以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の一実施形態に係る通信制御装置20の概要を示す。通信制御装置20は、複数の通信端末10のそれぞれのユーザのステータスを示すステータス情報、例えば、ユーザの現在の状況を示すプレゼンス情報を、登録された複数の通信端末10に提供する。通信制御装置20は、一の通信端末10を識別する端末識別情報に対応づけて、当該一の通信端末10のプレゼンス情報の提供が許可されている他の通信端末10の端末識別情報を記録するコンタクトリストと、当該一の通信端末10を識別する端末識別情報に対応づけて、当該一の通信端末10のプレゼンス情報の提供が禁止されている他の通信端末10の端末識別情報を記録するブロックリストとを備える。通信制御装置20は、例えば、SIPサーバ22および/またはプレゼンスサーバ24であり、また、通信制御装置20が備える構成および機能の一部または全部を備えた、通信端末10である。
本実施形態に係る通信制御装置20は、一度、プレゼンス情報の提供を拒否した通信相手の通信端末10から、予め定められた時間内にプレゼンス情報の提供の要求を再度受けた場合であっても、当該予め定められた時間内においては、当該要求を自動的に拒否することを目的とする。
まず、通信端末10(B)は、通信端末10(A)のプレゼンス情報の参照を可能とすべく、プレゼンスサーバ24が備える通信端末10(A)のコンタクトリストへの登録要求を、ネットワーク40を介してプレゼンスサーバ24に送信する(S100)。プレゼンスサーバ24は、受信した通信端末10(B)を識別する端末識別情報、例えば、通信端末10(B)の電話番号が、通信端末10(A)を識別する端末識別子に対応づけてブロックリストに記録されていないと判断した場合には、通信端末10(B)が送信した登録要求を通信端末10(A)に通知する(S102)。
通信端末10(A)は、通信端末10(B)から登録要求を受信した場合、表示部172に登録要求を受信したことを示すテキストデータを表示して、通信端末10(A)のユーザに、通信端末10(B)からの登録要求を受け付けるか否かを選択させる。例えば、通信端末10(B)は、通信端末10(B)が備える表示部172に"Bさんから登録要求通知がきています。登録しますか?"というテキストを表示させるとともに、登録要求を受け入れることをユーザに選択させるアイコン400、および登録を拒否することをユーザに選択させるアイコン410を表示する。
ユーザがアイコン400を選択した場合には、通信端末10(A)は、通信端末10(B)からの登録要求を受け入れることを示す情報をプレゼンスサーバ24に送信して、プレゼンスサーバ24が備えるコンタクトリストに、通信端末10(A)の端末識別情報に対応づけて通信端末10(B)の端末識別情報を記録させる。そして、プレゼンスサーバ24は、通信端末10(B)の端末識別情報を通信端末10(A)の端末識別情報に対応づけてコンタクトリストに記録した後、通信端末10(B)にコンタクトリストへの記録が完了したことを示す登録完了通知を通知する(S106)。これにより、通信端末10(B)は、通信端末10(A)のプレゼンス情報を参照することができ、また、SIPサーバ22に働きかけて(S105)、半二重のPush−To−Talk(PTT)通信方式による通信をすることもできる。
一方、ユーザがアイコン410を選択した場合には、通信端末10(A)は、通信端末10(B)からの登録要求を拒否することを示す情報をプレゼンスサーバ24に送信する。そして、通信端末10(A)は、プレゼンスサーバ24が備えるブロックリストに、通信端末10(A)の端末識別情報に対応づけて通信端末10(B)の端末識別情報を記録させる。そして、プレゼンスサーバ24は、通信端末10(B)の端末識別情報を、通信端末10(A)の端末識別情報に対応づけてブロックリストに記録した後、通信端末10(B)にコンタクトリストへの記録ができなかったことを示す拒否通知を通知する(S106)。
係る場合において、プレゼンスサーバ24は、通信端末10(B)の端末識別情報をブロックリストに記録したときから予め定められた時間(例えば、72時間)が経過するまで、ブロックリストに通信端末10(B)の端末識別情報を記録しておく。そして、プレゼンスサーバ24は、当該予め定められた時間内に通信端末10(B)から再度、通信端末10(A)のコンタクトリストへの登録要求を受信した場合には(S108)、当該登録要求を通信端末10(A)に通知せず、通信端末10(B)に拒否通知を通知する(S107)。そして、プレゼンスサーバ24は、予め定められた時間が経過した後に、ブロックリストに記録した通信端末10(B)の端末識別情報を消去する。続いて、通信制御装置20は、通信端末10(B)から再度、通信端末10(A)のコンタクトリストへの登録要求を受信した場合には、当該登録要求を通信端末10(A)に通知して、通信端末10(A)のユーザに、通信端末10(B)からの登録要求を受け付けるか否かを再び選択させる。
また、通信端末10(A)がブロックリストを備えていてもよい。例えば、通信端末10(A)が通信端末10(B)からコンタクトリストへの登録要求を受信する。そして、通信端末10(A)は、通信端末10(A)が備えるブロックリストに通信端末10(B)の端末識別情報が記録されている場合に、通信端末10(A)のユーザに通信端末10(B)からコンタクトリストへの登録要求を受信したことを通知せずに、通信端末10(B)に拒否通知を通知する。続いて、通信端末10(A)は、ブロックリストに通信端末10(B)の端末識別情報を記録してから予め定められた時間が経過した後には、ブロックリストから通信端末10(B)の端末識別情報を消去する。そして、通信端末10(A)は、通信端末10(B)から再度、登録要求を受信した場合には、通信端末10(A)のユーザに、通信端末10(B)からの登録要求を受け付けるか否かを選択させる。
本実施形態に係る通信制御装置20によれば、一の通信端末10のコンタクトリストへの他の通信端末10からの登録要求を禁止することを示す情報を、当該他の通信端末10の端末識別情報に対応づけて記録するブロックリストを備えるので、一の通信端末10において一度登録要求を拒否した場合には、通信制御装置20において自動的に当該他の通信端末10からの登録要求を拒否できる。これにより、一の通信端末10のユーザは、煩雑な操作を当該一の通信端末10に施すことなしに、登録要求の受信を所望しない他の通信端末10からの登録要求を無視することができる。
