JP4889849B2 - 正弦波発生回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は例えば角速度センサなどの振動子を駆動するための駆動信号を生成する正弦波発生回路に係わり、特に基準信号に対する位相差を小さくし、且つ高調波成分によるノイズの発生を最小とした正弦波発生回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5Aは従来の正弦波発生回路を示す回路構成図、同図Bは位相遅れの様子を示す図、図6は従来の他の正弦波発生回路における正弦波の生成方法の概念を示し、V1,V2,V3は入力信号、Voは正弦波出力を示す図である。
【0003】
図5Aに示す正弦波発生回路は、演算増幅手段A1に抵抗Ra,RbおよびコンデンサCa,Cbを付加したいわゆる電圧ソース型のローパス・フィルタとして構成されている。前記正弦波発生回路では、演算増幅手段A1の非反転側の入力端子に矩形波状の基準信号Vsが与えられると出力端子からは正弦波状の出力信号Voが出力される。
【0004】
一方、図6に示すものでは、元となる矩形波信号V1と、正方向のパルスについて源信号の立ち上り時刻および立ち下がり時刻の両端から一定の時間だけパルス幅を狭めた第1の基準信号V2と、同様に負方向のパルス幅を狭めた第2の基準信号V3の3種類の矩形波が用意され、これらを公知の加算回路(図示せず)で加算することにより、階段状の擬似的な正弦波出力Voを生成するというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記図5に示す正弦波発生回路では、基準信号Vsを抵抗とコンデンサとからなるローパスフィルタを通すものであるため、回路周辺の温度が変化すると抵抗値とコンデンサの容量が変動し、出力信号Voに波形の崩れが生じたり、または図5Bに示すように温度変化後の出力信号Voが、常温時の出力信号Voに対して位相の遅れを生じるという問題がある。特に位相差検出型の角速度センサでは、基準信号と出力信号との間の位相差に対する許容精度の幅が狭く、この種の正弦波発生回路としては使用することができない。
【0006】
また上記図6に示すものでは、複数の矩形波を加算して正弦波出力を疑似的な階段状の波形として生成するものである。よって、この場合の性質上、波形に立上がりエッジと立下がりエッジとが必ず存在する。そして、これらは分解能を高めるほど多くなる。よって、前記各エッジにおいてヒゲ状の高調波成分からなるノイズNが発生しやすく、他の回路部門にノイズ信号による悪影響を及ぼしやすいという問題がある。
【0007】
また図6の回路で生成した出力信号をローパスフィルタを通すと、前記高調波成分を除去できるようになるが、上記同様に温度変化に対する位相差の問題は解消されない。
【0008】
本発明は上記従来の問題を解決するためのものであり、基準信号に対する位相の遅れを最小とした正弦波発生回路を提供することを目的としている。
【0009】
また本発明は、高調波成分によるノイズの発生を最小にできるようにした正弦波発生回路を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、充放電を行うコンデンサと、放電部と、充電部と、前記放電部と前記充電部を制御する制御信号生成手段とを有し、前記コンデンサの電位を変化させて出力信号を生成する正弦波発生回路において、
前記放電部が、放電側カレントミラー回路と、前記放電側カレントミラー回路に入力側の電流を与えるとともにその入力側の電流の大きさを段階的に変化させる放電電流調整部と、コレクタが前記放電側カレントミラー回路の入力側に接続されエミッタが前記放電電流調整部に接続された放電側調整トランジスタとを有し、
前記充電部が、充電側カレントミラー回路と、前記充電側カレントミラー回路に入力側の電流を与えるとともにその入力側の電流の大きさを段階的に変化させる充電電流調整部と、コレクタが前記充電側カレントミラー回路の入力側に接続されエミッタが前記充電電流調整部に接続された充電側調整トランジスタとを有し、
前記放電側調整トランジスタのベースと、前記充電側調整トランジスタのベースの双方が、温度変化に応じて電圧が変化する共通の可変電圧源に接続されており、
前記放電側カレントミラー回路の出力側の電流の大きさに応じて前記コンデンサの放電電流量を変化させ、前記充電側カレントミラー回路の出力側の電流の大きさに応じて前記コンデンサに充電する電流量を変化させる切換え部が設けられており、
前記制御信号生成手段から得られる複数の制御信号のうちの複数の切換え制御信号が前記放電電流調整部と前記充電電流調整部に与えられて、前記放電側カレントミラー回路に前記入力側の電流を与えるとともにその大きさを段階的に変化させる時間と、前記充電側カレントミラー回路に前記入力側の電流を与えるとともにその大きさを段階的に変化させる時間とを交互に設定して、前記コンデンサの電位を正弦波に近似させて変化させることを特徴とするものである。
