JP4894126B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、燃料電池は発電効率が高く、有害物質を排出しないので、産業用、家庭用の発電装置として、又は人工衛星や宇宙船などの動力源として実用化されてきたが、近年は、乗用車、バス、トラック等の車両用の動力源として開発が進んでいる。そして、前記燃料電池は、アルカリ水溶液型、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体酸化物型、直接型メタノール等のものであってもよいが、固体高分子型燃料電池が一般的である。
【0003】
この場合、固体高分子電解質膜を2枚のガス拡散電極で挟み、一体化させて接合する。そして、該ガス拡散電極の一方をアノード極とし、その表面に燃料として水素ガスを供給すると、水素が水素イオン(プロトン)と電子に分解され、水素イオンが固体高分子電解質膜を透過する。また、前記ガス拡散電極の他方をカソード極とし、その表面に酸化剤として空気を供給すると、空気中の酸素と、前記水素イオン及び電子が結合して、水が生成される。このような電気化学反応によって起電力が生じるようになっている。
【0004】
そして、固体高分子型燃料電池においては、固体高分子電解質膜の両側を湿潤な状態に維持する必要があるので、燃料極としてのアノード極側及び酸素極としてのカソード極側のそれぞれに水を供給する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この場合、燃料及び酸化剤を加湿された状態とすることによって、アノード極側及びカソード極側のそれぞれに水を供給する。また、アノード極及びカソード極の表面に凹凸を形成し、凹部を撥(はっ)水部として機能させ、凸部を集水部として機能させるようになっている。そして、アノード極及びカソード極の表面の集水部に接触するようにウィックを配設し、余剰の水を前記集水部からウィックを通して燃料電池の外部に排出して、トラップに貯留するようになっている。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−12462号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の燃料電池においては、余剰の水を燃料電池の外部に排出するためにアノード極及びカソード極の表面の集水部に接触するようにウィックを配設するようになっている。そのため、燃料電池の構成が複雑化するとともに、燃料電池が大型化してしまう。一般的な燃料電池においては、固体高分子電解質膜を2枚のガス拡散電極で挟み、一体化させて接合したユニットを数十〜数百個結合するようになっている。そのため、各ユニットにおけるアノード極及びカソード極の表面にウィックを配設すると、ユニットを数十〜数百個結合して構成される燃料電池全体の構成が極めて複雑になり、かつ、燃料電池全体が大型化してしまう。
【0007】
また、前記従来の燃料電池においては、燃料電池から排出される燃料から水分を分離することが考慮されていない。通常の燃料電池の場合、アノード極側に供給される燃料の量は、アノード極の表面における燃料の不足を引き起こすことがないように、必要量よりも多くなっている。そのため、燃料電池からは余剰となった燃料を大気中に放出するのが一般的である。さらに、トラップに貯留した水を外部に排出するときに、燃料の水素も一緒に排気するために、燃料の消費量が大きくなってしまう。
【0008】
本発明は、前記従来の問題点を解決して、固体高分子電解質膜の燃料極側を逆拡散水で湿潤するようにするとともに、余剰の逆拡散水を燃料ガスとともに排出して前記燃料極側の燃料流路の水詰まりを防止し、排出された燃料ガスから水分を分離するようにして、簡単な構成で燃料電池を大型化することなく、乾燥した燃料を回収して再利用することができ、長期間に亘(わた)り低い燃料消費率で、高い性能を維持することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明の燃料電池システムにおいては、電解質膜、該電解質膜を持する燃料極及び酸素極、前記燃料極と接する燃料室、並びに、前記酸素極と接する酸素室を備えるとともに、前記電解質膜において酸素極から燃料極に対して水が逆拡散してその湿潤状態を維持する燃料電池と、前記燃料室に接続され、該燃料室に燃料ガスを供給する燃料供給管路と、前記燃料室に接続され、該燃料室の燃料ガスを排出する燃料排出管路と、該燃料排出管路に配設され、前記燃料室から排出された燃料ガスに取りこまれた逆拡散水を分離する気液分離トラップと、該気液分離トラップと燃料供給管路とに接続され、前記気液分離トラップから排出された燃料ガスを前記燃料供給管路に導入する燃料排出管路と、前記気液分離トラップに接続され、排水用開閉弁を備える排水管路とを有し、前記排水用開閉弁は、前記電解質膜が乾燥していると前記燃料室から排出された燃料ガスに取りこまれる量が増加せず、前記電解質膜が湿潤状態になると前記燃料室から排出された燃料ガスに取りこまれる量が前記燃料電池の電流密度が増加するほど増加するという前記逆拡散水の性質に基づいて設定されたシーケンスに従い、運転開始からの時間の経過及び前回運転終了からの時間の経過並びに前記燃料電池の電流密度に基づいて前記排水管路を開閉して、前記気液分離トラップ内に貯留された逆拡散水の量が所定量を超えた場合に該所定量の逆拡散水を前記気液分離トラップから排出するように制御する。
【0013】
本発明の更に他の燃料電池システムにおいては、さらに、前記排水管路は、水タンクに接続され、前記気液分離トラップから排出された逆拡散水は前記水タンクに回収される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、参考例及び本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0015】
図1は参考例における燃料電池システムの概念図、図2は参考例における燃料電池の単位ユニットの構成を示す断面図である。
【0016】
