JP4892836B2 - 半導体装置とその製造方法、並びに固体撮像素子とその製造方法 - Google Patents

半導体装置とその製造方法、並びに固体撮像素子とその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、イオン注入で半導体領域が形成される半導体装置とその製造方法、並びにイオン注入で画素のMOSトランジスタのソース・ドレイン領域が形成される固体撮像素子とその製造方法に関する。
半導体集積回路などの半導体装置においては、その半導体領域をイオン注入で形成する場合、通常はイオン注入用のマスクとしてレジストマスクが用いられる。レジストマスクは、半導体基板上にフォトレジスト膜を塗布形成した後、フォトレジスト膜をマスクとなるパターンに露光し、現像して形成される。このレジストマスクのパターンは、露光の際に用いる光源によって微細パターンの限界が存在する。この限界を超えた微細パターンとすると、マスクとして十分な機能が得られず、精度のよい半導体装置を作製することはできない。
特に、CMOS固体撮像素子では、光電変換部と共に画素を構成するMOSトランジスタのレイアウトが、通常のMOS集積回路にないレイアウトをとるため、このイオン注入用マスクとなるレジストマスクは、デザインルール制限の要因の1つになっている。
特許文献1には、CMOS固体撮像素子において、素子分離部として半導体基板を侵食しないように、半導体基板上に形成した絶縁膜に素子分離部を構成するようにした技術が提案されている。
特開2002−270808号公報
図11A,Bに、素子分離領域をイオン注入による不純物領域で形成したMOSトランジスタを有する半導体集積回路の例を示す。この半導体集積回路1は、第1導電型、例えばp型の半導体基板2の表面側にp型不純物領域による素子分離領域3が形成され、この素子分離領域3に囲まれた2つの領域内にそれぞれn型のソース・ドレイン領域4とゲート絶縁膜6、ゲート電極7及びサイドウォール8からなるゲート制御部5とを有したMOSトランジスタTr1 ,Tr2 が形成されて成る。
このような半導体集積回路1のソース・ドレイン領域4を形成する際には、素子分離領域3、ゲート制御部5を形成した後、素子分離領域3に対応した基板上に鎖線で示すレジストマスク9を形成し、このレジストマスク9とゲート制御部5をマスクにしてn型不純物をイオン注入し、自己整合的にn型ソース・ドレイン領域4を形成するようにしている。
ところで、上述のような不純物領域による素子分離領域を有する半導体集積回路においては、その微細化、高集積化に伴い、ソース・ドレイン領域4の形成等、素子分離領域外にイオン注入する場合に、図11に示すイオン注入用マスクとなるレジストマスク9の微細化及び精度の限界により、素子分離領域4にイオン注入されてしまい、素子分離領域の崩壊や素子分離領域の機能低下が起こり、歩留りを下げる要因となる。例えば図11において、隣合うMOSトランジスタTr1 及びTr2 間の間隔d1 がより狭くなると、フォトレジスト膜の露光、現像の解像度の限界を超えてしまい、高精度のパターニングが出来ず、精度のよいレジストマスクが形成できない。すなわち、露光に用いる光源によってマスクの微細化及び精度に限界が存在する。このため、ソース・ドレイン領域のイオン注入のときに、レジストマスクのマスクずれやマスク自体が形成されないこともあり、一部の不純物が素子分離領域4に入り込み、素子分離の崩壊やその機能低下を引き起こす虞がある。
一方、CMOS固体撮像素子においても、画素の微細化、高集積化に伴って,画素内のMOSトランジスタの形成に際して、図11A,Bで説明したようなイオン注入阻止用マスクの微細化及びマスク精度の限界から、素子分離領域の崩壊や機能低下を来たし、歩留り低下をもたらす。
本発明は、上述の点に鑑み、マスク微細化の限界を超えた領域上へのマスク形成を可能にし、また工程削減を可能し、信頼性の向上を図った半導体装置とその製造方法、並びに固体撮像素子とその製造方法を提供するものである。
本発明に係る半導体装置は、隣り合う2つのMOSトランジスタ間に設けられ、不純物領域により構成された素子分離領域を有し、この素子分離領域上にイオン注入阻止用マスクが残存して成り、イオン注入阻止用マスクが、MOSトランジスタのゲート絶縁膜、ゲート電極及びサイドウォールで構成されるゲート制御部と同じ構成であることを特徴とする。
イオン注入阻止用マスクとしては、MOSトランジスタのゲート制御部と同じ構成で形成することが好ましい。
イオン注入阻止用マスクがMOSトランジスタのゲート制御部と分離して形成されるとき、イオン注入阻止用マスクに、素子分離領域の分離能力を強化するための所要の電位を印加し、該所要の電位の絶対値がゼロより大きいことが好ましい。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板に不純物領域による素子分離領域を形成する工程と、素子分離領域上に、半導体基板の素子分離領域とは異なる領域に形成するMOSトランジスタのゲート絶縁膜、ゲート電極及びサイドウォールで構成されるゲート制御部と同じ構成のイオン注入阻止用マスクを形成する工程と、イオン注入阻止用マスクを用いて、MOSトランジスタの所要領域にイオン注入で所要導電型の半導体領域を形成する工程とを有することを特徴とする。
素子分離領域上のイオン注入阻止用マスクと、MOSトランジスタゲート制御部とを同じ工程で同時に形成することが好ましい
本発明に係る固体撮像素子は、光電変換部とMOSトランジスタからなる単位画素が複数配列され、画素が不純物領域による素子分離領域により互いに分離され、素子分離領域上にMOSトランジスタのMOSトランジスタのゲート絶縁膜、ゲート電極及びサイドウォールで構成されるゲート制御部と同じ構成によるイオン注入阻止用マスクが残存して成ることを特徴とする。
イオン注入阻止用マスクとしては、MOSトランジスタのゲート制御部と分離して形成するとき、イオン注入阻止用マスクに、素子分離領域の素子分離能力を強化するための所要の電位を印加し、該所要の電位の絶対値がゼロより大きいことが好ましい。