【0012】
本発明では、2種類の充電電流と2種類の放電電流を組み合せてコンデンサの充放電を行なうことにより、コンデンサの電位を一定の勾配で変位させることが可能となり、この電位の勾配を合成することにより疑似的な正弦波を生成することができる。
【0013】
上記において、前記制御信号生成手段が、基準信号を分周する少なくとも1以上の分周回路と、前記複数の制御信号が切り換わらないように前記分周回路の出力信号を一定期間休止させる休止期間生成回路と、前記分周回路および休止期間生成回路から出力される信号から前記複数の制御信号を所定のタイミングで生成する論理回路と、から構成されるものが好ましい。
【0014】
本構成では、出力される信号が正弦波に近似するように前記充電電流および放電電流の切り換えのタイミングを設定することができる。
【0015】
また例え温度変化により抵抗値やコンデンサの容量が変化したとしても、充電電流および放電電流の切り換えのタイミングに変動が生じなくなるので、位相遅れのない精度の高い正弦波を生成することができる。
【0016】
また前記充電電流調整部および放電電流調整部が、定電流回路に流れる電流の大きさを調整する複数の抵抗と、この抵抗の接続の切り換えを行なう切換え手段とからなり、前記切換え手段が前記制御信号生成手段によって切り換えられるものが好ましい。
【0017】
この場合、前記抵抗とコンデンサの容量との積からなる時定数により、コンデンサの電位の勾配が決定されるものである。
【0018】
上記構成では、正弦波の勾配が、充電電流および放電電流が流れる回路の時定数を切り換えることにより設定することが可能となる。
【0021】
上記においては、少なくとも正弦波出力の正方向又は負方向の極値を、所定の電圧値にクランプするクランプ回路が設けられているものが好ましい。
【0022】
上記構成では、正弦波の正方向または負方向の極値を一定の値に固定することができるため、正弦波を一定の振幅に抑えることが可能となる。よって正弦波をを一定のダイナミックレンジ内に治めることが可能となる、さらに正弦波の振幅の中心を一定の値に設定することができる。
【0024】
また、本発明は、充電電流および放電電流を一定の大きさに固定することが可能となるため、常に一定振幅の正弦波を得ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について図面を参照して説明する。
【0027】
図1は、本発明における正弦波発生回路を示す回路構成図である。
図1に示す正弦波発生回路は、放電部1、充電部2、温度補正手段3、充放電用のコンデンサC、クランプ手段4、バッファ手段5および制御信号生成手段20などから構成されている。
【0028】
図1に示す実施の形態に示すものでは、放電部1が、トランジスタTr1,Tr2,Tr3,Tr4およびTr5からなるカレントミラー回路11と、トランジスタTr7およびTr8からなる放電電流調整部6とから構成されている。前記トランジスタTr7,Tr8の各ベース端子は、後述する制御信号生成手段20に接続され、それぞれ制御信号D1,D2が入力される。トランジスタTr7,Tr8の各コレクタ端子には、抵抗R4,R5がそれぞれ接続され、各エミッタ端子側はともに接地されている。前記抵抗R4と抵抗R5の一端は、ともにトランジスタTr6のエミッタ端子に接続されている。
【0029】
充電部2は、前記放電部1とほぼ同様の構成である。すなわち、充電部2は、トランジスタTr11,Tr12,Tr13,Tr14およびTr15からなるカレントミラー回路12と、トランジスタTr17およびトランジスタTr18からなる充電電流調整部7から構成されている。前記トランジスタTr7,Tr8の各ベース端子は、後述の制御信号生成手段20で生成される制御信号D3,D4がそれぞれ入力される。前記トランジスタTr7,Tr8の各コレクタ端子には、それぞれ抵抗R6,R7が接続され、各エミッタ端子側はともに接地されている。前記抵抗R6と抵抗R7の一端は、ともにトランジスタTr16のエミッタ端子に接続されている。
【0030】
図1に※1印で示すように、前記トランジスタTr4のコレクタ端子は、トランジスタTr21のベース端子およびトランジスタTr22のコレクタ端子に接続されている。そして、前記トランジスタTr22のエミッタ端子はグランドに接地されている。同様に※2印で示すように、前記トランジスタTr14のコレクタ端子は、トランジスタTr23のコレクタ端子に接続されている。そして、前記トランジスタTr23のエミッタ端子はグランドに接地されている。ここで、前記トランジスタTr22とTr23とは、ベース端子どうしが接続され、この接続部に前記トランジスタTr21のエミッタ端子が接続されている。また前記トランジスタTr22のコレクタ端子とトランジスタTr21のベース端子が接続され、トランジスタTr21のコレクタ端子は電源Vccに接続されている。すなわち、トランジスタTr21,Tr22およびTr23はカレントミラー回路13を構成しており、トランジスタTr22にコレクタ電流が流れると、トランジスタTr23にも同じ大きさのコレクタ電流が流れるものとなっている。
