導入口16から反応容器5内に
プラズマ生成用ガスを導入すると共に反応容器5内でプ
ラズマ生成用ガスを上から下に流して放電空間18に導
入し、次に、電源17により電極11、12間にパルス
状又は交流の電圧を印加し、この電圧の印加により大気
圧近傍の圧力下(93.3〜106.7kPa(700
〜800Torr))で放電空間18にグロー状の放電
を発生させると共にグロー状の放電でプラズマ生成用ガ
スをプラズマ化してプラズマ活性種を含むプラズマ6を
生成し、この後、プラズマ6を吹き出し口4から下方に
プラズマジェットとして流出させ、吹き出し口4の下側
に配置された被処理物14の表面にプラズマ6を吹き付
けることによって、被処理物14(シート状物1)の表
面やホール2内に残存するスミア3をプラズマ6の活性
種で分解したり酸化(灰化)したりすると共にさらに吹
き飛ばしたりして除去することによって、デスミア処理
を行うようにする。また、この時にワーク台51の流路
61に水等の冷媒を流通させることによって、被処理物
14を冷却することができ、被処理物14の熱的損傷を
少なくすることができる。
【0032】そして、このようにして反応容器5の吹き
出し口4からプラズマ6を吹き出しながら、送りローラ
55と巻き取りローラ56を回転駆動させて被処理物1
4を送りローラ55から巻き取りローラ56へと搬送す
ることによって、被処理物14の全長に亘ってプラズマ
6を吹き付けてプラズマ処理を連続的に施すことができ
るものである。
【0033】尚、被処理物14の搬送速度や被処理物1
4と吹き出し口4の間隔は、被処理物14の種類やプラ
ズマの生成条件等によって異なるが、被処理物14の搬
送速度は0.1mm/秒〜200mm/秒に、被処理物
14と吹き出し口4の間隔は2〜10mmにそれぞれ設
定するのが好ましい。また、電極11、12間に印加さ
れる電圧が交流電圧の場合、その周波数は1kHz〜2
00MHzに設定することができる。さらに、放電空間
18に印加される印加電力の密度は20〜3500W/
cm3に設定することができる。印加電力の密度(W/
cm3)は(放電空間18に印加される印加電力/放電
空間18の体積)で定義される。さらに、反応容器5の
吹き出し口4でのガス流速(プラズマ6の吹き出し速
度)は2m/秒以上にすることが好ましく、これによ
り、デスミア処理を効率良く行うことができる。このガ
ス流速は、例えば、反応容器5へのプラズマ生成用ガス
の導入速度を変えたり吹き出し口4の開口面積を変えた
りしてすることにより、所定の速度に調整することがで
きるものである。また、ガス流速は大きいほど好ましい
ので、上限は特に設定されない。
【0034】上記のようにこの実施の形態では、穴あけ
加工後のシート状物1である被処理物14の表面にプラ
ズマ6を吹き付けることによって、被処理物14の表面
やホール2内に残存するスミア3をプラズマ6の活性種
で分解(灰化)して吹き飛ばして除去することができ、
デスミア処理を行うことができるものである。しかも、
プラズマ6をプラズマジェットとして被処理物14に吹
き付けるので、真空中でのプラズマ処理に比べて、被処
理物14に高い圧力(流速)でプラズマ6を供給するこ
とができ、高アスペクト比のホール2であってもプラズ
マ6がホール2内に導入されやすくなって、ホール2の
開口よりも遠い部分(ホール2の底部など)にも確実に
デスミア処理を施すことができてホール2の内面を簡単
に均一にデスミア処理することができるものである。
【0035】また、この実施の形態では大気圧近傍の圧
力下でプラズマ処理を行うので、真空容器や真空容器内
を真空にするための真空ポンプなどの手段が必要でな
く、プラズマ処理装置が大掛かりにならないようにする
ことができるものであり、しかも、被処理物14を一つ
ずつ真空容器内に入れて処理する必要が無く、搬送手段
15により長尺の被処理物14を連続的に搬送しながら
被処理物14の全長に亘ってデスミア処理を施すことが
でき、デスミア処理を効率よく行うことができるもので
ある。
【0036】また、この実施の形態では反応容器5の内
面に沿った電気力線が形成されるように、反応容器5を
挟んで対向しないように電極11、12を配置するの
で、反応容器5の内面に対して垂直方向に電気力線が生
じにくくなって電気力線による反応容器5の劣化を少な
くすることができ、反応容器5の内面からその構成物質
が飛び出しにくくなって被処理物14が不純物により汚
染されるのを少なくすることができるものである。すな
わち、反応容器5を挟んで対向するように電極11、1
2を対向させて配置すると、図7(b)に示すように反
応容器5の内面に対して直交方向に電気力線aが形成さ
れることになって、電気力線aによる反応容器5の劣化
が大きくなるが、上記実施の形態では反応容器5の内面
に沿った電気力線aが形成されるように、電極11、1
2を互いに上下に対向するように配置するので、図7
(a)に示すように放電空間18内において電極11、
12の間に反応容器5の内面に沿った上下方向の電気力
線aが形成されることになって、電気力線による反応容
器5の劣化を少なくすることができるものである。
【0037】図3(a)(b)に他の実施の形態を示
す。この実施の形態において反応容器5はその厚み方向
(厚み方向を矢印Bで示す)に並んで対向する一対の側
壁5aと、反応容器5の幅方向(幅方向を矢印Aで示
す)に並んで対向する一対の側壁5bと、反応容器5の
下面を構成する矩形状(底面視で長方形)の底部5cと
で有底の角形筒状に形成されている。また、反応容器5
の上面はガス導入口16として略全面に亘って開放され
ていると共に底部5cの外面である反応容器5の下面は
ほぼ平坦な面で形成されている。そして、図3(b)に
示すように、反応容器5の下面の厚み方向の略中央部に
は反応容器5の長手方向(幅方向)と平行な方向に長く
て幅広の吹き出し口4が形成されている。吹き出し口4
はスリット状であって、反応容器5の底部5cを貫通し
て反応容器5内の放電空間18と連通している。
【0038】反応容器5は厚み寸法よりも幅寸法が非常
に大きく形成された扁平形状であって、反応容器5の厚
み方向(幅狭方向)における内寸W、すなわち、反応容
器5の厚み方向(幅狭方向)に並んで対向する一対の側
壁5aの内面の対向間隔Wは、0.1〜5mmに形成す
るのが好ましい。このように反応容器5の厚み方向の内
寸Wを0.1〜5mmにすることによって、放電空間1
8の体積が比較的小さくなって、放電空間18における
単位空間あたりの電力を高くすることができ、つまり、
放電空間18における放電空間密度を上げることがで
き、低電力化及び小ガス流量化を図ることができるもの
であり、しかも、プラズマの生成効率が高まって、プラ
ズマ処理の能力を向上させることができるものである。
【0039】電圧印加手段13は電極11、12が角形
環状に形成されていること以外は上記の実施の形態と同
様に構成されており、また、電極11、12は上記と同
様にして反応容器5の外側に配設されている。そして、
電極11、12の間に対応する位置において反応容器5
内には放電空間18が形成されている。搬送手段15は
図4に示すように、反応容器5の吹き出し口4の下側に
おいて、モーター等の駆動機(図示省略)によって一方
向に略水平に進行するベルトで形成されている。
【0040】このように形成されるプラズマ処理装置は
ビルドアップ法により多層基板を形成する場合に好適に
用いることができるものである。以下に上記プラズマ処
理装置を用いてデスミア処理を行うようにしたビルドア
ップ法による多層基板の製造方法を示す。
【0041】まず、図5(a)に示すようなコア材7を
用意する。このコア材7は外層や内層に回路30を有す
る多層プリント配線板(図5(a)のものは4層板)な
どを用いることができ、各層の電気的な導通はスルーホ
ール22の内面のスルーホールめっきにより確保されて
いる。次に、コア材7の表面にエポキシ樹脂などの熱硬
化性樹脂を塗工し、これを加熱硬化させることによっ
て、図5(b)に示すようにコア材7の表面に絶縁層8
を形成する。次に、絶縁層8にレーザを照射することに
よって穴あけ加工を行い、図5(c)に示すように、絶
縁層8の所望の箇所にインナービアホール9となる複数
個のホール2を形成する。このレーザによる穿孔時に副
次的に生成されるレーザ加工残渣がスミア3として絶縁
層8の表面やホール2内に残存しているものである。
【0042】一方、プラズマ処理装置では上記の実施の
形態と同様にしてプラズマ6が生成されて吹き出し口4
から吹き出されている。つまり、ガス導入口16から反
応容器5内にプラズマ生成用ガスを導入すると共に反応
容器5内でプラズマ生成用ガスを上から下に流して放電
空間18に導入し、次に、電源17により電極11、1
2間にパルス状又は交流の電圧を印加し、この電圧の印
加により大気圧近傍の圧力下(93.3〜106.7k
Pa(700〜800Torr))で放電空間18にグ
ロー状の放電を発生させると共にグロー状の放電でプラ
ズマ生成用ガスをプラズマ化してプラズマ活性種を含む
プラズマ6を生成し、この後、プラズマ6を吹き出し口
4から下方にプラズマジェットとして流出させている。
【0043】そして、上記のようにしてホール2が形成
された絶縁層8を有するコア材7を被処理物14として
上記プラズマ処理装置の搬送手段15の上に載せ、搬送