また、本実施形態に係る通信制御装置20が備えるブロックリストの構成および機能の一部または全部を通信端末10が備えることによって、通信端末10においても、自動的に登録要求の受信を所望しない他の通信端末10からの登録要求を無視することができる。更に、本実施形態に係る通信制御装置20によれば、一度ブロックリストに端末識別情報を記録した場合であっても、予め定められた時間が経過した後に、記録した端末識別情報を消去できる。これにより、ブロックリストに端末識別情報を誤って記録した場合であっても、予め定められた時間が経過した後に、再び登録要求を受け入れるか否かを、ユーザに選択させることができる。
図2は、本実施形態に係る通信制御装置20の機能構成の一例を示す。通信制御装置20は、第1通信端末のユーザのステータスを示すステータス情報を、第1通信端末の他の登録された通信端末(例えば、第2通信端末)に提供する。ここで、請求項に記載の第1通信端末および第2通信端末は、図1の上記説明における通信端末10の一例である。通信制御装置20は、提供要求受信部200、応答選択制御部210、登録情報記録部220、応答通知部230、応答取得部240、通知制御部250、禁止情報消去部260、および時間計測部270を備え、登録情報記録部220は、禁止情報記録部222および許可情報記録部224を有する。なお、第1通信端末は、通信制御装置20の構成および機能の一部または全部を備えており、第1通信端末においても通信制御装置20と略同一の機能が発揮される。
提供要求受信部200は、ステータス情報の提供を要求する要求情報を、第2通信端末から受信する。要求情報は、許可情報記録部224へ端末識別情報を記録することを要求する登録要求である。許可情報記録部224は、第1通信端末とは異なる他の通信端末10の端末識別情報に対応づけて、第1通信端末のステータス情報の提供が許可されていることを示す許可情報を記録する。許可情報記録部224は、例えば、通信端末10のプレゼンス情報の提供を受けることができる他の通信端末10を識別する端末識別情報を記録するコンタクトリストである。提供要求受信部200は、受信した要求情報と当該要求情報を送信した第2通信端末の端末識別情報とを、登録情報記録部220に供給する。また、提供要求受信部200は、第2通信端末から要求情報を受信したことを示す情報を、応答選択制御部210および通知制御部250に供給する。
登録情報記録部220は、第2通信端末へのステータス情報の提供を禁止することを示す禁止情報を記録する。具体的には、登録情報記録部220が有する禁止情報記録部222が、禁止情報を第2通信端末の端末識別情報に対応づけて記録する。より具体的には、禁止情報記録部222は、第1通信端末のユーザが指定した端末識別情報に対応づけて禁止情報を記録する。また、禁止情報記録部222は、複数の他の通信端末10をそれぞれ識別する複数の端末識別情報のそれぞれに対応づけて、端末識別情報で識別される他の通信端末10のステータス情報の提供を禁止することを示す禁止情報を記録する。
また、禁止情報記録部222は、ユーザの指示に応じて、禁止情報を第2通信端末の端末識別情報に対応づけて記録する。具体的には、禁止情報記録部222は、提供要求受信部200が受信した要求情報に対して、ユーザが当該要求情報を拒否した場合に、禁止情報を第2通信端末の端末識別情報に対応づけて記録する。例えば、通信制御装置20がプレゼンスサーバ24および/またはSIPサーバ22である場合には、通信制御装置20は、提供要求受信部200が受信した要求情報を通信端末10に通知する提供要求通知部を更に備えていてよい。そして、提供要求通知部が通知した要求情報を、通信端末10は当該通信端末10のユーザに通知する。
続いて、通信端末10は、当該通信端末10のユーザに、提供要求通知部が通知した要求情報を受け入れるか否かを選択させる。具体的には、通信端末10が備える応答選択部が、当該要求情報を受け入れるか否かをユーザに選択させる。通信端末10は、当該要求情報を受け入れないことを応答選択部が選択した場合に、禁止情報を通信制御装置20に送信する。そして、通信制御装置20が備える応答取得部240は、通信端末10から禁止情報を取得する。応答取得部240は、通信端末10から受信した禁止情報を、禁止情報記録部222に記録する。また、応答取得部240は、禁止情報を禁止情報記録部222に記録したことを示す情報を応答通知部230に供給する。
また、通信制御装置20が通信端末10である場合においても、通信制御装置20は、提供要求受信部200が受信した要求情報をユーザに通知する提供要求通知部を更に備えてよい。そして、提供要求通知部が通知した要求情報に応じて、応答取得部240は、ユーザに当該要求情報を受け入れるか否か選択させる。応答取得部240が、当該要求情報を受け入れないことを示す情報をユーザから取得した場合に、応答取得部240は、禁止情報を禁止情報記録部222に記録する。禁止情報記録部222は、禁止情報を記録したことを示す情報を通知制御部250および時間計測部270に供給する。
時間計測部270は、登録情報記録部220が禁止情報を記録したときから予め定められた時間を計測する。具体的には、時間計測部270は、登録情報記録部220から禁止情報を記録したことを示す情報を受け取ったときから、予め定められた時間の計測を開始する。そして、時間計測部270は、予め定められた時間が経過した時点で時間の計測を終了する。時間計測部270は、登録情報記録部220が複数の禁止情報を記録した場合には、複数の禁止情報のそれぞれについて、予め定められた時間を計測する。時間計測部270は、予め定められた時間の計測を開始したことを示す情報、および予め定められた時間の計測を終了したことを示す情報を応答選択制御部210、通知制御部250、および禁止情報消去部260に供給する。
禁止情報消去部260は、登録情報記録部220が禁止情報を記録してから予め定められた時間が経過したときに、登録情報記録部220が記録している禁止情報を消去する。また、禁止情報消去部260は、登録情報記録部220が新たな他の通信端末10についての禁止情報を記録すべきときに、登録情報記録部220が記録することが可能な数の禁止情報を既に記録している場合、登録情報記録部220が記録している禁止情報のうちで、登録情報記録部220が記録してから最も長い時間を経過している禁止情報を消去する。そして、禁止情報消去部260は、新たな他の通信端末10についての禁止情報を登録情報記録部220に記録させる。係る場合において、禁止情報記録部222は、記録していた禁止情報が禁止情報消去部260によって消去されたことを示す情報を応答選択制御部210に供給する。
また、登録情報記録部220は、第2通信端末へのステータス情報の提供を許可することを示す許可情報を記録する。具体的には、登録情報記録部220が有する許可情報記録部224が、許可情報を第2通信端末の端末識別情報に対応づけて記録する。より具体的には、許可情報記録部224は、第1通信端末のユーザが指定した端末識別情報に対応づけて許可情報を記録する。また、許可情報記録部224は、複数の他の通信端末10をそれぞれ識別する複数の端末識別情報のそれぞれに対応づけて、端末識別情報で識別される他の通信端末10へのステータス情報の提供を許可することを示す許可情報を記録する。