【0031】
また前記トランジスタTr23のコレクタ端子には、コンデンサC、クランプ手段4およびバッファ手段5が接続されている。前記クランプ手段4は、トランジスタTr24とTr25とから構成されている。前記トランジスタTr24とTr25は、それぞれはNPN型およびPNP型のトランジスタからなり、各コレクタ端子どうし及びエミッタ端子どうしが互いに接続され、一方の接続点4aには下限電圧源Vminに接続され、他方の接続点4bは抵抗R8を介して前記トランジスタTr23のコレクタ端子に接続されている。またトランジスタTr24とTr25の各ベース端子は、後述の制御信号生成手段20に接続され、それぞれ制御信号D5,D6が入力される。
【0032】
前記バッファ手段5は、高入力および低出力インピーダンスを有するものであればよく、一般的に演算増幅器を使用した電圧フォロアなどから構成されている。そして、このバッファ手段5の出力端子OUTから正弦波状の出力信号Voが出力される。なお、前記下限電圧源Vminは、この正弦波発生回路の出力である正弦波出力信号の下限側の電圧値である。
【0033】
温度補正手段3は、前記トランジスタTr6とトランジスタTr16の互いのベース端子どうしが接続され、その接続部に抵抗R3を介して可変電圧源Vvarを接続したものとして構成されている。前記可変電圧源Vvarは、温度変化に対し電圧が比例的に変化する温度センサなどの出力であり、簡易な温度センサとして例えばトランジスタのベース−エミッタ間電圧を利用することができる。この可変電圧源Vvarにより、トランジスタTr6およびトランジスタTr16に流れるベース電流を温度変化に対応して調整することが可能となる。よって、放電部1側のトランジスタTr1,Tr3,Tr6,抵抗R4およびトランジスタTr7に流れる定電流I1と、充電部2側のトランジスタTr11,Tr13,Tr16,抵抗R6およびトランジスタTr17に流れる定電流I3を温度変化に応じて調整することが可能とされている。
【0034】
図2は制御信号生成手段の実施の形態を示す回路構成図、図3は各信号と正弦波出力信号とのタイミングチャート図である。
【0035】
制御信号生成手段20は、例えば図2に示すように第1の分周回路21、第2の分周回路22、休止期間生成回路23および複数のANDおよびOR回路などからなる論理回路24とから構成されている。前記第1の分周回路21は、例えばD型のフリップフロップ(FF)X1,X2,X3,X4,X5を5段カスケード接続した構成である。初段のフリップフロップX1のT端子には、正弦波出力信号の基準信号となる矩形波(ディジタル)状の基準信号Vsが入力される。この第1の分周回路21に入力された矩形波状の基準信号Vsは、1/25=1/32分周された分周信号VrとしてフリップフロップX5のQ端子(Q5)から出力される(図3のVr(Q5)参照)。
【0036】
第2の分周回路22は、D型のフリップフロップ(FF)X9,X10を2段縦続接続した構成である。初段のフリップフロップX9のT端子には、前記第1の分周回路21の初段のフリップフロップX1の反転出力Q1バーが入力されている。よって、第2の分周回路21の出力Q9およびQ10は、それぞれ前記反転出力Q1バーを1/2および1/4分周した出力である。
【0037】
休止期間生成回路23はAND回路31とD型のフリップフロップX6,X7およびX8とから構成されている。前記AND回路31の一方の入力端子には、前記基準信号Vsが入力され、他方の入力端子にはフリップフロップX7の反転出力Q7バーが入力されている。そして、前記基準信号Vsと反転出力Q7バーとのAND出力がフリップフロップX6のT端子に入力されると、前記フリップフロップX6の出力Q6は、図3に示すように前記第1の分周回路21の初段のフリップフロップX1の出力Q1に一定の休止期間Δt(時刻t2−t3区間および時刻t6−t7区間)を含ませた信号として出力される。
【0038】
前記フリップフロップX7およびX8は分周回路を構成しており、フリップフロップX7のT端子には、前記第1の分周回路21の第3段目のフリップフロップX3の反転出力Q3バーが入力されている。よって、フリップフロップX7,X8の出力Q7,Q8は、それぞれ前記反転出力Q3バーを1/2および1/4分周した出力である。
【0039】
