JP4888685B2 - 熱電材料及びその製造方法 - Google Patents
熱電材料及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4888685B2 JP4888685B2 JP2005227389A JP2005227389A JP4888685B2 JP 4888685 B2 JP4888685 B2 JP 4888685B2 JP 2005227389 A JP2005227389 A JP 2005227389A JP 2005227389 A JP2005227389 A JP 2005227389A JP 4888685 B2 JP4888685 B2 JP 4888685B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thermoelectric material
- powder
- thermoelectric
- oriented
- material according
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
(1)エネルギー変換の際に余分な老廃物を排出しない、
(2)排熱の有効利用が可能である、
(3)材料が劣化するまで継続的に発電を行うことができる、
(4)モータやタービンのような可動装置が不要であり、メンテナンスの必要がない、
等の特徴を有していることから、エネルギーの高効率利用技術として注目されている。
(1)300〜600℃の中温域において相対的に高い熱電特性を示す、
(2)材料中に高価な稀少元素(例えば、Te、Sb、Seなど)や、毒性の強い環境負荷物質(例えば、Te、Sb、Se、Pbなど)を含まない、
という特徴がある。そのため、Mn−Si系の熱電材料に関し、従来から種々の提案がなされている。
また、MnSix系熱電材料にある種のドーパントを添加すると、熱電特性を向上させることができる。しかしながら、一般に、ドーパントは少量であるので、ドーパントの偏析が起きやすく、精度の高いドーピング制御が困難であった。
さらに、MnSix系熱電材料の熱電特性は、結晶方位に応じた異方性がある。そのため、特定の結晶面を一方向に配向させることができれば、熱電特性を向上させることができる。しかしながら、MnSix系熱電材料の特定の結晶面を一方向に配向させる方法が提案された例は、従来にはない。
また、本発明が解決しようとする他の課題は、高い精度でドーピング制御されたMnSix系の熱電材料及びその製造方法を提供することにある。
さらに、本発明が解決しようとする他の課題は、特定の結晶面が一方向に配向したMnSix系の熱電材料及びその製造方法を提供することにある。
(1)前記熱電材料は、MnSix(1.6≦x≦1.85)を主成分とし、かつ、各結晶粒のab面が一方向に配向しているバルク多結晶材料からなる。
(2)前記熱電材料は、前記ab面の配向度fが0.5以上である。
(3)前記熱電材料は、前記Si元素の0.25at%以上20at%以下がIIIb族元素、IVb族元素、ランタノイド元素から選ばれる少なくとも1種類の元素M 2 で置換されている。
(4)前記熱電材料は、前記元素M 2 として少なくともGeを含み、前記Geによる前記Si元素の置換量は、0.25at%以上1.25at%以下である。
この場合、前記Mn元素の0.001at%以上20at%以下がVa族元素、VIa属元素、VIIa属元素、ランタノイド元素から選ばれる少なくとも1種類の元素M 1 で置換されているのが好ましい。
また、本発明に係る熱電材料の製造方法は、本発明に係る熱電材料が得られるように配合された出発原料を溶解させ、溶湯を得る溶解工程と、その表面が平滑である凝固面と前記溶湯とを接触させる凝固工程とを備えていることを要旨とする。この場合、前記溶解工程の前に、本発明に係る熱電材料が得られるように配合された粉末を混合し、該粉末又はその成形体を非酸化雰囲気中又は真空中において加熱し、前記粉末を固化させる前処理工程をさらに備えているのが好ましい。また、前記凝固工程の後に得られる記鋳塊、焼結体又は素子を非酸化雰囲気中又は真空中において加熱し、成分元素の拡散を行わせるアニール処理工程をさらに備えているのが好ましい。
このような方法により得られた熱電材料は、特定の結晶面が一方向に配向しているので、従来の方法により得られる無配向焼結体に比べて高い熱電特性を示す。しかも、MA処理を行わないので、不純物の混入が少ない。さらに、出発原料を溶解させる前に出発原料の加熱を行う前処理工程をさらに備えている場合には、精度の高いドーピング制御が可能となり、熱電特性がさらに向上する。また、凝固後の材料に対してアニール処理を施すと、成分元素がさらに均一に拡散し、熱電特性がさらに向上する。
本発明に係る熱電材料は、MnSix(1.6≦x≦1.85)を主成分とし、かつ、各結晶粒のab面が一方向に配向しているバルク多結晶材料からなる。
Mnに対するSiの比率(モル比)xは、1.6以上1.85以下が好ましい。Siの比率xが1.6未満である場合、及び、xが1.85を超える場合のいずれも、出力因子が低下するので好ましくない。高い出力因子を得るためには、Siの比率xは、さらに好ましくは、1.65以上1.80以下、さらに好ましくは、1.70以上1.76以下である。
MnSixにおいては、ab面(ミラー指数表示で{001}面)内の熱電特性が最も高い。本発明において、「ab面が配向している」とは、熱及び電気の流れる方向に対して平行に各結晶粒のab面が平行に配向していることを意味する。