図1において、11は燃料電池(FC)としての燃料電池スタックであり、乗用車、バス、トラック、乗用カート、荷物用カート等の車両用の動力源として使用される。ここで、前記車両は、照明装置、ラジオ、パワーウインドウ等の車両の停車中にも使用される電気を消費する補機類を多数備えており、また、走行パターンが多様であり動力源に要求される出力範囲が極めて広いので、動力源として燃料電池スタック11と図示されない蓄電手段としての二次電池とを併用して使用することが望ましい。
【0017】
そして、燃料電池スタック11は、アルカリ水溶液型(AFC)、リン酸型(PAFC)、溶融炭酸塩型(MCFC)、固体酸化物型(SOFC)、直接型メタノール(DMFC)等のものであってもよいが、固体高分子型燃料電池(PEMFC)であることが望ましい。
【0018】
なお、更に望ましくは、水素ガスを燃料とし、酸素又は空気を酸化剤とするPEMFC(Proton Exchange Membrane Fuel Cell)型燃料電池、又は、PEM(Proton Exchange Membrane)型燃料電池と呼ばれるものである。ここで、該PEM型燃料電池は、一般的に、プロトン等のイオンを透過する固体高分子電解質膜の両側に触媒、電極及びセパレータを結合したセル(Fuel Cell)を複数及び直列に結合したスタック(Stack)から成る。
【0019】
参考例において、セル40は、図2に示されるように、固体高分子電解質膜45をガス拡散層と反応層とが一つに接続された電極である燃料極43及び酸素極44で挟み、金属板、カーボン若しくはカーボン板等から成るセパレータ46及びセパレータ47で持して、接合する。また、前記セパレータ46には、複数の燃料室48が、図において紙面に垂直方向に延在するように形成され、前記セパレータ47には、複数の酸素室49が、図において上下方向に延在するように形成される。なお、前記燃料室48及び酸素室49の一面は、前記燃料極43及び酸素極44と接している。そして、前記燃料極43をアノード極とし、前記燃料室48内に燃料ガスとして水素ガスを供給すると、水素が水素イオン(プロトン)と電子に分解され、水素イオンが固体高分子電解質膜45を透過する。また、前記酸素極44をカソード極とし、前記酸素室49内に酸化剤として空気を供給すると、空気中の酸素と、前記水素イオン及び電子が結合して、水が生成される。このような電気化学反応によって起電力が生じるようになっている。
【0020】
例えば、本参考例において、燃料電池スタック11は、一例として、PEM型燃料電池であり、数百枚のセルを直列に接続したスタックから成る。出力は数〜数10〔kW〕である。そして、定常動作時の温度は30〜90〔℃〕程度である。
【0021】
なお、図示されない改質装置によってメタノール、ガソリン等を改質して取り出した燃料である水素ガスを燃料電池スタック11に直接供給することもできるが、車両の高負荷運転時にも安定して十分な量の水素ガスを供給することができるようにするためには、水素吸蔵合金、水素ガスボンベ等の燃料貯蔵手段13に貯蔵した水素ガスを供給することが望ましい。これにより、水素ガスがほぼ一定の圧力で常に十分に供給されるので、前記燃料電池スタック11は車両の負荷の変動に遅れることなく追随して、必要な電流を供給することができる。
【0022】
この場合、前記燃料電池スタック11の出力インピーダンスは極めて低く、0に近似することが可能である。
【0023】
図1において、燃料電池スタック11に燃料ガスとしての水素ガス及び酸化剤としての空気を供給する装置が示される。水素ガスは、水素吸蔵合金を収納した容器、デカリンのような水素吸蔵液体を収納した容器、水素ガスボンベ等の燃料貯蔵手段13から、燃料供給管路としての第1燃料供給管路21、及び、該第1燃料供給管路21に接続された燃料供給管路としての第2燃料供給管路33を通って、燃料電池スタック11の燃料室48に供給される。そして、前記第1燃料供給管路21には、燃料貯蔵手段元開閉弁24、圧力センサ27、第1燃料圧力調整弁25a、第2燃料圧力調整弁25b及び燃料供給電磁弁26が配設される。また、前記第2燃料供給管路33には、安全弁33aが配設される。なお、前記第1燃料供給管路21には、燃料電池スタック11の起動時に前記第2燃料圧力調整弁25bをバイパスして水素ガスを供給するための起動用バイパス管路22が接続され、該起動用バイパス管路22には起動用燃料供給電磁弁23が配設される。また、前記燃料貯蔵手段13は、十分に大きな容量を有し、常に、十分に高い圧力の水素ガスを供給することができる能力を有するものである。
【0024】
そして、燃料電池スタック11の燃料室48から排出される水素ガスは、燃料排出管路31を通って燃料電池スタック11の外部に排出される。前記燃料排出管路31には吸引循環ポンプ36が配設され、また、前記燃料排出管路31における燃料電池スタック11と反対側の端部は、気液分離トラップ60に接続されている。そして、該気液分離トラップ60には水と分離された水素ガスを排出する燃料排出管路30が接続されている。該燃料排出管路30には起動定常運転切替弁34が配設されている。なお、必要に応じて、気液分離トラップ60と起動定常運転切替弁34との間に第2の吸引循環ポンプ36aを配設することもできる。また、前記燃料排出管路30における気液分離トラップ60と反対側の端部は、第2燃料供給管路33に接続されている。これにより、燃料電池スタック11の外部に導出された水素ガスを回収し、燃料電池スタック11の燃料室48に供給して再利用することができる。
【0025】
また、前記燃料排出管路31における燃料電池スタック11と吸引循環ポンプ36との間には、起動専用燃料排出管路56が接続されている。そして、該起動専用燃料排出管路56には、起動専用排気弁56a、起動専用逆止弁56b及び消音器56cが配設され、燃料電池スタック11の起動時に燃料室48から排出される水素ガスを大気中に排出することができるようになっている。なお、前記水素ガスをそのまま大気中へ排出せずに、酸素と結合させて水にした後で、排出させるようにしてもよい。
【0026】
さらに、前記気液分離トラップ60には、水素ガスと分離された水を排出して後述される水タンク52に回収するための排水管路としての水排出管路61が接続されている。そして、該水排出管路61には、排水用逆止弁63及び排水用開閉弁としての排水用電磁弁62が配設されている。なお、前記排水用逆止弁63は省略することもできる。