前記論理回路24は、複数のAND回路およびOR回路など介することにより、前記各フリップフロップX5,X6,X7,X8,X9およびX10の各出力信号Q5、Q5バー、Q6、Q7、Q8バー、Q9およびQ10から図3に示すようなタイミングからなる各制御信号D1,D2,D3,D4,D5およびD6を生成する。、そして、制御信号生成手段20において生成された各制御信号D1,D2,D3,D4,D5およびD6は、前記トランジスタTr7,Tr8,Tr17,Tr18,Tr24およびTr25のベース端子にそれぞれ与えられる。
【0040】
以下、本発明の動作と正弦波の生成過程について説明する。
(放電時)
先ず、初期状態(時刻t=t0)において、コンデンサCの充電電圧VCがフル充電Vmax[V]に充電されていたとする。
【0041】
前記制御信号生成手段20は、前記矩形波状の基準信号Vsが与えられると、図3に示すような各制御信号D1,D2,D3,D4,D5およびD6を出力する。前記制御信号D1,D2,D3,D4,D5およびD6のうち、最も早期にHレベル信号となるには、制御信号D1である。
【0042】
今、時刻t1において、制御信号D1がLレベル信号からHレベル信号に切り換えられたとする。この制御信号D1が放電部1のトランジスタTr7のベース端子に与えられると、トランジスタTr7がON状態に設定されるため、トランジスタTr1,Tr3,Tr6、抵抗r4およびトランジスタTr7に定電流I1が流れる。なお、定電流I1の大きさは、主に電源電圧Vccと抵抗R4により決定される。
【0043】
またカレントミラー回路11では、トランジスタTr2、Tr4およびTr22に定電流I2が流れるが、この定電流I2の大きさは前記定電流I1と同じ大きさとなる(I2=I1)。ただし、充電部2ではトランジスタTr17およびTr18が共にOFF状態であるため、図中の定電流I3および定電流I4はともに流れない。
【0044】
このときカレントミラー回路13では、定電流I2が流れてトランジスタTr21がON状態となるため、トランジスタTr23のベース端子にベース電流Ibが流れ込みトランジスタTr23がON状態に設定される。ところが、上述の通り定電流I4はI4=0である。このため、コンデンサCに蓄積されていた電荷が、前記トランジスタTr23を介して放出されるため、コンデンサCからトランジスタTr23の方向に放電電流IDが流れる。よって、図3の正弦波出力に示すように、時刻t1から徐々にコンデンサCの電位(Vmax[V])が下降しはじめる。
【0045】
ここで正弦波出力の勾配(コンデンサの電位の勾配)θ1は、コンデンサCの静電容量と放電電流IDより定まるが、放電電流IDはトランジスタTr23に流れ込むベース電流Ibの大きさに比例する。またベース電流Ib自体は、定電流I2の大きさに依存する。さらに定電流I2の大きさは、定電流I2の大きさを定電流I1の大きさと等量に設定するというカレントミラー回路11の性質より、定電流I1の大きさを決定する抵抗R4に基づいて定められる。つまり、正弦波出力の勾配θ1は、放電部1の抵抗R4とコンデンサCの容量の積で示される時定数C・R4で決定することができる。なお、この勾配θ1は次に制御信号D2が切り換わる時刻t2まで維持される。よって、正弦波出力信号Voは、時刻t1−t2間が勾配θ1にしたがうものとなる。
【0046】
次に、時刻t2において、制御信号D1に引き続き制御信号D2がHレベル信号に切り換えられると、トランジスタTr7およびトランジスタTr8がON状態に設定される。これにより、トランジスタTr6のエミッタ端子とグランドとの間では抵抗R4に抵抗R5が並列接続された状態となる。このため、前記定電流I1の大きさは電源電圧Vccと並列抵抗R4・R5/(R4+R5)により決定され、その大きさが増大させられる。よって、トランジスタTr23のベース端子に流れ込むベース電流Ibが増加するため、前記コンデンサCの放電電流IDを増大させることができる。すなわち、時刻t2以後の正弦波出力の勾配θ2を前記勾配θ1に比べ大きく設定することができる。なお、前記勾配θ2の状態は次に制御信号D2がLレベルに切り換わる時刻t3まで維持される。よって、正弦波出力信号Voは、時刻t2−t3間が勾配θ2にしたがうものとなる。
【0047】
次に、時刻t3において、制御信号D2がLレベル信号に切り換えられると、トランジスタTr8はOFF状態に設定される。よって、前記時刻t1−t2間同様の状態に設定されるため、正弦波出力Voの勾配をθ1に戻すことができ、この状態が時刻t4まで維持される。よって、時刻t3−t4の間では、コンデンサCの電位が勾配θ1にしたがう。
【0048】
時刻t4では、制御信号D1がLレベル信号に切り換えられる。よって、トランジスタTr7がOFF状態となるため、定電流I1,I2が共に遮断されトランジスタTr21,Tr23がOFFに切り換えられる。よって放電電流IDが遮断状態となるため、コンデンサCがある電位Vcに設定される。また時刻t4では、制御信号D5において正論理のパルス信号が出力され、制御信号D6においては負論理のパルス信号が出力される。これによりクランプ手段4のトランジスタTr24およびTr25が同時にON状態に設定される。