また、「ab面が配向している」とは、少なくとも棒状の素子に加工された状態において、ab面が一方向に配向していれば良く、必ずしも素子に加工する前の塊状物全体において、ab面が一方向に配向している必要はない。
f(HKL)={(P−P0)/(1−P0)} ・・・(1)
但し、P=ΣI(HKL)/ΣI(hkl)、
P0=ΣI0(HKL)/ΣI0(hkl)。
また、平均配向度fは、極点図から求めても良い。この場合、平均配向度fは、次の(1a)から求めることができる(例えば、D.H.Hermans and P.Platzek, Kollid-z, 88, 68(1939)参照)。
f=(1/2)(3<cos2φ>−1) ・・・(1a)
但し、φは、面の垂直方向(z方向)と[00l]方向がなす角度である。また、<cos2φ>は、極点図プロット中でのcos2φの平均値であり、z方向と[00l]方向が平行であるときは1、[00l]方向がランダムであるときには1/3、z方向と[00l]方向が垂直であるときには0となる。
一般に、MnSix系熱電材料において、ab面の配向度が高くなるほど、高い熱電特性が得られる。MnSixを面配向させる場合において、ab面の面配向度fは、0.5以上が好ましく、さらに好ましくは、0.7以上である。
Mnサイトをこれらの元素で置換すると、キャリアがドープされる。電気伝導度σ及びゼーベック係数Sは、いずれもキャリア濃度の関数であるので、これらの元素によるMn元素の置換量を最適化することによって、熱電特性を向上させることができる。高い熱電特性を得るためには、Mn元素の置換量は、0.001at%以上が好ましく、さらに好ましくは、0.01at%以上、さらに好ましくは、0.1at%以上である。
一方、Mn元素の置換量が多くなりすぎると、キャリア濃度が過剰となり、あるいは、異相の生成によって熱電特性が低下する。従って、Mn元素の置換量は、20at%以下が好ましく、さらに好ましくは、10at%以下、さらに好ましくは、1.0at%以下である。
Siサイトをこれらの元素で置換する場合も同様であり、Si元素の置換量を最適化することによって、熱電特性を向上させることができる。高い熱電特性を得るためには、Si元素の置換量は、0.001at%以上が好ましく、さらに好ましくは、0.01at%以上、さらに好ましくは、0.1at%以上である。
一方、Si元素の置換量が多くなりすぎると、キャリア濃度が過剰となり、あるいは、異相の生成によって熱電特性が低下する。従って、Si元素の置換量は、20at%以下が好ましく、さらに好ましくは、10at%以下、さらに好ましくは、1.0at%以下である。
(Mn1−y[M1]y)(Si1−z[M2]z)x ・・・(2)
但し、M1: Cr、Mo、W、Fe及びReから選ばれる1種以上の元素。
M2: Ge及びAlから選ばれる1種以上の元素。
y: 0≦y≦0.20
z: 0≦z≦0.20
x: 1.6≦x≦1.85
本発明の第1の実施の形態に係る熱電材料の製造方法は、溶解・鋳造法によって所望の組織を有する鋳塊を作製する方法であって、前処理工程と、溶解工程と、凝固工程と、緻密化工程と、アニール処理工程と、加工工程とを備えている。
所定の比率で配合された出発原料を直接、ルツボに入れて溶解させることもできる。しかしながら、出発原料中に活性な元素が含まれている場合には、均一な溶湯が生成する前に活性な元素がルツボと反応する場合がある。また、ドーパントを添加する場合、一般に、その添加量は少量であるので、溶湯中にドーパントを均一に分散させるためには、ある程度の時間が必要となる。さらに、原料を高周波溶解させるためには、原料にある程度の導電性を持たせる必要がある。
前処理工程は、必ずしも必要な工程ではないが、前処理を行うことによって、このようなルツボとの反応に起因する組成のずれやドーパントの偏析を回避でき、精度の高いドーピング制御が可能となる。また、原料にある程度の導電性を付与できるので、高周波溶解が可能となる。
一般に、加熱温度が低すぎると、粉末の固化や元素の拡散が不十分となる。一方、加熱温度が高すぎると、ルツボとの反応が著しくなる場合がある。また、一般に、加熱時間が短すぎると、固化や元素の拡散が不十分となる。一方、必要以上の加熱は、実益がない。最適な加熱条件は、原料組成によって若干異なるが、600℃以上1250℃以下の温度で、30分以上170時間以下加熱するのが好ましい。
出発原料又は溶解用原料の溶解は、原料の酸化を防ぐために、非酸化雰囲気下で行うのが好ましい。また、溶解温度は、出発原料又は溶解用原料の融点(原料全体が溶融する温度)以上であれば良い。溶解時間は、原料全体が均一な溶湯になる時間であればよい。通常は、1〜10分程度である。
本発明において、「平滑面」とは、凝固面又はその近傍で生成した核が凝固面に対してほぼ垂直方向に成長することができる程度の平滑性を有している面をいう。そのためには、凝固面の表面粗さRzは、6.3以下が好ましく、さらに好ましくは、2以下である。肉眼で観察した時に凝固面が鏡面である時には、この条件は満たされる。
鋳塊には、一般にピンホール、ブローホールなどの鋳造欠陥が含まれる。鋳塊にこのような欠陥が含まれていると、鋳塊の密度を低下させるだけでなく、熱電特性を低下させる原因となる。緻密化工程は、必ずしも必要な工程ではないが、鋳塊に対して緻密化処理を行うと、高い特性を有する熱電材料が得られる。