手段15の進行により被処理物14を反応容器5の吹き
出し口4の下側に搬送することによって、穴あけ加工後
の被処理物14の絶縁層8の表面にプラズマ6を吹き付
け、被処理物14(絶縁層8)の表面やホール2内に残
存するスミア3をプラズマ6の活性種で分解(灰化)し
て吹き飛ばして除去し、デスミア処理を行うようにす
る。尚、被処理物14の搬送速度や印加する電圧等の条
件は上記実施の形態と同様に設定することができる。
【0044】次に、被処理物14にめっき処理を施すこ
とによって、図5(d)に示すようにホール2に内面に
導体を形成すると共に絶縁層8の表面に回路(導体)3
0を形成する。この後、この被処理物14に対して上記
と同様の絶縁層8の形成工程、穴あけ工程、デスミア処
理、導体形成工程、回路形成工程を複数回順次繰り返し
行うことによって、図5(e)に示すようなホール2が
インナービアホール9となった多層基板を形成すること
ができる。
【0045】また、ビルドアップ法による多層基板の製
造方法の他例としては、銅箔等の金属箔20の片面にエ
ポキシ樹脂などの樹脂21を塗工して形成される樹脂付
き金属箔を用いる方法がある。この方法では、まず、樹
脂21をコア材7の表面に接触させるようにして樹脂付
き金属箔を図5(a)と同様のコア材7の表面に重ねた
後、樹脂21を加熱硬化させて一体化すると共に樹脂2
1の硬化物からなる絶縁層8を形成することによって、
図6(a)に示すように、樹脂付き金属箔をコア材7の
表面に積層する。次に、金属箔20に回路形成処理を施
して回路30を形成すると共に絶縁層8にレーザを照射
することによって穴あけ加工を行い、絶縁層8の所望の
箇所にインナービアホール9となる複数個のホール2を
形成する。次に、ホール2が形成された絶縁層8を有す
るコア材7を被処理物14として上記プラズマ処理装置
の搬送手段15の上に載せ、上記と同様にしてデスミア
処理を行うようにする。次に、被処理物14にめっき処
理を施すことによって、図6(b)に示すように、ホー
ル2に内面に導体を形成する。この後、この被処理物1
4に対して上記と同様の樹脂付き金属箔の一体化工程、
回路形成工程、穴あけ工程、デスミア処理、導体形成工
程を複数回順次繰り返し行うことによって、ホール2が
インナービアホール9となった図5(e)と同様の多層
基板を形成することができる。
【0046】この実施の形態では、幅を持ったプラズマ
ジェットが吹き出されるように吹き出し口4をスリット
状に形成するので、カーテンのような幅を持ったプラズ
マ6を吹き出し口4から吹き出しながら被処理物14あ
るいはプラズマ処理装置を吹き出し口4の長手方向と直
交する方向に移動させて被処理物14の表面全面にプラ
ズマを走査して吹き付けることによって、スポット的な
プラズマ6を吹き出すものに比べて被処理物14の広い
面積を一度にプラズマ処理することができ、広い表面積
を有する被処理物14の処理時間を短くすることができ
るものである。
【0047】尚、図1の実施の形態において搬送手段1
5を図4のものに代えても良いし、また、図4の実施の
形態において搬送手段15を図1のものに代えても良
い。
【0048】図8に他の実施の形態を示す。このプラズ
マ処理装置はプラズマ放電中に多数のストリーマを発生
させ、このストリーマを被処理物14に作用させてデス
ミア処理としてのプラズマ処理の処理速度を速めるもの
である。尚、ストリーマとは比較的電流密度が高く、フ
ィラメント状(線状)で、比較的(グロー状の放電に比
べて)発光輝度の高い放電を指す。ちなみに、グロー状
の放電とは、ミクロ的には非常に微細なマイクロディス
チャージの集合体であり、マクロ的には非常に均質で比
較的電流密度が低く、発光輝度が低い放電を指す。
【0049】反応容器5は上記と同様の高融点の絶縁材
料(誘電体材料)で形成されるものである。また、反応
容器5は厚み方向(矢印Bで示す)に並んで対向する一
対の側壁5aと、幅方向(矢印Aで示す)に並んで対向
する一対の側壁5bとで四周面が囲まれて角形筒状に形
成されている。また、反応容器5は厚み寸法よりも幅寸
法が非常に大きくなるように扁平形状に形成されてお
り、反応容器5の幅方向が幅広方向として形成されてい
る。
【0050】反応容器5の上面にはガス導入口16が、
反応容器5の下面には吹き出し口4がそれぞれ形成され
ている。ガス導入口16は反応容器5の内側の空間に連
通する開口部であって、ガス導入口16の開口面積を吹
き出し口4の開口面積よりも小さく形成し、且つガス導
入口16の中心が反応容器5の筒軸G上に位置するよう
にしてガス導入口16を反応容器5の上面に開口して形
成したものである。吹き出し口4は反応容器5の内側の
空間に連通する開口部であって、反応容器5の下面を略
全面に亘って開放することにより形成されている。そし
て、ガス導入口16と吹き出し口4は後述の放電空間1
8を挟んで反応容器5の筒軸方向(反応容器5の高さ方
向(上下方向)であって、矢印Cで示す)で対向するよ
うに形成されている。
【0051】このようにガス導入口16の開口面積を吹
き出し口4の開口面積よりも小さく形成し、且つガス導
入口16の中心が反応容器5の筒軸G上に位置するよう
にしてガス導入口16を反応容器5の上面に開口して形
成することによって、非放電時での反応容器5の吹き出
し口4の直下におけるガス流速は、反応容器5の幅広方
向の略中央部において最も速くなり、反応容器5の幅広
方向の端部になるほど徐々に遅くなるような分布とな
る。すなわち、このプラズマ処理装置では放電空間18
に供給されるプラズマ生成用ガスのガス流速が筒軸G上
において最高速となるようにプラズマ生成用ガスを供給
することによって、ストリーマを放電空間18の全域に
亘って均一化することができるものであり、放電中での
反応容器5の吹き出し口4の直下におけるプラズマの流
速分布はほぼ均一になり、従って、ほぼ均一なプラズマ
処理が可能となるものである。
【0052】放電中の放電空間18に図9に示すような
流速分布を有するプラズマ生成用ガスを供給しても、図
10に示すように、吹き出し口4の直下におけるプラズ
マの流速がフラットで均一な分布になるのは、プラズマ
生成用ガスの急激な温度上昇に伴う体積膨張により、放
電空間18の中央部から端部へとプラズマ生成用ガスが
流れ込むためであると考えられる。そして、この実施の
形態では、ガス導入口16の開口面積を吹き出し口4の
開口面積よりも小さく形成することによって、供給する
ガス量を増やさずに放電空間18に高速でプラズマ生成
用ガスを供給することができ、ストリーマの生成を放電
空間18の全域に亘って均一にしながら、プラズマ処理
に必要なプラズマ生成用ガスの消費量を低減することが
でき、ランニングコストを低減することができるもので
ある。
【0053】尚、ガス導入口16の開口面積は狭いほど
放電空間18の中央部(筒軸G上)により高速でプラズ
マ生成用ガスを供給することができるが、あまりにも速
すぎると放電空間18の中央部のプラズマが吹き消され
て均一な処理が行えなくなる。また、反応容器5の長さ
がガス導入口16側に長くなるほど、すなわちガス導入
口16と放電空間18の距離が長くなるほど、放電空間
18の中央部でのガス流速は徐々に減少していくので、
ガス導入口16の開口を小さくした効果が減少する恐れ
がある。そこで、放電空間18にプラズマ生成用ガスが
達する前に高速のガス流速が減衰して飽和状態とならな
いようにするために、ガス導入口16の開口面積、吹き
出し口4の開口面積、反応容器5の長さ、電極11、1
2の位置(放電空間18の位置)、ガス供給量などを設
定するようにする。
【0054】また、反応容器5の上側にはヘッダー部4
0が設けられている。ヘッダー部40は反応容器5と同
様の材料で反応容器5と一体的に形成されている。ま
た、ヘッダー部40の上部は円筒状に形成されていると
共にヘッダー部40の下部は下側ほど厚み方向の寸法が
小さくなるように絞り込まれた絞り部42として形成さ
れている。また、ヘッダー部40の閉塞された上面には
ガス導入管43が突設されている。さらに、ヘッダー部
40(絞り部42)の下端はガス導入口16の下側にお
いて反応容器5の外周面の全周に亘って隙間なく接合さ
れている。従って、反応容器5のガス導入口16はヘッ
ダー部40の絞り部42の内側において開口しているも
のである。
【0055】このように形成される反応容器5には電極
11、12と電源17から構成される上記と同様の電圧
印加手段13が設けられており、上側の電極11の上端
と下側の電極12の下端の間に対応する位置において、
反応容器5の内側の空間が放電空間18として形成され
ている。また、反応容器5の吹き出し口4の下側には図
1あるいは図4に示す搬送手段15を設けることができ
る。
【0056】このプラズマ処理装置でプラズマ処理(デ
スミア処理)を行うにあたっては、上記の他の実施の形
態と同様にして行うことができる。つまり、矢印で示
すように、ガス導入管43を通じてヘッダー部40内に
プラズマ生成用ガスを供給し、この後、ヘッダー部40
からガス導入口16を通じて反応容器5内にプラズマ生
成用ガスを導入し、ガス導入口16から反応容器5の内
側の空間にプラズマ生成用ガスを上から下に向かって流
して導入すると共に電源17により電極11、12間に
電圧を印加することにより、交流又はパルス状の電界を
