JP4886409B2 - 光学部品、撮像装置、光学部品の設計方法および光学部品の製造方法 - Google Patents

光学部品、撮像装置、光学部品の設計方法および光学部品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4886409B2
JP4886409B2 JP2006199283A JP2006199283A JP4886409B2 JP 4886409 B2 JP4886409 B2 JP 4886409B2 JP 2006199283 A JP2006199283 A JP 2006199283A JP 2006199283 A JP2006199283 A JP 2006199283A JP 4886409 B2 JP4886409 B2 JP 4886409B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical element
optical
holder
fitting
press
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006199283A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008026617A (ja
Inventor
心平 森岡
利治 角
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Enplas Corp
Original Assignee
Enplas Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Enplas Corp filed Critical Enplas Corp
Priority to JP2006199283A priority Critical patent/JP4886409B2/ja
Publication of JP2008026617A publication Critical patent/JP2008026617A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4886409B2 publication Critical patent/JP4886409B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mounting And Adjusting Of Optical Elements (AREA)
  • Lens Barrels (AREA)

Description

本発明は、光学部品、撮像装置、光学部品の設計方法および光学部品の製造方法に係り、特に、光学素子およびこの光学素子が保持されたホルダを備えた光学部品、撮像装置、光学部品の設計方法および光学部品の製造方法に関する。
近年、CCDおよびCMOS等の撮像素子を備えた撮像装置が、家庭用ビデオカメラ、携帯電話用カメラおよびデジタルカメラ等に幅広く普及しており、今後もさらなる市場成長が見込まれている。
このような撮像装置としては、レンズ、回折格子およびフィルタ等の光学素子を鏡筒(バレル)等のホルダに圧入した後に、この光学素子を圧入位置においてホルダに接着して取り付けることによって光学部品を形成し、この光学部品を撮像素子と組み合わせることによって製造されたものが多い。
さらに、近年、このような撮像装置には、さらなる高性能化の要求が高まっており、このような撮像装置に搭載される光学素子についても、さらに良好な光学特性を有することが求められるようになった。
この種の光学部品では、これまでにも、光学素子が良好な光学特性を有するべく光学素子をホルダに高精度に取り付けるための種々の構成が開示されている(例えば、特許文献1〜4参照)。
特開平11−176744号公報(例えば、第0024段落、第0035段落、図2、8等参照) 特開2004−145183号公報(例えば、第0039段落、図2等参照) 特開2004−4566号公報(例えば、第0048段落、図2等参照) 特開平1−116506号公報(例えば、第2頁左下欄の上から第9〜16行目、第3頁左上欄の上から第15行目〜第3頁右上欄の上から第14行目、図1〜3等参照)
しかしながら、特許文献1〜4に記載の光学部品は、ホルダに光学素子を高精度に位置決めして取り付けるには有効であるものの、光学素子をホルダに圧入する際に、光学素子に対してホルダから主としてホルダの径方向における内側に向かう力が作用し、この力によって光学素子の光学面に不測の変形が生じて光学素子の光学性能が劣化してしまうといった問題が生じていた。
このような光学素子のホルダへの圧入による光学面の変形を防止するには、例えば、レンズを透過させたレーザ光の光軸の位置が所定の位置になるようにレンズを位置決めした上でホルダに取り付けるアクティブアライメント等の圧入以外の方法によって光学素子をホルダに取り付けることが考えられるが、その場合には、組立工程の複雑化や製品の高コスト化といった別の問題が生じることになる。
そこで、本発明は、このような点に鑑みなされたものであり、組立時における光学素子の光学特性の劣化を安価なコストによって確実に防止することができる量産に好した光学部品、撮像装置、光学部品の設計方法および光学部品の製造方法を提供することを目的とするものである。
前述した目的を達成するため、本発明の請求項に係る光学部品の特徴は、曲面に形成された光学面および前記光学面を囲む円筒状の外周面を有する光学素子と、前記光学素子が圧入されて保持されたホルダとを備え、前記光学素子の前記ホルダへの圧入前における前記光学素子の光学面の形状が、前記ホルダへの圧入による前記光学素子の変形を見込んだ上で前記光学素子が前記ホルダへの圧入後に所望の光学特性を有するような形状であって、前記ホルダへの圧入後における前記光学素子の光学面の理想的な形状に対して前記ホルダへの圧入前において同一形状となるような光学面を有する前記光学素子の設計に用いる光学素子である原型光学素子の光学面が、前記原型光学素子の前記ホルダへの圧入前において満足する式を次の(1)式、
Figure 0004886409
但し、
Z:原型光学素子のホルダへの圧入前における原型光学素子の光学面上の任意の点の光軸方向の座標を示す一般式(但し、m(1〜nまでの自然数)が4次以上の偶数の場合には偶数次非球面式)
X:原型光学素子のホルダへの圧入前における原型光学素子の光学面上の任意の点の径方向の座標
R:原型光学素子のホルダへの圧入前における原型光学素子の光学面の中心曲率半径
K:円錐係数(以下、同様)
:(1)式におけるm次の非球面係数