【0049】
前記クランプ手段4の接続点4aには、下限電圧源Vminが接続されている。よって、前記コンデンサCの電位Vcが前記下限電圧源Vminの電圧よりも高い場合(Vc>Vmin)には、コンデンサCから抵抗R8およびトランジスタTr24を介して下限電圧源Vminの方向に放電電流ID1が流れ、コンデンサCの電位を下限電圧源Vminと同電位とすることができる。また前記コンデンサCの電位Vcが前記下限電圧源Vminの電圧よりも低い場合(Vc<Vmin)には、下限電圧源VminからトランジスタTr25および抵抗R8を介してコンデンサCの方向に充電電流IC1が流れるため、コンデンサCの電位を下限電圧源Vminと同電位とすることができる。すなわち、正弦波出力Voの負方向の極値(電位Vc)が、下限電圧源Vminよりも高い状態および低い状態のいずれにおいても、常に正弦波出力Voの負方向の極値を下限電圧源Vminに設定することができる。このため、正弦波出力Voは、下限電圧源Vminを基準に振幅として生成することができるため、常に正弦波出力Voを一定のダイナミックレンジ内に納めることが可能となる。なお、前記放電電流ID1又は充電電流IC1が流れるのときの時定数は、コンデンサCの容量と抵抗R8との積C・R8となるため、抵抗R8を適度な大きさに設定しておくことにより、瞬時にコンデンサCの電位を下限電圧源Vminに設定することが可能である。
【0050】
(充電時)
次に時刻t5では、制御信号生成手段20が制御信号D3のみをHレベル信号に切り換える。これにより、トランジスタTr17のみがON状態に設定され、トランジスタTr7,Tr8,Tr18,Tr24およびTr25はOFF状態が維持される。よって、充電部2のトランジスタTr11,Tr13,Tr16、抵抗R6およびトランジスタTr17に定電流I3が流れる。なお、この定電流I3の大きさは、電源電圧Vccと抵抗R6により決定される。そして、充電部2のカレントミラー回路12を構成するトランジスタTr12およびTr14には、前記定電流I3と同じ大きさの定電流I4が流れる。また放電部1では前記定電流I1,I2は流れないため、カレントミラー回路13の全てのトランジスタTr21,Tr22およびTr23がOFF状態に設定される。なお、クランプ手段4のトランジスタTr24およびTr25もOFF状態に設定される。よって、前記定電流I4は、全てコンデンサCに充電電流ICとして流れ込み、コンデンサCを充電しはじめる。このため、図3の正弦波出力Voに示すように、時刻t5から徐々にコンデンサCの電位が上昇しはじめる。
【0051】
このときの時定数は、上記同様にコンデンサCと抵抗R6の積C・R6で決定されるため、時刻t5以後の正弦波出力Voの勾配θ3が前記時定数C・R6に従うものとすることができ、このような状態は次に制御信号D4が切り換わる時刻t6まで維持される。
【0052】
時刻t6では、制御信号D4がHレベル信号に切り換えられるため、トランジスタTr17に引き続きトランジスタTr18がON状態に設定させられる。よって、充電部2のトランジスTr16のエミッタ端子とグランドとの間は、抵抗R6に抵抗R7が並列接続された状態となる。このため定電流I3は、電源電圧Vccと並列抵抗(R6・R7/(R6+R7))で決定されて増大する。よって、カレントミラー回路12を流れる定電流I4が増加し、コンデンサCの充電電流ICも増大させられるため、時刻t5からの正弦波出力Voの勾配はθ4に設定される。ここでの時定数は、上記同様にコンデンサCと前記並列抵抗(R6・R7/(R6+R7))との積C・(R6・R7/(R6+R7))で決定することができる。よって、時刻t6からの正弦波出力Voの勾配θ4は、時刻t5−t6間の勾配θ3に比べ大きくなるように設定することができる(θ4>θ3)。そして、正弦波出力Voは、次に制御信号D4がLレベルに切り換わる時刻t7まで前記勾配θ4に基づいて生成され、時刻t6−t7の間では、コンデンサCの電位が勾配θ4にしたがって上昇する。
【0053】
時刻t7では、制御信号D4のみがLレベル信号に切り換えられ、制御信号D3はHレベル信号が維持される。よって、トランジスタTr17がON状態、トランジスタTr18がOFF状態に設定され、この状態は時刻t5−t6間の場合と同様となるので正弦波出力の勾配はθ3となる。そして、正弦波出力Voは、次の時刻t8まで前記勾配θ3に基づいて生成される。よって、時刻t7−t8の間では、コンデンサCの電位が勾配θ3にしたがって上昇する。
【0054】
次に時刻t8では、制御信号D3がLレベル信号に切り換えられる。このため、トランジスタTr17及びTr18がOFF状態に設定され、定電流I3が遮断させられる。よって、コンデンサCに流れ込む充電電流IC(定電流I4)がカットされるため、コンデンサCの電位VCは正弦波出力Voの最大値であるVmax[V]に設定される。そして、時刻t9に至ったところで、正弦波出力Voの一周期分が生成が完了する。