放電空間18に印加する。そして、この電界の印加によ
り大気圧下あるいはその近傍の圧力下で放電空間18に
プラズマ放電を発生させると共にこのプラズマ放電によ
りプラズマ生成用ガスをプラズマ化してプラズマ活性種
を含むプラズマを放電空間18で生成し、このプラズマ
を矢印で示すように、吹き出し口4から下方に向かっ
てカーテンのような幅を持ったプラズマジェットとして
連続的に流出させて、図1、4に示すように、吹き出し
口4の下側に配置された穴あけ加工後の被処理物14に
吹き付けるようにする。このようにして被処理物14に
上記と同様のデスミア処理を行うことができる。この
時、被処理物14が上記のような多層基板用のコア材7
のような平板状の基板であって、その表面の全体に多数
個のホール2が形成されている場合には、プラズマ6を
吹き出しながら基板あるいはプラズマ処理装置を吹き出
し口4の長手方向と直交する方向に移動させ、基板の表
面全面にプラズマ6を走査して吹き付けるようにしてデ
スミア処理を行う。さらに、プラズマ処理装置又は被処
理物14をその移動方向と直交する方向に振動させるこ
とにより、繰り返しプラズマ6が被処理物14に吹き付
けられることになってデスミア処理の度合いを高めるこ
とも可能である。
【0057】このプラズマ処理装置では、ガス流速の抵
抗が限りなく小さくなるように、ヘッダー部40を反応
容器5のガス導入口16の上側に設け、プラズマ生成用
ガスをヘッダー部40内に導入した後、ガス導入口16
から反応容器5内に導入するので、反応容器5のガス導
入口16の全体から反応容器5内にプラズマ生成用ガス
を偏りなく均一に供給することができ、反応容器5内に
供給されるプラズマ生成用ガスの流速はガス導入口16
の縁部が抵抗となって律せられることになる。その結
果、反応容器5内には筒軸対称で設計通りの流速分布と
流速を有するプラズマ生成用ガスが供給されやすくな
り、反応容器5の吹き出し口4ではプラズマジェットが
均一で一様な流速分布で吹き出されることになり、被処
理物14に形成された多数個のホール2に均一にデスミ
ア処理を施すことができるものである。
【0058】尚、ヘッダー部40の形状は図8に示した
ものに限定されず、ガス導入口16に導入される以前に
プラズマ生成用ガスに流速分布が発生せず、且つガス導
入口16でプラズマ生成用ガスの流速が律せられるよう
な構造であればよい。
【0059】この実施の形態では上記のように反応容器
5の外側に電極11、12を上下に対向させて配置する
ことによって、プラズマ放電中に放電空間18で多数の
ストリーマを発生させやすくしたものである。電極1
1、12を介して放電空間18に交流あるいはパルス状
の電界を印加すると放電空間18で電気力線aが生成さ
れるが、一般的に、この電気力線aの長さで表される放
電パスが短いほど放電空間18でグロー状の放電になり
やすく、逆に、放電パスが長くなるほどストリーマを多
く含んだ放電形態になりやすいとされている。従って、
この実施の形態のような形状の反応容器5を用いた場
合、図7(b)に示すように、反応容器5の側壁5aの
外面のみに接触させて電極11、12を設けて筒軸方向
に対して垂直な方向に電極11、12を対向させて配置
すると、放電パスが非常に短くなってストリーマが発生
しにくくなるものである。そこで、この実施の形態では
図7(a)に示すように、電極11、12を上下に対向
させて配置したもの、すなわち、電極11、12を反応
容器5の筒軸方向に並べて配置したものであり、このこ
とで、プラズマ放電中に放電空間18で生じる電気力線
aがほぼ反応容器5の筒軸方向に沿って長く形成される
ことになって放電パスが長くなるものであり、多数のス
トリーマを含んだプラズマ放電が発生しやすくなるもの
である。
【0060】上記のようにプラズマ放電中に放電空間1
8で生じる電気力線aがほぼ反応容器5の筒軸方向に沿
って長く形成されるように電極11、12を上下に配置
すると、多数のストリーマが発生しやすくなる。しかし
ながら、この構成だけでは多数のストリーマがほぼ同時
に且つ継続的(連続的)に発生する放電形態を得ること
ができず、グロー状の放電が生じる場合がある。そこで
この実施の形態は多数のストリーマをほぼ同時に且つ継
続的に発生させるためにストリーマ生成手段を備えてい
る。すなわち、ストリーマ生成手段はプラズマ放電中の
放電空間18において、電流密度の疎の部分と密の部分
(この密の部分がストリーマである)を多数の箇所で発
生させるものである。このようなストリーマ生成手段と
しては、例えば、電極11、12の隣接間距離Lを2m
m以上にし、且つアルゴンを含有するプラズマ生成用ガ
スを用いることによって実現することができる。
【0061】ストリーマ生成手段である電極11、12
の隣接間距離Lは上側の電極11の下面と下側の電極1
2の上面との間の距離であり、この距離が2mm未満に
なると、放電パスが短くなってストリーマの数が減少す
る恐れがあり、しかも反応容器5の外側において電極1
1、12の間で火花放電が起こり、放電空間18にプラ
ズマ放電が起こらなくなる恐れがある。電極11、12
の隣接間距離Lはより多数のストリーマを発生させるた
めに5mm以上であることが好ましい。電極11、12
の隣接間距離Lの上限は特に設定されないが、隣接間距
離Lが20mm以上となると、放電開始電圧が大きくな
って放電の始動が困難になるために、電極11、12の
隣接間距離Lは20mm未満にするのが好ましい。
【0062】また、この実施の形態では、多数のストリ
ーマを発生させるためのストリーマ生成手段として、ア
ルゴンを含有するプラズマ生成用ガスを用いるようにす
る。一般的に大気圧あるいはその近傍の圧力下でのプラ
ズマの生成には希ガスを用いることが有効とされてお
り、安定したグロー状のプラズマ放電を発生させるため
には特にヘリウムを用いることが有効であるとされてお
り、従来ではこのヘリウムをプラズマ生成用ガスとして
用いてきた。しかしながらこの実施の形態では多数のス
トリーマを含むプラズマ放電を発生させる必要があるの
で、ヘリウムよりもアルゴンを利用する方が有効であ
る。すなわち、ヘリウムの準安定状態はライフタイムが
長いために均質で安定なグロー状のプラズマ放電を発生
させやすい反面、ストリーマを発生させにくい。従っ
て、ヘリウムを主体としたプラズマ生成ガスを用いたプ
ラズマ放電では被処理物の処理速度が遅くなる。一方、
ヘリウムよりも電離しやすいアルゴンを主体とするプラ
ズマ生成ガスを用いたプラズマ放電ではストリーマを数
多く発生させることができるので、被処理物14に対す
るデスミア処理の速度を極めて速くすることができるも
のである。
【0063】そして、この実施の形態ではアルゴンをプ
ラズマ生成用ガスの全量に対して30体積%以上含有さ
せることが好ましく、より好ましくは50体積%以上を
含有させるようにする。アルゴンの含有量が30体積%
未満であれば、多数のストリーマをほぼ同時に確実に発
生させることができなくなる恐れがある。尚、より多く
のストリーマを発生させるためにプラズマ生成用ガスの
全体をアルゴンとしてもよいが、アークが発生しやすく
なるためにアルゴンの含有率は100体積%に若干満た
ない(100体積%未満)とし、残りをヘリウムなどの
他のガスにするのが好ましい。また、ヘリウムよりも電
離しやすいガスであればアルゴンの代わりに用いること
ができるが、コスト等を考慮するとアルゴンを用いるの
がよい。
【0064】但し、被処理物14が導電性を有する場合
は、被処理物14へアークが発生するのを抑制するアー
ク抑制手段として、ヘリウムを3体積%以上含有するプ
ラズマ生成用ガスを用いるのが好ましい。ヘリウムの含
有率がプラズマ生成用ガスの全量に対して3体積%未満
であれば、反応容器5と被処理物(特に導電性を有する
被処理物)14との間にアークが発生して被処理物14
が損傷する恐れがある。アーク抑制手段としては他に、
反応容器5の吹き出し口4から被処理物を遠ざける、電
極11、12を反応容器1の吹き出し口4から大きく離
して配置することによって放電空間18から被処理物1
4を遠ざける、あるいは放電空間18に印加する電力を
小さくするなどの手段が挙げられるが、いずれも処理速
度を極端に低下させる原因となるので好ましくなく、こ
の実施の形態のように、プラズマ生成用ガスにヘリウム
を3体積%以上含有させることによって、処理速度の低
下を招くことなく被処理物14との間でアークの発生を
抑制することができる。尚、ヘリウムの含有率を高くし
すぎると上記のアルゴンの含有率が少なくなってしまい
多くのストリーマを発生させることができなくなる恐れ
があるので、ヘリウムの含有率の上限は50体積%とす
るのが好ましい。
【0065】また、プラズマ生成用ガスしては、上記の
アルゴンやヘリウム以外にネオンやクリプトンなどの希
ガスを用いることができる。あるいは希ガスと反応性ガ
スの混合気体を用いることもできる。しかしながら上述
のように、ストリーマの発生のしやすさの観点から希ガ
スとしては主にアルゴンを用いるのが好ましい。また、
反応性ガスは上記と同様に酸素を用いることができる。
【0066】上記のようにこの実施の形態のプラズマ処
理装置はストリーマ生成手段を備えるので、プラズマ放
電中に放電空間18に多数のストリーマをほぼ同時且つ
継続的に生成することができる。しかしながら、生成し