イオン注入阻止用マスクとしては、ブルーミング耐性を強化するための所要の電位を印加し、該所要の電位の絶対値がゼロより大きいことが好ましい。
本発明に係る固体撮像素子の製造方法は、光電変換部とMOSトランジスタからなる単位画素が複数配列されてなる固体撮像素子の製造方法であって、半導体基板に不純物領域による素子分離領域を形成する工程と、半導体基板のMOSトランジスタ形成領域上及び前記素子分離領域上に、それぞれゲート絶縁膜、ゲート電極及びサイドウォールで構成されるゲート制御部及びこのゲート制御部と同じ構成によるイオン注入阻止用マスクを形成する工程と、ゲート制御部及びイオン注入阻止用マスクをマスクにイオン注入によりMOSトランジスタのソース・ドレイン領域を形成する工程とを有することを特徴とする。
素子分離領域上のイオン注入阻止用マスクとMOSトランジスタのゲート制御部とを同じ工程で同時に形成することが好ましい。
本発明に係る半導体装置によれば、不純物領域による素子分離領域を有することにより、素子分離領域の微細化が可能になる。この素子分離領域上にイオン注入阻止用マスクが残存した構成とすることにより、イオン注入阻止用マスクの除去工程が省略され、製造工程の削減を可能した半導体装置を提供することができる。
イオン注入阻止用マスクを、他部に形成されている半導体素子の構成要素と同じ構成で形成することにより、従来のレジストマスクのような微細化の限界を超えてより微細化されたイオン注入阻止用マスクの形成が可能になる。
イオン注入阻止用マスクを、他部に形成されているMOSトランジスタのゲート制御部と同じ構成で形成することにより、従来のレジストマスクのような微細化の限界を超えてより微細化され且つ十分なイオン注入阻止能力を有するイオン注入阻止用マスクの形成が可能になる。このイオン注入阻止用マスクを他部に形成されているMOSトランジスタのゲート制御部と分離して形成したとき、イオン注入阻止用マスクに所要の電位を印加することにより、直下の素子分離領域の不純物がより高濃度化され、素子分離能力を強化することができる。
MOSトランジスタのゲート制御部を素子分離領域上に延長してイオン注入阻止用マスクを形成するときは、ゲート制御部に隣接する微細化された素子分離領域を確実にイオン注入阻止用マスクで覆うことができる。
このように、本発明に係るイオン注入阻止用マスクを有することにより、素子分離領域の破壊や機能低下を来たすことがなく、信頼性の高い半導体装置を提供することができる。
イオン注入阻止用マスクを、イオン注入を阻止するに十分な膜厚の絶縁膜で形成することにより、従来のレジストマスクのような微細化の限界を超えてより微細化されたイオン注入阻止用マスクの形成が可能になる。
本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、不純物領域により素子分離領域を形成することにより、微細化された素子分離領域を形成することができる。この素子分離領域上に、他部に形成する半導体素子の構成要素と同じ構成によるイオン注入阻止用マスクを形成することにより、従来のレジストマスクのような微細化の限界を超えてより微細化されたイオン注入阻止用マスクを形成することができる。また、イオン注入阻止用マスクを半導体素子の構成要素と同じ構成で形成するので、工程の簡素化を図ることができる。
イオン注入阻止用マスクを半導体基板の他部に形成するMOSトランジスタのゲート制御部と同じ構成で形成することにより、レジストマスクでの微細化の限界を超えてより微細化され且つ十分なイオン注入阻止能力を有するイオン注入阻止用マスクを形成できる。また、イオン注入阻止用マスクの位置ずれも起きにくく、マスクずれで起きる素子分離領域の分離能力低下を回避することができる。工程の簡素化を図ることができる。
半導体基板の他部に形成するMOSトランジスタのゲート制御部の延長部でイオン注入阻止用マスクを形成するときは、ゲート制御に隣接する微細な素子分離領域上に容易にイオン注入阻止用マスクを形成することができる。
本発明のイオン注入阻止用マスクと従来のレジストマスクとを併用することが可能であるが、レイアウトによってはレジストマスクが不要になり工程削減を図ることができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、素子分離領域にイオン注入を阻止するに樹分な膜厚の絶縁膜でイオン注入阻止用マスクを形成する工程を有するので、レジストマスクの微細化の限界を超える微細なイオン注入阻止用マスクの形成が可能になる。また、工程の簡素化を図ることができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法では、上述のイオン注入阻止用マスクを有することにより、素子分離領域の破壊や機能低下を来たすことがなく、信頼性の高い半導体装置を製造することができる。
本発明に係る固体撮像素子によれば、素子分離領域が順物領域で形成されるので、素子分離領域の微細化が可能になる、そして、画素がこの不純物領域による素子分離領域により分離されるので、画素の高集積化を図ることができる。素子分離領域上に画素のMOSトランジスタのゲート制御部と同じ構成によるイオン注入阻止用マスクが形成されるので、レジストマスクの限界を超える微細なイオン注入阻止用マスクが可能になる。しかも、ソース・ドレイン領域のイオン注入時に素子分離領域に不純物イオン注入が突き抜けることがなく素子分離領域の分離能力を維持できる。イオン注入阻止用マスクが最終的に残存した構成であるので、イオン注入阻止用マスクの除去工程が省略され、製造工程の削減を可能したCMOS固体撮像素子を提供することができる。
このように、本発明に係るイオン注入阻止用マスクを有することにより、素子分離領域の破壊や機能低下を来たすことがなく、信頼性の高い固体撮像素子を提供することができる。