応答通知部230は、通知制御部250に制御されて、登録情報記録部220が禁止情報を記録してから予め定められた時間が経過する前に、提供要求受信部200が第2通信端末から要求情報を受信した場合に、第2通信端末がステータス情報の提供を受けることができないことを第2通信端末に通知する。具体的には、応答通知部230は、提供要求受信部200が受信した要求情報に応じて、ステータス情報の提供を禁止することを第1通信端末のユーザが選択した場合に、第2通信端末がステータス情報の提供を受けることができないことを第2通信端末に通知する。なお、応答通知部230は、応答取得部240から禁止情報を禁止情報記録部222に記録したことを示す情報を受け取った場合に、ステータス情報の提供を禁止することを第1通信端末のユーザが選択したと判断して、第2通信端末がステータス情報の提供を受けることができないことを第2通信端末に通知する。
また、応答通知部230は、提供要求受信部200が受信した要求情報に応じて、第1通信端末のユーザがステータス情報の提供を禁止することを選択した場合に、通知制御部250に制御されて、ステータス情報の提供が拒否されたことを第2通信端末に通知する。そして、応答通知部230は、提供要求受信部200が受信した要求情報に対して第1通信端末のユーザからの応答がない場合に、第1通信端末のユーザからの応答がないことを第2通信端末に通知する。更に、応答通知部230は、登録情報記録部220に禁止情報が記録されている場合に、第1通信端末のユーザからの応答がないことを第2通信端末に通知する。すなわち、応答通知部230は、第2通信端末に、第2通信端末が要求した要求情報に対して第1通信端末のユーザから応答がない場合と、当該要求情報に対して第1通信端末のユーザが拒否した場合とで同一の内容を示す、第1通信端末のユーザからの応答がないことを第2通信端末に通知する。
これにより、第1通信端末が登録要求を拒否したのか、あるいは第1通信端末が当該登録要求に応答できない状態であるのかにかかわらず、第2通信端末のユーザには、登録要求が許可されなかったことを示す同一の予め定められたメッセージが通知される。したがって、第2通信端末のユーザが、第1通信端末に登録要求が拒否されたときに負の感情を抱くことを防止できる。
応答選択制御部210は、登録情報記録部220が禁止情報を記録してから予め定められた時間が経過した後に、提供要求受信部200が第2通信端末から要求情報を受信した場合に、第2通信端末へのステータス情報の提供を禁止するか否かを、第1通信端末のユーザに選択させる。例えば、応答選択制御部210は、通信制御装置20がプレゼンスサーバ24および/またはSIPサーバ22である場合には、要求情報を第1通信端末に送信して、第2通信端末へのステータス情報の提供を禁止するか否かを、第1通信端末のユーザに選択させる。また、応答選択制御部210は、登録情報記録部220が記録している禁止情報を禁止情報消去部260が消去した後に、提供要求受信部200が第2通信端末から要求情報を受信した場合に、第2通信端末へのステータス情報の提供を禁止するか否かを、第1通信端末のユーザに選択させる。応答選択制御部210は、第1通信端末のユーザが要求情報を受け入れた場合に許可情報を許可情報記録部224に記録する。また、応答選択制御部210は、第1通信端末のユーザが要求情報を受け入れない場合に禁止情報を禁止情報記録部222に記録する。
また、通信制御装置20がプレゼンスサーバ24および/またはSIPサーバ22である場合には、応答選択制御部210は、要求情報を第1通信端末に送信して、第2通信端末へのステータス情報の提供を禁止するか否かを、第1通信端末のユーザに選択させる。そして、登録情報記録部220は、提供要求受信部200が受信した要求情報に応じて、第2通信端末へのステータス情報の提供を禁止することを第1通信端末のユーザが選択した場合に、禁止情報を再度記録する。そして、応答通知部230は、登録情報記録部220が禁止情報を再度記録してから予め定められた時間が経過する前に、提供要求受信部200が第2通信端末から要求情報を受信した場合に、第2通信端末がステータス情報の提供を受けることができないことを第2通信端末に通知する。
通知制御部250は、登録情報記録部220が禁止情報を記録してから予め定められた時間が経過する前に、提供要求受信部200が第2通信端末から要求情報を受信した場合、第2通信端末へのステータス情報の提供を禁止するか否かを、第1通信端末のユーザに選択させることなく、応答通知部230に第2通信端末がステータス情報の提供を受けることができないことを第2通信端末に通知させる。また、通信制御装置20がプレゼンスサーバ24および/またはSIPサーバ22である場合には、要求情報を第1通信端末に通知せずに、応答通知部230に第2通信端末がステータス情報の提供を受けることができないことを第2通信端末に通知させる。
なお、通信制御装置20が通信端末10である場合には、登録情報記録部220は、通信端末10の端末識別情報に対応づけて、当該通信端末10のユーザを示すユーザ情報を記録する、電話帳を有していてよい。係る場合において、通信端末10は、提供要求受信部200が第2通信端末から要求情報を受信した場合に、要求情報を送信した第2通信端末の端末識別情報が電話帳に記録されている場合には、第2通信端末のユーザ情報を通信端末10のユーザに通知する。一方、第2通信端末の端末識別情報が電話帳に記録されていない場合には、通信端末10のユーザに第2通信端末の端末識別情報を通知する。なお、ユーザ情報は、例えば、ユーザの氏名若しくは名称を示すテキストデータであり、また、ユーザに予め対応づけられた画像データ等である。
本実施形態に係る通信制御装置20によれば、第1通信端末のステータス情報の提供を禁止することを示す禁止情報を、第2通信端末の端末識別情報に対応づけて記録できるので、第1通信端末において一度登録要求を拒否した場合には、通信制御装置20において自動的に第2通信端末からの登録要求を拒否できる。これにより、第1通信端末のユーザが一度登録要求の受信を所望しない第2通信端末を指定するだけで、煩雑な操作を当該ユーザに要求せずに、第2通信端末からの登録要求を自動的に拒否できる。
また、本実施形態に係る通信制御装置20が通信端末10である場合には、通信端末10自身が、第2通信端末からの登録要求を自動的に拒否できる。更に、本実施形態に係る通信制御装置20によれば、一度禁止情報を記録した場合であっても、予め定められた時間が経過した後に、記録した禁止情報を消去できる。これにより、禁止情報を誤って記録した場合であっても、再び登録要求を受け入れるか否かを、ユーザに選択させる機会を与えることができる。
図3は、本実施形態に係る禁止情報記録部222のデータ構造の一例を示す。禁止情報記録部222は、複数の通信端末10のそれぞれを識別する通信端末識別情報に対応づけて、当該複数の通信端末10の他の通信端末10のステータス情報の提供が禁止されていることを示す禁止情報を記録する。禁止情報記録部222は、複数の通信端末10のそれぞれごとに対応づけて、当該複数の通信端末10のステータス情報の提供が禁止されている通信端末10の通信端末識別情報を記録してもよい。なお、通信端末識別情報は、図1から図2の上記説明における端末識別情報の一例であり、例えば、電話番号である。
また、禁止情報記録部222は、通信端末識別情報に対応づけて禁止情報を記録した記録日時を更に格納してもよい。禁止情報消去部260は、禁止情報記録部222が記録することが可能な数の禁止情報を既に記録している場合に、禁止情報記録部222が記録した記録日時を読み取って、禁止情報記録部222が記録してから最も長い時間を経過している禁止情報を消去する。
図4は、本実施形態に係る通信端末10および通信制御装置20における処理の流れの一例を示す。まず、通信端末10(A)は、通信端末10(B)に対してコンタクトリストの登録要求を送信する(S400)。例えば、通信端末10(A)は、XCAP PUT−200OKメッセージ(AUID=resource−lists Add B)を通信端末10(A)側の通信制御装置20(A)に送信する(S405)。通信制御装置20(A)は、例えば、通信端末10(A)側のプレゼンスサーバ24である。そして、通信制御装置20(A)は、SUBSCRIBE−202Acceptedメッセージ(Presence)を通信端末10(B)側の通信制御装置20(B)に送信する(S410)。
続いて、通信制御装置20(B)は、通信制御装置20(A)から受信したSUBSCRIBE−202Acceptedメッセージに応じてNOTIFY−200OKメッセージ((winfo)state=pending)を通信端末10(B)に送信する(S415)。通信端末10(B)は、受信したNOTIFY−200OKメッセージに応じて、通信端末10(B)のユーザに登録要求通知する(S420)。通信端末10(B)のユーザが、当該登録要求に対して、通信端末10(A)からの登録要求を拒否することを選択した場合、すなわち、"No"を選択した場合(S425)には、通信端末10(B)は、XCAP PUT−200OKメッセージ(AUID=pres−rules、A's"sub−handling"="block")を、通信制御装置20(B)に送信する(S440)。
通信制御装置20(B)は、SUBSCRIBE−202Acceptedメッセージを受信した後(S410)、通信制御装置20(A)に対して、NOTIFY−200OKメッセージ((presence)state=pending)を送信する(S430)。そして、通信制御装置20(A)は、NOTIFY−200OKメッセージを受信した後(S430)、NOTIFY−200OKメッセージ((eventlist)state=pending)を通信端末10(A)に送信する(S435)。続いて、通信制御装置20(B)は、通信端末10(B)から、XCAP PUT−200OKメッセージを受信した後(S440)、通信制御装置20(A)に対してNOTIFY−200OKメッセージ((presence)state=terminated、reason=reject)を通信制御装置20(A)に送信する(S445)。
通信制御装置20(A)は、NOTIFY−200OKメッセージを受信した後(S445)、通信端末10(A)にNOTIFY−200OKメッセージ((eventlist)state=terminated、reason=reject)を送信する(S450)。そして、通信端末10(A)は、通信制御装置20(A)に、XCAP PUT−200OKメッセージ(AUID=resource−lists Delete B)を送信する(S455)。続いて、通信端末10(A)は、通信端末10(A)のユーザに無視応答通知をして、通信端末10(B)のプレゼンス情報を参照することができないことを通知する(S460)。
図5は、本実施形態に係る通信端末10および通信制御装置20における処理の流れの一例を示す。まず、通信端末10(A)は、通信端末10(B)に対してコンタクトリストの登録要求を送信する(S500)。通信端末10(A)は、XCAP PUT−200OKメッセージ(AUID=resource−lists Add B)を通信端末10(A)側の通信制御装置20(A)に送信する(S505)。そして、通信制御装置20(A)は、SUBSCRIBE−202Acceptedメッセージ(Presence)を通信端末10(B)側の通信制御装置20(B)に送信する(S510)。続いて、通信制御装置20(B)は、通信制御装置20(A)から受信したSUBSCRIBE−202Acceptedメッセージに応じてNOTIFY−200OKメッセージ((winfo)state=pending)を通信端末10(B)に送信する(S515)。通信端末10(B)は、受信したNOTIFY−200OKメッセージに応じて、通信端末10(B)のユーザに登録要求通知する(S520)。
通信端末10(B)のユーザが、当該登録要求に対して、通信端末10(A)からの登録要求を許可することを選択した場合、すなわち、"Yes"を選択した場合(S525)には、通信端末10(B)は、XCAP PUT−200OKメッセージ(AUID=resource−lists Add A)を、通信制御装置20(B)に送信する(S540)。通信制御装置20(B)は、SUBSCRIBE−202Acceptedメッセージを受信した後(S510)、通信制御装置20(A)に対して、NOTIFY−200OKメッセージ((presence)state=pending)を送信する(S530)。
そして、通信制御装置20(A)は、NOTIFY−200OKメッセージを受信した後(S530)、NOTIFY−200OKメッセージ((eventlist)state=pending)を通信端末10(A)に送信する(S535)。続いて、通信制御装置20(B)は、通信端末10(B)から、XCAP PUT−200OKメッセージを受信した後(S540)、通信制御装置20(A)に対してNOTIFY−200OKメッセージ((presence)state=active)を通信制御装置20(A)に送信する(S545)。そして、通信制御装置20(A)は、通信端末10(A)に、NOTIFY−200OKメッセージ((eventlist)state=active)を送信する(S550)。通信制御装置20(A)からNOTIFY−200OKメッセージ(state=active)を受信した通信端末10(A)は、許可応答通知を通信端末10(A)のユーザに通知する(S555)。これにより、登録が完了する。
一方、通信制御装置20(B)は、通信端末10(B)から、XCAP PUT−200OKメッセージを受信した後(S540)、SUBSCRIVE−200OKメッセージ(presence)を通信制御装置20(A)に送信する(S560)。通信制御装置20(B)は、通信制御装置20(A)からSUBSCRIVE−200OKメッセージを受信した後、通信制御装置20(B)にNOTIFY−200OKメッセージ((presence)state=active)を送信するとともに(S565)、通信端末10(A)に対してNOTIFY−200OKメッセージ((winfo)state=active)を送信する(S570)。そして、通信制御装置20(B)は、通信制御装置20(A)からNOTIFY−200OKメッセージを受信した後、NOTIFY−200OKメッセージ((eventlist)state=active)を通信端末10(B)に送信する(S575)。通信端末10(B)は、当該NOTIFY−200OKメッセージを受信した後、通信端末10(B)のユーザに許可応答通知する(S580)。これにより登録が完了する。
図6は、本実施形態に係る通信制御装置20における処理の流れの一例を示す。具体的には、通信制御装置20が、プレゼンスサーバ24および/またはSIPサーバ22である場合において、通信制御装置20が備える制御側ブロックリストが保持できるブロックルール(例えば、禁止情報)の数の限度を超過した場合の処理の流れの一例を示す。通信制御装置20は、通信端末10の他の通信端末10からの登録要求に応じて、NOTIFY−200OKメッセージ((winfo)state=pending)を通信端末10に送信する(S600)。通信端末10は、当該NOTIFY−200OKメッセージを受信した場合に、通信端末10のユーザに登録要求を通知する(S605)。
ここで、通信端末10のユーザが登録要求を拒否すべく、"No"を選択した場合には(S610)、通信端末10は、通信制御装置20にXCAP PUTメッセージ(AUID=pres−rules、A's"sub−handling"="block")を送信する(S615)。具体的には、通信端末10は、当該XCAP PUTメッセージに、新規のブロックルール、および既存のブロックルールを含めた情報を通信制御装置20に送信する。例えば、通信端末10は、通信端末10が備える端末側ブロックリストに既に記録されているブロックルールに、ユーザが登録要求を拒否した通信端末10の他の通信端末10の端末識別情報に対応づけて新たなブロックルールを記録する。
通信制御装置20は、制御側ブロックリストが保持できるブロックルールの限度を超過しているか否かを判断して、限度を超過していると判断した場合には、制御側ブロックリストがブロックルールを記録できないことを示すエラーメッセージである、409 Conflict"Document too large"メッセージを通信端末10に送信する(S620)。通信端末10は、当該エラーメッセージを受信した場合に、通信端末10が保持しているブロックルールのうち、最も古いブロックルールを削除した情報を、改めてXCAP PUTメッセージ(AUID=pres−rules、A's"sub−handling"="block")に含めて通信制御装置20に送信する。そして、通信制御装置20は、通信制御装置20が備える制御側ブロックリストにブロックルールを記録して、記録が完了した確認情報である200OKメッセージを通信端末10に送信する(S630)。
図7は、本実施形態に係る通信端末10における処理の流れの一例を示す。具体的には、通信端末10備える端末側ブロックリストが保持できるブロックルール(例えば、禁止情報)の数の限度を超過した場合の処理の流れの一例を示す。まず、通信制御装置20は、通信端末10の他の通信端末10からの登録要求に応じて、NOTIFY−200OKメッセージ((winfo)state=pending)を通信端末10に送信する(S700)。通信端末10は、当該NOTIFY−200OKメッセージを受信した場合に、通信端末10のユーザに登録要求を通知する(S705)。
そして、通信端末10のユーザが登録要求を拒否すべく、"No"を選択した場合には(S710)、通信端末10は、通信制御装置20にXCAP PUTメッセージ(AUID=pres−rules、A's"sub−handling"="block")を送信するとともに(S715)、通信端末10は、通信端末10が備える端末側ブロックリストに、ユーザが登録要求を拒否した通信端末10の他の通信端末10の端末識別情報に対応づけて新たなブロックルールを記録する。ここで、端末側ブロックリストが記録できるブロックルールの数の限度に達している場合には、通信端末10は、通信端末10が保持しているブロックルールのうち、最も古いブロックルールを削除する。そして、通信端末10は、ユーザが登録要求を拒否した通信端末10の他の通信端末10の端末識別情報に対応づけて、新たなブロックルールを端末側ブロックリストに記録する。
図8は、他の実施形態に係る通信端末10の概要を示す。通信端末10は外部の通信制御装置20に登録された通信設定に基づいて通信が制御される通信端末10である。通信端末10は、通信データの送受信を行う通信端末であって、具体的には、携帯電話端末である。例えば、通信端末10は、半二重通信方式であるPTT通信方式で音声データのパケット通信を行う携帯電話端末であってもよい。また、通信端末10は、通信データの送受信を行う機能を有する、ノートパソコン、PDA、ゲーム機等の携帯情報端末、およびデスクトップ型PCであってもよい。
本実施形態に係る通信端末10は、当該通信端末10が圏外にいる場合に、他の通信端末10からコンタクトリストへの登録要求に対する応答をするときに、応答内容を記録して、当該通信端末10が圏内に復帰したときに記録した応答内容を通信制御装置20に送信することを目的とする。
まず、通信端末10(A)が、通信中継装置30(A)およびネットワーク40を介して、通信制御装置20の一例であるプレゼンスサーバ24に、通信端末10(B)のプレゼンス情報の提供を要求する要求情報を送信する(S200)。なお、プレゼンス情報はステータス情報の一例である。プレゼンスサーバ24は、受信した通信端末10(A)を識別する端末識別情報、例えば、通信端末10(A)の電話番号が、通信端末10(B)を識別する端末識別子に対応づけてブロックリストに記録されていないと判断した場合には、通信端末10(A)が送信した登録要求を通信端末10(B)に通知する(S202)。
通信端末10(B)は、プレゼンスサーバ24が通知した要求情報をユーザに通知して、ユーザに当該要求情報を許可するか、あるいは拒否するかのいずれかを選択させる。ユーザが当該要求情報に対して拒否することを選択した場合、通信端末10(B)は、プレゼンス情報を通信端末10(A)に提供させないことを示す禁止情報をプレゼンスサーバ24に送信する。プレゼンスサーバ24は、通信端末10(B)から受信した禁止情報を、通信端末10(A)を識別する端末識別子に対応づけて、予め定められた時間、記録する。これにより、当該予め定められた時間内に通信端末10(A)が、再度、通信端末10(A)に対して要求情報を送信した場合であっても、プレゼンスサーバ24から通信端末10(A)に対して、プレゼンス情報を参照できないことを示す通知が自動的になされる(S206)。
ここで、通信端末10(B)において、ユーザが通信端末10(A)からの要求情報に対して許可、または拒否することを選択したときに、通信端末10(B)が圏外に存在していた場合を考える。すなわち、通信端末10(B)が、通信端末10(B)とプレゼンスサーバ24との間の通信を中継する通信中継装置30(B)からの電磁波の強度が予め規定した基準値より小さいことにより通信できない状態である場合には、通信端末10(B)は、プレゼンスサーバ24に送信すべき通信設定情報を記録する。そして、通信端末10(B)が圏内に復帰したときに、記録していた通信設定情報を自動的にプレゼンスサーバ24に送信する(S204)。これにより、ユーザが、通信端末10(B)が圏内に存在するのか、圏内に存在するのかを把握することなく、プレゼンスサーバ24に通信設定情報を自動的に送信して、登録させることができる。
ここで、通信端末10(B)は、プレゼンスサーバ24に送信すべき通信設定情報を記録したときに、通信端末10(B)のユーザに対して、当該通信設定情報がプレゼンスサーバ24にユーザの操作なしに自動的に送信されることを示すメッセージを、表示部172に表示する。例えば、通信端末10(B)が、通信端末10(A)から登録要求を受信した後に圏外に移動して、ユーザが登録要求を拒否することを選択した場合には、表示部172は、"拒否登録を受け付けました。"と表示する。また、通信端末10(B)が、通信端末10(A)から登録要求を受信して、圏内に存在したまま受信した登録要求を拒否することを選択した場合には、通信端末10(B)から通信設定情報を送信したときにおいても、表示部172は"拒否登録を受け付けました。"と表示する。
これにより通信端末10(B)のユーザは、通信端末10(A)からの登録要求を通信端末10(B)が自動的に拒否する状態に自動的に設定されることを把握できるので、通信端末10(B)が圏内に遷移した後に改めて、通信端末10(A)からの登録要求に対してユーザが拒否登録する必要がないということを容易に認識できる。
図9は、他の実施形態に係る通信端末10の機能構成の一例を示す。通信端末10は、通信設定取得部100、通信設定情報記録部110、送信制御部120、通信設定情報送信部130、通信可否判断部140、電界強度監視部150、ユーザインターフェース制御部160、およびユーザインターフェース部170を備え、ユーザインターフェース部170は、表示部172および音声出力部174を有する。なお、通信端末10は、図1から図7の上記説明において説明した通信制御装置20の機能および構成の一部または全部を更に備えていてもよい。
通信設定取得部100は、ユーザが指示した当該通信端末10の通信設定を示す通信設定情報を取得する。通信設定情報は、例えば、ユーザのステータスを示すステータス情報を、当該通信端末10の他の通信端末10への提供を禁止することを示す禁止情報である。また、通信設定情報は、ステータス情報を他の通信端末10への提供を許可することを示す許可情報であってもよい。更に、通信設定情報は、転送設定および留守番電話設定等の通信端末10における通信に付加される通信サービスを設定する情報であってもよい。例えば、通信設定取得部100は、通信制御装置20に、ユーザが指示した端末識別情報に対応づけて禁止情報を登録させることを示す通信設定を取得する。通信設定取得部100は、取得した通信設定情報を通信設定情報記録部110および送信制御部120に供給する。
なお、通信制御装置20には、他の通信端末10を識別する端末識別情報に対応づけて、ステータス情報の提供を許可することを示す許可情報、またはステータス情報の提供を禁止することを示す禁止情報を登録されている。そして、通信制御装置20は、許可情報に対応づけられた他の通信端末10には、当該通信端末10のステータス情報を送信する。一方、通信制御装置20は、禁止情報に対応づけられた他の通信端末10には、当該通信端末10のステータス情報を送信しない。なお、ステータス情報は、例えば、当該通信端末10のプレゼンス情報である。
電界強度監視部150は、当該通信端末10と通信制御装置20との間の通信を中継する外部の通信中継装置30からの電磁波の電界強度を監視する。電界強度監視部150は、通信中継装置30からの電磁波の電界強度を示す情報を、通信可否判断部140に供給する。通信可否判断部140は、当該通信端末10と通信制御装置20との通信の可否を判断する。具体的には、通信可否判断部140は、電界強度監視部150から受け取った電磁波の電界強度を示す情報を解析して、電界強度監視部150が監視している電界強度が予め定められた基準値を超えた場合に、当該通信端末10と通信制御装置20とが通信できると判断する。通信可否判断部140は、判断結果を通信設定情報記録部110、送信制御部120、およびインターフェース制御部160に供給する。
通信設定情報記録部110は、当該通信端末10と通信制御装置20とが通信できないと通信可否判断部140が判断した場合に、通信設定取得部100が取得した通信設定情報を記録する。すなわち、通信設定情報記録部110は、通信可否判断部140から受け取った判断結果が、当該通信端末10と通信制御装置20とが通信できないことを示す場合に、通信設定取得部100から取得した通信設定情報を記録する。通信設定情報記録部110は、記録した通信設定情報を送信制御部120に制御され、送信制御部120に供給する。
送信制御部120は、通信設定情報記録部110が通信設定情報を記録した後に、当該通信端末10と通信制御装置20とが通信できると通信可否判断部140が判断した場合に、通信設定情報記録部110が記録している通信設定情報を通信設定情報送信部130から通信制御装置20へ送信させることにより、通信制御装置20に登録させる。送信制御部120は、通信設定情報を通信設定情報送信部130から送信させるか否かを示す情報をインターフェース制御部160に供給する。
通信設定情報送信部130は、当該通信端末10と通信制御装置20とが通信できると通信可否判断部140が判断した場合に、通信設定取得部100が取得した通信設定情報を、通信制御装置20に送信することにより、通信制御装置20に登録させる。具体的には、通信設定情報送信部130は、通信設定取得部100が取得した通信設定情報を、通信制御装置20に送信することにより、通信制御装置20に、ユーザが指示した端末識別情報に対応づけて禁止情報を登録させる。
ユーザインターフェース部170は、ユーザが当該通信端末10の通信設定を指示しているときに、当該通信端末10に対するユーザの操作を支援する。そして、ユーザインターフェース制御部160は、当該通信端末10と通信制御装置20とが通信できると通信可否判断部140が判断したときに、通信設定情報送信部130が通信設定情報を通信制御装置20に送信する場合と、当該通信端末10と通信制御装置20とが通信できないと通信可否判断部140が判断したときに、通信設定情報記録部110が通信設定情報を記録する場合とで、ユーザインターフェース部170からユーザに対して同一の通知を行わせる。
具体的には、ユーザインターフェース部170は、当該通信端末10に対するユーザの操作を支援する内容を表示する表示部172を有する。そして、インターフェース制御部160は、当該通信端末10と通信制御装置20とが通信できると通信可否判断部140が判断したときに、通信設定情報送信部130が通信設定情報を通信制御装置20に送信した場合と、当該通信端末10と通信制御装置20とが通信できないと通信可否判断部140が判断したときに、通信設定情報記録部110が通信設定情報を記録した場合とで、表示部172に同一の表示データを表示させる。
また、ユーザインターフェース部170は、当該通信端末10に対するユーザの操作を支援する内容を音声で通知する音声出力部174を有する。そして、インターフェース制御部160は、当該通信端末10と通信制御装置20とが通信できると通信可否判断部140が判断したときに、通信設定情報送信部130が通信設定情報を通信制御装置20に送信した場合と、当該通信端末10と通信制御装置20とが通信できないと通信可否判断部140が判断したときに、通信設定情報記録部110が通信設定情報を記録した場合とで、音声出力部174に同一の音声データを出力させてもよい。
更に、通信端末10は、当該通信端末10に電源が投入されたときに、他の通信端末10のプレゼンス情報を表示部172に一覧表示させてユーザに参照させるとともに、当該通信端末10のプレゼンス情報をプレゼンスサーバ24に定期的に自動で送信する、プレゼンス処理ユニットを更に備えていてよい。
プレゼンス処理ユニットは、プレゼンスサーバ24に働きかけて通信端末10とは異なる他の複数の通信端末10のプレゼンス情報を取得するプレゼンス情報取得部と、当該通信端末10のプレゼンス情報をプレゼンスサーバ24に送信してプレゼンスサーバ24に記録させるプレゼンス情報送信部と、当該通信端末10に電源が投入されたときに、当該通信端末10においてプレゼンス情報の利用および当該通信端末10のプレゼンス情報の提供を可能とすべく、予め定められた手順が記録された起動条件記録部と、当該通信端末10に電源が投入されたときに、自動的にプレゼンス情報取得部、プレゼンス情報送信部、および起動条件記録部のそれぞれに電力を供給して、それぞれを起動させる自動起動部とを有する。
具体的には、通信端末10に電源が投入されると、自動起動部が電源の投入を検知してプレゼンス情報取得部、プレゼンス情報送信部、および起動条件記録部をそれぞれ起動させる。起動条件記録部には、例えば、当該通信端末10においてプレゼンス情報の利用が可能となるべく、IMS(IP Multimedia Subsystem)設定がONであり、ネットワーク自動調整が実施されており、かつ、ネットワークアベイラビリティが提供中である場合に、自動的にプレゼンス情報の取得/提供を実行する、自動起動条件が記録されている。
自動起動部は、起動条件記録部が記録している自動起動条件を満たしていると判断した場合に、自動的にプレゼンス情報取得部に他の複数の通信端末10のプレゼンス情報を取得させ、プレゼンス情報送信部に当該通信端末10のプレゼンス情報を自動的にプレゼンスサーバ24に送信させる。係る構成により、通信端末10は、他の通信端末10のプレゼンス情報の取得、および当該通信端末10のプレゼンス情報のプレゼンスサーバ24への通知を、当該通信端末10に電源が投入されるだけで自動的に実行できる。また、自動起動部は、Watcher情報の取得、およびPTT通信方式に関して、Poc(Push to Talk over Cellular) Settingの送信を自動的に実行してもよい。
これにより、通信端末10は、通信端末10に電源が投入されて待受け状態になった状態で、自動的にプレゼンスサービスおよびPTT通信サービスを受けることができる状態に、当該通信端末10の状態を遷移させることができる。
本実施形態に係る通信端末10によれば、所定の通信設定情報を当該通信端末10においてユーザが設定したときに、当該通信端末10が圏外にいた場合であっても、設定内容を記録しておき、当該通信端末10が圏内に復帰した場合に記録しておいた設定内容を、通信制御装置20に自動的に送信して登録させることができる。これにより、当該通信端末10のユーザは、当該通信端末10が圏内に復帰したか否かを常時確認することを要さず、ユーザが所望する通信設定情報を、通信制御装置20に自動的に登録させることができる。
図10は、他の実施形態に係る通信端末10における処理の流れの一例を示す。まず、通信端末10とは異なる他の通信端末10から通信端末10のステータス情報の提供を要求する要求情報が通信制御装置20に送信された場合、通信制御装置20は、通信端末10に対してNOTIFY−200OKメッセージ((winfo)state=pending)を送信する(S1000)。通信端末10は、当該NOTIFY−200OKメッセージを受信した場合に、当該通信端末10のユーザに登録要求を通知する(S1005)。当該登録要求に対して、当該ユーザが"No"を選択した場合(S1010)、通信端末10は、通信端末10が備えるブロックリストに禁止情報を記録する(S1025)。
そして、通信端末10は、通信制御装置20に対して、XCAP PUT−200OKメッセージ(AUID=pres−rules、A's"sub−handling"="block")を送信する(S1015)。通信制御装置20は、当該XCAP PUT−200OKメッセージを受信した場合に、通信制御装置20が備えるブロックリストに、他の通信端末10の端末識別情報に対応づけて禁止情報を記録する。これにより、通信制御装置20および通信端末10の双方において、通信端末10のユーザが登録要求を拒否した他の通信端末10の端末識別情報をブロックリストに記録できるので、当該他の通信端末10が再度登録要求を送信した場合に、確実に当該他の通信端末10からの登録要求を拒否できる。
図11は、他の実施形態に係る通信端末10における処理の流れの一例を示す。まず、通信端末10とは異なる他の通信端末10から通信端末10のステータス情報の提供を要求する要求情報が通信制御装置20に送信された場合、通信制御装置20は、通信端末10に対してNOTIFY−200OKメッセージ((winfo)state=pending)を送信する(S1100)。通信端末10は、当該NOTIFY−200OKメッセージを受信した場合に、当該通信端末10のユーザに登録要求を通知する(S1155)。
ここで、通信端末10が圏外に移動した場合において(S1120)、当該登録要求に対して、当該ユーザが"No"を選択した場合(S1125)、通信端末10は、他の通信端末10の端末識別情報に対応づけて禁止情報を記録する。そして、通信端末10が圏内に復帰した場合に(S1130)、通信端末10は、通信制御装置20にXCAP PUT−200OKメッセージ(AUID=pres−rules、A's"sub−handling"="block")を送信する(S1140)。すなわち、通信端末10が圏内に復帰したことを契機として、通信制御装置20のブロックリストに禁止情報を記録する。
ここで、通信端末10が圏内に復帰した直後に通信制御装置20から登録要求が送信された場合であっても、通信端末10は、禁止情報を記録しているので、当該登録要求に対して処理をしない。すなわち、通信端末10が圏内に復帰した直後に、通信制御装置20からNOTIFY−200OKメッセージ((winfo)state=pending)を受信した場合であっても(S1135)、通信端末10は他の通信端末10からの登録要求は受け付けないことを示す禁止情報を記録しているので、何ら処理を行わない。
図12は、本実施形態に係る通信端末10および他の実施形態に係る通信制御装置20のハードウェア構成の一例を示す。本実施形態に係る通信端末10および通信制御装置20は、ホスト・コントローラ1582により相互に接続されるCPU1505、RAM1520、グラフィック・コントローラ1575、および表示装置1580を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ1584によりホスト・コントローラ1582に接続される通信インターフェース1530、ハードディスクドライブ1540、およびCD−ROMドライブ1560を有する入出力部と、入出力コントローラ1584に接続されるROM1510、フレキシブルディスク・ドライブ1550、および入出力チップ1570を有するレガシー入出力部とを備える。
ホスト・コントローラ1582は、RAM1520と、高い転送レートでRAM1520をアクセスするCPU1505およびグラフィック・コントローラ1575とを接続する。CPU1505は、ROM1510およびRAM1520に格納されたプログラムに基づいて動作して、各部を制御する。グラフィック・コントローラ1575は、CPU1505等がRAM1520内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得して、表示装置1580上に表示させる。これに代えて、グラフィック・コントローラ1575は、CPU1505等が生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
入出力コントローラ1584は、ホスト・コントローラ1582と、比較的高速な入出力装置である通信インターフェース1530、ハードディスクドライブ1540、CD−ROMドライブ1560を接続する。通信インターフェース1530は、ネットワークを介して他の装置と通信する。ハードディスクドライブ1540は、通信端末10および通信制御装置20内のCPU1505が使用するプログラムおよびデータを格納する。CD−ROMドライブ1560は、CD−ROM1595からプログラムまたはデータを読み取り、RAM1520を介してハードディスクドライブ1540に提供する。
また、入出力コントローラ1584には、ROM1510と、フレキシブルディスク・ドライブ1550、および入出力チップ1570の比較的低速な入出力装置とが接続される。ROM1510は、通信端末10および通信制御装置20が起動時に実行するブート・プログラム、通信端末10および通信制御装置20のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。フレキシブルディスク・ドライブ1550は、フレキシブルディスク1590からプログラムまたはデータを読み取り、RAM1520を介してハードディスクドライブ1540に提供する。入出力チップ1570は、フレキシブルディスク・ドライブ1550、例えばパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポート等を介して各種の入出力装置を接続する。
RAM1520を介してハードディスクドライブ1540に提供される通信プログラムおよび通信制御プログラムは、フレキシブルディスク1590、CD−ROM1595、またはICカード等の記録媒体に格納されて利用者によって提供される。通信プログラムおよび通信制御プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM1520を介して通信端末10および通信制御装置20内のハードディスクドライブ1540にインストールされ、CPU1505において実行される。通信端末10および通信制御装置20にインストールされて実行される通信プログラムおよび通信制御プログラムは、CPU1505等に働きかけて、通信端末10および通信制御装置20を、図1から図11にかけて説明した通信設定取得部100、通信設定情報記録部110、送信制御部120、通信設定情報送信部130、通信可否判断部140、電界強度監視部150、ユーザインターフェース制御部160、ユーザインターフェース部170、提供要求受信部200、応答選択制御部210、登録情報記録部220、応答通知部230、応答取得部240、通知制御部250、禁止情報消去部260、および時間計測部270として機能させる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加え得ることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。