たストリーマが放電空間18の一定の個所で発生し続け
ると、ストリーマの生成箇所に対応する部分のみの処理
速度が速くなって被処理物14に処理ムラが発生する。
そこでこの実施の形態では放電空間18の至る所でスト
リーマの生成と消滅を繰り返し発生させることにより、
反応容器5の幅広方向における放電空間18の全域に亘
って多数のストリーマが略均一に生成されるようにする
ためのストリーマ均一化手段を備えている。すなわち、
ストリーマ均一化手段はプラズマ放電中の放電空間18
において電流密度の疎密の分布を経時的に変化させるこ
とにより、多数のストリーマを放電空間18の全域に亘
ってほぼ均一に発生させるようにしたものである。
【0067】このようなストリーマ均一化手段は、放電
時に放電空間18のガス導入口16側の端部におけるプ
ラズマ生成用ガスのガス流速(平均ガス流速であって、
筒軸G上のガス流速と等しい)を5m/秒以上の高速に
することによって実現することができる。すなわち、放
電空間18の上側から導入されるプラズマ生成用ガスの
流速を放電空間18の直上において5m/秒以上にする
ことによりストリーマ均一化手段を構成するものであ
り、これにより放電空間18内での温度ムラを解消して
多数のストリーマを放電空間18の全域に亘ってほぼ均
一化して発生させるようにするものである。
【0068】ストリーマを含んだプラズマ放電の場合、
ストリーマが発生している箇所の温度はストリーマが発
生していない箇所よりも温度が高く、よって、ストリー
マが発生している箇所では気体分子の電離や反応容器5
の内面からの二次電子の放出が起こりやすいが、この二
次電子の放出が頻繁に起こっている箇所ではストリーマ
が発生しやすくなる。つまり、一旦、ストリーマが発生
した箇所ではストリーマの生成が持続される傾向が高
く、このためにストリーマは同一の箇所でのみ発生し続
けることになり、放電空間18の全域に亘って均一にス
トリーマを発生させることができない。そこで、この実
施の形態では放電空間18に供給されるガス流速を5m
/秒以上と高速にすることによって、放電空間18内の
温度ムラ(温度のバラツキ)を解消してストリーマが同
一の箇所でのみ発生し続けることを防止したものであ
り、このことで、至る所でストリーマの生成と消滅を繰
り返し発生させて反応容器5の幅広方向における放電空
間18の全域に亘って多数のストリーマが略均一に生成
されるようにするものである。すなわち、プラズマ生成
用ガスの供給による冷却効果によって、ストリーマの空
間的均一化が達成されるのである。従って、放電空間1
8に供給されるガス流速が5m/秒未満であれば、プラ
ズマ生成用ガスによる冷却効果が小さくなって上記のよ
うな効果を得ることができなくなる恐れがある。また、
あまりに高速にするとプラズマが吹き消されてしまう恐
れがあるので、放電空間18に供給されるガス流速は4
0m/秒以下にするのが好ましい。
【0069】放電空間18に供給されるプラズマ生成用
ガスの反応容器5内における平均ガス流速vは、簡易的
には反応容器5の放電空間18の断面積S、放電空間1
8へ供給するガス流量Qにより、v=Q/Sの式で与え
られる。従って、放電空間18へのプラズマ生成用ガス
の供給量が多いほど又は反応容器5の放電空間18の断
面積が小さいほど平均ガス流速が大きくなり、ストリー
マを空間的に均一に発生させやすいが、プラズマ生成用
ガスの供給量を多くすると、被処理物14のプラズマ処
理にかかるコストが高くなるために、工業的利用には不
利となる恐れがある。そこで、反応容器5の放電空間1
8の断面積を小さくして放電空間18に供給されるガス
流速を上記のように高速にするのが好ましい。
【0070】そこで、この実施の形態では反応容器5の
狭い方(厚み方向)の内寸(特に、放電空間18におけ
る反応容器5の内寸)を1〜5mmに形成するのが好ま
しく、このことで、プラズマ生成用ガスの供給量を増や
さずに反応容器5内の放電空間18に供給されるガス流
速を速くすることができるものである。また、反応容器
5の放電空間18の断面積を小さくすることによって、
放電空間18の体積を小さくすることができ、低電力化
を容易に図ることができるものであり、この低電力化に
より高周波放射ノイズの減少をも図ることができるもの
である。
【0071】反応容器5の狭い方の内寸(以下、「スリ
ット幅」と記載することがある)が1mmより小さい
と、反応容器5の吹き出し口4の断面形状の寸法精度
が、被処理物14の処理領域内でのプラズマ処理の均一
性に大きく影響を与えるようになる。すなわち、反応容
器5の幅広方向でのスリット幅の寸法が、反りやうねり
等により位置によってばらついてくると、反応容器5の
吹き出し口4の直下におけるプラズマガス(プラズマジ
ェット)の流速が幅広方向の位置によってばらつくこと
になり、この結果、プラズマ処理速度も被処理物14の
処理領域内で不均一になる恐れがある。そして、反りや
うねりによる寸法誤差のスリット幅に対する割合は、ス
リット幅が狭くなるほど大きくなるために、反応容器5
のスリット幅は1mm以上にするのが好ましい。さら
に、反応容器5のスリット幅を1mm未満にすると、被
処理物14を移動させて面状に処理する場合に、同一ポ
イントでのプラズマジェットの照射時間が短くなるの
で、十分なプラズマ処理ができなくなる恐れがある。一
方、スリット幅が5mmより大きくなると、反応容器5
内でのガス流速を上記のように高速にするためには、多
量のプラズマ生成用ガスを供給しなければならず、コス
トパフォーマンスが低下する恐れがあり、好ましくな
い。また、スリット幅が広くなるほど、放電空間18へ
の印加電力が一定の場合、放電空間18の単位体積当た
りの電力量(パワー密度)が低下するので、十分な処理
速度が得られない恐れがあり、好ましくない。
【0072】そしてこの実施の形態では上記のように、
反応容器5内に積極的に多数のストリーマを生じさせる
ためのストリーマ生成手段と、多数のストリーマを反応
容器5の幅広方向における放電空間18の全域に亘って
ほぼ均一に発生させるためのストリーマ均一化手段を備
えるので、ストリーマが均一に発生している放電形態と
なり、ストリーマの疎密の分布が経時的に異なるように
なるものであり、この結果、高速でしかも処理域内で均
一なプラズマ処理が可能となるものである。
【0073】一般的にストリーマが形成される放電では
電流密度が相対的に高く、活性種の密度も高くなるため
に処理速度を速くすることができるが、ライン状にプラ
ズマ処理を行う場合には、被処理物14の部位によって
処理速度が大きく異なり、処理ムラが発生する恐れがあ
る。すなわち、放電空間18におけるストリーマの発生
箇所の下流域では処理速度が速くなり、ストリーマの存
在しない箇所の下流域では処理速度が遅くなり、その結
果、被処理物14のプラズマによる処理領域内でプラズ
マ処理(デスミア処理)の度合いにバラツキが生じるこ
とになる。そして、従来より、このような処理ムラが発
生しないように、プラズマ処理領域内での処理速度の均
一化が望まれていた。
【0074】そこで、この実施の形態では反応容器5内
に積極的に多数のストリーマを生じさせるためのストリ
ーマ生成手段と、多数のストリーマを反応容器5の幅広
方向における放電空間18の全域に亘ってほぼ均一に発
生させるためのストリーマ均一化手段を備えることによ
って、高速でしかも処理域内で均一なデスミア処理を可
能にしたのである。
【0075】尚、電極11、12は吹き出し口4のより
近傍に配設するのが好ましく、このことで、放電空間1
8と被処理物14の距離が縮まって処理速度を向上させ
ることができる。但し、電極11、12をあまりにも吹
き出し口4に近づけすぎると、放電空間18と被処理物
14の距離が近くなりすぎて被処理物14との間でアー
クが発生する恐れがあるので、アークが発生しない程度
に電極11、12を吹き出し口4に近接させるのがよ
い。また、被処理物14への熱的なダメージを抑えるた
めに、電極11、12の内部に冷却水を流すなどして放
電空間18の温度を低下させるのが好ましい。
【0076】
【実施例】以下本発明を実施例によって具体的に説明す
る。
【0077】(実施例1)ポリイミド(カプトン)で構
成される厚さ50μmのフィルム(シート状物1)に、
出力42Wの炭酸ガスレーザを照射することによって、
孔径が50μmの貫通孔(ホール2)を形成した。これ
を図1に示すプラズマ処理装置を用いてデスミア処理を
行った。反応容器5は石英製で外径が5mm、内径が3
mmの円筒管で形成した。プラズマ生成用ガスとしては
ヘリウムを0.5リットル/分、アルゴンを1リットル
/分、酸素を0.05リットル/分の流量で反応容器5
に導入した。また、電極11、12の間には周波数が1
3.56MHzの高周波電圧を印加し、印加電力を10
0Wとした。また、吹き出し口4から吹き出されるプラ
ズマ6の速度(ガス速度)は3.6m/秒とした。ま
た、搬送手段15によるシート状物1の搬送速度は20
mm/秒とした。
【0078】そして、デスミア処理の前後で貫通孔を電
子顕微鏡で観察した結果、処理前では多量のスミア3が
貫通孔内及び貫通孔の開口周辺に観察されたが、処理後
では完全にスミアが除去されていることが確認された。
【0079】(実施例2)銅箔(金属箔20)にエポキ
シ樹脂(樹脂24)を塗工して厚さ50μmの樹脂付き
金属箔(シート状物1)を形成し、これを加熱してエポ
キシ樹脂を硬化させることによって絶縁層8を形成し、
絶縁層8に出力42Wの炭酸ガスレーザを照射すること
によって、孔径が50μmのビアホール(ホール2)を
形成した。これを図3に示すプラズマ処理装置を用いて
デスミア処理を行った。反応容器5は石英製で扁平形状
の角筒管であって、吹き出し口4の大きさを2.5mm
×35mmに形成した。プラズマ生成用ガスとしてはヘ
リウムを2リットル/分、アルゴンを8リットル/分、
酸素を0.3リットル/分の流量で反応容器5に導入し
た。また、電極11、12の間には周波数が60MHz
の高周波電圧を印加し、印加電力を600Wとした。ま
た、吹き出し口4から吹き出されるプラズマ6の速度
(ガス速度)は2.5m/秒とした。また、搬送手段1
5によるシート状物1の搬送速度は10mm/秒とし
た。
【0080】そして、デスミア処理の前後でビアホール
を電子顕微鏡で観察した結果、処理前では多量のスミア
3がビアホール内及びビアホールの底部の銅箔上及びビ
アホールの開口周辺に観察されたが、処理後では完全に
スミアが除去されていることが確認された。そして、デ
スミア処理前においてビアホールの内面にめっき処理を
施して導体を形成すると導通不良が生じたが、デスミア
処理後においてビアホールの内面にめっき処理を施して
導体を形成すると導通性が良好であった。
【0081】(実施例3)ポリイミド(カプトン)で構
成される厚さ70μmのフィルム(シート状物1)に、
出力50Wの炭酸ガスレーザを照射することによって、
孔径が50μmの貫通孔(ホール2)を形成した。これ
を被処理物14として図8に示すプラズマ処理装置を用
いてデスミア処理を行った。反応容器5は板厚1mmの
石英ガラスを用い、内寸においてスリット幅(反応容器
5の狭い方の内寸)1.5mm、幅寸法56mm、高さ
80mmの幅広状の角筒状に形成した。また、ガス導入
口16の大きさを1.5mm×16mm、吹き出し口4
の大きさを1.2mm×50mmに形成した。対をなす
一対の電極11、12は銅で作製し、その表面に金メッ
キ処理を施した。また、電極11、12の内部には冷却
水の流路を設け、この流路に冷却水を循環させて電極1
1、12及び放電空間18を冷却できるように形成し
た。また、電極11、12の隣接間距離Lは5mmに設
定して電源17と接続した。
【0082】このような構成のプラズマ処理装置に大気
圧下において、ヘリウムを4リットル/分、アルゴンを
14リットル/分、酸素を0.6リットル/分の流量で
混合したプラズマ生成用ガスを供給した。このプラズマ
処理装置において、非放電時における吹き出し口4から
のガスの吹き出し速度は5.2m/秒であって、この値
は放電時において放電空間18のガス導入口16側の端
部におけるプラズマ生成用ガスの流速を示す。また、放
電時に吹き出し口4から吹き出されるプラズマ6の速度
(ガス速度)は2.3m/秒とした。
【0083】そして、13.56MHzの周波数で60
0Wの印加電力で高周波電界を放電空間18に印加して
プラズマ放電を生じさせると共に吹き出し口4からプラ
ズマ6を吹き出させて被処理物14の表面に供給し、プ
ラズマ処理を行った。プラズマ処理は、反応容器5の吹
き出し口4の下側(下流)において、被処理物14を反
応容器5(吹き出し口4)の幅方向と直交する方向に1
0mm/秒で移動させるようにして行った。
【0084】そして、デスミア処理の前後で貫通孔を電
子顕微鏡で観察した結果、処理前では多量のスミア3が
貫通孔内及び貫通孔の開口周辺に観察されたが、処理後
では完全にスミア3が除去されていることが確認され
た。
【0085】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1の発明
は、樹脂を用いて形成されるシート状物に穴あけ加工し
た後、シート状物の表面やホール内に残存するスミアを
除去するプラズマ処理方法であって、片側が吹き出し口
として開放された反応容器内にプラズマ生成用ガスを導
入し、大気圧近傍の圧力下で反応容器内にプラズマを生
成し、このプラズマをプラズマジェットとして吹き出し
口から吹き出してシート状物に吹き付けるので、真空中
でのプラズマ処理に比べてシート状物に高い圧力でプラ
ズマを供給することができ、高アスペクト比のホールで
あってもプラズマがホール内に導入されやすくなって、
ホールの開口よりも遠い部分にも確実にデスミア処理を
施すことができてホールの内面を簡単に均一にデスミア
処理することができるものである。また、大気圧近傍の
圧力下でプラズマ処理を行うので、真空容器や真空容器
内を真空にするための真空ポンプなどの手段が必要でな
く、装置が大掛かりにならないようにすることができる
ものであり、しかも、シート状物を一つずつ真空容器内
に入れて処理する必要が無く、例えば、長尺のシート状
物を連続的に搬送しながらシート状物の全長に亘ってデ
スミア処理を施すことができ、デスミア処理を効率よく
行うことができるものである。
【0086】また、本発明の請求項4の発明は、コア材
に設けた絶縁層にインナービアホールとなるホールを穴
あけ加工した後、絶縁層の表面やホール内に残存するス
ミアを除去するプラズマ処理方法であって、片側が吹き
出し口として開放された反応容器内にプラズマ生成用ガ
スを導入し、大気圧近傍の圧力下で反応容器内にプラズ
マを生成し、このプラズマをプラズマジェットとして吹
き出し口から吹き出して絶縁層に吹き付けるので、真空
中でのプラズマ処理に比べて絶縁層に高い圧力でプラズ
マを供給することができ、高アスペクト比のホールであ
ってもプラズマがホール内に導入されやすくなって、ホ
ールの開口よりも遠い部分にも確実にデスミア処理を施
すことができてホールの内面を簡単に均一にデスミア処
理することができるものである。また、大気圧近傍の圧
力下でプラズマ処理を行うので、真空容器や真空容器内
を真空にするための真空ポンプなどの手段が必要でな
く、装置が大掛かりにならないようにすることができる
ものであり、しかも、絶縁層を形成したコア材を一つず
つ真空容器内に入れて処理する必要が無く、例えば、多
数個のコア材を連続的に搬送しながら各コア材にデスミ
ア処理を施すことができ、デスミア処理を効率よく行う
ことができるものである。
【0087】また、本発明の請求項7の発明は、プラズ
マ生成用ガスとして、希ガスに酸素を0.5〜5vol
%添加したものを用いるので、プラズマ中に酸素のラジ
カルを生成することができ、デスミア処理の効果を高く
することができると共に反応容器内に安定した放電を発
生させてプラズマを効率よく生成することができるもの
である。
【0088】また、本発明の請求項8の発明は、希ガス
として、ヘリウムとアルゴンの少なくとも一方を用いる
ので、安価なヘリウムやアルゴンを用いることによっ
て、ランニングコストを低く抑えることができるもので
ある。
【0089】また、本発明の請求項9の発明は、反応容
器を絶縁材料で筒状に形成すると共に反応容器の外側に
複数の電極を設け、電極間に電圧を印加することによっ
て反応容器内にプラズマを生成するので、電極がプラズ
マに直接曝されることが無くなってプラズマによりスパ
ッタリングを受けないようにすることができると共に電
極がプラズマ生成用ガスにより腐食されないようにする
ことができ、電極へのダメージが少なくなって寿命を長
くすることができるものである。しかも、スパッタリン
グや腐食により不純物が生じないので、長期間の使用で
あっても被処理物が不純物より汚染されないようにする
ことができるものである。
【0090】また、本発明の請求項10の発明は、反応
容器の内面に沿った電気力線が形成されるように電極を
配置し、幅を持ったプラズマジェットが吹き出されるよ
うに吹き出し口をスリット状に形成するので、電気力線
による反応容器の劣化を少なくすることができ、反応容
器の内面からその構成物質が飛び出しにくくなって被処
理物が不純物により汚染されるのを少なくすることがで
きるものであり、しかも、幅を持ったプラズマジェット
を吹き出すことによって、スポット的なプラズマを吹き
出すものに比べて被処理物の広い面積を一度にプラズマ
を供給することができ、被処理物に設けた多数個のホー
ルを一度にデスミア処理することができて処理時間を短
くすることができるものである。
【0091】また、本発明の請求項11の発明は、片側
が吹き出し口として開放された反応容器と、反応容器内
に導入されるプラズマ生成用ガスと、大気圧近傍の圧力
下で反応容器内にプラズマを生成するための電極と、穴
あけ加工が施されてスミアが残存する被処理物を吹き出
し口の近傍に搬送するための搬送手段とを備えるので、
反応容器内にプラズマ生成用ガスを導入すると共に電極
間に電圧を印加することによって、大気圧近傍の圧力下
で反応容器内にプラズマを生成し、このプラズマをプラ
ズマジェットとして吹き出し口から吹き出して被処理物
に吹き付けることによって、真空中でのプラズマ処理に
比べて被処理物に高い圧力でプラズマを供給することが
でき、高アスペクト比のホールであってもプラズマがホ
ール内に導入されやすくなって、ホールの開口よりも遠
い部分にも確実にデスミア処理を施すことができてホー
ルの内面を簡単に均一にデスミア処理することができる
ものである。また、大気圧近傍の圧力下でプラズマ処理