とし、前記原型光学素子の光学面が前記原型光学素子の前記ホルダへの圧入後において満足する式を次の(2)式、
Figure 0004886409
但し、
Z’:原型光学素子のホルダへの圧入後における原型光学素子の光学面上の任意の点の光軸方向の座標を示す数式
X’:原型光学素子のホルダへの圧入後における原型光学素子の光学面上の任意の点の径方向の座標
α:原型光学素子のホルダへの圧入後における原型光学素子の光学面の有効半径をr(以下、同様)、原型光学素子のホルダへの圧入による原型光学素子の光学面の有効半径の変化量をΔXとした場合に、ΔX/rによって表される値(以下、同様)
β:原型光学素子のホルダへの圧入による原型光学素子の光学面の光学有効領域における外周端部上の点の光軸方向への変化量をΔPVとした場合に、ΔPV/rによって表される値(以下、同様)
R’:R(1+β)/(1−α)によって表される値
’:{(1−α)/(1+β)}Aによって表される値(但し、mは、1〜nまでの自然数)
とした場合に、次の(3)式、
Figure 0004886409
但し、
Z”:光学素子のホルダへの圧入前における光学素子の光学面を成形する金型の形状を示す数式
X”:光学素子のホルダへの圧入前における光学素子の光学面を成形する金型の形状を規定する径方向の座標
R”:R(1−2β)/(1−α)によって表される値
”:{(1−α)/(1−2β)}Aによって表される値(但し、mは、1〜nまでの自然数)
を満足する金型に対応した形状に形成されている点にある。
そして、この請求項に係る発明によれば、光学素子のホルダへの圧入前における光学素子の光学面の形状が、予めホルダへの圧入による光学素子の変形を見込んで(3)式を満足する金型に対応した形状に形成されていることだけで、光学素子のホルダへの圧入によって変形した光学面の形状を、ホルダに圧入されて保持された光学素子が所望の光学特性を有することができるような理想的な形状にすることが可能となる。
さらにまた、請求項に係る光学部品の特徴は、請求項において、(2)および(3)式におけるαとβが、実測または構造解析に基づいて求められた値とされている点にある。
そして、この請求項に係る発明によれば、実測または構造解析に基づいて、光学素子のホルダへの圧入前における光学面の形状を、光学素子のホルダへの圧入後において理想的な形状となるような形状に形成することが可能となる。
また、請求項に係る光学部品の特徴は、請求項1または2において、前記光学素子の外周面に、前記ホルダの内周面との非接触部分を有する点にある。
そして、この請求項に係る発明によれば、ホルダとの非接触部分を有する光学素子についても、予めホルダへの圧入による光学素子の変形を見込んだ形状に光学素子を形成することだけで、ホルダに圧入されて保持された光学素子が所望の光学特性を有することが可能となる。
さらに、請求項に係る光学部品の特徴は、請求項1〜のいずれか1項において、前記光学素子の光学面が、前記光学素子の光軸に対して回転対称形状に形成されている点にある。
そして、この請求項に係る発明によれば、光学素子のホルダへの圧入による光学面の変形量を見込むことが容易な形状に光学面を形成することにより、ホルダへの圧入後において所望の光学特性を有する光学素子をさらに簡便に製造することが可能となる。
さらにまた、請求項に係る光学部品の特徴は、請求項1〜のいずれか1項において、前記ホルダ内に、前記ホルダとは別体の複数個の前記光学素子が保持されている点にある。
そして、この請求項に係る発明によれば、複数個の光学素子をホルダ内に保持する場合であっても、予めホルダへの圧入による光学素子の変形を見込んだ形状に光学素子を形成することだけで、ホルダに圧入されて保持された光学素子が所望の光学特性を有することが可能となる。
また、請求項に係る光学部品の特徴は、請求項において、任意の光学素子が、他の光学素子に一体形成されたホルダに圧入されて保持されている点にある。
そして、この請求項に係る発明によれば、任意の光学素子を、他の光学素子に一体形成されたホルダに圧入して保持する場合であっても、予めホルダへの圧入による任意の光学素子の変形を見込んだ形状に任意の光学素子を形成することだけで、ホルダに圧入されて保持された任意の光学素子が所望の光学特性を有することが可能となる。
さらに、請求項に係る撮像装置の特徴は、請求項1〜のいずれか1項記載の光学部品と、光を電気信号に変換する撮像素子とを備えた点にある。
そして、この請求項に係る発明によれば、ホルダに圧入されて保持された光学素子が所望の光学特性を有する光学部品を撮像素子と組み合わせることによって、物体の像を適正に得ることが可能となる。
さらにまた、請求項に係る光学部品の設計方法の特徴は、曲面に形成された光学面および前記光学面を囲む円筒状の外周面を有する光学素子と前記光学素子が圧入されて保持されたホルダとを備えた光学部品を設計する際に、
前記光学素子の前記ホルダへの圧入前における前記光学素子の光学面の形状を、前記ホルダへの圧入による前記光学素子の変形を見込んだ上で前記光学素子が前記ホルダへの圧入後に所望の光学特性を有するような形状であって、
前記ホルダへの圧入後における前記光学素子の光学面の理想的な形状に対して前記ホルダへの圧入前において同一形状となるような光学面を有する前記光学素子の設計に用いる光学素子である原型光学素子の光学面が、前記原型光学素子の前記ホルダへの圧入前において満足する式を次の(1)式、
Figure 0004886409
但し、
Z:原型光学素子のホルダへの圧入前における原型光学素子の光学面上の任意の点の光軸方向の座標を示す一般式(但し、m(1〜nまでの自然数)が4次以上の偶数の場合には偶数次非球面式)
X:原型光学素子のホルダへの圧入前における原型光学素子の光学面上の任意の点の径方向の座標
R:原型光学素子のホルダへの圧入前における原型光学素子の光学面の中心曲率半径
K:円錐係数(以下、同様)
:(1)式におけるm次の非球面係数
とし、前記原型光学素子の光学面が前記原型光学素子の前記ホルダへの圧入後において満足する式を次の(2)式、
Figure 0004886409
但し、
Z’:原型光学素子のホルダへの圧入後における原型光学素子の光学面上の任意の点の光軸方向の座標を示す数式
X’:原型光学素子のホルダへの圧入後における原型光学素子の光学面上の任意の点の径方向の座標
α:原型光学素子のホルダへの圧入後における原型光学素子の光学面の有効半径をr(以下、同様)、原型光学素子のホルダへの圧入による原型光学素子の光学面の有効半径の変化量をΔXとした場合に、ΔX/rによって表される値(以下、同様)