【0027】
さらに、前記燃料排出管路30における第2燃料供給管路33と起動定常運転切替弁34との間には、外気導入管路28が接続されている。そして、該外気導入管路28には、外気導入用電磁弁28a及びエアフィルタ28bが配設され、燃料電池スタック11の運転終了時に外気を燃料室48に導入することができるようになっている。
【0028】
なお、気液分離トラップ60は、燃料排出管路31の最も低い位置に存在し、水を溜( た )めやすくしている。
【0029】
ここで、前記第1燃料圧力調整弁25a及び第2燃料圧力調整弁25bは、バタフライバルブ、レギュレータバルブ、ダイヤフラム式バルブ、マスフローコントローラ、シーケンスバルブ等のものであるが、前記第1燃料圧力調整弁25a及び第2燃料圧力調整弁25bの出口から流出する水素ガスの圧力をあらかじめ設定した圧力に調整することができるものであれば、いかなる種類のものであってもよい。なお、前記圧力の調整は、手動によってなされてもよいが、電気モータ、パルスモータ、電磁石等から成るアクチュエータによってなされることが望ましい。
【0030】
また、前記起動用燃料供給電磁弁23、燃料供給電磁弁26、外気導入用電磁弁28a、起動定常運転切替弁34、起動専用排気弁56a及び排水用電磁弁62はいわゆるオン−オフ式のものであり、電気モータ、パルスモータ、電磁石等から成るアクチュエータによって作動させられる。なお、前記燃料貯蔵手段元開閉弁24は手動若しくは電磁弁を用いて自動的に作動させられる。そして、前記起動専用逆止弁56b及び排水用逆止弁63は、通常の構造を有するものである。さらに、前記吸引循環ポンプ36及び第2の吸引循環ポンプ36aは、水素ガスを強制的に排出し、燃料室48内を負圧の状態にすることができるポンプであれば、いかなる種類のものであってもよい。
【0031】
なお、前記エアフィルタ28bは、空気に含まれる塵埃(じんあい)、不純物、有害ガス等を除去する。
【0032】
一方、酸化剤としての空気は、空気供給ファン、空気ボンベ、空気タンク等の酸化剤供給源15から、酸化剤供給管路17及び吸気マニホールド14を通って、燃料電池スタック11の酸素室49に供給される。なお、酸化剤として、空気に代えて酸素を使用することもできる。そして、酸素室49から排出される空気は、排気マニホールド12、凝縮器12a及び酸化剤排出管路18を通って大気中へ排出される。
【0033】
また、前記吸気マニホールド14内には、水をスプレーして、燃料電池スタック11の酸素極(カソード極)44を湿潤な状態に維持するための水供給ノズル16が配設される。また、スプレーされた水によって前記酸素極44及び燃料極43を冷却することができる。さらに、前記排気マニホールド12の端部に配設された凝縮器12aは、前記燃料電池スタック11から排出される空気に含まれる水分を凝縮して除去するためのもので、前記凝縮器12aによって凝縮された水は凝縮水排出管路19を通って水タンク52に回収される。なお、前記凝縮水排出管路19には排水ポンプ51が配設され、前記水タンク52にはレベルゲージ(水位計)52a及び安全弁52bが配設されている。また、前記水タンク52には水排出管路61が接続され、前記気液分離トラップ60から排出された水も水タンク52に回収される。
【0034】
そして、該水タンク52内の水は、給水管路53を通って水供給ノズル16に供給される。なお、前記給水管路53には、給水ポンプ54及び水フィルタ55が配設されている。
【0035】
ここで、前記排水ポンプ51及び給水ポンプ54は、水を吸引して吐出することができるポンプであれば、いかなる種類のものであってもよい。また、前記水フィルタ55は、水に含まれる塵埃、不純物等を除去するものであれば、いかなる種類のものであってもよい。
【0036】
また、前記蓄電手段としての二次電池は、いわゆる、バッテリ(蓄電池)であり、鉛蓄電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池、ナトリウム硫黄電池等が一般的である。なお、前記蓄電手段は、必ずしもバッテリでなくてもよく、電気二重層キャパシタのようなキャパシタ(コンデンサ)、フライホイール、超伝導コイル、蓄圧器等のように、エネルギを電気的に蓄積し放出する機能を有するものであれば、いかなる形態のものであってもよい。さらに、これらの中のいずれかを単独で使用してもよいし、複数のものを組み合わせて使用してもよい。
【0037】
また、前記燃料電池スタック11は図示されない負荷に接続され、発生した電流を前記負荷に供給する。ここで、該負荷は、一般的には、駆動制御装置であるインバータ装置であり、前記燃料電池スタック11又は蓄電手段からの直流電流を交流電流に変換して、車両の車輪を回転させる駆動モータに供給する。ここで、該駆動モータは発電機としても機能するものであり、車両の減速運転時には、いわゆる回生電流を発生する。この場合、前記駆動モータは車輪によって回転させられて発電するので、前記車輪にブレーキをかける、すなわち、車両の制動装置(ブレーキ)として機能する。そして、前記回生電流が蓄電手段に供給されて該蓄電手段が充電される。
【0038】
なお、本参考例において、燃料電池システムは図示されない制御手段を有する。該制御手段は、CPU、MPU等の演算手段、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶手段、入出力インターフェイス等を備え、各種のセンサから燃料電池スタック11の燃料室48及び酸素室49に供給される水素、酸素、空気等の流量、温度、出力電圧等を検出して、前記酸化剤供給源15、第1燃料圧力調整弁25a、第2燃料圧力調整弁25b、起動用燃料供給電磁弁23、燃料供給電磁弁26、外気導入用電磁弁28a、起動定常運転切替弁34、吸引循環ポンプ36、排水ポンプ51、給水ポンプ54、起動専用排気弁56a、排水用電磁弁62等の動作を制御する。さらに、前記制御手段は、他のセンサ及び他の制御装置と連携して、燃料電池スタック11に燃料及び酸化剤を供給するすべての装置の動作を統括的に制御する。
【0039】
次に、前記気液分離トラップ60の構成について詳細に説明する。
【0040】
