JP4879537B2 - ヘリコバクター・ピロリ剥離作用を有する組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ヘリコバクター・ピロリ剥離作用を有する組成物に関する。より詳細には、ホエーを加水分解することにより得られる、ヘリコバクター・ピロリ剥離作用を有する組成物に関する。
ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori;Hp)は、WarrenとMarshallにより胃潰瘍患者の胃から発見されて以来(非特許文献1参照)、世界的に最も感染者数の多い病原性菌の1つであることが明らかになった(非特許文献2参照)。現在では、胃炎(非特許文献3参照)、消化性潰瘍(非特許文献1及び非特許文献4参照)、胃癌(非特許文献5、非特許文献6及び非特許文献7参照)及び胃リンパ腫(非特許文献8参照)の発症に関与していることが示唆されている。
Hpを除菌する治療法や医薬品の研究は盛んに行われている。現在は抗生物質投与による治療が主流である。我国でも日本ヘリコバクター学会が「H. pylori感染の診断と治療のガイドライン」を作成し、除菌治療の第一選択薬としてプロトンポンプ阻害薬(lansoprazole)と抗生物質二剤(amoxicillinおよびclarithromycin)を1週間投与する3剤併用療法を推奨している。しかしながら、副作用が14.8〜45.1%の患者で報告され、耐性菌も5〜10%の頻度で発生していることが問題点として論じられている。一方で抗生物質を用いない除菌法も研究されており、その代表としてはプロバイオティクスを用いる方法などが挙げられる(非特許文献9参照)。しかしながら、メカニズムが解明されていないため、医学的治療に応用するには至っていないのが現状である。そこで胃粘膜の構造および性状、さらに粘膜内でのHpの細菌学的特徴を考慮した除菌方法(素材)を開発することが望まれている。
胃粘膜は、表層ムチン層と腺ムチン層が交互に重なる多重構造をしている。表層ムチンは胃酸から胃を保護するために粘膜上皮細胞から常に分泌されるが、腺ムチンは食事摂取の際に胃底腺から胃酸やペプシンを包む形で分泌される。また、表層ムチンは、セリン、トレオニン、プロリンおよびシステインに富む1,300アミノ酸のポリペプチドを基本骨格とするMUC5AC糖タンパク質であることが知られている(非特許文献10参照)。Hpは、胃内の、主として上皮細胞近くの表層ムチン層で生育・増殖しており、新しいムチンが分泌されると押し上げられて胃内腔表面(粘膜層上層)に近づくが、その後上皮細胞側へ移動するといった動態を繰り返していると考えられている(非特許文献11参照)。Hpと胃上皮細胞やそれを覆う胃ムチンとの接着に関する研究も多く行われており、3’−シアリルラクトース(NeuAcα2−3Galβ1−4Glc;3’SL)に代表されるシアル酸を中心に(非特許文献12及び非特許文献13参照)、糖タンパク質や糖脂質の硫酸化オリゴ糖(非特許文献14及び非特許文献15参照)、さらに、基底膜構成成分であるラミニンやコラーゲン等多数が報告されている(非特許文献16参照)。
こうした知見を利用して、in vitroにおける上皮細胞(モデル)や胃ムチンへのHp接着抑制作用が、上記の物質(非特許文献17参照)に加えクランベリージュース(非特許文献18及び非特許文献19参照)や牛乳由来の糖タンパク質(非特許文献20参照)などについて報告されている。これらの結果は、Hpと阻害物質を同時に添加して凝集反応を調べるか、プレートに固定化した細胞あるいはムチンに菌体懸濁液と同時に阻害物質を混入して得られたものである(非特許文献20及び非特許文献19参照)。しかしながら、Hp凝集/接着抑制作用があっても、Hp保菌者に対して投与する場合、実際に除菌効果が得られるか不明である。胃ムチンからのHp剥離作用を調べている報告は殆どなく、クランベリージュースを用いた報告(非特許文献18参照)では、Hp接着抑制作用が認められた高分子非透析画分にHp剥離作用が無かったと示されている。
さらに、ピロリに対する感染阻止効果に関し、乳汁由来のムチンに定着阻害効果があることが開示されている(特許文献1参照)。しかしながら、記載されている方法は乳脂肪及びカゼイン、さらにはリポ蛋白を除去した後、セファロースカラムで乳汁由来のムチンを分離するものである。また、乳汁由来のムチンの原料としてチーズ等の製造工程で副産物として大量に出るホエーが利用可能であり、価格的にも実用的にも有利であることが記載されているが、乳汁由来のムチンはその調整方法が煩雑なことに加えて乳汁中の含量が極めて少なく(特許文献1において0.01%の収量)、高価な素材となることが予想され、採算性及び実現性には問題がある。
これまで発明者らは、原材料としてバターミルク(即ち、牛乳から分離したクリームを原料とし、バター製造のチャーニング工程中に脂肪塊と分離されて生じる液体)をプロテアーゼ処理することでシアル酸量に関係なく、Hpとの接着性や剥離活性が著しく上昇することを報告している(非特許文献25)。すなわち、プロテアーゼ処理でタンパク質の立体構造を変化させることにより、シアル酸を中心とした糖鎖部位以外にもHpに対して強い親和性を有するペプチドが形成されることを示している。