このイオン注入阻止用マスクを画素のMOSトランジスタにおけるゲート制御部と分離して形成したとき、イオン注入阻止用マスクに所要の電位を印加することにより、直下の素子分離領域の不純物がより高濃度化され、素子分離能力を強化することができる。これに伴い、不純物領域による素子分離領域の界面から沸きだす電荷を再結合させて暗電流の抑制を強化することができる。
MOSトランジスタのゲート制御部を素子分離領域上に延長してイオン注入阻止用マスクを形成するときは、ゲート制御部に隣接する微細化された素子分離領域を確実にイオン注入阻止用マスクで覆うことができる。
イオン注入阻止用マスクに所要の電位を印加することにより、イオン注入阻止用マスクの直下のポテンシャルを制御することができ、ブルーミング耐性を強化することができる。
イオン注入阻止用マスクを、イオン注入を阻止するに十分な膜厚の絶縁膜で形成することにより、従来のレジストマスクのような微細化の限界を超えてより微細化されたイオン注入阻止用マスクの形成が可能になる。
本発明に係るCMOS固体撮像素子の製造方法によれば、画素間の素子分離領域を不純物領域で形成することにより、微細化された素子分離領域を形成することができる。この素子分離領域上に、画素のMOSトランジスタのゲート制御部と同じ構成によるイオン注入阻止用マスクを形成することにより、従来のレジストマスクのような微細化の限界を超えてより微細化されたイオン注入阻止用マスクを形成することができる。また、イオン注入阻止用マスクをゲート制御部と同じ構成で形成するので、工程の簡素化を図ることができる。
本発明に係る固体撮像素子の製造方法では、上述のイオン注入阻止用マスクを有することにより、素子分離領域の破壊や機能低下を来たすことがなく、信頼性の高い固体撮像素子を製造することができる。
素子分離領域上のイオン注入阻止用マスクと画素のMOSトランジスタのゲート制御部とを同じ工程で同時に形成することにより、工程の簡素化を図ることができる。
イオン注入阻止用マスクをゲート制御部と分離して形成することにより、完成後に、イオン注入阻止用マスクに所要の電位を印加することができ、より素子分離領域の分離能力を向上することができる。
イオン注入阻止用マスクをゲート制御部の延長部で形成することにより、ゲート制御部に隣接する微細化された素子分離領域上にイオン注入阻止用マスクを確実に覆うことができる。
イオン注入阻止用マスクとして、本発明によるイオン注入阻止用マスクと従来のレジストマスクとを併用することが可能であるが、レイアウトによってはレジストマスクが不要になり、その分、工程削減を図ることができる。
素子分離領域上にイオン注入を阻止するに十分な膜厚の絶縁膜によるイオン注入阻止用マスクを設けることにより、ゲート制御部の構成と同様に、従来のレジストマスクのような微細化の限界を超えてより微細化されたイオン注入阻止用マスクの形成が可能になり、工程削減を可能にし、且信頼性の高い固体撮像素子を提供することができる。
本発明に係るCMO固体撮像素子の製造方法によれば、素子分離領域にイオン注入を阻止するに十分な膜厚の絶縁膜でイオン注入阻止用マスクを形成する工程を有するので、レジストマスクの微細化の限界を超える微細なイオン注入阻止用マスクの形成が可能になる。また、工程の簡素化を図ることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1A〜Cに、本発明に係る半導体装置の一実施の形態を示す。本実施の形態はMOSトランジスタを有する半導体集積回路に適用した例である。
本実施の形態に係る半導体装置21は、第1導電型、p型半導体基板22の一主面に同導電型で基板濃度より高濃度のp型不純物領域による素子分離領域23が形成され、この素子分離領域23に囲まれた2つの領域内にそれぞれn型のソース・ドレイン領域24と、ゲート絶縁膜26、例えばポリシリコンからなるゲート電極27及びゲート電極27の側壁に形成した絶縁膜からなるサイドウォール28とからなるゲート制御部25とを有したnチャンネル型のMOSトランジスタTr1 ,Tr2 が形成され、さらに素子分離領域23に対応した基板上に、イオン注入阻止用マスク29が残存して成る。
このイオン注入阻止用マスク29は、基板22上に形成されている半導体素子の構成要素と同じ構成で形成される。すなわち、本実施の形態ではMOSトランジスタTr1 ,Tr2 のゲート制御部25と同じ構成のゲート絶縁膜26、ゲート電極27及びサイドウォール28からなる構成でイオン注入阻止用マスク29が形成される。
イオン注入阻止用マスク29は、MOSトランジスタTr1 ,Tr2 のゲート制御部25とは分離して形成される。また、図1Cに示すように、素子分離領域23上の一部、すなわちイオン注入阻止用マスク29とゲート制御部25との間に幅の狭い領域31(図1A参照)では、イオン注入阻止用マスク29側のサイドウォール26と、ゲート制御部25側のサイドウォール26とが互いに両側から張り出して密接した状態で埋め込まれ、サイドウォール26のみにてイオン注入阻止用マスク29が構成される。このサイドウォール26のみの埋込みでイオン注入時の不純物イオンの突き抜けは生じない。
イオン注入阻止用マスク29は、MOSトランジスタTr1 ,Tr2 のゲート制御部25と同じ工程で同時に形成することができる。なお、異なる工程でそれぞれのゲート制御部25、イオン注入阻止用マスク29を形成することもできるが、工程の簡素からは同時形成が好ましい。MOSトランジスタTr1,Tr2 のソース・ドレイン領域24は、ゲート制御部25とイオン注入阻止用マスク29をマスクにn型不純物をイオン注入して形成される。このイオン注入では素子分離領域23上にはゲート制御部25と同じ構成のイオン注入阻止用マスク29が形成されるので、不純物がイオン注入阻止用マスク29を突き抜けて素子分離領域23に入り込むことはない。
図1においては、MOSトランジスタTr1,Tr2のゲート長と、素子分離領域23のゲート長を同じ長さにしている。しかし、世代によって異なり、例えば更に微細化した場合には、MOSトランジスタTr1,Tr2のゲート長の素子分離領域23のゲート長の方を短くする場合がある。