図3は参考例における気液分離トラップと燃料電池スタックとの位置関係を示す図、図4は参考例における気液分離トラップの構成を示す図である。
【0041】
参考例において、気液分離トラップ60は、図3に示されるように、燃料電池スタック11における燃料排出管路31の接続口よりも鉛直方向に関して下方に位置する、すなわち、鉛直下方向に位置することが望ましい。これにより、燃料電池スタック11の燃料室48から容易に水を排出することができる。
【0042】
ところで、本参考例における燃料電池システムでは、特許文献1に示されるような従来の燃料電池のように、アノード極側に水を供給するようにはなっていない。すなわち、燃料電池スタック11は、燃料室48に水を供給する機構を備えておらず、また、前記燃料室48内に燃料として供給される水素ガスも加湿されていない。本参考例における燃料電池システムでは、逆拡散水によって、燃料極43を加湿するようになっている。なお、逆拡散水とは、酸素室49において生成される水が固体高分子電解質膜45内に拡散し、該固体高分子電解質膜45内を水素イオンと逆方向に透過して燃料室48にまで浸透したものである。このように、それぞれのセル40が燃料室48に水を供給する機構を備えていないので、燃料電池スタック11の構成は簡素であり、かつ、小型になっている。また、水素ガスに水分を加えて加湿する必要もないので、第1燃料供給管路21や第2燃料供給管路33に水を導入するための配管や制御弁を配設する必要がなく、構成が簡素であり、コストを抑制することができる。
【0043】
そして、燃料電池スタック11の燃料室48内においては、余剰となった前記逆拡散水が余剰となった水素ガスと混合して、気液混合物となる。該気液混合物は、吸引循環ポンプ36によって吸引され、燃料排出管路31を通って燃料電池スタック11の外部に導出される。そして、前記気液混合物は、気液分離トラップ60の上部からトラップ容器64内に導入される。そして、前記気液混合物は、トラップ容器64内において水素ガスと水分としての逆拡散水とに分離し、すなわち、気液分離した水素ガスは燃料排出管路30からトラップ容器64外に排出される。また、分離された逆拡散水はトラップ容器64内の下部に貯留水65として貯留する。なお、トラップ容器64の下部には、排水用電磁弁62が配設された水排出管路61が接続されている。図3においては、排水用逆止弁63は省略されている。また、前記水排出管路61及び排水用電磁弁62は、図3において点線で示される位置61’及び62’に配設することもできる。
【0044】
ここで、前記気液分離トラップ60は、図4に示されるような構成を有している。前記トラップ容器64は有底筒状の形状を有し、開放している上部は容器カバー66によって気密に塞(ふさ)がれている。なお、容器カバー66はトラップ容器64に対してボルト等の固着部材66aによって固着され、また、容器カバー66の下面とトラップ容器64の上端面との間には、O−リング等のシール部材66bが配設され、気密性を維持している。そして、燃料排出管路31及び燃料排出管路30は、トラップ容器64上部の側壁に、互いに離れた位置で接続されている。
【0045】
また、前記容器カバー66には、貯留水65の水位を計測するための水位センサ67が取り付けられている。該水位センサ67は、鉛直方向に垂下する棒状の計測部材67aを備え、貯留水65の水面65aの位置を水位として計測するようになっている。なお、図4において、67b及び67cは水位の適正範囲の上限及び下限に対応する水位上検知点及び水位下検知点を示している。本実施の形態において、燃料電池システムの制御装置は、水位が上昇して前記水位上検知点67bを超えると排水用電磁弁62を開けて貯留水65を水排出管路61からトラップ容器64外に流出させ、水位が下降して前記水位下検知点67cより下がると排水用電磁弁62を閉じて貯留水65が水排出管路61からトラップ容器64外に流出することを停止させる。
【0046】
なお、前記水位上検知点67b及び水位下検知点67cの位置は任意に設定することができるが、前記水位下検知点67cは、水排出管路61がトラップ容器64に接続されている位置よりも鉛直方向に関して上方に位置することが望ましい。これにより、流出する水に水素ガスが混入することを防止して、水素ガスの回収率を向上させることができる。
【0047】
次に、前記構成の燃料電池システムの動作について説明する。ここでは、定常運転における貯留水65の水位を制御する動作について説明する。
【0048】
図5は参考例における貯留水の水位を制御する動作を示すフローチャートである。
【0049】
参考例の燃料電池システムにおける定常運転時には、第1燃料圧力調整弁25a及び第2燃料圧力調整弁25bの出口から流出する水素ガスの圧力をあらかじめ設定した一定の圧力に調整した後、前記第1燃料圧力調整弁25a及び第2燃料圧力調整弁25bは燃料電池システムの運転中には調整されることがなく、そのままの状態が保持される。また、酸化剤供給源15は常に一定量の空気を燃料電池スタック11の酸素室49に供給するように作動する。この場合、供給される空気の量は、燃料電池スタック11の出力が最大となるために必要な空気の量よりも十分に多い量である。
【0050】
そして、燃料電池スタック11が運転を開始すると、該燃料電池スタック11を構成する各セル40において逆拡散水が発生し、該逆拡散水が固体高分子電解質膜45を透過して燃料室48にまで浸透して、前記固体高分子電解質膜45の燃料極43側を加湿する。これにより、該固体高分子電解質膜45の燃料極43側は湿潤な状態となり、電気化学反応によって水素から生成された水素イオンが固体高分子電解質膜45内をスムーズに移動することができる。
【0051】
また、前記燃料室48に供給されて余剰となった水素ガスは、前記燃料室48にまで浸透して余剰となった逆拡散水と混合して、気液混合物となる。該気液混合物となった水素ガスは、吸引循環ポンプ36によって吸引され、燃料電池スタック11に接続された燃料排出管路31を通って前記燃料電池スタック11の外部に導出される。そして、前記気液混合物は、燃料排出管路31を通過してトラップ容器64内に導入される。そして、比較的広い空間を備える前記トラップ容器64内に滞留することによって、重量物である水分が重力によって下方に落下し、水素ガスから逆拡散水が分離する。該逆拡散水が分離して乾燥した状態の水素ガスは、燃料排出管路30からトラップ容器64外に排出される。なお、前記燃料排出管路30から排出された水素ガスは、第2燃料供給管路33に導入され、再び、燃料電池スタック11の燃料室48に供給されて再利用される。