β:原型光学素子のホルダへの圧入による原型光学素子の光学面の光学有効領域における外周端部上の点の光軸方向への変化量をΔPVとした場合に、ΔPV/rによって表される値(以下、同様)
R’:R(1+β)/(1−α) によって表される値
’:{(1−α) /(1+β)}A によって表される値(但し、mは、1〜nまでの自然数)
とした場合に、次の(3)式、
Figure 0004886409
但し、
Z”:光学素子のホルダへの圧入前における光学素子の光学面を成形する金型の形状を示す数式
X”:光学素子のホルダへの圧入前における光学素子の光学面を成形する金型の形状を規定する径方向の座標
R”:R(1−2β)/(1−α) によって表される値
”:{(1−α) /(1−2β)}A によって表される値(但し、mは、1〜nまでの自然数)
を満足する金型に対応した形状に設計する点にある。
そして、この請求項に係る発明によれば、ホルダへの圧入前における光学素子の光学面の形状を、予めホルダへの圧入による光学素子の変形を見込んで(3)式を満足する金型に対応した形状に設計することだけで、ホルダへの圧入によって変形した光学素子が所望の光学特性を有する光学部品を設計することが可能となる。
さらにまた、請求項に係る光学備品の製造方法の特徴は、曲面に形成された光学面および前記光学面を囲む円筒状の外周面を有する光学素子と前記光学素子が圧入されて保持されるホルダとを備えた光学部品を製造する際に、
前記光学素子の前記ホルダへの圧入前における前記光学素子の光学面の形状を、前記ホルダへの圧入による前記光学素子の変形を見込んだ上で前記光学素子が前記ホルダへの圧入後に所望の光学特性を有するような形状に形成し、このような形状を、
前記ホルダへの圧入後における前記光学素子の光学面の理想的な形状に対して前記ホルダへの圧入前において同一形状となるような光学面を有する前記光学素子の設計に用いる光学素子である原型光学素子の光学面が、前記原型光学素子の前記ホルダへの圧入前において満足する式を次の(1)式、
Figure 0004886409
但し、
Z:原型光学素子のホルダへの圧入前における原型光学素子の光学面上の任意の点の光軸方向の座標を示す一般式(但し、m(1〜nまでの自然数)が4次以上の偶数の場合には偶数次非球面式)
X:原型光学素子のホルダへの圧入前における原型光学素子の光学面上の任意の点の径方向の座標
R:原型光学素子のホルダへの圧入前における原型光学素子の光学面の中心曲率半径
K:円錐係数(以下、同様)
:(1)式におけるm次の非球面係数
とし、前記原型光学素子の光学面が前記原型光学素子の前記ホルダへの圧入後において満足する式を次の(2)式、
Figure 0004886409
但し、
Z’:原型光学素子のホルダへの圧入後における原型光学素子の光学面上の任意の点の光軸方向の座標を示す数式
X’:原型光学素子のホルダへの圧入後における原型光学素子の光学面上の任意の点の径方向の座標
α:原型光学素子のホルダへの圧入後における原型光学素子の光学面の有効半径をr(以下、同様)、原型光学素子のホルダへの圧入による原型光学素子の光学面の有効半径の変化量をΔXとした場合に、ΔX/rによって表される値(以下、同様)
β:原型光学素子のホルダへの圧入による原型光学素子の光学面の光学有効領域における外周端部上の点の光軸方向への変化量をΔPVとした場合に、ΔPV/rによって表される値(以下、同様)
R’:R(1+β)/(1−α) によって表される値
’:{(1−α) /(1+β)}A によって表される値(但し、mは、1〜nまでの自然数)
とした場合に、次の(3)式、
Figure 0004886409
但し、
Z”:光学素子のホルダへの圧入前における光学素子の光学面を成形する金型の形状を示す数式
X”:光学素子のホルダへの圧入前における光学素子の光学面を成形する金型の形状を規定する径方向の座標
R”:R(1−2β)/(1−α) によって表される値
”:{(1−α) /(1−2β)}A によって表される値(但し、mは、1〜nまでの自然数)
を満足する金型によって形成し、このような形状に形成された前記光学素子を、前記ホルダに圧入して取り付けることによって前記光学部品を製造する点にある。
そして、この請求項に係る発明によれば、ホルダへの圧入前における光学素子の光学面の形状を、予めホルダへの圧入による光学素子の変形を見込んで(3)式を満足する金型によって形成することだけで、ホルダへの圧入によって変形した光学素子が所望の光学特性を有する光学部品を製造することが可能となる。
本発明によれば、組立時における光学素子の光学特性の劣化を安価なコストによって確実に防止することができ、量産性を向上させることができる。このような効果は、光学素子のホルダへの圧入による光学面の変形量を実測や構造解析によって求めた上で、求められた変形量に基づいて、ホルダへの光学素子の圧入後における光学面の形状が理想的な形状となるような金型形状を求めることによってさらに顕著なものとすることができる。さらに、このような効果は、光学素子として、回転対称形状の光学面を有する光学素子や、ホルダとの非接触部分があるような光学素子、あるいは、複数個の光学素子を用いる場合にも奏することができる。
以下、本発明の実施形態について、図1〜6を参照して説明する。
図1(a)に示すように、本実施形態における光学部品1は、ホルダ2を有しており、このホルダ2は、円筒形状の外周壁部2aと、この外周壁部2aの内周面における物体側の端部(図1(a)における下端部)から内側に延出された円環状の環状壁部2bとを有している。
ホルダ2内には、物体側から像面側(図1(a)における上方)に向かって順に、光学素子としての第1レンズ3および第2レンズ5が配置されており、これらのレンズ3、5は、いずれもホルダ2よりも変形しやすい形状若しくは樹脂材料、例えば、硬度が低い樹脂材料によって形成されている。
第1レンズ3は、光学機能部6と、この光学機能部6の外側に、光学機能部6と一体的に形成された円環状のフランジ部7と、このフランジ部7の外周縁部における像面側の面から光軸8に沿って第2レンズ5側に向かって延出された円筒形状の第2レンズホルダ10とを有している。光学機能部6における物体側には、光学面としての平面円形状の非球面の第1レンズ面11が、光学機能部6における像面側には、光学面としての平面円形状の非球面の第2レンズ面12が、それぞれ形成されている。
この第1レンズ3は、フランジ部7における物体側の端面を環状壁部2bにおける像面側の端面に接触させるとともに、フランジ部7および第2レンズホルダ10の外周面を、外周壁部2aの内周面に接触させるようにして、ホルダ2内に圧入されている。さらに、第1レンズ3は、ホルダ2内の圧入位置において、第1レンズ3におけるホルダ2との接触部位に配置された紫外線硬化樹脂等の図示しない接着剤を介してホルダ2に接着されて保持されている。