を行うので、真空容器や真空容器内を真空にするための
真空ポンプなどの手段が必要でなく、装置が大掛かりに
ならないようにすることができるものであり、しかも、
被処理物を一つずつ真空容器内に入れて処理する必要が
無く、搬送手段で長尺の被処理物を連続的に搬送しなが
ら被処理物の全長に亘ってデスミア処理を施すことがで
き、デスミア処理を効率よく行うことができるものであ
る。
【0092】また、本発明の請求項12の発明は、絶縁
材料で形成されてガス導入口と吹き出し口を有して幅広
状の筒状に形成される反応容器と、電気力線がほぼ反応
容器の筒軸方向に沿って形成されるように配設された対
をなす電極とを具備して構成され、ガス導入口から反応
容器内に供給されたプラズマ生成用ガスに交流あるいは
パルス状の電界を印加することにより大気圧下あるいは
その近傍の圧力下で反応容器内にプラズマ放電を生じさ
せると共に吹き出し口からプラズマを吹き出させること
によって、穴あけ加工が施されてスミアが残存する被処
理物にプラズマを供給し、このプラズマにより被処理物
の表面やホール内に残存するスミアを除去するプラズマ
処理装置において、反応容器内に多数のストリーマを生
じさせるためのストリーマ生成手段と、この多数のスト
リーマを反応容器の幅広方向の全域に亘ってほぼ均一に
発生させるためのストリーマ均一化手段を備え、反応容
器の狭い方の内寸を1〜5mmに形成し、ガス導入口の
開口面積を吹き出し口の開口面積よりも小さく形成する
ので、ストリーマ生成手段により発生させた多数のスト
リーマを、ストリーマ均一化手段により反応容器の幅広
方向の全域に亘ってほぼ均一化することができ、ストリ
ーマを積極的に発生させると共にストリーマを放電空間
内に一様にムラなく発生させることによって、処理速度
を速くすることができると共に均一なデスミア処理を行
うことができるものである。また、反応容器の狭い方の
内寸を1〜5mmに形成することによって、吹き出し口
から吹き出されるプラズマの流速を反応容器の幅広方向
の位置によってばらつかないようにすることができ、ま
た、プラズマ生成用ガスの供給量や電力量を少なくして
もデスミア処理を行うことができ、コストをかけずに均
一なデスミア処理を行うことができるものである。さら
に、ガス導入口の開口面積を吹き出し口の開口面積より
も小さく形成することによって、ストリーマの生成を反
応容器の幅広方向の全域に亘ってほぼ均一化することが
でき、均一なデスミア処理を行うことができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す断面図であ
る。
【図2】(a)(b)は同上のスミアの付着した状態を
示す断面図である。
【図3】同上の他の実施の形態の一例を示し、(a)は
斜視図、(b)は底面図である。
【図4】同上の断面図である。
【図5】同上の多層基板の製造工程の一例を示し、
(a)〜(e)は断面図である。
【図6】同上の多層基板の製造工程の他例を示し、
(a)(b)は断面図である。
【図7】同上の電気力線を示し、(a)(b)は断面図
である。
【図8】同上の他の実施の形態の一例を示す斜視図であ
る。
【図9】同上の非放電時における吹き出し口直下でのガ
ス流速分布を示すグラフである。
【図10】同上の放電時における吹き出し口直下でのガ
ス流速分布を示すグラフである。
【符号の説明】
1 シート状物 2 ホール 3 スミア 4 吹き出し口 5 反応容器 6 プラズマ 7 コア材 8 絶縁層 9 インナービアホール 11 電極 12 電極 14 被処理物 15 搬送手段 a 電気力線
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年8月10日(2001.8.1
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
プラズマ処理方法は、プリント配線板にめっき処理を施
す前処理としてプリント配線板の銅箔にプラズマを吹き
付けるプラズマ処理方法であって、大気圧近傍の圧力下
で反応容器5内にプラズマ6を生成し、このプラズマ6
を反応容器5から吹き出してプリント配線板に吹き付け
ることによってプリント配線板の銅箔に付着する有機物
を除去することを特徴とするものである。本発明の請求
項2に係るプラズマ処理方法は、プリント配線板にめっ
き処理を施す前処理として行うプラズマ処理方法であっ
て、片側が吹き出し口4として開放された反応容器5内
にプラズマ生成用ガスを導入し、大気圧近傍の圧力下で
反応容器5内にプラズマ6を生成し、このプラズマ6を
プラズマジェットとして吹き出し口4から吹き出してプ
リント配線板に吹き付けることによって、プリント配線
板の銅箔に付着するスミア3のような有機物を除去し、
この後、プリント配線板の銅箔にめっき処理を施すこと
を特徴とするものである。本発明の請求項に係るプラ
ズマ処理方法は、樹脂を用いて形成されるシート状物1
に穴あけ加工した後、シート状物1の表面やホール2内
に残存するスミア3を除去するプラズマ処理方法であっ
て、片側が吹き出し口4として開放された反応容器5内
にプラズマ生成用ガスを導入し、大気圧近傍の圧力下で
反応容器5内にプラズマ6を生成し、このプラズマ6を
プラズマジェットとして吹き出し口4から吹き出してシ
ート状物1に吹き付けることを特徴とするものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】また本発明の請求項に係るプラズマ処理
方法は、請求項の構成に加えて、シート状物1がポリ
イミドのフィルムであることを特徴とするものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】また本発明の請求項に係るプラズマ処理
方法は、請求項の構成に加えて、シート状物1が金属
箔20と樹脂21が接合された複合体であることを特徴
とするものである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】本発明の請求項に係るプラズマ処理方法
は、コア材7に設けた絶縁層8にインナービアホール9
となるホール2を穴あけ加工した後、絶縁層8の表面や
ホール2内に残存するスミア3を除去するプラズマ処理
方法であって、片側が吹き出し口4として開放された反
応容器5内にプラズマ生成用ガスを導入し、大気圧近傍
の圧力下で反応容器5内にプラズマ6を生成し、このプ
ラズマ6をプラズマジェットとして吹き出し口4から吹
き出して絶縁層8に吹き付けることを特徴とするもので
ある。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】また本発明の請求項に係るプラズマ処理
方法は、請求項の構成に加えて、絶縁層8をエポキシ
樹脂で形成して成ることを特徴とするものである。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】また本発明の請求項に係るプラズマ処理
方法は、請求項3乃至7のいずれかの構成に加えて、上
記穴あけ加工がレーザによる穴あけ加工であって、上記
スミア3がレーザによる穿孔時に生成されるレーザ加工
残渣であることを特徴とするものである。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】また本発明の請求項に係るプラズマ処理
方法は、請求項2乃至8のいずれかの構成に加えて、プ
ラズマ生成用ガスとして、希ガスに酸素を0.5〜5v
ol%添加したものを用いることを特徴とするものであ
る。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】また本発明の請求項10に係るプラズマ処
理方法は、請求項の構成に加えて、希ガスとして、ヘ
リウムとアルゴンの少なくとも一方を用いることを特徴
とするものである。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】また本発明の請求項11に係るプラズマ処
理方法は、請求項1乃至10のいずれかの構成に加え
て、反応容器5を絶縁材料で筒状に形成すると共に反応
容器5の外側に複数の電極11、12を設け、電極1
1、12間に電圧を印加することによって大気圧近傍の
圧力下で反応容器5内にプラズマ6を生成することを特
徴とするものである。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】また本発明の請求項12に係るプラズマ処
理方法は、請求項1乃至11のいずれかの構成に加え
て、反応容器5の内面に沿った電気力線aが形成される
ように電極11、12を配置し、幅を持ったプラズマジ
ェットが吹き出されるように吹き出し口4をスリット状
に形成することを特徴とするものである。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】本発明の請求項13に係るプラズマ処理装
置は、片側が吹き出し口4として開放された反応容器5
と、反応容器5内に導入されるプラズマ生成用ガスと、
大気圧近傍の圧力下で反応容器内5にプラズマ6を生成
するための電極11、12と、穴あけ加工が施されてス
ミア3が残存する被処理物14を吹き出し口4の近傍に
搬送するための搬送手段15とを備えて成ることを特徴