ホエーはチーズ製造時に多量に生じ、我が国では年間約32万トン(2002年度)が排出されている。ホエーを有効利用する研究も進み、最近では機能性食品素材として様々な用途に使用されつつあるが、その大部分が産業廃棄物として処分されているのが現状である。
本発明は、シアル酸が含まれている乳汁ムチン成分とは関わりなく、全ホエータンパク質を単純にプロテアーゼ処理することで、シアル酸を介さずにHpと接着し、さらに胃ムチンに定着したHpを剥離する作用を有する安全で安価な組成物を提供することを可能にする。
特許第3255161号公報 Warren JR and Marshall B. 1983, Unidentified curved bacilli on gastric epithelium in active chronic gastritis. Lancet 321: 1273-1274. Taylor DN, Blaser MJ. 1991, The epidemiology of Helicobacter pylori infection. Epidemiol. Rev. 13: 42-59. Lee A, Fox J, Hazell S. 1993, Pathogenicity of Helicobacter pylori: a perspective. Infect. Immun. 61: 1601-1610. Buck GE, Gourely EG, Lee WK, Subramanyam K, Latimer LM, Dinuzzo AR. 1986, Relation of Campylobacter pyloridis to gastritis and peptic ulcer. J. Infect. Dis. 153: 664-669. Goodwin CS. 1993, Gastric cancer and Helicobacter pylori: the whispering killer? Lancet 342: 507-508. Isaacson PG. 1994, Gastric lymphoma and Helicobacter pylori. N. Engl. J. Med. 330: 1310-1311. The Eurogust Study Group. 1993, An international association between Helicobacter pylori infection and gastric cancer. Lancet 341: 1356-1362. Parsonnet J, Hansen S, Rodriguez L, Gelb AB, Warnke RA, Jelum E, Orentreich N, Vogelman JH, Friedman GD. 1994, Helicobacter pylori infection and gastric lymphoma. N. Eng. J. Med. 330: 1267-1271. Sakamoto I, Igarashi M, Kimura K, Takagi A, Miwa T, Koga Y. 2001, Suppressive effect of Lactobacillus gasseri OLL 2716 (LG21) on Helicobacter pylori infection in humans. J. Antimicrobial Chemotherapy 47: 709-710. Van Klinken Bj, Dekker J, Buller HA, de BolosC, Einerhand AW. 1997, Biosynthesis of mucins (MUC2-6) along the longitudinal axis of the human gastrointestinal tract. Am. J. Physiol. Gastrointest. Liver Physiol. 273: G296-G302. 中澤昌子.2001.ピロリ菌はなぜ胃の中に棲みつくことができるのか?蛋白質 核酸 酵素46:2025-2033. Evans DG, Evans DJ, Moulds JJ, Graham DY. 1988, N-acetylneuraminyllactose-binding fibrillar hemagglutinin of Campylobacter pylori: a putative colonization factor antigen. Infect. Immun. 56: 2896-2906. Evans DG, Evans DJ, Graham DY. 1989, Receptor-mediated adherence of Campylobacter pylori to mouse Y-1 adrenal cell monolayers. Infect. Immun. 