【0052】
ここで、前記燃料排出管路30は、トラップ容器64上部の側壁に接続されているので、逆拡散水が分離して軽量となった乾燥した状態の水素ガスだけが、燃料排出管路30から排出され、水分が排出されることがない。また、燃料排出管路31と燃料排出管路30とは、互いに離れた位置でトラップ容器64上部の側壁に接続されているので、燃料排出管路31からトラップ容器64内に導入された気液混合物が、そのまま燃料排出管路30から流出してしまうこともない。これにより、燃料室48に浸透して余剰となった逆拡散水を適切にトラップすることができ、余剰となった水素ガスを乾燥した状態で回収して、再利用することができる。
【0053】
一方、前記気液混合物から分離して落下した逆拡散水は、トラップ容器64内の下部に貯留水65として貯留する。ここで、該貯留水65の水位は、水位センサ67によって計測される、すなわち、水位センサ67による水位検知が行われる(ステップS1)。そして、燃料電池スタック11が運転を継続することによって、該燃料電池スタック11の外部に導出される気液混合物から分離した水の量が増え、貯留水65の水位が徐々に上昇する。そして、燃料電池システムの制御装置は、貯留水65の水位が水位上検知点67bを超えたと判断すると(ステップS2)、排水用電磁弁62を開けて水排出管路61を開通させ、貯留水65を水排出管路61からトラップ容器64外に流出させる(ステップS3)。これにより、貯留水65の水位は徐々に下降する。そして、燃料電池システムの制御装置は、貯留水65の水位が水位下検知点67cより下がったと判断すると(ステップS4)、排水用電磁弁62を閉じて水排出管路61を閉止し、貯留水65が水排出管路61からトラップ容器64外に流出することを停止させる(ステップS5)。以降、このような動作を繰り返すことによって、貯留水65の水位を水位上検知点67bと水位下検知点67cとの間に維持することができる。
【0054】
なお、水排出管路61からトラップ容器64外に流出した逆拡散水は、水タンク52に回収される。これにより、余剰となった逆拡散水を有効に再利用することができる。
【0055】
このように、本参考例においては、燃料室48内で余剰となった逆拡散水と水素ガスとの気液混合物が、吸引循環ポンプ36によって吸引され燃料電池スタック11の外部に排出されるようになっている。そのため、燃料室48内における水素ガスの流通が余剰となった逆拡散水によって妨げられる水詰まりを防止することができ、燃料極43の表面に燃料としての水素ガスを安定的に供給することができる。
【0056】
また、余剰となった逆拡散水を気液分離トラップ60によって水素ガスから分離し、水タンク52に回収するので、有効に再利用することができる。これにより、燃料電池スタック11の酸素極44を加湿するためにスプレーする水の不足を補うことができ、水タンク52を小型軽量化することができる。
【0057】
さらに、余剰となった水素ガスと混合していた逆拡散水を気液分離トラップ60によって分離するので、余剰となった水素ガスを回収して再利用することができる。これにより、燃料電池スタック11の燃料消費量を抑制することができる。
【0058】
さらに、水位センサ67によって水位検知を行い、トラップ容器64内の貯留水65の水位を適切に制御することができるので、貯留水65の量を低減して、気液分離トラップ60を小型化することができる。
【0059】
さらに、逆拡散水によって燃料極43を加湿し、それぞれのセル40が燃料室48に水を供給する機構を備えていないので、燃料電池スタック11の構成を簡素化して、小型化することができる。また、水素ガスに水分を加えて加湿する必要もないので、第1燃料供給管路21や第2燃料供給管路33に水を導入するための配管や制御弁を配設する必要がなく、燃料電池システムの構成を簡素化し、コストを抑制することができる。
【0060】
次に、本発明の第の実施の形態について説明する。なお、参考例と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記参考例と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
【0061】
図6は本発明の第の実施の形態における気液分離トラップの構成を示す図、図7は本発明の第の実施の形態における気液分離トラップの水回収量の変化を示す図、図8は本発明の第の実施の形態における固体高分子電解質膜が湿潤する時間を示す図、図9は本発明の第の実施の形態における固体高分子電解質膜が湿潤した場合の気液分離トラップの水回収量の変化を示す図、図10は本発明の第の実施の形態における気液分離トラップから流出する水の量の変化を示す図、図11は本発明の第実施の形態における貯留水の水位を制御する動作を示すフローチャートである。
【0062】
本実施の形態における気液分離トラップ60は、図6に示されるように、水位センサ67を備えていない点、及び、燃料排出管路31がトラップ容器64上部の側壁でなく、容器カバー66に接続されている点において、前記第1の実施の形態と相違する。そのため、燃料電池システムの制御装置は、トラップ容器64内の貯留水65の水位を適切に制御するために、あからじめ設定されたシーケンスに従って排水用電磁弁62の動作を制御する。
【0063】
まず、実験によって、燃料電池スタック11から回収される逆拡散水の量の時間的変化を計測したところ、図7に示される結果を得ることができた。なお、図7においては、縦軸に逆拡散水の回収量〔ml〕を採り、横軸に時間〔分〕を採ってある。ここで、横軸は燃料電池システムの運転を開始した時からの時間を示し、時間0〔分〕は燃料電池システムの運転を開始した時である。
【0064】
ここで、逆拡散水の回収量は、燃料電池スタック11の総電極面積、燃料電池スタック11の電流密度、固体高分子電解質膜45の膜厚、燃料極43及び酸素極44を構成するガス拡散電極の水分の透過しやすさ、燃料室48内の湿度、酸素室49内の湿度、燃料室48内の圧力、酸素室49内の圧力、燃料室48内の温度、酸素室49内の温度等の関数として表すことができる。
【0065】
そこで、図7においては、燃料電池スタック11の電流密度毎に、逆拡散水の量の時間的変化を計測した結果が示されている。なお、前記電流密度は、燃料電池スタック11の出力する電流値を燃料電池スタック11の総電極面積で除した値であって、〔A/cm2 〕で表される。図7において、曲線71は電流密度が0.1〔A/cm2 〕の場合における逆拡散水の回収量の時間的変化、曲線72は電流密度が0.2〔A/cm2 〕の場合における逆拡散水の回収量の時間的変化、曲線73は電流密度が0.3〔A/cm2 〕の場合における逆拡散水の回収量の時間的変化、曲線74は電流密度が0.4〔A/cm2 〕の場合における逆拡散水の回収量の時間的変化、曲線75は電流密度が0.5〔A/cm2 〕の場合における逆拡散水の回収量の時間的変化を示している。なお、直線76はトラップ容器64内の貯留水65の最大量を示している。このことから、電流密度が増加するほど逆拡散水の量が増加することが分かる。
【0066】
また、点線Aで示される範囲においては、逆拡散水の量がほとんど増加していないことが分かる。これは、燃料電池システムの運転を開始した直後の時間帯においては、固体高分子電解質膜45が乾燥しているので、逆拡散水が燃料室48にまで浸透しないためであると考えることができる。そして、燃料電池システムの運転を開始してから、しばらく時間が経過すると、固体高分子電解質膜45が逆拡散水によって湿潤した状態となる。すると、逆拡散水が燃料室48にまで浸透し、余剰となった逆拡散水が燃料室48に供給されて余剰となった水素ガスと混合して、気液混合物となって燃料電池スタック11の外部に導出され、トラップ容器64内に貯留水65として回収される。したがって、逆拡散水の回収量は、トラップ容器64内の貯留水65の量を計測することによって計測される。
【0067】
そして、図7に示される結果に基づいて、固体高分子電解質膜45が湿潤するまでに要する時間と電流密度との関係を得ることができる。ここでは、図8に示される結果を得ることができた。なお、図8においては、縦軸に時間〔秒〕を採り、横軸に電流密度〔A/cm2 〕を採ってある。ここで、縦軸は燃料電池システムの運転を開始した時からの時間を示し、時間0〔秒〕は燃料電池システムの運転を開始した時である。
【0068】
図8において、曲線76は、図7に示される結果に基づいて求めた固体高分子電解質膜45が湿潤するまでに要する時間と電流密度との関係を示す点を結ぶ曲線であり、曲線77は前記曲線76の近似曲線である。前記曲線77は、次の式(1)によって表すことができる。
t2=aI2 +bI+c・・・式(1)
ここで、t2は燃料電池スタック11の固体高分子電解質膜45が湿潤するまでに要する時間、すなわち、電解質膜湿潤時間〔秒〕、Iは電流密度の平均値〔A/cm2 〕である。また、a、b及びcは、前記曲線77を描くための定数であり、例えば、a=3428.6、b=−4337.1、c=1455という値とすることによって、前記曲線77を描くことができた。
【0069】
また、図7に示される結果に基づいて、固体高分子電解質膜45が湿潤した後の逆拡散水の回収量と電流密度との関係を得ることができる。ここでは、図9に示される結果を得ることができた。なお、図9においては、縦軸に逆拡散水の回収量〔ml〕を採り、横軸に電流密度〔A/cm2 〕を採ってある。
【0070】
図9において、折線78は、図7に示される結果に基づいて求めた固体高分子電解質膜45が湿潤した後の逆拡散水の回収量と電流密度との関係を示す点を結ぶ線であり、曲線79は前記折線78の近似曲線である。前記曲線79は、次の式(2)によって表すことができる。
Q1=dI2 +eI・・・式(2)
ここで、Q1は単位時間当たりの逆拡散水の回収量としての単位時間当回収量〔ml〕、Iは電流密度の平均値〔A/cm2 〕である。また、d及びeは、前記曲線79を描くための定数であり、例えば、d=−0.019669、e=0.19775という値とすることによって、前記曲線79を描くことができた。
【0071】
また、実験によって、排水用電磁弁62を開けて水排出管路61を開通させ、貯留水65を水排出管路61からトラップ容器64外に流出させた場合に気液分離トラップ60から流出する水の量の変化を計測したところ、図10に示されるような結果を得ることができた。なお、図10においては、縦軸に流出する水の量〔ml〕を採り、横軸に排水用電磁弁62を開けている時間〔秒〕を採ってある。
【0072】
この場合、気液分離トラップ60から流出する水の量と排水用電磁弁62を開けている時間との関係は、直線81で示されるように、比例関係にあることが分かる。そして、直線81上の点Bから、排水用電磁弁62を1〔秒〕だけ開けていると、気液分離トラップ60から16〔ml〕の水が流出することが分かる。そのため、例えば、トラップ容器64内の貯留水65の量としての気液分離トラップ貯水量Q2〔ml〕が所定値を超えた場合に排水用電磁弁62を1〔秒〕だけ開けるというシーケンスを設定した場合、次の式(3)が満たされたときに、排水用電磁弁62を1〔秒〕だけ開けることになる。
Q2>16・・・式(3)
本実施の形態においては、制御装置の記憶手段には、前記式(1)〜(3)があらかじめ格納されている。そして、前記制御装置は、時刻、電流密度等を取得し、前記式(1)〜(3)に基づいて演算を行うことによって排水用電磁弁62の動作を制御する。
【0073】
まず、前記制御装置は、図示されない時計から取得した時刻に基づいて、燃料電池システムの運転を開始した時からの経過時間tの測定を開始する(ステップS11)。続いて、前記制御装置は、前回の運転が終了してから今回の運転を開始するまでの経過時間t1を測定し(ステップS12)、該t1が所定値を超えているか否かを判断する(ステップS13)。これは、燃料電池システムの運転を終了した直後の時間帯においては、固体高分子電解質膜45が乾燥しておらず、湿潤した状態にあると考えることができるからである。
【0074】