一方、第2レンズ5は、光学機能部14と、この光学機能部14の外側に、光学機能部14と一体的に形成されたフランジ部15とを有している。光学機能部14における物体側には、光学面としての平面円形状の非球面の第1レンズ面16が、光学機能部14における像面側には、光学面としての平面円形状の非球面の第2レンズ面17が、それぞれ形成されている。フランジ部15は、物体側の半部15aの外径が像面側の半部15bの外径よりも小径に形成された2段円環状に形成されている。この第2レンズ5は、フランジ部15における物体側の半部15aの物体側の端面を第1レンズ3のフランジ部7における像面側の端面に接触させ、かつ、フランジ部15における物体側の半部15aの外周面を第2レンズホルダ10の内周面に接触させ、さらに、フランジ部15における像面側の半部15bの物体側の端面を第2レンズホルダ10の像面側の端面に接触させるようにして、第2レンズホルダ10内に圧入されている。さらに、第2レンズ5は、第2レンズホルダ10内の圧入位置において、第2レンズ5における第2レンズホルダ10との接触部位に配置された紫外線硬化樹脂等の図示しない接着剤を介して第2レンズホルダ10に接着されて保持されている。
そして、本実施形態においては、ホルダ2への圧入前における第1レンズ3の形状が、ホルダ2への圧入による第1レンズ3の変形を見込んだ上で、第1レンズ3がホルダ2への圧入後に所望の光学特性を有するような形状に形成されている。
さらに、本実施形態においては、第2レンズホルダ10への圧入前における第2レンズ5の形状が、第2レンズホルダ10への圧入による第2レンズ5の変形を見込んだ上で、第2レンズ5が第2レンズホルダ10(以下、必要に応じてホルダ10と略称する)への圧入後に所望の光学特性を有するような形状に形成されている。
より具体的には、本実施形態において、各レンズ3、5のホルダ2、10への圧入前におけるレンズ面11、12、16、17の形状は、ホルダ2,10への圧入によるレンズ3、5の変形を見込んだ上で、以下に示すようにして設計された金型を用いることによって、本発明のレンズ3、5の設計のもととなる原型の形状を補正した形状に形成されている。
すなわち 金型の設計に際しては、原型光学素子としての原型レンズを用いる。図2に示すように、原型レンズは、レンズ3、5のホルダ2、10への圧入後(図1の状態)におけるレンズ面11、12、16、17の理想的な形状に対して、原型レンズのホルダ2、10への圧入前において同一形状となるようなレンズ面(図2における圧入前原型レンズ面)を有している。
この原型レンズのレンズ面は、原型レンズのホルダ2、10への圧入前において、次の(1)式を満足する。
Figure 0004886409
但し、(1)式におけるZは、原型レンズのホルダ2、10への圧入前における原型レンズのレンズ面上の任意の点の光軸方向の座標を示す非球面式である。この光軸方向の座標は、原型レンズのレンズ面と光軸との交点を原点とし、像面側から物体側に向かう方向を正としている。また、(1)式におけるXは、原型レンズのホルダ2、10への圧入前における原型レンズのレンズ面上の任意の点の径方向の座標である。この径方向の座標は、原型レンズのレンズ面と光軸との交点を原点とし、径方向における外側に向かう方向を正としている。さらに、(1)式におけるRは、原型レンズのホルダ2、10への圧入前における原型レンズのレンズ面の中心曲率半径である。さらにまた、(1)式におけるKは、円錐係数である。また、(1)式におけるAは、(1)式におけるm次の非球面係数(但し、mは、1〜n(nは、任意の自然数)までの自然数)である。(1)式におけるΣの項は、AX+A+・・・+Aと表され、mが4以上の偶数の場合には、(1)式は偶数次非球面式を示す。
そして、このような(1)式を満足する原型レンズについて、まず、原型レンズのホルダ2、10への圧入による原型レンズのレンズ面の有効半径(光学有効領域の半径)の変化量ΔX(図2参照)を求める。
ここで、ΔXの値は、フランジ部を有しないレンズを設計するのであれば、ホルダ2、10への圧入前における原型レンズの半径すなわち原型レンズのレンズ面の半径と、ホルダ2、10の内半径との差とみなすことによって一義的に求めることができる。
さらに、ΔXの値は、図1(a)に示したようなフランジ部7、15を有するレンズ3、5を設計する本実施形態の場合であっても、ホルダ2、10への圧入前における原型レンズのフランジ部の半径L(図2参照)と、ホルダ2、10の内半径との差をとることによってホルダ2、10への圧入による原型レンズのフランジ部の半径の変化量ΔX’を求めた上で、このΔX’を用いて一義的に求めることができる。すなわち、フランジ部7、15を有するレンズ3、5を設計する場合には、ΔXとΔX’との間には、ホルダ2、10への圧入後における原型レンズのレンズ面の有効半径rも用いると、L:ΔX’=r+ΔX:ΔXの関係式が成立するため、この関係式によって、ΔX=ΔX’・r/(L−ΔX’)としてより正確にΔXの値を求めることができる。なお、Lの値は、設計するレンズが、前述した第2レンズ5のような2段構造のフランジ部15を有するものである場合には、ホルダ10に圧入される部位15aについての圧入前の半径とみなせばよい。また、rの値としては、原型レンズの圧入によるホルダ2、10の変形を無視できるのであれば、ホルダ2、10の半径を用いることができる。
次に、ホルダ2、10への圧入による原型レンズのレンズ面の径方向における単位長さ当たりの形状の変化量αを求める。このαの値は、ホルダ2、10への圧入によるレンズ3、5の変形の見込み量を示しており、次の(4)式によって求めることができる。
α=ΔX/r (4)
次に、原型レンズのホルダ2、10への圧入による原型レンズのレンズ面の光学有効領域における外周端部上の任意の点の光軸方向への変化量ΔPVと、前述したrとの比として、次の(5)式に示す値βを求める。なお、βの値は、αの値とともに、ホルダ2、10への圧入によるレンズ3、5の変形の見込み量を示している。
β=ΔPV/r (5)
ここで、(5)式におけるΔPVの値は、例えば、原型レンズおよびホルダ2、10を実際に作成し、作成された原型レンズをホルダ2、10に実際に圧入することによる実測によって求めることができる。さらに、ΔPVの値は、ΔXを用いた構造解析シミュレーションを行うことによって、実測をともなわずに求めることができる。この構造解析シミュレーションにおいては、例えば、原型レンズを多数の微小三次元形状の集合体と考え、原型レンズのホルダ2、10への圧入による各微小三次元形状の光軸方向への変化量を予測し、予測結果を集積することによってΔPVを求めることになる。
