JP4893278B2 - 証紙識別システム及び証紙識別方法 - Google Patents
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Description
この郵便自動区分機は、郵便物に貼付された切手や宛先等の画像を取り込むスキャナと、切手を検知する切手検知モジュールと、宛先を検知する宛先検知モジュールと、郵便物の方向を取り揃える面取揃処理モジュールと、消印を押印する消印押印処理モジュールと、郵便物を仕分ける仕分処理モジュールとを備えてなっている。
切手検知部は、切手の画像情報を、予め登録された切手テンプレートと、パターンマッチングを行うことによって照合して、切手を検知する(例えば、特許文献1参照。)。
切手検知部が、収集した郵便物の画像情報を切手テンプレート登録部へ送ると、切手テンプレート登録部は、郵便物の画像情報を表示部に表示させる。すなわち、オペレータが、操作部を操作して、切手テンプレート登録部のツール上で、画像中の切手エリアを選択し、所定の切手画像の登録を行う。切手テンプレート登録部において、全ての切手テンプレートの登録がなされると、切手テンプレートは切手検知部へ送られる。
また、本来同一種類であっても、印刷誤差等によって、登録されている切手と見た目が大きく異なる切手も同様に登録しておく必要がある。
また、追加登録される切手は、オペレータの主観によって判断されるので、登録後の検知率向上がどの程度であるかの予測が困難である。
すなわち、宛先検知のための上記従来技術を、切手検知のために適用したとしても、非検知の切手画像と略同一の切手画像を次回以降識別しなければならず、識別できたとして、非検知の切手画像と略同一の切手画像を基準回数以上取得したときに自動的に登録するとしても、切手領域の切出しは、オペレータが行わなければならない。
すなわち、宛先検知のための上記従来技術を、切手検知のために適用したとしても、非検知の切手画像と略同一の切手画像を次回以降識別しなければならず、識別できたとして、非検知の切手画像と略同一の切手画像を基準回数以上取得したときに自動的に登録するとしても、検知対象が切手の場合、信頼性の向上(検知率の向上)を期待することはできない。
また、一度の登録により検知率を確実に向上させることができる証紙識別システム及び証紙識別方法を提供することを第2の目的としている。
ここで、証紙は、狭義の証紙のほか、切手及び印紙を含む広い概念を意味する。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)等からなり、記憶部12に記憶された所定の制御プログラムに従って構成各部を制御し、例えば、切手検知処理や、切手領域抽出処理、切手テンプレートクラスタリング処理、切手テンプレート登録候補選定処理、切手テンプレート登録処理等を実行する。
すなわち、切手検知部15は、郵便物の全面画像を受け取り、郵便物の例えば右上の角部及び左下の角部の固定された領域(この例では、それぞれ、縦40mm×横80mmの領域)を切手検知領域として、切手検知領域の画像情報を、予め登録された切手テンプレートと、パターンマッチングを行うことによって照合して、切手を検知する。
切手検知部は15は、切手の検知に成功した場合は、切手検知情報gbを、面取揃処理モジュール5、消印押印処理モジュール6及び仕分け処理モジュール7へ送り、失敗した場合は、郵便物の全面画像(例えば、256階調のRGBカラー画像)を、検知失敗画像gcとして、切手領域抽出部17及び切手テンプレート登録候補選定部19へ送る。
切手領域抽出部17は、背景色推定処理で、受け取った郵便物の全面画像に基づいて、郵便物の全面画像を16階調に量子化する処理と、RGBの各色に対してヒストグラムを作成する処理(x軸の範囲(階調の範囲)は、0〜15)と、RGBの各ヒストグラム上で最も頻度の高い画素値を背景の画素値とする処理と、16階調の画素値を256階調の画素値に戻す処理とを実行する。例えば、Rの背景画素値が、16階調で「12」の場合は、256階調では「192」〜「207」となる。
このように、切手領域抽出部17は、切手検知部15から送られてきた郵便物の全面画像(全ての検知失敗画像)について切手領域内の画像(RGBカラー画像)を抽出し、抽出された切手領域抽出画像gdを切手テンプレートクラスタリング部18へ送る。
すなわち、切手テンプレートクラスタリング部18は、切手領域抽出部17から送られてきた切手領域抽出画像を、予め設定された所定のクラスタリング開始数(この例では、100000個)まで保管する保管処理と、保管数がクラスタリング開始数を越えると、多数の切手領域抽出画像のなかから、ランダムに、1つの切手領域抽出画像を選出して、この切手領域抽出画像を一時テンプレートとする一時テンプレート選出処理と、この一時テンプレートと、他の全ての切手領域抽出画像を、切手検知部15で行ったのと同様のパターンマッチングを行うことによって照合し、一時テンプレートと同じ特徴を持つ画像を選出する照合処理と、一時テンプレート及びこれと同じ特徴を持つ選出された画像を1つのグループとして分類するグループ化処理とを実行する。