そのため、前回の運転が終了してから所定時間を経過していない場合、固体高分子電解質膜45が湿潤しているので、今回の運転を開始した直後から逆拡散水が燃料室48にまで浸透し、余剰となった逆拡散水が燃料室48に供給されると考えることができる。そして、余剰となった逆拡散水が燃料室48に供給されて余剰となった水素ガスと混合して、気液混合物となって燃料電池スタック11の外部に導出され、トラップ容器64内に貯留水65として回収される。したがって、前回の運転が終了してから所定時間を経過していない場合、前記制御装置は、固体高分子電解質膜45が湿潤している場合の動作モードである電解質膜湿潤時モードの動作を行う。
【0075】
一方、前回の運転が終了してから所定時間を超えている場合、固体高分子電解質膜45が乾燥しているので、今回の運転を開始した直後には、逆拡散水が燃料室48にまで浸透しないと考えることができる。この場合、前記制御装置は、固体高分子電解質膜45が乾燥している場合の動作モードである電解質膜乾燥時モードの動作を行う。なお、前記所定時間は実験に基づいて適宜設定することができる。
【0076】
そして、電解質膜乾燥時モードの動作において、前記制御装置は、まず、燃料電池スタック11における電流密度i〔A/cm2 〕を測定する(ステップS14)。この場合、燃料電池スタック11の各セル40における燃料極43及び酸素極44の面積は既知であるので、燃料電池スタック11の出力する電流値を測定することによって、電流密度iを得ることができる。なお、電流密度iの測定は所定時間周期で、例えば、毎秒一回の周期で繰り返し行われる。
【0077】
続いて、前記制御装置は、測定した電流密度iの平均値I〔A/cm2 〕を算出する(ステップS15)。続いて、前記制御装置は、前記式(1)に基づいて、燃料電池スタック11の電解質膜湿潤時間t2を算出し(ステップS16)、前記経過時間tが電解質膜湿潤時間t2未満であるか否かを判断する(ステップS17)。そして、前記経過時間tが電解質膜湿潤時間t2未満である場合には、固体高分子電解質膜45が依然として湿潤していないと考えられるので、前記制御装置は、電解質膜乾燥時モードの動作を最初から繰り返して行う。
【0078】
また、前記経過時間tが電解質膜湿潤時間t2以上である場合には、固体高分子電解質膜45が湿潤していると考えられるので、前記制御装置は、電解質膜湿潤時モードの動作を開始する。この場合、前記制御装置は、まず、燃料電池スタック11における電流密度i〔A/cm2 〕を測定する(ステップS18)。なお、電流密度iの測定は所定時間周期で、例えば、毎秒一回の周期で繰り返し行われる。続いて、前記制御装置は、測定した電流密度iの平均値I〔A/cm2 〕を算出し、前記式(2)に基づいて、単位時間当回収量Q1〔ml〕を算出する(ステップS19)。
【0079】
続いて、前記制御装置は、前回算出した気液分離トラップ貯水量Q2に前記単位時間当回収量Q1を加えて気液分離トラップ貯水量Q2を更新する(ステップS20)。なお、初回の気液分離トラップ貯水量Q2は、リセットされた値であり、0である。
【0080】
続いて、前記制御装置は、更新された気液分離トラップ貯水量Q2が所定値を超えているか否かを判断する(ステップS21)。なお、前記所定値は、前記式(3)に従う場合、16〔ml〕である。そして、気液分離トラップ貯水量Q2が所定値を超えていない場合、排水用電磁弁62を開ける必要がないので、前記制御装置は、電解質膜湿潤時モードの動作を最初から繰り返して行う。また、気液分離トラップ貯水量Q2が所定値を超えている場合、前記制御装置は排水用電磁弁62を所定時間だけ開ける(ステップS22)。なお、前記所定時間は、前記式(3)に従う場合、1〔秒〕である。続いて、前記制御装置は、気液分離トラップ貯水量Q2をリセットして0にする(ステップS23)。以降、前記制御装置は、電解質膜湿潤時モードの動作を最初から繰り返して行う。
【0081】
このように、本実施の形態においては、逆拡散水の性質に基づいて設定されたシーケンスに従って排水用電磁弁62の動作を制御するようになっている。そのため、気液分離トラップ60が、前記第1の実施の形態におけるような水位センサ67を備えていなくても、トラップ容器64内の貯留水65の水位を適切に制御することができ、貯留水65の量を低減して、気液分離トラップ60を小型化することができる。
【0082】
また、前記参考例におけるような水位センサ67を備えていなので、気液分離トラップ60の構成を簡素化することができ、コストを抑制することができる。さらに、燃料排出管路31や燃料排出管路30をトラップ容器64に接続する位置も、前記参考例におけるような水位センサ67の位置を考慮することなく、自由に決めることができるので、気液分離性能を向上させることができる。
【0083】
次に、本発明の第の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
【0084】
図12は本発明の第の実施の形態における燃料電池システムの概念図である。
【0085】
本実施の形態においては、気液分離トラップ60によって気液混合物から分離した逆拡散水を水タンク52に回収することなく、外部に排出するようになっている。そのため、図12に示されるように、起動専用燃料排出管路56における消音器56cと起動専用排気弁56aとの間の部分に水排出管路61が接続されている。なお、本実施の形態において起動専用逆止弁56bは省略されている。また、図12においては、燃料貯蔵手段13、排気マニホールド12、凝縮器12a、水タンク52等の記載が省略されているが、本実施の形態における燃料電池システムは、水排出管路61が、水タンク52に接続されず、起動専用燃料排出管路56に接続されている点を除いては、第1及び第2の実施の形態と同様の構成を有するものである。
【0086】
このように、本実施の形態においては、水排出管路61を水タンク52に接続しないので、前記水排出管路61の配管を簡素化することができる。そのため、燃料電池システムの構成を簡素化することができ、コストを抑制することができる。