57: 2272-2278. Tsouvelekis LS, Mentis AG, Makris AM, Spiliadis C, Blackwell C, Weir DM. 1991, In vitro binding of Helicobacter pylori to human gastric mucin. Infect. Immun. 59: 4252-4254. Saitoh T, Natomi H, Zhao W, Okuzumi K, Sugano K, Iwamori M, Nagai Y. 1991, Identification of glycolipid receptors for Helicobacter pylori by TLC-immunostaining. FEBS Lett. 282: 385-387. Trust TJ, Doig P, Emody L, Dienle Z, Wadstrom T, O’Toole P. 1991, High-affinity binding of the basement membrane proteins collagen type IV and laminin to the gastric pathogen Helicobacter pylori. Infect. Immun. 59: 4398-4404. Simon PM, Goode PL, Mobasseri A, Zopf D. 1997, Inhibition of Helicobacter pylori binding to gastrointestinal epithelial cells by sialic acid-containing oligosaccharides. Infect. Immun. 65: 750-757. Burger O, Ofek T, Tabak M, Weiss EI, Sharon N, Neeman. 2000, A high molecular mass constituent of cranberry juice inhibits Helicobacter pylori adhesion to human gastric mucus. FEMS Immunol. Med. Microbiol. 29: 295-301. Burger O, Weiss E, Sharon N, Tabak M, Neeman I, Ofek I. 2002, Inhibition of Helicobacter pylori adhesion to human gastric mucus by a high-molecular-weight constituent of cranberry juice. Critical Rev. Food Sci. Nutr. 42: 279-284. Hirmo S, Kelm S, Iwersen M, Hotta K, Goso Y, Ishihara K, Suguri T, Morita M, Wadstrom T, Schauer R. 1998, Inhibition of Helicobacter pylori sialic acid-specific haemagglutination by human gastrointestinal mucins and milk glycoproteins. FEMS Immunol. Med. Microbiol. 20: 275-281. 足立達、伊藤敞敏 1987、乳とその加工、p.52-70、建帛社、東京。 McPherson AV, Kitchen BJ. 1983, Reviews of the progress of dairy science: The bovine milk fat globule membranepits formation, composition, structure and behaviour in milk and dairy products. J. Dairy Res. 50: 107-133. 松本光晴、大石一二三、細野明義.2002.バターミルク由来抗ウシロタウイルスペプチド.日畜会報 73:49-56. Marshall BJ, Warren JR. 1984, Unidentified curved bacilli in the stomach of patients with gastritis and peptic ulceration. Lancet i : 1311-1314. Matsumoto M, Hara K, Kimata H, Benno Y, Shimamoto C, 2005, Exfoliation of Helicobacter pylori from gastric mucin by glycopolypeptides from buttermilk. J. Dairy Sci. 88: 49-54.
本発明は、ヘリコバクター・ピロリ(Hp)の胃粘膜に対する接着抑制効果のみならず、Hp保菌者の胃粘膜からHpを剥離する効果も有する安価な組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、ホエーのHpに対する効果について検討を行った。その結果、ホエーをプロテアーゼ処理することにより、Hpへの接着性が向上したホエー分解物が得られることを見出した。本発明はこれらの知見に基づき完成したものである。
すなわち、本発明は、ホエーまたはその乾燥物の溶液をプロテアーゼ処理することにより得られる分子量1〜20kDaのポリペプチドを含む組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記組成物から沈殿物を除去した液体またはその乾燥粉末を有効成分とする、ヘリコバクター・ピロリ接着抑制作用のみならず剥離作用を有する組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記組成物から沈殿物を除去した液体またはその乾燥粉末を有効成分とする、ヘリコバクター・ピロリ接着抑制作用のみならず剥離作用を有する組成物を提供するものである。
さらに、本発明は、ホエーまたはその乾燥物の溶液をプロテアーゼ処理することにより得られる分子量1〜20kDaのポリペプチドを有効成分として含む、消化器潰瘍の予防用または改善用食品を提供するものである。
また、本発明は、ホエーまたはその乾燥物の溶液をプロテアーゼ処理することにより得られる分子量1〜20kDaのポリペプチドを有効成分として含む、消化器潰瘍の予防剤または治療剤を提供する。
さらに、本発明は、ホエーまたはその乾燥物の溶液をプロテアーゼ処理することにより得られる分子量1〜20kDaのポリペプチドを有効成分として含む、ヘリコバクター・ピロリ感染の予防用または改善用食品を提供する。
また、本発明は、ホエーまたはその乾燥物の溶液をプロテアーゼ処理することにより得られる分子量1〜20kDaのポリペプチドを有効成分として含む、ヘリコバクター・ピロリ感染の予防剤または治療剤を提供する。
本発明の組成物は、胃の粘膜層に感染したHpを剥離する活性が顕著に高い。
本発明の組成物は、ホエー1Lあたりから乾燥重量で2〜8g回収でき、上述の乳汁ムチンと比較すると回収率が非常に高い。また、ホエーパウダーを初発原料とした場合は10〜20%の高収率で調製することができ、上述の採算性の問題を解決するものである。
したがって、本発明の組成物を用いることにより、Hp感染に対する予防及び/または治療効果を有する安価な食品や医薬品の開発が可能となる。さらに、これらの食品や医薬品は、Hp感染に関連する消化器潰瘍などの疾患の予防及び/または治療に有効である。
本発明は、非特許文献25に記載のバターミルクとは全く異なる成分であるホエーを原材料としたものである。アミノ酸パターンは理想的で栄養学的に非常に優れていることから、ホエーを用いることで、バターミルク分解物とは異なる栄養価の高いHp接着抑制/剥離物質を得ることができる。
成分無調整牛乳に由来する牛乳ホエーや、チーズ製造時に生じるホエーをプロテアーゼで加水分解処理することにより、これらを構成するペプチドを主成分とする本発明の組成物を調製することができる。加水分解はプロテアーゼ処理だけでなく、各種の酸やアルカリなどの化学的処理でも行うことができるが、食品に含有させることを考慮するとプロテアーゼ処理が好ましい。加水分解に用いるプロテアーゼとしては、トリプシン、パパイン、パンクレアチン、ペプシンなどが挙げられるが、乳酸菌やその他のプロテアーゼ活性を有する微生物、及びこれらの抽出物を用いることも可能であり、プロテアーゼ活性をもつものである限りこれらに限定されるものではない。
本発明の組成物の主成分であるポリペプチドは、分子量が1〜20kDaであり、好ましくは5〜15kDaであり、更に好ましくは6〜10kDaである。
本発明の組成物は、例えば以下のようにして調製することができる。ホエーまたはホエーパウダー、あるいはホエーを成分として含有するその他の原料を脱イオン水に懸濁し、85〜90℃で加熱殺菌する。懸濁液を冷却後、水酸化ナトリウムあるいは塩酸を添加して、用いるプロテアーゼに至適のpHに調整する。その後、プロテアーゼ粉末、あるいは懸濁液を添加し、至適温度で緩く撹拌しながら反応させる。反応後、水酸化ナトリウムあるいは塩酸でpHを6.8〜7.0に調整し、90℃、10分間の加熱でプロテアーゼを失活させる。冷却後、凍結乾燥し、ホエー加水分解物を得る。プロテアーゼの使用量、反応温度、反応時間などの具体的な反応条件については、当業者であれば容易に設定が可能であろう。このホエー加水分解物中に含まれるポリペプチドは、本発明に精製して用いてもよく、また未精製のまま用いてもよい。
上記のようにして調製した本発明の組成物は、Hp表層成分との結合能が高く、胃粘膜からHpを剥離させる作用を有する。また、Hp剥離活性は、出発材料であるホエーやホエーパウダーには存在せず、プロテアーゼによる分解で初めて活性が発現する。
したがって、本発明は、上記ポリペプチドを有効成分とするHp剥離作用を有する組成物を提供するものである。
本発明の組成物は、ホエー加水分解物から遠心分離などにより沈殿物を除去した液体若しくはその乾燥粉末、またはその沈殿物を用いることもできる。
本発明において、上記ポリぺプチドを有効成分として食品中に含有させることにより、Hp感染や消化器潰瘍の予防・改善用食品として用いることができる。
本発明の消化器潰瘍の予防・改善用食品は、実質的に上記ポリペプチドのみを含む食品であってもよいし、他の栄養補助食品と組み合わせたサプリメントの形であっても良い。また、当該ポリペプチドを既存の食品や飲料等に直接添加したものであってもよい。例えば、ペプチドをガム、キャンディー、ゼリー、グミ、クッキー、ビスケット、チョコレート等の菓子類、ジュース等の清涼飲料、チーズ、バター、ヨーグルト等の乳製品、アイスクリーム、ハム等の農産加工品、ちくわ、はんぺん等の水産加工品、そば、うどん等の麺類、パン、ケーキ等の小麦粉加工品、缶詰または味噌、醤油、塩、こしょう、さとう、人工甘味料等の調味食品等に直接添加することができる。また、ポリペプチドをこれらの食品の加工段階で混合してもよい。ポリペプチドを食品に加工する際は、通常の食品加工方法に基づき行うことができる。また、ポリペプチドを食品に添加・混合する際は、ポリペプチドを粉末、顆粒、細粒等の固形状で用いてもよく、あるいは液状で用いてもよい。本発明の消化器潰瘍の予防・改善用食品は、消化器潰瘍の予防または改善用の特定保健用食品、機能性食品、健康食品としても応用可能である。なお、「機能性食品」とは、生体調節機能をもつ物質を含む食品を意味し、厚生労働省より特定保健用食品として食品毎に個別の許可を得ることにより、機能性を表示することができる。
本発明の食品においては、一般に食品100gあたり0.1〜50g程度の範囲でポリペプチドを配合することが好ましい。摂取量は、摂取対象の性別、体重、体質、年齢、他の摂取食品等により異なるが、一般にヒト成人が対象の場合には、ポリペプチド摂取量が1日あたり3〜15gとなる範囲で摂取させることが好ましい。摂取回数は、1週に数回ないし1日1回が適当である。
また、本発明の組成物は、Hp感染や消化器潰瘍の予防剤又は治療剤などの医薬組成物として用いることもできる。
本発明の消化器潰瘍の予防剤又は治療剤を生体に投与する場合は、経口的に投与する。
本発明の組成物を適当な剤型に製剤化して用いてもよい。例えば錠剤、散剤、顆粒剤、細粒剤、丸剤、カプセル剤、トローチ剤、チュワブル剤、液剤、乳剤、懸濁剤、シロップ剤等の製剤で用いることができる。これらの剤型に製剤化するには薬学上許容しうる適当な担体、賦形剤、添加剤等を用いて行うことができる。
また錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、細粒剤、トローチ剤、チュワブル剤等の固形製剤を調製するには、例えば重炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、デンプン、ショ糖、マンニトール、カルボキシメチルセルロース等の担体、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、グリセリン等の添加剤を加えて常法により行うことができる。
本発明の組成物を、医薬として使用する場合には、その投与量は、患者の性別、体重、体質、年齢、症状あるいは投与剤型等により異なるが、一般にポリペプチドを有効成分として成人1日当り0.1〜50g、好ましくは3〜15gの範囲で適宜選択することができる。投与回数は、患者の症状あるいは投与剤型等により異なるが、1日1回ないし1日数回が適当である。
Hp接着試験
材料および方法
(1)使用菌株
この試験において使用したHelicobacter pylori ATCC 43504およびATCC 43579はAmerican Type Culture Collectionより購入した。
(2)ホエー加水分解物の調製
成分無調整牛乳をpH4.6に調整後、遠心分離して得た牛乳ホエー、クリームチーズ及びカッテージチーズ製造時に生じるホエーを原材料とした。それぞれを85〜95℃で15分間殺菌し、冷却した。それぞれのホエーを2N水酸化ナトリウムあるいは塩酸(ペプシンを使用する場合は濃塩酸)にて至適pH付近に調製し、ホエー1Lあたり2gの各種プロテアーゼ粉末(日本バイコン社製)を添加し、至適温度で24時間緩く撹拌しながら反応させた。反応開始12時間後にpHを再調整し、2gのプロテアーゼ粉末を再添加した。反応後、水酸化ナトリウムあるいは塩酸にてpHを6.8〜7.0に調整し、90℃、10分間の加熱で酵素を失活させた。冷却後、凍結乾燥し、ホエー加水分解物を得た。使用酵素、その至適温度および至適pHを表1に示す。
(3)試験方法
各種プロテアーゼによるホエー加水分解物、未処理ホエー、ブタ胃粗ムチンを、それぞれ10mg/mLとなるように0.1M炭酸バッファー(pH9.6)に懸濁/溶解し、96ウェルマイクロプレート(Nunc A/S)に75μL/ウェルずつ加え、37℃で2時間コーティングした。滅菌PBS(pH7.2)250μLにて各ウェルを3回洗浄後、Hp懸濁液を50μL/ウェルずつ添加し、微好気条件下で緩やかに振とうしながら(30rpm)37℃で2時間培養した。滅菌PBSで5回洗浄することにより非接着菌体を除去した。その後、100μLのPBSを添加して激しいピペッティングを行い、接着菌体を剥離し、50μLを5%緬羊脱繊維血液添加Tryptic soy寒天培地に塗抹した。37℃で96時間、微好気培養後、出現コロニー数をカウントし、1ウェル当たりの接着菌数を算出した。
なお、ブタ胃ムチンはSigma社より購入したものを用いた。
また、Hp懸濁液は上記の培地上で96時間培養したHpコロニーを綿棒にて回収し、660nmの吸光度が0.4±0.01となるようにPBSに懸濁したものを100倍希釈した調製液である。
(4)統計処理
接着性の比較は独立2標本のt−検定にて実施し、p<0.05を統計学的有意とした。なお、統計解析用ソフトはSTATISTICA(デザインテクノロージーズ)を使用した。
結果
各種プロテアーゼ処理されたホエー加水分解物のATCC 43504及びATCC 43579に対する接着性を、平均接着菌体数として図1に示す(4回平均)。
ATCC 43504に対する接着性はパンクレアチン分解ホエーが未処理ホエーと比較して約8倍と有意に強い接着性を示した(p<0.05)。ATCC 43579に対する接着性についてみると、トリプシン(p<0.05)、パパイン(p<0.05)、パンクレアチン(p<0.001)、ペプシン(p<0.05)分解ホエーは未処理ホエーと比較して2〜5倍と有意に強い接着性を示した。
ブタ胃ムチンとの接着性と比較した結果、ATCC 43504に対しては、パンクレアチン分解ホエーが有意に強い接着性を示した(p<0.05)。ATCC 43579に対しても、トリプシン(p<0.01)、パパイン(p<0.05)、パンクレアチン(p<0.001)、ペプシン(p<0.01)分解ホエーは有意に強い接着性を示した。
Hp剥離試験
実施例1でホエーをプロテアーゼ処理することによりHpに対し強力な接着性を示す分解物が得られることが確認されたことから、このホエー分解物を用いてHp剥離活性を確認した。
材料および方法
(1)使用菌株
ヘリコバクター・ピロリATCC 43504およびATCC 43579はAmerican Type Culture Collectionより購入した。これらの菌株は5%緬羊脱繊維血液添加Tryptic soy 寒天培地(MERCK)に白金耳にて塗抹し、アネロパック・ヘリコ(三菱ガス)を用いた微好気培養にて96時間毎に継代培養した。なお、継代毎にグラム染色による形態観察とカタラーゼ、ウレアーゼおよびオキシダーゼ試験にて純粋培養が行われていることを確認した。
(2)ホエー加水分解物の調製
実施例1と同様の方法でホエー分解物を調製した。プロテアーゼは実施例1でHpに対し高い接着活性が得られたパパインおよびパンクレアチンを用いた。
(3)試験方法
ブタ胃ムチンを、10mg/mLとなるように0.1M炭酸バッファーに懸濁し、96ウェルマイクロプレートに75μL/ウェルずつ加えて37℃で2時間コーティングした。滅菌PBS(pH7.2)250μLにて各ウェルを3回洗浄後、Hp懸濁液を50μL/ウェルずつ添加し、微好気条件下で緩やかに振とうしながら(30rpm)37℃で2時間培養した。滅菌PBSにて2回洗浄後、PBSに2.5mg/mLの濃度で懸濁/溶解したホエー加水分解物を50μL/ウェル添加し、微好気条件下で緩やかに振とうしながら(30rpm)37℃で1時間培養した。滅菌PBSにて2回洗浄後、100μLのPBSを添加し、激しいピペッティングにて接着菌体を剥離し、50μLを上記の培地に塗抹し、微好気条件にて培養後のコロニー数を計測した。コントロールはホエー加水分解物の代わりにPBSを用いた。各濃度における剥離率は以下の式で算出した。
剥離率(%)=[(A−B)/A]×100
A:コントロールサンプルにおけるマイクロプレート当たりの接着菌体数
B:ホエー分解物添加サンプルにおけるマイクロプレート当たりの接着菌体数
(4)統計処理
接着性の比較は独立2標本のt−検定にて実施し、p<0.05を統計学的有意とした。なお、統計解析用ソフトはSTATISTICA(デザインテクノロージーズ)を使用した。
結果
生乳、クリームチーズ及びカッテージチーズ由来のホエー分解物のHp剥離活性を表2に示す。全てのホエーが未処理では活性が無かったのに対し、パンクレアチン又はパパインで加水分解を行うことにより剥離活性を発揮することが判明した。この活性はバターミルク分解物と比較すると劣るものの、乳汁ムチン(特許文献1)とほぼ同等で、カッテージチーズホエー分解物に関しては大きく上回っていた。以上の結果は、ホエー分解物を予防目的以外に治療目的でも使用できる可能性を示している。
性状分析
実施例1および2で、ホエー分解物にHpに対する強力な接着作用及び剥離作用が確認されたが、既にピロリに対し定着阻害作用を示す類似物質として、乳汁ムチンが報告されている(特許文献1参照)。本実施例ではホエー分解物、乳汁ムチン及びバターミルク分解物との違いを明確にするため、以下の試験検討を行った。
材料および方法
(1)ホエー加水分解物
生乳、クリームチーズホエー及びカッテージチーズホエーから、実施例1と同様の方法でホエー分解物を調製した。性状分析に用いたホエーは実施例1で活性の強かったパパイン及びパンクレアチン処理物である。乳汁ムチンは特許文献1に、バターミルク分解物は非特許文献25にしたがい調製した。
(2)試験方法
ホエー分解物のタンパク質及び糖質の含有量、分子量分布を、ケルダール法、フェノール硫酸法、及びゲルろ過法でそれぞれ測定し、特許文献1に記載の乳汁ムチン及び非特許文献25に記載のバターミルク分解物の成分組成及び分子量と比較した。また、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)後に銀染色を行い、ペプチドパターンを比較した(図2A)。さらに、SDS−PAGE後にウエスタンブロット法にて膜転写し、ペルオキシダーゼ標識小麦胚芽レクチンと反応させ、糖鎖パターンを比較した(図2B)。
結果
表3に示すように、ホエー分解物は乳汁ムチンと比較してタンパク質含量が高く、糖質が少ないことが確認された。一方、バターミルク分解物と比較したところ、タンパク質含量が低く、糖質含量が高いことが認められた。また、乳汁ムチン及びバターミルク分解物とは分子量が大きく異なることが確認された(図2A)。
さらに、ペプチドパターン及び糖鎖パターンが、ホエー分解物及びバターミルク分解物とは明らかに相違し、これらは異なる物質であることが確認された。特に、バターミルク分解物はレクチン反応の結果から糖鎖を含んでいることが確認されたのに対し、ホエー分解物は含んでいなかった(図2B)。
以上より、ホエー加水分解物が強いHp接着性ならびに剥離活性を有することは明らかである。このホエー分解物中に含まれるポリペプチドは、乳汁ムチンなどの既存の抗ピロリ食品素材と比較して、剥離活性はもとより、生産性、熱安定性が高いことから、大量生産および長期保存が可能な機能性素材として大いに期待できる。
各種酵素によるホエー分解物及びブタ胃ムチンへのヘリコバクター・ピロリATCC 43504及びATCC 53579の接着性を示す図である。 ホエー分解産物とバターミルク分解物を、(A)SDS−PAGE(銀染色)及び(B)レクチン(WGA)染色した図である。レーン1は分子量マーカー、レーン2はクリームチーズホエー分解物、レーン3はカッテージチーズホエー分解物、レーン4はバターミルク分解物を示す。

Claims (6)

  1. 牛乳に由来するホエーまたはその乾燥物の溶液を、トリプシン、パパイン、パンクレアチンまたはペプシンで処理することにより得られる分子量1〜20kDaのポリペプチドを含む、ヘリコバクター・ピロリ感染の予防用医薬組成物または治療用医薬組成物
  2. ヘリコバクター・ピロリ感染の治療用医薬組成物である、請求項1に記載の医薬組成物
  3. 牛乳に由来するホエーまたはその乾燥物の溶液を、トリプシン、パパイン、パンクレアチンまたはペプシンで処理することにより得られる分子量1〜20kDaのポリペプチドを含む、ヘリコバクター・ピロリ接着抑制用医薬組成物または剥離用医薬組成物
  4. 牛乳に由来するホエーまたはその乾燥物の溶液を、トリプシン、パパイン、パンクレアチンまたはペプシンで処理することにより得られる分子量1〜20kDaのポリペプチドを用いるヒトに対する医療行為を除く、ヘリコバクター・ピロリに起因する消化器潰瘍の予防方法。
  5. 牛乳に由来するホエーまたはその乾燥物の溶液を、トリプシン、パパイン、パンクレアチンまたはペプシンで処理することにより得られる分子量1〜20kDaのポリペプチドを含む、ヘリコバクター・ピロリに起因する消化器潰瘍の予防用医薬組成物または治療用組成物
  6. 牛乳に由来するホエーまたはその乾燥物の溶液を、トリプシン、パパイン、パンクレアチンまたはペプシンで処理することにより得られる分子量1〜20kDaのポリペプチドを用いるヒトに対する医療行為を除く、ヘリコバクター・ピロリの接着抑制方法または剥離方法
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