【0055】
上記においては、抵抗R4と抵抗R6とを同じ大きさの抵抗値(R4=R6)とすることにより、放電時(時刻t1−t2間、時刻t3−t4間)の勾配θ1と充電時(時刻t5−t6間、時刻t7−t8間)の勾配θ3と一致させることができる(θ1=θ3)。さらに抵抗R5と抵抗R7とを同じ大きさの抵抗値(R5=R7)とすることにより、放電時(時刻t2−t3間)の勾配θ2と充電時(時刻t6−t7間)の勾配θ4を一致させることができる(θ2=θ4)。これにより、均整のとれた正弦波出力Voを生成することが可能となる。
【0056】
また上記においては、接続点4aが下限電圧源Vminに接続されている場合を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、正弦波出力Voの上限側の電圧である上限電圧源Vmaxに接続されていてもよい。ただし、この場合には、上記制御信号D5およびD6がパルス信号を出力するのは時刻t4ではなく、時刻t8となるとき、すなわち正弦波出力Voが正方向の極値をとる時刻が好ましい。これにより、正弦波出力Voの正方向の極値を上限電圧源Vmaxに設定することができる。よって、正弦波出力Voは上限電圧源Vmaxを基準に振幅が生成されるため、下限電圧源Vminを基準とする場合同様に正弦波出力Voを常に一定のダイナミックレンジ内に納めることが可能となる。
【0057】
上記正弦波発生回路では、正弦波出力Voを、基準信号Vsから生成した時間軸が正確な各制御信号D1,D2,D3,D4,D5およびD6によって生成することができる。よって、例えば温度変化が生じて各抵抗値やコンデンサCの容量に変化が生じたとしても、正弦波出力Voに位相遅れを生じることがない。
【0058】
また図3に示すように、上記正弦波発生回路では、正弦波出力Voが正方向から負方向に切り換わる近傍の時刻(時刻t2−t3区間)および負方向から正方向に切り換わる近傍の時刻(時刻t6−t7区間)、すなわち休止期間Δtにおいては、正弦波出力Voの振幅の中点付近を直線近似して正弦波出力を生成している。そして、この休止期間Δt内は、各制御信号D1ないしD6の切り換えを行なわないように設定されている。よって、少なくとも休止期間Δt内は各トランジスタのスイッチング動作を停止させることができるため、不要なノイズ、特に高調波成分からなるノイズの発生を防止することができる。よって、他の回路部門にノイズによる悪影響を及ぼすことがない。
【0059】
上記のように生成された正弦波出力Voは、バッファ手段5を介して外部に出力される。そして、前記正弦波出力Voは、必要に応じ増幅手段を介して信号増幅がなされ、例えば角速度センサの振動子を駆動するドライブ信号として使用される。
【0060】
図4は上記正弦波発生回路を使用した角速度センサ用の振動子の駆動装置の構成を示すブロック図である。
【0061】
図4に示す角速度センサでは、感知手段(センサ)としての振動子51と、この振動子51を所定の駆動周波数からなるドライブ信号SDで振動駆動させるための駆動制御部50、振動子51から出力される角速度の検出を行なうための検出制御部などから構成されている。
【0062】
前記振動子51は、例えば圧電型の振動子又は静電容量型の振動子などであり、長手方向に延びる振動子51の一方の先端には分岐形成された複数の振動脚(例えば3脚)を有するものである。各振動脚の一方(Y1側)の面内には、長手方向(Z方向)に延びる入力電極aがそれぞれ形成されており、他方(Y2側)の面内には一対の出力電極c,dが形成されている。前記振動子51では、各振動脚の各入力電極aに前記ドライブ信号SDがドライブ手段57より与えられると、振動脚が並ぶ方向(X方向)に各振動脚が振動駆動させられる。この状態で前記振動子51が、長軸Oを中心とする軸回りに置かれると、回転の大きさに応じて生じるコリオリ力により前記振動子51が振動方向(X方向)と直交方向(Y方向)に撓み変形させられる。この変形により、振動子51に形成されている他方の面に形成された一対の出力電極c,dからそれぞれ位相の異なる出力信号Sc,Sdが前記コリオリ力の大きさに応じ出力される。
【0063】
上記駆動制御部50では、振動子51が二値化手段52と、位相検出部53、ローパスフィルタ(LPF)54,VCO(電圧制御発振器)55、分周器56とからなるPLL(フェーズロックループ)とドライブ手段57により駆動される。前記ドライブ手段57から振動子51に正弦波状のドライブ信号SDが与えられると、振動子51の検出電極c,dからも正弦波状の出力信号Sc,Sdが出力される。そして、前記振動子51が回転系に置かれると、前記出力信号ScとSdとの間には回転により生じたコリオリ力に相当する位相差が発生する。
【0064】
前記二値化手段52では、振動子51の出力信号(正弦波出力)Sc,Sdが所定のスレッショルド電圧を基準に二値信号Dc,Ddに変換される。なお、前記駆動制御部50では、出力信号Sc,Sdがスレッショルド電圧を交差するタイミングの前後の期間に上記休止期間Δtが設けられる。よって、駆動制御部50で生成される正弦波出力Voおよび前記二値信号Dc,Ddに不要な高調波成分を含むノイズが混入されることが防止されている。
【0065】
位相差検出部53では、前記二値信号Dc,DdとVCO55から出力される基準信号Vsを分周器56で分周した分周信号Vrとがそれぞれ位相比較され、位相差をパルス状の差信号として出力する。前記パルス状の差信号は、LPF54において直流化(積分と高周波成分の遮断)され、VCO制御電圧としてVCO55の制御端子(図示せず)に与えられる。VCO55は、一定の自走周波数を持ち、前記VCO制御電圧が与えられると、前記VCO制御電圧を基にVCO55が発振周波数を調整し、前記二値信号Dc,Ddの位相差に相当する時間幅の中点にロックする前記基準信号Vsを出力する。これにより、振動子51への入力信号であるドライブ信号SDが、常に振動子51の正弦波状の出力信号(出力信号ScとSdの位相差に相当する時間幅の中点)にロックするように駆動される。
【0066】
ここで分周器56は、VCO55の発振周波数を振動子51の駆動周波数まで分周する能力を有するものであり、上記図2に示す第1の分周回路21により構成することが可能である。また前記ドライブ手段57には、上記図1に示す正弦波発生回路を用いることができ、VCO55から出力される基準信号Vsから正弦波出力Voを生成する。さらにドライブ手段57では、前記正弦波出力Voを増幅することによりドライブ信号SDの生成を行なう。
【0067】
よって、この角速度センサでは、分周器56をPLLの構成要素として使用するだけでなく、振動子51に正弦波出力Voを与えるためのドライブ手段57を構成する一要素として使用することができる。
【0068】
そして、このような正弦波発生回路を用いることにより、精度の高いドライブ信号SDを生成することができ、出力信号Sc,Sd間に生じる位相差に相当する時間幅を確実に検出することができるようになる。そして、位相差に相当する時間を積分平滑することにより、精度の高い角速度出力を得ることができる。
【0069】
なお、上記においては正弦波を生成する実施形態を示したが、制御信号生成手段の制御信号を様々に組み合せることにより、その他の波形(例えば三角波、台形波など)を生成することも可能である。
【0070】
さらに、前記制御信号生成手段をマイコン制御で構成してもよい。この場合、ソフトウエアにより、任意に各制御信号を生成することが可能である。
【0071】
【発明の効果】
以上詳述した本発明によれば、位相遅れの無い精度の高い正弦波を生成することができる。
【0072】
また、正弦波の切り換えのタイミングの前後に一定の休止期間を設けることが可能となるため、正弦波出力に高調波成分からなるノイズが含まれることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における正弦波発生回路を示す回路構成図、
【図2】制御信号生成手段の実施の形態を示す回路構成図、
【図3】各信号と正弦波出力信号とのタイミングチャート図、
【図4】正弦波発生回路の実施形態として、角速度センサ用の振動子の駆動装置の構成を示すブロック図、
【図5】従来の正弦波発生回路を示す回路構成図、
【図6】従来の他の正弦波発生回路における正弦波の生成方法の概念を示す図、
【符号の説明】
1 放電部
2 充電部
3 温度補正手段
4 クランプ手段
5 バッファ手段
11,12,13 カレントミラー回路
20 制御信号生成手段
21 第1の分周回路
22 第2の分周回路
23 休止期間生成回路
24 論理回路
50 駆動制御部
51 振動子
52 二値化手段
53 位相検出部
54 ローパスフィルタ(LPF)
55 VCO(電圧制御発振器)
56 分周器
57 ドライブ手段
C コンデンサ
D1,D2,D3,D4,D5,D6 制御信号
I1,I2,I3,I4 定電流
IC 充電電流
ID 放電電流
VCC 電源電圧
Vmin 下限電圧源
Vmax 上限電圧源
Vs 基準信号
Vo 正弦波出力
Claims (7)
- 充放電を行うコンデンサ(C)と、放電部(1)と、充電部(2)と、前記放電部(1)と前記充電部(2)を制御する制御信号生成手段(20)とを有し、前記コンデンサ(C)の電位を変化させて出力信号を生成する正弦波発生回路において、
前記放電部(1)が、放電側カレントミラー回路(11)と、前記放電側カレントミラー回路(11)に入力側の電流(I1)を与えるとともにその入力側の電流(I1)の大きさを段階的に変化させる放電電流調整部(6)と、コレクタが前記放電側カレントミラー回路(11)の入力側に接続されエミッタが前記放電電流調整部(6)に接続された放電側調整トランジスタ(Tr6)とを有し、