とするものである。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】本発明の請求項14に係るプラズマ処理装
置は、絶縁材料で形成されてガス導入口16と吹き出し
口4を有して幅広状の筒状に形成される反応容器5と、
電気力線aがほぼ反応容器5の筒軸方向に沿って形成さ
れるように配設された対をなす電極11、12とを具備
して構成され、ガス導入口16から反応容器5内に供給
されたプラズマ生成用ガスに交流あるいはパルス状の電
界を印加することにより大気圧下近傍の圧力下で反応容
器5内にプラズマ放電を生じさせると共に吹き出し口4
からプラズマ6を吹き出させることによって、穴あけ加
工が施されてスミア3が残存する被処理物14にプラズ
マ6を供給し、このプラズマ6により被処理物14の表
面やホール2内に残存するスミア3を除去するプラズマ
処理装置において、反応容器5内に多数のストリーマを
生じさせるためのストリーマ生成手段と、この多数のス
トリーマを反応容器5の幅広方向の全域に亘ってほぼ均
一に発生させるためのストリーマ均一化手段を備え、反
応容器5の狭い方の内寸を1〜5mmに形成し、ガス導
入口16の開口面積を吹き出し口4の開口面積よりも小
さく形成して成ることを特徴とするものである。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】次に、被処理物14にめっき処理を施すこ
とによって、図5(d)に示すようにホール2内面に
導体を形成すると共に絶縁層8の表面に回路(導体)3
0を形成する。この後、この被処理物14に対して上記
と同様の絶縁層8の形成工程、穴あけ工程、デスミア処
理、導体形成工程、回路形成工程を複数回順次繰り返し
行うことによって、図5(e)に示すようなホール2が
インナービアホール9となった多層基板を形成すること
ができる。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】また、ビルドアップ法による多層基板の製
造方法の他例としては、銅箔等の金属箔20の片面にエ
ポキシ樹脂などの樹脂21を塗工して形成される樹脂付
き金属箔を用いる方法がある。この方法では、まず、樹
脂21をコア材7の表面に接触させるようにして樹脂付
き金属箔を図5(a)と同様のコア材7の表面に重ねた
後、樹脂21を加熱硬化させて一体化すると共に樹脂2
1の硬化物からなる絶縁層8を形成することによって、
図6(a)に示すように、樹脂付き金属箔をコア材7の
表面に積層する。次に、金属箔20に回路形成処理を施
して回路30を形成すると共に絶縁層8にレーザを照射
することによって穴あけ加工を行い、絶縁層8の所望の
箇所にインナービアホール9となる複数個のホール2を
形成する。次に、ホール2が形成された絶縁層8を有す
るコア材7を被処理物14として上記プラズマ処理装置
の搬送手段15の上に載せ、上記と同様にしてデスミア
処理を行うようにする。次に、被処理物14にめっき処
理を施すことによって、図6(b)に示すように、ホー
ル2内面に導体を形成する。この後、この被処理物1
4に対して上記と同様の樹脂付き金属箔の一体化工程、
回路形成工程、穴あけ工程、デスミア処理、導体形成工
程を複数回順次繰り返し行うことによって、ホール2が
インナービアホール9となった図5(e)と同様の多層
基板を形成することができる。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0085
【補正方法】変更
【補正内容】
【0085】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項の発明
は、樹脂を用いて形成されるシート状物に穴あけ加工し
た後、シート状物の表面やホール内に残存するスミアを
除去するプラズマ処理方法であって、片側が吹き出し口
として開放された反応容器内にプラズマ生成用ガスを導
入し、大気圧近傍の圧力下で反応容器内にプラズマを生
成し、このプラズマをプラズマジェットとして吹き出し
口から吹き出してシート状物に吹き付けるので、真空中
でのプラズマ処理に比べてシート状物に高い圧力でプラ
ズマを供給することができ、高アスペクト比のホールで
あってもプラズマがホール内に導入されやすくなって、
ホールの開口よりも遠い部分にも確実にデスミア処理を
施すことができてホールの内面を簡単に均一にデスミア
処理することができるものである。また、大気圧近傍の
圧力下でプラズマ処理を行うので、真空容器や真空容器
内を真空にするための真空ポンプなどの手段が必要でな
く、装置が大掛かりにならないようにすることができる
ものであり、しかも、シート状物を一つずつ真空容器内
に入れて処理する必要が無く、例えば、長尺のシート状
物を連続的に搬送しながらシート状物の全長に亘ってデ
スミア処理を施すことができ、デスミア処理を効率よく
行うことができるものである。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0086
【補正方法】変更
【補正内容】
【0086】また、本発明の請求項の発明は、コア材
に設けた絶縁層にインナービアホールとなるホールを穴
あけ加工した後、絶縁層の表面やホール内に残存するス
ミアを除去するプラズマ処理方法であって、片側が吹き
出し口として開放された反応容器内にプラズマ生成用ガ
スを導入し、大気圧近傍の圧力下で反応容器内にプラズ
マを生成し、このプラズマをプラズマジェットとして吹
き出し口から吹き出して絶縁層に吹き付けるので、真空
中でのプラズマ処理に比べて絶縁層に高い圧力でプラズ
マを供給することができ、高アスペクト比のホールであ
ってもプラズマがホール内に導入されやすくなって、ホ
ールの開口よりも遠い部分にも確実にデスミア処理を施
すことができてホールの内面を簡単に均一にデスミア処
理することができるものである。また、大気圧近傍の圧
力下でプラズマ処理を行うので、真空容器や真空容器内
を真空にするための真空ポンプなどの手段が必要でな
く、装置が大掛かりにならないようにすることができる
ものであり、しかも、絶縁層を形成したコア材を一つず
つ真空容器内に入れて処理する必要が無く、例えば、多
数個のコア材を連続的に搬送しながら各コア材にデスミ
ア処理を施すことができ、デスミア処理を効率よく行う
ことができるものである。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0087
【補正方法】変更
【補正内容】
【0087】また、本発明の請求項の発明は、プラズ
マ生成用ガスとして、希ガスに酸素を0.5〜5vol
%添加したものを用いるので、プラズマ中に酸素のラジ
カルを生成することができ、デスミア処理の効果を高く
することができると共に反応容器内に安定した放電を発
生させてプラズマを効率よく生成することができるもの
である。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0088
【補正方法】変更
【補正内容】
【0088】また、本発明の請求項10の発明は、希ガ
スとして、ヘリウムとアルゴンの少なくとも一方を用い
るので、安価なヘリウムやアルゴンを用いることによっ
て、ランニングコストを低く抑えることができるもので
ある。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0089
【補正方法】変更
【補正内容】
【0089】また、本発明の請求項11の発明は、反応
容器を絶縁材料で筒状に形成すると共に反応容器の外側
に複数の電極を設け、電極間に電圧を印加することによ
って反応容器内にプラズマを生成するので、電極がプラ
ズマに直接曝されることが無くなってプラズマによりス
パッタリングを受けないようにすることができると共に
電極がプラズマ生成用ガスにより腐食されないようにす
ることができ、電極へのダメージが少なくなって寿命を
長くすることができるものである。しかも、スパッタリ
ングや腐食により不純物が生じないので、長期間の使用
であっても被処理物が不純物より汚染されないようにす
ることができるものである。
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0090
【補正方法】変更
【補正内容】
【0090】また、本発明の請求項12の発明は、反応
容器の内面に沿った電気力線が形成されるように電極を
配置し、幅を持ったプラズマジェットが吹き出されるよ
うに吹き出し口をスリット状に形成するので、電気力線
による反応容器の劣化を少なくすることができ、反応容
器の内面からその構成物質が飛び出しにくくなって被処
理物が不純物により汚染されるのを少なくすることがで
きるものであり、しかも、幅を持ったプラズマジェット
を吹き出すことによって、スポット的なプラズマを吹き
出すものに比べて被処理物の広い面積を一度にプラズマ
を供給することができ、被処理物に設けた多数個のホー
ルを一度にデスミア処理することができて処理時間を短
くすることができるものである。
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0091
【補正方法】変更
【補正内容】
【0091】また、本発明の請求項13の発明は、片側
が吹き出し口として開放された反応容器と、反応容器内