切手テンプレートクラスタリング部18は、グループ分けされた切手領域抽出画像ge、及びグループ化情報gfを、切手テンプレート登録候補選定部19へ送る。
すなわち、切手テンプレート登録候補選定部19は、切手テンプレートとして採用した場合の切手検知率を算出し、この切手検知率が一定値以上で、かつ、最も高い切手検知率の切手領域抽出画像を、そのグループの切手テンプレート候補として選出する。
切手テンプレート登録候補選定部19は、切手テンプレート追加登録候補gh、及び対応する検知改善率情報giを切手テンプレート登録部16へ送る。
追加登録された切手領域抽出画像を含む切手テンプレートgjは、切手検知部15によって、参照される。なお、登録する必要のない切手テンプレート追加登録候補は、破棄される。
記憶部12は、制御プログラム等が記憶されたプログラム記憶部と、各種情報が記憶された情報記憶部とを有してなっている。
情報記憶部は、切手テンプレートが記憶されたテンプレート記憶領域と、取得した画像情報が記憶された画像情報記憶領域とを有している。
また、表示部14は、CRTディスプレイや液晶ディスプレイ等からなり、文字や画像を表示するために用いられる。
郵便物は、郵便自動区分機1に導入されると、例えば、搬送ベルトによって搬送され、スキャナ2によって、その全面画像(例えば、256階調のRGBカラー画像)が撮像される。スキャナ2は、郵便物の画像情報(全面画像)を、切手検知モジュール3及び宛先検知モジュール4ヘ送る。
すなわち、切手検知部15は、郵便物の全面画像を受け取り、郵便物の左上の角部及び右下の角部の固定された領域(この例では、それぞれ、縦40mm×横80mmの領域)を切手検知領域として、切手検知領域の画像情報を、予め登録された切手テンプレートと、パターンマッチングを行うことによって照合して、切手を検知する。
切手領域抽出部17は、保管画像数が所定の画像数Na以上となったと判断すると、ステップSA13へ進み、保管画像数が所定の画像数Na未満の場合は、ステップSA11ヘ戻る。
次に、切手領域抽出部17は、RGBの各色に対してヒストグラムを作成する処理(x軸の範囲(階調の範囲)は、0〜15)を実行し(ステップSA15)、次に、RGBの各ヒストグラム上で最も頻度の高い画素値を背景の画素値とする処理を実行する(ステップSA16)。
次に、切手領域抽出部17は、16階調の画素値を256階調の画素値に戻す処理を実行する(ステップSA17)。例えば、Rの背景画素値が、16階調で「12」の場合は、256階調では「192」〜「207」となる。
このように、切手領域抽出部17は、切手検知部15から送られてきた郵便物の全面画像(全ての検知失敗画像)について切手領域内の画像(RGBカラー画像)を抽出し、抽出された切手領域抽出画像gdを切手テンプレートクラスタリング部18へ送る。
次に、切手テンプレートクラスタリング部18は、この一時テンプレートと、他の全ての切手領域抽出画像を、切手検知部15で行ったのと同様のパターンマッチングを行うことによって照合し、一時テンプレートと同じ特徴を持つ画像を選出する照合処理を実行する(ステップSB14)。
次に、切手テンプレートクラスタリング部18は、一時テンプレート及びこれと同じ特徴を持つ選出された画像を1つのグループとして分類するグループ化処理を実行する(ステップSB15)。
このようにして、切手テンプレートクラスタリング部18は、1グループを抽出したならば、残りの全ての切手領域抽出画像について、上記一時テンプレート選出処理、照合処理及びグループ化処理を繰り返し実行して、切手領域抽出画像のグループ分けを完了させる。
切手テンプレートクラスタリング部18は、グループ分けされた切手領域抽出画像ge、及びグループ化情報gfを、切手テンプレート登録候補選定部19へ送る。
すなわち、切手テンプレート登録候補選定部19は、切手テンプレートとして採用した場合の切手検知率を算出し、この切手検知率が一定値以上で、かつ、最も高い切手検知率の切手領域抽出画像を、そのグループの切手テンプレート候補として選出する。
次に、切手テンプレート登録候補選定部19は、選出した切手領域抽出画像を切手テンプレートとして、追加登録した場合の検知失敗画像全体に対する切手検出率(選出された切手領域抽出画像(パターン)を用いて切手検知可能となる検知失敗画像数/全ての検知失敗画像数)を算出する(ステップSC14)。
切手テンプレート登録候補選定部19は、切手検出率を算出していない切手領域抽出画像が有ると判断すると、ステップSC13へ戻り、無いと判断すると、ステップSC16へ進む。
次に、切手テンプレート登録候補選定部19は、保管されたグループのうち、切手テンプレート追加登録候補が選出されていないグル-プ(サンプル数Nc以上)が有るか否か判断する。切手テンプレート登録候補選定部19は、未処理の画像が有る場合は、ステップSC12へ戻り、無い場合には、この処理を終了する。
切手テンプレート登録候補選定部19は、切手テンプレート追加登録候補gh、及び対応する検知改善率情報giを切手テンプレート登録部16へ送る。
追加登録された切手領域抽出画像を含む切手テンプレートgjは、切手検知部15によって、参照される。なお、登録する必要のない切手テンプレート追加登録候補は、破棄される。
この後、郵便物は、取揃処理モジュール5によって、検知した切手が例えば搬送方向に沿って下側に配置されるように郵便物の面を取り揃えられ(郵便物の方向を取り揃える)、消印押印処理モジュール6によって、例えばインクジェットプリンタによって消印が押印され、仕分処理モジュール7によって仕分けられる。
すなわち、従来技術におけるように、オペレータが、切手登録用の画像の収集や、切手領域の切抜きの作業を行う必要がない。
この例が上述した第1の実施例と大きく異なるところは、切手検知モジュールにスキャナ機能を付加すると共に、切手から発する蛍光及び燐光を受光して、切手領域を特定するように構成した点である。
これ以外の構成は、上述した第1の実施例の構成と略同一であるので、第1の実施例と同一の構成要素については、図7において、図3で用いた符号と同一の符号を付して、その説明を簡略にする。
スキャナ部23は、紫外線を発生させ郵便物に照射する光照射部24と、切手から蛍光や燐光を受光する受光部25と、光電変換を行うCCD回路及びA/D変換回路を含む画像信号処理部26とを有している。
スキャナ部23から出力された郵便物の全面画像のうち、切手画像(蛍光画像又は燐光画像)のみが明るく、切手画像以外の領域は暗い像となる。
この例では、切手領域抽出処理を省略しても良い。
加えて、切手領域抽出処理を省略することができ、切手テンプレート追加登録候補の提示に至る処理を高速化することができる。
例えば、上述した実施例では、切手検知モジュールで、切手検知処理や、切手領域抽出処理、切手テンプレートクラスタリング処理、切手テンプレート登録候補選定処理、切手テンプレート登録処理等を、制御部が、対応する制御プログラムを実行することによって行う場合について述べたが、切手検知処理や、切手領域抽出処理、切手テンプレートクラスタリング処理、切手テンプレート登録候補選定処理、切手テンプレート登録処理等の一部又は全部を専用のハードウェアを用いて行い、他の一部を対応するプログラムを実行して処理するようにしても良い。
また、スキャナとしては、ラインセンサを用いるものでも良いし、撮像素子をマトリックス状に配置してなるエリアセンサを用いて、郵便物全面を一度にスキャンするものでも良い。また、スキャナにおいて、カラーセンサを用いても良いし、モノクローム用のリニアCCDアレイを用いても良い。
また、切手テンプレートクラスタリング処理を行わずに、非検知画像のなかから、任意の切手領域抽出画像を選出して、切手検知率が一定値以上の切手領域抽出画像を所定数選択するのみとしても良い。
また、第2の実施例で、切手検知モジュールに、紫外線を発生させ郵便物に照射する光照射部と、切手から蛍光や燐光を受光する受光部とを設ける場合について述べたが、これらの光照射部及び受光部を、スキャナに設けても良いし、独立させても良い。
また、第2の実施例で、蛍光や燐光を発生させるために紫外線を用いる場合について述べたが、これに限らず、X線やガンマ線等を用いるようにしても良い。
また、第2の実施例で、郵便物の輪郭を明確にするための照明装置を付加しても良い。
11 制御部
12 記憶部(テンプレート記憶手段)
13 操作部(操作手段)
14 表示部(表示手段)
15 切手検知部(証紙画像取得手段、証紙検知手段、検知試行手段)
16 切手テンプレート登録部(テンプレート登録制御手段、表示制御手段)
17 切手領域抽出部(テンプレート生成手段の一部、切手領域抽出手段、背景色推定手段、画像処理手段)
18 切手テンプレートクラスタリング部(テンプレート生成手段の一部、証紙画像分類手段)
19 切手テンプレート登録候補選定部(テンプレート生成手段の一部、候補選出手段、検知率算出手段、テンプレート選出手段)
Claims (8)
- 各種証紙のテンプレートが登録されているテンプレート記憶手段と、紙葉類に付された前記証紙の画像情報を取得する証紙画像取得手段と、取得された前記画像情報と前記テンプレートとの照合結果に基づいて、前記証紙を検知するための証紙検知手段とを備えてなる証紙識別システムであって、