【0087】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0088】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、燃料電池システムにおいては、電解質膜、該電解質膜を狭持する燃料極及び酸素極、前記燃料極と接する燃料室、並びに、前記酸素極と接する酸素室を備えるとともに、前記電解質膜において酸素極から燃料極に対して水が逆拡散してその湿潤状態を維持する燃料電池と、前記燃料室に接続され、該燃料室に燃料ガスを供給する燃料供給管路と、前記燃料室に接続され、該燃料室の燃料ガスを排出する燃料排出管路と、該燃料排出管路に配設され、前記燃料室から排出された燃料ガスに取りこまれた逆拡散水を分離する気液分離トラップと、該気液分離トラップと燃料供給管路とに接続され、前記気液分離トラップから排出された燃料ガスを前記燃料供給管路に導入する燃料排出管路とを有する。
【0089】
この場合、燃料室内で余剰となった逆拡散水が混合した燃料ガスが燃料電池の外部に排出されるときに、気液分離トラップによって水と燃料ガスとが分離するので、余剰となった燃料を回収して再利用するとともに、水だけを選択的に排出することができる。これにより、燃料電池の燃料消費量を抑制することができる。
【0090】
さらに、逆拡散水によって燃料極を加湿し、燃料室に水を供給する機構を備えていないので、燃料電池の構成を簡素化して、小型化することができる。また、燃料に水分を加えて加湿する必要もないので、燃料供給管路に水を導入するための配管や制御弁を配設する必要がなく、燃料電池システムの構成を簡素化し、コストを抑制することができる。
【0091】
他の燃料電池システムにおいては、さらに、前記気液分離トラップに接続され、排水用開閉弁を備える排水管路を有し、前記排水用開閉弁は、前記排水管路を開閉して、前記気液分離トラップ内に貯留された逆拡散水の量を制御する。
【0092】
この場合、気液分離トラップ内に貯留された逆拡散水の量を適切に制御することができるので、貯留された逆拡散水の量を低減して、気液分離トラップを小型化することができる。
【0093】
更に他の燃料電池システムにおいては、さらに、前記気液分離トラップは、水位センサを備え、前記排水用開閉弁は、前記水位センサの検出した水位に基づいて前記排水管路を開閉する。
【0094】
この場合、気液分離トラップ内に貯留された逆拡散水の水位を計測するので、逆拡散水の量を適切に制御することができる。
【0095】
更に他の燃料電池システムにおいては、さらに、前記排水用開閉弁は、前記逆拡散水の性質に基づいて設定されたシーケンスに従って前記排水管路を開閉する。
【0096】
この場合、水位センサを備えていなので、気液分離トラップの構成を簡素化することができ、コストを抑制することができる。さらに、燃料排出管路や排水管路を気液分離トラップに接続する位置を自由に決めることができるので、気液分離性能を向上させることができる。
【0097】
更に他の燃料電池システムにおいては、さらに、前記排水管路は、水タンクに接続され、前記気液分離トラップから排出された逆拡散水は前記水タンクに回収される。
【0098】
この場合、余剰となった逆拡散水を有効に再利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例における燃料電池システムの概念図である。
【図2】参考例における燃料電池の単位ユニットの構成を示す断面図である。
【図3】参考例における気液分離トラップと燃料電池スタックとの位置関係を示す図である。
【図4】参考例における気液分離トラップの構成を示す図である。
【図5】参考例における貯留水の水位を制御する動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第の実施の形態における気液分離トラップの構成を示す図である。
【図7】本発明の第の実施の形態における気液分離トラップの水回収量の変化を示す図である。
【図8】本発明の第の実施の形態における固体高分子電解質膜が湿潤する時間を示す図である。
【図9】本発明の第の実施の形態における固体高分子電解質膜が湿潤した場合の気液分離トラップの水回収量の変化を示す図である。
【図10】本発明の第の実施の形態における気液分離トラップから流出する水の量の変化を示す図である。
【図11】本発明の第実施の形態における貯留水の水位を制御する動作を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第の実施の形態における燃料電池システムの概念図である。

Claims (2)

  1. (a)電解質膜、該電解質膜を持する燃料極及び酸素極、前記燃料極と接する燃料室、並びに、前記酸素極と接する酸素室を備えるとともに、前記電解質膜において酸素極から燃料極に対して水が逆拡散してその湿潤状態を維持する燃料電池と、
    (b)前記燃料室に接続され、該燃料室に燃料ガスを供給する燃料供給管路と、
    (c)前記燃料室に接続され、該燃料室の燃料ガスを排出する燃料排出管路と、
    (d)該燃料排出管路に配設され、前記燃料室から排出された燃料ガスに取りこまれた逆拡散水を分離する気液分離トラップと、
    (e)該気液分離トラップと燃料供給管路とに接続され、前記気液分離トラップから排出された燃料ガスを前記燃料供給管路に導入する燃料排出管路と、
    (f)前記気液分離トラップに接続され、排水用開閉弁を備える排水管路とを有し、
    (g)前記排水用開閉弁は、前記電解質膜が乾燥していると前記燃料室から排出された燃料ガスに取りこまれる量が増加せず、前記電解質膜が湿潤状態になると前記燃料室から排出された燃料ガスに取りこまれる量が前記燃料電池の電流密度が増加するほど増加するという前記逆拡散水の性質に基づいて設定されたシーケンスに従い、運転開始からの時間の経過及び前回運転終了からの時間の経過並びに前記燃料電池の電流密度に基づいて前記排水管路を開閉して、前記気液分離トラップ内に貯留された逆拡散水の量が所定量を超えた場合に該所定量の逆拡散水を前記気液分離トラップから排出するように制御することを特徴とする燃料電池システム。
  2. (a)前記排水管路は、水タンクに接続され、
    (b)前記気液分離トラップから排出された逆拡散水は前記水タンクに回収される請求項1に記載の燃料電池システム。
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