に導入されるプラズマ生成用ガスと、大気圧近傍の圧力
下で反応容器内にプラズマを生成するための電極と、穴
あけ加工が施されてスミアが残存する被処理物を吹き出
し口の近傍に搬送するための搬送手段とを備えるので、
反応容器内にプラズマ生成用ガスを導入すると共に電極
間に電圧を印加することによって、大気圧近傍の圧力下
で反応容器内にプラズマを生成し、このプラズマをプラ
ズマジェットとして吹き出し口から吹き出して被処理物
に吹き付けることによって、真空中でのプラズマ処理に
比べて被処理物に高い圧力でプラズマを供給することが
でき、高アスペクト比のホールであってもプラズマがホ
ール内に導入されやすくなって、ホールの開口よりも遠
い部分にも確実にデスミア処理を施すことができてホー
ルの内面を簡単に均一にデスミア処理することができる
ものである。また、大気圧近傍の圧力下でプラズマ処理
を行うので、真空容器や真空容器内を真空にするための
真空ポンプなどの手段が必要でなく、装置が大掛かりに
ならないようにすることができるものであり、しかも、
被処理物を一つずつ真空容器内に入れて処理する必要が
無く、搬送手段で長尺の被処理物を連続的に搬送しなが
ら被処理物の全長に亘ってデスミア処理を施すことがで
き、デスミア処理を効率よく行うことができるものであ
る。
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0092
【補正方法】変更
【補正内容】
【0092】また、本発明の請求項14の発明は、絶縁
材料で形成されてガス導入口と吹き出し口を有して幅広
状の筒状に形成される反応容器と、電気力線がほぼ反応
容器の筒軸方向に沿って形成されるように配設された対
をなす電極とを具備して構成され、ガス導入口から反応
容器内に供給されたプラズマ生成用ガスに交流あるいは
パルス状の電界を印加することにより大気圧下あるいは
その近傍の圧力下で反応容器内にプラズマ放電を生じさ
せると共に吹き出し口からプラズマを吹き出させること
によって、穴あけ加工が施されてスミアが残存する被処
理物にプラズマを供給し、このプラズマにより被処理物
の表面やホール内に残存するスミアを除去するプラズマ
処理装置において、反応容器内に多数のストリーマを生
じさせるためのストリーマ生成手段と、この多数のスト
リーマを反応容器の幅広方向の全域に亘ってほぼ均一に
発生させるためのストリーマ均一化手段を備え、反応容
器の狭い方の内寸を1〜5mmに形成し、ガス導入口の
開口面積を吹き出し口の開口面積よりも小さく形成する
ので、ストリーマ生成手段により発生させた多数のスト
リーマを、ストリーマ均一化手段により反応容器の幅広
方向の全域に亘ってほぼ均一化することができ、ストリ
ーマを積極的に発生させると共にストリーマを放電空間
内に一様にムラなく発生させることによって、処理速度
を速くすることができると共に均一なデスミア処理を行
うことができるものである。また、反応容器の狭い方の
内寸を1〜5mmに形成することによって、吹き出し口
から吹き出されるプラズマの流速を反応容器の幅広方向
の位置によってばらつかないようにすることができ、ま
た、プラズマ生成用ガスの供給量や電力量を少なくして
もデスミア処理を行うことができ、コストをかけずに均
一なデスミア処理を行うことができるものである。さら
に、ガス導入口の開口面積を吹き出し口の開口面積より
も小さく形成することによって、ストリーマの生成を反
応容器の幅広方向の全域に亘ってほぼ均一化することが
でき、均一なデスミア処理を行うことができるものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/26 H05K 3/26 B 3/42 610 3/42 610A // B29K 79:00 B29K 79:00 C08L 79:08 C08L 79:08 (72)発明者 中園 佳幸 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 4F073 AA32 BA31 BB01 CA08 4F201 AA40 AC03 AD20 AG03 BA08 BC02 BC13 BS02 5E317 AA24 BB03 CD01 CD27 CD32 GG16 5E343 AA01 AA07 AA11 EE08 EE13 EE36 ER60 FF23 GG20

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂を用いて形成されるシート状物に穴
    あけ加工した後、シート状物の表面やホール内に残存す
    るスミアを除去するプラズマ処理方法であって、片側が
    吹き出し口として開放された反応容器内にプラズマ生成
    用ガスを導入し、大気圧近傍の圧力下で反応容器内にプ
    ラズマを生成し、このプラズマをプラズマジェットとし
    て吹き出し口から吹き出してシート状物に吹き付けるこ
    とを特徴とするプラズマ処理方法。
  2. 【請求項2】 シート状物がポリイミドのフィルムであ
    ることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理方
    法。
  3. 【請求項3】 シート状物が金属箔と樹脂が接合された
    複合体であることを特徴とする請求項1に記載のプラズ
    マ処理方法。
  4. 【請求項4】 コア材に設けた絶縁層にインナービアホ
    ールとなるホールを穴あけ加工した後、絶縁層の表面や
    ホール内に残存するスミアを除去するプラズマ処理方法
    であって、片側が吹き出し口として開放された反応容器
    内にプラズマ生成用ガスを導入し、大気圧近傍の圧力下
    で反応容器内にプラズマを生成し、このプラズマをプラ
    ズマジェットとして吹き出し口から吹き出して絶縁層に
    吹き付けることを特徴とするプラズマ処理方法。
  5. 【請求項5】 絶縁層をエポキシ樹脂で形成して成るこ
    とを特徴とする請求項4に記載のプラズマ処理方法。
  6. 【請求項6】 上記穴あけ加工がレーザによる穴あけ加
    工であって、上記スミアがレーザによる穿孔時に生成さ
    れるレーザ加工残渣であることを特徴とする請求項1乃
    至5のいずれかに記載のプラズマ処理方法。
  7. 【請求項7】 プラズマ生成用ガスとして、希ガスに酸
    素を0.5〜5vol%添加したものを用いることを特
    徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のプラズマ処
    理方法。
  8. 【請求項8】 希ガスとして、ヘリウムとアルゴンの少
    なくとも一方を用いることを特徴とする請求項7に記載
    のプラズマ処理方法。
  9. 【請求項9】 反応容器を絶縁材料で筒状に形成すると
    共に反応容器の外側に複数の電極を設け、電極間に電圧
    を印加することによって反応容器内にプラズマを生成す
    ることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の
    プラズマ処理方法。
  10. 【請求項10】 反応容器の内面に沿った電気力線が形
    成されるように電極を配置し、幅を持ったプラズマジェ
    ットが吹き出されるように吹き出し口をスリット状に形
    成することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記
    載のプラズマ処理方法。
  11. 【請求項11】 片側が吹き出し口として開放された反
    応容器と、反応容器内に導入されるプラズマ生成用ガス
    と、大気圧近傍の圧力下で反応容器内にプラズマを生成
    するための電極と、穴あけ加工が施されてスミアが残存
    する被処理物を吹き出し口の近傍に搬送するための搬送
    手段とを備えて成ることを特徴とするプラズマ処理装
    置。
  12. 【請求項12】 絶縁材料で形成されてガス導入口と吹
    き出し口を有して幅広状の筒状に形成される反応容器
    と、電気力線がほぼ反応容器の筒軸方向に沿って形成さ
    れるように配設された対をなす電極とを具備して構成さ
    れ、ガス導入口から反応容器内に供給されたプラズマ生
    成用ガスに交流あるいはパルス状の電界を印加すること
    により大気圧下あるいはその近傍の圧力下で反応容器内
    にプラズマ放電を生じさせると共に吹き出し口からプラ
    ズマを吹き出させることによって、穴あけ加工が施され
    てスミアが残存する被処理物にプラズマを供給し、この
    プラズマにより被処理物の表面やホール内に残存するス
    ミアを除去するプラズマ処理装置において、反応容器内
    に多数のストリーマを生じさせるためのストリーマ生成
    手段と、この多数のストリーマを反応容器の幅広方向の
    全域に亘ってほぼ均一に発生させるためのストリーマ均
    一化手段を備え、反応容器の狭い方の内寸を1〜5mm
    に形成し、ガス導入口の開口面積を吹き出し口の開口面
    積よりも小さく形成して成ることを特徴とするプラズマ
    処理装置。
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