前記証紙検知手段が、一致する前記テンプレートがないと判断したときは、検知失敗の画像情報を保管手段に保管し、該保管手段に保管される検知失敗の画像情報が所定の個数に達すると、非検知の前記証紙に対するテンプレート候補を生成する処理を実行するテンプレート生成手段を備え、
該テンプレート生成手段は、複数の非検知の前記証紙の画像情報のなかから、一時テンプレート候補を任意に選出し、前記一時テンプレート候補及び該一時テンプレート候補と略同一の特徴を有する非検知の前記証紙の画像情報を一つのグループにまとめるグループ化処理を実行し、この後、未だグループ化処理されていない非検知の前記証紙の画像情報が残存していれば、当該残存する前記画像情報についても、順次、前記グループ化処理を実行する証紙画像分類手段と、
前記グループ化処理が完了した後、所定数以上の画像情報数を持つ前記グループを選出し、選出された前記各グループに属する非検知の前記証紙の画像情報のなかから、検知率が一定値以上で、かつ、最も高い検知率の画像情報を、各グループを代表するテンプレート候補として選出する候補選出手段とを有してなる
ことを特徴とする証紙識別システム。 - 前記テンプレート生成手段によって生成された前記テンプレート候補を、前記証紙の検知のために用いる前記テンプレートとして前記テンプレート記憶手段に登録させるためのテンプレート登録制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の証紙識別システム。
- 前記テンプレート生成手段によって生成された前記テンプレート候補を表示手段に表示させる表示制御手段と、前記テンプレート候補を前記テンプレートとして登録する操作を行うための操作手段とを備え、前記テンプレート登録制御手段は、前記操作手段を介した操作者による登録操作があると、前記テンプレート候補を前記テンプレートとして前記テンプレート記憶手段に登録させることを特徴とする請求項2記載の証紙識別システム。
- 前記表示制御手段は、前記テンプレート及び対応する前記検知率を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項3記載の証紙識別システム。
- 前記テンプレート生成手段は、前記証紙画像取得手段によって取得された前記紙葉類の画像情報に基づいて、切手領域の画像情報を抽出する切手領域抽出手段を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載の証紙識別システム。
- 前記証紙画像取得手段は、前記紙葉類のカラー画像情報を取得し、前記切手領域抽出手段は、前記紙葉類のカラー画像情報に基づいて、切手領域の周りの背景色を推定する背景色推定手段と、前記紙葉類のなかの所定の領域のうち、背景画素を除去して残った領域の画像を、切手領域画像とする画像処理手段とを有することを特徴とする請求項5記載の証紙識別システム。
- 前記紙葉類としての郵便物を区分するための郵便自動区分機において用いられ、前記郵便物に貼付された前記証紙としての切手を識別することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1に記載の証紙識別システム。
- 紙葉類に付された各種証紙の画像情報を取得する証紙画像取得ステップと、取得された前記画像情報とテンプレート記憶手段に登録されている前記証紙のテンプレートとの照合結果に基づいて、前記証紙を検知するための証紙検知ステップとを備えた証紙識別方法であって、
前記証紙検知ステップで、一致する前記テンプレートがないと判断したときは、検知失敗の画像情報を保管手段に保管し、該保管手段に保管される検知失敗の画像情報が所定の個数に達すると、非検知の前記証紙に対するテンプレート候補を生成するテンプレート生成ステップを備え、
該テンプレート生成ステップは、複数の非検知の前記証紙の画像情報のなかから、一時テンプレート候補を任意に選出し、前記一時テンプレート候補及び該一時テンプレート候補と略同一の特徴を有する非検知の前記証紙の画像情報を一つのグループにまとめるグループ化処理を実行し、この後、未だグループ化処理されていない非検知の前記証紙の画像情報が残存していれば、当該残存する前記画像情報についても、順次、前記グループ化処理を実行する証紙画像分類ステップと、
前記グループ化処理が完了した後、所定数以上の画像情報数を持つ前記グループを選出し、選出された前記各グループに属する非検知の前記証紙の画像情報のなかから、検知率が一定値以上で、かつ、最も高い検知率の画像情報を、各グループを代表するテンプレート候補として選出する候補選出ステップとを含んでなる
ことを特徴とする証紙識別方法。
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