JP4882432B2 - 溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造装置、ならびに表面処理制御方法、表面処理制御装置 - Google Patents

溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造装置、ならびに表面処理制御方法、表面処理制御装置 Download PDF

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Description

本発明は溶融亜鉛めっき鋼板の製造に関し、特に鋼板を連続的に搬送して溶融亜鉛めっきあるいは合金化溶融亜鉛めっきを製造するに際しての、その溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造装置、ならびに表面処理制御方法、表面処理制御装置に関する。
近年、自動車、家電および建材等の分野において、素材鋼板に防錆性を付与した表面処理鋼板、中でも安価に製造できかつ防錆性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板や、溶融亜鉛めっき層を合金化した合金化溶融亜鉛めっき鋼板が使用されている。
一般的に、溶融亜鉛めっき鋼板は、スラブを熱間圧延まま、またはその後冷間圧延あるいは熱処理が施された薄鋼板を下地とし、この下地鋼板の表面を前処理工程にて脱脂および/または酸洗して洗浄するか、あるいは前処理工程を省略して予熱炉内で下地鋼板表面の油分を燃焼除去した後、非酸化性雰囲気中または還元性雰囲気中にて再結晶焼鈍を施し、次いで非酸化性雰囲気中あるいは還元性雰囲気中で鋼板をめっきに適した温度まで冷却してから、大気に触れることなく微量Al(0.1〜0.2mass%程度)を添加した溶融亜鉛浴中に浸漬することによって製造される。また、合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、溶融亜鉛めっき後の鋼板を引き続いて合金化炉内で熱処理することによって製造される。
ところで、近年、下地となる鋼板の高性能化とともに軽量化を推進するために、下地鋼板の高強度化が求められており、かような下地鋼板に溶融亜鉛めっきを施して防錆性を兼備させた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の使用量が増加している。
鋼板の機械的特性を悪化させずに鋼板を高強度化する手段としては、SiやMn、P等の固溶強化元素の添加が行われている。
しかしながら、Si、Mn、Pを含有した高強度鋼板を下地とする溶融亜鉛めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっき鋼板には、以下のような問題がある。
上述したように、溶融亜鉛めっき鋼板は、還元性雰囲気中にて600〜900℃程度の温度で焼鈍を行った後に、溶融亜鉛めっき処理に供される。しかしながら、鋼中のSi、Mnは易酸化性元素であるため、溶融亜鉛めっきに先立って行う鋼板の焼鈍において一般的に用いられる還元性雰囲気中でもSi、Mnは選択的に酸化して表面に濃化し、表面で酸化物を形成する。このようなSi、Mnの酸化物は、めっき処理時の溶融亜鉛との濡れ性を低下させて不めっきを生じさせるため、鋼中のSi、Mn濃度を増加させると下地鋼板と溶融亜鉛との濡れ性が急激に低下して不めっきが多発するようになる。また、不めっきに至らなかった場合でも、鋼中Si、Mn濃度が高い鋼板を下地としている場合には、めっき密着性が悪いという問題がある。
さらに、鋼中のSi、Mnが選択的に酸化して表面に濃化すると、Si、Mnの酸化物がZn−Fe合金化反応を阻害するため、溶融亜鉛めっき後の合金化過程において合金化が著しく遅延する。その結果、生産性が著しく阻害される。また、生産性を確保するためにより高温で合金化処理を行うと、耐パウダリング性の劣化という問題が生じ、高い生産性と良好な耐パウダリング性を両立させることは困難である。
また、鋼中のPは焼鈍時に粒界に偏析し、Zn−Fe合金化反応を阻害するため、溶融亜鉛めっき後の合金化過程において合金化が著しく遅延する。その結果、生産性が著しく阻害される。また、生産性を確保するためにより高温で合金化処理を行うと、耐パウダリング性の劣化という問題が生じ、高い生産性と良好な耐パウダリング性を両立させることは困難である。
さらに鋼種の違いにより合金化温度、合金化時間(ライン速度)といった合金化処理条件を頻繁に変更することは、処理条件の変更に時間を要し生産性や歩留りが低下する、また、処理条件を短時間に安定化させるためにはかなりの熟練を要するなど、安定した合金化処理を維持するには操業上多くの困難が伴い容易ではない。
このような問題を解決するためにいくつかの提案がなされている。
例えば、予め酸化性雰囲気中で鋼板を加熱して表面に酸化鉄を形成したのち、還元焼鈍を行うことにより、溶融亜鉛との濡れ性を改善することが提案されている(例えば、特許文献1)。
また、溶融めっきに先立って硫黄または硫黄化合物をS量として0.1〜1000mg/m2付着させた後、予熱工程を弱酸化性雰囲気で行い、その後水素を含む非酸化性雰囲気中で焼鈍する方法が開示されている(例えば、特許文献2)。
特許第2587724号公報 特開平11−50223号公報
特許文献1に記載の技術は、予め酸化性雰囲気中で加熱して酸化鉄を形成することによって、還元焼鈍時におけるSiの表面濃化を抑制しようとするものである。しかしながら、一般に知られているように、鋼中のSi濃度の増加に伴い鋼板表面における酸化速度が大きく低下するため、鋼中Si濃度の高い鋼板については、特許文献1に開示の酸化手段だけでは酸化が進行せず、Siの表面濃化を抑制するために必要な量の酸化鉄を得ることは難しい。
その結果、溶融めっき時における不めっきの発生を十分には抑制できず、また合金化する場合には、合金化過程において懸念される合金化の著しい遅延という問題を十分に解決することができない。
さらに鋼中のSi濃度によって酸化速度が異なるため、過度に酸化が進行する場合には鋼板搬送中に酸化鉄が剥離し、搬送ロール等に付着して鋼板に押し疵を発生させる等の外観不良の問題もある。