また、イオン注入阻止用マスク29となる半導体素子の構成要素とし同じ構成としては、上例の他に例えば別工程で作られるシリコン酸化膜やシリコン窒化膜などが適用できる。
本実施の形態の半導体装置21によれば、素子分離領域23上にゲート制御部25と同じ構成のイオン注入阻止用マスク29が形成されることにより、MOSトランジスタTr1 ,Tr2 のソース・ドレイン領域24をイオン注入で形成するとき、素子分離領域23には不純物がイオン注入されることがない。このため、素子分離領域23の分離能力を維持することができる。これによって、素子分離領域23の破壊や機能低下をさせることがない。
特に、図1における隣合うMOSトランジスタTr1 及びTr2 間の素子分離領域23の幅を狭くしたとき、すなわちレジストマスクの微細化の限度を超えるような狭さとしたときにも、イオン注入阻止用マスクを形成することができる。そして、イオン注入阻止用マスク29がゲート制御部と同じ構成であるので、マスク29にイオン注入を阻止するに十分な能力を持たせることができ、且つマスクずれを生じることもない。従って、従来のレジストマスクの場合のようなマスクずれで起こる素子分離能力の低下を防止することができる。
また、このイオン注入阻止用マスク29は、最終的に半導体装置内に残存させるので、イオン注入阻止用マスク29を除去する工程が省略され、製造工程の簡素化を図ることができる。半導体装置の製造に際してのイオン注入阻止用マスクとして、本実施の形態のゲート制御部と同じ構成によるイオン注入阻止用マスク29と、従来のレジストマスクによるイオン注入阻止用マスクとを併用することもできる。しかし、レイアウトによっては、レジストマスクによるイオン注入阻止用マスクを不要とすることができ、その分工程を削減することができる。
本実施の形態においては、イオン注入阻止用マスク29を構成するゲート電極27に素子分離領域23の素子分離能力を強化するための所要の電位、本例では素子分離領域23がp型不純物領域で形成されているので、負の電圧を印加することができる。負の電圧を印加することにより、素子分離領域29のp型不純物領域の表面側は、よりp型化されて高濃度化され、素子分離能力が強化されることになる。
図2A,Bに、本発明に係る半導体装置の他の実施の形態を示す。本実施の形態に係る半導体装置33は、MOSトランジスタTr1 のゲート制御部25を素子分離領域23まで延長し、この延長部でイオン注入阻止用マスク29を形成して構成される。図1と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
本実施の形態の半導体装置33においても、素子分離領域33に対応する領域上にMOSトランジスタTr1 のゲート制御部25と同じ構成のイオン注入阻止用マスク29が形成されるので、図1で説明したと同様に、微細領域上へのイオン注入阻止用マスクの形成を可能にし、マスクずれで起こる素子分離能力低下を防止することができる。また、工程削減を可能にする。
ここで、MOSトランジスタTr1 をオンするとき、本例ではゲート電極27に正の電圧が印加される。このとき、イオン注入阻止用マスク29側のゲート電極27にも正の電圧が印加され、イオン注入阻止用マスク29の直下のp型の素子分離領域23がn型化するも、予め素子分離領域23のp型不純物濃度を十分に高くしておけば、素子分離能力を維持することができる。
さらに、他の実施の形態としては、図3に示すように、素子分離領域23上の一部に跨がるようにゲート電極27を延長し、残りの部分にサイドウォール28を形成してイオン注入阻止用マスク29を形成することも可能である。
図4に、本発明に係る半導体装置のさらに他の実施の形態を示す。
本実施の形態に係る半導体装置36は、絶縁膜、例えば素子分離領域23の形成工程で形成される酸化膜をイオン注入を阻止するに十分な膜厚とし、この絶縁膜をイオン注入阻止用マスク39として用い、最終的にイオン注入阻止用マスク39が残存するようにして構成される。例えば、素子分離領域を不純物拡散領域とその上のシリコン酸化膜で形成する場合、このシリコン酸化膜をイオン注入を阻止できるように十分に厚く形成し、このシリコン酸化膜をイオン注入阻止用マスク39として用いることができる。その他の構成は図1と同様であるので、対応する部分に同一符号を付して重複説明を省略する。
本実施の形態の半導体装置39によれば、イオン注入を阻止するに十分な膜厚の絶縁膜をイオン注入阻止用マスク39として用いるので、図1で説明したと同様に、MOSトランジスタTr1 ,Tr2 のソース・ドレイン領域24をイオン注入で形成するとき、素子分離領域23には不純物がイオン注入されることがない。このため、素子分離領域23の分離能力を維持することができる。
隣合うMOSトランジスタTr1 及びTr2 間の素子分離領域23の幅を、レジストマスクの微細化の限度を超えるような狭さとしたときにも、イオン注入阻止用マスクを形成することができる。そして、イオン注入阻止用マスク39が素子分離領域23の形成工程でできる絶縁膜を利用して構成されるので、マスクずれを生じることもない。従って、従来のレジストマスクの場合のようなマスクずれで起こる素子分離能力の低下を防止することができる。
また、このイオン注入阻止用マスク39は、最終的に半導体装置内に残存させるので、イオン注入阻止用マスク39を除去する工程が省略され、製造工程の簡素化を図ることができる。イオン注入阻止用マスクとしては、本実施の形態のイオン注入阻止用マスク39と、従来のレジストマスクによるイオン注入阻止用マスクとを併用することもできる。
上述の図1の実施の形態においては、イオン注入阻止用マスク29をMOSトランジスタTr1 ,Tr2 のゲート制御部25と同じ構成で形成したが、その他の半導体基板22に形成される半導体素子の構成要素と同じ構成で形成することもできる。この場合、工程削減を図るために、イオン注入阻止用マスクを半導体素子の構成要素の形成と同じ工程で同時に形成することが望ましい。
上例ではイオン注入阻止用マスクを介してソース・ドレイン領域をイオン注入で形成して構成した場合を説明したが、本発明は、イオン注入阻止用マスクを介してその他の半導体領域をイオン注入で形成して構成した場合にも適用できる。
次に、図5及び図6用いて本発明に係る半導体装置の製造方法の一実施の形態を説明する。なお、本実施の形態は前述した図1の半導体装置の製造に適用した製法である。
先ず、図5Aに示すように、第1導電型、例えばp型のシリコン半導体基板22を設け、この半導体基板22の一主面上にレジストマスク41を介してp型不純物42、例えばボロン(B)をイオン注入してp型不純物による素子分離領域23を形成する。
次に、図5Bに示すように、半導体基板22の一主面の全面にゲート絶縁膜26及びゲート電極となる例えばポリシリコン膜43を成膜する。
次に、図5Cに示すように、レジストマスク(図示せず)を介してゲート絶縁膜26及びポリシリコン膜43をパターニングし、素子分離領域23で囲まれた2つの領域上にそれぞれゲート絶縁膜26とその上のゲート電極27を形成すると共に、素子分離領域23上に対応してイオン注入阻止用マスクを形成すべき領域に同じくゲート絶縁膜26及びゲート電極27を形成する。
次に、図6Dに示すように、ゲート電極27上を覆うように基板上の全面に例えばシリコン酸化膜等の絶縁膜44を例えばCVD(化学気相成長)法で成膜する。
次に、絶縁膜44をエッチバックして、図6Eに示すように、ゲート電極27の側面に絶縁膜44によるサイドウォール28を形成する。すなわち、素子分離領域23内ではゲート絶縁膜26とゲート電極27とサイドウォール28によるゲート制御部25を形成する。また、素子分離領域23上にはゲート制御部25と同じ構成となるゲート絶縁膜26とゲート電極27とサイドウォール28によるイオン注入阻止用マスク29を形成する。
次に、図6Fに示すように、ゲート制御部25とイオン注入阻止用マスク29をマスクに、n型不純物45、例えば燐(Pを)イオン注入してn型ソース・ドレイン領域24を形成する。このようにして目的のMOSトランジスタTr1 ,Tr2 を有する半導体装置21を得る。
上述の製法においては、図6Eのパターニング工程で、ゲート制御部25とイオン注入阻止用マスク29を分離するようにパターニングすることができる。また、ゲート制御部25とイオン注入阻止用マスク29とが一体的に連続するようにパターニングすることができる。
本実施の形態に係る半導体装置の製造方法によれば、素子分離領域23上のイオン注入阻止用マスク29をMOSトランジスタのゲート制御部25と同じ構成、すなわちゲート絶縁膜26とゲート電極27とサイドウォール28により形成することにより、信頼性の高いイオン注入阻止用マスクを形成することができる。また、従来のレジストマスクの微細化の限界を超える領域へもイオン注入阻止用マスク29を形成することができる。すなわち、素子分離領域23が微細化され、イオン注入阻止用マスク29も微細化された場合にも、十分に信頼性の高いイオン注入阻止用マスクを形成することができる。ゲート制御部25の形成と同時に形成するので、イオン注入阻止用マスク29の位置ずれも生じない。従って、図6Fのソース・ドレイン領域のイオン注入工程で、p型の素子分離領域23内にn型不純物が突き抜けることがなく、素子分離領域23の素子分離能力を低下させることがない。素子分離領域23の破壊や機能低下がない信頼性の高い半導体装置を製造することができる。
最終的には、このイオン注入阻止用マスク29は除去せずに残存させるので、イオン注入阻止用マスクの除去工程が省略され、その分工程を削減することができる。また、図示しないが、イオン注入阻止用マスクとして、本実施の形態のイオン注入阻止用マスク29と、他部におけるレジストマスクとを併用することも可能であるが、イオン注入阻止用マスクのレイアウトによっては、レジストマスクが不要になるときは、さらに工程削減が図られる。
本発明の半導体装置の製造方法の他の実施の形態として、イオン注入阻止用マスクを図4で示した絶縁膜39で形成することができる。この絶縁膜39の形成は、素子分離領域23の形成工程で形成される絶縁膜、例えばシリコン酸化膜を厚く形成するようになす。イオン注入阻止用マスク39の形成後の工程は、上述と同じである。
本実施の形態の半導体装置の製造方法においても、レジストますくの微細化の限度を超えた領域にイオン注入阻止用マスクを形成することが可能になる。また、マスクずれで起こる素子分離領域23の分離能力低下を防止することができる。さらに工程の削減が図れる。
上述した本実施の形態に係るイオン注入阻止用マスクは、CMOS固体撮像素子に適用することができる。図7は、本発明に係るCMOS固体撮像素子における画素領域のレイアウトの一実施の形態を示す。
本実施の形態のCMOS固体撮像素子51は、光電変換部となるフォトレジストPDと、複数のMOSトランジスタとで単位画素52〔52A,52B,52C,52D〕を形成し、複数の単位画素52が規則的に配列して、例えばマトリクス状に配列して構成される。単位画素52は、例えば1つのフォトダイオードPDと3つのMOSトランジスタ、すなわち転送トランジスタ、リセットトランジスタ、増幅トランジスタで構成される。転送トランジスタTr4 は、フォトダイオードPDの電荷蓄積領域とフローティング・ディフージョン(FD)となるソース・ドレイン領域54とゲート絶縁膜を介して形成された転送ゲート電極55とで形成される。リセットトランジスタTr5 は、一対のソース・ドレイン領域54及び56とゲート絶縁膜を介して形成されたリセットゲート電極57とで形成される。増幅トランジスタTr6 は、ソース・ドレイン領域56及び58とゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極59とで形成される。垂直方向に配列された各画素の増幅トランジスタTr6 の一方のソース・ドレイン領域58には垂直信号線60が接続され、リセットトランジスタTr5 の一方のソース・ドレイン領域56には電源電圧Vddを供給する電源線61が接続される。各画素52〔52A,52B.52C,52D〕の相互間は斜線で示す素子分離領域63により分離される。
本実施の形態に係るCMOS固体撮像素子51においては、素子分離領域63を所要の導電型、例えばp型の不純物領域で形成されると共に、素子分離領域63の全域あるいは所要領域上にMOSトランジスタTr4 〜Tr6 におけるゲート制御部(ゲート絶縁膜、ゲート電極、サイドウォールなどからなる)と同じ構成によるイオン注入阻止用マスクが形成される。この場合、イオン注入阻止用マスクは、各MOSトランジスタTr4 〜Tr6 のゲート制御部と分離して形成してもよい。あるいはイオン注入阻止用マスクを所要のMOSトランジスタのゲート制御部と一体的に連続して形成するようにしてもよい。
本例では、図7に示すように、増幅トランジスタTr6のゲート制御部(図ではゲート電極59のみを示す)を、隣接する画素の増幅トランジスタTr6のソース・ドレイン領域58と転送トランジスタTr4のソース・ドレイン領域54(fd)間に位置するようにゲート制御部を含めたコ字型に素子分離領域63上に延長して、この延長部をイオン注入阻止用マスク64として構成する。この場合、その他の素子分離領域63上は例えばシリコン酸化膜やシリコン窒化膜などの絶縁膜、あるいは従来のレジストマスクによるイオン注入阻止用マスクを形成することもできる。このイオン注入阻止用マスクとMOSトランジスタのゲート制御部とフォトダイオードPDを覆うレジストマスクとをマスクに、各MOSトランジスタの第2導電型、例えばn型のソース・ドレイン領域54、57、58をイオン注入により形成する。また、このイオン注入阻止用マスクとMOSトランジスタを覆うレジストマスクと、転送トランジスタTr6のゲート制御部とをマスクに、フォトダイオードPDを構成する所要導電型の半導体領域をイオン注入により形成する。
本実施の形態に係るCMOS固体撮像素子51によれば、増幅トランジスタTr6のソース・ドレイン領域58に隣接する素子分離領域63上に、上面から見てコ字型に増幅トランジスタTr6のゲート制御部と同じ構成のイオン注入阻止用マスク64が形成されることにより、ソース・ドレイン領域58をイオン注入で形成するとき、素子分離領域63には不純物がイオン注入されることがない。このため、素子分離領域63の分離能力を維持することができる。
この技術を用いることによって、ソース・ドレイン領域のイオン注入マージンを確保しながら、素子分離を形成することができる。この効果は、増幅トランジスタのゲート制御部を延長した構成に限らず、後述する図8〜図10の実施の形態のイオン注入阻止用マスクにおいても、同様に奏する。
特に、画素の微細化、高集積化に伴い画素間の素子分離領域63の幅を狭くしたとき、すなわちレジストマスクの微細化の限度を超えるような狭さとしたときにも、イオン注入阻止用マスクを形成することができる。そして、イオン注入阻止用マスクがゲート制御部と同じ構成であるので、マスクに対してイオン注入を阻止するに十分な能力を持たせることができ、且つマスクずれを生じることもない。従って、従来のレジストマスクの場合のようなマスクずれで起こる素子分離能力の低下を防止することができる。
また、このイオン注入阻止用マスクは、最終的にCMOS固体撮像素子内に残存させるので、イオン注入阻止用マスクを除去する工程が省略され、製造工程の簡素化を図ることができる。CMOS固体撮像素子の製造に際してのイオン注入阻止用マスクとして、本実施の形態のゲート制御部と同じ構成によるイオン注入阻止用マスクと、従来のレジストマスクによるイオン注入阻止用マスクとを併用することもできる。しかし、レイアウトによっては、レジストマスクによるイオン注入阻止用マスクを不要とすることができ、その分、工程を削減することができる。
イオン注入阻止用マスク64をMOSトランジスタTr4 〜Tr6 のゲート制御部と分離して形成されるとき、このイオン注入阻止用マスク64のゲート電極に素子分離領域63の分離能力を強化するための所要の電位、本例では素子分離領域63がp型不純物領域で形成されるので、負の電圧を印加することができる。イオン注入阻止用マスク64のゲート電極に負の電圧を印加するときは、上述したような素子分離の強化を図ることができると共に、素子分離領域63の界面のp型不純物濃度が高くなることで、暗電流抑制を強化することができる。
図8は、本発明に係るCMOS固体撮像素子における画素領域のレイアウトの他の実施の形態を示す。本実施の形態のCMOS固体撮像素子65は、素子分離領域63を所要の導電型、例えばp型の不純物領域で形成されると共に、素子分離領域63の全域上にリセットトランジスタTr5を除く他のMOSトランジスタTr4、Tr6におけるゲート制御部と同じ構成によるイオン注入阻止用マスク64が形成される。この場合、イオン注入阻止用マスク64は分割され、それぞれ対応するMOSトランジスタTr4,Tr6のゲート制御部(図ではゲート電極55,57,59のみ示す)より延長して形成される。
その他の構成は、前述の図7と同様であるので対応する部分に同一符号を付して重複説明を省略する。
本実施の形態のCMOS固体撮像素子65によれば、素子分離領域63の全域上にMOSトランジスタTr4、tr6のゲート制御部と同じ構成のイオン注入阻止用マスク64が形成されることにより、ソース・ドレイン領域58をイオン注入で形成するとき、また、フォトダイオードPDの所要導電型の半導体領域を形成するとき、素子分離領域63には不純物がイオン注入されることがない。このため、素子分離領域63の分離能力を維持することができる。
画素周辺のほぼ全ての素子分離領域63上にゲート制御部を延長して配置することにより、素子分離の信頼性を高めることができる。ここで、リセットトランジスタTr5のゲート制御部を素子分離領域上に延長しないのは、素子分離領域上にリセットトランジスタTr5のゲート制御部を延長したとき、素子分離は保証されるが、ゲートに電源電圧が印加されるため、直下のp+素子分離領域の表面の分離能力が弱まる方向になる。一方、増幅トランジスタTr6は他のトランジスタに比べて、ゲートに加わる電圧が弱い。また、転送トランジスタTr4は電圧を印加した場合に、フローティングディフージョン領域FDへと電子が逃げる道があるため、他の画素への影響は少ない。
その他、図7のCMOS固体撮像素子で説明したと同様の効果を奏する
図9は本発明に係るCMOS固体撮像素子における画素領域のレイアウトの更に他の実施の形態を示す。本実施の形態のCMOS固体撮像素子67は、素子分離領域63を所要の導電型、例えばp型の不純物領域で形成されると共に、素子分離領域63の全域上にMOSトランジスタTr4〜Tr6におけるゲート制御部と同じ構成によるイオン注入阻止用マスク64が形成される。この場合、イオン注入阻止用マスク64は、転送トランジスタTr4のゲート制御部(図ではゲート電極55のみを示す)より延長して形成され、かつ各画素ごとに分割して形成される。
その他の構成は、前述の図7と同様であるので対応する部分に同一符号を付して重複説明を省略する。
本実施の形態のCMOS固体撮像素子67によれば、素子分離領域63の全域上に転送トランジスタTr4のゲート制御部と同じ構成のイオン注入阻止用マスク64が形成されることにより、ソース・ドレイン領域58をイオン注入で形成するとき、また、フォトダイオードPDの所要導電型の半導体領域を形成するとき、素子分離領域63には不純物がイオン注入されることがない。このため、素子分離領域63の分離能力を維持することができる。
素子分離領域63上に配置スルイオン注入阻止用マスク64を、転送トランジスタTr4のゲート制御部と共用することにより、フローティングディフージョン領域FDに信号蓄積時、そのゲートに負電圧を印加することで、さらにブルーミング耐性が強化される。
その他、図7のCMOS固体撮像素子で説明したと同様の効果を奏する。
図10は本発明に係るCMOS固体撮像素子における画素領域のレイアウトの更に他の実施の形態を示す。本実施の形態のCMOS固体撮像素子68は、素子分離領域63を所要の導電型、例えばp型の不純物領域で形成されると共に、素子分離領域63の全域上にMOSトランジスタTr4〜Tr6におけるゲート制御部と同じ構成によるイオン注入阻止用マスク64が形成される。この場合、イオン注入阻止用マスク64は、各MOSトランジスタTr4〜Tr6のゲート制御部から分離して形成される。
その他の構成は、前述の図7と同様であるので対応する部分に同一符号を付して重複説明を省略する。
本実施の形態のCMOS固体撮像素子68によれば、素子分離領域63の全域上にトランジスタTr4〜Tr6のゲート制御部とは分離して且つこのゲート制御と同じ構成のイオン注入阻止用マスク64が形成されることにより、ソース・ドレイン領域58をイオン注入で形成するとき、また、フォトダイオードPDの所要導電型の半導体領域を形成するとき、素子分離領域63には不純物がイオン注入されることがない。このため、素子分離領域63の分離能力を維持することができる。
図10では、どのゲート制御部にも属さず、素子分離領域63上にゲート制御部と同じ構成のイオン注入阻止用マスク64を配置することにより、画素の動作に左右されず、常にイオン注入阻止用マスク64に電圧を印加できるので、さらにブルーミング耐性を強化できる。
その他、図7のCMOS固体撮像素子で説明したと同様の効果を奏する。
本発明に係るCMOS固体撮像素子におけるイオン注入阻止用マスク64は、絶縁膜で形成するとか、素子分離領域63の一部をサイドウォールのみで形成するとか、上記のゲート制御部以外に前述の半導体装置で説明したと同様の構成を採り得る。
また、本発明に係るCMOS固体撮像素子の製造方法の実施の形態としては、前述した半導体装置の製造方法と同様な工程を有して行われる。
本実施の形態のCMOS固体撮像素子の製造方法においても、素子分離領域の微細化に伴う微細化されたイオン注入阻止用マスクの形成を可能にすること、ソース・ドレイン領域のイオン注入工程での素子分離領域の分離能力低下を回避できること、工程削減を可能にすること等、前述の半導体装置の製造方法と同様の効果を奏する。
A,B及びC 本発明に係る半導体装置の一実施の形態を示す平面図、そのAーA線上の断面図及びBーB線上の断面図である。 A及びB 本発明に係るイオン注入阻止用マスクの他の実施の形態を示す要部の平面図及びそのCーC線上の断面図である。 本発明に係るイオン注入阻止用マスクの他の実施の形態を示す断面図である。 A,B及びC 本発明に係る半導体装置の他の実施の形態を示す平面図、そのAーA線上の断面図及びBーB線上の断面図である。 A〜C 本発明に係る半導体装置の製造方法の一実施の形態を示す製造工程図(その1)である。 D〜F 本発明に係る半導体装置の製造方法の一実施の形態を示す製造工程図(その2)である。 本発明に係るCMOS固体撮像素子の画素領域のレイアウトに一実施の形態を示す要部の平面図である。 本発明に係るCMOS固体撮像素子の画素領域のレイアウトに他の実施の形態を示す要部の平面図である。 本発明に係るCMOS固体撮像素子の画素領域のレイアウトに更に他の実施の形態を示す要部の平面図である。 本発明に係るCMOS固体撮像素子の画素領域のレイアウトに更に他の実施の形態を示す要部の平面図である。 A及びB 従来の半導体装置の一例を示す平面図及びそのAーA線上の断面図である。
符号の説明
21・・半導体装置、22・・半導体基板、23・・不純物領域による素子分離領域、24・・ソース・ドレイン領域、25・・ゲート制御部、26・・ゲート絶縁膜、27・・ゲート電極、28・・サイドウォール、29、39・・イオン注入阻止用マスク、Tr1 ,Tr2 ・・MOSトランジスタ、51,65,67・・CMOS固体撮像素子、PD・・フォトダイオード、Tr4 〜Tr6 ・・MOSトランジスタ、52〔52A〜52D〕・・画素、54・・ソース・ドレイン領域(FD)、56、58・・ソース・ドレイン領域、55、57、59・・ゲート電極、60・・垂直信号線、61・・電源線、63・・素子分離領域、64・・イオン注入阻止用マスク

Claims (24)

  1. 隣り合う2つのMOSトランジスタ間に設けられ、不純物領域により構成された素子分離領域を有し、
    前記素子分離領域上にイオン注入阻止用マスクが残存して成り、
    前記イオン注入阻止用マスクが、前記MOSトランジスタのゲート絶縁膜、ゲート電極及びサイドウォールで構成されるゲート制御部と同じ構成である
    導体装置。
  2. 前記イオン注入阻止用マスクが、前記MOSトランジスタの前記ゲート制御部と分離して形成されて成る
    求項1記載の半導体装置。
  3. 前記イオン注入阻止用マスクが、前記MOSトランジスタの前記ゲート制御部の延長部で形成されて成る
    求項1記載の半導体装置。
  4. 前記素子分離領域上の少なくとも一部が、前記サイドウォールのみで形成されて成る
    請求項1記載の半導体装置。
  5. 前記イオン注入阻止用マスクに、前記素子分離領域の分離能力を強化するための所要の電位が印加されて成り、該所要の電位の絶対値がゼロより大きい
    求項記載の半導体装置。
  6. 前記素子分離領域を挟んで互いに隣り合う2つのMOSトランジスタの不純物領域と、前記素子分離領域とが互いに接しない領域に形成されている
    請求項記載の半導体装置。
  7. 半導体基板に不純物領域による素子分離領域を形成する工程と、
    前記素子分離領域上に、前記半導体基板の前記素子分離領域とは異なる領域に形成するMOSトランジスタのゲート絶縁膜、ゲート電極及びサイドウォールで構成されるゲート制御部と同じ構成のイオン注入阻止用マスクを形成する工程と、
    前記イオン注入阻止用マスクを用いて、前記MOSトランジスタの所要領域にイオン注入で所要導電型の半導体領域を形成する工程とを有する
    導体装置の製造方法
  8. 前記素子分離領域上のイオン注入阻止用マスクと、前記MOSトランジスタのゲート制御部とを同じ工程で同時に形成する
    求項記載の半導体装置の製造方法
  9. 前記素子分離領域上のイオン注入阻止用マスクを、前記MOSトランジスタのゲート制御部と分離して形成する
    請求項7記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記素子分離領域上のイオン注入阻止用マスクを、前記MOSトランジスタのゲート制御部の延長部で形成する
    求項記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記素子分離領域上の少なくとも一部を前記サイドウォールのみで被覆する
    求項記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記イオン注入阻止用マスクを用いて、前記MOSトランジスタの前記半導体領域を、前記素子分離領域と接しない領域に形成する
    求項記載の半導体装置の製造方法。
  13. 光電変換部とMOSトランジスタからなる単位画素が複数配列され、
    前記画素が不純物領域による素子分離領域により互いに分離され、
    前記素子分離領域上に前記MOSトランジスタのゲート絶縁膜、ゲート電極及びサイドウォールで構成されるゲート制御部と同じ構成によるイオン注入阻止用マスクが残存して成る
    固体撮像素子
  14. 前記イオン注入阻止用マスクが、前記MOSトランジスタのゲート制御部と分離して形成されて成る
    求項13記載の固体撮像素子
  15. 前記イオン注入阻止用マスクが、前記MOSトランジスタのゲート制御部の延長部で形成されて成る
    請求項13記載の固体撮像素子
  16. 前記イオン注入阻止用マスクに、前記素子分離領域の分離能力を強化するための所要の電位が印加されて成り、該所要の電位の絶対値がゼロより大きい
    請求項14記載の固体撮像素子。
  17. 前記イオン注入阻止用マスクに、ブルーミング耐性を強化するための所要の電位が印加されて成り、該所要の電位の絶対値がゼロより大きい
    求項14記載の固体撮像素子。
  18. 前記素子分離領域の少なくとも一部上に、前記イオン注入阻止用マスクを構成する前記サイドウォールのみが形成されて成る
    求項13記載の固体撮像素子。
  19. 前記素子分離領域を挟んで互いに隣り合う2つのMOSトランジスタの不純物領域と、前記素子分離領域とが互いに接しない領域に形成されている
    求項13記載の固体撮像素子。
  20. 光電変換部とMOSトランジスタからなる単位画素が複数配列されてなる固体撮像素子の製造方法であって、
    半導体基板に不純物領域による素子分離領域を形成する工程と、
    前記半導体基板の前記MOSトランジスタ形成領域上及び前記素子分離領域上に、それぞれゲート絶縁膜、ゲート電極及びサイドウォールで構成されるゲート制御部及び該ゲート制御部と同じ構成によるイオン注入阻止用マスクを形成する工程と、
    前記ゲート制御部及び前記イオン注入阻止用マスクをマスクにイオン注入により前記MOSトランジスタのソース・ドレイン領域を形成する工程とを有する
    体撮像素子の製造方法
  21. 前記素子分離領域上のイオン注入阻止用マスクと前記MOSトランジスタのゲート制御部とを同じ工程で同時に形成する
    求項20記載の固体撮像素子の製造方法
  22. 前記イオン注入阻止用マスクを、前記ゲート制御部と分離して形成する
    求項20記載の固体撮像素子の製造方法
  23. 前記イオン注入阻止用マスクを、前記ゲート制御部の延長部で形成する
    請求項20記載の固体撮像素子の製造方法
  24. 前記素子分離領域上の少なくとも一部を前記サイドウォールのみで被覆する
    請求項20記載の固体撮像素子の製造方法。
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