前記充電部(2)が、充電側カレントミラー回路(12)と、前記充電側カレントミラー回路(12)に入力側の電流(I3)を与えるとともにその入力側の電流(I3)の大きさを段階的に変化させる充電電流調整部(7)と、コレクタが前記充電側カレントミラー回路(12)の入力側に接続されエミッタが前記充電電流調整部(7)に接続された充電側調整トランジスタ(Tr16)とを有し、
前記放電側調整トランジスタ(Tr6)のベースと、前記充電側調整トランジスタ(Tr16)のベースの双方が、温度変化に応じて電圧が変化する共通の可変電圧源(Vvar)に接続されており、
前記放電側カレントミラー回路(11)の出力側の電流(I2)の大きさに応じて前記コンデンサ(C)の放電電流量を変化させ、前記充電側カレントミラー回路(12)の出力側の電流(I4)の大きさに応じて前記コンデンサ(C)に充電する電流量を変化させる切換え部(Tr21,Tr23)が設けられており、
前記制御信号生成手段(20)から得られる複数の制御信号(D1〜D6)のうちの複数の切換え制御信号(D1〜D4)が前記放電電流調整部(6)と前記充電電流調整部(7)に与えられて、前記放電側カレントミラー回路(11)に前記入力側の電流(I1)を与えるとともにその大きさを段階的に変化させる時間と、前記充電側カレントミラー回路(12)に前記入力側の電流(I3)を与えるとともにその大きさを段階的に変化させる時間とを交互に設定して、前記コンデンサ(C)の電位を正弦波に近似させて変化させることを特徴とする正弦波発生回路。 - 前記制御信号生成手段(20)が、基準信号を分周する少なくとも1以上の分周回路と、複数の前記制御信号(D1〜D6)が切り換わらないように前記分周回路の出力信号を一定期間(Δt)休止させる休止期間生成回路(23)と、前記分周回路および休止期間生成回路(23)から出力される信号から複数の前記制御信号(D1〜D6)を所定のタイミングで生成する論理回路(24)と、から構成される請求項1記載の正弦波発生回路。
- 前記放電電流調整部(6)は、前記放電側カレントミラー回路(11)の入力側の電流(I1)の大きさを段階的に変化させる複数の抵抗(R4,R5)と、この抵抗の接続を切換える切換え部(Tr7,Tr8)とを有し、前記充電電流調整部(7)は、前記充電側カレントミラー回路(13)の入力側の電流(I3)の大きさを段階的に変化させる複数の抵抗(R6,R7)と、この抵抗の接続を切換える切換え部(Tr17,Tr18)とを有し、
前記制御信号生成手段(20)からの前記切換え制御信号(D1〜D4)によって、それぞれの前記切換え部が切り換えられる請求項1または2に記載の正弦波発生回路。 - 前記放電電流調整部(6)に設けられた複数の前記抵抗(R4,R5)と前記コンデンサの容量(C)との積からなる時定数により、前記コンデンサ(C)の放電時の電位の変化の勾配が決定され、
前記充電電流調整部(7)に設けられた複数の前記抵抗(R6,R7)と前記コンデンサの容量(C)との積からなる時定数により、前記コンデンサ(C)の充電時の電位の変化の勾配が決定される請求項3に記載の正弦波発生回路。 - 前記放電電流調整部(6)に設けられた複数の前記抵抗(R4,R5)と、前記充電電流調整部(7)に設けられた複数の前記抵抗(R6,R7)とを同じ値にすることで、放電時の前記コンデンサ(C)の電位の変化の勾配と、充電時の前記コンデンサ(C)の電位の変化の勾配とを対称に設定する請求項4に記載の正弦波発生回路。
- 前記放電側カレントミラー回路(11)の入力側の電流(I1)が遮断されて前記コンデンサ(C)の放電が完了する時刻(t4)と、その後に前記充電用カレントミラー回路(12)に入力側の電流(I3)が流れて前記コンデンサ(C)の充電が開始される時刻(t5)との間の時間に、前記制御信号生成手段(20)から得られる複数の制御信号(D1〜D6)のうちのクランプ制御信号(D5,D6)によって、前記コンデンサ(C)の電圧を下限電圧源(Vmin)の電位に設定する切換え部(Tr24,Tr25)が設けられている請求項1ないし5のいずれかに記載の正弦波発生回路。
- 前記充電側カレントミラー回路(12)の入力側の電流(I3)が遮断されて前記コンデンサ(C)の充電が完了する時刻(t8)と、その後に前記放電用カレントミラー回路(11)に入力側の電流(I1)が流れて前記コンデンサ(C)の放電が開始される時刻(t1)との間の時間に、前記制御信号生成手段(20)から得られる複数の制御信号(D1〜D6)のうちのクランプ制御信号(D5,D6)によって、前記コンデンサ(C)の電圧を上限電圧源(Vmax)の電位に設定する切換え部が設けられている請求項1ないし5のいずれかに記載の正弦波発生回路。
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