さらに、前記のように、鋼中Si濃度によって酸化速度が異なるため、所望の酸化鉄量を得るためには鋼中のSi濃度に応じて酸化処理条件を制御する必要がある。しかし、特許文献1に記載の技術では、酸化処理条件を制御する手段がないため、例えば、めっき処理後の不めっきの発生、あるいは鋼板の押し疵等を目視確認してから酸化鉄量を推定して酸化処理条件を変更するしか手段がない。そのため、鋼中Si濃度が異なる鋼板を連続的に溶融亜鉛めっきする際には応答性が悪く、著しい歩留まり低下を余儀なくされるという問題がある。
特許文献2に記載の技術は、鋼板表面に形成させた硫化物層により溶融亜鉛との濡れ性を改善しようとするものである。しかしながら、鋼中Si濃度の高い鋼鈑に適用した場合、硫化物層による効果のみではSiの表面濃化を抑制できず、特許文献1と同様に、めっき層の性能の問題、合金化遅延の問題は解決できない。また、予熱工程を弱酸化性雰囲気で行ったとしても、鋼中のSi濃度の高い鋼板に適用した場合、Siの表面濃化を充分抑制できないので、やはり特許文献1と同様に、めっき層の性能の問題、合金化遅延の問題は解決できない。
さらに、特許文献2に開示された技術は、弱酸化性雰囲気の予熱工程に先立って硫黄または硫黄化合物を鋼板表面に付着させるものであるため、続く焼鈍処理工程において硫黄成分が加熱炉内で二酸化硫黄や硫化水素等の腐食性ガスとして多量に放出され、加熱炉体および炉内設備の腐食損傷が激しくなり頻繁な補修や劣化更新が必要となる。また、炉内ガスを大気中に放出する場合には大気汚染を防止する観点から脱硫装置を設ける必要もある等、工程生産を実現するにはさらなる改良の必要がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、不めっきあるいは押し疵等の表面欠陥がなく、特に厳しいめっき特性が要求される自動車用鋼板としても充分に耐え得る高水準のめっき品質を兼ね備えた溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造装置、ならびに表面処理制御方法、表面処理制御装置を提供することを目的とする。
前記のように、鋼中Si濃度の高い鋼板の場合、従来技術による酸化手段のみでは酸化が進まず、不めっき改善のために必要な量の酸化鉄を得ることが困難である。従って、鋼中Si濃度が高い鋼板の場合、何らかの方法で酸化を促進することが必要になる。
そこで、発明者らは、鋼中Si濃度の高い鋼板について不めっきを抑制し、併せて、めっき層の合金化の促進を図るための手段について鋭意検討を重ねた。その結果、酸化処理に先立って特定の成分を鋼板表面に付着させるとともに、適正な酸化処理条件を採用することで上記課題が解決可能となることを見出した。
すなわち、鋼板の表面に、P、Na、K、Cl、S、F、B、C、Nからなる特定元素群から選ばれた少なくとも1種の特定元素を含有する化合物を付着させることで鋼中Si濃度の高い鋼板についても容易に酸化を促進することができるという知見を得た。
また、酸化処理条件によって酸化鉄量が変化することは自明であるが、前記鋼板に付着させる特定元素量によっても酸化鉄量が変化するという知見を得た。
さらに、鋼板に付着した化合物付着量、鋼板表面に形成された酸化鉄量を各々測定し、フィードバックすることにより、より適切な量の化合物が鋼板表面に付着し、より適切な量の酸化鉄が鋼板表面に形成する。その結果、高水準の品質を兼ね備えた溶融亜鉛めっき鋼板が得られることになる。
そして、適正な酸化処理条件を採用することで、酸化処理に先立って鋼板表面に付着させた特定の成分は、鋼板中に取り込まれ、加熱炉内の酸化処理雰囲気中および後続する還元処理雰囲気中での放出が抑制される。ゆえに、鋼板表面に付着させる特定成分としてSやCl等の腐食性ガスや環境汚染ガスの成分となる元素を採用した場合であっても、加熱炉の損傷の問題や汚染ガス回収設備の設置といった問題を生じることなく、実用化に非常に有利である。
本発明は、以上の知見に基づきなされたもので、その要旨は以下のとおりである。
[1]P、Na、K、Cl、S、F、B、C、Nからなる特定元素群から選ばれた少なくとも1種の特定元素を含有する化合物を鋼板表面に付着させる化合物付着工程と、酸化処理を施して、化合物が付着した、該鋼板表面に酸化鉄を形成する酸化処理工程と、前記酸化処理工程にて鋼板表面に形成された酸化鉄量を測定する酸化鉄量測定工程と、表面に酸化鉄が形成された鋼板に還元処理を施す還元処理工程と、めっき処理を行うめっき処理工程とを有することを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置。
[2]前記[1]において、前記化合物付着工程にて鋼板表面に付着した付着量を測定する付着量測定工程を有することを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置。
[3]前記[1]または[2]において、鋼板表面に付着させる前記化合物の付着量が、各特定元素換算で0.1〜1000mg/m2であることを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置。
[4]前記[1]〜[3]のいずれかにおいて、前記酸化処理工程における酸化処理の最高到達温度が500℃超であることを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置。
[5]前記[1]〜[4]のいずれかにおいて、前記化合物付着工程には乾燥工程が含まれることを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置。
[6]前記[1]〜[5]のいずれかにおいて、前記めっき処理工程後、さらに、合金化処理を行うことを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置。
[7]鋼板を連続的に搬送しながら、P、Na、K、Cl、S、F、B、C、Nからなる特定元素群から選ばれた少なくとも1種の特定元素を含有する化合物を鋼板表面に付着させ、酸化処理後、還元処理、めっき処理を行う溶融亜鉛めっき鋼板の製造プロセスにおいて、酸化処理後、鋼板表面に形成された酸化鉄量を実測し、その実測値を目標値に一致させるように、酸化処理条件を操作することを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の表面処理制御方法。
[8]前記[7]において、化合物を鋼板表面に付着後、鋼板に付着した付着量を実測し、その実測値を目標値に一致させるように、化合物付着時の特定元素量を操作することを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の表面処理制御方法。
[9]前記[7]または[8]において、化合物を鋼板表面に付着後、乾燥させた後、酸化処理を行うことを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の表面処理制御方法。
[10]前記[7]〜[9]のいずれかにおいて、めっき処理後、さらに合金化処理を行うことを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の表面処理制御方法。
[11]鋼板表面にP、Na、K、Cl、S、F、B、C、Nからなる特定元素群から選ばれた少なくとも1種の特定元素を含有する化合物を付着させる化合物付着装置と、酸化処理を施して、化合物が付着した、該鋼板表面に酸化鉄を形成させる酸化処理装置と、前記酸化処理装置の後に設けられ、鋼板表面に形成された酸化鉄量を測定する酸化鉄量測定装置と、測定された酸化鉄量を目標値に一致させるように、前記酸化処理装置の条件を操作する酸化鉄量調節装置と、表面に酸化鉄が形成された鋼板に還元処理を施す還元処理装置と、めっき処理を行うめっき処理装置とを有することを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の表面処理制御装置。
[12]前記[11]において、前記化合物付着装置の後に設けられ、鋼板表面に付着した付着量を測定する化合物付着量測定装置と、測定された付着量を目標値に一致させるように、前記化合物付着装置の条件を操作する付着量調節装置とをさらに有することを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の表面処理制御装置。
[13]前記[11]または[12]において、前記化合物付着装置に乾燥装置が含まれることを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の表面処理制御装置。
[14]前記[7]〜[10]のいずれかにおいて、請求項7〜10に記載の溶融亜鉛めっき鋼板の表面処理制御方法により、鋼板表面の酸化鉄量が調整された溶融亜鉛めっき鋼板。
本発明によれば、不めっきおよび押し疵等の表面欠陥のない美麗な表面外観を有しめっき密着性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板、また、不めっきおよび押し疵等の表面欠陥のない美麗な表面外観を有し耐パウダリング性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板が得られる。またこれらの鋼板を製造するにあたっては、安価でしかも安定して高い生産性を有して工程生産することが可能となり、産業上格段の効果を有することになる。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明では、鋼板表面に特定元素を含有する化合物を付着させた後、酸化処理、還元処理、めっき処理を施す。まず本発明の実施に好適な溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置の構成について説明する。図1は本発明の実施形態の一つである溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置を示す図である。
鋼板1は通常の前処理工程で洗浄され(図示せず)、化合物付着装置2にて特定元素を含有する化合物を付着し、酸化処理装置3にて鋼板表面に酸化鉄を形成し、還元処理装置4にて前記酸化鉄を還元し、冷却処理装置5にてめっきに適した温度まで鋼板を冷却し、めっき処理装置6にて溶融亜鉛めっきを施す。次いでめっき付着量調整装置7にて所望のめっき厚さに調整した後、必要に応じて合金化処理装置8にて合金化処理を施す。
まず、化合物付着工程について説明する。図1において、前記化合物付着装置2にて、P、Na、K、Cl、S、F、B、C、Nからなる特定元素群から選ばれた少なくとも1種の特定元素を含有する化合物を鋼板表面に付着させる。
ここで、特定元素とは、P、Na、K、Cl、S、F、B、CおよびNであり、これらの特定元素群から選ばれた少なくとも1種を含有する化合物、あるいはこれらを元素を単体で(単体で付着させることが可能なものに限る)、鋼板表面に付着させる。このような特定元素を含有する化合物としては、以下のようなものが挙げられる。
リン酸(H3PO4)、リン酸カリウム(K3PO4)、リン酸アンモニウム((NH4)3PO4)、リン酸ナトリウム(Na3PO4)、リン酸水素ナトリウム(Na2HPO4)、リン酸鉄(FePO4)、ホスホン酸(H3PO3)およびホスフィン酸(H3PO2)等のP含有化合物、
水酸化ナトリウム(NaOH)、硫酸ナトリウム(Na2SO4)、硫化ナトリウム(Na2S)、チオ硫酸ナトリウム(Na2S2O3)、塩化ナトリウム(NaCl)、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、クエン酸ナトリウム(Na3C6H5O7)、シアン酸ナトリウム(NaCNO)、酢酸ナトリウム(CH3COONa)、リン酸水素ナトリウム(Na2HPO4)、リン酸ナトリウム(Na3PO4)、フッ化ナトリウム(NaF)、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)、硝酸ナトリウム(NaNO3)、シュウ酸ナトリウム((COONa)2)、四ほう酸ナトリウム(Na2B4O7)および酸化ナトリウム(Na2O)等のNa含有化合物、
水酸化カリウム(KOH)、酢酸カリウム(CH3COOK)、ほう酸カリウム(K2B4O7)、炭酸カリウム(K2CO3)、塩化カリウム(KCl)、シアン酸カリウム(KCNO)、クエン酸水素カリウム(KH2C6H5O7)、フッ化カリウム(KF)、モリブデン酸カリウム(K2MoO4)、硝酸カリウム(KNO3)、過マンガン酸カリウム(KMnO4)、リン酸カリウム(K3PO4)、硫酸カリウム(K2SO4)、チオシアン酸カリウム(KSCN)およびシュウ酸カリウム((COOK)2)等のK含有化合物、
塩酸(HCl)、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化アンモニウム(NH4Cl)、塩化アンチモン(SbCl3)、塩化カリウム(KCl)、塩化鉄(FeCl2、FeCl3)、塩化チタン(TiCl4)、塩化銅(CuCl)、塩化バリウム(BaCl2)、塩化モリブデン(MoCl5)および塩素酸ナトリウム(NaClO3)等のCl含有化合物、
硫酸(H2SO4)、硫酸ナトリウム(Na2SO4)、亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)、硫化ナトリウム(Na2S)、硫酸アンモニウム((NH4)2SO4)、硫化アンモニウム((NH4)2S)、チオ硫酸ナトリウム(Na2S2O3)、硫酸水素ナトリウム(NaHSO4)、硫酸水素アンモニウム(NH4HSO4)、硫酸カリウム(K2SO4)、硫酸鉄(FeSO4、Fe2(SO4)3)、硫酸アンモニウム鉄(Fe(NH4)2(SO4)2、FeNH4(SO4)2)、硫酸バリウム(BaSO4)、硫化アンチモン(Sb2S3)、硫化鉄(FeS)、チオ尿素(H2NCSNH2)、二酸化チオ尿素((NH2)2CSO2)、SCH基のチオフェン酸塩類およびSCN基を有するチオシアン酸塩類等のS含有化合物、
フッ化アンチモン(SbF3)、フッ化アンモニウム(NH4F)、フッ化カリウム(KF)、フッ化水素アンモニウム(NH4FHF)、フッ化水素酸(HF)、フッ化ナトリウム(NaF)、フッ化バリウム(BaF)およびフッ化コバルト(CoF3)等のF含有化合物、
ほう酸(H3BO3)、ほう酸カリウム(K2B4O7)、四ほう酸ナトリウム(Na2B4O7)、ほう酸鉛(Pb(BO2)2)およびほう酸マンガン(MnH4(BO3)2)等のB含有化合物、
シュウ酸およびシュウ酸塩類、クエン酸およびクエン酸塩類、そして硝酸および硝酸塩類をはじめとする、CおよびN含有化合物
なお、上記では代表的な例を示したが。これに限定されず、上記以外のP、Na、K、Cl、S、F、B、CおよびNから選ばれた少なくとも1種を含有する化合物を使用しても本発明で所期する効果が得られることは言うまでもない。
前記した特定元素を含む化合物を鋼板表面に付着させる方法としては特に限定しない。物理的に付着させればよいことから、例えば前記化合物を水または有機溶剤等に溶解またはこれらと混合した溶液を用い、この溶液中に鋼板を浸漬させる方法、溶液をスプレー等で噴霧する方法、溶液をロールコーター等で塗布する方法などを採用できる。その他、化合物を直接塗布しても本発明の効果を同様に得ることができる。なお、図1において、化合物付着装置2は上記方法を達成できる装置構成とする。
前記化合物を付着させる前に、必要に応じて電解脱脂や酸洗等の従来から用いられている前処理を施すことも可能である。また、前記化合物を付着させた後に、必要に応じて電解脱脂や酸洗等の従来から用いられている前処理を施すこともできる。ただし、この場合は、処理後も化合物が鋼板表面に付着された状態であることが重要である。さらに、前記化合物を含む圧延油を用いて圧延時に付着させる方法を用いてもよい。いずれの場合においても、鋼板に酸化処理を行う際に、前記特定元素を含む化合物が鋼板表面に付着しているように各処理を行うことが重要である。
前記特定元素を含む化合物の付着量は、特定元素量として0.1〜1000mg/m2の範囲が好ましい。化合物の付着量が0.1mg/m2未満であると、前述の本発明の効果が得られない場合がある。一方、1000mg/m2を超えると本発明の効果が飽和して経済的に不利になる場合がある。なお、特定元素量を0.1〜1000mg/m2の範囲に制御する方法としては特に限定しない。例えば、所定量の前記化合物を水または有機溶剤等に溶解またはこれらと混合した溶液を用いて、予め溶液中の前記特定元素量を測定し、この溶液中に鋼板を浸漬したり、溶液をスプレー等で噴霧した後にリンガーロール等で鋼板付着溶液量を調整することで鋼板に付着した特定元素量を制御することができる。また、前記溶液をロールコーター等で塗布する場合は、鋼板に付着する溶液量を調整することで鋼板に付着した特定元素量を制御することができる。
上記付着量に制御するため、本発明では、化合物付着工程にて鋼板表面に付着した付着量を測定する付着量測定工程を有することが好ましい。例えば、図1においては、化合物付着装置2の後に付着量測定装置9が設けられ、化合物付着装置2において鋼板表面に付着した特定元素を含有する化合物の付着量を付着量測定装置9にて測定する。測定するにあたっては、化合物量としては少なくとも鋼板に付着した前記特定元素量を測定できればよく、付着量測定法としては特に限定するものではないが、以下のような方法があげられる。化合物が固体として付着している場合は、例えば蛍光X線法により特定元素強度を測定する方法が可能である。予め特定元素量と特定元素強度の関係について検量線を作成しておき、オンライン蛍光X線法にて測定した特定元素強度から特定元素量を求めることができる。また、化合物が水溶液として付着している場合は、例えば赤外吸収法により水の吸収ピーク強度を測定する方法が可能である。予め水溶液量と水の吸収ピーク強度の関係について検量線を作成しておき、オンライン赤外吸収法にて測定した水のピーク強度から水溶液量を求めることができる。水溶液中の特定元素濃度を予め測定しておけば、水の吸収ピーク強度から特定元素量を求めることができる。なお、鋼板幅方向での測定が必要な場合は、前記測定装置を走査する方法、あるいは複数個の測定装置を鋼板幅方向に配設する方法などが可能である。
上記は代表的な例を示したのであって、上記以外にオンラインにて特定元素量を測定可能な方法であれば本発明の効果が得られることは言うまでもない。
さらに、本発明では、測定された付着量を目標値に一致させるように、付着時の特定元素量を操作することが好ましい。例えば、図1においては、付着量調整装置11が付着量測定装置9の結果をフィードバックし、化合物付着装置2に反映するように設置されており、付着量調整装置11は、付着量測定装置9の結果を受けて付着量を目標値に一致させるように化合物付着装置2の条件を操作する機能を有する。ここで、鋼板に付着した特定元素量の実測値をもとに付着時の特定元素量を操作する方法としては特に限定するものではないが、例えば前記した特定元素を含む溶液を使用し、この溶液中に鋼板を浸漬したり、溶液をスプレー等で噴霧した後にリンガーロール等で鋼板付着溶液量を調整する場合、リンガーロールの押付け圧等を変化させて鋼板に付着する溶液量を変化させることで付着時の特定元素量を操作することができる。あるいは、前記溶液中の特定元素濃度を変化させることで付着時の特定元素量を操作することができる。
上記は代表的な例を示したのであって、上記以外に付着時の特定元素量を操作可能な方法であれば本発明の効果が得られることは言うまでもない。
また、本発明では特定元素を含む化合物を鋼板表面に付着させた後、乾燥させることが好ましい。特定元素を含む化合物を水または有機溶剤等に溶解またはこれらと混合した溶液を用いて鋼板表面に化合物を付着させた後、乾燥せずに酸化処理工程、還元処理工程、めっき処理工程を行った場合、前記溶液の塗布ムラが発生する場合があり表面外観上問題となる場合がある。この理由の詳細は不明であるが、前記溶液が乾燥しない状態で鋼板を酸化処理工程に導入し、酸化処理工程で加熱・乾燥される場合、通板条件によっては鋼板上に特定元素量の不均一が生じることが塗布ムラの要因と推定している。鋼板上に特定元素量の不均一が生じた場合、酸化処理工程での酸化鉄量に不均一が生じたり、めっき処理工程での初期Zn-Fe合金化反応あるいはめっき付着量に不均一が生じたりすることがある。その結果、特定元素量の不均一に起因した外観ムラが発生するので、特定元素を含む化合物を鋼板に付着させた後乾燥させることが好ましい。但し、乾燥設備が必要なことから設備費の増大を招くので、前記した塗布ムラが発生しない場合には、乾燥設備を省略してもよい。
ここで、乾燥装置としては特に限定するものではなく、例えば前記の溶液を乾燥できれる装置であればよく、放射加熱、誘導加熱および通電加熱等の従来から使用されている乾燥装置が使用できる。
鋼板表面に化合物を付着後、本発明では酸化処理を施して鋼板表面に酸化鉄を形成する。次いで、この酸化処理工程について説明する。例えば、図1においては、付着量測定装置9の後に酸化処理装置3が設けられ、酸化処理装置3により、化合物が付着した鋼板表面に酸化鉄を形成する。鋼板を酸化させる手段としては、例えば酸化性雰囲気中で鋼板を加熱することで容易に達成することができるが、酸化手段の違いが本発明の効果を妨げるものではなく、鋼板を酸化することができる手段であれば特に限定するものではない。
鋼板を加熱する手段としては、バーナー加熱、誘導加熱、放射加熱および通電加熱等の従来使用されている加熱方式でよく、特に限定するものではない。
例えば、バーナー加熱方式としては、従来から用いられている酸化炉や無酸化炉等の加熱炉を使用することができる。バーナー加熱方式の場合、例えば直火バーナーの空燃比を1.0超えとすることで容易に鋼板を酸化することができる。
また、誘導加熱方式、放射加熱方式および通電加熱方式の場合は、加熱する鋼板近傍の雰囲気を酸化性雰囲気とすることで容易に鋼板を酸化することができる。酸化性雰囲気としては、酸素、水蒸気および二酸化炭素等の酸化性ガスを1種または2種以上含有するものが一般的であるが、鋼板を酸化することができれば特に限定するものではない。
さらに、鋼板を酸化させる際の条件として、最高到達温度が500℃超となる加熱処理を酸化性雰囲気にて行うことが肝要である。なぜなら、加熱処理が500℃以下の場合は、酸化鉄の生成量が不充分であり、例えばSi,Mn等の表面濃化抑制、P等の粒界偏析抑制、酸化処理に先立って鋼板表面に付着させた成分のガス放出抑制といった本発明の効果を充分に得られない場合があるからである。一方、上限は特に制限するものではないが、続く還元処理で必要とされる鋼板温度以下であれば実用上経済的なので好ましい。

前記により鋼板表面に形成された酸化鉄の量は、あまりに少ない場合、酸化鉄量が不足してSi等の表面濃化を抑制することが難しくなる場合がある。一方、酸化鉄量が過大であると、Si等の表面濃化抑制効果が飽和する一方で、後続する還元処理工程において、還元を充分に行うことができなくなり、未還元酸化鉄として残存し、めっき後の合金化処理過程で著しい合金化遅延を引き起こすおそれがある。また、酸素鉄量が過大であると、鋼板搬送中に酸化鉄が剥離し、搬送ロール等に付着して鋼板に押し疵を発生させる等の外観不良の問題を引き起こすおそれもある。
したがって、本発明では、鋼板表面に形成された酸化鉄量を測定する酸化鉄量測定工程を有する。例えば、図1においては、酸化処理装置3のあとに、酸化鉄測定装置10が設けられ、酸化処理装置3によって形成された酸化鉄の量を酸化鉄測定装置10により測定する。酸化鉄量測定法としては特に限定するものではないが、以下のような方法がある。例えば蛍光X線法により酸素強度を測定する方法が可能である。予め酸化鉄量と酸素強度の関係について検量線を作成しておき、オンライン蛍光X線法にて測定した酸素強度から酸化鉄量を求めることができる。また、光学測定法として例えば鋼板の放射率を測定する方法が可能である。予め表面に酸化鉄を形成した鋼板の放射率、鋼板温度等と酸化鉄量の関係について検量線を作成しておき、オンライン放射率測定法にて測定した鋼板の放射率および鋼板温度から酸化鉄量を求めることができる。なお、鋼板幅方向での測定が必要な場合は、前記測定装置を走査する方法、あるいは複数個の測定装置を鋼板幅方向に配設する方法などが可能である。
上記は代表的な例を示したのであって、上記以外にオンラインにて酸化鉄量を測定可能な方法であれば本発明の効果が得られることは言うまでもない。
さらに、本発明では測定された酸化鉄量を目標値に一致させるように、酸化処理条件を操作する。例えば、図1においては酸化鉄量測定装置10の結果をフィードバックし酸化処理装置3に反映するように酸化鉄量調整装置12が設けられており、酸化鉄量調整装置12は、酸化鉄量測定装置10の結果を受けて酸化鉄量が目標値と一致するように酸化処理装置3の条件を操作する機能を有している。これは、前記のように例えば鋼中Si濃度によって酸化速度が異なるため、所望の酸化鉄量を得るためには鋼中Si濃度によって酸化処理条件を調整する必要があるためである。ここで、酸化鉄量の実測値をもとに酸化処理条件を操作する方法としては特に限定するものではないが、例えば加熱炉を使用する場合は鋼板温度を変化させることができる。また、加熱炉として直火バーナー加熱方式を用いた場合、バーナーの空燃比を変化させたり、誘導加熱方式や放射加熱方式および通電加熱方式の場合、例えば酸素や水蒸気等の酸化性雰囲気の濃度を変化させることができる。但し、酸化性雰囲気の濃度を変化させる際に、前記加熱炉の容積が大きい場合は応答性が悪くなるという問題がある。このような場合は鋼板温度を変化させる等で酸化処理条件を操作することができる。すなわち、操業上のコスト、応答性等を考慮して操作するための最適な酸化処理条件を選定すればよい。
なお上記は代表的な例を示したのであって、上記以外に実測した酸化鉄量の実測値を目標値に一致させるように酸化処理条件を操作可能な方法であれば本発明の効果が得られることは言うまでもない。
酸化処理を施して鋼板表面に酸化鉄を形成した後、本発明では、還元処理を行う。次いで、この還元処理工程について説明する。例えば、図1においては、還元処理装置4は酸化鉄量測定装置10の後に設置され、還元処理装置4により、酸化処理装置3にて表面に酸化鉄が形成された鋼板に還元処理を施す。還元処理方法は、従来使用されている方法に準じて行えばよく、特に限定するものではない。例えば、放射加熱方式の焼鈍炉で水素を含む還元性雰囲気中で600〜900℃程度の温度で還元処理するのが一般的ではあるが、鋼板表面の酸化鉄を還元することができれば手段は問わない。
次いで、めっき処理工程について説明する。例えば、図1においては、還元処理装置4にて還元処理が施された鋼板は、冷却処理装置5にて、非酸化性あるいは還元性雰囲気中でめっきに適した温度まで冷却され、次いで、めっき処理装置6にてめっき浴中に浸漬して溶融亜鉛めっきが施される。さらに、めっき付着量調整装置7にて、目的に応じてめっき層の厚さが調整される。この溶融亜鉛めっき処理は、従来から行われている方法に従えばよい。例えば、めっき浴温は440〜520℃程度、鋼板のめっき浴浸漬温度はほぼめっき浴温とほぼ等しくし、また亜鉛めっき浴中のAl濃度は0.1〜0.2%程度とするのが一般的であるが、特に限定するものではない。
なお、製品の用途によってはめっき温度やめっき浴組成等のめっき条件を変更する場合があるが、めっき条件の違いは本発明の効果に何ら影響を与えるものではなく、特に限定されるものではない。例えば、めっき浴中にAl以外に、Pb、Sb、Fe、Mg、Mn、Ni、Ca、Ti、V、Cr、Co、Sn等の元素が混入していても本発明の効果は何ら変わらない。
さらに、めっき後のめっき層の厚さを調整する方法については、特に限定するものではないが、一般的にはガスワイピングが使用され、ガスワイピングのガス圧、ワイピングノズル/鋼板間距離等を調節することによって、めっき層の厚さを調整する。このとき、めっき層の厚さは特に限定されるものではないが、3〜15μm程度とするのが好ましい。というのは3μm未満では十分な防錆性が得られず、一方15μm超えでは防錆性が飽和するだけでなく、加工性や経済性が損なわれる場合がある。但し、めっき層の厚さの違いは本発明の効果を妨げるものではなく、特に限定するものではない。
また、本発明では、上記した溶融亜鉛めっき後に合金化処理を施すことも可能である。例えば、図1においては、めっき付着量調整装置7にてめっき層の厚さを調整された後、合金化処理装置8にて合金化処理が施され、合金化溶融めっき鋼板が得られる。前述したように、本発明によれば、焼鈍時のSi表面濃化およびP粒界偏析を抑制することができるので、著しい合金化遅延という従来技術での問題を解消することができる。その結果、耐パウダリング性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板を生産性を阻害することなく製造することができる。合金化処理方法としては、ガス加熱、インダクション加熱および通電加熱など、従来から用いられているどのような加熱方法を用いてもよく、特に限定するものではない。例えば合金化処理板温は460〜600℃程度、合金化保持時間は5〜60秒程度とするのが一般的ではある。
以上により、本発明の溶融亜鉛めっき鋼板(合金化溶融亜鉛めっき鋼板を含む)が得られる。
なお、上記において、めっき原板(下地鋼板)の成分組成については特に限定せず、従来から公知の組成を利用することができる。但し、本発明を好適に実施するためには、下地鋼板として以下に示す組成とすることが好ましい。なお、以下、本明細書において、鋼の成分を示す%は、すべてmass%である。
Si:0.1〜3.0%
下限0.1%と規定したのは、これ未満の濃度であれば焼鈍時のSi表面濃化はそれほど顕著ではなく、従って不めっきが多発したり、著しい合金化遅延がないためである。上限を3.0%としたのは、Siは鋼の延性を確保しつつ高強度化が可能な元素であるが、3.0%を超えて含有すると鋼板自体が硬くなりすぎるためであり、これ以下が好ましい。
Mn:0.1〜5%以下
下限0.1%と規定したのは、これ未満の濃度であれば焼鈍時のMn表面濃化はそれほど顕著ではなく、従って不めっきが多発することがないからである。Mnは、鋼の高強度化に有用な元素であり、5%以下の範囲で通常鋼中に含有される元素であり、本発明においても下地鋼板中にこの範囲でMnが含有されていてもよい。特に、0.1%以上、好ましくは0.5%以上含有させることによってその効果を発揮することができる。また、溶接性や強度−延性バランスの確保の点からMn含有量は3.0%以下とすることが好ましい。より好ましくは0.5〜3.0%の範囲である。
P:0.005〜0.5%
下限0.005%と規定したのは、これ未満の濃度であれば焼鈍時の粒界偏析はそれほど顕著ではなく、従って著しく合金化遅延することがないからである。Pは、鋼の高強度化に有用な元素であり、0.5%以下の範囲で通常鋼中に含有される元素であり、本発明においても下地鋼板中にこの範囲でPが含有されていてもよい。特に、0.01%以上、好ましくは0.015%以上含有させることによってその効果を発揮することができる。また、溶接性の点からP含有量は0.2%以下とすることが好ましい。より好ましくは0.015〜0.2%の範囲である。
C:0.5%以下
Cは鋼中に含有される元素であり、0.0001〜0.5%の範囲で一般的に含有される。本発明においても下地鋼板中にこの範囲でCが含有されてよい。また、Cは、高強度化に対して有用なだけでなく、強度−延性バランスを向上させるために残留オーステナイトを生成させる等、組織制御を行う場合に有用な元素である。これらの作用を発現させるには、0.05%以上含有されていることが好ましい。しかしながら、含有量が0.25%を超えると、溶接性が劣化するため、0.25%を上限とすることが好ましい。
Al:5.0%以下
Alは、Siと補完的に添加される元素であり、0.01%以上含有させることが好ましい。しかしながら、Al量が5.0%を超えると溶接性や強度−延性バランスの確保にも悪影響を及ぼす。従って、Alは5.0%以下とすることが好ましい。より好ましくは0.01〜3.0%の範囲である。
以上に例示した元素以外の元素としては、Ti、Nb、V、Cr、S、Mo、Cu、Ni、B、Ca、NおよびSb等が挙げられる。これら、元素の含有量としては、Ti:1%以下、Nb:1%以下、V:1%以下、Cr:3%以下、S:0.1%以下、Mo:1%以下、Cu:3%以下、Ni:3%以下、B:0.1%以下、Ca:0.1%以下、N:0.1%以下、Sb:0.5%以下であれば、本発明を好適に実施可能である。また、これら元素から選ばれる1種または2種以上の合計含有量は5%以下の範囲が好ましい。残部はFeおよび不可避的不純物である。
図1に示す溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置を用い、通板速度:80mpmで表1に示す成分からなる鋼板を通板し、下記に示す条件にて操作・調整を行って溶融亜鉛めっきを製造した。
まず、主成分が5%NaOHである脱脂液にて電解脱脂を行い、水溶液のスプレー噴霧装置、リンガーロールおよび放射加熱方式の乾燥装置からなる化合物付着装置2にて特定元素を含有する化合物の水溶液を鋼板1に塗布した。比較として放射加熱方式の乾燥装置を空通しで通板させた。鋼板に付着した特定元素量は付着量測定装置9にて蛍光X線法によって実測し、付着量調整装置11にて所望の特定元素量になるように鋼板付着時の水溶液量を調整することで特定元素量を操作した。酸化処理装置3は直火バーナー式の加熱炉にて加熱昇温し、鋼板の最高到達温度およびバーナー燃焼ガスの空燃比を変化させた。比較として酸化処理を行わないものとして直火バーナーを消火させて通板した。鋼板表面の酸化鉄量は酸化鉄量測定装置10にて蛍光X線法によって実測し、酸化鉄中の酸素量に換算した。還元処理は還元処理装置4を使用し、5vol%水素+残部窒素雰囲気(露点:-30℃)で850℃の焼鈍温度で実施した。なお、上記還元処理条件を条件1とし、比較として1vol%水素+残部窒素雰囲気(露点:+10℃)で還元焼鈍した場合を還元処理条件2とした。還元処理後、冷却処理装置5にて鋼板温度:460℃まで冷却し、めっき処理装置6にて溶融亜鉛めっきを施した。めっき条件はAlを0.14%含む(Fe飽和)460℃の亜鉛めっき浴を用いた。
めっき後、めっき付着量調整装置7で付着量を片面45g/m2に調整し、合金化処理装置8にて合金化処理を行った。
Figure 0004882432
以上により得られためっき鋼板に対して、以下に示す方法および評価基準により、めっき処理後のめっき鋼板に対してはめっき外観、めっき密着性を調査し、合金化処理後の合金化溶融亜鉛めっき鋼板に対しては合金化速度、耐パウダリング性を調査した。また、めっき品質確保可能な歩留まりも調査した。
めっき品質の各評価基準は以下の通りである。
<めっき外観>
目視にて外観観察を行い、不めっきが全くない場合を不めっきなしとし、目視にて不めっきが観察できる場合を不めっきありとした。さらに目視にて外観観察を行い、押し疵の有無を評価した。
○:不めっきなし、押し疵なし
×:不めっきあり、押し疵あり
<めっき密着性>
180°曲げ(0−T曲げ)試験を行い、凸側をテープ剥離した際のめっき剥離状態を評価した。
○:めっき亀裂・剥離あり
×:めっき剥離なし
<合金化速度>
めっき層中Fe含有率が10%±0.5%が得られる合金化温度により、合金化速度を比較した。
○:合金化温度:520℃以下で合金化完了
×:合金化温度:520℃超で合金化完了
<耐パウダリング性>
めっき層中Fe含有率が10%±0.5%となる合金化溶融亜鉛めっき鋼板から幅:25mm、長さ:40mmの試験片を切出し、セロハンテープ(登録商標)(幅:24mm)を長さ:20mmの位置に貼り、テープ面を90°内側に曲げた後、曲げ戻しを行ってセロハンテープ(登録商標)(幅:24mm)を剥がした時に付着したZn量を蛍光X線によりカウント数として測定した。測定したZnカウント数を試験片幅:単位長さ(1m)当りのカウント数に補正して、下記の基準に応じて評価した。
○:良好(カウント数:0〜5000)
×:不良(カウント数:5000以上)
<歩留まり>
めっき品質が確保可能な歩留まりとして、鋼板全長および全幅に対する良好なめっき品質部の面積割合を求め、評価した。
○:歩留まり80%以上
×:歩留まり80%未満
以上から得られた結果を表2に示す。
Figure 0004882432
表2の結果から、酸化処理前に鋼板表面に付着させる特定元素の種類および付着量、酸化処理時の最高到達温度、空燃比が、めっき品質に影響を及ぼすことがわかる。
そこで、図1に示した本発明の溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置を用い、表1のC,Fの鋼板それぞれ20tonを、めっき鋼板の製造装置の入側で接続し、この順で連続して通板させるにあたり、化合物付着装置2による付着させる特定元素、付着量は鋼板種によらず一定(硫酸アンモニウム、Sとして120mg/m)とし、これを酸化処理前に乾燥させた。酸化処理を行うにあたっては、酸化鉄量測定装置10にて測定された酸化鉄皮膜酸素量に基いて、酸化鉄量が一定となるようにした。すなわち、酸化鉄量調整装置12では、酸化皮膜中酸素量の目標値として0.9g/mが予め設定されており、酸化鉄量測定装置10にて測定された酸化皮膜中酸素量が目標値より低い場合には、酸化処理装置3における最高加熱温度を上昇させ、逆に、酸化鉄量測定装置10にて測定された酸化皮膜中酸素量が目標値より高い場合には、酸化処理装置3における最高加熱温度を低下させるように制御される。通板速度、めっき条件は、表2の結果を得た場合と同様とした。還元処理条件は、上述の条件1とした。また、C,Fのそれぞれの鋼板についてめっき品質についても、表2の結果を得た場合と同様に評価した。
また、比較として、同様に、表1のC,Fの鋼板それぞれ20tonを、めっき鋼板の製造装置の入側で接続し、この順で連続して通板させるにあたり、酸化鉄量測定装置10を用いることなく、めっき鋼板を製造した。この際、酸化処理装置において、最高到達温度700℃、空燃比1.25の条件を採用した。通板速度、めっき条件は、表2の結果を得た場合と同様とし、還元処理条件は上述の条件1とした。また、C,Fのそれぞれの鋼板についてめっき品質についても、表2の結果を得た場合と同様に評価した。
表3に得られた結果を示す。
Figure 0004882432
表3より、本発明例においては、鋼種によらず、酸化鉄量調整装置12により酸化処理装置3で形成させる酸化鉄量を酸化皮膜中酸素量に換算して0.9g/mとすることが可能となっており、酸化処理装置3における酸化鉄形成量が適正範囲となるため、C,Fのいずれの鋼種についても、めっき外観、めっき密着性、合金化速度、耐パウダリング性、歩留まりの全てが良好なものとなった。
一方、比較例において、鋼種Cについては必要な酸化皮膜中酸素量が充分確保できずめっき品質のいずれの評価においても満足な結果は得られなかった。また、鋼種Fについては酸化皮膜中酸素量が多くなりすぎ、このため搬送中に酸化鉄が剥離して搬送ロール等に付着することに起因した疵が発生してしまい、めっき外観が悪かった。さらに鋼種Fについては酸化皮膜中酸素量が多すぎるために、後続する還元処理装置4における酸化鉄の還元が不十分となり、合金化速度の遅延が認められた。
このように、鋼板表面に特定元素を含有する化合物を付着させ、その後、酸化処理して酸化鉄を形成し、さらに、特定元素付着量調整および酸化鉄量調整をすることで不めっきおよび押し疵等の表面欠陥がなく、優れためっき密着性を示し、また著しい合金化遅延も無く、優れた耐パウダリング性を示すことが分かる。さらに本発明によれば良好な歩留まりを確保できることから実用性が高いことが分かる。
本発明のめっき鋼板は、表面性状に優れ、優れためっき密着性を示し、また著しい合金化遅延も無く、優れた耐パウダリング性を示すことから、自動車、家電および建材等の分野を中心に、幅広い用途での使用が見込まれる。
本発明の実施形態の一つである溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置を示す図である。
符号の説明
1:鋼板
2:化合物付着装置
3:酸化処理装置
4:還元処理装置
5:冷却処理装置
6:めっき処理装置
7:めっき付着量調整装置
8:合金化処理装置
9:付着量測定装置
10:酸化鉄量測定装置
11:付着量調整装置
12:酸化鉄量調整装置

Claims (8)

  1. 鋼板を連続的に搬送しながら、P、Na、K、Cl、S、F、B、C、Nからなる特定元素群から選ばれた少なくとも1種の特定元素を含有する化合物を鋼板表面に付着させ、酸化処理後、還元処理、めっき処理を行う溶融亜鉛めっき鋼板の製造プロセスにおいて、
    酸化処理後、鋼板表面に形成された酸化鉄量を実測し、その実測値を目標値に一致させるように、酸化処理条件を操作することを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の表面処理制御方法。
  2. 化合物を鋼板表面に付着後、鋼板に付着した付着量を実測し、その実測値を目標値に一致させるように、化合物付着時の特定元素量を操作することを特徴とする請求項1記載の溶融亜鉛めっき鋼板の表面処理制御方法。
  3. 化合物を鋼板表面に付着後、乾燥させた後、酸化処理を行うことを特徴とする請求項1または2記載の溶融亜鉛めっき鋼板の表面処理制御方法。
  4. めっき処理後、さらに合金化処理を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の溶融亜鉛めっき鋼板の表面処理制御方法。
  5. 鋼板表面にP、Na、K、Cl、S、F、B、C、Nからなる特定元素群から選ばれた少なくとも1種の特定元素を含有する化合物を付着させる化合物付着装置と、
    酸化処理を施して、化合物が付着した、該鋼板表面に酸化鉄を形成させる酸化処理装置と、
    前記酸化処理装置の後に設けられ、鋼板表面に形成された酸化鉄量を測定する酸化鉄量測定装置と
    測定された酸化鉄量を目標値に一致させるように、前記酸化処理装置の条件を操作する酸化鉄量調節装置と、
    表面に酸化鉄が形成された鋼板に還元処理を施す還元処理装置と、
    めっき処理を行うめっき処理装置
    とを有することを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の表面処理制御装置。
  6. 前記化合物付着装置の後に設けられ、鋼板表面に付着した付着量を測定する化合物付着量測定装置と、
    測定された付着量を目標値に一致させるように、前記化合物付着装置の条件を操作する付着量調節装置とをさらに有することを特徴とする請求項5記載の溶融亜鉛めっき鋼板の表面処理制御装置。
  7. 前記化合物付着装置に乾燥装置が含まれることを特徴とする請求項5または6記載の溶融亜鉛めっき鋼板の表面処理制御装置。
  8. 請求項1〜4のいずれかに記載の溶融亜鉛めっき鋼板の表面処理制御方法により、鋼板表面の酸化鉄量が調整され、下地鋼板の成分組成がSi:0.1〜3.0%である溶融亜鉛めっき鋼板。
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