次に、(4)、(5)式から、原型レンズのホルダ2、10への圧入後における原型レンズのレンズ面の形状を規定するために、まず、次の(6)式、(7)式に示す座標変換を行う。
X=X’−αX’ (6)
Z=Z’+βZ’ (7)
但し、(6)式におけるX’は、原型レンズのホルダ2、10への圧入後における原型レンズのレンズ面上の任意の点の径方向の座標である。この径方向の座標は、ホルダ2、10への圧入後における原型レンズのレンズ面と光軸との交点を原点とし、径方向における外側に向かう方向を正としている。また、(7)式におけるZ’は、原型レンズのホルダ2、10への圧入後における原型レンズのレンズ面上の任意の点の光軸方向の座標であり、このZ’の値が、原型レンズのホルダ2、10への圧入後における原型レンズのレンズ面を表す曲面の値となる。この光軸方向の座標Z’は、ホルダ2、10への圧入後における原型レンズのレンズ面と光軸との交点を原点とし、像面側から物体側に向かう方向を正としている。なお、原型レンズのレンズ面の形状(凹または凸)によっては、圧入によるレンズ面の変形方向が異なる。具体的には、(7)式は、原型レンズのレンズ面が凸面の場合における圧入によるレンズ面の変形を示したものであり、原型レンズのレンズ面が凹面の場合には、Z=Z’−βZ’とする必要がある。
そして、(6)式、(7)式の右辺を、それぞれ(1)式に代入することによって、原型レンズのホルダ2、10への圧入後における原型レンズのレンズ面(図2における圧入後原型レンズ面)の形状を示す数式として、次の(2)式を求める。
Figure 0004886409
但し、(2)式におけるR’は、R(1+β)/(1−α)によって表される値である。また、(2)式におけるA’は、{(1−α)/(1+β)}Aによって表される値(但し、mは、1〜nまでの自然数)である。
次に、(2)式に示したようなホルダ2、10への圧入による原型レンズのレンズ面の変形を見込んだ上で、ホルダ2、10への圧入後において理想的な形状となるレンズ面11、12、16、17を有する本実施形態のレンズ3、5を成形する金型の形状を規定するために、まず、次の(8)式、(9)式に示す座標変換を行う。
X=X”−αX” (8)
Z=Z”−2βZ” (9)
但し、(8)式におけるX”は、レンズ3、5のホルダ2、10への圧入前におけるレンズ3、5のレンズ面11、12、16、17を成形する金型の形状を規定する径方向の座標であり、より具体的には、金型におけるレンズ面11、12、16、17の成形に用いられるレンズ駒の表面上の任意の点の径方向の座標である。この径方向の座標は、金型におけるレンズ駒の表面の中心点を原点とし、この原点からキャビティにおける径方向の外側に向かう方向を正としている。また、(9)式におけるZ”は、レンズ3、5のホルダ2、10への圧入前におけるレンズ3、5のレンズ面11、12、16、17を成形する金型におけるレンズ駒の表面上の任意の点の光軸方向の座標であり、このZ”の値が、金型の形状を示す曲面の値となる。この光軸方向の座標Z”は、金型におけるレンズ駒の表面の中心点を原点とし、この原点からキャビティの厚み方向(すなわち原型レンズの光軸方向)に沿ってキャビティの内側(すなわち原型レンズ側)に向かう方向を正としている。なお、原型レンズのレンズ面が凹面の場合には、Z=Z”+2βZ’とする必要がある。
そして、(8)式、(9)式の右辺を、それぞれ(1)式に代入することによって、ホルダ2、10への圧入前におけるレンズ3、5のレンズ面11、12、16、17を成形する金型すなわちレンズ駒の形状(図2における金型形状)を示す非球面式として、次の(3)式を求める。
Figure 0004886409
但し、(3)式におけるR”は、R(1−2β)/(1−α)によって表される値である。また、(3)式におけるA”は、{(1−α)/(1−2β)}A(但し、mは、1〜nまでの自然数)によって表される値である。
この(3)式は、レンズのホルダへの圧入による変形を見込んだ上で、圧入による変形後の非球面式(2)式を、光軸方向にのみ2β補正したものと考えることができる。
このようにして設計された金型を用いて成形されたレンズ3、5は、図2に示すように、ホルダ2、10への圧入後において、レンズ面11、12、16、17が理想的な形状を有することができるので、良好な光学特性を発揮することができる。
そして、このようなレンズ3、5を備えた光学部品1の像面側に図示しないCCDやCMOS等の撮像素子を配設することによって、本実施形態における撮像装置が製造されることになる。この撮像装置は、レンズ3、5が良好な光学特性を発揮することによって、撮像面に物体の像を適正に結像して高品質な撮像画像が得られる。
なお、図1(b)には、図1(a)に示した光学部品1の変形例として、第1レンズ3および第2レンズ5の双方がレンズ3、5とは別体のホルダ2に圧入されて保持された光学部品1が示されている。この図1(b)の光学部品1における図1(a)の光学部品1と同様の構成については、図1(a)の光学部品1と同一の符号が付されている。このような図1(b)の光学部品1であっても、図1(a)の光学部品1と同様に(3)式を満たす金型形状を用いたレンズ面11、12、16、17の成形を行うことによって、ホルダ2への圧入後において、レンズ面11、12、16、17が理想的な形状を有することができ、良好な光学特性を発揮することができる。
次に、本発明の実施例について説明する。
<第1実施例>
第1実施例においては、ホルダへの圧入前において、直径が3.0mm、レンズ面の直径が1.88mm、光学有効領域の直径(有効半径の2倍)が1.8mm、中心厚が0.620mm、フランジ部の厚みが0.637mmとされたレンズ面が凸面(非球面)の原型レンズを用いて、金型を設計する。
第1実施例の原型レンズは、図3に示すように、ΔX’に相当する圧入形状(mm)と、ΔPVに相当する面精度変化量(μm)とが、実測および実測に基づく推測によって、図3における破線に示すような線形関係を有している。尚、図3においては、破線がΔPVとΔX’の座標の原点を通らない関係を示しているが、これは、実測の際の測定誤差に基づくものである。ただし、ΔX’に対応するΔPVの実測値に基づいて、原点を通るような直線を近似的に引き、その直線をΔX’とΔPVとの近似的な線形関係として用いるようにしてもよい。
このような原型レンズの半径と、ホルダの内半径との差によって圧入形状ΔX’を決定すると、この決定された圧入形状ΔX’に対応する面精度変化量ΔPVが図3によって求まる。例えば、圧入形状ΔX’=0.004mmのレンズを設計する場合には、面精度変化量ΔPVの値として、0.93μmを求めることができる。
そして、決定された圧入形状ΔX’と、図3から求めた面精度変化量ΔPVとを用いてα、βを求め、求められたα、βを用いて(2)式を求めることによって、ホルダへの原型レンズの圧入後におけるレンズ面の形状の変化を予測する。
そして、予測された形状の変化を見込んで、(2)式を光軸方向に2β補正して(3)式を求めることによって、面精度変化量ΔPV=0.93μmをオフセットすることができる本発明の金型形状を得ることができる。
<第2実施例>
第2実施例においては、ホルダへの圧入前において、直径が2.8mm、レンズ面の直径が1.44mm、光学有効領域の直径が1.35mm、中心厚が0.570mm、フランジ部の厚みが0.464mmとされたレンズ面が凹面(非球面)の原型レンズを用いて、金型を設計する。
第2実施例の原型レンズは、図4に示すように、ΔX’に相当する圧入形状(mm)と、ΔPVに相当する面精度変化量(μm)とが、実測および実測に基づく推測によって、図4における破線に示すような線形関係を有している。
このような原型レンズの半径と、ホルダの内半径との差によって圧入形状ΔX’を決定すると、この決定された圧入形状ΔX’に対応する面精度変化量ΔPVが図4によって求まる。例えば、圧入形状ΔX’=0.002mmのレンズを設計する場合には、面精度変化量ΔPVの値として、0.27μmを求めることができる。
そして、決定された圧入形状ΔX’と、図4から求めた面精度変化量ΔPVとを用いてα、βを求め、求められたα、βを用いて(2)式を求めることによって、ホルダへの原型レンズの圧入後におけるレンズ面の形状の変化を予測する。
そして、予測された形状の変化を見込んで、(2)式を光軸方向に2β補正して(3)式を求めることによって、面精度変化量ΔPV=0.27μmをオフセットすることができる本発明の金型形状を得ることができる。
<第3実施例>
第3実施例においては、ホルダへの圧入前において、直径が2.8mm、レンズ面の直径および光学有効領域の直径が1.36mm、中心厚が0.57mm、フランジ部の厚みが0.46mmとされたレンズ面が凸のシクロオレフィン樹脂製の原型レンズを仮定し、この原型レンズを用いて、金型を設計する。
第3実施例の原型レンズは、図5に示すように、ΔX’に相当する圧入形状(mm)と、ΔPVに相当する面精度変化量(μm)とが、構造解析シミュレーションによって、図5における破線に示すような線形関係を有している。
このような原型レンズの半径と、ホルダの内半径との差によって圧入形状ΔX’を決定すると、この決定された圧入形状ΔX’に対応する面精度変化量ΔPVが図5によって求まる。例えば、圧入形状ΔX’=0.006mmのレンズを設計する場合には、面精度変化量ΔPVの値として、1.67μmを求めることができる。
そして、決定された圧入形状ΔX’と、図5から求めた面精度変化量ΔPVとを用いてα、βを求め、求められたα、βを用いて(2)式を求めることによって、ホルダへの原型レンズの圧入後におけるレンズ面の形状の変化を予測する。
そして、予測された形状の変化を見込んで、(2)式を光軸方向に2β補正して(3)式を求めることによって、面精度変化量ΔPV=1.67μmをオフセットすることができる本発明の金型形状を得ることができる。
<第4実施例>
第4実施例においては、ホルダへの圧入前において、直径が2.8mm、レンズ面の直径および光学有効領域の直径が1.11mm、中心厚が0.57mm、フランジ部の厚みが0.46mmとされたレンズ面が凹の原型レンズを仮定し、この原型レンズを用いて、金型を設計する。
第4実施例の原型レンズは、図6に示すように、ΔX’に相当する圧入形状(mm)と、ΔPVに相当する面精度変化量(μm)とが、構造解析シミュレーションによって、図6における破線に示すような線形関係を有している。
このような原型レンズの半径と、ホルダの内半径との差によって圧入形状ΔX’を決定すると、この決定された圧入形状ΔX’に対応する面精度変化量ΔPVが図6によって求まる。例えば、圧入形状ΔX’=0.006mmのレンズを設計する場合には、面精度変化量ΔPVの値として、2.06μmを求めることができる。
そして、決定された圧入形状ΔX’と、図6から求めた面精度変化量ΔPVとを用いてα、βを求め、求められたα、βを用いて(2)式を求めることによって、ホルダへの原型レンズの圧入後におけるレンズ面の形状の変化を予測する。
そして、予測された形状の変化を見込んで、(2)式を光軸方向に2β補正して(3)式を求めることによって、面精度変化量ΔPV=2.06μmをオフセットすることができる本発明の金型形状を得ることができる。
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
例えば、本発明は、レンズにおける金型のゲート内で成形された部位に対応する位置に平面直線状の削落部が形成されたレンズにも適用することができる。このようなレンズは、削落部がホルダの内周面との非接触部となるが、このような非接触部を有するレンズについても、予めホルダへの圧入によるレンズの変形を見込んだ形状にレンズを形成することによって、ホルダに圧入されて保持されたレンズが所望の光学特性を有することが可能となる。
また、本発明は、ホルダにレンズを圧入後、レンズをホルダに接着剤により固定する際に生じる接着歪も考慮して、レンズ等の光学素子を形成することができる。また、本発明は、レンズに限らず、回折格子や位相差フィルタ等の光学素子にも適用することができる。
さらに、レンズ面は、回転対称形のものであれば前述した実施形態における平面円形のものに限る必要はなく、例えば、3回回転対称形である平面正三角形または4回回転対称形である平面正方形のものであってもよい。さらにまた、第2レンズホルダ10が形成された第1レンズ3は、第2レンズ5よりも硬度が高い樹脂材料によって形成することが好ましい。
本発明に係る光学部品の実施形態を示す構成図 本発明に係る光学部品の設計方法および光学部品の製造方法の実施形態において、ホルダへの圧入前における原型レンズの形状およびホルダへの圧入後における原型レンズの形状および金型の形状を示す説明図 第1実施例の原型レンズにおける圧入寸法と面精度変化量との対応関係を示すグラフ 第2実施例の原型レンズにおける圧入寸法と面精度変化量との対応関係を示すグラフ 第3実施例の原型レンズにおける圧入寸法と面精度変化量との対応関係を示すグラフ 第4実施例の原型レンズにおける圧入寸法と面精度変化量との対応関係を示すグラフ
符号の説明
1 光学部品
2 ホルダ
3 第1レンズ
5 第2レンズ
10 第2レンズホルダ

Claims (9)

  1. 曲面に形成された光学面および前記光学面を囲む円筒状の外周面を有する光学素子と、前記光学素子が圧入されて保持されたホルダとを備え、
    前記光学素子の前記ホルダへの圧入前における前記光学素子の光学面の形状が、
    前記ホルダへの圧入による前記光学素子の変形を見込んだ上で前記光学素子が前記ホルダへの圧入後に所望の光学特性を有するような形状であって、
    前記ホルダへの圧入後における前記光学素子の光学面の理想的な形状に対して前記ホルダへの圧入前において同一形状となるような光学面を有する前記光学素子の設計に用いる光学素子である原型光学素子の光学面が、前記原型光学素子の前記ホルダへの圧入前において満足する式を次の(1)式、
    Figure 0004886409
    但し、
    Z:原型光学素子のホルダへの圧入前における原型光学素子の光学面上の任意の点の光軸方向の座標を示す一般式(但し、m(1〜nまでの自然数)が4次以上の偶数の場合には偶数次非球面式)
    X:原型光学素子のホルダへの圧入前における原型光学素子の光学面上の任意の点の径方向の座標
    R:原型光学素子のホルダへの圧入前における原型光学素子の光学面の中心曲率半径
    K:円錐係数(以下、同様)
    :(1)式におけるm次の非球面係数
    とし、前記原型光学素子の光学面が前記原型光学素子の前記ホルダへの圧入後において満足する式を次の(2)式、
    Figure 0004886409
    但し、
    Z’:原型光学素子のホルダへの圧入後における原型光学素子の光学面上の任意の点の光軸方向の座標を示す数式
    X’:原型光学素子のホルダへの圧入後における原型光学素子の光学面上の任意の点の径方向の座標
    α:原型光学素子のホルダへの圧入後における原型光学素子の光学面の有効半径をr(以下、同様)、原型光学素子のホルダへの圧入による原型光学素子の光学面の有効半径の変化量をΔXとした場合に、ΔX/rによって表される値(以下、同様)
    β:原型光学素子のホルダへの圧入による原型光学素子の光学面の光学有効領域における外周端部上の点の光軸方向への変化量をΔPVとした場合に、ΔPV/rによって表される値(以下、同様)
    R’:R(1+β)/(1−α)によって表される値
    ’:{(1−α)/(1+β)}Aによって表される値(但し、mは、1〜nまでの自然数)
    とした場合に、次の(3)式、
    Figure 0004886409
    但し、
    Z”:光学素子のホルダへの圧入前における光学素子の光学面を成形する金型の形状を示す数式
    X”:光学素子のホルダへの圧入前における光学素子の光学面を成形する金型の形状を規定する径方向の座標
    R”:R(1−2β)/(1−α)によって表される値
    ”:{(1−α)/(1−2β)}Aによって表される値(但し、mは、1〜nまでの自然数)
    を満足する金型に対応した形状に形成されていることを特徴とする光学部品。
  2. (2)および(3)式におけるαとβが、実測または構造解析に基づいて求められた値とされていることを特徴とする請求項記載の光学部品。
  3. 前記光学素子の外周面に、前記ホルダの内周面との非接触部分を有することを特徴とする請求項1または2記載の光学部品。
  4. 前記光学素子の光学面が、前記光学素子の光軸に対して回転対称形状に形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載の光学部品。
  5. 前記ホルダ内に、前記ホルダとは別体の複数個の前記光学素子が保持されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載の光学部品。
  6. 任意の光学素子が、他の光学素子に一体形成されたホルダに圧入されて保持されていることを特徴とする請求項記載の光学部品。
  7. 請求項1〜のいずれか1項記載の光学部品と、光を電気信号に変換する撮像素子とを備えたことを特徴とする撮像装置。
  8. 曲面に形成された光学面および前記光学面を囲む円筒状の外周面を有する光学素子と前記光学素子が圧入されて保持されたホルダとを備えた光学部品を設計する際に、
    前記光学素子の前記ホルダへの圧入前における前記光学素子の光学面の形状を、前記ホルダへの圧入による前記光学素子の変形を見込んだ上で前記光学素子が前記ホルダへの圧入後に所望の光学特性を有するような形状であって、
    前記ホルダへの圧入後における前記光学素子の光学面の理想的な形状に対して前記ホルダへの圧入前において同一形状となるような光学面を有する前記光学素子の設計に用いる光学素子である原型光学素子の光学面が、前記原型光学素子の前記ホルダへの圧入前において満足する式を次の(1)式、
    Figure 0004886409
    但し、
    Z:原型光学素子のホルダへの圧入前における原型光学素子の光学面上の任意の点の光軸方向の座標を示す一般式(但し、m(1〜nまでの自然数)が4次以上の偶数の場合には偶数次非球面式)
    X:原型光学素子のホルダへの圧入前における原型光学素子の光学面上の任意の点の径方向の座標
    R:原型光学素子のホルダへの圧入前における原型光学素子の光学面の中心曲率半径
    K:円錐係数(以下、同様)
    :(1)式におけるm次の非球面係数
    とし、前記原型光学素子の光学面が前記原型光学素子の前記ホルダへの圧入後において満足する式を次の(2)式、
    Figure 0004886409
    但し、
    Z’:原型光学素子のホルダへの圧入後における原型光学素子の光学面上の任意の点の光軸方向の座標を示す数式
    X’:原型光学素子のホルダへの圧入後における原型光学素子の光学面上の任意の点の径方向の座標
    α:原型光学素子のホルダへの圧入後における原型光学素子の光学面の有効半径をr(以下、同様)、原型光学素子のホルダへの圧入による原型光学素子の光学面の有効半径の変化量をΔXとした場合に、ΔX/rによって表される値(以下、同様)
    β:原型光学素子のホルダへの圧入による原型光学素子の光学面の光学有効領域における外周端部上の点の光軸方向への変化量をΔPVとした場合に、ΔPV/rによって表される値(以下、同様)
    R’:R(1+β)/(1−α) によって表される値
    ’:{(1−α) /(1+β)}A によって表される値(但し、mは、1〜nまでの自然数)
    とした場合に、次の(3)式、
    Figure 0004886409
    但し、
    Z”:光学素子のホルダへの圧入前における光学素子の光学面を成形する金型の形状を示す数式
    X”:光学素子のホルダへの圧入前における光学素子の光学面を成形する金型の形状を規定する径方向の座標
    R”:R(1−2β)/(1−α) によって表される値
    ”:{(1−α) /(1−2β)}A によって表される値(但し、mは、1〜nまでの自然数)
    を満足する金型に対応した形状に設計すること
    を特徴とする光学部品の設計方法。
  9. 曲面に形成された光学面および前記光学面を囲む円筒状の外周面を有する光学素子と前記光学素子が圧入されて保持されるホルダとを備えた光学部品を製造する際に、
    前記光学素子の前記ホルダへの圧入前における前記光学素子の光学面の形状を、前記ホルダへの圧入による前記光学素子の変形を見込んだ上で前記光学素子が前記ホルダへの圧入後に所望の光学特性を有するような形状に形成し、このような形状を、
    前記ホルダへの圧入後における前記光学素子の光学面の理想的な形状に対して前記ホルダへの圧入前において同一形状となるような光学面を有する前記光学素子の設計に用いる光学素子である原型光学素子の光学面が、前記原型光学素子の前記ホルダへの圧入前において満足する式を次の(1)式、
    Figure 0004886409
    但し、
    Z:原型光学素子のホルダへの圧入前における原型光学素子の光学面上の任意の点の光軸方向の座標を示す一般式(但し、m(1〜nまでの自然数)が4次以上の偶数の場合には偶数次非球面式)
    X:原型光学素子のホルダへの圧入前における原型光学素子の光学面上の任意の点の径方向の座標
    R:原型光学素子のホルダへの圧入前における原型光学素子の光学面の中心曲率半径
    K:円錐係数(以下、同様)
    :(1)式におけるm次の非球面係数
    とし、前記原型光学素子の光学面が前記原型光学素子の前記ホルダへの圧入後において満足する式を次の(2)式、
    Figure 0004886409
    但し、
    Z’:原型光学素子のホルダへの圧入後における原型光学素子の光学面上の任意の点の光軸方向の座標を示す数式
    X’:原型光学素子のホルダへの圧入後における原型光学素子の光学面上の任意の点の径方向の座標
    α:原型光学素子のホルダへの圧入後における原型光学素子の光学面の有効半径をr(以下、同様)、原型光学素子のホルダへの圧入による原型光学素子の光学面の有効半径の変化量をΔXとした場合に、ΔX/rによって表される値(以下、同様)
    β:原型光学素子のホルダへの圧入による原型光学素子の光学面の光学有効領域における外周端部上の点の光軸方向への変化量をΔPVとした場合に、ΔPV/rによって表される値(以下、同様)
    R’:R(1+β)/(1−α) によって表される値
    ’:{(1−α) /(1+β)}A によって表される値(但し、mは、1〜nまでの自然数)
    とした場合に、次の(3)式、
    Figure 0004886409
    但し、
    Z”:光学素子のホルダへの圧入前における光学素子の光学面を成形する金型の形状を示す数式
    X”:光学素子のホルダへの圧入前における光学素子の光学面を成形する金型の形状を規定する径方向の座標
    R”:R(1−2β)/(1−α) によって表される値
    ”:{(1−α) /(1−2β)}A によって表される値(但し、mは、1〜nまでの自然数)
    を満足する金型によって形成し、このような形状に形成された前記光学素子を、前記ホルダに圧入して取り付けることによって前記光学部品を製造することを特徴とする光学部品の製造方法。
JP2006199283A 2006-07-21 2006-07-21 光学部品、撮像装置、光学部品の設計方法および光学部品の製造方法 Expired - Fee Related JP4886409B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006199283A JP4886409B2 (ja) 2006-07-21 2006-07-21 光学部品、撮像装置、光学部品の設計方法および光学部品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006199283A JP4886409B2 (ja) 2006-07-21 2006-07-21 光学部品、撮像装置、光学部品の設計方法および光学部品の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008026617A JP2008026617A (ja) 2008-02-07
JP4886409B2 true JP4886409B2 (ja) 2012-02-29

Family

ID=39117307

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006199283A Expired - Fee Related JP4886409B2 (ja) 2006-07-21 2006-07-21 光学部品、撮像装置、光学部品の設計方法および光学部品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4886409B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2969924B1 (fr) 2010-12-30 2013-11-15 Lvmh Rech Composition comprenant un phosphate de tocopherol

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3422710B2 (ja) * 1999-01-19 2003-06-30 科学技術振興事業団 光学レンズ接合装置
JP3730138B2 (ja) * 2001-06-11 2005-12-21 アルプス電気株式会社 光学素子用金属環、金属環付光学素子の製造方法、金属環付光学素子
JP2004029106A (ja) * 2002-06-21 2004-01-29 Enplas Corp レンズ
JP2005107117A (ja) * 2003-09-30 2005-04-21 Enplas Corp 複合レンズおよびこの複合レンズを備えたレンズユニットならびにこのレンズユニットを備えた撮像装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008026617A (ja) 2008-02-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4847020B2 (ja) レンズ装置
US20210318523A1 (en) Lens module
TWI422899B (zh) 光學影像鏡片組
JP2019197088A (ja) 撮像レンズ
US8228610B2 (en) Lens injection mold
JP6890644B2 (ja) 撮像光学レンズ
JP6050087B2 (ja) レンズユニットおよびレンズユニットの製造方法
JP5406165B2 (ja) レンズ装置
CN103502867B (zh) 相机镜头模块
WO2018066641A1 (ja) 撮像レンズ系及び撮像装置
JP6912530B2 (ja) カメラ
JP2019120725A (ja) レンズユニット及び金型の製造方法
KR101393198B1 (ko) 촬상 렌즈 및 카메라 모듈
US20100321801A1 (en) Cemented optical element
JP2011022276A (ja) 撮像レンズ、撮像モジュール、撮像レンズの製造方法、および、撮像モジュールの製造方法
WO2012008284A1 (ja) 光学系レンズモジュール及びその組付方法
JP2007086149A (ja) 光学用レンズとそれを用いた光学系及び光学用レンズの成形金型並びに製造方法
JP4886409B2 (ja) 光学部品、撮像装置、光学部品の設計方法および光学部品の製造方法
JP6653183B2 (ja) 撮像レンズ系及び撮像装置
CN100543502C (zh) 镜头模组、数码相机模组及便携式电子装置
TW201126225A (en) Image pickup lens, image pickup module, method for manufacturing image pickup lens, and method for manufacturing image pickup module
JP2004287319A (ja) ホルダ付光学素子の製造方法
JP2012132958A (ja) 撮像装置
JP6377748B2 (ja) レンズユニット、車載カメラ、および撮像装置
JP5562755B2 (ja) 撮像レンズおよび撮像モジュール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090708

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110510

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110704

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111206

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111209

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141216

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4886409

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees