JP4889290B2 - 無線通信端末及び無線通信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、無線LAN(Local Area Network)等による無線通信を行う無線通信端末、及びその通信方法に関する。
近年、コンピュータ通信ネットワークの一つとして、無線LANが普及し、オフィス、家庭、市街地(例えば、駅、空港、ファーストフード店)等において、盛んに利用されている。周知のように、このような無線LANでは、AP(Access Point)と呼ばれる中継装置と無線通信端末間で無線通信を行う。
この無線LANは、一般的に、データ類リンク層のプロトコルとして、国際標準の一つであるIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11に準拠し、ネットワーク層のプロトコルとして、IP(Internet Protocol)に準拠している。なお、IEEE802.11に関しては、以下の非特許文献1に記載されている。
無線通信端末は、移動を容易とするために、電池で動作する場合が多い。電池の消費を節減するために、上記IEEE802.11では節電モードを定めている。この節電モードでは、データや音声(以降データ類と称す)を無線で送受信しない時は無線送受信機能を停止して節電するスリープ状態と、無線で送受信する時のみ無線送受信機能を動作させるアクティブ状態とに、無線送受信機能を切替える。
ここで、APと複数の無線通信端末との無線通信手順について、図9に示すシーケンスに従って説明する。なお、ここでは、中継装置の管理下には、3台の無線通信端末a,b,cが存在するとする。
節電モードの各端末a,b,cは、APからのビーコン信号の受信予定時刻直前まで、スリープ状態を維持し(S1)、ビーコン信号の受信予定時刻直前になると、アクティブ状態に移行する(S2)。一方、APは、ビーコン信号の送信時刻になると、ビーコン信号を無線送信し(S3)、この時点からDIFS(DCF Inter Frame Space)+乱数(乱数は装置毎に異なる値)の時間、信号の送出を待つ。
アクティブ状態の各端末a,b,cは、APからビーコン信号を受信すると、このビーコン信号を解析して、自端末宛のデータの有無を把握する。自端末宛のデータがある場合、各端末a,b,cは、ビーコン信号の受信から(DIFS+乱数)時間待ってから、APに対して自端末宛にデータを送信することを求めるPS Poll信号を送信しようとする。すなわち、中継装置及び各端末a,b,cは、各装置からの信号送出が競合しないよう、各装置毎に異なる(DIFS+乱数)時間待ってから、信号の送出を行おうとする。仮に、端末aの乱数が最も小さい場合、端末aが送信権を取得し、PS Poll信号aを送出する(S4)。
APは、端末aからのPS Poll信号aを受信すると、DIFS時間より短いSIFS(Short Inter Frame Space)時間後に端末a宛のデータAaを送出する(S5)。
端末aは、APからのデータAaを正常に受信すると、SIFS時間後にACKaを送出して、APに正常受信した旨を通知し(S6)、再び、(DIFS+乱数)時間待つ。また、APや各端末b,cも、このACKaを受信すると、各々の(DIFS+乱数)時間待つ。そして、各々の(DIFS+乱数)時間中に他の装置から無線信号を受信しない装置のみが送信権を取得する。ここでは、端末aが送信権を取得し、端末aがAP宛にデータTaを送出する(S7)。
APは、端末aからのデータTaを正常に受信すると、SIFS時間後にACKを返送し(S8)、(DIFS+乱数)時間待つ。端末aは、APからのACKを受信すると、APとの間の送受信を終了したと判定し、次のビーコン受信予定時刻までスリープ状態に移行する(S9)。
端末aを除く端末b,cは、APからのACKを受信すると、各々の(DIFS+乱数)時間待つ。そして、各々の(DIFS+乱数)時間中に他の装置から無線信号を受信しない装置のみが送信権を取得する。ここでは、APが送信権を取得し、APがデータADを送出して(S10)、それから(DIFS+乱数)時間待つ。
端末aを除く端末b,cは、APからデータADを受信すると、各々の(DIFS+乱数)時間待つ。そして、各々の(DIFS+乱数)時間中に他の装置から無線信号を受信しない装置のみが送信権を取得する。ここでは、端末bが送信権を取得し、AP宛にPS Poll信号bを送出する(S11)。
以下は、以上と同様に、APから端末b宛にデータAbの送出(S12)、端末bからAP宛にACKb送出(S13)、端末cからAP宛にPS Poll信号c送出(S14)、APから端末c宛にデータAc送出(S15)、端末cからAP宛にACKc送出(S16)、端末bからAP宛にデータTb送出(S17)、 APから端末b宛にACK送出(S18)、端末bのスリーブ状態へ移行(S19)、端末cからAP宛にデータTc送出(S20)、APから端末c宛にACK送出(S21)、端末cのスリーブ状態への移行(S22)、が実行される。
なお、APの管理下にある端末が端末aの一台のみの場合、端末aがAPからのビーコン信号の受信後にPS Poll信号aを送出するまでの待ち時間、及び、端末aがACKaを送出してからデータTaを送出するまでの待ち時間は、いずれもSIFS時間となる。
「Wireless LAN Medium Control(MAC) and Physical Layer(PHY) Specifications」 ANSI/IEEE Std 802.11,1999 Edition
上記従来技術では、節電モードで且つAPがデータ送信すべき端末(以下、節電端末とする)が1台しかない場合には、極めて良好にAPと端末との間で通信を行うことができるものの、節電端末が複数存在する場合には、節電端末間での競合を回避するために送信権制御が必要になり、伝送効率が低下するという問題点がある。
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたもので、伝送効率を向上させることができる無線通信端末及び無線通信方法を提供することを目的とする。
前記問題点を解決するための無線通信端末に係る発明は、
各無線通信端末毎に該無線通信端末宛の通信データがあるか否かを示す制御データを含むビーコン信号を送信する中継装置を介して、他の通信端末と通信する無線通信端末において、
前記中継装置との間で各種信号を送受信する送受信手段と、
前記送受信手段で受信した前記中継装置からの前記ビーコン信号に含まれている制御データを解析して、自端末が受信すべき通信データがあると判断した場合に、該制御データに基づいて、前記中継装置の管理下にある1以上の無線通信端末中での通信順番を定める信号解析手段と、
前記信号解析手段により定められた自端末の通信順番に応じて、該自端末と前記無線中継装置との間で通信時間帯のタイミングを定め、該通信時間帯中に前記中継装置との間で前記通信データの信号を前記送受信手段で送受信させ、該通信時間帯を除く時間帯での該中継装置への該通信データの信号の送信を控えさせる通信制御手段と、
を備えていることを特徴とする。
ここで、以上の無線通信端末は、
前記送受信手段の少なくとも一部への供給電力を制御して、該送受信手段を送受信動作可能なアクティブ状態と送受信動作不能なスリープ状態とに状態変化させる電力供給制御手段を備え、前記通信制御手段は、前記電力供給制御手段に対して、前記ビーコン信号を受信する時間帯及び自端末の前記通信時間帯に、前記電力供給制御手段で前記送受信手段を前記アクティブ状態にさせ、該ビーコン信号を受信する時間帯及び自端末の該通信時間帯を除く時間帯に、前記電力供給制御手段で前記スリープ状態にさせる、ものであってもよい。
また、前記目的を達成するための無線通信方法は、
無線通信端末と、各無線通信端末毎に該無線通信端末宛の通信データがあるか否かを示す制御データを含む制御信号を送信すると共に無線通信端末と他の通信端末との間を中継する中継装置とを備えている無線通信システムの無線通信方法において、
前記無線通信端末は、
前記中継装置からの前記制御信号を受信する制御信号受信工程と、
前記制御信号受信工程で受信した前記制御信号に含まれている前記制御データを解析して、自端末が受信すべき通信データがあると判断した場合に、該制御データに基づいて、前記中継装置から送信すべき通信データがある1以上の無線通信端末中での通信順番を定める信号解析工程と、
前記信号解析手段により定められた自端末の通信順番に応じて、該自端末と前記無線中継装置との間で通信時間帯のタイミングを定める通信時間設定工程と、
自端末の前記通信時間帯中に前記中継装置との間で前記通信データの信号を送受信させ、該通信時間を除く時間帯での該中継装置への前記通信データの信号の送信を控えさせる通信制御工程と、
を実行することを特徴とする。
本発明によれば、中継装置から送出すべきデータがある無線通信端末が複数存在する場合、中継装置からのビーコン信号等に含まれる制御データに基づいて、各端末が自端末の通信時間帯を定め、この通信時間帯で中継装置と通信データを送受信するので、伝送効率を向上させることができる。
以下、本発明に係る無線通信システムの各種実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
まず、図1〜図5,図8を用いて、無線通信システムの第一の実施形態について説明する。
本実施形態の無線通信システムは、図1に示すように、LAN(A),(B)にルータ2A,2Bを介して接続されている複数のAP30及び複数のコンピュータ3と、AP10を介して他の端末と通信する無線通信端末10a,10b,10cとを備えている。LAN(A)とLAN(B)とはIP(Internet Protocol)網1によって接続されている。各無線通信端末10a,10b,10cは、IEEE802.11に準拠して動作する無線LAN通信機能を有する情報通信端末で、例えば、無線IP電話機等の電話端末、又はパソコンやPDA(Personal Digital Assistant)等の情報端末に接続される無線LANカード等である。
各AP30は、IEEE802.11に準拠して動作する無線LAN通信機能と、IEEE802.3に準拠して動作するイーサネット(登録商標)等の有線LAN通信機能とを有し、無線通信端末10a,10b,10cとの間で無線LAN通信を行い、LAN(A)又は(B)に接続されている他の装置(コンピュータ3及びルータ2A又は2B等)と有線LAN通信を行う。
ルータ2A,2Bは、LAN(A),(B)とIP網1との間に介在し、LAN(A),(B)上に流れるIPパケット及びIP網1から得たIPパケットを監視し、このIPパケットのIPヘッダ情報(宛先IPアドレス情報やポート番号情報など)に基づきIPパケットをルーティングする通信装置であり、LAN(A),(B)上に流れるIPパケットがIP網1側にルーティングすべきものであると判断した場合は、これをIP網1側に送出し、また、IP網1から得たIPパケットがLAN(A),(B)側にルーティングすべきものであると判断した場合には、これをLAN(A),(B)側に送出する。
各コンピュータ3は、通常の有線用LANボードを有するものであり、LAN(A),(B)に接続されてIPパケットの送受信を行い、IP通信(LAN通信)を行う。
以上の構成により、LAN(A)側の無線通信端末10a,10b,10cは、AP30を介して、LAN(A)側の他の無線通信端末やコンピュータ3とIP通信を行い、また、ルータ2A、IP網1、及びルータ2Bを経由して、LAN(B)側の無線通信端末10a,10b,10cやコンピュータ3とIP通信を行うことが可能である。また、同様に、LAN(B)側の無線通信端末10a,10b,10cは、AP30を介して、LAN(B)側の他の無線通信端末やコンピュータ3とIP通信を行い、また、ルータ2B、IP網1、及びルータ2Aを経由して、LAN(A)側の無線通信端末10a,10b,10cやコンピュータ3とIP通信を行うことが可能である。
各AP30は、いずれも、図2に示すように、アンテナ31と、RF(Radio Frequency)部32と、ベースバンド部33と、MAC(Media Access Controller)層処理部34と、ルータ部35と、通信処理部40と、プログラムメモリ44と、ワークメモリ45とを備えている。RF部32とベースバンド部33とMAC層処理部34は、バス38を介して通信処理部40に接続される。
通信処理部40は、プログラムメモリ44内の制御プログラムや設定データに従い、ワークメモリ45を使用しつつ、RF部32とベースバンド部33とMAC層処理部34とを制御する。この通信処理部40は、ビーコン信号に含ませるビーコンデータを生成するビーコンデータ生成部41と、アンテナ31又はルータ部35から入力した信号を解析する解析部42と、この解析部42での解析結果等に応じてRF部32とベースバンド部33とMAC層処理部34とを制御する制御部43とを有している。
ルータ部35は、ネットワーク(LAN(A)又は(B))から受信したIPパケットのIPアドレスや、TCP(Transmission Control Protocol)ポート番号又はUDP(User Datagram Protocol)ポート番号を含むIPヘッダを参照して、予め設定された規則に基づいて当該IPパケットをルーティングする。
MAC層処理部34は、イーサネット(登録商標)規格であるIEEE802.3のデータリンク層と無線LAN規格であるIEEE802.11のデータリンク層との間で、IPパケットのMAC層の変換処理を行う。ベースバンド部33は、IEEE802.11用にMAC処理されたIPパケットをベースバンド信号に変調し、又は、ベースバンド信号を復調して元のIPパケットに復元する。RF部32は、ベースバンド部33から受け取ったベースバンド信号をIEEE802.11に従って、例えば、DS−SS(Direct Sequence Spread Spectrum)方式やFH−SS方式(Frequency Hopping Spread Spectrum)により規定される搬送無線周波数に載せてアンテナ31から無線信号として送出する。逆に、アンテナ31から受信した無線信号から搬送無線周波数を除去して元のベースバンド信号に復元し、ベースバンド部33に送出する。
次に、以下、IPパケットをネットワーク(LAN(A)又はLAN(B))からアンテナ31経由で送出する場合のAP30の基本的な動作を説明する。
MAC層処理部34は、ネットワーク(LAN(A)又はLAN(B))からルータ部35を介して受信したIPパケットのMAC層を、イーサネット(登録商標)用のIEEE802.3から無線LAN用のIEEE802.11に変換処理し、ベースバンド部33に送出する。ベースバンド部33は、受信したIPパケットを無線LAN用のIEEE802.11に従って変調してベースバンド信号を生成し、RF部32に送出する。RF部32は、ベースバンド部33からのベースバンド信号を搬送無線周波数に載せ、アンテナ31から無線信号として無線端末10a,10b,10cへ送出する。
次に、無線通信端末10a,10b,10cから無線信号を受信した場合のAP30の基本的な動作を説明する。
アンテナ31は、無線通信端末10a,10b,10cからの無線信号を受信すると、RF部32に送出する。RF部32は、アンテナ31が受信した無線信号から搬送無線周波数を除去して元のベースバンド信号に復元し、ベースバンド部33に送出する。ベースバンド部33は、ベースバンド信号を復調して元のIPパケットに復元し、MAC層処理部34に送出する。MAC層処理部34は、IPパケットのMAC層を、無線用のIEEE802.11からイーサネット(登録商標)用のIEEE802.3に変換処理し、ルータ部34へ送る。ルータ部34は、受け取ったIPパケットのIPアドレスなどを用いて、LANなどに転送する。
無線通信端末10a,10b,10cは、いずれも、図3に示すように、アンテナ11と、RF部12と、ベースバンド部13と、MAC層処理部14と、上位層処理部15と、入出力インタフェース部16と、入出力部17と、通信処理部20と、プログラムメモリ24と、ワークメモリ25と、電源26と、電力供給制御部27とを備えている。
RF部12と、ベースバンド13と、MAC層処理部14と、上位層処理部15と、入出力インタフェース部16は、いずれも、バス18を介して通信処理部20に接続されている。なお、請求項に記載した“送受信手段”は、当該実施形態においては、アンテナ11とRF部12とベースバンド部13とを有して構成される。
通信処理部20は、プログラムメモリ24内の制御プログラムや設定データに従い、ワークメモリ25を使用しつつ、RF部12と、ベースバンド処理部13と、MAC層処理部14と、上位層処理部15と、入出力インタフェース部16とを制御する。通信制御部20は、入出力部17又はアンテナ11が受信した信号の内容を解析する解析部21と、この解析部21での解析結果等に応じて、RF部12とベースバンド処理部13とMAC層処理部14と上位層処理部15と電力供給制御部27を制御する制御部22とを有している。
電力供給制御部27は、電源26からの電力を適正電圧に変換して、各部へ電力を供給する。また、電力供給制御部27は、通信処理部20の制御部22からの指示に従って、RF部12への電力供給をオン/オフする。すなわち、電力供給制御部27は、無線送受信機能を動作させるアクティブ状態と無線送受信機能を停止してスリープ状態とに、同機能を状態変化させる節電モードの実行部位である。
入出力部17は、例えば、当該無線通信端末が無線IP電話機である場合には、音声やデータの入出力部、具体的には、スピーカー、マイク、入力キー等である。また、当該無線通信端末が無線LANカードである場合には、この入出力部17は、コンピュータからのデータ信号や音声信号等の入出力部である。
入出力インタフェース部16は、入出力部17から上位層処理部15へ、又は上位層処理部15から入出力部17へデータ信号や音声符号化信号を転送するためのインタフェースに係る処理を行う。上位層処理部15は、ネットワーク層/トランスポート層に係るIPパケット処理を行う。具体的には、IPアドレスやTCPポート番号又はUDPポート番号を含むIPヘッダの付与・削除の処理を行う。MAC層処理部14は、データリンク層に係るIPパケット処理を行う。具体的には、IEEE802.11に従って、データや音声バケットデータが格納されたIPパケットを組立て又は分解し、データリンク層間を伝送させるためにMACアドレスの付与・削除の処理を行う。ベースバンド部13は、IPパケットを変調してベースバンド信号を生成し、又は、ベースバンド信号を復調して元のIPパケットに復元する。RF部12は、ベースバンド部13から受信したベースバンド信号をIEEE802.11に従って搬送無線周波数に載せ、アンテナ11から無線信号として送出させる。逆に、アンテナ11から受信した無線信号から搬送無線周波数を除去してベースバンド信号に復元し、ベースバンド部13に送出する。
次に、入出力部17が受け付けた又は生成したデータ信号や音声符号化信号をアンテナ11から無線信号として送出する場合の無線通信端末10a,10b,10cの基本的な動作を説明する。
入出力インタフェース部16は、入出力部17からのデータ信号や音声符号化信号を上位層処理部15に送る。上位層処理部15は、IPアドレス付与・TCP/UDPポート番号の付与等のIPヘッダ処理を施して、IPパケットを生成した後、このIPパケットをMAC層処理部14に送出する。MAC層処理部14は、上位層処理部15からのIPパケットにIEEE802.11に準拠したMACアドレス付与等のMAC処理を施し、このIPパケットをベースバンド部13に送出する。ベースバンド部13は、このIPパケットをIEEE802.11に従って変調してベースバンド信号を生成し、RF部12に送出する。RF部12は、ベースバンド部13からのベースバンド信号をIEEE802.11に従って搬送無線周波数に載せ、アンテナ11から無線信号としてAP30へ送出する。
次に、AP30から伝送された無線信号を受信し、入出力部17へ信号を出力する場合の無線通信端末10a,10b,10cの基本的な動作を説明する。
アンテナ11は、AP30からの無線信号を受信し、これをRF部12に送出する。RF部12は、この無線信号から搬送無線周波数を除去して元のベースバンド信号に復元し、ベースバンド部13に送出する。ベースバンド部13は、このベースバンド信号を復調して元のIPパケットに復元し、MAC層処理部14に送出する。MAC層処理部14は、このIPパケットからIEEE802.11に従ってMACアドレスを削除し、上位層処理部15に送出する。上位層処理部15は、MAC層処理部14からのIPパケットから設定データに基づきTCP・UDPヘッダやIPヘッダの削除し、得られたデータや音声符号化信号を入出力インタフェース部16を介して入出力部17に送る。
次に、AP30から送出されるビーコン信号のデータ構成について、図8を用いて説明する。
AP30は、節電モードの無線通信端末へ送出するデータ類があるか否か等を、各無線通信端末へ通知するために、一定周期でビーコン信号を送出する。この周期は例えば100ms程度である場合が多い。
このビーコン信号は、IEEE802.11で規定されており、ビーコン信号であることを示すための信号種別のデータが入るフレーム制御部61と、無線の通信時間のデータが入るデュレーション/ID部62と、送信先のアドレスが入るDA部63と、送信元のアドレスが入るSA部64と、AP30のアドレスが入るBSSID部65と、一連のシーケンス中のシーケンス番号が入るシーケンス制御部66と、実際に通知すべきデータが入るデータ本体部67と、伝送誤り検出用のデータが入るFCS部68とを有している。
本体データ部67は、予め定められた長さの管理・制御用のデータが入る固定長フィールド69と、可変長の管理・制御用のデータが入る可変長フィールド70がある。
可変長フィールド70は、エレメントのIDが入るエレメントID部71と、このエレメントの長さのデータが入るエレメント長部72と、節電モード中の端末宛にブロードキャストやマルチキャストで通知するデータの有無を示すDTIM(Dトラフィック通知マップ)を含むビーコンが送出されるまでに、一般のビーコン(TIMを含むビーコン)が送出される個数が入るDTIMカウント部72と、上記のDTIMと次のDTIM間に送出される一般ビーコンの個数が入るDTIM間隔部73と、後述のビットマップ制御部75及び部分仮想ビットマップ部76(これらの部分75,76に入るデータが請求項に記載した制御データとなる)とを有する。
エレメントID部71には、このエレメントがTIM(トラフィック通知マップ)であることを示す“5”が入る。ビットマップ制御部75及び部分仮想ビットマップ部76には、APから節電モード中の端末宛にユニキャストアドレスで通知するデータの有無を示すためのデータが入る。
このデータの有無を示すデータは、各端末に割当てられたAIDと呼ばれる端末識別用のID毎に、データがある場合に“1”が設定され、データが無い場合に“0”が設定される。このデータが入る部分仮想ビットマップ部76は、1〜251バイトの可変長で、例えば、同図に示すように、端末c及び端末hに関して“1”が設定され、つまり、端末c及び端末h宛てに送信データがあり、他の端末には送信データがない場合、全仮想ビットマップデータ中、有意なデータが入っているビット、つまり3ビット目の端末cから、予め定めたビット数、例えば、端末jまでの8ビット分の部分仮想ビットマップのデータのみが入る。ビットマップ制御部75には、全仮想ビットマップ中で部分仮想ビットマップの開始ビット(ビットマップオフセット)と、この部分仮想ビットマップのビット数(ビットマップ長)とが入る。
以上のビーコン信号内に含まれる各データは、各端末から受信したデータや予め設定されているデータに基づいて、AP30のビーコンデータ生成部41が生成する。
次に、AP30と複数の無線通信端末10a,10b,10cとの無線通信手順について、図5に示すタイミングチャートに従って説明する。なお、以下の説明でAP30と複数の無線通信端末10a,10b,10cとの間で送受信するデータ類の信号は、いずれも音声信号であるとする。
各無線通信端末10a,10b,10cは、節電モードになるときに、AP30に対してその旨を通知する。AP30は、この通知により、無線通信端末10a,10b,10c毎に上記AIDを割り当て、このAIDを端末識別用のIDとし、節電モードの無線通信端末10a,10b,10cを管理する。そして、いずれかの無線通信端末10a,10b,10cに対して、他の端末等からデータ等が送信されてきた場合、この節電モードの端末宛に送信すべきデータ等がある旨を、この端末のIDに対応させて記憶しておく。この記憶内容が、図8を用いて前述したビーコン信号のビットマップ制御部75及び部分仮想ビットマップ部76に格納される。
節電モードの各端末10a,10b,10cは、AP30からのビーコン信号の受信予定時刻直前まで、スリープ状態を維持し(S1)、ビーコン信号の受信予定時刻直前になると、アクティブ状態に移行する(S2)。一方、AP30は、ビーコン信号の送信時刻になると、ビーコン信号を無線送信し(S3)、この時点から(DIFS+乱数)時間、信号の送出を待つ。
アクティブ状態の各端末10a,10b,10cは、APからビーコン信号を受信すると、このビーコン信号を解析する。仮に、図8を用いて前述したビーコン信号中のビットマップ制御部75には、開始ビットとして「第1番目のビット」が示されており、部分仮想ビットマップのビット数として「8」が示されており、部分仮想ビットマップ部76に“11100000”のデータが入っていた場合、各端末10a,10b,10cは、自端末宛の通信データがあること、AP30から受信すべきデータがある端末が全部で3台あること、さらに、AP30に対する自端末の通信順番を把握する。
ここで、重要なことは、従来技術において、部分仮想ビットマップ部76に入っているデータは、自端末宛の通信データが有るか否かの判断データのみにしか利用されていないことである。本実施形態では、部分仮想ビットマップ部76に入っているデータの“1(データ有り)”の数量から、前述したように、AP30から受信すべきデータがある端末が全部で3台あることを把握する。さらに、本実施形態では、部分仮想ビットマップ部76に入っているデータで“1”が設定されている端末のうち、自身の端末IDに基づいて自端末が何番目であるかを把握し、このX番目を、AP30に対する自端末の通信順番Xとする。具体的には、端末10aの場合、部分仮想ビットマップ部76に入っているデータで自身の端末IDに対応する第1番目に“1”が設定されているので、自端末の通信順番が第1番目であることを認識し、端末10cの場合、部分仮想ビットマップ部76に入っているデータで自身の端末IDに対応する第三番目に“1”が設定されており、その前の第1番目及び第二番目にそれぞれ“1”が設定されているので、自端末の通信順番が第3番目であることを認識する。なお、ここでは、部分仮想ビットマップ部76に入っているデータで何番目に“1”が設定されているかにより、このX番目をそのまま、自端末の通信順番としているが、予め定められた関数等に、このX番目のXを代入して、自端末の通信順番を定めるようにしてもよい。つまり、ビットマップ制御部75及び部分仮想ビットマップ部76に格納されているデータを用いて、予め定められたルールに従って自端末の通信順番を定めるようにしてもよい。
仮に、前述したように、ビーコン信号中の部分仮想ビットマップ部76に“11100000”が入っている場合、各端末10a,10b,10cは、データ有りの全端末数が3台で、通信順番が端末10a、端末10b、端末10cの順であると認識する。
この場合、通信順番が第1番目の端末10aは、ビーコン信号を受信してからSIFS時間後に、AP30に対して自端末宛のデータを送信することを求めるPS Poll信号aを送信する(S4a)。
AP30は、端末10aからのPS Poll信号aを受信すると、SIFS時間後に端末a宛のデータAaを送出する(S5)。端末10aは、AP30からのデータAaを正常に受信すると、SIFS時間後にACKaを送出して、APに正常受信した旨を通知する(S6)。そして、端末10aは、自端末からAP30へ送るデータが有る場合には、SIFS時間後に、AP30宛にデータTaを送出する(S7a)。
AP30は、端末10aからのデータTaを正常に受信すると、SIFS時間後にACKを返送し(S8)、(DIFS+乱数)時間待つ。端末10aは、AP30からのACKを受信すると、AP30との間の送受信を終了したと判定し、次のビーコン受信予定時刻までスリープ状態に移行する(S9)。
以上の端末10aとAP30との間の無線通信で重要なことは、端末10aが、ビーコン信号を受信してからSIFS時間後に、PS Poll信号aを送信(S4a)している点と、端末10aが、ACKaを送出してからSIFS時間後に、AP30宛にデータTaを送出(S7a)している点である。これに対して、図9に示す従来技術では、いずれの場合(S4,S7)も、他装置との競合を避けるために(DIFS+乱数)時間に信号を送出している。本実施形態において、いずれの場合(S4a,S7a)も、SIFS時間後に信号を送出しているのは、全端末10a,10b,10cが、端末10aとAP30との間で無線通信している通信時間帯が端末10aとAP30との間の専用無線通信時間帯であることを認識しており、他装置との間で競合が生じず、他の無線通信端末が存在しないものとして扱えるからである。
一方、通信順番が第2,3番目の端末10b,10cは、AP30からのビーコン信号受信後(S3)、自端末の通信時間帯タイマの値を(n−1)Tにセットしてタイマを起動すると共に、スリーブ状態に移行する(S23)。なお、以上でnは通信順番である。また、Tは、ビーコン信号間隔pより短い固定時間で、例えば、ビーコン信号間隔pをAP30が収容できる最大端末数で割った時間であり、自端末の通信時間帯の時間である。
通信順番が第2,3番目の端末10b,10cは、AP30からのビーコン信号受信後(S3)、自端末の通信時間帯タイマ値が0になると、自端末の通信時間帯になったとしてアクティブ状態に移行し(S24,S25)、それからさらに(DIFS+乱数)時間待ってから、AP30に対してPS Poll信号b,PS Poll信号cを送出する(S11a,S14a)。なお、通信順番が第2番目の端末10bは、ビーコン信号を受信してから(S3)通信順番が第1番目の端末10aの通信時間帯が終了したT(=(2−1)T)時間後に自端末の通信時間帯になり、通信順番が第3番目の端末10bは、ビーコン信号を受信してから(S3)通信順番が第2番目の端末10bの通信時間帯が終了した2T(=(3−1)T)時間後に自端末の通信時間帯になる。
AP30は、端末10b,10cからのPS Poll信号b,PS Poll信号cを受信すると、SIFS時間後に端末10b,10c宛のデータAb,Acを送出する(S12,S15a)。端末10b,10cは、AP30からのデータAb,Acを正常に受信すると、SIFS時間後にACKb、ACKcを送出して、AP30に正常受信した旨を通知する(S13,S16)。そして、端末10b,10cは、自端末からAP30へ送るデータが有る場合には、ACKb、ACKcを送出してからSIFS時間後に、AP30宛にデータTb,Tcを送出する(S17a,S20a)。なお、この場合も、ACKb、ACKcを送出してから(DIFS+乱数)時間後ではなく、SIFS時間後にAP30宛にデータTb,Tcを送出しているのは、他の装置との無線競合が生じないからである。
AP30は、端末10b,10cからのデータTb,Tcを正常に受信すると、SIFS時間後にACKを返送する(S18a,S21)。端末10b,10cは、AP30からのACKを受信すると、AP30との間の送受信を終了したと判定し、次のビーコン受信予定時刻までスリープ状態に移行する(S19a,S22)。
次に、無線通信端末10a,10b,10cのみに着目し、この無線通信端末10a,10b,10cの動作について、図5に示すフローチャートに従って説明する。なお、同図中、引出し線で示す符号のうち( )内の符号は、図5中の対応処理の符号である。
無線通信端末の制御部22は、ビーコン信号の受信時刻を認識するためのビーコンタイマがセットされているか否かを判断し(S30)、ビーコンタイマがセットされていなければ次のビーコン信号の受信時刻までの時間をセットして、このビーコンタイマを起動させる(S31)。ビーコンタイマが既にセットされている場合、及びビーコンタイマをセットしてこれを起動させた場合(S31)、制御部22は、電力供給制御部27に対して、RF部12への電力供給を断つよう指示し、送受信機能をスリーブ状態にさせる(S32)。
制御部22は、ビーコンタイマが0になったか否か、つまりビーコン信号の受信予定時刻直前になったか否かを判断し(S33)、ビーコン受信予定時刻直前になるまで待ち、ビーコン予定時刻直前になると、電力供給制御部27に対してRF部12への電力供給を開始するように指示し、送受信機能をアクティブ状態にさせる(S34)。無線通信端末の送受信機能がアクティブ状態になり、アンテナ11がAP30からのビーコン信号を受信すると(S35)、制御部22がビーコンタイマをセットしてこれを起動させた後(S36)、解析部21がビーコン信号を正常に受信したか否かを判断し(S37)、ビーコン信号を正常に受信していなければステップ30に戻り、ビーコン信号を正常に受信していれば、このビーコン信号をさらに解析して、
a.自端末宛のデータ等があるか否か
b.自端末宛のデータ等がある場合に、受信すべきデータ等がある全端末数N
c.全端末N中の自端末の通信順番n
について、前述した方法で把握する(S38)。
続いて、制御部22は、自端末の通信順序nが第1番目であるか否かを判断し(S39)、自端末の通信順番nが第1番目である場合には、送信待ち時間タイマをSIFS時間にセットし、これを起動させ(S40)、ステップ46に進む。また、自端末の通信順番nが第1番目でない場合には、自通信時間帯タイマを前述の(n−1)T(nは通信順番、Tは固定時間)にセットし、これを起動してから、送受信機能をスリーブ状態に移行させる(S41)。
制御部22は、自通信時間帯タイマを起動させると、このタイマが0になったか否か、つまり自端末の通信時間帯になったか否かを判断し(S42)、自端末の通信時間帯になったと判断した場合には、送受信機能をアクティブ状態に移行させる(S43)。そして、現在、無線受信中でなければ(S44)、送信待ち時間タイマを(DIFS+乱数)時間にセットし、これを起動させる(S45)。
制御部22は、送信待ち時間タイマを起動させると(S40,S45)、無線信号の受信中か否かを判断し、受信中であればステップ45に戻り、受信中でなければ送信待ち時間タイマの終了までまって、PS Poll信号を送出させ、AP30からのデータ類の送出を要求する(S48)。解析部21は、このPS Poll信号に対する無線信号を正常に受信したか否かを判断し(S49)、正常に受信していれば、制御部22がACKを送出させると共に、本実施形態の特徴である、送信待ち時間タイマをSIFS時間にセットし、これを起動させる(S50)。SIFS時間経過後、つまり待ち時間タイマが0になった時点では、本実施形態の各端末10a,10b,10cのうち、ステップ50でACKを送出した端末は自通信時間帯であり、残りの端末は自通信時間帯ではないので、無線信号を送出しない。また、AP30や本実施形態ではない端末(例えば、従来技術で説明した端末)は、ACKを受信してから、SIFS時間よりも長い(DIFS+乱数時間)待つので、ステップ50でACKを送出した端末は、必ず次の送信権を確保する。
送信待ち時間タイマが0になると(S51)、前述したように、当該端末は送信権を確保しているので、制御部22は、必要に応じてAP30宛てにデータ類を送出させると共に、送信待ち時間タイマをSIFS時間にセットし、これを起動させる(S52)。
そして、解析部21はAP30からのACKを受信したか否かを判断し、受信していればステップ30に戻る。この場合、ステップ36でビーコンタイマを既にセットしているので、直ちに、制御部22は、送受信機能を直ちにスリーブ状態に移行させる(S32)。ACKを受信しなければ、送信待ち時間タイマが終了するまで待って、ステップ52に戻る。
以上、本実施形態では、図9に示す従来技術と比較して、複数の無線通信端末10a,10b,10cがある場合、各端末10a,10b,10cは、自端末の通信時間帯及びビーコン信号を受信するときのみ、送受信機能をアクティブ状態にしているので、各端末10a,10b,10cの消費電力を削減することができる。さらに、本実施形態では、複数の無線通信端末10a,10b,10cがある場合、自端末に割り与えられた通信時間帯でのみ、AP30との間でデータ類の送受信を行うので、他の端末等と競合することが極めて少なく、伝送効率が向上する。
具体的には、以下の2つの理由で伝送効率が向上する。
(1)第1の理由
複数の無線通信端末やAPが同時に無線を送出して混信しないように、IEEE802.11では、無線信号を受信しなくなってから(DIFS+乱数)時間待ってから無線信号の送出を開始するように規定している。この乱数が各無線通信端末やAPでは一般に異なるので、同時に送受信を開始して混信する危険性を軽減している。ある無線通信端末において、(DIFS+乱数)時間が終了する前に、他の無線通信端末やAPが無線送信を開始すると、無線伝送路が混雑しているとして、この無線通信端末は次に発生する乱数を先に発生させた乱数より大きな値とし、同時に無線を送信する危険性を軽減する。そして、次に無線信号を受信してから(DIFS+乱数)時間が終了する前に、再び、他の無線通信端末やAPからの無線信号を受信すると、上記の乱数をさらに大きくしている。すなわち、(DIFS+乱数)時間が終了する前に、他の無線通信端末やAPからの無線信号の受信を繰り返すと、乱数が次第に大きくなり、当該無線通信端末の送出待ち時間が長くなる。
一方、本実施形態では、各無線通信端末10a,10b,10c毎に専用の通信時間帯が定められるので、各無線通信端末10a,10b,10cは、待ち時間中に他の無線通信端末からの無線信号を受信することが基本的に無くなり、乱数待ち時間が長くなるケースが極めて少なくなる。しかも、本実施形態では、送出待ち時間として、(DIFS+乱数)時間を設定する回数が従来技術より少なくなるので、無線通信システム全体として送出待ち時間を短くすることができる。
ところで、仮に、AP30の管理下に、本実施形態の無線通信端末10a,10b,10cの他に、従来技術の無線通信端末が存在していると、この無線通信端末と本実施形態の無線通信端末10a,10b,10cのいずれかと競合するおそれが生じる。しかしながら、このような場合でも、この無線通信端末と本実施形態の無線通信端末10a,10b,10cのいずれか1台とが競合し合うだけで、競合する台数が少なく、全てが従来技術の端末である場合よりも、先に述べた送出待ち時間が長くなることによる伝送効率の低下を抑えることができる。
すなわち、本実施形態では、送出待ち時間を短くすることができるという観点から、伝送効率を向上させることができる。
(2)第2の理由
無線通信端末は、他の無線通信端末の送信を検知できない場合がある。これは、APが一般的に見通しの良い天井近くに設置されるのに対し、端末は、机上等に置かれたり、柱や壁傍等に置かれることがあるため、各無線端末は、APの送信は検知できるものの、他の無線通信端末の送信を受信できない場合があるからである。一般に、このような場合の他の無線通信端末を隠れ端末と呼ぶ。
隠れ端末相互間は、前述したように、他方の無線通信端末の送信を検知できないことから、2台の無線通信端末がAP宛に同時に送信して混信する場合がある。APは、混信した信号を正常には受信できないので、両者に対する受信確認信号ACKを返送しない。すると、両無線通信端末はACKを受信できないので無線信号を再送する。以下、混信が解消するまで、両無線通信端末の無線信号の送信が繰り返される。この結果、従来技術のような無線通信端末では、伝送効率が低下する。
一方、本実施形態では、一般的に見通しのよい場所に設置されるAPからのビーコン信号に基づいて、このビーコン信号中の部分仮想ビットマップから自身に割当てられた通信時間帯を把握し、各無線通信端末が自通信時間帯にのみAPと無線通信するので、仮に、隠れ端末があったとしても、2台の無線通信端末がAP宛に同時に送信してしまう確率を大幅に軽減できる。
すなわち、本実施形態では、隠れ端末による混信を軽減できるという観点から、伝送効率を向上させることができる。
また、本実施形態では、AP30の仕様を一切変えることなく、AP30と各端末10a,10b,10cとの間の伝送効率を高めているので、本実施形態の実施にあたり、設備コストを抑えることができる。
次に、図6を用いて、本発明に係る第二の実施形態としての無線通信システムについて説明する。なお、本実施形態では、基本的なシステム構成は図1に示す第一の実施形態のシステム構成と同じであり、また、AP30の構成も図2に示す第一の実施形態のAP30と同一であり、異なる点は、無線通信端末10a,10b,10cの制御部22が設定する自端末の通信時間帯の時間のみである。
すなわち、第一の実施形態では、各端末10a,10b,10cの通信時間帯を固定時間Tとしたが、本実施形態では、AP30によるビーコン信号の送信間隔pを、AP30がビーコン信号を送信する際に把握しているデータ有りの全端末数Nで割った時間(p/N)を自端末の通信時間帯の時間としている。従って、AP30がビーコン信号を送信する際に把握しているデータ有りの全端末数Nが変化すれば、自端末の通信時間帯の時間も変化する。なお、AP30から送信すべきデータ等が有る端末の数は、前述したように、ビーコン信号中の部分仮想ビットマップ部76に入っているデータの“1(データ有り)”の数量から、解析部21が求める。
具体的に、図6に示すように、AP30から送信すべきデータ等が有る端末10a,10b,10cの数が3の場合、各端末10a,10b,10cの通信時間帯は、p/3となる。このため、通信順番が第2番目の端末10bに関して、ビーコン信号を受信した後に再び送受信機能がアクティブ状態(S24b)になるタイミングは、ビーコン信号を受信してからp/3時間後になり、通信順番が第3番目の端末10cに関して、ビーコン信号を受信した後に再び送受信機能がアクティブ状態(S25b)になるタイミングは、ビーコン信号を受信してから2p/3時間後になる。なお、図6に示すタイミングチャートは、以上で説明したアクティブ状態(24b,25b)になるタイミング、及び通信時間帯の時間以外、図5のタイミングチャートと基本的に同じである。
本実施形態では、AP30から送信すべきデータがある端末の数に応じて、各端末の通信時間帯の間隔が定められるので、端末数が多くなった場合でも、各端末の通信時間帯を確保することができる。また、逆に、端末数が少ない場合には、各端末の通信時間帯の時間が長くなるので、第一の実施形態よりも、各端末からのPS Pollやデータ類が互いに離れた間隔で送出されるので、混信する確率が低くなり、伝送効率を高めることができる。
次に、図7を用いて、本発明に係る第三の実施形態としての無線通信システムについて説明する。なお、本実施形態でも、基本的なシステム構成は図1に示す第一の実施形態のシステム構成と同じであり、また、AP30の構成も図2に示す第一の実施形態のAP30と同一であり、異なる点は、無線通信端末10a,10b,10cの制御部22が設定する自端末の通信時間帯の開始タイミングのみである。
以上の各実施形態は、いずれも、ビーコン受信時刻を基準にして各端末10a,10b,10cの通信時間帯の開始タイミングを定めているが、本実施形態では、ビーコン信号に含まれているタイムスタンプに同期する時計の時刻を基準にして、各端末10a,10b,10cの通信時間帯の開始タイミングを定めている。
ビーコン信号中には、IEEE802.11の規定により、図8で示す固定長フィールド69中に64ビットのタイムスタンプが常に含まれている。このタイムスタンプは1マイクロ秒の整数倍の時刻を表している。ビーコン信号は、各端末10a,10b,10cが共通に受信可能なので、端末10a,10b,10cがこのタイムスタンプに同期する時計を生成すれば、各端末10a,10b,10cの時計は互いにほぼ同等の時刻を示すことになる。
そこで、例えば、通信順番が第1番目の端末10aの通信時間帯の開始タイミングを、
時計の時刻=20ms×m (mは任意の整数)
となる時刻にする。なお、この端末10aの通信時間帯の開始タイミングが他の端末10b,10cの通信時間帯開始タイミングの基準時刻となる。
また、通信順番が第2番目の端末10bの通信時間帯の開始タイミングを、
時計の時刻=20ms×m+T
(Tは第一の実施形態における通信時間帯の時間と同じ値)
となる時刻にする。
通信順番が第3番目の端末10cの通信時間帯の開始タイミングを、
時計の時刻=20ms×m+2T
となる時刻にする。すなわち、通信順番が第2番目及び第3番目の端末10b,10cの各通信時間帯開始タイミングは、それぞれ、前述の基準時刻に+T、+2T加えた時刻になる。また、各端末10a,10b,10cの通信時間帯の時間は、第一の実施形態と同じTである。
以上のように、各端末10a,10b,10cが自端末の通信時間帯を設定すると、以下のように動作することになる。
各端末10a,10b,10cは、以上の実施形態と同様に、AP30からのビーコン信号の受信予定時刻直前まで、スリープ状態を維持し(S1)、ビーコン信号の受信予定時刻直前になると、アクティブ状態に移行する(S2)。一方、AP30は、ビーコン信号の送信時刻になると、ビーコン信号を無線送信し(S3)、この時点から(DIFS+乱数)時間、信号の送出を待つ。アクティブ状態の各端末10a,10b,10cは、APからビーコン信号を受信すると、このビーコン信号を解析し、前述したように、タイムスタンプから生成した時計に基づいて定めた自端末の通信時間帯を把握すると共に、スリープ状態に移行する(S23)。
そして、各端末10a,10b,10cは、自端末の通信時間帯の開始タイミングになると、それぞれ、アクティブ状態に移行する(S2c,S24c,S25c)。通信順序が第1番目の端末10aは、アクティブ状態になったとき、この例では、AP30がデータ類ADを送信中なので(S10c)、その送信終了を待ち、送信が終了したら、(DIFS+乱数)時間待ち、その間に他からの無線信号を受信しない場合はPS Pollaを送出する(S4c)。これ以降、各端末10a,10b,10cは、基本的に、以上の実施形態と同様の動作を行う。但し、繰り返すことになるが、端末10bは、基準時刻(20ms×m)に+Tを加えた時刻にアクティブ状態に移行し(S24c)、端末10cは、基準時刻+2T加えた時刻にアクティブ状態に移行する(S25c)。
ビーコン信号の受信予定時刻は、他の信号との干渉により、正確な周期のタイミングで受信できない場合がある。このため、AP30と各端末10a,10b,10cとの間で送受信するデータ類信号が音声信号である場合、ジッタが生じて音声信号に遅延が生じ、またはパケットが消失することもある。そこで、本実施形態では、ビーコン信号に含まれるタイムスタンプから基準時刻を生成し、この基準時刻に基づいて通信時間帯を定めるようにしている。
以上、本発明に係る各種実施形態について説明したが、本発明は、以上の実施形態に限られるものではなく、例えば、以下の(1)〜(6)の変形例も含まれる。
(1)以上の実施形態では、いずれも、節電モード中で且つAP30から送出すべきデータ類がある端末数Nや各端末の通信順番は、AP30から受信したビーコン信号の部分仮想ビットマップ中のデータから把握しているが、APが独自の手順で以上の情報を各端末に通知するようにしてもよい。この場合も、基本的には、ビーコン信号中のいずれかの箇所に以上の情報を含ませることが好ましい。
(2)以上の実施形態では、アクティブ状態の際に、送信機能及び受信機能をアクティブにしているが、場合により、送信機能のみ又は受信機能のみをアクティブにして、より節電を図るようにしてもよい。例えば、ビーコン信号の受信予定時刻では、受信機能のみをアクティブにしてもよい。
(3)データ類の信号が音声信号である場合には、以下のa)〜d)の工夫をしてもよい。
音声信号は、遅延時間を短くするため、言い換えると、リアルタイム性を有る程度確保するために、通常は20〜40ms程度の短い周期で音声パケットを伝送する。これに対してビーコン信号は、前述したように、通常100ms程度の周期で伝送する。このため、1周期のビーコン信号の間に複数の音声パケットを伝送することができる。
そこで、
a)音声信号を伝送する複数のパケットを統合して、例えば、20ms周期の音声パケット5個を統合して1つの大パケットとし、それを1周期のビーコン信号の間に1個送出しても良い。
大パケットへの統合の方法としては、複数のパケットのMAC層を1つとし、IP層のIPヘッダ類はそのままにして統合しても良いし、IP層やUDP層のIPヘッダやUDPヘッダまで統合して音声信号のみをそのままとして統合しても良い。
b) ビーコン信号の周期と、音声パケットの周期を双方とも40msに統一して、1ビーコン周期に1個の音声パケットを伝送しても良い。
c) ビーコン信号の周期と音声パケットの周期は異なるので、1つのビーコン周期の中でAPが各無線端末宛に送出すべき音声パケットの個数が0個の場合、1個の場合、2個以上の場合が有り得る。それに対しては、以下のようにしても良い。
0個の場合:ビーコン信号には自無線端末宛のデータ類が無いと表示されるので、このビーコン周期には、PS Pollを送出せず、また、自身の音声信号もAP宛に送出しない。
1個の場合:ビーコン信号には自無線端末宛のデータ類が有りと表示されるので、PS Pollを送出して、APからデータ類を受信し、自身の音声信号もAP宛に送出する。自無線端末から送出すべき音声パケットが2個以上ある場合は、SIFS時間の待ち時間で送出することにより、2個とも優先して送出する。
2個以上の場合:ビーコン信号には自無線端末宛のデータ類が有りと表示されるので、PS Pollを送出して、APからデータ類を受信する。2個以上ある場合は、802.11の規格に従い、APから送出されるデータ類のパケットヘッダのフレーム制御信号にある「モアデータ」ビットが“1”となるので、最初のデータ類を読み取り、ACKを返答した後に、SIFS時間の待ち時間で再びPS Pollを送出する事により、2個目以降のデータ類をAPから優先的に送出させる。APからのデータ類の受信が完了したら、1個の場合と同様に、自身の音声信号をAP宛に送出する。
d) 上記のモアデータを見ずに自身宛のデータが有ると予測し、ビーコン信号の受信時刻を基準とし、節電通信無線端末間で互いに異なる位相にて、例えば音声パケットの一般的な周期である20ms毎にPS PollをAPに送出し、データ類の送出を要求しても良い。
(4)無線では、伝送誤りなどにより、無線信号の受信をしばしば失敗する。ビーコン信号も無線信号の1つなので、伝送誤りにより、無線端末が受信できない場合がある。この場合、つまり、ビーコン信号の受信予定時刻にビーコン信号を正常に受信できない場合、以上の実施形態では、次のビーコン信号を正常に受信するまで、自身宛のデータをPS Poll信号によりAPに要求することができず、遅延が発生する。そこで、ビーコン信号の受信予定時刻にビーコン信号を正常に受信できない場合、前回受信したビーコン信号の部分仮想ビットマップの内容にしたがい、全端末数や自端末の通信順番を定め、これにより自端末の通信時間帯を定めてもよい。具体的には、図4のフローチャート中のステップS38で把握した全端末数や自端末の通信順番を一旦記憶しておき、その後のビーコン受信予定時刻に、ビーコン信号を正常受信できなかったと判断された場合(ステップ37)、ステップ30に戻らず、先に記憶しておいた全端末数や自端末の通信順番を呼び出して、ステップ39に移動する。
(5)以上の実施形態では、いずれも、ビーコン信号の受信予定時刻を含む時間帯及び自端末の通信時間帯のみをアクティブ状態にしているが、ビーコン信号の受信予定時刻から自端末の通信時間帯が終了するまでの間、アクティブ状態にしていてもよい。すなわち、アクティブ状態の維持時間を従来技術と実質的に同じにしてもよい。但し、以上の実施形態のように、ビーコン信号の受信予定時刻を含む時間帯及び自端末の通信時間帯のみをアクティブ状態にした方が消費電力を抑えることができることは言うまでもない。
(6)以上の実施形態は、APと各端末との間で送受信するデータ類の信号を音声信号としたが、音声信号以外の信号、例えば、画像データ、文字データ等のデータを扱ってもよい。この場合、これらのデータは、音声信号のようにデータ長が一定でないため、自通信時間帯に通信できない可能性がある。このため、このようなデータを扱う際には、APと各端末との間で、端末とAPとの間で送受信するデータの長さを予め定めておくことが好ましい。
本発明に係る第一の実施形態における無線通信システムの構成を示す説明図である。 本発明に係る第一の実施形態におけるAPの機能ブロック図である。 本発明に係る第一の実施形態における無線通信端末の機能ブロック図である。 本発明に係る第一の実施形態における無線通信端末の動作を示すフローチャートである。 本発明に係る第一の実施形態におけるAPと各無線通信端末との間の送受信タイミングを示すタイミングチャートである。 本発明に係る第二の実施形態におけるAPと各無線通信端末との間の送受信タイミングを示すタイミングチャートである。 本発明に係る第三の実施形態におけるAPと各無線通信端末との間の送受信タイミングを示すタイミングチャートである。 ビーコン信号内のデータ構成を示す説明図である。 従来技術におけるAPと各無線通信端末との間の送受信タイミングを示すタイミングチャートである。
符号の説明
10a,10b,10c:無線通信端末、11:アンテナ、12:RF部、13:ベースバンド部、14:MAC層処理部、15:上位層処理部、16:入出力インタフェース部、17:入出力部、20:通信処理部、21:解析部、22:制御部、26:電源、27:電力供給制御部、30:AP(中継装置)、31:アンテナ、32:RF部、33:ベースバンド部、34:MAC層処理部、35:ルータ部、40:通信処理部、41:ビーコンデータ生成部、42:解析部、43:制御部

Claims (9)

  1. 各無線通信端末毎に該無線通信端末宛の通信データがあるか否かを示す制御データを含むビーコン信号を送信する中継装置を介して、他の通信端末と通信する無線通信端末において、
    前記中継装置との間で各種信号を送受信する送受信手段と、
    前記送受信手段で受信した前記中継装置からの前記ビーコン信号に含まれている制御データを解析して、自端末が受信すべき通信データがあると判断した場合に、該制御データに基づいて、前記中継装置の管理下にある1以上の無線通信端末中での通信順番を定める信号解析手段と、
    前記信号解析手段により定められた自端末の通信順番に応じて、該自端末と前記無線中継装置との間で通信時間帯のタイミングを定め、該通信時間帯中に前記中継装置との間で前記通信データの信号を前記送受信手段で送受信させ、該通信時間帯を除く時間帯での該中継装置への該通信データの信号の送信を控えさせる通信制御手段と、
    を備え
    前記中継装置と無線通信端末間の通信は、IEEE802.11に準拠して行われるものであり、
    前記制御データは、IEEE802.11にて規定されるビーコン信号の可変長フィールドの部分仮想ビットマップに、端末識別用ID毎に通信データがあるか否かを示す情報が2値情報で設定されており、
    前記信号解析手段は、
    あらかじめ自無線通信端末に割り当てられた端末識別用のIDに基づいて、当該端末識別用のIDに対応する前記2値情報により通信データがあるか否かを把握するとともに、前記部分仮想ビットマップに、自無線通信端末の端末識別用のIDより前に設定された通信データありを示す情報の数量を解析することにより通信順番を定める、
    ことを特徴とする無線通信端末。
  2. 請求項1に記載の無線通信端末において、
    前記通信制御手段は、自端末の前記通信時間帯になったら、前記中継装置へ前記通信データの送信を要求する要求信号を前記送受信手段から送信させる、
    ことを特徴とする無線通信端末。
  3. 請求項1及び2のいずれか一項に記載の無線通信端末において、
    前記通信制御手段は、自端末から前記中継装置へ送信する通信データがある場合、自端末の前記通信時間帯中に、他の無線通信端末が存在しないものとして、該通信データを含む信号を該他の無線通信端末からの送信に優先して前記送受信手段で送信させる、
    ことを特徴とする無線通信端末。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の無線通信端末において、
    前記通信制御手段は、前記ビーコン信号の受信時刻を基準にして、前記通信時間帯のタイミングを定める、
    ことを特徴とする無線通信端末。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の無線通信端末において、
    前記送受信手段の少なくとも一部への供給電力を制御して、該送受信手段を送受信動作可能なアクティブ状態と送受信動作不能なスリープ状態とに状態変化させる電力供給制御手段を備え、
    前記通信制御手段は、前記電力供給制御手段に対して、前記ビーコン信号を受信する時間帯及び自端末の前記通信時間帯に、前記電力供給制御手段で前記送受信手段を前記アクティブ状態にさせ、該ビーコン信号を受信する時間帯及び自端末の該通信時間帯を除く時間帯に、前記電力供給制御手段で前記スリープ状態にさせる、
    ことを特徴とする無線通信端末。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の無線通信端末において、
    前記通信制御手段は、前記中継装置による前記ビーコン信号の送信間隔を予め定められた固定数で割った時間を前記通信時間帯の時間とする、
    ことを特徴とする無線通信端末。
  7. 請求項1から5のいずれか一項に記載の無線通信端末において、
    前記信号解析手段は、前記ビーコン信号に含まれている前記制御データを解析して、現時点で、前記中継装置から送信すべき通信データがある無線通信端末の数を求め、
    前記通信制御手段は、前記中継装置による前記ビーコン信号の送信間隔を、前記信号解析手段により求められた前記無線通信端末の数で定まる値で割った時間を前記通信時間帯の時間とする、
    ことを特徴とする無線通信端末。
  8. 無線通信端末と、各無線通信端末毎に該無線通信端末宛の通信データがあるか否かを示す制御データを含む制御信号を送信すると共に無線通信端末と他の通信端末との間を中継する中継装置とを備えている無線通信システムの無線通信方法において、
    前記無線通信端末は、
    前記中継装置からの前記制御信号を受信する制御信号受信工程と、
    前記制御信号受信工程で受信した前記制御信号に含まれている前記制御データを解析して、自端末が受信すべき通信データがあると判断した場合に、該制御データに基づいて、前記中継装置から送信すべき通信データがある1以上の無線通信端末中での通信順番を定める信号解析工程と、
    前記信号解析手段により定められた自端末の通信順番に応じて、該自端末と前記無線中継装置との間で通信時間帯のタイミングを定める通信時間設定工程と、
    自端末の前記通信時間帯中に前記中継装置との間で前記通信データの信号を送受信させ、該通信時間を除く時間帯での該中継装置への前記通信データの信号の送信を控えさせる通信制御工程と、
    を実行し、
    前記中継装置と無線通信端末間の通信は、IEEE802.11に準拠して行われるものであり、
    前記制御データは、IEEE802.11にて規定されるビーコン信号の可変長フィールドの部分仮想ビットマップに、端末識別用ID毎に通信データがあるか否かを示す情報が2値情報で設定されており、
    前記信号解析工程において、
    あらかじめ自無線通信端末に割り当てられた端末識別用のIDに基づいて、当該端末識別用のIDに対応する前記2値情報により通信データがあるか否かを把握するとともに、前記部分仮想ビットマップに、自無線通信端末の端末識別用のIDより前に設定された通信データありを示す情報の数量を解析することにより通信順番を定める、
    ことを特徴とする無線通信方法。
  9. 請求項8に記載の無線通信方法において、
    前記無線通信端末は、前記中継装置との間で各種信号を送受信する送受信手段と、該送受信手段への供給電力を制御して、該送受信手段を送受信動作可能なアクティブ状態と送受信動作不能なスリープ状態とに状態変化させる電力供給制御手段と、を備え、
    前記電力供給制御手段に対して、前記ビーコン信号を受信する時間帯及び自端末の前記通信時間帯に、前記電力供給制御手段で前記送受信手段を前記アクティブ状態にさせ、該ビーコン信号を受信する時間帯及び自端末の該通信時間帯を除く時間帯に、前記電力供給制御手段で前記スリープ状態にさせる節電モード制御工程を実行する、
    ことを特徴とする無線通信方法。
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