加熱温度及び加熱時間は、材料組成、欠陥の種類、加圧の有無等に応じて、最適な条件を選択する。一般に、加熱温度が高くなるほど、及び/又は、加熱時の圧力が高くなるほど、相対的に短時間で欠陥を消滅させることができる。例えば、ホットプレスにより緻密化処理を行う場合、加熱温度:900〜1250℃、加熱時間:1〜48時間、加圧力:5〜20MPaの条件下で処理するのが好ましい。また、緻密化処理は、鋳塊の酸化を防ぐために、非酸化雰囲気中又は真空中で行うのが好ましい。
なお、緻密化処理は、鋳塊の状態で行っても良く、あるいは、後述する加工工程において、所定の形状を有する素子に加工した後に行っても良い。
MnSixには、多数の相が存在し、凝固時に目的とする相以外の異相が生成する場合がある。また、MnSixに対してドーパントを添加する場合、一般に、ドーパントの添加量は少量であるので、偏析が起きやすい。このような異相の生成やドーパントの偏析は、熱電特性を低下させる原因となる。アニール処理工程は、必ずしも必要な工程ではないが、アニール処理を行うことによって、異相や偏析を低減させることができる。
なお、アニール処理は、鋳塊の状態で行っても良く、あるいは、後述する加工工程において、所定の形状を有する素子に加工した後に行っても良い。また、アニール処理は、緻密化処理の前に行っても良く、あるいは、緻密化処理の後に行っても良い。さらに、緻密化処理の条件を最適化すると、鋳塊の緻密化と同時にアニール処理と同等の効果が得られる。このような場合には、アニール処理を省略しても良い。逆に、アニール処理条件が適切であると、同時に緻密化も進行するので、このような場合には、緻密化処理を省略することもできる。
上述したように、鋳壁の表面を平滑にすると、鋳壁に対してab面が平行になるように各結晶粒が成長する。従って、鋳壁に対して平行方向が熱の伝導方向となるように素子を切り出すと、ab面が熱の伝導方向に対して平行方向に配向したバルク多結晶材料からなる熱電材料が得られる。
また、MnSixは、p型熱電材料であるので、これと適当なn型熱電材料とを組み合わせて用いると、相対的に高い性能指数を示す熱電素子となる。
本実施の形態に係る熱電材料の製造方法は、粉末冶金法によって所望の組織を有する焼結体を作製する方法であって、前処理工程と、溶解工程と、凝固工程と、粉砕工程と、焼結工程と、緻密化工程と、アニール処理工程と、加工工程とを備えている。
ロールの回転速度や溶湯の滴下速度は、溶湯の温度、ロールやノズルの大きさ等に応じて最適な条件を選択する。一般に、ロールの回転速度は、100〜10000rpm、溶湯の滴下速度は、0.1〜1cc/sec程度である。なお、凝固工程のその他の点については、第1の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
凝固工程において得られたリボンを適当な条件下で粉砕すると、その発達面(面積の最も大きい面)がab面に対してほぼ平行である扁平状の粉末が得られる。この方法により得られる粉末の最小寸法dに対する最大寸法Lの比(L/d)は、粉砕条件にもよるが、通常は、2〜10である。
扁平状の粉末の発達面を一方向に配向させるためには、成形時に粉末に対してせん断力が働くような成形方法を用いればよい。扁平状の粉末は、形状異方性が大きいので、これを単に金型又はダイスに入れ、一軸加圧するだけで発達面が一方向に配向した成形体が得られる。
例えば、非加圧下で焼結(常圧焼結)させる場合、発達面が配向している成形体を作製し、これを所定温度に加熱する。また、例えば、ホットプレスにより焼結させる場合、ダイス内に粉末をそのまま充填しパンチで加圧することによって粉末を配向させても良く、あるいは、予め粉末を配向させた成形体を作製し、これをダイス内の挿入しても良い。また、例えば、HIPにより焼結させる場合、予め粉末を配向させた成形体を作製し、これを適当な容器に収めて焼結させる。
焼結法として常圧焼結法を用いた場合、一般に、相対密度100%の焼結体は得られず、気孔が含まれる。焼結体の密度が低いと、熱電特性を低下させる原因となる。緻密化工程は、必ずしも必要な工程ではないが、焼結体に対して緻密化処理を行うと、高い特性を有する熱電材料が得られる。また、焼結法として加圧焼結法を用いた場合であっても、再度、緻密化処理を施すことによって、焼結体の密度がさらに向上する場合がある。
なお、緻密化処理に関するその他の点については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
アニール処理は、焼結体の状態で行っても良く、あるいは、後述する加工工程において、所定の形状を有する素子に加工した後に行っても良い。また、アニール処理は、緻密化処理の前に行っても良く、あるいは、緻密化処理の後に行っても良い。さらに、焼結条件、あるいは、緻密化処理の条件を最適化すると、焼結体の緻密化と同時にアニール処理と同等の効果が得られる。このような場合には、アニール処理を省略しても良い。
アニール処理に関するその他の点については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
上述したように、扁平状の粉末の発達面が一方向に配向するように粉末を成形し、これを焼結させると、発達面の配向方位を継承した焼結体が得られる。発達面は、ab面とほぼ平行であるので、このような方法によって、ab面がほぼ一方向に面配向した焼結体が得られる。従って、配向した発達面に対して平行方向が熱の伝導方向となるように素子を切り出すと、ab面が熱の伝導方向に対して平行方向に配向したバルク多結晶材料からなる熱電材料が得られる。
また、MnSixは、p型熱電材料であるので、これと適当なn型熱電材料とを組み合わせて用いると、相対的に高い性能指数を示す熱電素子となる。
MnSixは、正方晶系に属するが、結晶構造は層状であるため、輸送特性の異方性が存在する。MnSixの単結晶の測定により、電気比抵抗とゼーベック係数の異方性は、それぞれ、ρc≒4ρab、Sc≒1.5Sabと報告されている。しかしながら、単結晶は、一般に、高価であり、実用的ではない。一方、これらの異方性を生かした配向多結晶体を作製することができれば、高い熱電材料を低コストで得ることができる。
しかしながら、メカニカルアロイング法やアトマイザー法を用いて粉末を作製し、これを焼結させる方法では、ab面が一方向に配向した多結晶体は得られない。また、Mn−Si溶湯を単に鋳型に鋳込む溶解・鋳造法では、凝固時に結晶粒がランダムな方向に成長するので、部分的にab面が配向している鋳塊すら得られない。さらに、MnSixは、正方晶であり、結晶格子の異方性が極めて小さい。そのため、従来知られている方法では、ab面を配向させるのが極めて困難である。
また、その表面が平滑であるロールを回転させながら、ロール表面に溶湯を滴下すると、リボンが得られる。溶湯は、平滑なロール表面上で凝固するので、ロール面に対してほぼ平行にab面が配向する。このリボンを粉砕することにより得られた扁平状の粉末にせん断力をかけながら成形し、これを焼結すると、実質的にその全体に渡ってab面が一方向に配向した多結晶体が得られる。
さらに、このような鋳塊又は焼結体からab面が熱の伝導方向に対して平行になるように素子を切り出すと、ab面が一方向に配向したバルク多結晶体が得られる。このようにして得られたバルク多結晶体は、ab面が一方向に配向しているので、同一組成を有する無配向多結晶体に比べて、高い熱電特性を示す。また、単結晶を作製する場合に比べて、低コストである。
また、ドーパントは、一般に添加量が少量であるので、高い特性を得るには、少量のドーパントを材料全体に均一に分散させる必要がある。この場合、所定の比率で配合された原料を単に溶融させるだけでは、ドーパントの偏析や鋳壁との反応により、精度の高いドーピング制御ができない場合がある。これに対し、原料を溶解させる前に、予め前処理を行うと、ドーパントの偏析や鋳壁との反応を抑制することができる。そのため、精度の高いドーピング制御が可能となる。また、予め前処理を行うと、原料に適度な導電性を付与できるので、高周波溶解を容易に行うことができる。
さらに、前処理に代えて又はこれに加えて、鋳塊、焼結体又は素子に対して緻密化処理を施すと、残留した気孔に起因する熱電特性の低下を抑制することができる。また、前処理及び/若しくは緻密化処理に代えて、又は、これらに加えて、鋳塊、焼結体又は素子に対してアニール処理を施すと、ドーパントの偏析がさらに低減し、熱電特性がさらに向上する。しかも、原料を調製する際にMA処理が不要であるので、不純物の混入や仕込み組成からのずれも少ない。
MnSi1.73となるように秤量した塊状Mn、Siを溶融させた。次いで、壁厚7mmで、その内面を鏡面に研磨した金型(Rz≦2)に溶湯を鋳込んで、凝固させた。得られた鋳塊から、その長手方向が鋳壁と平行になるように、直方体の試料を切り出した。さらに、切り出した直方体に対し、ホットプレスを行った。なお、加圧方向は、凝固方向と平行方向(鋳壁に対して垂直方向)とした。また、ホットプレス条件は、加熱温度:1160℃、加熱時間:12時間、加圧力:10MPa、雰囲気:真空中、とした。
また、ホットプレス前及びホットプレス後の試料について、凝固方向と垂直な面をX線回折により解析した。図1に、その結果を示す。図1より、ホットプレス前及びホットプレス後のいずれも、凝固方向に対して垂直方向にab面が配向していることがわかる。ホットプレス前後において、X線回折パターンが変化しているが、これは、結晶粒の大きさが変化したためと思われる。実際、(1、0、15)に対する極点図より算出した配向度fは、いずれも約0.7であり、ホットプレス前後において大きな変化はなかった。
図2に、ホットプレス後の試料の極点図を示す。図2中、図の中心は、凝固面に対して垂直方向を表し、各点は、各結晶粒の(1、0、15)面の法線と凝固面の法線とのなす角度の分布を表す。図2より、凝固方向に対して垂直方向にab面((1、0、15)面)が配向していることがわかる。図示はしないが、電子後方散乱回折像法(EBSP)による結晶方位解析からも、同様に試料がab面配向していることが確認された。
その内面が鏡面でない金型(Rz>6.3)を用いた以外は、参考例1と同一条件下で、直方体の試料を作成した。得られた試料について凝固方向と垂直な面をX線回折により測定したところ、ab面の配向度fは0.3以下であった。
図3に、参考例1で得られた鋳塊及び比較例1で得られた鋳塊の断面写真を示す。図1より、比較例1は、組織が不均一であるのに対し、参考例1は、組織が比較的均一であり、かつ、鋳壁に対して平行に配向組織(横筋)が見られることがわかる。
一般式:MnSix(1.53≦x≦1.93)、又は、一般式:Mn(Si0.995Ge0.005)xとなるように秤量した粉末に対し、30分の乾式混合を行った。得られた粉末を、φ12mmの型を用いて2軸成型(96MPa)により成形体とした。これらを真空中、1073K×24h×2回の仮焼(前処理)を行った。
次に、非晶質作製機を用いて、仮焼された試料からリボン粉末を作製した。得られたリボン粉末をダイスに充填し、プラズマ焼結法(SPS)により焼結体を作製した。焼結条件は、1323K×15min×50MPaとした。さらに、得られた焼結体を真空中において、1173〜1373K×12hのアニール処理を行った。
次に、得られた試料について、773Kにおける出力因子を測定した。図5に、その結果を示す。図5より、
(1)Geをドープすることによって、出力因子が向上する、
(2)xが1.60〜1.85の時に出力因子が1×10−3W/K2m以上となる、
(3)xが1.65〜1.80の時に出力因子が1.5×10−3W/K2m以上となる、
(4)xが1.70〜1.76の時に出力因子が1.7×10−3W/K2m以上となる、
ことがわかる。
一般式:Mn(Si1-zGez)1.73(0.0025≦z≦0.0125)となるように粉末を秤量した以外は、実施例2と同一の手順に従い、焼結体を作製した。
得られた試料について、773Kにおける出力因子を測定した。図6にその結果を示す。図6より、
(1)GeによるSiの置換量が0.25〜1.25at%の時に、出力因子が1.6×10−3W/K2m以上となる、
(2)Siの置換量が0.35〜0.9at%の時に、出力因子が1.8×10−3W/K2m以上となる、
(3)GeによるSiの置換量が0.5at%の時に出力因子が最大になる、
ことがわかる。
一般式:(Mn1-yMy)(Si1-zNz)1.73となるように、Mnサイトを元素M(M=Cr、Mo、W、Fe、Re、x=0〜0.01)で、Siサイトを元素N(N=Ge、Al、y=0〜0.01)で、それぞれ元素置換を行った以外は、実施例2と同一の手順に従い、焼結体を作製した。表1に、各試料の仕込み組成を示す。
X線回折により、すべての置換した試料で各置換元素がMnSi1.73結晶格子に固溶置換されていることが確認された(図示せず)。また、この方法により得られた焼結体の配向度は、0.5〜0.8であった。
次に、アニール後の焼結体から、加圧方向に対して垂直方向を長手方向とする棒状試料を切り出し、電気伝導率σ、及び、ゼーベック係数Sを測定した。さらに、測定された値から、出力因子PF(=σS2)を算出した。表2に、その結果を示す。
さらに、表1と同一組成を有する各試料について、参考例1と同一の手順に従い、溶解・鋳造法によりab面配向多結晶体を作製した。その結果、出力因子は、いずれも、焼結法を用いて作製した多結晶体より10〜50%向上した。
一般式:MnSi1.73となるように秤量した粉末をボールミルにて30分の乾式混合を行った。得られた粉末を、φ12mmの型を用いて2軸成型(96MPa)により成形体とした。これらを真空中、1073K×24h×2回の仮焼(前処理)を行った。
次に、非晶質作製機を用いて、仮焼された試料からリボン粉末を作製した。得られたリボン粉末をダイスに充填し、プラズマ焼結法(SPS)により焼結体を作製した。焼結条件は、1323K×15min×50MPaとした。さらに、得られた焼結体を真空中において、873〜1473K×12hのアニール処理を行った。
得られた焼結体について、773Kにおける出力因子を測定した。図7にその結果を示す。なお、図7には、アニール処理を行わなかった焼結体の出力因子も併せて示した。
図7より、
(1)アニール処理温度を600℃以上とすると、出力因子が著しく向上する、
(2)特に、アニール処理温度を1000℃〜1200℃とすると、出力因子が1.45×10−3W/K2mを超える、
ことがわかる。
Claims (16)
- 以下の構成を備えた熱電材料。
(1)前記熱電材料は、MnSix(1.6≦x≦1.85)を主成分とし、かつ、各結晶粒のab面が一方向に配向しているバルク多結晶材料からなる。
(2)前記熱電材料は、前記ab面の配向度fが0.5以上である。
(3)前記熱電材料は、前記Si元素の0.25at%以上20at%以下がIIIb族元素、IVb族元素、ランタノイド元素から選ばれる少なくとも1種類の元素M 2 で置換されている。
(4)前記熱電材料は、前記元素M 2 として少なくともGeを含み、前記Geによる前記Si元素の置換量は、0.25at%以上1.25at%以下である。 - 前記Mn元素の0.001at%以上20at%以下がVa族元素、VIa族元素、VIIa族元素、VIIIa族元素、ランタノイド元素から選ばれる少なくとも1種類の元素M 1 で置換されている請求項1に記載の熱電材料。
- 組成式:(Mn1−y[M1]y)(Si1−z[M2]z)xで表される相を主成分とする請求項1又は2に記載の熱電材料。
但し、
M1: Cr、Mo、W、Fe及びReから選ばれる1種以上の元素、
M2: Ge、又は、GeとAlの双方。
y: 0≦y≦0.20、
z: 0.0025≦z≦0.0125、
x: 1.6≦x≦1.85。 - その出力因子が同一組成を有する無配向多結晶体の1.1倍以上である請求項1から3までのいずれかに記載の熱電材料。
- 請求項1から3までのいずれかに記載の熱電材料が得られるように配合された出発原料を溶解させ、溶湯を得る溶解工程と、
その表面が平滑である凝固面と前記溶湯とを接触させる凝固工程と、
を備えた熱電材料の製造方法。 - 前記凝固面は、その表面粗さRzが6.3以下である請求項5に記載の熱電材料の製造方法。
- 前記凝固工程は、温度勾配が104〜107℃/mである請求項5又は6に記載の熱電材料の製造方法。
- 前記凝固工程は、その表面が平滑である少なくとも1つの鋳壁を有する金型内に前記溶湯を鋳込み、鋳塊を得るものである請求項5から7までのいずれかに記載の熱電材料の製造方法。
- 前記鋳壁に対して平行方向が熱の伝導方向となるように、前記凝固工程で得られた鋳塊から素子を切り出す加工工程をさらに備えた請求項8に記載の熱電材料の製造方法。
- 前記凝固工程は、その表面が平滑であるロールを回転させながら、前記ロール上に前記溶湯を滴下し、リボンを得るものであり、
前記リボンを粉砕し、扁平状の粉末を得る粉砕工程と、
前記扁平状の粉末の発達面が一方向に配向するように前記粉末を成形し、焼結させる焼結工程とをさらに備えた請求項5から7までのいずれかに記載の熱電材料の製造方法。 - 配向した前記発達面に対して平行方向が熱の伝導方向となるように、前記焼結工程で得られた焼結体から素子を切り出す加工工程をさらに備えた請求項10に記載の熱電材料の製造方法。
- 前記凝固工程、前記焼結工程又は前記加工工程の後に、前記鋳塊、前記焼結体又は前記素子を加圧下又は非加圧下で加熱し、緻密化させる緻密化工程をさらに備えた請求項5から11までのいずれかに記載の熱電材料の製造方法。
- 前記凝固工程、前記焼結工程又は前記加工工程の後に、前記鋳塊、前記焼結体又は前記素子を非酸化雰囲気中又は真空中において加熱し、成分元素の拡散を行わせるアニール処理工程をさらに備えた請求項5から12までのいずれかに記載の熱電材料の製造方法。
- 前記アニール処理工程は、前記鋳塊、前記焼結体又は前記素子を非酸化雰囲気中又は真空中において、600℃以上1250℃以下の温度で、30分以上170時間以下加熱するものである請求項13に記載の熱電材料の製造方法。
- 前記溶解工程の前に、請求項1から3までのいずれかに記載の熱電材料が得られるように配合された粉末を混合し、該粉末又はその成形体を非酸化雰囲気中又は真空中において加熱し、前記粉末を固化させる前処理工程をさらに備えた請求項5から14までのいずれかに記載の熱電材料の製造方法。
- 前記前処理工程は、前記粉末又はその成形体を、非酸化雰囲気中又は真空中において、600℃以上1250℃以下の温度で、30分以上170時間以下加熱するものである請求項15に記載の熱電材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005227389A JP4888685B2 (ja) | 2005-08-05 | 2005-08-05 | 熱電材料及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005227389A JP4888685B2 (ja) | 2005-08-05 | 2005-08-05 | 熱電材料及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007042963A JP2007042963A (ja) | 2007-02-15 |
JP4888685B2 true JP4888685B2 (ja) | 2012-02-29 |
Family
ID=37800651
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005227389A Expired - Fee Related JP4888685B2 (ja) | 2005-08-05 | 2005-08-05 | 熱電材料及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4888685B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112335061A (zh) * | 2018-09-26 | 2021-02-05 | 日立金属株式会社 | 热电转换材料及使用其的热电转换模块、以及热电转换材料的制造方法 |
Families Citing this family (21)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4849970B2 (ja) * | 2005-08-25 | 2012-01-11 | 株式会社小松製作所 | 熱電材料の製造方法 |
JP5281308B2 (ja) * | 2008-03-24 | 2013-09-04 | 株式会社豊田中央研究所 | 熱電材料及びその製造方法 |
JP5352860B2 (ja) * | 2009-09-03 | 2013-11-27 | 株式会社豊田中央研究所 | 熱電材料及びその製造方法 |
JP5660528B2 (ja) * | 2010-03-29 | 2015-01-28 | 国立大学法人茨城大学 | GaあるいはSnでドーピングされたバルク状マンガンシリサイド単結晶体あるいは多結晶体およびその製造方法 |
KR101736974B1 (ko) | 2010-04-08 | 2017-05-17 | 삼성전자주식회사 | 열전재료 및 열전재료의 제조방법 |
JP5608949B2 (ja) * | 2010-12-07 | 2014-10-22 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | n型熱電変換性能を有する金属材料 |
JP2013026334A (ja) * | 2011-07-19 | 2013-02-04 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 積層型熱電変換モジュール |
KR101330062B1 (ko) | 2012-05-22 | 2013-11-18 | 한국교통대학교산학협력단 | 고망간실리사이드계 열전재료의 제조방법 및 그에 따라 제조된 고망간실리사이드계 열전재료 |
KR101375559B1 (ko) | 2012-07-27 | 2014-03-21 | 한국교통대학교산학협력단 | 고망간실리사이드계 열전재료의 제조방법 및 그에 따라 제조된 고망간실리사이드계 열전재료 |
KR101405364B1 (ko) | 2013-03-08 | 2014-06-11 | 한국교통대학교산학협력단 | 알루미늄 도핑 망간-규소계 열전재료 제조방법 및 그에 따라 제조된 열전재료 |
JP6677875B2 (ja) * | 2015-03-23 | 2020-04-08 | 三菱マテリアル株式会社 | 多結晶タングステン及びタングステン合金焼結体並びにその製造方法 |
KR101726498B1 (ko) * | 2015-05-28 | 2017-04-12 | 울산대학교 산학협력단 | 고망간실리사이드계 화합물을 포함하는 열전소재 및 이의 제조방법 |
JP6473068B2 (ja) * | 2015-10-29 | 2019-02-20 | 住友電気工業株式会社 | 熱電変換材料および熱電変換素子 |
JP6618413B2 (ja) * | 2016-04-05 | 2019-12-11 | 株式会社日立製作所 | 熱電変換材料及びその製造方法 |
US20180026170A1 (en) * | 2016-07-25 | 2018-01-25 | Tohoku University | Thermoelectric material and method for producing thermoelectric material |
JP7251187B2 (ja) * | 2018-02-27 | 2023-04-04 | 三菱マテリアル株式会社 | 熱電変換材料、熱電変換素子、熱電変換モジュール、及び、熱電変換材料の製造方法 |
WO2019181142A1 (ja) * | 2018-03-20 | 2019-09-26 | 住友電気工業株式会社 | 熱電変換材料、熱電変換素子、熱電変換モジュールおよび光センサ |
WO2019180999A1 (ja) | 2018-03-20 | 2019-09-26 | 住友電気工業株式会社 | 熱電変換材料、熱電変換素子、熱電変換モジュールおよび光センサ |
JP7384568B2 (ja) * | 2019-04-10 | 2023-11-21 | 株式会社日立製作所 | 熱電変換材料および熱電変換モジュール |
RU208264U1 (ru) * | 2021-04-18 | 2021-12-13 | Федеральное государственное автономное образовательное учреждение высшего образования "Национальный исследовательский Нижегородский государственный университет им. Н.И. Лобачевского" | Тонкоплёночный термоэлектрический преобразователь на основе высшего силицида марганца |
WO2023171662A1 (ja) * | 2022-03-08 | 2023-09-14 | 日東電工株式会社 | n型半導体焼結体、電気・電子部材、熱電発電装置、及びn型半導体焼結体の製造方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002084005A (ja) * | 2000-07-03 | 2002-03-22 | Komatsu Ltd | 熱電モジュール |
JP3586712B2 (ja) * | 2001-01-26 | 2004-11-10 | 国立大学法人島根大学 | 熱電変換材料製造方法及びその装置 |
JP3721557B2 (ja) * | 2001-05-14 | 2005-11-30 | 福田金属箔粉工業株式会社 | 熱電材料の製造方法 |
JP4635387B2 (ja) * | 2001-07-18 | 2011-02-23 | 株式会社豊田中央研究所 | 板状粉末の製造方法及び結晶配向セラミックスの製造方法 |
JP4316286B2 (ja) * | 2002-04-26 | 2009-08-19 | 東京瓦斯株式会社 | 高配向性熱電変換材料の製造方法 |
JP2004235278A (ja) * | 2003-01-28 | 2004-08-19 | Yamaha Corp | 熱電材料及びその製造方法 |
-
2005
- 2005-08-05 JP JP2005227389A patent/JP4888685B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112335061A (zh) * | 2018-09-26 | 2021-02-05 | 日立金属株式会社 | 热电转换材料及使用其的热电转换模块、以及热电转换材料的制造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007042963A (ja) | 2007-02-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4888685B2 (ja) | 熱電材料及びその製造方法 | |
Li et al. | Processing of advanced thermoelectric materials | |
CN1969354B (zh) | 制造锰铝铜强磁性合金、半锰铝铜强磁性合金、填充式方钴矿基合金的方法以及利用它们的热电转换*** | |
Jiang et al. | Thermoelectric performance of p-type Bi–Sb–Te materials prepared by spark plasma sintering | |
JP2010166016A (ja) | 熱電材料及びその製造方法 | |
Liu et al. | Combustion synthesis of Cu2SnSe3 thermoelectric materials | |
KR102579525B1 (ko) | 반도체 소결체, 전기·전자 부재 및 반도체 소결체 제조방법 | |
Li et al. | Enhanced thermoelectric properties of p-type SnS0. 2Se0. 8 solid solution doped with Ag | |
Kang et al. | High pressure synthesis and thermoelectric properties of Ba-filled CoSb 3 skutterudites | |
JP2006165125A (ja) | 熱電材料及びその製造方法 | |
US11411155B2 (en) | Thermoelectric conversion material, thermoelectric conversion module using same, and method of manufacturing thermoelectric conversion material | |
JP5281308B2 (ja) | 熱電材料及びその製造方法 | |
JP5352860B2 (ja) | 熱電材料及びその製造方法 | |
JP7367928B2 (ja) | 熱電変換材料およびその製造方法 | |
WO1999054941A1 (fr) | Procede de fabrication de corps fritte pour element de conversion thermoelectrique, corps fritte pour element de conversion thermoelectrique et element de conversion thermoelectrique utilisant ce corps fritte | |
JP4592209B2 (ja) | 結晶配向バルクZnO系焼結体材料の製造方法およびそれにより製造された熱電変換デバイス | |
CN112885947B (zh) | 一种n型立方相Ge-Te基热电材料 | |
JP7343853B2 (ja) | 熱電変換材料、熱電変換材料の焼結方法および熱電変換材料の製造方法 | |
KR101375559B1 (ko) | 고망간실리사이드계 열전재료의 제조방법 및 그에 따라 제조된 고망간실리사이드계 열전재료 | |
KR101469759B1 (ko) | 이터븀이 충진된 철-안티몬계 열전재료의 제조방법 | |
JP6082617B2 (ja) | 熱電変換材料およびその製造方法 | |
JP2009111357A (ja) | 熱電材料及びその製造方法 | |
JP4601206B2 (ja) | 熱電素子の製造方法 | |
JP4666841B2 (ja) | 熱電材料の製造方法 | |
Zhu et al. | Thermoelectric properties of Mg 2 Si 1− x Sb x (0≤ x≤ 0.025) synthesized by the high-temperature high-pressure method |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080710 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100730 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110527 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110705 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110908 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110920 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20111117 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20111130 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141222 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141222 Year of fee payment: 3 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141222 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |